JP2503464B2 - 液晶光学素子の駆動方法 - Google Patents

液晶光学素子の駆動方法

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JP2503464B2
JP2503464B2 JP61308645A JP30864586A JP2503464B2 JP 2503464 B2 JP2503464 B2 JP 2503464B2 JP 61308645 A JP61308645 A JP 61308645A JP 30864586 A JP30864586 A JP 30864586A JP 2503464 B2 JP2503464 B2 JP 2503464B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の技術分野] 本発明は、2周波駆動用液晶を用いた液晶光学素子の
駆動方法に関する。
[従来技術とその問題点] 近年、液晶を用いて光の透過状態を制御する光学装置
が広く使用されている。これらの光学装置のうち、光の
遮断状態と透過状態を光速度で切換え動作させる液晶シ
ャッタは、電子写真式プリンタの光制御素子として用い
られている。この種、従来の液晶シャッタにおいては、
高速のシャッタ速度が要求されるため、電界制御複屈折
率モードの液晶素子を使用して2周波駆動するようにし
ている。すなわち、基本的には高周波電界と低周波電界
とを組合わせて液晶素子のON/OFF制御を行なうが、温度
特性の向上、光量の増大等を図るために例えば第17図、
第19図に示すように種々の駆動方法が考えられている。
第17図は、1/2デューティ時の駆動信号波形例を示し
たものである。同図において、C1はコモン信号、S1〜S4
はデータ信号で、T1,T2期間に対し、S1がON-ON、S2がON
-OFF、S3がOFF-ON、S4がOFF-OFFの場合の信号波形であ
る。また、C1-S1、C1-S2、C1-S3、C1-S4は、コモン信号
C1とセグメント信号S1〜S4との合成信号波形である。そ
して、高周波電界fHと▲▼は、周波数が200KHzで位
相が半周期ずれており、その振幅VOPは25Vである。ま
た、T1は選択期間で1.19ms、T2は非選択期間で1.19ms、
T3は選択期間T1及び非選択期間T2の最後に設けられる低
周波電界印加期間で0.19ms、T4は選択期間T1中の高周波
電界の印加期間で0.375msに設定される。また、上記駆
動信号波形において、T5は0.25ms、T7は0.5msに設定さ
れる。
しかして、上記の液晶駆動方法は、ON選択時でも選択
期間の最後(T3)に低周波電界fLを印加してシャッタを
OFFし、これにより温度特性の改善を図るようにしたも
のである。第18図(a)〜(d)は、第17図に示すC1-S
1の信号波形を液晶シャッタに連続して印加した時の、6
0℃、55℃、50℃、45℃の各温度における応答特性を示
したものである。この応答特性から明かなように、温度
が異なっても略同等の特性が得られる。このように上記
の駆動方法によれば、良好な温度特性が得られるもので
あるが、シャッタ動作時間の約1/2(選択期間T1)だけ
しかシャッタがONしないことになり、このため充分な光
量を得ることができないという問題がある。
上記のような問題点を改善するため、最近では第19図
に示す液晶駆動方法が考えられている。この駆動方法
は、高周波履歴効果を利用し、ON状態を選択部から非選
択部まで広げ、書込み期間の最後に低周波電界を印加し
てOFF状態とするものである。また、第19図において、T
1は選択期間、T2は非選択期間、T3は第1のfH印加期
間、T5は第2のfH印加期間、T4はT3-T5間の無電界印加
期間、T6は選択期間T1における残りの期間に設定される
保持電圧印加期間、T8はシャッタOFFさせるために1書
込み期間の最後に設けられるfL印加期間、7は非選択期
間T2における残りの期間である。そして、上記T1〜T8の
期間は、例えばT1=T2=1.19ms、T3=T4=T5を0.25ms、
T6=T8=0.44ms、T7=0.75msに設定される。
第20(a)〜(d)は、上記第19図に示した駆動方法
によるC1-S1の信号波形を液晶シャッタに連続して印加
した時の、60℃、55℃、50℃、45℃の温度における液晶
シャッタの応答特性を示したものである。この応答特性
から明かなように上記第17図の駆動方法に比較して充分
な明るさが得られることが分る。しかしながら、上記の
駆動方法は、高周波履歴効果を利用しているので、温度
によって特性が大きく変化するという問題がある。電子
写真式プリンタのシャッタ特性としては、透過率が高
く、しかも、温度特性が安定していることが望まれる。
[発明の目的] 本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、充分に明
るく、かつ、温度特性の優れた液晶光学素子の駆動方法
を提供することを目的とする。
[発明の要点] 本発明は、複数の電極が形成された一方の基板と、こ
の一方の基板の複数の電極に対向して配置された複数の
電極が形成された他方の基板の面を対向させて配置した
一対の基板間に、誘電異方性が「0」となる交差周波数
を境にして誘電異方性の正負が反転する2周波駆動用の
液晶材を、その液晶分子がホモジニアス配向するように
封入して前記一方の電極と他方の電極が互いに対向する
部分で複数の光シャッターを形成し、前記交差周波数よ
り低い周波数の低周波電界と、交差周波数より高い周波
数の高周波電界を前記各光シャッターの液晶材に印加す
ることにより、前記液晶材の液晶分子をホメオトロピッ
クに配向した状態と、斜に配向した状態とに制御して、
前記光シャッターの光の遮断と透過とを選択するように
した液晶光学素子の駆動方法において、 前記光シャッターの電極間に介在する液晶材には、光
の透過又は遮断を選択する選択期間と他の光シャッター
の透過又は遮断を制御する非選択期間とからなる1書込
期間中の前記選択期間に、前記高周波電界を少なくとも
2回繰返して印加し、この繰返し印加される高周波電界
の間の少なくとも1の期間には、低周波電界を印加する
ことを特徴とするものである。
[発明の実施例] 以下、本発明を液晶シャッタに実施した場合について
説明する。まず、液晶シャッタの構成について第1図及
び第2図により説明する。第1図及び第2図において、
11,12はそれぞれ透明なガラス板からなる一対の基板
で、これら基板11,12は横長枠状のシール材13により一
定の間隔を保って接着されている。そして、上記基板1
1、12間には、電極14a,14b及び配向膜15a、15bに挟まれ
て光シャッタを形成する2周波駆動用液晶16が封入され
る。また、上記基板11、12の外面には、それぞれ偏光板
17a、17bが被着される。
そして、上記一方の基板11(信号電極基板という)の
内面には、第1図に示すようにその全長に亘って多数の
信号電極18a…、18b…が2列に並べて形成され、これら
信号電極18a…、18b…からは交互に信号電極基板11の一
側部及び他側部に帯状の端子19…が並列して導出されて
いる。これら信号電極18a…、18b…、端子19…は、酸化
インジュウムなどの透明導電材料により一体に形成され
たもので、信号電極18a…、18b…のシャッタ部S1…、S2
…に対応する部分を除いた部分、及び端子19の上にはそ
れぞれクロム等の金属膜20が被着されている。上記一方
の信号電極18a…は、他方の信号電極18b…に対して1/2
ピッチずらして配列されており、従って、上記シャッタ
部S1…、S2…は、1/2ピッチのずれをもって2列に配列
形成されている。
また、他方の基板12(以下コモン電極基板という)の
内面には、信号電極基板11の各信号電極18a…、18b…に
対向して一対の帯状のコモン電極21a、21bがコモン電極
基板12の長手方向沿いに平行に微少間隔をもって酸化イ
ンジュウムなどの透明導電材料により形成され、これら
コモン電極21a、21bの上にシャッタ部S1…、S2…に対応
する部分を除いてクロム等の金属膜22が被着されてい
る。上記金属膜20は、信号電極18a…、18b…及び端子19
の電気抵抗を小さくするために、また、上記金属膜22は
コモン電極21a、21bの電気抵抗を小さくするためと、シ
ャッタ部S1…、S2…の光透過面積を規制するために設け
られたものである。
更に、光の出射側となるコモン電極基板12に積層され
た偏光板17bの外面には、例えば印刷手段により遮光部
材23が設けられる。この遮光部材23は、シャッタ部S
1…、S2…の配列エリアAに対向する部分を除いてシー
ル材13を覆うように偏光板17bの外面に設けられる。上
記のようにしてコモン電極21aと信号電極18a、18a、…
からなるシャッタ部S1、S1、…と、コモン電極21bと信
号電極18b、18b、…からなるシャッタ部S2、S2、…が構
成される。
第3図は、上記のように構成された液晶シャッタの液
晶分子配向方向(ラビング方向)と偏光板17a、17bの配
置の関係を示したものである。第3図において31は液晶
分子配向方向、32は上側偏光板17aの透過軸(もしくは
吸収軸)、33は下側偏光板17bの透過軸(もしくは吸収
軸)である。すなわち、水平配向処理した液晶セルに2
周波駆動用液晶16を封入し、液晶分子配向方向(ラビン
グ方向)に対し、一方の偏光板17aあるいは17bの偏光軸
(透過軸もしくは吸収軸)を45°傾けると共に上下の偏
光板17a,17bの偏光軸を直交させたものである。この配
置の方法は、電界制御複屈折率モードと同様である。
しかして、上記液晶シャッタにおける透過光強度I
は、次式(1)により求められる。
I=I0sin22θ・ sin2(π・Δnd/λ) ……(1) 但し I0:平行な偏光板の透過率で決まる光の強度 θ:初期配向時の光軸と偏光板のなす角 Δn:基板面の法線方向と液晶光軸のなす角φに依
存する複屈折率 λ:入射光の波長 d:セル厚 上記複屈折率Δnの値は、φにより変化するが、これ
は液晶の屈折率n とnが既知であるので、φを次式
(2)により求められる。
従って、上述した様に構成された液晶シャッタは、液
晶分子がホメオトロピック配向した状態で光を遮断し、
この状態から液晶分子が傾いてゆき、その傾き角φが所
定の角度φ0となったときに、透過光強度が最大にな
る。すなわち、液晶に低周波電界を印加したときに液晶
シャッタがOFFとなり、液晶に高周波電界等の電界を印
加して液晶分子の傾きがφ0となる近傍において液晶シ
ャッタがONとなる。
また、第4図は、2周波駆動用液晶16として次表1に
示す特性を有するものを用いた場合の誘電異方性Δεの
周波数依存性を23℃の温度について示したものである。
上記2周波駆動用液晶16は、誘電異方性Δεが「0」
となる交差周波数fCより低い周波数の電場fLに対して正
の誘電異方性を示すと共に、上記交差周波数fCより高い
周波数の電場fHに対しては負の誘電異方性を示すもので
ある。
しかして、上記のように構成した液晶シャッタは、ON
動作時の選択期間に高周波電界を少なくとも2回繰返し
印加し、この繰返し印加される高周波電界の間の少なく
とも1つの期間には低周波電界を印加するもので、例え
ば第5図に示すコモン信号C1,C2及びセグメント信号S1
〜S4により駆動する。上記コモン信号C1は、シャッタ部
S1、また、コモン信号C2はシャッタ部S2に対するもの
で、このコモン信号C2はコモン信号C1より一書込み期間
の1/2だけ遅れて発生する。この場合、シャッタ部S1
対してセグメント信号S1,S2はON信号、S3,S4はOFF信号
であり、また、シャッタ部S2に対してセグメント信号S
1,S3はON信号、S2,S4はOFF信号である。上記第5図にお
いて、Twは1書込み期間(2.38ms)、T1は選択期間(1.
19ms)、T2は非選択期間(1.19ms)である。そして、上
記選択期間T1は、T3,T4,T5,T6の期間からなり、ON信号
の場合、T3,T5期間に高周波電界fH、T4期間に一旦シャ
ッタをOFFする低周波電界fL、T5期間にON状態を保持す
る重畳電界fHLが印加される。また、非選択期間T2は、T
7,T8期間からなり、T8は一書込み期間の最後に設けられ
るfL印加期間、T7は残りの期間である。このT7期間にお
いては、一部の期間に、その時のシャッタONあるいはシ
ャッタOFFの状態をそのまま保持するための保持電圧が
与えられる。
この様に、高周波電界を繰返し印加し、その間に液晶
シャッタをOFFさせる低周波電界を印加すると、液晶シ
ャッタがON,OFFを繰返すことになり、ONする期間の合計
が長くなって光量が多くなる。また、低周波電界が短い
周期で印加されるので、高周波電界による履歴効果の影
響が少なくなり、温度特性が良くなる。
第6図〜第9図、第1図及び第2図に示すように構成
された液晶シャッタにおいて、第5図に示すC1-S1のON
信号波形を連続して与え、且つ、この信号波形において
T6=0.19ms(一定)として、T3(T5),T4の比率を次表
2に示すように変化させた時の、60℃、55℃、50℃、45
℃の各温度におけるシャッタ特性を、横軸に時間(m
s)、縦軸に透過光強度(任意単位)をとって示したも
のである。
なお、上記のシャッタ特性は、光源として543nmに発
光ピークを持つ蛍光灯を使用すると共に、高周波電界fH
を200KHz、VOPを25Vに設定して測定したものである。上
記第5図に示した液晶駆動信号波形では、T6期間及びそ
れに続くT7期間の一部に重畳電界又は重畳電界と無電界
の繰返しからなる保持電界を与えているので、選択期間
T1におけるON状態が非選択期間T2内のT7期間の一部にま
で広がっている。そして、一書込み期間の最後のT8期間
に低周波電界fLが与えられてシャッタOFFとなり、1回
のシャッタ動作を終了するが、そのシャッタ特性は第6
図ないし第9図に示すように、T3(T5)及びT4の時間に
よって変化する。
すなわち、上記No.1の駆動信号波形では、T4期間が0.
1msと短く、高周波電界fH成分が全体に掛かり過ぎてし
まうため、第6図に示すようにT4期間の低周波電界fL
対して液晶が高温60℃でも充分に応答できず、OFF状態
にならない。このため55℃になると、高周波電界fHの影
響だけを強く受けて全体に暗くなってしまう。
No.2の駆動信号波形では、T4期間が0.2msと長くなる
ので、第7図(a)〜(c)に示すようにNo.1の場合に
比較すると、T4期間におけるOFFへの落込みは深くなる
が、完全なOFF状態に近いところまではいかない。すな
わち、高周波履歴効果の影響が未だ大きく、このため50
℃位では高周波電界fH成分による影響で暗くなる。従っ
て、温度変化に対して不安定である。
No.3の駆動信号波形では、T4期間が0.3msであるの
で、第8図(a)〜(d)に示すようにT4期間のOFF状
態を充分にとることができる。このため45℃程度(第8
図(d))の低い温度でもシャッタ動作を行なわせるこ
とができる。
No.4の駆動信号波形では、T4期間が0.4msと更に長く
なるので、No.3における傾向が顕著になり、第9図
(a)〜(d)に示すように温度変化に対して安定した
シャッタ特性が得られる。
このようにT4期間の長さは、温度特性に大きく寄与し
ており、上記の駆動信号波形の場合には、液晶のOFF時
の応答速度(0.15〜0.2ms)以上の時間に設定すると、
温度特性が良くなることが分る。
第10図(a),(b)は、上記駆動信号波形でのON時
(C1-S1連続印加時)及びOFF時(C1-S4連続印加時)の
積分光量の温度依存性を示したものである。この場合の
積分光量は、第11図に示すように1書込み期間TWにおけ
るON積分光量、OFF積分光量を定義して示したものであ
る。
第10図(a)は、第17図及び第19図に示した駆動信号
波形に対する積分光量を示したものである。完全1/2デ
ューティ(第17図の駆動信号波形)の場合には、ON光量
は低温側で大きくなる傾向にあるが、温度特性としては
良好であり、明るさは〜5前後である。また、第19図に
示した信号波形では、ON光量が大きくなり、ピークでは
8を越えている。
また、第10図(b)は、表2に示したNo.1〜No.4の駆
動信号波形に対する積分光量を示したものである。No.1
の駆動信号波形では、動作温度が狭いが光量を多くとる
ことができる。No.2の駆動信号波形では、約51℃以上で
は略一定のON光量が得られる。No.3の駆動信号波形では
47℃〜48℃以上では一定のON光量、No.4の駆動信号波形
では45℃〜60℃まで略一定のON光量が得られる。
No.1からNo.4になるに従って温度幅が広がっている
が、同時にON光量が低下しており、No.4では約5位であ
る。電子写真式プリンタ用としては、光源、モニタ等か
らの発熱により液晶シャッタの温度が高くなるため、N
o.2,No.3の駆動信号波形を温度特性の良い部分で使用で
きる。この時のON光量は〜6であり、完全1/2デューテ
ィより20%程度明るくなる。
第12図は、上記No.2の駆動信号波形において、ON選択
期間T1中の高周波電界fHを印加するT3,T5期間の最後の
0.1msを無電界にした時の駆動信号波形(No.5)の例を
示し、第13図はT3,T5期間の最後の0.2msを無電界にした
時の駆動信号波形(No.6)の例を示したものである。こ
の時の積分光量の温度依存性を第14図に示す。上記のN
o.5の駆動信号波形は、No.2の場合と略同じであり、無
電界にした分だけ、消費電流、誘電発熱が減少するので
有利である。また、No.6の駆動信号波形を用いた場合
は、明るさが小さくなる。これは応答波形において2度
目のfH印加によるON状態が、非選択期間T2での低周波電
界fLによるOFF状態になる前の、無電界と重畳波形の繰
返しで落込みを生ずるためである。この落込みは、fH
加時間の後の無電界が長いため、fHによる履歴効果が弱
くなっている為と考えられる。
ここで第15図に示すように2度目のfH印加後の無電界
の0.2msのうち、後の方の0.1msに更にfHを印加した波形
を検討したところ、この時の積分光量はNo.5の場合と全
く同じ温度依存性を示した。これはNo.5より更にfH印加
時間が短いが、この最後の高周波電界fHの0.1ms印加に
より有効に履歴効果を利用することができる。
また、第16図は、第5図に示した駆動信号波形パター
ンにおいて、T3,T5=0.35ms、T4=0.2ms、T5=0.29msに
設定した時の積分光量の温度依存性を示したものであ
る。この場合には、明るさが6以上で温度特性も良好で
ある。
上記の実施例では、書込み期間Twは2.38msで、液晶素
子の応答時間が0.15〜0.2msである。このように書込み
時間が液晶素子の応答時間に比較して長い場合には、上
記実施例で示した様な駆動方法が最も適している。すな
わち、光量を多くするためにはシャッタが開の時間を長
くする必要があるが、応答時間に比べて書込み時間が長
いため、シャッタが開となる液晶分子の配向状態が(斜
め配向の状態)を保持させることが困難である。何故な
らば液晶分子は常にその傾斜角度が変化するように制御
されているからである。重畳波形を印加してON状態とな
った後の液晶分子の動作を遅くすることも可能である
が、この状態を長く保持することは不安定な状態が長く
続くこととなり、温度特性を悪化させてしまう。従っ
て、この実施例のように書込み期間中にON-OFFを繰返え
させるようにすると、温度特性の悪化は少なく、且つ、
光量を多くすることができる。
[発明の効果] 以上詳記したように本発明によれば、複数の電極が形
成された面を対向させて配置した一対の基板間に、誘電
異方性が「0」となる交差周波数を境にして誘電異方性
の正負が反転する2周波駆動用の液晶材を、その液晶分
子がホモジニアス配向するように封入し、前記交差周波
数より低い周波数の低周波電界と、交差周波数より高い
周波数の高周波電界を前記液晶材に印加することによ
り、その液晶分子をホメオトロピックに配向した状態
と、斜めに配向した状態とに制御して、光の遮断と透過
とを選択するようにした液晶光学素子の駆動方法におい
て、書込期間中の選択期間に前記高周波電界を繰返して
印加し、この繰返し印加される高周波電界の間の少なく
とも1つの期間に、低周波電界を印加することにより、
温度特性に優れ、しかも、充分な光量が得られる液晶光
学素子の駆動方法を提供し得るものである。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第16図は本発明の実施例を示すもので、第
1図は液晶光学素子の要部を示す平面図、第2図は断面
図、第3図は第2図における液晶配向方向と偏光板の配
置の関係を示す図、第4図は2周波駆動用液晶における
誘電異方性の周波数依存性を示す図、第5図は液晶光学
素子を駆動する駆動信号波形例を示す図、第6図ないし
第9図は各種駆動信号波形に対する光学応答特性を示す
図、第10図(a),(b)は各種駆動信号波形のON時及
びOFF時の透過光の積分光量の温度依存性を示す図、第1
1図は積分光量の定義を示す図、第12図,第13図及び第1
5図はそれぞれ他の駆動信号波形例を示す図、第14図は
第12図及び第13図の駆動信号波形に対する積分光量の温
度依存性を示す図、第16図は更に他の駆動信号波形に対
する積分光量の温度依存性を示す図、第17図及び第19図
はそれぞれ従来の液晶光学素子の駆動方法における駆動
信号波形を示す図、第18図及び第20図はそれぞれ第17図
及び第19図における駆動信号波形に対する光学応答特性
を示す図である。 11、12……基板、13……シール材、14a、14b……電極、
16……液晶、17a,17b……偏光板、18a、18b……信号電
極、19……端子、20、22……金属膜、21a、21b……コモ
ン電極、23……遮光部材、31……液晶分子配向方向、32
……上基板偏光板の透過軸(もしくは吸収軸)、33……
上基板偏光板の透過軸(もしくは吸収軸)。

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の電極が形成された一方の基板と、こ
    の一方の基板の複数の電極に対向して配置された複数の
    電極が形成された他方の基板の面を対向させて配置した
    一対の基板間に、誘電異方性が「0」となる交差周波数
    を境にして誘電異方性の正負が反転する2周波駆動用の
    液晶材を、その液晶分子がホモジニアス配向するように
    封入して前記一方の電極と他方の電極が互いに対向する
    部分で複数の光シャッターを形成し、前記交差周波数よ
    り低い周波数の低周波電界と、交差周波数より高い周波
    数の高周波電界を前記各光シャッターの液晶材に印加す
    ることにより、前記液晶材の液晶分子をホメオトロピッ
    クに配向した状態と、斜に配向した状態とに制御して、
    前記光シャッターの光の遮断と透過とを選択するように
    した液晶光学素子の駆動方法において、 前記光シャッターの電極間に介在する液晶材には、光の
    透過又は遮断を選択する選択期間と他の光シャッターの
    透過又は遮断を制御する非選択期間とからなる1書込期
    間中の前記選択期間に、前記高周波電界を少なくとも2
    回繰返して印加し、この繰返し印加される高周波電界の
    間の少なくとも1の期間には、低周波電界を印加するこ
    とを特徴とする液晶光学素子の駆動方法。
  2. 【請求項2】高周波電界を印加する期間の合計が、液晶
    材の高周波電界に対する応答時間よりも長いことを特徴
    とする特許請求の範囲第1項記載の液晶光学素子の駆動
    方法。
  3. 【請求項3】低周波電界が、その低周波電界に対する2
    周波駆動用液晶の応答時間より長いことを特徴とする特
    許請求の範囲第1項記載の液晶光学素子の駆動方法。
  4. 【請求項4】繰返し印加される高周波電界の間の少なく
    とも1つの期間は、電界を印加しない期間と、低周波電
    界を印加する期間とからなっていることを特徴とする特
    許請求の範囲第1項記載の液晶光学素子の駆動方法。
  5. 【請求項5】高周波電界の印加に引続いて、その高周波
    電界により動作した液晶分子の配向状態を保持する保持
    電界を2周波駆動用の液晶材に印加することを特徴とす
    る特許請求の範囲第1項記載の液晶光学素子の駆動方
    法。
  6. 【請求項6】保持電界は、無電界及び高周波と低周波の
    重畳波形の繰返しであることを特徴とする特許請求の範
    囲第5項記載の液晶光学素子の駆動方法。
  7. 【請求項7】一対の基板の対向する面に形成された複数
    の電極は、一方の基板に形成された複数の電極の1つの
    電極に対して、他方の基板に形成された複数の電極が対
    向するように配置されており、これらの電極が対向する
    複数の部分は、1の部分の光の透過又は遮断を選択する
    ための選択期間と他の部分の光の透過又は遮断を選択す
    るための非選択期間とからなる1書込期間中の前記選択
    期間中に、高周波電界を少なくとも2回繰返し印加し、
    この繰返し印加される高周波電界の間の少なくとも1つ
    の期間には低周波電界を印加するON電界が選択的に印加
    されることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の液
    晶光学素子の駆動方法。
  8. 【請求項8】繰返し印加される高周波電界の間の少なく
    とも1つの期間は、電界を印加しない期間と、低周波電
    界を印加する期間とからなっていることを特徴とする特
    許請求の範囲第7記載の液晶光学素子の駆動方法。
  9. 【請求項9】高周波電界の繰返し印加に引続いて、その
    高周波電界により動作した液晶分子の配向状態を非選択
    期間中まで保持する保持電界を、2周波駆動用の液晶材
    に印加することを特徴とする特許請求の範囲第8項記載
    の液晶光学素子の駆動方法。
  10. 【請求項10】保持電界は、無電界及び、高周波電界と
    低周波電界とからなる重畳電界との繰返しであることを
    特徴とする特許請求の範囲第9項記載の液晶光学素子の
    駆動方法。
  11. 【請求項11】非選択期間には、選択期間中に低周波電
    界が印加される期間に対応する期間に低周波電界が2周
    波駆動用の液晶材に印加されることを特徴とする特許請
    求の範囲第7項記載の液晶光学素子の駆動方法。
  12. 【請求項12】選択期間には、高周波電界及び、無電界
    と低周波電界との組合わせからなり、光を透過させるた
    めのON電界と、低周波電界、又は低周波電界と高周波電
    界の重畳電界、あるいはこれらの組合わせからなり、光
    を遮断するためのOFF電界とが選択的に2周波駆動用の
    液晶材に印加されることを特徴とする特許請求の範囲第
    7項記載の液晶光学素子の駆動方法。
  13. 【請求項13】選択期間には、高周波電界及び無電界と
    低周波電界との組合わせからなり、光を透過させるため
    のON電界と、低周波電界、低周波電界と高周波電界の重
    畳電界及び、高周波電界、電界を印加しない状態の無電
    界との組合わせからなるOFF電界とを選択的に2周波駆
    動用の液晶材に印加し、前記OFF電界の高周波電界を印
    加する時間及び無電界の時間は、前記ON電界による透過
    光強度が1/2になる時間より短いことを特徴とする特許
    請求の範囲第7項記載の液晶光学素子の駆動方法。
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