JP2502392B2 - イオン源によるドライエッチング方法 - Google Patents
イオン源によるドライエッチング方法Info
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- JP2502392B2 JP2502392B2 JP33952589A JP33952589A JP2502392B2 JP 2502392 B2 JP2502392 B2 JP 2502392B2 JP 33952589 A JP33952589 A JP 33952589A JP 33952589 A JP33952589 A JP 33952589A JP 2502392 B2 JP2502392 B2 JP 2502392B2
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- substrate
- ion
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Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、マスク材と基板材とのエッチレート比を充
分に得ることが必要とされる場合のイオン源によるドラ
イエッチング方法に関するものである。
分に得ることが必要とされる場合のイオン源によるドラ
イエッチング方法に関するものである。
従来の技術 一般にドライエッチングプロセスは、所望のパターン
を基板上に得るための方法として有効であり応用の範囲
も広い。基板上にマスク材によって所望のパターンを塗
布し、イオン照射を行うことによってマスクされていな
い領域がエッチングされ、その後マスク材を除去するこ
とによって所望のパターンを得ることができる。
を基板上に得るための方法として有効であり応用の範囲
も広い。基板上にマスク材によって所望のパターンを塗
布し、イオン照射を行うことによってマスクされていな
い領域がエッチングされ、その後マスク材を除去するこ
とによって所望のパターンを得ることができる。
イオン照射によるドライエッチングにおいては、照射
されるイオンビームの安定化を図り、基板材およびマス
ク材の帯電を防ぐために、イオンビームの出口付近に設
置したニュートライザに電流を流すことによって熱電子
を放出させ、電子がクラウド状に存在している空間をイ
オンビームが通過するようにしている。ニュートライザ
に流す電流を調節して、ニュートライザから放出される
熱電子がイオンビーム電流と等量になるように制御する
ことによって、基板材およびマスク材の帯電を無くすこ
とができ、このニュートラライズを行うことによってイ
オン源によるドライエッチングが成されている。
されるイオンビームの安定化を図り、基板材およびマス
ク材の帯電を防ぐために、イオンビームの出口付近に設
置したニュートライザに電流を流すことによって熱電子
を放出させ、電子がクラウド状に存在している空間をイ
オンビームが通過するようにしている。ニュートライザ
に流す電流を調節して、ニュートライザから放出される
熱電子がイオンビーム電流と等量になるように制御する
ことによって、基板材およびマスク材の帯電を無くすこ
とができ、このニュートラライズを行うことによってイ
オン源によるドライエッチングが成されている。
発明が解決しようとする課題 しかし、従来のニュートラライズの方法が実際に効果
的であるのは、イオン照射を受ける被加工基板前面が絶
縁物あるいは絶縁された導電性物質のときのみであり、
導電性物質の被加工基板上に絶縁物のマスク材が点在あ
るいは偏在している場合には、絶縁物であるマスク材の
ニュートラライズが達成されない。
的であるのは、イオン照射を受ける被加工基板前面が絶
縁物あるいは絶縁された導電性物質のときのみであり、
導電性物質の被加工基板上に絶縁物のマスク材が点在あ
るいは偏在している場合には、絶縁物であるマスク材の
ニュートラライズが達成されない。
また従来のドライエッチングプロセスでは、マスク材
と基板材とのエッチレート比が所望の深さのエッチング
を行うのに充分でない場合には、マスク材を厚く塗布す
るか、あるいは特殊なマスク材に変更せざるを得ない。
と基板材とのエッチレート比が所望の深さのエッチング
を行うのに充分でない場合には、マスク材を厚く塗布す
るか、あるいは特殊なマスク材に変更せざるを得ない。
本発明は、上記の課題を解決するためのドライエッチ
ング方法を提供することを目的とする。
ング方法を提供することを目的とする。
課題を解決するための手段 本発明は、イオン銃とニュートライザを配備した真空
チャンバ内に、導電性物質からなる基板本体の表面に絶
縁性物質からなるマスク材によりマスクパターンを形成
した被加工基板を設置し、イオン照射してドライエッチ
ングを行う方法において、前記被加工基板を接地し、被
加工基板のイオン照射面の前面にプローブを配置して、
前記プローブと接地間の電圧または電流をモニタするこ
とでマスク材表面の帯電状態を近似的に検出して、ニュ
ートライザの電流を調節しマスク材の帯電を制御するこ
とを特徴とするドライエッチング方法である。
チャンバ内に、導電性物質からなる基板本体の表面に絶
縁性物質からなるマスク材によりマスクパターンを形成
した被加工基板を設置し、イオン照射してドライエッチ
ングを行う方法において、前記被加工基板を接地し、被
加工基板のイオン照射面の前面にプローブを配置して、
前記プローブと接地間の電圧または電流をモニタするこ
とでマスク材表面の帯電状態を近似的に検出して、ニュ
ートライザの電流を調節しマスク材の帯電を制御するこ
とを特徴とするドライエッチング方法である。
前記ドライエッチング方法を実行するに際して、プロ
ーブと接地間の電圧または電流がゼロになるようニュー
トライザの電流を調節して、マスク材の帯電がゼロにな
るよう制御する方法、または照射イオンが陽イオンの場
合は正に、照射イオンが陰イオンの場合は負にマスク材
を帯電させるよう制御する方法、あるいはイオン照射を
断続させ、マスク材の帯電とイオン照射を交互に行う方
法を選ぶことができる。
ーブと接地間の電圧または電流がゼロになるようニュー
トライザの電流を調節して、マスク材の帯電がゼロにな
るよう制御する方法、または照射イオンが陽イオンの場
合は正に、照射イオンが陰イオンの場合は負にマスク材
を帯電させるよう制御する方法、あるいはイオン照射を
断続させ、マスク材の帯電とイオン照射を交互に行う方
法を選ぶことができる。
また、プローブの設置を被加工基板前面のエッチング
領域の周囲に面積の大きなプローブを設置して電圧また
は電流をモニタすることも可能とした方法である。
領域の周囲に面積の大きなプローブを設置して電圧また
は電流をモニタすることも可能とした方法である。
作用 真空チャンバ内に設置した被加工基板の前面に配した
プローブが受けるイオンおよび電子の照射分布は、被加
工基板上のマスク材が受けるイオンおよび電子の照射分
布とほぼ等しい状態にあるので、被加工基板上のマスク
材と近似的に等しい電位値を検出することができる。即
ち、プローブがマスク材の電位センサとなるので、プロ
ーブと接地間の電圧または電流をモニタすればマスクの
帯電状態を知ることができる。マスク材の帯電状態は、
イオン銃によるイオン照射に対してニュートライザから
の放出電子の量によるニュートラライズによって左右さ
れるので、ニュートライザの電流を調節すればマスク材
を帯電させる程度を制御することができる。
プローブが受けるイオンおよび電子の照射分布は、被加
工基板上のマスク材が受けるイオンおよび電子の照射分
布とほぼ等しい状態にあるので、被加工基板上のマスク
材と近似的に等しい電位値を検出することができる。即
ち、プローブがマスク材の電位センサとなるので、プロ
ーブと接地間の電圧または電流をモニタすればマスクの
帯電状態を知ることができる。マスク材の帯電状態は、
イオン銃によるイオン照射に対してニュートライザから
の放出電子の量によるニュートラライズによって左右さ
れるので、ニュートライザの電流を調節すればマスク材
を帯電させる程度を制御することができる。
ニュートライザ電流を調節してマスク材の帯電をゼロ
にすると、接地された基板材とマスク材は同電位となり
ニュートラライズが達成されるので、基板材とマスク材
とのエッチレート比が保たれ所望のエッチングが成され
る。また基板材を接地し、絶縁性のマスク材のみを故意
に照射イオンの電荷と同じ電位方向に帯電させてイオン
照射を行うと、マスク材への照射イオンの衝突頻度が少
なくなり、且つマスク材に衝突するイオンのエネルギー
も小さくなる。しかし基板材に衝突するイオンの衝突頻
度も衝突エネルギーも変わらないので、基板材とマスク
材とのエッチレート比を増大させたい場合に、マスク材
の塗布厚を増加させる等の処置をすることなくエッチレ
ート比を増大させることができる。更にイオン照射を断
続させると、イオン照射と帯電が交互に繰り返され、イ
オン照射の断続時間とニュートライザ電流を所定の値に
設定することで所望のエッチレート比を得ることができ
る。
にすると、接地された基板材とマスク材は同電位となり
ニュートラライズが達成されるので、基板材とマスク材
とのエッチレート比が保たれ所望のエッチングが成され
る。また基板材を接地し、絶縁性のマスク材のみを故意
に照射イオンの電荷と同じ電位方向に帯電させてイオン
照射を行うと、マスク材への照射イオンの衝突頻度が少
なくなり、且つマスク材に衝突するイオンのエネルギー
も小さくなる。しかし基板材に衝突するイオンの衝突頻
度も衝突エネルギーも変わらないので、基板材とマスク
材とのエッチレート比を増大させたい場合に、マスク材
の塗布厚を増加させる等の処置をすることなくエッチレ
ート比を増大させることができる。更にイオン照射を断
続させると、イオン照射と帯電が交互に繰り返され、イ
オン照射の断続時間とニュートライザ電流を所定の値に
設定することで所望のエッチレート比を得ることができ
る。
実 施 例 以下、本発明の実施例にもとずいて説明する。
第1図はイオン源によるドライエッチング装置の概略
構成であって、イオン銃6とニュートライザ7を配備し
た真空チャンバ5の中に基板ホルダ1を設置し、表面に
マスク材3をマスクパターンに塗布した被加工基板2を
固定している。被加工基板2は導電性物質で成り、装置
グラウンド(例えば真空チャンバ5)に接続されている
基板ホルダ1につないで接地する。この状態において、
イオン銃6によるイオンビームを被加工基板2に照射し
てエッチングを行うが、被加工基板2の前面(即ちマス
ク材3の前面)にプローブ4を設置して、プローブ4と
装置グラウンドとの間にかかる電流または電圧をモニタ
する。プローブ4は被加工基板2上のマスク材3が受け
るイオンおよび電子の照射分布とほぼ等しい分布状態に
あるので、マスク材3と近似的に等しい電位値を検出す
ることができる。
構成であって、イオン銃6とニュートライザ7を配備し
た真空チャンバ5の中に基板ホルダ1を設置し、表面に
マスク材3をマスクパターンに塗布した被加工基板2を
固定している。被加工基板2は導電性物質で成り、装置
グラウンド(例えば真空チャンバ5)に接続されている
基板ホルダ1につないで接地する。この状態において、
イオン銃6によるイオンビームを被加工基板2に照射し
てエッチングを行うが、被加工基板2の前面(即ちマス
ク材3の前面)にプローブ4を設置して、プローブ4と
装置グラウンドとの間にかかる電流または電圧をモニタ
する。プローブ4は被加工基板2上のマスク材3が受け
るイオンおよび電子の照射分布とほぼ等しい分布状態に
あるので、マスク材3と近似的に等しい電位値を検出す
ることができる。
尚、8はプローブ4と装置グラウンドとの間に設置し
た電流計または電圧計、10はイオン銃の陰極、11はイオ
ン化原料ガスの注入口、9はイオンを引き出すための加
速グリッド、12はイオン照射を断続させる場合に用いる
グリッドの印加電圧の断続スイッチである。
た電流計または電圧計、10はイオン銃の陰極、11はイオ
ン化原料ガスの注入口、9はイオンを引き出すための加
速グリッド、12はイオン照射を断続させる場合に用いる
グリッドの印加電圧の断続スイッチである。
このイオン源によるドライエッチング装置を用いた第
1の実施例方法は、プローブ4と装置グラウンドとの間
に流れる電流がゼロになるように(電圧をモニタする場
合はプローブ4と装置グラウンドとの間に電位差が生じ
ないように)ニュートライザ7の電流を調節することに
よって、被加工基板2付近でのイオンと電子の到達頻度
を等しくすることができるので、マスク材3の帯電を防
ぐことができる。
1の実施例方法は、プローブ4と装置グラウンドとの間
に流れる電流がゼロになるように(電圧をモニタする場
合はプローブ4と装置グラウンドとの間に電位差が生じ
ないように)ニュートライザ7の電流を調節することに
よって、被加工基板2付近でのイオンと電子の到達頻度
を等しくすることができるので、マスク材3の帯電を防
ぐことができる。
導電性物質の基板本体にマスク材が点在あるいは偏在
している場合にも、ニュートラライズはこの方法によっ
て確実に行うことができるので、所定のエッチレート比
でもってエッチングを行うことができる。
している場合にも、ニュートラライズはこの方法によっ
て確実に行うことができるので、所定のエッチレート比
でもってエッチングを行うことができる。
次に第2の実施例方法として、マスク材を帯電させて
エッチングを行う場合について説明する。マスク材の帯
電は、イオン源6からのイオンとニュートライザ7から
の熱電子との到達頻度の差を利用するものである。
エッチングを行う場合について説明する。マスク材の帯
電は、イオン源6からのイオンとニュートライザ7から
の熱電子との到達頻度の差を利用するものである。
被加工基板2の前面にプローブ4を設置し、プローブ
4と装置グラウンドとの間にかかる電圧をモニタし、所
望の電位となるようにニュートライザ7に流す電流を調
節することによってマスク材3の帯電の程度を制御す
る。マスク材3を照射イオンの電荷と同じ電位方向に帯
電させる場合には、照射イオンのマスク材3への衝突頻
度のみが減少し、同時にマスク材3に衝突するイオンの
エネルギーが被加工基板2に衝突するイオンエネルギー
と比べ相対的に低くなる。これらの効果によって被加工
基板2とマスク材3とのエッチレート比を増大させるこ
とができ、マスク材と基板材とのエッチレート比が高く
要求されるプロセスにおいて非常に効果的である。
4と装置グラウンドとの間にかかる電圧をモニタし、所
望の電位となるようにニュートライザ7に流す電流を調
節することによってマスク材3の帯電の程度を制御す
る。マスク材3を照射イオンの電荷と同じ電位方向に帯
電させる場合には、照射イオンのマスク材3への衝突頻
度のみが減少し、同時にマスク材3に衝突するイオンの
エネルギーが被加工基板2に衝突するイオンエネルギー
と比べ相対的に低くなる。これらの効果によって被加工
基板2とマスク材3とのエッチレート比を増大させるこ
とができ、マスク材と基板材とのエッチレート比が高く
要求されるプロセスにおいて非常に効果的である。
この具体例を、光ディスク原盤の製造プロセスを例に
とって説明する。
とって説明する。
光ディスク原盤の製造プロセスは、金属原盤にフォト
レジストを塗布し、光マスタリングおよび現像処理を施
してマスクパターンを形成し、その原盤をイオン照射に
よってドライエッチングするものである。通常、原盤金
属として銅(Cu)を用いてピットを記録するが、波長が
780nmのレーザで読み出す場合は、ピット深さとして約1
30nmのエッチングをする必要がある。照射イオンとして
アルゴン(Ar)を用いた場合、マスク材として使用され
るフォトレジストをAZ1350J(シプレイ社製の品番)と
して例にとると、このマスク材と原盤金属の銅とのエッ
チレート比は1:2〜3(入射イオンが垂直成分のみの場
合)であり、充分なピット深さを得るためにはフォトレ
ジストを70nm以上の厚みで塗布しなければならない。し
かしフォトレジストが厚すぎると、信号記録時のレーザ
強度およびトラッキングの点で問題があり、フォトレジ
スト厚は60nm以下であることが望ましい。
レジストを塗布し、光マスタリングおよび現像処理を施
してマスクパターンを形成し、その原盤をイオン照射に
よってドライエッチングするものである。通常、原盤金
属として銅(Cu)を用いてピットを記録するが、波長が
780nmのレーザで読み出す場合は、ピット深さとして約1
30nmのエッチングをする必要がある。照射イオンとして
アルゴン(Ar)を用いた場合、マスク材として使用され
るフォトレジストをAZ1350J(シプレイ社製の品番)と
して例にとると、このマスク材と原盤金属の銅とのエッ
チレート比は1:2〜3(入射イオンが垂直成分のみの場
合)であり、充分なピット深さを得るためにはフォトレ
ジストを70nm以上の厚みで塗布しなければならない。し
かしフォトレジストが厚すぎると、信号記録時のレーザ
強度およびトラッキングの点で問題があり、フォトレジ
スト厚は60nm以下であることが望ましい。
そこで前記の方法にもとずき、マスク材であるフォト
レジストのみを正に帯電させてイオン照射を行うため
に、マスク材帯電を+20〜50Vにすると、原盤金属とフ
ォトレジストとのエッチレート比を充分に得ることがで
き、薄いマスク材の厚さで充分な深さのエッチングを行
うことができる。
レジストのみを正に帯電させてイオン照射を行うため
に、マスク材帯電を+20〜50Vにすると、原盤金属とフ
ォトレジストとのエッチレート比を充分に得ることがで
き、薄いマスク材の厚さで充分な深さのエッチングを行
うことができる。
次いで第3の実施例方法として、マスク材の帯電とイ
オンビームの照射を交互に行う方法について説明する。
カウフマン型イオン源の場合、第1図に示すようにグリ
ッド9に負の電圧を印加することによってイオンビーム
を引き出しているので、グリッド9への電圧印加を所定
の時間間隔で入切りすることによりイオンビームを断続
させることができる。この方法による場合も、被加工基
板2は基板ホルダ1を通じて接地し、ニュートライザ7
に流す電流はマスク材3を帯電させる程度に応じて予め
設定する。これによって被加工基板2はイオンビームの
照射とマスク材3の帯電が交互に行われることになる。
従って、イオン照射の断続時間とニュートライザの電流
を所望のエッチレート比が得られるように設定すれば、
エッチングを行う対象に応じた加工を行うことができ
る。
オンビームの照射を交互に行う方法について説明する。
カウフマン型イオン源の場合、第1図に示すようにグリ
ッド9に負の電圧を印加することによってイオンビーム
を引き出しているので、グリッド9への電圧印加を所定
の時間間隔で入切りすることによりイオンビームを断続
させることができる。この方法による場合も、被加工基
板2は基板ホルダ1を通じて接地し、ニュートライザ7
に流す電流はマスク材3を帯電させる程度に応じて予め
設定する。これによって被加工基板2はイオンビームの
照射とマスク材3の帯電が交互に行われることになる。
従って、イオン照射の断続時間とニュートライザの電流
を所望のエッチレート比が得られるように設定すれば、
エッチングを行う対象に応じた加工を行うことができ
る。
以上の実施例方法に用いるイオン照射装置において、
ビームプロファイルは一般に完全に均一なものでないた
め、プローブ4の面積が小さ過ぎると、プローブ4のあ
る小領域ではニュートラライズされているにもかかわら
ず、イオン照射を行っている領域前面でのニュートララ
イズは達成されていない恐れがある。またイオンビーム
が安定していない場合、イオンと電子の到達頻度も不安
定となるためにニュートライザ7の制御が充分にできな
い。このような場合には、被加工基板2に照射されるイ
オンビームを遮らないエッチング領域の周囲に、面積の
大きなプローブを設置することによって広範囲にイオン
と電子の分布状態を検出できるので、より正確なニュー
トラライズを行うことができる。またビームプロファイ
ルを均一にするため開口マスクを使用している場合で
は、開口部の周囲にわたる大面積のプローブを設置すれ
ばよい。尚、この大面積のプローブは、イオンビーム内
に且つエッチング領域のイオン電流密度とほぼ等しいイ
オン電流密度が得られる領域内に設置されることが望ま
しい。
ビームプロファイルは一般に完全に均一なものでないた
め、プローブ4の面積が小さ過ぎると、プローブ4のあ
る小領域ではニュートラライズされているにもかかわら
ず、イオン照射を行っている領域前面でのニュートララ
イズは達成されていない恐れがある。またイオンビーム
が安定していない場合、イオンと電子の到達頻度も不安
定となるためにニュートライザ7の制御が充分にできな
い。このような場合には、被加工基板2に照射されるイ
オンビームを遮らないエッチング領域の周囲に、面積の
大きなプローブを設置することによって広範囲にイオン
と電子の分布状態を検出できるので、より正確なニュー
トラライズを行うことができる。またビームプロファイ
ルを均一にするため開口マスクを使用している場合で
は、開口部の周囲にわたる大面積のプローブを設置すれ
ばよい。尚、この大面積のプローブは、イオンビーム内
に且つエッチング領域のイオン電流密度とほぼ等しいイ
オン電流密度が得られる領域内に設置されることが望ま
しい。
発明の効果 本発明のイオン源によるドライエッチング方法によれ
ば、ニュートライザ電流の制御を、被加工基板の前面に
設置したプローブに流れる電流または電圧をモニタする
ことで実行できるので、ニュートラライズが確実に成さ
れ、基板材とマスク材のエッチレート比を確実に調整す
ることができる。導電性物質による被加工基板に絶縁物
質のマスク材が点在または偏在している場合にもニュー
トラライズが確実に行われ、マスク材の帯電をなくして
所定のエッチレート比でもってエッチングを行うことが
でき、また故意にマスク材を帯電させる場合には、エッ
チレート比を増大させることができ、マスク材と基板材
とのエッチレート比が高く要求されるプロセスにおいて
効果的な方法である。
ば、ニュートライザ電流の制御を、被加工基板の前面に
設置したプローブに流れる電流または電圧をモニタする
ことで実行できるので、ニュートラライズが確実に成さ
れ、基板材とマスク材のエッチレート比を確実に調整す
ることができる。導電性物質による被加工基板に絶縁物
質のマスク材が点在または偏在している場合にもニュー
トラライズが確実に行われ、マスク材の帯電をなくして
所定のエッチレート比でもってエッチングを行うことが
でき、また故意にマスク材を帯電させる場合には、エッ
チレート比を増大させることができ、マスク材と基板材
とのエッチレート比が高く要求されるプロセスにおいて
効果的な方法である。
第1図は本発明の実施例に用いるイオン源によるドライ
エッチング装置の概略構成図である。 2……被加工基板 3……マスク材 4……プローブ 5……真空チャンバ 6……イオン銃 7……ニュートライザ
エッチング装置の概略構成図である。 2……被加工基板 3……マスク材 4……プローブ 5……真空チャンバ 6……イオン銃 7……ニュートライザ
Claims (5)
- 【請求項1】イオン銃とニュートライザを配備した真空
チャンバ内に、導電性物質からなる基板材の表面に絶縁
性物質からなるマスク材によりマスクパターンを形成し
た被加工基板を設置しイオン照射してドライエッチング
を行う方法において、前記被加工基板を接地し、被加工
基板のイオン照射面の前面にプローブを配置して、前記
プローブと接地間の電圧または電流をモニタすることで
マスク材表面の帯電状態を近似的に検出し、ニュートラ
イザの電流を調節してマスク材の帯電を制御することを
特徴とするイオン源によるドライエッチング方法。 - 【請求項2】プローブと接地間の電圧または電流がゼロ
になるようニュートライザの電流を調節して、マスク材
の帯電がゼロになるよう制御することを特徴とする請求
項1記載のイオン源によるドライエッチング方法。 - 【請求項3】照射イオンが陽イオンの場合は正に、照射
イオンが陰イオンの場合は負に、マスク材を帯電させる
ことを特徴とする請求項1記載のイオン源によるドライ
エッチング方法。 - 【請求項4】イオン照射を断続させマスク材の帯電とイ
オン照射を交互に行うことを特徴とする請求項1記載の
イオン源によるドライエッチング方法。 - 【請求項5】被加工基板前面のエッチング領域の周囲に
面積の大きなプローブを設置して電圧または電流をモニ
タする請求項1記載のイオン源によるドライエッチング
方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33952589A JP2502392B2 (ja) | 1989-12-26 | 1989-12-26 | イオン源によるドライエッチング方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33952589A JP2502392B2 (ja) | 1989-12-26 | 1989-12-26 | イオン源によるドライエッチング方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03196621A JPH03196621A (ja) | 1991-08-28 |
JP2502392B2 true JP2502392B2 (ja) | 1996-05-29 |
Family
ID=18328304
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP33952589A Expired - Lifetime JP2502392B2 (ja) | 1989-12-26 | 1989-12-26 | イオン源によるドライエッチング方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2502392B2 (ja) |
-
1989
- 1989-12-26 JP JP33952589A patent/JP2502392B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03196621A (ja) | 1991-08-28 |
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