JP2502169B2 - 楽音合成装置 - Google Patents

楽音合成装置

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JP2502169B2 JP2161758A JP16175890A JP2502169B2 JP 2502169 B2 JP2502169 B2 JP 2502169B2 JP 2161758 A JP2161758 A JP 2161758A JP 16175890 A JP16175890 A JP 16175890A JP 2502169 B2 JP2502169 B2 JP 2502169B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、電子楽器の内で特に、楽器と同様の演奏
効果を有する楽音を合成出力することのできる楽音合成
装置に関するものである。
〔従来の技術〕
近年、電子楽器にはディジタル技術の楽音合成方式が
導入されて、合成音の品質の向上が著しく、また、入力
方法としても、鍵盤や管楽器形状のもの、あるいはギタ
ー形状のものなど多様化してきている。これらの電子楽
器では、同時発音数いわゆるポリフォニックという表現
で音源部を構成する楽音合成装置の数、すなわち発音チ
ャンネル数Mを示している。楽音合成装置の数Mを越え
る出力楽音数が指示された場合には、現在発音中である
楽音合成装置の中からいずれかの楽音合成装置の発音を
停止させた後に、新たに発音を出力させねばならない。
このような制御は、普通、発音制御部(いわゆるチャン
ネルアサイナ)により行われている。
このような機能は、例えば、特開昭48-74827号公報、
あるいは特開昭51-58938号公報に詳述されている。
また、楽音合成方式としては、自然楽器の楽音波形を
そのまま記憶しておいて、再生すべき音高に比例した速
度で再生するいわゆるPCM方式に準じた方式が多く使用
されているが、自然楽器の実際の発音形態に対応した楽
音合成方式も数多く提案されている。
このような機能は、例えば、文献(“On the oscilla
tion of musical instruments",M.E.Mclntyre R.T.Schu
macher J.Woodhouse共著,J.Acoust.soc.Am 74(5),No
vember 1983 page1325-1345記載)あるいは、特公昭58-
58679号公報、および文献(“Extensions of the Karpl
us-Strong Plucked-String Algorithm",David A.Jaffe
Julius O.Smith共著,Computer Music Journal,vol17.2,
Summer 1983,page56〜69記載)に詳述されている。
以下、図面を参照しながら上述の電子楽器および楽音
合成装置について説明する。
第5図は従来の電子楽器の構成を示すものである。第
5図において、20は音高指示部、21は発音指示部、22は
音源部、111〜118は楽音合成装置、100は発音制御部、1
05はサウンドシステムである。
以上のように構成された電子楽器について、以下その
動作について説明する。
まず、出力させたい音の音高を音高指示部20へ入力す
る。音高指示部20には、例えば、鍵盤、管楽器形状のも
の、あるいはギター形状のもの等の入力形態が考えられ
る。音高指示部20は、音高指示の入力形態が鍵盤の場合
にはその押鍵された鍵の位置によって、管楽器形状の場
合には押さえられたキーの組合せパターンによって、あ
るいは、ギター形状の場合には弦の押さえられた位置
(フレット)によって、出力する楽音の音高(いわゆる
音名)を決定し、発音制御部100に音高データを出力す
る。
発音指示部21は、発音指示の入力形態が鍵盤の場合は
その押鍵,離鍵に対して、管楽器形状の場合には呼気の
開始,停止に対して、あるいは、ギター形状の場合には
弦の振動の開始,停止に対して、出力すべき楽音のオ
ン,オフ情報、すなわち、楽音発生の開始,停止に関す
るキーオン信号を発音制御部100へ出力する。
発音指示部21は、入力形態が例えば、第7図に示すよ
うな6弦ギターの形態であるときには、その発音源すな
わち弦の数6と同数のマイクロフォンあるいは振動ピッ
クアップ等から構成される。なお、第7図において、30
0は指板、301〜306は第1弦〜第6弦、311は第1フレッ
ト、312は第2フレット、313は第3フレットである。
第6図は第5図における発音指示部21のブロック図を
示す。第6図において、400は発音判定部、401〜406は
センス部である。
振動ピックアップ等から構成されるセンス部401〜406
は、第7図のギターの6本の弦すなわち第1弦301〜第
6弦306にそれぞれ対応して設けられている。発音判定
部400は、各センス部401〜406の検知する各弦の振動レ
ベルが予め定められたレベルLonを越えたときに発音オ
ンのキーオン信号を出力し、予め定められたレベルLoff
以下になったときに発音オフのキーオフ信号を発音制御
部100へ出力する。また、発音判定部400は、発音を検知
したセンス部を特定するデータを音高指示部20へ出力す
る。
音高指示部20は、発音指示部21から出力されるセンス
部を特定するデータと、音高指示のためにギター形状の
入力であるギターフレット入力とから音高を決定し、音
高に対応するノート信号を出力することになる。例え
ば、第7図の第5弦305のセンス部405がオンの場合に
は、センス部405を決定するデータSn(=5)が音高指
示部20へ送出され、音高指示部20は例えば第3フレット
313がオンの時に入力されるセンス部特定データSnが5
であれば、音名C3を特定するノート信号を発音制御部10
0へ指示する。
なお、発音判定部400は発音オンの時の入力の強さに
応じて出力する楽音の強さを指示する信号いわゆるタッ
チ信号を出力することも可能である。
発音制御部100は、音高指示部20と発音指示部21とか
らの入力に対応して、音高データと発音の開始および停
止を指示する信号等の楽音情報を、選択した楽音合成装
置に出力する。音源部22の8個の楽音合成装置111〜118
の中から1個の楽音合成装置を選択するには、様々な方
法が存在する。
最も簡単な方法では、発音制御部100が直前に楽音を
出力させるために選択した楽音合成装置を記憶しておい
て、新たな楽音合成装置の選択時には、記憶していた楽
音合成装置の次の楽音合成装置を選択し、楽音情報を出
力するとともにその楽音合成装置を特定する情報を記憶
しておくようにする。ここで、発音制御部100は、選択
した楽音合成装置に対して、まず、その楽音合成装置に
対して発音の急速停止を指示してから所定時間経過した
後に、演奏情報を出力するものとする。
あるいは、6本弦のギターでは6個の発音源が存在す
るので、それぞれに対応して発音指示部21から音高指示
部20へ出力されるセンス部401〜406を特定するデータに
基づいて、発音制御部100が対応する特定の楽音合成装
置111〜118に楽音をアサインするようにしても良い。
楽音合成装置111〜118から出力される楽音は、アン
プ、スピーカなどから構成されるサウンドシステム105
において音響信号として放音されることになる。
以上のようにして、出力すべき楽音の指示数L(L>
M)に対して、発音チャンネル数8(M)が効率的に利
用されることになる。
以下、図面を参照しながら上述の楽音合成装置につい
て説明する。
第11図は従来の楽音合成装置の構成を示すものであ
る。第11図について説明する前に、第8図〜第10図を参
照しながら、原理について説明する。
第8図は、クラリネットの断面図を示す。第8図にお
いて、左端Aはマウスピースに対応しており、このリー
ド部分は口腔圧力qmを有する口によって覆われているも
のとする。なお、全てのトーンホールは塞がれているも
のとする。口腔圧力qmとリード直下の管内圧力qとの圧
力差によって、リード付近には流速fの気流が発生す
る。流速fの気流は管内の特性インピーダンスzを介し
て、進行波圧力qo(=f・z)を形成する。進行波圧力
qoが、第8図の左端Aから右端B(開口端部)まで進行
した後に、右端Bにおいて、放射および反射が起きる。
反射波圧力qiは、進行波圧力qoと、第10図に示すような
反射係数r(t)とを畳み込み演算することによって得
ることができる。反射波圧力qiは、管内を右端Bから左
端Aへ進行し、リード直下の管内圧力q(=qo+qi)が
変動することによって、第9図のような関係から口腔圧
力qmと管内圧力qとから決まる流速fがリード付近に発
生することになる。このような動作を繰り返すことによ
り、クラリネットの発音が繰り返されることになる。
第10図の反射係数r(t)は、クラリネットが4分の
1波長管であることから、出力する音高の時間周期をT
とすると、左端Aから右端Bに、更に、右端Bにおける
反射によって、右端Bから左端Aまでの往復経路2lに相
当する時間長T/2のところに反射のピークが集中してい
ることがわかる。
第9図は、リード直下の管内圧力qと流速fとの関係
を示している。なおqrは、リードの復元力に打ち勝って
リードとマウスピースの隙間を閉じるために必要とされ
る圧力に対応するものである。
第11図において、120は駆動部、121は変換部、122は
遅延部、123はキーオン処理部である。
以上のように構成された楽音合成装置について以下そ
の動作について説明する。
まず、楽音合成装置に、出力すべき楽音の音高を指示
するノート信号Jと、発音のタイミングを指示するキー
オン信号aと、出力楽音の強さを指示するタッチ信号b
とが入力されると、キーオン処理部123は、キーオン信
号aのオンに対応して、遅延部122に対してリセット信
号cを出力し、所定時間経過後に、駆動部120,変換部12
1および遅延部122の各部に対してオン信号dを出力し、
各部の動作が開始される。駆動部120は、出力する楽音
がピアノなどのパーカッシブ音の時にはイニシャルタッ
チ、クラリネットなどのノンパーカッシブ音の時にはア
フタータッチのいずれかのデータqmを、キーオン処理部
123から出力されるオン信号dがオンの間出力し、オン
信号dがオフの時には、零値を出力する。データqmを、
駆動部120出力として適当な値とするためにスケーリン
グをしてもよい。
変換部121は、例えば第12図のように構成されてい
る。第12図において、130はF(q)テーブル、131は乗
算器、132,133は加算器である。
以上のように構成された変換部121では、直前に出力
した進行波圧力qoを遅延部122から出力される反射波圧
力qiとが加算器133によって加算され、リード直下の管
内圧力qがF(q)テーブル130へ出力される。F
(q)テーブル130は、第9図の関係にしたがって、入
力される管内圧力qに対応する流速fを出力する。F
(q)テーブル130から出力される流速fは、乗算器131
において管の特性インピーダンスzと乗算された後、加
算器132によって反射波圧力qiと加算されて進行波圧力q
oとして出力される。
遅延部122は、例えば第13図のように構成されてい
る。第13図において、160は反射係数発生部、161〜163
は単位遅延器、171〜174は乗算器、165は累算器であ
る。
遅延部122は、キーオン処理部123から出力されるリセ
ット信号cに従って、単位遅延器161〜163をゼロリセッ
トし、他方において、反射係数発生部160は、クラリネ
ットの管形状に基づいて算出された第10図に示すような
反射係数r(t)を基準クロックCf〔Sec〕毎にサンプ
リングすることによって得られる反射係数r(i・Cf)
を(1)式に基づいて演算した後に、各乗算器171〜174
へ供給するものとする。但し、i=0,1,2,…,2Nとす
る。
r(i・Cf)=A・Exp〔−B(i・Cf-T)〕 …(1) (1)式において、AとBとは、想定する管の反射特
性によって決定される定数である。Nは、161〜163に示
す単位遅延器の個数であり、171〜174の乗算器の個数よ
りも1だけ少ない正の整数である。ここで、クラリネッ
トの出力する最低音を例えば100〔Hz〕とし、基準クロ
ックCfの周波数を20〔K Hz〕とすると、単位遅延器の個
数Nは4分の1波長管の場合には(2)式のように決定
することができる。
N=(1/2)・(1/100〔Hz〕)・20000〔Hz〕=100 …
(2) 遅延器122において、ノート信号Jに対応した音高音
を形成するための係数制御は、反射係数発生部160にお
いて、各ノート信号Jつまり各音高の時間周期Tに対応
させて、(1)式により得られるr(i・Cf)を演算発
生した後に、これらを乗算器171〜174へ供給することに
なる。
キーオン処理部123からオン信号dが出力されると遅
延部122は、変換部121から出力される進行波圧力qoに対
して、反射波圧力qiの演算を開始することになる。
以上のようにして、第13図の端子180から出力される
進行波圧力qoはデジタル楽音として、また、端子181か
ら出力される反射波圧力qiは変換器121への入力として
出力されることになる。
なお、第13図の端子180から出力されるデジタル楽音
を早く出力させるために、端子185から出力させてもよ
い。
また、他のバイオリンの弦、パイプオルガン等の楽器
についても上述したクラリネットと同様の動作によって
楽音が合成される。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、上記従来の構成によれば、各楽音合成
装置111〜118がバイオリン、クラリネット等の特定の楽
器の音色の特徴を合成によって再現することはできる
が、演奏される複数の楽音全体を通した音色のイメージ
は、特定の楽器のイメージとは合わないものとなってし
まっていた。つまり、単音として聴くと例えばギターの
音色と感じられても、同一弦を連続して鳴らしたときに
は、必ずしもギターとは感じられにくいことが多かっ
た。
この発明の目的は、単音としての音色だけでなく、楽
器の発音源の特徴を再現させながら楽音合成の可能な楽
音合成装置を提供することである。
〔課題を解決するための手段〕
この発明の楽音合成装置は、変換部とフィルタと反射
係数供給部とを備えている。
変換部は、楽器への駆動入力と反射波成分とから進行
波成分を出力するようにしている。
フィルタは、出力指示に従ってリセット・非リセット
を選択できる遅延を有し、進行波成分に対して反射波成
分を演算出力するようにしている。
反射係数供給部は、出力指示に従って前記フィルタへ
反射係数を供給するようにしている。
〔作用〕
この発明の構成によれば、楽器の発音機構に基づい
て、進行波成分と反射波成分とを演算発生しながら楽音
合成する場合に、出力指示に従って、出力する楽音の楽
器の発音源が、直前に出力した楽音の発音源と異なる楽
音を出力する時には、反射波演算のためのフィルタ内の
遅延をリセットし、また、出力する楽音の楽器の発音源
が、直前に出力した楽音の発音源と同一の楽音を出力す
る時には、反射波演算のためのフィルタ内の遅延をリセ
ットしないようにすることができる。
〔実施例〕
以下、この発明の一実施例について図面を参照しなが
ら説明する。
第1図はこの発明の実施例の楽音合成装置のブロック
図を示すものである。
第1図において、220は遅延部、201はメモリである。
なお、120は駆動部、121は変換部、123はキーオン処理
部で、これらは従来例の構成と同じものである。
第2図は第1図における遅延部220とメモリ201とのブ
ロック図を示すものである。
第2図において、200は反射係数供給部、202はフィル
タである。なお、161〜163は単位遅延器、171〜174は乗
算器、165は累算器で、これらは従来例の構成と同じも
のである。
クラリネットやフルート等の管楽器は、一般に、管の
長さを変化させることによって、音高を制御するが、同
時に管の形状も変化させてしまうことになって、楽音の
音色が音高によって異なることになる。例えば、クラリ
ネットのキーを全て押さえたときには管の全体長を4分
の1波長とする基音を有する楽音が出力されるが、押さ
えていないキーがあるとき、すなわち、開孔部があると
きには、例えば、リードから開孔部までを4分の1波長
とする基音の楽音が出力されるが、その音色は開孔部か
らベルまでの形状によっても影響を受ける。
この実施例においては、管楽器のマウスピース部でイ
ンパルスを発生し、その楽器の各音高(=J)の運指毎
に対応して得られる応答をマウスピース部で測定し、こ
のインパルスレスポンスrj(t)を従来例と同様にして
サンプリングし、そのまま反射係数セットとしてメモリ
201に記憶させておくものとする。なお、各反射係数セ
ットの反射係数の個数は、すくなくとも、出力する楽器
の最低音を合成するために必要な単位遅延器の個数(K
−1)のKに等しいものとする。ここで、最低音を合成
するために必要とする単位遅延器の個数(K−1)のK
は、最低音の音高FL〔Hz〕と基準クロックCf〔Sec〕と
から(3)式のような関係となる。
K≧k=1/(FL・Cf) …(3) (3)式においてkは、サンプリング周期を基準クロ
ックCfとするときの最低音の1周期語長であり、kを中
心として反射係数が分布するので、反射係数の個数Kは
2k程度が望ましい。
反射係数供給部200は、ノート信号J(J=1,2,…,3
2)が入力されると、音高の低い順にメモリ201に記憶さ
れている反射係数セットの中から、ノート信号Jに対応
する記憶開始アドレスADRS0(=J・K−K〔Word〕)
からKワード分の反射係数を読みだし、K個の乗算器17
1〜174へそれぞれに対応する反射係数を送出するので、
ノート信号J毎に異なる特性の反射波圧力qiが演算出力
される。
以下、反射係数供給部200について第2図ないし第4
図を参照しながら説明する。
第3図は第2図における反射係数供給部200のブロッ
ク図を示すものである。
第3図において、250〜252はレジスタ、253はスイッ
チ、254,266はインバータ、255はアンド回路、256は乗
算器、257〜260は加算器、261〜263はラッチ、265はナ
ンド(NAND)回路である。
なお、第4図に反射係数供給部200の各部のタイミン
グチャートを示す。
反射係数供給部200の各部は、基準クロックCfのK倍
のクロックCL0,CL1,…,CL(K−1)とレジスタ252のゼ
ロフラグとから決まるアンド回路255より出力されるク
ロックの更に整数倍のタイミングで、動作をするものと
する。なお、フィルタ202における演算は、乗算器171,1
72,173,…,174の順に、クロックCL0,CL1,…,CL(K−
1)に従って実施されるものとする。
まず、キーオン処理部123からリセット信号cが出力
されると、レジスタ250は、入力されるノート信号Jか
ら上述のようにして加算器257と乗算器256とによって演
算されたアドレスデータADRS0が初期設定される。同時
に、レジスタ251とレジスタ252にはそれぞれ0と(K−
1)とが初期設定される。また、ラッチ261〜263も0に
初期設定される。メモリ201は、レジスタ250から出力さ
れるアドレスデータADRS0に対応する反射係数DATA0を出
力する。スイッチ253は、反射係数DATA0をレジスタ251
の内容が示す値“0"に従って第0番目のラッチ261へ送
出し、ラッチ261の内容“DATA0"はフィルタ202の第0番
目の乗算器171で有効な乗算値となる。乗算器171では、
ラッチ261の内容が更新される前に、入力されるqoに対
して乗算し、その結果をリセットされた累算器165へ出
力しておくものとする。
次にクロックCL1に従って、レジスタ250とレジスタ25
1はそれぞれ1だけ増加してADRS1と1とになり、また、
レジスタ252は1だけ減少して(K−2)となる。上述
と同様の動作によって、メモリ201のアドレスADRS1に記
憶された反射係数DATA1が、今度はラッチ262へ送出され
て、ラッチ262の内容“DATA1"はフィルタ202の第1番目
の乗算器172で有効な乗算値となる。乗算器172では、ラ
ッチ262の内容が更新される前に、単位遅延器161の内容
に対して乗算し、その結果を累算器165へ出力しておく
ものとし、累算器165で累算されることになる。
以上の動作を繰り返して、メモリ201のADRS(K−
1)に記憶されたDATA(K−1)がフィルタ202の第
(K−1)番目の乗算器174で有効な乗算値となると、
レジスタ252の値が0となりゼロフラグが出力されるた
め、アンド回路255からクロックが出力されないように
なるので、反射係数供給部200は、その反射係数供給動
作を終了する。ここでも同様にして、乗算器174はラッ
チ263の内容が更新される前に、単位遅延器163の内容に
対して乗算し、その結果を累算器165へ出力しておくも
のとし、累算器165で累算されて、反射波圧力qiが端子1
90から出力されることになる。
以上のようにして、反射係数供給部200は、基準クロ
ックCfのK倍のタイミングに従って、K個の反射係数を
1基準クロックCf内に、順次送出することになる。
反射係数供給部200は、入力されるリセットモード信
号eがオン(High)の時には、ナンド(NAND)回路265
の出力が、キーオン処理部123から出力されるリセット
信号cのオン(Low)に同期してゼロリセット信号gを
オン(Low)にするので、単位遅延器161〜163はゼロ値
にリセットされる。他方において、入力されるリセット
モード信号eがオフ(Low)の時には、ゼロリセット信
号gがオフ(High)となるため、単位遅延器161〜163
は、値を保持し続けることになる。
駆動部120と変換部121とキーオン処理部123と遅延部2
20の単位遅延器161〜163および乗算器171〜174とは、従
来と同様の動作によって基準クロックCfに対応した楽音
合成がなされるので、端子190からは、進行波圧力qo
音高により異なる反射波の影響を受ける楽音として出力
されることになる。また、端子191から出力される反射
波圧力qiは、変換部121への入力として出力されること
になる。
公知の発音制御部(図示せず)から入力する発音源を
特定するデータに基づいてリセットモード信号eを使い
分けることにより、遅延部220に保持されている直前に
出力していた楽音データをそのままあるいはリセットし
て新たな発音を開始することが可能となる。すなわち、
直前に出力していた楽音と同一の発音源による発音の場
合には、遅延部220をリセットしないまま、新たな発音
を開始することにより直前に出力した楽音の影響を受け
る新たな楽音が合成されることになる。
なお、この実施例では、管楽器の列について説明した
ので、例えばクラリネットの場合には発音源は1つであ
り、従って、楽音合成装置は1つだけで電子楽器を構成
することができるが、弦楽器や打楽器などの他の楽器に
ついても同様にして、例えば6弦ギターの場合には、6
つの楽音合成装置により電子楽器を構成することが可能
となる。
反射係数は、楽器ごとにその音高を形成する状態毎
に、駆動点にインパルスを入力したときに、駆動点に反
射してくるインパルスレスポンスrj(t)をその音高に
対応する反射係数セットとしてメモリ201に記憶させて
おくことにより構成することができる。
また、実際の発音源よりも少ない数の楽音合成装置に
より電子楽器を構成する場合には、従来と同様にして、
楽音合成装置を使い分けることもできるが、同一発音源
の楽音は、同一の楽音合成装置に発音指示することも可
能であり、このような制御は、リセットモード信号eを
適宜使い分けることにより可能となる。
以上のようにこの実施例によれば、各音高に対応し
て、実際の楽器と同様に反射特性の異なる反射係数セッ
トをメモリ201から同じ数だけ読み出すようにしたの
で、反射係数セットを計算することなく、楽器毎に適切
な段数のフィルタ202によって、高音質な楽音を合成す
ることが可能となる。
〔発明の効果〕
この発明の楽音合成装置は、楽器の発音機構に基づい
て、進行波成分と反射波成分とを演算発生しながら楽音
合成する場合に、出力する楽音の楽器の発音源が、直前
に出力した楽音の発音源と同一の楽音を出力する時に
は、反射波演算のための遅延をリセットせずに新たな楽
音合成を開始するようにしたので、直前に出力した楽音
の影響を残した楽音を合成することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の一実施例の楽音合成装置のブロック
図、第2図は第1図における遅延部とメモリの構成を示
すブロック図、第3図は第2図における反射係数供給部
の構成を示すブロック図、第4図は第2図における反射
係数供給部の動作タイミング図、第5図は従来例の電子
楽器のブロック図、第6図は第5図における発音指示部
の構成図、第7図はギターの指板の外観図、第8図はク
ラリネットの断面図、第9図はリード近傍の圧力と流速
の関係図、第10図は反射係数特性図、第11図は従来例の
楽音合成装置のブロック図、第12図および第13図は従来
例における各部のブロック図である。 121……変換部、200……反射係数供給部、202……フィ
ルタ、220……遅延部、c……リセット信号、e……リ
セットモード信号
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤井 克芳 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 畠中 正彦 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】楽器への駆動入力と反射波成分とから進行
    波成分を出力する変換部と、 出力指示に従ってリセット・非リセットを選択できる遅
    延を有し、前記進行波成分に対して前記反射波成分を演
    算出力するフィルタと、 出力指示に従って前記フィルタへ反射係数を供給する反
    射係数供給部とを備えた楽音合成装置。
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