JP2501772Y2 - 紙葉状体の静電検出装置 - Google Patents

紙葉状体の静電検出装置

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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、紙葉状体の厚みや吸湿・吸水状態を検出す
る紙葉状体の静電検出装置に関するものである。
〔従来の技術〕
布、紙等の紙葉状体の厚み検出装置として、ポテンシ
ョメータを用いた装置が広く利用されている。この種の
装置は、第13図に示すように、紙葉状体1の通路経路2
上にポテンショメータ3を配置することにより構成され
ている。このポテンショメータ3は回転軸4にアーム5
を取り付け、そのアームの先端部にローラ6を回転自在
に取り付け、ばね7を用いてアーム5を常時通過経路2
側に付勢したものである。この第13図の状態で、紙葉状
体1が矢印方向に移動して来たときに、ローラ6は紙葉
状体1の上に乗り上げ、アーム5を時計方向に回転させ
る。そしてこのアーム5の回転が回転軸4に伝わり、ア
ーム5の回転量、つまり、紙葉状体1の厚みに比例した
出力電圧が紙葉状体1の厚み検出信号として出力される
のである。
〔考案が解決しようとする課題〕
しかしながら、ポテンショメータ3で紙葉状体1の厚
みを検出する方式は、紙葉状体1の厚みに対応するアー
ム5の回転量が非常に小さく、このため、ポテンショメ
ータ3からの出力電圧レベルは現在実用化されているも
ので、1〜3mV/μmと低く、薄紙等の紙葉状体1の厚み
を精度良く検出することができないという不便があっ
た。
本考案者は既に1×10-5PF程度の微小静電容量の変化
を検出できる静電センサ装置を開発している。この静電
センサ装置を使用すれば、薄紙等の紙葉状体1の厚み検
出を高精度のもとで検出することが可能となる。しか
し、前記開発した静電センサ装置は、感度が良すぎるた
めに、紙葉状体1が吸湿や吸水状態になると、紙葉状体
1の誘電率が変化するため、これが誤差成分となって検
出精度を低下させるという不都合が生じる。
本考案は上記課題を解決するためになされたものであ
り、その目的は、紙葉状体の誘電率が変化しても、その
厚み検出を高精度のもとで行うことができるとともに、
その変化の状態をも併せて検出することができる紙葉状
体の静電検出装置を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
本考案は上記目的を達成するために、次のように構成
されている。すなわち、本考案は、紙葉状体の通過経路
に設けられる静電検出部によって検出される静電検出装
置を信号処理回路により信号処理して紙葉状体を検出す
る紙葉状体の静電検出装置において、前記静電検出部
は、通過経路を通る紙葉状体の表裏一方側に配置される
第1の電極と、紙葉状体の表裏他方側に第1の電極に対
向して配置される基準電極と、紙葉状体の側端面に対向
して配置される第2の電極とを備え、前記第2の電極の
表面は前記紙葉状体の表面と同一か又はそれよりも低い
位置に設けたことを特徴として構成されている。
〔作用〕
本考案では、例えば、吸湿した紙葉状体が通過経路に
沿って送られ、静電検出部に至ると、この紙葉状体は第
1の電極と基準電極との間に入り込み、第1の電極と基
準電極との間の静電容量が変化する。この静電容量の変
化が第1の電極により紙葉状体の厚み情報として検出さ
れる。この厚み情報は、紙葉状体の厚み成分と、吸湿成
分とを含む。また、第2の電極と基準電極との間には紙
葉状体を通る電界が発生し、この第2の電極と基準電極
との間の静電容量の変化が第2の電極により紙葉状体の
属性を示す情報として検出される。この場合、第2の電
極の表面の高さは紙葉状体の表面以下の高さに構成する
ので、電気力線は殆ど紙葉状体内を通り、吸湿成分を含
む属性が出力に表れる。そして、前記第1の電極で検出
される厚み情報の検出信号と第2の電極で検出される吸
湿情報の検出信号は信号処理回路に加えられる。
〔実施例〕 以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。第
1図には本考案に係る紙葉状体の静電検出装置に係る一
実施例の要部構成が示され、また、第2図には同実施例
装置のブロック図が示されている。
第1図は静電検出装置の静電検出部を示したもので、
絶縁板8の表面側には紙葉状体1の通過経路2として機
能する凹部9が形成されており、この凹部9の底面には
銅等の導体金属により基準電極10がスパッタリング等に
より形成されている。前記凹部9の両内側壁面には紙葉
状体1の側端面1a,1bに対向させて第2の電極11a,11bが
形成されている。この第2の電極11a,11bと前記基準電
極10との間には電界eが発生するが、この電界eが1枚
の紙葉状体1の厚みを通って基準電極10に入るように、
つまり、1枚の厚みを越えた領域に電界が漏れないよう
に、電極11a,11bと紙葉状体1の側端面1a,1bの間隔を設
定するとともに、電極11a,11bの厚みを紙葉状体1の厚
み以下になるように薄型に形成されている。
この第2の電極11a,11bの薄型形成方法としては、例
えば、第2図に示すように、絶縁基板19の表面に例え
ば、18μ、35μ、50μ等の厚みで銅等の導体金属を形成
し、これを第2の電極11a,11bとすれば容易に薄型電極
を形成することができる。この導体金属が形成された絶
縁基板19を第3図に示すように平板状の絶縁板8の両端
縁部に電極面を下側にして載置固定することで通路経路
2を有する静電検出部を容易に構成することができる。
通常、紙は100μ程度の厚みを有しており、この紙厚に
対して前記第2の電極11a,11bは十分に薄い電極となっ
て紙葉状体1の表面以下の高さとなり、斯くして、電極
11a,11bから発生した電気力線は紙葉状体1の紙厚の内
部を通って外に漏れずに基準電極10に入るようにするこ
とが可能となる。この第2の電極11a,11bはリード12に
より互いに導通接続されており、前記基準電極10はアー
スに接続されて接地電極となっている。前記通過経路2
の上側には紙葉状体1の通過間隙を介して第1の電極14
が前記基準電極10と対向状態で配置されている。
前記第1の電極14は、第4図に示すように、第1の静
電センサ回路15に接続され、第2の電極11a,11bは第2
の静電センサ回路16に接続されている。この第1の静電
センサ回路15と第2の静電センサ回路16の出力信号はそ
れぞれ演算補正回路17に加えられている。演算補正回路
17は第1の静電センサ回路15から加えられる信号と第2
の静電センサ回路16から加えられる信号に基づき紙葉状
体1の厚みと吸湿・吸水状態、換言すれば誘電率の変化
の状態を算出するものであり、第1の静電センサ回路15
と、第2の静電センサ回路16と、演算補正回路17とは信
号処理回路18を構成する。ここで吸湿・吸水状態とは、
紙葉状体に水成分、油成分、インク、染料、その他の化
学成分をその量の多少を問わず含み、紙葉状体の誘電率
が変化している状態をいう。
前記第1の静電センサ回路15と第2の静電センサ回路
16は第5図に示すように、発振回路20と、同調回路21
と、検波回路22と、増幅回路23とによって構成され、必
要に応じ、同調回路21の同調点の安定化を行うAFC(Aut
omatic Frequency Control)回路(図示せず)が設けら
れてる。前記発振回路20と同調回路21は別個独立の共振
器を備えており、本実施例ではこれら共振器はセラミッ
ク等の誘電体共振器により構成されており、発振回路20
の発振周波数を0.5GHz〜10GHzとしたとき、1×10-5PF
程度の微小静電容量の変化を検出することが可能な超高
感度の回路として構成されている。
本実施例は上記のように構成されており、以下、その
動作について説明する。
紙葉状体1が通過経路2を通って絶縁板8の上側に来
ると、第1の電極14と基準電極10との間に紙葉状体1が
入り込むため、電極10,14間の静電容量が変化し、この
静電容量の変化が第1の電極14により検出されて第1の
静電センサ回路15に加えられる。また、第2の電極11a,
11bと基準電極10間には電界eが発生しているが、この
電界eが紙葉状体1の側端面からわずかに内部を通るこ
とにより第2の電極11a,11bと基準電極10との間の静電
容量が変化し、この静電容量の変化が第2の電極11a,11
bにより検出されて第2の静電センサ回路16に加えられ
る。この場合、紙葉状体1は第2の電極11aと11bの間を
通るとき、図面の水平方向にずれて基準電極10との間の
静電容量が変化しても第2の電極11aと11bが相補関係に
あるためその出力の変化は少ない。第1の静電センサ回
路15は前記第1の電極14から加えられる静電容量の変化
に対応する電圧信号を演算補正回路17に加える。同様
に、第2の静電センサ回路16は前記第2の電極11a,11b
から加えられる静電容量の変化に対応する電圧信号を演
算補正回路17に加える。
演算補正回路17は前記第1の静電センサ回路15から加
えられる信号と第2の静電センサ回路16から加えられる
信号とに基づき、紙葉状体1の厚みと吸湿・吸水状態を
求める。すなわち、前記第1の電極14で検出する静電容
量の信号は紙葉状体1の厚み成分と紙葉状体1の吸湿・
吸水成分等による誘電率の変化分の和の信号として検出
され、したがって、第1の静電センサ回路15から出力さ
れる電圧信号は第6図の破線で示すように、紙葉状体1
の厚み成分の電圧m2と吸湿・吸水成分の電圧l2との和の
電圧信号として得られる。また、第2の電極11a,11bで
検出される静電容量は紙葉状体1を通る電界eの経路成
分の容量とその経路部分の吸湿・吸水成分等による誘電
率の変化分の容量の和として得られる。したがって、第
2の静電センサ回路16から出力される信号は第6図の破
線で示すように、紙葉状体1の電界経路部分の容量に対
応する電圧m1と吸湿・吸水成分に対応する電圧l1の和の
信号として出力される。第6図で、第1の電極14に対応
する検出信号は、紙葉状体1の厚みxに対して比例的に
増加する直線となり、紙葉状体1に吸湿や吸水がない状
態の真の厚み成分の電圧は実線で示す直線で表され、紙
葉状体1が吸湿・吸水状態のときの検出電圧はこれに吸
湿・吸水成分の電圧l2を加えた破線の直線として表され
る。また、第2の電極11a,11bで検出される静電容量の
変化に対応する検出信号は厚みが増加するにつれて検出
電圧も次第に大きくなるが、厚みがx0を越えると検出電
圧の増加が小さくなって一定値に近づく曲線として得ら
れる。そのうち、実線で示す曲線は第2の電極11a,11b
と基準電極10間の電界eが吸湿や吸水がない紙葉状体1
を通る経路長に対応する電圧曲線として示されており、
破線で示す曲線は、この実線で示す曲線に吸湿・吸水成
分の電圧l1を加えた曲線、つまり、紙葉状体1が吸湿・
吸水状態にあるときの、第2の電極の実測値に対応する
電圧曲線として表される。この吸湿・吸水成分の電圧l1
は紙葉状体1の厚みが増加するにつれて大きくなるが、
厚みがx0を越えると厚みが増加してもl1は増加せず、一
定の値となる。この厚みx0の位置は電極10,11a,11b,14
の幅や各電極の絶縁間隔等のパラメータにより異なり、
本実施例では紙葉状体1の1枚の厚みよりもx0が小さく
なるように前記パラメータを決定し、吸湿・吸水成分の
電圧l1が一定となる領域で紙葉状体1の厚みと吸湿・吸
水状態の検出とを行うように設定されている。
前記演算補正回路17は第1と第2の静電センサ回路1
5,16から得られる信号に基づき紙葉状体1の厚み函数d
と吸湿・吸水状態函数wを次のようにして求める。すな
わち、前記演算補正回路17には予め被検出体としての紙
葉状体の厚みxに対する補正函数A(x)がxの関数と
して与えられており、第1の静電センサ回路15から加え
られる電圧V2(V2=m2+l2)と第2の静電センサ回路16か
ら加えられる電圧V1(V1=m1+l1)に基づき、厚み函数d
は d=V2-A(x)V1=(m2+l2)-A(x)(m1+l1) ……(1) (1)式の演算を行うことにより求められる。
また、l1は被検出体の厚みに依存しない吸湿特性と考
えることができ、l2は厚みに依存しない前記l1に対応す
る値と厚みによって変化する成分と含んでおり、したが
って、厚みに応じて変化する成分を吸湿・吸水状態函数
wとすれば、 w=l2-B(x)l1 ……(2) となり、この(2)式の演算を行うことにより吸水状態
函数wが求められる。ここでA(x),B(x)は補正函
数で、紙葉状体の厚みや誘電率、電極10,11a,11bの形状
や電極間距離等を要素として決まる函数である。
第7図には第1の静電センサ回路15の出力電圧edと第
2の静電センサ回路16の出力電圧e0の検出例が模式図で
示されており、edは被検出体としての紙葉状体1の厚み
成分と吸湿・吸水状態の成分を含む電圧として検出さ
れ、この電圧edからA(x)e0を差し引いた電圧が紙葉
状体1の真の厚み成分の電圧として得られる(A(x)
は補正函数)。電圧ed′は紙葉状体1が2枚重なった状
態のときの第1の静電センサ回路15からの出力電圧を示
しており、このように紙葉状体1が重なったときには、
その重なり枚数に応じた大きさの検出電圧が得られるこ
ととなり、この検出電圧を解析することにより、紙葉状
体1の重なり状態を正確に検出することができる。
本実施例の装置によれば、超高感度の静電センサ回路
を採用し、第1の電極14で得られる厚み検出情報を、第
2の電極11a,11bで得られる吸湿・吸湿検出情報を用い
て補正演算することで、紙葉状体1の厚みを高精度のも
ので検出することが可能となる。この効果を従来の装置
と比較したところ、従来の装置では紙厚の検出精度は±
30%であったが、本実施例の装置ではこれを±5%以下
とすることができ、従来の装置に比べ厚み検出の精度を
飛躍的に高めることが可能となった。
第8図〜第10図には紙の吸湿状態の容量変化に対する
検出実験例が示されている。この実験は、第11図に示す
ように、円板上に乾いた紙(千円紙幣)と、濡らした紙
(千円紙幣)と、セラミック板とを試料として装着し、
この円板を回転させ、試料が静電センサの電極24を通過
するときの静電容量の変化を電圧信号に変換して取り出
したものである。この実験例によれば、紙を水に漬けた
直後(第8図)では乾いた紙と濡らした紙との電圧レベ
ル差が大きな値となっているが、紙を濡らした後1分経
過すると、第19図に示すように濡らした紙が徐々に乾
き、濡らした紙の検出電圧レベルが小さくなっている。
第10図に示すように紙を濡らした後3分経過すると、さ
らに濡らした紙が乾くので、その検出電圧はより小さく
なり、乾いた紙の検出電圧値に近づいている。セラミッ
ク板は吸湿・吸水性がなく、このセラミック板の検出電
圧は濡れた紙と乾いた紙との電圧レベルを比較するとき
の基準値を与えるものである。この第8図〜第10図の実
線結果から明らかなように、静電容量の変化を検出する
ことにより、被検出体の吸湿・吸水状態を正確に検出で
きることが分かる。
なお、本考案は上記実施例に限定されることはなく、
様々な実施の態様を採り得る。例えば、上記実施例で
は、信号処理回路1を第1の静電センサ回路15と、第2
の静電センサ回路16とを有して構成し、両静電センサ回
路15,16の信号の差し引き演算を演算補正回路17により
行うように構成したが、例えば、第12図に示すように、
周波数差分型静電センサ回路(周波数差動型静電センサ
回路)25を用い、第1の電極14から得られる静電容量の
変化と第2の電極11a,11bから得られる静電容量の変化
に対応する電圧信号の差の演算(実際には補正函数A
(x)のかけ算も含む)を周波数差分型静電センサ回路
25により行うようにさせてもよい。
また、上記実施例では第2の電極11a,11bを紙葉状体
1よりも薄型に形成しているが、これを紙葉状体1より
も厚みを厚く形成することもできる。この場合もその電
極11a,11bの表面の高さを紙葉状体1の表面と同一か又
はそれよりも低い位置にすることが必要である。
さらに、上記実施例では、絶縁板8上に第2の電極11
a,11bを2個用いて形成したが、いずれか一方の電極を
省略して1個の電極により構成してもよい。特に、紙葉
状体1の幅が広い場合には、この幅広の紙葉状体1を横
切って配線される第2の電極11a側のリードの長さが長
くなる。この実施例で採用されている超高感度の静電セ
ンサ装置にあっては、検出電極面から静電センサ回路の
共振器に至る導体の長さがnλ/4(nは1以上の整数、
λは共振器の共振周波数の波長)の近辺で共振器の共振
周波数が不安定になるという問題があり、前記検出電極
面から共振器に至る導体の長さが長くなると、その導体
の長さが前記不安定領域に入る可能性があるのでこの領
域に入らないように注意する必要がある。この点、例え
ば、電極11aを省略すれば、電極11bから第2の静電セン
サ回路16のセラミック共振器に至る導体の長さをλ/4よ
りも小さくすることが容易となる。
〔考案の効果〕
本考案は、紙葉状体の通過経路に設けられる静電検出
部を紙葉状体の厚み情報を検出する第1の電極と紙葉状
体の吸湿・吸水情報を検出する第2の電極とを有して構
成したものであるから、第1の電極で検出される静電容
量の検出値に吸湿・吸水成分が含まれていても、この吸
湿・吸水成分は第2の電極で検出される検出値を利用し
て補正することができ、これにより、吸湿や吸水による
誤差成分を含むことがない正確な紙葉状体の厚み検出を
行うことができる。
また、本考案では、第1の電極と第2の電極の検出信
号に基づき紙葉状体の吸湿・吸水状態の検出も可能とな
る。したがって、プリンタ、複写機、印刷機、染色等の
工程でインクや染料等の濡れ具合により紙葉状体のバッ
クテンションを制御するような場合には、本考案の装置
により検出された正確な吸湿・吸水情報に基づきこれら
の張力制御を行うことができ、制御能の良い装置を提供
することができる。
さらに、本考案の装置は、従来のポテンショメータ方
式の装置に比べ、検出の応答速度が速く、静止状態から
非常に速い(10m/sec以上)紙葉状体の速度の範囲にわ
たり前記紙葉状体の厚み検出と吸湿・吸水状態の検出を
高精度のもとで行うことができ、その技術的価値は非常
に大である。
さらに、本考案の装置は装置構成が極めて簡易である
ので装置の小型、かつ、軽量化が可能となり、取り扱い
が容易となるばかりでなく本考案の優れた装置を安価に
提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案に係る紙葉状体の静電検出装置の一実施
例の要部構成を示す断面図、第2図は同実施例装置を構
成する薄型タイプの第2電極の形成例を示す説明図、第
3図は前記薄型第2電極を用いた静電検出部の断面図、
第4図は本実施例装置のブロック図、第5図は同装置を
構成する静電センサ回路のブロック図、第6図は同実施
例における第1の電極と第2の電極に基づく検出電圧と
紙葉状体の厚みとの関係を示すグラフ、第7図は静電セ
ンサ回路から出力される電圧レベルの模式説明図、第8
図〜第10図の紙の吸湿・吸水状態の検出実験例を示すグ
ラフ、第11図は吸湿・吸水状態の同検出実験例の実験方
法を示す説明図、第12図は本考案を構成する信号処理回
路の他の実施例を示すブロック図、第13図は従来の紙葉
状体の厚み検出装置を示す模式説明図である。 1……紙葉状体、1a,1b……側端面、2……通過経路、
3……ポテンショメータ、4……回転軸、5……アー
ム、6……ローラ、7……ばね、8……絶縁板、9……
凹部、10……基準電極、11a,11b……第2の電極、12…
…リード、14……第1の電極、15……第1の静電センサ
回路、16……第2の静電センサ回路、17……演算補正回
路、18……信号処理回路、19……絶縁基板、20……発振
回路、21……同調回路、22……検波回路、23……増幅回
路、24……電極、25……周波数差分型静電センサ回路
(周波数差動型静電センサ回路)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−257054(JP,A) 特公 平2−33081(JP,B2) 特公 昭63−19021(JP,B2)

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】紙葉状体の通過経路に設けられる静電検出
    部によって検出される静電検出信号を信号処理回路によ
    り信号処理して紙葉状体を検出する紙葉状体の静電検出
    装置において、前記静電検出部は、通過経路を通る紙葉
    状体の表裏一方側に配置される第1の電極と、紙葉状体
    の表裏他方側に第1の電極に対向して配置される基準電
    極と、紙葉状体の側端面に対向して配置される第2の電
    極とを備え、前記第2の電極の表面は前記紙葉状体の表
    面と同一か又はそれよりも低い位置に設けたことを特徴
    とする紙葉状体の静電検出装置。
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JPH02139545A (ja) * 1988-08-03 1990-05-29 Fuji Photo Film Co Ltd カラー写真感光材料

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH02139545A (ja) * 1988-08-03 1990-05-29 Fuji Photo Film Co Ltd カラー写真感光材料

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JPH0436456U (ja) 1992-03-26

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