JPH07113525B2 - 紙葉状体の静電検出装置 - Google Patents

紙葉状体の静電検出装置

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JPH07113525B2
JPH07113525B2 JP2192191A JP19219190A JPH07113525B2 JP H07113525 B2 JPH07113525 B2 JP H07113525B2 JP 2192191 A JP2192191 A JP 2192191A JP 19219190 A JP19219190 A JP 19219190A JP H07113525 B2 JPH07113525 B2 JP H07113525B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、紙葉状体の厚みや吸湿・吸水状態を検出する
紙葉状体の静電検出装置に関するものである。
〔従来の技術〕
布、紙等の紙葉状体の厚み検出装置として、ポテンショ
メータを用いた装置が広く利用されている。この種の装
置は、第11図に示すように、紙葉状体1の通過経路2上
にポテンショメータ3を配置することにより構成されて
いる。このポテンショメータ3は回転軸4にアーム5を
取り付け、そのアームの先端部にローラ6を回転自在に
取り付け、ばね7を用いてアーム5を常時通過経路2側
に付勢したものである。この第11図の状態で、紙葉状体
1が矢印方向に移動して来たときに、ローラ6は紙葉状
体1の上に乗り上げ、アーム5を時計方向に回転させ
る。そしてこのアーム5の回転が回転軸4に伝わり、ア
ーム5の回転量、つまり、紙葉状体1の厚みに比例した
出力電圧が紙葉状体1の厚み検出信号として出力される
のである。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、ポテンショメータ3で紙葉状体1の厚み
を検出する方式は、紙葉状体1の厚みに対応するアーム
5の回転量が非常に小さく、このため、ポテンショメー
タ3からの出力電圧レベルは現在実用化されているもの
で、1〜3mV/μmと低く、薄紙等の紙葉状体1の厚みを
精度良く検出することができないという不便があった。
本発明者は既に1×10-5PF程度の微小静電容量の変化を
検出できる静電センサ装置を開発している。この静電セ
ンサ装置を使用すれば、薄紙等の紙葉状体1の厚み検出
を高精度のもとで検出することが可能となる。しかし、
前記開発した静電センサ装置は、感度が良すぎるため
に、紙葉状体1が吸湿や吸水状態になると、紙葉状体1
の誘電率が変化するため、これが誤差成分となって検出
精度を低下させるという不都合が生じる。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであ
り、その目的は、紙葉状体の誘電率が変化しても、その
厚み検出を高精度のもとで行うことができるとともに、
その変化の状態をも併せて検出することができる紙葉状
体の静電検出装置を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は上記目的を達成するために、次のように構成さ
れている。すなわち、第1の発明は、紙葉状体の通過経
路に設けられる静電検出部によって検出される静電検出
信号を信号処理回路により信号処理して紙葉状体を検出
する紙葉状体の静電検出装置において、前記静電検出部
は、通過経路を通る紙葉状体の表裏一方側に配置される
基準電極と、紙葉状体の表裏他方側に基準電極に対して
固定の間隔を介して対向配置され基準電極との間の静電
容量を検出する第1の検出電極と、前記基準電極と同じ
側の横隣近傍に間隔を介して前記第1の検出電極とは非
対向状態に設けられ基準電極との横隣り間に紙葉状体の
通過経路を通って発生する電界経路の静電容量を検出す
る第2の検出電極とを有し、前記信号処理回路は、第1
の検出電極の検出静電容量と第2の検出電極の検出静電
容量との情報に基づいて紙葉状体の厚み情報データと吸
湿・吸水情報データを演算する演算補正回路を有するこ
とを特徴として構成されており、また、第2の発明は、
紙葉状体の通過経路に設けられる静電検出部によって検
出される静電検出信号を信号処理回路により信号処理し
て紙葉状体を検出する紙葉状体の静電検出装置におい
て、前記静電検出部は、通過経路を通る紙葉状体の表裏
一方側に配置される第1の検出電極と、紙葉状体の表裏
他方側に第1の検出電極に対して固定の間隔を介して対
向配置される基準電極と、この基準電極と同じ側の横隣
近傍に間隔を介して配置される第2の検出電極とを有
し、信号処理回路は、発振回路と、静電検出部の第1の
検出電極からの信号を受ける同調回路と、静電検出部の
第2の検出電極からの信号を受ける別の同調回路とを含
み、発振回路の共振器と同調回路の共振器は別個独立の
誘電体共振器を有して構成されていることを特徴として
いる。
〔作用〕
本発明では、例えば、吸湿した紙葉状体が通過経路に沿
って送られ、静電検出部に至ると、この紙葉状体は第1
の検出電極と基準電極との間に入り込み、第1の検出電
極と基準電極との間の静電容量が変化する。この静電容
量の変化が第1の検出電極により紙葉状体の厚み情報と
して検出される。この厚み情報は、紙葉状体の厚み成分
と、吸湿成分とを含む。また、第2の検出電極と基準電
極との間には紙葉状体の内部を横方向(平面方向)に通
る電界が発生し、この第2の検出電極と基準電極との間
の静電容量の変化が第2の検出電極により紙葉状体の吸
湿情報として検出される。そして、前記第1の検出電極
で検出される厚み情報の検出信号と第2の検出電極で検
出される吸湿情報の検出信号は信号処理回路に加えられ
る。
信号処理回路は、前記第1の検出電極から加えられる検
出信号と第2の検出電極から加えられる検出信号とを信
号処理し、当該第1および第2の検出電極から加えられ
る検出信号に基づいて、紙葉状体の厚み情報データと吸
湿・吸水情報データを演算する。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。第1
図には本発明に係る紙葉状体の静電検出装置に係る一実
施例の要部構成が示され、また、第2図には同実施例装
置のブロック図が示されている。
第1図は静電検出装置の静電検出部を示したもので、絶
縁板8の表面側の中央部には銅等の導体金属により基準
電極10がスパッタリング等により形成されており、この
基準電極10の両横隣には間隔を介して同様に導体金属の
スパッタリング等により第2の検出電極としての第2の
電極11a,11bが形成されている。この第2の電極11a,11b
はリード12により互いに導通接続されている。また、前
記基準電極10はアースに接続されて接地電極となってい
る。絶縁板8の表面側は紙、布、繊維等の吸湿および吸
水性を有する紙葉状体1が第1図の紙面の裏側から表側
に走行する通過経路2となっており、この通過経路2の
上側には紙葉状体1の通過間隙(固定の間隔)を介して
第1の検出電極としての第1の電極14が前記基準電極10
と対向状態で配置されている。
前記第1の電極14は、第2図に示すように、第1の静電
センサ回路15に接続され、第2の電極11a,11bは第2の
静電センサ回路16に接続されている。この第1の静電セ
ンサ回路15と第2の静電センサ回路16の出力信号はそれ
ぞれ演算補正回路17に加えられている。演算補正回路17
は第1の静電センサ回路15から加えられる信号と第2の
静電センサ回路16から加えられる信号に基づき紙葉状体
1の厚みと吸湿・吸水状態、換言すれば誘電率の変化の
状態を算出するものであり、第1の静電センサ回路15
と、第2の静電センサ回路16と、演算補正回路17とは信
号処理回路18を構成する。ここで吸湿・吸水状態とは、
紙葉状体に水成分、油成分、インク、染料、その他の化
学成分をその量の多少を問わず含み、紙葉状体の誘電率
が変化している状態をいう。
前記第1の静電センサ回路15と第2の静電センサ回路16
は第3図に示すように、発振回路20と、同調回路21と、
検波回路22と、増幅回路23とによって構成され、必要に
応じ、同調回路21の同調点の安定化を行うAFC(Automat
ic Frequency Control)回路(図示せず)が設けられ
る。前記発振回路20と同調回路21は別個独立の共振器を
備えており、本実施例ではこれら共振器はセラミック等
の誘電体共振器により構成されており、各回路を高イン
ピーダンス化回路とすることにより発振回路20の発振周
波数を0.5GHz〜10GHzとしたとき、1×10-5PF程度の微
小静電容量の変化を検出することが可能な超高感度の回
路として構成されている。
本実施例は上記のように構成されており、以下、その動
作について説明する。
紙葉状体1が通過経路2を通って絶縁板8の上側に来る
と、第1の電極14と基準電極10との間に紙葉状体1が入
り込むため、電極10,14間の静電容量が変化し、この静
電容量の変化が第1の電極14により検出されて第1の静
電センサ回路15に加えられる。また、第2の電極11a,11
bと基準電極10間には電界eが発生しているが、この電
界eが紙葉状体1の内部を横方向(平面方向)に通るこ
とにより第2の電極11a,11bと基準電極10との間の静電
容量が変化し、この静電容量の変化が第2の電極11a,11
bにより検出されて第2の静電センサ回路16に加えられ
る。第1の静電センサ回路15は前記第1の電極14から加
えられる静電容量の変化に対応する電圧信号を演算補正
回路17に加える。同様に、第2の静電センサ回路16は前
記第2の電極11a,11bから加えられる静電容量の変化に
対応する電圧信号を演算補正回路17に加える。
演算補正回路17は前記第1の静電センサ回路15から加え
られる信号と第2の静電センサ回路16から加えられる信
号とに基づき、紙葉状体1の厚みと吸湿・吸水状態を求
める。すなわち、前記第1の電極14で検出する静電容量
の信号は紙葉状体1の厚み成分と紙葉状体1の吸湿・吸
水成分等による誘電率の変化分の和の信号として検出さ
れ、したがって、第1の静電センサ回路15から出力され
る電圧信号は第4図の破線で示すように、紙葉状体1の
厚み成分の電圧m2と吸湿・吸水成分の電圧l2との和の電
圧信号として得られる。また、第2の電極11a,11bで検
出される静電容量は紙葉状体1を通る電界eの経路部分
の容量とその経路部分の吸湿・吸水成分等による誘電率
の変化分の容量の和として得られ、したがって、第2の
静電センサ回路16から出力される信号は第4図の破線で
示すように、紙葉状体1の電界経路部分の容量に対応す
る電圧m1と吸湿・吸水成分に対応する電圧l1の和の信号
として出力される。第4図で、第1の電極14に対応する
検出信号は、紙葉状体1の厚みxに対して比例的に増加
する直線となる。すなわち、第12図に示すように、第1
の電極14では、紙葉状体1′を貫通して基準電極10と第
1の電極14を最短経路で結ぶ電界e0の経路の静電容量を
検出するため、第1の電極14の検出信号は紙葉状体1の
厚みが増加すればそれに応じて比例的に増加する直線と
なり、紙葉状体1に吸湿や吸水がない状態の真の厚み成
分の電圧は実線で示す直線で表され、紙葉状体1が吸湿
・吸水状態のときの検出電圧はこれに吸湿・吸水成分の
電圧l2を加えた破線の直線として表される。また、第2
の電極11a,11bで検出される静電容量の変化に対応する
検出信号は厚みが増加するにつれて検出電圧も次第に大
きくなるが、厚みがx0を越えると検出電圧の増加が小さ
くなって一定値に近づく曲線として得られる。すなわ
ち、第12図で示すように、基準電極10と第2の電極11a,
11b間で発生する電界(電気力線)は最短距離を通るも
のが最も密度が高く、電界経路が湾曲して距離が遠くな
るほど電界密度が低くなる。つまり、紙葉状体1の通過
経路2の底面側を通る電界e1が最も密度が高く、電界e1
よりも経路が湾曲する電界e2の密度はe1の密度よりも低
くなり、通過経路2の底面側からの厚みx0を越える領域
を通る電界enの密度は無視できるレベルとなる。このた
め、第2の電極11a,11bによる検出信号は紙葉状体1の
厚みが増加するにつれ次第に大きくなるが、厚みがx0
越えるとこのx0を越えた厚み部分を通る電界経路の静電
容量の増加は無視できるレベルとなるので、検出電圧の
増加が小さくなって一定値に近づく曲線として得られ
る。そのうち、実線で示す曲線は第2の電極11a,11bと
基準電極10間の電界eが吸湿や吸水がない紙葉状体1を
通る経路長に対応する電圧曲線として示されており、破
線で示す曲線は、この実線で示す曲線に吸湿・吸水成分
の電圧l1を加えた曲線、つまり、紙葉状体1が吸湿・吸
水状態にあるときの、第2の電極の実測値に対応する電
圧曲線として表される。この吸湿・吸水成分の電圧l1
紙葉状体1の厚みが増加するにつれて大きくなるが、厚
みがx0を越えると厚みが増加してもl1は増加せず、一定
の値となる。この厚みx0の位置は電極10,11a,11b,14の
幅や各電極の絶縁間隔等のパラメータにより異なり、本
実施例では紙葉状体1の1枚の厚みよりもx0が小さくな
るように前記パラメータを決定し、吸湿・吸水成分の電
圧l1が一定となる領域で紙葉状体1の厚みと吸湿・吸水
状態の検出とを行うように設定されている。
前記演算補正回路17は第1と第2の静電センサ回路15,1
6から得られる信号に基づき紙葉状体1の厚み函数dと
吸湿・吸水状態函数wを次のようにして求める。すなわ
ち、前記演算補正回路17には予め被検出体としての紙葉
状体の厚みxに対する補正函数A(x)がxの関数とし
て与えられており、第1の静電センサ回路15から加えら
れる電圧V2(V2=m2+l2)と第2の静電センサ回路16か
ら加えられる電圧V1(V1=m1+l1)に基づき、厚み函数
dは d=V2−A(x)V1=(m2+l2)−A(x)(m1+l1
……(1) (1)式の演算を行うことにより被検出体(紙葉状体)
の厚み情報データが求められる。つまり、第1の静電セ
ンサ回路15から加えられる電圧V2には真の厚み成分m2
吸湿成分l2を含むので、第2の静電センサ16から加えら
れる電圧V1により、前記吸湿成分l2に対応する値をA
(x)V1として与え、厚み函数(1)式によりV2−A
(x)V1の演算を行うことにより、真の厚み成分の電圧
Vの値が求められる。
ところでx0は紙葉状体1の1枚の厚みよりも小さく設定
されているから、第2の検出電極11a,11bによって得ら
れる検出信号V1は被検出体の厚みに依存しない一定の値
となり、また、l1は被検出体の厚みに依存しない吸湿特
性と考えることができる。一方、l2は厚みに依存しない
前記l1に対応する値と厚みによって変化する成分を含ん
でおり、したがって、厚みに応じて変化する成分を吸湿
・吸水状態函数wとすれば、 w=l2−B(x)l1 ……(2) となり、この(2)式の演算を行うことにより紙の厚み
に応じた吸水状態の情報が紙葉状体の吸湿・吸水情報デ
ータとして求められる。ここで、A(x),B(x)は補
正函数で、紙葉状体の厚みや誘電率、電極10,11a,11bの
形状や電極間距離等を要素として決まる紙厚xの函数で
ある。
第5図には第1の静電センサ回路15の出力電圧edと第2
の静電センサ回路16の出力電圧e0の検出例が模式図で示
されており、edは被検出体としての紙葉状体1の厚み成
分と吸湿・吸水状態の成分を含む電圧として表され、こ
の電圧edからA(x)e0を差し引いた電圧が紙葉状体1
の真の厚み成分の電圧として得られる(A(x)は補正
函数)。電圧ed′は紙葉状体1が2枚重なった状態のと
きの第1の静電センサ回路15からの出力電圧を示してお
り、このように本実施例の装置では紙葉状体1の重なり
状態も正確に検出することができる。
本実施例の装置によれば、超高感度の静電センサ回路を
採用することで、紙葉状体1の厚みを高精度のもとで検
出することが可能となり、この効果を従来の装置と比較
したところ、従来の装置では紙厚の検出精度は±30%で
あったが、本実施例の装置ではこれを±5%以下とする
ことができ、従来の装置に比べ厚み検出の精度を飛躍的
に高めることが可能となった。
第6図〜第8図には紙の吸湿状態の容量変化に対する検
出実験例が示されている。この実験は、第9図に示すよ
うに、円板上に乾いた紙(千円紙幣)と、濡らした紙
(千円紙幣)とセラミック板とを試料として装着し、こ
の円板を回転させ、試料が静電センサの電極24を通過す
るときの静電容量の変化を電圧信号に変換して取り出し
たものである。この実験例によれば、紙を水に漬けた直
後(第6図)では乾いた紙と濡らした紙との電圧レベル
差が大きな値となっているが、紙を濡らした後1分経過
すると、第7図に示すように濡らした紙が徐々に乾き、
濡らした紙の検出電圧レベルが小さくなっている。第8
図に示すように紙を濡らした後3分経過すると、さらに
濡らした紙が乾くので、その検出電圧はより小さくな
り、乾いた紙の検出電圧値に近づいている。セラミック
板は吸湿・吸水性がなく、このセラミック板の検出電圧
は濡れた紙と乾いた紙との電圧レベルを比較するときの
基準値を与えるものである。この第6図〜第8図の実験
から明らかなように、静電容量の変化を検出することに
より、被検出体の吸湿・吸水状態を正確に検出できるこ
とが分かる。
なお、本発明は上記実施例に限定されることはなく、様
々な実施の態様を採り得る。例えば、上記実施例では、
信号処理回路を第1の静電センサ回路15と、第2の静電
センサ回路16とを有して構成し、両静電センサ回路15,1
6の信号の差し引き演算を演算補正回路17により行うよ
うに構成したが、例えば、第10図に示すように、周波数
差分型静電センサ回路(周波数差動型静電センサ回路)
25を用い、第1の電極14から得られる静電容量の変化と
第2の電極11a,11bから得られる静電容量の変化に対応
する電圧信号の差の演算(実際には補正函数A(x)の
かけ算も含む)を周波数差分型静電センサ回路25により
行うようにさせてもよい。
また、上記実施例では、絶縁板8上に第2の電極11a,11
bを2個用いて形成したが、いずれか一方の電極を省略
して1個の電極により構成してもよい。
〔発明の効果〕 本発明は、紙葉状体の通過経路に設けられる静電検出部
を紙葉状体の厚み情報を検出する第1の検出電極と紙葉
状体の吸湿・吸水情報を検出する第2の検出電極とを有
して構成したものであるから、第1の検出電極で検出さ
れる静電容量の検出値に吸湿・吸水成分が含まれていて
も、この吸湿・吸水成分は第2の検出電極で検出される
検出値を利用して演算補正回路によって補正することが
でき、これにより、吸湿や吸水による誤差成分を含むこ
とがない正確な紙葉状体の厚み検出を行うことができ
る。
また、本発明では、第1の検出電極と第2の検出電極の
検出信号に基づき紙葉状体の吸湿・吸水状態の検出も演
算補正回路の演算によって可能となる。したがって、プ
リンア、複写機、印刷機、染色等の工程でインクや染料
等の濡れ具合により紙葉状体のバックテンションを制御
するような場合には、本発明の装置により検出された正
確な吸湿・吸水情報に基づきこれらの張力制御を行うこ
とができ、制御能の良い装置を提供することができる。
さらに、本発明の装置は、従来のポテンショメータ方式
の装置に比べ、検出の応答速度が速く、静止状態から非
常に速い(10m/sec以上)紙葉状体の速度の範囲にわた
り前記紙葉状体の厚み検出と吸湿・吸水状態の検出を高
精度のもとで行うことができ、その技術的価値は非常に
大である。
さらに、本発明の装置は装置構成が極めて簡易であるの
で装置の小型、かつ、軽量化が可能となり、取り扱いが
容易となるばかりでなく本発明の優れた装置を安価に提
供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る紙葉状体の静電検出装置の一実施
例の要部構成を示す断面図、第2図は同実施例装置のブ
ロック図、第3図は同装置を構成する静電センサ回路の
ブロック図、第4図は同実施例における第1の電極と第
2の電極に基づく検出電圧と紙葉状体の厚みとの関係を
示すグラフ、第5図は静電センサ回路から出力される電
圧レベルの模式説明図、第6図〜第8図は紙の吸湿・吸
水状態の検出実験例を示すグラフ、第9図は吸湿・吸水
状態の同検出実験例の実験方法を示す説明図、第10図は
本発明を構成する信号処理回路の他の実施例を示すブロ
ック図、第11図は従来の紙葉状体の厚み検出装置を示す
模式説明図、第12図は各電極間の電界の発生状況と紙厚
や吸湿の検出作用の関係を示す説明図である。 1……紙葉状体、2……通過経路、3……ポテンショメ
ータ、4……回転軸、5……アーム、6……ローラ、7
……ばね、8……絶縁板、10……基準電極、11a,11b…
…第2の電極、12……リード、14……第1の電極、15…
…第1の静電センサ回路、16……第2の静電センサ回
路、17……演算補正回路、18……信号処理回路、20……
発振回路、21……同調回路、22……検波回路、23……増
幅回路、24……電極、25……周波数差分型静電センサ回
路(周波数差動型静電センサ回路)。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】紙葉状体の通過経路に設けられる静電検出
    部によって検出される静電検出信号を信号処理回路によ
    り信号処理して紙葉状体を検出する紙葉状体の静電検出
    装置において、前記静電検出部は、通過経路を通る紙葉
    状体の表裏一方側に配置される基準電極と、紙葉状体の
    表裏他方側に基準電極に対して固定の間隔を介して対向
    配置され基準電極との間の静電容量を検出する第1の検
    出電極と、前記基準電極と同じ側の横隣近傍に間隔を介
    して前記第1の検出電極とは非対向状態に設けられ基準
    電極との横隣り間に紙葉状体の通過経路を通って発生す
    る電界経路の静電容量を検出する第2の検出電極とを有
    し、前記信号処理回路は、第1の検出電極の検出静電容
    量と第2の検出電極の検出静電容量との情報に基づいて
    紙葉状体の厚み情報データと吸湿・吸水情報データを演
    算する演算補正回路を有することを特徴とする紙葉状体
    の静電検出装置。
  2. 【請求項2】紙葉状体の通過経路に設けられる静電検出
    部によって検出される静電検出信号を信号処理回路によ
    り信号処理して紙葉状体を検出する紙葉状体の静電検出
    装置において、前記静電検出部は、通過経路を通る紙葉
    状体の表裏一方側に配置される第1の検出電極と、紙葉
    状体の表裏他方側に第1の検出電極に対して固定の間隔
    を介して対向配置される基準電極と、この基準電極と同
    じ側の横隣近傍に間隔を介して配置される第2の検出電
    極とを有し、信号処理回路は、発振回路と、静電検出部
    の第1の検出電極からの信号を受ける同調回路と、静電
    検出部の第2の検出電極からの信号を受ける別の同調回
    路とを含み、発振回路の共振器と同調回路の共振器は別
    個独立の誘電体共振器を有して構成されていることを特
    徴とする紙葉状体の静電検出装置。
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