JP2500962B2 - インクジェット記録用被記録材の製造方法 - Google Patents

インクジェット記録用被記録材の製造方法

Info

Publication number
JP2500962B2
JP2500962B2 JP3199979A JP19997991A JP2500962B2 JP 2500962 B2 JP2500962 B2 JP 2500962B2 JP 3199979 A JP3199979 A JP 3199979A JP 19997991 A JP19997991 A JP 19997991A JP 2500962 B2 JP2500962 B2 JP 2500962B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
recording
manufacturing
ink
recording material
filler
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP3199979A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH05278321A (ja
Inventor
竜一 新井
滋雄 戸叶
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP3199979A priority Critical patent/JP2500962B2/ja
Publication of JPH05278321A publication Critical patent/JPH05278321A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2500962B2 publication Critical patent/JP2500962B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Ink Jet Recording Methods And Recording Media Thereof (AREA)
  • Paper (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インクジェット記録法
に用いられる被記録材(記録用紙)の製造方法に関し、
インク(記録液)の吸収性が高く、適度の滲み度を有
し、かつ良好なインクドット形状が得られ、しかも高い
画素濃度の得られるインクジェット記録用被記録材の製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録法は、高電圧印加に
よる静電吸引方式、圧電素子を用いてインクに機械的振
動または変位を与える方式等のインク吐出方式によりイ
ンクの小滴を発生させ、これを飛翔させて紙などの被記
録材に付着させて記録を行うものであり、騒音の発生が
少なく、高速印字、多色印字の行える記録法である。
【0003】インクジェット記録用のインクとしては、
安全性、印刷適性の面から主に水系のものが使用され、
一般に記録剤と液媒体とを含む。
【0004】このインクジェット記録法に使用される被
記録材としては、従来通常の紙が一般的に使用されてき
た。しかし、記録の高速化あるいは多色化などインクジ
ェット記録機の性能の向上に伴ない、インクジェット記
録用の被記録材に対しても、より高度な特性が要求され
つつある。
【0005】このようなインクジェット記録用被記録材
としては、 1)インクの吸収が可及的速やかであること、 2)インクドットが重なった際に、後で付着したインク
が前のドットに流れ出さないこと、 3)インクドットの径が所望の大きさで均一であるこ
と、 4)インクドットの形状が真円に近く、またその周辺が
滑らかであること、 5)白色度が高いこと、 6)インクの着色成分の呈色性が優れたものであるこ
と、 等の要求性能を満たすものであることが必要とされる。
【0006】一方、インクジェット記録法により被記録
材に記録をする場合、一般的には、記録しようとする画
像(原画)を均当に細分割し、その細分割された画像の
1単位(画素)を、記録時に1つのインクドットあるい
は複数のインクドットにより表現する方式によって原画
を被記録材上に再現している。このような記録方式に於
ては、記録画像に充分な記録濃度を与えるためには、充
分な画素濃度(1画素全体としての記録濃度)の得られ
ることが必要となる。このためには、例えばこれを同一
記録剤濃度の同一量のインクにより1画素を1つのイン
クドットで表現する場合について説明すると、1画素中
に記録されたインクドットがなるべく均一に1画素全体
に広がるように記録されるのが好ましい。なぜならば、
一般に、1画素中に小さな径のインクドットが記録され
た場合、インクドット自体の記録濃度は高くなるが、画
素濃度は低くなる。一方、インクドットの径が大きくな
ると、インクドット自体の記録濃度は低くなるが、画素
濃度は逆に高くなる。そして、インクドットが画素全体
に均一に広がった時に画素濃度は最大となるからであ
る。これは、画素濃度が主に1画素中の記録された部分
と非記録部分との相対的な関係によって規定されるため
である。
【0007】また、より大きな滲み度を有した被記録材
を用いて記録を行なえば、より大きな画素面積を使用し
て記録を行なうことができ、記録速度をより速くするこ
とができる。
【0008】従って、所定の大きさの画素中に記録され
たインクドットが、画素全体に均一に広がるような適度
の滲み度を有していることが、更に前述の要求性能に加
えてインクジェット記録用被記録材には要求される。
【0009】例えば、通常の上質紙を被記録材として用
いた場合、インク吸収性が悪く充分に大きなインクドッ
ト径が得られず、インクドットの形状が著しく悪い上所
望の画素濃度が均一に得られない。また、市販のノンコ
ート紙では、インク吸収性は十分であるが、紙の繊維を
伝わってインクが走り、滲みの度合が紙面内に於いて不
均一であり、インクドットの形状や大きさを制御しにく
く、またインクドット濃度の部分的なバラツキが生じた
りして充分な画素濃度が得られない。
【0010】また、インクジェット記録用紙として、基
紙上にシリカなどの顔料を含む被覆層を設けた構成のも
のが、例えば特開昭55−51583号公報、特開昭5
8−72495号公報に開示されているが、これらの記
録用紙は、基紙上に被覆層を設けることにより、ドット
の広がりを抑える工夫がなされたものであり、充分な画
素濃度が得られるものではない。
【0011】本発明の目的は、前記のような諸要求を満
足させ、インク吸収性が高く、しかも所定の広さの画素
中に記録されたインクドットが画素全体に均一に広がる
ような適当な滲み度を有し、良好なインクドット形状が
得られ、かつ呈色性に優れたインクジェット記録用被記
録材の製造方法を提供することにある。
【0012】上記の目的は、以下の本発明によって達成
される。
【0013】すなわち本発明のインクジェット記録用被
記録材の製造方法は、少なくとも粒径が0.5〜20μ
mの範囲にある充填材と結着材とを、重量比で10/1
乃至10/15の範囲で含み、且つ固形分濃度の上限が
32%である塗工液を繊維質基材上に乾燥塗工量として
1g/m2以上5g/m2未満の範囲に塗工して、前記基
材上に前記充填材と前記基材の繊維質材料とが混在し、
且つ前記繊維質材料の一部が表面に現れてなる表層を形
成することを特徴とする。
【0014】本発明により得られる被記録材は、インク
を受容する被記録材の表層部分の独特な構造によって特
徴づけられる。
【0015】すなわち、この被記録材は、基本的に、主
に繊維質材料からなる基材と、該基材の表面にごく薄く
散布されたように付着した充填材粒子とを有してなるも
のであり、被記録材のインクを受容する被記録材の表層
部分が、少なくとも前記充填材粒子と、前記基材を構成
している繊維の一部が混在してなるものである。
【0016】なお、先に挙げた特開昭55−51583
号公報に記載のインクジェット記録用紙は、基紙上にシ
リカ粉末、高分子結着剤を含む被覆層を設けたもの、す
なわち基紙が被覆層に完全に覆われた構成を取るもので
あって、基材の繊維質材料の一部が表面に現れてなる表
層を有する本発明で得られる被記録材と明確に区別され
るものであり、同公報の記録用紙の構成から本発明の効
果を得ることはできない。
【0017】また、特開昭58−72495号公報に開
示のインクジェット記録用紙もまた基紙が塗工層に完全
に覆われた構成を取るものであり、基紙の繊維質材料の
一部が塗工層中にも混在して表面に現れた表層を有する
ものではない。従って、この記録用紙は本発明で得られ
る被記録材と明確に区別されるものであり、同公報に開
示の記録用紙を用いても本発明の効果を得ることはでき
ない。
【0018】なお、特開昭58−72495号公報の第
3頁右下欄表1に、シリカを含む塗工液の基紙上への塗
工量を乾燥塗工量で5g/m2 とした記録用紙が開示さ
れている。
【0019】しかしながら、このような少ない塗工量と
した場合でも同公報に記載の方法から上述の本発明で得
られる被記録材の構成を得ることはできない。
【0020】これに対し、本発明で得られる被記録材は
上述のように、繊維質基材上に、少なくとも充填材と結
着剤とを含む塗工液を乾燥塗工量として1g/m2 以上
5g/m2 未満の範囲に塗工して、特徴的な構造の表層
を含む構成を有するものであり、かかる構成によって本
発明の所期の目的を達成するものである。
【0021】本発明で得られる被記録材の代表的一例の
表層部分の被記録材の厚さ方向に垂直に切断した模式的
切断面部分図を図1に示す。
【0022】図1に示すように、本発明により得られる
被記録材は、基本的に、表層部分3と中層部分2と下層
部分1とを有している。
【0023】表層部分3は、少なくとも充填材粒子6
と、主に繊維質材料からなる基材4の繊維5の一部とが
混在してなるものであり、記録時に主にインクを受容す
る部分である。
【0024】中層部分2は、表層部分3の下に位置し、
基材4からなる部分であり充填材粒子6は存在せず、主
に繊維5からなっており、この部分はほとんどインクを
吸収しない。
【0025】下層部分1は、中層部分2の下に位置する
部分であり、中層部分2と共に一種類の基材4によって
構成されていても良いし、中層部分2を構成する基材4
と異なる基材または適当な支持体によって構成されてい
てもよい。
【0026】充填材粒子6は、主に結着剤(不図示)に
よって基材4の表面にごく薄く散布されたように付着し
固着されている。そして、表層部分3に於いて、繊維5
は充填材粒子6に軽く覆われている部分もあれば、外界
と直接に接している部分もある。充填材粒子6は、繊維
5を軽く覆っているだけでなく、繊維5の間にある隙間
にも入り込んでいる。このようにして、少なくとも主に
基材4を構成している繊維質材料の繊維5の一部と充填
材粒子6とが混在した被記録材の表層部分3が形成され
ている。
【0027】図2は、本発明により得ることのできる被
記録材の一例の走査型電子顕微鏡で観察した際の表層部
分の被記録材の厚さ方向に垂直な切断方向での拡大部分
断面図(1500倍)であり、充填材粒子が主に結着剤
(不図示)によって基材の表面にごく薄く散布されたよ
うに付着し固着され、被記録材の表層に厚さ方向に於い
て主に充填材粒子と基材を構成している繊維の一部とが
混在している被記録材の表層部分の状態が良く示されて
いる。
【0028】一方、図3は、従来の被記録材(商品名;
インクジェット用紙L,三菱製紙(株)社製)の表層部
分の被記録材の厚さ方向に垂直に切断した切断面の走査
型電子顕微鏡で観察した際の上記と同倍率の拡大部分断
面図である。図3には、無数のパルプ繊維が重なり合っ
たこの被記録材の表層部分の構造が良く示されており、
本発明により得ることのできる被記録材とは明確に区別
される。
【0029】このような本発明により得られる被記録材
の表層部分に、インクによる記録が行われた時には、被
記録材の表面に付着したインクは、主に繊維5と充填材
粒子6とが混在した表層部分3に吸収される。そして、
被記録材内部の中層部分2にはほとんど吸収されず、す
なわち被記録材の厚さ方向にはほとんど吸収されず、表
層部分3を水平方向に広がる。
【0030】これは、充填材粒子は、繊維に比べて小さ
いため充填材粒子の有する比表面積(単位重量当りの表
面積)は当然繊維よりも大きい。一方、インク(記録
液)は充填材または繊維の有する表面エネルギーにより
被記録材内に吸収される。このときインクはより多い表
面エネルギーを有する、すなわち表面積のより大きい多
数の充填材粒子によって形成された部分の方に、繊維よ
りなる部分よりも速く吸収される。従って、本発明で得
られる被記録材に於いては、その表層部分に充填材粒子
がごく薄く散布されたように付着し固着されているの
で、表層部分の表面積が被記録材内部よりも大きくなっ
ており、その吸収速度の差からインクが被記録材の厚さ
方向へ進むよりも横方向への進みの方を速くすることが
できる。このため、本発明で得られる被記録材はインク
の滲みが大きく、しかもインクの吸収が速く、前述の所
定の大きさの画素内に充分に大きいインクドットを記録
することができる。
【0031】本発明における被記録材の主に繊維質材料
からなる基材4としては、紙を使用するのが適当である
が、布あるいは合成紙等も使用することができる。な
お、上述したような被記録材の厚さ方向へのインク吸収
性を押えるためには、サイジング等の方法により液体の
吸収性の押えられた繊維質材料からなる基材4を使用す
るのが好ましい。
【0032】本発明における被記録材の下層部分1は、
上記基材4に使用した紙、布または合成紙等の他、樹脂
フィルム等の適当な支持体として用いることのできるも
のが使用できる。
【0033】一方、表層部分3を基本的に構成する他の
成分の1つは、主に結着材によって基材4の表面に固着
された充填材6である。
【0034】該充填材としては、例えばシリカ、クレ
ー、タルク、カオリン、ケイソウ土、炭酸カルシウム、
硫酸カルシウム、サチンホワイト、ケイ酸アルミニウ
ム、アルミナ、ゼオライト等が挙げられ、これらの1種
以上が用いられる。
【0035】表層部分3に、主に基材4を構成している
繊維5の一部と上記充填材6が混在するように該充填材
の粒子を前記基材上に固着させ、しかも被記録材の表面
部分に良好なインク吸収性や滲みの度合を与えるために
は、使用される充填材の粒径が0.05μm乃至50μ
m、より好ましくは0.1μm乃至20μm程度のもの
であることが望ましい。充填材の粒径が余りにも大き過
ぎると被記録材の水平方向へのインクの滲みの度合が不
均一となりドットの大きさや形状の制御がしにくくなる
ため好ましくない。
【0036】更に充填材6として、多孔性の充填材を用
いれば、被記録材の表面部分に付着したインクが多孔性
の充填材内部にも浸透し、インクの記録剤成分(例えば
染料や顔料)が多孔性の充填材に吸着されることによる
良好な呈色性を得ることができる。
【0037】他方、上記充填材を基材4の表面に固着す
る結着材としては、デンプン、ゼラチン、カゼイン、ア
ラビアゴム、アルギン酸ソーダ、カルボキシメチルセル
ロース、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリド
ン、ポリアクリル酸ソーダ、ポリアクリルアミド等の水
溶性高分子;合成ゴムラテックス等の合成樹脂ラテック
ス、ポリビニルブチラール、ポリビニルクロライド、ポ
リ酢酸ビニル、ポリアクリロニトリル、ポリメチルメタ
クリレート、ポリビニルホルマール、メラミン樹脂、ポ
リアミド、フェノール樹脂、ポリウレタン、アルキッド
樹脂等の有機溶剤可溶性樹脂が挙げられる。また、表層
部分3には、本発明の効果を損なわない範囲で、上記充
填材と共にプラスチックピグメント等の他の顔料類、更
には分散剤、蛍光染料、pH調整剤、消泡剤、潤滑剤、
防腐剤、界面活性剤等の各種添加剤を混在させることも
できる。
【0038】本発明の方法は、例えばこれらの充填材と
結着剤とを主体とした成分を水等の媒体中に分散させて
調製した塗工液をロールコーティング法、ロッドバーコ
ーティング法、スプレーコーティング法、エアナイフコ
ーティング法等により基材上に塗工し、その後可及的速
やかに乾燥させる工程を有する。
【0039】塗工液中の充填材と結着剤の混合比として
は、一般に充填材100重量部に対して結着剤が10乃
至150重量部が適当であり、充填材の平均粒径が大き
いときには、できるだけ結着材の量を少なく用いること
が好結果をもたらす。基材上に固着される充填材や結着
剤等を含む成分の塗工量は、1つのインクドットを形成
するインクの量とインクドットが記録される画素の大き
さに応じた所望のドット径とによって選定される。すな
わち、これら成分の塗工量をより少なくすることによ
り、より大きなインクドットを得ることができる。そし
て、その塗工量は、通常1〜30g/m2 程度(乾燥塗
工量)の範囲から選択されるが、後述する実施例で示す
とおり、その塗工量が1g/m2 以上5g/m2 未満、
例えば3g/m2 程度であれば、上述の特徴的な構造の
表層を有する被記録材を確実に得ることができる。ま
た、表層部分3の厚さは、0.5μm〜10μm程度と
なる。
【0040】以上のように、本発明により得られる被記
録材は、その切断面に於ける表層部分に独特な構造を有
し、インク吸収性が高く、しかも所定の広さの画素中に
記録されたインクドットが画素全体に均一に広がるよう
な適当な滲み度を有し、良好なインクドット形状が得ら
れるので、充分な画素濃度が得られかつ呈色性に優れた
インクジェット記録用被記録材である。
【0041】また、本発明で得られる被記録材を用いる
ことにより、同量のインクが使用された場合に、塗工成
分の量を変化させることにより、インクドット径を画素
の広さに適応した所望の大きさに制御することが可能と
なった。更に従来の被記録材と比べてより大きなインク
ドットを得ることもでき、より大きな画素面積を使用し
て記録を行なうことができ、記録速度をより速くするこ
とが可能となった。
【0042】以下、実施例に従って本発明を更に詳細に
説明する。
【0043】
【実施例】実施例1 充填材として炭酸カルシウム(平均粒子径:1μm)を
用い、結着剤としてデンプンとSBRラテックスを用い
て下記組成に基づき塗工用組成物を作製した。
【0044】 炭酸カルシウム 100重量部 デンプン 30 〃 SBRラテックス 10 〃 水 300 〃 一方、繊維質基材としてはJIS P 8122に基づ
くサイズ度が35秒の一般上質紙(坪量65g/m2
を使用し、この支持体上に上記塗工用組成物を乾燥塗工
量3g/m2 の割合でブレードコーター法により塗工
し、常法により乾燥させて被記録材を得た。得られた被
記録材の厚さ方向に垂直な断面を走査型電子顕微鏡で拡
大(1500倍)して観察した際の部分断面を図2に示
す。
【0045】この被記録材に対して、下記4色のインク
を用い、ドロップレット径90μm、画素サイズ300
×300の記録条件でカラーインクジェット記録を行
い、被記録材の記録特性の評価を行った。
【0046】イエローインク(組成) C.I.アシッドイエロー23 2重量部 ジエチレングリコール 30 〃 水 70 〃 マゼンタインク(組成) C.I.アシッドレッド92 2重量部 ジエチレングリコール 30 〃 水 70 〃 シアンインク(組成) C.I.ダイレクトブルー86 2重量部 ジエチレングリコール 30 〃 水 70 〃 ブラックインク(組成) C.I.ダイレクトブラック19 2重量部 ジエチレングリコール 30 〃 水 70 〃 被記録材の記録特性の評価結果を表1に示す。表1に於
ける記録特性の評価に際し、 1)画素濃度は、全ての画素に記録した場合の反射光学
濃度を写真濃度計NLM−STD−Tr(ナルミ商会
製)を用いて測定した。 2)ドット形状は、印字ドットを実体顕微鏡で観察し
て、ほぼ円形のものを○、円形が多少くずれたものを
△、不定形のものを×とした。 3)滲み度は、印字ドットの直径を実体顕微鏡で測定
し、インクドロップレットの何倍になったかで示した。 4)色彩鮮明性は、インクジェット記録画像の色の鮮明
さを目視により比較し、最も良いものを◎、最も悪いも
のを×とし、◎、○、△、×のランク分けをした。 5)インク吸収性は、インクを重ねて記録した場合、イ
ンクの流れ出しがなく、画像の鮮明なものを○、それ以
外を×とした。 実施例2 充填材としてシリカ(商品名:ニプシルE220A、日
本シリカ工業製、平均粒子径1.0μm)を用い、結着
剤としてポリビニルアルコールとSBRラテックスとを
用いて、下記組成に基づき塗工用組成物を作製した。
【0047】 シリカ 100重量部 ポリビニルアルコール 25 〃 SBRラテックス 5 〃 水 500 〃 一方、繊維質基材としては、実施例1と同じ一般上質紙
を使用し、この支持体上に上記塗工用組成物を乾燥塗工
量2g/m2 の割合でブレードコーター法により塗工
し、常法により乾燥させて被記録材を得た。
【0048】この被記録材の厚さ方向に垂直な断面を1
500倍の走査型電子顕微鏡で観察したところ、図2に
示した実施例1で得られたものとほぼ同様であった。
【0049】この被記録材の記録特性を実施例1と同様
にして評価した結果を表1に示す。 実施例3 充填材粒子としてタルク(平均粒子径1μm)を用い、
結着剤としてカゼインを用いて、下記組成に基づき塗工
用組成物を作製した。
【0050】 タルク 100重量部 カゼイン 20 〃 水 500 〃 一方、繊維質基材としては、実施例1と同じ一般上質紙
を使用し、この支持体上に上記塗工用組成物を乾燥塗工
量2g/m2 の割合でブレードコーター法により塗工
し、常法により乾燥させて被記録材を得た。
【0051】この被記録材の厚さ方向に垂直な断面を1
500倍の走査型電子顕微鏡で観察したところ、図2に
示した実施例1で得られたものとほぼ同様であった。
【0052】この被記録材の記録特性を実施例1と同様
にして評価した結果を表1に示す。 比較例1 被記録材として市販のインクジェット用紙(商品名:イ
ンクジェット用紙L、三菱製紙(株)社製)を使用して
インクジェット記録特性の評価を実施例1と同様にして
行った。その結果を表1に示す。なお、このインクジェ
ット用紙の厚さ方向に垂直な断面を走査型電子顕微鏡で
拡大(1500倍)して観察した際の部分断面を図3に
示す。
【0053】
【表1】
【0054】
【発明の効果】本発明により、独特な表面構造を有し、
インク吸収性が高く、しかも所定の広さの画素中に記録
されたインクドットが画素全体に均一に広がるような適
当な滲み度を有し、良好なインクドット形状が得られる
ので、充分な画素濃度が得られかつ呈色性に優れたイン
クジェット記録用被記録材を提供することができる。
【0055】また、本発明により得られる被記録材を用
いることにより、同量のインクが使用された場合に、塗
工成分の量を変化させることにより、インクドット径を
画素の広さに適応した所望の大きさに制御することが可
能となった。更に従来の被記録材と比べてより大きなイ
ンクドットを得ることもでき、より大きな画素面積を使
用して記録を行なうことができ、記録速度をより速くす
ることが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明により得られる被記録材の一例の厚さ方
向に垂直な方向での部分断面図である。
【図2】本発明により得られる被記録材の一例の厚さ方
向に垂直な方向での拡大部分断面図(1500倍)であ
る。
【図3】従来のインクジェット用紙の厚さ方向に垂直な
方向での拡大部分断面図(1500倍)である。
【符号の説明】
1 被記録材の下層部 2 被記録材の中層部 3 被記録材の表層部 4 主に繊維質材料からなる基材 5 繊維 6 充填材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭56−148582(JP,A) 特開 昭56−148583(JP,A) 特開 昭56−148584(JP,A) 特開 昭56−148585(JP,A) 特開 昭56−148586(JP,A) 紙パ技協誌第24巻第6号第15〜24頁昭 和45年6月号 ペーパーセールス−エンジニアリング シリーズ1印刷用紙第65〜71頁昭和55年 10月30日再版紙業タイムス社発行

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも粒径が0.5〜20μmの範
    囲にある充填材と結着材とを、重量比で10/1乃至1
    0/15の範囲で含み、且つ固形分濃度の上限が32%
    である塗工液を繊維質基材上に乾燥塗工量として1g/
    2以上5g/m2未満の範囲に塗工して、前記基材上に
    前記充填材と前記基材の繊維質材料とが混在し、且つ前
    記繊維質材料の一部が表面に現れてなる表層を形成する
    ことを特徴とするインクジェット記録用被記録材の製造
    方法。
  2. 【請求項2】 前記表層の厚さが0.5〜10μmの範
    囲にある請求項1に記載の製造方法。
  3. 【請求項3】 塗工液をブレードコーターにより塗工す
    る請求項1に記載の製造方法。
  4. 【請求項4】 塗工液の固形分濃度の下限が19%であ
    る請求項1に記載の製造方法。
  5. 【請求項5】 基材として液体の吸収が抑えられたもの
    を使用する請求項1に記載の製造方法。
  6. 【請求項6】 基材のサイズ度が35秒以上である請求
    項1に記載の製造方法。
  7. 【請求項7】 充填材がシリカ、炭酸カルシウム、タル
    クから選択される請求項1に記載の製造方法。
  8. 【請求項8】 結着剤が水溶性高分子を主体としてなる
    請求項1に記載の製造方法。
  9. 【請求項9】 充填剤がシリカであり、結着剤がポリビ
    ニルアルコールを主体としてなる請求項1に記載の製造
    方法。
JP3199979A 1991-07-15 1991-07-15 インクジェット記録用被記録材の製造方法 Expired - Lifetime JP2500962B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3199979A JP2500962B2 (ja) 1991-07-15 1991-07-15 インクジェット記録用被記録材の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3199979A JP2500962B2 (ja) 1991-07-15 1991-07-15 インクジェット記録用被記録材の製造方法

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP58171378A Division JPS6063191A (ja) 1983-09-19 1983-09-19 インクジェット記録用被記録材、その製造方法及びそれを用いたインクジェット記録方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH05278321A JPH05278321A (ja) 1993-10-26
JP2500962B2 true JP2500962B2 (ja) 1996-05-29

Family

ID=16416767

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3199979A Expired - Lifetime JP2500962B2 (ja) 1991-07-15 1991-07-15 インクジェット記録用被記録材の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2500962B2 (ja)

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS56148583A (en) * 1980-04-21 1981-11-18 Canon Inc Recording material
JPS56148585A (en) * 1980-04-21 1981-11-18 Canon Inc Recording material
JPS56148586A (en) * 1980-04-21 1981-11-18 Canon Inc Recording material
JPS56148584A (en) * 1980-04-21 1981-11-18 Canon Inc Recording material
JPS56148582A (en) * 1980-04-21 1981-11-18 Canon Inc Recording material
JPS5738185A (en) * 1980-08-20 1982-03-02 Matsushita Electric Ind Co Ltd Ink jet recording paper
JPS57102391A (en) * 1980-12-18 1982-06-25 Matsushita Electric Ind Co Ltd Ink jet recording sheet

Non-Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
ペーパーセールス−エンジニアリングシリーズ1印刷用紙第65〜71頁昭和55年10月30日再版紙業タイムス社発行
紙パ技協誌第24巻第6号第15〜24頁昭和45年6月号

Also Published As

Publication number Publication date
JPH05278321A (ja) 1993-10-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4642654A (en) Recording method
US4636409A (en) Recording medium
JPS6352588B2 (ja)
KR19980071460A (ko) 기록 매체 및 이를 사용하는 기록방법
JP3920010B2 (ja) インクジェット記録法用記録材料
JPH0717085B2 (ja) 記録紙及びこれを用いたインクジェット記録方法
JP2500962B2 (ja) インクジェット記録用被記録材の製造方法
JP2002362008A (ja) インクジェット記録シート
JPH06312572A (ja) インクジェット記録シート
JP3325084B2 (ja) インクジェット記録シート
JP2618359B2 (ja) インクジェット記録方法
JPS6063191A (ja) インクジェット記録用被記録材、その製造方法及びそれを用いたインクジェット記録方法
JPH0725132A (ja) インクジェット記録シート
JPH0725131A (ja) インクジェット記録シート
JP3728062B2 (ja) インクジェット記録シート
JP3156421B2 (ja) インクジェット記録用紙
JP2614264B2 (ja) 被記録材及びそれを用いた記録方法
JP3184697B2 (ja) インクジェット記録システム
JP3074128B2 (ja) インクジェット記録用紙
JP3958417B2 (ja) インクジェット記録用紙及びその製造方法
JP4342097B2 (ja) インクジェット記録用紙の製造方法
JPS6063190A (ja) 被記録材
JP2801295B2 (ja) インクジェット記録システム及びインクジェット記録方法
JP3012597B2 (ja) インクジェット記録シート
JP3869928B2 (ja) 記録媒体、及びこの記録媒体を用いたインクジェット記録方法