JP2500183B2

JP2500183B2 - レンジフ―ド

Info

Publication number: JP2500183B2
Application number: JP4287612A
Authority: JP
Inventors: 敬二柏村
Original assignee: Fuji Industrial Co Ltd
Current assignee: Fuji Industrial Co Ltd
Priority date: 1992-10-26
Filing date: 1992-10-26
Publication date: 1996-05-29
Anticipated expiration: 2011-05-29
Also published as: JPH06137627A

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、フード本体の開口部
をレンジへ向けて延出可能に構成することにより、レン
ジから出る油煙の捕集効果を向上させたレンジフードに
関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、レンジフードはレンジの上方の比
較的高い位置に設置され、レンジから立ち昇る油煙をフ
ード本体下面の開口から吸引して排気する。レンジフー
ドは、その吸引効率だけを求めるならば、吸い込み口と
なるフード本体下面の開口部が出来るだけレンジに近付
くようにレンジ上の低位置に設置した方がよいが、あま
り低い位置に設置するとレンジ本体がレンジの直上に位
置して調理に支障を来すことになる。この為、従来のレ
ンジフードは捕集効率を多少低下してもレンジ台上面か
ら８００〜８５０ミリ程度の高さに設置される場合が多
かった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】本願出願人はレンジフ
ードの捕集効率と調理の作業性を両立する為に、フード
本体下面の開口部に筒状のフードをスライド嵌合し、こ
の昇降フードを手動もしくは電動モータにより昇降させ
るレンジフードを開発した。このレンジフードは、フー
ド本体の開口部に嵌合した昇降フードをレンジの近くま
で降下させることによりレンジから出る油煙の捕集効率
を高めるとともに、調理を行わない場合には昇降フード
をフード本体まで上昇させて収納させるものである。し
かし、上記したレンジフードにおいても、昇降フードを
降下させて使用する場合において、降下した昇降フード
により調理者とレンジとの間が遮断される状態になる為
に、レンジに載せた調理器具や料理を直接視ることが出
来なくなってしまう問題が生じた。特に、昇降フードの
形状を下端口を拡開させたブーツ形にすると拡開部によ
る遮断でレンジ上がほとんど見えなくなってしまう不具
合が生じた。

【０００４】本発明の目的は、昇降フードの降下、上昇
によってレンジの捕集効率を高めると共に、昇降フード
を降下させた状態において調理者から視るレンジ上の視
野を確保して支障なく調理を行えるようにすることであ
る。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記した課題を解決する
為に本発明のレンジフードは、略箱形で下面が開口する
フード本体の開口部に該フード本体を下方へ延長する昇
降フードを上下スライド自在に嵌合して、該昇降フード
をフード本体と使用者の視線より低い位置との間で降
下、上昇動可能に構成し、上記昇降フードの下部周面に
窓部開設し、この窓部を透明板により覆ったものであ
る。

【０００６】

【作用】以上の手段によれば、フード本体の下面開口部
には同フード本体を延長する昇降フードが上下スライド
自在に嵌合する。よって、上記昇降フードを降下、上昇
させることにより、昇降フードの下端口にて構成される
吸い込み口がレンジフードの開口部と使用者の視線より
低い位置との間を移動して吸い込み口の高さ調節が行わ
れる。例えば、上記昇降フードが降下する時、吸い込み
口となる昇降フードの下端口がレンジに近付いてレンジ
フードによる捕集効率が向上されと共に、昇降フードの
下端とレンジとの間に調理を行うのに必要な空間が確保
される。また、昇降フードはフード本体まで上昇させる
ことによりフード本体下面の開口部に嵌合する形で収納
される。

【０００７】上記した昇降フードの下部周面には透明板
にて覆われる窓部が開設されている。よって、昇降フー
ドの窓部は降下させた状態において使用者の視線より低
い位置、すなわちレンジ上を視る使用者の視線上に位置
し、これにより調理者から視るレンジ上の視野が透明板
で覆われる窓部を介して確保される。

【０００８】

【考案の効果】本発明は以上説明したように、フード本
体の開口部に昇降フードを上下スライド自在に嵌合し、
この昇降フードの下部周面に透明板にて覆った窓部を開
設したものであるから、油煙が多く出る調理の際に昇降
フードを降下させてレンジフードによる捕集効果を高め
ることができると同時に、昇降フードを降下させた状態
においても、上記した窓部を介してレンジ上の視野を確
保することが出来るので、支障なく調理を行うことが出
来る。

【０００９】

【実施例】以下、本発明の一実施を図面に基づいて説明
する。図１及び図２にて示すレンジフードは、レンジ台
ａが設置される調理室の壁面ｂの上方に設置してあり、
壁面ｂを貫通して室外へ連絡する排気路ｃに取り付け設
置する排気ファンユニット４、この排気ファンユニット
４を覆う様に壁面ｂに沿わせて設置するフード本体１、
及びフード本体１の面開口内に対してスライド自在に嵌
合する昇降フード２から構成してある。

【００１０】フード本体１は下面が開口する鋼板製の箱
体であり、その背面部に排気口１ｂを突出形成して壁面
ｂの排気路ｃ内に嵌合させてある。また、上記した排気
口１ｂ内の軸芯部には駆動モータ４１によって回転する
ファン４２を設け、該ファン４２の前後にベルマウス４
３及びシャッタ４４を設けて排気ファンユニット４を構
成している。尚、上記した排気ファンユニット４はシロ
ッコ型のユァンユニットを用いてもよい。

【００１１】上記したフード本体１の開口部１ａ内には
背面が開口する断面コ形の昇降フード２が上下スライド
嵌合される。昇降フード２は、鋼板を断面コ型に折り曲
げて形成してあり、フード本体１の開口部１ａ内に内嵌
するスライド部２ａと、該スライド部２ａの下端部に形
成される拡開部２ｂとを構成する。上記拡開部２ｂはス
ライド部２ａ下端の前面と左右両側面とを傾斜状に突出
させることにより形成し、下方へ向けて拡開する吸い込
み口２ｃを構成してある。これにより昇降フード２の形
状は所謂ブーツ型フードと同様な形状となる。一方、昇
降フード２のスライド部２ａはフード本体１の全高と略
同じ高さに形成される。従って、スライド部２ａが全部
フード本体２の内部に全部嵌合すると、拡開部２ｂがフ
ード本体１下端の開口部１ａの下に突き当たった収納状
態となり、この収納状態においてフード本体１及び昇降
フード２は通常のブーツ型フードを形成する。また、昇
降フード２の両側面には垂直方向に延びるレール１０を
取り付けてある。このレール１０はフード本体１の内部
両側面に設けたレールガイド９とスライド自在に嵌合す
るものである。そして、上記したようにスライド部２ａ
を本体フード１内に嵌装する際に、上記レール１０とレ
ールガイド９とを係合させることにより、昇降フード２
がフード本体１内にて上下スライド自在に支持されるよ
うに成っている。

【００１２】昇降フード２の上部内周面には固定金具７
を取り付け固定し、この固定金具７に吊持ワイヤ６の下
端が止着してある。吊持ワイヤ６はフード本体１内部上
面に取り付けられるプーリ７に通して下方へ折り返さ
れ、折り返した他端にウエート８を取り付けて吊持して
ある。上記ウエート８は昇降フード２に対して重量バラ
ンスを保つ為のものであり、両者２，８の重量バランス
を保ことにより昇降フード２を手動によって軽く昇降動
させ、所望の高さにて停止させることができる様にな
る。また、昇降フード２は上昇位置において図１の仮想
線で表されるようにフード本体１内に収納される状態と
なり、また、降下位置では実線で表されるように調理者
の視線よりも低い位置でレンジ台ａ上面から２００ミリ
程度の高さで停止するようになっている。尚、上記した
昇降フード２はワイヤ６を巻き取るプーリを電動モータ
により回動させることにより自動的に昇降するように構
成することも出来る。また、上記した昇降フード２はフ
ード本体１の内側に嵌合させてたが、昇降フード２はフ
ード本体１の外側に嵌合させた状１態で昇降する様に構
成することも出来る。

【００１３】上記した昇降フード２の下端部にて前面側
へ向けて突出する拡開部２ｂの傾斜面には窓部３が開設
してある。窓部３は降下した昇降フード２の拡開部２ｂ
によって遮断される調理者の視野を調理が行える程度に
確保する為のものであり、拡開部２ｂの傾斜面を前面的
に開口し、この開口３ａの裏側にガラス板３ｂを当がっ
て覆うことにより構成してある。上記ガラス板３ｂの取
り付けは、図３にて示すように開口３ａの口縁部裏側に
沿って設けた断面Ｌ型の掛止片３ｃを内側へ向けて折り
曲げてガラス板３ｂの外縁部に掛止することにより行っ
ている。尚、昇降フード２の拡開部２ｂに開設する窓部
３は、図４にて示すように前面の傾斜面と共に左右両側
の傾斜面に開設することによりレンジ台ａ上面の視野を
さらに広く確保することが出来る。

【００１４】以上のように構成したレンジフードによれ
ば、必要に応じて昇降フード２を手動によって簡単に昇
降させることが出来る。例えば、昇降フード２を降下さ
せた時、昇降フード２の下端とレンジ台ａ上面との間に
鍋やフライパンなどの調理器具を置くために必要な空間
が確保され、同時に、油煙の吸い込み口２ｃとなる昇降
フード２の下端口がレンジａ１，ａ２に近付いて鍋やフ
ライパンから出る油煙を拡散する前に効率的に吸引す
る。

【００１５】一方、上記したように昇降フード２の下部
周面に突出形成した拡開部２ｂは、昇降フード２を降下
させた状態において使用者の視線より低い位置して調理
者の視野を遮断する形となる。しかし、昇降フード２の
拡開部２ｂには前記したように窓部３を開設してあるの
で、昇降フード２を降下させて油煙の捕集効率を高める
状態にあっても、窓部３を介してレンジａ１，ａ２に載
せて調理する鍋やフライパンの状態を覗きながら支障な
く調理を行うことが出来る。尚、上記したレンジフード
の昇降フードは捕集効率を向上させる為に下部周面に拡
開部２ｂを突設し、この拡開部２ｂに窓部３を開設して
ある。しかし、昇降フードは必ずしも拡開部を設ける必
要はなく、全長にわたってレンジフード本体と同巾に構
成し、その下部周面に窓部を開設してもよい。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案を実施したレンジフードの設置状態
を示す縦断図。

【図２】同レンジフードの正面図。

【図３】窓部を示す拡大断面図。

【図４】拡開部の三方に窓部を設けた昇降フードの
横断平面図。

【符号の説明】

ａ・・・レンジ台１・・・フード本体２・・・昇降フード３・・・窓部

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】略箱形で下面が開口するフード本体
の開口部に該フード本体を下方へ延長する昇降フードを
上下スライド自在に嵌合して、該昇降フードをフード本
体と使用者の視線より低い位置との間で降下、上昇動可
能に構成し、上記昇降フードの下部周面に窓部開設し、
この窓部を透明板により覆ったレンジフード。