JP2500158B2 - 鋼材の接合方法 - Google Patents

鋼材の接合方法

Info

Publication number
JP2500158B2
JP2500158B2 JP14287391A JP14287391A JP2500158B2 JP 2500158 B2 JP2500158 B2 JP 2500158B2 JP 14287391 A JP14287391 A JP 14287391A JP 14287391 A JP14287391 A JP 14287391A JP 2500158 B2 JP2500158 B2 JP 2500158B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
liquid phase
phase diffusion
bonded
joint
materials
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP14287391A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH05220585A (ja
Inventor
康人 深田
文雄 樫本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Metal Industries Ltd filed Critical Sumitomo Metal Industries Ltd
Priority to JP14287391A priority Critical patent/JP2500158B2/ja
Publication of JPH05220585A publication Critical patent/JPH05220585A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2500158B2 publication Critical patent/JP2500158B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Arc Welding In General (AREA)
  • Pressure Welding/Diffusion-Bonding (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、高能率でしかも高性
能な継手が得られる鋼材の接合方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】鋼材の接合方法として、被接合材(母
材)を突き合わせて、塑性変形をほとんど生じない程度
に加熱・加圧し、接合面間で生じる原子の拡散を利用し
て接合する拡散接合法がある。この拡散接合法には、接
合すべき被接合材を直接接合する固相拡散接合法のほか
に、被接合面間に異種金属のインサート材を挿入して接
合する液相拡散接合法がある。
【0003】液相拡散接合法では、被接合材より低融点
のインサート材を使い、被接合材を軽く加圧密着して通
常真空中または不活性ガス中で加熱接合を行う。インサ
ート材は接合温度まで加熱されて液相となり、接合面間
の空隙を溶融金属で満たし、接合温度に保持している間
にインサート材と母材間で相互拡散が起こり、最終的に
等温凝固し接合する。この液相拡散接合法において、前
記インサート材に低融点のアモルファス金属を用いる方
法およびこの方法を屋内の配管の接合に適用した例が
「配管技術 1989年 5月号 65〜70頁」に報告されて
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】液相拡散接合法は、能
率に優れ、母材の外観変形をともなわずに接合ができ、
しかも組織変化のない均一組織の接合部が得られるとい
う優れた特徴を有しているが、この接合法を強度部材の
接合に適用した例はいまのところ見当たらない。
【0005】その理由として、1)インサート材に低融点
のアモルファス金属を用いた液相拡散接合法であって
も、接合に際しては母材共々およそ1000℃程度に加熱す
る必要があり、粗粒化による靭性低下が起こること、2)
母材の寸法 (例えば板厚、管径、管厚)は一定ではな
く、必ず公差を有しており、“目違い”の発生による疲
労強度低下が起こること、等が挙げられる。
【0006】この発明の課題は、液相拡散接合法におけ
る上記のような問題を解消し、靭性および疲労強度に優
れた高性能な継手を高能率で得ることのできる鋼材の接
合方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明者らは、インサ
ート材に低融点のアモルファス金属を用いた液相拡散接
合法の利点を損なうことなく、強度部材への適用を可能
とすべく検討を重ねた結果、液相拡散接合法とアーク溶
接法との組み合わせにより、靭性および疲労強度が改善
されることを見出し、この発明に至った。
【0008】この発明は「被接合面間に被接合材より低
融点のアモルファス金属のインサート材を挿入し、イン
サート材の融点以上で被接合材の融点以下の温度域に加
熱し、加圧して被接合材を液相拡散接合した後、その接
合部にアーク溶接を施すことを特徴とする鋼材の接合方
法」を要旨とする。
【0009】
【作用】以下、添付図面を参照してこの発明を説明す
る。
【0010】図1(a) 〜(c) は、この発明の接合方法を
示す説明図である。
【0011】図1において、1および2は接合すべき被
接合材(母材)であり、図1では板状の被接合材を示し
た。
【0012】被接合材1および2を、被接合材より低融
点のアモルファス金属のインサート材3を被接合面間に
挿入して突き合わせる(図1(a))。
【0013】接合面間にインサート材3を挿入して突き
合わせた後は、高周波加熱装置等を使用してその接合す
べき部位を加熱し、加圧して被接合材1および2を液相
拡散接合する(図1(b))。
【0014】液相拡散接合における接合条件は特に限定
しなくてもよいが、加熱温度がインサート材3の融点よ
り低い場合にはインサート材3の溶融が起こらず、被接
合材1および2の融点より高い場合には溶融溶接になる
ため、インサート材3の融点以上で被接合材1および2
の融点以下の温度域で行う必要がある。
【0015】この液相拡散接合では、被接合材1および
2を突き合わせする際の“ずれ”、或いは被接合材1お
よび2との間の肉厚差により、接合後には図1(b) のA
に示すような“目違い”が発生する。また、液相拡散接
合時にはアモルファス金属のインサート材3を被接合材
の肉厚方向に均一に加熱し、溶融させる必要があること
から、接合後には接合部の近傍に肉厚方向に加熱温度と
同程度の高温にさらされた靭性の低い熱影響部4が形成
される。
【0016】被接合材1および2を液相拡散接合した後
は、その接合部にアーク溶接を施す(図1(c))。アーク
溶接は、手溶接、TIG溶接、MIG溶接などのいずれ
の方法でもよく、溶接方法は特に限定しなくてもよい。
【0017】このように、液相拡散接合後にその接合部
にアーク溶接を施すと、液相拡散接合で低下した接合部
の靭性および疲労強度が改善される。
【0018】液相拡散接合では、前記のように“目違
い”が発生する。接合部に“目違い”があると、後述の
実施例に示すように疲労強度は著しく低く、その破断は
全て界面破断となる。この疲労強度は溶接部の止端部
(図1(c)のBで示す部位)の形状に大きく支配されて
おり、液相拡散接合後の“目違い”のある接合部にアー
ク溶接を施すことにより、“目違い”がなくなりなめら
かな止端形状となるので、疲労強度が向上する。また、
液相拡散接合後の接合部にアーク溶接を施すことによ
り、図1(c)に示すようにその溶接金属5の近傍にアー
ク溶接による熱影響部6が発生し、これによる靭性の低
い箇所が発生するが、一方では液相拡散接合によって形
成された靭性の低い熱影響部4がこのアーク溶接の入熱
によるテンパー効果によって靭性が回復する箇所が生じ
る。即ち、液相拡散のままでは肉厚方向全般にわたって
低靭性であった接合部が、アーク溶接の入熱によるテン
パー効果によって靭性を回復し、肉厚方向でその低靭性
部が分散され、全体として接合部の靭性が向上する。こ
のアーク溶接のテンパー効果による靭性の改善効果は、
図1(c) のCに示す溶接金属5の溶け込み量が浅すぎる
と顕著ではなく、完全溶け込み溶接では液相拡散接合の
意味がなくなるので、その溶け込み量は完全に溶け込ま
すことなく被接合材の肉厚に対し15%以上とするのが望
ましい。
【0019】
【実施例】C:0.08%、Si:0.3 %、Mn:1.36%、
P:0.007 %、S:0.001 %、残りFeからなる鋼板
(板厚19mm) 同志を突き合わせ、その接合面間に厚さ25
μmのNi基のアモルファス金属箔を挿入し、加熱1200
℃、面圧1kgf/mm2 、N2 シールドの接合条件で液相拡
散接合して継手を作製した。この継手には 0.2mmの目違
いが発生していた。
【0020】次いで、この継手の接合部に対し、CO2
溶接にて溶け込み深さが2mm、3mm、5mmおよび7mmとな
るように条件を変更して溶接を施した後、継手の性能を
調べた。また、従来例として、液相拡散接合のままの継
手の性能を調べた。継手の性能としては疲労強度および
靭性を調べた。
【0021】疲労強度は、CO2 溶接したものはその余
盛を含む板状試験片を作製し、これを繰り返し速度10H
z、繰り返し数2×106 の試験条件で荷重制御片振り引
張試験を行って測定した。靭性はそれぞれの継手の肉厚
中央部より10mm×10mm×55mmの試験片を切り出し、液相
拡散接合部にノッチを入れた衝撃試験片を各々3本と、
液相拡散接合部から2mmはなれた位置(HAZ)にノッ
チを入れた衝撃試験片を各々3本作製し、試験温度0℃
で衝撃試験を行って吸収エネルギーを測定し、それぞれ
の3本の平均値を求めた。表1にこれらの結果を示す。
【0022】
【表1】
【0023】表1から、この発明方法で接合した継手は
疲労強度が高く、靭性に優れていることがわかる。これ
に対して、液相拡散接合後にアーク溶接を施さなかった
従来例は、疲労強度および靭性が共に低い。
【0024】
【発明の効果】以上説明したように、この発明の方法に
よれば液相拡散接合による接合部の疲労強度および靭性
の低下がアーク溶接により改善されるため、高性能の継
手が得られる。このため、液相拡散接合法を強度部材の
接合に採用することが可能となり、液相拡散接合法の適
用範囲が拡大する。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1の(a)〜(c)は、この発明の接合方法
を示す説明図である。
【符号の説明】
1および2は被接合材、 3はアモルファス金属のイン
サート材、4は液相拡散接合による熱影響部、 5は溶
接金属、6はアーク溶接による熱影響部、 Aは目違
い部、Bは止端部、 Cは溶け込み量、 である。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被接合面間に被接合材より低融点のアモル
    ファス金属のインサート材を挿入し、インサート材の融
    点以上で被接合材の融点以下の温度域に加熱し、加圧し
    て被接合材を液相拡散接合した後、その接合部にアーク
    溶接を施すことを特徴とする鋼材の接合方法。
JP14287391A 1991-06-14 1991-06-14 鋼材の接合方法 Expired - Lifetime JP2500158B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14287391A JP2500158B2 (ja) 1991-06-14 1991-06-14 鋼材の接合方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14287391A JP2500158B2 (ja) 1991-06-14 1991-06-14 鋼材の接合方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH05220585A JPH05220585A (ja) 1993-08-31
JP2500158B2 true JP2500158B2 (ja) 1996-05-29

Family

ID=15325585

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP14287391A Expired - Lifetime JP2500158B2 (ja) 1991-06-14 1991-06-14 鋼材の接合方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2500158B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3072244B2 (ja) * 1995-05-02 2000-07-31 住友金属工業株式会社 管の突き合わせ接合方法
WO1997036711A1 (fr) * 1996-03-29 1997-10-09 Sumitomo Metal Industries, Ltd. Procede de soudage par diffusion de materiaux metalliques

Also Published As

Publication number Publication date
JPH05220585A (ja) 1993-08-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0966372A (ja) Ti合金部材の接合方法
JP3168927B2 (ja) 2相系ステンレス鋼の継手の製造方法
JPH0481288A (ja) 鋼系材料とアルミニウム系材料との接合方法
JP2541061B2 (ja) 鋼材の接合方法
JP2500158B2 (ja) 鋼材の接合方法
JP3583558B2 (ja) パイプフレーム構造体の接合方法
JPH0275478A (ja) 条材の接合方法
JPH0455073A (ja) 接合方法
JPH067967A (ja) 高合金鋼油井管の拡散接合方法
JP4194419B2 (ja) 鉄系材料とアルミニウム系材料との接合方法および接合継手
JP3626593B2 (ja) 酸化雰囲気中液相拡散接合方法
JP2833198B2 (ja) 鋳鉄材の接合方法
JP3342329B2 (ja) 異種材料の接合方法
JPH02241677A (ja) 条材の接合方法
JP2900540B2 (ja) 接合方法
JP2023503583A (ja) フォークとフォーク上のハンガーとの間の接続
JP2541052B2 (ja) 鋼材の接合方法
JPH05169280A (ja) 鋼材の接合方法
JPH08206853A (ja) クロッシングレールの接合方法及び装置
JPH08224673A (ja) レールの接合方法
JP2917447B2 (ja) 金属の拡散接合の方法および挿入材
JPH0732166A (ja) 鋳鉄と鋼との拡散接合方法
JPH038555A (ja) 鋼の突合せ接合法
JP2000312977A (ja) 異種金属の接合方法
JPH05115984A (ja) 非磁性鉄筋の接合方法