JP2024524111A - 熱感受性基材のための多成分粉末コーティング組成物および方法 - Google Patents

熱感受性基材のための多成分粉末コーティング組成物および方法 Download PDF

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Abstract

Figure 2024524111000001
コーティングされた基材および方法は、コーティング組成物を形成する複数の成分を含み得る。各成分は、独立して、フィルム形成樹脂、架橋剤、触媒、および/またはマット剤を含み得る。多成分コーティング組成物は、低い温度で硬化し得、硬化されたコーティングの光沢値を変更し得る。
【選択図】図1

Description

関連出願の相互参照
本出願は、2021年6月18日に出願された米国仮特許出願第63/202,635号および2021年8月26日に出願された米国仮特許出願第63/237,159号の優先権を主張し、それらの両方は、全ての目的のために参照によりそれらの全体が本明細書に組み込まれる。
本開示は、熱感受性基材のための多成分粉末コーティング組成物、ならびにそれらを作製および使用するための方法に関する。
粉末コーティングは、保護特性および装飾特性を含む多数の特性を提供するために基材に塗布される。粉末コーティングは、典型的には、押し出された熱可塑性または熱硬化性ポリマーを含み、その後、研磨されるかまたは粉砕されて粉末になる。次いで、粉末は、典型的には、静電的に基材に塗布され、次いで、熱またはUV放射で硬化されて、コーティング層を形成する。粉末コーティングは、多くの場合、コーティングおよび基材に応じて、約200℃の温度で約10~15分間硬化される。しかしながら、いくつかの基材(例えば、木材、ポリマー)は、熱に対して感受性を有し、高温に曝露されると、ゆがむか、溶融するか、または分解し得る。追加的に、多くのコーティング組成物は、多くの場合、1つのタイプの仕上げ(マット、光沢など)のみを提供するように構成され、特定の仕上げを達成することもまた、多くの場合、高温を必要とする。
必要とされているのは、上記に対する改善である。
本開示は、多成分コーティング組成物を含む粉末コーティング組成物および方法を提供する。粉末コーティング組成物の各成分は、独立して、フィルム形成樹脂、架橋剤、触媒、およびマット剤のうちの少なくとも1つを含み得る。粉末コーティング組成物は、相対的に低温(例えば、200℃未満)で硬化され得る。更に、硬化条件および粉末組成物は、硬化されたコーティングの光沢値を変化させるために変更され得る。
本開示は、第1のフィルム形成樹脂および架橋剤を含む第1の成分(A)と、第2のフィルム形成樹脂およびマット剤を含む第2の成分(B)と、を含む粉末コーティング系であって、成分(A)および(B)のうちの少なくとも1つが、それぞれの成分の総重量に基づいて、少なくとも3重量%の量で存在する触媒を追加的に含む、粉末コーティング系を提供する。
本開示はまた、基材をコーティングする方法であって、第1の成分(A)を第2の成分(B)と接触させて、コーティングを形成するステップであって、成分(A)が、第1のフィルム形成樹脂および架橋剤を含み、成分(B)が、第2のフィルム形成樹脂およびマット剤を含む、形成するステップと、コーティングを基材に塗布するステップと、基材上のコーティングを130℃(266°F)未満の温度で10分未満加熱して、硬化されたコーティングを形成するステップと、を含む、方法を提供する。
本開示は、第1のフィルム形成樹脂および架橋剤を含む第1の成分(A)と、第2のフィルム形成樹脂およびマット剤を含む第2の成分(B)と、を含む粉末コーティング系であって、第2のフィルム形成樹脂が、粉末コーティング系の総重量に基づいて、4重量%超の量で存在する、粉末コーティング系を更に提供する。
基材をコーティングする方法に関するフロー図である。
本開示は、マット剤を含む多成分粉末コーティング組成物、ならびに組成物を使用する方法、組成物を作製する方法、および/または組成物を基材に塗布する方法を提供する。コーティング組成物はまた、フィルム形成樹脂、および架橋剤を含み得る。硬化されたコーティング組成物の光沢値は、硬化条件を変化させることおよび/またはコーティング組成物内の成分を変化させることによって変更され得る。基材は、基材の少なくとも一部分を多成分コーティング組成物と接触させること、および組成物を硬化させて、コーティング層を形成することによってコーティングされ得る。硬化は、低温で実施され得る。
I.定義.
以下の詳細な説明の目的のために、本発明が、明示的に反対の定めがある場合を除き、様々な代替の変形およびステップの順序をとり得ることが理解されるべきである。更に、任意の動作の実施例以外、または別様に示される場合、例えば、明細書および特許請求の範囲で使用される成分の量を表す全ての数は、全ての例において用語「約」によって修飾されているものとして理解されるべきである。例えば、コーティング厚さ、成分の重量パーセンテージ、または添加される成分の量について提供される数値範囲は、「約」という用語によって修飾されているものとして解釈されるべきである。したがって、相反することが示されない限り、以下の明細書および添付の特許請求の範囲に記載される数値パラメータは、本発明によって得られる所望の特性に応じて変動し得る近似値である。少なくとも、かつ、均等論の適用を特許請求の範囲に限定しようとするものではなく、各数値パラメータは、少なくとも報告された有意な桁の数に照らし合わせて、かつ通常の四捨五入技法を適用することによって解釈されるべきである。
本発明の広い範囲を記載する数値範囲およびパラメータは、近似値であるにもかかわらず、特定の例において記載される数値は、できる限り正確に報告される。しかしながら、任意の数値は、それらのそれぞれの試験測定値に見られる標準変動から必然的に得られる特定の誤差を本質的に含有する。
また、本明細書に記載される任意の数値範囲は、その中に包含される全ての部分範囲を含むことを意図していることを理解されたい。例えば、「1~10」の範囲は、記載された最小値1と記載された最大値10との間の(およびそれらを含む)全ての部分的な範囲、すなわち、1に等しいまたは1を超える最小値と、10に等しいまたは10未満の最大値と、を有することが意図される。
単数形の使用は、別段の明記がない限り、複数形を含み、複数形は単数形を包含する。加えて、「および/または」がある特定の例で明示的に使用され得るが、別段の明記がない限り、「または」の使用は、「および/または」を意味する。
「ポリマー」は、オリゴマー、ホモポリマー(例えば、単一のモノマー種から調製される)、コポリマー(例えば、少なくとも2つのモノマー種から調製される)、ターポリマー(例えば、少なくとも3つのモノマー種から調製される)、およびグラフトポリマーを指す。
「マット剤」は、マット剤なしの同じコーティングと比較して、硬化されたときにコーティング組成物の光沢値を低下させるように構成された任意の化合物または化合物の混合物を指す。
「フィルム形成樹脂」は、組成物中に存在する任意の希釈剤もしくは担体の除去時および/または硬化時に、基材の少なくとも水平表面上に自己支持型連続フィルムを形成し得る樹脂を指す。本明細書では、「樹脂」という用語は、「ポリマー」と互換的に使用される。
「触媒」は、1つ以上の反応性成分の反応速度を増加させる材料を指す。
「架橋剤」は、他の官能基と反応性であり、化学結合を通して2つ以上のモノマーもしくはポリマーを連結することができる2つ以上の官能基を含む分子を指す。
II.基材
本開示は、基材の少なくとも一部分を多成分粉末コーティング組成物と接触させること、および組成物を硬化させて、コーティング層を形成することに関する。
本開示による基材は、多種多様な基材およびこれらの組み合わせから選択され得る。基材の非限定的な例としては、車両および自動車基材、工業基材、船、船舶、陸上および海上設備などの海洋基材および構成要素、貯蔵タンク、包装基材、航空宇宙構成要素、木製フローリングおよび家具、締結具、コイル状金属、熱交換器、通気口、押出成形体、屋根材、車輪、格子、ベルト、コンベヤ、穀物または種子サイロ、金網、ボルトまたはナット、スクリーンまたはグリッド、HVAC装置、フレーム、タンクコード、ワイヤ、アパレル、ハウジングおよび回路基板を含む電子構成要素、ガラス、ゴルフボールを含むスポーツ用品、スタジアム、建物、橋、食品および飲料容器などの容器などが挙げられる。本明細書で使用される場合、「車両」またはその変形形態には、限定されるものではないが、民間、商用、および軍用航空機、ならびに/または飛行機、ヘリコプタ、車、バイク、および/もしくはトラックなどの陸上車両が含まれる。基材の形状は、シート、プレート、棒、ロッド、または所望の任意の形状の形態であり得る。
前述の基材のいずれかを含む基材は、金属性または非金属性であり得る。金属基材としては、限定されるものではないが、スズ、鋼、冷間圧延された鋼、熱間圧延された鋼、亜鉛金属でコーティングされた鋼、亜鉛化合物、亜鉛合金、電気亜鉛めっきされた鋼、溶融亜鉛めっきされた鋼、合金化亜鉛めっき鋼、ガルバリウム、亜鉛合金でめっきされた鋼、ステンレス鋼、亜鉛-アルミニウムマグネシウム合金コーティングされた鋼、亜鉛-アルミニウム合金、アルミニウム、アルミニウム合金、アルミニウムめっきされた鋼、アルミニウム合金めっきされた鋼、亜鉛-アルミニウム合金でコーティングされた鋼、マグネシウム、マグネシウム合金、ニッケル、ニッケルめっき、青銅、ブリキ、クラッド、チタン、真鍮、銅、銀、金、3-D印刷された金属、鋳造もしくは鍛造された金属および合金、またはこれらの組み合わせが挙げられる。
非金属基材としては、ポリマー、プラスチック、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリアミド、セルロース、ポリスチレン、ポリアクリル、ポリ(エチレンナフタレート)、ポリプロピレン、ポリエチレン、ナイロン、EVOH、ポリ乳酸、他の「環境に優しい」ポリマー基材、ポリ(エチレンテレフタレート)(PET)、ポリカーボネート、ポリ(エーテルエーテルケトン)(PEEK)などのエンジニアリングポリマー、ポリカーボネートアクリロブタジエンスチレン(PC/ABS)、ポリアミド、木材、ベニヤ板、木製複合材料、パーティクルボード、中密度繊維板、セメント、石、ガラス、紙、段ボール、布、合成および天然の両方の皮革、ガラス繊維複合材料または炭素繊維複合材料などの複合基材、3-D印刷されたポリマーおよび複合材料などが挙げられる。
III.任意選択の表面コーティング
基材は、粉末コーティング組成物の塗布前に任意選択の表面コーティングでコーティングされ得、粉末コーティング組成物は、表面コーティングに接触し得る。表面コーティングは、基材上の粉末コーティング組成物の被覆または接着を改善し得る。表面コーティングは、「第1の材料」、ならびに「プライマー」または「プライミングコーティング」とも称され得る。基材が、コーティング組成物の塗布前に表面コーティングでコーティングされる実施形態では、コーティング組成物は、オーバーコートと称され得る。コーティング組成物自体、または表面コーティング、基材、および/または任意の追加のコーティング組成物もしくは層と組み合わせたコーティング組成物は、コーティング系と称され得る。
表面コーティングは、コーティング組成物および/または基材と相互作用するように選択され得る。本明細書で使用される場合、「相互作用」という用語およびその変形は、例えば、その硬化、物理的/化学的特性、性能、外観などを含む、コーティング組成物および/もしくは基材の任意の態様に影響をもたらすか、または影響を与える表面コーティングの能力を指し、化学結合も包含する。表面コーティングは、コーティング組成物の硬化を触媒する触媒、コーティング組成物の少なくとも1つの成分と反応する成分、および/または基材を覆うオーバーコートの流れに影響を与えるレオロジー改質剤を含み得る。
本明細書で使用される場合、「触媒」は、1つ以上の反応性成分の反応速度を増加させる材料を指す。このため、表面コーティングは、フィルム形成樹脂の反応速度を増加させる触媒と、結合剤を形成し、それによってオーバーコートの硬化を触媒する任意選択の架橋剤と、を含み得る。したがって、表面コーティングの全部または一部として使用される触媒は、オーバーコート内に使用される成分に基づいて、選択され得る。
表面コーティングは、オーバーコートの少なくとも1つの成分と反応性である成分を含み得る。例えば、表面コーティングは、オーバーコート中で使用されるフィルム形成樹脂および/もしくは架橋剤ならびに/またはオーバーコート中の結合剤と反応する成分を含み得る。かかる反応性成分の非限定的な例としては、架橋剤、フィルム形成樹脂などの樹脂、反応性希釈剤、モノマー、またはこれらの任意の組み合わせが挙げられる。
表面コーティング中で使用される架橋剤、樹脂、反応性希釈剤、およびモノマーの官能基ならびに種類は、オーバーコートの1つ以上の成分の官能基と反応するように選択されると理解される。例えば、以下で更に考察されるように、オーバーコートは、ヒドロキシル官能性フィルム形成樹脂を含み得、表面コーティングは、ヒドロキシル官能基と反応する架橋剤、例えば、オキサゾリン官能性架橋剤、ポリカーボジイミド官能性架橋剤、イソシアネートもしくはブロックイソシアネート官能性架橋剤、アミノプラスト架橋剤、またはこれらの任意の組み合わせを含み得る。他の非限定的な例としては、カルボン酸官能性フィルム形成樹脂を含むオーバーコート、ならびにエポキシ架橋剤、ベータ-ヒドロキシアルキルアミド架橋剤、ヒドロキシアルキル尿素架橋剤、および/またはグリコルリルを含む表面コーティングが挙げられる。
触媒、反応性成分、および/またはレオロジー改質剤を含み得る表面コーティングは、固体または液体形態であり得る。表面コーティングはまた、水性もしくは非水性液体媒体中に分散されるかまたは溶解され得る。分散体および溶液は、限定されるものではないが、界面活性剤および界面活性剤可溶化剤を含む追加の成分を含み得る。粉末コーティング組成物はまた、表面コーティングの触媒、反応性成分、および/またはレオロジー改質剤とは異なる触媒、架橋剤などの反応性成分、および/またはレオロジー改質剤を含み得ることが更に理解される。
本明細書で使用される場合、「非水性媒体」は、液体媒体の総重量に基づいて、50重量%未満の水を含む液体媒体を指す。かかる非水性液体媒体は、液体媒体の総重量に基づいて、40重量%未満の水、または30重量%未満の水、または20重量%未満の水、または10重量%未満の水、または5%未満の水を含み得る。50重量%またはそれより大きい液体媒体を構成する溶媒は、有機溶媒を含む。好適な有機溶媒の非限定的な例としては、極性有機溶媒、例えば、グリコール、グリコールエーテルアルコール、アルコール、およびケトン、グリコールジエーテル、エステル、およびジエステルなどのプロトン性有機溶媒が挙げられる。有機溶媒の他の非限定的な例としては、芳香族および脂肪族炭化水素が挙げられる。
IV.粉末コーティング組成物
本明細書において説明された粉末コーティング組成物は、概して、フィルム形成樹脂、架橋剤、およびマット剤を含む。これらの化合物の各々は、コーティング組成物の異なる成分に分離され得る。コーティング組成物は、本明細書で使用される場合、固体微粒子形態で具体化されたオーバーコートを指す粉末オーバーコートを含み得る。本明細書において使用されるコーティング組成物は、概して、粉末コーティングを含むが、単純化のために「コーティング組成物」または「コーティング」と称され得る。コーティング組成物はまた、液体オーバーコートを含み得、これは、粉末オーバーコートを溶融するか、または別様に液体化することによって形成され得る。基材上にコーティング層を形成するために、コーティング組成物を硬化させることができる。コーティング組成物の複数の層を使用して、多層コーティングを形成し得る。
コーティング組成物は、概して、コーティング組成物を形成するために混合される複数の成分、例えば、成分「A」および成分「B」を含む。コーティング組成物は、2つ以上の成分を有し得る。混合は、各成分が固体または粉末である場合に生じ得、成分は、固体混合時に互いに反応し得ない。硬化すると、成分は、溶融して液体としてともに混合し得、これは、コーティング組成物の架橋および硬化を開始して、硬化されたコーティング層を形成し得る。コーティング組成物はまた、以下で考察されるように、軟化またはガラス転移温度(Tg)に達しない限り、不確定な時間量保存されてもよい。
各成分は、独立して、フィルム形成樹脂、架橋剤、触媒、マット剤、および他の添加剤(例えば、フロー剤、着色剤、安定剤、脱気剤、酸化防止剤、硬化剤、ワックスなど)を含み得る。例えば、成分Aは、第1のフィルム形成樹脂およびマット剤を含み得、成分Bは、第2のフィルム形成樹脂および架橋剤を含み得、成分AおよびBの各々は、独立して、触媒および他の添加剤を含み得る。ラベル「A」および「B」は、成分の順序または優先順位を付与することを意味するのではなく、単に様々な成分を区別するために使用される。成分「A」中に存在するように開示される任意の化合物または添加剤は、追加的または代替的に、成分「B」中に存在し得、その逆も同様である。本明細書において説明される任意の化合物の負荷、重量パーセンテージ、または比率は、化合物が最初に見出される個々の成分に相対し得るか、またはコーティング組成物全体に相対し得る。
コーティング組成物の成分は、任意の比率で存在し得る。例えば、成分AおよびBは、それぞれ、X:Yの重量比率で存在し得、式中、XおよびYは、各々独立して、0.5、0.75、1、1.25、1.5、1.75、2、2.25、2.5、2.75、3、3.25、3.5、3.75、4、4.5、もしくは5、または終点としてこれらの値のうちのいずれか2つを含む任意の範囲であり得る。例えば、成分A対Bの比率は、1:3~3:1、2:5~5:2、1:2~2:1、2:3~3:2、または4:5~5:4であり得る。
本明細書のコーティング組成物は、1つまたは複数の成分中に結合剤またはフィルム形成樹脂を含み得る。更に、「結合剤」は、硬化時に全てのコーティング組成物成分をともに保持し得る構成材料を指す。結合剤は、コーティング層を形成するために使用され得る、1つ以上のフィルム形成樹脂を含み得る。本明細書で使用される場合、「フィルム形成樹脂」は、組成物中に存在する任意の希釈剤もしくは担体の除去時および/または硬化時に、基材の少なくとも水平表面上に自己支持型連続フィルムを形成し得る樹脂を指す。「樹脂」という用語は、「ポリマー」と互換的に使用される。フィルム形成樹脂は、液体または固体として粉末コーティング組成物の成分に組み込むことができる。
本開示とともに使用されるコーティング組成物は、当技術分野で既知のような任意の多様な熱硬化性粉末組成物を含み得る。本明細書で使用される場合、「熱硬化性」という用語は、硬化または架橋時に不可逆的に「硬化」される組成物を指し、ポリマー成分のポリマー鎖は、共有結合によってともに接合される。この特性は、通常、例えば、熱または放射線によって多くの場合誘導される組成物構成成分の架橋反応に関連する。硬化すると、熱硬化性樹脂は、熱の適用時に溶融せず、溶媒中で不溶性である。本開示とともに使用されるコーティング組成物はまた、熱可塑性粉末組成物を含み得る。本明細書で使用される場合、「熱可塑性」は、共有結合によって接合されず、それにより、加熱時に液体の流れを受けることができるポリマー成分を含む組成物を指す。
好適なフィルム形成樹脂の非限定的な例としては、(メタ)アクリレート樹脂、ポリウレタン、ポリエステル、ポリアミド、ポリエーテル、ポリシロキサン、エポキシ樹脂、ビニル樹脂、これらのコポリマー、およびこれらの組み合わせが挙げられる。本明細書で使用される場合、「(メタ)アクリレート」および同様の用語は、アクリレートおよび対応するメタクリレートの両方を指す。更に、フィルム形成樹脂は、限定されるものではないが、カルボン酸基、アミン基、エポキシド基、ヒドロキシル基、チオール基、カルバメート基、アミド基、尿素基、イソシアネート基(ブロック化イソシアネート基を含む)、およびこれらの組み合わせを含む、種々の官能基のいずれかを有し得る。
コーティング組成物は、任意の数のフィルム形成樹脂、例えば、1つのフィルム形成樹脂、または2つ以上のフィルム形成樹脂を含み得る。任意の特定のフィルム形成樹脂または形態のフィルム形成樹脂の任意の組み合わせは、コーティング組成物の総重量に基づいて、またはコーティング組成物の1つの成分の重量に基づいて、少なくとも1重量%、少なくとも2重量%、少なくとも3重量%、少なくとも4重量%、少なくとも5重量%、少なくとも6重量%、少なくとも7重量%、少なくとも8重量%、少なくとも9重量%、少なくとも10重量%、少なくとも15重量%、少なくとも20重量%、少なくとも25重量%、少なくとも30重量%、少なくとも35重量%、少なくとも40重量%、少なくとも45重量%、少なくとも50重量%、少なくとも55重量%、少なくとも60重量%、少なくとも65重量%、少なくとも70重量%、少なくとも75重量%、少なくとも80重量%、少なくとも85重量%、少なくとも90重量%、または終点としてこれらの値のうちのいずれか2つを含む任意の範囲でコーティング組成物中に存在し得る。例えば、任意の特定のフィルム形成樹脂またはフィルム形成樹脂の組み合わせは、コーティング組成物の総重量に基づいて、またはコーティング組成物の1つの成分の重量に基づいて、1重量%~90重量%、4重量%~90重量%、4重量%~80重量%、4重量%~70重量%、4重量%~60重量%、4重量%~50重量%、4重量%~40重量%、4重量%~30重量%、4重量%~25重量%、4重量%~20重量%、4重量%~15重量%、4重量%~10重量%、10重量%~70重量%、20重量%~70重量%、30重量%~70重量%、30重量%~60重量%、または20重量%~50重量%でコーティング組成物中に存在し得る。
いくつかの実施形態では、コーティング組成物の異なる成分は、異なるフィルム形成樹脂を含む。例えば、成分Aは、第1のフィルム形成樹脂を含み得、成分Bは、第2の異なるフィルム形成樹脂を含み得る。追加的に、いずれかの成分は、他の成分中に存在しないフィルム形成樹脂を含み得る。例えば、成分Aは、固体樹脂および液体樹脂を含み得、成分Bは、固体樹脂のみを含み得る。
コーティング組成物は、1つまたは複数の成分中に架橋剤を含み得、これは、コーティング組成物中に使用される1つまたは1つより多いフィルム形成樹脂の官能基と反応するために、当技術分野で既知である架橋剤のいずれかから選択され得る。本明細書で使用される場合、「架橋剤」という用語は、他の官能基と反応性であり、化学結合を通して2つ以上のモノマーもしくはポリマーを連結することができる2つ以上の官能基を含む分子を指す。代替的に、コーティング組成物の結合剤を形成するフィルム形成樹脂は、それら自体と反応性である官能基を有し得、この態様で、かかる樹脂は、自己架橋性である。
架橋剤の非限定的な例としては、フェノール樹脂、アミノ樹脂、エポキシ樹脂、トリグリシジルイソシアヌレート、ベータ-ヒドロキシ(アルキル)アミド、アルキル化カルバメート、(メタ)アクリレート、イソシアネート、ブロック化イソシアネート、ポリ酸、無水物、有機金属酸官能性材料、ポリアミン、ポリアミド、アミノプラスト、カルボジイミド、オキサゾリン、およびこれらの組み合わせが挙げられる。
任意の特定の架橋剤または架橋剤の任意の組み合わせは、コーティング組成物の総重量に基づいて、またはコーティング組成物の1つの成分の重量に基づいて、少なくとも0.1重量%、少なくとも0.5重量%、少なくとも1重量%、少なくとも2重量%、少なくとも3重量%、少なくとも4重量%、少なくとも5重量%、少なくとも6重量%、少なくとも7重量%、少なくとも8重量%、少なくとも9重量%、少なくとも10重量%、少なくとも15重量%、少なくとも20重量%、少なくとも25重量%、または終点としてこれらの値のうちのいずれか2つを含む任意の範囲の量でコーティング組成物中に存在し得る。例えば、任意の架橋剤または架橋剤の組み合わせは、コーティング組成物の総重量に基づいて、またはコーティング組成物の1つの成分の重量に基づいて、0.5重量%~10重量%、0.5重量%~8重量%、0.5重量%~6重量%、0.5重量%~5重量%、1重量%~5重量%、1重量%~4重量%、または1重量%~2重量%の量で存在し得る。
コーティング組成物は、1つまたは複数の成分中にマット剤を含み得る。本明細書で使用される場合、「マット剤」は、マット剤なしの同じコーティングと比較して、硬化されたときにコーティング組成物の光沢値を低下させるように構成された任意の化合物または化合物の混合物を指す。
一般に、マット剤は、2つのメカニズムのうちの1つまたは両方によって、コーティングの光沢値を低下させるように動作し得る。第1のメカニズムでは、マット剤は、結合剤/フィルム形成系と反応せず、むしろ硬化時にコーティングの表面に向かって移動するか、流動するか、または濃縮して、光沢を低下させるワックスまたはワックス様物質の形態である。第2のメカニズムでは、本明細書において説明されるようなマット剤は、酸基などの官能基を含み、これらは、結合剤/フィルム形成系と反応して、結合剤/フィルム形成系中で化学的破壊を生じさせ、光沢を低下させる。
マット剤の非限定的な例としては、アクリル樹脂、グリシジルメタクリレート(GMA)アクリル樹脂、アミノモノ塩、ポリカルボン酸、およびスチレン無水マレイン酸コポリマーが挙げられる。更に、上述のように、マット剤は、限定されるものではないが、酸基、カルボン酸基、アミン基、エポキシド基、ヒドロキシル基、チオール基、カルバメート基、アミド基、尿素基、イソシアネート基(ブロック化イソシアネート基を含む)、およびこれらの組み合わせを含む、種々の官能基のいずれかを有し得る。官能性マット剤の一例は、酸またはカルボキシル官能性アクリル樹脂である。マット剤上の官能基は、コーティング組成物内のフィルム形成樹脂もしくは他の成分と反応するか、または別様に相互作用するように構成され得る。
マット剤は、粉末または粒子形態などの固体形態であり得る。
フィルム形成樹脂および/またはマット剤は、コーティング組成物がより低い温度で硬化することを可能にする軟化温度または溶融温度を有し得る。例えば、フィルム形成樹脂および/またはマット剤は、175℃未満、150℃未満、140℃未満、130℃未満、125℃未満、120℃未満、115℃未満、110℃未満、100℃未満、95℃未満、90℃未満、85℃未満、80℃未満、75℃未満、70℃未満、65℃未満、60℃未満、または終点としてこれらの値のうちのいずれか2つを含む任意の範囲の軟化温度を有し得る。例えば、フィルム形成樹脂および/またはマット剤は、65℃~130℃、65℃~100℃、65℃~90℃、65℃~85℃、65℃~80℃、70℃~85℃、75℃~85℃、100℃~140℃、110℃~140℃、110℃~120℃、110℃~130℃、または115℃~130℃の軟化温度を有し得る。いくつかの実施形態では、フィルム形成樹脂は、マット剤よりも低い軟化温度またはガラス転移温度(Tg)を有する。別の言い方をすると、マット剤は、形態形成用樹脂よりも高い軟化温度またはガラス転移温度(Tg)を有してもよい。
任意のマット剤またはマット剤の任意の組み合わせは、コーティング組成物の総重量に基づいて、またはコーティング組成物の1つの成分の重量に基づいて、少なくとも1重量%、少なくとも2重量%、少なくとも3重量%、少なくとも4重量%、少なくとも5重量%、少なくとも6重量%、少なくとも7重量%、少なくとも8重量%、少なくとも9重量%、少なくとも10重量%、少なくとも15重量%、少なくとも20重量%、少なくとも25重量%、少なくとも30重量%、少なくとも35重量%、少なくとも40重量%、少なくとも45重量%、少なくとも50重量%、少なくとも55重量%、少なくとも60重量%、または終点としてこれらの値のうちのいずれか2つを含む任意の範囲の量でコーティング組成物中に存在し得る。例えば、マット剤は、1重量%~60重量%、1重量%~50重量%、1重量%~40重量%、5重量%~40重量%、10重量%~40重量%、10重量%~30重量%、10重量%~20重量%、10重量%~15重量%、10重量%~50重量%、20重量%~50重量%、25重量%~50重量%、25重量%~40重量%、または25重量%~35重量%の量でコーティング組成物中に存在し得る。
コーティング組成物はまた、1つまたは複数の成分中に触媒を含み得る。触媒は、例えば、以下で考察されるエポキシ、アクリル、および架橋成分間の固体形成反応を硬化させる「硬化触媒」とも称され得る。好適な触媒は、当技術分野で既知の任意のものであり得る。触媒の非限定的な例としては、ジアザビシクロ[2.2.2]オクタンおよび1,5-ジアザビシクロ[4.3.0]ノン-5-エン、1-エチル-3-ホスホリン、1-エチル-3-メチル-3-ホスホリン-1-オキシド、1-エチル-3-メチル-3-ホスホリン-1-スルフィド、1-エチル-3-メチル-ホスホリジン、1-エチル-3-メチル-ホスホリジン-1-オキシド、3-メチル-1-フェニル-3-ホスホリン-1-オキシド、および二環式テルペンアルキルまたはヒドロカルビルアリールホスフィンオキシドもしくはカンフェンフェニルホスフィンオキシド、ホスホリン、ビスフェノールA、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノールF、イミダゾール、またはこれらの任意の誘導体もしくは組み合わせなどの三級アミンが挙げられる。触媒の他の例としては、イミダゾール、置換イミダゾール、またはイミダゾールもしくは置換イミダゾールの付加物、およびそのエポキシ樹脂もしくは第四級アンモニウム塩が挙げられ、例えば、2-メチルイミダゾールの置換イミダゾールを含む、前述の材料のうちのいずれかの混合物が使用される。別の好適な置換イミダゾールは、2-フェニルイミダゾールである。
任意の特定の触媒または触媒の任意の組み合わせは、コーティング組成物の総重量に基づいて、またはコーティング組成物の1つの成分の重量に基づいて、少なくとも0.1重量%、少なくとも0.5重量%、少なくとも1重量%、少なくとも2重量%、少なくとも3重量%、少なくとも4重量%、少なくとも5重量%、少なくとも6重量%、少なくとも7重量%、少なくとも8重量%、少なくとも9重量%、少なくとも10重量%、少なくとも15重量%、少なくとも20重量%、少なくとも25重量%、少なくとも30重量%、または終点としてこれらの値のうちのいずれか2つを含む任意の範囲の量でコーティング組成物中に存在し得る。例えば、任意の触媒または触媒の組み合わせは、コッティング組成物の総重量に基づいて、またはコーティング組成物の1つの成分の重量に基づいて、0.1重量%~30重量%、1重量%~20重量%、3重量%~20重量%、3重量%~15重量%、3重量%~10重量%、3重量%~9重量%、3重量%~8重量%、3重量%~7重量%、3重量%~6重量%、3重量%~5重量%、または4重量%~8重量%の量でコーティング組成物中に存在し得る。コーティング組成物はまた、前述のフィルム形成樹脂および/または架橋剤のいずれかを実質的に含まないか、それらを本質的に含まないか、またはそれらを完全に含まなくてもよい。例えば、コーティング組成物は、ヒドロキシル官能性フィルム形成樹脂および/またはイソシアネート官能性架橋剤を実質的に含まないか、それらを本質的に含まないか、またはそれらを完全に含まなくてもよい。この文脈で使用される場合、「実質的に含まない」という用語は、オーバーコートが、コーティング組成物の総重量に基づいて、ヒドロキシル官能性フィルム形成樹脂および/またはイソシアネート官能性架橋剤などの、あるフィルム形成樹脂および/または架橋剤を百万分の1000(ppm)未満含有することを意味し、「本質的に含まない」は、100ppm未満を意味し、「完全に含まない」は、十億分の20(ppb)未満を意味する。
コーティング組成物はまた、1つまたは複数の成分に他の任意選択の材料を含み得る。例えば、オーバーコートはまた、着色剤を含み得る。本明細書で使用される場合、「着色剤」は、組成物に色および/または他の不透明度および/または他の視覚効果を付与する任意の物質を指す。着色剤は、個別の粒子、分散体、溶液、および/またはフレークなどの任意の好適な形態でコーティングに添加され得る。単一の着色剤または2つ以上の着色剤の混合物が、本開示のコーティング中で使用され得る。
着色剤の例としては、顔料(有機または無機)、染料、およびティント、例えば、塗料業界で使用されるもの、および/またはDry Color Manufacturers Association(DCMA)に記載されるもの、ならびに特殊効果組成物が挙げられる。着色剤は、例えば、使用条件下で不溶性であるが、湿潤可能である、細かく分割された固体粉末を含み得る。着色剤は、有機または無機であり得、凝集または非凝集であり得る。着色剤は、アクリル研磨ビヒクルなどの研磨ビヒクルを使用して、コーティングに組み込まれ得、その使用は、当業者にとってよく知られているであろう。
例示的な顔料および/または顔料組成物としては、限定されるものではないが、カルバゾールジオキサジン粗顔料、アゾ、モノアゾ、ジアゾ、ナフトールAS、ベンジミダゾロン、イソインドリノン、イソインドリンおよび多環式フタロシアニン、キナクリドン、ペリレン、ペリノン、ジケトピロロピロール、チオインジゴ、アントラキノン、インダンスロン、アントラピリミジン、フラバンスロン、ピランスロン、アンサンスロン、ジオキサジン、トリアリールカルボニウム、キノフタロン顔料、ジケトピロロピロールレッド(「DPPBOレッド」)、二酸化チタン、黒色炭素、およびこれらの混合物が挙げられる。
染料の例としては、限定されるものではないが、フタログリーンもしくはブルー、酸化鉄、バナジン酸ビスマス、アントラキノン、およびペリレンおよびキナクリドンなどの溶媒ならびに/または水性系であるものが挙げられる。
例示的なティントとしては、限定されるものではないが、Degussa,Inc.から市販されているAQUA-CHEM 896、Eastman Chemical,Inc.のAccurate Dispersions部門から市販されているCHARISMA COLORANTSおよびMAXITONER INDUSTRIAL COLORANTSなどの水系担体または水混和性担体中に分散した顔料が挙げられる。
本開示の1つまたは複数の成分においてコーティング組成物とともに使用され得る成分の他の非限定的な例としては、可塑剤、耐摩耗性粒子、限定されるものではないが、雲母、タルク、粘土、および無機鉱物を含む充填材、金属酸化物、金属フレーク、様々な形態の炭素、酸化防止剤、ヒンダードアミン光安定剤、UV光吸収剤および安定剤、界面活性剤、流動および表面制御剤、ワックス、チキソトロープ剤、触媒、反応抑制剤、腐食抑制剤、ならびに他の慣習的な補助剤が挙げられる。本明細書で使用される場合、マット剤は、コーティング組成物中に存在し得る他の添加剤と比較して、別の官能基を有する別の化合物として企図され得る。
本明細書で使用される場合、マット剤およびフロー剤は、別の官能基を有する別の化合物として企図される。マット剤は、硬化した粉末コーティング組成物の光沢値を低減するように構成され、フロー剤は、クレータなどのフィルム欠陥を低減するかまたは排除するために、形成されたフィルムの表面張力を低減する、および/またはコーティング組成物の流動特性(例えば、粘度)を変更するように構成される。典型的なフロー剤としては、粉末コーティングにおいて、典型的にはシリカ担体上に分散されるポリアクリレートが挙げられる。
表面コーティングが塗布される基材を覆って塗布された後、コーティング組成物は、基材上に物理吸着され得る。本明細書で使用される場合、「物理吸着された」、「物理吸着」、および同様の用語は、基材を覆う組成物または材料の物理吸着を指し、関与する力は分子間力である。代替的に、コーティング組成物は、基材上に化学吸着され得る。本明細書で使用される場合、「化学吸着された」、「化学吸着」、および同様の用語は、基材を覆う組成物または材料の化学吸着を指し、化学結合またはイオン結合が形成される。
本コーティング組成物は、トップコート、すなわち、最も外側に曝露されたコーティングであり得、これは、基材物品の外側表面に直接的に塗布され得るか、または代替的に、1つ以上の下層のコーティング、またはアンダーコートの上に塗布されてもよい。例えば、1つのアンダーコートは、基材物品の外側表面に直接的に塗布される表面コーティングであり得、本発明のコーティング組成物は、表面コーティング上に塗布される。本発明のコーティング組成物はまた、表面コーティング上に塗布されたミッドコートとともにプライマーを含むコーティング系の一部を形成し得、本発明のコーティング組成物は、ミッドコート上に塗布される。更に、表面コーティング層は、1つ以上の別個の、個別に塗布される層を含み得、ミッドコートはまた、1つ以上の別個の、個別に塗布される層を含み得る。
本開示のコーティング組成物は、任意の好適な平均粒径(D50)を有し得る。コーティング組成物は、5~300マイクロメートル(μm)、好適には、5~150μm、例えば、10~75μm、または更には10~50μmの平均粒径を有し得る。これらのサイズを有する粒子は、任意の好適な方法によって生成され得る。好適な方法は、当業者にはよく知られているはずである。好適な方法の例としては、限定されるものではないが、冷間研磨およびふるい分け方法が挙げられる。
平均粒径(D50)は、任意の好適な方法によって測定され得る。好適な方法は、当業者にはよく知られているはずである。平均粒径(D50)は、レーザ回折分析を使用して測定され得る。好適には、レーザ回折分析は、好適には製造業者のプロトコルに従って、Microtrac S3000レーザ回折分析器(Microtracから市販)を使用して実施され得る。
本発明のコーティング組成物は、任意の好適な方法によって調製され得る。例えば、コーティング組成物の1つの成分(例えば、成分A)は、成分(例えば、フィルム形成樹脂、架橋剤、マット剤、触媒、および/または他の添加剤)中で使用される任意の化合物/成分をブレンダ内で乾燥ブレンドすることによって調製され得る。別の成分(例えば、成分B)は、成分(例えば、フィルム形成樹脂、架橋剤、マット剤、触媒、および/または他の添加剤)中で使用される任意の化合物/成分をブレンダ内で乾燥ブレンドすることによって調製され得る。ブレンダは、任意の好適な期間動作し得る。好適には、ブレンダは、そこに充填された材料の均一な乾燥ブレンドをもたらすのに十分な期間動作し得る。次いで、各成分の均質な乾燥ブレンドは、80~140℃の温度範囲内で動作する、2軸共回転押出機などの押出機内で独立して溶融ブレンドされ得る。押出成形体は、冷却され、上で説明された平均粒径に粉砕され得、各成分は、粉砕後に混合され得る。
V.コーティング方法
図1に示されるように、基材をコーティングするための方法100が示される。方法100は、接触させるステップ110、塗布するステップ120、および硬化させるステップ130を含む。接触させるステップ110は、少なくとも第1の成分および第2の成分を接触させて、コーティング組成物を形成することを含む。第1の成分および第2の成分は、混合、研磨、または任意の好適な接触方法を通して接触され得る。成分は、固体であり得、より具体的には、平均粒径を有する粉末であり得る。2つより多い成分が接触してもよい。各成分は、それらの中に異なる化合物を有し得、それらはまた、同様の、または同じ成分を有し得る。成分は、コーティング組成物を形成するために、任意の好適な比率で接触され得る。
コーティング組成物の成分が押出によって接触/結合されるとき、押出は、任意選択的に、200°F(90℃)を上回るが、コーティングの軟化またはガラス転移温度(Tg)未満の高温で行われ得る。例えば、押出は、例えば、200°F~230°F、210°F~220°Fの温度で実行され得る。別の言い方をすると、かかる温度は、例えば、90℃~110℃または100℃~105℃であり得る。
塗布するステップ120は、静電スプレーなどを介して、コーティング組成物を基材に塗布することを含む。コーティング方法については、本明細書においてより詳細に説明されるであろう。基材は、塗布するステップ120の前に、表面温度またはバルク温度に予熱することができる。例えば、基材は、少なくとも100°F、少なくとも125°F、少なくとも150°F、少なくとも175°F、少なくとも200°F、少なくとも225°F、少なくとも250°F、少なくとも275°F、少なくとも300°F、少なくとも325°F、または終点としてこれらの値のうちのいずれか2つを含む任意の範囲の表面温度に加熱され得る。別の言い方をすると、基材は、少なくとも40℃、少なくとも50℃、少なくとも60℃、少なくとも70℃、少なくとも80℃、少なくとも90℃、少なくとも100℃、少なくとも110℃、少なくとも120℃、少なくとも130℃、少なくとも140℃、少なくとも150℃、または終点としてこれらの値のうちのいずれか2つを含む任意の範囲の表面温度まで加熱され得る。例えば、基材は、40℃~150℃、50℃~150℃、60℃~150℃、70℃~150℃、80℃~150℃、90℃~150℃、100℃~150℃、110℃~150℃、110℃~140℃、または120℃~140℃の表面温度に加熱され得る。
コーティング組成物が基材に塗布されると、コーティングは、硬化させるステップ130中に硬化される。硬化性コーティング組成物は、熱、増加または低減した圧力、水分などによる化学的手法、または化学線などの他の手段、およびこれらの組み合わせによって硬化させることができる。例えば、硬化は、放射線による初期の硬化させるステップ、続いて加熱することを含み得る。「化学線」という用語は、化学反応を開始することができる電磁放射線を指す。化学線としては、限定されるものではないが、可視光、紫外線(UV)光、赤外線(IR)、X線、およびガンマ放射線が挙げられる。
コーティング組成物は、低温で硬化され得る。例えば、コーティング組成物は、400°F未満、375°F未満、350°F未満、325°F未満、300°F未満、290°F未満、280°F未満、275°F未満、270°F未満、260°F未満、250°F未満、または終点としてこれらの値のうちのいずれか2つを含む任意の範囲で硬化され得る。別の言い方をすると、コーティング組成物は、200℃未満、190℃未満、180℃未満、170℃未満、160℃未満、150℃未満、140℃未満、130℃未満、120℃未満、または終点としてこれらの値のうちのいずれか2つを含む任意の範囲で硬化され得る。例えば、コーティング組成物は、120℃~200℃、120℃~190℃、120℃~180℃、120℃~170℃、120℃~160℃、120℃~150℃、120℃~140℃、または120℃~130℃の温度で硬化され得る。
硬化させるステップ130は、コーティングが完全にまたは少なくとも部分的に硬化することを可能にするために、任意の好適な時間にわたって実行され得る。硬化時間は、基材、コーティング組成物、コーティング厚さ、周囲条件、硬化方法、またはこれらの要因の任意の組み合わせに応じて変化し得る。硬化時間は、少なくとも1分、少なくとも2分、少なくとも3分、少なくとも4分、少なくとも5分、少なくとも6分、少なくとも7分、少なくとも8分、少なくとも9分、少なくとも10分、少なくとも11分、少なくとも12分、少なくとも13分、少なくとも14分、少なくとも15分、少なくとも20分、少なくとも30分、または終点としてこれらの値のうちのいずれか2つを含む任意の範囲であり得る。例えば、硬化時間は、1分~30分、1分~20分、1分~15分、1分~10分、1分~6分、5分~15分、5分~10分、または3分~9分であり得る。
硬化はまた、特定の速度で硬化条件を変更することによって実行され得る。例えば、温度、圧力、および/または放射強度は、硬化中に、任意の好適な速度で増加または低下させ得る。硬化させるステップ130は、温度Xから温度Yに温度を増加させることまたは低下させることを含み得、XおよびYは、同一ではなく、独立して、400°F、375°F、350°F、325°F、300°F、275°F、250°F、または終点としてこれらの値のうちのいずれか2つを含む任意の範囲であり得る。別の言い方をすると、XおよびYは、独立して、200℃、190℃、180℃、170℃、160℃、150℃、140℃、130℃、120℃、110℃、100℃、または終点としてこれらの値のうちのいずれか2つを含む任意の範囲であり得る。例えば、XおよびYは、独立して、100℃~200℃、120℃~200℃、120℃~190℃、120℃~180℃、120℃~170℃、120℃~160℃、120℃~150℃、120℃~140℃、または120℃~130℃であり得る。
硬化条件(例えば、温度)は、期間Tにわたって変更され得、Tは、10分未満、9分未満、8分未満、7分未満、6分未満、5分未満、4分未満、3分未満、2分未満、1分未満、45秒未満、30秒未満、25秒未満、10秒未満、または終点としてこれらの値のうちのいずれか2つを含む任意の範囲であり得る。例えば、期間Tは、10秒~10分、30秒~10分、30秒~9分、30秒~8分、30秒~7分、30秒~6分、30秒~5分、30秒~4分、30秒~3分、30秒~2分、30秒~1分、1分~10分、1分~5分、3分~9分、または5分~10分であり得る。
硬化条件における変化はまた、速度、例えば、単位時間当たりの温度における変化(例えば、℃/分)とも称され得る。速度は、総温度変化(上記の任意のXと任意のYとの間の差)を、温度を変化させるために使用される総時間(上記の任意の時間T)で除算することによって計算され得る。速度は、少なくとも1℃/分、少なくとも5℃/分、少なくとも10℃/分、少なくとも15℃/分、少なくとも20℃/分、少なくとも30℃/分、少なくとも40℃/分、少なくとも50℃/分、少なくとも60℃/分、少なくとも70℃/分、少なくとも75℃/分、または終点としてこれらの値のうちのいずれか2つを含む任意の範囲であり得る。例えば、速度は、1℃/分~75℃/分、1℃/分~60℃/分、1℃/分~50℃/分、1℃/分~50℃/分、1℃/分~40℃/分、1℃/分~30℃/分、1℃/分~20℃/分、1℃/分~10℃/分、または1℃/分~5℃/分であり得る。短期間にわたって温度を増加させることは、硬化されたコーティングの光沢値の低減をもたらし得る。
硬化条件(例えば、方法、時間など)は、コーティング組成物および硬化されたコーティング層の光沢条件を変更し得る。例えば、硬化温度の増加は、光沢値を減少させ得る。
基材が、コーティング組成物を塗布する前に、表面コーティングまたはアンダーコートでコーティングされる実施形態では、表面コーティングは、表面コーティングと基材との間にいかなる中間層もなく、基材に直接塗布され得る。コーティング組成物に関して開示されるコーティング方法、前処理、プライミングなどへの任意の基準もまた、表面コーティングに塗布され得る。例えば、コーティング組成物は、基材に直接塗布されてもよく、表面コーティングもまた、基材に直接塗布されてもよい(その場合、コーティング組成物は、表面コーティングに塗布され得る)。コーティング組成物は、表面コーティングの硬化の前、後、および/またはその間に表面コーティングに塗布され得る。
コーティング組成物は、コーティング組成物と基材との間の任意の中間層なしで基材に直接塗布され得る。例えば、コーティング組成物は、基材が本明細書において更に説明されるように洗浄および/または処理される前もしくは後に、但し任意のコーティング層の塗布の前に、金属基材に直接塗布され得る。コーティング組成物はまた、洗浄剤の成分などの洗浄中に塗布され得る。コーティング組成物は、基材の表面全体、縁部、および角部にわたり塗布され得るか、またはコーティング組成物は、基材の選択された部分にわたり塗布され得る。
表面コーティングが使用される実施形態では、表面コーティングは、基材の縁部およびコマーにわたり選択的に塗布されてもよく、その結果、後で塗布されるコーティング組成物が、基材の縁部およびコマーにわたる表面コーティングとのみ相互作用する。
コーティング組成物はまた、基材を覆って連続的もしくは半連続的な層を形成し得るか、またはコーティング組成物は、基材の縁部およびコマーなどの基材の特定の点/領域に塗布され得る。本明細書で使用される場合、「縁部」と呼ばれる領域は、特定の基材に基づいて変化するが、例えば、基材の最も外側の側面を含み得る。
一度塗布されると、コーティング組成物は、基材上に物理吸着され得、コーティング組成物は、分子間力を通じて基材を覆って物理的に吸着される。代替的に、コーティング組成物は基材上に化学吸着され、これは、コーティング組成物が、原子価力または化学結合を通じて基材を覆って化学的に吸着される。例えば、コーティング組成物は、基材上に存在するヒドロキシル基を通じて基材に結合し得る。
コーティング組成物はまた、基材を覆って塗布される前処理組成物に組み込まれ得る。本明細書で使用される場合、「前処理組成物」は、以下のうちの少なくとも1つを達成する基材表面と反応し、その基材表面を化学的に変更する組成物を指す:1)保護層の形成、2)コーティング接着を強化するための改善された基材トポグラフィまたは反応度、または3)前処理なしの基材と比較して改善されたコーティング接着を有する保護層の形成。前処理組成物の非限定的な例としては、リン酸鉄、リン酸マンガン、リン酸亜鉛、希土類金属、過マンガン酸塩もしくはマンガン、モリブデン酸塩もしくはモリブデン、ジルコニウム、チタン、ハフニウム、ランタニド、アルコキシシランなどのシラン、加水分解シランおよびシランオリゴマー、ならびにポリマー、金属キレート、三価クロム(TCP)、シリケート、シリカ、ホスホン酸、クロム酸処理被膜、ヒドロタルサイト、層状二重水酸化物、金属酸化物、IV族金属などの他の金属、またはこれらの任意の組み合わせを含む組成物が挙げられる。有機前処理の非限定的な例としては、リン酸化エポキシ、シラン化エポキシ、およびアミノ官能性樹脂などの化学修飾樹脂が挙げられ得る。前処理はまた、例えば、硫酸、硝酸、フッ化水素酸、酒石酸、および他の陽極酸化方法などを使用したアノダイジングを含み得る。前処理組成物は、ソルゲル、液体、または固体の形態であり得る。いくつかの場合では、前処理は、オリゴマーもしくはポリマー溶液もしくは懸濁液を含有し得るか、またはそれを使用して封止され得る。更に他の場合では、前処理組成物は、反応性官能基を有する小さい有機分子、または腐食抑制剤として機能する小さい有機分子を含有し得る。
前処理組成物が基材に塗布され、硬化されるかまたは乾燥されるとき、基材に塗布される前処理層の表面領域は、基材に塗布される層のバルク領域よりも高い濃度のコーティング組成物を有し得る。例えば、コーティング組成物の表面張力は、前処理組成物の他の成分の表面張力よりも低い場合がある。その結果、コーティング組成物は、表面領域により高い濃度のコーティング組成物が見出され得る一方で、残りの量のコーティング組成物がバルク領域全体に分散されるように、前処理層の表面に移動する(すなわち、バルク領域を通って表面領域に移動する)。
本明細書で使用される場合、「表面領域」とは、コーティングされた基材の曝露された空気表面に概して平行であり、曝露された表面の下の硬化されたコーティングの表面から概して垂直に延在する厚さを有する領域を意味する。硬化組成物の「バルク領域」とは、表面領域の下に延在し、コーティングされた基材の表面に概して平行である領域を意味する。
コーティング組成物を含む前処理組成物は、前処理組成物の総重量に基づいて、コーティング組成物の0.05重量%超、0.1重量%超、1重量%超、20重量%未満、15重量%未満、10重量%未満、8重量%未満、5重量%未満、3重量%未満、またはこれらの量のいずれか2つを終点として含む任意の範囲内を含み得るか、または前述の値のいずれか2つを終点として使用する任意の範囲を含み得る。
コーティング組成物はまた、以前の前処理および/またはコーティングを既に塗布した基材の少なくとも一部分を覆って塗布され得る。例えば、コーティング組成物は、以前に堆積した前処理層に塗布され得る。前処理層の非限定的な例としては、前述の前処理組成物のいずれかから形成された層が挙げられる。コーティング組成物はまた、プライマー層または別の以前に塗布されたコーティング層上に塗布され得る。
コーティング組成物を基材に塗布するための1つの方法は、基材をコーティング組成物を含有する溶液に浸すことを含む。溶液は、例えば、前処理浴であり得る。本明細書で使用される場合、「前処理浴」は、コーティング組成物を含有し、任意選択的に、任意のタイプの前処理浴内に典型的に見出される他の成分を含有し得る液体浴を指す。コーティング組成物を組み込むことができる前処理浴の非限定的な例としては、洗浄剤浴、脱酸素剤浴、洗浄剤コータ浴、すすぎコンディショナ浴、前処理コーティング浴、すすぎ浴、シーリング浴、または脱イオン水すすぎ浴が挙げられる。コーティング組成物は、任意の市販の前処理製品に添加することができることが理解されるであろう。スプレー前処理が使用されるとき、浸漬ステップが完全に回避され得ることも理解されるであろう。
「洗浄剤浴」は、基材からグリース、汚れ、または他の無関係な物体を除去するための材料を含む浴である。基材を洗浄するための材料の非限定的な例としては、低刺激または強アルカリ性洗浄剤が挙げられる。
「脱酸素剤浴」は、酸系脱酸素剤などの基材の表面上に見出される酸化物層を除去するための材料を含む浴である。酸系脱酸剤の非限定的な例としては、リン酸、クエン酸、硝酸、フッ素酸、硫酸、クロム酸、フッ化水素酸、および二フッ化アンモニウムが挙げられる。
「洗浄剤コータ浴」は、同じ段階で基材を洗浄することと、コーティングすることの両方を行うための材料を含む浴である。したがって、洗浄剤コータ浴は、例えば、低刺激または強力なアルカリ性洗浄剤で基材を洗浄し、次いで、例えば、前述のような前処理コーティングで、単一のステップにおいて基材をコーティングすることができる。洗浄剤コータの非限定的な例としては、PPGから市販のCHEMFOS 51HDが挙げられる。
「すすぎコンディショナ浴」は、基材の保護を強化するために、基材の表面上の活性化部位の数を増加させて、前処理組成物との反応を改善するための活性化剤を含む浴である。すすぎコンディショナ浴の非限定的な例は、リン酸塩コーティングの塗布時に、リン酸塩結晶が形成される基材の表面上の部位の数を増加させる活性化剤を含む浴である。
「前処理コーティング浴」は、基材の表面上に保護層を形成するための組成物を含む浴を指す。前処理組成物の非限定的な例は、前述の前処理組成物のいずれかを含む。
「すすぎ浴」は、洗浄剤の塗布後の残留物、またはリン酸塩含有の前処理層などの前処理層を除去するためのすすぎ剤の溶液を含む浴である。いくつかの非限定的な実施例では、すすぎ浴は、単に都市水または脱イオン水を含み得る。
「シーリング浴」は、その物理的および/または化学的特性を向上させる方法で基材上に堆積された材料に影響を与えることができる溶液または分散体を含む浴である。シーラ組成物は、概して、前処理された基材の保護(例えば、腐食防止)を強化するために、可溶化金属イオンおよび/または他の無機材料を利用する。非限定的な例としては、PPGから市販されているCHEMS EAL 59およびCHEMS EAL 100が挙げられる。
「脱イオン水すすぎ浴」は、脱イオン水を含み、乾燥前の最終すすぎ段階などの前処理プロセスの複数の段階において利用することができる浴である。
コーティング組成物を基材に塗布するために使用することができる塗布方法の他の非限定的な例としては、コーティング組成物を液体配合物に組み込むことおよびスプレー装置を使用することなどによるスプレー、コーティング組成物がワイプ上および/またはワイプ内に含有され、手動または自動的に拭き取られる、拭き取り、コーティング組成物が固体であり、基材の表面上にブラストされる媒体ブラスト、粉末としての静電適用、コーティング組成物を配合物(例えば液体またはゲル)に組み込み、磨かれるかまたは巻き取られ得ることなどによって、基材を覆ってコーティング組成物を磨くか巻き取ること、蒸着、配合物が液体であり、電気コーティングされる電着、またはこれらの任意の組み合わせが挙げられる。コーティング組成物はまた、基材材料のインモールド、押出中、カレンダー処理中、または他のプロセス中に塗布され得る。
前述のコーティング組成物を塗布する方法は、本明細書における粉末コーティング組成物中に既に存在し得るものとは別に、結合剤成分の非存在下で使用することもできる。例えば、前述の浴は、硬化したときにコーティング層から別のコーティング層を形成するように反応する結合剤成分を実質的に含まないか、それらを本質的に含まないか、またはそれらを完全に含まない場合がある。この文脈で使用される場合、「実質的に含まない」という用語は、浴などの方法が、浴を形成する成分などの成分の総重量に基づいて、硬化時にコーティング層から別のコーティング層を形成するように反応する結合剤成分の百万分の1000(ppm)未満を使用するか、または含有し、「本質的に含まない」は、100ppm未満を意味し、「完全に含まない」は、十億分の20(ppb)未満を意味する。
コーティング組成物は、前述の方法のうちの1つ以上によって基材上に堆積することができる。コーティング組成物はまた、単独で、または他の処理またはコーティングプロセスと組み合わせて塗布され得る。例えば、本開示の基材は、基材の処理中にコーティング組成物を含む前述の浴のうちの1つ以上に浸すか、または沈めることができる。例えば、コーティング組成物は、表面基材上にコーティング組成物を直接塗布するための洗浄剤浴、前処理層とともに基材を覆ってコーティング組成物を塗布するための前処理コーティング浴、または前処理層上にコーティング組成物を塗布するための最終的な脱イオン水洗浄に組み込むことができる。別の非限定的な例では、基材は、前処理層またはプライマー層の塗布後に、コーティング組成物を含む溶液でスプレーされるかまたは拭き取られる。別の非限定的な例では、コーティング組成物は、1つより多いプロセスステップ中に存在し得る。
基材は、コーティング組成物の塗布前に様々な処理を受けることができる。例えば、基材は、コーティング組成物の塗布前に、アルカリ洗浄、脱酸素、機械的洗浄、超音波洗浄、溶媒拭き取り、粗加工、プラズマ洗浄またはエッチング、化学蒸着への曝露、接着促進剤による処理、めっき、アノダイジング、アニーリング、クラッディング、またはこれらの任意の組み合わせが行われ得る。基材は、コーティング組成物を塗布する前に、基材を洗浄剤浴および/または脱酸素剤浴中に浸すことなどによって、コーティング組成物の塗布前に、前述の方法のうちのいずれかを使用して処理することができる。基材はまた、コーティング組成物を塗布する前にめっきすることができる。本明細書で使用される場合、「めっき」は、基材の表面を覆って金属を堆積させることを指す。基材はまた、3D印刷され得る。
コーティング組成物は、乾燥または加熱ステップなどの任意の介在するステップなしに、表面コーティングまたはプライマーが塗布される基材に塗布することができる。代替的に、コーティング組成物の塗布前に、限定することなく、空気による乾燥および/またはコーティング組成物の加熱を含む追加のプロセスステップを実施することができる。例えば、表面コーティングは、最終的な脱イオン水すすぎまたは前処理組成物中に塗布され、次いで、コーティング組成物を塗布する前に、空気または熱によって乾燥させることができる。コーティング組成物および/または表面コーティングはまた、すすぎステップの後に基材に塗布され得る。
コーティング組成物は、モノコートを形成するために基材に塗布することができる。本明細書で使用される場合、「モノコート」は、追加のコーティング層を含まない単一のコーティング層を指す。このため、コーティング組成物は、基材に直接塗布され、硬化して、単層コーティング、すなわちモノコートを形成することができる。
本開示のコーティングされた基材は、例えば、トップコートを塗布することによって、多層コーティングを形成するために、第1のコーティング組成物の少なくとも一部分上に堆積された第2のオーバーコートなどの1つ以上の追加のコーティング層を更に含み得る。多層コーティングが形成されるとき、第1のコーティング組成物は、追加のオーバーコートを塗布する前に硬化され得るか、または追加のオーバーコートおよび第1のコーティング組成物のうちの1つ以上が同時に硬化され得る。第2のオーバーコートおよび/または追加のオーバーコートは、固体または液体の形態であり得ると理解される。
基材上の全体的なコーティングは、20μm超、30μm超、40μm超、250μm未満、200μm未満、150μm未満、または終点としてこれらの量のうちのいずれか2つを含む任意の範囲の厚さを有し得る。例えば、全体のコーティングは、20μm~250μm、30μm~200μm、または40μm~150μmの厚さを有し得る。厚さは、Elcometerフィルムゲージ(モデル番号SSSBC127-X)を使用して測定され得、3つの測定値間で平均化され得る。
IV.コーティングされた基材の特性
本開示に従ってコーティングされた基材は、1つ以上の改善された特性を有し得、および/またはコーティング業界で既知の1つ以上の問題に対処し得る。改善された特性は、他の、以前から既知のコーティング組成物と比較して観察され得る。これには、例えば、以下が含まれ得る。
硬化されたコーティング層は、ASTM D523に従って60℃で測定したMicro Triglossテスタを使用して決定された低光沢値を有し得る。硬化されたコーティングされた基材は、60°における80未満、75未満、70未満、65未満、60未満、55未満、50未満、45未満、40未満、35未満、30未満、25未満、20未満、15未満、10未満、5未満、または終点としてこれらの値のうちのいずれか2つを含む任意の範囲の光沢値を有し得る。更に、本明細書において説明されるような任意の所与の多成分コーティング組成物は、硬化条件に応じて光沢値の範囲を生成することができる場合がある。
本明細書において説明される粉末コーティング組成物はまた、コーティング試料の硬化発熱を測定するための示差走査熱量測定(DSC)方法を使用して決定されるように、相対的な温度で完全に硬化し得る。例えば、DSC試料は、調製され、次いで所定の時間および温度(例えば、130℃で10分)で保持され、続いて温度を周囲温度に低下させ、次いで温度を220℃に上昇させ、式に応じて120~170℃の範囲で硬化発熱曲線を確認することができる。発熱が観察される場合、これは、コーティングが完全に硬化されていないことを示す。また、ASTM D5402-19に従うMEKrub試験は、任意選択的に、評価が主観的であることを通して、硬化の程度を示す方法として使用され得る。
本コーティング組成物は、400°F未満、375°F未満、350°F未満、325°F未満、300°F未満、290°F未満、280°F未満、275°F未満、270°F未満、260°F未満、250°F未満、または終点としてこれらの値のうちのいずれか2つを含む任意の範囲で硬化され得る。別の言い方をすると、コーティング組成物は、200℃未満、190℃未満、180℃未満、170℃未満、160℃未満、150℃未満、140℃未満、130℃未満、120℃未満、または終点としてこれらの値のうちのいずれか2つを含む任意の範囲で硬化され得る。例えば、コーティング組成物は、120℃~200℃、120℃~190℃、120℃~180℃、120℃~170℃、120℃~160℃、120℃~150℃、120℃~140℃、または120℃~130℃の温度で硬化され得る。
粉末コーティング組成物はまた、相対的に迅速に硬化し得る。例えば、粉末コーティング組成物は、20分未満、15分未満、10分未満、9分未満、8分未満、7分未満、6分未満、5分未満、4分未満、または終点としてこれらの値のうちのいずれか2つを含む任意の範囲で、所与の上記の温度で硬化し得る。例えば、硬化時間は、4分~20分、4分~15分、4分~10分、4分~6分、5分~15分、5分~10分、または4分~9分であり得る。
本明細書において説明される粉末コーティング組成物はまた、硬化条件(例えば、硬化温度、硬化時間、温度変化の速度、基材の予熱、予熱温度、組成物への電磁放射の適用など)に応じて、所与の組成物に関する光沢値の範囲を提供し得る。別の言い方をすると、コーティング組成物に関する硬化条件を変更すると、硬化されたコーティングの仕上げまたは光沢値が変更され得る。例えば、コーティング組成物に関する硬化条件を変更することは、60°における光沢値を少なくとも5、少なくとも6、少なくとも7、少なくとも8、少なくとも9、少なくとも10、少なくとも15、少なくとも20、少なくとも25、少なくとも30、少なくとも35、少なくとも40、少なくとも45、少なくとも50、少なくとも55、少なくとも60、少なくとも65、少なくとも70、または終点としてこれらの値のうちのいずれか2つを含む任意の範囲で変更し得る。
本開示によって提供される実施形態は、コーティング系を作製する方法およびコーティング系の特性を説明する以下の実施例を参照することによって更に例解される。本開示の範囲から逸脱することなく、材料および方法の両方に対する多くの変更が実施され得ることは、当業者には明らかであろう。
実験方法
方法1-光沢値
各硬化基材の光沢値は、Micro Triglossテスタを使用して、ASTM D523に従って60℃で測定し決定した。
実施例1~3
単一成分コーティング組成物
これらの実施例では、3つのフィルム形成樹脂を、架橋剤、マット剤、触媒、および他の添加剤と組み合わせて使用して、粉末コーティング組成物を形成した。コーティング組成物は、複数の成分に分割しなかった。次いで、コーティング組成物を、金属基材上にコーティングし、硬化させ、光沢値を決定した。
実施例1~3は、マット剤アクリル樹脂Joncryl 848をエポキシ/ジシアンジアミド(dicy)硬化物に組み込んだ。各実施例を、金属基材上にコーティングし、260°Fで9分間硬化させた。結果は、以下の表1および表2に要約される。
以下の表の全てにおいて、EEWまたはEWは、(エポキシ)当量を指すことに留意されたい。追加的に、エポキシ樹脂は、「フィルム形成樹脂」であるとみなされ、カルボキシル官能性アクリル樹脂は、「マット剤」であるとみなされ、付加物促進剤および/または硬化剤は、かかる用語が本明細書で使用されるように、「触媒」であるとみなされる。

実施例1~3の式は、相対的に低い温度で硬化するように十分に触媒されたが、これらの低温では、マット剤の作用は観察されなかった。実施例2および3は、非相溶性からの従来の艶消しを促進するためにエポキシ樹脂の組み合わせを使用したが、光沢における差は最小であった。組成物を、金属基材上で硬化させた。
実施例4および5
多成分コーティング組成物
これらの実施例では、多成分コーティング組成物が調製される。成分Aは、第1のフィルム形成樹脂および架橋剤を含み、成分Bは、第2のフィルム形成樹脂およびマット剤を含む。両方の成分は、触媒および他の添加剤を含んだ。コーティングを、金属基材上にコーティングし、硬化させ、光沢値を決定した。
A部およびB部を、各成分の重量に基づいて、それぞれ52/48ブレンドでともにブレンドした。各実施例を、金属基材上にコーティングし、260°Fで9分間硬化させた。結果は、以下の表3~表5に要約される。


実施例4および5の両方において、粉末のブレンドは、実施例1~3と比較したとき、同じ硬化スケジュールおよび基材を使用して著しく低い光沢を達成する。実施例4では、A部は、実施例5のA部よりもわずかに少なく触媒され、このわずかに遅い速度における光沢は、わずかに低い。
実施例6
液体エポキシ樹脂を有する多成分コーティング組成物
これらの実施例では、成分B中の液体エポキシ樹脂を使用して、実施例4と同様に多成分コーティング組成物が調製される。コーティングを金属基材上にコーティングし、硬化させ、光沢値を決定した。成分Bにおける液体エポキシの使用は、全体的なコーティング組成物中の成分Bの使用量の低下をもたらし得る。マット剤を含む成分Bは、成分Aよりも遅く硬化し得るため、より少ない成分Bの使用は、より短い硬化時間をもたらし得る。コーティング組成物を、A部およびB部をそれぞれ61/39の重量比率でともにブレンドすることによって調製した。次いで、コーティング組成物を、様々な基材上にコーティングし、以下に説明されるように、様々な条件で硬化させた。実施例6の配合物は、以下の表6に要約される。
次いで、実施例6で調製したコーティング組成物を、金属基材上にコーティングし、260°Fで9分間硬化させた。コーティング組成物をまた、1/2インチの合板上にコーティングし、一実施例では140Vで2分間、別の実施例では200VでIR下で硬化させ、次いで両方の実施例を、300°Fの対流オーブン内で6分間硬化させた。
別の硬化例の組では、コーティング組成物を、3/4インチの中密度繊維板(MDF)上にコーティングした。コーティングされたMDFを、コーティングを塗布する前に、様々な基板表面温度(BST)まで予熱した。一度塗布すると、コーティングを5分間300°Fで硬化させた。各硬化方法/条件の組について、60°の光沢値を測定した。結果は、以下の表7に要約される。
より迅速に温度が上昇した板、およびより高い温度に焼かれた板は光沢が低いことに留意すべきである。また、全ての上記板は、光沢レベルにかかわらず、十分なフィルム特性を有するように、従来から十分に硬化されていたことに留意されたい。
実施例7および8
白色顔料を有する多成分コーティング組成物
これらの実施例では、多成分コーティング組成物は、実施例6と同様に、透明な顔料の代わりに白色顔料、およびわずかに異なるマット剤(Jonacryl 848)を用いて調製される。コーティングを、金属基材上にコーティングし、硬化させ、光沢値を決定した。実施例7は、実施例6と同様の液体エポキシを使用し、実施例8は、実施例4および5と同様の液体エポキシを使用しない。実施例7および8のコーティングを、予熱された3/4インチのMDFに塗布し、様々な温度で5分間硬化させた。配合物は、以下の表8および9に要約され、光沢値は、表10に要約される。


上記のデータを見直すと、ブレンドされた多成分コーティング系は、単一の粉末中に同様の式を作成するよりも低い光沢を与えるようであり、更に、粉末コーティングされた基材の加熱速度およびコッティング組成物の組成に応じて光沢制御を与える。本明細書において使用されるマット剤は、それらが反応することを意図するエポキシ樹脂よりも著しく高い軟化点を有する。理論に拘束されることを望むものではないが、本発明者らは、エポキシ/ジシ反応が高度に触媒され、反応は220Fまで低く開始することができると考えている。コーティングされた部分の加熱が十分に遅い場合、フィルムは、マット剤がマット剤として機能するために十分に軟化する前に設定および硬化することができる。粉末コーティングされた部分をより迅速に加熱することは、当然のことながらより速い硬化時間をもたらすが、マット剤が表面をマット処理するために十分に高温であるとき、フィルムに十分な可動性を与えるように見られる。これは、様々な厚さを有する金属基材(厚い部分は薄い部分よりも遅く加熱される)では問題となると考えられ得るが、このコーティングが意図されている木材基材は、多くの場合相対的に平坦である。
本発明の特定の実施例が、例示の目的で上に記載されてきたが、添付の特許請求の範囲に定義される本発明から逸脱することなく、本発明の詳細に多くの変更が行われ得ることは、当業者に明らかであろう。

Claims (24)

  1. 粉末コーティング系であって、
    第1の成分(A)であって、
    第1のフィルム形成樹脂と、
    架橋剤と、を含む、第1の成分(A)と、
    第2の成分(B)であって、
    第2のフィルム形成樹脂と、
    マット剤と、を含む、第2の成分(B)と、を含み、
    前記成分(A)および(B)のうちの少なくとも1つが、それぞれの前記成分の総重量に基づいて、少なくとも3重量%の量で存在する触媒を追加的に含む、粉末コーティング系。
  2. 前記第1のフィルム形成樹脂および前記第2のフィルム形成樹脂のうちの少なくとも1つが、エポキシ樹脂を含む、請求項1に記載の粉末コーティング系。
  3. 前記第2のフィルム形成樹脂が、液体エポキシ樹脂を含む、請求項1または請求項2に記載の粉末コーティング系。
  4. 成分(A)および(B)が、それぞれ、X:Yの重量比率で存在し、式中、XおよびYが、独立して、1~3である、請求項1~3のいずれか一項に記載の粉末コーティング系。
  5. 前記第1のフィルム形成樹脂および前記第2のフィルム形成樹脂の各々が、独立して、前記粉末コーティング系の総重量に基づいて、少なくとも4重量%の量で存在する、請求項1~4のいずれか一項に記載の粉末コーティング系。
  6. 前記粉末コーティング系の総重量に基づいて、前記第1のフィルム形成樹脂が、30重量%~60重量%の量で存在し、前記第2のフィルム形成樹脂が、4重量%~40重量%の量で存在する、請求項5に記載の粉末コーティング系。
  7. 成分(A)および(B)のうちの少なくとも1つが、フロー剤、脱気剤、熱安定剤、およびワックスのうちの少なくとも1つを更に含む、請求項1~6のいずれか一項に記載の粉末コーティング系。
  8. 前記マット剤が、示差走査熱量測定(DSC)によって決定される際、前記第1のフィルム形成樹脂および前記第2のフィルム形成樹脂よりも高い軟化温度を有する、請求項1~7のいずれか一項に記載の粉末コーティング系。
  9. 前記粉末コーティング系が、150℃(302°F)未満の温度および10分未満の時間で完全に硬化される、請求項1~8のいずれか一項に記載の粉末コーティング系。
  10. 前記硬化された粉末コーティング系が、ASTM D 523に従って、60°において60未満の光沢値を有する、請求項9に記載の粉末コーティング系。
  11. 前記マット剤が、成分(B)の重量に基づいて、10重量%~50重量%の量で成分(B)中に存在し、前記マット剤が、成分(A)の重量に基づいて、0.01重量%未満の量で成分(A)中に存在するか、または成分(A)が、マット剤を実質的に含まない、請求項1~10のいずれか一項に記載の粉末コーティング系。
  12. 前記マット剤が、酸性官能性アクリル樹脂を含む、請求項1~11のいずれか一項に記載の粉末コーティング系。
  13. 基材をコーティングする方法であって、
    第1の成分(A)を第2の成分(B)と接触させて、コーティング組成物を形成するステップであって、成分(A)が、第1のフィルム形成樹脂および架橋剤を含み、成分(B)が、第2のフィルム形成樹脂およびマット剤を含む、形成するステップと、
    前記コーティング組成物を基材に塗布するステップと、
    前記基材上の前記コーティング組成物を、130℃(266°F)未満の温度で10分未満の間加熱して、硬化されたコーティングを形成するステップと、を含む、方法。
  14. 前記塗布するステップが、エレクトロスプレーコーティングを含む、請求項13に記載の方法。
  15. 前記硬化されたコーティングが、60未満の光沢値を有する、請求項13または請求項14に記載の方法。
  16. コーティング系を1~5分の時間にわたって、ある電圧で赤外線放射線に曝露するステップを更に含む、請求項13~15のいずれか一項に記載の方法。
  17. 前記塗布するステップの前に、前記基材を少なくとも80℃(176°F)の表面温度に予熱するステップを更に含む、請求項13~15のいずれか一項に記載の方法。
  18. 前記基材が、金属、木材、ポリマー、およびこれらの複合体からなる群から選択される、請求項13~17のいずれか一項に記載の方法。
  19. 前記第1のフィルム形成樹脂および前記第2のフィルム形成樹脂が、各々エポキシ樹脂を含み、前記マット剤が、カルボキシル官能性アクリル樹脂を含む、請求項13~18のいずれか一項に記載の方法。
  20. 粉末コーティング系であって、
    第1のフィルム形成樹脂および架橋剤を含む、第1の成分(A)と、
    第2のフィルム形成樹脂およびマット剤を含む、第2の成分(B)であって、前記第2のフィルム形成樹脂が、前記粉末コーティング系の総重量に基づいて、4重量%超の量で存在する、第2の成分(B)と、を含む、粉末コーティング系。
  21. フロー剤、触媒、熱安定剤、脱気剤、およびワックスのうちの少なくとも1つを更に含む、請求項20に記載の粉末コーティング系。
  22. 前記第2のフィルム形成樹脂が、液体エポキシ樹脂を含む、請求項20または21に記載の粉末コーティング系。
  23. 請求項1~12のいずれか一項に記載の粉末コーティング系でコーティングされた、基材。
  24. 請求項20~22のいずれか一項に記載のパワーコーティング系を有する、基材コーティング。
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