JP2024522229A - マルチキャリアトランシーバおよびマルチ周波数pllシステム - Google Patents

マルチキャリアトランシーバおよびマルチ周波数pllシステム Download PDF

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Abstract

マルチキャリアトランシーバが、複数のキャリア上で無線通信信号を同時に受信および送信する。異なる周波数において動作するミキサのためのローカル発振器(LO)信号を生成するために、マルチ周波数LO信号生成回路が、整数N位相ロックループ(PLL)回路のセットを含む。すべてのPLL回路は、同じ参照周波数を受信するが、各々参照周波数の整数倍において、異なる周波数LO信号を出力する。したがって、LO信号周波数は、参照周波数の粒度を有する等距離周波数グリッド上にある。スパーも参照周波数の倍数にあり、容易にフィルタリングされ得る。フラクショナルN PLL回路が、参照周波数を生成し、周波数グリッドを調整可能にし得る。セット中の複数のPLL回路は、位相誤差フィードバック信号を位相誤差補正回路に出力することと、複数のPLL回路をともに位相ロックし、それらの間の位相雑音偏差を緩和する位相誤差制御信号を受信することとを行う。送信機周波数付近で動作するPLL回路は、位相ロックされた複数にないため、すべてのPLL回路が周波数引き込みされるわけではない。LO信号と整合されないキャリアのために、複素チャネル選択フィルタが使用される。【選択図】図2、図4

Description

本発明は、一般に、無線通信システム回路に関し、特に、マルチキャリアトランシーバ、および低位相雑音とともに、異なる周波数においてマルチキャリアトランシーバのためのローカル発振器信号を生成するシステムに関する。
ネットワークノード、ならびに携帯電話およびスマートフォンなどの無線ネットワークデバイスを含む、無線通信ネットワークが、世界の多くの地域において普及している。これらのネットワークは、容量および複雑さが増大し続けている。無線通信から利益を得ることができるより多くのユーザとより広範囲のタイプのデバイスの両方に適応するために、無線通信ネットワークの動作を管理する技術規格は、進化し続けている。第4世代のネットワーク規格が配備され(Long Term EvolutionまたはLTEとしても知られている、4G)、第5世代が開発中であり(新無線(New Radio)またはNRとしても知られている、5G)、第6世代(6G)が計画されている。
無線通信ネットワークの開発の1つの重要な態様は、システム容量およびデータレートを増加させるための、新しい周波数帯域の追加である。たとえば、6Gは、7~15GHzの範囲内のキャリア周波数を含むことが想定される。したがって、ネットワーク機器は、高度な統合を伴う柔軟な解決策を必要とし、複数の周波数帯域において受信および送信することが可能である。いくつかの同時キャリアを受信および送信することが可能な集積回路を有することも有利であろう。
複数のキャリアをハンドリングする1つの方法は、単一のデータ変換器において、たとえば7~15GHzの周波数範囲全体を処理することである。受信機では、これは、設計するのが困難である極めて広帯域のアナログデジタル変換器(ADC)を必要とする。そのような高い周波数においてトラックアンドホールド回路における高いダイナミックレンジを達成することも、大きな課題である。キャリア外信号による歪みを回避するために、無線周波数(RF)フィルタも異なるキャリアについて必要とされる。それは、信号が最初にフィルタリングされ、別々に増幅され、次いで、ADCによって処理される前に合成されることを意味する。そのような広帯域ADCは、相当量の電力を消費する。送信機では、その後に別個の電力増幅器チェーンおよびフィルタがアナログ信号を処理することができる、対応する広帯域デジタルアナログ変換器(DAC)が存在しなければならない。DACは、低い混変調および相互変調歪みを有するいくつかのキャリアを処理する、高い線形性を有さなければならず、その電力消費もかなりのものになる。
すべてのキャリアを処理するために広帯域変換器を使用することによる1つの利益は、1つの発振器回路によって生成された単一のクロック周波数が使用され得ることである。したがって、スプリアス信号を引き起こす、異なる周波数にいて動作する発振器間の結合の問題は、存在しない。潜在的なキャリア周波数を知ることで、送信機と(周波数において)近くの発振器との間の周波数「引込み」問題が最小限に抑えられるようにクロック周波数を選択することも可能である。しかしながら、フルバンドを処理する広帯域変換器を動作させることは、相当のコストを招く。
より狭帯域の変換器を採用する設計が、より効率的である。そのような設計では、キャリア信号のみが変換され、その間にあるものは変換されない。加えて、信号は、トラックアンドホールド回路がより容易に高いダイナミックレンジを達成することができるように、ベースバンドに変換される。しかしながら、これは、異なるローカル発振器(LO)周波数を有する周波数変換ミキサを必要とし、これは、発振器を有する複数の位相ロックループ(PLL)を必要とする。
複数のキャリアをともに処理したいという要望に加えて、現代の無線通信ネットワークにおける他の開発は、PLLの普及を必要とする。1つのそのような開発は、空間ダイバーシティおよび/または空間多重化の使用である。空間ダイバーシティは、異なる伝搬経路(たとえば、異なる送信/受信アンテナ)上で同じ信号を送信することを指し、これは、フェージング、同一チャネル干渉、およびRF信号送信の他の有害な影響に対する堅牢性を高める。空間多重化はまた、複数の送信および受信アンテナを使用し、データレートを増加させるために、時空間符号化を使用して、異なる伝搬経路上でデータの異なる部分を送信することを指す。これらの技法は、まとめて、多入力多出力、または「MIMO」と呼ばれる。すべてのMIMO技法の鍵は、エアインターフェースチャネルの少なくとも片側、好ましくは両側に、複数のアンテナを配備することである。4Gネットワーク規格は、トランシーバごとに2つ、4つ、または8つのアンテナを企図し、5Gネットワークは、トランシーバごとに最大128個のアンテナを想定し、この数は、6Gネットワークでは、はるかに高くなり得る。高度に並列なアーキテクチャでは、RF信号を送信または受信するために使用される各アンテナは、専用トランシーバに関連付けられる。各トランシーバは、キャリア周波数とベースバンドとの間の周波数変換を実施するためにLO信号を必要とする。受信された信号の効率的で低電力の処理のために、および複数のアンテナからのコヒーレント信号の送信のために、複数のLO信号の位相コヒーレンスが重要である。
複数のPLLの要件を課す現代の無線通信ネットワークの別の高度な特徴は、ビームフォーミングであり、ここにおいて、RF送信の指向性は、特定の方向に「狙いをつける」ように、高められ、制御される。これは、多数のアンテナエレメントを備えるフェーズドアレイアンテナの使用によって実現され得る。各アンテナエレメントに送られる送信信号の相対位相は、建設的または相殺的干渉を作り出すように制御され、したがって、いくつかの空間方向において信号を増幅し、他の空間方向において信号を減衰させ、したがって、ビームが送信される方向を制御する。受信アンテナにおけるアンテナエレメントからの信号の同様の位相操作は、信号を受信する際にフェーズドアレイアンテナの感度をビームフォーミングすることをも生じることがある。そのようなビームフォーミングシステムでは、位相オフセットの正確な制御を可能にするために、各アンテナエレメントトランシーバにおけるLO信号は位相整合されなければならない。
マルチPLL設計における1つの課題は、発振器間の結合によるスパーをどのように緩和するかである。別の重大な課題は、周波数において近い発振器と送信機との間の引込みをどのように緩和するかである。第3の課題は、位相雑音改善なしに電力消費およびチップ面積をPLLの数に伴って線形的にスケーリングするだけでなく、多くのPLLにおいてどのように低位相雑音を達成するかである。特に、PLLへの参照周波数信号入力における高周波雑音は、PLLが生成するLO信号に伝搬することがあり、これは位相雑音を導入し、位相雑音は、上記で説明された適用例のすべてにおいて性能を制限する。
本明細書の背景技術セクションは、本発明の実施形態を技術および動作のコンテキストに置いて、当業者がその範囲および有用性を理解するのを助けるために提供される。背景技術セクションにおいて説明された手法は、追求される場合があるが、必ずしも以前に想到または追求されてきた手法であるとは限らない。そのようなものとして明示的に識別されない限り、本明細書の記述は、単に背景技術セクションに含まれることによって従来技術であるとは認められない。
以下は、当業者に基本的な理解を提供するために、本開示の簡略化された概要を提示する。この概要は、本開示の広範な概観ではなく、本発明の実施形態の重要な/重大なエレメントを識別すること、または本発明の範囲を定めることを意図するものではない。この概要の唯一の目的は、後に提示されるより詳細な説明の前置きとして、本明細書に開示されるいくつかの概念を簡略化された形式で提示することである。
本明細書で説明され、特許請求される本発明の実施形態は、複数のキャリアを受信または送信するための、複数のチャネルを有するトランシーバチップのためのアーキテクチャを提供する。各チャネルは、外部RFフィルタに接続されたアンテナスイッチと、受信チェーンと、送信チェーンとを特徴とする。受信チェーンは、低雑音増幅器(LNA)と、周波数ダウンコンバージョンミキサと、フィルタと、ADCとを特徴とする。送信チェーンは、電力増幅器と、周波数アップコンバージョンミキサと、フィルタと、DACとを特徴とする。異なるチャネルにおけるミキサへのLO信号は、異なる周波数においてキャリアを受信および送信するために、異なる周波数にある。すべてのチャネルが必ずしもアクティブ処理キャリアであるとは限らず、いくつかのチャネルは、周波数において近い場合、2つ以上のキャリアを処理し得る。
LO信号は、等距離周波数グリッド上で生成される。これらの信号を生成するために、いくつかの整数N PLLは、同じ参照周波数で動作するが、それらのフィードバック経路において異なる(整数)分割数で動作する。位相雑音を改善するために、複数のPLLは、PLL同期回路に位相偏差情報を提供し、PLL同期回路から共通調整信号を受信する。2019年12月20日に出願されたPCT出願第PCT/EP2019/086845号は、デジタルPLL実装に特に適した、相互接続されたPLLのシステムのための位相雑音改善のシステムおよび方法を開示する。2021年3月26日に出願されたPCT出願第PCT/EP2021/058001号は、アナログPLL実装に特に適した、相互接続されたPLLのシステムのための位相雑音改善の異なる手法を開示する。これらの参考文献の両方は本開示の譲受人に譲渡され、両方とも、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。これらの参考文献の両方は、そのすべてが同じ発振器周波数において動作する相互接続されたPLLのシステムを記載している。本発明の実施形態によれば、異なる発振器周波数において動作する複数のPLLに、同様の積分が適用される。しかしながら、PLLは同じ参照周波数に基づいて動作するため、PLLは依然としてともに位相ロックされ得る。これはまた、基本周波数が異なるにもかかわらず、場合によっては起こり得る、高調波/低調波を介した発振器間の引込みのリスクを低減する。
周波数グリッド距離の倍数でのスパーは、発振器間の引込みにより、避けられない。しかしながら、トランシーバシステムに対するそれらの影響は、受信と送信の両方において所望のキャリア外の信号を抑制するRFフィルタによって緩和され得る。結合はまた、本開示の譲受人に譲渡され、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、欧州特許出願第2,819,131号明細書に開示されるように、8の字型インダクタを使用することによって低減され得る。
周波数において近接して動作する送信機による発振器の周波数引込みは、インダクタ間の結合の結果として、電源線を通して、および基板を通して起こる、よく知られている現象である。発振器周波数引込みに関するさらなる情報は、その開示全体が参照により本明細書に組み込まれる、Behzad Razavi、「A Study of Injection Locking and Pulling in Oscillators」、IEEE Journal of Solid-State Circuits出版、Vol.39、No.9、2004年9月、1415~24ページにおいて提供されている。そのような引込みを低減するために、発振器は、複数の周波数において動作することができ、たとえば、LO周波数の2倍において動作することができ、その出力が2で分割される。その場合でも、電力増幅器2次高調波からの結合が依然として存在し得る。そのような引込みを緩和するために、PLLシステムは、影響を受ける発振器を、より影響されないものにすることができる。1つの対策は、複数のPLLの協調位相雑音緩和方式からそのPLLを除去することである。その場合、その発振器における位相偏差は、PLLシステムの残りの位相に影響を与えず、PLLシステムは安定したままである。この分離のコストは、1つの関与する発振器のエネルギーの損失により、相互接続されたPLLにおける位相雑音緩和がわずかに減少することである。別の対策は、発振器を更に安定化させ、位相変調を打ち消すために、影響を受けるPLLにおいて差分ループの帯域幅を増加させることである。
一実施形態では、受信機および送信機におけるフィルタは複素アナログフィルタであるため、それらの通過帯域は、必ずしもベースバンドDCを中心とする必要はない。これは、キャリアが、LO周波数を中心としない場合でも、ADCの前またはDACの後に、依然としてフィルタリングされ得ることを意味する。
一実施形態では、システムの柔軟性を更に高めるために、PLLの共通参照周波数は、高周波分解能を有するフラクショナルN PLLによって生成される。これは、参照周波数の微調整を可能にし、周波数グリッドを調整可能にし、これは、処理されているすべてのキャリアにとって最良の妥協を得るのに役立ち得る。
一実施形態は、1つの参照信号を受信し、ローカル発振器(LO)信号のセットを生成および出力するように設定されたマルチ周波数LO信号生成回路に関する。マルチ周波数LO信号生成回路は、各々が参照信号周波数における周波数入力信号と、共通調整信号とを受信し、LO信号を出力するように設定された、位相ロックループ(PLL)回路のセットを含む。LO信号周波数は、周波数入力信号の整数倍である。少なくとも2つのPLL回路は、異なる周波数LO信号を出力するように設定される。PLL回路のセット中の複数のPLL回路は、位相偏差信号を出力する。マルチ周波数LO信号生成回路はまた、複数のPLL回路から位相偏差信号を受信し、共通調整信号を出力するように設定されたPLL同期回路を含む。PLL同期回路は、複数のPLL回路の動作を、それらが広帯域幅でともにロックし、高周波参照信号雑音のLO信号への伝搬を緩和するように同期させるように設定される。
別の実施形態は、無線通信ネットワークノードまたは無線デバイスのためのマルチキャリアトランシーバに関する。マルチキャリアトランシーバは、上述のLO信号生成回路を含む。マルチキャリアトランシーバはまた、ベースバンドと複数のRFキャリア周波数との間で無線通信信号を周波数変換するように設定されたミキサを含む。マルチキャリアトランシーバは、各キャリア周波数の周りの周波数帯域外の信号エネルギーを抑制するように設定されたフィルタを更に含む。
また別の実施形態は、無線通信ネットワークノードまたは無線デバイスのためのマルチキャリアトランシーバ集積回路(IC)に関する。マルチキャリアトランシーバICは、複数のチャネルを含む。各チャネルは、外部RFフィルタに接続されたアンテナスイッチと、回路の受信(Rx)チェーンと、回路の送信(Tx)チェーンとを含む。Rxチェーンは、低雑音増幅器、周波数ダウンコンバージョンミキサ、フィルタ、およびアナログデジタル変換器を含む。Txチェーンは、電力増幅器、周波数アップコンバージョンミキサ、フィルタ、およびデジタルアナログ変換器(DAC)を含む。マルチキャリアトランシーバICはまた、上述のLO信号生成回路を含む。異なるチャネルにおいてミキサに提供されるLO信号は、対応する異なる周波数を有し、異なるチャネルは、異なるキャリア周波数信号を処理するように設定される。
更に別の実施形態は、異なる周波数において周期的信号のセットを生成する方法に関する。整数N PLL回路のセットが提供される。異なる周波数を有する少なくとも2つのLO信号を生成するために、セットの少なくとも2つのPLL回路における分割器値が異なる整数に設定される。各LO信号の周波数は、参照周波数の整数倍である。参照信号周波数における信号と、共通調整信号とが、PLL回路のセット中の各PLL回路に印加される。PLL同期回路において、複数のPLL回路の各々から位相偏差信号が受信される。PLL同期回路は、共通調整信号を出力する。PLL同期回路は、複数のPLL回路の動作を、それらが広帯域幅でともにロックし、高周波参照信号雑音のLO信号への伝搬を緩和するように同期させるように設定される。
更に別の実施形態は、無線通信ネットワークにおいて動作するユーザ機器(UE)に関する。UEは、上述のマルチキャリアトランシーバと、マルチキャリアトランシーバに動作可能に接続され、無線アクセスネットワークにわたって無線通信ネットワークの1つまたは複数のノードと通信するように設定された処理回路とを含む。
更に別の実施形態は、無線通信ネットワークにおいて動作する基地局に関する。基地局は、上述のマルチキャリアトランシーバと、マルチキャリアトランシーバに動作可能に接続され、無線アクセスネットワークにわたって複数のユーザ機器(UE)と通信するように設定された処理回路とを含む。
次に、本発明は、本発明の実施形態が示されている添付の図面を参照して、以下でより十分に説明される。しかしながら、本発明は、本明細書に記載された実施形態に限定されるものと解釈されるべきでない。むしろ、これらの実施形態は、本開示が、周到で完全になり、本発明の範囲を当業者に十分に伝達するように提供される。同様の番号は全体を通して同様の要素を指す。
マルチキャリアトランシーバICのブロック図のフロアプランである。 デジタル実装のために最適化されたマルチ周波数LO信号生成回路の一実施形態のブロック図である。 図2の実施形態のより詳細なブロック図である。 アナログ実装のために最適化されたマルチ周波数LO信号生成回路の一実施形態のブロック図である。 図4の実施形態のより詳細なブロック図である。 トランシーバチェーンのブロック図である。 PLL回路出力周波数、対応するLO周波数、およびキャリア信号の一例を示す周波数領域グラフである。 異なる周波数において周期的信号のセットを生成する方法の流れ図である。 Aは無線通信ネットワークのエアインターフェース上のマルチキャリア送信の図であり、BはAのUEのハードウェアブロック図、CはAの基地局のハードウェアブロック図である。
簡潔さおよび例示の目的で、本発明は、主にその例示的な実施形態を参照することによって説明される。以下の説明では、本発明の完全な理解を提供するために、多数の具体的な詳細が記載される。しかしながら、本発明がこれらの具体的な詳細に限定されることなく実施され得ることは、当業者には容易に明らかであろう。この説明では、本発明を不必要に不明瞭にしないために、よく知られている方法および構造は詳細に説明されていない。
本発明の実施形態は、新しい周波数範囲7~15GHzの場合の基地局を参照して本明細書で説明される。基地局は、各々においてデジタルビームフォーミングを用いて、最大4つの異なるキャリア周波数を同時に処理する(すなわち、最大4つの異なるキャリア周波数で信号を送信または受信する)ように設計される。各アンテナ信号について、各キャリアは別個のRFフィルタによってフィルタリングされる。たとえば、64個のアンテナエレメントがある場合、256個のRFフィルタが存在する。
図1は、同じチップ上に実装された、複数のトランシーバ回路12とマルチ周波数ローカル発振器(LO)信号生成回路14とを備える、マルチキャリアトランシーバIC10の代表的なフロアプランを示す。各RFフィルタは、トランシーバ回路12のポートに接続される。各マルチキャリアトランシーバIC10が、図示のように16個のトランシーバポートを有する場合、それは、4つのキャリアを有する4つのアンテナエレメントをハンドリングすることができる。図1に示されているフロアプランでは、必要なLO信号を生成するための位相ロックループ(PLL)回路を含むマルチ周波数LO信号生成回路14は、ICの中心に位置する。当業者であれば、マルチキャリアトランシーバIC10の回路が、たとえば、異なる数のトランシーバおよびPLLが各マルチキャリアトランシーバIC10上に配置される、マルチ周波数LO信号生成回路14のPLL回路がトランシーバ回路12の間に分散されるなど、多くの異なる方法で編成され得ることを容易に認識するであろう。
マルチ周波数LO信号生成回路14は、各列のトランシーバのために(周波数計画に応じて)1つまたは2つの専用LO周波数信号を生成する。トランシーバは、各々、キャリアのうちの1つを受信または送信する。上述したように、別の実施形態では、マルチ周波数LO信号生成回路のPLL回路を、より分散させることができる。極端な場合、マルチキャリアトランシーバIC10上の各トランシーバに隣接してローカルPLL回路が配置される。PLL回路がどのように分散されるかにかかわらず、名目上、(本明細書で説明される例外を除いて)すべてのPLL回路が、同期システムを形成するように接続される。
マルチ周波数LO信号生成回路14は、単一の参照周波数入力と、LO信号出力のセットとを有する。参照信号(または異なる信号、ただし参照信号周波数にある)は、マルチ周波数LO信号生成回路14におけるすべてのPLL回路に分散され、それらを周波数および位相において同期させる。異なるキャリアの受信および送信を可能にするために、異なるLO信号は異なる周波数にある。しかしながら、LO信号周波数は、参照周波数の粒度を有する周波数グリッド上にある。すなわち、マルチ周波数LO信号生成回路14におけるすべてのPLL回路は、参照周波数の整数倍の信号を生成する。すなわち、PLL回路は、すべて、整数N分割器で動作する。
マルチ周波数LO信号生成回路14は、アナログまたはデジタル技術において実装され得る。デジタルPLL回路の利点は、アナログループフィルタにおいて大面積キャパシタがないことと、高速周波数ホップを実装するためになど、高度なデジタルアルゴリズムをサポートする可能性とを含む。一方、アナログPLL回路の利点は、設計の複雑さの低減、および優れた位相雑音を含む。設計トレードオフの一例として、アナログPLL回路の単純さは、極めて高い周波数において、または極めて低い電力の場合、アナログPLL回路を優れた選択肢にする。しかしながら、この選択肢は、デジタルアルゴリズムが、改善された性能を達成する可能性を犠牲にする。アナログ技術とデジタル技術の両方における実装のために最適化された本発明の実施形態が、本明細書で開示され、特許請求される。
いずれの実施形態でも、マルチ周波数LO信号生成回路14は、参照周波数における信号を使用して複数のPLL回路をともに位相ロックする。その場合、参照信号が同じ周波数にあるため、異なるPLL回路が異なる周波数においてLO信号を生成したとしても、異なるPLL回路の位相偏差を比較することが可能である。したがって、異なるLO信号の位相は、周波数が参照周波数に分割(または参照周波数においてサンプリング)されたとき、複数のPLL回路におけるすべてのPLL回路が位相ロックされ、参照周波数の様々な整数倍で安定しているときに一定の関係を有する。その場合、PLL回路が異なる周波数LO信号を生成するように動作しているにもかかわらず、PLL回路間の位相ドリフトが検出され、補正され得る。
本発明の実施形態によれば、複数のPLL回路の発振器エネルギーは、PLL回路が異なる周波数において動作するとしても、単一のPLL回路の位相雑音よりも低い位相雑音を得るために合成される。これは、差分モードまたはローカルPLLループのループ帯域幅まで達成され得る。これは、コアが、低位相雑音が達成され得るように合成されるように同じ周波数において動作しなければならないマルチコアPLL回路と比較して、最新技術における基本的な進歩を表す。したがって、本発明の実施形態は、低位相雑音と、マルチキャリアトランシーバによる必要に応じて異なる周波数を有するLO信号の両方を得る。
図2および図4は、それぞれデジタル回路およびアナログ回路による実装のために最適化された実施形態における、マルチ周波数LO信号生成回路14の基本構造を示す。各実施形態についての協調位相ロック動作の詳細な動作は、図3および図5を参照して以下でより詳細に説明される。両方の実施形態は、単一の参照周波数入力を受信し、複数のLO信号を出力するシステムを含む。LO信号のうちの少なくともいくつかは異なる周波数にあり、それらは、参照周波数入力の粒度を有する周波数グリッド上にある。すなわち、PLL回路は、すべて、整数N分割器を採用し、参照周波数の(異なる)整数倍であるLO信号を生成する。
両方の実施形態では、複数のPLL回路が、PLL同期回路によってイネーブルされる相互動作によって、ともに位相ロックされる。この動作の簡単で高レベルの図が、図2および図4を参照して提供され、各実施形態の詳細な説明が、図3および図5を参照して提供される。
複数の位相ロックPLL回路の各々は、位相偏差信号をPLL同期回路に出力する。位相偏差信号は、各々、PLL回路における位相または位相周波数検出器から導出され、ローカル位相誤差を示す。PLL同期回路は、位相偏差信号を処理または利用し、すべてのPLL回路に共通調整信号を出力する。PLL同期回路は、複数のPLL回路の動作を、それらが広帯域幅でともにロックし、高周波参照信号雑音のLO信号への伝搬を緩和するように同期させる。
図2は、デジタルPLL回路による実装のために最適化されたマルチ周波数LO信号生成回路14の実施形態20を示す。それは、PLL同期回路22と、複数の位相同期PLL回路24-0、24-1、...、24-nとを含み、いくつかの実施形態では、PLL同期回路に位相偏差信号を提供しないため複数のPLL回路24の一部ではないPLL回路26を含む。この実施形態20では、すべてのPLL回路24、26は、参照周波数入力として参照信号を受信する。以下でより詳細に説明されるように、PLL回路24、26の各々は、2つのループフィルタを含む。複数のPLL回路24の各々は、この実施形態20ではローカル位相誤差のデジタル値である位相偏差信号を出力する。PLL同期回路22は、位相偏差信号を受信し、それらを処理し、この実施形態20では、それらを平均化する。PLL同期回路22は、この実施形態20では複数のPLL回路24の平均位相誤差のデジタル値である共通調整信号を出力する。各PLL回路24、26は、共通モードループと差分モードループの両方から発振器制御入力を生成する。共通モードループは、複数のPLL回路24におけるすべてのPLL回路に参照信号の位相を追跡させ、差分モードループは、PLL回路24、26のLO信号出力の間の位相において、拡散または変動を最小限に抑えるが、それらは異なる周波数にあり得る。PLL回路26は、送信機に近い周波数において動作し、周波数引込みを受け得る。したがって、PLL回路26は、PLL同期回路(22)に位相偏差信号を出力しないため、PLL回路26における周波数引込みは、複数のPLL回路24に伝搬しない。
図3は、デジタルPLL回路による実装のために最適化されたマルチ周波数LO信号生成回路の実施形態20における、複数のPLL回路24-1、24-2のうちの2つの構造および動作を示す詳細図である。2つのPLL回路24-1、24-2は、各々、参照信号Aを受信する。2つのPLL回路24は、それらのローカル位相誤差を位相偏差信号BとしてPLL同期回路22に出力する。PLL同期回路22は、複数のPLL回路24の平均位相誤差を算出し、その値を共通調整信号Cとして各PLL回路24に返す。
各PLL回路24-1、24-2は、位相検出器28(いくつかのPLLアーキテクチャでは、位相/周波数検出器(PFD)であり得る)と、共通モードループフィルタ30と、差分モードループフィルタ32と、被制御発振器(CO)34と、整数分割器36とを備える。各PLL回路24-1、24-2は、2つのループフィルタ30、32を有することを除いて、従来通りに動作し、その出力は、合成してCO34制御入力を形成する。
たとえばデジタル被制御発振器(DCO)を備え得るCO34は、CO制御入力Gに応答して周期的出力信号LO(図3ではHとラベル付けされる)を生成する。出力信号Hの周波数は、分割器回路36によって整数値で分割され、この整数値は、2つのPLL回路24-1、24-2において異なる整数値であり得る。したがって、出力LO信号は異なる周波数を有し得るが、分割出力信号Iは同じ周波数(参照信号Aの周波数)にある。位相検出器28は、分割出力信号Iと参照信号とを比較し、2つの間の位相誤差を示す位相誤差信号Bを出力する。共通モードループフィルタ30および差分モードループフィルタ32は、本明細書で更に説明されるように動作し、各々がCO制御信号E、Fを生成する。これらのCO制御信号E、Fは、合成されて、CO34の動作を制御してそれを参照信号A周波数の整数倍である周波数にロックするCO制御入力Gを生成し、参照信号Aに位相ロックされる。
一実施形態では、参照信号Aは、差分モードループ32における高帯域幅を可能にするために、通常PLL回路への入力よりも高い周波数、たとえば100MHz~4GHzにある。これは、結合による発振器34間の望ましくない相互作用の優れた拒否を提供し、発振器34間の無相関雑音を、より高い周波数オフセットまで抑制する。差分モードループ利得が高いオフセット周波数において、PLL回路24-1、24-2は、共通モードにロックし、次いで、単一のPLL回路として挙動し(ただし、異なる周波数LO信号を出力する)、位相雑音は、単一のPLL回路と比較して10・log(N)dBだけ改善され、ここで、Nは、関与するPLL回路24-1、24-2の数である。
上述したように、各PLL回路24-1、24-2における位相検出器28は、そのPLL回路の分割出力信号Iを参照信号Aと比較し、位相偏差信号Bとしてローカル位相誤差を出力する。1つの比較は各参照信号周期において実施されるため、参照信号Aが、たとえば200MHzである場合、毎秒2億個のサンプルのデータストリームが各位相検出器28によって生成される。デジタルPLL回路24において一般的であるデジタル形式で位相偏差信号Bを表すことによって、ビット誤りが回避される場合、データは、信号劣化なしにICにわたってトランスポートされ得る。さらなる信号完全性のために、位相偏差信号Bと、PLL回路24に伝達される共通調整信号C(平均位相誤差)とは、処理が著しい遅延を導入しない限り、当技術分野で知られているように、パリティビットまたは他の誤り検出/補正とともに送信され得る。複数のPLL回路24-1、24-2の各々における位相検出器28からの位相偏差信号Bは、PLL同期回路22に伝達され、PLL同期回路22は、平均位相誤差を計算し、それを共通調整信号Cとして出力する。この計算は、実装するのが簡単であり、低電力で実施され得る。たとえば、すべての関与する位相検出器28からの位相誤差信号Bは、合計され、次いで、その結果が、関与するPLL回路24-1、24-2の数(N)で分割される。Nが2の累乗に等しい、たとえばN=2である場合、分割は特に単純であり、M個のビット位置を右にシフトすることによって実施される。
共通調整信号Cは、各PLL回路24-1、24-2において、共通モードループフィルタ30と差分モードループフィルタ32の両方によって使用される。共通モードループフィルタ30は、共通調整信号Cのみを入力として使用して動作する。共通モードループフィルタ30は、高い低周波利得を達成するために積分器を含む。共通モードループフィルタ30は、複数のPLL回路24出力のすべての平均位相に、参照信号Aの位相を密接に追跡させる。これがデジタルフィルタとして実装される場合、積分器は、極がDCにある理想的なものにされ得る。共通モードループフィルタ30はまた、応答を整形し、安定性を保証するために、より多くの伝達極および零点を有する。複数のPLL回路24の各々において、共通モードループフィルタ30の出力Eは、デジタル被制御発振器(DCO)34に(加算により)入力される。次いで、DCO34の出力は、整数N分割器36を通して位相検出器28にフィードバックされ、フィードバックループを閉じる。このループの帯域幅は、出力における参照雑音寄与が最小限に抑えられるように、かなり低く選択される。これは、帯域幅を、出力における等価参照雑音が、合成発振器34の位相雑音、すなわち単一のDCO34の雑音から10・log(N)を引いたものに等しいオフセット周波数に等しく設定することによって起こり、ここで、Nは、複数のPLL回路24におけるDCO34の数である。共通モードループフィルタ30は、参照信号Aの周波数精度がすべての出力信号Hによって達成されることを保証する。しかしながら、参照雑音は、必要よりも高い周波数まで追跡されず、共通モードループフィルタ帯域幅は、DCO34が共通モードループ帯域幅以上で十分に低い共通モード位相雑音を提供するのに十分に広いにすぎない。
差分モードループフィルタ32は、平均位相誤差C(共通調整信号)とPLL回路のローカル位相誤差B(位相偏差信号)との間の差分Dを使用して動作する。これは、各PLL回路の位相を、複数のPLL回路24の共通位相と整合するように引き込む。差分モードループフィルタ32は、可能な限り広い帯域幅を有するように設計される。PLL帯域幅のための一般的な慣行は、参照周波数の約1/10を超えないことであり、これは合理的な指針である。たとえば、参照周波数が200MHzである場合、差分モードループの帯域幅は約20MHzである。その周波数まで、異なるPLL回路24-1、24-2における被制御発振器34間の位相差分が抑制される。特に、それらの無相関位相雑音が抑制される。
したがって、2つのループフィルタ30、32は、複数のPLL回路24のすべてに共通参照信号Aの位相を追跡させるように、ともに働く。共通モードループフィルタ30は、複数のPLL回路24に参照を追跡させるが、PLL回路24-1、24-2の出力の間の位相において、拡散または変動が存在する。差分モードループフィルタ34は、その拡散を最小限に抑えるように動作し、複数のPLL回路24のすべてに、位相に関して単一のPLL回路として、ただし異なる周波数LO信号出力で、効果的に動作させる。
図2に関して説明されたように、PLL回路k26は、送信機の周波数に近い周波数で動作し得る。PLL回路k26の周波数引込みがシステム全体に影響を与えるのを防止するために、PLL回路k26は、その位相偏差信号をPLL同期回路(22)に提供しない。たとえば、PLL回路k26は、単に、PLL同期回路22に位相偏差信号を出力しないことがある。代替的に、PLL同期回路22は、共通調整信号として出力される平均位相偏差を計算するときにPLL回路k26からの位相偏差信号を除外する。もちろん、この計算から1つまたは複数のPLL回路を除外するとき、PLL同期回路22は、その除数を、平均が計算されるPLL回路24の数に調整しなければならない。PLL回路k26の他の緩和対策は、そのループ帯域幅を増加させること、および/または、PLL回路k26を異なる周波数(たとえば、2×)において動作させ、その出力を(たとえば、2で)分割して所望の周波数LO信号を得ることを含み得る。
図4は、アナログPLL回路による実装のために最適化されたマルチ周波数LO信号生成回路14の実施形態40を示す。それは、PLL同期回路42と、複数の2次PLL回路48-0、48-1、...、48-nとを含み、いくつかの実施形態では、PLL同期回路42に位相偏差信号を提供しないため複数48の一部ではないPLL回路49を含む。この実施形態40では、PLL同期回路42は、1次PLL回路44および位相雑音補正ループフィルタ46を含む。この実施形態40では、複数の2次PLL回路48および独立PLL回路49は、参照信号を受信せず、むしろ、PLL同期回路42における1次PLL回路44によって生成された周波数入力信号を受信することに留意されたい。この信号は、1次PLL回路44の分割出力信号であり、それは、参照信号周波数にある。
以下でより詳細に説明されるように、複数の2次PLL回路48の各々は、2つのチャージポンプを含む。1つのチャージポンプは、従来通りに動作し、位相周波数検出器からの信号パルスを、ループフィルタに受け渡される電流パルスに変換する。第2のチャージポンプも同様に動作するが、電流極性を反転させ、それを位相偏差信号としてPLL同期回路42に出力する。この実施形態40では、位相偏差信号は、個々の位相偏差信号を単一のノードに接続することによってPLL同期回路42において加算され、したがって、それらの個々の電流を合成電流信号に加算する。当業者であれば、個々の位相偏差信号が、各2次PLL回路48の出力における合成位相偏差信号に接続され得、合成位相偏差信号が、PLL同期回路42にルーティングされることを容易に認識するであろう。位相偏差信号の合成電流は、位相雑音補正ループフィルタ46に入力され、位相雑音補正ループフィルタ46は、1次PLL回路44における被制御発振器のための制御入力を生成する。PLL同期回路42は、PLL回路48、49のすべてに共通調整信号を出力し、共通調整信号は、この実施形態40ではそれらの発振器への制御入力である。PLL回路49は、送信機に近い周波数において動作し、周波数引込みを受け得る。したがって、PLL回路49は、PLL同期回路42に位相偏差信号を出力する複数の2次PLL回路48の一部でないため、PLL回路49における周波数引込みは、複数のPLL回路48に伝搬しない。
図5は、アナログ実装のために最適化されたマルチ周波数LO信号生成回路40の実施形態の構造および動作を示す詳細図である。図5は、PLL同期回路42と、複数の2次PLL回路48と、共通モード(CM)電圧制御回路とを示す。PLL同期回路42は、1次PLL回路44および位相雑音消去ループフィルタ(PNC-LF)46を含む。
当業者は、図5のPLL回路と従来のPLL回路との間の少なくとも2つの構造差に留意するであろう。第1に、電圧被制御発振器(VCO)は、1次制御入力と補助制御入力の両方を有する。第2に、複数の2次PLL回路48は、第1のチャージポンプ(CP1)と第2のチャージポンプ(CP2)の両方を含む。両方の特徴の構造および動作が本明細書で説明される。
1次PLL回路44は、(以下で説明される、VCOへの補助制御入力以外)従来通り動作することが多い。1次PLL回路44は、周期的参照信号(ref)を受信する。VCOの出力は、参照信号周波数における分割された周期的信号を提供するために、整数分割器回路(DIV)によって分割される。分割出力信号の位相および周波数は、位相/周波数検出器(PFD)において参照信号の位相および周波数と比較され、PFDは、代替として、入力の一方が他方に先行するかまたは他方より遅れることに応答して、チャージアップパルスまたはチャージダウンパルスを出力する。チャージポンプ(CP)が、CU/CDパルスに応答して正電流または負電流を生成する。ループフィルタ(LF)が、CP出力電流を電圧信号に変換し、電圧信号は、1次VCO制御入力として出力される。1次VCO制御入力の変化に応答して、VCOは、そのLO信号出力の周波数を、それが参照信号の整数倍のままであるように増加または減少させる。従来のアナログチャージポンプPLL回路は、当技術分野でよく知られており、証明された性能および堅牢性を呈する。
マルチ周波数LO信号生成回路40のこの実施形態では、1次PLL回路44は、その1次VCO制御入力を出力する。この信号は、PLL同期回路42によって、共通調整信号として複数の2次PLL回路48に出力される。各2次PLL回路48-0、48-1、48-2において、共通調整信号は1次VCO制御入力である。したがって、複数のPLL回路48は、1次PLL回路44の位相を追跡する。しかしながら、現実の実装形態では、必然的に発振器間にいくつかの不整合が存在し、位相ドリフトをもたらす。これは、2次PLL回路48制御ループによって補償され、これは、各2次PLL回路48LO信号の位相に、1次PLL回路44の位相にロックさせる。
1次PLL回路44の帯域幅は、最良の位相雑音性能のために設定されることが好ましい。より大きい帯域幅は、参照信号および帯域内PLL雑音源からの出力雑音の増加を引き起こし、より低い帯域幅は、VCOによる出力雑音の増加を引き起こす。したがって、位相雑音のための最適な帯域幅が存在する。この帯域幅は、通常、かなり制限され、すべてのループがこの帯域幅に制限されているマルチ周波数LO生成回路40は、発振器間の結合による有害な相互作用を抑制するのに有効でない。補償するために、複数の2次PLL回路48における制御ループは、1次PLL回路44よりも大きい帯域幅を有することができ、増加した帯域幅における参照信号雑音の影響を低減するために、それらは、参照信号の位相に直接ロックするのではなく、1次PLL回路44の位相にロックするように構成される。
複数の2次PLL回路48の各々は、参照信号の周波数に一致する、その周波数入力信号の整数倍でLO信号を生成するように設定されたVCOを含む。各2次PLL回路48はまた、ローカル分割LO信号を生成するように設定された整数分割器回路を含む。分割器値は、1次PLL回路44および他の2次PLL回路48の分割器値と異なり得る。PFDにおいて、各2次PLL回路48は、そのローカル分割LO信号を、1次PLL回路44から受信された分割出力信号と比較する。アナログPLL回路のよく知られている動作によれば、これらのPFD入力のうちの一方が、位相において他方に先行するかまたは他方より遅れる場合、PFDは、代替として、その長さがPFD入力信号の位相不整合に比例するチャージアップ(CU)パルスまたはチャージダウン(CD)パルスを出力する。第1のチャージポンプ(CP1)は、CU/CDパルスに応答して正電流または負電流を生成し、ループフィルタ(LF)は、CP電流をVCO制御電圧に変換する。この制御電圧は補助VCO制御入力である。
PLL同期回路42から受信された共通調整信号と各2次PLL回路48の制御ループの両方が、1次PLL回路44の位相を追跡するように各2次PLL回路48を駆動する。
2次PLL回路48における位相制御ループの帯域幅は、参照信号が存在しないため、1次PLL回路44の制御ループの帯域幅よりもはるかに高くされ得る。参照信号の代わりに、1次PLL回路44ループのローパスフィルタリングにより、参照信号よりも高周波位相雑音が少ない、1次PLL回路44の分割LO信号、周波数入力信号が使用される。
1次PLL回路44のVCOは、本明細書では位相雑音と呼ばれる位相偏差を導入し得る。これは、位相偏差信号を生成するための第2のチャージポンプ(CP2)を含む2次PLL回路48によって感知され、この実施形態40では、位相偏差信号は電流信号である。1次PLL回路44にロックされている各2次PLL回路48は、通常、そのVCOを、1次PLL回路44に追従し、すなわち、位相雑音を伝搬し、位相雑音を打ち消すように駆動するため、CP2によって出力された位相偏差電流は、CP1によって出力された電流とは反対の極性を有する。位相偏差電流はまた、一実施形態では、2次PLL回路48の数に関係する係数だけ縮小される。たとえば、複数の2次PLL回路48中にN個の2次PLL回路48が存在する場合、各々が、1次PLL回路44のVCOにおける偏差に対抗するために有効電流を提供するために、その位相偏差CP2電流を(CP1電流と比較して)1/Nだけスケーリングし得、2次PLL回路48VCO偏差の場合と同じループ帯域幅をもたらす(2次PLL回路48中のループフィルタがPNC-LF46と同じインピーダンスを有し、第2の制御入力の相対同調感度が1次PLL回路44VCOにおいて2次PLL回路48VCOの場合と同じであると仮定する)。
位相偏差電流は、(たとえば、すべてのCP2出力を接続することによって)加算され、得られた合成位相偏差電流は、位相雑音補正ループフィルタ(PNC-LF)46に入力される。PNC-LF46は、合成位相偏差電流を電圧に変換し、それを、補助VCO制御入力として使用するために1次PLL回路44に出力する。このようにして、1次PLL回路44のVCOによって引き起こされた位相雑音が、2次PLL回路48によって検出され、打ち消される。
各2次PLL回路48がその位相偏差電流を(たとえば、1/Nだけ)スケーリングすることの代替として、PNC-LF46は、インピーダンスにおいて1/Nだけスケーリングされ得る。好ましくは、位相偏差ループのループ利得は、2次PLL回路48の位相制御ループと同じである。N個の経路が並列に動作する場合、CP2電流またはPNC-LF46インピーダンスのいずれかが、それぞれ、CP1電流および2次PLL回路48LFインピーダンスと比較して、1/Nだけスケーリングされるべきである。代替的に、1/Nの全体的なスケーリングをもたらす値の様々な組合せによって、両方がスケーリングされ得る。所望のループ利得を達成するための適切なスケーリングと、どの回路をスケーリングするかは、本開示の教示を考慮すると、過度の実験なしに、所与の実装形態について、当業者によって導出され得る実装詳細である。
共通モード(CM)電圧制御回路が、補助VCO制御電圧を監視し、それらを平均化し、その平均をCM目標値または間隔と比較する。これは、位相制御ループが適切に動作することを停止する可能性があるため、2次PLL補助VCO制御入力レベルが範囲外になるのを防止する。CM電圧制御回路の詳細は、上記に組み込まれたPCT特許出願PCT/EP2021/058001において見られる。
上述したように、PLL回路が、(周波数において)近くの送信機回路による周波数引込みの危険性がある場合、PLL回路は、位相雑音緩和に協働して関与する複数のPLL回路48から除去され得る。特に、図4の実施形態40では、PLL回路k49は、CP2からPHC-LF46に補正電流を出力しない。たとえば、CP2電流は単にオフにされる。その場合、影響を受けるPLL回路k49における引込みは、1次PLL回路44位相に影響を与えず、これは、全システムの引込みを防止する。残りの2次PLL回路48によって出力されたCP2電流は、2次PLL回路48の位相雑音補正伝達関数を最適に近く保つために、同じ総CP2電流を維持するために増加されるべきであることに留意されたい。たとえば、4つの2次PLL回路48が存在し、1つのCP2出力がオフにされる場合、各残りのPLL回路によって出力されるCP2電流は、4/3倍増加されるべきである。
PLL回路k49の他の緩和対策は、そのループ帯域幅を増加させること、および/または、PLL回路k49を異なる周波数(たとえば、2×)において動作させ、その出力を(たとえば、2で)分割して所望の周波数LO信号を得ることを含み得る。
一実施形態では、システムの柔軟性を高め、より多くの種類の周波数グリッド計画が、LO信号周波数を、処理されることが望まれるキャリアと一致させることを可能にするために、参照周波数入力は、高分解能フラクショナルN PLL回路によって生成される。このPLL回路の出力は、特定の所望の参照周波数に同調され得、すべてのLO信号は、この参照周波数の整数倍として生成される。64個のアンテナエレメントおよび4つのキャリアを有するシステムでは、一例として、各々において4つのPLLを有する16個のマルチキャリアトランシーバICが存在し、すなわち、システムにおいて合計64個の整数N PLLが存在し得る。したがって、単一のフラクショナルN PLLの複雑さおよび電力消費は、完全なシステムの複雑さおよび電力消費に著しい影響を及ぼさない。しかしながら、得られる柔軟性はかなりのものであり得、処理されるべきキャリアに対するLO信号のはるかに良好な適合を可能にする。
しかしながら、プログラム可能な参照周波数を使用しても、いくつかのキャリアが利用可能なLO周波数を中心としないことは避けられない。その場合、より正確なアナログチャネルフィルタリングのために、複素バンドパスフィルタが使用される。
図6は、単一周波数変換および複素ミキサ段を使用するトランシーバチェーンの一例を示す。アンテナエレメント81への信号およびアンテナエレメント81からの信号は、外部的にRFフィルタリング82される。アンテナスイッチ83(たとえば、デュプレクサ、表面音響波(SAW)フィルタなど)は、Tx機能とRx機能とを切り替える。両方のチェーンにおいて、周波数変換ミキサ86が、それぞれRxまたはベースバンド信号を直交LO信号と混合する。キャリア周波数とLO信号との間の関係に応じて、この回路は、ホモダインまたは低IFトランシーバとして動作され得る。オフセット周波数が極めて低いいくつかの場合には、それは、その2つの間の浮動境界となる。複素チャネル選択フィルタ87が、2つの結合されたローパスフィルタを使用してなど、既知の技法を使用して実現される。チャネルは、次いで、正確にフィルタリングされ得るが、LO周波数を中心としない。これは、データ変換器の要件を低減する。DAC88およびADC89は、アナログフィルタが抑制を制限しているため、少なくともキャリア信号の周波数範囲、実際にはエイリアシングをハンドリングするためのより広い範囲を処理することが可能でなければならない。送信機予歪をサポートするために、Txにおけるチャネルフィルタは、隣接するチャネルをもカバーする、より広い帯域幅を使用しなければならないことがあり、その場合、DACも、より高い帯域幅を必要とする。
図6は単一の変換段を示しているが、本発明の実施形態はこの実装形態に限定されない。一実施形態(図示せず)では、スライディングIF技法が使用され、LO信号が単一の発振器から導出される。別の実施形態(図示せず)では、スイッチが導入され、異なるミキサ段におけるLO信号が異なるPLL回路によって提供される。この実施形態は、高周波ルーティングおよびスイッチにより、コストおよび複雑さを増加させるが、それは、より少ないPLL回路で、より多くのキャリア周波数をカバーするためのより高い柔軟性を提供する。
いくつかの実施形態では、図2~図5においてLOと示されている、PLL回路24、48によって出力される周期的信号は、ミキサに印加される前に周波数逓倍または分割される。たとえば、PLL回路24、48は、たとえば、所望のLO周波数の2倍を生成し得、その出力は2で分割される。
図7は、そのような実施形態の一例を示す周波数グラフである。この例では、参照周波数は2GHzであり、4つのPLL回路は、分割数8、11、12、および14を有する。これらのPLL回路は、16、22、24、および28GHzにおいて出力信号を生成する。これらは2で分割され、8、11、12、および14GHzの所望のLO周波数が得られる。これらは、7.7、10.8、および14.3GHzに中心があるキャリアによく適合する。
図8は、異なる周波数において周期的LO信号のセットを生成する方法100におけるステップを示す。整数N PLL回路24、26、44、48、49のセットが提供される(ブロック101)。異なる周波数を有する少なくとも2つのLO信号を生成するために、セットの少なくとも2つのPLL回路24、26、44、48、49における分割器値が異なる整数に設定される(ブロック102)。各LO信号の周波数は、参照周波数の整数倍である。参照信号周波数における周波数信号が、PLL回路24、26、44、48、49のセット中のPLL回路24、26、44、48、49の各々に印加される(ブロック103)。PLL同期回路22、42において、複数のPLL回路24、48の各々から位相偏差信号が受信される(ブロック104)。PLL同期回路22、42は、各PLL回路24、26、44、48、49に共通調整信号を出力する(ブロック105)。複数のPLL回路24、48の動作は、それらが広帯域幅でともにロックし、高周波参照信号雑音のLO信号への伝搬を緩和するように同期される(ブロック106)。
図9Aは、無線通信ネットワークのエアインターフェースを介した複数のキャリア130a、130b上の送信の図である。スマートフォンなどのユーザ機器(UE)110が、LTE eNBまたはNR gNBなど、基地局20との間で、2つのキャリア130a、130b上で変調無線周波数(RF)信号を受信および送信する。RF信号130a、130bは、たとえば、周波数範囲7~15GHz内にあり得る。2つのRF信号130a、130bのみが示されているが、概して、送信は、複数のキャリア上で行われ得る(および他のUE(図示せず)は異なるキャリア上で通信し得る。UE110および基地局120の各々において、マルチキャリアトランシーバ集積回路(IC)システムは、RF信号を受信および送信する。これらのマルチキャリアトランシーバシステムは、正確な周波数変換のために、異なる周波数において、複数の位相ロックローカル発振器(LO)信号を必要とする。加えて、UE110および基地局120の一方または両方は、ビームフォーミングを実装し得、ここにおいて、TxまたはRxアンテナビームの指向性は、フェーズドアレイアンテナ中の複数のアンテナエレメントの位相を制御することなどによって増加および制御される。UE110および基地局120は、空間ダイバーシティおよび/または空間多重化など、MIMO技法をも実装し得る。
図9Bは、図9AのUE110のブロック図である。本明細書で使用されるUEという用語は、ユーザ操作電話端末、マシンツーマシン(M2M)デバイス、マシン型通信(MTC)デバイス、狭帯域モノのインターネット(NB-IoT)デバイス(特に、NB-IoTのための3GPP規格を実装するUE)などを指すことがある。UE10は、無線デバイス、無線通信デバイス(radio communication device)、無線通信デバイス(wireless communication device)、無線端末、または単に端末とも呼ばれることがあり、コンテキストが別段に指示しない限り、これらの用語のいずれかの使用は、D2D(device-to-device)UEまたはデバイス、マシン型デバイスまたはマシンツーマシン通信が可能なデバイス、無線ネットワークデバイスを備えたセンサー、無線対応テーブルコンピュータ、モバイル端末、スマートフォン、ラップトップ組込み装備(LEE)、ラップトップ搭載機器(LME)、USBドングル、無線顧客構内機器(CPE)などを含むことが意図されている。
UE110は、破線で示されているように、内部または外部であり得る少なくとも1つのアンテナ113を介して複数のキャリア上でRF信号を送信および受信する。RF信号は、1つまたは複数のマルチキャリアトランシーバ回路112によって生成および受信される。マルチキャリアトランシーバ回路112は、異なる周波数において複数の位相ロックLO信号を生成するように設定された、本発明の実施形態によるマルチ周波数LO信号生成回路14、20、40を含む。マルチキャリアトランシーバ回路112、ならびにUE110の他の構成要素は、処理回路114によって制御される。処理回路114に動作可能に接続されたメモリ116は、処理回路114に様々なプロシージャを実行させるように動作するコンピュータ命令の形態のソフトウェアを格納する。ユーザインターフェース118は、ディスプレイおよびスピーカー(および/またはイヤホンなどのオーディオデバイスへの有線または無線接続)などの出力デバイス、ならびに/またはボタン、キーパッド、タッチスクリーンなどの入力デバイスを含み得る。破線で示されているように、ユーザインターフェース118は、すべてのUE110に存在しないことがあり、たとえば、モノのインターネット(IoT)デバイスなどのマシン型通信(MTC)のために設計されたUE110は、感知/測定、監視、メータ読取りなどの専用機能を実施し得、ユーザインターフェース118特徴を有しないことがある。
図9Cは、図9Aの基地局120のブロック図である。無線基地局(RBS)、基地トランシーバ局(BTS)、ノードB(NB)、拡張ノードB(eNB)、次世代ノードB(gNB)などとして、様々なネットワーク世代において知られている基地局120は、複数のUE110と無線で通信するための無線トランシーバを提供することによって、セルと呼ばれる規定された地理的エリアにおいて無線アクセスネットワーク(RAN)を実装する無線通信ネットワークのノードである。
基地局120は、複数のアンテナ123を介して複数のキャリア上でRF信号を送信および受信する。破線で示されているように、アンテナ123は、タワーまたは建物になど、基地局120から遠隔に位置し得る。RF信号は、1つまたは複数のマルチキャリアトランシーバ回路122によって生成および受信される。マルチキャリアトランシーバ回路122は、異なる周波数において複数の位相ロックLO信号を生成するように設定された、本発明の実施形態によるマルチ周波数LO信号生成回路を含む。マルチキャリアトランシーバ回路122、ならびに基地局120の他の構成要素は、処理回路124によって制御される。処理回路124に動作可能に接続されたメモリ126は、処理回路124に様々なプロシージャを実行させるように動作する命令を格納する。メモリ126は処理回路124とは別個であるものとして示されているが、当業者は、処理回路124が、キャッシュメモリまたはレジスタファイルなどの内部メモリを含むことを理解する。当業者は、更に、仮想化技法が、処理回路124によって名目上実行されるいくつかの機能が、場合によっては遠隔に(たとえば、いわゆる「クラウド」におけるデータセンターに)位置する他のハードウェアによって実際に実行されることを可能にすることを理解する。通信回路128は、1つまたは複数の他のネットワークノードに1つまたは複数の通信リンクを提供し、UE110との間で、他のネットワークノード、あるいは電話ネットワークまたはインターネットなどの他のネットワークとの間で、通信を伝搬する。
すべての実施形態では、処理回路114、124は、(たとえば、個別論理、FPGA、ASICなどにおける)1つまたは複数のハードウェア実装状態機械など、機械可読コンピュータプログラムとしてメモリ116、126に格納された機械命令を実行するように動作する任意の逐次状態機械、適切なファームウェアと一緒のプログラマブル論理、適切なソフトウェアと一緒のマイクロプロセッサまたはデジタル信号プロセッサ(DSP)など、1つまたは複数のプログラム内蔵、汎用プロセッサ、あるいは上記の任意の組合せを含み得る。
すべての実施形態では、メモリ116、126は、限定はしないが、磁気媒体(たとえば、フロッピーディスク、ハードディスクドライブなど)、光学媒体(たとえば、CD-ROM、DVD-ROMなど)、ソリッドステート媒体(たとえば、SRAM、DRAM、DDRAM、ROM、PROM、EPROM、フラッシュメモリ、ソリッドステートディスクなど)などを含む、当技術分野で知られている、または開発され得る任意の非一時的機械可読媒体を含み得る。
すべての実施形態では、マルチキャリアトランシーバ回路112、122は、IEEE802.xx、CDMA、WCDMA、GSM、LTE、UTRAN、WiMax、NB-IoTなど、当技術分野で知られている、または開発され得る1つまたは複数の通信プロトコルによる、無線アクセスネットワーク(RAN)を介して1つまたは複数の他のトランシーバと通信するように動作する。マルチキャリアトランシーバ回路112、122は、RANリンクに適した送信機および受信機機能(たとえば、周波数割り当てなど)を実装する。送信機および受信機機能は、回路構成要素および/またはソフトウェアを共有し得るか、あるいは、代替的に、別個に実装され得る。
すべての実施形態では、通信回路128は、イーサネット、TCP/IP、SONET、ATM、IMS、SIPなど、当技術分野で知られている、または開発され得る1つまたは複数の通信プロトコルに従って通信ネットワーク上で1つまたは複数の他のノードと通信するために使用される、受信機および送信機インターフェースを含み得る。通信回路28は、通信ネットワークリンク(たとえば、光学的、電気的など)に適した受信機および送信機機能を実装する。送信機および受信機機能は、回路構成要素および/またはソフトウェアを共有し得るか、あるいは、代替的に、別個に実装され得る。
当業者であれば、本明細書の実施形態は更に、対応するコンピュータプログラムを含むことを認識するであろう。
コンピュータプログラムは、装置の少なくとも1つのプロセッサ上で実行されると、装置に上述のそれぞれの処理のいずれかを実施させる命令を備える。コンピュータプログラムは、これに関して、上述の手段またはユニットに対応する1つまたは複数のコードモジュールを備えてもよい。
実施形態は更に、かかるコンピュータプログラムを含むキャリアを含む。このキャリアは、電子信号、光学信号、無線信号、またはコンピュータ可読記憶媒体のうち1つを備えてもよい。
これに関して、本明細書の実施形態はまた、非一時的コンピュータ可読(記憶または記録)媒体に格納され、装置のプロセッサによって実行されると、装置に上述のように実施させる命令を備える、コンピュータプログラム製品を含む。
実施形態は更に、コンピュータプログラム製品がコンピューティングデバイスによって実行されると、本明細書の実施形態のいずれかのステップを実施するためのプログラムコード部分を備える、コンピュータプログラム製品を含む。このコンピュータプログラム製品は、コンピュータ可読記録媒体に格納されてもよい。
本発明の実施形態は、従来技術のPLL回路およびトランシーバに勝る多くの利点を提示する。LO信号周波数を、参照周波数の粒度を有するグリッドに制限することによって、すべてのPLL回路のベースバンド動作は互換性があり、複数のPLL回路発振器は、位相雑音を協働して緩和するためにエネルギーを共有することができる。いくつかの実施形態では、周波数グリッドは、参照周波数信号を生成するためにフラクショナルN PLL回路の使用によってプログラム可能である。LO信号におけるスパーは、よく知られている大きい周波数オフセット(参照周波数の整数)で発生し、したがって、それらの影響は、トランシーバにおけるRFフィルタによって緩和され得る。発振器結合によるPLL不安定性が抑制される。送信機による周波数引込みの危険がある発振器は、位相雑音緩和に関与する複数のPLL回路から分離され得、その結果、引込みはシステム全体に影響を与えない。これらのPLL回路は、更に、それらのループ帯域幅を増加させ、および/または、それらを、それらの出力において分割器と合成された、所望の周波数の倍数で動作させることによって、引込みの影響を受けなくすることができる。本発明の実施形態は、ADCおよびDACが、狭帯域であり、周波数変換なしに全周波数範囲をカバーする解決策と比較してより低い信号周波数において動作することを可能にし、これらのブロックは、トランシーバ電力消費およびダイナミックレンジにとって極めて重要である。キャリア周波数における柔軟性を提供するために、キャリアは、データ変換器との間の信号のデジタルアップ/ダウンコンバージョンによってLO周波数グリッドからオフセットされる。その場合、アナログ部分では、複素チャネル選択フィルタが使用される。マルチ周波数LO信号生成システムは、トランシーバにおける単一周波数変換と二重周波数変換の両方を用いて、異なる周波数計画をサポートする。いくつかの実施形態では、周波数計画はまた、ミキサに印加されるLO信号を生成するためにPLL回路の後に周波数遁倍器または分割器を採用する。
一般に、本明細書で使用されるすべての用語は、異なる意味が、明らかに与えられ、および/または用語が使用されるコンテキストから暗示されない限り、関連する技術分野における用語の通常の意味に従って解釈されるべきである。1つの(a)/1つの(an)/前記(the)エレメント、装置、構成要素、手段、ステップなどへのすべての言及は、別段に明記されていない限り、エレメント、装置、構成要素、手段、ステップなどの少なくとも1つの事例を指すものとしてオープンに解釈されるべきである。本明細書で開示される方法のステップは、ステップが別のステップに後続または先行すると明示的に説明されない限り、および/またはステップが別のステップに後続または先行しなければならないことが暗黙的である場合、開示される厳密な順序で実施される必要はない。本明細書で開示される実施形態のうちのいずれかの特徴は、適切な場合はいつでも、任意の他の実施形態に適用され得る。同様に、実施形態のうちのいずれかの利点は、任意の他の実施形態に当てはまることがあり、その逆も同様である。同封の実施形態の他の目的、特徴、および利点は、その説明から明らかになるであろう。
ユニットという用語は、エレクトロニクス、電気デバイス、および/または電子デバイスの分野での従来の意味を有し得、たとえば、本明細書で説明されるものなど、それぞれのタスク、プロシージャ、算出、出力、および/または表示機能を行うための、電気および/または電子回路、デバイス、モジュール、プロセッサ、メモリ、論理ソリッドステートおよび/または個別デバイス、コンピュータプログラムまたは命令などを含み得る。本明細書で使用される「~するように設定される」という用語は、特定の方法で動作するようにセットアップ、編成、適応、または構成されることを意味し、この用語は「~するように設計される」と同義である。本明細書で使用される「実質的に」という用語は、ほぼ、または、本質的に、を意味するが、必ずしも、完全に、を意味するとは限らず、この用語は、機械的または構成要素値公差、測定誤差、ランダム変動、および同様の不正確さの原因を包含し、考慮する。
添付図面を参照して、本明細書で企図される実施形態のうちいくつかについて更に十分に記載する。しかしながら、他の実施形態が、本明細書で開示される主題の範囲内に含まれている。開示される主題は、本明細書に記載される実施形態のみに限定されるものとして解釈されるべきではなく、むしろ、これらの実施形態は、当業者に主題の範囲を伝達するために、例として提供される。

Claims (41)

  1. 1つの周期的参照信号を受信し、ローカル発振器(LO)信号のセットを生成および出力するように設定されたマルチ周波数LO信号生成回路(14、20、40)であって、
    各々が参照信号周波数における周波数入力信号と、共通調整信号とを受信し、LO信号を出力するように設定された、位相ロックループ(PLL)回路(24、26、44、48、49)のセットであって、
    LO信号周波数が前記周波数入力信号の整数倍であり、少なくとも2つのPLL回路(24、26、44、48、49)が異なる周波数LO信号を出力するように設定され、
    PLL回路(24、26、44、48、49)の前記セット中の複数のPLL回路(24、48)は、各々、位相偏差信号を出力する、
    位相ロックループ(PLL)回路(24、26、44、48、49)のセットと、
    前記複数のPLL回路(24、48)から位相偏差信号を受信し、共通調整信号を出力するように設定されたPLL同期回路(22、42)であって、前記PLL同期回路(22、42)が、前記複数のPLL回路(24、48)の動作を、それらが広帯域幅でともにロックし、高周波参照信号雑音の前記LO信号への伝搬を緩和するように同期させるように設定される、PLL同期回路(22、42)と
    を備える、マルチ周波数LO信号生成回路(14、20、40)。
  2. 1つまたは複数のLO信号出力に接続され、前記LO信号の周波数を整数値で逓倍または分割するように設定された整数逓倍器または分割器回路
    を更に備える、請求項1に記載のLO信号生成回路(14、20、40)。
  3. 周期的信号を受信し、前記1つの周期的参照信号を出力するように設定され、それにより、前記参照信号周波数が調整可能である、フラクショナルN PLL回路
    を更に備える、請求項1または2に記載のLO信号生成回路(14、20、40)。
  4. PLL回路(24、26、44、48、49)の前記セット中のあるPLL回路(26、49)が、前記複数のPLL回路(24、48)中になく、前記PLL同期回路(22、42)に位相偏差信号を出力しない、請求項1から3のいずれか一項に記載のLO信号生成回路(14、20、40)。
  5. 前記複数のPLL回路(24、48)中にない前記PLL回路(26、49)が、前記複数のPLL回路(24、48)中のPLL回路(24、48)のループ帯域幅よりも大きいループ帯域幅を有する、請求項4に記載のLO信号生成回路(14、20、40)。
  6. 前記複数のPLL回路(24、48)中にない前記PLL回路(26、49)が、近接する無線通信信号送信機またはトランシーバのキャリア周波数の、周波数における所定の距離内のLO信号周波数を出力する、請求項4または5に記載のLO信号生成回路(14、20、40)。
  7. PLL回路(24、26)のセット中の各PLL回路(24、26)における前記周波数入力信号が、前記参照信号であり、
    前記PLL同期回路(22)が、
    各々がローカル位相誤差信号を含む前記位相偏差信号を前記複数のPLL回路(24)から受信することと、
    前記複数のPLL回路(24)の平均位相誤差を計算することと、
    前記複数のPLL回路(24)の前記平均位相誤差を、前記共通調整信号として前記PLL回路(24、26)の各々に出力することと
    を行うように設定された位相誤差平均回路を備え、前記複数のPLL回路(24)中の各PLL回路(24)が、
    前記複数のPLL回路(24)の平均位相誤差に基づいて共通モード発振器制御信号を生成するように設定された共通モードループフィルタと、
    前記PLL回路(24)の前記ローカル位相誤差信号と前記複数のPLL回路(24)の前記平均位相誤差との間の差分に基づいて差分モード発振器制御信号を生成するように設定された差分モードループフィルタと、
    前記共通モード発振器制御信号と前記差分モード発振器制御信号との和を被制御発振器に出力するように設定された加算回路と
    を備える、請求項1から6のいずれか一項に記載のLO信号生成回路(20)。
  8. 前記PLL同期回路(22)、および前記複数のPLL回路(24)中の各PLL回路(24)について、前記位相偏差信号、前記共通調整信号、および前記発振器制御信号がデジタルである、請求項7に記載のLO信号生成回路(20)。
  9. 前記共通モードループフィルタが第1の帯域幅を有し、前記差分モードループフィルタが、前記第1の帯域幅よりも大きい第2の帯域幅を有する、請求項7または8に記載のLO信号生成回路(20)。
  10. 各共通モードループフィルタが、前記関連するPLL回路(24)に前記参照信号の位相を追跡させる、請求項7から9のいずれか一項に記載のLO信号生成回路(20)。
  11. 各差分モードループフィルタが、前記関連するPLL回路(24)の分割出力と、前記複数のPLL回路(24)中の他のPLL回路(24)の分割出力との間の位相差分を抑制する、請求項7から10のいずれか一項に記載のLO信号生成回路(20)。
  12. 前記複数のPLL回路(48)中にないPLL回路(44)が1次PLL回路(44)であり、
    前記複数のPLL回路中のすべてのPLL回路(48)が2次PLL回路(48)であり、
    前記1次PLL回路(44)への前記周波数入力信号が前記参照信号であり、
    前記2次PLL回路(48)の各々への前記周波数入力信号が、前記参照信号周波数における、前記1次PLL回路(44)の分割LO信号であり、
    前記PLL同期回路(42)が、前記1次PLL回路(44)と、位相雑音補正ループフィルタ(46)とを備え、
    各PLL回路(44、48、49)が、2つの制御入力を有する被制御発振器を備え、
    前記1次PLL回路(44)が、その被制御発振器の第1の制御入力を生成し、それに印加し、前記1次PLL回路(44)の前記分割LO信号と前記参照信号との位相の比較に基づいて、前記1次PLL回路(44)によって生成された共通調整信号を各2次PLL回路(48)に出力するように設定され、前記共通調整信号が、各2次PLL回路(48)中の被制御発振器への第1の制御入力であり、
    各2次PLL回路(48)が、その2次PLL回路(48)の分割LO信号と前記1次PLL回路(44)の前記分割LO信号との位相の比較に基づいて、その被制御発振器への第2の制御入力を生成するように設定され、
    各2次PLL回路(48)が、その2次PLL回路(48)の分割出力と前記1次PLL回路(44)の前記分割LO信号との位相の比較に基づいて、補正電流を含む前記位相偏差信号を生成し、前記位相雑音補正ループフィルタ(46)に出力するように更に設定され、
    前記位相雑音補正ループフィルタ(46)が、前記2次PLL回路(48)によって出力された前記補正電流の和を含む和位相偏差信号を受信し、位相雑音補正制御信号を生成し、前記1次PLL(44)の前記被制御発振器の第2の制御入力に印加するように設定される、
    請求項1に記載のLO信号生成回路(40)。
  13. 前記1次PLL回路(44)および前記2次PLL回路(48)において少なくともいくつかの被制御発振器制御信号を監視し、前記監視された被制御発振器制御信号の共通モードレベルを所定の電圧範囲内に維持するように設定された共通モード電圧制御回路
    を更に備える、請求項12に記載のLO信号生成回路(40)。
  14. 位相偏差信号として各2次PLL回路(48)によって出力された前記補正電流が、前記PLL回路(48)の前記被制御発振器の前記第2の制御入力を生成するために使用されるチャージポンプによって出力される電流の極性と反対の極性を有する、請求項12または13に記載のLO信号生成回路(40)。
  15. 位相偏差信号として各2次PLL回路(48)によって出力された前記補正電流が、2次PLL回路(48)の数に基づいてスケーリングされる、請求項12または13に記載のLO信号生成回路(40)。
  16. 2次PLL回路(48)の数がN個であり、各2次PLL回路(48)が、その補正電流を1/Nでスケーリングするように設定される、請求項15に記載のLO信号生成回路(40)。
  17. 前記位相雑音補正ループフィルタ回路(46)が、2次PLL回路(48)の数に関係するインピーダンスを有する、請求項12から16のいずれか一項に記載のLO信号生成回路(40)。
  18. 2次PLL回路(48)の数がN個であり、前記位相雑音補正ループフィルタ回路(46)が、前記2次PLL回路(48)中のループフィルタのインピーダンスの1/N倍のインピーダンスを有する、請求項17に記載のLO信号生成回路(40)。
  19. 無線通信ネットワークノードまたは無線デバイスのためのマルチキャリアトランシーバ(10、112、122)であって、
    請求項1に記載のLO信号生成回路(14、20、40)と、
    ベースバンドと複数のRFキャリア周波数との間で無線通信信号を周波数変換するように設定されたミキサ(86)と、
    各キャリア周波数の周りの周波数帯域外の信号エネルギーを抑制するように設定されたフィルタ(87)と
    を備える、マルチキャリアトランシーバ(10、112、122)。
  20. 1つまたは複数のLO信号、あるいはLO信号の整数倍または分割が、周波数において、所定の許容差内で、対応するRFキャリア周波数と一致する、請求項19に記載のマルチキャリアトランシーバ(10、112、122)。
  21. 1つまたは複数のLO信号、あるいはLO信号の整数倍または分割が、周波数において、対応するRFキャリア周波数から、所定の許容差を超えて離間され、これらの信号に適用される前記フィルタ(87)が、複素バンドパスフィルタ(87)である、請求項19または20に記載のマルチキャリアトランシーバ(10、112、122)。
  22. 前記複素バンドパスフィルタ(87)が、2つの結合されたローパスフィルタ(87)を含む、請求項21に記載のマルチキャリアトランシーバ(10、112、122)。
  23. 無線通信ネットワークノードまたは無線デバイスのためのマルチキャリアトランシーバ集積回路(IC)システム(10、112、122)であって、
    複数のチャネル(80)であって、各チャネル(80)が、
    外部RFフィルタ(82)に接続されたアンテナスイッチ(83)、
    低雑音増幅器(84)、周波数ダウンコンバージョンミキサ(86)、フィルタ(87)、およびアナログデジタル変換器(89)を含む回路の受信チェーン、ならびに
    電力増幅器(85)、周波数アップコンバージョンミキサ(86)、フィルタ(87)、およびデジタルアナログ変換器(88)を含む回路の送信チェーン
    を備える、複数のチャネル(80)と、
    請求項1に記載のマルチ周波数LO信号生成回路(14、20、40)であって、異なるチャネルにおいて前記ミキサ(86)に提供されるLO信号が、対応する異なる周波数を有し、それにより、前記異なるチャネルが、異なるキャリア周波数信号を処理するように設定される、マルチ周波数LO信号生成回路(14、20、40)と
    を備える、マルチキャリアトランシーバ集積回路(IC)システム(10、112、122)。
  24. 第1のチャネル(80)によって処理されるキャリア周波数の、周波数における所定の距離内のLO信号周波数を生成するように設定された、前記マルチ周波数LO信号生成回路(14、20、40)のPLL回路(24、26、44、48、49)のセット中の第1のPLL回路(26、49)が、複数のPLL回路(24、48)中になく、PLL同期回路(22、42)に位相偏差信号を出力せず、それにより、前記第1のチャネル(80)の前記送信チェーンによる前記第1のPLL回路(26、49)のLO信号周波数の引込みが、ともに位相ロックされた前記複数のPLL回路(24、48)中の前記PLL回路(24、48)のLO信号周波数に影響を与えない、請求項23に記載のマルチキャリアトランシーバICシステム(10、112、122)。
  25. 前記第1のPLL回路(26、48)が、前記複数のPLL回路(24、48)中のPLL回路(24、48)のループ帯域幅よりも大きいループ帯域幅を有する、請求項24に記載のマルチキャリアトランシーバICシステム(10、112、122)。
  26. LO信号生成回路参照信号入力に接続されたフラクショナルN PLL回路であって、前記フラクショナルN PLL回路が、周期的信号を受信し、参照信号を出力するように設定され、それにより、参照信号周波数が調整可能である、フラクショナルN PLL回路
    を更に備える、請求項23から25のいずれか一項に記載のマルチキャリアトランシーバICシステム(10、112、122)。
  27. 64個のアンテナエレメント(81)および256個のRFフィルタ(82)を備えるトランシーバシステムにおいて、前記複数のチャネル(80)が16個のトランシーバIC(12)にわたって分散され、各トランシーバIC(12)が16個のチャネルを備え、各トランシーバIC(12)が、4つのアンテナエレメント(81)に接続し、4つのキャリアを処理する、請求項23から26のいずれか一項に記載のマルチキャリアトランシーバICシステム(10、112、122)。
  28. 異なる周波数において周期的信号のセットを生成する方法(100)であって、
    整数N位相ロックループ(PLL)回路(24、26、44、48、49)のセットを提供すること(101)と、
    各々が参照周波数の整数倍である、異なる周波数を有する少なくとも2つのローカル発振器(LO)信号を生成するために、前記セット(24、26、44、48、49)の少なくとも2つのPLL回路(24、26、44、48、49)における分割器値を異なる整数に設定すること(102)と、
    参照信号周波数における周波数信号をPLL回路(24、26、44、48、49)の前記セット中の複数のPLL回路(24、48)の各々に印加すること(103)と、
    PLL同期回路(22、42)において、前記複数のPLL回路の各々から位相偏差信号を受信すること(104)と、
    前記PLL同期回路から前記PLL回路(24、26、48、49)の各々に、共通調整信号を出力すること(105)と、
    前記複数のPLL回路(24、48)の動作を、それらが広帯域幅でともにロックし、高周波参照信号雑音の前記LO信号への伝搬を緩和するように同期させること(112)と
    含む、方法(100)。
  29. 1つまたは複数のLO信号出力を整数値で逓倍または分割すること
    を更に含む、請求項28に記載の方法(100)。
  30. 参照信号周波数における周波数信号を複数のPLL回路(24、48)の各々に印加すること(103)が、フラクショナルN PLL回路を提供することと、
    前記PLL回路においてフラクショナルN分割器に小数値を適用することと
    を含み、それにより、前記フラクショナルN PLL回路が、調整可能な参照信号周波数において周期的信号を出力する、請求項28または29に記載の方法(100)。
  31. PLL回路(24、26、44、48、49)の前記セット中のPLL回路(26、49)が、前記複数のPLL回路(24、48)中になく、前記PLL同期回路(22、42)に位相偏差信号を出力しない、請求項28から30のいずれか一項に記載の方法(100)。
  32. 前記複数のPLL回路(24、48)中にない前記PLL回路(26、49)が、前記複数のPLL回路(24、48)中のPLL回路(24、48)のループ帯域幅よりも大きいループ帯域幅を有する、請求項31に記載の方法(100)。
  33. 前記複数のPLL回路(24、48)中にない前記PLL回路(26、49)が、近接する無線通信信号送信機またはトランシーバのキャリア周波数の、周波数における所定の距離内のLO信号周波数を出力する、請求項31に記載の方法(100)。
  34. 各位相偏差信号が、前記複数(24)のそれぞれのPLL回路(24)における分割LO信号と前記周波数信号との間のローカル位相誤差を示し、
    前記PLL同期回路(22)が、平均位相誤差である、前記共通調整信号を生成するために前記複数のPLL回路(24)からの前記ローカル位相誤差を平均化することによって、前記複数のPLL回路(24)の各々のベースバンド動作を調整し、
    前記複数のPLL回路(24)の各々において、
    共通モード被制御発振器(CO)制御信号を生成するために、入力として前記平均位相誤差を用いて、共通モードループフィルタ(30)を動作させることと、
    差分モードCO制御信号を生成するために、入力として前記PLL回路(14)のローカル位相誤差信号と前記平均位相誤差との間の差分を用いて、差分モードループフィルタ(32)を動作させることと、
    LO信号を生成するために、CO制御入力信号として前記共通モードCO制御信号と前記差分モードCO制御信号との和を用いて、COを動作させることと
    を更に含む、請求項28から33のいずれか一項に記載の方法(100)。
  35. 少なくとも前記複数の位相偏差信号および前記共通調整信号がデジタル信号である、請求項34に記載の方法(100)。
  36. 前記共通モードループフィルタ(30)が第1の帯域幅を有し、前記差分モードループフィルタ(32)が、前記第1の帯域幅よりも大きい第2の帯域幅を有する、請求項34または35に記載の方法(100)。
  37. 各共通モードループフィルタ(30)が、前記関連するPLL回路(24)に前記周波数信号の位相を追跡させる、請求項34または35に記載の方法(100)。
  38. 各差分モードループフィルタ(32)が、前記関連するPLL回路(24)の前記分割LO信号と、前記複数(24)中の他のPLL回路(24)の前記分割LO信号との間の位相差分を抑制する、請求項34または35に記載の方法(100)。
  39. 前記PLL同期回路(42)が、1次PLL回路(44)と、位相雑音補正ループフィルタ(46)とを備え、
    前記参照信号周波数における周波数信号をPLL回路(44、48、49)の前記セット中の前記PLL回路(44、48、49)の各々に印加することが、前記1次PLL回路(44)以外の各PLL回路(48、49)に、前記1次PLL回路(44)によって出力された分割LO信号を印加することを含み、
    前記1次PLL回路(44)および前記複数(48)中の各PLL回路(48)が、第1の制御入力および第2の制御入力を有する発振器を備え、
    PLL回路(48、49)の各々によって受信された前記共通調整信号が、前記1次PLL回路(44)の前記LO信号と参照信号との間の位相誤差に基づいて、前記1次PLL回路(44)においてループフィルタが出力された発振器制御信号であり、
    前記複数(48)中の各PLL回路(48)について、
    前記発振器の前記第1の制御入力に前記共通調整信号を印加することと、
    前記発振器の前記第2の制御入力に、前記それぞれのPLL回路(48)の分割LO信号と前記1次PLL回路(44)によって出力された前記分割LO信号との間の位相誤差に基づいて、前記それぞれのPLL回路(48)においてループフィルタによって出力された発振器制御信号を印加することと
    を更に含み、前記複数のPLL回路(48)の各々によって出力された前記位相偏差信号が、チャージポンプによって生成され、前記それぞれのPLL回路(48)の前記分割LO信号と前記1次PLL回路(44)によって出力された分割LO信号との間の位相誤差に基づく、電流信号であり、
    前記位相偏差信号の和に基づいて前記位相雑音補正ループフィルタ(46)によって出力された発振器制御信号を、前記1次PLL回路(44)における前記発振器の前記第2の制御入力に印加することを更に含む、
    請求項28に記載の方法(100)。
  40. 無線通信ネットワークにおいて動作するユーザ機器(UE)(110)であって、前記UE(110)が、
    請求項19に記載のマルチキャリアトランシーバ(112)と、
    前記マルチキャリアトランシーバ(112)に動作可能に接続され、無線アクセスネットワークにわたって無線通信ネットワークの1つまたは複数のノードと通信するように設定された処理回路(114)と
    を備える、ユーザ機器(UE)(110)。
  41. 無線通信ネットワークにおいて動作する基地局(120)であって、前記基地局(20)が、
    請求項19に記載のマルチキャリアトランシーバ(122)と、
    前記マルチキャリアトランシーバ(122)に動作可能に接続され、無線アクセスネットワークにわたって複数のユーザ機器(UE)(110)と通信するように設定された処理回路(124)と
    を備える、基地局(120)。
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