JP2019504520A - 超低位相雑音周波数シンセサイザ - Google Patents

超低位相雑音周波数シンセサイザ Download PDF

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アイ. ラヴィアン,タル
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Abstract

フラクショナルN PLL(位相同期回路)、サンプリング基準PLL、およびDDS(ダイレクトデジタルシンセサイザ)を使用した超低位相雑音周波数シンセサイザを提供するシステムの提供。現代における先端的な通信システムは、システムが設定された周波数帯域での動作を可能にするため、送信機および受信機の他の部分に周波数出力信号を提供する周波数シンセサイザから成る。周波数シンセサイザの動作は、通信回線の動作を決定する。今日の先端的な通信システムは、エラーに対してより低い位相偏差の完全な提供が不可能な単一ループ周波数シンセサイザから成る(256QAMの場合、エラーなしの実際の位相偏差は0.4−0.5°である)。提案された本システムは、はるかに低いレベルの位相偏差エラーを提供することにより、高い変調スキームおよび高データレートをもたらし、現世代の現況技術の通信システムにおける欠点を克服する。

Description

発明の詳細な説明
[関連出願の相互参照]
本出願は、2015年6月18日に出願された米国仮特許出願第62 / 181,221号の利益を主張する2016年8月5日に出願された米国特許出願第15 / 229,915号に対する優先権を主張し、上記各出願の開示はその全体が参考として本明細書に組み込まれる。
[技術分野]
本開示の実施形態は、一般に超低位相雑音周波数シンセサイザを提供するシステムに関連し、特にフラクショナルN PLL(位相同期回路)、サンプリング基準PLL、およびDDS(ダイレクトデジタルシンセサイザ)の組み合わせを用いた超低位相雑音周波数シンセサイザを提供するシステムに関する。
[背景技術]
無線通信技術は、現在、世界中の何百万人もの人々の相互通信をシームレスに行うよう完全に改革した。1800年代後半の未発達段階から今日まで、無線通信の概念は、我々の想像をはるかに超えて成熟した。無線通信技術分野に関連する全ての技術進歩において、依然として不変であるのは電波の適用だけである。一方で、電波は、数メートル以内における人々の間の通信を実現することに有利である。深宇宙における無線通信でも同様に、電波は、互いに数百キロメートル離れた人々の間で明瞭な通信を実現することにも有利である。
無線通信技術は、双方向無線通信、衛星通信、赤外線通信、移動体通信、マイクロ波通信、無線データ通信、Wi-Fi、Bluetooth(登録商標)技術などのような複数の異なる形式に分けられる。上記に開示された各無線通信技術は個々劇的に進化し、はるかに高度で最先端の技術となっている。本特許出願では、具体的には移動体通信に関連するシステムを提供する。
移動通信技術の進化は、1970年代から2016年代の初期1G(第1世代)から今日の高速4G(第4世代)技術に至るまで、多様な形状や規模で人々の生活を豊かにしてきた。このような移動通信技術の進化が我々の生活にもたらした最大の影響は、膨大なデータ速度の増加であり、これにより数百万人の人々の間でシームレスな通信が可能となった。1G技術が10Kbpsのデータレートで簡単な音声通信を提供する通信システムを可能にした場合、2016年の最先端の移動通信技術であるLTE−アドバンスト(ロングタームエボリューション)の理論上のダウンロードデータレートは、1 Gbpsとして提案されている。10Kbpsから1Gbpsへのデータ速度におけるこの量子の飛躍は、人々の生活に多大な影響を与えた。
スマートフォンのような、今日の市場における最先端の通信システムの可用性がなければ、これらの高速データレートへのアクセスは全く不可能となる。スマートフォンなどの最先端のシステム中に存在する最も重要なハードウェア要素の1つに、周波数シンセサイザが挙げられる。周波数シンセサイザは、高度移動通信システム(LTE、LTE−アドバンスト)、衛星通信システム、レーダ通信システムなど、ほぼすべての通信システムにおける主要な構成ブロックである。
例示的な周波数シンセサイザは、設定された周波数帯域でのシステムの動作が可能となるように、送信機および受信機の他の部分に周波数出力信号を提供する。周波数シンセサイザの動作は、通信回線の動作を決定する。シンセサイザの主な特長は、a)出力周波数範囲、b)出力周波数分解能、c)チャネル間のスイッチング速度、d)スペクトル純度:位相雑音、スプリアス、高調波などが挙げられる。上記の機能すべての内、位相雑音が最も重要となる。位相雑音のレベルは、システムハードウェアに実装可能な変調方式を決定することにより、関連するデータレートおよびシステムの通信範囲を決定する。
通信システムがより高いデータレートを提供する場合、本システムはより効率的であり、ネットワークからデータをダウンロードおよびアップロードする際に要する時間を短縮する。データ転送速度を高めることにより、伝送速度を速めることが可能となり、バッテリ時間を節約することができる。最先端の通信システムに実装される高次変調方式は、これらのシステムが無線チャネルにより多くの情報を追加することを可能にする。しかし、変調方式は位相雑音によって制限される。従って、現況技術の通信システムにおいてより高い変調方式を実装するには、位相雑音を低減する必要がある。
最新の通信システムの多くは、異なる位相および振幅の組み合わせに基づく高度な変調方式を使用する。多くのスマートフォンまたはタブレットで実行されている現在における最先端の変調方式は、256 QAM(256 直交振幅変調)である。本変調方式における誤差(Δθ)の最小位相偏差は、理論的に3.7°である。実際には、安全を期すには可能な限り低い数値で作業することが所望される。10%という比率は安全であると考えられるため、現世代における周波数シンセサイザは0.4°〜0.5°で動作する。現世代における単一ループ周波数シンセサイザは、本質的には、位相雑音に起因した低位相誤差を生じさせない。
現代の最先端技術の通信システムは、典型的にはフロントエンドモジュールおよびシステムオンチップ(SoC)を含む。周波数シンセサイザはSoCの一部であり、ほとんどの場合はCMOSで実装される。フロントエンドモジュールには、受信用の低雑音アンプ、送信用のパワーアンプ、および一部のスイッチマトリックスが通常内蔵される。SoCには、周波数シンセサイザと共にすべての信号処理要素が含まれる。現在、SoCのWi−Fiおよび/またはLTEシンセサイザは、システムの実行に対する制限を設けている。その結果、数十億ドル規模の市場が技術的に停滞している。
さらに、多くの通信システムにおいて、デジタルプリディストーション(DPD)は、送信信号を予め歪ませ、直線性を改善させることを目的とするアルゴリズムである。実際には、送信機が完全に直線形ではなく、信号を歪ませていることを意味する。そして、基本的には、システムが影響を及ぼすことをも可能な限り防止する。従って、アルゴリズムを使用し逆特性を用いて信号を歪ませることにより、補正を行う手法が存在する。この手法を効率的に行うため、DPDアルゴリズムは、送信データに関する振幅および位相データを必要とする。
従来の無線システムは、伝送経路のわずかな非線形性を捕捉するため、無線の受信経路または特別なダウンコンバージョン機能に続き、高分解能アナログ/デジタル変換器を利用する。上記の機構における主な問題は、受信経路または特別なダウンコンバージョン経路の非線形性と位相雑音が信号に追加されることであり、DPDアルゴリズムは、ダウンコンバージョン中に生成され加えられる非線形性ならびに位相雑音を、送信経路で実際に生成された補正の必要があるものから分離することはできない。
伝送経路の非線形性は、低周波増幅器、ミキサ、アップコンバータ、ドライバ増幅器などの任意の構成要素からもたらされ得る。具体的には、伝送経路における非線形歪みの主な原因は電力増幅器(PA)であり、より明瞭な信号を得るために線形を予め歪ませることが、DPDアルゴリズムの主な目的である。上述の通り、受信経路の非線形性はすべて、伝送経路に加えられ、2つを区別することは不可能である。
従って、位相雑音の低減、サンプリングPLLにおけるロック問題の解決、受信信号のDPD歪みを最小化することによる従来技術の問題を克服し、より高い変調スキームおよび高いデータレートを可能にする低位相雑音周波数シンセサイザが必要とされている。本開示の目標は、現在の設計10%、すなわち0.04°の範囲内に必要とされる誤差(Δθ)に対しはるかに低いレベルの位相偏差を可能にし、従って、より高次の変調方式を可能とし、効率的なDPDアルゴリズムを可能とする。
[発明の概要]
本開示は、例示的な目的のため最先端の無線通信システム(スマートフォン)に関し示される。また、消費者に対しシームレスな相互通信を可能にする、任意の最先端の無線通信システムへの適用が可能であると想定されている。
本開示の第1の実施形態によれば、1つの超低位相雑音周波数シンセサイザを含むシステムが提供される。該システムは、フロントエンドモジュール、ディスプレイ画面、および1つのシステムオンチップ(SoC)モジュールで構成される。超低位相雑音周波数シンセサイザは、SoCモジュールの一部である。該超低位相雑音周波数シンセサイザは、1つのメインPLL(位相ロックループ)と1つの基準サンプリングPLLで構成される。メインPLLは、高周波DDS(ダイレクトデジタルシンセサイザ)、デジタル位相周波数検出器、メインVCO(電圧制御発振器)、周波数分周器、およびダウンコンバートミキサを各1つずつ備える。基準サンプリングPLLは、1つのTCXO(温度補償水晶発振器)、1つのサンプリング位相検出器、および1つの基準VCOで構成される。本実施形態は、a)周波数逓倍数を低減するための二重ループ手法の使用、b)雑音寄与を微量にする基準PLLとしてのサンプリングPLLの使用、c)メインPLLに高周波数入力を提供するためのDDS、およびd)メインPLL内の高周波数デジタル位相周波数検出器を使用する技術的アプローチに基づく、システム出力の複数の改善を提供する。
本開示の第2の実施形態によれば、1つの超低位相雑音周波数シンセサイザを含むシステムが提供される。該システムは、フロントエンドモジュール、ディスプレイ画面、および1つのシステムオンチップ(SoC)モジュールで構成される。超低位相雑音周波数シンセサイザは、SoCモジュールの一部である。該超低位相雑音周波数シンセサイザは、1つのメインPLL(位相ロックループ)と1つの基準サンプリングPLLで構成される。また、該超低位相雑音周波数シンセサイザは、メインPLLおよび基準サンプリングPLL双方に入力クロック信号を提供する、単一のTCXO(温度補償水晶発振器)を備える。メインPLLは更に、1つのフラクショナルNシンセサイザチップ、1つの第一のVCO(電圧制御発振器)、および1つのダウンコンバートミキサを備える。フラクショナルNシンセサイザチップは、1つのデジタル位相検出器および、1つのソフトウェア制御可能な可変周波数分周器を含む。基準サンプリングPLLは、1つのサンプリングPLLおよび、1つの基準VCOを含む。本実施形態は、a)周波数逓倍数を低減するための二重ループ手法の使用、b)雑音寄与を微量にする基準PLLとしてのサンプリングPLLの使用、c)高周波の入力をメインPLLに提供する、前記実施形態におけるDDSクロックの代替となる高周波のTCXOクロックの使用、およびd)メインPLLに高周波フラクショナルNシンセサイザチップを使用する技術的アプローチに基づく、システム出力の複数の改善を提供する。
本開示の第3の実施形態によれば、1つの超低位相雑音周波数シンセサイザを含むシステムが提供される。該システムは、フロントエンドモジュール、ディスプレイ画面、および1つのシステムオンチップ(SoC)モジュールで構成される。超低位相雑音周波数シンセサイザは、SoCモジュールの一部である。該システムは、超低位相雑音周波数シンセサイザの最も重要な構成ブロックの1つである1つのサンプリングPLL(位相同期回路)を備える。該サンプリングPLLは、それぞれ1つのTCXO(温度補償水晶発振器)、コム発生器、サンプリング位相検出器、DCスイッチ、ループフィルタ、VCO(電圧制御発振器)および、デジタルシンセサイザで構成される。本実施形態では、ループフィルタは単なるループフィルタである。デジタルシンセサイザは、ループがロックされている際は位相検出器として機能し、ループ開放時は周波数検出器として機能し、2つの周波数間の任意の距離からループを強制的にロックする機能を有する。該ループは、デジタルシンセサイザによりロックされる。ループがロックされると、ロックインジケータは同じ制御電圧を維持した状態でPLLをサンプリングPLLに切り替え、ループをロックした状態に保つ。
上記は、本開示の実施形態のいくつかの態様における理解を提供するための、簡略化された要約である。本概要は、本開示および種々の実施形態における、広範かつ網羅的な概観ではない。該要約は、以下に提示されるより詳細な説明の導入として、本開示の実施形態における選択された概念を簡略化した形で提示する。理解されるように、本開示の他の実施形態は、単独でまたは組み合わせて、上記または以下で詳細に記述される特長の1つまたは複数を利用することが可能である。
[図面の簡単な説明]
本発明の上記および更なる特長ならびに利点は、特に添付の図面と併せて以下の実施形態の詳細な説明を検討することにより、明らかになるであろう。
図1は、負帰還システムの一般的なブロック図を示す。
図2は、標準的な位相同期回路(PLL)の一般的なブロック図を示す。
図3は、デジタル位相/周波数検出器の簡略図を示す。
図4は、一般的なPLLに適用される能動フィルタの一例を示す。
図5は、サンプルホールド機構の原理を示す。
図6は、位相検出器として働くデュアルショットキーダイオードに給電するコム発生器としてのステップリカバリダイオードの概略図である。
図7は、RFプリアンプと、位相検出器に続く2つのDCバッファとを有するコム発生器およびサンプリング位相検出器の、完成された例示的な回路図を示す。
図8は、通信機器で使用される64QAM変調方式を示す図である。
図9は、PLLにロックされていない周波数領域(スペクトル分析器)における例示的な自走電圧制御発振器(VCO)の位相雑音プロットを示す。
図10は、PLLにロックされることにより補償された周波数領域(スペクトル分析器)における例示的な電圧制御発振器(VCO)の位相雑音プロットを示す。
図11は、(a)例示的なPLLにおける位相雑音のシミュレーション、および(b)実際の測定値における2つのプロットを示す。
図12は、ループ帯域幅内の位相検出器乗算数20 * LOG(N)の影響を明確に示す、閉ループPLLの位相雑音プロットを示す図である。
図13は、キャリアからのΔfオフセット周波数において、1Hz帯域幅における位相雑音の測定項のプロットを示す。
図14は、例示的な二重ループPLLの一般的なブロック図を示す。
図15は、例示的なデュアルサンプリングPLLの一般的なブロック図を示す。
図16は、インパルスまたは「コム」ジェネレータにおける正弦波からパルスへの信号の波形の変化方法を示す。
図17は、周波数領域におけるコムジェネレータの出力例を示す。
図18は、第1の実施形態で提案された、超低位相雑音周波数シンセサイザのブロック図を示す。
図19は、第2の実施形態で提案された、超低位相雑音周波数シンセサイザのブロック図を示す。
図20は、第3の実施形態で提案された、サンプリングPLLシステムのブロック図を示す。
図21は、本開示の第1の実施形態によるDDSチップにより提供される、位相雑音のシミュレーションプロットを示す。
図22は、本開示の第1の実施形態によるメインPLLにより提供される、位相雑音のシミュレーションプロットを示す。
図23は、本開示の第1の実施形態による、100MHzの入力周波数を生成するTCXOクロックを有する基準サンプリングPLLにより提供される、位相雑音のシミュレーションプロットを示す。
図24は、本開示の第1の実施形態による、250MHzの入力周波数を生成するTCXOクロックを有する基準サンプリングPLLにより提供される、位相雑音のシミュレーションプロットを示す。
図25は、本開示の第2の実施形態によるメインPLLにより提供される、位相雑音のシミュレーションプロットを示す。
図26は、本開示の第2の実施形態による、100MHzの入力周波数を生成するTCXOクロックを有する基準サンプリングPLLにより提供される、位相雑音のシミュレーションプロットを示す。
図27は、本開示の第2の実施形態による、250MHzの入力周波数を生成するTCXOクロックを有する基準サンプリングPLLにより提供される位相雑音のシミュレーションプロットを示す。
図28は、第1の実施形態の動作方法のステップを描写する、フローチャートを示す。
図29は、第2の実施形態の動作方法ステップを描写する、フローチャートを示す。
図30は、第3の実施形態の動作方法ステップを描写する、フローチャートを示す。
理解を容易にするために、図に共通する同様の要素を示すために、可能であれば同様の参照番号が使用される。
[発明を実施するための形態]
本出願を介した使用において、「あり得る」という用語は、強制的な意味(すなわち、絶対的を意味する)ではなく許容的な意味(すなわち、可能性を有することを意味する)として使用される。同様に、「含む」、「含んでいる」、および「含まれる」という用語は、含まれるが限定するものではないことを意味する。
「少なくとも1つの」、「1つ以上の」、および「および/または」という語句は、接続語かつ離接語として使用に制限のない表現である。例えば、「A、B、およびCのうち少なくとも1つ」、「A、B、またはCのうち少なくとも1つ」、「A、B、およびCのうち1つ以上」、「A、B、またはCのうち1つ以上」および「A、Bおよび/またはC」は、A単独、B単独、C単独、AおよびBが一緒、AおよびCが一緒、BおよびCが一緒、またはA、BおよびCが一緒ということを意味する。
用語「a」または「an」は、その要素の1つまたは複数を指す。従って、「1つの」、「1つ以上の」および「少なくとも1つの」という用語は、本明細書では互換的に使用することができる。また、「から成る」、「含む」および「有する」という用語は、互換的に使用することができる。
本明細書で使用される「自動」という用語およびその変化例は、プロセスまたは操作が実行されたときに人的な入力なしに行われる、任意のプロセスまたは操作を指す。しかしながら、プロセスまたは操作の実行以前に入力が受信された場合は、プロセスまたは操作の実行に人的または人的ではない入力が使用されても、プロセスまたは操作は自動的に行うことが可能となる。このような入力がプロセスや操作方法に影響を及ぼす場合、人的な入力は重要であるとみなされる。プロセスまたは操作の実行に同意する人的な入力は、「人的」とはみなされない。
図1は、負帰還システム100の一般的なブロック図を示す。
負帰還システム100は、入力Rおよび出力C、加算器/比較器102、順方向経路関数G104および帰還経路関数H106を有する。加算器/比較器102は、関数H106を介して帰還された出力CのサンプルBと入力Rとを比較し、入力Rと帰還サンプルBとの間の差に対する誤差信号Eを生成する。この誤差信号Eは、順方向経路の主要素G関数104に供給される。出力信号Cが上方に漂動する傾向がある場合、エラー信号Eはそれを下方に押し戻す。また、逆も同様である。従って、負帰還システム100は、出力信号Cを安定させる。周波数、出力電力、および他の多くの機能を安定化するために、負帰還システム100は多くのシステムにおいて適用される。
図2は、標準的な位相同期回路(PLL)200の一般的なブロック図を示す。
PLL200は、基準クロック202、デジタル位相/周波数検出器(PFD)204、ループフィルタ206、電圧制御発振器(VCO)208、および周波数分周器210を含む周波数帰還システムである。
VCO208は順方向経路の主出力ブロックであり、同調回路により設定された周波数を生成するように整調される。VCO208は、予め設定された周波数範囲における制御電圧Vtによる変更が可能な、周波数出力Foutを有する。
位相検出器204は、分周器N210により分周された出力Foutからの入力クロックであるFclockおよび帰還サンプルの両方に対応する比較器である。位相検出器204は、2つの入力周波数FclockおよびFout / Nを比較する。2つの入力周波数が等しくない場合、装置204は周波数弁別器として動作し、2つの入力間における周波数差の極性に応じ、負または正の電圧を生成する。2つの入力周波数がデバイスにより生成される場合、2つの等しい周波数間の位相差に対する誤差電圧Vtを算出する。
ループフィルタ206は、位相検出器204により生成された誤差信号をフィルタリングおよび積分し、VCO208に供給する。該ループフィルタ206は、通常、抵抗器およびコンデンサのような受動部品を基盤としているが、場合によっては、演算増幅器および受動部品のような能動素子の組合せでもある。
一般的に、基準クロック202は低周波の水晶発振器における信号源であり、Fclockを位相検出器204に供給し、出力信号Foutは「ロック」される。基準クロック202は、ある周波数、例えば標準周波数10MHzに設定される。ロックにおける「機構」は、基準クロック202の品質の一部を主出力信号Foutに転送する。主な特徴は、
a)温度に対する周波数安定性 − 一般に0.1〜5ppm(百万分の1)の範囲内であり、
b)精度 − 非常に高い精度に調整することができ、
c)非常に低い位相雑音 − 位相雑音は、出力検出器204に印加される出力周波数とクロック周波数との間の比である20 * LOG(N)の比により乗算された出力信号に転送されることである。
周波数分周器210はゲートおよびフリップフロップのようなデジタル装置を基盤とし、入力周波数Foutを数Nで除算してFout / Nを生成し、位相検出器204の他の入力に供給する。数Nはソフトウェア制御可能である。制御信号は、基本的には、分割数Nを変更するためにソフトウェア制御を周波数分割器210に送るマイクロコントローラやPCなどから送られる。分周数Nは、分周器210の出力周波数を基準クロック202のクロック周波数に対し等しくすることを目標とする。
標準的な位相同期回路(PLL)200の、全ての動作手順は以下の通りである。入力クロック信号Fclockが適用されると、通常は基準クロック202により、位相検出器204は入力信号Fclockの位相およびNで割ったVCO208の位相を併せて比較し、2つの信号の差に関連する誤差電圧Vtを生成する。次に、誤差電圧Vtがフィルタリングされ、VCO208の制御部に適用される。これにより、VCO208周波数において、2つの信号間の周波数差を減少させる方向へと変化させる。2つの信号の周波数が十分に近くなると、システムは帰還特性により、入力信号をロックする。ロックされた状態におけるVCO208の周波数をNで割った値は、VCO208の周波数をシフトさせるための訂正エラー電圧Vtの生成が必要な有限の位相差を除き、入力信号Fclockと同一である。従って、システムはロック状態に保たれる。
いかなる場合、例えば出力周波数Foutが1ステップのみジャンプした場合においても、分割数Nは変更される。一例として、基準クロック202が周波数1MHzを生成する場合、分割数Nが1ずつ変化する度に、出力周波数Foutは1MHzずつ変化する。
すべての負帰還システムと同様に、PLL200は、構成要素パラメータおよびループフィルタ206により設定されたループ帯域幅を有する。換言すれば、PLL200は、出力周波数Foutが基本的にNを乗算したFclockとして、狭周波数帯を内蔵する自動化された帯域通過フィルタを備えた、洗練された周波数逓倍器である。ループ帯域幅はまた、異なる周波数間におけるPLL200の出力周波数がいかに速く変化し得るかに関し、直接的に関与する。PLL200は、非常に低いが非常に明瞭かつ安定した単一のクロック基準信号にVCO208がロックされ、帰還ループ内の分周器210を制御することにより、出力周波数を同等のステップにより変更することができる装置である。
図3は、デジタル位相/周波数検出器204の簡略図を示す。
位相検出器または位相比較器は、2つの信号入力間における位相差を表す電圧信号を生成する周波数ミキサ、アナログ乗算器または論理回路である。これは位相同期回路(PLL)の必須要素である。付加的に周波数を検出する特異性のある要素は、位相周波数検出器(PFD)と呼ばれる。位相周波数検出器は、2つの信号におけるゼロクロシングの速度または頻度を比較判断する、非同期性の順次論理回路である。PLLアプリケーションで使用される場合、オフ周波数の場合でもロックを達成できる。このような検出器は、比較される2つの信号が異なる位相だけでなく、異なる周波数においても出力を生成するという利点を有する。
位相検出器204は、2つの入力周波数FclockおよびFout / Nを比較する。2つの入力周波数が異なる場合は周波数検出器として作用し、1または0を生成し、対応するVCO208を基準の方向に送る電圧制御Vtを生成する。換言すれば、VCO208が基準より上にある場合、電圧制御Vtは高く、VCO208を下方に押し戻す。また。逆も同様である。2つの入力周波数が同一であり周波数ロックが達成されると、位相検出器204は位相検出器として働き、2つの位相を比較し、誤差電圧を生成し続け出力装置の周波数および位相を制御する。
図4は、一般的なPLL400に適用される能動フィルタの一例を示す。
ループフィルタの種類、すなわち受動フィルタまたは能動フィルタは、特定の要件に基づき選択することができる。受動ループフィルタは抵抗器およびコンデンサのみを基準にしており、能動ループフィルタは帰還システムのアンプおよびコンデンサ抵抗ネットワークを基準にしている。受動フィルタは、基準PLLが単一周波数であり、その単一周波数に留まるために単一の電圧しか必要としない場合に好ましい。他の理由として、能動デバイスがシステムに追加の雑音を加える傾向があるので、単純さ、コスト、および最も有利には雑音の付加がないことが挙げられる。しかしながら、能動フィルタは、入力信号における増幅の可能性故に、より多くの受容を見出す。増幅は、能動フィルタに使用される演算増幅器によりもたらされ得る。
図2のループフィルタ206は、帰還ループ内の演算増幅器402およびコンデンサ抵抗ネットワーク404を含む能動フィルタである。場合によっては、PLL200の位相検出器204は5ボルトまでの電圧を生成することができるが、対応するVCO208は5ボルトを超える電圧、その全範囲に達するためには例えば最大18ボルトまでの電圧を必要とする。よって能動フィルタ206は、フィルタリングだけでなく、より高い電圧に移行する機能も提供する。
図5は、サンプルホールド機構500の原理を示す。
第1のサンプルホールド回路502は、スイッチSおよびホールドコンデンサCHを含む。スイッチSの操作は、サンプル制御部により制御される。スイッチSが閉じられると入力周波数の電圧サンプルがサンプリングされ、スイッチが開くと、電圧サンプルはホールドコンデンサCHに保持される。
第2のサンプルホールド回路504は、スイッチSとホールドコンデンサCHに加えて、アイソレーションのためのユニティゲインを有する2つのバッファA1およびA2を含む。バッファA2は、好ましくは電子バッファであるので、ホールドコンデンサCHは、連続するサンプル間で寄生的な放電を行わない。換言すれば、ホールドコンデンサCHは、サンプル間の電圧を保持する。
図6は、コム発生器及びサンプリング位相検出器の実用的な導入における実施例を示す。回路図には、コム発生器としてのステップリカバリダイオード(SRD)が示されており、位相検出器として機能するデュアルショットキーダイオードに給電する。
実装回路600は、コム発生器としてのステップリカバリダイオード(SRD)602および、位相検出器としての二重ショットキーダイオード604ならびに606を含む。
本実施例における回路600への入力は、100MHzの正弦波のクロック入力である。SRD602は、100MHzの正弦波入力を同周波数の非常に狭いパルス列に変換する特別なデバイスであるため、コム発生器として機能する。2つのショットキーダイオード604および606は、スイッチの役割を果たし、サンプリングスイッチとして機能する。サンプリングされるRF電圧(対応するVCOからの出力)は、2つのダイオード604と606の間の位置に接続される。SRD602は、正および負のパルス出力をもたらす。正および負のパルスは、スイッチの役割を果たすダイオード604および606に対する制御信号として作用する。サンプリングされた電圧出力は、デュアルショットキーダイオード604および606を介しRF入力をサンプリングすることにより生成される、誤差DC電圧である。RF信号の出力は、SRD602から来る狭パルスによりダイオード604および606を開放する度に、サンプリングされる。電圧サンプルは、ダイオード604および606に続くコンデンサCに保持される。
図7は、クロックプリアンプと、位相検出器に続く2つのDCバッファとを備えたコム発生器および、サンプリング位相検出器の概略図700を示す。
電圧サンプルは、2つの非常に小さなコンデンサ(基本的に電圧バッファの入力容量であり、外付けコンデンサは不要)上に保持し、コンデンサ全体が寄生的な放電を行わないようにする。これらのコンデンサは、サンプル間の放電を防ぐため、2つの超低入力バイアス電流バッファによりバッファされる。2つの電圧が合計されると、ループフィルタに供給され、これにより周波数を制御するためのクリーンなVtがVCOに供給される。
本サンプリング位相検出器の実行により、ミキサと非常に類似するアナログ位相検出器を生成する。アナログサンプリング位相検出器は、所定の定義された固定空間または固定距離を有し、位相/周波数デジタル検出器のような周波数差からロックしない。また、いくつかの固定範囲を有し、その固定範囲内でのみ、VCO自体が基準にロックする。サンプリングPLLでは、VCOは基準をロックせず、基準のN倍波をロックする。換言すれば、100メガヘルツクロックの90倍波に9GHzをロックすることを可能とする。これは入力周波数がすべてのサイクルではなく、100サイクルごとにサンプリングされるように行われる。
本タイプの製品には、PLLをロックすることに有用な「検索機構」を含めることができる。最も一般的には、ループフィルタ自身に対する正帰還と関連する。ループがロックされていない間は、ループフィルタは、VCOを周波数範囲に対し往復駆動する非常に低い周波数の発振器として機能する。クロックの高調波に十分に近づくと、ループがロックされてその状態を保持する。本機構の優位な特性は、ループがロックされると自動的にオフになることである。これは、負帰還システムとしてのループの性質故に生じる。
しかし、この種の検索機構は多くの問題を抱えている。また、そこ稼動は温度変化の影響を受けるため、該製品を生産、調整、販売することは困難である。
図8は、通信機器で使用される64QAM変調方式800を示す。
種々のスマートフォンまたはタブレットを含む通信機器は、直交振幅変調(QAM)と呼ばれる変調方式を使用する。QAMの数値は、常に1x1のサイズである2次元チャート上のポイント数を定義する。ポイントの増加に伴い、ポイントの密度は高まる。ポイントの位置を正確にし、モデムが容易に決断することができるように、信号はクリーンでなければならない。位相雑音は、データスループットを制限するボトルネックの1つである。システムレベルにおいて、位相雑音は統計的パラメータであり、同電力で角度が変化する場合にベクトルが動作するよう、変調ポイントを曲線に沿い移動させる。曲線上における特定の変調ポイントの変動が多い場合、モデムはポイントが属する位置を判断することが困難になり、エラーにフラグを立てる。
QAMにおいて、デルタφまたはデルタ位相は、データを正しく復調することが可能な角度における最大誤差である。ポイントがデルタφの位相だけ移動すると、それは異なるポイントとして理解され、変調方式は時に多くの誤差を有するであろう。データを理解するために、256QAMは約3度の位相誤差を許容し、64QAMは約7度の位相誤差を許容する。2つの別々の信号間でより良い角度を得ることにより、Hzあたりの情報量をはるかに増やし、変調方式のデータレートをはるかに上げることを可能とする。これは多くの点で非常に有利であり、バッテリ寿命を延長することもある。
提案された超低位相雑音周波数シンセサイザを用い、改善された位相雑音を度単位に変換すると0.04度より優位になる。これは、基本的に変調方式に変換すると、はるかに高い変調範囲を容易にすることができる。換言すれば、グラフ800上のポイントは、より高い変調レベルにはるかに多くのポイントが存在するので、非常に密度が高まる可能性がある。ポイントは混雑し得るが、位相雑音が非常に良好であれば、位相雑音に問題がない場合においても、位相雑音を区別することは容易である。より良好な位相雑音を用いることで、1Hzにおいてより多くの情報を伝送することが可能となるであろう。同一のチャンネルでは、より多くの情報を符号化およびデコードすることができる。基本的には、より良好なデータレートを得ることができることを意味する。
図9は、PLLにロックされていない周波数領域(スペクトル分析器)における例示的な自走電圧制御発振器(VCO)の位相雑音プロット900を示す。
前述の通り、位相雑音は、システムの性能に大きな影響を与える可能性があるため、多くのRFおよび無線通信システムに対する重要要素である。位相雑音は、時間領域の不安定性によって引き起こされる、波形の位相における急速で短期間のランダムな変動に対する周波数領域表現であり、「ジッタ」とも称される。
例えば、スケールが振幅対周波数である周波数領域では、100MHzの周波数は、正確に100MHzに留まる単一の線のように見えることが理想的である。しかし現実的には、実験室の現代的な装置では、振幅と周波数は1本の線のようには見えないが、下降に伴い広がるスカート902において、1本の線のように見えるようになる。位相雑音プロット900は、正確に所望された周波数f0を中心に左右のスカート902のように見える。スカート902の性質、高さ、幅は、位相雑音がシステムまたはシステムの性能にどのように影響を与えるかを決定づける。従って、システムの性能を向上させるには、可能な限り位相雑音を最小にすることが望ましい。
位相雑音は、短期間の周波数安定性を表す別の用語である。周波数源により生成された信号は、実際的に必ずしも「クリーン」ではない。その周波数は必ずしも所望の値で安定するとは限らない。これは、周波数シフトである「位相雑音」、すなわち、主周波数の異なるレートおよび異なる振幅で小さな周波数シフトを有する。これは、異なるレートおよび振幅における中心周波数f0を中心に変化する。時間領域では、位相雑音はジッタと呼ばれることもある。長期間の周波数安定性は、時間の経過または温度とともに変化する中心周波数ドリフトである。
図10は、PLLにロックされた周波数領域(スペクトル分析器)における例示的な自走電圧制御発振器(VCO)の位相雑音プロット1000を示す。
上方線1004は、自走VCO位相雑音であり、PLLがPLLにロックされる以前のものであり、下方線1002は形成されたVCO位相雑音である。PLLでは、VCOを基準周波数にロックする原理を用い、ループ帯域幅に関連した量で、VCOの位相雑音を減衰させる。ループ帯域幅外では、VCO雑音はPLLなしの位相雑音とほぼ同一の状態であるが、内部ループ帯域幅はメインキャリアからもたらされるオフセット周波数の減少に伴い更に減衰する。ループ帯域幅を超える程の非常に高い周波数において、位相検出器の補正信号が非常に速い変化または外乱に対するVCOへの到達に十分な速度ではないので、ロックにはほとんど影響を及ぼすことはない。しかし、ループ帯域幅内または低周波数において、補正されたVCOの位相雑音は、自走VCOの位相雑音よりもはるかに低くなる。周波数f0の中心に近いすべての周波数は、検出および補正が容易である。
図11は、(a)例示的なPLLにおける位相雑音のシミュレーション、および(b)実際の測定値における2つのプロット1、100を示す。
図11(a)は、例示的なPLLの位相雑音のシミュレーショングラフを示す。シミュレーショングラフは、位相雑音に寄与するすべてのコンポーネントの寄与を含む例示的なPLLの全体的な位相雑音を示す。シミュレーショングラフは、位相雑音の第1、第2及び第3の領域1102,1104及び1106を示す。キャリアに非常に近い第1の領域1102は、基本的に、温度制御水晶発振器(TCXOまたは他の基準クロック装置)などの基準クロックから生じる急峻な線を描く。第1の領域はTCXOのノイズに20logNを乗じたものを示し、Nは出力周波数とクロック周波数の比である。第2の領域1104は、基本的にデジタル位相検出器のノイズフロアに20logNの同じ比率を乗じたフラット位相雑音を示す。第3の領域1106は、ループ帯域幅及びロック現象の影響を受けない固有のVCO位相雑音である急峻な線を描く。破線1108は、ループ帯域幅内のVCOの「補正された」位相雑音を示す。平坦な領域の下側において、補正されたVCOの位相雑音は、位相検出器のノイズフロアの下にその比で乗算されているため、全体の結果には影響しない。例示的なPLLにおける位相雑音の実際の測定が、図11(b)に示されているので2つの曲線の類似性を明確に見ることができる。
図12は、閉ループPLLの位相雑音プロット1200を示し、ループ帯域幅内の位相検出器乗算数20 * LOG(N)の影響を明確に示している。位相雑音プロット800は、搬送周波数f0の両側の位相雑音を示す。なお、左側は右側の鏡像である。キャリア両側の位相雑音は、バンドパスフィルタを通過しているように見える。
図示されているように、ループ帯域幅内の帯域内位相雑音は、フラットな形状であり、位相検出器および/または基準クロックノイズに20logNを掛けたものと等しい。ループ帯域幅の時点で位相雑音は上昇し、再び下降する。これは、自走VCOの位相雑音および位相検出器の組み合わせ、3dBを付加することによりもたらされる。上側の直線1202は、N1における位相検出器により寄与される位相雑音を示し、下側の直線1204は、N2における位相検出器により寄与される位相雑音を示す。2つの異なる「N」数により、平坦領域に位相雑音に差があることが分かる。位相検出器は、Nの値がより高い場合に、より高い帯域内位相雑音に寄与する。
従って、低位相雑音を達成するためには、a)可能な限り最小の固有位相雑音を有する位相検出器および基準クロックのような構成要素を選択すること、およびb)可能な限り比数Nを低い数値にすることが必須である。
図13は、キャリアからのΔfオフセット周波数において、1Hz帯域幅における位相雑音の測定項のプロット1300を示す。
位相雑音の表現は、通常、キャリアc電力レベルPsに対するdBc、すなわちdBであり、換言すると、1Hzの帯域幅において、1Hz当たりの搬送波との比較における高低差による。この用語は、基本的にはキャリアからもたらされるΔfにおける位相雑音dBc per Hertz(dBc / Hz)に使用される。
測定方法の一例として、AFが10KHzと仮定すると、スペクトラム分析器により位相雑音パワーレベルPssが−70dBmのレベルで測定される。また、キャリアパワーレベルPsが10dBmのレベルで測定された場合、キャリアからの10KHzでのPs 10dBmとPssB −70dBmとの比は80dBなので、キャリアからの10KHzの位相雑音は−80dBc / Hzである。
多くのシステムにおいて、性能を評価するための重要なパラメータは、キャリアからの単一の周波数オフセットで測定された位相雑音ではなく、1つのオフセット周波数から別の周波数への積分された位相雑音である。以下に、積分位相雑音を定義するための、4つの異なる式と項目を示す。
例えば、最初の式において位相雑音をdBcで定義する。第2の式によって度単位に変換することができる(学習変調スキームに関して)。さらなる方程式を用い、位相雑音は、Hzおよび時間領域の位相ジッタ秒で変換することも可能となる。
図14は、例示的な二重ループPLLの一般的なブロック図1400を示す。二重ループ設計の主な目的は、数Nを減少させることである。
二重ループPLL1400は、メインPLL1402と称される上部PLL1402と、基準PLL1404と呼ばれる下部PLL1404とを含む。マスタークロックとして動作するTCXO1406は、PLL1402および基準PLL1404を含む。
基準PLL1404は、第1の位相検出器1414と、基準周波数で動作する単一周波数の第1のVCO1416とを含む。基準周波数Frは、ダウンコンバートミキサ1412の第1の入力に供給される。
メインPLL1402は、出力周波数範囲F1〜F2を生成する第2の位相検出器1408および、第2のVCO1410を含む。出力周波数範囲F1〜F2のサンプルは、ダウンコンバートミキサ1412の第2の入力に供給され、単一基準周波数Frと混合される。ダウンコンバートミキサ1412からの出力ははるかに低い周波数(F1−F2)−Fr.にある。
低下した周波数は、値N1の分周器1418を介し第2の位相検出器1408に伝送される。
従って:a)ダウンコンバートミキサ1412を使用しない場合:F1−F2= NxFcb)ダウンコンバートミキサ1412を使用する場合:(F1−F2)−Fr= N1xFc となる。その結果、数Nが減少し下記の数式となる:N1/N = ((F1−F2) − Fr)/(F1−F2).
数N1は、基本的には、分周器1418がミキサ1412の出力を分周し、第2の位相検出器1408に供給するために使用する分周数である。ミキサ1412からの出力が元の周波数範囲よりはるかに低い周波数にあるので、N1の値は最小値として設定される。
例を挙げると、a)Fc = 1MHz、b)F1−F2 = 10,000−11,000MHzとする。次に、N = 10,000〜11,000とする。ここで、Fr = 9000MHzの場合、((F1−F2)−Fr)= 1000−2000MHzとなる。次に、N 1 = 1,000−2,000とする。従って、Nの値は11000から2000に減少する。dBでは、15dBの比率である。これは、位相雑音が15dBの倍数で減少することを意味する。
本実施例における二重ループ設計の欠点は、メインPLLの数Nを好適に減らす一方、デジタル位相/周波数検出器を含む基準PLLが全体的な出力位相雑音に寄与する主要な要因になることである。
図15は、例示的なサンプリングPLLの一般的なブロック図1500を示す。
サンプリングPLL1500は、TCXO1502、コム発生器1504、サンプリング位相検出器1506、ループフィルタ1508、およびVCO1510を含む。該サンプリングPLL1500において、デジタル位相/周波数検出器および分周器は含まれない。従って、乗算してシステムの性能に影響を与える可能性のあるデジタルノイズフロアは生成されない。
TCXO1502は、クロック信号Fclockをコム発生器1504に供給する。コム発生器1504は、周波数Fclockを用いて、入力正弦波信号を入力正弦波信号と同じ周波数の非常に狭いパルスの出力信号に変更する装置である。
コム発生器1504から出力されたパルスは、サンプリング位相検出器1506への制御信号として使用される。サンプリング位相検出器1506は、VCO1510からの周波数FoutのRF信号を受信する。また、サンプリング位相検出器1506は、スイッチとして働く2つのダイオードをも含み、コム発生器1504からの狭パルスに基づきダイオードを開閉することによりRF信号をサンプリングするために働く。生成されたサンプリング電圧Vtは、コンデンサに「保持」され、次のサンプリング周期までバッファリングされる。電圧サンプルは常に同一レベルにある。従って、サンプリング電圧検出器1506によりDC電圧Vtが生成される。ループフィルタ1508はDC電圧Vtを純化およびフィルタリングし、VCO1510に供給してVCO周波数Fout−Fout = Fclock * Nを制御する。ここで、Nは「コム」発生器におけるNスペクトル高調波線である。
図16は、インパルスまたはコム発生器1504が正弦波1602から狭パルス1604への信号の波形の変化方法を示す。周波数源1606は、周波数F1および時間周期T1の入力正弦波1602を生成する。
コム発生器1504は、入力正弦波1602に対し同期間T1を有する一連の非常に狭いパルス1604へと変換し、パルス領域を時間領域のパルス幅tpへと変換する。例えば、入力正弦波1602の周波数が100MHzである場合、インパルス列発生器1504は、同じ周波数における一連の非常に急峻な狭パルス1604を生成する。
図17は、周波数領域におけるコム発生器1504の例示的な出力1700を示す。
周波数領域(スペクトラムアナライザ画面)において、コム発生器1504の出力1700は、「コム」、すなわち非常に高い周波数まで伸びる線の列が櫛のような形に見える。理論的には、クロックパルスの帯域幅が微小である場合、ラインの行は無限大と等しい振幅で現れる。出力1700は一連した線のように見え、線の間隔は初期周波数と同じである。一例では、初期周波数が1GHzであれば、ラインのスペクトルは1GHz離れている。
図18は、第1の実施形態において提案された、超低位相雑音周波数シンセサイザのブロック図1800を示す。
超低位相雑音周波数シンセサイザ1800は、2つの位相ロックループ(PLL)を含む。一方はメインPLL1810であり、他方はサンプリングPLL1818である。メインPLL1810は、可変周波数範囲の少なくとも1つのクロック信号Fc2を生成するための、高周波低雑音のダイレクトデジタルシンセサイザ(DDS)1802を備える。高周波低雑音DDS1802は、少なくとも1つのソフトウェア制御可能命令および1つのDDSクロック信号からの入力を受信することにより、可変周波数範囲における少なくとも1つのクロック信号Fc2を生成する。少なくとも1つのクロック信号Fc2の周波数は、少なくとも1つのDDSクロック信号の周波数よりも常に低い。少なくとも1つのDDSクロック信号は、第1固定分周器1814により生成される。高周波低ノイズDDS1802は、生成された可変周波数範囲の少なくとも1つのクロック信号Fc2を、デジタル位相周波数検出器1804へと転送する。
デジタル位相周波数検出器1804は、2方向から来る2つの信号を比較し、少なくとも1つの信号を生成する。1つの信号は、高周波低雑音DDS1802により生成された可変周波数範囲における、少なくとも1つのクロック信号Fc2である。第2の信号は、第2の固定周波数分割器1812により生成された周波数Fif / 2における、少なくとも1つの信号である。デジタル位相周波数検出器1804は、これら2つの信号を比較し、少なくとも1つの第1制御電圧Vを生成し、第1の電圧制御発振器(VCO)1806へと転送する。第1の電圧制御発振器(VCO)1806は、受信した少なくとも1つの第1の制御電圧Vt1から周波数Foutにおける、少なくとも1つの出力信号を生成する。メインPLL1810は、ダウンコンバートミキサ1816をさらに含む。
サンプリングPLL1818の主な役割は、少なくとも1つの出力信号Foutに存在する位相雑音を低減する際にメインPLL1810を補助することである。サンプリングPLL1818は、温度補償水晶発振器(TCXO)1824を含み、固定単一周波数Fc1のクロック信号、少なくとも1つの第2の制御電圧Vt2および基準電圧制御発振器(VCO)1820を生成するサンプリング位相検出器1822(これはコム発生器およびサンプリング位相検出器を含む)を含む。
注目すべき重要点は、サンプリング基準PLL1818は、他の二重ループ設計とは異なり、サンプリング位相検出器1822を使用することである。サンプリングPLL1818は、デジタル位相周波数検出器1804、または第1の固定周波数分割器N 1 1814のような種類のデジタル装置を使用しない。同時に、サンプリングPLL1818中に存在する温度補償水晶発振器(TCXO)1824も、非常に低雑音の発生装置である。上記の理由により、サンプリングPLL1818からメインPLL1810への位相雑音の寄与はごくわずかとなる。基準電圧制御発振器(VCO)1820は、少なくとも1つの基準信号Frを生成し、それをダウンコンバートミキサ1816に向けて転送する。サンプリングPLL1818は、様々な周波数シンセサイザの一部であるとともに、同じ機器内のアップおよびダウン変換プロセスのすべてのシステムのスタンドアロン周波数源として、関連するすべての通信および同様のシステムにおいて主要な役割を果たす。
受信された周波数の少なくとも1つの基準信号Frおよび少なくとも1つの周波数出力信号Foutに基づき、ダウンコンバートミキサ1816は、周波数F、fの少なくとも1つの中間信号を生成し、第2の固定周波数分割器1812に向けて転送する。第2の固定周波数分割器1812は、到来する少なくとも1つの周波数信号Fifを所定の係数で除算することにより、周波数の少なくとも1つの信号Fif12を生成する。第2の固定周波数分割器1812は、生成された少なくとも1つの周波数の信号Fif12をデジタル位相周波数検出器1804へと転送する。第1のVCO1806は、少なくとも1つの出力信号Foutを第3の固定周波数分割器1808に転送し、少なくとも1つの最終出力信号Foutfinalを生成する。
分周器1812は任意であり、メインPLLはFifの除算なしに動作し得ることが重要となる。
上記の開示を一例と共に説明すると、例えばTCXO1824が固定単一周波数Fc1250MHzにおける少なくとも1つの第1クロック信号を生成するとする。サンプリング位相検出器1822は、固定単一周波数Fc1250MHzの少なくとも1つの第1クロック信号をサンプリングすることによって第2制御電圧Vt2を生成し、固定単一周波数Fc1250MHzの少なくとも1つの第1のクロック信号のサンプリングされた値を基準電圧制御発振器(VCO)1820へと転送する。基準電圧制御発振器(VCO)1820は、少なくとも1つの基準信号Frを生成し、ダウンコンバートミキサ1816に向けて転送する。一例では、基準VCO1820は、1175GHzと12.75GHzのサンプリング周波数を有する2つの基準信号を生成する。
実地例において、第1の分周器1814は、生成された2つの基準信号11.1GHzと12.75GHzとを所定の係数4で除算し、少なくとも1つのDDSクロック信号を生成する。高周波低ノイズDDS1802は、少なくとも1つのDDSクロック信号を受信し、かつ少なくとも1つのソフトウェア制御可能命令に基づき、0.525GHzから1GHzまでの可変周波数範囲における少なくとも1つのクロック信号Fc2を生成する。
実施例において、第1のVCO1806は、9.8GHzから11.7GHzまでの範囲における周波数Foutの少なくとも1つの出力信号を生成する。ダウンコンバートミキサ1816は、周波数9.75GHz〜11.7GHzの少なくとも1つの出力信号を、周波数11.75GHzまたは12.75GHzの2つの基準信号Frと混合し、1.05GHz〜2GHzの周波数範囲を有する少なくとも1つの中間信号Fを生成する 。少なくとも1つのクロック信号Fc2が0.525GHzから1GHzの範囲であるので、第2の固定周波数分割器1812は、少なくとも1つの中間信号Fifを所定の係数2で除算し、少なくとも1つの周波数信号Fif / 2は0.525GHzから1GHzの範囲である。
第3の固定分周器1808は、4.9GHzから5.85GHzまでの少なくとも1つの最終出力信号Foutfinalを生成するため、9.8GHzから1 1.7GHzの範囲の少なくとも1つの出力信号Foutを所定の係数2で除算する。4.9GHz〜5.8GHzの周波数範囲は、基本的にはスマートフォン(Wi−Fi 5GHz帯)の標準設計からもたらされる。より高い出力周波数9.8GHz〜11.7GHzに対し、周波数シンセサイザ1800のチップ設計を実施することがより容易かつ比較的安価であり、故に少なくとも1つの出力信号Foutを2で除算し、4.9GHz〜5.8GHzの範囲で少なくとも1つの最終出力信号Foutfinalを生成する。
ダウンコンバートミキサ1816は、少なくとも1つの出力信号Foutの周波数を低下させ、第2のクロック信号と帰還信号の周波数の比を減少させる。少なくとも1つの出力信号Foutを直接的にデジタル位相周波数検出器1804に供給するのではなく、はるかに低い周波数の少なくとも1つの信号を生成するよう混合され、第2の固定周波数分割器1812の値をはるかに低下させる。
超低位相雑音周波数シンセサイザ1800に存在する主要位相雑音は、高周波DDS1802と第2の固定分周器1812に存在する雑音との積によるものであるため、第2の固定分周器1812の値が少なくなるに伴い、超低位相雑音周波数シンセサイザ1800において生成される位相雑音は、より少なくなる。従って、第2の固定分周器1812が2に等しいときには、DDS信号ノイズに2を掛け、超低雑音を達成する。
周波数の比が減少すると、最終出力信号Foutfinalの位相雑音が減少する。比較周波数ははるかに低く、故にメインPLL1810の内部で雑音が乗算される数Nは非常に小さくなる。一例では、第2の固定周波数分周器の比= 2は、単一のPLL設計と比較し、最終出力信号Foutfinalの位相雑音を20〜40dBだけ低減し、より高いデータ転送速度での変調方式を改善し得る。例えば、標準PLLシンセサイザを使用したキャリアからの100KHzΔfにおける位相雑音は、約−106dBc / Hzである。提案された周波数シンセサイザ1800において、キャリアからの100KHzのΔfでの位相雑音は−130dBc / Hzの範囲にあり、24dBの大幅な改善をもたらす。
このように、位相雑音における24dBの大幅な改善は、より複雑な変調方式の実現を可能にする。例えば、現在の256QAMの代替として、位相雑音が20dB以上の要因により低減され得る場合、4096QAMの変調方式が許容され得る。換言すれば、同じ帯域幅では、はるかに高いデータレートを有する変調方式を使用することが可能となり、従ってチャネルの効率が向上する。
実用的な態様において説明すると、超低位相雑音周波数シンセサイザ1700は、Wi−Fiシステムにおける10%のコスト削減、10%のバッテリ寿命の改善、および20〜50%のWi−Fiデータレートの可能性を提供し、PA、LNA、スイッチおよび他の関連技術を有するスマートフォンまたは他の集積回路の設計者および製造業者、モジュールメーカーおよびベンダーにより使用される、携帯電話およびモバイルアプリケーション、または他の無線通信システムにおける大きな市場の可能性を秘めている。
要約すると、超低位相雑音周波数シンセサイザ1800における位相雑音を低減する際に達成される劇的な改善は、a)逓倍数N2を低減するためのデュアルPLLアプローチの使用、b)サンプリングPLL1818の使用、c)メインPLL1810への低雑音かつ高周波数入力を提供するためのDDS1802の使用、およびd)メインPLL1810への高周波数デジタル位相周波数検出器1804の使用に基づく。
本実施形態では、超低位相雑音周波数シンセサイザ1800は、モジュールの形態で実装される。本実施形態の別の形態では、超低位相雑音周波数シンセサイザ1800の設計は、大型モジュールの一部としてだけでなく、フロントエンドモジュールの一部となり得る独立した別個のチップとしても実装することができる。該シンセサイザは、例えばSiGeまたはGaAsのような高度な技術で実施することができるが、これらに限定されない。
超低位相雑音周波数シンセサイザ1800の他の実用的な1つの態様として、デジタルプリディストーション機構に起因する非線形性を除去するために使用され得ることが挙げられる。超低位相雑音周波数シンセサイザ1800は、送信信号をダウンコンバートするために、高リニアリティミキサと共に使用される。解決策として提案された機構は、受信経路の使用ではなく、受信経路自体により生成されるすべての非線形性の除去を意図する。これは、信号サンプリングのための機構、超低位相雑音周波数シンセサイザ1800、ミキサ、A / D変換器、受信経路用のLNAを有する電力増幅器を収容するフロントエンドモジュール内で行われる。上記の方法により、DPDデータ抽出全体が同じ部分内で発生し、電力増幅器自体と他の歪みの最小値が送信信号に加えられる。接続されたSOCは、送信信号の非線形性と、受信経路の使用または他のダウンコンバージョンに関する、はるかに小さい、むしろ極微量の非線形性の部分とを含むデジタルデータの提供を可能とする。
図19は、第2の実施形態において示唆される、超低位相雑音周波数シンセサイザのブロック図1900を示す。
低位相雑音周波数シンセサイザ1900は、2つの位相ロックループ(PLL)を含む。一方はメインPLL1912であり、他方はサンプリングPLL1918である。本実施形態では、超低位相雑音周波数シンセサイザ1900は、メインPLL1912およびサンプリング基準PLL1918双方に入力クロック信号を提供する、単一のTCXO(温度補償水晶発振器)1902を備える。
メインPLL1912は、分数Nシンセサイザチップ1904、一次電圧制御発振器(VCO)1910および、ダウンコンバートミキサ1916を含む。フラクショナルNシンセサイザチップ1904は、高周波デジタル位相検出器1906および、ソフトウェア制御可能な可変周波数分周器N1908を含む。
TCXO1902は、生成された固定周波数Fcの少なくとも1つのクロック信号を、フラクショナルNシンセサイザチップ1904内に位置する高周波デジタル位相検出器1906へと転送する。一方で、高周波数デジタル位相検出器1906は、固定周波数Fcの少なくとも1つのクロック信号を受信する。一方、高周波数デジタル位相検出器1906は、ソフトウェア制御可能な可変周波数分周器N1908により生成された周波数Fif / Nの少なくとも1つの信号を受信する。高周波デジタル位相検出器1906は、これらの2つの信号を比較し、少なくとも1つの第1の制御電圧Vnを生成する。次いで、生成された少なくとも1つの第1の制御電圧Vt1を、第1のVCO1910へと送る。第1のVCO1910は、受信した少なくとも1つの第1の制御電圧Vt1から、周波数Foutの少なくとも1つの出力信号を生成する。
サンプリングPLL1918の主な役割は、メインPLL1912が少なくとも1つの出力信号Foutに存在する位相雑音の低減に対する補助である。サンプリングPLL1918は、サンプリング位相検出器1922および基準電圧制御発振器(VCO)1920を含む。
ここで注目すべき重要なことの1つは、サンプリング位相検出器1922の適用である。サンプリングPLL1918は、デジタル位相検出器1906またはソフトウェア制御可能な可変周波数分周器N1908のような種類のデジタル装置を使用しない。これらの理由により、サンプリングPLL1918からメインPLL1912への位相雑音の寄与はごくわずかとなる。
サンプリング位相検出器1922は、TCXO1902によって生成された同じ固定周波数Fcの少なくとも1つのクロック信号を受信し、少なくとも1つの第2の制御電圧Vt2を生成し、それを基準VCO1920へと転送する。基準VCO1920は、少なくとも1つの基準信号Frを生成し、それをダウンコンバートミキサ1916に向けて転送する。
受信された周波数Frにおける少なくとも1つの基準信号および周波数Foutにおける少なくとも1つの出力信号に基づき、ダウンコンバートミキサ1916は、周波数Fifにおける少なくとも1つの中間信号を生成し、分数Nシンセサイザチップ1904内に位置するソフトウェア制御可能な可変分周器N1908に向けて転送する。ソフトウェア制御可能な可変周波数分周器N1908は、周波数Fif / 2の少なくとも1つの中間信号を少なくとも1つのNの可変値で除算することにより周波数Fif / Nの少なくとも1つの信号を生成する。フラクショナルNシンセサイザチップ1904は、適切なソフトウェア命令を実行することによりNの値を変化させる。ソフトウェアで制御可能な可変分周器N1908は、生成された周波数Fif / Nの少なくとも1つの信号を、デジタル位相検出器1906へと転送する。
第1のVCO1910は、少なくとも1つの出力信号Foutを第1の固定周波数分割器1914に向けて転送し、少なくとも1つの出力信号Foutを所定の係数で除算することにより少なくとも1つの最終出力信号Foutfinalを生成する。
第2の実施形態を例に挙げて説明すると、例えばTCXO1902が固定周波数Fc100MHzの少なくとも1つのクロック信号を生成するとする。メインPLL1912およびサンプリングPLL1918の両方が単一のTCXO1902により供給される。サンプリングの原理および、非常に低い雑音の発生装置の役割を果たす入力クロックTCXO1902の存在により、サンプリングPLL1918の位相雑音は一般に非常に低い。
サンプリング位相検出器1922は、固定周波数Fc100MHzの少なくとも1つのクロック信号に基づき第2の制御電圧Vt2を生成し、第2の制御電圧Vt2を基準VCO1920に向けて転送する。基準VCO1920は、少なくとも1つの基準信号Frを生成し、それをダウンコンバートミキサ1916に向けて転送する。一例では、基準VCO1920は、1.11GHzおよび12.75GHzの周波数の2つの基準信号を生成する。
実施例において、第1のVCO1910は、9.8GHzから11.7GHzまでの範囲における周波数Foutの少なくとも1つの出力信号を生成する。ダウンコンバートミキサ1916は、周波数が11.75GHzかつ12.75GHzの2つの基準信号および、9.8GHzから117GHzの範囲における周波数Foutの少なくとも1つの出力信号を混合し、少なくとも1つの周波数の中間信号を生成する。
フラクショナルNシンセサイザチップ1804は、固定周波数Fcの少なくとも1つのクロック信号に基づき、周波数Ff = Fif / Nの少なくとも1つのフィードバック信号を生成するように、ソフトウェア制御可能な可変分周器N1808の値を決定する。
4.9GHz〜5.8GHzの周波数範囲は、基本的にはスマートフォン(Wi−Fi 5GHz帯)の標準設計からもたらされる。低位相雑音周波数シンセサイザ1900のチップ設計をより高い出力周波数9.8GHz〜11.7GHzに対して実施することは、より簡単で比較的安価であり、故に出力周波数を2で除算し4.9GHz〜5.8GHzの範囲で出力周波数を得る。
ダウンコンバートミキサ1916は、出力信号Foutの周波数を低下させ、第2のクロック信号およびフィードバック信号の周波数の比を減少させる。出力周波数Foutをデジタル位相検出器1906に直接供給する代わりに、混合しはるかに低い周波数、従ってNの値をはるかに低くする。周波数Fcの少なくとも1つのクロック信号と周波数Ffの少なくとも1つのフィードバック信号との比が減少すると、最終出力信号Foutfinalの位相雑音が減少する。フィードバック周波数が下がる故に、メインPLL1912内でノイズが乗算される数Nも低下する。出力周波数Foutが11GHzの範囲にあり、100MHzのクロックと比較されなければならない場合、11GHzと100MHzの比Nは約100であるが、出力周波数Foutが混在する場合 ダウンコンバートミキサ1916によって1GHzに変換される場合、1GHzと100MHzの比Nは、100となる代わりに10のみとなり得、それにより低位相雑音周波数シンセサイザ1900の位相雑音を大幅に低減する。
低位相雑音周波数シンセサイザ1900の位相雑音の改善は、a)倍数Nを減少させるためのデュアルPLLの使用、b)雑音寄与を無視し得るように、基準PLLとしてのサンプリングPLL1918の使用、c)高周波の低ノイズTCXOクロック1902を使用し、メインPLL1912への高周波入力の提供に基づく。
第2の実施形態では、超低位相雑音周波数シンセサイザ1900は、モジュールの形態で実装される。本実施形態の別の形態では、超低位相雑音周波数シンセサイザ1900の設計は、大型モジュールの一部としてだけでなく、フロントエンドモジュールの一部となり得る独立した別個のチップとしても実装することができる。超低位相雑音周波数シンセサイザ1900は、例えばSiGe又はGaAsのような高度な技術で実施することもできる。
図20は、第3の実施形態で示唆されるサンプリング位相同期回路(PLL)システムのブロック図2000を示す。
サンプリングPLLシステム2000は、温度補償水晶発振器(TCXO)2002、コム発生器2004、サンプリング位相検出器2006、双方向DCスイッチ2008、同期回路2010、電圧制御発振器(VCO)2012、およびデジタル位相周波数検出器2014を含む。TCXO 2002は、周波数Fczの少なくとも1つのクロック信号を生成するよう構成され、信号はコム発生器2004およびデジタル位相周波数検出器2014の双方に印加される。サンプリングPLLシステム2000は、2つのPLL回路を含む。一方はサンプリングPLL回路2016であり、他方はデジタルPLL回路2018である。
本実施形態における動作の原理は、以下の通りである:最初に、双方向DCスイッチ2008は、デジタル位相周波数検出器2014を用い閉じられた状態である。これにより、デジタルPLLループ2018のみが動作した状態にあり、VCO 2012は、基準クロックTCXO 2002により生成された周波数Fcの少なくとも1つのクロック信号にロックされる。デジタル位相周波数検出器2014はまた、少なくとも1つのロック検出信号Vidを生成する。
VCO 2012が基準クロックTCXO 2002によって生成された周波数Fcの少なくとも1つのクロック信号にロックされると、デジタル位相周波数検出器2014によって生成された少なくとも1つのロック検出信号Vidは、双方向DCスイッチ2008をサンプリングPLL回路2016へと変更する。これにより、サンプリングPLL回路2016は閉じられ、デジタルPLL回路2018が開放される。VCO2012は既に正しい周波数でロックされているので、サンプリングPLL回路2016は閉じた状態が保たれる。ここで注目すべき重要事項は、ループフィルタ2010がサンプリングPLL回路2016とデジタルPLL回路2018の両方に共通であることである。ループフィルタ2010は、VCO2012に印加される右同調電圧Vtに充電される複数の抵抗及びコンデンサから構成されているので、サンプリングPLL回路2016が閉じられ、デジタルPLL回路2018が開放される際に、ループフィルタ2010内に存在する複数の抵抗器およびコンデンサは、そのステップにおいてそれらの同調電圧を変化させない。換言すれば、デジタルPLL回路2018は、TCXO 2002によって生成された正確な周波数でVCO 2012をロックするために使用され、サンプリングPLL回路2016は、低位相雑音を得るために使用される。
双方向DCスイッチ2008は、デジタル位相周波数検出器2014によって生成されたロック検出信号Vidの状態に基づき、サンプリング位相検出器2006とデジタル位相周波数検出器2014との間で切替可能に構成される。例えば、双方向DCスイッチ2008は、ロック検出信号Vidがローレベルの際にデジタル位相周波数検出器2014に接続され、ロック検出信号Vidがハイレベルの際にサンプリング位相検出器2006に接続されるように構成される。
第3の実施形態では、ロック検出信号Vwが低い場合に、双方向DCスイッチ2008、ループフィルタ2010、VCO2012およびデジタル位相周波数検出器2014は、デジタルPLL回路2018を形成する。一方、ロック検出信号Vidがハイレベルの際、コム発生器2004、サンプリング位相検出器2006、双方向DCスイッチ2008、ループフィルタ2010、およびVCO 2012はサンプリングPLL回路2016を形成する。
前述の様に、最初はロック検出信号Vdがロック解除状態におけるためにローレベルである故に、双方向DCスイッチ2008は、デジタル位相周波数検出器2014に接続されている。デジタルPLL回路2018において、デジタル位相周波数検出器2014は、周波数Fcの少なくとも1つのクロック信号と、周波数Frの少なくとも1つの出力信号との比較に基づき、第1のDC出力信号Vtdを生成し、ループフィルタ2010フィルタ 第1のDC出力信号Vtdを生成して制御電圧Vtを生成し、VCO2012は、制御電圧Vtに基づき出力信号周波数を生成する。実施例では、VCO2012は、デジタル制御ループ2018へのソフトウェア制御により選択された周波数Frof1.175GHz、または12.75GHzの出力信号のいずれかを生成するように構成される。
デジタルPLLループ2018が出力周波数Frでロックされるとすぐに、ロック検出信号Vidがハイレベルになり、双方向DCスイッチ2008はデジタル位相周波数検出器2014から切断され、サンプリング位相検出器2006に接続し、サンプリングPLL回路2016を形成する。
一度ロックされると、デジタル位相周波数検出器2014からのロック検出器信号Vidは、双方向DCスイッチ2008を制御し、サンプリングPLL2016に切替える。ループフィルタ2010は、VCO2012の正しい同調電圧Vtに既に充電されている複数のコンデンサおよび抵抗を含み、複数のコンデンサおよび抵抗の電圧は「ジャンプ」による変化が不可能なので、VCO2012は同じ制御電圧Vtdを受け続けることが可能となる。サンプリングPLLシステム2000は、同じ周波数でロックされた状態であるが、この場合はサンプリング位相機構を介する。
サンプリングPLLループ2016において、コム発生器2004は、周波数Fcの少なくとも1つのクロック信号を受信し、少なくとも1つのコム信号Fcombを生成する。少なくとも1つのコム信号Fcombは、基本的に、複数の狭パルスであり、TCXO2002により生成された少なくとも1つのクロック信号の周波数である同一の周波数Fcで繰り返される。少なくとも1つのコム信号Fcombを受信した後のサンプリング位相検出器2006は、少なくとも1つのコム信号Fcombに基づき第2のDC出力信号Vtsを生成する。ループフィルタ2010は、第2のDC出力信号Vtsに制御電圧Vtbを生成し、制御電圧Vtに基づく出力周波数Frによりロックされた状態を保つ。
デジタル位相周波数検出器2014によるロックを実行した際に、第1のDC出力信号Vtdは第2のDC出力信号Vtsと等しくなる。更に、ループフィルタ2010は、サンプリングPLL回路2016およびデジタルPLL回路2018に共通であり、デジタルPLL回路2018からサンプリングPLL回路2016へ、およびその逆に切り替わる間に、同様の制御電圧Vtsを維持する。
別の特徴として、サンプリングPLL回路2010がクロック信号の位相によりロックを失った場合であっても、アクティブであるロック検出信号Vidがローレベルになり、デジタル位相周波数検出器2014を使用し、双方向DCスイッチ2008をデジタルPLL回路2018のクロック信号への再ロックを可能にすることが挙げられる。
本実施形態では、サンプリングPLLシステム2000は、アナログ機能を置き換えるデジタル回路を有する独立したチップ形態により実装される。サンプリングPLLシステム2000は、システムオンチップ(SoC)上のブロックとして、またはモジュールの一部として実装されてもよい。サンプリングPLLシステム2000は、超低位相雑音周波数シンセサイザ1800および2000でも使用することができる。
本実施形態では、デジタルPLL回線2018は、デジタルPLL回線2018が正しい周波数でロックするようにソフトウェア制御されるので、常に正しい周波数でロックする。デジタル位相周波数検出器2014は、最初にVCO 2012と基準クロックFcとの距離に関わらず、常に任意の距離からロックすることができる。従って、サンプリングPLLシステム2000におけるデジタルPLL回線2018の使用は、サンプリングPLL回線2016がロック範囲外へロックすることが不可能な問題を克服する。デジタルPLL回路2018を使用して、VCO 2012を正しい周波数でロックし、サンプリングPLL回路2016に切り替え、低ノイズを得る。また、システムが広帯域RF VCO 2012で動作し、正しい周波数でロックされることを保証する。これは、信頼性の低い検索機構を排除し、確かなロック検出表示を提供することにより、すべての条件および温度条件におけるロックを保証する。デジタル位相周波数検出器2014は、任意の所望の周波数でVCO 2012をロックすることが可能となるので、サンプリングPLL回路2016において広帯域VCO 2012を使用することを可能にする。サンプリングPLLシステム2000は、他の製品と比較し大幅な改善をもたらし、超低雑音シンセサイザの最も重要なビルディングブロックの1つとして非常に有用である。
サンプリングPLL回路2016では、デジタルノイズフロアは存在せず、基準クロックFcは20logNのみ出力周波数に変換される唯一の要因であるため、全体の位相雑音を決定する。
サンプリングPLLシステムの利点2000は:a)サンプリングPLL2016が広帯域RF VCOで動作することを可能にし、正しい周波数でロックすることを保証すること、b)信頼性の低い検索機構を排除し、すべてのオフセットおよび温度条件下でロックを保証すること、c)確実なロック検出指示の提供、d)サンプリングPLL2016の信頼できる改善された動作および性能、e)超低ノイズ、f)高い信頼性、g)大幅なパフォーマンスの向上、h)容易な製造および使用、i)広帯域RF範囲で動作可能であること、およびj)チップ形態で実施可能であることが挙げられる。
図21は、本発明の第1の実施形態によるDDSチップにより寄与された位相雑音シミュレーションプロット2100を示す。
二次元位相雑音シミュレーションプロット2100は、周波数(Hz)2104を開示する位相雑音(dBc / Hz)2102および、横座標(横軸)を開示する縦座標(縦軸)からなる。位相雑音シミュレーションプロット2100は、単一のDDSチップにより生成された1396MHz、2106MHz、696MHz、2108MHz、427MHz、2110MHzおよび171MHz 21 12の4つの入力周波数に対応する4つの位相雑音プロットを開示する。
図18において上に開示した本開示の第1の実施形態では、DDS1802素子は、0.525GHz〜1GHzの可変周波数範囲の少なくとも1つのクロック信号Fc2を生成する。本開示の第1の実施形態において、適用可能な0.525GHz〜1GHzにおける可変周波数範囲をDDS位相雑音シミュレーションプロット2100と相関させると、想定される最悪の場合であっても、本開示は、1396MHz2106と、−112dBc / Hzと−110dBc / Hzとの間にある696MHz2108の間に留まり、依然として極わずかな程度である。
図22は、本開示の第1の実施形態によるメインPLL1810により、寄与された位相雑音シミュレーションプロット2200を示す。
二次元位相雑音シミュレーションプロット2200は、周波数(Hz)2204を開示する位相雑音(dBc / Hz)2202および、横座標(横軸)を開示する縦座標(縦軸)からなる。位相雑音シミュレーションプロット2200は、図18の本開示の第1の実施形態に開示されるようなメインPLL1810により寄与された位相雑音を開示する。18.位相雑音シミュレーションプロット2200は、複数のコントリビュータを有することが明確である。位相雑音シミュレーションプロット2200における位相雑音の2つの最も重要なコントリビュータは、図18で説明したような第1のVCO1806およびDDS1802である。18.
位相雑音プロット2208は、位相雑音シミュレーションプロット2200における第1のVCO1806の寄与である。第1のVCO1806がメインPLL1810に属しているので、メインPLL1810は第1のVCO1806からもたらされる位相雑音2208をある程度まで減衰させる。この減衰は、位相雑音シミュレーションプロット2200において明瞭に可視できる。
位相雑音シミュレーションプロット2200における他の主要なコントリビュータは、本開示の第1の実施形態に存在するDDS1802からもたらされる位相雑音である。位相雑音プロット2212は、メインPLL1810へのDDS1802からの寄与である。位相雑音プロット2212は、位相雑音シミュレーションプロット2200においてXTALと称される。本位相雑音プロット2212は、1000MHzの出力周波数の最悪点におけるメインPLL1810のDDS1802からの寄与である。
メインPLL1810は、第1のVCO1806が生成した9.8GHz〜11.7GHzの出力周波数をダウンコンバートミキサ1816へと転送する。ダウンコンバートミキサ1816は、VCO1806から印加される出力周波数9.8GHz〜1.7GHzを、11.75GHzと12.75GHzのサンプリング基準周波数と混合し、1.05GHz〜2GHzの減衰中間周波数を生成する。減衰手順自体は、第1のVCO1806およびDDS1802から生じる位相雑音の寄与を低減させる。さらに、位相検出器雑音フロアプロット2214は極わずかとなることが言える。
図23は、本開示の第1の実施形態に従って、TCXOクロックが100MHzの入力周波数を生成する場合に、基準サンプリングPLLにより寄与される位相雑音シミュレーションプロット2300を示す。
二次元位相雑音シミュレーションプロット2300は、周波数(Hz)2304を開示する位相雑音(dBc / Hz)2302および、横座標(横軸)を開示する縦座標(縦軸)からなる。位相雑音シミュレーションプロット2300は、図18の本開示の第1の実施形態に開示されるような基準サンプルPLL1818により寄与された位相雑音を開示する。位相雑音シミュレーションプロット2300は、複数のコントリビュータを有することが明確である。位相雑音シミュレーションプロット2300における位相雑音の2つの最も重要なコントリビュータは、図18で説明したような基準VCO1820およびTCXO1824である。18.
位相雑音プロット2308は、位相雑音シミュレーションプロット2300における基準VCO1820の寄与である。基準サンプリングPLL1818は、第1のVCO1806から印加される位相雑音プロット2308をある程度減衰させる。この減衰は、位相雑音シミュレーションプロット2300において明瞭に可視できる。
位相雑音シミュレーションプロット2300における他の主要なコントリビュータは、本開示の第1の実施形態に存在するTCXO1824からもたらされる位相雑音である。位相雑音プロット2310は、基準サンプルPLL1818へのTCXO1824からの寄与である。位相雑音プロット2310は、位相雑音シミュレーションプロット2300においてXTALと称される。本位相雑音プロット2310は、100 MHzの出力周波数の最悪点における基準サンプルPLL1818のTCXO1824からの寄与である。
基準サンプリングPLL1818は、11.75GHzと12.75GHzの生成されたサンプリング基準周波数をダウンコンバートミキサ1816に向けて転送する。ダウンコンバートミキサ1816は、11.75GHzと12.75GHzの生成されたサンプリング基準周波数を、9.8GHz〜1.7GHzの入力周波数と混合し、1.05GHz〜2GHzの減衰中間周波数を生成する。減衰手順自体は、基準VCO1820およびTCXO1824から生じる位相雑音の寄与を低減させる。
図24は、本開示の第1の実施形態に従って、TCXOクロックが250 MHzの入力周波数を生成する場合に、基準サンプリングPLLにより寄与される位相雑音シミュレーションプロット2400を示す。
二次元位相雑音シミュレーションプロット2400は、周波数(Hz)2404を開示する位相雑音(dBc / Hz)2402および、横座標(横軸)を開示する縦座標(縦軸)からなる。位相雑音シミュレーションプロット2400は、図18の本開示の第1の実施形態に開示されるような基準サンプルPLL1818により寄与された位相雑音を開示する。位相雑音シミュレーションプロット2400は、複数のコントリビュータを有することが明確である。位相雑音シミュレーションプロット2400における位相雑音の2つの最も重要なコントリビュータは、図18で説明したような基準VCO1820およびTCXO1824である。18.
位相雑音プロット2408は、位相雑音シミュレーションプロット2400における基準VCO1820の寄与である。基準サンプリングPLL1818は、第1のVCO1806から印加される位相雑音プロット2408をある程度減衰させる。この減衰は、位相雑音シミュレーションプロット2400において明瞭に可視できる。
位相雑音シミュレーションプロット2400における他の主要なコントリビュータは、本発明の第1の実施形態に存在するTCXO1824からもたらされる位相雑音である。位相雑音プロット2410は、基準サンプルPLL1818へのTCXO1824からの寄与である。位相雑音プロット2410は、位相雑音シミュレーションプロット2400においてXTALと称される。本位相雑音プロット2410は、250 MHzの出力周波数の最悪点における基準サンプルPLL1818のTCXO1824からの寄与である。
基準サンプリングPLL1818は、11.75GHzと12.75GHzの生成されたサンプリング基準周波数をダウンコンバートミキサ1816に向けて転送する。ダウンコンバートミキサ1816は、11.75GHzと12.75GHzの生成されたサンプリング基準周波数を、9.8GHz〜1.7GHzの入力周波数と混合し、1.05GHz〜2GHzの減衰中間周波数を生成する。減衰手順自体は、基準VCO1820およびTCXO1824から生じる位相雑音の寄与を低減させる。
図25は、本開示の第2の実施形態によるメインPLLにより寄与された位相雑音シミュレーションプロット2500を示す。
二次元位相雑音シミュレーションプロット2500は、周波数(Hz)2504を開示する位相雑音(dBc / Hz)2502および、横座標(横軸)を開示する縦座標(縦軸)からなる。位相雑音シミュレーションプロット2400における位相雑音の2つの最も重要なコントリビュータは、図19で説明したような基準VCO1820およびTCXO1824である。19.位相雑音シミュレーションプロット2500と図22,23および24の上記プロットとの主な違いは、本開示の第2の実施形態に存在するDDSが存在しないことである。位相雑音シミュレーションプロット2500における位相雑音の最も重要なコントリビュータは、図19で説明したTCXO1902である。19.
位相雑音プロット2512は、TCXO1902のメインPLL1910への寄与である。位相雑音プロット2512は、位相雑音シミュレーションプロット2500においてXTALと称される。本発明の第2の実施形態ではDDSが存在しないため、位相検出器プロット2510が主な要因となる。
メインPLL1912は、第1のVCO1910が生成した9.8GHz〜11.7GHzの出力周波数をダウンコンバートミキサ1916へと転送する。ダウンコンバートミキサ1916は、入力VCO1910からの入力VCO1910の出力周波数9.8GHz〜1.7GHzと、サンプリング基準周波数11.75GHzと12.75GHzとを混合し、1.05GHz〜2GHzの減衰中間周波数を生成する。減衰手順自体は、TCXO1902から生じる位相雑音の寄与を低減させる。
図26は、本開示の第2の実施形態による、100MHzの入力周波数を生成するTCXOクロックを有する基準サンプリングPLLにより寄与された位相雑音シミュレーションプロット2600を示す。
二次元位相雑音シミュレーションプロット2600は、周波数(Hz)2604を開示する位相雑音(dBc / Hz)2602および、横座標(横軸)を開示する縦座標(縦軸)からなる。位相雑音シミュレーションプロット2600は、図19の本開示の第2の実施形態に開示されるように、基準サンプリングPLL1918により寄与される位相雑音を開示する。
位相雑音シミュレーションプロット2600における主要なコントリビュータは、本開示の第2の実施形態に存在するTCXO1902からもたらされる位相雑音である。位相雑音プロット2610は、基準サンプルPLL1918へのTCXO1902からの寄与である。位相雑音プロット2610は、位相雑音シミュレーションプロット2600においてXTALと称される。本位相雑音プロット2610は、TCXO1902が100MHzの入力周波数を生成する際の基準サンプリングPLL1918におけるTCXO1902からの寄与である。
基準サンプリングPLL1918は、11.75GHzと12.75GHzの生成されたサンプリング基準周波数をダウンコンバートミキサ1816に向けて転送する。ダウンコンバートミキサ1916は、11.75GHzと12.75GHzの生成されたサンプリング基準周波数を、9.8GHz〜1.7GHzの入力周波数と混合し、1.05GHz〜2GHzの減衰中間周波数を生成する。
図27は、本開示の第2の実施形態による、250 MHzの入力周波数を生成するTCXOクロックを有する基準サンプリングPLLにより寄与された位相雑音シミュレーションプロット2700を示す。
二次元位相雑音シミュレーションプロット2700は、周波数(Hz)2604を開示する位相雑音(dBc / Hz)2602および、横座標(横軸)を開示する縦座標(縦軸)からなる。位相雑音シミュレーションプロット2700は、図19の本開示の第2の実施形態に開示されるように、基準サンプリングPLL1918により寄与される位相雑音を開示する。
位相雑音シミュレーションプロット2700における主要なコントリビュータは、本開示の第2の実施形態に存在するTCXO1902からもたらされる位相雑音である。位相雑音プロット2710は、基準サンプルPLL1918へのTCXO1902からの寄与である。位相雑音プロット2710は、位相雑音シミュレーションプロット2700においてXTALと称される。本位相雑音プロット2710は、TCXO1902が250 MHzの入力周波数を生成する際の基準サンプリングPLL1918におけるTCXO1902からの寄与である。
基準サンプリングPLL1918は、11.75GHzと12.75GHzの生成されたサンプリング基準周波数をダウンコンバートミキサ1816に向けて転送する。ダウンコンバートミキサ1916は、11.75GHzと12.75GHzの生成されたサンプリング基準周波数を、9.8GHz〜1.7GHzの入力周波数と混合し、1.05GHz〜2GHzの減衰中間周波数を生成する。
図28は、本開示による第1の実施形態の動作方法を描写する、フローチャート2800を示す。
ステップ2802において、基準サンプルPLLは、TCXOからクロック信号を受信し、サンプリング周波数を生成してデジタルノイズフロアを除去し、サンプリング周波数をダウンコンバートミキサに向けて転送する。
ステップ2804において、メインPLLは、低雑音周波数発生器DDSからクロック信号を受信し、出力周波数を生成し、それらをダウンコンバートミキサに向けて転送する。
ステップ2806において、メインPLLの一部であるダウンコンバートミキサは、メインPLLおよび基準サンプルPLLの両方からの周波数を受信し、それらを混合して乗算数Nを低減し、高いデータレート、高い変調スキームおよび低位相を達成する。
図29は、本開示による第1の実施形態の動作方法を描写する、フローチャート2900を示す。
ステップ2902において、基準サンプルPLLは、TCXOからクロック信号を受信し、サンプリング周波数を生成してデジタルノイズフロアを除去し、サンプリング周波数をダウンコンバートミキサに向けて転送する。
ステップ2904において、メインPLLは、同一のTCXOからクロック信号を受信し、出力周波数を生成し、ダウンコンバートミキサに向けて転送する。
ステップ2906において、メインPLLの一部であるダウンコンバートミキサは、メインPLLおよび基準サンプルPLLの両方からの周波数を受信し、それらを混合して乗算数Nを低減し、高いデータレート、高い変調スキームおよび低位相を達成する。
図30は、本開示による第1の実施形態の動作方法を描写する、フローチャート3000を示す。
ステップ3002において、TCXOは100MHzから250MHzまでの低ノイズ周波数範囲におけるクロック信号を生成する。
ステップ3004において、サンプリング位相検出器がクロック信号を受信し、デジタルノイズフロアを除去する。
ステップ3006で、デジタルPLLにサンプリングPLLを追加して、超低位相雑音周波数シンセサイザの性能および信頼性を改善し、高いデータレート、高い変調スキームおよび低い位相偏差を達成する。
本発明を詳細に説明してきたが、本発明の趣旨および範囲内における変更は、当業者には容易に明らかであろう。このような変更はまた、本開示の一部として考慮される。前述したことを考慮すると、当該技術分野において関連する知見、参考文献または上述の情報および関連する背景情報は、参考として本明細書に組み込まれるものとし、さらなる説明は不要とみなされる。加えて、本発明の態様および様々な実施形態の一部は、全体的にまたは部分的に組み合わせまたは交換され得ることと理解すべきである。更に、当業者であれば、前述の説明は単なる例示であり、本発明を限定するものではないことを理解するであろう。
本開示の前述の考察は、例示および説明のために提示されたものである。本開示は、本明細書に開示された1つまたは複数の形態に限定されるものではない。前述の詳細な説明では、例えば、本開示の種々の特徴は、本開示を合理化する目的で、1つまたは複数の実施形態、構成または態様にまとめられている。実施形態、構成、または態様の特徴は、上述した以外の代替の実施形態、構成または態様において組み合わせてよい。本開示の方法は、本開示が各請求項に明示的に記載されているより多くの特徴を必要とするという意図を反映するものとして解釈されるべきではない。むしろ、以下の特許請求の範囲が反映するように、本発明の態様は、単一の前述の実施形態、構成または態様のすべての特徴よりも少ないものである。従って、以下の特許請求の範囲はこの詳細な説明に組み込まれ、各請求項は本開示の別個の実施形態として独立し立証される。
さらに、本開示の説明は、1つまたは複数の実施形態、構成または態様、ならびに特定の変形形態および変更形態の記載を含むが、他の変形形態、組み合わせおよび変更形態も本開示の範囲内にある。本開示を理解した上で、当業者の技術および知識の範囲内である可能性がある。代替、交換可能および/または同等の構造、機能、範囲またはステップを含む、許容される範囲で代替実施形態、構成または態様を含む権利を得ることが意図されている。このような範囲、またはステップは、本明細書において開示され、特許可能な主題を公に捧げることを意図しない。
図1は、負帰還システムの一般的なブロック図を示す。 図2は、標準的な位相同期回路(PLL)の一般的なブロック図を示す。 図3は、デジタル位相/周波数検出器の簡略図を示す。 図4は、一般的なPLLに適用される能動フィルタの一例を示す。 図5は、サンプルホールド機構の原理を示す。 図6は、位相検出器として働くデュアルショットキーダイオードに給電するコム発生器としてのステップリカバリダイオードの概略図である。 図7は、RFプリアンプと、位相検出器に続く2つのDCバッファとを有するコム発生器およびサンプリング位相検出器の、完成された例示的な回路図を示す。 図8は、通信機器で使用される64QAM変調方式を示す図である。 図9は、PLLにロックされていない周波数領域(スペクトル分析器)における例示的な自走電圧制御発振器(VCO)の位相雑音プロットを示す。 図10は、PLLにロックされることにより補償された周波数領域(スペクトル分析器)における例示的な電圧制御発振器(VCO)の位相雑音プロットを示す。 図11は、(a)例示的なPLLにおける位相雑音のシミュレーション、および(b)実際の測定値における2つのプロットを示す。 図12は、ループ帯域幅内の位相検出器乗算数20 * LOG(N)の影響を明確に示す、閉ループPLLの位相雑音プロットを示す図である。 図13は、キャリアからのΔfオフセット周波数において、1Hz帯域幅における位相雑音の測定項のプロットを示す。 図14は、例示的な二重ループPLLの一般的なブロック図を示す。 図15は、例示的なデュアルサンプリングPLLの一般的なブロック図を示す。 図16は、インパルスまたは「コム」ジェネレータにおける正弦波からパルスへの信号の波形の変化方法を示す。 図17は、周波数領域におけるコムジェネレータの出力例を示す。 図18は、第1の実施形態で提案された、超低位相雑音周波数シンセサイザのブロック図を示す。 図19は、第2の実施形態で提案された、超低位相雑音周波数シンセサイザのブロック図を示す。 図20は、第3の実施形態で提案された、サンプリングPLLシステムのブロック図を示す。 図21は、本開示の第1の実施形態によるDDSチップにより提供される、位相雑音のシミュレーションプロットを示す。 図22は、本開示の第1の実施形態によるメインPLLにより提供される、位相雑音のシミュレーションプロットを示す。 図23は、本開示の第1の実施形態による、100MHzの入力周波数を生成するTCXOクロックを有する基準サンプリングPLLにより提供される、位相雑音のシミュレーションプロットを示す。 図24は、本開示の第1の実施形態による、250MHzの入力周波数を生成するTCXOクロックを有する基準サンプリングPLLにより提供される、位相雑音のシミュレーションプロットを示す。 図25は、本開示の第2の実施形態によるメインPLLにより提供される、位相雑音のシミュレーションプロットを示す。 図26は、本開示の第2の実施形態による、100MHzの入力周波数を生成するTCXOクロックを有する基準サンプリングPLLにより提供される、位相雑音のシミュレーションプロットを示す。 図27は、本開示の第2の実施形態による、250MHzの入力周波数を生成するTCXOクロックを有する基準サンプリングPLLにより提供される位相雑音のシミュレーションプロットを示す。 図28は、第1の実施形態の動作方法のステップを描写する、フローチャートを示す。 図29は、第2の実施形態の動作方法ステップを描写する、フローチャートを示す。 図30は、第3の実施形態の動作方法ステップを描写する、フローチャートを示す。

Claims (50)

  1. 少なくとも1つの超低位相雑音周波数シンセサイザを含むシステムであって、前記超低位相雑音周波数シンセサイザは、
    (i)少なくとも1つの第1のクロック周波数において、少なくとも1つの第1のクロック信号を生成するよう構成されたクロックデバイスと、
    (ii)少なくとも1つのサンプリング位相同期回路(PLL)とを含み、前記サンプリングPLLは、
    (a)少なくとも1つの第1のアナログ制御電圧を生成するために、1つの第1のクロック信号および単一基準周波数を受信するように構成された少なくとも1つのサンプリング位相検出器、および
    (b)前記単一基準周波数を生成するために前記アナログ制御電圧を受信するように構成された少なくとも1つの基準電圧制御発振器(VCO)を含み、
    (III)前記基準周波数を受信し、該基準周波数を第1の所定の係数で除算して少なくとも1つのダイレクトデジタルシンセサイザ(DDS)クロック信号を生成するよう構成された、少なくとも1つの第1の固定周波数分周器と、
    (iv)少なくとも1つの前記DDSクロック信号を受信し、第2のクロック周波数の少なくとも1つの第2のクロック信号を生成するよう構成された、少なくとも1つの高周波DDSと、
    (v)少なくとも1つのメイン位相同期回路(PLL)とを含み、前記メインPLLは、
    (a)少なくとも1つの第2のアナログ制御電圧およびデジタル制御電圧を生成するために、前記第2のクロック周波数および少なくとも1つの帰還周波数を受信し比較するように構成された少なくとも1つの高周波デジタル位相/周波数検出器と、(b)少なくとも1つの第1のアナログ制御電圧または少なくとも1つの第2のアナログ制御電圧を受け取り、少なくとも1つの出力周波数の少なくとも1つの出力信号を生成するように構成された少なくとも1つのメインVCOであって、前記少なくとも1つの第1のアナログ制御電圧または前記少なくとも1つの第2のアナログ制御電圧のいずれが前記少なくとも1つのメインVCOによって受信されるかを制御し、
    (c)少なくとも1つの出力周波数と基準周波数とを混合して少なくとも1つの中間周波数を生成するように構成された、少なくとも1つのダウンコンバートミキサと、
    (d)前記少なくとも1つの帰還周波数を生成するために、前記中間周波数を第2の所定のファクタで受信し、分割するように構成された少なくとも1つの第2の固定周波数分割器とを含む。
  2. 前記超低位相雑音周波数シンセサイザは、前記メインPLLにより生成された前記出力信号を、第3の所定の基準信号により受信し、分割するように構成された第3の固定周波数分割器をさらに備える、少なくとも1つの最終出力周波数における少なくとも1つの最終出力信号を生成する、請求項1に記載のシステム。
  3. 少なくとも1つの前記最終出力周波数は、4.9GHzと5.85GHzとの間である、請求項2に記載のシステム。
  4. 前記第3の所定の係数が2である、請求項2に記載のシステム。
  5. 前記クロックデバイスは、温度補償水晶発振器(TCXO)を備える、請求項1に記載のシステム。
  6. 少なくとも1つの前記第1のクロック周波数は、10MHzと250MHzとの間であることを特徴とする、請求項5に記載のシステム。
  7. 前記単一基準周波数は、11.75GHzと12.75GHzのうちの1つである、請求項1に記載のシステム。
  8. 前記第1の所定の係数は4である、請求項1に記載のシステム。
  9. 少なくとも1つの前記第2のクロック周波数は、0.525GHzと1GHzとの間であることを特徴とする、請求項1に記載のシステム。
  10. 少なくとも1つの前記出力周波数は、9.8GHzおよび11.7GHzのうちの1つである、請求項1に記載のシステム。
  11. 少なくとも1つの前記中間周波数は、1.05GHzと2GHzとの間であることを特徴とする、請求項1に記載のシステム。
  12. 前記第2の所定の係数は2であり、前記少なくとも1つのフィードバック周波数は、0.525GHzから1GHzの間である、請求項1に記載のシステム。
  13. 少なくとも1つの前記高周波DDSは、少なくとも1つの前記超低位相雑音周波数シンセサイザにおける低位相雑音源である、請求項1に記載のシステム。
  14. 少なくとも1つの前記ダウンコンバートミキサは、少なくとも1つの前記出力信号の出力周波数を低下させ、少なくとも1つの前記第2のクロック信号および前記帰還信号の周波数比を減少させる、請求項1に記載のシステム。
  15. 少なくとも1つの前記第2のクロック信号の周波数および、前記帰還信号の周波数の比が減少し、結果的に前記出力信号に存在する位相雑音が減少する、請求項14に記載のシステム。
  16. 前記2の比は、前記少なくとも1つの超低位相雑音周波数シンセサイザにより出力される最終出力信号の位相雑音を20dBのファクタだけ減少させる、請求項14に記載のシステム。
  17. 少なくとも1つの前記超低位相雑音周波数シンセサイザは、送信機出力信号におけるデジタルプリディストーション(DPD)起因の非線形を補償するために送信機側で使用される、請求項1に記載のシステム。
  18. 前記システムが、レーダ通信システム、衛星通信システム、LTE(ロングタームエボリューション)通信システム、および軍事通信システムのうちの1つを含む、請求項1に記載のシステム。
  19. 少なくとも1つの前記超低位相雑音周波数シンセサイザは、独立したチップの形態で実装される、請求項1に記載のシステム。
  20. 少なくとも1つの前記超低位相雑音周波数シンセサイザは、誤差(Δθ)の位相偏差を0.04°未満に低減させる、請求項1に記載のシステム。
  21. 少なくとも1つの超低位相雑音周波数シンセサイザを含むシステムであって、前記超低位相雑音周波数シンセサイザは、
    (i)少なくとも1つのクロック周波数において、少なくとも1つのクロック信号を生成するように構成されたクロックデバイスと、
    (ii)少なくとも1つのサンプリング位相同期回路(PLL)とを含み、前記サンプリングPLLは、
    (a)少なくとも1つの第1のアナログ制御電圧を生成するために、1つの第1のクロック信号および単一基準周波数を受信するように構成された少なくとも1つのサンプリング位相検出器、および(b)前記少なくとも1つの第1のアナログ制御電圧または少なくとも1つの第2のアナログ制御電圧を受信し、前記単一基準周波数を生成するように構成された少なくとも1つの基準電圧制御発振器(VCO)により少なくとも1つの第1のアナログ制御電圧または少なくとも1つの第2のアナログ制御電圧が、少なくとも1つの基準VCOによって受信され、
    (iii)少なくとも1つのメイン位相同期回路(PLL)とを含み、前記メインPLLは、
    (a)少なくとも1つのフラクショナルNシンセサイザであって、前記フラクショナルNシンセサイザは、
    (1)少なくとも1つの第2のアナログ制御電圧およびデジタル制御電圧を生成するために、前記第2のクロック周波数および少なくとも1つの帰還周波数を受信し比較するように構成された少なくとも1つの高周波デジタル位相/周波数検出器と、
    (2)少なくとも1つの中間周波数信号を所定の係数Nで除算し、少なくとも1つの帰還周波数の帰還信号を生成するように構成された、少なくとも1つの可変分周器と、
    (b)少なくとも1つの第3のアナログ制御電圧を受け取り、少なくとも1つの出力周波数の少なくとも1つの出力信号を生成するように構成された少なくとも1つの主VCOと、
    (c)少なくとも1つの出力周波数と単一基準周波数とを混合して、少なくとも1つの中間周波数の少なくとも1つの中間信号を生成するように構成された少なくとも1つのダウンコンバートミキサとを含む。
  22. 前記超低位相雑音周波数シンセサイザは、前記メインPLLによって生成された前記出力信号を、所定の基準信号によって受信し、分割するように構成された固定周波数分割器をさらに備える、少なくとも1つの最終出力周波数における少なくとも1つの最終出力信号を生成する、請求項21に記載のシステム。
  23. 前記最終出力周波数は、4.9GHz〜5.85GHzの範囲である、請求項22に記載のシステム。
  24. 所定の係数は2である、請求項22に記載のシステム。
  25. 前記クロックデバイスは、温度補償水晶発振器(TCXO)を備える、請求項21に記載のシステム。
  26. 前記クロック周波数は、10MHzと250MHzとの間であることを特徴とする、請求項25に記載のシステム。
  27. 前記温度補償水晶発振器(TCXO)は、前記サンプリングPLLおよび前記メインPLLの両方への低位相雑音周波数入力として動作する、請求項25に記載のシステム。
  28. 前記単一基準周波数は、11.75GHzと12.75GHzのうちの1つである、請求項21に記載のシステム。
  29. 少なくとも1つの前記出力周波数は、9.8GHzおよび11.7GHzのうちの1つである、請求項21に記載のシステム。
  30. 少なくとも1つの前記中間周波数は、1.05GHzと2GHzとの間であることを特徴とする、請求項21に記載のシステム。
  31. 少なくとも1つの前記ダウンコンバートミキサは、少なくとも1つの前記出力信号の出力周波数を低下させ、少なくとも1つの前記2のクロック信号および前記帰還信号の周波数比を減少させる、請求項21に記載のシステム。
  32. 少なくとも1つの前記クロック信号の周波数および、前記帰還信号の周波数の比が減少し、結果的に前記出力信号に存在する位相雑音が減少する、請求項31に記載の無線システム。
  33. 少なくとも1つの前記超低位相雑音周波数シンセサイザが、送信機出力信号におけるデジタルプリディストーション(DPD)起因の非線形を補償するために送信機側で使用される、請求項21に記載のシステム。
  34. 前記システムが、レーダ通信システム、衛星通信システム、LTE(ロングタームエボリューション)通信システム、および軍事通信システムのうちの1つを含む、請求項1に記載のシステム。
  35. 独立したチップの形態で実装される、前記超低位相雑音周波数シンセサイザである、請求項21に記載のシステム。
  36. 前記超低位相雑音周波数シンセサイザは、システムオンチップ(SoC)内で実施される、請求項21に記載のシステム。
  37. 少なくとも21つの前記超低位相雑音周波数シンセサイザは、誤差(Δθ)の位相偏差を0.04°未満に低減させる、請求項21に記載のシステム。
  38. サンプリング位相同期回路(PLL)システムを含むシステムであって、前記サンプリングPLLシステムは、
    (i)クロック周波数でクロック信号を生成するように構成されたクロック装置と、
    (ii)クロック装置と通信し、クロック信号のクロック周波数における正弦波を複数の非常に狭いパルスに変換するコム発生器と、
    (iii)前記コムジェネレータと通信するサンプリング位相検出器であって、少なくとも1つの前記クロック周波数において、前記複数の非常に狭いパルスを受信し、第1のアナログ制御電圧を生成する前記サンプリング位相検出器と、
    (iv)クロック装置と通信するデジタル位相/周波数検出器であって、クロック信号を受信し、第2のアナログ制御電圧を生成する前記デジタル位相/周波数検出器と、(v)前記デジタル位相/周波数検出器および前記サンプリング位相検出器と通信する双方向DCスイッチと、
    (vi)前記双方向DCスイッチと通信するループフィルタと、
    (vii)少なくとも1つの前記ループフィルタと通信し、単一基準周波数を生成するように構成された電圧制御発振器(VCO)とを含み、
    前記サンプリング位相同期回路(PLL)システムは、
    (a)前記デジタル位相/周波数検出器、前記双方向DCスイッチ、前記ループフィルタ、および前記VCOは、デジタル位相同期回路(PLL)として動作し、
    (b)前記コム発生器、前記サンプリング位相検出器、前記双方向DCスイッチ、前記ループフィルタ、前記VCOはサンプリングPLLとして動作し、(c)前記デジタル位相/周波数検出器は、(1)クロック信号と単一基準周波数との比較に基づき第2のアナログ制御電圧を生成し、(2)前記デジタルPLLが前記クロック周波数でロックされているときにハイレベルであり、ロックされていないときにローレベルであるロック検出信号として、ハイまたはローのいずれかのレベルのデジタル制御電圧を生成し、
    (d)前記双方向DCスイッチは、前記デジタル位相/周波数検出器から前記デジタル制御電圧を受け取り、該デジタル制御電圧に基づき前記デジタル位相/周波数検出器と前記サンプリング位相検出器との間を切り換え、該双方向DCスイッチは、(1)前記デジタル制御電圧が低い場合に前記デジタル位相/周波数検出器からの前記第2のアナログ制御電圧、および(2)前記デジタル制御電圧が高い場合に前記サンプリング位相検出器から前記第1のアナログ制御電圧を出力し、
    (e)前記ループフィルタは、(1)前記デジタル制御電圧が低い場合は前記第2のアナログ制御電圧、(2)前記デジタル制御電圧が高い場合は前記第2の第1のアナログ制御電圧を受信およびフィルタリングすることにより、第3のアナログ制御電圧を生成し、
    (f)前記VCOは、前記デジタルPLLまたは前記サンプリングPLLのいずれかを前記クロック周波数でロックするために、前記第3のアナログ制御電圧に基づき前記単一基準周波数を生成する、システム。
  39. 前記クロックデバイスは、温度補償水晶発振器(TCXO)を備える、請求項38に記載のシステム。
  40. 前記クロック周波数は、10MHzと250MHzとの間であることを特徴とする請求項39に記載のシステム。
  41. 11.75GHzと12.75GHzの前記単一基準周波数が使用される、請求項38に記載のシステム。
  42. 前記デジタル位相/周波数検出器が初期ロックを実行し、前記デジタルPLLが前記VCOを前記クロック周波数にロックすると、前記サンプリングPLLが前記クロック周波数でロックし、前記デジタルPLLがロックを解除する、請求項38に記載のシステム。
  43. 前記デジタル位相/周波数検出器による前記初期ロックの実行中に、前記第1のアナログ制御電圧は前記第2のアナログ制御電圧と等しい状態を保つ、請求項42に記載のシステム。
  44. 前記デジタル制御電圧は、前記デジタルPLL、前記サンプリングPLL、またはそれらの組み合わせを選択することにより前記双方向DCスイッチを制御する、請求項38に記載のシステム。
  45. 前記サンプリングPLLがロック状態を解除した場合に、前記デジタル制御電圧がローレベルになり、前記双方向DCスイッチを前記デジタル位相/周波数検出器に接続し、前記デジタルPLLのクロック信号による再ロックを可能にする、請求項38に記載のシステム。
  46. 前記ループフィルタは、前記サンプリングPLLと前記デジタルPLLの両方に共通であり、前記デジタルPLLから前記サンプリングPLLへの切り替え中に同様の制御電圧が維持される、請求項38に記載のシステム。
  47. 前記VCOは、無線周波数(RF)広帯域または狭帯域デバイスである、請求項38に記載のシステム。
  48. 前記ループフィルタは、正確な積分回路であることを特徴とする請求項38に記載のシステム。
  49. 前記サンプリングPLLは、デジタル回路を有する独立したチップ形態で実装されることを特徴とする、請求項38に記載のシステム。
  50. 前記サンプリングPLLは、モジュール、集積回路、またはそれらの組み合わせとして実装される、請求項38に記載のシステム。
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