JP2024521354A - ベンペド酸とトルバブタンを含む組成物及びそれらを用いた治療方法 - Google Patents

ベンペド酸とトルバブタンを含む組成物及びそれらを用いた治療方法 Download PDF

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Abstract

ベンペド酸とトルバプタンとを含む多剤混合薬、ベンペド酸とトルバプタンとの組み合わせを投与することによる常染色体優性多発性嚢胞腎(ADPKD)の治療方法、ベンペド酸を投与することによるADPKDの治療方法を提供する。

Description

関連出願の相互参照
本出願は、2021年6月2日に出願された米国特許出願第63/195,843号及び2021年11月3日に出願された米国特許出願第63/275,077号の利益及び優先権を主張するものであり、これらは参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
常染色体優性多発性嚢胞腎(ADPKD)は、腎臓における嚢胞の増殖とそれに続く腎機能の低下を特徴とする重篤な遺伝性疾患である。世界中で約400~700万人がADPKDに罹患しており、深刻な健康上の懸念となっている(Akoh; Current management of autosomal dominant polycystic kidney disease; World J. Nephrol.; 2015; 4(4); 468-79)。ADPKDは、末期腎臓病の最も一般的な遺伝的原因であり、有病率は1:500~1:1000、患者数は米国だけで60万人である(Gabow; Autosomal dominant polycystic kidney disease; The New England Journal of Medicine; 1993; 329; 332-342)。疾患の進行は、腎臓及びしばしば肝臓における嚢胞性病変の拡大を特徴とし、進行性の腎機能低下をもたらし、それに伴ってADPKD患者の罹患率及び死亡率が増加する(Gabow)。ADPKD患者の多くは、極性蛋白であるポリシスティン-1(PKD1)の機能喪失型変異を有しており、治療の選択肢は限られている(Torresら; 常染色体優性多発性嚢胞腎患者におけるトルバプタン; N. Engl. J. Med.; 2012; 367; 2407-2418)。そのため、ADPKD患者に対する新たな治療法の開発は重要な研究分野である。
トルバプタンは、低ナトリウム血症とADPKDの治療薬としてFDAに承認された唯一の薬剤である。トルバプタンは、バソプレシン受容体2のアンタゴニストとして腎臓で機能し、アクアレシス(電解質の著しい喪失を伴わない水分の排泄など)を引き起こす(Torres)。トルバプタンはADPKDの症状を改善し、進行を遅らせるのに有効であるが、安全性プロファイルは理想的とはいえない。具体的には、トルバプタン療法には用量依存的な副作用として、移植を必要とする急性肝不全や致命的な肝障害を含む肝毒性のリスクがあるため、毎月の肝機能検査が必要である(Wuら;Mechanisms of tolvaptan-induced toxicity in HepG2 cells; Biochem. Pharmacol.; 2015; 95; 324-336)。トルバプタンがADPKDの治療薬として唯一のFDA承認薬であるという状況は、この病態を治療するための新たな治療薬の必要性を示している。
トルバプタンの成功にもかかわらず、ADPKD患者に対する安全で効果的な治療選択肢に対する未達成のニーズが依然として残存している。
本開示は、ATPクエン酸リアーゼ(ACL)阻害剤(例えば、ベンペド酸)及びバソプレシン2受容体アンタゴニスト(例えば、トルバプタン)を含む組み合わせ薬物療法を提供する。本開示はまた、例えば、それを必要とする患者における常染色体優性多発性嚢胞腎(ADPKD)の治療のためなど、本明細書に記載の組み合わせ薬物療法を使用する方法を提供する。本開示はさらに、ADPKDを含む症状の治療のための単剤としてのベンペド酸の使用方法を提供する。
一態様において、本開示は、ベンペド酸とトルバプタンからなる多剤混合薬(fixed-dose combination)を提供する。
本開示の種々の実施形態において、多剤混合薬は、約30mgから約240mgのベンペド酸を含む。本開示の種々の実施形態において、多剤混合薬は、約5mgから約120mgのトルバプタンまたは約5mgから約90mgのトルバプタンを含む。
いくつかの実施形態において、本開示は、約30mgから約240mgのベンペド酸及び約5mgから約90mgのトルバプタンを含む多剤混合薬ならびに約30mgから約240mgのベンペド酸及び約5mgから約60mgのトルバプタンを含む多剤混合薬を提供する。
本開示の種々の実施形態において、多剤混合薬は、約90mg、約60mg、約45mg、約30mg、約15mg、約10mgまたは約5mgのトルバプタンを含む。本開示の特定の実施形態において、多剤混合薬は、約180mgのベンペド酸を含む。
特定の実施形態において、本開示は、約180mgのベンペド酸及び約5mgのトルバプタンを含む多剤混合薬、約180mgのベンペド酸及び約10mgのトルバプタンを含む多剤混合薬、約180mgのベンペド酸及び約15mgのトルバプタンを含む多剤混合薬、約180mgのベンペド酸及び約30mgのトルバプタンを含む多剤混合薬、約180mgのベンペド酸及び約45mgのトルバプタンを含む多剤混合薬、約180mgのベンペド酸及び約60mgのトルバプタンを含む多剤混合薬、約180mgのベンペド酸及び約90mgのトルバプタンを含む多剤混合薬を提供する。
本開示の種々の実施形態において、多剤混合薬は、経口投与用に製剤化される。本開示の特定の実施形態において、多剤混合薬は、錠剤、カプセル、ソフトジェルカプセル、ピル、溶液及び懸濁液からなる群より選択される経口固形剤形として製剤化される。
別の態様において、本開示は、ベンペド酸、トルバプタン及び1つ以上の薬学的に許容される賦形剤を含む医薬組成物を提供する。
本開示の種々の実施形態において、医薬組成物は、約30mgから約240mgのベンペド酸を含む。種々の実施形態において、医薬組成物は、約5mgから約120mgのトルバプタンまたは約5mgから約90mgのトルバプタンを含む。
いくつかの実施形態において、本開示は、約30mgから約240mgのベンペド酸、約5mgから約90mgのトルバプタン及び1つ以上の薬学的に許容される賦形剤を含む医薬組成物、ならびに約30mgから約240mgのベンペド酸、約5mgから約60mgのトルバプタン及び1つ以上の薬学的に許容される賦形剤を含む医薬組成物を提供する。
本開示の種々の実施形態において、医薬組成物は、約90mg、約60mg、約45mg、約30mg、約15mg、約10mgまたは約5mgのトルバプタンを含む。本開示の特定の実施形態において、医薬組成物は、約180mgのベンペド酸を含む。
特定の実施形態において、本開示は、約180mgのベンペド酸、約5mgのトルバプタン及び1つ以上の薬学的に許容される賦形剤を含む医薬組成物、約180mgのベンペド酸、約10mgのトルバプタン及び1つ以上の薬学的に許容される賦形剤を含む医薬組成物、約180mgのベンペド酸、約15mgのトルバプタン及び1つ以上の薬学的に許容される賦形剤を含む医薬組成物、約180mgのベンペド酸、約30mgのトルバプタン及び1つ以上の薬学的に許容される賦形剤を含む医薬組成物、約180mgのベンペド酸、約45mgのトルバプタン及び1つ以上の薬学的に許容される賦形剤を含む医薬組成物、約180mgのベンペド酸、約60mgのトルバプタン及び1つ以上の薬学的に許容される賦形剤を含む医薬組成物、約180mgのベンペド酸、約90mgのトルバプタン及び1つ以上の薬学的に許容される賦形剤を含む医薬組成物を提供する。
本開示の種々の実施形態において、医薬組成物は、経口投与用に製剤化される。本開示の特定の実施形態において、医薬組成物は、錠剤、カプセル、ソフトジェルカプセル、ピル、溶液及び懸濁液からなる群より選択される経口固形剤形として製剤化される。
本開示の特定の実施形態において、医薬組成物は、ベンペド酸の即時放出を提供する。本開示の他の実施形態において、医薬組成物は、ベンペド酸の持続放出を提供する。
別の態様において、本開示は、トルバプタン療法を受けている患者においてADPKDを治療する方法を提供し、該方法は、該患者に有効量のベンペド酸を投与することを含む。別の態様において、本開示は、トルバプタン療法を受けている患者においてADPKDの進行を遅らせる方法を提供し、該方法は、該患者に有効量のベンペド酸を投与することを含む。別の態様において、本開示は、トルバプタン療法を受けているADPKDの患者において腎不全を予防する方法を提供し、該方法は、該患者に有効量のベンペド酸を投与することを含む。
本開示の種々の実施形態において、有効量のベンペド酸は、約30mgから約240mgである。本開示の特定の実施形態において、有効量のベンペド酸は約180mgである。
本開示の種々の実施形態において、有効量のベンペド酸及びトルバプタン療法を受けている患者は、有効量のベンペド酸及びトルバプタン療法を受けていない患者、または有効量のベンペド酸のみを受けている患者、またはトルバプタン療法のみを受けている患者よりも、推定糸球体濾過量の年間減少量が少ない。本開示の種々の実施形態において、有効量のベンペド酸及びトルバプタン療法を受けている患者は、有効量のベンペド酸及びトルバプタン療法を受けていない、または有効量のベンペド酸のみを受けている、またはトルバプタン療法のみを受けている患者よりも、総腎容積の年間増加量が少ない。本開示の種々の実施形態において、有効量のベンペド酸及びトルバプタン療法を受けている患者は、有効量のベンペド酸及びトルバプタン療法を受けていない、または有効量のベンペド酸のみを受けている、またはトルバプタン療法のみを受けている患者よりも、腎機能の悪化、腎臓痛、高血圧、及びアルブミン尿から選択される臨床エンドポイントの複合発生率が低い。
本開示の種々の実施形態において、有効量のベンペド酸及びトルバプタン療法を受けている患者は、有効量のベンペド酸及びトルバプタン療法を受けていない、またはトルバプタン療法のみを受けている患者よりも高い肝臓AMPK活性を有する。本開示の種々の実施形態において、有効量のベンペド酸及びトルバプタン療法を受けている患者は、有効量のベンペド酸及びトルバプタン療法を受けていない、またはトルバプタン療法のみを受けている患者よりも、肝臓のアセチル-コエンザイムAカルボキシラーゼ(ACC)リン酸化の程度が高い。本開示の種々の実施形態において、有効量のベンペド酸及びトルバプタン療法を受けている患者は、トルバプタン療法のみを受けている患者よりも高いペルオキシソーム増殖因子活性化受容体γコアクチベーター1-α(PGC1α)活性を有する。
本開示の種々の実施形態において、有効量のベンペド酸は経口投与される。
別の態様において、本開示は、それを必要とする患者においてADPKDを治療する方法を提供し、該方法は、ベンペド酸及びトルバプタンの多剤混合薬を患者に投与することを含み、この多剤混合薬は、約30mgから約240mgのベンペド酸及び約5mgから約90mgのトルバプタンを含む。別の態様において、本開示は、それを必要とする患者においてADPKDの進行を遅らせる方法を提供し、この方法は、ベンペド酸とトルバプタンとの多剤混合薬を患者に投与することを含み、ここで、多剤混合薬は、約30mgから約240mgのベンペド酸及び約5mgから約90mgのトルバプタンを含む。別の局面において、本開示は、ADPKDを有する患者における腎不全を予防する方法を提供し、この方法は、ベンペド酸とトルバプタンとの多剤混合薬を患者に投与することを含み、ここで、多剤混合薬は、約30mgから約240mgのベンペド酸及び約5mgから約90mgのトルバプタンを含む。
本開示の種々の実施形態において、多剤混合薬を投与されている患者は、多剤混合薬を投与されていない患者、または約30mgから約240mgのベンペド酸のみを投与されている患者、または約5mgから約90mgのトルバプタンのみを投与されている患者よりも、推定糸球体濾過量の年間減少量が少ない。本開示の種々の実施形態において、多剤混合薬を投与されている患者は、多剤混合薬を投与されていない患者、または約30mgから約240mgのベンペド酸のみを投与されている患者、または約5mgから約90mgのトルバプタンのみを投与されている患者よりも、総腎容積の年間増加量が少ない。本開示の種々の実施形態において、多剤混合薬を投与されている患者は、多剤混合薬を投与されていない患者、または約30mgから約240mgのベンペド酸のみを投与されている患者、または約5mgから約90mgのトルバプタンのみを投与されている患者よりも、腎機能の悪化、腎臓痛、高血圧及びアルブミン尿から選択される臨床エンドポイントの複合発生率が低い。
本開示の種々の実施形態において、多剤混合薬を投与されている患者は、多剤混合薬を投与されていない患者、または約5mgから約90mgのトルバプタンのみを投与されている患者よりも高い肝臓AMPK活性を有する。本開示の種々の実施形態において、多剤混合薬を投与されている患者は、多剤混合薬を投与されていない患者、または約5mgから約90mgのトルバプタンのみを投与されている患者よりも、高い肝臓ACCリン酸化度を有する。本開示の種々の実施形態において、多剤混合薬を投与されている患者は、約5mgから約90mgのトルバプタンのみを投与されている患者よりも高いペルオキシソーム増殖因子活性化受容体γコアクチベーター1-α(PGC1α)活性を有する。
本開示の種々の実施形態において、多剤混合薬は経口投与される。
本開示の種々の実施形態において、多剤混合薬は、約180mgのベンペド酸を含む。本開示の特定の実施形態において、多剤混合薬は、約5mg、約10mg、約15mg、約30mg、約45mg、約60mgまたは約90mgのトルバプタンを含む。
別の態様において、本開示は、それを必要とする患者においてADPKDを治療する方法を提供し、該方法は、患者に有効量のベンペド酸及びトルバプタンを投与することを含む。別の態様において、本開示は、それを必要とする患者においてADPKDの進行を遅らせる方法を提供し、該方法は、患者に有効量のベンペド酸及びトルバプタンを投与することを含む。別の態様において、本開示は、それを必要とするADPKDを有する患者において腎不全を予防する方法を提供し、該方法は、該患者に有効量のベンペド酸及びトルバプタンを投与することを含む。
本開示の種々の実施形態において、有効量のベンペド酸及びトルバプタンは、約30mgから約240mgのベンペド酸を含む。本開示の種々の実施形態において、有効量のベンペド酸及びトルバプタンは、約180mgのベンペド酸を含む。本開示の種々の実施形態において、有効量のベンペド酸及びトルバプタンは、約5mg、約10mg、約15mg、約30mg、約45mg、約60mgまたは約90mgのトルバプタンを含む。
本開示の種々の実施形態において、有効量のベンペド酸及びトルバプタンを投与されている患者は、プラセボを投与されている患者、またはベンペド酸のみを投与されている患者、またはトルバプタンのみを投与されている患者よりも、推定糸球体濾過量の年間減少量が少ない。本開示の種々の実施形態において、有効量のベンペド酸及びトルバプタンを投与されている患者は、プラセボを投与されている患者、またはベンペド酸のみを投与されている患者、またはトルバプタンのみを投与されている患者よりも、総腎容積の年間増加量が少ない。本開示の種々の実施形態において、有効量のベンペド酸及びトルバプタンを投与されている患者は、プラセボを投与されている患者、またはベンペド酸のみを投与されている患者、またはトルバプタンのみを投与されている患者よりも、腎機能の悪化、腎臓痛、高血圧及びアルブミン尿から選択される臨床エンドポイントの複合発生率が低い。
本開示の種々の実施形態において、有効量のベンペド酸及びトルバプタンを投与されている患者は、プラセボを投与されている患者、またはトルバプタンのみを投与されている患者よりも高い肝臓AMPK活性を有する。本開示の種々の実施形態において、有効量のベンペド酸及びトルバプタンを投与されている患者は、プラセボを投与されている患者、またはトルバプタンのみを投与されている患者よりも高い肝臓ACCリン酸化度を有する。本開示の種々の実施形態において、有効量のベンペド酸及びトルバプタンを投与されている患者は、トルバプタンのみを投与されている患者よりも高いペルオキシソーム増殖因子活性化受容体γコアクチベーター1-α(PGC1α)活性を有する。
別の態様において、本開示は、それを必要とする患者においてADPKDを治療する方法を提供し、該方法は、該患者に有効量のベンペド酸を投与することを含む。別の態様において、本開示は、それを必要とする患者においてADPKDの進行を遅らせる方法を提供し、該方法は、該患者に有効量のベンペド酸を投与することを含む。別の態様において、本開示は、ADPKDを有する患者において腎不全を予防する方法を提供し、該方法は、該患者に有効量のベンペド酸を投与することを含む。
本開示の種々の実施形態において、有効量のベンペド酸は、約30mgから約240mgである。本開示の特定の実施形態において、有効量のベンペド酸は約180mgである。
本開示の種々の実施形態において、有効量のベンペド酸を投与されている患者は、プラセボを投与されている患者よりも推定糸球体濾過量の年間減少量が少ないか、またはトルバプタン療法を受けている患者よりも推定糸球体濾過量の年間減少量が同等または少ない。種々の実施形態において、有効量のベンペド酸を投与されている患者は、プラセボを投与されている患者よりも総腎容積の年間増加量が少ないか、またはトルバプタン療法を受けている患者よりも総腎容積の年間増加量が同等または少ない。本開示の種々の実施形態において、有効量のベンペド酸を投与されている患者は、プラセボを投与されている患者よりも、腎機能の悪化、腎臓痛、高血圧及びアルブミン尿から選択される臨床エンドポイントの複合発生率が低いか、またはトルバプタン療法を受けている患者よりも、腎機能の悪化、腎臓痛、高血圧及びアルブミン尿から選択される臨床エンドポイントの複合発生率が同等または低い。本開示の種々の実施形態において、有効量のベンペド酸は経口投与される。
本開示の種々の実施形態において、患者はヒトである。
異なるマウス組織(肝臓、肺、腎臓、脾臓及び筋肉)、近位尿細管(PT)由来の腎臓細胞株(S3、PKD1 Null)及び内側髄質集合管(IMCD)由来の腎臓細胞株(IMCD3[WT]及びID1-3E5[PKD])のホモジネートにおける、脂肪酸輸送タンパク質2(FATP2、超長鎖アシル-CoA合成酵素(ACSVL1)及び/または遺伝子SLC27A2としても知られる)タンパク質の発現を示す免疫ブロットアッセイである。 野生型及びADPKD変異体(Pkd1RC/RC)マウスの腎臓組織のホモジネートにおけるFATP2a 70kDa及びFATP2b 55kDaアイソフォーム発現を示す免疫ブロットアッセイである。 野生型と比較した、内側髄質集合管由来Pkd1-/-マウス腎臓上皮細胞におけるATPクエン酸リアーゼ(ACLY)タンパク質の発現及び活性を示す免疫ブロットアッセイである。 IMCD由来の野生型細胞及びPKD1ノックアウト細胞におけるリン酸化ACLYの総ACLY発現量に対する比率を比較したヒストグラムである。 野生型と比較した、近位尿細管(PT)由来のPkd1-heterozygous及びPkd1-nullマウス腎臓上皮細胞におけるACLYタンパク質の発現と活性を示す免疫ブロットアッセイである。 PT由来のPkd1-heterozygous細胞とPkd1-null細胞におけるリン酸化ACLYの総ACLY発現量に対する比率を比較したヒストグラムである。 未処理、ETC-1002で処理またはSB-204990で処理したPT由来Pkd1-/-細胞の3D培養物における嚢胞成長を、メトホルミンの有無で比較した写真である。 未処理、ETC-1002で処理またはSB-204990で処理したPT由来Pkd1-/-細胞3D培養物の嚢胞面積を、メトホルミンの有無で比較したプロットである。 未処理またはETC-1002で処理した、IMCD由来Pkd1-/-細胞3D培養物における嚢胞成長を、メトホルミンの有無で比較した写真である。 未処理またはETC-1002で処理したIMCD由来Pkd1-/-細胞3D培養物の嚢胞面積を、メトホルミンの有無で比較したプロットである。 ビヒクル、ベンペド酸またはトルバプタンで治療した生後22日目のCre+マウス由来の腎臓切片のH&E染色の画像ならびにPKDを有さない非誘発のコントロールマウス由来の腎臓切片の画像を示す。 ビヒクル、トルバプタン30mg/kg/d、トルバプタン100mg/kg/d、ベンペド酸30mg/kg/d、トルバプタン30mg/kg/d+ベンペド酸30mg/kg/d及びトルバプタン100mg/kg/d+ベンペド酸30mg/kg/dで治療した群、ならびにPKDを有さない未誘発、未治療のコントロール群における、早期発症、急速に進行するADPKDマウスモデルにおいて、体重に対する総腎重量を比較したヒストグラムである。 ビヒクル、トルバプタン30mg/kg/d、トルバプタン100mg/kg/d、ベンペド酸30mg/kg/d、トルバプタン30mg/kg/d+ベンペド酸30mg/kg/d、またはトルバプタン100mg/kg/d+ベンペド酸30mg/kg/dで治療した群及びPKDを有さない未誘発、未治療のコントロール群における、早期発症、急速に進行するADPKDマウスモデルにおいて、血中尿素窒素(BUN)を比較したヒストグラムである。 図3B及び図3Cに記載の治療群からの腎臓溶解物の免疫ブロットアッセイであり、治療群間の総タンパク質発現に対する腎障害分子-1(KIM-1)発現を比較する。 図3B及び図3Cに記載の治療群間の総タンパク質発現に対する腎臓溶解物の腎障害分子-1(KIM-1)発現を比較するヒストグラムである。 図3B及び図3Cに記載の治療群からの腎臓溶解物の免疫ブロットアッセイであり、治療群間の総タンパク質発現に対するAMPK-pThr172発現を比較する。 図3B及び図3Cに記載の治療群間の総タンパク質発現に対する腎臓溶解物のThr172発現を比較するヒストグラムである。 図3B及び図3Cに記載の治療群からの腎臓溶解物の免疫ブロットアッセイであり、治療群間の総タンパク質発現に対するpP70S6K発現を比較する、。 図3B及び図3Cに記載の治療群間の総タンパク質発現に対する腎臓溶解物のpP70S6K発現を比較するヒストグラムである。 図3B及び図3Cに記載の治療群からの腎臓溶解物の免疫ブロットアッセイであり、治療群間の総タンパク質発現に対するpERK発現を比較する。 図3B及び図3Cに記載の治療群間の総タンパク質発現に対する腎臓溶解物のpERK発現を比較するヒストグラムである。 図3B及び図3Cに記載の治療群からの腎臓溶解物の免疫ブロットアッセイであり、治療群間の総タンパク質発現に対するpACLY発現を比較する。 図3B及び図3Cに記載の治療群間の総タンパク質発現に対する腎臓溶解物のpACLY発現を比較するヒストグラムである。 図3B及び図3Cに記載の治療群からの腎臓溶解物の免疫ブロットアッセイであり、治療群間の総タンパク質発現に対するNGAL発現を比較する。 図3B及び図3Cに記載の治療群間の総タンパク質発現に対する腎臓溶解物のNGAL発現を比較するヒストグラムである。 ビヒクル、ベンペド酸30mg/kg/d、トルバプタン100mg/kg/d、またはトルバプタン100mg/kg/d+ベンペド酸30mg/kg/dを投与された図3B及び図3Cに記載の治療群からの肝臓溶解物の免疫ブロットアッセイであり、治療群間の総タンパク質発現に対するpACLY発現を比較する。 図10Aに記載の治療群間の総タンパク質発現に対する肝臓溶解物のpACLY発現を比較するヒストグラムである。 ビヒクル、ベンペド酸30mg/kg/d、トルバプタン100mg/kg/d、またはトルバプタン100mg/kg/d+ベンペド酸30mg/kg/dを投与された図3B及び図3Cに記載の治療群からの肝臓溶解物の免疫ブロットアッセイであり、治療群間の総タンパク質発現に対するFATP2発現を比較する。 図11Aに記載の治療群間の総タンパク質発現に対する肝臓溶解物のFATP2発現を比較するヒストグラムである。 ビヒクル、ベンペド酸30mg/kg/d、トルバプタン100mg/kg/d、またはトルバプタン100mg/kg/d+ベンペド酸30mg/kg/dを投与された図3B及び図3Cに記載の治療群からの肝臓溶解物の免疫ブロットアッセイであり、治療群間の総タンパク質発現に対するpThr172発現を比較する。 図12Aに記載の治療群間の総タンパク質発現に対する肝臓溶解物のpThr172発現を比較するヒストグラムである。 ビヒクル、ベンペド酸30mg/kg/d、トルバプタン100mg/kg/d、またはトルバプタン100mg/kg/d+ベンペド酸30mg/kg/dを投与された図3B及び図3Cに記載の治療群からの肝臓溶解物の免疫ブロットアッセイであり、治療群間の総タンパク質発現に対するpACC発現を比較する。 図13Aに記載の治療群間の総タンパク質発現に対する肝臓溶解物のpACC発現を比較するヒストグラムである。 ビヒクル、ベンペド酸30mg/kg/d、トルバプタン100mg/kg/d、またはトルバプタン100mg/kg/d+ベンペド酸30mg/kg/dを投与された図3B及び図3Cに記載の治療群からの肝臓溶解物の免疫ブロットアッセイであり、治療群間の総タンパク質発現に対するPGC1α発現を比較する。 図14Aに記載の治療群間の総タンパク質発現に対する肝臓溶解物のPGC1α発現を比較するヒストグラムである。 ビヒクル、ベンペド酸30mg/kg/d、トルバプタン100mg/kg/d、またはトルバプタン100mg/kg/d+ベンペド酸30mg/kg/dを投与された図3B及び図3Cに記載の治療群からの肝臓溶解物の免疫ブロットアッセイであり、治療群間の総タンパク質発現に対する切断Cas3発現を比較する。 図15Aに記載の治療群間の総タンパク質発現に対する肝臓溶解物の切断Cas3発現を比較するヒストグラムである。 後期発症、緩徐発症のADPKDマウスモデルにおける、体重パーセントに対する総腎重量を比較したヒストグラムである。マウスを3群に分けた。2つの群はそれぞれ、PKD誘発後の異なる時点で犠牲にされ、その両方が、ベンペド酸またはコントロールのいずれかを投与されるサブグループに分けられた。1群はPKD誘発と同時に犠牲とし、コントロールとして、また治療効果の大きさの解釈を容易にした。
定義
本開示の理解を容易にするために、多数の用語及び語句を以下に定義する。
特に定義しない限り、本明細書で使用される全ての技術用語及び科学用語は、本開示が属する技術分野における当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。本明細書で使用される略語は、化学及び生物学的技術分野における従来の意味を有する。本明細書に記載される化学構造及び式は、化学技術分野で公知の化学原子価の標準規則に従って構築される。
本明細書全体を通して、組成物及びキットが特定の成分を有する、含む、またはそれらから構成されると記載される場合、またはプロセス及び方法が特定のステップを有する、含む、またはそれらから構成されると記載される場合、さらに、本質的に引用された成分から構成される、またはそれらから構成される本開示の組成物及びキットが存在すること、及び本質的に引用された処理ステップから構成される、またはそれらから構成される本開示によるプロセス及び方法が存在することが企図される。
本出願において、要素または成分が、引用された要素または成分のリストに含まれ、及び/またはそこから選択されると言われる場合、要素または成分は、引用された要素または成分のいずれか1つであってもよいし、または要素または成分は、引用された要素または成分の2つ以上からなる群から選択できることが理解されるべきである。
さらに、本明細書に記載される組成物または方法の要素及び/または特徴は、本明細書において明示的であるか暗黙的であるかにかかわらず、本開示の精神及び範囲から逸脱することなく、様々な方法で組み合わせることができることが理解されるべきである。例えば、特定の化合物への言及がなされる場合、その化合物は、文脈から別様に理解されない限り、本開示の組成物の種々の実施形態において、及び/または本開示の方法において使用することができる。言い換えれば、本出願内において、実施形態は、明確かつ簡潔な本出願が書かれ、描かれることを可能にする方法で記載され、描かれてきたが、実施形態は、本教示及び開示(単数または複数)から離れることなく、様々に組み合わされ、または分離することができることが意図され、理解されるであろう。例えば、本明細書に記載され、描かれた全ての特徴は、本明細書に記載され、描かれた開示(単数または複数)の全ての態様に適用可能であることが理解されるであろう。
冠詞「a」及び「an」は、文脈が不適切でない限り、冠詞の文法的主語の1以上(すなわち、少なくとも1つ)を指すために本開示において使用される。一例として、「ある成分」は、1つの成分または2つ以上の成分を指す。
本開示において、「及び/又は」という用語は、別段の指示がない限り、「及び」又は「又は」のいずれかを意味するものとして使用される。
「少なくとも1つの」という表現は、文脈及び用途から別段理解されない限り、その表現以降に引用された物の各々、及び2つ以上の引用された物の様々な組み合わせを個別に含むと理解されるべきである。また、3つ以上の引用物に関連する「及び/又は」という表現は、文脈から他に理解されない限り、同じ意味を有すると理解されるべきである。
「含む(include)」、「含む(includes)」、「含む(including)」、「有する(have)」、「有する(has)」、「有する(having)」、「含む(contain)」、「含む(contains)」、または「含む(containing)」という用語の使用は、その文法的等価物を含め、文脈から特に記載または理解されない限り、例えば、追加の未反復要素またはステップを除外しない、オープンエンドかつ非限定的なものとして一般的に理解されるべきである。
「約」という用語の使用が定量値の前である場合、本開示は、特に別段の記載がない限り、特定の定量値自体も含む。本明細書で使用される場合、「約」という用語は、文脈から別段の指示または推論がない限り、公称値から±10%の変動を指す。
本開示が動作可能である限り、特定の動作を実行するためのステップまたは順序は重要ではないことを理解すべきである。さらに、2つ以上のステップまたは動作を同時に実施してもよい。
本明細書の様々な箇所で、変数またはパラメータがグループまたは範囲で開示されている。本明細書では、このようなグループや範囲のメンバーの個々の下位結合を含むことを特に意図している。例えば、0から40の範囲の整数は、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39及び40を個々に開示することを特に意図しており、1から20の範囲の整数は、特に、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19及び20を個々に開示することを意図する。
本明細書における任意の及び全ての例、または例示的な言語、例えば、「のような」または「を含む」の使用は、単に本開示をより良く説明することを意図しており、特許請求されない限り、本開示の範囲に限定を提起するものではない。本明細書中のいかなる文言も、本開示の実施に必須であるとして請求されていない要素を示すものとして解釈されるべきではない。
一般的な問題として、パーセンテージを指定する組成物は、特に指定がない限り重量によるものである。さらに、変数に定義が付されていない場合、その変数の前の定義が支配的である。
本明細書で使用される場合、「医薬組成物」または「医薬製剤」とは、活性剤と、不活性または活性の担体との組合せをいい、組成物をインビボまたはエクスビボでの診断的または治療的使用に特に適したものとする。
本明細書で使用される「薬学的に許容される」及び「薬理学的に許容される」という語句は、動物またはヒトに投与された場合に、有害、アレルギー性または他の有害な反応を生じない化合物、分子実体、組成物、材料及び/または剤形を指す。ヒトに投与する場合、製剤は、医薬品や医薬品の安全性と有効性を評価する規制機関、例えば米国食品医薬品局が要求する無菌性、発火原性、一般的な安全性と純度の基準を満たしていなければならない。「薬学的に許容される」及び「薬理学的に許容される」とは、連邦政府もしくは州政府の規制機関、または米国以外の国の対応する規制機関により承認もしくは承認可能であること、または動物、より詳細にはヒトへの使用について米国薬局方もしくはその他の一般に認められた薬局方に収載されていることを意味する場合がある。
本明細書で使用される場合、「薬学的に許容される塩」とは、本開示の化合物(例えば、ベンペド酸)中に存在し得る酸性基または塩基性基の任意の塩を指し、その塩は薬学的投与に適合する。例えば、ベンペド酸のカルボン酸基の一方または両方は、薬学的に許容される塩(複数可)に変換することができる。
当業者に知られているように、化合物の「塩」は、無機または有機の酸及び塩基から誘導することができる。酸の例としては、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、過塩素酸、フマル酸、マレイン酸、リン酸、グリコール酸、乳酸、サリチル酸、コハク酸、トルエン-p-スルホン酸、酒石酸、酢酸、クエン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ギ酸、安息香酸、マロン酸、ナフタレン-2-スルホン酸及びベンゼンスルホン酸が挙げられるが、これらに限定されない。シュウ酸のような他の酸は、それ自体は薬学的に許容されないが、本明細書に記載される化合物及びそれらの薬学的に許容される酸付加塩を得るための中間体として有用な塩の調製に使用することができる。
塩基の例としては、アルカリ金属(例えば、ナトリウム及びカリウム)水酸化物、アルカリ土類金属(例えば、マグネシウム及びカルシウム)水酸化物、アンモニア及び式NW の化合物(式中、WはC1~4アルキルである)などが挙げられるが、これらに限定されない。
塩の例としては、これらに限定されないが、酢酸塩、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスパラギン酸塩、安息香酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、重硫酸塩、酪酸塩、クエン酸塩、カンファー酸塩、カンファースルホン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、ジグルコン酸塩、ドデシル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、フマル酸塩、フルコヘプタン酸塩、グリセロリン酸塩、ヘミスルホン酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、2-ヒドロキシエタンスルホン酸塩、乳酸塩、マレイン酸塩、メタンスルホン酸塩、2-ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、シュウ酸塩、パモ酸塩、ペクチン酸塩、過硫酸塩、フェニルプロピオン酸塩、ピクレート塩、ピバレート塩、プロピオン酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、チオシアン酸塩、トシル酸塩、ウンデカン酸塩などが挙げられる。塩の他の例としては、Na、K、Ca2+、NH 及びNW (ここで、WはC1~4アルキル基であり得る)などの適切なカチオンと化合した本開示の化合物のアニオンが挙げられる。
治療的使用のために、本開示の化合物の塩は、薬学的に許容されるものとして企図される。しかし、薬学的に許容されない酸及び塩基の塩も、例えば、薬学的に許容される化合物の調製または精製において使用を見出すことができる。
本明細書で使用される「担体」とは、液体または固体の充填剤、希釈剤、賦形剤、溶媒またはカプセル化材料のような材料、組成物またはビヒクルを指し、ベンペド酸またはその薬学的に許容される塩のような医薬剤を、ある臓器または身体の一部から別の臓器または身体の一部へ運搬または輸送することに関与する。
本明細書で使用される場合、「薬学的に許容される賦形剤」とは、患者への活性薬剤の投与及び/または患者による吸収を補助し、患者に重大な有害毒性学的影響を引き起こすことなく本開示の組成物に含まれ得る物質を指す。薬学的に許容される賦形剤の非限定的な例としては、水、NaCl、リン酸緩衝生理食塩水のような通常の生理食塩水、エマルション(例えば、油/水または水/油エマルションなど)、乳酸化リンゲル液、通常のスクロース、通常のグルコース、結多剤混合薬、充填剤、崩壊剤、滑沢剤、コーティング剤、甘味剤、香料、塩溶液(リンゲル液など)、アルコール、油、ゼラチン、乳糖、アミロースまたはデンプンなどの炭水化物、脂肪酸エステル、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリジン及び着色料などが挙げられる。このような製剤は滅菌することができ、所望により、本開示の化合物と劇的に反応しない滑沢剤、保存剤、安定剤、湿潤剤、乳化剤、浸透圧に影響を及ぼすための塩、緩衝剤、着色剤及び/または芳香物質などの補助剤と混合することができる。賦形剤の例については、Martin, Remington's Pharmaceutical Sciences, 15th Ed., Mack Publ. Co., Easton, PA (1975)を参照のこと。
本明細書で使用される場合、「治療する(treat)」、「治療する(treating)」または「治療(treatment)」には、患者が特定の疾患、障害または症状に罹患している間に生じる作用であって、疾患、障害または症状の重症度を軽減するまたは疾患、障害または症状の進行を遅らせるもしくは遅くする(例えば、症状、疾患、障害などの改善をもたらす、軽減する、低減する、調節する、改善するまたは除去する)、またはその症状を軽減する、低減する、調節する、改善するまたは除去する作用が含まれる。治療とは、障害を治癒、改善または少なくとも部分的に改善することである。特定の実施形態において、治療とは、疾患を治癒することである。
本明細書において、「症状(symptom)または「症状(symptoms)」の「軽減」または「低減」(及びこの語句の文法的等価物)とは、症状の重篤度または頻度の減少または症状の除去を指す。例えば、多発性嚢胞腎の「減少」または「低下」は、腎嚢胞の成長速度の低下または腎機能の喪失速度の低下を意味する。
本明細書で使用される場合、本明細書で開示される疾患に関連する、上昇した検査室バイオマーカー/パラメータまたはバイタルサインの「低下」または「減少」は、例えば、上昇した検査室バイオマーカー/パラメータまたはバイタルサインが、事前に決定された臨床的に関連するエンドポイント(例えば、臨床的に正常なレベル)まで低下することを指す場合がある。
本明細書で使用される場合、「患者(subject)」及び「患者(patient)」は、互換的に使用され、本開示の方法及び組成物によって治療される生物を指す。このような生物は、好ましくは、哺乳動物(例えば、ヒト、マウス、ラット、モルモット、イヌ、ネコ、ウマ、ウシ、ブタ、または非ヒト霊長類、例えば、サル、チンパンジー、ヒヒ及びアカゲザル)であり、より好ましくは、ヒトである。
本明細書で使用される場合、「固形剤形」とは、固形形態の医薬用量を指し、例えば、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、粉末剤、小袋剤、再構成可能な粉末剤、乾燥粉末吸入剤及びチュアブル剤などである。
本明細書で使用される場合、「即時放出」とは、有効成分の放出を変更または制御するために操作されていない剤形を指す。
本明細書で使用される場合、「持続放出」とは、特定の期間、例えば、8時間、12時間、16時間、20時間、24時間など、所望の範囲の薬物濃度を最小限の副作用で維持するために、所定の(必ずしも一定ではない)速度で薬物を放出するように設計された剤形を指す。これは、国際公開WO2019/161307A1に記載されているようなベンペド酸持続放出製剤によって例示されるように、様々な製剤によって達成することができる。
本明細書で使用される場合、「多剤混合薬」とは、有効成分(例えば、ベンペド酸及びトルバプタン)が、単一の実体または投与量の形態で患者に同時に投与される形態を指す。
本明細書で使用される場合、「投与する」とは、経口投与、座薬としての投与、局所接触、静脈内投与、非経口投与、腹腔内投与、筋肉内投与、関節内投与、髄腔内投与、頭蓋内投与、鼻腔内投与もしくは皮下投与、または持続放出デバイス、例えばミニ浸透圧ポンプの患者への移植を指す。投与は、非経口及び経粘膜(例えば、頬側、舌下、口蓋、歯肉、鼻腔、膣、直腸、または経皮)を含む任意の経路によるものである。非経口投与には、例えば、静脈内、筋肉内、動脈内、皮内、皮下、腹腔内、脳室内及び頭蓋内が含まれる。他の投与様式としては、リポソーム製剤の使用、静脈内注入、経皮パッチなどが挙げられるが、これらに限定されない。共投与とは、本明細書に記載の組成物を、1つ以上の追加療法(例えば、ベンペド酸及びトルバプタン)の投与と同時に、投与の直前にまたは投与の直後に投与することを意味する。トルバプタンまたはその薬学的に許容される塩は、単独で投与することもできるし、患者に共投与することもできる。共投与とは、単独または併用(複数の化合物または薬剤)の同時または逐次投与を含むことを意味する。従って、製剤は、所望により、他の活性物質と組み合わせることもできる(例えば、代謝分解を低減するため)。
本明細書で使用される場合、「疾患」、「障害」、「症状」または「病気」は、文脈から別様に理解されない限り、本明細書で互換的に使用することができ、本明細書で提供される化合物、医薬原料、医薬組成物、または方法で治療され得る患者または患者の症状または健康症状を指す。
本明細書で使用される場合、「有効量」または「治療上有効な量」とは、有益または所望の結果をもたらすのに十分な化合物(例えば、ベンペド酸またはトルバプタン)、化合物の組み合わせ(例えば、ベンペド酸及びトルバプタン)、医薬組成物(例えば、本開示の医薬組成物)、または多剤混合薬(例えば、本開示の多剤混合薬)の量を指す。有効量は、1以上の投与、適用または用量で投与することができ、特定の製剤または投与経路に限定することを意図するものではない。
略語
ADPKD:常染色体優性多発性嚢胞腎
PKD:発性嚢胞腎
ACL/pACLY:ATPクエン酸リアーゼ/リン酸化ATPクエン酸リアーゼ
ACLY:ATPクエン酸リアーゼ
FATP2:脂肪酸輸送タンパク質2
ACSVL1:超長鎖アシル-CoA合成酵素
BUN:血中尿素窒素
TKV:総腎容積
eGFR:推定糸球体濾過量
KIM-1:腎障害分子-1
AMPK:AMP活性化プロテインキナーゼ
Thr172/pThr172:リン酸化AMPKα
P70S6K/pP70S6K:リボソームタンパク質S6キナーゼβ-1/リン酸化リボソームタンパク質S6キナーゼβ-1
ERK/pERK:細胞外シグナル制御キナーゼ/リン酸化細胞外シグナル制御キナーゼ
PKD1:ポリシスティン1
PT:近位尿細管
IMCD:内側髄質集合管
BA:ベンペド酸
HDL-C:高密度リポタンパク質コレステロール
CRP:C反応性タンパク質
LDL-C:低密度リポタンパク質コレステロール
VLDL:超低密度リポタンパク質
A1c/hbA1c:糖化ヘモグロビン
hsCRP:高感度C反応性タンパク質
apoB:アポリポタンパク質B
apoA1:アポリポタンパク質A1
ベンペド酸
ベンペド酸は、LDL-Cのさらなる低下が必要なヘテロ接合性家族性高コレステロール血症または確立したアテローム性動脈硬化性心血管疾患を有する成人の治療において、食事療法及び最大耐容量のスタチン療法の補助として適応される非スタチン系薬剤である。本薬は、ATPクエン酸リアーゼ(ACL)を阻害することにより作用する。インビボではプロドラッグとして作用し、内因性の肝アシル-コエンザイム(CoA)合成酵素(ACS)活性により活性種であるベンペド酸-CoAに変換される。活性種の形成には、特異的なACSアイソザイムである超長鎖アシル-CoA合成酵素(ACSVL1)が必要である。ベンペド酸はまた、代謝センサーAMPKを活性化することができる。
ベンペド酸は式(I)の構造で表される。
ベンペド酸及びその合成法は、米国特許第7,335,799号及び国際公開第WO2020/257571A1に開示されており、これらの各特許は参照により本明細書に組み込まれる。ベンペド酸は、ETC-1002、ESP-55016あるいはNexletol(登録商標)、Nilemdo(登録商標)(後者はベンペド酸とエゼチミブの多剤混合薬)という商品名で呼ばれることもある。
種々の実施形態において、ベンペド酸またはその薬学的に許容される塩は、本明細書に記載される種々の疾患及び障害の治療ならびに/または予防のために使用することができる。疾患または障害を治療する方法は、一般に、それを必要とする患者に、治療有効量のベンペド酸またはその薬学的に許容される塩を投与して、疾患または障害を治療することからなる。
疾患や障害の例としては、これらに限定されるものではないが、心血管疾患、心房細動、血液凝固、冠状動脈性心臓疾患、凝固亢進症状、虚血、心筋梗塞、ミオパチー、筋炎、肺塞栓症、脳卒中、末梢血管疾患、脂質異常症、リポタンパク質異常症、グルコース代謝障害、アルツハイマー病、パーキンソン病、糖尿病性腎症、糖尿病性網膜症、インスリン抵抗性、メタボリックシンドローム障害(例えば、シンドロームX)、ガラクトース血症、HIV感染症、ペルオキシソーム増殖因子活性化受容体関連障害、敗血症、血栓性障害、肥満、膵炎、高血圧、腎疾患、癌、炎症(例えば、肝炎)、炎症性筋疾患(例えば、リウマチ性多発筋痛、多発筋炎、線維炎)、インポテンス、胃腸疾患、過敏性腸症候群、炎症性腸疾患、炎症性疾患(例えば、喘息、血管炎、潰瘍性大腸炎、クローン病、川崎病、ウェゲナー肉芽腫症、(RA)、全身性エリテマトーデス(SLE)、多発性硬化症(MS)、自己免疫性慢性肝炎)、関節炎(例えば、関節リウマチ、若年性関節リウマチ、骨関節炎)、骨粗鬆症、軟部組織リウマチ(例えば、腱炎)、滑液包炎、自己免疫疾患(例えば、全身性狼瘡やエリテマトーデス)、強皮症、強直性脊椎炎、痛風、偽痛風、非インスリン依存性糖尿病、糖尿病(例えば、2型)、多嚢胞性卵巣疾患、高脂血症(例えば、一次性高脂血症、家族性高コレステロール血症(FH)、高コレステロール血症フレデリクソンIIa型、高コレステロール血症フレデリクソンIIb型、家族性複合高脂血症(FCH))、リポタンパク質リパーゼ欠損症(例えば、高トリグリセリド血症、低アルファリポタンパク血症、高コレステロール血症)、糖尿病に関連するリポタンパク質異常、肥満に関連するリポタンパク質異常及びアルツハイマー病に関連するリポタンパク質異常が挙げられる。特定の実施形態において、方法は、原発性高脂血症などの高脂血症を治療及び/または予防することを含む。いくつかの実施形態において、方法は、心血管疾患を治療及び/または予防することを含む。
特定の実施形態において、ベンペド酸またはその薬学的に許容される塩は、高レベルの低密度リポタンパク質コレステロール(LDL-C)、高レベルのアポリポタンパク質B(apoB)、高レベルのリポタンパク質(a)(Lp(a))、高レベルの超低密度リポタンパク質(VLDL)、高レベルの非高密度脂質コレステロール(非HDL-C)、高レベルの血清総コレステロール(TC)、高レベルの高感度c反応性タンパク質(hsCRP)、高レベルのフィブリノゲン、高レベルのインスリン、高レベルのグルコース及び低レベルの高密度リポタンパク質コレステロール(HDL-C)の1以上の治療または予防のために使用することができる。言い換えれば、本開示の方法は、LDL-Cを低下させること、apoBを低下させること、Lp(a)を低下させること、VLDLを低下させること、非HDL-Cを低下させること、TCを低下させること及び/またはhsCRPを低下させることを含むことができる。本開示の方法は、ATPクエン酸リアーゼ(ACL)を阻害すること、コレステロール合成を阻害すること及び/または脂肪酸生合成を抑制することを含むことができる。いくつかの実施形態において、ベンペド酸またはその薬学的に許容される塩は、体重を増加させることなく、非インスリン依存性糖尿病の治療に使用することができる。
特定の実施形態において、ベンペド酸またはその薬学的に許容される塩は、これらに限定されないが、老化、アルツハイマー病、癌、心血管疾患、糖尿病性腎症、糖尿病性網膜症、グルコース代謝障害、脂質異常症、リポタンパク質異常症、胆汁産生促進、高血圧、インポテンス、炎症、インスリン抵抗性、胆汁中の脂質除去、C反応性タンパク質の除去、肥満、胆汁中のオキシステロール除去、膵炎、パーキンソン病、ペルオキシソーム増殖因子活性化受容体関連障害、胆汁中のリン脂質除去、腎疾患、横紋筋融解症、敗血症、睡眠時無呼吸症候群、シンドロームX、血栓性障害を含む、様々な疾患及び症状の治療または予防のために使用することができる。
特定の実施形態において、障害は、リポジストロフィー、リソソーム酸性リパーゼ欠損症及びグリコーゲン貯蔵疾患からなる群より選択される。いくつかの実施形態において、患者は成人ヒトである。
特定の実施形態において、ベンペド酸またはその薬学的に許容される塩は、ADPKDの治療または予防のために使用することができる。
特定の実施形態において、本明細書に開示される多剤混合薬及び医薬組成物は、遊離酸形態のベンペド酸を含む。
特定の実施形態において、本明細書に開示される多剤混合薬及び医薬組成物は、結晶形態のベンペド酸を含む。
特定の実施形態において、本明細書に開示される多剤混合薬及び医薬組成物は、高純度結晶形態のベンペド酸を含む。
特定の実施形態において、本明細書に開示される多剤混合薬及び医薬組成物は、ベンペド酸を含む医薬原料を含む。
種々の実施形態において、医薬原料は、一般に、式(I)の化合物、またはその薬学的に許容される塩の結晶形態を含み、ここで、医薬原料は、医薬原料の総重量に基づいて99.0重量%を超える量の式(I)の化合物、またはその薬学的に許容される塩を含む。いくつかの実施形態において、医薬原料中の式(I)の化合物の量は、医薬原料の総重量に基づいて、約99.1重量%より多い、約99.2重量%より多い、約99.3重量%より多い、約99.4重量%より多い、約99.5重量%より多い、約99.6重量%より多い、約99.7重量%より多い、約99.8重量%より多い、約99.85重量%より多い、約99.9重量%より多い、約99.95重量%より多いまたは約99.98重量%より多い。いくつかの実施形態において、医薬原料は、医薬原料の総重量に基づいて99.5重量%を超える量の式(I)の化合物を含む。いくつかの実施形態において、医薬原料は、医薬原料の総重量に基づいて99.7重量%を超える量の式(I)の化合物を含む。いくつかの実施形態において、医薬原料は、医薬原料の総重量に基づいて99.9重量%を超える量の式(I)の化合物を含む。
特定の実施形態において、医薬原料は、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)アッセイによって決定されるように、医薬原料の総重量(無水、無溶媒ベース)に基づいて約98重量%から約102重量%の量の式(I)の化合物を含む。
特定の実施形態において、HPLCアッセイは、以下のうちの1つ以上を含む。
(i)WatersのXBridge BEH C18カラム(内径4.6mm×150mm、2.5pm)、
(ii)約40℃のカラム温度、
(iii)水/アセトニトリル(約50:50)中の約0.05%リン酸からなる移動相、
(iv)アイソクラティック溶出、
(v)約1.2mL/分の流速、
(vi)常温の試料温度、
(vii)215nmでの検出及び
(viii)式(I)の化合物の保持時間は約4.6分である。いくつかの実施形態において、HPLCアッセイは、上記、すなわち(i)~(viii)のそれぞれを含む。
特定の実施形態において、式(I)の化合物の結晶形は、国際公開第WO2020/257571A1号及び同第WO2020/257573A1号において特徴付けられるような式(I)の化合物の結晶形であってもよく、その各々は、参照により本明細書に組み込まれる。式(I)の化合物の結晶形は、例えば、粉末X線回折パターンまたはピーク(複数可)、及び/または融点及び吸湿性のような他の特徴的特性によって特徴付けることができる。ベンペド酸の結晶形態としては、これらに限定されないが、共結晶(例えば、アスパルテーム共結晶及びパルミチン酸共結晶)、結晶塩(例えば、アンモニウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、リジン塩、ジエチルアミン塩、エチレンジアミン塩、ピペラジン塩、ベタイン塩、トロメタミン塩、イソニコチンアミド塩)が挙げられる。
トルバプタン
トルバプタンは、バソプレシン受容体2アンタゴニストであり、高収縮性低ナトリウム血症及び貧酸素血症患者ならびにADPKDのリスクを有する患者の治療に適応がある。本薬は、著しいナトリウム喪失を伴うことなく、アクアレシスを促進することにより血中ナトリウム濃度を上昇させ、低ナトリウム血症を補助する(Duboisら、Tolvaptan; British J. of Clin. Pharmacol.; 2012; 73(1); 9-11)。ADPKD患者では、トルバプタンは疾患の進行に伴う腎容積の増加を遅らせ、疼痛や腎機能の低下を軽減する可能性がある(Sans-Atxerら、Tolvaptan in the treatment of autosomal dominant polycystic kidney disease; patient selection and special considerations; J. Nephrol. Renovasc. Dis.; 2018; 11: 41-51)。
トルバプタンは、本明細書に記載される多剤混合薬、医薬組成物及び治療方法において使用することができる。種々の実施形態において、本明細書で提供される多剤混合薬及び医薬組成物は、トルバプタンまたはその薬学的に許容される塩を含む。トルバプタンは、式(II)の構造で表される。
トルバプタン及びその製造方法は、例えば、米国特許第8,501,730号及び同第10,905,694号に開示されており、これらは参照により本明細書に組み込まれる。トルバプタンは経口剤形として投与することができる。トルバプタンは、OPC-41061、Jynarque(登録商標)及びSamsca(登録商標)の名称で呼ばれることもある。
種々の実施形態において、トルバプタンまたはその薬学的に許容される塩は、本明細書に記載される種々の疾患及び障害の治療または予防のために使用することができる。疾患または障害を予防または治療する方法は、一般に、それを必要とする患者に、治療有効量のトルバプタンまたはその薬学的に許容される塩を投与して、疾患または障害を予防または治療することを含む。
疾患及び障害の例としては、低ナトリウム血症及びADPKDが挙げられるが、これらに限定されない。
特定の実施形態において、本明細書に開示される多剤混合薬及び医薬組成物は、遊離酸/遊離塩基形態のトルバプタンを含む。
多剤混合薬
一般にベンペド酸とトルバプタンを含む多剤混合薬が本明細書に開示される。
いくつかの実施形態において、多剤混合薬は、約30mgから約300mg、約60mgから約300mg、約90mgから約300mg、約120mgから約300mg、約150mgから約300mg、約180mgから約300mg、約210mgから約300mg、約240mgから約300mg、約270mgから約300mg、約30mgから約270mg、約60mgから約270mg、約90mgから約270mg、約120mgから約270mg、約150mgから約270mg、約180mgから約270mg、約210mgから約270mg、約240mgから約270mg、約30mgから約240mg、約60mgから約240mg、約90mgから約240mg、約120mgから約240mg、約150mgから約240mg、約180mgから約240mg、約210mgから約240mg、約30mgから約210mg、約60mgから約210mg、約90mgから約210mg、約120mgから約210mg、約150mgから約210mg、約180mgから約210mg、約30mgから約180mg、約60mgから約180mg、約90mgから約180mg、約120mgから約180mg、約150mgから約180mg、約30mgから約150mg、約60mgから約150mg、約90mgから約150mg、約120mgから約150mg、約30mgから約120mg、約60mgから約120mg、約90mgから約120mg、約30mgから約90mg、約60mgから約90mgまたは約30mgから約60mgのベンペド酸を含む。いくつかの実施形態において、多剤混合薬は、約30mgから約240mgを含む。いくつかの実施形態において、多剤混合薬は、約120mgから約240mgのベンペド酸を含む。
いくつかの実施形態において、多剤混合薬は、約30mg、約40mg、約50mg、約60mg、約70mg、約80mg、約90mg、約100mg、約110mg、約120mg、約130mg、約140mg、約150mg、約160mg、約170mg、約180mg、約190mg、約200mg、約210mg、約220mg、約230mg、約240mg、約250mg、約260mg、約270mg、約280mg、約290mgまたは約300mgのベンペド酸を含む。
いくつかの実施形態において、多剤混合薬は、約5mgから約120mg、約5mgから約110mg、約5mgから約100mg、約5mgから約90mg、約5mgから約80mg、約5mgから約70mg、約5mgから約60mg、約5mgから約50mg、約5mgから約40mg、約5mgから約30mg、約5mgから約20mg、約5mgから約10mg、約15mgから約90mg、約15mgから約80mg、約15mgから約70mg、約15mgから約60mg、約15mgから約50mg、約15mgから約40mg、約15mgから約30mg、約15mgから約20mg、約25mgから約90mg、約35mgから約90mg、約45mgから約90mg、約55mgから約90mg、約65mgから約90mg、約75mgから約90mg、約85mgから約90mg、約10mgから約110mg、約15mgから約105mg、約20mgから約100mg、約25mgから約95mg、約30mgから約90mg、約35mgから約85mg、約40mgから約80mg、約45mgから約75mg、約50mgから約70mgまたは約55mgから約65mgのトルバプタンを含む。いくつかの実施形態において、多剤混合薬は、約5mgから約120mgのトルバプタンを含む。いくつかの実施形態において、多剤混合薬は、約5mgから約90mgのトルバプタンを含む。
いくつかの実施形態において、多剤混合薬は、約5mg、約10mg、約15mg、約20mg、約25mg、約30mg、約35mg、約40mg、約45mg、約50mg、約55mg、約60mg、約65mg、約70mg、約75mg、約80mg、約85mg、約90mg、約95mg、約100mg、約105mg、約110mg、約115mgまたは約120mgのトルバプタンを含む。
特定の実施形態において、多剤混合薬は、約30mgから約240mgのベンペド酸及び約5mgから約90mgのトルバプタンを含む。特定の実施形態において、多剤混合薬は、約120mgから約240mgのベンペド酸及び約5mgから約90mgのトルバプタンを含む。特定の実施形態において、多剤混合薬は、約30mgから約240mgのベンペド酸及び約5mgから約60mgのトルバプタンを含む。特定の実施形態において、多剤混合薬は、約120mgから約240mgのベンペド酸及び約5mgから約60mgのトルバプタンを含む。
いくつかの実施形態において、多剤混合薬は、約90mg、約60mg、約45mg、約30mg、約15mg、約10mgまたは約5mgのトルバプタンを含む。特定の実施形態において、多剤混合薬は、約180mgのベンペド酸を含む。
特定の実施形態において、多剤混合薬は、約180mgのベンペド酸と約5mgのトルバプタン、約180mgのベンペド酸と約10mgのトルバプタン、約180mgのベンペド酸と約15mgのトルバプタン、約180mgのベンペド酸と約30mgのトルバプタン、約180mgのベンペド酸と約45mgのトルバプタン、約180mgのベンペド酸と約60mgのトルバプタンまたは約180mgのベンペド酸と約90mgのトルバプタンを含む。
いくつかの実施形態において、本明細書に開示される多剤混合薬は、経口投与用に製剤化される。いくつかの実施形態において、本明細書に開示される多剤混合薬は、経口剤形として製剤化される。経口剤形の例としては、ドレンチ、錠剤、カプセル、ソフトジェルカプセル、キャッシェ、ピル、乳剤、ロゼンジ、溶液、懸濁液、ボーラス、粉末、エリキシルまたはシロップ、パスティーユ、洗口剤、顆粒または舌に適用するためのペーストが挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、多剤混合薬は錠剤として製剤化される。
特定の実施形態において、本明細書に記載される多剤混合薬の液体剤形は、不活性希釈剤、可溶化剤及び乳化剤のうちの1つを含む。特定の実施形態において、本開示の医薬組成物の経口懸濁液は、エトキシル化イソステアリルアルコール、ポリオキシエチレンソルビトール及びソルビタンエステル、微結晶セルロース、メタ水酸化アルミニウム、ベントナイト、寒天及びトラガカントならびにそれらの混合物を含むがこれらに限定されない、1つ以上の懸濁化剤を含む。
特定の実施形態において、本明細書で提供される多剤混合薬は、本明細書に記載される疾患、障害または症状の治療に使用することができる。
医薬組成物
また、本明細書には、一般に、ベンペド酸及び/またはトルバプタンと、1種以上の薬学的に許容される賦形剤とを含む医薬組成物も開示されている。
特定の実施形態において、本明細書に記載される医薬組成物は、単位剤形で投与することができ、薬学の技術分野において周知の任意の方法によって調製することができる。単一剤形中に存在する、ベンペド酸及びトルバプタンの化合物またはその薬学的に許容される塩の量は、治療される患者及び/または特定の投与様式に応じて変化させることができる。
特定の実施形態において、トルバプタン及びベンペド酸は、同時投与のために単一の医薬組成物に配合することができる。特定の実施形態において、トルバプタン及びベンペド酸は、別々の投与のための個々の医薬組成物として製剤化することができる。
特定の実施形態において、単一の剤形を製造するために薬学的に許容される担体と組み合わせることができる、ベンペド酸及びトルバプタンまたはその薬学的に許容される塩の量は、一般に、治療効果をもたらすベンペド酸及びトルバプタンの化合物またはその薬学的に許容される塩の量となる。
いくつかの実施形態において、医薬組成物は、約30mgから約300mg、約60mgから約300mg、約90mgから約300mg、約120mgから約300mg、約150mgから約300mg、約180mgから約300mg、約210mgから約300mg、約240mgから約300mg、約270mgから約300mg、約30mgから約270mg、約60mgから約270mg、約90mgから約270mg、約120mgから約270mg、約150mgから約270mg、約180mgから約270mg、約210mgから約270mg、約240mgから約270mg、約30mgから約240mg、約60mgから約240mg、約90mgから約240mg、約120mgから約240mg、約150mgから約240mg、約180mgから約240mg、約210mgから約240mg、約30mgから約210mg、約60mgから約210mg、約90mgから約210mg、約120mgから約210mg、約150mgから約210mg、約180mgから約210mg、約30mgから約180mg、約60mgから約180mg、約90mgから約180mg、約120mgから約180mg、約150mgから約180mg、約30mgから約150mg、約60mgから約150mg、約90mgから約150mg、約120mgから約150mg、約30mgから約120mg、約60mgから約120mg、約90mgから約120mg、約30mgから約90mg、約60mgから約90mgまたは約30mgから約60mgのベンペド酸を含む。いくつかの実施形態において、医薬組成物は、約30mgから約240mgのベンペド酸を含む。いくつかの実施形態において、医薬組成物は、約120mgから約240mgのベンペド酸を含む。
いくつかの実施形態において、医薬組成物は、約30mg、約40mg、約50mg、約60mg、約70mg、約80mg、約90mg、約100mg、約110mg、約120mg、約130mg、約140mg、約150mg、約160mg、約170mg、約180mg、約190mg、約200mg、約210mg、約220mg、約230mg、約240mg、約250mg、約260mg、約270mg、約280mg、約290mgまたは約300mgのベンペド酸を含む。
いくつかの実施形態において、医薬組成物は、約5mgから約120mg、約5mgから約110mg、約5mgから約100mg、約5mgから約90mg、約5mgから約80mg、約5mgから約70mg、約5mgから約60mg、約5mgから約50mg、約5mgから約40mg、約5mgから約30mg、約5mgから約20mg、約5mgから約10mg、約15mgから約90mg、約15mgから約80mg、約15mgから約70mg、約15mgから約60mg、約15mgから約50mg、約15mgから約40mg、約15mgから約30mg、約15mgから約20mg、約25mgから約90mg、約35mgから約90mg、約45mgから約90mg、約55mgから約90mg、約65mgから約90mg、約75mgから約90mg、約85mgから約90mg、約10mgから約110mg、約15mgから約105mg、約20mgから約100mg、約25mgから約95mg、約30mgから約90mg、約35mgから約85mg、約40mgから約80mg、約45mgから約75mg、約50mgから約70mgまたは約55mgから約65mgのトルバプタンを含む。いくつかの実施形態において、医薬組成物は、約5mgから約120mgのトルバプタンを含む。いくつかの実施形態において、医薬組成物は、約5mgから約90mgのトルバプタンを含む。
いくつかの実施形態において、医薬組成物は、約5mg、約10mg、約15mg、約20mg、約25mg、約30mg、約35mg、約40mg、約45mg、約50mg、約55mg、約60mg、約65mg、約70mg、約75mg、約80mg、約85mg、約90mg、約95mg、約100mg、約105mg、約110mg、約115mgまたは約120mgのトルバプタンを含む。
特定の実施形態において、医薬組成物は、約30mgから約240mgのベンペド酸、約5mgから約90mgのトルバプタン及び1以上の薬学的に許容される賦形剤を含む。特定の実施形態において、医薬組成物は、約120mgから約240mgのベンペド酸、約5mgから約90mgのトルバプタン及び1以上の薬学的に許容される賦形剤を含む。特定の実施形態において、医薬組成物は、約30mgから約240mgのベンペド酸、約5mgから約60mgのトルバプタン及び1以上の薬学的に許容される賦形剤を含む。特定の実施形態において、医薬組成物は、約120mgから約240mgのベンペド酸、約5mgから約60mgのトルバプタン及び1以上の薬学的に許容される賦形剤を含む。
いくつかの実施形態において、医薬組成物は、約90mg、約60mg、約45mg、約30mg、約15mg、約10mgまたは約5mgのトルバプタンを含む。特定の実施形態において、医薬組成物は、約180mgのベンペド酸を含む。
特定の実施形態において、医薬組成物は、約180mgのベンペド酸、約5mgのトルバプタン及び1以上の薬学的に許容される賦形剤;約180mgのベンペド酸、約10mgのトルバプタン及び1以上の薬学的に許容される賦形剤;約180mgのベンペド酸、約15mgのトルバプタン及び1以上の薬学的に許容される賦形剤;約180mgのベンペド酸、約30mgのトルバプタン及び1以上の薬学的に許容される賦形剤;約180mgのベンペド酸、約45mgのトルバプタン及び1以上の薬学的に許容される賦形剤;約180mgのベンペド酸、約60mgのトルバプタン及び1以上の薬学的に許容される賦形剤;または約180mgのベンペド酸、約90mgのトルバプタン及び1以上の薬学的に許容される賦形剤を含む。
特定の実施形態において、医薬組成物は、一般に、本明細書に記載される多剤混合薬及び1以上の薬学的に許容される賦形剤を含む。
特定の実施形態において、経口投与に使用される本明細書に記載の固体剤形は、医薬原料を1以上の薬学的に許容される賦形剤と混合することによって調製される。医薬賦形剤は、充填剤または伸展剤、甘味剤、結多剤混合薬、保湿剤、崩壊剤、保存剤、香料、香味料、酸化防止剤、溶液遅延剤、吸収促進剤、湿潤剤、吸収剤、滑沢剤、着色剤及び放出制御剤からなる群から選択することができる。いくつかの実施形態において、固体剤形がカプセル、錠剤またはピルである場合、本明細書に記載される医薬組成物はまた、緩衝剤を含んでいてもよい。いくつかの実施形態において、固形剤形がゼラチンカプセルである場合、医薬組成物は、ラクトース、乳糖、高分子量ポリエチレングリコール及びそれらの組み合わせから選択される1以上の賦形剤をさらに含んでいてもよい。
特定の実施形態において、本開示の医薬組成物は、シクロデキストリン、セルロース、リポソーム、ミセル形成剤及びポリマー担体からなる群より選択される1つ以上の賦形剤を含んでいてもよい。いくつかの実施形態において、本開示の医薬組成物は、抗菌剤、抗真菌剤またはそれらの組み合わせを含む。抗菌剤及び抗真菌剤の例としては、パラベン、クロロブタノール、フェノール及びソルビン酸が挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態において、本開示の医薬組成物は、等張化剤を含む。
いくつかの実施形態において、本明細書に開示される医薬組成物は、経口投与用に製剤化される。いくつかの実施形態において、本明細書に開示される医薬組成物は、経口剤形として製剤化される。経口剤形の例としては、ドレンチ、錠剤、カプセル、ソフトジェルカプセル、キャッシェ、ピル、乳剤、ロゼンジ、溶液、懸濁液、ボーラス、粉末、エリキシルまたはシロップ、パスティーユ、洗口剤、顆粒または舌に適用するためのペーストが挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態において、医薬組成物は錠剤として処方される。
特定の実施形態において、本明細書に記載の医薬組成物の液体剤形は、不活性希釈剤、可溶化剤及び乳化剤のうちの1つを含む。特定の実施形態において、本開示の医薬組成物の経口懸濁液は、エトキシル化イソステアリルアルコール、ポリオキシエチレンソルビトール及びソルビタンエステル、微結晶セルロース、メタ水酸化アルミニウム、ベントナイト、寒天及びトラガカントならびにそれらの混合物を含む1つ以上の懸濁化剤を含む。
いくつかの実施形態において、本明細書に開示される医薬組成物は、ベンペド酸の即時放出を提供する。いくつかの実施形態において、本明細書に開示される医薬組成物は、ベンペド酸の持続放出を提供する。
特定の実施形態において、本明細書に記載される医薬組成物は、本明細書に記載される疾患、障害または症状の治療のために使用することができる。
使用及び治療方法
本明細書には、トルバプタン療法を受けている患者においてADPKDを治療する方法が提供され、該方法は、患者に有効量のベンペド酸を投与することを含む。また、本明細書には、トルバプタン療法を受けている患者においてADPKDの進行を遅らせる方法が提供され、該方法は、患者に有効量のベンペド酸を投与することを含む。また、本明細書において提供されるのは、トルバプタン療法を受けているADPKDの患者において、腎不全を予防し、総腎容積を減少させ及び/または腎機能障害の進行を遅らせる方法であり、該方法は、該患者に有効量のベンペド酸を投与することを含む。
いくつかの実施形態において、ベンペド酸の有効量は約30mgから約240mgである。いくつかの実施形態において、ベンペド酸の有効量は、約120mgから約240mgである。特定の実施形態では、ベンペド酸の有効量は約180mgである。
いくつかの実施形態において、有効量のベンペド酸及びトルバプタン療法を受ける患者は、有効量のベンペド酸及びトルバプタン療法を受けない、または有効量のベンペド酸のみを受ける、またはトルバプタン療法のみを受ける患者よりも、体重に対する総腎重量比が低い。いくつかの実施形態において、有効量のベンペド酸及びトルバプタン療法を受ける患者は、有効量のベンペド酸及びトルバプタン療法を受けない、または有効量のベンペド酸のみを受ける、またはトルバプタン療法のみを受ける患者よりも、血中尿素窒素値が低い。
いくつかの実施形態において、有効量のベンペド酸及びトルバプタン療法を受ける患者は、体重に対する総腎重量比が、約10から約140パーセント、約20から約140パーセント、約30から約140パーセント、約40から約140パーセント、約50から約140パーセント、約60から約140パーセント、約70から約140パーセント、約80から約140パーセント、約90から約140パーセント、約100から約140パーセント、約110から約140パーセント、約120から約140パーセント、約130から約140パーセント、約10から約80パーセント、約10から約70パーセント、約10から約60パーセント、約10から約50パーセント、約10から約40パーセント、約10から約30パーセント、約10から約20パーセント、約30から約70パーセント、約40から約70パーセント、約50から約70パーセント、約60から約70パーセント、約40から約60パーセント、約40から約50パーセント、約10から約20パーセント、約20から約30パーセント、約30から約40パーセント、約40から約50パーセント、約50から約60パーセント、約60から約70パーセント、約70から約80パーセント、約80から約90パーセント、約90から約100パーセント、約100から約110パーセント、約110から約120パーセント、約120から約130パーセントまたは約130から約140パーセント、有効量のベンペド酸及びトルバプタン療法を受けていない、または有効量のベンペド酸のみを受けている、またはトルバプタン療法のみを受けている患者の体重に対する総腎重量比よりも、低い。
いくつかの実施形態において、有効量のベンペド酸及びトルバプタン療法を受ける患者は、血中尿素窒素(BUN)レベルが、約2から約15mg/dL、約3から約15mg/dL、約4から約15mg/dL、約5から約15mg/dL、約6から約15mg/dL、約7から約15mg/dL、約8から約15mg/dL、約9から約15mg/dL、約10から約15mg/dL、約11から約15mg/dL、約12から約15mg/dL、約13から約15mg/dL、約14から約15mg/dL、約2から約14mg/dL、約2から約13mg/dL、約2から約12mg/dL、約2から約11mg/dL、約2から約10mg/dL、約2から約9mg/dL、約2から約8mg/dL、約2から約7mg/dL、約2から約6mg/dL、約2から約5mg/dL、約2から約4mg/dL、約2から約3mg/dL、約3から約9mg/dL、約4から約9mg/dL、約5から約9mg/dL、約6から約9mg/dL、約7から約9mg/dL、約8から約9mg/dL、約3から約8mg/dL、約3から約7mg/dL、約3から約6mg/dL、約3から約5mg/dLまたは約3から約4mg/dL、有効量のベンペド酸及びトルバプタン療法を受けていない、または有効量のベンペド酸のみを受けている、またはトルバプタン療法のみを受けている患者のBUNよりも、低い。
いくつかの実施形態において、有効量のベンペド酸及びトルバプタン療法を受ける患者は、推定糸球体濾過量(eGFR)の減少が、約0.5から約5mL/分/1.73m/年、約1から約5mL/分/1.73m/年、約1.5から約5mL/分/1.73m/年、約2から約5mL/分/1.73m/年、約2.5から約5mL/分/1.73m/年、約3から約5mL/分/1.73m/年、約3.5から約5mL/分/1.73m/年、約4から約5mL/分/1.73m/年、約4.5から約5mL/分/1.73m/年、約0.5から約4.5mL/分/1.73m/年、約0.5から約4mL/分/1.73m/年、約0.5から約3.5mL/分/1.73m/年、約0.5から約3mL/分/1.73m/年、約0.5から約2.5mL/分/1.73m/年、約0.5から約2mL/分/1.73m/年、約0.5から約1.5mL/分/1.73m/年、約0.5から約1mL/分/1.73m/年、約1.7から約3.4mL/分/1.73m/年、約1.9から約3.4mL/分/1.73m/年、約2.1から約3.4mL/分/1.73m/年、約2.3から約3.4mL/分/1.73m/年、約2.5から約3.4mL/分/1.73m/年、約2.7から約3.4mL/分/1.73m/年、約2.9から約3.4mL/分/1.73m/年、約3.1から約3.4mL/分/1.73m/年、約3.3から約3.4mL/分/1.73m/年、約1.7から約1.9mL/分/1.73m/年、約1.9から約2.1mL/分/1.73m/年、約2.1から約2.3mL/分/1.73m/年、約2.3から約2.5mL/分/1.73m/年、約2.5から約2.7mL/分/1.73m/年、約2.7から約2.9mL/分/1.73m/年、約2.9から約3.1mL/分/1.73m/年、約3.1から約3.3mL/分/1.73m/年または約3.3から約3.4mL/分/1.73m/年、有効量のベンペド酸及びトルバプタン療法を受けていない、または有効量のベンペド酸のみを受けている、またはトルバプタン療法のみを受けている患者の1年当たりのeGFRよりも、低い。
いくつかの実施形態において、有効量のベンペド酸及びトルバプタン療法を受ける患者は、約0から約7パーセント/年、約0.5から約7パーセント/年、約1から約7パーセント/年、約1.5から約7パーセント/年、約2から約7パーセント/年、約2.5から約7パーセント/年、約3から約7パーセント/年、約3.5から約7パーセント/年、約4から約7パーセント/年、約4.5から約7パーセント/年、約5から約7パーセント/年、約5.5から約7パーセント/年、約6から約7パーセント/年、約6.5から約7パーセント/年、約0から約6.5パーセント/年、約0から約6パーセント/年、約0から約5.5パーセント/年、約0から約5パーセント/年、約0から約4.5パーセント/年、約0から約4パーセント/年、約0から約3.5パーセント/年、約0から約3パーセント/年、約0から約2.5パーセント/年、約0から約2パーセント/年、約0から約1.5パーセント/年、約0から約1パーセント/年、約0から約0.5パーセント/年、約1から約5パーセント/年、約1.5から約5パーセント/年、約2から約5パーセント/年、約2.5から約5パーセント/年、約3から約5パーセント/年、約3.5から約5パーセント/年、約4から約5パーセント/年、約4.5から約5パーセント/年、約1から約1.5パーセント/年、約1.5から約2パーセント/年、約2から約2.5パーセント/年、約2.5から約3パーセント/年、約3から約3.5パーセント/年、約3.5から約4パーセント/年、約4から約4.5パーセント/年または約4.5から約5パーセント/年、有効量のベンペド酸及びトルバプタン療法を受けていない、または有効量のベンペド酸のみを受けている、またはトルバプタン療法のみを受けている患者の総腎容積の増加パーセント/年よりも、低い。
いくつかの実施形態において、有効量のベンペド酸及びトルバプタン療法を受ける患者は、腎機能の悪化、腎臓痛、高血圧、及びアルブミン尿から選択される臨床エンドポイントの複合発生率が、約5から約50パーセント、約10から約50パーセント、約15から約50パーセント、約20から約50パーセント、約25から約50パーセント、約30から約50パーセント、約35から約50パーセント、約40から約50パーセント、約45から約50パーセント、約5から約45パーセント、約5から約40パーセント、約5から約35パーセント、約5から約30パーセント、約5から約25パーセント、約5から約20パーセント、約5から約15パーセント、約5から約10パーセント、約15から約40パーセント、約20から約40パーセント、約25から約40パーセント、約30から約40パーセント、約35から約40パーセント、約15から約20パーセント、約20から約25パーセント、約25~約30パーセント、約30~約35パーセントまたは約35~約40パーセント、有効量のベンペド酸及びトルバプタン療法を受けていない、または有効量のベンペド酸のみを受けている、またはトルバプタン療法のみを受けている患者の臨床エンドポイントの複合発生率よりも、低い。
いくつかの実施形態において、有効量のベンペド酸及びトルバプタン療法を受ける患者は、有効量のベンペド酸を受けない、またはトルバプタン療法のみを受ける患者よりも高い肝臓AMPK活性を有する。いくつかの実施形態において、有効量のベンペド酸及びトルバプタン療法を受ける患者は、有効量のベンペド酸を受けない、またはトルバプタン療法のみを受ける患者よりも、肝臓のアセチル-コエンザイムAカルボキシラーゼ(ACC)リン酸化度が高い。いくつかの実施形態において、有効量のベンペド酸及びトルバプタン療法を受ける患者は、トルバプタン療法のみを受ける患者よりも高いペルオキシソーム増殖因子活性化受容体γコアクチベーター1-α(PGC1α)活性を有する。
いくつかの実施形態において、有効量のベンペド酸は投与される。経口剤形の例としては、ドレンチ、錠剤、カプセル、ソフトジェルカプセル、キャッシェ、ピル、乳剤、ロゼンジ、溶液、懸濁液、ボーラス、粉末、エリキシルまたはシロップ、パスティーユ、洗口剤、顆粒または舌に適用するためのペーストが挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態において、医薬組成物は錠剤として処方される。
また、本明細書において、それを必要とする患者においてADPKDを治療する方法が提供され、該方法は、患者に、ベンペド酸とトルバプタンとの多剤混合薬を投与することを含み、ここで、該多剤混合薬は、約30mgから約240mgのベンペド酸及び約5mgから約90mgのトルバプタンを含む。また、本明細書において、それを必要とする患者においてADPKDを治療する方法が提供され、該方法は、患者に、ベンペド酸とトルバプタンとの多剤混合薬を投与することを含み、ここで、該多剤混合薬は、約120mgから約240mgのベンペド酸及び約5mgから約90mgのトルバプタンを含む。また、本明細書において、それを必要とする患者においてADPKDの進行を遅らせる方法が提供され、該方法は、患者に、ベンペド酸とトルバプタンとの多剤混合薬を投与することを含み、ここで、該多剤混合薬は、約30mgから約240mgのベンペド酸及び約5mgから約90mgのトルバプタンを含む。
また、本明細書において、それを必要とする患者においてADPKDの進行を遅らせる方法が提供され、該方法は、患者に、ベンペド酸とトルバプタンの多剤混合薬を投与することを含み、ここで、該多剤混合薬は、約120mgから約240mgのベンペド酸及び約5mgから約90mgのトルバプタンを含む。また、本明細書において提供されるのは、ADPKDを有する患者において、腎不全を予防し、総腎容積を減少させ及び/または腎機能障害の進行を遅らせる方法であって、該方法は、ベンペド酸とトルバプタンとの多剤混合薬を該患者に投与することを含み、ここで、該多剤混合薬は、約30mgから約240mgのベンペド酸及び約5mgから約90mgのトルバプタンを含む。本明細書は、ADPKDを有する患者において、腎不全を予防し、総腎容積を減少させ及び/または腎機能障害の進行を遅らせる方法が提供され、該方法は、患者に、ベンペド酸とトルバプタンとの多剤混合薬を投与することを含み、ここで、該多剤混合薬は、約120mgから約240mgのベンペド酸及び約5mgから約90mgのトルバプタンを含む。
いくつかの実施形態において、多剤混合薬を投与される患者は、多剤混合薬を投与されない患者、または約30mgから約240mgのベンペド酸のみを投与される患者または約5mgから約90mgのトルバプタンのみを投与される患者よりも、体重に対する総腎重量比が低い。いくつかの実施形態において、多剤混合薬を投与される患者は、多剤混合薬を投与されない患者、または約120mgから約240mgのベンペド酸のみを投与される患者、または約5mgから約90mgのトルバプタンのみを投与される患者よりも、体重に対する総腎重量比が低い。いくつかの実施形態において、多剤混合薬を投与される患者は、多剤混合薬を投与されない患者、または約30mgから約240mgのベンペド酸のみを投与される患者または約5mgから約90mgのトルバプタンのみを投与される患者よりも低い血中尿素窒素レベルを有する。いくつかの実施形態において、多剤混合薬を投与される患者は、多剤混合薬を投与されない患者、または約120mgから約240mgのベンペド酸のみを投与される患者または約5mgから約90mgのトルバプタンのみを投与される患者よりも、低い血中尿素窒素レベルを有する。
いくつかの実施形態において、多剤混合薬を投与される患者は、体重に対する総腎重量比が、約10から約140パーセント、約20から約140パーセント、約30から約140パーセント、約40から約140パーセント、約50から約140パーセント、約60から約140パーセント、約70から約140パーセント、約80から約140パーセント、約90から約140パーセント、約100から約140パーセント、約110から約140パーセント、約120から約140パーセント、約130から約140パーセント、約10から約80パーセント、約10から約70パーセント、約10から約60パーセント、約10から約50パーセント、約10から約40パーセント、約10から約30パーセント、約10から約20パーセント、約30から約70パーセント、約40から約70パーセント、約50から約70パーセント、約60から約70パーセント、約40から約60パーセント、約40から約50パーセント、約10から約20パーセント、約20から約30パーセント、約30から約40パーセント、約40から約50パーセント、約50から約60パーセント、約60から約70パーセント、約70から約80パーセント、約80から約90パーセント、約90から約100パーセント、約100から約110パーセント、約110から約120パーセント、約120から約130パーセントまたは約130から約140パーセント、多剤混合薬を投与していない、または約30mgから約240mgのベンペド酸のみを投与している、または約5mgから約90mgのトルバプタンのみを投与している患者の体重に対する総腎重量比よりも、低い。
いくつかの実施形態において、多剤混合薬が投与される患者は、体重に対する総腎重量比が、約10から約140パーセント、約20から約140パーセント、約30から約140パーセント、約40から約140パーセント、約50から約140パーセント、約60から約140パーセント、約70から約140パーセント、約80から約140パーセント、約90から約140パーセント、約100から約140パーセント、約110から約140パーセント、約120から約140パーセント、約130から約140パーセント、約10から約80パーセント、約10から約70パーセント、約10から約60パーセント、約10から約50パーセント、約10から約40パーセント、約10から約30パーセント、約10から約20パーセント、約30から約70パーセント、約40から約70パーセント、約50から約70パーセント、約60から約70パーセント、約40から約60パーセント、約40から約50パーセント、約10から約20パーセント、約20から約30パーセント、約30から約40パーセント、約40から約50パーセント、約50から約60パーセント、約60から約70パーセント、約70から約80パーセント、約80から約90パーセント、約90から約100パーセント、約100から約110パーセント、約110から約120パーセント、約120から約130パーセントまたは約130から約140パーセント、多剤混合薬を投与していない、または約120mgから約240mgのベンペド酸のみを投与している、または約5mgから約90mgのトルバプタンのみを投与している患者の体重に対する総腎重量比よりも、低い。
いくつかの実施形態では、多剤混合薬を投与される患者は、BUNレベルが約2から約15mg/dL、約3から約15mg/dL、約4から約15mg/dL、約5から約15mg/dL、約6から約15mg/dL、約7から約15mg/dL、約8から約15mg/dL、約9から約15mg/dL、約10から約15mg/dL、約11から約15mg/dL、約12から約15mg/dL、約13から約15mg/dL、約14から約15mg/dL、約2から約14mg/dL、約2から約13mg/dL、約2から約12mg/dL、約2から約11mg/dL、約2から約10mg/dL、約2から約9mg/dL、約2から約8mg/dL、約2から約7mg/dL、約2から約6mg/dL、約2から約5mg/dL、約2から約4mg/dL、約2から約3mg/dL、約3から約9mg/dL、約4から約9mg/dL、約5から約9mg/dL、約6から約9mg/dL、約7から約9mg/dL、約8から約9mg/dL、約3から約8mg/dL、約3から約7mg/dL、約3から約6mg/dL、約3から約5mg/dLまたは約3から約4mg/dL、多剤混合薬を投与されていない、または約30mgから約240mgのベンペド酸のみを投与されている、または約5mgから約90mgのトルバプタンのみを投与されている患者のBUNよりも、低い。
いくつかの実施形態では、多剤混合薬を投与される患者は、BUNレベルが約2から約15mg/dL、約3から約15mg/dL、約4から約15mg/dL、約5から約15mg/dL、約6から約15mg/dL、約7から約15mg/dL、約8から約15mg/dL、約9から約15mg/dL、約10から約15mg/dL、約11から約15mg/dL、約12から約15mg/dL、約13から約15mg/dL、約14から約15mg/dL、約2から約14mg/dL、約2から約13mg/dL、約2から約12mg/dL、約2から約11mg/dL、約2から約10mg/dL、約2から約9mg/dL、約2から約8mg/dL、約2から約7mg/dL、約2から約6mg/dL、約2から約5mg/dL、約2から約4mg/dL、約2から約3mg/dL、約3から約9mg/dL、約4から約9mg/dL、約5から約9mg/dL、約6から約9mg/dL、約7から約9mg/dL、約8から約9mg/dL、約3から約8mg/dL、約3から約7mg/dL、約3から約6mg/dL、約3から約5mg/dLまたは約3から約4mg/dL、多剤混合薬を投与されていない、または約120mgから約240mgのベンペド酸のみを投与されている、または約5mgから約90mgのトルバプタンのみを投与されている患者のBUNよりも、低い。
いくつかの実施形態では、多剤混合薬を投与される患者は、eGFRの減少が約0.5から約5mL/分/1.73m/年、約1から約5mL/分/1.73m/年、約1.5から約5mL/分/1.73m/年、約2から約5mL/分/1.73m/年、約2.5から約5mL/分/1.73m/年、約3から約5mL/分/1.73m/年、約3.5から約5mL/分/1.73m/年、約4から約5mL/分/1.73m/年、約4.5から約5mL/分/1.73m/年、約0.5から約4.5mL/分/1.73m/年、約0.5から約4mL/分/1.73m/年、約0.5から約3.5mL/分/1.73m/年、約0.5から約3mL/分/1.73m/年、約0.5から約2.5mL/分/1.73m/年、約0.5から約2mL/分/1.73m/年、約0.5から約1.5mL/分/1.73m/年、約0.5から約1mL/分/1.73m/年、約1.7から約3.4mL/分/1.73m/年、約1.9から約3.4mL/分/1.73m/年、約2.1から約3.4mL/分/1.73m/年、約2.3から約3.4mL/分/1.73m/年、約2.5から約3.4mL/分/1.73m/年、約2.7から約3.4mL/分/1.73m/年、約2.9から約3.4mL/分/1.73m/年、約3.1から約3.4mL/分/1.73m/年、約3.3から約3.4mL/分/1.73m/年、約1.7から約1.9mL/分/1.73m/年、約1.9から約2.1mL/分/1.73m/年、約2.1から約2.3mL/分/1.73m/年、約2.3から約2.5mL/分/1.73m/年、約2.5から約2.7mL/分/1.73m/年、約2.7から約2.9mL/分/1.73m/年、約2.9から約3.1mL/分/1.73m/年、約3.1から約3.3mL/分/1.73m/年または約3.3から約3.4mL/分/1.73m/年、多剤混合薬を投与されていない、または約30mgから約240mgのベンペド酸のみを投与されている、または約5mgから約90mgのトルバプタンのみを投与されている患者よりも、低い。
いくつかの実施形態では、多剤混合薬を投与される患者は、eGFRの減少が、約0.5から約5mL/分/1.73m/年、約1から約5mL/分/1.73m/年、約1.5から約5mL/分/1.73m/年、約2から約5mL/分/1.73m/年、約2.5から約5mL/分/1.73m/年、約3から約5mL/分/1.73m/年、約3.5から約5mL/分/1.73m/年、約4から約5mL/分/1.73m/年、約4.5から約5mL/分/1.73m/年、約0.5から約4.5mL/分/1.73m/年、約0.5から約4mL/分/1.73m/年、約0.5から約3.5mL/分/1.73m/年、約0.5から約3mL/分/1.73m/年、約0.5から約2.5mL/分/1.73m/年、約0.5から約2mL/分/1.73m/年、約0.5から約1.5mL/分/1.73m/年、約0.5から約1mL/分/1.73m/年、約1.7から約3.4mL/分/1.73m/年、約1.9から約3.4mL/分/1.73m/年、約2.1から約3.4mL/分/1.73m/年、約2.3から約3.4mL/分/1.73m/年、約2.5から約3.4mL/分/1.73m/年、約2.7から約3.4mL/分/1.73m/年、約2.9から約3.4mL/分/1.73m/年、約3.1から約3.4mL/分/1.73m/年、約3.3から約3.4mL/分/1.73m/年、約1.7から約1.9mL/分/1.73m/年、約1.9から約2.1mL/分/1.73m/年、約2.1から約2.3mL/分/1.73m/年、約2.3から約2.5mL/分/1.73m/年、約2.5から約2.7mL/分/1.73m/年、約2.7から約2.9mL/分/1.73m/年、約2.9から約3.1mL/分/1.73m/年、約3.1から約3.3mL/分/1.73m/年または約3.3から約3.4mL/分/1.73m/年、多剤混合薬を投与されていない、または約120mgから約240mgのベンペド酸のみを投与されている、または約5mgから約90mgのトルバプタンのみを投与されている患者よりも低い。
いくつかの実施形態において、多剤混合薬を投与される患者は、総腎容積の増加が、約0から約7パーセント/年、約0.5から約7パーセント/年、約1から約7パーセント/年、約1.5から約7パーセント/年、約2から約7パーセント/年、約2.5から約7パーセント/年、約3から約7パーセント/年、約3.5から約7パーセント/年、約4から約7パーセント/年、約4.5から約7パーセント/年、約5から約7パーセント/年、約5.5から約7パーセント/年、約6から約7パーセント/年、約6.5から約7パーセント/年、約0から約6.5パーセント/年、約0から約6パーセント/年、約0から約5.5パーセント/年、約0から約5パーセント/年、約0から約4.5パーセント/年、約0から約4パーセント/年、約0から約3.5パーセント/年、約0から約3パーセント/年、約0から約2.5パーセント/年、約0から約2パーセント/年、約0から約1.5パーセント/年、約0から約1パーセント/年、約0から約0.5パーセント/年、約1から約5パーセント/年、約1.5から約5パーセント/年、約2から約5パーセント/年、約2.5から約5パーセント/年、約3から約5パーセント/年、約3.5から約5パーセント/年、約4から約5パーセント/年、約4.5から約5パーセント/年、約1から約1.5パーセント/年、約1.5から約2パーセント/年、約2から約2.5パーセント/年、約2.5から約3パーセント/年、約3から約3.5パーセント/年、約3.5から約4パーセント/年、約4から約4.5パーセント/年または約4.5から約5パーセント/年、多剤混合薬を投与されていない、または約30mgから約240mgのベンペド酸のみを投与されている、または約5mgから約90mgのトルバプタンのみを投与されている患者の総腎容積の増加パーセント/年よりも低い。
いくつかの実施形態において、多剤混合薬を投与される患者は、総腎容積の増加が、約0から約7パーセント/年、約0.5から約7パーセント/年、約1から約7パーセント/年、約1.5から約7パーセント/年、約2から約7パーセント/年、約2.5から約7パーセント/年、約3から約7パーセント/年、約3.5から約7パーセント/年、約4から約7パーセント/年、約4.5から約7パーセント/年、約5から約7パーセント/年、約5.5から約7パーセント/年、約6から約7パーセント/年、約6.5から約7パーセント/年、約0から約6.5パーセント/年、約0から約6パーセント/年、約0から約5.5パーセント/年、約0から約5パーセント/年、約0から約4.5パーセント/年、約0から約4パーセント/年、約0から約3.5パーセント/年、約0から約3パーセント/年、約0から約2.5パーセント/年、約0から約2パーセント/年、約0から約1.5パーセント/年、約0から約1パーセント/年、約0から約0.5パーセント/年、約1から約5パーセント/年、約1.5から約5パーセント/年、約2から約5パーセント/年、約2.5から約5パーセント/年、約3から約5パーセント/年、約3.5から約5パーセント/年、約4から約5パーセント/年、約4.5から約5パーセント/年、約1から約1.5パーセント/年、約1.5から約2パーセント/年、約2から約2.5パーセント/年、約2.5から約3パーセント/年、約3から約3.5パーセント/年、約3.5から約4パーセント/年、約4から約4.5パーセント/年または約4.5から約5パーセント/年、多剤混合薬を投与されていない、または約120mgから約240mgのベンペド酸のみを投与されている、または約5mgから約90mgのトルバプタンのみを投与されている患者の総腎容積の増加よりも、低い。
いくつかの実施形態において、多剤混合薬を投与される患者は、腎機能の悪化、腎臓痛、高血圧及びアルブミン尿から選択される臨床エンドポイントの複合発生率が、約5から約50パーセント、約10から約50パーセント、約15から約50パーセント、約20から約50パーセント、約25から約50パーセント、約30から約50パーセント、約35から約50パーセント、約40から約50パーセント、約45から約50パーセント、約5から約45パーセント、約5から約40パーセント、約5から約35パーセント、約5から約30パーセント、約5から約25パーセント、約5から約20パーセント、約5から約15パーセント、約5から約10パーセント、約15から約40パーセント、約20から約40パーセント、約25から約40パーセント、約30から約40パーセント、約35から約40パーセント、約15から約20パーセント、約20から約25パーセント、約25から約30パーセント、約30から約35パーセントまたは約35から約40パーセント、多剤混合薬を投与されない患者、または約30mgから約240mgのベンペド酸のみを投与される患者、または約5mgから約90mgのトルバプタンのみを投与される患者の臨床エンドポイントの複合発生率よりも、低い。
いくつかの実施形態において、多剤混合薬を投与される患者は、腎機能の悪化、腎臓痛、高血圧及びアルブミン尿から選択される臨床エンドポイントの複合発生率が、約5から約50パーセント、約10から約50パーセント、約15から約50パーセント、約20から約50パーセント、約25から約50パーセント、約30から約50パーセント、約35から約50パーセント、約40から約50パーセント、約45から約50パーセント、約5から約45パーセント、約5から約40パーセント、約5から約35パーセント、約5から約30パーセント、約5から約25パーセント、約5から約20パーセント、約5から約15パーセント、約5から約10パーセント、約15から約40パーセント、約20から約40パーセント、約25から約40パーセント、約30から約40パーセント、約35から約40パーセント、約15から約20パーセント、約20から約25パーセント、約25から約30パーセント、約30から約35パーセントまたは約35から約40パーセント、多剤混合薬を投与されない患者、または約120mgから約240mgのベンペド酸のみを投与される患者、または約5mgから約90mgのトルバプタンのみを投与される患者の臨床エンドポイントの複合発生率よりも、低い。
いくつかの実施形態において、多剤混合薬を投与される患者は、多剤混合薬を投与されない患者、または約5mgから約90mgのトルバプタンのみを投与される患者よりも高い肝臓AMPK活性を有する。いくつかの実施形態において、多剤混合薬を投与される患者は、多剤混合薬を投与されない患者、または約5mgから約90mgのトルバプタンのみを投与される患者よりも、肝臓ACCリン酸化の程度が高い。いくつかの実施形態において、多剤混合薬を投与された患者は、約5mgから約90mgのトルバプタンのみを投与された患者よりも高いペルオキシソーム増殖因子活性化受容体γコアクチベーター1-α(PGC1α)活性を有する。
いくつかの実施形態において、多剤混合薬は経口投与される。経口剤形の例としては、ドレンチ、錠剤、カプセル、ソフトジェルカプセル、キャッシェ、ピル、乳剤、ロゼンジ、溶液、懸濁液、ボーラス、粉末、エリキシルまたはシロップ、パスティーユ、洗口剤、顆粒または舌に適用するためのペーストが挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態において、医薬組成物は錠剤として処方される。
いくつかの実施形態では、多剤混合薬は約180mgのベンペド酸を含む。いくつかの実施形態において、多剤混合薬は、約5mg、約10mg、約15mg、約30mg、約45mg、約60mgまたは約90mgのトルバプタンを含む。
また、本明細書において、それを必要とする患者においてADPKDを治療する方法が提供され、該方法は、患者に有効量のベンペド酸及びトルバプタンを投与することを含む。また、本明細書において、それを必要とする患者においてADPKDの進行を遅らせる方法が提供され、該方法は、患者に有効量のベンペド酸及びトルバプタンを投与することを含む。また、本明細書において、それを必要とするADPKDを有する患者において、腎不全を予防し、総腎容積を減少させ、及び/または腎機能障害の進行を遅らせる方法が提供され、該方法は、該患者に有効量のベンペド酸及びトルバプタンを投与することを含む。
いくつかの実施形態において、有効量のベンペド酸及びトルバプタンは、約30mgから約240mgのベンペド酸を含む。いくつかの実施形態において、有効量のベンペド酸及びトルバプタンは、約120mgから約240mgのベンペド酸を含む。特定の実施形態において、有効量のベンペド酸及びトルバプタンは、約180mgのベンペド酸を含む。いくつかの実施形態において、有効量のベンペド酸及びトルバプタンは、約5mg、約10mg、約15mg、約30mg、約45mg、約60mgまたは約90mgのトルバプタンを含む。
いくつかの実施形態において、有効量のベンペド酸及びトルバプタンを投与される患者は、プラセボを投与される患者、またはベンペド酸のみを投与される患者、またはトルバプタンのみを投与される患者よりも、体重に対する総腎重量比が低い。いくつかの実施形態において、有効量のベンペド酸及びトルバプタンを投与される患者は、プラセボを投与される患者、またはベンペド酸のみを投与される患者、またはトルバプタンのみを投与される患者よりも低い血中尿素窒素レベルを有する。
いくつかの実施形態では、有効量のベンペド酸及びトルバプタンを投与される患者は、体重に対する総腎重量比が、約10から約140パーセント、約20から約140パーセント、約30から約140パーセント、約40から約140パーセント、約50から約140パーセント、約60から約140パーセント、約70から約140パーセント、約80から約140パーセント、約90から約140パーセント、約100から約140パーセント、約110から約140パーセント、約120から約140パーセント、約130から約140パーセント、約10から約80パーセント、約10から約70パーセント、約10から約60パーセント、約10から約50パーセント、約10から約40パーセント、約10から約30パーセント、約10から約20パーセント、約30から約70パーセント、約40から約70パーセント、約50から約70パーセント、約60から約70パーセント、約40から約60パーセント、約40から約50パーセント、約10から約20パーセント、約20から約30パーセント、約30から約40パーセント、約40から約50パーセント、約50パーセントから約60パーセント、約60パーセントから約70パーセント、約70パーセントから約80パーセント、約80パーセントから約90パーセント、約90から約100パーセント、約100から約110パーセント、約110から約120パーセント、約120から約130パーセントまたは約130パーセントから約140パーセント、プラセボを投与されている患者、ベンペド酸のみを投与されている患者、またはトルバプタンのみを投与されている患者の体重に対する総腎重量比よりも、低い。
いくつかの実施形態では、有効量のベンペド酸及びトルバプタンを投与されている患者は、BUNレベルが、約2から約15mg/dL、約3から約15mg/dL、約4から約15mg/dL、約5から約15mg/dL、約6から約15mg/dL、約7から約15mg/dL、約8から約15mg/dL、約9から約15mg/dL、約10から約15mg/dL、約11から約15mg/dL、約12から約15mg/dL、約13から約15mg/dL、約14から約15mg/dL、約2から約14mg/dL、約2から約13mg/dL、約2から約12mg/dL、約2から約11mg/dL、約2から約10mg/dL、約2から約9mg/dL、約2から約8mg/dL、約2から約7mg/dL、約2から約6mg/dL、約2から約5mg/dL、約2から約4mg/dL、約2から約3mg/dL、約3から約9mg/dL、約4から約9mg/dL、約5から約9mg/dL、約6から約9mg/dL、約7から約9mg/dL、約8から約9mg/dL、約3から約8mg/dL、約3から約7mg/dL、約3から約6mg/dL、約3から約5mg/dLまたは約3から約4mg/dL、プラセボを投与されている患者、ベンペド酸のみを投与されている患者、またはトルバプタンのみを投与されている患者のBUNレベルよりも、低い。
いくつかの実施形態では、有効量のベンペド酸及びトルバプタンを投与されている患者は、eGFRの減少が、約0.5から約5mL/分/1.73m/年、約1から約5mL/分/1.73m/年、約1.5から約5mL/分/1.73m/年、約2から約5mL/分/1.73m/年、約2.5から約5mL/分/1.73m/年、約3から約5mL/分/1.73m/年、約3.5から約5mL/min/1.73m/年、約4から約5mL/min/1.73m/年、約4.5から約5mL/min/1.73m/年、約0.5から約4.5mL/分/1.73m/年、約0.5から約4mL/分/1.73m/年、約0.5から約3.5mL/分/1.73m/年、約0.5から約3mL/分/1.73m/年、約0.5から約2.5mL/分/1.73m/年、約0.5から約2mL/分/1.73m/年、約0.5から約1.5mL/分/1.73m/年、約0.5から約1mL/min/1.73m/年、約1.7から約3.4mL/min/1.73m/年、約1.9から約3.4mL/min/1.73m/年、約2.1から約3.4mL/min/1.73m/年、約2.3から約3.4mL/分/1.73m/年、約2.5から約3.4mL/分/1.73m/年、約2.7から約3.4mL/分/1.73m/年、約2.9から約3.4mL/分/1.73m/年、約3.1から約3.4mL/分/1.73m/年、約3.3から約3.4mL/分/1.73m/年、約1.7から約1.9mL/分/1.73m/年、約1.9から約2.1mL/分/1.73m/年、約2.1から約2.3mL/分/1.73m/年、約2.3から約2.5mL/分/1.73m/年、約2.5から約2.7mL/分/1.73m/年、約2.7から約2.9mL/分/1.73m/年、約2.9から約3.1mL/分/1.73m/年、約3.1から約3.3mL/分/1.73m/年または約3.3から約3.4mL/分/1.73m/年、プラセボを投与される患者、ベンペド酸のみを投与される患者、またはトルバプタンのみを投与される患者のeGFRの減少よりも、低い。
いくつかの実施形態では、有効量のベンペド酸及びトルバプタンを投与されている患者は、総腎容積の増加が約0から約7パーセント/年、約0.5から約7パーセント/年、約1から約7パーセント/年、約1.5から約7パーセント/年、約2から約7パーセント/年、約2.5から約7パーセント/年、約3から約7パーセント/年、約3.5から約7パーセント/年、約4から約7パーセント/年、約4.5から約7パーセント/年、約5から約7パーセント/年、約5.5から約7パーセント/年、約6から約7パーセント/年、約6.5から約7パーセント/年、約0から約6.5パーセント/年、約0から約6パーセント/年、約0から約5.5パーセント/年、約0から約5パーセント/年、約0から約4.5パーセント/年、約0から約4パーセント/年、約0から約3.5パーセント/年、約0から約3パーセント/年、約0から約2.5パーセント/年、約0から約2パーセント/年、約0から約1.5パーセント/年、約0から約1パーセント/年、約0から約0.5パーセント/年、約1から約5パーセント/年、約1.5から約5パーセント/年、約2から約5パーセント/年、約2.5から約5パーセント/年、約3から約5パーセント/年、約3.5から約5パーセント/年、約4から約5パーセント/年、約4.5から約5パーセント/年、約1から約1.5パーセント/年、約1.5から約2パーセント/年、約2から約2.5パーセント/年、約2.5から約3パーセント/年、約3から約3.5パーセント/年、約3.5から約4パーセント/年、約4から約4.5パーセント/年または約4.5から約5パーセント/年、プラセボを投与される患者、ベンペド酸のみを投与される患者、またはトルバプタンのみを投与される患者の総腎臓容積の増加パーセント/年よりも、低い。
いくつかの実施形態では、有効量のベンペド酸及びトルバプタンを投与されている患者は、腎機能の悪化、腎臓痛、高血圧及びアルブミン尿から選択される臨床エンドポイントの複合発生率が約5から約50パーセント、約10から約50パーセント、約15から約50パーセント、約20から約50パーセント、約25から約50パーセント、約30から約50パーセント、約35から約50パーセント、約40から約50パーセント、約45から約50パーセント、約5から約45パーセント、約5から約40パーセント、約5から約35パーセント、約5から約30パーセント、約5から約25パーセント、約5から約20パーセント、約5から約15パーセント、約5から約10パーセント、約15から約40パーセント、約20から約40パーセント、約25から約40パーセント、約30から約40パーセント、約35から約40パーセント、約15から約20パーセント、約20から約25パーセント、約25から約30パーセント、約30から約35パーセントまたは約35から約40パーセント、プラセボを投与される患者、ベンペド酸のみを投与される患者、またはトルバプタンのみを投与される患者の臨床エンドポイントの複合発生率よりも、低い。
いくつかの実施形態では、有効量のベンペド酸及びトルバプタンを投与されている患者は、プラセボを投与されている患者またはトルバプタンのみを投与されている患者よりも高い肝臓AMPK活性を有する。いくつかの実施形態では、有効量のベンペド酸及びトルバプタンを投与されている患者は、プラセボを投与されている患者またはトルバプタンのみを投与されている患者よりも肝臓ACCリン酸化度が高い。いくつかの実施形態では、有効量のベンペド酸及びトルバプタンを投与されている患者は、トルバプタンのみを投与されている患者よりも高い程度のペルオキシソーム増殖因子活性化受容体γコアクチベーター1-α(PGC1α)活性を有する。
いくつかの実施形態では、有効量のベンペド酸及び有効量のトルバプタンが経口投与される。経口剤形の例としては、ドレンチ、錠剤、カプセル、ソフトジェルカプセル、キャッシェ、ピル、乳剤、ロゼンジ、溶液、懸濁液、ボーラス、粉末、エリキシルまたはシロップ、パスティーユ、洗口剤、顆粒または舌に適用するためのペーストが挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、医薬組成物は錠剤として製剤化される。
また、本明細書では、ADPKDの進行を遅らせることを必要とする患者においてADPKDを治療する方法が提供され、該方法は、有効量のベンペド酸を患者に投与することを含む。また、本明細書では、ADPKDの進行を遅らせることを必要とする患者においてADPKDの進行を遅らせる方法が提供され、該方法は、有効量のベンペド酸を患者に投与することを含む。また、本明細書では、それを必要とするADPKDを有する患者において、腎不全を予防し、総腎容積を減少させ、及び/又は腎機能不全の進行を遅らせる方法が提供され、該方法は、有効量のベンペド酸を患者に投与することを含む。
いくつかの実施形態では、有効量のベンペド酸は約30mgから約240mgである。いくつかの実施形態では、有効量のベンペド酸は約120mgから約240mgである。特定の実施形態では、有効量のベンペド酸は約180mgである。
いくつかの実施形態では、有効量のベンペド酸を投与されている患者は、プラセボを投与されている患者よりも体重に対する総腎重量比が低いか、またはトルバプタン療法を受けている患者と同等かそれよりも低い体重に対する総腎重量比を有する。いくつかの実施形態では、有効量のベンペド酸を投与されている患者は、プラセボを投与されている患者よりも血中尿素窒素レベルが低いか、またはトルバプタン療法を受けている患者と同等かそれよりも低い血中尿素窒素レベルを有する。
いくつかの実施形態では、有効量のベンペド酸を投与されている患者は、体重に対する総腎重量比が約10から約140パーセント、約20から約140パーセント、約30から約140パーセント、約40から約140パーセント、約50から約140パーセント、約60から約140パーセント、約70から約140パーセント、約80から約140パーセント、約90から約140パーセント、約100から約140パーセント、約110から約140パーセント、約120から約140パーセント、約130から約140パーセント、約10から約80パーセント、約10から約70パーセント、約10から約60パーセント、約10から約50パーセント、約10から約40パーセント、約10から約30パーセント、約10から約20パーセント、約30から約70パーセント、約40から約70パーセント、約50から約70パーセント、約60から約70パーセント、約40から約60パーセント、約40から約50パーセント、約10から約20パーセント、約20から約30パーセント、約30から約40パーセント、約40から約50パーセント、約50パーセントから約60パーセント、約60パーセントから約70パーセント、約70パーセントから約80パーセント、約80パーセントから約90パーセント、約90から約100パーセント、約100から約110パーセント、約110から約120パーセント、約120から約130パーセントまたは約130パーセントから約140パーセント、プラセボを投与されている患者の体重に対する総腎重量比よりも低い、またはトルバプタン療法を受けている患者の体重に対する総腎重量比と同等またはそれよりも低い体重に対する総腎重量比を有する。
いくつかの実施形態では、有効量のベンペド酸を投与されている患者は、BUNレベルが、約2から約15mg/dL、約3から約15mg/dL、約4から約15mg/dL、約5からから約15mg/dL、約6から約15mg/dL、約7から約15mg/dL、約8から約15mg/dL、約9から約15mg/dL、約10から約15mg/dL、約11から約15mg/dL、約12から約15mg/dL、約13から約15mg/dL、約14から約15mg/dL、約2から約14mg/dL、約2から約13mg/dL、約2から約12mg/dL、約2から約11mg/dL、約2から約10mg/dL、約2から約9mg/dL、約2から約8mg/dL、約2から約7mg/dL、約2から約6mg/dL、約2から約5mg/dL、約2から約4mg/dL、約2から約3mg/dL、約3から約9mg/dL、約4から約9mg/dL、約5から約9mg/dL、約6から約9mg/dL、約7から約9mg/dL、約8から約9mg/dL、約3から約8mg/dL、約3から約7mg/dL、約3から約6mg/dL、約3から約5mg/dLまたは約3から約4mg/dL、プラセボを投与されている患者よりもBUNが低い、またはトルバプタン療法を受けている患者のBUNと同等またはそれよりも低いBUNを有する。
いくつかの実施形態では、有効量のベンペド酸を投与されている患者は、eGFRの減少が、約0.5から約5mL/分/1.73m/年、約1から約5mL/分/1.73m/年、約1.5から約5mL/分/1.73m/年、約2から約5mL/分/1.73m/年、約2.5から約5mL/分/1.73m/年、約3から約5mL/分/1.73m/年、約3.5から約5mL/分/1.73m/年、約4から約5mL/分/1.73m/年、約4.5から約5mL/分/1.73m/年、約0.5から約4.5mL/min/1.73m/年、約0.5から約4mL/min/1.73m/年、約0.5から約3.5mL/min/1.73m/年、約0.5から約3mL/min/1.73m/年、約0.5から約2.5mL/分/1.73m/年、約0.5から約2mL/分/1.73m/年、約0.5から約1.5mL/分/1.73m/年、約0.5から約1mL/分/1.73m/年、約1.7から約3.4mL/分/1.73m/年、約1.9から約3.4mL/分/1.73m/年、約2.1から約3.4mL/分/1.73m/年、約2.3から約3.4mL/分/1.73m/年、約2.5から約3.4mL/分/1.73m/年、約2.7から約3.4mL/分/1.73m/年、約2.9から約3.4mL/分/1.73m/年、約3.1から約3.4mL/分/1.73m/年、約3.3から約3.4mL/分/1.73m/年、約1.7から約1.9mL/分/1.73m/年、約1.9から約2.1mL/分/1.73m/年、約2.1から約2.3mL/分/1.73m/年、約2.3から約2.5mL/分/1.73m/年、約2.5から約2.7mL/分/1.73m/年、約2.7から約2.9mL/分/1.73m/年、約2.9から約3.1mL/分/1.73m/年、約3.1から約3.3mL/分/1.73m/年または約3.3から約3.4mL/分/1.73m/年、プラセボを投与されている患者よりも1年当たりのeGFR減少が低い、またはトルバプタン療法を受けている患者の1年当たりのeGFRの減少と同等かそれより低い1年当たりのeGFRの減少である。
いくつかの実施形態において、有効量のベンペド酸を投与されている患者は、総腎容積の増加が、約0から約7パーセント/年、約0.5から約7パーセント/年、約1から約7パーセント/年、約1.5から約7パーセント/年、約2から約7パーセント/年、約2.5から約7パーセント/年、約3から約7パーセント/年、約3.5から約7パーセント/年、約4から約7パーセント/年、約4.5から約7パーセント/年、約5から約7パーセント/年、約5.5から約7パーセント/年、約6から約7パーセント/年、約6.5から約7パーセント/年、約0から約6.5パーセント/年、約0からから約6パーセント/年、約0から約5.5パーセント/年、約0から約5パーセント/年、約0から約4.5パーセント/年、約0から約4パーセント/年、約0から約3.5パーセント/年、約0から約3パーセント/年、約0から約2.5パーセント/年、約0から約2パーセント/年、約0から約1.5パーセント/年、約0から約1パーセント/年、約0から約0.5パーセント/年、約1から約5パーセント/年、約1.5から約5パーセント/年、約2から約5パーセント/年、約2.5から約5パーセント/年、約3から約5パーセント/年、約3.5から約5パーセント/年、約4から約5パーセント/年、約4.5から約5パーセント/年、約1から約1.5パーセント/年、約1.5から約2パーセント/年、約2から約2.5パーセント/年、約2.5から約3パーセント/年、約3から約3.5パーセント/年、約3.5から約4パーセント/年、約4から約4.5パーセント/年または約4.5から約5パーセント/年、プラセボを投与されている患者の総腎容積の増加パーセント/年よりも低いか、または総腎容積の増加パーセント/年が、トルバプタンのみを投与されている患者の総腎容積の増加パーセント/年と同等または低い。
いくつかの実施形態において、有効量のベンペド酸を投与されている患者は、腎機能の悪化、腎臓痛、高血圧及びアルブミン尿から選択される臨床エンドポイントの複合発生率が、約5から約50パーセント、約10から約50パーセント、約15から約50パーセント、約20から約50パーセント、約25から約50パーセント、約30から約50パーセント、約35から約50パーセント、約40から約50パーセント、約45から約50パーセント、約5から約45パーセント、約5から約40パーセント、約5から約35パーセント、約5から約30パーセント、約5から約25パーセント、約5から約20パーセント、約5から約15パーセント、約5から約10パーセント、約15から約40パーセント、約20から約40パーセント、約25から約40パーセント、約30から約40パーセント、約35から約40パーセント、約15から約20パーセント、約20から約25パーセント、約25から約30パーセント、約30から約35パーセント、または約35から約40パーセント、プラセボを投与されている患者の臨床エンドポイントの複合発生率より低いか、またはトルバプタン療法を受けている患者に比べて腎機能の悪化、腎臓痛、高血圧及びアルブミン尿から選択される臨床エンドポイントの発生率が同等または低い。
いくつかの実施形態において、有効量のベンペド酸は経口投与される。経口剤形の例としては、ドレンチ、錠剤、カプセル、ソフトジェルカプセル、キャッシェ、ピル、乳剤、ロゼンジ、溶液、懸濁液、ボーラス、粉末、エリキシルまたはシロップ、パスティーユ、洗口剤、顆粒または舌に適用するためのペーストが挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態において、医薬組成物は錠剤として製剤化される。
また、本明細書には、それを必要とする患者において脂質異常症を治療する方法が提供され、該方法は、一般に、有効量のトルバプタン及び有効量のベンペド酸を患者に投与することを含む。いくつかの実施形態において、本方法は、患者の血液または血清中のLDL-Cを低下させる。いくつかの実施形態において、本方法は、患者の収縮期血圧及び/または拡張期血圧を低下させる。いくつかの実施形態において、本方法は、患者の血液または血清中のhsCRPを低下させる。いくつかの実施形態において、本方法は、患者の体重を低下させる。いくつかの実施形態において、本方法は、患者におけるアテローム性動脈硬化性心血管疾患のリスクを低下させる。
いくつかの実施形態において、トルバプタンは経口投与される。いくつかの実施形態において、ベンペド酸及びトルバプタンは、経口剤形として製剤化される。経口剤形の例としては、ドレンチ、錠剤、カプセル、ソフトジェルカプセル、キャッシェ、ピル、乳剤、ロゼンジ、溶液、懸濁液、ボーラス、粉末、エリキシルまたはシロップ、パスティーユ、洗口剤、顆粒または舌に適用するためのペーストが挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態において、医薬組成物は錠剤として製剤化される。
いくつかの実施形態において、本明細書に開示される方法は、患者の血液または血清中のapoBのレベルを、トルバプタン及びベンペド酸の組み合わせを投与されていない患者のレベルよりも低下させる。いくつかの実施形態において、本明細書に開示される方法は、患者の血液または血清中の非高密度リポタンパク質コレステロールのレベルを、トルバプタン及びベンペド酸の組み合わせを投与されていない患者のレベルよりも低下させる。いくつかの実施形態において、本明細書に開示される方法は、患者の血液または血清中のトリグリセリドのレベルを、トルバプタン及びベンペド酸の組み合わせを投与されていない患者のレベルよりも低下させる。いくつかの実施形態において、本明細書に開示される方法は、患者の血液または血清中のLDL粒子数を、トルバプタン及びベンペド酸の組み合わせを投与されていない患者のそれよりも低下させる。いくつかの実施形態において、本明細書に開示される方法は、患者の血液または血清中のVLDL粒子のサイズを、トルバプタン及びベンペド酸の組み合わせを投与されていない患者のサイズよりも低下させる。いくつかの実施形態において、本明細書に開示される方法は、患者の血液または血清中のVLDL粒子の数を、トルバプタン及びベンペド酸の組み合わせを投与されていない患者の数よりも減少させる。いくつかの実施形態において、本明細書に開示される方法は、患者の血液または血清中のapoA1のレベルを、トルバプタン及びベンペド酸の組み合わせを投与されていない患者のレベルよりも増加させる。いくつかの実施形態において、本明細書に開示される方法は、トルバプタン及びベンペド酸の組合せを投与されていない患者の血中または血清中のapoA1のレベルと比較して、患者の血中または血清中のapoA1のレベルを変化させない。いくつかの実施形態において、本明細書に開示される方法は、患者の血液または血清中のapoA1のレベルを、トルバプタンとベンペド酸の組み合わせを投与されていない患者のレベルよりも低下させる。
特定の実施形態において、本明細書に開示される方法は、組み合わされた治療剤(例えば、ベンペド酸及びトルバプタン)を単一の剤形として患者に投与することを含む。特定の実施形態において、本明細書に開示される方法は、治療剤(例えば、ベンペド酸及びトルバプタン)を別々の剤形として患者に投与することを含む。
いくつかの実施形態では、患者はヒトである。
以下は、本開示を実施するための具体的な実施形態の例である。これらの実施例は、例示のみを目的として提供されるものであり、本開示の範囲を何ら限定することを意図するものではない。
本明細書において直接定義されていない用語は、本開示の技術分野において理解されるように、それらに一般的に関連する意味を有すると理解されるものとする。特定の用語は、本開示の局面の組成物、デバイス、方法など、及びそれらの製造方法または使用方法を説明する際に、当業者に追加の指針を提供するために本明細書で議論される。同じことが複数の方法で言われ得ることが理解されよう。その結果、本明細書で議論される用語のいずれか1つ以上に対して、代替的な言語及び同義語が使用され得る。ある用語が本明細書で詳しく説明されているか否か、または説明されているか否かに重要性は置かれない。いくつかの同義語または代替可能な方法、材料などが提供される。1つまたは少数の同義語または等価物の記載は、明示的に記載されていない限り、他の同義語または等価物の使用を排除するものではない。用語の例を含む実施例の使用は、例示のみを目的とするものであり、本明細書における開示の態様の範囲及び意味を限定するものではない。
実施例1:様々なマウス組織及び腎臓細胞株におけるFATP2及びACLYタンパク質発現の免疫ブロットアッセイ
この実施例では、マウスの肝臓、肺、腎臓、脾臓、筋肉組織ならびに近位尿細管由来及び内側髄質集合管由来のマウス上皮細胞におけるFATP2及びACLYタンパク質の発現を評価する免疫ブロットアッセイについて記述している。
FATP2(ACSVL1;SLC27A2)タンパク質の発現は、異なるマウス組織及び腎臓細胞株のホモジネートの免疫ブロットで観察された。様々なマウス組織の免疫ブロット(図1A、左)により、2つの異なるFATP2アイソフォームの発現が明らかになった。短いスプライスバリアント(FATP2b、55kDa以下)は、ベンペド酸から活性代謝物であるベンペド酸-CoAへの変換に必要なタンパク質ドメインを欠いており、試験したすべての組織で発現していた。しかし、長鎖型(FATP2a、70kDa以下)は肝臓と腎臓組織でのみ有意に発現しており、ETC-1002プロドラッグの活性型への変換はこれらの組織でのみ特異的に認められた。FATP2a及びFATP2bアイソフォームは、Pkd1遺伝子のノックアウトの有無にかかわらず、近位尿細管及び内側髄質集合管の両方に由来する不死化マウス腎臓上皮細胞で発現した(図1A、右)。
FATP2の両アイソフォームの同様のタンパク質発現レベルは、野生型(WT)とADPKD変異体(Pkd1RC/RC)の両方のマウス腎臓組織でも認められた(図1B)。
Pkd1RC/RC欠損ADPKDモデルマウスにおいて、ACLYタンパク質は疾患の重症度と相関していた。Pkd1-/-腎臓上皮細胞では、ACLYタンパク質の発現と活性がインビトロでコントロールと比較して増加した。
内側髄質集合管(IMCD)由来のマウス上皮細胞のtACLY(全ACLY)とpS455ACLYの発現を免疫ブロットで調べた(図1C)は、野生型(WT)(IMCD3)細胞と比較して、Pkd1-null(ID1-3E5)細胞では活性化(pS455)ACLYの発現がtACLYに比べて増加していることを示した(デンシトメトリー定量により、ID1-3E5細胞ではpS455-ACLY/t-ACLY比が有意に~50%増加していることが明らかになった(p<0.05、不対t検定)(図1D))。総タンパク質染色は、異なるレーン間で同等のローディングを示している。細胞は、溶解及び免疫ブロッティングの前に、新規の低分子ACLY阻害剤で前処理した(+または-、指示通り)。
近位尿細管(PT)由来のマウス上皮細胞を免疫ブロットすると、AKTのリン酸化・活性化部位として知られるSer455(pS455ACLY)に対するリン酸化特異抗体を用いて検出したように、総ACLY(tACLY)及び活性化ACLY(図1E)のタンパク質発現量が多いことが示された。Pkd1の発現が両方の対立遺伝子でノックアウトされた細胞では、Pkd1欠失のヘテロ接合体の細胞と比較して、既知のAKTリン酸化及び活性化部位であるSer455(pS455ACLY)に対するリン酸化特異的抗体を用いて検出された(デンシトメトリー定量により、ID1-3E5細胞ではpS455-ACLY/t-ACLY比が有意に250%まで増加した(p<0.05、不対t検定)(図1F))。
実施例2:3次元培養におけるPkd1-/-腎臓上皮細胞におけるACLY阻害剤ベンペド酸(ETC-1002)及びSB-204990の増殖阻害試験
本実施例では、ACLY阻害剤であるベンペド酸またはSB-204990のいずれかを用いた腎臓上皮細胞の3次元培養における細胞増殖阻害試験について述べる。SB-204990は式(III)の構造で表される。
ACLY阻害剤は、近位尿細管(PT)由来Pkd1-/-腎臓上皮細胞の3次元培養における嚢胞成長を、単独で阻害した。細胞をマトリゲル中で12日間培養し、10μMのフォルスコリン+100μMのIBMXで11日間処理した後、ビヒクル(DMSO;CON)、500μMのメトホルミン、100μMのETC-1002(ベンペド酸)、または30μMのSB-204990のいずれかを単独で、または最後の3日間示したように組み合わせて処置した(図2A)。要約データは、各処置がコントロールに対して嚢胞面積を有意に減少させたことを明らかにした。エラーバーは95%信頼区間(CI)を示す(P<0.05、**P<0.01、***P<0.001、一元配置分散分析(one-way ANOVA)とTukeyの多重比較検定による示された比較)(図2B)。
ETC-1002は、3次元培養において、内側髄質集合管(IMCD)由来Pkd1-/-腎臓上皮細胞の嚢胞成長を阻害した。細胞をマトリゲル中で6日間培養し、最後の3日間を10μMフォルスコリン+100μM IBMX±500μM メトホルミン及び/または100μM ETC-1002(ベンペド酸)の単独または組み合わせで処理した(図2C)。要約データから、各処理単独で、コントロールに対して嚢胞面積を有意に減少させたことが明らかになった。エラーバーは95%信頼区間を示す(P<0.05,**P<0.01,***P<0.001、一元配置分散分析及びTukeyの多重比較検定による)(図2D)。
実施例3:早期発症ADPKDマウスモデルにおけるベンペド酸及びトルバプタンの単独及び併用効果を調べる研究
この実施例では、C57BL/6バックグラウンドの早期発症、急速発育ADPKDマウスモデルPkd1fl/fl;Pax8-rtTA;Tet-O-Creホモ接合体の特徴を記述している。
生後10日目と11日目(P10とP11)にドキシサイクリンを腹腔内投与し、Pkd1欠失と急速進行性PKDをCre+マウスに誘導した。マウスは、P12-P21の間、毎日経口ガベージにより様々な薬物及び組み合わせ、またはビヒクルで処置され、その後、組織学、体重測定及び血中尿素窒素(BUN)測定のために腎臓を採取するために、P22齢で犠牲にした。処置は、ビヒクル、トルバプタン30mg/kg/d、トルバプタン100mg/kg/d、ベンペド酸30mg/kg/d、トルバプタン30mg/kg/d+ベンペド酸30mg/kg/d及びトルバプタン100mg/kg/d+ベンペド酸30mg/kg/dであり、PKDを有さない未誘発、未処置群も含まれた。各処置群は3-6匹のマウスで構成された。P22におけるCre+マウスの腎臓切片の代表的なH&E(ヘマトキシリン・エオシン)染色は、時間の経過とともに腎臓の大きさが急速に増大することを示している(ビヒクル対未誘発)。トルバプタンまたはETC-1002(ベンペド酸)の投与は、それぞれ、ビヒクルコントロールと比較して、腎臓サイズの顕著な減少を示した(図3A)。
Cre+マウスでは、Creコントロールマウスと比較して、安楽死時の体重に対する総腎重量比が劇的に増加した。トルバプタン(30mg/kg/d)または(100mg/kg/d)の投与は、それぞれ体重に対する総腎重量比を減少させた。ベンペド酸(30/mg/kg/d)を単独で投与した場合も、体重に対する総腎重量比を同程度まで有意に減少させた。体重に対する総腎重量比は、トルバプタン(30または100mg/kg/d)と併用するとさらに低下し、そのような併用はいずれかの処置単独よりも低かった(図3B)。ベンペド酸(30mg/kg/d)は、ビヒクルと比較して、体重に対する総腎重量比を減少させた(6.9±0.4%対11.9±1.2%、P<0.01、n=3-6、不対t検定)。同様に、トルバプタン(100mg/kg/日)は、体重に対する総腎重量比をビヒクルと比較して減少させた(7.8±1.0%、P<0.05、n=6)。トルバプタンにベンペド酸を添加すると、トルバプタン単独群に対して体重に対する総腎重量比がさらに減少した(4.9±0.6%、P<0.05)。
BUNはまた、Cre+マウスではCreコントロールマウスに比べて安楽死時に劇的に増加した。トルバプタン(30mg/kg/d)または(100mg/kg/d)の投与は、それぞれ用量依存的にBUNを低下させた。ベンペド酸(30mg/kg/d)もまた、単独で投与した場合、トルバプタンと同程度までBUNを有意に低下させたが、トルバプタン(30mg/kg/dまたは100mg/kg/d)と併用するとさらに低下し、その結果、併用はどちらか一方の処置単独よりもBUNを低下させた(図3C)。ベンペド酸(30mg/kg/d)は、ビヒクルと比較してBUNを低下させた(59±13対107±14mg/dL、P<0.05)。トルバプタン投与も、30mg/kg/d(68±8、P<0.05)及び100mg/kg/d(35±7、P<0.01)において、用量依存的にBUNを相対的に低下させた。30mg/kg/dのトルバプタンにベンペド酸を添加すると、BUNはさらに有意に低下した(38±7、P<0.05)。
研究の最後に、腎臓サンプルの溶解物をバッファーで調製し、SDS-PAGEで分離した。分離されたタンパク質は膜に電気泳動された。非特異的結合をブロックし、膜をリン酸化(Thr172)-AMPK、リン酸化P70S6K、リン酸化ERK、リン酸化ACLY、総KIM-1及び総好中球ゼラチナーゼ関連リポカリン(NGAL)に対する抗体でプローブした。膜を適切な検出抗体とインキュベートし、相対シグナル強度を測定した。タンパク質レベルは総タンパク質レベルで正規化した。ベンペド酸処置により、ACLY活性(図8)が低下し、AMPK活性(図5A/5B)が刺激された。ベンペド酸はまた、ADPKDで発現が上昇するmTOR(図6A/6B)、ERK(図7)及びNGAL(図9A/9B)シグナル伝達経路を阻害した。最後に、ベンペド酸はまた、腎障害のマーカーであるKIM-1の発現を70%以上劇的に減少させ(図4A/4B)、好中球ゼラチナーゼ関連リポカリン(NGAL)の発現をより低い程度まで減少させた。ベンペド酸のこれらの効果は、単独でもトルバプタン療法との併用でも生じた。
肝臓サンプルの溶解物をバッファーで調製し、SDS-PAGEで分離した。分離したタンパク質を膜に電気泳動した。非特異的結合をブロックし、膜をpACLY、pThr172AMPKα、PGC1α、FATP2、pACC及び切断Cas3に対する抗体でプローブした。膜を適切な検出抗体とインキュベートし、相対シグナル強度を測定した。標的タンパク質レベルは、総タンパク質レベルに対して正規化した。ベンペド酸は、単独でもトルバプタンとの併用でも、pACLY(活性化マーカー)を阻害し(図10A/10B)、FATP2の発現を増加させた(図11A/11B)。ベンペド酸はまた、AMPK活性を増加させ(図12A/12B)、肝臓組織における円錐AMPK標的ACCのリン酸化を促進した(図13A/13B)。
実施例4:発育の遅い後期発生ADPKDマウスモデルにおけるベンペド酸の効果を調べる研究
この実施例は、ベンペド酸で処置した場合の、後期発生ADPKDマウスモデルPkd1fl/fl;Pax8-rtTA;Tet-On-Creの特徴を記述している。
生後27-29日目(P27-P29)にドキシサイクリンを腹腔内投与(50mg/kg/日)し、P43とP57に再度投与して、Cre+マウスに後発のPkd1ノックアウトと緩徐進行性PKDを誘導した。その後、P28、P60、P120でマウスを犠牲にし、体重に対する総腎重量比を測定した。この比率は、P28のCre-コントロールマウスと比較して、P60の雄のコントロールマウス、P120の雌雄のコントロールマウスで劇的に増加した。ベンペド酸(30mg/kg/d、餌に混合、P30に開始し、P60またはP120まで継続)による治療は、雄マウスにおいてP60で体重に対する総腎重量比を有意に減少させ、この傾向は雄及び雌の両方のマウスにおいてP120でも観察された(図9)。
参照による組み込み
本明細書で参照される各特許文献及び科学論文の全開示は、あらゆる目的のために参照により組み込まれる。
均等物
本開示は、その精神または本質的な特徴から逸脱することなく、他の特定の形態で具体化することができる。したがって、前述の実施形態は、あらゆる点で本明細書に記載の開示を限定するものではなく、例示的なものであると考えられるべきである。本開示の範囲は、前述の説明ではなく添付の特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲の均等の意味及び範囲内に入るすべての変更は、特許請求の範囲に包含されることが意図される。

Claims (26)

  1. ベンペド酸とトルバプタンとを含む多剤混合薬。
  2. 前記多剤混合薬が、約30mgから約240mgのベンペド酸を含有する請求項1に記載の多剤混合薬。
  3. 前記多剤混合薬が、約5mgから約120mgのトルバプタン、約5mgから約90mgのトルバプタン、または約5mgから約60mgのトルバプタンを含む請求項1または2に記載の多剤混合薬。
  4. 前記多剤混合薬が、約5mg、約10mg、約15mg、約30mg、約45mg、約60mgまたは約90mgのトルバプタンを含む請求項1から3のいずれか1項に記載の多剤混合薬。
  5. 前記多剤混合薬が、約180mgのベンペド酸を含む請求項1から4のいずれか1項に記載の多剤混合薬。
  6. ベンペド酸
    トルバプタン及び
    1以上の薬学的に許容される賦形剤を含む医薬組成物。
  7. 約30mgから約240mgのベンペド酸を含む請求項6に記載の医薬組成物。
  8. 約5mgから約120mgのトルバプタン、約5mgから約90mgのトルバプタンまたは約5mgから約60mgのトルバプタンを含む請求項6または7に記載の医薬組成物。
  9. 約5mg、約10mg、約15mg、約30mg、約45mg、約60mgまたは約90mgのトルバプタンを含む請求項6から8のいずれか1項に記載の医薬組成物。
  10. 約180mgのベンペド酸を含む請求項6から9のいずれか1項に記載の医薬組成物。
  11. 前記多剤混合薬または前記医薬組成物が経口投与用に製剤化されてなる請求項1から5のいずれか1項に記載の多剤混合薬または請求項6から10のいずれか1項に記載の医薬組成物。
  12. 前記医薬組成物が、錠剤、カプセル、ソフトジェルカプセル、ピル、溶液及び懸濁液からなる群より選択される経口固形剤形として製剤化される請求項11に記載の多剤混合薬または医薬組成物。
  13. 前記多剤混合薬または前記医薬組成物が、ベンペド酸の即時放出を提供する請求項1から5、11及び12のいずれか1項に記載の多剤混合薬または請求項6から12のいずれか1項に記載の医薬組成物。
  14. 前記多剤混合薬または前記医薬組成物が、ベンペド酸の持続放出を提供する請求項1から5、11及び12のいずれか1項に記載の多剤混合薬または請求項6から12のいずれか1項に記載の医薬組成物。
  15. トルバプタン療法を受けている患者において常染色体優性多発性嚢胞腎(ADPKD)を治療するかもしくはADPKDの進行を遅らせる方法、またはトルバプタン療法を受けているADPKDの患者において腎不全を予防する方法であって、
    前記患者に有効量のベンペド酸を投与することを含む方法。
  16. 有効量のベンペド酸が、約30mgから約240mgまたは約180mgである請求項15に記載の方法。
  17. 有効量のベンペド酸及びトルバプタン療法を受けている患者が、
    有効量のベンペド酸及びトルバプタン療法を受けていない患者、または有効量のベンペド酸のみを投与されている患者、またはトルバプタン療法のみを受けている患者よりも、推定糸球体濾過量の年間減少量が少ない、
    有効量のベンペド酸及びトルバプタン療法を受けていない患者、または有効量のベンペド酸のみを受けている患者、またはトルバプタン療法のみを受けている患者よりも、総腎容積の年間増加量が少ない、
    有効量のベンペド酸及びトルバプタン療法を受けていない患者、または有効量のベンペド酸のみを受けている患者、またはトルバプタン療法のみを受けている患者よりも、腎機能の悪化、腎臓痛、高血圧及びアルブミン尿から選択される臨床エンドポイントの複合発生率が低い、
    有効量のベンペド酸を投与されていない、またはトルバプタン療法のみを受けている患者よりも、肝臓AMPK活性が高い、
    有効量のベンペド酸を投与されていない、またはトルバプタン療法のみを受けている患者よりも、肝臓のアセチル-コエンザイムAカルボキシラーゼ(ACC)リン酸化の程度が高い、及び/または
    トルバプタン療法のみを受けている患者よりも、ペルオキシソーム増殖因子活性化受容体γコアクチベーター1-α(PGC1α)活性が高い、請求項15または16に記載の方法。
  18. それを必要とする患者において、常染色体優性多発性嚢胞腎(ADPKD)を治療する方法、もしくはADPKDの進行を遅らせる方法、またはADPKDを有する患者において腎不全を予防する方法であって、
    請求項1から5及び11から14のいずれか1項に記載の多剤混合薬を患者に投与すること、または請求項6から10及び11から14のいずれか1項に記載の医薬組成物を患者に投与することを含む方法。
  19. 多剤混合薬または医薬組成物を投与されている患者が、
    多剤混合薬を投与されていない患者、または約30mgから約240mgのベンペド酸のみを投与されている患者、または約5mgから約90mgのトルバプタンのみを投与されている患者よりも、推定糸球体濾過量の年間減少量が少ない、
    多剤混合薬を投与されていない患者、または約30mgから約240mgのベンペド酸のみを投与されている患者、または約5mgから約90mgのトルバプタンのみを投与されている患者よりも、総腎容積の年間増加量が少ない、
    多剤混合薬を投与されていない患者、または約30mgから約240mgのベンペド酸のみを投与されている患者、または約5mgから約90mgのトルバプタンのみを投与されている患者よりも、腎機能の悪化、腎臓痛、高血圧及びアルブミン尿から選択される臨床エンドポイントの複合発生率が低い、
    多剤混合薬を投与されていない患者、または約5mgから約90mgのトルバプタンのみを投与されている患者よりも、肝臓AMPK活性が高い、
    多剤混合薬を投与されていない患者、または約5mgから約90mgのトルバプタンのみを投与されている患者よりも、肝臓のアセチル-コエンザイムAカルボキシラーゼ(ACC)リン酸化の程度が高い、
    多剤混合薬を投与されていない患者、または約5mgから約90mgのトルバプタンのみを投与されている患者よりも、肝臓のアセチル-コエンザイムAカルボキシラーゼ(ACC)リン酸化の程度が高い、及び/または
    約5mgから約90mgのトルバプタンのみを投与された患者よりも、ペルオキシソーム増殖因子活性化受容体γコアクチベーター1-α(PGC1α)活性が高い、請求項18に記載の方法。
  20. それを必要とする患者において、常染色体優性多発性嚢胞腎(ADPKD)を治療する方法、もしくはADPKDの進行を遅らせる方法、またはADPKDを有する患者において腎不全を予防する方法であって、患者に有効量のベンペド酸を投与することを含む方法。
  21. 有効量のベンペド酸が約30mgから約240mg、または約180mgである請求項20に記載の方法。
  22. 患者に有効量のトルバプタンを投与することをさらに含む請求項20または21に記載の方法。
  23. 有効量のトルバプタンが、約5mg、約10mg、約15mg、約30mg、約45mg、約60mgまたは約90mgのトルバプタンを含む請求項22に記載の方法。
  24. 患者が有効量のベンペド酸を投与されている請求項20または21に記載の方法、または患者が有効量のベンペド酸およびトルバプタンを投与されている請求項22または23に記載の方法であって、
    プラセボを投与されている患者よりも推定糸球体濾過量の年間減少量が少ないか、またはトルバプタン療法を受けている患者よりも体重に対する総腎重量比が同等かもしくは低い、
    プラセボを投与されいる患者よりも総腎容積の年間増加量が少ない、またはトルバプタン療法を受けている患者よりも血中尿素窒素濃度が同等または低い、
    プラセボを投与されている患者、ベンペド酸のみを投与されている患者、またはトルバプタンのみを投与されている患者よりも、腎機能の悪化、腎臓痛、高血圧、及びアルブミン尿から選択される臨床エンドポイントの複合発生率が低い、
    プラセボを投与されている患者、またはトルバプタンのみを投与されている患者よりも肝臓AMPK活性が高い、
    プラセボを投与されている患者、またはトルバプタンのみを投与されている患者よりも、肝臓のアセチル-コエンザイムAカルボキシラーゼ(ACC)リン酸化の程度が高い、及び/または
    トルバプタンのみを投与されている患者よりも、ペルオキシソーム増殖因子活性化受容体γコアクチベーター1-α(PGC1α)活性が高い、方法。
  25. 有効量のベンペド酸を投与されている患者が、プラセボを投与されている患者よりも、
    腎機能の悪化、腎臓痛、高血圧及びアルブミン尿から選択される臨床エンドポイントの複合発生率が低いか、または
    トルバプタン療法を受けている患者よりも、腎機能の悪化、腎臓痛、高血圧及びアルブミン尿から選択される臨床エンドポイントの複合発生率が同等または低い、請求項20から24のいずれか1項に記載の方法。
  26. 患者がヒトである請求項15~25のいずれか1項に記載の方法。
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