JP2024518090A - 金属空気再充電可能フロー電池 - Google Patents

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Abstract

亜鉛空気セル(14)は円形であり、電解液流動用チャンバー(5)、カソード(3)、アノード(4)、電解質チャンバーのコンテナ構造(2)、及びカソード集電体(1)を含む。接触要素(15)は、カソード(3)を隣接セルのアノード集電体(6)に電気的に接続し、回路を閉じる。金属空気再充電可能フローバッテリー二次電池は、酸素還元反応(ORR)/酸素発生反応(OER)を合成するために、少なくとも1つの炭素多孔質空気電極(正極)を含んでいる。さらに、金属空気再充電可能フローバッテリー二次電池は、水酸化物イオン伝導率を伴うアルカリ性ゲルポリマー膜(GPM)、または複合ポリマー電解質(CPE)を含み、そして、亜鉛もしくは亜鉛合金を含む少なくとも1つの金属負極、または電池の放電中に亜鉛析出が発生する不活性導電性電極を含む。水溶性電解質溶液は、ハウジングを通って流れるように適応し、亜鉛系ナノエレクトロ燃料を含有する。炭素多孔質空気電極は酸素還元反応(ORR)触媒である。該構成要素が位置付けられるケーシングが存在し、入口及び出口は、該ケーシング内に位置し、そのケーシングを横断し、セル内及びリザーバ内で水溶性電解質の交換を可能にするように構築される。【選択図】図2

Description

風力エネルギー及び太陽エネルギー等の再生可能エネルギーの断続的なエネルギー源の統合は、エネルギーの需給と、電力供給網の安定性及び機能とを満たす観点から課題になっている。
現在の技術に制限により、大規模利用のために、コスト効率の良い化学エネルギー貯蔵の需要がある。開発中の有望な例として、金属空気流電池がある。金属空気電池(MAB)は、エネルギーセキュリティ、高い比容量、低コスト、及び容易な再生可能生成のスケーラビリティを確実にするための重要な技術であることを証明し得る。
金属空気電池の中でも、亜鉛空気電池技術は最も一般的なものである。特に、亜鉛空気流電池(ZAB)は、市場で広く利用可能であり、安全で、かつ環境に優しい亜鉛のように、かなり安い活物質を基に作られている。
一般的な金属空気電池では、金属をアノードとして使用し、液体電解質を電解質として使用し、空気カソードをカソードとして使用し、そして空気中の酸素をカソード活物質として使用する。金属空気電池では、空気中に存在する酸素をカソード活物質として使用するため、カソード活物質を電池に組み込む必要がない。電池の片側で、すなわち正極で、活物質は空気であり、基本的に質量ゼロであるため、この技術により、極度の高エネルギー密度に到達できる。実際に、リチウムイオン電池に関する現在の最先端技術よりも高い350~1100Wh/kgに到達する。したがって、原理上、その電池は化学電池の中で最大のエネルギー密度を有する。
本発明の態様によると、亜鉛空気二次電池が提供され、亜鉛空気二次電池は、
酸素還元反応(ORR)/酸素発生反応(OER)を合成するために、少なくとも1つの多孔質炭素空気電極(正極)と、
水酸化物イオン伝導率を伴うアルカリ性ゲルポリマー膜(GPM)と、
亜鉛または亜鉛合金を含む少なくとも1つの金属負極と、
ハウジングを通って流れるように適応する水溶性電解質溶液と、
を含む。
亜鉛空気電池に関わる電気化学反応は、下記数1を用いて算出される。
要するに、理論的な開回路電圧(OCV)は全体的として1.59V取得される。
しかしながら、様々な問題は、亜鉛空気電池の商業的な受け入れを妨げている。亜鉛系再充電可能電池に関する既知の制限の1つとして、特にアルカリ性環境において、可逆的亜鉛レドックス反応をもたらすことが挙げられる。これは、放電段階中にZnOの絶縁層の形成する場合の亜鉛表面のパッシベーションの容易さと、充電段階中の亜鉛の樹枝状成長の容易さとによることである。
亜鉛めっきイオンが連続的に電池システムを通して再循環されるため、フラックス電池の使用により、樹状突起形成及び形状変化と関連付けられる問題がかなり減る。
Pan,J.et al.[Electrochemistry Communications,2009,11,2191-2194]では、液体電解質が外部リザーバに保管され、電池の内部通路を通って再循環される一方、電着亜鉛を負極として使用する、亜鉛エアフロー電池が説明されている。
さらに、樹状突起形成を抑制するために、また、電解質溶液中の樹状突起形成のために抑制剤を添加することが提案されている。
ここで提案される亜鉛空気電池(ZAB)は、これらの問題を減らすことを可能にし、ひいては、ZABをかなり高循環及び動作寿命にすることを可能にする、統合型フローシステムを特徴とする。
他の制限要因として、
電解質溶液の漏れ及び蒸発、
溶媒(水)の漏れ及び蒸発、が挙げられる。
カソードが本質的に多孔質であり、これにより、時間が経つにつれて、電解質が徐々に漏れ、このイベントは、毛管作用と組み合わされて、電極の後部に水の発生をもたらす。これは、また、結晶KOHの形成をもたらす可能性があり、KOHは、COと反応し、KCO固体を沈殿させる。これらの炭酸アルカリは、カソード気孔内で徐々に移動し、空気の通路をブロックし、結果として、電池性能が低下し、寿命が短くなる。
欧州特許出願公開第0458395号明細書 国際公開第2016/031201号
Kuosch et al.(IEEE transaction,July,6th,2020) Pan,J.et al.[Electrochemistry Communications,2009,11,2191-2194]
この技術背景を考慮すると、本発明の目的は、エネルギー密度が改善された再充電可能電池を提供することであり、特に、典型的なバナジウムレドックスフロー電池(VRB)のエネルギー密度の最大10~15倍、また、リチウムイオン電池ストレージデバイスのエネルギー密度の最大2~5倍よりも大きく、耐久性が改善された再充電可能電池を提供することである。それによって、この電池は、少なくとも10年の耐用期間が長くなるはずであり、メンテナンスが最小になり、最大5000~15000サイクルの期間にわたって安定したままになり、かなりの容量損失がなくなり、そして、最新式の他の亜鉛空気流電池と比べて低コストになる。したがって、本発明の目的は、ZABに関する典型的な問題の解決策をアップグレードすることであり、さらに、本発明の目的は、該電池を充電するのに適切な装置を提供することでもある。
この目的は、亜鉛空気二次電池を有する亜鉛空気電池によって実現され、亜鉛空気二次電池は、
酸素還元反応(ORR)/酸素発生反応(OER)を合成するために、少なくとも1つの多孔質炭素空気電極(正極)と、
水酸化物イオン伝導率を伴うアルカリ性ゲルポリマー膜(GPM)、または複合ポリマー電解質(CPE)と、
亜鉛もしくは亜鉛合金を含む少なくとも1つの金属負極、または電池の放電中に亜鉛析出が発生する不活性導電性電極であって、この導電性電極は、炭素/グラファイト、基材、ステンレス鋼、銀、金、白金、チタン、及びこれらの合金から作られている、金属負極または不活性導電性電極と、
ハウジングを通って流れるように適応する水溶性電解質溶液と、を含み、
空気電極は、酸化マンガン、具体的には二酸化マンガンまたはアルファ二酸化マンガンから成る酸素還元反応(ORR)触媒として働く多孔質炭素空気電極であり、酸素発生反応(OER)触媒は、鉄ニッケルオキシ水酸化物(NiFeOOH)から成り、電解質は亜鉛系ナノエレクトロ燃料を含有する。
その目的は、さらに、亜鉛空気セルまたは亜鉛空気電池を充電するための装置によって達成され、該装置は亜鉛空気セル/電池、リザーバを含有し、該リザーバは、亜鉛含有電解質液、電解質液を排水する少なくとも1つの外部ポンプ、マニホールド、及び電解質の流動を可能にする他のパイプ構成要素を含み、それによって、該装置の該リザーバは、充電が望まれる亜鉛空気セルまたは亜鉛空気電池を含有するデバイスの外部に位置し、該ポンプは、該デバイスに動作可能に接続され、電解質液の排出を容易にする。
この亜鉛空気電池の特定の実施形態は、この説明に開示され、従属請求項によって特許主張されている。例えば、二元機能触媒は、MnO(アルファ)として両方の反応に使用できる。
本発明の上述の特徴ならびに利点、及び本発明の他の特徴ならびに利点、そして、それらの特徴及び利点を実現する方式はより明らかになり、本発明は、添付図と併せて解釈される本発明の実施形態の以下の説明を参照することによって、さらに深く理解される。
本発明の実施形態による、亜鉛空気セルの部分切断側面図である。 図1に示される実施形態による、亜鉛空気セルの部分分解図である。 本発明の一実施形態に従って配置及び接続された亜鉛空気セルの亜鉛空気スタックの一部である。 電解液流動を制御するように適切に設計された蛇行流路を伴うセルの上面図である。 70時間の期間にわたる、充電サイクル及び放電サイクルの期間中の電池の電圧を示すチャートである。 約2300時間の期間にわたる、充電サイクル及び放電サイクルの期間中の電池の電圧を示すチャートである。
本発明によると、多孔質炭素空気電極は、多孔質炭素層、酸化マンガン、具体的には二酸化マンガン、具体的にはアルファ二酸化マンガンのいずれか一方から成る酸素還元反応(ORR)触媒と、鉄ニッケルオキシ水酸化物(NiFeOOH)から成る酸素発生反応(OER)触媒と、である。この亜鉛空気電池の特定の実施形態では、例えば、二元機能触媒は、MnO(アルファ)として両方の反応に使用できる。
特定の実施形態では、触媒の効果は、炭素粉末の適切な混合物によって増大し、炭素粉末は、カーボンブラック、グラフェン、膨張グラファイト、還元グラフェン酸化物、活性炭、アセチレンブラック、カーボンナノチューブ、及びそれらのうちの2つ以上の組み合わせを含み、約10~100ミリジーメンス/センチメートル(mScm-1)で、セルの伝導率を増加させる。炭素粉末混合物は、また、追加の触媒効果をセルにもたらし、約20~1000m-1(BET、ブルナウアー・エメット・テラー(BET)法のように、低温ガス吸着を介して表面積の評価)の活性化エリアを伴う活性部位のシステムとして作用し、これは、触媒と酸素との触媒反応を促進しその反応を支持する。
疎水処理が施された適切な層は、接着力及び耐久力を構造に提供するために、触媒の上部に追加される。疎水性層は、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ペルフルオロスルホン酸(PFSA)(例えば、スルホン化テトラフルオロエチレン(Nafion(登録商標))、Aquivion(登録商標)、Fumasep(登録商標))を含むイオノマーを含む、ポリマー材料に基づいている。
ゲルポリマー膜GPMセパレータは、電解質で満たされる親水性細孔を発生するように処理されるポリプロピレンもしくはポリエチレンまたはPVA、PAAもしくはPAM等のポリマー材料の薄い多孔質膜または薄膜(0.1mm~1mm)である。好ましい実施形態では、ポリマー薄膜は、AGFAによって供給されたZirfon Perlである、またはFuMA-TechによるFUMASEP FAAMである。
本発明によると、電解質はアルカリ性溶液によって作られ、アルカリ性溶液は、通常、NaOHあるいはKOHあるいは水酸化リチウム、もしくは水酸化アンモニウム、またはそれらのうちの2つ以上の組み合わせ(1M~7Mの好ましい重量モル濃度)である。電解質は、0.1~2Mの範囲の重量モル濃度を伴う、少なくとも1つ以上の可溶性亜鉛塩(ZnO、Zn(OH)、KZn(OH)、NaZn(OH)、アセテート(Zn(CHCOO))、塩化物(ZnCl))を含有する。
本発明の好ましい実施形態では、Znナノ粒子等の亜鉛系粒子は、分散電極として働く電解質に添加される。200nm~100マイクロメートルの範囲にわたる平均直径を伴う亜鉛系粒子の濃度は、1%~50%の体積比、好ましくは10%~40%の体積比(電解質体積)の範囲にわたり得る。フロー電池でこの亜鉛系ナノエレトロライトを使用して、350~1100Wh/kgのより高エネルギー密度デバイスを達成することを可能にする。
異なる添加剤は、H抑制剤及びレベリング剤として働き、電着中に樹状突起成長を減らすために、電解質溶液中に導入される。これらの添加剤は、Mirapol(登録商標)WT-Solvay、1-プロパノール、ポリエチレグリコール(PEG)、1,2-エタンジオール、尿素、またはチオ尿素、SLS、DMSOを含み得、クーロン効率を改善するために、亜鉛鉱床、または/及び酒石酸、クエン酸の品質を改善する。
対応する参照文字は、いくつかの図の全体にわたって、対応する部分を示す。本明細書に記載された例示は本発明の実施形態を示し、そのような例示は、任意の方式で本発明の範囲を制限するとして解釈するものではない。
本発明の実施形態では、スタックは、全て同一のセルを含み、モジュール構造を作成するように構成される。スタックの構造は、特定のエネルギー要求に基づいて、図3に示されるように特殊フック16を用いて調節でき、電気コネクタ15によって接続される。
図1は単一の亜鉛空気セルを示す。本発明では、セルチャンバー5は円形であり、良好な電解質のフローを可能にし、高電流密度が局所化するエリアをなくす。円形は、使用される場合、電解質で分散した亜鉛ナノ粒子または炭素粒子の局所的蓄積の回避に貢献する。この亜鉛空気セル14は、電解液流動用チャンバー5、カソード3、アノード4、電解質チャンバー5のコンテナ構造2、及びカソード集電体1を含む。図3に示される接触要素15は、カソード3を隣接セルのアノード集電体6に電気的に接続し、回路を閉じる。代替の配置では、接続ピン及びアノード集電体は一体的に形成される。図2では、個々の要素を良好に識別することを可能にするこの亜鉛空気セルの部分分解図が示される。
空気カソード12に含まれる全ての素子は、シリコーンゴム構造8による、完全な機械締め及びセルのシールを保証するために一緒に保持される。シリコーンゴムは、カソード素子をコンパクトにすることと、Oリング13と一緒に効果的かつ持続的な方法でセルの密閉を可能にすることと、を実現するダブルアクションをもたらす。
セル7の電解質のためのフローチャネル及び入口/出口は、50:1~2:1、より詳細には25:1~4:1の範囲の長さ対幅の比を含み得る。アノードフローチャネルの幅は、2mm~20cm、5mm~10cm、または1cm~5cmの範囲にわたり得る。
電解質チャンバーは、並流構成または蛇行流構成を含み得る。好ましい実施形態では、電解質チャンバーは、図4に示されるように、最適な電解液流動を確実にするように設計された特殊な蛇行路17を備え、これにより、局所的な高電流密度の連続流または連続点によって搬送された粒子が蓄積しない。並流路または蛇行流路を提供することは、セルの直径に対して50:1~2:1、25:1~4:1、または6:1~5:1の長さ対幅のアスペクト比によって定義された並流路または蛇行流路のためのチャネルを提供することを含み得る。
均一なフローを提供することは、アノード室内で下流方向に連続的な圧力降下をもたらし、下流方向に垂直な方向に最小圧力降下をもたらすことを含み得る。下流方向に連続的な圧力降下をもたらし、下流方向に垂直な方向に最小圧力降下をもたらすことは、アノード室の並行流路または蛇行流路を提供することを含み得る。シングルセルチャンバー内の電解質の流量は、1リットル/min~7リットル/min、または3リットル/min~7リットル/min、または3リットル/min~5リットル/minの範囲にわたり得る。
図3は、本発明の一実施形態による、亜鉛空気スタックの一部を示す。この亜鉛空気スタックは、図1に示されるように、積み重ねられた複数の亜鉛空気シングルセル14から成り、これは、接続要素15によって電気的に接続される。この複数の燃料電池は、水平に配向され、互いの上部に積み重ねられることで、燃料電池スタックを形成し得、またはその燃料電池は、垂直に配向され、互いの傍で積み重ねられることで、燃料電池スタックを形成し得る。
「備える(comprise)」、「備える(comprises)」、「備える(comprised)」、または「備える(comprising)」という用語は、本発明の説明で使用され得る。本明細書で使用される場合、これらの用語は、記述された特徴、整数、ステップ、または構成要素の存在を指定するが、1つ以上の他の特徴、整数、ステップ、または構成要素の存在または追加を除外しないものとして解釈するべきである。本発明は、下記に説明される実施形態に限定されないことをさらに明記される。本実施形態の様々な修正は、本発明の範囲内で可能になる。
本発明は、空気カソードを伴う亜鉛空気セルを含み、空気カソードは、システム内への酸素の流入を可能にすることが可能であり、毛管効果及び蒸発の両方によって、液体漏れをなくし、最大10年にセルの耐用期間の最適化とともに、充電段階及び放電段階の期間中に酸素の還元及び発生を可能にする。
特定の実施形態では、亜鉛空気電池は、全てのセルが同時に動作できるように連続して配置された複数の亜鉛空気セルを含む。特定の実施態様によると、電池は、100個よりも多いセルを含み、10年の耐用期間をもたらし得る。
一実施形態では、本発明は、亜鉛空気セルまたは亜鉛空気電池を充電するための装置を提供し、該装置は、
亜鉛空気セル/電池と、
リザーバであって、該リザーバは亜鉛含有電解質液を含む、リザーバと、
電解質液を排水する少なくとも1つの外部ポンプと、
電解質のフローを可能にするマニホールド及び他のパイプ構成要素と、
を含有し、
それによって、該装置の該リザーバは、充電が望まれる亜鉛空気セルまたは亜鉛空気電池を含有するデバイスの外部に位置する。該ポンプは、該デバイスに動作可能に接続され、電解質液の排水を容易にする。
本発明では、亜鉛空気流電池の垂直構成が設けられることで、連続流と一緒に、他の点でシステムの動作寿命に有害である望ましくないガス発生のいずれかの除去を可能にする。しかしながら、この構成により、セルは、セルが含む重力によって生じる電解質の圧力に耐える必要がある。これにより、電解質漏出のリスクが著しく増加する。したがって、液体電解質の蒸発及び毛管効果に敏感でないカソード/集電体を実装する必要がある。同じ発明の別の実施形態では、水平構成を提供できる。
通常、亜鉛空気流電池セルは、
疎水性層を用いて、酸素還元反応(ORR)/酸素発生反応(OER)を合成するための多孔質炭素空気電極(正極)と、
水酸化物イオン伝導率を伴うアルカリ性ゲルポリマー膜(GPM)、または複合ポリマー電解質(CPE)と、
亜鉛もしくは亜鉛合金を含む金属負極、または電池の放電中に亜鉛析出が発生する不活性導電性電極であって、この素子は、炭素/グラファイト、基材、ステンレス鋼、銀、金、白金、チタン、及び合金から選択できる、金属負極または不活性導電性電極と、
水溶性アルカリ電解質溶液と、
該構成要素が位置付けられるケーシングと、
入口及び出口と、
を含み、
該入口及び該出口は、該ケーシング内に位置し、そのケーシングを横断し、単一のセルまたは複数のセルの内部で及びリザーバ内で水溶性電解質の交換を可能にするように構築される、この電解質は亜鉛系ナノエレクトロ燃料を含有する。
流動電解質を伴う亜鉛空気流電池(ZAB)は、前述したように、アノード用の活物質としての亜鉛の使用に関する2つの問題を克服できる。一方では、樹状突起成長は、流動電解質の連続運動により遅れ、さらに、放電中に形成された水酸化亜鉛物が不動態のZnO層として蓄積及び沈殿する可能性が下がる。さらに、革新的な流動場は、粘弾性の粒子含有流体の挙動を適切に補助することが開発されている。
本実施形態では、各セルは、正極(少なくとも1つの正極)(空気電極)及び負極(金属電極)を有するように構成される。正極及び負極は相互に対面し、電解質溶液によって分離される。正極と負極との間の空間は事前に定められる。電極間のギャップが減ると、内部抵抗が減少し、セル電圧が増加する。しかしながら、少量の析出された樹枝状亜鉛は短くなる可能性が高い。したがって、電極間の距離は、3mm~6mmに定義される。距離を調整するために、特定の厚さ(通常、2~3mm)を伴うPPであり得るプラスチック材料の円盤は、アノードの下に設置される。
本発明に説明されるアノードは、ステンレス鋼、ニッケル、鉄、チタン、銅、金、銀、マグネシウム、インジウム、鉛、または炭素担体のような不活性導電性電極を含み得、不活性導電性電極では、亜鉛が析出される、または導電性亜鉛もしくは亜鉛合金負極によって直接的に構成される。いくつかの実施形態では、カソード集電体及びアノード集電体のそれぞれの表面積は、10cm~1mの範囲にわたり得る。
正極は、金属空気セルの外面に曝される。カソードが本質的に多孔質であるため空気を通過させるので、これにより、時間が経つにつれて、電解質が徐々に漏れ、そして、このイベントにより、電極の後部に水の発生をもたらす。これは、結晶KOHの形成をもたらし、KOHは、COと反応し、KCO固体を沈殿させる。これらの炭酸アルカリは、カソード気孔内で徐々に移動し、空気の通路をブロックし、結果として、電池性能が低下し、寿命が短くなる。空気カソードは、本発明の本質的な部分である。
本発明の空気カソードは触媒層及び集電体を含み、触媒層は触媒空気カソード材料を含む。触媒層は、酸素を空気から吸収する役割があり得、その還元、ひいては、金属アノードとの電子の交換を可能にする。同時に、触媒層は、酸素の発生を可能にし得る。
本発明の空気カソードは、連続ステップによって達成される。好ましい実施形態では、集電体材料はニッケルの金属メッシュであるが、集電体材料はまたアルミニウム、鉄、チタンであり得る、または、集電体材料は、触媒材料が析出される疎水性炭素の紙/布/発泡体であり得る。
酸性溶液(HClまたはHNO)を0.1~2Mを用いる電気化学エッチング処理とは、幾何学的表面積を増加させるために、10秒~10分の浸水によってニッケルメッシュで事前に行われ、続いて、その幾何学的表面積を増加させるために、バブルテンプレート処理が行われる。バブルテンプレート処理は、10秒~10分の範囲の期間にわたって、0.1~10Acm-2、より好ましくは0.5~2Acm-2に含まれる高電流密度でニッケル浴において行われる。ニッケル浴は、0.05M~1M、より好ましくは0.1M~0.5Mに含まれる濃度で、塩化ニッケル(NiCl)、硫酸エステル(NiSO)、スルファミン酸塩(Ni(SONH)、硝酸エステル(Ni(NO)、またはそれらの組み合わせを含む、ニッケル塩を含有する。
触媒材料は、2つのステップで集電体に電着される。第1の層は、酸素還元反応(ORR)に触媒作用を及ぼす。第1の電着触媒は、金属または金属酸化物であり得る。金属は、限定ではないが、以下の材料、すなわちAg、Pt、Pd、及びAuのうちの少なくとも1つであり、金属酸化物はMnOであり得る。析出のモルフォロジーは、電極の性能及び安定性に、ひいては析出条件にかなり影響を与え、浴組成は、最適な結果に慎重に選択されている。最後に、上部で混合された遷移金属酸化物(例えば、Ni、Fe、Co)、水酸化物、またはオキシ水酸化物の層は、酸素発生反応(OER)に触媒作用を及ぼす。Ni及びFeの両方がアルカリ性環境で高いOER活動で必須であることを示す研究が多くあるにもかかわらず、混合化合物を形成するFeとNiOOHとの組み合わせは、電極触媒の挙動を実現できる。このアプローチは、OERを支持するような元素としてコバルトの使用を制限することを可能にし、触媒の二元機能の挙動を得る。
本発明に説明される触媒材料は、アルファMnO2であり得る。アルファMnO2は、1分~30分、好ましくは1分~10分に含まれる時間範囲にわたって、1~100mAcm-2、好ましくは10~50mAcm-2の範囲にわたるアノード電流密度またはカソード電流密度を加えて析出できる。本発明のさらなる実施形態では、触媒の最終的な結晶化度を制御するために、酸性消化、化学処理、熱処理、または熱化学処理等の合成材料の後処理を適用できる。さらに好ましい実施形態では、最終的な熱処理を使用して、30分~3時間の時間にわたって、制御された窒素雰囲気でまたは空気で、300°C~500°Cの温度で、触媒のモルフォロジーの安定性を改善する。
本発明のいくつかの態様では、異なる2つの触媒層を使用することによって、酸素の発生及び還元が起こる。2つの触媒層について、一方は還元反応のために特別に設計され、もう一方は発生反応のために設計されている。両方の反応に作用することが可能である単一の触媒層を使用できる。
いくつかの方法で、二元機能空気カソードを実現できる。例えば、一態様では、それは、前駆体元素の熱処理または酸性消化によって合成できる。酸化マンガン触媒の異なる原子価状態及びモルフォロジーは、効率的な二元機能空気電極(BAE)を開発するために、EMD(電解二酸化マンガン)の熱処理(Mn及びMnの生成)、及び合成されたMnの酸性消化(α-MnOの生成)によって合成されたものである。
EMDからのMn及びMnの生成は、熱的方法によって実現される。特に、本発明では、Mn及びMnは、商用グレードの電解二酸化マンガン(EMD)から合成される。Mnを取得するために、大気中で24~48時間にわたって約500~800°Cの温度(2~10°C・min-1の範囲の加熱速度)でEMDを加熱する。他方では、Mnを取得するために、大気中で2~4時間にわたって、700°Cよりも高い温度で、具体的に、900~1000°Cの範囲(10~20°C・min-1の温度勾配)でEMDを処理する。加熱炉において室温で結果として生じる両方の試料(Mn及びMn)を冷却し、乾燥用のデシケーター内にそれらの試料を粉砕して保管する。
本発明の別の実施形態では、結果として生じるMnが熱処理で取得されると、酸性消化によってアルファ-MnOの合成に進むことが可能になる。消化の酸濃度及び反応温度は、MnOの段階を定義する際に重要な役割をする。したがって、異なる量のMnを添加すると、プロセス全体における速度判定ステップを変化させ得、その結果、取得されるアルファ-MnOの適切性は異なり得る。調製されたままの状態のMnの3~30g、好ましくは10~20gから、脱イオン蒸留水(DDW)蒸留水で調製された6MのHSO(Scharlau,98%純度)溶液の1Lに添加し、130~150°Cで16~20時間にわたって、磁気攪拌下で混合物を維持する必要がある。この時点では、黒色沈殿物は、ろ過され、エタノール及びDDWで洗浄される。真空条件下で2~4時間にわたって110~130°Cで結果として生じる固体を乾燥させる。室温で試料を冷却させる。
前に調製された触媒の10mgの粉末を100μlのナフィオン及び900μlの2-プロパノールに添加することによって、インク触媒を調製する必要がある。10分間、溶液を超音波で分解し、0.1~10mg/cmの範囲でニッケルメッシュに、マイクロピペットを用いて溶液を析出する。室温でインクを乾燥させたままにする。
本発明のさらなる実施形態では、MnOを担持する炭素系空気電極が提案される。触媒を調製するために、270m/gの特定の面積を伴うSL-30(固体テフロン(登録商標))カーボンブラック(中国自貢のカーボンブラック)と、70m/gの特定の面積を伴うアセチレンブラック(AB)との混合物を生成する。テフロン(登録商標)-30は防水剤及び結合剤として添加される。2種類の炭素粉末の重量比は1:1である。炭素粉末をアルコールで湿らせ、その後、室温で試薬グレードの65重量%の硝酸マンガン溶液を完全に混合して、スラリーを形成する。室温でスラリーを乾燥する必要がある。1~2時間にわたって、500~1000°C、好しくは700~800°Cの範囲の温度で、試料をか焼する。炭素の混合物はアルコール及び水で懸濁され、MnO粉末の30重量%を添加することにより、空気電極の細孔の形成に役立つ。80~100kg/cmの圧力と一緒に、集電体として、炭素触媒混合物及びニッケルメッシュを押圧することによって、2層の空気電極を調製する必要があり、その後、2~3時間にわたってオーブンで、大気中で2500~3000°Cの範囲の温度で焼結する。最終的な空気電極は0.8~1mmの厚さである。
本発明のさらなる実施形態として、疎水性層は、触媒空気カソード材料を固定するために、散布、浸漬被覆、スピンコーティング等、いずれかの適切な析出技術によって触媒材料の上部に加えられる。さらに、疎水性であり得る結合剤は、セルが液体電解質を内側に保持することを可能し、毛管現象及び蒸発の両方によって漏れをなくす。疎水性層はポリマー材料に基づいており、ポリマー材料は、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ペルフルオロスルホン酸(PFSA)(例えば、スルホン化テトラフルオロエチレン(Nafion(登録商標)、Aquivion(登録商標)、Fumasep(登録商標))を含むイオノマー、炭化水素スルホン化ポリ(フェニレンスルホン)(例えば、スルホン化ポリエーテルエーテルケトン(sPEEK)、スルホン化ポリスチレン(PSS))、ポリ(アクリル酸)(PAA)、Surlyn(登録商標)、またはそれらのうちの2つ以上の組み合わせを含む。この追加層は、さらに、触媒の保護及び安定性を改善でき、アルカリ性GPE/CPE及びイオン交換に対してその湿潤性を不変に維持する。
漏れ及び炭酸塩形成に関する問題に徹底的に対処するために、本発明に説明されるさらなるアプローチは、空気電極に結合する際に挿入されたセパレータとしてアニオン交換膜を使用することである。そのアニオン交換膜によって、アルカリ性電解質溶液中のアルカリ金属イオン(例えば、K+)及び負極の金属イオン(例えば、Zn2+)等のカチオンは、空気電極側に向かって浸透できない。結果として、本来、空気中の二酸化炭素との化学反応によって空気に対して電極で生成される炭素(KCO)及び金属酸化物(ZnO)の沈殿を抑制する。
例えば、欧州特許出願公開第0458395号明細書で及びKuosch et al.(IEEE transaction,July,6th,2020)によって、通常、最先端技術に採用されている標準的な微小孔セパレータに関して、本発明にあるような適切に開発されたGPE/CPEの使用は、
触媒材料との密接な接触、
ヒドロキシルイオンの速くかつ選択的な搬送、及び
亜鉛粒子及びジンケートイオンの両方が空気電極を通り、触媒材料の損傷及びデバイスの短絡を誘発し、結果として、フロー電池の耐用期間が短くなることを妨げること、
を保証する。
さらに、開発されたアルカリ性GPE/CPEの統合により、空気カソードにおけるOH-イオン種の連続的な利用を保証し、したがって、例えば国際公開第2016/031201号に説明されるような追加の外部水リザーバの必要性が少なくなる。
本発明の好ましい実施形態では、GPEセパレータは、電解質で満たされるように構成される親水性細孔を発生するように処理されるポリプロピレンもしくはポリエチレンまたはPVA、PAAもしくはPAM等のポリマー材料の薄い多孔質膜または薄膜である。好ましい実施形態では、ポリマー薄膜は、AGFAによって供給されたZirfon Perlである、またはFuMA-TechによるFUMASEP FAAMである。
本発明の別の実施形態では、ガラス繊維、酸化物、フッ素系ポリマー粒子、MOF、炭化物を含む異なるアスペクト比(例えば、ロッド、ワイヤ、ファイバー、ドット)の有機/無機強化粒子を添加して、GPMを改質でき、複合ポリマー電解質(CPE)を取得する。
好ましい実施形態の電池は流動電解質を含み、亜鉛イオンをアノードから除去して、電池放電段階中に亜鉛イオンの部分飽和及び非可溶性亜鉛酸化物の形成を回避する。本発明によると、電解質はアルカリ性溶液によって作られ、アルカリ性溶液は、イオン伝導率(約100mScm-1)を亜鉛系塩の溶液及び溶解度に提供するために、通常、NaOHもしくはKOH、水酸化リチウム、水酸化アンモニウム、またはそれらのうちの2つ以上の組み合わせ(1M~7Mの好ましい重量モル濃度)である。電解質は、少なくとも1つ以上の可溶性亜鉛塩(ZnO、Zn(OH)、KZn(OH)、NaZn(OH)、アセテート(Zn(CHCOO))、塩化物(ZnCl))を含有し、これらは、外部ポンプを用いて循環する0.1~2Mの範囲の重量モル濃度を伴う。ある実施形態では、亜鉛空気電池は、溶液の貯蔵量を多くすることを可能にする電解質の外部リザーバを備え、結果として、リザーバの寸法に応じて、電池のエネルギー密度がより高くなる。
本発明では、例えば、Zn/Zn2+源は、通常、一般的なアルカリ性Zn系フロー電池で使用されるZnOのうち従来採用されているもののような亜鉛アノード及び電解質中に存在する亜鉛化合物に独占的に由来するものではない。これは、欧州特許出願公開第0458395号明細書で及びKuosch et al.(IEEE transaction,July,6th,2020)によって説明されている。このアプローチは、実際には、飽和KOH溶液の重量モル濃度が約0.5Mであるので、アルカリ性環境でこの化合物に溶解度が低いため、エネルギー密度の点でかなり制限がある。
本発明の好ましい実施形態では、Znナノ粒子等の亜鉛系粒子は、分散電極及び亜鉛の追加源として働く電解質に添加され、亜鉛の追加源の上部で、電池の充電段階中に金属性亜鉛の電着が発生する可能性がある。200nm~100マイクロメートルの範囲にわたる平均直径を伴う亜鉛系粒子の濃度は、1%~50%の体積比、好ましくは10%~40%の体積比(電解質体積)に含まれ得る。好ましい実施形態では、亜鉛ナノ粒子は、さらに、ポリアクリル酸(PAA)、ポリエチレンイミン(PEI)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ポリビニルアルコール(PVA)、オレイン酸、スルホン化テトラフルオロエチレン、リグニン、コハク酸、キトサンを含む有機コーティングで、及び/または酸化物ならびに金属を含む無機コーティングで官能化される。表面機能化は亜鉛粒子の使用が必須である。この理由は、亜鉛粒子が自然溶解するのを防止するためだけでなく、亜鉛粒子を分散電極として活用するために、その電気化学的活性を保持するためである。機能化は、そのような挙動を実現するために、亜鉛表面上に物理的または化学的に吸着された有機分子のいくつかの表面層、具体的には2~10個の表面層に制限される。亜鉛ナノ粒子は、アルカリ性電解質中に分散される前に調製する必要がある。
本発明のフロー電池でこの亜鉛系ナノエレトロライトを使用して、350~1100Wh/kgのより高エネルギー密度デバイスを達成することを可能にする。本発明のいくつかの実施形態では、異なる添加剤は、H抑制剤及びレベリング剤として働き、電着中に樹状突起成長を減らすために、電解質溶液中に導入される。これらの添加剤は、Mirapol(登録商標)WT-Solvay、1-プロパノール、ポリエチレグリコール(PEG)、1,2-エタンジオール、尿素、またはチオ尿素、SLS、DMSOを含み得、クーロン効率を改善するために、亜鉛鉱床、または/及び酒石酸、クエン酸の品質を改善する。
本発明のまた別の実施形態では、電解質中で亜鉛系粒子の分散を安定させるために添加された増粘剤化合物は、前述に示された配合で溶解される。増粘剤化合物のグループは、0.1重量%~5重量%、好ましくは0.5重量%~3重量%に含まれる量のナノエレクトロ燃料に添加されたアルギン酸ナトリウム、キサンタンゴム、及びポリアクリル酸(PAA)を含み得る。
本発明のさらに別の実施形態では、亜鉛系ナノエレクトロ燃料の前述に説明した配合に対して、高活性面積の炭素系化合物(約20~1000m-1)は、カーボンブラック、グラフェン、膨張グラファイト、還元グラフェン酸化物、活性炭、アセチレンブラック、カーボンナノチューブ、及びそれらのうちの2つ以上の組み合わせを含み、約10~100ミリジーメンス/センチメートル(mScm-1)の電子伝導率で浸透するスラリーを形成するために、それらの炭素系化合物を導入する。高表面積炭素は、化学、機械、または電気化学に関するスケーラブルなプロセスによって適切に合成されており、BET、ブルナウアー・エメット・テラー(BET)法として、低温ガス吸着によって、表面積の適切性を評価する。電解質溶液中の炭素粒子の濃度は、0.1重量%~10重量%に含まれる値である。
したがって、本発明に説明されるセルについて、
炭素多孔質空気電極と、
ORR:手順に従って生成されたアルファ形態の二酸化マンガンと、
OER:手順に従って電着されたFeNiOOHと、を伴い、
上記に定義した容量に従って作られた炭素粉末及び疎水性層PTFEと、
の存在を特徴とし、
5mA/cm~50mA/cmの電流密度で、1.7~2Vの充電電圧及び0.8~1.3Vの放電電圧で動作することが実証されており、y軸に電圧(V)、及びx軸に時間(サイクルまたは時間)が示される。結果は、図5及び図6に表示される。説明されるセルは、12カ月間にわたり中断しないで故障及び損失がなく、事前に示したパラメーターで動作し、より正確には1時間の充電サイクル及び放電サイクル(それぞれ1時間の期間がある8000サイクルよりも長いサイクル)で動作した。
本発明の仕様は、ナノエレクトロ燃料タンクのサイズを増加させることによって、kW/kWhからMW/MWhの範囲で、フロー電池システムの優れた順応性による用途に従って必要に応じて選択できる。実際には、フロー技術を採用する利点として、とりわけ、電力及びエネルギーを分離することと、システムの容易なスケーラビリティがあることとが挙げられる。少なくとも10年の長い耐用期間が保証され、その期間における最小メンテナンス、かなりの容量損失がなく、5,000~15,000サイクルの安定性が予想される。
そのような再充電可能電池は、多くの用途がある。例えば、再充電可能電池は、陸上、水上、空気中で車両の推進のために使用できる。より具体的には、再充電可能電池は、家電製品、電動工具、測定器、車両を給電するために使用でき、そして、陸上で、電動のオートバイ、自動二輪車、車、トラック、バガー、クレーンを部分的または完全に推進するために、水上または水中で、電動のボート、船、潜水艦を部分的または完全に推進するために、空中で、宇宙応用で、ヘリコプター、超軽量飛行機、マイクロライト飛行機、エコライト飛行機、単一エンジン搭載飛行機ならびに複数エンジン搭載飛行機、戦闘機、輸送機、旅客機、熱気球ならびにガス気球、及び飛行船等の電動の航空機を部分的または完全に推進するために、住宅及び工業の現場で、軍事用途のために、全ての種類の電力システムに対して永久再充電可能電源として、再充電可能電池を使用できる。
風力エネルギー及び太陽エネルギー等の再生可能エネルギーの断続的なエネルギー源の統合は、エネルギーの需給と、電力供給網の安定性及び機能とを満たす観点から課題になっている。
現在の技術に制限により、大規模利用のために、コスト効率の良い化学エネルギー貯蔵の需要がある。開発中の有望な例として、金属空気流電池がある。金属空気電池(MAB)は、エネルギーセキュリティ、高い比容量、低コスト、及び容易な再生可能生成のスケーラビリティを確実にするための重要な技術であることを証明し得る。
金属空気電池の中でも、亜鉛空気電池技術は最も一般的なものである。特に、亜鉛空気流電池(ZAB)は、市場で広く利用可能であり、安全で、かつ環境に優しい亜鉛のように、かなり安い活物質を基に作られている。
一般的な金属空気電池では、金属をアノードとして使用し、液体電解質を電解質として使用し、空気カソードをカソードとして使用し、そして空気中の酸素をカソード活物質として使用する。金属空気電池では、空気中に存在する酸素をカソード活物質として使用するため、カソード活物質を電池に組み込む必要がない。電池の片側で、すなわち正極で、活物質は空気であり、基本的に質量ゼロであるため、この技術により、極度の高エネルギー密度に到達できる。実際に、リチウムイオン電池に関する現在の最先端技術よりも高い350~1100Wh/kgに到達する。したがって、原理上、その電池は化学電池の中で最大のエネルギー密度を有する。
本発明の態様によると、亜鉛空気電池が提供され、亜鉛空気二次電池は、
酸素還元反応(ORR)/酸素発生反応(OER)を合成するために、少なくとも1つの多孔質炭素空気電極(正極)と、
水酸化物イオン伝導率を伴うアルカリ性ゲルポリマー膜(GPM)と、
亜鉛または亜鉛合金を含む少なくとも1つの金属負極と、
ハウジングを通って流れるように適応する水溶性電解質溶液と、
を含む。
亜鉛空気電池に関わる電気化学反応は、下記数1を用いて算出される。
要するに、理論的な開回路電圧(OCV)は全体的として1.59V取得される。
最先端技術では、Pan,J.et al.[Electrochemistry Communications,2009,11,2191-2194]では、液体電解質が外部リザーバに保管され、電池の内部通路を通って再循環される一方、電着亜鉛を負極として使用する、亜鉛エアフロー電池が説明されている。公表文献であるWan Lei et al.のXP055965215では、「Janus-Typed Integrated Bifunctional Air Electrode with MnOx-NiFe LDH/Ni Foam for Rechargeable Zinc-Air Batteries」が開示されている。触媒はORR用のMnOx(x=1,2)を含み、各々の電極及び膜が混合されている。イオン交換膜(IEM)、例えば、この分野で十分に知られているゲルポリマー電解質が開示されている。そのような電池は、車両またはエネルギー貯蔵施設での使用に広く知られている。Sharp KK[JP]の国際公開第2016/031201号では、例えば1リムのサイズのZn粒子を伴い、15Mまたは30Mの濃度があり、すなわち10~40%の体積比の範囲内にある、亜鉛系ナノエレクトロ燃料ハーフセルを含有するアルカリ性亜鉛ハーフセルを含む、Zn系ナノエレクトロ燃料を伴う亜鉛エアフロー電池が開示されている。さらに、炭素粒子は、例えば2.5重量%~10重量%の濃度でナノエレクトロ燃料で分散される。触媒はテフロン(登録商標)の疎水性層によって保護される。さらに、電解質は、必然的に、6Mまたは12MのKOHまたはNaOHとして、アルカリ性電解質であるZn(OH) 及びZnO等、少なくともジンケートを含有する。正極は空気カソードであり、すなわち、空気を活物質として使用し、そして、正極は触媒層を含み、例えば、Pt/C、すなわち、効率的な空気転換のためのORR/OER用触媒材料と、ゲルポリマー電解質とを含む。本デバイスは、入口及び出口を伴ういくつかの亜鉛空気セルを含有する。
しかしながら、様々な問題は、亜鉛空気電池の商業的な受け入れを妨げている。亜鉛系再充電可能電池に関する既知の制限の1つとして、特にアルカリ性環境において、可逆的亜鉛レドックス反応をもたらすことが挙げられる。これは、放電段階中にZnOの絶縁層の形成する場合の亜鉛表面のパッシベーションの容易さと、充電段階中の亜鉛の樹枝状成長の容易さとによることである。
亜鉛めっきイオンが連続的に電池システムを通して再循環されるため、フラックス電池の使用により、樹状突起形成及び形状変化と関連付けられる問題がかなり減る。
さらに、樹状突起形成を抑制するために、また、電解質溶液中の樹状突起形成のために抑制剤を添加することが提案されている。
ここで提案される亜鉛空気電池(ZAB)は、これらの問題を減らすことを可能にし、ひいては、ZABをかなり高循環及び動作寿命にすることを可能にする、統合型フローシステムを特徴とする。
既知の亜鉛空気電池の他の制限要因として、
電解質溶液の漏れ及び蒸発、
溶媒(水)の漏れ及び蒸発、が挙げられる。
カソードが本質的に多孔質であり、これにより、時間が経つにつれて、電解質が徐々に漏れ、このイベントは、毛管作用と組み合わされて、電極の後部に水の発生をもたらす。これは、また、結晶KOHの形成をもたらす可能性があり、KOHは、COと反応し、KCO固体を沈殿させる。これらの炭酸アルカリは、カソード気孔内で徐々に移動し、空気の通路をブロックし、結果として、電池性能が低下し、寿命が短くなる。
欧州特許出願公開第0458395号明細書 国際公開第2016/031201号
Kuosch et al.(IEEE transaction,July,6th,2020) Pan,J.et al.[Electrochemistry Communications,2009,11,2191-2194] XP055965215,Wan Lei et al.「Janus-Typed Integrated Bifunctional Air Electrode with MnOx-NiFe LDH/Ni Foam for Rechargeable Zinc-Air Batteries」
この技術背景を考慮すると、本発明の目的は、エネルギー密度が改善された再充電可能電池を提供することであり、特に、典型的なバナジウムレドックスフロー電池(VRB)のエネルギー密度の最大10~15倍、また、リチウムイオン電池ストレージデバイスのエネルギー密度の最大2~5倍よりも大きく、耐久性が改善された再充電可能電池を提供することである。それによって、この電池は、少なくとも10年の耐用期間が長くなるはずであり、メンテナンスが最小になり、最大5000~15000サイクルの期間にわたって安定したままになり、かなりの容量損失がなくなり、そして、最新式の他の亜鉛空気流電池と比べて低コストになる。したがって、本発明の目的は、ZABに関する典型的な問題の解決策をアップグレードすることであり、さらに、本発明の目的は、該電池を充電するのに適切な装置を提供することでもある。
この目的は、亜鉛空気セルを有する亜鉛空気再充電可能フロー電池によって実現され、亜鉛空気再充電可能フロー電池は、
酸素還元反応ORR/酸素発生反応OERを合成するために、正極として少なくとも1つの空気電極と、
水酸化物イオン伝導率を伴うアルカリ性ゲルポリマー膜GPM、または複合ポリマー電解質CPEと、
亜鉛もしくは亜鉛合金を含む少なくとも1つの金属負極、または電池の放電中に亜鉛析出が発生する不活性導電性電極であって、この導電性電極は、炭素/グラファイト、基材、ステンレス鋼、銀、金、白金、チタン、及びこれらの合金から作られている、金属負極または不活性導電性電極と、
ハウジングを通って流れるように適応する水溶性電解質溶液と、を含み、
空気電極は酸素還元反応ORR触媒として働く多孔質炭素空気電極であり、酸化マンガンから成り、酸素発生反応OER触媒は、鉄ニッケルオキシ水酸化物NiFeOOHから成り、電解質は亜鉛系ナノエレクトロ燃料を含有することを特徴とする。
その目的は、さらに、亜鉛空気再充電可能フローセルまたは亜鉛空気再充電可能フロー電池を充電するための装置によって達成され、該装置は亜鉛空気セル/電池、リザーバを含有し、該リザーバは、亜鉛含有電解質液、電解質液を排水する少なくとも1つの外部ポンプ、マニホールド、及び電解質の流動を可能にする他のパイプ構成要素を含み、それによって、該装置の該リザーバは、充電が望まれる亜鉛空気セルまたは亜鉛空気電池を含有するデバイスの外部に位置し、該ポンプは、該デバイスに動作可能に接続され、電解質液の排出を容易にする。
この亜鉛空気電池の特定の実施形態は、この説明に開示され、従属請求項によって特許主張されている。例えば、二元機能触媒は、MnO(アルファ)として両方の反応に使用できる。
本発明の上述の特徴ならびに利点、及び本発明の他の特徴ならびに利点、そして、それらの特徴及び利点を実現する方式はより明らかになり、本発明は、添付図と併せて解釈される本発明の実施形態の以下の説明を参照することによって、さらに深く理解される。
本発明の実施形態による、亜鉛空気セルの部分切断側面図である。 図1に示される実施形態による、亜鉛空気セルの部分分解図である。 本発明の一実施形態に従って配置及び接続された亜鉛空気セルの亜鉛空気スタックの一部である。 電解液流動を制御するように適切に設計された蛇行流路を伴うセルの上面図である。 70時間の期間にわたる、充電サイクル及び放電サイクルの期間中の電池の電圧を示すチャートである。 約2300時間の期間にわたる、充電サイクル及び放電サイクルの期間中の電池の電圧を示すチャートである。
本発明によると、多孔質炭素空気電極は、多孔質炭素層、酸化マンガン、具体的には二酸化マンガン、具体的にはアルファ二酸化マンガンのいずれか一方から成る酸素還元反応(ORR)触媒と、鉄ニッケルオキシ水酸化物(NiFeOOH)から成る酸素発生反応(OER)触媒と、である。この亜鉛空気電池の特定の実施形態では、例えば、二元機能触媒は、MnO(アルファ)として両方の反応に使用できる。
特定の実施形態では、触媒の効果は、炭素粉末の適切な混合物によって増大し、炭素粉末は、カーボンブラック、グラフェン、膨張グラファイト、還元グラフェン酸化物、活性炭、アセチレンブラック、カーボンナノチューブ、及びそれらのうちの2つ以上の組み合わせを含み、約10~100ミリジーメンス/センチメートル(mScm-1)で、セルの伝導率を増加させる。炭素粉末混合物は、また、追加の触媒効果をセルにもたらし、約20~1000m-1(BET、ブルナウアー・エメット・テラー(BET)法のように、低温ガス吸着を介して表面積の評価)の活性化エリアを伴う活性部位のシステムとして作用し、これは、触媒と酸素との触媒反応を促進しその反応を支持する。
疎水処理が施された適切な層は、接着力及び耐久力を構造に提供するために、触媒の上部に追加される。疎水性層は、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ペルフルオロスルホン酸(PFSA)(例えば、スルホン化テトラフルオロエチレン(Nafion(登録商標))、Aquivion(登録商標)、Fumasep(登録商標))を含むイオノマーを含む、ポリマー材料に基づいている。
ゲルポリマー膜GPMセパレータは、電解質で満たされる親水性細孔を発生するように処理されるポリプロピレンもしくはポリエチレンまたはPVA、PAAもしくはPAM等のポリマー材料の薄い多孔質膜または薄膜(0.1mm~1mm)である。好ましい実施形態では、ポリマー薄膜は、AGFAによって供給されたZirfon Perlである、またはFuMA-TechによるFUMASEP FAAMである。
本発明によると、電解質はアルカリ性溶液によって作られ、アルカリ性溶液は、通常、NaOHあるいはKOHあるいは水酸化リチウム、もしくは水酸化アンモニウム、またはそれらのうちの2つ以上の組み合わせ(1M~7Mの好ましい重量モル濃度)である。電解質は、0.1~2Mの範囲の重量モル濃度を伴う、少なくとも1つ以上の可溶性亜鉛塩(ZnO、Zn(OH)、KZn(OH)、NaZn(OH)、アセテート(Zn(CHCOO))、塩化物(ZnCl))を含有する。
本発明の好ましい実施形態では、Znナノ粒子等の亜鉛系粒子は、分散電極として働く電解質に添加される。200nm~100マイクロメートルの範囲にわたる平均直径を伴う亜鉛系粒子の濃度は、1%~50%の体積比、好ましくは10%~40%の体積比(電解質体積)の範囲にわたり得る。フロー電池でこの亜鉛系ナノエレトロライトを使用して、350~1100Wh/kgのより高エネルギー密度デバイスを達成することを可能にする。
異なる添加剤は、H抑制剤及びレベリング剤として働き、電着中に樹状突起成長を減らすために、電解質溶液中に導入される。これらの添加剤は、Mirapol(登録商標)WT-Solvay、1-プロパノール、ポリエチレグリコール(PEG)、1,2-エタンジオール、尿素、またはチオ尿素、SLS、DMSOを含み得、クーロン効率を改善するために、亜鉛鉱床、または/及び酒石酸、クエン酸の品質を改善する。
対応する参照文字は、いくつかの図の全体にわたって、対応する部分を示す。本明細書に記載された例示は本発明の実施形態を示し、そのような例示は、任意の方式で本発明の範囲を制限するとして解釈するものではない。
本発明の実施形態では、スタックは、全て同一のセルを含み、モジュール構造を作成するように構成される。スタックの構造は、特定のエネルギー要求に基づいて、図3に示されるように特殊フック16を用いて調節でき、電気コネクタ15によって接続される。
図1は単一の亜鉛空気セルを示す。本発明では、セルチャンバー5は円形であり、良好な電解質のフローを可能にし、高電流密度が局所化するエリアをなくす。円形は、使用される場合、電解質で分散した亜鉛ナノ粒子または炭素粒子の局所的蓄積の回避に貢献する。この亜鉛空気セル14は、電解液流動用チャンバー5、カソード3、アノード4、電解質チャンバー5のコンテナ構造2、及びカソード集電体1を含む。図3に示される接触要素15は、カソード3を隣接セルのアノード集電体6に電気的に接続し、回路を閉じる。代替の配置では、接続ピン及びアノード集電体は一体的に形成される。図2では、個々の要素を良好に識別することを可能にするこの亜鉛空気セルの部分分解図が示される。
空気カソード12に含まれる全ての素子は、シリコーンゴム構造8による、完全な機械締め及びセルのシールを保証するために一緒に保持される。シリコーンゴムは、カソード素子をコンパクトにすることと、Oリング13と一緒に効果的かつ持続的な方法でセルの密閉を可能にすることと、を実現するダブルアクションをもたらす。
セル7の電解質のためのフローチャネル及び入口/出口は、50:1~2:1、より詳細には25:1~4:1の範囲の長さ対幅の比を含み得る。アノードフローチャネルの幅は、2mm~20cm、5mm~10cm、または1cm~5cmの範囲にわたり得る。
電解質チャンバーは、並流構成または蛇行流構成を含み得る。好ましい実施形態では、電解質チャンバーは、図4に示されるように、最適な電解液流動を確実にするように設計された特殊な蛇行路17を備え、これにより、局所的な高電流密度の連続流または連続点によって搬送された粒子が蓄積しない。並流路または蛇行流路を提供することは、セルの直径に対して50:1~2:1、25:1~4:1、または6:1~5:1の長さ対幅のアスペクト比によって定義された並流路または蛇行流路のためのチャネルを提供することを含み得る。
均一なフローを提供することは、アノード室内で下流方向に連続的な圧力降下をもたらし、下流方向に垂直な方向に最小圧力降下をもたらすことを含み得る。下流方向に連続的な圧力降下をもたらし、下流方向に垂直な方向に最小圧力降下をもたらすことは、アノード室の並行流路または蛇行流路を提供することを含み得る。シングルセルチャンバー内の電解質の流量は、1リットル/min~7リットル/min、または3リットル/min~7リットル/min、または3リットル/min~5リットル/minの範囲にわたり得る。
図3は、本発明の一実施形態による、亜鉛空気スタックの一部を示す。この亜鉛空気スタックは、図1に示されるように、積み重ねられた複数の亜鉛空気シングルセル14から成り、これは、接続要素15によって電気的に接続される。この複数の燃料電池は、水平に配向され、互いの上部に積み重ねられることで、燃料電池スタックを形成し得、またはその燃料電池は、垂直に配向され、互いの傍で積み重ねられることで、燃料電池スタックを形成し得る。
「備える(comprise)」、「備える(comprises)」、「備える(comprised)」、または「備える(comprising)」という用語は、本発明の説明で使用され得る。本明細書で使用される場合、これらの用語は、記述された特徴、整数、ステップ、または構成要素の存在を指定するが、1つ以上の他の特徴、整数、ステップ、または構成要素の存在または追加を除外しないものとして解釈するべきである。本発明は、下記に説明される実施形態に限定されないことをさらに明記される。本実施形態の様々な修正は、本発明の範囲内で可能になる。
本発明は、空気カソードを伴う亜鉛空気セルを含み、空気カソードは、システム内への酸素の流入を可能にすることが可能であり、毛管効果及び蒸発の両方によって、液体漏れをなくし、最大10年にセルの耐用期間の最適化とともに、充電段階及び放電段階の期間中に酸素の還元及び発生を可能にする。
特定の実施形態では、亜鉛空気電池は、全てのセルが同時に動作できるように連続して配置された複数の亜鉛空気セルを含む。特定の実施態様によると、電池は、100個よりも多いセルを含み、10年の耐用期間をもたらし得る。
一実施形態では、本発明は、亜鉛空気セルまたは亜鉛空気電池を充電するための装置を提供し、該装置は、
亜鉛空気セル/電池と、
リザーバであって、該リザーバは亜鉛含有電解質液を含む、リザーバと、
電解質液を排水する少なくとも1つの外部ポンプと、
電解質のフローを可能にするマニホールド及び他のパイプ構成要素と、
を含有し、
それによって、該装置の該リザーバは、充電が望まれる亜鉛空気セルまたは亜鉛空気電池を含有するデバイスの外部に位置する。該ポンプは、該デバイスに動作可能に接続され、電解質液の排水を容易にする。
本発明では、亜鉛空気流電池の垂直構成が設けられることで、連続流と一緒に、他の点でシステムの動作寿命に有害である望ましくないガス発生のいずれかの除去を可能にする。しかしながら、この構成により、セルは、セルが含む重力によって生じる電解質の圧力に耐える必要がある。これにより、電解質漏出のリスクが著しく増加する。したがって、液体電解質の蒸発及び毛管効果に敏感でないカソード/集電体を実装する必要がある。同じ発明の別の実施形態では、水平構成を提供できる。
通常、亜鉛空気流電池セルは、
疎水性層を用いて、酸素還元反応(ORR)/酸素発生反応(OER)を合成するための多孔質炭素空気電極(正極)と、
水酸化物イオン伝導率を伴うアルカリ性ゲルポリマー膜(GPM)、または複合ポリマー電解質(CPE)と、
亜鉛もしくは亜鉛合金を含む金属負極、または電池の放電中に亜鉛析出が発生する不活性導電性電極であって、この素子は、炭素/グラファイト、基材、ステンレス鋼、銀、金、白金、チタン、及び合金から選択できる、金属負極または不活性導電性電極と、
水溶性アルカリ電解質溶液と、
該構成要素が位置付けられるケーシングと、
入口及び出口と、
を含み、
該入口及び該出口は、該ケーシング内に位置し、そのケーシングを横断し、単一のセルまたは複数のセルの内部で及びリザーバ内で水溶性電解質の交換を可能にするように構築される、この電解質は亜鉛系ナノエレクトロ燃料を含有する。
流動電解質を伴う亜鉛空気流電池(ZAB)は、前述したように、アノード用の活物質としての亜鉛の使用に関する2つの問題を克服できる。一方では、樹状突起成長は、流動電解質の連続運動により遅れ、さらに、放電中に形成された水酸化亜鉛物が不動態のZnO層として蓄積及び沈殿する可能性が下がる。さらに、革新的な流動場は、粘弾性の粒子含有流体の挙動を適切に補助することが開発されている。
本実施形態では、各セルは、正極(少なくとも1つの正極)(空気電極)及び負極(金属電極)を有するように構成される。正極及び負極は相互に対面し、電解質溶液によって分離される。正極と負極との間の空間は事前に定められる。電極間のギャップが減ると、内部抵抗が減少し、セル電圧が増加する。しかしながら、少量の析出された樹枝状亜鉛は短くなる可能性が高い。したがって、電極間の距離は、3mm~6mmに定義される。距離を調整するために、特定の厚さ(通常、2~3mm)を伴うPPであり得るプラスチック材料の円盤は、アノードの下に設置される。
本発明に説明されるアノードは、ステンレス鋼、ニッケル、鉄、チタン、銅、金、銀、マグネシウム、インジウム、鉛、または炭素担体のような不活性導電性電極を含み得、不活性導電性電極では、亜鉛が析出される、または導電性亜鉛もしくは亜鉛合金負極によって直接的に構成される。いくつかの実施形態では、カソード集電体及びアノード集電体のそれぞれの表面積は、10cm~1mの範囲にわたり得る。
正極は、金属空気セルの外面に曝される。カソードが本質的に多孔質であるため空気を通過させるので、これにより、時間が経つにつれて、電解質が徐々に漏れ、そして、このイベントにより、電極の後部に水の発生をもたらす。これは、結晶KOHの形成をもたらし、KOHは、COと反応し、KCO固体を沈殿させる。これらの炭酸アルカリは、カソード気孔内で徐々に移動し、空気の通路をブロックし、結果として、電池性能が低下し、寿命が短くなる。空気カソードは、本発明の本質的な部分である。
本発明の空気カソードは触媒層及び集電体を含み、触媒層は触媒空気カソード材料を含む。触媒層は、酸素を空気から吸収する役割があり得、その還元、ひいては、金属アノードとの電子の交換を可能にする。同時に、触媒層は、酸素の発生を可能にし得る。
本発明の空気カソードは、連続ステップによって達成される。好ましい実施形態では、集電体材料はニッケルの金属メッシュであるが、集電体材料はまたアルミニウム、鉄、チタンであり得る、または、集電体材料は、触媒材料が析出される疎水性炭素の紙/布/発泡体であり得る。
酸性溶液(HClまたはHNO)を0.1~2Mを用いる電気化学エッチング処理とは、幾何学的表面積を増加させるために、10秒~10分の浸水によってニッケルメッシュで事前に行われ、続いて、その幾何学的表面積を増加させるために、バブルテンプレート処理が行われる。バブルテンプレート処理は、10秒~10分の範囲の期間にわたって、0.1~10Acm-2、より好ましくは0.5~2Acm-2に含まれる高電流密度でニッケル浴において行われる。ニッケル浴は、0.05M~1M、より好ましくは0.1M~0.5Mに含まれる濃度で、塩化ニッケル(NiCl)、硫酸エステル(NiSO)、スルファミン酸塩(Ni(SONH)、硝酸エステル(Ni(NO)、またはそれらの組み合わせを含む、ニッケル塩を含有する。
触媒材料は、2つのステップで集電体に電着される。第1の層は、酸素還元反応(ORR)に触媒作用を及ぼす。第1の電着触媒は、金属または金属酸化物であり得る。金属は、限定ではないが、以下の材料、すなわちAg、Pt、Pd、及びAuのうちの少なくとも1つであり、金属酸化物はMnOであり得る。析出のモルフォロジーは、電極の性能及び安定性に、ひいては析出条件にかなり影響を与え、浴組成は、最適な結果に慎重に選択されている。最後に、上部で混合された遷移金属酸化物(例えば、Ni、Fe、Co)、水酸化物、またはオキシ水酸化物の層は、酸素発生反応(OER)に触媒作用を及ぼす。Ni及びFeの両方がアルカリ性環境で高いOER活動で必須であることを示す研究が多くあるにもかかわらず、混合化合物を形成するFeとNiOOHとの組み合わせは、電極触媒の挙動を実現できる。このアプローチは、OERを支持するような元素としてコバルトの使用を制限することを可能にし、触媒の二元機能の挙動を得る。
本発明に説明される触媒材料は、アルファMnO2であり得る。アルファMnO2は、1分~30分、好ましくは1分~10分に含まれる時間範囲にわたって、1~100mAcm-2、好ましくは10~50mAcm-2の範囲にわたるアノード電流密度またはカソード電流密度を加えて析出できる。本発明のさらなる実施形態では、触媒の最終的な結晶化度を制御するために、酸性消化、化学処理、熱処理、または熱化学処理等の合成材料の後処理を適用できる。さらに好ましい実施形態では、最終的な熱処理を使用して、30分~3時間の時間にわたって、制御された窒素雰囲気でまたは空気で、300°C~500°Cの温度で、触媒のモルフォロジーの安定性を改善する。
本発明のいくつかの態様では、異なる2つの触媒層を使用することによって、酸素の発生及び還元が起こる。2つの触媒層について、一方は還元反応のために特別に設計され、もう一方は発生反応のために設計されている。両方の反応に作用することが可能である単一の触媒層を使用できる。
いくつかの方法で、二元機能空気カソードを実現できる。例えば、一態様では、それは、前駆体元素の熱処理または酸性消化によって合成できる。酸化マンガン触媒の異なる原子価状態及びモルフォロジーは、効率的な二元機能空気電極(BAE)を開発するために、EMD(電解二酸化マンガン)の熱処理(Mn及びMnの生成)、及び合成されたMnの酸性消化(α-MnOの生成)によって合成されたものである。
EMDからのMn及びMnの生成は、熱的方法によって実現される。特に、本発明では、Mn及びMnは、商用グレードの電解二酸化マンガン(EMD)から合成される。Mnを取得するために、大気中で24~48時間にわたって約500~800°Cの温度(2~10°C・min-1の範囲の加熱速度)でEMDを加熱する。他方では、Mnを取得するために、大気中で2~4時間にわたって、700°Cよりも高い温度で、具体的に、900~1000°Cの範囲(10~20°C・min-1の温度勾配)でEMDを処理する。加熱炉において室温で結果として生じる両方の試料(Mn及びMn)を冷却し、乾燥用のデシケーター内にそれらの試料を粉砕して保管する。
本発明の別の実施形態では、結果として生じるMnが熱処理で取得されると、酸性消化によってアルファ-MnOの合成に進むことが可能になる。消化の酸濃度及び反応温度は、MnOの段階を定義する際に重要な役割をする。したがって、異なる量のMnを添加すると、プロセス全体における速度判定ステップを変化させ得、その結果、取得されるアルファ-MnOの適切性は異なり得る。調製されたままの状態のMnの3~30g、好ましくは10~20gから、脱イオン蒸留水(DDW)蒸留水で調製された6MのHSO(Scharlau,98%純度)溶液の1Lに添加し、130~150°Cで16~20時間にわたって、磁気攪拌下で混合物を維持する必要がある。この時点では、黒色沈殿物は、ろ過され、エタノール及びDDWで洗浄される。真空条件下で2~4時間にわたって110~130°Cで結果として生じる固体を乾燥させる。室温で試料を冷却させる。
前に調製された触媒の10mgの粉末を100μlのナフィオン及び900μlの2-プロパノールに添加することによって、インク触媒を調製する必要がある。10分間、溶液を超音波で分解し、0.1~10mg/cmの範囲でニッケルメッシュに、マイクロピペットを用いて溶液を析出する。室温でインクを乾燥させたままにする。
本発明のさらなる実施形態では、MnOを担持する炭素系空気電極が提案される。触媒を調製するために、270m/gの特定の面積を伴うSL-30(固体テフロン(登録商標))カーボンブラック(中国自貢のカーボンブラック)と、70m/gの特定の面積を伴うアセチレンブラック(AB)との混合物を生成する。テフロン(登録商標)-30は防水剤及び結合剤として添加される。2種類の炭素粉末の重量比は1:1である。炭素粉末をアルコールで湿らせ、その後、室温で試薬グレードの65重量%の硝酸マンガン溶液を完全に混合して、スラリーを形成する。室温でスラリーを乾燥する必要がある。1~2時間にわたって、500~1000°C、好しくは700~800°Cの範囲の温度で、試料をか焼する。炭素の混合物はアルコール及び水で懸濁され、MnO粉末の30重量%を添加することにより、空気電極の細孔の形成に役立つ。80~100kg/cmの圧力と一緒に、集電体として、炭素触媒混合物及びニッケルメッシュを押圧することによって、2層の空気電極を調製する必要があり、その後、2~3時間にわたってオーブンで、大気中で2500~3000°Cの範囲の温度で焼結する。最終的な空気電極は0.8~1mmの厚さである。
本発明のさらなる実施形態として、疎水性層は、触媒空気カソード材料を固定するために、散布、浸漬被覆、スピンコーティング等、いずれかの適切な析出技術によって触媒材料の上部に加えられる。さらに、疎水性であり得る結合剤は、セルが液体電解質を内側に保持することを可能し、毛管現象及び蒸発の両方によって漏れをなくす。疎水性層はポリマー材料に基づいており、ポリマー材料は、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ペルフルオロスルホン酸(PFSA)(例えば、スルホン化テトラフルオロエチレン(Nafion(登録商標)、Aquivion(登録商標)、Fumasep(登録商標))を含むイオノマー、炭化水素スルホン化ポリ(フェニレンスルホン)(例えば、スルホン化ポリエーテルエーテルケトン(sPEEK)、スルホン化ポリスチレン(PSS))、ポリ(アクリル酸)(PAA)、Surlyn(登録商標)、またはそれらのうちの2つ以上の組み合わせを含む。この追加層は、さらに、触媒の保護及び安定性を改善でき、アルカリ性GPE/CPE及びイオン交換に対してその湿潤性を不変に維持する。
漏れ及び炭酸塩形成に関する問題に徹底的に対処するために、本発明に説明されるさらなるアプローチは、空気電極に結合する際に挿入されたセパレータとしてアニオン交換膜を使用することである。そのアニオン交換膜によって、アルカリ性電解質溶液中のアルカリ金属イオン(例えば、K+)及び負極の金属イオン(例えば、Zn2+)等のカチオンは、空気電極側に向かって浸透できない。結果として、本来、空気中の二酸化炭素との化学反応によって空気に対して電極で生成される炭素(KCO)及び金属酸化物(ZnO)の沈殿を抑制する。
例えば、欧州特許出願公開第0458395号明細書で及びKuosch et al.(IEEE transaction,July,6th,2020)によって、通常、最先端技術に採用されている標準的な微小孔セパレータに関して、本発明にあるような適切に開発されたGPE/CPEの使用は、
触媒材料との密接な接触、
ヒドロキシルイオンの速くかつ選択的な搬送、及び
亜鉛粒子及びジンケートイオンの両方が空気電極を通り、触媒材料の損傷及びデバイスの短絡を誘発し、結果として、フロー電池の耐用期間が短くなることを妨げること、
を保証する。
さらに、開発されたアルカリ性GPE/CPEの統合により、空気カソードにおけるOH-イオン種の連続的な利用を保証し、したがって、例えば国際公開第2016/031201号に説明されるような追加の外部水リザーバの必要性が少なくなる。
本発明の好ましい実施形態では、GPEセパレータは、電解質で満たされるように構成される親水性細孔を発生するように処理されるポリプロピレンもしくはポリエチレンまたはPVA、PAAもしくはPAM等のポリマー材料の薄い多孔質膜または薄膜である。好ましい実施形態では、ポリマー薄膜は、AGFAによって供給されたZirfon Perlである、またはFuMA-TechによるFUMASEP FAAMである。
本発明の別の実施形態では、ガラス繊維、酸化物、フッ素系ポリマー粒子、MOF、炭化物を含む異なるアスペクト比(例えば、ロッド、ワイヤ、ファイバー、ドット)の有機/無機強化粒子を添加して、GPMを改質でき、複合ポリマー電解質(CPE)を取得する。
好ましい実施形態の電池は流動電解質を含み、亜鉛イオンをアノードから除去して、電池放電段階中に亜鉛イオンの部分飽和及び非可溶性亜鉛酸化物の形成を回避する。本発明によると、電解質はアルカリ性溶液によって作られ、アルカリ性溶液は、イオン伝導率(約100mScm-1)を亜鉛系塩の溶液及び溶解度に提供するために、通常、NaOHもしくはKOH、水酸化リチウム、水酸化アンモニウム、またはそれらのうちの2つ以上の組み合わせ(1M~7Mの好ましい重量モル濃度)である。電解質は、少なくとも1つ以上の可溶性亜鉛塩(ZnO、Zn(OH)、KZn(OH)、NaZn(OH)、アセテート(Zn(CHCOO))、塩化物(ZnCl))を含有し、これらは、外部ポンプを用いて循環する0.1~2Mの範囲の重量モル濃度を伴う。ある実施形態では、亜鉛空気電池は、溶液の貯蔵量を多くすることを可能にする電解質の外部リザーバを備え、結果として、リザーバの寸法に応じて、電池のエネルギー密度がより高くなる。
本発明では、例えば、Zn/Zn2+源は、通常、一般的なアルカリ性Zn系フロー電池で使用されるZnOのうち従来採用されているもののような亜鉛アノード及び電解質中に存在する亜鉛化合物に独占的に由来するものではない。これは、欧州特許出願公開第0458395号明細書で及びKuosch et al.(IEEE transaction,July,6th,2020)によって説明されている。このアプローチは、実際には、飽和KOH溶液の重量モル濃度が約0.5Mであるので、アルカリ性環境でこの化合物に溶解度が低いため、エネルギー密度の点でかなり制限がある。
本発明の好ましい実施形態では、Znナノ粒子等の亜鉛系粒子は、分散電極及び亜鉛の追加源として働く電解質に添加され、亜鉛の追加源の上部で、電池の充電段階中に金属性亜鉛の電着が発生する可能性がある。200nm~100マイクロメートルの範囲にわたる平均直径を伴う亜鉛系粒子の濃度は、1%~50%の体積比、好ましくは10%~40%の体積比(電解質体積)に含まれ得る。好ましい実施形態では、亜鉛ナノ粒子は、さらに、ポリアクリル酸(PAA)、ポリエチレンイミン(PEI)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ポリビニルアルコール(PVA)、オレイン酸、スルホン化テトラフルオロエチレン、リグニン、コハク酸、キトサンを含む有機コーティングで、及び/または酸化物ならびに金属を含む無機コーティングで官能化される。表面機能化は亜鉛粒子の使用が必須である。この理由は、亜鉛粒子が自然溶解するのを防止するためだけでなく、亜鉛粒子を分散電極として活用するために、その電気化学的活性を保持するためである。機能化は、そのような挙動を実現するために、亜鉛表面上に物理的または化学的に吸着された有機分子のいくつかの表面層、具体的には2~10個の表面層に制限される。亜鉛ナノ粒子は、アルカリ性電解質中に分散される前に調製する必要がある。
本発明のフロー電池でこの亜鉛系ナノエレトロライトを使用して、350~1100Wh/kgのより高エネルギー密度デバイスを達成することを可能にする。本発明のいくつかの実施形態では、異なる添加剤は、H抑制剤及びレベリング剤として働き、電着中に樹状突起成長を減らすために、電解質溶液中に導入される。これらの添加剤は、Mirapol(登録商標)WT-Solvay、1-プロパノール、ポリエチレグリコール(PEG)、1,2-エタンジオール、尿素、またはチオ尿素、SLS、DMSOを含み得、クーロン効率を改善するために、亜鉛鉱床、または/及び酒石酸、クエン酸の品質を改善する。
本発明のまた別の実施形態では、電解質中で亜鉛系粒子の分散を安定させるために添加された増粘剤化合物は、前述に示された配合で溶解される。増粘剤化合物のグループは、0.1重量%~5重量%、好ましくは0.5重量%~3重量%に含まれる量のナノエレクトロ燃料に添加されたアルギン酸ナトリウム、キサンタンゴム、及びポリアクリル酸(PAA)を含み得る。
本発明のさらに別の実施形態では、亜鉛系ナノエレクトロ燃料の前述に説明した配合に対して、高活性面積の炭素系化合物(約20~1000m-1)は、カーボンブラック、グラフェン、膨張グラファイト、還元グラフェン酸化物、活性炭、アセチレンブラック、カーボンナノチューブ、及びそれらのうちの2つ以上の組み合わせを含み、約10~100ミリジーメンス/センチメートル(mScm-1)の電子伝導率で浸透するスラリーを形成するために、それらの炭素系化合物を導入する。高表面積炭素は、化学、機械、または電気化学に関するスケーラブルなプロセスによって適切に合成されており、BET、ブルナウアー・エメット・テラー(BET)法として、低温ガス吸着によって、表面積の適切性を評価する。電解質溶液中の炭素粒子の濃度は、0.1重量%~10重量%に含まれる値である。
したがって、本発明に説明されるセルについて、
炭素多孔質空気電極と、
ORR:手順に従って生成されたアルファ形態の二酸化マンガンと、
OER:手順に従って電着されたFeNiOOHと、を伴い、
上記に定義した容量に従って作られた炭素粉末及び疎水性層PTFEと、
の存在を特徴とし、
5mA/cm~50mA/cmの電流密度で、1.7~2Vの充電電圧及び0.8~1.3Vの放電電圧で動作することが実証されており、y軸に電圧(V)、及びx軸に時間(サイクルまたは時間)が示される。結果は、図5及び図6に表示される。説明されるセルは、12カ月間にわたり中断しないで故障及び損失がなく、事前に示したパラメーターで動作し、より正確には1時間の充電サイクル及び放電サイクル(それぞれ1時間の期間がある8000サイクルよりも長いサイクル)で動作した。
本発明の仕様は、ナノエレクトロ燃料タンクのサイズを増加させることによって、kW/kWhからMW/MWhの範囲で、フロー電池システムの優れた順応性による用途に従って必要に応じて選択できる。実際には、フロー技術を採用する利点として、とりわけ、電力及びエネルギーを分離することと、システムの容易なスケーラビリティがあることとが挙げられる。少なくとも10年の長い耐用期間が保証され、その期間における最小メンテナンス、かなりの容量損失がなく、5,000~15,000サイクルの安定性が予想される。
そのような再充電可能電池は、多くの用途がある。例えば、再充電可能電池は、陸上、水上、空気中で車両の推進のために使用できる。より具体的には、再充電可能電池は、家電製品、電動工具、測定器、車両を給電するために使用でき、そして、陸上で、電動のオートバイ、自動二輪車、車、トラック、バガー、クレーンを部分的または完全に推進するために、水上または水中で、電動のボート、船、潜水艦を部分的または完全に推進するために、空中で、宇宙応用で、ヘリコプター、超軽量飛行機、マイクロライト飛行機、エコライト飛行機、単一エンジン搭載飛行機ならびに複数エンジン搭載飛行機、戦闘機、輸送機、旅客機、熱気球ならびにガス気球、及び飛行船等の電動の航空機を部分的または完全に推進するために、住宅及び工業の現場で、軍事用途のために、全ての種類の電力システムに対して永久再充電可能電源として、再充電可能電池を使用できる。

Claims (14)

  1. 亜鉛空気二次電池を有する亜鉛空気電池であって、
    酸素還元反応(ORR)/酸素発生反応(OER)を合成するために、少なくとも1つの空気電極(正極)と、
    水酸化物イオン伝導率を伴うアルカリ性ゲルポリマー膜(GPM)、または複合ポリマー電解質(CPE)と、
    亜鉛もしくは亜鉛合金を含む少なくとも1つの金属負極、または電池の放電中に亜鉛析出が発生する不活性導電性電極であって、前記導電性電極は、炭素/グラファイト、基材、ステンレス鋼、銀、金、白金、チタン、及びこれらの合金から作られている、金属負極または不活性導電性電極と、
    ハウジングを通って流れるように適応する水溶性電解質溶液と、を含み、
    前記空気電極は、酸化マンガン、具体的には二酸化マンガンまたはアルファ二酸化マンガンから成る酸素還元反応(ORR)触媒として働く多孔質炭素空気電極であり、酸素発生反応(OER)触媒は、鉄ニッケルオキシ水酸化物(NiFeOOH)から成り、前記電解質は亜鉛系ナノエレクトロ燃料を含有する、亜鉛空気電池。
  2. MnO(アルファ)として、両方の反応に使用可能な二元機能触媒が存在する、請求項1に記載の亜鉛空気電池。
  3. 前記触媒の効果は、炭素粉末の適切な混合物によって増大し、前記炭素粉末は、カーボンブラック、グラフェン、膨張グラファイト、還元グラフェン酸化物、活性炭、アセチレンブラック、カーボンナノチューブ、及びそれらのうちの2つ以上の組み合わせを含むことを特徴とする、請求項1又は2に記載の亜鉛空気電池。
  4. 前記触媒の上部は、接着力及び耐久力を構造に提供するために、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ペルフルオロスルホン酸(PFSA)を含むイオノマーを含むポリマー材料の疎水性層を含むことを特徴とする、請求項1~3のいずれか1項に記載の亜鉛空気電池。
  5. 前記ゲルポリマー膜GPMセパレータは、前記電解質で満たされる親水性細孔を発生するように処理されるポリプロピレンもしくはポリエチレンまたはPVA、PAAもしくはPAMの0.1mm~1mmの厚さのポリマー材料の薄い多孔質膜または薄膜であることを特徴とする、請求項1~4のいずれか1項に記載の亜鉛空気電池。
  6. 前記電解質はアルカリ性溶液によって作られ、前記アルカリ性溶液は、1M~7Mの重量モル濃度を伴う、NaOHあるいはKOHあるいは水酸化リチウム、もしくは水酸化アンモニウム、またはそれらのうちの2つ以上の組み合わせであり、前記電解質は、0.1~2Mの範囲の重量モル濃度を伴う、少なくとも1つ以上の可溶性亜鉛塩(ZnO、Zn(OH)、KZn(OH)、NaZn(OH)、アセテート(Zn(CHCOO))、塩化物(ZnCl))を含有することを特徴とする、請求項1~5のいずれか1項に記載の亜鉛空気電池。
  7. Znナノ粒子等の亜鉛系粒子は、分散電極として働く前記電解質に添加され、前記電解質は、1%~50%の体積比、好ましくは10%~40%の体積比(電解質体積)を伴う亜鉛系粒子の濃度を有し、前記粒子は、200nm~100マイクロメートルの範囲にわたる平均直径を有することを特徴とする、請求項1~6のいずれか1項に記載の亜鉛空気電池。
  8. 1つ以上の添加剤は、H抑制剤及びレベリング剤として、Mirapol(登録商標)WT-Solvay、1-プロパノール、ポリエチレグリコール(PEG)、1,2-エタンジオール、尿素、またはチオ尿素、SLS、DMSOのこれらの成分の選択肢から、前記電解質溶液に含有され、電着中に樹状突起成長を遅らせ、そして、クーロン効率を改善するために、亜鉛鉱床、または/及び酒石酸、クエン酸の品質を改善するためのものであることを特徴とする、請求項1~7のいずれか1項に記載の亜鉛空気電池。
  9. 亜鉛空気二次電池を有する請求項1~8のいずれか1項に記載の亜鉛空気電池であって、前記亜鉛空気電池は、全ての構成要素が位置付けられたケーシング、入口及び出口を含み、前記入口及び前記出口は、前記ケーシング内に位置し、前記ケーシングを横断し、前記セル内及び前記リザーバ内の前記水溶性電解質の交換を可能にするように構築されることを特徴とする、亜鉛空気電池。
  10. 前記亜鉛空気スタックは、垂直に積み重ねられた、または水平に積み重ねられた複数の亜鉛空気シングルセル(14)を含み、前記スタックは、全て同一のセルを含み、モジュール構造を作成するように構成され、前記スタックの前記構造は、特定のエネルギー要求を満たすために、いくつかの空気シングルセル(14)をフック(16)及び電気コネクタ(15)によって取り付けることによって、設計においてモジュール式であることを特徴とする、請求項9に記載の金属空気再充電可能フローバッテリー二次電池。
  11. 前記チャンバー(5)は円形であり、前記電解質の良好な流動を可能にし、高電流密度が局所化するエリアをなくし、前記亜鉛空気セル(14)は、前記電解液流動用チャンバー(5)、カソード(3)、アノード(4)、電解質チャンバーのコンテナ構造(2)、及びカソード集電体(1)を含み、それによって、接触要素(15)は、前記カソード(3)を隣接セルのアノード集電体(6)に電気的に接続し、回路を閉じ、それによって、接続ピン及びアノード集電体は一体的に形成され、前記空気カソード(12)に含まれる全ての素子は、Oリング(13)と一緒に、シリコーンゴム構造(8)によって一緒に保持されることを特徴とする、請求項1~10のいずれか1項に記載の金属空気再充電可能フローバッテリー二次電池。
  12. 前記セル(7)の前記電解質のフローチャネル及び前記入口/出口は、50:1~2:1の範囲の長さ対幅の比を含み、前記電解質チャンバーは、局所的な高電流密度の連続流または連続点によって搬送された粒子の蓄積がなくても、最適の電解液流動を確実にするように設計された並流構成または蛇行流構成(17)を含み、前記並流路または蛇行流路は、前記セルの直径に対して50:1~2:1の長さ対幅のアスペクト比によって定義された前記並流路または蛇行流路のためのチャネルを提供することを特徴とする、請求項1~11のいずれか1項に記載の金属空気再充電可能フローバッテリー二次電池。
  13. 亜鉛空気セルまたは亜鉛空気電池を充電するための装置であって、前記装置は前記亜鉛空気セル/電池、リザーバを含有し、前記リザーバは、亜鉛含有電解質液、前記電解質液を排水する少なくとも1つの外部ポンプ、マニホールド、及び前記電解質の流動を可能にする他のパイプ構成要素を含み、それによって、前記装置の前記リザーバは、充電が望まれる亜鉛空気セルまたは亜鉛空気電池を含有するデバイスの外部に位置し、前記ポンプは、前記デバイスに動作可能に接続され、前記電解質液の排出を容易にする、装置。
  14. 陸上における自転車、オートバイ、車、トラック、バガー、クレーン等、陸上車と、いずれかのタイプのボート及び船等の水上車、または水上もしくは水中の潜水艦と、空中で動作するヘリコプター、超軽量飛行機、マイクロライト飛行機、エコライト飛行機、単一エンジン搭載飛行機ならびに複数エンジン搭載飛行機、戦闘機、輸送機、旅客機、熱気球ならびにガス気球、及び飛行船等の飛行体と、を部分的または完全に推進するためのものであり、そして、住宅ならびに工業の現場で、軍事用途のために、及び全ての種類の電力システムに対して永久的再充電可能電源として使用するためのものである、請求項1~12のいずれか1項に記載の二次電池を伴う金属空気再充電可能フロー電池の使用。
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