JP2024516862A - 毛髪を整形するための装置 - Google Patents

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Abstract

毛髪を整形するための装置(1)であって、- 互いに対して移動することができる2本のアーム(3、4)であって、2本のアーム(3、4)がそれらの間に毛髪の房を導入するための離隔構成と、毛房の房を処理するための相互移動構成とをとることができ、この相互移動構成において房に沿って移動可能である、2本のアーム(3、4)と、- 向かい合って配置されて、2本のアーム(3、4)にそれぞれ搭載された2つの接触面(5、6)であって、接触面(5、6)の少なくとも一方が加熱表面である、2つの接触面(5、6)と、- シリコーンエラストマー、フルオロエラストマー、またはパーフルオロエラストマーを含む摩擦材料から製造された少なくとも1本のストリップ(12、12a、12b、12c、12d)であって、それが取り付けられる接触面(5、6)から、厳密にはアーム(3、4)の相互移動構成においても0mmよりも大きく、2mmよりも小さい高さ(H)だけ突出するように、接触面(5、6)の各々に取り付けられた少なくとも1本のストリップ(12、12a、12b、12c、12d)とを備える、装置(1)。

Description

本発明は、毛髪を整形するための装置に関し、詳細には、毛髪の縮毛緩和(relaxing)および/またはストレート化(straightening)動作のための装置に関する。
たとえば、米国特許出願公開第2009/044823号に記載されているように、毛髪を整形するための多数の装置、具体的にはストレートアイロン、トング、またはヘアストレートナが知られている。
通常、ヘアストレートナは、2本のアームの開閉を可能にするヒンジを用いて相互に接続されている上記の2本のアームと、アーム上に配置された少なくとも1つの加熱要素を備える加熱デバイスとから成る。毛髪の房を処理する動作の間、毛髪の房は、開位置にある2本のアームの間に導入され、次いで、2本のアームが、毛髪の房にかぶさって手動で閉じられる。次いでこの房は、2本のアームが開かれ、毛髪の房が取り除かれるまで、加熱要素によって放出される熱を受ける。
より良い整形結果を得るために、加熱要素は、少なくとも1つのコームと組み合わされてもよく、コームは、加熱コームであってもなくてもよく、コームは毛髪がアームの間を通るとき毛髪が分けられること、およびより均一な結果をもたらすために摩擦が加えられることを可能にする。このタイプの装置は、たとえば、出願FR 2 940 894において説明されており、この装置は、摩擦バーを備え、摩擦バーは、ストレート化表面(straightening surface)に対して移動可能に装着され、アームが閉じた位置にあるとき、摩擦カウンターバーと相互に作用することができ、それによって、装置が毛髪の房の上で動かされるとき、処理領域によって作り出される引張力よりも大きい引張力を作り出す引張領域を画定する。
WO 2017/089152は、毛髪を加熱するための加熱プレートと、温度センサーと、熱制御回路とを備え、加熱プレートの表面が潜在的にシリコーンストリップを備える、毛髪を整形するためのデバイスを開示している。同様のデバイスは、CN 207152182およびCN 207270050において説明されている。
知られている装置は、整形の間に毛髪の房と加熱デバイスとの間に十分な摩擦を得ることに関しては、まったく満足のいくものであるというわけではなく、これは毛髪の揃い(hair alignment)が不十分であることにつながる。
米国特許出願公開第2009/044823号 FR 2 940 894 WO 2017/089152 CN 207152182 CN 207270050
したがって、より良い整形、具体的にはより効果的かつ均一なストレート化を可能にする毛髪整形装置を取得する必要がある。
本発明は、この必要を完全にまたは部分的に満たすことを目的とし、毛髪を整形するための装置によってそれを行い、この装置は、
- 互いに対して移動することができる2本のアームであって、2本のアームがそれらの間に毛髪の房を導入するための離隔構成と、毛房の房を処理するための相互移動構成とをとることができ、この相互移動構成において房に沿って移動可能である、2本のアームと、
- 向かい合って配置されて、2本のアームにそれぞれ搭載された2つの接触面であって、接触面の少なくとも一方は加熱面である、2つの接触面と、
- シリコーンエラストマー、フルオロエラストマー、またはパーフルオロエラストマーを含む摩擦材料から製造された、少なくとも1本のストリップであって、それが取り付けられる接触面から、アームの相互移動構成でも厳密には0mmよりも大きく、2mmよりも小さい高さだけ突出するように、接触面の各々に取り付けられ、接触面の一方に取り付けられた上記の少なくとも1本のストリップが、アームの相互移動構成において、接触面の他方に取り付けられた上記の少なくとも1本のストリップに対してオフセットであるように配置される、少なくとも1本のストリップと
を備える。
本発明によって、各ストリップによって作り出される摩擦を追加すると、毛髪の房に対する装置の移動は減速される可能性があり、これは毛髪のより均一かつ効果的なストレート化が得られることを可能にする。
「毛髪」という用語は、人間または対応する動物の、ただし好ましくは人間の、ケラチン繊維を含み、また、たとえば個人の天然の頭髪の外観を改善するために、様々な手段によって、特に接着結合によって、個人の天然の頭髪に付け加えられることがある「エクステンション」として知られる合成繊維、およびウィッグの合成または非合成繊維を含む。
「接触面」が意味するものは、毛髪を処理するための表面であり、好ましくは、たとえば以下で説明するように、有利には加熱プレートであるストレート化プレートによって形成される、ストレート化表面である。各処理面は、毛髪処理の間に少なくとも1つの毛髪の房に接触するよう意図される。接触面は、好ましくは平面であり、相互移動構成では互いに平行に配置される。接触面は、無機材料、たとえば金属またはセラミックから製造されてもよく、たとえば、陽極酸化アルミニウムまたはセラミック表面処理を施したアルミニウムから製造される。
上記の少なくとも1本のストリップは、好ましくはそれが取り付けられた接触面に対して移動可能でははい。ストリップは、使用される摩擦材料に応じて特定の弾性を有することに留意されたい。好ましくはストリップは、連続的および平面的な摩擦面を有し、具体的にはレリーフがない、たとえば歯がない摩擦面を有する。
上記の少なくとも1本のストリップが突出する高さは、アームの離隔構成において、好ましくは0.5～2mmであり、好ましくは実質的に1mmに等しい。
シリコーンエラストマーは、フッ素化されてもされなくてもよい。シリコーンエラストマーは、具体的には、ビニルメチルシリコーン(VMQ)、ポリビニルメチルシリコーン(PVMQ)、フルオロビニルメチルシリコーン(FVMQ)、およびメチルシリコーン(MQ)、好ましくはビニルメチルシリコーン(VMQ)から形成されるグループから選択される。
フルオロエラストマー(FKM)は、たとえば、Chemours CompanyによるViton(登録商標)、SolvayによるTecnoflon(登録商標)、およびDuPontによるKalrez(登録商標)という名称で販売されている範囲に属する。パーフルオロエラストマー(FFKM)は、たとえば、Tecnoflon(登録商標)およびKalrez(登録商標)という名称で販売されている範囲に属する。
摩擦材料を形成し得るこれらの材料(シリコーンエラストマー、フルオロエラストマー、およびパーフルオロエラストマー)は、弾性がある。これらの材料はまた、230℃を超える連続使用に耐えることができる。
上記の少なくとも1本のストリップは、好ましくは摩擦材料以外の材料がない。具体的には、上記の少なくとも1本のストリップは、完全に合成ポリマーから成り、鉱物もしくは多鉱物元素または赤外線粉末がなくてもよい。
摩擦材料は、好ましくは40～90ショアAの、実質的には70ショアAに等しい、ショアA硬度(Shore A hardness)を有する。
相互移動構成におけるアームの締付力(clamping force)、すなわち毛髪の房に装置を使用して、この毛髪の房が相互移動構成のアーム間にはめ込まれているとき与えられる挟持力(pinching force)は、10N～30Nであってよく、たとえば、10N、20N、または30Nに等しい。毛髪の房の張力は、締付力が30Nで、上記の少なくとも1つの表面の温度が200℃に等しい場合、9.5N～12.5Nであり得る。毛髪の房が装置を通る速度は、好ましくは約1.8cm/sである。
上記の少なくとも1本のストリップの幅は、0.5mm～10mm、具体的には1mm～5mm、好ましくは1mm～2mmであってよく、好ましくは実質的に1.9mmに等しい。
上記の少なくとも1本のストリップは、任意の形状をとってもよく、たとえば正弦波の形状をとってもよい。変形態では、上記の少なくとも1本のストリップは、好ましくはそれが取り付けられた接触面の縦軸に平行な軸に沿って縦方向に伸びる、具体的には長方形の形状の、直線的縦軸の摩擦面を有する。
上記の少なくとも1本のストリップの摩擦面は、有利には、それが取り付けられる接触面の表面積の50%よりも小さい、好ましくは40%よりも小さい、より好ましくは20%よりも小さい面積に及ぶ。
特定の一実施形態では、接触面の一方は、単一のストリップを備え、接触面の他方は、アームの相互移動構成において単一のストリップの側面に位置するように配置された2本のストリップを備える。
この場合、単一のストリップは、それが取り付けられる接触面の側方縁部から等距離に配置されてもよく、2本のストリップはそれぞれ、それらが取り付けられる接触面の側方縁部から同じ距離で取り付けられる。
別の実施形態では、各接触面が2本のストリップを備える。
接触面の少なくとも一方が2本のストリップを備えるとき、これらは有利には互いに平行に伸びる。
上記の少なくとも1本のストリップは、それが取り付けられた接触面に垂直な軸に沿って高さ方向に伸びてもよい。
上記の少なくとも1本のストリップは、略正方形または長方形の断面の平行六面体の形状をとってもよい。
変形態では、上記の少なくとも1本のストリップは、略台形の断面を有し、毛髪の房に接触するよう意図された上記の少なくとも1本のストリップの摩擦面の幅が、それと反対側の表面の幅よりも小さい。
この場合、上記の少なくとも1本のストリップの縁部は各々、摩擦面と、5°～30°、好ましくは10°～20°の角度を形成し、縁部の一方と上記の少なくとも1本のストリップの摩擦面との間に形成される角度は、好ましくは縁部の他方と上記の少なくとも1本のストリップの摩擦面との間に形成される角度に等しい。
特定の一実施形態では、各接触面が、上記の少なくとも1本のストリップを収容するための少なくとも1つの溝を備えてもよい。この場合、上記の少なくとも1つの溝は、溝の開口の方向に底部から縮小する幅をもつ、略台形の断面を有してもよい。溝に収容されるストリップの部分の外形は、溝の形状に適合するように設計されてもよい。ストリップは、溝に滑るように入ってもよく、または溝に圧力嵌めされてもよい。
別の実施形態では、上記の少なくとも1本のストリップは、肉厚部(overthickness)として接触面に取り付けられてもよく、その場合、接触面は、上記の少なくとも1本のストリップを収容するためのレリーフがなくてもよい。この場合、摩擦材料の薄い層の堆積を伴う表面処理が、そのようなストリップを生成するために想定され得る。
この場合、上記の少なくとも1本のストリップは、摩擦材料を接着することによって、またはコーティングプロセスを介して、接触面に取り付けられてもよい。「コーティングプロセス」が意味するものは、非重合形態の堆積物を接触面に噴霧すること、次いで接触表面に摩擦材料を取り付けるために、この堆積物を重合させて摩擦材料にするように、この堆積物を加熱または照射することを含むプロセスである。
装置は、好ましくはストレートアイロンである。
装置は好ましくは、加熱面である、上記の少なくとも1つの接触面を加熱するために加熱デバイスを備える。装置の全体的な加熱パワーは、50W～200Wであってもよい。
装置は、具体的には、接触面の間に毛髪の房を通すときに使用され得る蒸気噴射デバイスを備えてもよい。
装置は、1つまたは複数のコームを備えてもよく、コームは、取外し可能であってもなくてもよい。
本開示の別の主題は、それの別の態様によれば、上記で定義した装置を実装して、毛髪を処理するためのプロセスであって、離隔構成にあるアームの間に毛髪の房を導入するステップと、毛髪の房を挟み、締付力を与えながら、アームが相互移動構成に遷移するようにアームに締付力を加えるステップと、好ましくは毛髪の根元から先端の方向に、毛髪の房に対して装置を動かすステップとを含むプロセスである。プロセスは、毛髪またはそれの一部が処理されるまで、前述のステップを繰り返すステップを含んでもよい。
処理プロセスは、好ましくは、120℃～235℃、より良くは150℃～230℃の、加熱面である、上記の少なくとも1つの接触面の温度で実施される。
毛髪の房を挟んでいる間の相互移動構成のアームの締付力は、10N～30Nであってもよく、たとえば、10N、20N、または30Nに等しい。毛髪の房の張力は、締付力が30N、および上記の少なくとも1つの加熱接触面の温度が200℃に等しい場合、9.5N～12.5Nであり得る。毛髪の房が装置を通る速度は、好ましくは約1.8cm/sである。
処理プロセスは、毛髪の整形の前、間、または後に、ただし好ましくは前に塗布され得る少なくとも1つの化粧品組成物を使用してまたは使用せずに実行されてもよい。処理プロセスは、有利には毛髪をストレートにすることにある。
処理プロセスはさらに、たとえば装置から発生する蒸気の存在下で実施されてもよい。
本発明は、その非制限的実施例の次の詳細な説明を読むことによって、かつ添付図面を検討することによって、よりよく明確に理解され得る。
本発明による毛髪を整形するための装置の一例を斜視図で概略的に示す図である。 図1の装置を斜視図で概略的に示す図である。 図1の装置を下から見たところを斜視図で、一方のアームを断面で概略的に示す図である。 図1の装置の概略的な部分断面図である。 図1の装置の概略的斜視図である。 図5と同じ斜視図を部分的断面で示す図である。 図5と同じ斜視図を図6に対して別の部分的断面で示す図である。 図1の装置用の加熱デバイスを、分離して斜視図で概略的に示す図である。 図1の装置を縦断面で示す図である。 アームを相互移動構成にした図1の装置を斜視図で概略的に示す図である。 図10の構成の図1の装置の正面図を概略的に示す図である。 図11の装置の図を断面で概略的に示す図である。 本発明による装置の別の例の2つの接触面の正面図を分離して概略的に示す図である。 本発明による装置で使用され得るストリップの別の例を断面で部分的かつ概略的に示す図である。
説明の残部では、同一のまたは同一機能を有する要素には、同一参照符号が示されている。本明細書を簡潔にするために、該要素を図の各々で説明せず、説明されている実施形態間の差異のみを説明する。
毛髪整形装置1の一例のハンドピース2が、図1から図12に示されている。
ハンドピース2は、2本のアーム3および4を有し、2本のアームは、それらの間に毛髪の房を導入するための、図1に見ることができる離隔構成と、毛髪の房を処理するための、図10から図12に示されている相互移動構成との間で、互いに対して移動可能である。
アーム3は、上側アームを形成し、アーム4は、この例では下側アームを形成する。それらは、ジョイント8によって一端で互いに接続され、したがってハンドピース2はトングを形成する。
アーム3および4は、アーム3および4を離隔構成から相互移動構成に向かわせるようにアーム3および4を動かすためにユーザが押し得るそれぞれのハーフハンドル10および11を画定する。
アーム3および4を離隔構成に戻すために、好ましくは弾性戻り部材(見えない)が設けられ、この弾性戻り部材は、たとえば、ジョイント8のピンの周りに配置されたばねである。
本発明は、アーム3および4を互いに接続する1つの特定の方法に限定されない。アーム3および4は、本発明の範囲から逸脱することなく別の方法で移動可能にされ得る。しかしながら、ジョイントの存在は、それがもたらすエルゴノミクスのため大いに好ましい。
アーム3および4は各々、ジョイント8と反対側の末端部分に、それぞれ接触面5および6を持つ。接触面5および6は、互いに面し、互いに向かい合って配置される。例示した両方の接触面5および6では、接触面の少なくとも一方が、加熱面である。接触面5および6は、以下でさらに提示する略長方形の形状の、それぞれ2つのプレート7および9の外側表面を形成する。
アーム3および4は、それぞれの縦軸XおよびYに沿って伸びている。接触面5および6は、これらの同じそれぞれの縦軸XおよびYに沿って細長い長方形の形状をとる。
アーム3および4は、それらの間に、接触面5および6とともに、毛髪を処理するための領域を画定し、上記の領域は、処理したい毛髪の房を受け取るためのものであり、ハンドピース2は、処理の間、たとえば毛髪の根元から先端にいたる方向に、上記の毛髪の房に沿って動かされる。
当該の例では、ハンドピース2は、2つの加熱接触面5および6との接触により毛髪に加熱処理を行うように構成される。
毛髪の上でのハンドピース2の移動の方向は、好ましくは、アーム3およびアーム4に対して実質的に垂直である。
ハンドピース2はジョイント8側で、処理の間固定され、電源に接続されるベースステーション(図示せず)に、線(当該の例では見えない)によって接続されてもよく、または電源に直接接続されてもよい。
このベースステーションは、ハンドピース2に電力を供給し、またハンドピース2から受信した電気信号を処理する追加の機能を実行してもよい。したがって、ハンドピース2をベースステーションに接続する線は、様々な電気導体を備えてよい。
ハンドピース2には、ユーザがたとえばそれのいくつかの構成要素を始動するまたは始動しないことを可能にするために、ユーザインターフェース(図には示されていない)が存在してもよい。
本発明によれば、摩擦材料から製造された少なくとも1本のストリップ12が、それが取り付けられる接触面5または6から高さH(図4におよび図11にも見られる)だけ突出するように、接触面5および6の各々に取り付けられ、厳密には高さHは、具体的には図11および図12でわかるように、アーム3および4が相互移動構成であるときでも0mmよりも大きく、2mmよりも小さい。接触面5または6の一方に取り付けられた上記の少なくとも1本のストリップ12は、具体的には図11および図12でわかるように、アーム3および4が相互移動構成であるとき、接触面6または5の他方に取り付けられた上記の少なくとも1本のストリップ12に対してオフセットであるように配置される。当該の例では、接触面5は、単一のストリップ12a(具体的には図2に見られる)を備え、接触面6は、2本のストリップ12bおよび12c(特に、図1および図12に見られる)を備え、2本のストリップ12bおよび12cは、アーム3および4が相互移動位置にあるとき、ストリップ12aの両側に配置される。ストリップ12bおよび12cは、接触面6の側方縁部13の近くに、それらから等距離に配置される。ストリップ12aは、接触面5の中心に配置される。
示した例では、ストリップ12を形成する摩擦材料は、シリコーンエラストマーであり、この例ではVMQの略語で知られているビニルメチルシリコーンである。この摩擦材料は、70ショアAのショアA硬度を有する。
接触面5および6上のこれらのストリップ12の存在は、ハンドピース2が毛髪の房に対して動かされるとき、移動の速度を下げること、およびより良い整形、具体的にはストレート化結果を得ることを可能にする。
ストリップ12の幅は、この実施形態では、3本のストリップ12a、12b、および12cで同じであり、この例では、1.88mmに等しい。
金属またはセラミック材料から製造され、この例では陽極処理アルミニウムから製造される、接触面5および6は、それぞれアーム3および4の縦軸に沿って細長い長方形の形状をとる。示した例では、各ストリップ12は、アーム3または4の縦軸に沿って平行な軸に沿って伸びる。各ストリップ12は、この例では形状が長方形の、直線的縦軸の摩擦面23を有し、それが取り付けられた接触面5または6の長さ全体に伸びる。示した例では、接触面5および6は、1本または複数のストリップ12の周辺の平面である。
しかしながら、各接触面5または6は、接触面5または6の一方の長手方向縁部15から他方の長手方向縁部16に及ぶ1つまたは2つの溝14を備える。各溝14が、凹んだレリーフを形成し、ストリップ12を収容するよう意図されている。接触面の溝14の数は、この接触面にあるストリップの数に等しく、好ましくは接触面につき1つまたは2つである。
示した例では、溝14は、図4でよりはっきりと見えるように、溝14の開口17の方向に溝14の底部29から縮小する幅をもつ、略台形の断面を有する。
各ストリップ12は、形状が略台形であり、かつ/またはストリップ12が収容される溝14の略台形の形状に適合し、溝の開口17から高さHだけ突き出し、上記で説明したように、対応する接触面5または6に対して突出している。
ストリップ12の側方縁部21および22は各々、ストリップの摩擦面23と、この例では10°～20°の角度αおよびβを形成し、これらの2つの角度αおよびβは、示した例では互いに等しい。各ストリップ12の略台形の形状が内接する台形は、この例では等脚台形である。
ストリップ12によって形成される略台形の形状の角は、この例では、溝14の底部29側でより顕著に、わずかに丸みを帯びている。
ストリップの摩擦面23の幅は、溝14の底部29と接触している反対面24の幅よりも小さい。
各ストリップ12は、たとえば図4に示すように、ストリップ12が取り付けられる接触面5または6に垂直な軸Zに沿って高さ方向に伸びる。
また示した例では、各ストリップ12の摩擦面23は、ストリップ12が取り付けられる接触面5または6の表面積の20%よりも小さい面積を占める。言い換えれば、各ストリップ12は、接触面5または6の表面積の20%よりも大きい面積を占めるべきではない。たとえば、接触面の一方に2本のストリップ12がある場合、これらの2本のストリップ12によって占められる総面積は、接触面の総面積の40%よりも大きい面積を占めることはできない。
ストリップ12bおよび12cは、この例では互いに平行である。
ストリップ12は、接触面5または6の縦軸にそれぞれ対応する、アーム3または4の縦軸XまたはYに垂直に高さ方向に伸びる。
毛髪に接触するのは、ストリップ12の摩擦面23である。アーム3および4が相互移動構成にあるとき、毛髪の房が通ると、ストリップ12は、ある程度まで押しつぶされ、それによって高さHを減少させる可能性があるが、それでも高さHは、アーム3および4が相互移動構成にあるとき、厳密には0mmよりも大きいままであり、好ましくは0.5mmよりも大きいままである。
示した例では、接触面6は、この例では、電線(見えない)を使用して、上述の線を介して、ベースステーションまでまたは電源まで電気的に接続された加熱要素27を収容する区画26を備える、図4、図6、および図7でよりはっきりと見える、装置の加熱デバイス25を形成するプレート9の外側表面を形成する。区画26および加熱要素27はどちらも、この例では平行六面体の形状をとり、見てわかるように、接触面6に平行に広がる。
加熱デバイス25は、図4でわかるように、接触面6の大部分にわたって直線であるが、接触面6から離れるにつれて丸みを帯びている、接触面6の側方縁部13と、区画26の側面に位置する貫通開口28とともに、溝14の組込みを可能にする形状をとる。貫通開口28は、本発明の範囲から逸脱することなく、代わりに固体材料で置き換えられることがある。
示した例では、接触面5は、この例では、電線33(図8では見えない)を使用して、上述の線を介して、ベースステーションまたは電源に電気的に接続される加熱要素32を収容する区画31を備える、加熱デバイス25と同様の加熱デバイス30を形成するプレート7の外側表面を形成する。区画31および加熱要素32はどちらも、この例では平行六面体の形をとり、見てわかるように、接触面5に平行に伸びる。加熱デバイス30は、図8でわかるように、接触面5の大部分にわたって直線であるが、接触面5から離れるにつれて丸みを帯びている、接触面5の側方縁部13と、区画31の側面に位置する貫通開口34とともに、溝14の組込みを可能にする形状をとる。貫通開口34は、本発明の範囲から逸脱することなく、代わりに固体材料で置き換えられることがある。
使用中、毛髪の房が、アームの離隔構成でアーム3および4の間に導入され、毛髪の房を挟みながらアーム3および4を相互移動構成に移すために、10N～30N、たとえば30Nであってもよい締付力が、ハーフハンドル10および11を介してアーム3および4に加えられる。次に、装置1は、好ましくは毛髪の根元から先端の方向に、毛髪の房に対し動かされる。言うまでもなく、これらのステップは、毛髪またはそれの一部が処理されるまで、毛髪の他の房で繰り返されてもよい。
加熱接触面5および6の温度は、たとえば、200℃に等しい。
ストリップ12が存在すると、毛髪の房の張力は、30Nの締付力では9.5N～12.5Nである。上記の少なくとも1つの接触面の温度は、200℃に等しい。毛髪の房が装置を通る速度は、約1.8cm/sである。処理される毛髪の長さが27cmの場合、移動の速度は約15sとなる。
言うまでもなく、本発明は、今しがた説明した例に限定されない。
図13の実施形態では、各接触面5および6が2本のストリップ12を備え、これらは、アーム3および4が相互移動構成にあるとき、接触面5に取り付けられた2本のストリップ12が接触面6に取り付けられたストリップ12に重ねられないように配置される。この例では、どちらの接触面5または6を考えても、一方のストリップ12から接触面の最も近い側方縁部13までの距離は、他方のストリップ12から接触面の最も近い側方縁部13までの距離とは異なる。言い換えれば、所与の接触面について、ストリップ12は、この接触面に最も近い側方縁部13から等距離に位置していない。
1本または複数のストリップ12は、本発明の範囲から逸脱することなく、異なる形、たとえば正弦波の形状をとってもよい。
ストリップ12は、断面が、たとえば図14に示すような長方形の形状をとってもよい。
装置は、蒸気および/または化粧品を毛髪に塗布するように設計されてもよい。
摩擦材料は、フルオロエラストマーまたはパーフルオロエラストマーであってもよい。
本発明による装置のシリコーンエラストマー、フルオロエラストマー、またはパーフルオロエラストマー摩擦材料から製造されたストリップ12の存在は、満足のいく毛髪の揃い、求められるとおりの毛先および長さに関して滑らかな毛髪の外観、ならびに望まれる毛髪の扱いやすさおよび滑らかな感触を得ることを可能にする。
1 毛髪整形装置
2 ハンドピース
3 アーム
4 アーム
5 接触面
6 接触面
7 プレート
8 ジョイント
9 プレート
10 ハーフハンドル
11 ハーフハンドル
12 ストリップ
13 側方縁部
14 溝
15 長手方向縁部
16 長手方向縁部
17 開口
21 側方縁部
22 側方縁部
23 摩擦面
24 反対面
25 加熱デバイス
26 区画
27 加熱要素
28 貫通開口
29 底部
30 加熱デバイス
31 区画
32 加熱要素
33 電線
34 貫通開口

Claims (13)

  1. 毛髪を整形するための装置(1)であって、
    - 互いに対して移動することができる2本のアーム(3、4)であって、2本のアーム(3、4)が、2本のアーム(3、4)の間に毛髪の房を導入するための離隔構成と、前記毛髪の房を処理するための相互移動構成とをとることができ、この相互移動構成において前記房に沿って移動可能である、2本のアーム(3、4)と、
    - 向かい合って配置されて、前記2本のアーム(3、4)にそれぞれ搭載された2つの接触面(5、6)であって、前記接触面(5、6)の少なくとも一方が加熱面である、2つの接触面(5、6)と、
    - シリコーンエラストマー、フルオロエラストマー、またはパーフルオロエラストマーを含む摩擦材料から製造された少なくとも1本のストリップ(12、12a、12b、12c、12d)であって、少なくとも1本のストリップ(12、12a、12b、12c、12d)が取り付けられる前記接触面(5、6)から、厳密には前記アーム(3、4)の前記相互移動構成においても0mmよりも大きく、2mmよりも小さい高さ(H)だけ突出するように、前記接触面(5、6)の各々に取り付けられた少なくとも1本のストリップ(12、12a、12b、12c、12d)と
    を備え、
    - 前記接触面の一方(5、6)が単一のストリップ(12、12a)を備え、前記接触面の他方(6、5)が前記アーム(3、4)の前記相互移動構成において前記単一のストリップ(12、12a)の側面に位置するように配置された2本のストリップ(12、12b、12c)を備える、装置(1)。
  2. 前記少なくとも1本のストリップ(12、12a、12b、12c、12d)が突出する前記高さ(H)が、前記アーム(3、4)の前記離隔構成において、0.5～2mmであり、好ましくは実質的に1mmに等しい、請求項1に記載の装置(1)。
  3. 前記シリコーンエラストマーが、ビニルメチルシリコーン(VMQ)、ポリビニルメチルシリコーン(PVMQ)、フルオロビニルメチルシリコーン(FVMQ)、およびメチルシリコーン(MQ)、好ましくはビニルメチルシリコーン(VMQ)のうちから選択される、請求項1または2に記載の装置(1)。
  4. 前記少なくとも1本のストリップ(12、12a、12b、12c、12d)の幅が、0.5mm～10mm、具体的には1mm～5mmである、請求項1から3のいずれか一項に記載の装置(1)。
  5. 前記少なくとも1本のストリップ(12、12a、12b、12c、12d)の前記幅が、1～2mmであり、好ましくは実質的に1.9mmに等しい、請求項4に記載の装置(1)。
  6. 前記摩擦材料が、40～90ショアAのショアA硬度、具体的には実質的に70ショアAに等しいショアA硬度を有する、請求項1から5のいずれか一項に記載の装置(1)。
  7. 前記少なくとも1本のストリップ(12、12a、12b、12c、12d)は、前記少なくとも1本のストリップ(12、12a、12b、12c、12d)が取り付けられる前記接触面(5、6)の縦軸(X、Y)に平行な軸に沿って縦方向に伸びる直線的縦軸の摩擦面(23)、具体的には長方形の形状の直線的縦軸の摩擦面(23)を有する、請求項1から6のいずれか一項に記載の装置(1)。
  8. 前記少なくとも1本のストリップ(12、12a、12b、12c、12d)の前記摩擦面(23)が、前記少なくとも1本のストリップ(12、12a、12b、12c、12d)が取り付けられる前記接触面(5、6)の表面積の50%よりも小さい面積、好ましくは40%よりも小さい面積、より好ましくは20%よりも小さい面積に及ぶ、請求項1から7のいずれか一項に記載の装置(1)。
  9. 前記単一のストリップ(12、12a)が、前記単一のストリップ(12、12a)が取り付けられる前記接触面(5)の側方縁部(13)から等距離に配置され、前記2本のストリップ(12、12b、12c)がそれぞれ、前記2本のストリップ(12、12b、12c)が取り付けられる前記接触面(6)の前記側方縁部(13)から同じ距離で取り付けられる、請求項1から8のいずれか一項に記載の装置(1)。
  10. 前記少なくとも1本のストリップ(12、12a、12b、12c、12d)が、それと反対側の表面の幅よりも小さい、前記毛髪の房に接触するよう意図された前記少なくとも1本のストリップ(12、12a、12b、12c、12d)の前記摩擦面(23)の幅をもつ、略台形の断面を有する、請求項1から9のいずれか一項に記載の装置(1)。
  11. 前記少なくとも1本のストリップ(12、12a、12b、12c、12d)の縁部(21、22)が各々、前記摩擦面(23)と、5°～30°の角度(α、β)、好ましくは10°～20°の角度(α、β)を形成し、前記縁部の一方(21)と前記少なくとも1本のストリップ(12、12a、12b、12c、12d)の前記摩擦面(23)との間に形成される前記角度(α)が、好ましくは前記縁部の他方(22)と前記少なくとも1本のストリップ(12、12a、12b、12c、12d)の前記摩擦面(23)との間に形成される前記角度(β)に等しい、請求項10に記載の装置(1)。
  12. 各接触面(5、6)が、前記少なくとも1本のストリップ(12、12a、12b、12c、12d)を収容するための少なくとも1つの溝(14)を備え、前記少なくとも1つの溝(14)が、好ましくは、前記溝(14)の開口(17)の方向に底部(29)から縮小する幅をもつ、略台形の断面を有する、請求項1から11のいずれか一項に記載の装置(1)。
  13. 請求項1から12のいずれか一項に記載の装置(1)を実装して毛髪を処理するためのプロセスであって、
    - 離隔構成にある前記アーム(3、4)の間に毛髪の房を導入するステップと、
    - 前記毛髪の房を挟み、締付力を与えながら前記アーム(3、4)が前記相互移動構成に遷移するように、前記アーム(3、4)に閉じる力を加えるステップと、
    - 好ましくは前記毛髪の根元から先端の方向に、前記毛髪の房に対して前記装置を動かすステップと
    を含む、プロセス。
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