JP2024516102A - 温度制御付き一次飲料容器 - Google Patents

Abstract

一次飲料容器は、容器本体（１０２）及び容器端部（２３０）を含む。容器本体は、外壁（１０４）及び内壁（１０６）を含む。外壁は、外部空洞（１１６）を画定し、内壁は、容器本体の上端部（１０８）に開口（１２４）を有する内部空洞（１２２）を画定する。内壁が容器本体の上端部と下端部との間で外壁から外部空洞内に離隔されるように、内壁が外部空洞内に配置される。容器端部が容器本体の上端部に接合され、内部空洞の開口を覆う。【選択図】図１

Description

関連出願の相互参照
本願は、２０２１年４月８日に出願された米国仮出願第６３／１７２，４９９号の利益及び優先権を主張するものであり、その全体は参照により本明細書に援用されている。

本願は飲料容器、より詳細には断熱されたアルミニウム飲料容器に関する。

容器は、水、コーヒー、茶、ソフトドリンクまたはアルコール飲料を含むがこれらに限定されない、熱いまたは冷たいことのある液体の体積を貯蔵するように構成され得る。アルミニウム及びアルミニウム合金は、それらの優れたバリア特性、リサイクル性、及び他の特徴の中でも低コストのために一次飲料容器として使用されてきたが、これらの現在の一次飲料容器は、液体の温度制御を可能にしない。本明細書で使用される場合、一次飲料容器とは、消費者が使用する前及び／または販売される前に液体を最初にパッケージングし、制限された再使用可能性を有する容器である一方、二次飲料容器とは、最初に液体をパッケージングせず、再利用可能である容器である。一次飲料容器の非限定的な例には、ソフトドリンク缶及びボトルが含まれ、二次飲料容器の非限定的な例には、保温ポット及びトラベルマグが含まれる。

本特許の適用を受ける本発明の実施形態は、この発明の概要ではなく、下記の特許請求の範囲によって定義される。この発明の概要は、本発明の様々な実施形態の高水準の概要であり、下記の発明を実施するための形態のセクションにさらに説明される概念の一部を紹介する。この発明の概要は、特許請求される主題の重要または本質的な特徴を特定することを意図しておらず、また、特許請求される主題の範囲を決定するために単独で使用することも意図していない。主題は、本特許の明細書全体、図面のいずれかまたは全て、及び各請求項の適切な部分を参照することによって理解されるべきである。

特定の実施形態によれば、一次飲料容器は、容器本体及び容器端部を含む。容器本体は、外壁及び内壁を含む。様々な実施形態では、外壁は、第１の外面及び第１の内面を含み、外壁は容器本体の下端部を画定する。特定の実施形態において、内壁は、第２の外面と第２の内面とを含み、第２の内面は、下端部とは反対側の容器本体の上端部における開口を備える内部空洞を画定する。内壁と外壁とは容器本体の上端部で接合されていてよく、第２の外面は、容器本体の上端部と下端部との間で第１の内面から離間されていてよく、それにより外部空洞を画定する。いくつかの実施形態においては、外壁及び内壁はそれぞれ、アルミニウム合金を含む。容器端部は、容器本体の上端部に接合されていてよく、内部空洞の開口を覆っていてよい。

いくつかの実施形態によれば、一次飲料容器を形成する方法は、外壁及び内壁を備える容器本体を形成すること、及び容器端部を容器本体と接合することを含む。容器本体を形成することは、容器本体の上端部と下端部との間に内壁を位置付けることであって、内壁は、外壁から、上端部から下端部まで離間しており、内壁と外壁との間に外部空洞を画定する、位置付けることを含むことができる。容器本体を形成することは、容器本体の上端部において内壁と外壁とを接合することを含み得る。容器端部を容器本体と接合することは、内壁によって画定された内部空洞への開口を容器端部で覆うことを含んでもよい。

本明細書に説明される様々な実施態様は、追加のシステム、方法、特徴、及び利点を含み得、これらは、必ずしも本明細書で明示的に開示できないが、以下の詳細な説明及び添付の図面を検討すれば、当業者に明らかであろう。全てのこのようなシステム、方法、特徴、及び利点が、本開示の中に含まれ、添付の特許請求の範囲によって保護されることが意図される。

本明細書は以下の添付図を参照する。添付図では、異なる図において同様の参照数字を使用した場合、同様または類似の構成要素を例示することが意図されている。

実施形態による一次飲料容器の容器本体の断面図である。 実施形態による一次飲料容器の斜視図である。 実施形態による沸騰水で満たされた後３０秒間の様々な容器のヒートマップである。 実施形態による冷水で満たされた後３０秒間の様々な容器のヒートマップである。 実施形態による一次飲料容器の容器本体の表面の一部を示す。 図５の容器本体の表面の一部の詳細な図である。 実施形態による一次飲料容器の容器本体を形成するために使用される様々な金属シートの加熱速度を示すグラフである。

本明細書では、改善された温度制御を備える、液体でパッケージングされた一次飲料容器または元の飲料容器が説明される。一次飲料容器は、容器本体と容器端部とを有し、様々な実施形態において、容器本体は内壁及び外壁を含む。特定の実施形態では、容器本体の二重壁（及び任意選択的にスペーサ）は、既存の一次飲料容器と比較して、一次飲料容器内の液体またはその他の材料のための改良された温度制御を提供し得る。いくつかの非限定的な例では、容器本体の二重壁により、一次飲料容器内部の液体が、その温度をより長く維持し、及び／または熱伝達を低減し、より制御された温度変化をもたらすことができるようにする。例えば、二重壁の一次飲料容器は、既存の一次飲料容器と比較して、低温の液体をより長い期間にわたって低温に維持することを可能にし得、逆に、高温の液体を、既存の一次飲料容器と比較してより長い期間にわたって高温に維持することを可能にし得る。いくつかの態様において、二重壁の一次飲料容器はまた、既存の一次飲料容器と比較して、外壁の温度変化を最小限にするかまたは低減させることによって、ユーザまたはハンドラに対して改善された安全性を提供することもできる。様々な実施形態において、本明細書に記載された一次飲料容器は、既存の一次飲料容器と比較して、改善された再使用可能性及び／またはリサイクル性を有することができる。

一次飲料容器は、一緒になって一次飲料容器を形成する容器本体と容器端部とを含み、容器端部は、容器本体の内部空洞を封止するように容器本体に結合される。様々な材料またはアイテム、例えば食品、飲料製品、非食用製品などを内部空洞内部に封止することができる。開口機構は、選択的に容器に係合し、及び／またはさもなければ（例えば容器に穿刺する、容器内に開口を形成する、容器の刻み目または封止部を破壊するなどして）内部空洞を開封することができる。いくつかの実施形態では、容器端部は、封止部を破壊し、及び／または容器を再封鎖するために、容器本体から容器端部を選択的に取り外し可能であるような様々な機構を含んでいてよい。他の実施形態では、容器端部は、容器を所望のように再閉鎖または再封止できるように、様々な封止機構または他の機構を含み得る。他の実施形態では、容器は再閉鎖可能または再封止可能である必要はない。

図１は、様々な実施形態による一次飲料容器の容器本体１０２の例を示している。図１の容器本体１０２は、缶用の缶本体であるが、他の実施形態では、容器本体１０２（及びこのような一次飲料容器）は、ボトル、カップなどを含むがこれらに限定されない様々な他のタイプの一次飲料容器であってもよい。さらに、図１に示される容器本体１０２の特定の形状は、制限するものと見なされるべきではない。

図１に図示されるように、容器本体１０２は、外壁１０４と、内壁１０６と、上端部１０８と、下端１１０とを含む。外壁１０４は、内面１１２及び外面１１４を含む。外部空洞１１６は、外壁１０４と内壁１０６との間に画定され得る。特定の実施形態では、外壁１０４は、容器本体１０２の下端部１１０を形成する。内壁１０６は、内面１１８と外面１２０とを含み、内壁１０６の内面１１８は、上端部１０８に開口１２４を有する内部空洞１２２を画定する。特定の実施形態では、内部空洞１２２の容積は、外部空洞１１６の容積よりも小さい。特定の実施形態では、以下で詳細に説明するように、液体または他の材料を内部空洞１２２にパッケージングすることができる。

様々な実施形態において、内壁１０６及び／または外壁１０４は、金属材料から構成され得る。１つの非限定的な例として、外壁１０４及び／または内壁１０６は、１ｘｘｘ系のアルミニウム合金、２ｘｘｘ系のアルミニウム合金、３ｘｘｘ系のアルミニウム合金、４ｘｘｘ系のアルミニウム合金、５ｘｘｘ系のアルミニウム合金、６ｘｘｘ系のアルミニウム合金、７ｘｘｘ系のアルミニウム合金、及び／または８ｘｘｘ系のアルミニウム合金、及び／または様々な他のタイプの金属材料を含むが、これらに限定されない様々なタイプのアルミニウム合金であり得る。特定の実施形態において、外壁１０４の材料は、内壁１０６の材料とは異なっていてもよい。非限定的な例として、内壁１０６は、３ｘｘｘ系のアルミニウム合金であってよく、外壁１０４は、４ｘｘｘ系のアルミニウム合金であってよい。所望されているように、他の様々な種類の金属を利用し得る。１つの非限定的な例では、容器本体１０２は、一次飲料容器がリサイクル可能であるように、及び／または従来の一次飲料容器と比較してリサイクル可能になるべく改善された能力を有するような材料から構成されてよい。１つの非限定的な例において、内壁１０６及び外壁１０４は、同じアルミニウム合金から構成され得るが、それらは、他の実施形態においてそうである必要はなく、容器本体１０２がリサイクル可能であるように、他の機構及び／または材料が利用され得る。いくつかの場合に、内壁１０６及び／または外壁１０４は、所望されているように様々な陽極酸化技術または処理を使用して陽極酸化され得る。様々な実施形態において、陽極酸化された内壁１０６及び／または外壁１０４は、容器本体１０２内の熱伝達をさらに低減することができ、及び／または断熱を改善することができる。特定の実施形態では、以下で詳細に説明するように、容器本体１０２の１つ以上の表面は、レーザテクスチャ加工などの表面処理を含んでもよいが、これらに限定されず、それは一次飲料容器の断熱をさらに改善し得る。

図１に示すように、内壁１０６は、内壁１０６の少なくとも一部と外壁１０４の少なくとも一部との間に間隙１２６が画定されながら、内壁１０６が上端部１０８と下端部１１０との間にあるように、外壁１０４に対して位置決めされている。特定の実施形態において、内壁１０６及び外壁１０４は、シーミング、圧着、はんだ付け、溶接、ブロー成形またはロールボンディングを含むがこれらに限定されない様々な適切な技術を介して、上端部１０８においてまたはその近くで接合される。他の実施形態では、内壁１０６及び外壁１０４は、単一の構成要素として一体的にまたはモノリシックに形成され得る。特定の実施形態では、上端部１０８の内壁１０６及び外壁１０４は、外部空洞１１６を閉鎖及び／または封止し得る。

内壁１０６と外壁１０４との間の間隙１２６は、内壁１０６と外壁１０４との間の熱伝達を制御する熱障壁を内壁１０６と外壁１０４との間に提供することができる。図１に示されている間隙１２６の形状及び／またはサイズは限定するものであると考えられるべきではなく、間隙１２６は、外壁１０４と内壁１０６との間の所望の熱伝達または断熱、外壁１０４の形状、及び／または内壁１０６の形状を含むがこれらに限定されない様々な制御要因に基づいて、所望のように様々な形状及び／またはサイズを有し得る。

特定の実施形態では、図１に示すように、任意選択的に、外壁１０４と内壁１０６との間の外部空洞１１６内にスペーサ１２８が設けられ得る。他の実施形態では、スペーサ１２８を省略し得る。含まれる場合、スペーサ１２８は、内壁１０６の外面１２０の少なくとも一部と、外壁１０４の内面１１２の少なくとも一部とに接触することができる。特定の実施形態では、スペーサ１２８は、外部空洞１１６の少なくとも一部に間隙１２６のサイズを維持し得る。任意選択的に、スペーサ１２８は、内壁１０６及び／または外壁１０４の熱伝導率よりも低い熱伝導率を有する材料から構成されてもよく、したがって、スペーサ１２８は、外壁１０４と内壁１０６との間に追加の断熱を提供することができる。いくつかの非限定的な例として、スペーサ１２８は、厚紙、ワックス、様々な種類またはゴムもしくはプラスチック、それらの組み合わせ、または所望されているような他の材料であってもよい。スペーサ１２８の数、形状、種類、及び／または位置は、限定するものであると見なされるべきではない。

図２は、様々な実施形態による一次飲料容器２００の例を示す。一次飲料容器２００は、容器本体２０２及び容器端部２３０を含む。容器本体２０２は、容器本体２０２が容器本体１０２と形状が異なり、容器本体２０２の上端部１０８が内側に向かって先細りしている点を除いて、容器本体１０２と実質的に同様である。

容器端部２３０は、シーミング、圧着、はんだ付け、溶接、ブロー成形またはロールボンディングを含むがこれらに限定されない、所望の様々な適切な技術を介して、上端部１０８に取り付けられてもよい。他の実施形態では、容器端部２３０は、容器端部２３０が所望に応じて容器本体２０２に選択的に取り付けられ得る、または取り外され得るように、種々の適切な技術を介して容器本体２０２に取り外し可能に結合され得る。１つの非限定的な実施形態として、容器端部２３０は、容器端部２３０を容器本体２０２に選択的に取り付けることができるように、ねじ切りまたは他の適切な機構を含んでもよい。容器端部２３０が容器本体２０２に取り付けられると、容器端部２３０は、開口１２４を覆い、及び／または容器本体２０２の内部空洞１２２を封止し得る。

特定の実施形態では、容器端部２３０は、内部空洞へのアクセスを選択的に提供し得る開口機構２３２を含む。図１の実施形態において、開口機構２３２は、容器端部２３０の筋付け領域２３８を選択的に開口するタブ２３６を有するポップタブ開口機構２３４である。他の実施形態では、他の開口機構２３２が所望のように提供されてよい。さらなる実施形態では、開口機構２３２は、所望のように内部空洞１２２へのアクセスを選択的に有効化または防止できるように、再封止可能及び／または再閉鎖可能な開口機構であってよい。

容器本体２０２と容器端部２３０とは、同じ材料から形成されていてよく、または所望により異なる材料から形成され得る。いくつかの実施形態では、容器端部２３０及び容器本体２０２はそれぞれ、アルミニウム合金から構成されていてよい。他の実施形態では、容器端部２３０は金属材料である必要はない。

特定の実施形態において、一次飲料容器２００（または本明細書の実施形態による他の一次飲料容器）を形成する方法は、容器本体２０２を形成することと、容器端部２３０を容器本体２０２に接合することと、を含んでもよい。様々な実施形態において、容器本体２０２を形成することは、内壁１０６と外壁１０４との間に外部空洞１１６が画定されるように外壁１０４及び内壁１０６を形成することを含む。内壁１０６の少なくとも一部は、上端部１０８と下端部１１０との間の間隙１２６によって外壁１０４から離隔されている。内壁１０６と間隙１２６を有する外壁１０４とを形成することは、様々な技術を含み得る。非限定的な一例として、内壁１０６及び外壁１０４を形成することは、内壁１０６及び外壁１０４をブロー形成することと、内壁１０６及び外壁１０４を接合することと、を含んでもよい。別の非限定的な例として、内壁１０６及び外壁１０４を形成することは、金属材料の２つのシート（例えば、アルミニウム合金のシート）の間にワックス層を提供すること、シートを所望の形状に形成すること、及び形成後にシート間でワックスを気化させることを含んでもよい。別の非限定的な例として、内壁１０６及び外壁１０４を形成することは、内壁１０６及び外壁１０４を形成するために二重ダイを使用することを含み得る。別の非限定的な例として、内壁１０６及び外壁１０４を形成することは、内壁１０６及び外壁１０４を形成するために、金属シートをロールボンディングすることを含んでもよい。容器本体２０２の形成は任意選択的に、外部空洞１１６が閉鎖され、任意選択的に封止されるように、上端部１０８において内壁１０６と外壁１０４とを接合することを含んでもよい。他の実施形態では、内壁１０６及び外壁１０４は、単一の構成要素として、一体的にまたはモノリシックに形成され得る。１つの非限定的な例として、内壁１０６及び外壁１０４を有する容器本体２０２に、単一の金属シートを曲げるか、または別の方法で形成することができる。いくつかの実施形態では、容器本体２０２を形成することは、外部空洞１１６内にスペーサ１２８を設けることを含む。

容器端部２３０を容器本体２０２に接合することは、容器端部２３０が開口１２４を覆うように容器本体２０２に対して容器端部２３０を位置決めすることと、開口１２４を閉鎖するように、及び／または内部空洞１２２を封止するように、容器端部２３０を容器本体２０２に取り付けることとを含んでもよい。容器端部２３０を容器本体２０２に接合することは、シーミング、圧着、はんだ付けまたは溶接を含むが、これらに限定されるものではない、種々の技術を含むことができる。任意選択で、容器端部２３０を容器本体２０２に接合することは、挿通を含むが、これに限定されない様々な機構によって、容器端部２３０を容器本体２０２に取り外し可能に取り付けることを含んでもよい。

任意選択的に、このプロセスは、容器端部２３０を容器本体２０２に接合する前に、パッケージングすべき材料（例えばコーヒー、水、茶、ソフトドリンクなどの液体）を内部空洞１２２に充填することを含んでいてよい。いくつかの非限定的な実施形態では、内部空洞１２２に充填される材料は液体であるが、これは必須ではない。様々な態様において、容器端部２３０を容器本体２０２に接合することにより、一次飲料容器２００の内部空洞１２２の液体または他の材料を封止することができる。

図３及び図４は、既存の一次飲料容器と比較して、本明細書に記載の一次飲料容器の改善された熱制御を示すヒートマップである。図３及び４では、第１の容器３０１は、アルミニウム合金から作られる単壁容器であり、第２の容器３０３は、厚紙製の単壁容器であり、第３の容器３０５は、本明細書に記載の実施形態による、第１の容器３０１と同じアルミニウム合金を含む二重壁の容器であり、第４の容器３０７は、第３の容器３０５と同じであり、さらに、内壁と外壁との間に厚紙スペーサを含んでいた。

図３では、各容器に１００°Ｃの温度を有する水を充填し、３０秒後に、外壁の温度を測定した。このとき、第１の容器３０１の温度は８６．８°Ｃであり、第２の容器３０３の温度は８３．３°Ｃであり、第３の容器３０５の温度は７７．７°Ｃであり、第４の容器３０７の温度は６３．３°Ｃであった。この試験によって示されるように、二重壁を備える一次飲料容器（すなわち、第３の容器３０５及び第４の容器３０７）は、単壁容器と比較して改善された断熱性を提供し（すなわち、それらは高温にならなかった）、これは、容器をより快適に保持することを可能にし得る。

図４では、各容器に０°Ｃの温度を有する水を充填し、３０秒後に、外壁上の温度を測定した。このとき、第１の容器３０１の温度は４．８°Ｃであり、第２の容器３０３の温度は４．３°Ｃであり、第３の容器３０５の温度は９．３°Ｃであり、第４の容器３０７の温度は１２．２°Ｃであった。この試験によって示されるように、二重壁を備える一次飲料容器（すなわち、第３の容器３０５及び第４の容器３０７）は、単壁容器と比較して改善された断熱性を提供し（すなわち、それらは低温にならなかった）、これは、容器をより快適に保持することを可能にし得る。

図５及び図６は、様々な実施形態による容器本体５０２の外壁５０４の一部を示している。容器本体５０２の外壁５０４は、外壁５０４の外面５１４がレーザテクスチャ加工されており、外面５１４に１つ以上のトレンチ５１１が画定されている点を除いて、容器本体１０２の外壁１０４に実質的に類似している。図６に最もよく示されているように、隣接するトレンチ５１１間にエアギャップ５１３が画定されている。レーザテクスチャ加工により、外面５１４上に酸化物層５１５を形成することができる。特定の実施形態では、レーザテクスチャ加工から形成された酸化物層は、任意選択的に、陽極酸化と比較して低減された厚さを有することができる。１つの非限定的な例では、酸化物層５１５は、０ｎｍ～約１００ｎｍ超であってよいが、他の実施形態では、酸化物層５１５は、必要に応じてその他の厚さであってもよい。レーザテクスチャ加工により形成されるトレンチ５１１の深さは、所望のように様々なものとすることができる。いくつかの実施形態では、トレンチ５１１は０μｍ超～約２５μｍのトレンチ深さを有することができるが、他の実施形態では、トレンチ５１１は所望のように他の深さを有することができる。特定の実施形態では、酸化物層５１５、トレンチ深さを有するトレンチ５１１、及び／または隣接するトレンチ５１１間のエアギャップ５１３は、容器本体５０２を有する一次飲料容器に対し、改善された断熱を提供することができる。

トレンチ５１１及び／またはエアギャップ５１３の数、形状、及びパターンは、限定するものであると見なされるべきではない。さらに、レーザテクスチャ加工は外壁５０４の外面５１４に示されているが、他の実施形態では、容器本体５０２の任意の表面は、所望のレーザテクスチャであってもよい。

図７は、実施形態による一次飲料容器の容器本体を形成するために使用される４つの金属シートの加熱速度を示すグラフであり、ｙ軸は摂氏の温度であり、ｘ軸は時間（分）である。この実施形態では、すべての金属板は、同じ種類のアルミニウム合金から構築されていた。等間隔の点線７０１により表される金属シートは、さらなる処理なし／受領時状態の試験を行い、一点鎖線７０３により表される金属シートは陽極酸化され、一点鎖線７０５により表される金属シートは陽極酸化されてレーザ加工され、実線７０７により表される金属シートはレーザ加工された。各金属板をホットプレート上に置き、ホットプレートを１００°Ｃ超に加熱した。各金属板を測定して、金属板が１００°Ｃに達するまでにかかった時間の量を測定した。

図７に示すように、線７０１で表される金属板は、１００°Ｃに達するのに５４．１秒かかり、線７０３で表される金属板は、１００°Ｃに達するのに５４．５秒かかり、線７０５で表される金属板は、１００°Ｃに達するのに５６．４秒かかり、線７０７で表される金属板は、１００°Ｃに達するのに１分２．４秒かかった。１分２．５秒後に、線７０１で表される金属板は１１５．３°Ｃの温度を有し、線７０３で表される金属板は１１５．２°Ｃの温度を有し、線７０５で表される金属板は１１１．５°Ｃの温度を有し、線７０７で表される金属板は１００．９°Ｃの温度を有した。これらの結果によって示されるように、陽極酸化及び／またはレーザテクスチャ加工を有する金属シート（すなわち、線７０３、７０５、７０７）は全部、未被覆のシート（線７０１）と比較して１００°Ｃに達するのにより長い時間を要し、これにより、断熱性の改善が示唆された。さらに、レーザテクスチャ加工の金属シート（線７０７）は１００°Ｃに達するのに最も長くかかり、試験したすべてのサンプルの中で最も優れた断熱性を有することを示している。

本明細書に説明された概念による、様々な例示的な実施形態のさらなる説明を提供する「例示」として明示的に列挙された少なくとも一部を含む、例示的な実施形態の集合が下記に提供される。これらの例示は、相互に排他的、網羅的、または限定するものであることを意図するものではなく、本開示は、これらの例の例示に限定されるのではなく、むしろ提起された特許請求の範囲及びそれらの均等物の範囲内の全ての実現可能な修正形態及び変形形態を包含する。

例示１．一次飲料容器であって、容器本体であって、第１の外面及び第１の内面を備える外壁であって、前記容器本体の下端部を画定する、前記外壁と、第２の外面と第２の内面とを備える内壁であって、前記外壁及び前記内壁はそれぞれアルミニウム合金を含み、前記内壁及び前記外壁は、前記下端部とは反対側の前記容器本体の上端部で接合されており、前記第２の内面は、前記容器本体の前記上端部での開口を含む内部空洞を画定し、前記第２の外面は、前記容器本体の前記上端部と前記下端部との間で前記第１の内面から離間されて、外部空洞を画定する、前記内壁と、を含む、前記容器本体、及び前記容器本体の前記上端部に結合され、前記内部空洞の前記開口を覆う容器端部、を備える、前記一次飲料容器。

例示２．前記外壁の前記アルミニウム合金が、前記内壁の前記アルミニウム合金とは異なる、上記または下記のいずれかの例示または例示の組み合わせの一次飲料容器。

例示３．前記外壁の前記アルミニウム合金が、前記内壁の前記アルミニウム合金と同じである、上記または下記のいずれかの例示または例示の組み合わせの一次飲料容器。

例示４．前記容器端部が、前記内部空洞へのアクセスを提供するように構成された開口機構を備える、上記または下記のいずれかの例示または例示の組み合わせの一次飲料容器。

例示５．前記開口機構はプルタブを含む、上記または下記のいずれかの例示または例示の組み合わせの一次飲料容器。

例示６．前記開口機構は、前記内部空洞が選択的に開口または閉鎖されるように再閉鎖可能である、上記または下記のいずれかの例示または例示の組み合わせの一次飲料容器。

例示７．前記容器端部は、前記容器端部に取外し可能に接合されている、上記または下記のいずれかの例示または例示の組み合わせの一次飲料容器。

例示８．前記容器端部がアルミニウム合金を備える、上記または下記のいずれかの例示または例示の組み合わせの一次飲料容器。

例示９．前記容器端部が、前記内部空洞を封止する、上記または下記のいずれかの例示または例示の組み合わせの一次飲料容器。

例示１０．前記外壁または前記内壁のうちの少なくとも一方は、陽極酸化及び／またはレーザテクスチャ加工されている、上記または下記のいずれかの例示または例示の組み合わせの一次飲料容器。

例示１１．前記外部空洞内部にスペーサをさらに備え、前記スペーサは、前記第１の内面の少なくとも一部及び前記第２の外面の少なくとも一部に接触する、上記または下記のいずれかの例示または例示の組み合わせの一次飲料容器。

例示１２．前記スペーサが、前記外壁または前記内壁のうちの少なくとも一方よりも低い熱伝導率よりも低い熱伝導率を備える絶縁材料を含む、上記または下記のいずれかの例示または例示の組み合わせの一次飲料容器。

例示１３．前記内部空洞の容積は、前記外部空洞の容積よりも小さい、上記または下記のいずれかの例示または例示の組み合わせの一次飲料容器。

例示１４．一次飲料容器を形成する方法であって、外壁及び内壁を備える容器本体を形成することであって、前記外壁及び前記内壁がそれぞれアルミニウム合金を含み、前記外壁が前記容器本体の下端部を画定し、前記内壁が内部空洞を画定し、前記容器本体を形成することが、前記内壁を、前記容器本体の前記下端部とは反対側の上端部と、前記容器本体の前記下端部との間に位置付けることであって、前記内壁は、前記上端部から前記下端部まで前記外壁から離間されており、前記内壁と前記外壁との間に外部空洞を画定する、前記位置付けることと、前記内壁と前記外壁とを前記容器本体の前記上端部で接合することと、を含む、前記形成すること、及び容器端部が前記内部空洞への開口を覆うように前記容器端部を前記容器本体と接合すること、を含む、前記方法。

例示１５．前記容器本体を形成することは、前記内壁と前記外壁とをシーミング、圧着、はんだ付け、溶接、ブロー成形、またはロールボンディングのうちの少なくとも１つを含む、上記または下記のいずれかの例示または例示の組み合わせの方法。

例示１６．前記容器端部を前記容器本体と接合することは、シーミング、圧着、はんだ付け、または溶接の少なくとも１つを含む、上記または下記のいずれかの例示または例示の組み合わせの方法。

例示１７．前記容器本体を形成することが、前記外壁と前記内壁との間において前記外部空洞内部にスペーサを保持することをさらに含み、前記スペーサが、前記外壁または前記内壁のうちの少なくとも１つよりも低い熱伝導率よりも低い熱伝導率を備える、上記または下記のいずれかの例示または例示の組み合わせの方法。

例示１８．前記容器端部を前記容器本体と接合することは、前記容器端部を前記上端部に取り外し可能に取り付けることを含む、上記または下記のいずれかの例示または例示の組み合わせの方法。

例示１９．前記容器端部を前記容器本体と接合することは、前記内部空洞を封止することを含む、上記または下記のいずれかの例示または例示の組み合わせの方法。

例示２０．前記容器端部を前記容器本体と接合する前に、前記内部空洞に液体を充填することをさらに含み、前記容器端部を前記容器本体と接合することは、前記一次飲料容器の前記内部空洞の内部で前記液体を封止する、上記または下記のいずれかの例示または例示の組み合わせの方法。

例示２１．前記内壁または前記外壁のうちの少なくとも１つを陽極酸化及び／またはレーザテクスチャ加工することをさらに含む、上記または下記のいずれかの例示または例示の組み合わせの方法。

実施形態の主題は、法定要件を満たすために特異性をもって本明細書に説明されているが、この説明は、必ずしも特許請求の範囲を限定することを意図していない。特許請求された主題は、他の方法で具現化され得、異なる要素またはステップを含み得、他の既存のまたは将来の技術と併せて使用され得る。この説明は、個々のステップの順序または要素の配置が明示的に説明されるときを除き、様々なステップまたは要素の中のまたはそれらの間の特定の順序または配置を暗示するとして解釈するべきではない。「上」、「下」、「上部」、「底部」、「左」、「右」、「前部」、及び「後部」などの方向の参照は、とりわけ構成要素及び方向が参照している１つの図（または複数の図）中に示され、説明される向きを参照することを意図している。要素Ａ及び／または要素Ｂを有する実施形態への言及は、要素Ａのみ、要素Ｂのみ、または要素Ａ及びＢを合わせた実施形態を網羅する。本明細書で説明されるシステム及び方法は、いずれの金属にも使用できるが、これらは特にアルミニウムまたはアルミニウム合金に有用であり得る。

この説明では、「系」または「７ｘｘｘ」などのアルミニウム業界の名称によって特定される合金に言及する。アルミニウム及びその合金の命名及び識別において最も一般的に使用されている番号指定システムの理解に関しては、“Ｉｎｔｅｒｎａｔｉｏｎａｌ Ａｌｌｏｙ Ｄｅｓｉｇｎａｔｉｏｎｓ ａｎｄ Ｃｈｅｍｉｃａｌ Ｃｏｍｐｏｓｉｔｉｏｎ Ｌｉｍｉｔｓ ｆｏｒ Ｗｒｏｕｇｈｔ Ａｌｕｍｉｎｕｍ ａｎｄ Ｗｒｏｕｇｈｔ Ａｌｕｍｉｎｕｍ Ａｌｌｏｙｓ”または“Ｒｅｇｉｓｔｒａｔｉｏｎ Ｒｅｃｏｒｄ ｏｆ Ａｌｕｍｉｎｕｍ Ａｓｓｏｃｉａｔｉｏｎ Ａｌｌｏｙ Ｄｅｓｉｇｎａｔｉｏｎｓ ａｎｄ Ｃｈｅｍｉｃａｌ Ｃｏｍｐｏｓｉｔｉｏｎｓ Ｌｉｍｉｔｓ ｆｏｒ Ａｌｕｍｉｎｕｍ Ａｌｌｏｙｓ ｉｎ ｔｈｅ Ｆｏｒｍ ｏｆ Ｃａｓｔｉｎｇｓ ａｎｄ Ｉｎｇｏｔ”（いずれもアルミニウム協会によって発行されている）を参照されたい。

上述の態様は、実施態様の考えられる単なる例であり、単に、本開示の原理を明確に理解するために記述されている。本開示の主旨及び原理から実質的に逸脱することなく、上述の実施形態（複数可）に、多くの変形及び修正を加えることができる。そのような全ての修正及び変形は、本開示の範囲内で本明細書に含まれることが意図され、要素またはステップの個々の態様または組み合わせに対する全ての考えられる請求項は、本開示によって立証されることが意図される。さらに、特定の用語が本明細書及び以下の特許請求の範囲で使用されるが、それらは一般的及び説明的な意味だけで使用されており、説明される実施形態、また以下の特許請求の範囲を制限する目的ではない。

Claims (20)

1. 一次飲料容器であって、
   容器本体であって、
   第１の外面及び第１の内面を備える外壁であって、前記容器本体の下端部を画定する、前記外壁と、
   第２の外面と第２の内面とを備える内壁であって、前記外壁及び前記内壁はそれぞれアルミニウム合金を含み、前記内壁及び前記外壁は、前記下端部とは反対側の前記容器本体の上端部で接合されており、前記第２の内面は、前記容器本体の前記上端部での開口を含む内部空洞を画定し、前記第２の外面は、前記容器本体の前記上端部と前記下端部との間で前記第１の内面から離間されて、外部空洞を画定する、前記内壁と、
   を含む、前記容器本体、及び
   前記容器本体の前記上端部に結合され、前記内部空洞の前記開口を覆う容器端部、
   を備える、前記一次飲料容器。
2. 前記外壁の前記アルミニウム合金が、前記内壁の前記アルミニウム合金とは異なる、請求項１に記載の一次飲料容器。
3. 前記外壁の前記アルミニウム合金が、前記内壁の前記アルミニウム合金と同じである、請求項１に記載の一次飲料容器。
4. 前記容器端部が、前記内部空洞へのアクセスを提供するように構成された開口機構を備える、請求項１に記載の一次飲料容器。
5. 前記開口機構は、プルタブを含む、請求項４に記載の一次飲料容器。
6. 前記開口機構は、前記内部空洞が選択的に開口または閉鎖されるように再閉鎖可能である、請求項４に記載の一次飲料容器。
7. 前記容器端部は、前記容器端部に取外し可能に接合されている、請求項１に記載の一次飲料容器。
8. 前記容器端部がアルミニウム合金を備える、請求項１に記載の一次飲料容器。
9. 前記容器端部が、前記内部空洞を封止する、請求項１に記載の一次飲料容器。
10. 前記外壁または前記内壁のうちの少なくとも一方は、陽極酸化及び／またはレーザテクスチャ加工されている、請求項１に記載の一次飲料容器。
11. 前記外部空洞内部にスペーサをさらに備え、
    前記スペーサは、前記第１の内面の少なくとも一部及び前記第２の外面の少なくとも一部に接触する、請求項１に記載の一次飲料容器。
12. 前記スペーサが、前記外壁または前記内壁のうちの少なくとも一方よりも低い熱伝導率よりも低い熱伝導率を備える絶縁材料を含む、請求項１１に記載の一次飲料容器。
13. 前記内部空洞の容積は、前記外部空洞の容積よりも小さい、請求項１に記載の一次飲料容器。
14. 一次飲料容器を形成する方法であって、
    外壁及び内壁を備える容器本体を形成することであって、前記外壁及び前記内壁がそれぞれアルミニウム合金を含み、前記外壁が前記容器本体の下端部を画定し、前記内壁が内部空洞を画定し、前記容器本体を形成することが、
    前記内壁を、前記容器本体の前記下端部とは反対側の上端部と、前記容器本体の前記下端部との間に位置付けることであって、前記内壁は、前記上端部から前記下端部まで前記外壁から離間されており、前記内壁と前記外壁との間に外部空洞を画定する、前記位置付けることと、
    前記内壁と前記外壁とを前記容器本体の前記上端部で接合することと、
    を含む、前記形成すること、及び
    容器端部が前記内部空洞への開口を覆うように前記容器端部を前記容器本体と接合すること、を含む、前記方法。
15. 前記容器本体を形成することは、前記内壁と前記外壁とをシーミング、圧着、はんだ付け、溶接、ブロー成形、またはロールボンディングすることのうちの少なくとも１つを含み、
    前記容器端部を前記容器本体と接合することは、シーミング、圧着、はんだ付け、または溶接のうちの少なくとも１つを含む、請求項１４に記載の方法。
16. 前記内壁または前記外壁のうちの少なくとも１つを、陽極酸化及び／またはレーザテクスチャ加工することをさらに含む、請求項１４に記載の方法。
17. 前記容器本体を形成することが、前記外壁と前記内壁との間において前記外部空洞内部にスペーサを保持することをさらに含み、
    前記スペーサが、前記外壁または前記内壁のうちの少なくとも１つよりも低い熱伝導率よりも低い熱伝導率を備える、請求項１４に記載の方法。
18. 前記容器端部を前記容器本体と接合することは、前記容器端部を前記上端部に取り外し可能に取り付けることを含む、請求項１４に記載の方法。
19. 前記容器端部を前記容器本体と接合することは、前記内部空洞を封止することを含む、請求項１４に記載の方法。
20. 前記容器端部を前記容器本体と接合する前に、前記内部空洞に液体を充填することをさらに含み、
    前記容器端部を前記容器本体と接合することは、前記一次飲料容器の前記内部空洞の内部で前記液体を封止する、請求項１４に記載の方法。

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