JP2024515384A - 骨分化能機能強化の間葉系幹細胞、及びその用途 - Google Patents

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Abstract

一態様によって提供される骨分化能機能強化の間葉系幹細胞は、骨分化能、脂肪細胞分化能、軟骨細胞分化能、神経細胞分化能にすぐれており、特に、骨分化能の場合、他の由来の間葉系幹細胞より顕著にすぐれる。また、該骨分化能機能強化の間葉系幹細胞は、免疫拒否反応が少なく、骨疾患及びエストロゲン欠乏症侯群の予防または治療の効果を示しうる。さらには、該骨分化能機能強化の間葉系幹細胞は、連続した継代培養にもかかわらず、増殖能が維持され、核型安定性が維持されるが、商用化に安全であり、量産が可能であるという長所がある。【選択図】図1

Description

本出願は、2021年5月7日に出願された大韓民国特許出願第10-2021-0059516号を優先権として主張し、前述の明細書全体は、本出願の参考文献である。
本発明は、骨分化能機能強化の間葉系幹細胞、及びその用途に関する。
胎児由来の間葉系幹細胞は、それ自体の細胞特性を基に、商用化開発の長所が多いが、急変する胎児発生段階、及び解剖組織学的な位置により、分離される数多くの細胞が多様性があり、また胎児から幹細胞を得ることは、倫理的な問題が若干あり、子宮外妊娠または死産胎児を利用した研究も、子宮外妊娠または死産胎児の確保及び組織供与を受け難く、胎児自体の研究開発は、微々たるものである状態である。
胎児由来の間葉系幹細胞は、成体幹細胞に比べ、(1) 全分化能幹細胞マーカーであるSSEA4を発現し、(2) 分化能にすぐれ、(3) 20kb以上のテロメアを維持するために、核型安定性及び増殖率を維持することができる。
また、胎児由来幹細胞は、TGF-βのような免疫調節サイトカインを分泌し、HLAタイプI及び共刺激分子(co-stimulatory molecule)の発現が低く、(4) 他ソースの間葉系幹細胞に比べ、免疫原性が低いと知られている。
それにより、子宮外妊娠または死産胎児組織を寄贈され、胎児由来の間葉系幹細胞を利用し、骨分化機能強化幹細胞、及び前記幹細胞を利用した骨疾患、及び/または閉経期以後に主に現れるエストロゲン欠乏症侯群の予防用または治療用の組成物の開発に至った。
一態様は、Osx(SP7)、c-kit、CD24、CD70及びSFRP2からなる群より選択される少なくとも1つの遺伝子が発現される骨分化能機能強化の間葉系幹細胞を提供するものである。
他の態様は、前記骨分化能機能強化の間葉系幹細胞を含む骨疾患の予防用または治療用の薬学的組成物を提供するものである。
さらに他の態様は、前記骨分化能機能強化の間葉系幹細胞を含むエストロゲン欠乏症侯群の予防用または治療用の薬学的組成物を提供するものである。
さらに他の態様は、前記骨分化能機能強化の間葉系幹細胞を含む骨疾患の予防用または改善用の健康機能食品を提供するものである。
さらに他の態様は、前記骨分化能機能強化の間葉系幹細胞を含むエストロゲン欠乏症侯群の予防用または改善用の健康機能食品を提供するものである。
さらに他の態様は、前記骨分化能機能強化の間葉系幹細胞を連続して継代培養する段階を含む骨分化能機能強化の間葉系幹細胞の大量製造方法を提供するものである。
さらに他の態様は、前記骨分化能機能強化の間葉系幹細胞を、それを必要とする個体に投与する段階を含む骨疾患の予防方法または治療方法を提供するものである。
さらに他の態様は、前記骨分化能機能強化の間葉系幹細胞を、それを必要とする個体に投与する段階を含むエストロゲン欠乏症侯群の予防方法または治療方法を提供するものである。
一態様は、Osx(SP7)、c-kit、CD24、CD70及びSFRP2からなる群より選択される少なくとも1つの遺伝子が発現される骨分化能機能強化の間葉系幹細胞を提供する。
本明細書において、用語「間葉系幹細胞(MSC:mesenchymal stem cell)」とは、自己再生能(self-renewal)と幹細胞能(stemness maintenance)とを維持し、多様な間葉系組織に分化しうる細胞を意味し、哺乳類、例えば、ヒトを含む動物の間葉系幹細胞を含むものでもある。
また、用語「骨分化能機能強化の間葉系幹細胞」とは、骨細胞に分化しうる機能が強化された間葉系幹細胞を意味し、骨細胞前駆細胞(bone progenitor cell)または間葉系前駆細胞(mesenchymal progenitor cell)と同一の意味で使用されうる。
一態様において、前記骨分化能機能強化の間葉系幹細胞は、子宮外妊娠、または死産された胎児の組織に由来するものでもあり、望ましくは、前記胎児の組織は、胎児の頭部(skull)または頭部上端部である頭蓋冠(calvaria)組織でもあり、さらに望ましくは、前記胎児の組織は、胎児の神経管(neural tube)を除いた頭部組織、または頭蓋冠組織でもあり、さらに一層望ましくは、頭蓋冠組織であり得る。
前記子宮外妊娠された胎児は、子宮外妊娠によって死亡したか、あるいは子宮外妊娠と診断され、手術的に分離されることによって死亡したものであり得る。
前記骨分化能機能強化の間葉系幹細胞は、Osx(SP7)、c-kit、CD24、CD70及びSFRP2からなる群より選択される少なくとも1つの遺伝子を発現し、具体的には、Osx(SP7)、c-kit、CD24、CD70及びSFRP2をいずれも発現しうる。
さらに具体的には、前記骨分化能機能強化の間葉系幹細胞は、骨形成間葉系幹細胞においてのみ特異的に発現されるマーカーとして、Osx(SP7)、胎児間葉系幹細胞マーカーとして、c-kit、細胞表面マーカーとして、CD24及びCD70、骨分化マーカーとして、SFRP2を、少なくとも、約20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、98%または約99%発現するものであり得る。
本明細書において、用語「陽性」とは、幹細胞標識と係わり、その標識が基準になる他の幹細胞(例えば、臍帯ワルトンジェリー由来の間葉系幹細胞(CordSTEM)、及び成人骨髄由来の間葉系幹細胞(BM-MSC))と比較したとき、さらに多くの量、またはさらに高濃度で存在するものを意味しうる。すなわち、細胞は、ある標識が、細胞の内部または表面に存在するために、その標識を利用し、その細胞を、1以上の他の細胞類型と区別することができれば、その標識について陽性になる。また、細胞が背景値よりさらに大きい値でもって、信号、例えば、細胞測定装置の信号を出すことができるほどの量でもってその標識を有しているということを意味しうる。例えば、細胞を、CD90に特異的な抗体でもって検出可能に標識し、該抗体からの信号が、対照群(例えば、背景値)より検出可能にさらに大きければ、その細胞は、「CD90+」である。
本明細書において、用語「陰性」とは、特定細胞表面標識に特異的な抗体を使用しても、背景値に比較し、その標識を検出することができないものを意味する。例えば、CD34に特異的な抗体でもって細胞を検出可能に標識することができなければ、その細胞は、「CD34-」である。
また、一態様において、前記骨分化能機能強化の間葉系幹細胞は、臍帯ワルトンジェリー由来の間葉系幹細胞、または成人骨髄由来の間葉系幹細胞に比べ、KITLG、CXCL12、HES4、TWIST1、BMP2、BMPR1B、NOG及びALPLからなる群より選択される少なくとも1つの遺伝子が過発現されるものでもあり、具体的には、臍帯ワルトンジェリー由来の間葉系幹細胞、または成人骨髄由来の間葉系幹細胞に比べ、KITLG、CXCL12、HES4、TWIST1、BMP2、BMPR1B、NOG及びALPLが、いずれも過発現されるものであり得る。
さらに具体的には、前記骨分化能機能強化の間葉系幹細胞は、胎児間葉系幹細胞マーカーとして、KITLG及びCXCL12、骨分化マーカーとして、HES4、TWIST1、BMP2、BMPR1B、NOG及びALPLを、臍帯ワルトンジェリー由来の間葉系幹細胞、または成人骨髄由来の間葉系幹細胞に比べて過発現するものであり得る。
前記間葉系幹細胞は、代案として、その培養物、溶解物またはその抽出物が利用されうる。前記培養物、前記溶解物または前記抽出物は、細胞とそのままを利用し難い場合、有用な代案にもなり、タンパク質などを含む細胞の構成成分を含んでいるので、本来の細胞と類似しているか、あるいはそれと同等な生物学的活性を示すことができる。前記溶解物または前記抽出物は、商業的に利用可能な細胞溶解キットまたは細胞抽出キットなどを利用して得ることができる。
前記骨分化能機能強化の間葉系幹細胞は、他の間葉系幹細胞(例えば、臍帯ワルトンジェリー由来の間葉系幹細胞(CordSTEM)、成人骨髄由来の間葉系幹細胞(BM-MSC)、及び胚芽幹細胞由来の間葉系幹細胞(ES-MSC))に比べ、連続された継代培養にも増殖能が維持され、核型安定性が維持され、商用化に安全であり、量産が容易である。具体的には、前記間葉系幹細胞は、少なくとも20継代まで培養されても、増殖能が維持され、少なくとも24継代まで培養されても、核型安定性が維持されうる。
また、一様相による前記骨分化能機能強化の間葉系幹細胞は、軟骨細胞分化能、脂肪細胞分化能及び神経細胞分化能にもすぐれ、特に、骨分化能の場合、他の間葉系幹細胞に比べて顕著にすぐれており、具体的には、臍帯ワルトンジェリー由来の間葉系幹細胞(CordSTEM)、成人骨髄由来の間葉系幹細胞(BM-MSC)、胚芽幹細胞由来の間葉系幹細胞(ES-MSC)に比べて著しく骨分化能にすぐれている。
一態様において、前記骨分化能機能強化の間葉系幹細胞は、HLAクラスIを発現しないものであり得る。
具体的には、前記骨分化能機能強化の間葉系幹細胞がbFGF添加培地で培養される場合、HLAクラスIが発現される細胞が5%以下に低減されうる。従って、一様相による間葉系幹細胞は、免疫拒否反応によって死滅される細胞が少なく、同種細胞治療時、細胞生存率が高い。
また、一態様において、前記骨分化能機能強化の間葉系幹細胞は、臍帯ワルトンジェリー由来の間葉系幹細胞、または成人骨髄由来の間葉系幹細胞に比べ、ABL1、IGFBP-7、MMP-1、GLO-1、プログラニュリン(progranulin)、アミリン(amylin)、BMX、ALPP、FAP、ADAMTS-L2、SPARC、TLR1、ガレクチン-3、beta IG-H3、HB-EGF、11b-HSD1、PTHLP、ACTH、アクチビンA、GDF11及びGDF3からなる群より選択される少なくとも1つのポリペプチドが過分泌(over-secretion)されるものでもあり、具体的には、ABL1、IGFBP-7、MMP-1、GLO-1、プログラニュリン(progranulin)、アミリン(amylin)、BMX、ALPP、FAP、ADAMTS-L2、SPARC、TLR1、ガレクチン-3、beta IG-H3、HB-EGF、11b-HSD1、PTHLP、ACTH、アクチビンA、GDF11及びGDF3が、いずれも臍帯ワルトンジェリー由来の間葉系幹細胞、または成人骨髄由来の間葉系幹細胞に比べて過分泌されるものであり得る。
また、前述の過分泌は、具体的には、細胞外培養液に過分泌されるものであり得る。
前記用語「ポリペプチド(polypeptide)」とは、アミド結合(または、ペプチド結合)によって連結された2個以上のアミノ酸によってなるポリマーを意味する。前記ポリペプチドのアミノ酸配列と、それぞれ約70%以上、約75%以上、約80%以上、約85%以上、約90%以上、約92%以上、約95%以上、約97%以上、約98%以上または約99%以上の配列相同性を有するポリペプチドを含むものであり得る。
前記用語「相同性(homology)」とは、野生型アミノ酸配列との類似程度を示すためのものであり、そのような相同性の比較は、当業界で周知されている比較プログラムを利用して行い、2個以上の配列間相同性を百分率(%)で計算しうる。
また、一態様において、前記幹細胞は、CD90を異形性(heterogeneous)に発現しうる。
具体的には、前記骨分化能機能強化の間葉系幹細胞は、胎児の骨組織由来でもあり、前記胎児の組織は、頭部(skull)または頭蓋冠(calvaria)であり得る。また、CD90の発現が高い細胞群と、CD90の発現が低い細胞群とを含むものでもあり、それは、培地内bFGF添加いかんにより、さらに明らかに示されうる。
他の態様は、前記骨分化能機能強化の間葉系幹細胞を含む骨疾患の予防用または治療用の薬学的組成物を提供する。
前記「骨分化能機能強化の間葉系幹細胞」とは、前述の範囲内であり得る。
前記骨疾患は、例えば、骨粗鬆症、骨折、骨不癒合、骨形成不全、骨減少症、骨融解性転移、老人性脊椎後彎症、パジェット病、骨萎縮、骨軟化症、骨関節炎、歯周疾患、くる病、無形成骨疾患、癌細胞の骨転移によって引き起こされる骨損傷、繊維異形成症、マッキューン・オルブライト症侯群、骨奇形、及び骨異形成症からなる群より選択される少なくとも1つの骨疾患でもあり、望ましくは、骨粗鬆症、骨折、繊維異形成症、マッキューン・オルブライト症侯群、骨不癒合及び骨形成不全からなる群より選択される少なくとも1つの骨疾患でもあり、さらに望ましくは、骨粗鬆症であり得る。
用語「予防」とは、一様相による薬学的組成物の投与により、個体の骨疾患を抑制させるか、あるいは発病を遅延させる全ての行為を意味しうる。
用語「治療」とは、一様相による薬学的組成物の投与により、個体の骨疾患に対する症状が好転するか、あるいは良好に変更される全ての行為を意味しうる。
一様相によれば、前記骨分化能機能強化の間葉系幹細胞は、他の間葉系幹細胞対比で、増殖能にすぐれ、増殖することにより、核型安定性にもすぐれ、骨分化能に非常にすぐれ、骨形成能が顕著である。前述の顕著な骨形成能を基に、骨密度、骨細胞数、骨体積をいずれも増大させ、顕著な骨疾患治療効果を示すことができる。
また、一態様において、前記薬学的組成物は、前記骨分化能機能強化の間葉系幹細胞以外に、他の骨疾患の予防用または治療用の薬学的組成物をさらに含むものであり得る。
すなわち、前記薬学的組成物は、従来に知られている他の骨疾患の予防用または治療用の組成物、または新たに開発される他の骨疾患の予防用または治療用の組成物と混合して提供されうる。
前記薬学的組成物が、他の骨疾患の予防用または治療用の組成物を含む場合、副作用なしに、最小限の量でもって、最大効果を得ることができる量が混合されることが重要であり、それは、当業者によって容易に決定されうる。
前記薬学的組成物が、他の骨疾患の予防用または治療用の組成物をさらに含む場合、前記骨分化能機能強化の間葉系幹細胞のみを有効成分として含む場合より、骨疾患の予防または治療の効果がさらに顕著になる相乗効果が示されうる。
また、一態様において、前記薬学的組成物は、単独投与、または他の骨疾患の予防用または治療用の組成物と併用投与されるものであり得る。
前述の他の骨疾患の予防用または治療用の組成物は、従来に知られている他の骨疾患の予防用または治療用の組成物、または新たに開発される他の骨疾患の予防用または治療用の組成物であり得る。
前記薬学的組成物は、他の骨疾患の予防用または治療用の組成物と併行して投与され、同時、別途または順次に投与され、単一投与されたり、多重投与されたりしうる。前述の要素をいずれも考慮し、副作用なしに、最小限の量でもって、最大効果を得ることができる量を投与することが重要であり、それは、当業者によって容易に決定されうる。
前記薬学的組成物が、他の骨疾患の予防用または治療用の組成物と併用投与される場合、前記薬学的組成物が単独投与される場合より、骨疾患の予防または治療の効果がさらに顕著になる相乗効果が示されうる。
用語「投与」とは、適切な方法でもって、個体に所定物質を導入させることを意味し、「個体」とは、骨疾患を保有しうるヒトを含む鼠、マウス、家畜のような全ての生物を意味する。具体的な例として、ヒトを含む哺乳動物であり得る。
一態様において、薬学的組成物の投与経路は、以下のところに限定されるものではないが、口腔、静脈内、筋肉内、動脈内、骨膜内または骨髄内、硬膜内、心臓内、経皮、皮下、腹腔内、鼻腔内、腸管、局所、舌下または直腸が含まれる。
前記薬学的組成物は、薬学的に有効な量で投与される。用語「薬学的に有効な量」とは、医学的治療に適用可能な合理的な受恵/危険の比率で疾患を治療するに十分な量を意味し、有効用量レベルは、患者の年齢・性別・状態・体重、体内への活性成分の吸収度、不活性率、排泄速度、患者疾患の種類・重症度、薬物の活性、薬物に対する敏感度、投与時間・投与経路及び排出比率、治療期間、肥満の重症度、同時使用される薬物を含む要素、並びにその他医学分野に周知されている要素によっても決定され、例えば、前記薬学的組成物は、0.001mg/kg/日ないし1,000mg/kg/日で投与され、薬学的組成物に含まれた骨分化能機能強化の間葉系幹細胞、及び投与対象個体を基準とするとき、10細胞/kgないし10細胞/kg、10細胞/kgないし10細胞/kg、10細胞/kgないし10細胞/kg、10細胞/kgないし10細胞/kg、または10細胞/kgないし10細胞/kgのレベルで投与されるものであり得る。
さらに他の態様は、前記骨分化能機能強化の間葉系幹細胞を含むエストロゲン欠乏症侯群の予防用または治療用の薬学的組成物を提供する。
前記「骨分化能機能強化の間葉系幹細胞」とは、前述の範囲内であり得る。
前記エストロゲン欠乏症侯群は、例えば、エストロゲン欠乏による、顔面紅潮、発汗、不眠症、神経過敏、鬱病、眩暈症、集中障害、短期記憶障害、不安、記憶力減退、心悸亢進、筋肉痛、関節痛、皮膚の乾燥及び萎縮、膣乾燥症、膣萎縮、下部尿道萎縮、膣炎、子宮萎縮、膀胱炎、排尿痛、急尿、肥満、第2型糖尿病、高脂血症、動脈硬化、脂肪肝、急な心臓拍動変化、睡眠障害、自信感と性的欲求との喪失、骨粗鬆症、アテローム性心臓疾患、静脈血栓症、不規則な生理周期、不規則な生理量、不規則な生理期間、多汗症、耳鳴、高血圧、消火器障害、頭痛、認知機能障害、疲労感、感情起伏、アルツハイマー病、性交痛、短期記憶障害、性欲減退、血流障害、並びに皮膚老化からなる群より選択される少なくとも1つの症状を示すものでもあり、望ましくは、エストロゲン欠乏による、肥満及び第2型糖尿病からなる群より選択される少なくとも1つの症状を示すことでもあり、さらに望ましくは、エストロゲン欠乏による、骨粗鬆症及び肥満症状を示すことであり得る。
用語「予防」とは、一様相による薬学的組成物の投与により、個体のエストロゲン欠乏症侯群を抑制させるか、あるいは発病を遅延させる全ての行為を意味しうる。
用語「治療」とは、一様相による薬学的組成物の投与により、個体のエストロゲン欠乏症侯群に対する症状が好転するか、あるいは良好に変更される全ての行為を意味しうる。
一態様によれば、前記骨分化能機能強化の間葉系幹細胞は、他の間葉系幹細胞対比で、増殖能にすぐれ、増殖することにより、核型安定性にもすぐれ、骨分化能に非常にすぐれ、脂肪細胞の増加を抑制する。それを介し、前記骨分化能機能強化の間葉系幹細胞は、エストロゲン欠乏症侯群の予防または治療の効果を示すことができる。
また、一態様において、前記薬学的組成物は、前記骨分化能機能強化の間葉系幹細胞以外に、他のエストロゲン欠乏症侯群の予防用または治療用の薬学的組成物をさらに含むものであり得る。
すなわち、前記薬学的組成物は、従来に知られている他のエストロゲン欠乏症侯群の予防用または治療用の組成物、または新たに開発される他のエストロゲン欠乏症侯群の予防用または治療用の組成物と混合して提供されうる。
前記薬学的組成物が、他のエストロゲン欠乏症侯群の予防用または治療用の組成物を含む場合、副作用なしに、最小限の量でもって、最大効果を得ることができる量が混合されることが重要であり、それは、当業者によって容易に決定されうる。
前記薬学的組成物が、他のエストロゲン欠乏症侯群の予防用または治療用の組成物をさらに含む場合、前記骨分化能機能強化の間葉系幹細胞のみを有効成分として含む場合より、エストロゲン欠乏症侯群の予防または治療の効果がさらに顕著になる相乗効果が示されうる。
また、一態様において、前記薬学的組成物は、単独投与、または他のエストロゲン欠乏症侯群の予防用または治療用の組成物と併用投与されるものであり得る。
前述の他のエストロゲン欠乏症侯群の予防用または治療用の組成物は、従来に知られている他のエストロゲン欠乏症侯群の予防用または治療用の組成物、または新たに開発される他のエストロゲン欠乏症侯群の予防用または治療用の組成物であり得る。
前記薬学的組成物は、他のエストロゲン欠乏症侯群の予防用または治療用の組成物と併行して投与され、同時、別途または順次に投与され、単一投与されたり、多重投与されたりしうる。前記要素をいずれも考慮し、副作用なしに、最小限の量でもって、最大効果を得ることができる量を投与することが重要であり、それは、当業者によって容易に決定されうる。
前記薬学的組成物が、他のエストロゲン欠乏症侯群の予防用または治療用の組成物と併用投与される場合、前記薬学的組成物が単独投与される場合より、エストロゲン欠乏症侯群の予防または治療の効果がさらに顕著になる相乗効果が示されうる。
用語「投与」とは、適切な方法でもって、個体に所定物質を導入させることを意味し、「個体」とは、エストロゲン欠乏症侯群を保有しうるヒトを含む鼠、マウス、家畜のような全ての生物を意味する。具体的な例として、ヒトを含む哺乳動物であり得る。
前記薬学的組成物は、有効成分を単独で含むか、あるいは1以上の薬学的に許容可能な担体、賦形剤または希釈剤を含む薬学的組成物として提供されうる。
具体的には、前記担体は、例えば、コロイド懸濁液、粉末、食塩水、脂質、リポソーム、微小球体(microspheres)またはナノ球形粒子であり得る。それらは、運搬手段と複合体を形成するか、あるいは関連することができ、脂質、リポソーム、微細粒子、金、ナノ粒子、ポリマー、縮合反応剤、多糖類、ポリアミノ酸、デンドリマー、サポニン、吸着増進物質または脂肪酸のような当業界に公知された運搬システムを使用して生体内運搬されうる。
前記薬学的組成物が製剤化される場合には、一般的に使用される潤滑剤、甘味剤、香味剤、乳化剤、懸濁液剤、保存剤、充填剤、増量剤、結合剤、湿潤剤、崩壊剤、界面活性剤のような希釈剤または賦形剤を使用して調製されうる。経口投与のための固形製剤には、錠剤、丸剤、散剤、顆粒剤、カプセル剤などが含まれ、そのような固形製剤は、前記組成物に少なくとも1以上の賦形剤、例えば、澱粉、カルシウムカーボネート(calcium carbonate)、スクロース(sucrose)またはラクトース(lactose)、ゼラチンなどを混ぜて調製されうる。また、単純な賦形剤以外に、ステアリン酸マグネシウム、タルクのような潤滑剤も使用されうる。経口のための液状製剤としては、懸濁液剤、内用液剤、乳剤、シロップ剤などがあり、頻繁に使用される単純希釈剤である水、リキッドパラフィン以外に、さまざまな賦形剤、例えば、湿潤剤、甘味剤、芳香剤、保存剤などが含まれるものであり得る。非経口投与のための製剤には、滅菌された水溶液、非水性溶剤、懸濁液剤、乳剤、凍結乾燥製剤、坐剤が含まれるものであり得る。非水性溶剤、懸濁液剤としては、プロピレングリコール(propylene glycol)、ポリエチレングリコール、オリーブオイルのような植物性油、オレイン酸エチルのような注射可能なエステルなどが使用されうる。坐剤の基剤としては、ウイテプゾール(Witepsol(登録商標))、マクロゴール、トゥイーン(Tween(登録商標))61、カカオ脂、ラウリン脂、グリセロゼラチンなどが使用され、点眼剤形態に製造されるとき、公知の希釈剤または賦形剤などが使用されうる。
一態様において、薬学的組成物の投与経路は、以下のところに限定されるものではないが、口腔、静脈内、筋肉内、動脈内、骨髄内、硬膜内、心臓内、経皮、皮下、腹腔内、鼻腔内、腸管、局所、舌下または直腸が含まれる。
前記薬学的組成物は、薬学的に有効な量で投与される。用語「薬学的に有効な量」とは、医学的治療に適用可能な合理的な受恵/危険の比率で疾患を治療するに十分な量を意味し、有効用量レベルは、患者の年齢・性別・状態・体重、体内への活性成分の吸収度、不活性率、排泄速度、患者疾患の種類・重症度、薬物の活性、薬物に対する敏感度、投与時間・投与経路及び排出比率、治療期間、肥満の重症度、同時使用される薬物を含む要素、並びにその他医学分野に周知されている要素によっても決定され、例えば、前記薬学的組成物は、0.001mg/kg/日ないし1,000mg/kg/日で投与され、薬学的組成物に含まれた骨分化能機能強化の間葉系幹細胞、及び投与対象個体を基準とするとき、10細胞/kgないし10細胞/kg、10細胞/kgないし10細胞/kg、10細胞/kgないし10細胞/kg、10細胞/kgないし10細胞/kg、または10細胞/kgないし10細胞/kgのレベルで投与されるものであり得る。
さらに他の態様は、前記骨分化能機能強化の間葉系幹細胞を含む骨疾患の予防用または改善用の健康機能食品を提供する。
前記「骨分化能機能強化の間葉系幹細胞」、「骨疾患」、「予防」などは、前述の範囲内であり得る。
用語「改善」とは、治療される状態と係わるパラメータ、例えば、症状の程度を少なくとも低減させる全ての行為を意味しうる。このとき、前記健康機能食品は、骨疾患の予防または改善のために、当該疾病の発病段階以前またはその発病後、治療のための薬剤と同時、または別個に使用されうる。
一態様において、前記健康機能食品は、他の骨疾患の予防用または改善用の健康機能食品をさらに含むものであり得る。
前記健康機能食品は、従来に知られている他の骨疾患の予防用または改善用の健康機能食品、または新たに開発される他の骨疾患の予防用または改善用の健康機能食品と混合して提供されうる。
前記健康機能食品が、他の骨疾患の予防用または改善用の健康機能食品を含む場合、副作用なしに、最小限の量でもって、最大効果を得ることができる量が混合されることが重要であり、それは、当業者によって容易に決定されうる。
前記健康機能食品が、他の骨疾患の予防用または改善用の健康機能食品をさらに含む場合、前記骨分化能機能強化の間葉系幹細胞のみを有効成分として含む場合より、骨疾患の予防または改善の効果がさらに顕著になる相乗効果が示されうる。
前記健康機能食品は、従来に知られた他の骨疾患の予防用または改善用の健康機能食品、または新たに開発される他の骨疾患の予防用または改善用の健康機能食品と併行して摂取され、同時、別途または順次に摂取され、単一摂取または多重摂取されうる。前記要素をいずれも考慮し、副作用なしに、最小限の量でもって、最大効果を得ることができる量を摂取することが重要であり、それは、当業者によって容易に決定されうる。
前記健康機能食品が、他の骨疾患の予防用または改善用の健康機能食品と併用摂取される場合、前記健康機能食品を単独摂取する場合より、骨疾患の予防または改善の効果がさらに顕著になる相乗効果が示されうる。
さらに他の態様は、前記骨分化能機能強化の間葉系幹細胞を含むエストロゲン欠乏症侯群の予防用または改善用の健康機能食品を提供する。
前記「骨分化能機能強化の間葉系幹細胞」、「エストロゲン欠乏症侯群」、「予防」などは、前述の範囲内であり得る。
用語「改善」とは、治療される状態と係わるパラメータ、例えば、症状の程度を少なくとも低減させる全ての行為を意味しうる。このとき、前記健康機能食品は、エストロゲン欠乏症侯群の予防または改善のために、当該疾病の発病段階以前、またはその発病後、治療のための薬剤と同時または別個に使用されうる。
一態様において、前記健康機能食品は、他のエストロゲン欠乏症侯群の予防用または改善用の健康機能食品をさらに含むものであり得る。
前記健康機能食品は、従来に知られている他のエストロゲン欠乏症侯群の予防用または改善用の健康機能食品、または新たに開発される他のエストロゲン欠乏症侯群の予防用または改善用の健康機能食品と混合して提供されうる。
前記健康機能食品が、他のエストロゲン欠乏症侯群の予防用または改善用の健康機能食品を含む場合、副作用なしに、最小限の量でもって、最大効果を得ることができる量が混合されることが重要であり、それは、当業者によって容易に決定されうる。
前記健康機能食品が、他のエストロゲン欠乏症侯群の予防用または改善用の健康機能食品をさらに含む場合、前記骨分化能機能強化の間葉系幹細胞のみを有効成分として含む場合より、エストロゲン欠乏症侯群の予防または改善の効果がさらに顕著になる相乗効果が示されうる。
前記健康機能食品は、従来に知られた他のエストロゲン欠乏症侯群の予防用または改善用の健康機能食品、または新たに開発される他のエストロゲン欠乏症侯群の予防用または改善用の健康機能食品と併行して摂取され、同時、別途または順次に摂取され、単一摂取または多重摂取されうる。前記要素をいずれも考慮し、副作用なしに、最小限の量でもって、最大効果を得ることができる量を摂取することが重要であり、それは、当業者によって容易に決定されうる。
前記健康機能食品が、他のエストロゲン欠乏症侯群の予防用または改善用の健康機能食品と併用摂取される場合、前記健康機能食品を単独摂取する場合より、エストロゲン欠乏症侯群の予防または改善の効果がさらに顕著になる相乗効果が示されうる。
前記健康機能食品において、有効成分は、食品にそのまま添加されるか、あるいは他の食品または食品成分と共に使用され、一般的な方法により、適切に使用されうる。有効成分の混合量は、その使用目的(予防用または改善用)により、適切に決定されうる。一般的に、食品または飲料の製造時、前記健康機能食品は、原料に対し、具体的には、約15重量%以下、さらに具体的には、約10重量%以下の量で添加されうる。しかしながら、健康及び衛生を目的とするか、あるいは健康調節を目的とする長期間の摂取である場合には、前述の量は、前記範囲以下であり得る。
前記健康機能食品は、担体、希釈剤、賦形剤及び添加剤のうち1以上をさらに含み、錠剤、丸剤、散剤、顆粒剤、粉末剤、カプセル剤及び液剤の剤形によってなる群のうちから選択された一つに剤形されうる。一様相による間葉系幹細胞を添加しうる食品としては、各種食品類、粉末、顆粒、錠剤、カプセル、シロップ剤、飲料、ガム、茶、ビタミン複合剤、健康機能性食品類などがある。
前述の担体、賦形剤、希釈剤及び添加剤の具体的な例としては、ラクトース、デキストロース、ショ糖、ソルビトール、マンニトール、エリトリトール、澱粉、アカシアガム、リン酸カルシウム、アルジネート、ゼラチン、カルシウムホスフェート 、ケイ酸カルシウム、微晶性セルロース、ポリビニルピロリドン、セルロース、ポリビニルピロリドン、メチルセルロース、水、砂糖シロップ、メチルセルロース、メチルヒドロキシベンゾエート、プロピルヒドロキシベンゾエート、滑石、ステアト酸マグネシウム及びミネラルオイルによってなる群から選択される少なくとも一つであり得る。
前記健康機能食品は、前記有効成分を含む以外に、特別な制限なしに、他の成分を必須成分として含むものであり得る。例えば、通常の飲料と共に、さまざまな香味剤または天然炭水化物などを追加成分として含むものであり得る。前述の天然炭水化物の例は、モノサッカライド、例えば、ブドウ糖、果糖など;ジサッカライド、例えば、マルトース、ショ糖など;及びポリサッカライド、例えば、デキストリン、シクロデキストリンのような一般的な糖:及びキシリトール、ソルビトール、エリトリトールのような糖アルコールであり得る。前述のところ以外の香味剤として、天然香味剤(ソーマチン、ステビア抽出物(例えば、レバウジオシドA、グリチルリチンなど))及び合成香味剤(サッカリン、アスパルテームなど)を、利をもって使用することができる。前記天然炭水化物の比率は、当業者の選択によって適切に決定されうる。
前述のところ以外にも、一様相による健康機能食品は、さまざまな栄養剤、ビタミン、鉱物(電解質)、合成風味剤及び天然風味剤のような風味剤、着色剤及び充填剤(チーズ、チョコレートなど)、ペクチン酸及びその塩、アルギン酸及びその塩、有機酸、保護性コロイド増粘剤、pH調節剤、安定化剤、防腐剤、グリセリン、アルコール、炭酸飲料に使用される炭酸化剤などを含むものであり得る。そのような成分は、独立して、または組み合わせて使用され、そのような添加剤の比率も、当業者によって適切に選択されうる。
さらに他の態様は、前記骨分化能機能強化の間葉系幹細胞を連続して継代培養する段階を含む、骨分化能機能強化の間葉系幹細胞の大量製造方法を提供する。
前記「骨分化能機能強化の間葉系幹細胞」などは、前述の範囲内であり得る。
前記「継代培養」とは、本来、培養物における一部細胞を、新たな培養培地に移して作られた新たな細胞または微生物を培養することを意味し、該継代培養を介し、細胞または微生物細胞の数を増加させるか、あるいは細胞株の寿命を延長させることができる。
前述の「連続しての継代培養」とは、本来の細胞または微生物の形質が変わっていない状態で継代培養されることを意味する。
前述の骨分化能機能強化の間葉系幹細胞は、一般的な間葉系幹細胞と異なり、連続して継代培養されるにもかかわらず、本来の形質、すなわち、骨分化能、脂肪細胞分化能、軟骨細胞分化能、神経細胞分化能、少ない免疫拒否反応、骨疾患及び/またはエストロゲン欠乏症侯群の予防または治療の効果は、低下されず、核型安定性を維持しうる。
一様相による大量製造方法によれば、骨分化能機能強化の間葉系幹細胞を大量に増殖させることができ、骨分化能機能強化の間葉系幹細胞を商用化させるところに貢献可能である。
さらに他の態様は、前記骨分化能機能強化の間葉系幹細胞を、それを必要とする個体に投与する段階を含むエストロゲン欠乏症侯群の予防方法または治療方法を提供する。
前述の「骨分化能機能強化の間葉系幹細胞」、「個体」、「投与」、「エストロゲン欠乏症侯群」、「予防」、「治療」などは、前述の範囲内であり得る。
さらに他の態様は、前記骨分化能機能強化の間葉系幹細胞の骨疾患の予防用途または治療用途を提供する。
前述の「骨分化能機能強化の間葉系幹細胞」、「骨疾患」、「予防」、「治療」などは前述の範囲内であり得る。
さらに他の態様は、前述の骨分化能機能強化の間葉系幹細胞のエストロゲン欠乏症侯群の予防用途または治療用途を提供する。
前述の「骨分化能機能強化の間葉系幹細胞」、「エストロゲン欠乏症侯群」、「予防」、「治療」などは、前述の範囲内であり得る。
一様相による骨分化能機能強化の間葉系幹細胞は、骨分化能、脂肪細胞分化能、軟骨細胞分化能、神経細胞分化能にすぐれており、特に、骨分化能の場合、他由来の間葉系幹細胞よりも顕著にすぐれている。また、前述の骨分化能機能強化の間葉系幹細胞は、免疫拒否反応が少なく、骨疾患及びエストロゲン欠乏症侯群に、予防または治療の効果を示すことができる。さらには、前述の骨分化能機能強化の間葉系幹細胞は、連続した継代培養にもかかわらず、増殖能が維持され、核型安定性が維持されるが、商用化に安全であり、量産が可能であるという長所がある。
胎児間葉系幹細胞(Fetal MSC:fetal mesenchymal stem cell)由来骨分化能機能強化の間葉系幹細胞の増殖を示す図であり、具体的には、Fetal MSC由来骨分化能機能強化の間葉系幹細胞の形態を示す図である。 胎児間葉系幹細胞(Fetal MSC:fetal mesenchymal stem cell)由来骨分化能機能強化の間葉系幹細胞の増殖を示す図であり、具体的には、Fetal MSC由来骨分化能機能強化の間葉系幹細胞の成長曲線及び予想細胞数を示す図である。 Fetal MSC由来骨分化能機能強化の間葉系幹細胞の分化能を示す図であり、具体的には、Aは、Fetal MSC由来骨分化能機能強化の間葉系幹細胞の骨分化を示し、Bは、Fetal MSC由来骨分化能機能強化の間葉系幹細胞の脂肪細胞分化を示し、Cは、Fetal MSC由来骨分化能機能強化の間葉系幹細胞の軟骨細胞分化を示し、Dは、Fetal MSC由来骨分化能機能強化の間葉系幹細胞の神経細胞分化を示す。 胎児の頭部(skull)組織由来骨分化能機能強化の間葉系幹細胞と、手足(limb)組織由来骨分化能機能強化の間葉系幹細胞との分化能を比較した図である。 骨分化能を比較した図であり、具体的には、MSCの多様な起源の骨分化を示す図である。 骨分化能を比較した図であり、具体的には、Fetal MSC由来骨分化能機能強化の間葉系幹細胞とBM-MSC(bone marrow-mesenchymal stem cell)との骨分化能を比較したところを示す図である。 骨分化能を比較した図であり、具体的には、Fetal MSC由来骨分化能機能強化の間葉系幹細胞の骨分化過程において、骨形成マーカーの遺伝子発現を示す図である。 Fetal MSC由来骨分化能機能強化の間葉系幹細胞の染色体分析を示す図である。 FACS分析により、Fetal MSC由来骨分化能機能強化の間葉系幹細胞の表面マーカー発現を示す図であり、具体的には、間葉系幹細胞マーカーを使用してFACS分析が行われた。 FACS分析により、Fetal MSC由来骨分化能機能強化の間葉系幹細胞の表面マーカー発現を示す図であり、具体的には、万能幹細胞マーカーを使用してFACS分析が行われた。 FACS分析により、Fetal MSC由来骨分化能機能強化の間葉系幹細胞の表面マーカー発現を示す図であり、具体的には、造血母細胞マーカーを使用してFACS分析が行われた。 FACS分析により、Fetal MSC由来骨分化能機能強化の間葉系幹細胞の表面マーカー発現を示す図であり、具体的には、ヒト白血球抗原を使用してFACS分析が行われた。 間葉系幹細胞の多様な由来のRNAシークエンシング分析を示す図であり、具体的には、クラスタリングヒートマップ(clustering heat map)及び主要成分分析を示す図である。 間葉系幹細胞の多様な由来のRNAシークエンシング分析を示す図であり、具体的には、差別的に発現された遺伝子分析を示す図である。 間葉系幹細胞の多様な由来のRNAシークエンシング分析を示す図であり、具体的には、mRNA発現を示す図である。 間葉系幹細胞の多様な由来のRNAシークエンシング分析を示す図であり、具体的には、mRNA発現を示す図である。 分泌体分析を示す図であり、具体的には、クラスタリングヒートマップ(clustering heat map)及び主要成分分析を示す図である。 分泌体分析のための散布図(scatter plot)を示した図であり、Fetal MSC(+)と成人骨由来MSCとを比較した結果を示した図である。 分泌体分析のための散布図(scatter plot)を示した図であり、Fetal MSC(+)と臍帯ワルトンジェリー由来の間葉系幹細胞(CordSTEM)とを比較した結果を示した図である。 分泌体分析のための散布図(scatter plot)を示した図であり、Fetal MSC(+)とFetal MSC(-)とを比較した結果を示した図である。 CD90の異形成能を、FACS分析を介して確認した図であり、具体的には、FACS分析を示す図である。 CD90の異形成能を、FACS分析を介して確認した図であり、具体的には、胎児の骨組織に対するFACS分析結果及び骨分化レベルを示す図である。 CD90の異形成能を、FACS分析を介して確認した図であり、具体的には、胎児の皮膚組織に対するFACS分析結果及び骨分化レベルを示す図である。 Fetal MSC由来骨分化能機能強化の間葉系幹細胞の骨保護能を確認するための実験計画を示す図である。 Fetal MSC由来骨分化能機能強化の間葉系幹細胞の骨保護を示す図であり、具体的には、図22Aはマイクロコンピュータ断層撮影(micro-computerized tomography)を介して得られたイメージを示した図である。 Fetal MSC由来骨分化能機能強化の間葉系幹細胞の骨保護を示す図であり、具体的には、図22Aにおいて得られたイメージから、骨体積、海綿骨髄及び骨密度を計算した結果を示す図である。 Fetal MSC由来骨分化能機能強化の間葉系幹細胞のエストロゲン欠乏症の保護を示した図である。 Fetal MSC由来骨分化能機能強化の間葉系幹細胞のエストロゲン欠乏症の保護を示した図であり、脂肪組織の分析を示す図である。
以下、本発明について、実施例を介してさらに詳細に説明する。しかしながら、それら実施例は、本発明について例示的に説明するためのものであり、本発明の範囲は、それら実施例に限定されるものではない。
実施例
実施例1.bFGF(basic fibroblast growth factor)添加剤の存在下及び不在下における胎児間葉系幹細胞(Fetal MSC)由来骨分化能機能強化の間葉系幹細胞の増殖
bFGF(basic fibroblast growth factor)添加剤の存在下及び不在下において、Fetal MSC由来骨分化能機能強化の間葉系幹細胞の増殖を確認し、Fetal MSC由来骨分化能機能強化の間葉系幹細胞は、bFGF添加剤存在(図1下段)下及び不在(図1上段)以下において培養培地に拡張された。Fetal MSCは、継代培養され、示されているように、3日ないし4日にごとに細胞数を計数した。その結果、図1のように、Fetal MSC由来骨分化能機能強化の間葉系幹細胞の形態を確認することができた。
また、2個の他のFetal MSC由来骨分化能機能強化の間葉系幹細胞株(fMSC_001、fMSC_002)を確認し、Fetal MSC由来骨分化能機能強化の間葉系幹細胞の成長曲線(図2の上段)及び予想細胞数(図2下段)は、図2に示されている。
図1及び図2について述べれば、Fetal MSC由来骨分化能機能強化の間葉系幹細胞は、bFGFの添加有無に係わりなく、間葉系幹細胞の形態学的特性である紡錘形のモルフォロジーを有することを確認することができた。
ただし、成人由来MSC(BM-MSC、AD-MSC)、新生児(neonatal)由来のMSC(umbilical cord MSC、placental MSC、UC blood MSC)に比べ、増殖能にすぐれ、20継代まで増殖能が維持されることを確認することができた。
それは、量産工程の側面において、18継代後、10細胞基準で、60億バイアル以上生産可能であることを示す。
実施例2.Fetal MSC由来骨分化能機能強化の間葉系幹細胞の分化能
bFGF添加剤の存在下及び不在下のFetal MSC由来骨分化能機能強化の間葉系幹細胞の分化能を確認するために、骨分化能(図3A)、脂肪細胞分化能(図3B)、軟骨細胞分化能(図3C)及び神経細胞分化能(図3D)を確認した。
具体的には、Fetal MSC由来骨分化能機能強化の間葉系幹細胞を、bFGF存在(下段)下及びbFGF不在(上段)以下において、培養培地に拡張させた。
骨分化能を確認するために、Fetal MSC由来骨分化能機能強化の間葉系幹細胞を、骨分化培地(StemPro(登録商標) Osteogenesis Differentiation Kit)において14日間培養した。分化後、細胞外カルシウム沈着物をアリザリンレッド(Alizarin Red)で染色した(図3のA)。
また、脂肪細胞分化能を確認するために、Fetal MSC由来骨分化能機能強化の間葉系幹細胞を、脂肪細胞分化培地(StemPro(登録商標) Adipogenesis Differentiation Kit)において10日間培養した。分化後、脂肪滴をオイルレッド(Oil Red)で染色した(図3のB)。
また、軟骨細胞分化能を確認するために、細胞ペレット(2.5×10細胞/ペレット)を、軟骨細胞分化培地(DMEM/high-glucose supplemented with 1% FBS、1X ITS+Premix、10ng/mL TGF-β1、10μMデキサメタゾン(dexamethasone)、1μM ascorbate-2-phosphate、1%ピルビン酸ナトリウム(sodium pyruvate)、1X NEAA及び1%ペニシリン/ストレプトマイシン)において21日間培養した。分化後、パラフィン切片をH&Eで染色した(図3のC)。
また、神経細胞分化能を確認するために、Fetal MSC由来骨分化能機能強化の間葉系幹細胞を、B-27無血清補充剤及びGlutaMAX-Iが添加された神経細胞分化培地において14日間培養した。分化後、分化されたニューロンを、ネスチン(nestin)またはGFAP特異抗体を利用し、免疫細胞化学で染色した。
その結果、Fetal MSC由来骨分化能機能強化の間葉系幹細胞は、bFGFの添加有無に係わりなく、間葉系幹細胞の分化特性である骨分化能、脂肪細胞分化能、軟骨細胞分化能、及び多少の神経細胞分化能を維持することを確認することができた。
実施例3.子宮外妊娠、または死産されたヒト胎児の頭部(skull)組織由来または頭蓋冠(calvaria)組織由来の骨分化能機能強化の間葉系幹細胞と、手足(limb)組織由来骨分化能機能強化の間葉系幹細胞との分化能比較
子宮外妊娠、または死産されたヒト胎児の頭部(skull)組織由来または頭蓋冠(calvaria)組織由来の骨分化能機能強化の間葉系幹細胞と、子宮外妊娠、または死産されたヒト胎児の手足(limb)組織由来骨分化能機能強化の間葉系幹細胞との分化能を比較するものである。
具体的には、骨分化能を確認するために、Fetal MSC(手足(limb)組織)由来骨分化能機能強化の間葉系幹細胞を、骨分化培地(StemPro(登録商標) Osteogenesis Differentiation Kit)において14日間培養した。分化後、細胞外カルシウム沈着物をアリザリンレッド(Alizarin Red)で染色した。
また、脂肪細胞分化能を確認するために、Fetal MSC(手足(limb)組織)由来骨分化能機能強化の間葉系幹細胞を、脂肪細胞分化培地(StemPro(登録商標) Adipogenesis Differentiation Kit)において10日間培養した。分化後、脂肪滴をオイルレッド(Oil Red)で染色した。
また、軟骨細胞分化能を確認するために、細胞ペレット(2.5×10細胞/ペレット)を、軟骨細胞分化培地(DMEM/high-glucose supplemented with 1% FBS、1X ITS+Premix、10ng/mL TGF-β1、10μMデキサメタゾン(dexamethasone)、1μM ascorbate-2-phosphate、1%ピルビン酸ナトリウム(sodium pyruvate)、1X NEAA及び1%ペニシリン/ストレプトマイシン)において21日間培養した。分化後、パラフィン切片をH&Eで染色した。
その結果、胎児の手足(limb)から分離されたFetal MSC由来骨分化能機能強化の間葉系幹細胞の脂肪細胞分化能は、胎児頭部(skull)組織または頭蓋冠(calvaria)組織から分離されたFetal MSC由来骨分化能機能強化の間葉系幹細胞と類似しており、軟骨細胞分化能は、若干増大するが、骨分化能は、若干低減されることを確認することができた(図4)。
本実施例3を除いた残り実施例においては、胎児の頭部組織または頭蓋冠(calvaria)組織から分離されたFetal MSC由来骨分化能機能強化の間葉系幹細胞を利用した。
実施例4.骨分化能の比較
多様な由来のMSCの骨分化能を比較するものである。
具体的には、臍帯ワルトンジェリー由来の間葉系幹細胞(CordSTEM)、成人骨髄由来の間葉系幹細胞(BM-MSC)、及び胚芽幹細胞由来の間葉系幹細胞(ES-MSC)を含む間葉系幹細胞を培養培地に拡張させた。該間葉系幹細胞は、骨分化培地(StemPro(登録商標) Osteogenesis Differentiation Kit)において14日間培養された。分化後、細胞外カルシウム沈着物及び塩基性ホスファターゼ酵素活性を、それぞれアリザリンレッド(Alizarin Red)及びAP染色で染色した(図5)。
また、Fetal MSC由来骨分化能機能強化の間葉系幹細胞と、BM-MSCとの骨分化能を比較するために、該間葉系幹細胞を、表示された期間(7日、14日及び21日)の間、骨分化培地(StemPro(登録商標) Osteogenesis Differentiation Kit)において培養した。分化後、細胞外カルシウム沈着物は、アリザリンレッド(Alizarin Red)で染色した(図6)。
また、骨形成マーカー遺伝子の発現を確認するために、表示されているように、骨分化の間、総RNAは、準備され、骨形成マーカー遺伝子に係わるプライマーを利用し、RT-PCRを遂行した(図7)(ALP:Alkaline phosphatase;S100A4:S100 Calcium Binding Protein A4;COL1A1:Collagen Type I Alpha 1 Chain;COL1A2:Collagen Type I Alpha 2 Chain)。
その結果、骨分化能比較分析を介し、Fetal MSC由来骨分化能機能強化の間葉系幹細胞は、成人由来MSC(BM-MSC)、新生児(neonatal)由来のMSC(umbilical cord MSC)、胚芽幹細胞由来MSCに比べ、特に、bFGF無添加培地で培養されたFetal MSC由来骨分化能機能強化の間葉系幹細胞の骨分化能がすぐれていることを確認することができた(図5)。
現在まで、骨分化能にもっともすぐれていると知られているBM-MSCと比較したとき、Fetal MSC由来骨分化能機能強化の間葉系幹細胞は、骨分化誘導7日後から骨分化が始まれば、14日後、すでに飽和(saturation)されている一方、BM-MSCは、21日後にも、飽和(saturation)されていない。また、それは、さまざまな骨分化マーカー遺伝子発現においても確認することができた。
実施例5.染色体分析(核型分析(karyotyping))
Fetal MSC由来骨分化能機能強化の間葉系幹細胞の染色体分析を行うために、Fetal MSC由来骨分化能機能強化の間葉系幹細胞を、bFGF添加剤の存在下または不在下において、培養培地に拡張させた。Fetal MSC由来骨分化能機能強化の間葉系幹細胞は、表示されているように、bFGFが添加されていない場合、8継代まで培養され(図8のA)、bFGFが添加されている場合、24継代まで培養された(図8のB)。少なくとも10個の細胞が分析され、代表的なG(Giemsa)バンド中期顕微鏡イメージで示されている。
核型分析(karyotyping)を介し、核型安定性を確認した結果、8継代及び24継代においても、核型安定性が維持されることが確認されたが、Fetal MSC由来骨分化能機能強化の間葉系幹細胞は、商用化に安全な細胞であることを知ることができた。
実施例6.表面マーカー発現
FACS分析を介し、Fetal MSC由来骨分化能機能強化の間葉系幹細胞の表面マーカー発現を確認するものである。Fetal MSC由来骨分化能機能強化の間葉系幹細胞を、bFGF添加剤の存在下または不在下において、培養培地に拡張させた。表示された継代において、細胞は培養され、間葉系幹細胞マーカー(図9)、万能幹細胞マーカー(図10)、造血母細胞マーカー(図11)、ヒト白血球抗原(図12)を使用し、FACS分析を行った。
Fetal MSC由来骨分化能機能強化の間葉系幹細胞の間葉系幹細胞特性を確認するために、間葉系幹細胞表面マーカー発現をFACS分析で確認した結果、Fetal MSC由来骨分化能機能強化の間葉系幹細胞は、bFGFの添加有無に係わりなく、間葉系幹細胞の代表的な表面マーカーであるCD73、CD44、CD29、CD105、CD166を、初期培養継代(P9)、中期培養継代(P13)、後期培養継代(P17)において、均一(uniform)に発現することを確認した(図9)。
また、Fetal MSC由来骨分化能機能強化の間葉系幹細胞の間葉系幹細胞特性を確認するために、全分化能細胞表面マーカー発現をFACS分析で確認した結果、Fetal MSC由来骨分化能機能強化の間葉系幹細胞は、bFGFの添加有無に係わりなく、全分化能細胞の代表的な表面マーカーであるSSEA-3、TRA1-81を、初期培養継代(P9)、中期培養継代(P13)、後期培養継代(P17)において、全く発現しないが、特別に、bFGF無添加培養条件の初期細胞において、胎児由来細胞表面マーカーであるc-kitを発現する細胞が存在することが確認された。従って、c-kit発現がFetal MSC由来骨分化能機能強化の間葉系幹細胞の特性中の一つであることを確認することができた(図10)。
また、Fetal MSC由来骨分化能機能強化の間葉系幹細胞の間葉系幹細胞特性を確認するために、造血母細胞(hematopoietic stem cell)の表面マーカー(surface marker)発現をFACS分析で確認した結果、Fetal MSC由来骨分化能機能強化の間葉系幹細胞は、bFGFの添加有無に係わりなく、造血母細胞の代表的な表面マーカーであるCD14、CD24、CD34、CD45、CD70を、初期培養継代(P9)、中期培養継代(P13)、後期培養継代(P17)において、全く発現していないことが確認された(図11)。
また、Fetal MSC由来骨分化能機能強化の間葉系幹細胞の間葉系幹細胞特性において、HLA発現による免疫原性を確認した結果、他のMSCと同様に、HLAクラスII(HLA-DR)発現は、全くないことが確認され、特異なことに、HLAクラスIの発現が、bFGF添加培養された細胞において、ほとんど発現されないことが確認された。従ってbFGF添加培地において、HLAクラスIの発現低減は、Fetal MSC由来骨分化能機能強化の間葉系幹細胞の特性のうち一つであることを知ることができ、それは、同種細胞治療剤開発において、免疫拒否反応による細胞生存率を高めるのに非常に有用であるということを知ることができた(図12)。
実施例7.遺伝子発現の分析
多様な由来の間葉系幹細胞のRNAシークエンシング分析を行い、クラスタリングヒートマップ(clustering heat map)及び主要成分分析(PCA:principal component analysis)が得られた(図13)。
クラスタリングヒートマップとPCAは、培養培地内において、bFGF存在下または不在下において、BM-MSC、臍帯MSC(CordSTEM)及びFetal MSC由来骨分化能機能強化の間葉系幹細胞の間の差別的に発現された遺伝子の相対的発現(z-score)を示す。
また、差別的に発現された遺伝子分析を行い、多様な由来のMSC間の差別的に発現された遺伝子間の重畳されたベンダイアグラムが得られた(図14)。図14内のTable 1は、Fetal MSC由来骨分化能機能強化の間葉系幹細胞内の排他的(赤色)または高度(黒色)に発現されたFetal MSC由来骨分化能機能強化の間葉系幹細胞特異マーカー遺伝子を要約したところを示す。
また、総RNAは、多様な由来のMSCから準備され、図14のTable 1の(1)骨形成MSCマーカー遺伝子、(2)Fetal MSCマーカー遺伝子、(3)細胞表面マーカー及び(4)骨形成MSCマーカーに係わる特異的なプライマーを利用し、RT-PCRを遂行し、mRNA発現が確認された(図15及び図16)。
RNAシークエンシング分析方法でもって、成人由来MSC(BM-MSC)、新生児(neonatal)由来MSC(umbilical cord MSC)につき、遺伝子発現を分析した結果、Fetal MSC由来骨分化能機能強化の間葉系幹細胞の特異発現遺伝子(マーカー)が確認された。他起源(origin)のMSCにおいては、発現されていないが、Fetal MSC由来骨分化能機能強化の間葉系幹細胞においてのみ発現されるFetal MSC特異遺伝子は、Osx(SP7)、c-kit、CD24、CD70、SFRP2であった。従って、それらマーカー発現を介し、Fetal MSCが、他のMSCと差別化されることを知ることができた。
そのうち、骨分化機能と関連し、Osx(SP7)は、骨形成性(osteogenic)MSC特異マーカーとして知られており、SFRP2は、骨分化に重要な役割を行う細胞シグナリング(cell signaling)に関与すると知られている。
また、C-kitは、胎児(fetus)由来細胞の特異マーカーであり、それ以外に、胎児(fetus)由来遺伝子であるKITLG、CXCL12が他のソース(source)MSC対比で、Fetal MSC由来骨分化能機能強化の間葉系幹細胞で過発現されることを確認することができた。
また、CD24、CD70は、細胞表面マーカーであり、これらマーカーを介し、Fetal MSC由来骨分化能機能強化の間葉系幹細胞の特異性を区別することができた。
その他骨分化に係わる転写因子(transcription factor)、リガンド及び細胞シグナリング構成要素(cell signaling components)、酵素などが、Fetal MSC由来骨分化能機能強化の間葉系幹細胞において過発現されることが確認された(例えば、HES4、TWIST1、BMP2、BMPR1B、NOG、ALPLなど)。
実施例8.分泌体分析(secretome analysis)
分泌体分析を行うために、クラスタリングヒートマップ及び主要成分分析をまず行った(図17)。RayBiotech human cytokine array(RayBiotech #L-507,#L-493)は、多様な由来のMSCから得られた無血清培地サンプルを利用して分析された。該クラスタリングヒートマップ及び該PCAは、培養培地内において、bFGFの存在下または不在下において、BM-MSC、臍帯MSC(CordSTEM)及びFetal MSC由来骨分化能機能強化の間葉系幹細胞の間の差別的に分泌されたサイトカイン及び成長因子の相対的分泌を示す。
また、散布図(scatter plot)が確認された(図18)。該散布図は、差別的に分泌されたタンパク質を示し、タンパク質分泌は、Fetal MSC(+)に比べ、増大されたものは、赤色で示され、低減されたものは、緑色で示されている。図18の表は、該散布図において、高度に分泌された遺伝子のリスト、及びそれらの骨代謝関連機能を示す。
分泌体(secretome)分析方法でもって、成人由来MSC(BM-MSC)、新生児(neonatal)由来MSC(umbilical cord MSC)につき、培養液内にタンパク質分泌を分析した結果、Fetal MSC由来骨分化能機能強化の間葉系幹細胞特異タンパク質の分泌を確認することができた。他由来のMSCと比べ、骨分化能機能強化の間葉系幹細胞から過分泌されるタンパク質が多数確認された(図18)。
特に、MSC増殖、骨分化または骨代謝機能と関連し、図18の表に要約されているように、多数のサイトカイン、成長因子のような機能性タンパク質が、Fetal MSC由来骨分化能機能強化の間葉系幹細胞において、多く分泌されることが確認された。従って、Fetal MSC由来骨分化能機能強化の間葉系幹細胞は、骨分化機能にすぐれるということが知ることができた。
実施例9.CD90異形成能(heterogeneity)及び骨形成可能性(osteogenic potential)
Fetal MSC由来骨分化能機能強化の間葉系幹細胞は、CD90異形成能を有するが、それを確認するためにFACS分析を行った(図19)。具体的には、間葉系幹細胞(ES-MSC、CordSTEM)及びFetal MSC由来骨分化能機能強化の間葉系幹細胞は、bFGF添加剤の存在下または不在下において、培養培地内に拡張された。表示された継代(P4、P6、P11及びP12)において細胞が培養され、CD90、CD105、SSEA-3及びSSEA-4に対する特異抗体を利用し、FACS分析を行った。
具体的には、8.5週齢胎児の頭部の頭蓋冠(calvaria)部位由来の間葉系幹細胞(図20A)、7週齢胎児の頭蓋冠,手足(limb),皮膚組織由来の間葉系幹細胞(図20B)につき、FACS分析を行った。骨分化能機能強化間葉系幹細胞のCD90異形成の場合、手足,皮膚由来の間葉系幹細胞の場合、確認されない一方、骨組織由来の間葉系幹細胞においては、CD90異形成を確認することができた。
なお、骨分化能は、頭蓋冠由来間葉系幹細胞が最も顕著であることが確認された(図20C)。
前述のような結果を介し、骨分化能機能強化の間葉系幹細胞は、継代培養過程において、表面マーカーのうち、CD90発現が高い細胞と、CD90発現が低い細胞とに分けられることが確認され、そのようなCD90発現異形成能は、骨組織(頭部部位)に由来する間葉系幹細胞において、強く示されることが確認された。前述のような現象は、bFGF添加時、さらに明らかに示されることが確認された。
実施例10.骨粗鬆症動物モデルでにおけるFetal MSC由来骨分化能機能強化の間葉系幹細胞の骨保護及びその再生
Fetal MSC由来骨分化能機能強化の間葉系幹細胞の骨保護効果及び骨再生効果を確認するために実験を進め、図21は、実験計画を示す。
具体的には、8週齢めすC57BL/6鼠の卵巣を切除した。2週後、1x10のFetal MSC由来骨分化能機能強化の間葉系幹細胞、またはそれと同一体積のPBS(100μl)を尾静脈に注入した。Fetal MSC由来骨分化能機能強化の間葉系幹細胞の移植後6週に鼠を犠牲にした。免疫抑制群の場合、10mg/kgのシクロスポリン(cyclospholine)A(CsA)を毎日皮下投与した。
その結果として、マイクロコンピュータ断層撮影(micro-computerized tomography)及び骨密度を図22に示した。犠牲にした後、大腿骨と硬骨とを切除し、10% PFA溶液で固定させた。骨構造変数は、micro-CTシステム及びH&E染色を利用して分析された。骨密度及び骨構成の分析において、大腿骨と硬骨は、マイクロコンピュータ断層撮影システム(SkyScan1173(Bruker-CT(ベルギー)))を利用し、1mm間隔でスキャンされた。骨体積(cm)、海綿骨数及び骨密度(mg/cm)は、CT分析器ソフトウェア(CTAnMicro-CT software)を利用して計算された(BV/TV:bone volume per tissue volume;Tb.N:trabecular bone number;BMD:bone mineral density)。
すなわち、骨分化能機能強化の間葉系幹細胞の骨疾患動物モデルにおける有効性を確認するために、卵巣切除術を介する骨粗鬆症モデルを作製し、骨粗鬆症モデルにおいて、Fetal MSC由来骨分化能機能強化の間葉系幹細胞を静脈に投与した結果、骨密度増大、骨細胞数の増加、骨体積増大が確認された。従って、Fetal MSC由来骨分化能機能強化の間葉系幹細胞は、骨粗鬆症、骨折、骨不癒合、骨形成不全、繊維異形成症のような骨疾患適応症細胞治療剤として活用がなされうるということが確認された。
また、作用メカニズム中の一つとして、卵巣切除による骨粗鬆症モデルにおいて、骨髄内間葉系幹細胞の脂肪細胞分化が、Fetal MSC由来骨分化能機能強化の間葉系幹細胞投与によって低減されることが確認された。
実施例11.エストロゲン欠乏症侯群の保護
Fetal MSC由来骨分化能機能強化の間葉系幹細胞のエストロゲン欠乏症侯群の保護効果を確認するために実験を進め、実験計画は、図23に示されている。
具体的には、8週齢めすC57BL/6鼠の卵巣を切除した。2週後、1x10のFetal MSC由来骨分化能機能強化の間葉系幹細胞、またはそれと同一体積のPBS(100μl)を尾静脈に注入した。Fetal MSC由来骨分化能機能強化の間葉系幹細胞移植後6週に鼠を犠牲にした。免疫抑制群の場合、10mg/kgのシクロスポリン(cyclospholine)A(CsA)を、浸透圧ポンプ(ALZET(米国))を利用して投与した。
その結果として、脂肪組織分析結果を図24に示した。犠牲にした後、脂肪パッド(生殖腺脂肪(gonadal fat)、腹膜後脂肪(retroperitoneal fat))の形態と重量とを分析した(one-way ANOVA test;P値****;<0.0001,P値**;0.0018、P値*;0.0139)。血糖と総グリセリドとのレベルは、血清を利用して分析した(one-way ANOVA test;P値**;0.0025)。
すなわち、Fetal MSC由来骨分化能機能強化の間葉系幹細胞のエストロゲン欠乏症侯群(estrogen deficiency syndrome)動物モデルにおいて有効性を確認するために、卵巣切除術を介する動物モデルを作製し、該卵巣切除術によるエストロゲン欠乏症侯群の一つにおいて、代謝障害の一種である脂肪細胞増加による肥満が生じることが確認された。
卵巣切除モデルにおいて、Fetal MSC由来骨分化能機能強化の間葉系幹細胞を静脈に投与した結果、脂肪細胞増加による肥満が大きく低減されることが確認され、従って、Fetal MSC由来骨分化能機能強化の間葉系幹細胞は、閉経期以後に生じるエストロゲン欠乏症侯群の一つである代謝疾患(肥満、第2型糖尿病など)適応症に、細胞治療剤として活用が可能であることが確認された。
参照例
参照例1.ヒト胎児間葉系幹細胞(Fetal MSC:human fetalmesenchymalstemcell)の分離培養
子宮外妊娠、または死産されたヒト胎児の頭部(skull)組織または手足(limb)組織から神経管(neural tube)を除去した後、頭部(skull)組織を50mlチューブに入れ、HBSSを添加して十分に混ぜながら血液を除去する。かみそり刃を利用し、胎児組織を細く切った後、HBSS 10mlと共に50mlチューブに移す。頭部(skull)切片を10mlピペットに柔らかに放ち入れた後、室温で1,200rpmで5分間、遠心分離する。上澄み液を除去し、コラゲナーゼ溶液10mlを入れ、37℃恒温振盪器(shaking incubator)に入れ、15分間インキュベーションする。室温において、1,200rpmで3分間遠心分離し、組織塊だけ沈ませ、上澄み液を9mlを、新たな50mlチューブにピペットで移した後、同量の10% FBSを含むDPBS溶液を添加し、ピペットで十分い混ぜてコラゲナーゼ酵素をブロッキング(blocking)させる。100μm濾過器(strainer)で濾し、1,500rpmで5分間室温で遠心分離する。ペレットを培養培地(DMEM high glucose with 10% FBS、1%ペニシリン&ストレプトマイシン)1mlに十分に混ぜる。T-25フラスコ当たり5x10細胞を培養する。
参照例2.ヒト胎児間葉系幹細胞の分化方法
(1)骨分化(osteogenic differentiation)
細胞を24ウェルプレートで培養した後、StemPro osteogenesis differentiation kit(A10072-01(Gibco))のbasal mediumとsupplementとを9:1で混ぜ、ペニシリン/ストレプトマイシンを1%で添加した培地で交換する。3~4日間隔で培地を交換して培養する。4% PFAで固定させた後、2%アリザリンレッド(Alizarin Red)溶液で30分間染色し、赤く染色されたカルシウムを確認する。
(2)脂肪細胞分化(adipogenic differentiation)
細胞を12ウェルプレートで培養した後、StemPro adipogenesis differentiation kit(A10070-01)のbasal mediumとsupplementとを9:1で混ぜ、ペニシリン/ストレプトマイシンを1%で添加した培地で交換する。3~4日間隔で培地を交換して培養する。4%PFAで固定させた後、オイルレッド(Oil Red)溶液で15分間染色し、オイルドロップ(oil drop)を確認する。
(3)軟骨細胞分化(chondrogenic differentiation)
細胞ペレットを、21日間、軟骨細胞分化培地(DMEM-high glucose+1% FBS、1X ITS+Premix、10ng/mL TGF-β1、10μMデキサメタゾン(dexamethasone)、1μM ascorbate-2-phosphate、1%ピルビン酸ナトリウム(sodium pyruvate)、1X NEAA、1%ペニシリン/ストレプトマイシン)で培養した後、パラフィン切片に作製し、H&E染色またはPAS染色で軟骨細胞分化いかんを確認する。
参照例3.ヒト胎児間葉系幹細胞の分化能確認実験
(1)RNA製造及びcDNA合成
収穫された細胞をTRIzol1mlに入れ、十分に放ち入れた後、クロロホルム200μlを入れて十分に混ぜる。室温に2~3分放置した後、12,000Gで15分間室温で遠心分離し、上端の無色部分を新たなチューブに移し入れる。同量の100%エタノールを添加した後、5~6回混ぜる。内容物をGeneAll kit(#304-150(GeneAll Biotech))のMiniSpin Columnに移し、10,000Gで室温で30秒間遠心分離する。抜け出てきた内容物を捨て、GW1バッファを500μl入れた後、同条件で遠心分離する。700μlのRNWバッファを入れて遠心分離し、新たなチューブに移し入れ、50μlの水を利用し、RNAを抽出する。10,、000Gで1分間遠心分離し、RNAを抽出し、それを分光器(NanoDrop)を利用して濃度を確認した後、総500ngの量を基準に、LaboPass cDNA synthesis kit(#CMRTK002(Cosmogenetic))を利用し、oligo dT/random primer、dNTP、RNA、Nuclease free waterを入れた後、42℃で1時間反応させ、cDNAを合成する。
(2)リアルタイム(realーtime) PCR
96ウェル反応(reaction)プレート(#N8010560(Applied Biosystems))の各ウェルに、SYBR green mix(#RT500S(Enzynomics))、cDNA、プライマー(フォワード/リバース)、RNase free waterを入れ、RT-PCR機械(viiA7(Applied Biosystems))を介し、PCRサイクル(cycle)を進める。その後、comparative delta-delta-Ct法あるいは検量線(standard curve)法でもって、各遺伝子の発現量を確認して比較する。
(3)FACS分析
細胞を、トリプシンを利用して引き離した後、遠心分離して集める。PBSで2回洗浄した後、細胞を、1x10細胞/200μlの濃度でFACSバッファに放つ。抗体を100x濃度で入れ、光がない4℃条件に30分間置く。細胞をFACSバッファによって洗浄した後、FACSバッファ400μlに放ち、FACS機器を利用して分析する。
(4)分泌体(Secretome)分析
100%合流皿(confluence dish)を準備し、DPBSで2回洗浄する。1%ペニシリン/ストレプトマイシンだけ添加したDMEM培地を8mlずつ入れ、24時間間培養する。培養皿の培養液をいずれも15mlチューブに移し、2,000rpm、10分間、遠心分離した後、上澄み液をantibody array(Raybiotech Human L1000 Antibody Array)を利用し、ターゲット物質の濃度を確認して比較する。
(5)卵巣切除モデル(OVX model:ovariectomized model)
8週齢C57BL/6マウスめすを、呼吸麻酔を介して麻酔させた後、背部分を切開した後、脂肪が溜まっている卵巣を摘出し、切開部位を縫合する。その後、毎週、重量及び状態を確認し、手術2週後、さまざまな条件の幹細胞を、尾静脈を介し、100μl容量で注入する。静脈投与6週後、動物を犠牲にした後、組織と血液サンプルとを確保して分析する。
(6)核型分析
Fetal MSCを、bFGFの添加または無添加の培養培地で、それぞれ8継代(図8のA)または24継代(図8のB)まで培養した後、トリプシンを利用して分離する。Giemsa染色を介し、少なくとも10個の中期(metaphase)細胞のGバンドを顕微鏡で観察する。

Claims (15)

  1. Osx(SP7)、c-kit、CD24、CD70及びSFRP2からなる群より選択される少なくとも1つの遺伝子が発現される、骨分化能機能強化の間葉系幹細胞。
  2. 前記幹細胞は、CD90を異形成(heterogeneous)に発現する、請求項1に記載の骨分化能機能強化の間葉系幹細胞。
  3. 前記幹細胞は、HLAクラスIを発現しないものである、請求項1に記載の骨分化能機能強化の間葉系幹細胞。
  4. 前記幹細胞は、臍帯ワルトンジェリー由来の間葉系幹細胞、または成人骨髄由来の間葉系幹細胞に比べ、KITLG、CXCL12、HES4、TWIST1、BMP2、BMPR1B、NOG及びALPLからなる群より選択される少なくとも1つの遺伝子が過発現される、請求項1に記載の骨分化能機能強化の間葉系幹細胞。
  5. 前記幹細胞は、臍帯ワルトンジェリー由来の間葉系幹細胞、または成人骨髄由来の間葉系幹細胞に比べ、ABL1、IGFBP-7、MMP-1、GLO-1、プログラニュリン、アミリン、BMX、ALPP、FAP、ADAMTS-L2、SPARC、TLR1、ガレクチン-3、beta IG-H3、HB-EGF、11b-HSD1、PTHLP、ACTH、アクチビンA、GDF11及びGDF3からなる群より選択される少なくとも1つのポリペプチドが過分泌される、請求項1に記載の骨分化能機能強化の間葉系幹細胞。
  6. 前記幹細胞は、子宮外妊娠、または死産された胎児の組織に由来する、請求項1に記載の骨分化能機能強化の間葉系幹細胞。
  7. 前記胎児の組織は、胎児の頭部組織または頭蓋冠組織である、請求項6に記載の骨分化能機能強化の間葉系幹細胞。
  8. 請求項1に記載の骨分化能機能強化の間葉系幹細胞を含む、骨疾患の予防用または治療用の薬学的組成物。
  9. 前記骨疾患は、骨粗鬆症、骨折、骨不癒合、骨形成不全、骨減少症、骨融解性転移、老人性脊椎後彎症、パジェット病、骨萎縮、骨軟化症、骨関節炎、歯周疾患、くる病、無形成骨疾患、癌細胞の骨転移によって引き起こされる骨損傷、繊維異形成症、マッキューン・オルブライト症侯群、骨奇形、及び骨異形成症からなる群より選択される少なくとも1つの骨疾患である、請求項8に記載の骨疾患の予防用または治療用の薬学的組成物。
  10. 前記骨疾患は、骨粗鬆症、骨折、繊維異形成症、マッキューン・オルブライト症侯群、骨不癒合及び骨形成不全からなる群より選択される少なくとも1つの骨疾患である、請求項8に記載の骨疾患の予防用または治療用の薬学的組成物。
  11. 請求項1に記載の骨分化能機能強化の間葉系幹細胞を含む、エストロゲン欠乏症侯群の予防用または治療用の薬学的組成物。
  12. 前記エストロゲン欠乏症侯群は、エストロゲン欠乏による、顔面紅潮、発汗、不眠症、神経過敏、鬱病、眩暈症、集中障害、短期記憶障害、不安、記憶力減退、心悸亢進、筋肉痛、関節痛、皮膚の乾燥及び萎縮、膣乾燥症、膣萎縮、下部尿道萎縮、膣炎、子宮萎縮、膀胱炎、排尿痛、急尿、肥満、第2型糖尿病、高脂血症、動脈硬化、脂肪肝、急な心臓拍動変化、睡眠障害、自信感と性的欲求との喪失、骨粗鬆症、アテローム性心臓疾患、静脈血栓症、不規則な生理周期、不規則な生理量、不規則な生理期間、多汗症、耳鳴、高血圧、消火器障害、頭痛、認知機能障害、疲労感、感情起伏、アルツハイマー病、性交痛、短期記憶障害、性欲減退、血流障害、並びに皮膚老化からなる群より選択される少なくとも1つの症状を示すものである、請求項11に記載のエストロゲン欠乏症侯群の予防用または治療用の薬学的組成物。
  13. 前記エストロゲン欠乏症侯群は、エストロゲン欠乏による、肥満及び第2型糖尿病からなる群より選択される少なくとも1つの症状を示すものである、請求項11に記載のエストロゲン欠乏症侯群の予防用または治療用の薬学的組成物。
  14. 請求項1に記載の骨分化能機能強化の間葉系幹細胞を含む、骨疾患の予防用または改善用の健康機能食品。
  15. 請求項1に記載の骨分化能機能強化の間葉系幹細胞を含む、エストロゲン欠乏症侯群の予防用または改善用の健康機能食品。
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