JP2024515119A - sGC刺激剤 - Google Patents

sGC刺激剤 Download PDF

Info

Publication number
JP2024515119A
JP2024515119A JP2023565192A JP2023565192A JP2024515119A JP 2024515119 A JP2024515119 A JP 2024515119A JP 2023565192 A JP2023565192 A JP 2023565192A JP 2023565192 A JP2023565192 A JP 2023565192A JP 2024515119 A JP2024515119 A JP 2024515119A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
compound
pharma
acceptable salt
ceutically acceptable
disease
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2023565192A
Other languages
English (en)
Inventor
ジア,レイ
マーメリアン,アラ
バーデン,ティモシー・クロード
リー,トーマス・ワイ-ホー
アイヤー,カーシック
レニー,グレン・ロバート
アイアンガー,ラジェシュ・アール
ユング,ジュン
レンハウ,ポール・アラン
Original Assignee
ティセント セラピューティクス インコーポレーテッド
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ティセント セラピューティクス インコーポレーテッド filed Critical ティセント セラピューティクス インコーポレーテッド
Publication of JP2024515119A publication Critical patent/JP2024515119A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D487/00Heterocyclic compounds containing nitrogen atoms as the only ring hetero atoms in the condensed system, not provided for by groups C07D451/00 - C07D477/00
    • C07D487/02Heterocyclic compounds containing nitrogen atoms as the only ring hetero atoms in the condensed system, not provided for by groups C07D451/00 - C07D477/00 in which the condensed system contains two hetero rings
    • C07D487/04Ortho-condensed systems
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K31/00Medicinal preparations containing organic active ingredients
    • A61K31/33Heterocyclic compounds
    • A61K31/395Heterocyclic compounds having nitrogen as a ring hetero atom, e.g. guanethidine or rifamycins
    • A61K31/495Heterocyclic compounds having nitrogen as a ring hetero atom, e.g. guanethidine or rifamycins having six-membered rings with two or more nitrogen atoms as the only ring heteroatoms, e.g. piperazine or tetrazines
    • A61K31/505Pyrimidines; Hydrogenated pyrimidines, e.g. trimethoprim
    • A61K31/506Pyrimidines; Hydrogenated pyrimidines, e.g. trimethoprim not condensed and containing further heterocyclic rings

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)
  • Nitrogen Condensed Heterocyclic Rings (AREA)
  • Medicines Containing Material From Animals Or Micro-Organisms (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)

Abstract

本開示は、単独でのまたは1つもしくは複数の追加の薬剤と組み合わせた、様々な疾患を処置するための、可溶性グアニル酸シクラーゼ(sGC)の刺激剤、薬学的に許容されるその塩およびそれらを含む医薬製剤、ならびにその使用に関し、一酸化窒素(NO)の濃度の増大および/もしくは環状グアノシン一リン酸(cGMP)の濃度の増大、もしくはその両方、またはNO経路の上方制御が望ましい。一部の実施形態では、化合物は、表Iのものまたは薬学的に許容されるその塩である。

Description

関連出願
本出願は、2021年4月20日に出願された米国仮特許出願第63/177,020号および2021年8月4日に出願された米国仮特許出願第63/229,248号の優先権の利益を主張する。上記で参照した出願の各々の全体の内容は、参照により本明細書に組み込まれる。
発明の分野
本開示は、可溶性グアニル酸シクラーゼ(sGC)の刺激剤である化合物および薬学的に許容されるその塩に関する。また、単独でのまたは1つもしくは複数の追加の薬剤と組み合わせた、様々な疾患を処置するための、それらを含む医薬製剤および剤形、ならびにその使用に関する。これらは、sGC刺激から、または一酸化窒素(NO)および/もしくは環状グアノシン一リン酸(cGMP)の濃度の増大から利益を得る疾患である。
sGCはin vivoでのNOに対する一次受容体である。sGCに結合する際、NOはその触媒ドメインを活性化し、グアノシン-5’-三リン酸(GTP)の二次メッセンジャーであるcGMPへの変換をもたらす。次に、cGMPのレベルの上昇は、タンパク質キナーゼ、ホスホジエステラーゼ(PDE)およびイオンチャネルを含む下流のエフェクターの活性を調節する。体内では、NOは、様々な一酸化窒素シンターゼ(NOS)酵素により、および無機硝酸塩の逐次的な還元により、アルギニンおよび酸素から合成される。実験的で臨床的な証拠は、NO濃度の低下、NO生物学的利用能の低下および/または内因性に産生されたNOに対する応答性の低下が、多くの疾患の発症に寄与することを示している。sGC刺激剤は、様々な量のNOで相乗的に作用して、cGMPへのGTPのその酵素的変換を増大させるsGC酵素のヘム依存性アゴニストである。sGC刺激剤は、sGC活性化物質として公知のsGCの別のクラスのNO非依存性ヘム非依存性アゴニストから明らかに分化し、構造的に無関係である。
sGCの機能を改善または回復する療法は、経路を標的化するか、あるいはNO-sGC-cGMP経路の上方制御から利益を得るかのいずれかである現在の代替的な療法にわたってかなりの利点を提供する。機能不全NO-sGC-cGMP経路の患者に対する新しく安全な療法を開発する緊急の必要性が存在する。
本発明は、本明細書に開示される化合物がsGC刺激剤であるという発見に基づく。関連する構造的特徴、特にピリミジン環上の4-OH置換基を伴う化合物は、ピリミジン環上の4-アミノ置換基を有するsGC刺激剤の調製に対して使用することができる合成中間体としてのみ既に知られていた。本開示の化合物が、強力なsGC促進活性を有することが予想外に見出された。第1の態様では、本発明は、表Iまたは式IのsGC刺激剤化合物およびそれらの薬学的に許容されるその塩を目的とする。
Figure 2024515119000001
Figure 2024515119000002
Figure 2024515119000003
第2の態様では、本発明は、表I、式Iの化合物または薬学的に許容されるその塩、および少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤または担体を含む医薬組成物に関する。
第3の態様では、本発明は、それを必要とする対象において疾患を処置する方法であって、治療有効量の表I、式Iの化合物もしくは薬学的に許容されるその塩、またはその医薬組成物を対象に、単独でまたは併用療法で投与するステップを含み、疾患が、sGC刺激から、またはNOおよび/もしくはcGMPの濃度の増大から利益を得るものである、方法に関する。また提供されるのは、それを必要とする対象において疾患を処置するための医薬の製造のための、表I、式Iの化合物もしくは薬学的に許容されるその塩、またはその医薬組成物の使用であって、疾患が、sGC刺激から、またはNOおよび/もしくはcGMPの濃度の増大から利益を得るものである、使用である。ある特定の実施形態では、本発明は、それを必要とする対象において疾患を処置するのに使用するための、表Iの化合物もしくは薬学的に許容されるその塩、またはその医薬組成物に関し、疾患は、sGC刺激から、またはNOおよび/もしくはcGMPの濃度の増大から利益を得るものである。
図1は、雄の正常血圧ラットにおける、MAP(ΔMAP)でのベースラインからの変化に対する化合物I-14の効果を示す図である。 図2は、雄の正常血圧ラットにおける、ΔMAPでの化合物I-20の効果を示す図である。
ここで参照は、本発明のある特定の実施形態について詳細になされ、その例は、付随する構造および式に示される。本発明は列挙された実施形態に関連して記載されるが、これらは、本発明をそれら実施形態に限定することを意図していないことは理解されよう。むしろ、本発明は、特許請求の範囲に定義されるような本発明の範囲内に含まれ得る全ての代替物、変更および等価物を網羅することが意図される。本発明は、本明細書に記載される方法および材料に限定されないが、本発明の実施に使用され得る本明細書に記載されるものに類似する、または等価であるあらゆる方法および材料を含む。組み込まれる参照文献、特許または類似の材料の1つまたは複数が、定義された用語、用語の使用、記載される技術などを含むが、限定されない、本出願と異なる、または本出願を否定する場合、本出願は管理する。
定義および一般的な専門用語
本開示の目的として、化学的要素は、the Periodic Table of the Elements、CASバージョンおよびthe Handbook of Chemistry and Physics、第75版、1994年にしたがって同定される。加えて、有機化学の一般的な原理は、「Organic Chemistry」、Thomas Sorrell、University Science Books、Sausalito:1999年および「March’s Advanced Organic Chemistry」、第5版、Smith,M.B.およびMarch,J.編、John Wiley&Sons、New York:2001年に記載され、これらは、その全体を参照により本明細書に組み込まれる。
別段記述されない限り、本開示の化合物の全ての互変異性体形態はまた、本発明の範囲内である。
一実施形態では、本発明は、水素の重水素(すなわちH)との置換えを含み得、これは、より良好な代謝安定性(例えばin vivo半減期の延長または必要投与量の低減)をもたらすある特定の治療利益を得ることができるので、一部の状況で好ましい場合がある。本発明の重水素で標識した化合物は、本明細書の以下のスキームおよび/または実施例に開示されるものに類似する手順にしたがって、重水素化した試薬を重水素化されていない試薬で置換することにより一般に調製され得る。
本明細書で使用される場合、用語「ハロゲン」または「ハロ」とは、F(フルオロ)、Cl(クロロ)、Br(ブロモ)、またはI(ヨード)のいずれかを意味する。
用語「ヒドロキシル」または「ヒドロキシ」とは-OHを指す。
用語「アルキル」とは、本明細書で使用される場合、飽和した非分岐鎖(例えば直鎖)または分岐鎖の一価炭化水素ラジカルを指す。Cアルキルは、x個の炭素原子を含有するアルキル鎖であり、xは、0と異なる整数である。「Cx~yアルキル」とは、xおよびyが2個の異なる整数であり、両方とも0と異なるが、x~y(両端を含む)の数の炭素原子を含有するアルキル鎖である。例えば、C1~6アルキルは、1~6のいずれかの数の炭素原子を含有する、上記に定義したアルキルである。アルキル基の例は、メチル(すなわちCアルキル)、エチル(すなわちCアルキル)、n-プロピル(Cアルキル)、イソプロピル(異なるCアルキル)、n-ブチル、イソブチル、s-ブチル、t-ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチルなどを含むが、これらに限定されない。
用語「フルオロアルキル」とは、本明細書で使用される場合、上記に定義したアルキル基を指し、鎖炭素原子に結合した水素原子の1つまたは複数は、アルキル基の任意の1つまたは複数の炭素原子で、フルオロで置き換えられている。例えば、1~3個のフッ素原子で置換したフルオロアルキルは、1~3個の水素原子がアルキル鎖の同じ炭素原子または異なる炭素原子のいずれかで、任意の位置でフッ素原子と置き換えられているアルキル基である。
本発明の化合物は、それらの化学構造および/または化学名で本明細書で定義されている。化合物が化学構造および化学名の両方で呼ばれ、化学構造および化学名が一致しない場合、化学構造は、化合物の同一性の決定要因である。
化合物/組成物の実施形態
本発明の第1の実施形態は、表Iの化合物または薬学的に許容されるその塩である。
本発明の第2の実施形態は、表IIの化合物または薬学的に許容されるその塩である。
Figure 2024515119000004
Figure 2024515119000005
Figure 2024515119000006
第3の実施形態では、本発明の化合物は、以下の表III:
Figure 2024515119000007
Figure 2024515119000008
に記載されるものまたは薬学的に許容されるその塩から選択される。
第4の実施形態では、本発明の化合物は、以下の表IV:
Figure 2024515119000009
Figure 2024515119000010
に記載されるものまたは薬学的に許容されるその塩から選択される。
第5の実施形態では、本発明の化合物は、以下の表V:
Figure 2024515119000011
に記載されるものまたは薬学的に許容されるその塩から選択される。
第6の実施形態では、本発明の化合物は、以下の表VI:
Figure 2024515119000012
に記載されるものまたは薬学的に許容されるその塩から選択される。
第7の実施形態では、本発明の化合物は、化合物I-14または薬学的に許容されるその塩である。一実施形態では、化合物I-14の薬学的に許容される塩はナトリウム塩である。別の実施形態では、本発明の化合物は、以下の式:
Figure 2024515119000013
で表される化合物I-14のナトリウム塩である。
第8の実施形態では、本発明の化合物は、化合物I-20または薬学的に許容されるその塩である。一実施形態では、化合物I-20の薬学的に許容される塩はナトリウム塩である。別の実施形態では、本発明の化合物は、以下の式:
Figure 2024515119000014
で表される化合物I-20のナトリウム塩である。
第9の実施形態では、本発明の化合物は、式I:
Figure 2024515119000015
[式中、
は、水素、ハロゲン、C1~6アルキルおよび1~3個のフッ素原子で置換したC1~6フルオロアルキルからなる群から選択され、
XはNまたはC(JC1)であり、
C1は、水素、ハロゲン、C1~6アルキルおよび1~3個のフッ素原子で置換したC1~6フルオロアルキルからなる群から選択され、
各Jは、水素、ハロゲン、C1~6アルキルおよび1~3個のフッ素原子で置換したC1~6フルオロアルキルからなる群から独立して選択され、
は、水素、ハロゲン、C1~6アルキルおよび1~3個のフッ素原子で置換したC1~6フルオロアルキルからなる群から選択され、
nは、0、1、2、3または4から選択される整数である]
または薬学的に許容されるその塩で表されるが、但し、化合物は、以下:
Figure 2024515119000016
の1つまたは薬学的に許容されるその塩ではない。
第10の実施形態では、第9の実施形態に記載される式Iの化合物に対して、変数は、以下の通り:
は、水素、ハロゲンおよびC1~6アルキルからなる群から選択され、
XはNまたはC(JC1)であり、
C1は、水素、ハロゲンおよびC1~6アルキルからなる群から選択され、
各Jは、水素、ハロゲンおよびC1~6アルキルからなる群から独立して選択され、
は、水素、ハロゲンおよびC1~6アルキルからなる群から選択され、
nは、0、1、2、3または4から選択される整数である
と定義されているが、但し、化合物は、以下:
Figure 2024515119000017
の1つまたは薬学的に許容されるその塩ではない。一部の実施形態では、各Jは、ハロゲンおよびC1~6アルキルからなる群から独立して選択される。
第11の実施形態では、式Iの化合物に対して、nは、1、2、3または4から選択される整数であり、各Jは、ハロゲン、C1~6アルキルおよび1~3個のフッ素原子で置換したC1~6フルオロアルキルからなる群から独立して選択され、Jが結合されるフェニル環の全ての他の炭素原子は置換されておらず、残りの変数は上記の第9の実施形態に定義されている通りである。
第12の実施形態では、式Iの化合物は、式IA:
Figure 2024515119000018
または薬学的に許容されるその塩で表され、変数は、第9、第10または第11の実施形態での式Iに対して上記に記載されている通りであるが、但し、化合物は、以下:
Figure 2024515119000019
または薬学的に許容されるその塩のいずれか1つではない。
第13の実施形態では、式Iもしくは式IAの化合物、または薬学的に許容されるその塩に対して、JC1は、H、F、Cl、C1~2アルキルまたは1~3個のフッ素原子で置換したC1~2フルオロアルキルであり;残りの変数は、第9、第11または第12の実施形態のいずれか1つの実施形態に定義されている通りである。
第14の実施形態では、式Iもしくは式IAの化合物、または薬学的に許容されるその塩に対して、JC1は、H、FまたはClであり;残りの変数は、第9から第12の実施形態のいずれか1つの実施形態に定義されている通りである。
第15の実施形態では、式Iもしくは式IAの化合物、または薬学的に許容されるその塩に対して、JC1は、H、F、メチルまたは1~3個のフッ素原子で置換したフルオロメチル(すなわち-CHF、-CHFもしくはCF)であり;残りの変数は、第9および第11から第13の実施形態のいずれか1つの実施形態に定義されている。
第16の実施形態では、式Iもしくは式IAの化合物、または薬学的に許容されるその塩に対して、JC1はHであり;残りの変数は、第9から第15の実施形態のいずれか1つの実施形態に定義されている。
第17の実施形態では、式Iもしくは式IAの化合物、または薬学的に許容されるその塩に対して、JC1は、F、メチルまたは1~3個のフッ素原子で置換したフルオロメチル(すなわち-CHF、-CHFもしくはCF)であり;残りの変数は、第9、第11から第13、および第15の実施形態のいずれか1つの実施形態に定義されている。
第18の実施形態では、式Iまたは式IAの化合物に対して、第13、第15または第17の実施形態によると、C1~2フルオロアルキルまたはフルオロメチル基は、1個のフッ素原子で置換される。
第19の実施形態では、式Iまたは式IAの化合物に対して、第13、第15または第17の実施形態によると、C1~2フルオロアルキルまたはフルオロメチル基は、2個のフッ素原子で置換される。
第20の実施形態では、式Iまたは式IAの化合物に対して、第13、第15または第17の実施形態によると、C1~2フルオロアルキルまたはフルオロメチル基は、3個のフッ素原子で置換される。
第21の実施形態では、式Iもしくは式IAの化合物、または薬学的に許容されるその塩に対して、JC1は、FまたはHであり;残りの変数は、第9から第12の実施形態のいずれか1つの実施形態に定義されている。
第22の実施形態では、式Iの化合物は、式IB:
Figure 2024515119000020
または薬学的に許容されるその塩で表され、変数は、第9、第10または第11の実施形態によると、式Iに対して上記に記載されている通りであるが、但し、化合物は、
Figure 2024515119000021
または薬学的に許容されるその塩ではない。
第23の実施形態では、式I、IAもしくはIBの化合物、または薬学的に許容されるその塩に対して、nは、2または3であり、残りの変数は、第9から第22の実施形態のいずれか1つの実施形態に記載されている通りである。一部の実施形態では、nは2である。他の実施形態では、nは3である。
第24の実施形態では、式I、IAもしくはIBの化合物、または薬学的に許容されるその塩に対して、nは、0または1であり、残りの変数は、第9から第22の実施形態のいずれか1つの実施形態に記載されている通りである。一部の実施形態では、nは1である。
第25の実施形態では、式I、IAもしくはIBの化合物、または薬学的に許容されるその塩に対して、各Jは、独立して、H、F、C1~4アルキルまたは1~3個のフッ素原子で置換したC1~4フルオロアルキルであり;残りの変数は、第9から第24の実施形態のいずれか1つの実施形態に定義されている通りである。
第26の実施形態では、式I、IAもしくはIBの化合物、または薬学的に許容されるその塩に対して、各Jは、独立して、H、FまたはC1~4アルキルであり;残りの変数は、第9から第24の実施形態のいずれか1つの実施形態に定義されている。
第27の実施形態では、式I、IAもしくはIBの化合物、または薬学的に許容されるその塩に対して、nは、2または3であり;各Jは、独立して、F、メチルまたは1~3個のフッ素原子で置換したフルオロメチルであり;残りの変数は、第9から第23の実施形態のいずれか1つの実施形態に記載されている通りである。
第28の実施形態では、式I、IAもしくはIBの化合物、または薬学的に許容されるその塩に対して、nは、2または3であり;各Jは、独立して、Fまたはメチルであり;残りの変数は、第9から第23の実施形態のいずれか1つの実施形態に記載されている通りである。
第29の実施形態では、式I、IAもしくはIBの化合物、または薬学的に許容されるその塩に対して、nは、2または3であり;各Jは、独立して、F、エチルまたは1~3個のフッ素原子で置換したフルオロエチルであり;残りの変数は、第9から第23の実施形態のいずれか1つの実施形態に定義されている通りである。
第30の実施形態では、式I、IAもしくはIBの化合物、または薬学的に許容されるその塩に対して、nは2であり;Jは、両方ともFである、またはJの1つはFであり、他方はメチルもしくは1~3個のフッ素原子で置換したフルオロメチルであり;残りの変数は、第9から第23の実施形態のいずれか1つの実施形態に記載されている。一部の実施形態では、1つのJはFであり、他方はメチルまたは1~3個の原子で置換したフルオロメチルである。さらに他の実施形態では、1つのJはFであり、他方はメチルである。なお他の実施形態では、1つのJはFであり、他方はフルオロメチルである。一部の実施形態では、フルオロメチルは、1個のフッ素原子で置換される(すなわち-CHF)。他の実施形態では、フルオロメチルは、2個のフッ素原子で置換され(すなわち-CHF)、他の実施形態では、フルオロメチルは、3個のフッ素原子で置換される(すなわち-CF)。
第31の実施形態では、式I、IAもしくはIBの化合物、または薬学的に許容されるその塩に対して、nは2であり;Jは、両方ともFである、またはJの1つはFであり、他方はエチルもしくは1~3個のフッ素原子で置換したフルオロエチルであり;残りの変数は、第9から第23の実施形態のいずれか1つの実施形態に記載されている通りである。一部の実施形態では、1つのJはFであり、他方はエチルまたは1~3個の原子で置換したフルオロエチルである。さらに他の実施形態では、1つのJはFであり、他方はエチルである。なお他の実施形態では、1つのJはFであり、他方はフルオロエチルである。一部の実施形態では、フルオロエチルは、1個のフッ素原子で置換される。他の実施形態では、フルオロエチルは、2個のフッ素原子で置換され、他の実施形態では、フルオロエチルは、3個のフッ素原子で置換される。
第32の実施形態では、式I、IAもしくはIBの化合物、または薬学的に許容されるその塩に対して、nは3であり;3つの場合のJはFである、またはJの2つはFであり、他方はメチルもしくは1~3個のフッ素原子で置換したフルオロメチルであり;残りの変数は、第9から第23の実施形態のいずれか1つの実施形態に記載されている通りである。一部の実施形態では、フルオロメチルは、1個のフッ素原子で置換される(すなわち-CHF)。他の実施形態では、フルオロメチルは、2個のフッ素原子で置換され(すなわち-CHF)、他の実施形態では、フルオロメチルは、3個のフッ素原子で置換される(すなわち-CF)。一部の実施形態では、2つのJはFであり、他方はメチルである。
第33の実施形態では、式I、IAもしくはIBの化合物、または薬学的に許容されるその塩に対して、nは3であり;3つの場合のJはFである、またはJの2つはFであり、他方はエチルもしくは1~3個のフッ素原子で置換したフルオロエチルであり;残りの変数は、第9から第23の実施形態のいずれか1つの実施形態に記載されている通りである。一部の実施形態では、フルオロエチルは、1個のフッ素原子で置換される。他の実施形態では、フルオロエチルは、2個のフッ素原子で置換され、他の実施形態では、フルオロエチルは、3個のフッ素原子で置換される。
第34の実施形態では、式I、IAもしくはIBの化合物、または薬学的に許容されるその塩に対して、nは1であり;Jは、F、メチル、エチル、フルオロメチルまたはフルオロエチルであり;残りの変数は、第9から第22の実施形態のいずれか1つの実施形態に記載されている。一部の実施形態では、フルオロメチルは、1個のフッ素原子で置換される(すなわち-CHF)。他の実施形態では、フルオロメチルは、2個のフッ素原子で置換され(すなわち-CHF)、他の実施形態では、フルオロメチルは、3個のフッ素原子で置換される(すなわち-CF)。一部の実施形態では、フルオロエチルは、1個のフッ素原子で置換される。他の実施形態では、フルオロエチルは、2個のフッ素原子で置換され、他の実施形態では、フルオロエチルは、3個のフッ素原子で置換される。
第35の実施形態では、式I、IAもしくはIBの化合物、または薬学的に許容されるその塩に対して、nは1であり;JはFであり;残りの変数は、第9から第22の実施形態のいずれか1つの実施形態に記載されている通りである。
第36の実施形態では、式I、IAもしくはIBの化合物、または薬学的に許容されるその塩に対して、nは0であり;残りの変数は、第9から第22の実施形態に記載されている通りである。
第37の実施形態では、式I、IAもしくはIBの化合物、または薬学的に許容されるその塩に対して、Jは、H、F、Cl、メチル、エチル、またはフルオロメチルもしくはフルオロエチルであり、上記フルオロメチルまたはフルオロエチルは、1~3個のフッ素原子で置換され;残りの変数は、第9から第36の実施形態のいずれか1つの実施形態に記載されている通りである。一部の実施形態では、フルオロメチルは、2個のフッ素原子で置換され(すなわち-CHF)、他の実施形態では、フルオロメチルは、3個のフッ素原子で置換される(すなわち-CF)。他の実施形態では、フルオロエチルは、1個のフッ素原子で置換される。他の実施形態では、フルオロエチルは、2個のフッ素原子で置換され、他の実施形態では、フルオロエチルは、3個のフッ素原子で置換される。
第38の実施形態では、式I、IAもしくはIBの化合物、または薬学的に許容されるその塩に対して、Jは、HまたはFであり;全ての他の変数は、第9から第37の実施形態のいずれか1つの実施形態に定義されている通りである。一部の実施形態では、JはFである。一部の実施形態では、JはHである。
第39の実施形態では、式I、IAもしくはIBの化合物、または薬学的に許容されるその塩に対して、Jは水素であり;残りの変数は、第9から第37の実施形態のいずれか1つの実施形態に記載されている通りである。
第40の実施形態では、式I、IAもしくはIBの化合物、または薬学的に許容されるその塩に対して、JはFであり;残りの変数は、第9から第37の実施形態のいずれか1つの実施形態に記載されている通りである。
第41の実施形態では、式I、IAもしくはIBの化合物、または薬学的に許容されるその塩に対して、Jは、H、Cl、F、メチル、エチル、1~3個のフッ素原子で置換したフルオロエチルまたはフルオロメチルであり;残りの変数は、第9から第40の実施形態のいずれか1つの実施形態に記載されている通りである。一部の実施形態では、フルオロメチルは、2個のフッ素原子で置換され(すなわち-CHF)、他の実施形態では、フルオロメチルは、3個のフッ素原子で置換される(すなわち-CF)。他の実施形態では、フルオロエチルは、1個のフッ素原子で置換される。他の実施形態では、フルオロエチルは、2個のフッ素原子で置換され、他の実施形態では、フルオロエチルは、3個のフッ素原子で置換される。
第42の実施形態では、式I、IAもしくはIBの化合物、または薬学的に許容されるその塩に対して、Jは、H、ClまたはFであり;残りの変数は、第9から第40の実施形態のいずれか1つの実施形態に記載されている通りである。
第43の実施形態では、式I、IAもしくはIBの化合物、または薬学的に許容されるその塩に対して、Jは、H、F、メチルまたはフルオロメチルであり;残りの変数は、第9から第40の実施形態のいずれか1つの実施形態に記載されている通りである。一部の実施形態では、フルオロメチルは、2個のフッ素原子で置換され(すなわち-CHF)、他の実施形態では、フルオロメチルは、3個のフッ素原子で置換される(すなわち-CF)。
第44の実施形態では、式I、IAもしくはIBの化合物、または薬学的に許容されるその塩に対して、Jは、HまたはFであり;残りの変数は、第9から第40の実施形態のいずれか1つの実施形態に記載されている通りである。一部の実施形態では、JはHである。
第45の実施形態では、本発明の化合物は、式IC:
Figure 2024515119000022
で表される化合物または薬学的に許容されるその塩であり、XはNまたはC(JC1)であり、XがC(JC1)である場合、以下の表のCで表され;変数X、JC1およびJの定義は、以下の表に記載され;さらにMeはメチル基を表し、Me-Fは1~3個のフッ素原子で置換したフッ化メチル基(すなわち-CHF、-CHFまたはCF)を表す:
Figure 2024515119000023
Figure 2024515119000024
Figure 2024515119000025
Figure 2024515119000026
Figure 2024515119000027
Figure 2024515119000028
Figure 2024515119000029
本発明の薬学的に許容される塩
本明細書に記載される化合物の「薬学的に許容される塩」は、無機または有機の酸または塩基と混合する場合の上記化合物に由来するものを含む。一部の実施形態では、塩は、化合物の最終の単離および精製の間にその場で調製することができる。他の実施形態では、塩は、別個の合成ステップにおいて化合物の遊離形態から調製することができる。上記に記載される薬学的に許容される塩および他の典型的な薬学的に許容される塩の調製は、Bergら、「Pharmaceutical Salts」、J.Pharm.Sci.、1977年:66:1~19頁により完全に記載されており、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。表I~VIまたは式Iのいずれか1つの化合物の薬学的に許容される塩は、薬において使用することができるものである。しかし、薬学的に許容されない塩は、表I~VIもしくは式Iの化合物またはそれらの薬学的に許容される塩の調製に有用であり得る。
本明細書に記載される化合物(例えば表I~VIの化合物または式Iで表される化合物)が酸性である場合、好適な「薬学的に許容される塩」とは、無機および有機の塩基を含む薬学的に許容される非毒性塩基から調製される塩を指す。無機塩基に由来する塩は、アルミニウム、アンモニウム、カルシウム、銅、第二鉄、第一鉄、リチウム、マグネシウム、第二マンガン、第一マンガン、カリウム、ナトリウム、亜鉛などを含む。特定の実施形態は、アンモニウム、カルシウム、マグネシウム、カリウムおよびナトリウムの塩を含む。薬学的に許容される非毒性有機塩基に由来する塩は、第一級、第二級および第三級アミン、天然に存在する置換アミンを含む置換アミン、環状アミン、アルギニン、ベタイン、カフェイン、コリン、N、N-ジベンジルエチレンジアミン、ジエチルアミン、2-ジエチルアミノエタノール、2-ジメチルアミノエタノール、エタノールアミン、エチレンジアミン、N-エチルモルホリン、N-エチルピペリジン、グルカミン、グルコサミン、ヒスチジン、ヒドラバミン、イソプロピルアミン、リジン、メチルグルカミン、モルホリン、ピペラジン、ピペリジン、ポリアミン樹脂、プロカイン、プリン、テオブロミン、トリエチルアミン、トリメチルアミン、トリプロピルアミン、トロメタミンなどの塩を含む。
一部の実施形態では、本発明の化合物は、塩基(例えば薬学的に許容される非毒性塩基)と反応させて塩(例えば薬学的に許容される塩)を形成することができる酸性OH基を有する。一部の実施形態では、塩は、アンモニウム、カルシウム、マグネシウム、カリウムまたはナトリウムの塩である。一部の実施形態では、塩はナトリウム塩である。
本明細書に記載される化合物(例えば表I~VIの化合物または式Iで表される化合物)が塩基である場合、塩は、無機および有機の酸を含む薬学的に許容される非毒性酸から調製され得る。このような酸は、酢酸塩、酢酸、酸性クエン酸塩、酸性リン酸塩、アスコルビン酸塩、ベンゼンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸塩、安息香酸、安息香酸塩、臭化物、硫酸水素塩、酒石酸水素塩、カンファースルホン酸、塩化物、クエン酸塩、クエン酸、エタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸、ギ酸塩、フマル酸塩、フマル酸、ゲンチジネート(gentisinate)、グルコン酸塩、グルコン酸、グロクロン酸塩、グルタミン酸塩、グルタミン酸、臭化水素酸、塩酸、ヨウ化物、イセチオン酸、イソニコチン酸塩、乳酸塩、乳酸、マレイン酸塩、マレイン酸、リンゴ酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、メタンスルホン酸塩、ムチン酸、硝酸塩、硝酸、オレイン酸塩、シュウ酸塩、パモ酸、パモエート(すなわち1,1’-メチレン-ビス-(2-ヒドロキシ-3-ナフトエート))、パントテン酸、パントテン酸塩、リン酸塩、リン酸、糖酸塩、サリチル酸塩、コハク酸、コハク酸塩、硫酸、硫酸塩、タンニン酸塩、酒石酸塩、酒石酸、p-トルエンスルホン酸塩、p-トルエンスルホン酸などを含む。特定の実施形態は、クエン酸、臭化水素酸、塩酸、マレイン酸、リン酸、硫酸および酒石酸を含む。
本明細書に記載される化合物に加えて、それらの薬学的に許容される塩はまた、組成物で利用して、本明細書で同定した疾患を処置または予防することができる。
医薬組成物および投与方法
第2の態様では、本発明は、本明細書に記載される化合物(例えば表I~VIの化合物もしくは式Iで表される化合物、または薬学的に許容されるその塩)、および少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤または担体を含む医薬組成物に関する。
一部の実施形態では、本発明の医薬組成物は、第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7、第8、第9、第10、第11、第12、第13、第14、第15、第16、第17、第18、第19、第20、第21、第22、第23、第24、第25、第26、第27および第28の実施形態に記載される化合物のいずれか1つによる化合物、または薬学的に許容されるその塩、および少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤または担体を含む。
本明細書に開示される化合物およびそれらの薬学的に許容されるその塩は、医薬組成物または「製剤」として製剤化することができる。
典型的な製剤は、本明細書に記載される化合物(例えば表I~VIの化合物または式Iで表される化合物、または薬学的に許容されるその塩)、および担体、希釈剤または賦形剤を混合することにより調製される。好適な担体、希釈剤および賦形剤は、当業者に周知されており、材料、例えば炭水化物、ワックス、水溶性および/または膨潤性ポリマー、親水性または疎水性材料、ゼラチン、油、溶媒、水などを含む。使用される特定の担体、希釈剤または賦形剤は、本明細書に記載される化合物(例えば表I~VIの化合物もしくは式Iで表される化合物、または薬学的に許容されるその塩)が製剤化される手段および目的に依存する。溶媒は、哺乳動物に投与される、安全(GRAS:Generally Regarded as Safe:一般的に安全とみなされている)として、当業者により認識されている溶媒に基づいて一般に選択されている。一般に、安全な溶媒は、水に対して可溶性または混和性である水および他の非毒性溶媒のような非毒性水性溶媒である。好適な水性溶媒は、水、エタノール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール(例えばPEG400、PEG300)など、およびその混合物を含む。製剤はまた、薬物(すなわち表I~VIの化合物、式Iで表される化合物もしくはその医薬組成物)の上質な提示を提供する、または医薬品(すなわち医薬)を製造する助けとなる、他の種類の賦形剤、例えば1つまたは複数の緩衝剤、安定化剤、抗接着剤、界面活性剤、湿潤化剤、潤沢剤、乳化剤、結合剤、懸濁化剤、崩壊剤、充填剤、収着剤、コーティング剤(例えば腸溶性または徐放性)、保存剤、抗酸化剤、不透明化剤、流動促進剤、加工助剤、着色剤、甘味料、香料、着香剤および他の公知の添加物を含み得る。
許容される希釈剤、担体、賦形剤および安定剤は、利用した投与量および濃度でレシピエントに対して非毒性であるものであり、緩衝剤、例えばリン酸塩、クエン酸塩および他の有機酸;アスコルビン酸およびメチオニンを含む抗酸化剤;保存剤(例えばオクタデシルジメチルベンジルアンモニウム塩化物;ヘキサメトニウム塩化物;ベンズアルコニウム塩化物、ベンゼトニウム塩化物;フェノール、ブチルもしくはベンジルアルコール;アルキルパラベン、例えばメチルもしくはプロピルパラベン;カテコール;レソルシノール;シクロヘキサノール;3-ペンタノール;およびm-クレゾール);タンパク質、例えば血清アルブミン、ゼラチンもしくは免疫グロブリン;親水性ポリマー、例えばポリビニルピロリドン;アミノ酸、例えばグリシン、グルタミン、アスパラギン、ヒスチジン、アルギニンもしくはリジン;グルコース、マンノースもしくはデキストリンを含む単糖類、二糖類および他の炭水化物;キレート化剤、例えばEDTA;糖類、例えばスクロース、マンニトール、トレハロースもしくはソルビトール;塩を形成する対イオン、例えばナトリウム;金属錯体(例えばZn-タンパク質複合体);ならびに/または非イオン性界面活性剤、例えばTWEEN(商標)、PLURONICS(商標)もしくはポリエチレングリコール(PEG)を含む。活性医薬成分はまた、例えばコアセルベーション技術もしくは界面重合により調製したマイクロカプセルに、例えば、それぞれ、ヒドロキシメチルセルロースもしくはゼラチン-マイクロカプセル剤およびポリ-(メチルメタクリレート)マイクロカプセルに;コロイド性薬物送達システム(例えばリポソーム、アルブミンミクロスフィア、マイクロエマルジョン、ナノ粒子およびナノカプセル)に、またはマクロエマルジョンに封入され得る。このような技術は、Remingtonのもの:The Science and Practice of Pharmacy、第21版、University of the Sciences in Philadelphia編、2005年(以降「Remingtonのもの」)に開示されている。
製剤は、従来の溶解および混合の手順を使用して調製され得る。
用語「治療有効量」とは、本明細書で使用される場合、研究員、獣医師、医師または他の臨床家により求められている組織、系、動物またはヒトにおいて生物学的または医学的応答を誘発する活性化合物または医薬品の量を意味する。投与される化合物の治療有効量は、このような考察して決定され、疾患またはその症状の1つもしくは複数を改善、治癒または処置するのに必要な最小量である。
本発明の化合物、組成物または剤形を参照した用語「投与する」、「投与すること」または「投与」とは、化合物、組成物または剤形を、処置を必要とする対象または患者の系に導入することを意味する。本発明の化合物が1つまたは複数の他の活性剤と組み合わせて提供される場合、「投与」およびその変形例は、化合物、組成物または剤形および他の活性剤の同時および/または逐次的な導入を含むことを各々理解される。
本明細書に記載される化合物は、処置される疾患の重症度および種類に依存して、全身または局部で、例えば経口で(硬もしくは軟カプセル剤(例えばゼラチンカプセル剤)、錠剤、丸剤、散剤、舌下錠剤、トローチ剤、ロゼンジ剤および顆粒剤を含む固体の剤形;ならびに、吸入(例えばエアロゾル、ガス、吸入器、ネブライザーなど)による、耳で(例えば点耳剤を使用した)、局所的に(例えばクリーム剤、ゲル剤、吸入剤、リニメント剤、ローション剤、軟膏剤、貼付剤、ペースト剤、散剤、溶液剤、噴霧剤、経皮貼付剤など)、眼科的に(例えば点眼剤、眼用ゲル剤、眼用軟膏剤)、直腸で(例えば浣腸剤もしくは坐剤)、経鼻で、バッカルで、経腟で(例えば潅水器、子宮内デバイス、腟坐剤、腟内リングもしくは錠剤など)、点耳剤を介して、埋め込み式リザーバーを介してなど、薬学的に許容されるエマルジョン、マイクロエマルジョン、水性もしくは油性の液剤、懸濁剤、シロップ剤およびエリキシル剤を含むが、限定されない液体の剤形を含むが、限定されない)、または非経口で投与され得る。用語「非経口」は、本明細書で使用される場合、皮下、静脈内、筋肉内、関節内、滑液内、胸骨内、鞘内、肝臓内、病変内および頭蓋内の注射または注入の技術を含むが、限定されない。好ましくは、組成物は、経口、腹腔内または静脈内投与される。
経口用途を意図した化合物の製剤は、医薬組成物の製造のために当該技術分野に公知の任意の方法にしたがって調製され得る。
固体剤形では、活性化合物は、少なくとも1つの不活性の薬学的に許容される賦形剤または担体、例えばクエン酸ナトリウムもしくはリン酸二カルシウム、ならびに/または、a)充填剤または増量剤、例えばデンプン、ラクトース、スクロース、グルコース、マンニトールおよびケイ酸、b)結合剤、例えばカルボキシメチルセルロース、アルギネート、ゼラチン、ポリビニルピロリジノン、スクロースおよびアカシア、c)保水剤、例えばグリセロール、d)崩壊化剤、例えば寒天、炭酸カルシウム、ジャガイモもしくはタピオカデンプン、アルギン酸、ある特定のシリケートおよび炭酸ナトリウム、e)溶液遅延剤、例えばパラフィン、f)吸収促進剤、例えば第四級アンモニウム化合物、g)湿潤化剤、例えば、セチルアルコールおよびモノステアリン酸グリセロール、h)吸収剤、例えばカオリンおよびベントナイト粘土ならびにi)滑沢剤、例えばタルク、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、固体ポリエチレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウム、ならびにその混合物と混合される。錠剤は、コーティングされ得ない、または、不快な風味を覆う、もしくは消化管での分解および吸着を遅延し、それによってより長期間にわたって持続的な作用をもたらすマイクロカプセル化を含む、公知の技術によりコーティングされ得る。例えば、時間遅延材料、例えばモノステアリン酸グリセリンまたはジステアリン酸グリセリルは、単独でまたはワックスと共に利用され得る。水溶性味覚マスキング材料、例えばヒドロキシプロピル-メチルセルロースまたはヒドロキシプロピル-セルロースは利用され得る。
活性化合物に加えて、液体剤形は、当該技術分野で通常使用される不活性希釈剤を含有し得、例えば、水または他の溶媒、可溶化剤および乳化剤、例えばエチルアルコール、イソプロピルアルコール、炭酸エチル、酢酸エチル、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、プロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール、ジメチルホルムアミド、油(特に、綿実油、ラッカセイ油、コーン油、胚芽油、オリーブ油、ヒマシ油およびゴマ油)、グリセロール、テトラヒドロフルフリルアルコール、ポリエチレングリコール、およびソルビタンの脂肪酸エステル、ならびにその混合物である。不活性希釈剤以外に、経口組成物はまた、アジュバント、例えば湿潤化剤、乳化剤および懸濁化剤、甘味剤、着香剤ならびに香料も含み得る。
経口組成物(固体または液体のいずれか)はまた、賦形剤およびアジュバント、例えば分散化剤もしくは湿潤化剤、例えば天然に存在するリン脂質(例えばレシチン)、脂肪酸との酸化アルキレンの縮合生成物(例えばステアリン酸ポリオキシエチレン)、長鎖脂肪族アルコールとの酸化エチレンの縮合生成物(例えばヘプタデカエチレンオキシセタノール)、脂肪酸および無水ヘキシトールに由来する部分エステルとの酸化エチレンの縮合生成物(例えばポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート);乳化剤および懸濁化剤、例えばナトリウムカルボキシメチルセルロース、クロスカルメロース、ポビドン、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ナトリウムアルギネート、ポリビニルピロリドン、トラガカントゴムおよびアカシアゴム;甘味剤、着香剤および香料;ならびに/または1つもしくは複数の保存剤、例えばエチルもしくはn-プロピルp-ヒドロキシ-ベンゾエート、1つもしくは複数の着色化剤、1つもしくは複数の着香剤および1つもしくは複数の甘味剤、例えばスクロースもしくはサッカリンも含み得る。
医薬組成物はまた、鼻腔エアロゾルまたは吸入により投与され得る。このような組成物は、医薬製剤の分野で周知の技術にしたがって調製され、ベンジルアルコールもしくは他の好適な保存剤、生物学的利用能を向上させる吸収促進剤、フルオロカーボン、および/または他の従来の可溶化剤もしくは分散化剤を利用して、生理食塩水中の溶液として調製され得る。肺内または経鼻投与に好適な製剤は、例えば0.1~500ミクロンの範囲の粒径(0.5、1、30、35ミクロンなどのような増分ミクロンにおける0.1~500ミクロンの間の範囲の粒子を含む)を有し、これは、鼻経路を通した迅速な吸入または肺胞嚢に達するように口を通した吸入により投与される。
本明細書に記載される医薬組成物はまた、とりわけ処置の標的が、眼、耳、皮膚または下部腸管の疾患を含む局所適用により容易にアクセスしやすい領域または臓器を含む場合、局所投与され得る。好適な局所製剤は、これらの領域または臓器の各々に対して容易に調製される。活性構成要素は、薬学的に許容される担体および必要に応じて任意の必要な保存剤または緩衝剤と滅菌条件下で混合させる。
局所適用に対して、医薬組成物は、1つまたは複数の担体に懸濁または溶解した活性構成要素を含有する好適な軟膏剤で製剤化され得る。本発明の化合物の局所投与のための担体は、鉱油、液体ワセリン、白色ワセリン、プロピレングリコール、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン化合物、乳化ワックスおよび水を含むが、限定されない。代替的に、医薬組成物は、1つまたは複数の薬学的に許容される担体に懸濁または溶解した活性構成要素を含有する好適なローション剤またはクリーム剤で製剤化され得る。好適な担体は、鉱油、モノステアリン酸ソルビタン、ポリソルベート60、セチルエステルワックス、セテアリルアルコール、2オクチルドデカノール、ベンジルアルコールおよび水を含むが、限定されない。
代替的に、活性成分は、水中油クリーム基剤と共にクリーム剤で製剤化され得る。所望により、クリーム基剤の水性相は、多価アルコール、すなわち2つ以上のヒドロキシル基を有するアルコール、例えばプロピレングリコール、ブタン1,3-ジオール、マンニトール、ソルビトール、グリセロールおよびポリエチレングリコール(PEG400を含む)ならびにその混合物を含み得る。局所製剤は、皮膚または他の影響する領域を通して、活性成分の吸収または浸透を向上させる化合物を含まれることが望ましい。このような皮膚浸透促進剤の例は、ジメチルスルホキシドおよび関連する類似体を含む。
表I~VIまたは式Iの化合物を使用して調製したエマルジョンの油性相は、公知の様式で既知の成分からなり得る。相が乳化剤(別名、排出促進薬としても公知)しか含んでいないことがあるが、少なくとも1つの乳化剤の脂肪もしくは油または脂肪および油の両方との混合物を含むことが望ましい。親水性乳化剤は、安定剤として作用する親油性乳化剤と共に含まれ得る。一部の実施形態では、乳化剤は、油および脂肪の両方を含む。それと共に、安定剤を含む、または含まない乳化剤は、いわゆる乳化ワックスを構成し、ワックスは、油および脂肪と共に、クリーム製剤の油性分散相を形成するいわゆる乳化軟膏基剤を構成する。表I~VIまたは式Iの化合物の製剤での使用に好適な排出促進薬および乳化安定剤は、Tween(商標)-60、Span(商標)-80、セトステアリルアルコール、ベンジルアルコール、ミリスチルアルコール、モノステアリン酸グリセリルおよびラウリル硫酸ナトリウムを含む。
加えて、本発明は、経皮貼付剤の使用を意図し、身体への化合物の制御した送達をもたらすというさらなる利益を有する。このような剤形は、適切な媒体に化合物を溶解または分散することにより作製され得る。吸収促進剤はまた、皮膚を横断する化合物の流れを増大するのに使用され得る。速度は、速度制御膜を設けること、またはポリマーマトリックスもしくはゲル剤に化合物を分散させることのいずれかにより制御され得る。
眼科用途に対して、医薬組成物は、pH調節した等張性滅菌生理食塩水中の微粉化懸濁液として、または好ましくは、pH調節した等張性滅菌生理食塩水中の溶液として、保存剤、例えば塩化ベンザルコニウムを用いて、または用いないかのいずれかで製剤化され得る。代替的に、眼科用途に対して、医薬組成物は、ワセリンのような軟膏剤で製剤化され得る。眼または他の外部組織、例えば口および皮膚の処置に対して、製剤は、例えば0.075~20%w/wの量で活性成分を含有する局所軟膏剤またはクリーム剤として適用され得る。軟膏剤で製剤化される場合、活性成分は、油系のパラフィンまたは水混和性軟膏基剤のいずれかと利用され得る。
直腸または経腟投与用の組成物は、好ましくは、本明細書に記載される化合物を好適な非刺激性賦形剤または担体、例えばカカオバター、蜜蝋、ポリエチレングリコールまたは坐剤ワックスと混合することにより調製され得る坐剤であり、周囲温度で固体であるが、体温で液体であるので、直腸または腟腔で溶解し、活性化合物を放出する。経腟投与に好適な他の製剤は、ペッサリー剤、タンポン剤、クリーム剤、ゲル剤、ペースト剤、フォーム剤または噴霧剤として表され得る。
本明細書に記載される組成物の滅菌の注射可能な形態(例えば非経口投与用)は、水性または油脂性懸濁剤であり得る。これらの懸濁剤は好適な分散化剤または湿潤化剤および懸濁化剤(前述の段落に記載されるものを含む)を使用して当該技術分野に公知の技術にしたがって製剤化され得る。滅菌の注射可能な調製物はまた、例えば1,3-ブタンジオール中の溶液のような、非毒性の非腸管外で許容される希釈剤または溶媒中の滅菌の注射可能な溶液または懸濁液であり得る。利用され得る許容されるビヒクルおよび溶媒は、水、リンゲル溶液および等張性ナトリウム塩化物溶液である。加えて、滅菌の固定油は、溶媒または懸濁化培地として従来利用される。この目的として、合成モノグリセリドまたは合成ジグリセリドを含む任意の無刺激性固定油は利用され得る。脂肪酸、例えばオレイン酸およびそのグリセリド誘導体は、天然の薬学的に許容される油、例えば植物油、例えばラッカセイ油、オリーブ油、ゴマ油またはココナツ油である、注射液の調製物で、とりわけ、そのポリオキシエチル化バージョンまたは液体パラフィンのような鉱油で有用である。これらの油性溶液または懸濁液はまた、長鎖アルコール希釈剤または分散剤、例えばカルボキシメチルセルロース、またはエマルジョンおよび懸濁液を含む薬学的に許容される剤形の製剤に通常使用される類似の分散化剤を含有し得る。他の通常使用される界面活性剤、例えばTween、Spanおよび薬学的に許容される固体、液体または他の剤形の製造で通常使用される他の乳化剤または生物学的利用能向上剤もまた、注射可能な製剤の目的として使用され得る。油性懸濁液は、増粘化剤、例えば蜜蝋、硬質パラフィンまたはセチルアルコールを含有し得る。上記に記載されるもののような甘味剤、および着香剤は、口当りのよい経口調製物を提供するために添加することができる。これらの組成物は、抗酸化剤、例えばブチル化ヒドロキシアニソールまたはアルファ-トコフェノールの添加により保存され得る。
別の態様では、表I~VIもしくは式Iの化合物または薬学的に許容されるその塩は、獣医学的担体を含む獣医学的組成物で製剤化され得る。獣医学的担体は、組成物を投与する目的で有用である材料であり、他では不活性である固体、液体または気体の材料であり得る。獣医学の分野では、活性成分に相溶性である。これらの獣医学的組成物は、非経口、経口、または任意の他の所望の経路で投与され得る。
治療方法
別の態様では、本発明はまた、それを必要とする対象において疾患を処置する方法であって、治療有効量の表I~VIもしくは式Iの化合物または薬学的に許容されるその塩を対象に、単独でまたは併用療法で投与するステップを含み、疾患が、sGC刺激から、またはNOもしくはcGMPもしくはその両方の濃度の増大から、またはNO-sGC-cGMP経路の上方制御から利益を得るものである、方法を提供する。本発明はまた、それを必要とする対象において疾患を処置する方法であって、表I~VIもしくは式Iの化合物または薬学的に許容されるその塩を含む医薬組成物または剤形を対象に、単独でまたは併用療法で投与するステップを含み、疾患が、sGC刺激から、またはNOもしくはcGMPもしくはその両方の濃度の増大から、またはNO-sGC-cGMP経路の上方制御から利益を得るものである、方法を提供する。
本発明の第10の実施形態は、処置を必要とする対象において疾患を処置する方法であって、治療有効量の第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7もしくは第8の実施形態に記載される化合物のいずれか1つの実施形態の化合物もしくは薬学的に許容されるその塩、または第9の実施形態に記載される医薬組成物を、処置を必要とする対象に投与するステップを含む、方法である。
一部の実施形態では、本明細書で開示される化合物は、NOの生物学的利用能および/またはNOに対する感受性の望ましくない低下、例えば酸化ストレスまたはニトロ化ストレスの状態に関連するもので特徴付けられる疾患の予防および/または処置に有用であり得るsGC刺激剤である。
cGMPの濃度の増大は、血管拡張、血小板凝集および接着の阻害、抗高血圧効果、抗リモデリング効果、抗アポトーシス効果、抗炎症、抗線維症効果、代謝効果、ニューロンのシグナル伝達効果およびミトコンドリア効果をもたらす。ゆえに、sGC刺激剤は、ある範囲の疾患を処置および/または予防するのに使用され得る。
本発明のsGC刺激剤(例えば表I~VIまたは式Iの化合物および薬学的に許容されるその塩)を投与することにより処置および/または予防され得る具体的な疾患または障害は、以下を含むが、限定されない:
無ベータリポタンパク質血症、アカラシア(例えば食道アカラシア)、急性呼吸窮迫症候群(ARDS)、癒着性関節包炎、年齢による学習および記憶障害、年齢による記憶喪失、アルコール症、脱毛症または毛髪脱落、高度障害、アルツハイマー病(アルツハイマー病の発病前、軽症~中等症のアルツハイマー病または中等症~重症のアルツハイマー病を含む)、筋萎縮性側索硬化症(ALSまたはルー・ゲーリッグ病)、裂肛、動脈瘤、狭心症(例えば安定または不安定狭心症、異型狭心症、Prinzmetal型狭心症、微小血管性狭心症)、不安または不安障害、アルギニノコハク酸尿症、動脈および静脈血栓症、関節炎、アスペルガー症候群、喘息および喘息の疾患、運動失調、毛細血管拡張症、アテローム性動脈硬化症(例えば内部傷害で関連するアテローム性動脈硬化症、血小板および単球の接着および凝集、平滑筋増殖または移行)、萎縮性腟炎、注意欠陥障害(ADD)および注意欠陥多動性障害(ADHD)、自閉症および自閉症スペクトラムにおける障害、良性前立腺過形成(BPH)もしくは肥大症または拡張、双極性障害、膀胱出口部閉塞、膀胱痛症候群(BPS)、眼瞼炎、骨および炭水化物代謝障害、骨の治癒(例えば破骨細胞の骨リモデリングに続く骨の治癒、破骨細胞の骨再吸収、骨新形成)、脳動脈瘤、脳低酸素症、がん転移、脳アミロイド血管障害(CAA)またはコンゴーレッド親和性血管障害、皮質下梗塞と白質脳症を伴う常染色体優性脳動脈症(CADASILまたはCADASIL症候群)、脳潅流、脳小血管疾患、脳血管痙縮、ケモブレイン、小児期崩壊性障害、慢性気管支炎、慢性疲労、慢性外傷性脳症(CTE)、繊毛病、硬変(例えば肝硬変、慢性肝疾患に関連する肝硬変、原発性胆汁性肝硬変)、CNS疾患関連性機能不全、CNS疾患関連睡眠障害、ハンチントン病に関連する認知障害、認知機能障害、認知障害(例えば血管性認知障害、軽度認知障害、糖尿病に関連する認知障害、多発性硬化症に関連する認知障害、閉塞性睡眠時無呼吸に関連する認知障害、統合失調症に関連する認知障害(CIAS)、鎌状赤血球疾患に関連する認知障害、脳振盪、先天性筋無力症候群、結合組織疾患、脳梗塞の結果(脳卒中)、外傷患者における代用血液(blood substituent)の保存、CREST症候群、クローン病、嚢胞性線維症(CF)、妄想性障害、認知症(例えば血管性認知症、脳卒中後認知症、レヴィ小体認知症、前頭葉変性症を伴う認知症、前頭側頭葉変性症を伴う認知症、大脳皮質基底核変性症を伴う認知症、クロイツフェルト-ヤコブ認知症認知症、HIV認知症、多発脳梗塞性認知症、術後認知症、戦略的な部位の単一病変による認知症、HIV関連認知症(無症候性神経認知障害(ANI)、軽度神経認知障害(MND)、HIV関連認知症(HAD、AIDS認知症複合[ADC]またはHIV脳症とも呼ばれる、初老期認知症(軽度の認知障害、MCI)、混合型認知症、ビンスワンガー認知症(皮質下動脈硬化性脳症)、パーキンソン認知症を含む)、脱髄疾患、鬱病、鬱病性障害、皮膚筋炎、糖尿病性血管障害、糖尿病性黄斑浮腫、糖尿病性微小血管症、糖尿病性潰瘍または創傷(例えば糖尿病性足部潰瘍)、代謝症候群に関連するまたは関係する疾患(例えば肥満、糖尿病、インスリン抵抗性、空腹時グルコースの上昇、空腹時インスリンの上昇、脂質の上昇)、下方制御した神経伝達物質に関与する疾患、脳血流障害に関与する疾患、神経変性障害に関与する疾患、シナプス機能障害に関与する疾患、神経炎症に関与する疾患、神経毒性に関与する疾患、男女の泌尿生殖系臓器の疾患(良性および悪性)、学習および記憶の問題を伴う小児における集中の障害、ダウン症候群、薬物嗜癖、薬剤因性精神病、ドライアイ症候群、デュシェンヌ型筋ジストロフィー、デュピュイトラン拘縮、ジスキネジア(例えば急性ジスキネジア、慢性または遅発性ジスキネジア、非運動性ジスキネジア、レボドパ誘発性ジスキネジア(LID))、月経困難症(例えば原発性月経困難症、続発性月経困難症)、性交疼痛、嚥下障害、ジストニア(例えば全身性ジストニア、局所性ジストニア、分節性ジストニア、性的ジストニア、中間ジストニア、急性ジストニア反応、遺伝性または原発性ジストニア)、浮腫、電解質障害(例えば高カリウム血症、低ナトリウム血症)、肺気腫、子宮内膜症、内皮細胞機能不全または内皮細胞機能不全に関連する傷害および疾患、勃起不全、食道アカラシア、ファブリー病、女性の性機能不全(例えば女性の性的興奮不全)、線維筋痛、線維症(例えば心内膜心筋線維症、心房性線維症、心臓間質性線維症、心臓線維症、肺線維症、眼線維症、皮膚線維症、腸管線維症、腎線維症または腎線維症(renal fibrosis、kidney fibrosis)、間質性腎線維症、肺線維症、特発性肺線維症、肺の進行性塊状線維症、肝線維症、縦隔線維症、後腹膜線維症、関節線維症、骨髄線維症、骨髄線維症、骨骨髄線維症、放射線誘導線維症、膵線維症)、脆弱X、機能性消化不良、胃不全麻痺、ゴーシェ病、集中の全身障害、一般的な精神病、緑内障、神経膠芽細胞腫、糸球体症(例えば糸球体腎炎、急性糸球体腎炎、糸球体硬化症、巣状分節性糸球体硬化症)、肉芽腫、頭部傷害、聴覚障害(例えば部分難聴、完全難聴、部分的聴覚消失、完全聴覚消失、騒音性難聴)、心疾患(例えば左心室心筋リモデリング、左室収縮機能障害、虚血性心筋症、拡張した心筋症、アルコール性心筋症、蓄積性心筋症、先天性心臓機能障害、冠状動脈血流の低下、拡張期または収縮期機能不全、冠不全、急性冠動脈症候群、冠動脈疾患、不整脈、心室前負荷の減少、心肥大、右心肥大、心房および心室調律の障害ならびに心臓伝導障害、I~III級の房室ブロック(AVB I~III)、上室性頻脈性不整脈、心室期外収縮、心房細動、心房粗動、心室細動、心室粗動、心室性頻脈性不整脈、トルサード・ド・ポワントの頻脈、心房および心室期外収縮、AV接合部期外収縮、洞結節不全症候群、AV結節性リエントリー頻脈、ウォルフパーキンソンホワイト症候群、心筋不全症、慢性、急性またはウイルス性心筋炎、心原性ショック、心臓リモデリング)、心不全(HF;例えば:駆出率の保たれた心不全(HFPEF)、駆出率低下を伴う心不全(HFREF)、急性心不全、慢性心不全、既存の慢性心不全の急性期(HFの悪化)、一過性心不全、急性心不全後、収縮期心不全、拡張期心不全、うっ血性心不全、急性非代償性心不全、右室不全、完全心不全、高拍出性心不全、弁欠損を伴う心不全、糖尿病性心不全、心不全/心腎症候群、右心不全)、高濃度のプラスミノーゲン活性化物質阻害剤1(PA-1)、高レベルのフィブリノゲンおよび低密度DLD、組織球症X、ハンチントン病または舞踏病(HD)、高アンモニア血症および関連するもの、高血圧症(例えば動脈性高血圧症、治療抵抗性高血圧症、糖尿病性高血圧症、特発性高血圧症、本態性高血圧症、二次性高血圧症、妊娠高血圧症、門脈高血圧症、全身性高血圧症、子癇前症、急性および慢性の冠状動脈血圧の上昇)、筋緊張亢進、肥厚性瘢痕、性的興奮低下障害、低潅流、インポテンス、炎症性腸疾患(例えばクローン病、潰瘍性大腸炎)、脳マラリアに起因する炎症、感染症に起因する炎症、周術期ケアでの炎症応答、血小板凝集、知的能力障害、間欠性跛行、間質性膀胱炎(IC)、透析低血圧、虚血(例えば脳虚血、心筋虚血、血栓塞栓性虚血、重症虚血肢)、ケロイド、腎疾患(例えば慢性腎疾患、急性および慢性腎不全、急性および慢性腎機能不全、腎機能不全の後遺症、肺性浣腸に関係する腎機能不全、HFに関係する腎機能不全、尿毒症または貧血に関係する腎機能不全、原発性腎疾患、先天性腎疾患、多嚢胞性腎疾患進行、腎移植拒絶反応、免疫複合体誘発性腎疾患、クレアチニンおよび/または水分排出の異常な低下、尿素、窒素、カリウムおよび/またはクレアチニンの血中濃度の異常な増大、腎臓の酵素の変動した活性(例えばグルタミルシンセターゼ)、変動した尿浸透圧または尿体積、ミクロアルブミン尿の増加、マクロアルブミン尿、糸球体および細動脈の病変、尿細管拡張、高リン酸塩血症、血管性腎疾患、腎嚢胞、HFによる腎浮腫)、コルサコフ精神病、白血球活性化、レボドパ誘発性嗜癖行動、硬化性苔癬、脂質関連障害(例えば過剰脂肪症、過剰皮下脂肪、高脂血症、脂質異常症、高コレステロール血症、高密度リポタンパク質コレステロール(HDLコレステロール)の低下、低密度リポタンパク質コレステロール(LDLコレステロール)レベルの中程度の上昇、高トリグリセリド血症、高グリセリド血症、低リポタンパク血症、シトステロール血症、脂肪性肝疾患、肝臓脂肪変性または肝臓の異常な脂質蓄積、心臓、腎臓または筋肉の脂肪変性、シトステロール血症、黄色腫症、タンジエール病)、肝疾患(例えば血管性肝疾患、肝星状細胞活性、肝繊維性コラーゲンおよび全コラーゲンの蓄積、壊死性および/または免疫学的な炎症肝疾患、肉芽腫性肝疾患に関連する胆汁うっ滞性肝疾患、肝悪性疾患に関連する胆汁うっ滞性肝疾患、妊娠の肝内性胆汁うっ滞に関連する胆汁うっ滞性肝疾患、肝炎に関連する胆汁うっ滞性肝疾患、敗血症に関連する胆汁うっ滞性肝疾患、薬物または毒素に関連する胆汁うっ滞性肝疾患、移植片対宿主疾患に関連する胆汁うっ滞性肝疾患、肝移植後に関連する胆汁うっ滞性肝疾患、総胆管結石症に関連する胆汁うっ滞性肝疾患、胆管腫瘍に関連する胆汁うっ滞性肝疾患、膵癌に関連する胆汁うっ滞性肝疾患、ミリッツィ症候群に関連する胆汁うっ滞性肝疾患、AIDSに関連する胆汁うっ滞性肝疾患、胆管症、寄生虫に関連する胆汁うっ滞性肝疾患、住血吸虫症に関連する胆汁うっ滞性肝疾患、肝炎、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)、肝血管閉塞性疾患(VOD)、肝類洞閉塞症候群(SOS)、肝性脳症)、局所性血栓症、下部尿路症候群(LUTS)、腰部脊柱管狭窄症、ループス腎炎、狼蒼または全身性エリテマトーデス、ミクロアルブミン尿、微小循環異常、片頭痛、軽度神経認知障害(MND)、モルフェア、もやもや病、多発性ラクナ梗塞、多臓器機能不全症候群(MODS)、多臓器不全(MOF)、多発性硬化症(MS、臨床的に単離した症候群(CIS)、再発寛解型MS(RRMS)、原発性進行性MS(PPMS)、二次性進行型MS(SPMS)を含む)、多系統萎縮症(MSA)、心筋梗塞または心臓発作(例えばST部分上昇型心筋梗塞、非ST部分上昇型心筋梗塞、陳旧性心筋梗塞)、近視性脈絡膜血管新生、母斑、麻薬依存性、腎症(例えば糖尿病性腎症、非糖尿病性腎症、腎炎、毒素で誘発された腎症、造影剤誘発性腎症、糖尿病性または非糖尿病性腎硬化症、ネフローゼ症候群、腎盂腎炎、腎原性線維症)、神経変性疾患、神経因性膀胱および失禁、神経炎症、一酸化窒素生成の低下に関連する神経学的疾患、神経筋疾患(例えばデュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD)、ベッカー筋ジストロフィー(BMD)、肢帯筋ジストロフィー、末梢性筋障害、I型およびII型筋強直性ジストロフィー、顔面肩甲上腕型筋ジストロフィー、常染色体性およびX連鎖エメリー・ドレイフス型筋ジストロフィー、眼球咽頭型筋ジストロフィー、筋萎縮性側索硬化症、脊髄性筋萎縮症(SMA))、視神経脊髄炎、ニューロパチー(例えば末梢性ニューロパチー、自律神経ニューロパチー、中枢神経系ニューロパチー、化学療法誘導性ニューロパチー、糖尿病性ニューロパチー、有痛性ニューロパチー、神経障害性疼痛、非有痛性ニューロパチー、有痛性糖尿病性ニューロパチー、非有痛性糖尿病性ニューロパチー、CNS疾患に関連するニューロパチー(例えば多発性硬化症、MS)、放射線誘発性ニューロパチー)、帯状疱疹に関連する神経障害性疼痛、脊椎外科手術に関連する神経障害性疼痛)、強迫性障害(OCD)、閉塞性血栓性血管炎、閉塞性尿路疾患、好酸球性筋膜炎、骨粗鬆症、過活動膀胱、疼痛(例えば急性疼痛、中枢痛症候群、炎症性疼痛、術後痛、緊張性疼痛、内臓痛、跛行痛、希少な疼痛適応症(例えばアセタゾラミド反応性ミオトニー、自己赤血球感作症候群、常染
色体優性シャルコー・マリー・トゥース病2V型、神経障害性疼痛を伴う常染色体優性中間体シャルコー・マリー・トゥース病、常染色体劣性肢帯筋ジストロフィー2A型、イオンチャネル異常症関連先天性無痛症、髄腔内鎮痛療法を要する慢性疼痛、複合性局所疼痛症候群、複合性局所疼痛症候群1型、複合性局所疼痛症候群2型、多汗症を伴う先天性無痛症、重度の知的能力障害を伴う先天性無痛症、先天性無痛症-乏汗症症候群、有痛性亀裂を伴うびまん性掌蹠角皮症、家族性発作性疼痛症候群、優性下肢関与を伴う家族性発作性疼痛症候群、主に上半身関与を伴う家族性発作性疼痛症候群、遺伝性有痛性胼胝、遺伝性感覚および自律神経ニューロパチー4型、遺伝性感覚および自律神経ニューロパチー5型、遺伝性感覚および自律神経ニューロパチー7型、間質性膀胱炎、有痛性眼窩および全身性神経線維腫-マルファン様体型症候群、発作性激痛症、持続性特発性顔面痛、カルパインの定性的または定量的欠損、トロサ・ハント症候群))、膵炎、パニック障害、パーキンソン病、パーキンソニズムプラス、パーキンソン嚥下障害、病理学的摂食障害、骨盤痛、末梢血管疾患(例えば末梢動脈疾患、末梢動脈閉塞性疾患、末梢血管塞栓症、末梢潅流障害)、腹膜炎、広汎性発達障害、ペイロニー病、ピック症候群、多発性軟骨炎、多発性筋炎、ヘルペス後神経痛、心的外傷後頭部傷害、心的外傷後ストレス障害(PTSD)、早漏、進行性核麻痺、前立腺肥大、肺疾患(例えば多因性肺動脈症、気管支収縮または肺性気管支収縮、肺の血管疾患、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、肺毛細血管腫症、リンパ管腫症および圧縮された肺血管(例えばアデノパシー、腫瘍または線維性縦隔炎による)、肺血管リモデリング、肺筋緊張亢進)、肺高血圧症(PH、例えば肺動脈性肺高血圧症(PAH)、原発性PH、二次性PH、突発性PH、前毛細血管性PH、特発性PH、左心室疾患に関連するPH、HIVに関連するPH、SCDに関連するPH、血栓塞栓症に関連するPH(慢性血栓塞栓性PHまたはCTEPH)、サルコイドーシスに関連するPH、慢性閉塞性肺疾患に関連するPH、急性呼吸窮迫症候群(ARDS)に関連するPH、急性肺傷害に関連するPH、アルファ-1-抗トリプシン欠乏症(AATD)に関連するPH、肺気腫に関連するPH(例えば喫煙誘発性肺気腫)、肺疾患に関連するPH、低酸素血症に関連するPH、強皮症に関連するPH、嚢胞性線維症(CF)に関連するPH、左室機能不全に関連するPH、低酸素血症に関連するPH、PH(WHO I、II、III、IVおよびV群)、僧帽弁疾患に関連するPH、心膜炎に関連するPH、収縮性心膜炎に関連するPH、大動脈狭窄に関連するPH、拡張型心筋症に関連するPH、肥大型心筋症に関連するPH、拘束性心筋症に関連するPH、縦隔線維症に関連するPH、肺線維症に関連するPH、肺静脈還流異常に関連するPH、肺静脈閉塞性疾患に関連するPH、肺血管炎に関連するPH、膠原病性脈管疾患に関連するPH、先天性心疾患に関連するPH、肺静脈性肺高血圧症に関連するPH、間質性肺疾患に関連するPH、睡眠呼吸障害に関連するPH、慢性気流閉塞に関連するPH、閉塞性睡眠時無呼吸に関連するPH、中枢性睡眠時無呼吸に関連するPH、混合型睡眠時無呼吸に関連するPH、肺胞低換気障害に関連するPH、高高度への慢性的曝露に関連するPH、新生児肺疾患に関連するPH、肺胞毛細血管形成異常に関連するPH、鎌状赤血球疾患に関連するPH、他の凝固障害に関連するPH、慢性血栓塞栓症に関連するPH)、神経根障害、レイノー病、レイノー症候群(一次性または二次性)、難治性てんかん、レンペニング症候群、再潅流障害(例えば虚血-再潅流損傷、臓器移植に関連する虚血-再潅流)、再狭窄(例えば血栓溶解療法後、経皮的血管形成(PTA)後、経管腔冠動脈形成(PTCA)後、心臓移植後またはバイパス手術後に発症する再狭窄)、網膜症(例えば糖尿病網膜症、非糖尿病網膜症、非増殖性糖尿病網膜症、増殖性硝子体網膜症、周辺網膜変性、網膜静脈閉塞)、レット障害、リウマチ様またはリウマチ性疾患(例えば関節炎、リウマチ様関節炎)、サルコイドーシス、サルコイド、住血吸虫症、統合失調感情障害、統合失調症、認知症を伴う統合失調症、強皮症(例えば局在性強皮症または限局性強皮症、全身性強皮症)、硬化症(例えば腎硬化症、進行性硬化症、肝硬化症、原発性硬化性胆管炎、胃腸管の硬化症、海馬硬化症、巣状硬化症、原発性側索硬化症、骨硬化症、耳硬化症、アテローム性動脈硬化症、結節性硬化症、全身性硬化症)、敗血症または敗血症性ショックまたはアナフィラキシーショック、鎌状赤血球貧血、鎌状赤血球疾患、シェーグレン症候群、睡眠覚醒障害、スネドン症候群、痙縮(例えば冠血管痙縮、血管痙縮、末梢動脈の痙縮)、脊髄傷害、脊髄性筋萎縮症、脊髄亜脱臼、脊髄小脳運動失調、Steel-Richardson-Olszewski疾患(進行性核上性麻痺)、脳卒中、くも膜下出血、皮質下動脈硬化性脳症、失神、タウオパシー、緊張、視床変性症、血栓塞栓性または血栓形成性障害、一過性脳虚血発作(TIA)、外傷性脳傷害、尿細管間質性疾患、潰瘍、子宮類線維症、腟萎縮、弁欠損(例えば僧帽弁狭窄症、僧帽弁閉鎖不全、不全症または不全、大動脈弁狭窄、大動脈弁閉鎖不全、三尖弁閉鎖不全症、肺動脈弁狭窄、肺動脈弁閉鎖不全症、混合型弁膜症)、脳の血管疾患、心臓および腎臓の合併症に起因する血管障害、血管漏出または透過性、血管炎(例えば血栓性血管炎、閉塞性血栓性血管炎、川崎病、動脈炎、大動脈炎)、血管閉塞発作、ビーナス移植不全、湿性加齢黄斑変性ならびにウィリアムス症候群。
本発明の具体的な実施形態では、疾患は、鎌状赤血球疾患(SCD)、巣状分節性糸球体硬化症(FSGS)、心疾患、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)、心不全、肺高血圧症、肝線維症、および腎線維症から選択される。
用語「疾患」とは、本明細書で使用される場合、特徴的な一組の症状および徴候により明らかであり、その病因、病理、および予後が既知でも未知でもよい任意の体の部位、臓器または系の正常な構造または機能からの任意の逸脱またはこれらの中断を指す。用語、疾患は、障害および状態(または医学的状態)ならびに症候群のような他の関連する用語を包含し、単一の原因または異なる臨床像を構成するように共に通常起こる原因に起因する症状の組合せとして定義される。一部の実施形態では、用語、疾患は、sGC、cGMPおよび/またはNO媒介性の医学的または病理学的な疾患を指す。
障害、疾患、状態、症状または症候群に関する「処置する」、「処置すること」または「処置」とは、障害、疾患、状態または症候群の原因および/または効果(すなわち、症状、生理学、物理学、心理学、情動的もしくは任意の他の臨床的な発現、観察もしくは測定、または病理学的評価の改善)を抑止または改善することを指す。
本明細書で使用される場合、用語「処置する」、「処置」または「処置すること」とはまた、1つまたは複数の療法の投与に起因する、進行(すなわち疾患の既知のまたは期待される進行)、疾患の重症度および/もしくは期間の遅延もしくは改善もしくは予防、または1つもしくは複数の症状、臨床的な発現、観察もしくは測定の進行の遅延もしくは改善もしくは予防、または病理学的評価の負の進行を予防もしくは緩慢(すなわち、状態を「治療する」ことなく「管理すること」)も指す。
本明細書で使用される場合、用語「対象」および「患者」は互換的に使用される。用語「対象」および「患者」とは、動物(例えばニワトリ、ウズラもしくはシチメンチョウのような鳥、または哺乳動物)を指し、具体的に、「哺乳動物」は、非霊長類(例えばウシ、ブタ、ウマ、ヒツジ、ウサギ、モルモット、ラット、ネコ、イヌおよびマウス)、ならびに霊長類(例えばサル、チンパンジーおよびヒト)を含み、より具体的にはヒトである。一部の実施形態では、対象は、非ヒト動物、例えば農場動物(例えばウマ、ウシ、ブタおよびヒツジ)、またはコンパニオンアニマルもしくはペット(例えばイヌ、ネコ、マウス、ラット、ハムスター、アレチネズミ、モルモットもしくはウサギ)である。一部の実施形態では、対象はヒトである。
本発明はまた、対象において上記の疾患の1つを処置するための方法であって、治療有効量の表I~VIもしくは式Iの化合物または薬学的に許容されるその塩を、処置を必要とする対象に投与するステップを含む、方法を提供する。代替的に、本発明は、処置を必要とする対象におけるこれらの疾患の1つの処置での、表I~VIもしくは式Iの化合物または薬学的に許容されるその塩の使用を提供する。また本発明に含まれるのは、処置を必要とする対象での上記の疾患の1つを処置するための医薬の製造のための、表I~VIもしくは式Iの化合物または薬学的に許容されるその塩の使用である。本発明は、これらの疾患の1つを処置するのに有用な医薬を作製または製造する方法であって、表VIのいずれか1つの化合物、または薬学的に許容されるその塩を使用するステップを含む、方法をさらに提供する。
用語「生物学的サンプル」とは、本明細書で使用される場合、in vitroまたはex vivoのサンプルを指し、細胞培養もしくはその抽出物;哺乳動物もしくはその抽出物から得られる生検材料;血液、唾液、尿、糞便、精液、涙液、リンパ液、眼球流体、硝子体液、脳脊髄液(CSF)、または他の体液もしくはその抽出物を含むが、限定されない。
他の実施形態では、本発明は、生物学的サンプルでsGC活性を刺激する方法であって、上記生物学的サンプルを本発明の化合物または組成物と接触させるステップを含む、方法を提供する。生物学的サンプルでのsGC刺激剤の使用は、当業者に公知の様々な目的に有用である。このような目的の例は、生物学的アッセイおよび生物学的標本の貯蔵を含むが、限定されない。
併用療法
本明細書に記載される化合物および医薬組成物は、sGC、cGMPおよび/またはNOにより媒介される、調節される、または影響を及ぼされる疾患の処置のために、単独でまたは併用療法で使用され得る。
本明細書で使用される場合、用語「組み合わせて」(センテンス「併用療法で」として)または「共投与」は、互換的に使用して、2つ以上の療法の使用を指すことができる。用語の使用は、療法が対象に投与される順序を制限しない。
本明細書に記載される化合物および医薬組成物は、1つまたは複数の追加の治療剤との併用療法で使用され得る。2つ以上の活性剤との併用処置に対して、活性剤が別個の投与量の製剤である場合、活性剤は、別個にまたは併用させて投与され得る。加えて、1つの要素の投与は、他の薬剤の投与の前、投与と同時に、または投与の後であり得る。
他の薬剤との併用療法で使用される場合、本明細書に記載される化合物および医薬組成物ならびに他の1つまたは複数の薬剤の「治療有効量」は使用される薬剤の種類に依存する。好適な投与量は承認された薬剤で知られており、対象の状態、処置される状態の種類、および使用される本明細書に記載される化合物の量によって当業者により調節され得る。量が明らかに示されていない場合、有効量は想定されるべきである。
一部の実施形態では、共投与または併用療法は、本質的に同時の様式で、例えば単一の医薬組成物、例えば固定比の第1および第2の量を有するカプセル剤もしくは錠剤、または各々に対する多数の別個のカプセル剤もしくは錠剤で、第1および第2の量の化合物の投与を包含する。加えて、このような共投与はまた、いずれかの順序によって逐次的な様式で各化合物の使用を包含する。
共投与が第1の量の表I~VIまたは式Iの化合物および第2の量の追加の治療剤の別個の投与を含む場合、化合物は、所望の治療効果を有するのに十分に近い時間で投与される。例えば、所望の治療効果をもたらすことができる各投与間の期間は、分から時間の範囲であり得、効能、溶解性、生物学的利用能、血漿半減期および動態プロファイルのような各化合物の特性を考慮に入れながら決定され得る。例えば、表I~VIまたは式Iの化合物および第2の治療剤は、互いの約24時間以内、互いの約16時間以内、互いの約8時間以内、互いの約4時間、互いに約1時間、または互いに約30分以内に、任意の順序で投与され得る。
別個に投与されるか、または同じ医薬組成物で投与されるかのいずれかで、表I~VIもしくは式Iの化合物または薬学的に許容されるその塩と組み合わせることができる他の治療剤の例は、以下を含むが、限定されない:
(1)内皮由来放出因子(EDRF)またはNO気体。
(2)ニトロソチオール、亜硝酸塩、シドノンイミン、NONOエート、N-ニトロソアミン、N-ヒドロキシルニトロソアミン、ニトロシミン、ニトロチロシン、ジアゼチンジオキシド、オキサトリアゾール5-イミン、オキシム、ヒドロキシルアミン、N-ヒドロキシグアニジン、ヒドロキシ尿素またはフロキサンを含むが、限定されない、NOドナー。これらの種類の化合物の一部の例は、グリセリルトリニトレート(GTN、ニトログリセリン(nitroglycerin、nitroglycerine)およびトリニトログリセリンとしても公知)、グリセロールの硝酸エステル;ニトロプルシドナトリウム(SNP)(一酸化窒素の分子は正方バイピラミダル錯体を形成する金属鉄に配位結合させる);3-モルホリノシドノンイミン(SIN-1)、モルホリンおよびシドノンイミンの組合せにより形成される双性イオン性化合物;S-ニトロソ-N-アセチルペニシラミン(SNAP)、ニトロソチオール官能基を伴うN-アセチル化アミノ酸誘導体;ジエチレントリアミン/NO(DETA/NO)、ジエチレントリアミンに共有結合した一酸化窒素の化合物;アセチルサリチル酸のm-ニトロキシメチルフェニルエステルを含む。これらのクラスのNOドナーの一部のより具体的な例は、古典的なニトロ血管拡張剤、例えばニトログリセリン、亜硝酸アミル、二硝酸イソソルビド、5-一硝酸イソソルビドおよびニコランジルを含む有機硝酸塩および亜硝酸塩エステル;イソソルビド;3-モルホリノシドノンイミン;リンシドミンクロロヒドレート(「SIN-1」);S-ニトロソ-N-アセチルペニシラミン(「SNAP」);S-ニトロソグルタチオン(GSNO)、ニトロプルシドナトリウム、S-ニトロソグルタチオンモノ-エチル-エステル(GSNO-エステル)、6-(2-ヒドロキシ-1-メチル-ニトロソヒドラジノ)-N-メチル-1-ヘキサンアミンまたはジエチルアミンNONOエートを含む。
(3)プロトポルフィリンIX、アラキドン酸およびフェニルヒドラジン誘導体を含むが、限定されない、cGMP濃度を向上させる他の物質。
(4)L-アルギニン、n-ヒドロキシグアニジンに基づく類似体、例えばN[G]-ヒドロキシ-L-アルギニン(NOHA)、1-(3,4-ジメトキシ-2-クロロベンジリデンアミノ)-3-ヒドロキシグアニジンおよびPR5(1-(3,4-ジメトキシ-2-クロロベンジリデンアミノ)-3-ヒドロキシグアニジン);L-アルギニン誘導体(例えばホモ-Arg、ホモ-NOHA、N-tert-ブチルオキシ-およびN-(3-メチル-2-ブテニル)オキシ-L-アルギニン、カナバニン、イプシロングアニジン-カプロン酸、アグマチン、ヒドロキシル-アグマチンおよびL-チロシル-L-アルギニン);N-アルキル-N’-ヒドロキシグアニジン(例えばN-シクロプロピル-N’-ヒドロキシグアニジンおよびN-ブチル-N’-ヒドロキシグアニジン)、N-アリール-N’-ヒドロキシグアニジン(例えばそれぞれ、-F、-Cl、-メチル、-OH置換基を有するN-フェニル-N’-ヒドロキシグアニジンおよびそのパラ置換誘導体);グアニジン誘導体、例えば3-(トリフルオロメチル)プロピルグアニジンを含むが、限定されない、一酸化窒素シンターゼ基質。
(5)eNOS転写を向上させる化合物。
(6)BAY 58-2667(特許公開DE19943635に記載);HMR-1766(アタシグアト、特許公開WO2000002851に記載);S 3448(2-(4-クロロ-フェニルスルホニルアミノ)-4,5-ジメトキシ-N-(4-(チオモルホリン-4-スルホニル)-フェニル)-ベンズアミド(特許公開DE19830430およびWO2000002851に記載);ならびにHMR-1069(Sanofi-Aventis製)を含むが、限定されない、NO非依存性ヘム非依存性sGC活性化物質。
(7)YC-1(特許公開EP667345およびDE19744026を参照);リオシグアト(BAY 63-2521、Adempas(登録商標)、DE19834044に記載);ネロシグアト(BAY 60-4552、WO2003095451に記載);ベルイシグアト(BAY 1021189、US8420656に記載);BAY 41-2272(DE19834047およびDE19942809に記載);BAY 41-8543(DE19834044に記載);エトリシグアト(WO2003086407に記載);CFM-1571(特許公開WO2000027394に記載);A-344905、そのアクリルアミド類似体A-350619およびアミノピリミジン類似体A-778935;
公報US20090209556、US8455638、US20110118282(WO2009032249)、US20100292192、US20110201621、US7947664、US8053455(WO2009094242)、US20100216764、US8507512(WO2010099054)US20110218202(WO2010065275)、US20130012511(WO2011119518)、US20130072492(WO2011149921)、US20130210798(WO2012058132)およびTetrahedron Letters(2003)、44(48):8661~8663頁の1つに記載される他のsGC刺激剤;ならびにIW1973(プラリシグアト)、IW1701(オリンシグアト)およびCY6463(以前のIW-6463)
を含むが、限定されない、ヘム依存性NO非依存性sGC刺激剤。
(8)以下を含むが、限定されない、cGMPおよび/またはcAMPの分解を阻害する化合物:
PDE1阻害剤、PDE2阻害剤、PDE-3阻害剤、例えばアムリノン、ミルリノン、エノキシモン、ベスナリノン、ピモベンダンおよびオルプリノン、PDE4阻害剤、例えばロフルミラスト、PDE5阻害剤、例えばシルデナフィルおよび関連する薬剤、例えばアバナフィル、ロデナフィル、ミロデナフィル、シルデナフィルクエン酸塩、タダラフィル、バルデナフィルおよびウデナフィル;アルプロスタジル;ジピリダモールおよびPF-00489791;PDE6阻害剤、PDE9阻害剤、例えばPF-04447943、PDE10阻害剤、例えばPF-02545920(PF-10)ならびにPDE11阻害剤。
(9)以下を含むが、限定されない、抗凝固剤:
クマリン(ビタミンKアンタゴニスト)、例えばワルファリン、アセノクマロール、フェンプロクモンおよびフェニンジオン、
ヘパリンおよび誘導体、例えば低分子量ヘパリン、フォンダパリヌクスおよびイドラパリヌクス、
直接的トロンビン阻害剤、例えばアルガトロバン、レピルジン、ビバリルジン、ダビガトランおよびキシメラガトラン、ならびに
凝塊を溶解し、動脈のつまりを除去するのに使用される、組織プラスミノーゲン活性化物質、例えばアルテプラーゼ。
(10)クロピドグレル、チクロピジン、ジピリダモールおよびアスピリンを含むが、限定されない、抗血小板薬。
(11)補助酸素療法。
(12)プラゾシン、インドラミン、ウラピジル、ブナゾシン、テラゾシンおよびドキサゾシン;心房性ナトリウム利尿ペプチド(ANP)、エタノール、ヒスタミン誘発剤、テトラヒドロカナビノール(THC)およびパパベリンを含むが、限定されない、アルファ-1-アドレナリン受容体アンタゴニスト。
(13)以下を含むが、限定されない、気管支拡張剤:
短時間作用のβアゴニスト、例えばサルブタモールまたはアルブテロールおよびテルブタリン、
長時間作用のβアゴニスト(LABA)、例えばサルメテロールおよびホルモテロール、
抗コリン作用剤、例えばイプラトロピウムおよびチオトロピウム;ならびにテオフィリン、気管支拡張剤およびホスホジエステラーゼ阻害剤。
(14)ベクロメタゾン、メチルプレドニゾロン、ベタメタゾン、プレドニゾン、プレドニゾロン、トリアムシノロン、デキサメタゾン、フルチカゾン、フルニソリド、ヒドロコルチゾン、およびコルチコステロイド類似体、例えばブデソニドを含むが、限定されない、コルチコステロイド。
(15)オメガ-3油;葉酸、ナイアシン、亜鉛、銅、高麗紅参の根、イチョウ、マツの樹皮、ハマビシ(Tribulus terrestris)、アルギニン、エンバク(Avena sativa)、ホーニーゴートウィード、マカの根、ムイラプアマ、ノコギリパルメットおよびスウェーディッシュフラワーの花粉;ビタミンC、ビタミンE、ビタミンK2;テストステロン補助食品、テストステロン経皮貼付剤;ゾラクセール(zoraxel)、ナルトレキソン、ブレメラノチドおよびメラノタンIIを含むが、限定されない、栄養補助食品。
(16)PGD2受容体アンタゴニスト。
(17)シクロスポリン、タクロリムス、ラパマイシンおよび他のFK-506型の免疫抑制剤、ミコフェノレート、ミコフェノール酸モフェチルを含むが、限定されない、免疫抑制剤。
(18)以下を含むが、限定されない、非ステロイド性抗喘息剤:
テルブタリン、メタプロテレノール、フェノテロール、イソエタリン、アルブテロール、サルメテロール、ビトルテロールおよびピルブテロールのような、β2アゴニスト、
β2アゴニスト-コルチコステロイドの組合せ、例えばサルメテロール-フルチカゾン、ホルモテロール-ブデソニド、テオフィリン、クロモリン、クロモリンナトリウム、ネドクロミル、アトロピン、イプラトロピウム、臭化イプラトロピウム、ならびに
ロイコトリエン生合成阻害剤、例えばジロイトンまたはベリフラポン。
(19)以下を含むが、限定されない、非ステロイド性抗炎症剤(NSAID):
アルミノプロフェン、ベノキサプロフェン、ブクロクス酸、カルプロフェン、フェンブフェン、フェノプロフェン、フルプロフェン、フルルビプロフェン、イブプロフェン、インドプロフェン、ケトプロフェン、ミロプロフェン、ナプロキセン、オキサプロジン、ピルプロフェン、プラノプロフェン、スプロフェン、チアプロフェン酸およびチオキサプロフェンのような、プロピオン酸誘導体、
酢酸誘導体、例えばインドメタシン、アセメタシン、アルクロフェナック、クリダナク、ジクロフェナク、フェンクロフェナック、フェンクロジン酸、フェンチアザク、フロフェナック、イブフェナク、イソキセパク、オキシピナク、スリンダク、チオピナク、トルメチン、ジドメタシンおよびゾメピラク、
フェナム酸誘導体、例えばフルフェナム酸、メクロフェナム酸、メフェナム酸、ニフルム酸およびトルフェナム酸、
ビフェニルカルボン酸誘導体、例えばジフルニサルおよびフルフェニサール、
オキシカム、例えばイソキシカム、ピロキシカム、スドキシカムおよびテノキシカム、
サリチレート、例えばアセチルサリチル酸およびスルファサラジン、ならびに
ピラゾロン、例えばアパゾン、ビズピペリロン(bezpiperylon)、フェプラゾン、モフェブタゾン、オキシフェンブタゾンおよびフェニルブタゾン。
(20)セレコキシブ、ロフェコキシブ、バルデコキシブ、エトリコキシブ、パレコキシブおよびルミラコキシブ;オピオイド鎮痛剤、例えばコデイン、フェンタニル、ヒドロモルフォン、レボルファノール、メペリジン、メサドン、モルヒネ、オキシコドン、オキシモルフォン、プロポキシフェン、ブプレノルフィン、ブトルファノール、デゾシン、ナルブフィンおよびペンタゾシンを含むが、限定されない、シクロオキシゲナーゼ-2(COX-2)阻害剤。
(21)グアネチジンおよびグアナドレルを含むが、限定されない、アドレナリン作用性ニューロン遮断剤。
(22)リルメニジンリン酸二水素およびモキソニジン塩酸塩水和物を含むが、限定されない、イミダゾリンI-1受容体アゴニスト。
(23)ピナシジルを含むが、限定されない、カリウムチャネル活性化物質。
(24)メシル酸フェノルドパム;他のドーパミンアゴニスト、例えばイボパミン、ドペキサミンおよびドカルパミンを含むが、限定されない、ドーパミンD1アゴニスト。
(25)ケタンセリンを含むが、限定されない、5-HT2アンタゴニスト。
(26)トルバプタンを含むが、限定されない、バソプレッシンアンタゴニスト。
(27)レボシメンダン、または活性化物質、例えばニコランジルを含むが、限定されない、カルシウムチャネル感作物質。
(28)コルホルシンダロペート塩酸塩を含むが、限定されない、アデニル酸シクラーゼ活性化物質。
(29)ジゴキシンおよびメチルジゴキシン;代謝性強心剤、例えばユビデカレノン;脳性ナトリウム利尿ペプチド、例えばネシリチドを含むが、限定されない、陽性変力剤。
(30)アルプロスタジル、アビプタジルおよびフェントラミンメシレートを含むが、限定されない、勃起不全の処置に使用される薬物。
(31)以下を含むが、限定されない、アルツハイマー病および認知症の処置に使用される薬物:
アセチルコリンエステラーゼ阻害剤、例えばガランタミン、リバスチグミン、ドネペジルおよびタクリン、ならびに
NMDA受容体アンタゴニスト、例えばメマンチン、ならびに
オキシドリダクターゼ阻害剤、例えばイデベノン。
(32)以下を含むが、限定されない、精神医学薬:
ジプラシドン、リスペリドン、オランザピン、バルプロエート、
ドーパミンD4受容体アンタゴニスト、例えばクロザピン、
ドーパミンD2受容体アンタゴニスト、例えばネモナプリド、
混合型ドーパミンD1/D2受容体アンタゴニスト、例えばズクロペンチキソール、
GABA A受容体調節物質、例えばカルバマゼピン、
ナトリウムチャネル阻害剤、例えばラモトリギン、
モノアミンオキシダーゼ阻害剤、例えばモクロベミドおよびインデロキサジン、ならびに
ピマバンセリンおよびペロスピロン。
(33)以下を含むが、限定されない、運動障害または症状の処置に使用される薬物:
カテコール-O-メチルトランスフェラーゼ阻害剤、例えばエンタカポン、
モノアミンオキシダーゼB阻害剤、例えばセレギリン、
ドーパミン受容体調節物質、例えばレボドパ、
ドーパミンD3受容体アゴニスト、例えばプラミペキソール、
デカルボキシラーゼ阻害剤、例えばカルビドパ、
他のドーパミン受容体アゴニスト、例えばペルゴリド、ロピニロール、カベルゴリン、
リチゴニド(ritigonide)、イストラデフィリン、タリペキソール、ゾニサミドおよび、ならびに
シナプス小胞性アミン輸送体阻害剤、例えばテトラベナジン。
(34)気分もしくは感情障害またはOCDの処置に使用される薬物、例えば以下の種類:
三環系抗鬱剤、例えばアミトリプチリン、デシプラミン、イミプラミン、アモキサピン、ノルトリプチリン、ドキセピンおよびクロミプラミン、
選択的セロトニン再取り込み阻害剤(SSRI)、例えばパロキセチン、フルオキセチン、セルトラリン、トラゾドンおよびシタロプラム、
非定型抗鬱剤、例えばアゴメラチン、
選択的ノルエピネフリン再取り込み阻害剤(SNRI)、例えばベンラファキシン、レボキセチンおよびアトモキセチン;ドーパミン作動性抗鬱剤、例えばブプロピオンおよびアミネプチン。
(35)以下を含むが、限定されない、シナプス可塑性の向上に使用される薬物:
ニコチン受容体アンタゴニスト、例えばメカミルアミン、ならびに
混合した5-HT、ドーパミンおよびノルエピネフリン受容体アゴニスト、例えばルラシドン。
(36)ADHDの処置に使用される薬物、例えばアンフェタミン;5-HT受容体調節物質、例えばボルチオキセチンおよびアルファ-2アドレナリン受容体アゴニスト、例えばクロニジン。
(37)テトラヒドロビオプテリン、ジヒドロビオプテリンおよびサプロプテリンを含むが、限定されない、一酸化窒素シンターゼ捕因子。
(38)以下を含むが、限定されない、血液グルコース低下薬(血糖制御薬または抗糖尿病薬とも呼ばれる):
ビグアナイド、例えばメトホルミン、
スルホニルウレア、例えばグリブリド、グリベンクラミド、グリピジド、グリクラジド、グリキドン、グリメピリド、グリメピリドを組みわせたアトルバスタチンカルシウム、メグリナチド(meglinatide)、トルブタミド、クロルプロパミド、アセトヘキサミドおよびトラザミド、
アルファ-グルコシダーゼ阻害剤、例えばアカルボース、エパルレスタット、ボグリボースおよびミグリトール、
インスリン分泌促進剤、例えばレパグリニド、ミチグリニドおよびナテグリニド、
チアゾリジンジオン、例えばロシグリタゾン、トログリタゾン、シグリタゾン、ピオグリタゾン、エングリタゾン、硫酸ロベグリタゾンおよびバラグリタゾン、
DPP-4阻害剤(またはDPP-IV阻害剤)、例えばシタグリプチン、ビルダグリプチン、サクサグリプチン、アログリプチン、リナグリプチン、メトホルミンまたはメトホルミン塩酸塩と組み合わせたアログリプチン安息香酸塩、アナグリプチン、テネリグリプチン、アトルバスタチンカルシウムおよびグリメピリド、リナグリプチンと組み合わせたエンパグリフロジン、ゲミグリプチン、ピオグリタゾン塩酸塩と組み合わせたシタグリプチンリン酸塩一水和物、ピオグリタゾンと組み合わせたシタグリプチン、アトルバスタチンカルシウムと組み合わせたシタグリプチン、および(2S,4S)-1-[2-(1,1-ジメチル-3-オキソ-3-ピロリジン-1-イル-プロピルアミノ)アセチル]-4-フルオロ-ピロリジン-2-カルボニトリル(DBPR-108)、
GLP-1受容体アゴニストまたはインクレチン模倣物、例えばエキセナチド、デュラグルチド、リラグルチド、セマグルチド、リキシセナチド、インスリングラルギンと組み合わせたリキシセナチド、アルビグルチドおよびペガパモズチド(TT-401)、LY3298176(デュアルグルコース依存性インスリン分泌性ポリペプチド(GIP)およびGLP-1受容体アゴニスト)、
SGLT2阻害剤(SGLT2i)、例えばエンパグリフロジン、リナグリプチンと組み合わせたエンパグリフロジン、メトホルミンと組み合わせたエンパグリフロジン、イプラグリフロジン、イプラグリフロジンL-プロリン、トホグリフロジン、セルグリフロジンエタボネート、レモグリフロジンエタボネート、エルツグリフロジン、シタグリプチンと組み合わせたエルツグリフロジン、メトホルミンと組み合わせたエルツグリフロジン、ソタグリフロジン、カナグリフロジン、メトホルミンまたはメトホルミン塩酸塩と組み合わせたカナグリフロジン、ダパグリフロジン、メトホルミンまたはメトホルミン塩酸塩およびルセオグリフロジンと組み合わせたダパグリフロジン、サクサグリプチンと組み合わせたダパグリフロジン、
SGLT1阻害剤またはSGLT1とSGLT2阻害剤との組合せ、例えばソタグリフロジン、
インスリン療法、例えば多くの種類のインスリンの1つ、例えばインスリングルリジン、インスリンデグルデク、インスリンリスプロ、インスリンアスパルト、インスリングラルギン、インスリンデテミル、イソフェンインスリン、インスリンMixtard(急速作用(可溶性)で長時間作用(イソフェン)の両方のインスリンを含有するヒトインスリン)、インスリンアスパルトと組み合わせたインスリンデグルデク、インスリンヒト(rDNA起源)吸入散剤、組換えヒトインスリン、肝臓指向性小胞体インスリン、インスリンTregopil(IN-105)、リラグルチドと組み合わせたインスリンデグルデク、インスリンペグリスプロ(LY-2605541)およびノデュリン、ならびに
トリミドン(lynキナーゼ活性化物質)。
(39)以下を含むが、限定されない、血圧低下薬(抗高血圧薬としても公知):
利尿剤、例えばサイアザイド利尿剤、クロロチアジド、クロルタリドン、ヒドロクロロチアジド、ベンドロフルメチアジド、シクロペンチアジド、メチクロチアジド、ポリチアジド、キネタゾン、キシパミド、メトラゾン、インダパミド、シクレタニン、フロセミド、トレサミド(toresamide)、アミロライド、スピロノラクトン、カンレノ酸カリウム、エプレレノン、トリアムテレン、アセタゾラミドおよびカルペリチド、
ベータ遮断剤、例えばアセブトロール、アテノロール、メトプロロールおよびネビボロール、
アンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害剤、例えばスルフヒドリル含有薬剤(例えばカプトプリル、ゾフェノプリル)、ジカルボキシレート含有薬剤(例えばエナラプリル、キナプリル、ラミプリル、ペリンドプリル、リシノプリルおよびベナゼプリル)、ホスホネート含有薬剤(例えばホシノプリル)、天然に存在するACE阻害剤(例えばカソキニン、ラクトキニン、ラクトトリペプチドVal-Pro-ProおよびIle-Pro-Pro)、アラセプリル、デラプリル、シラザプリル、イミダプリル、テモカプリル、モエキシプリル、リシノプリル、リシノプリルのヒドロクロロチアジドとの組合せ、トランドラプリルならびにスピラプリル、
アンジオテンシンII受容体遮断剤(ARB)、例えばカンデサルタン、ロサルタン、ロサルタンカリウム-ヒドロクロロチアジド、バルサルタン、カンデサルタンシレキセチル、エプロサルタン、イルベサルタン、テルミサルタン、オルメサルタンメドキソミル(またはオルメサルタン)、アジルサルタンメドキソミル、アジルサルタン、イルベサルタンと組み合わせたアムロジピンベシル酸塩、アムロジピンベシル酸塩と組み合わせたアジルサルタン、バルサルタンと組み合わせたシルニジピン、フィマサルタン、アトルバスタチンと組み合わせたイルベサルタン、トリクロルメチアジドと組み合わせたイルベサルタン、ヒドロクロロチアジドおよび/またはアムロジピンベシル酸塩と組み合わせたロサルタンカリウム、プラトサルタン、ロサルタンカリウム、ニフェジピンおよびカンデサルタンシレキセチルと組み合わせたアトルバスタチンカルシウム、バルサルタンまたはLCZ-696と組み合わせたサクビトリル、アンジオテンシンAT2アンタゴニストおよびTAK-591およびオルメサルタンメドキソミル、
エンドセリン受容体アンタゴニスト(ERA)、例えばアトラセンタン、ボセンタン、シタキセンタン、アンブリセンタン、アクテリオン-1(マシテンタン)、シクロ(D-trp-D-asp-L-pro-D-val-L-leu)(BQ-123)、スパルセンタンおよびテゾセンタンジナトリウム、
電解質コルチコイド受容体アンタゴニスト(MRA)、例えばスピロノラクトン、スピロノラクトンと組み合わせたアミロライド塩酸塩、アパラレノンまたはMT-3995、エプレレノン、およびフィネレノン(BAY-94-8862)、
カルシウムチャネル遮断剤、例えばアムロジピン、アラニジピン、アゼルニジピン、バルニジピン、ベニジピン、シルニジピン、クレビジピン、ジルチアゼム、エホニジピン、フェロジピン、ラシジピン、レルカニジピン、マニジピン、ニカルジピン、ニフェジピン、ニルバジピン、ニモジピン、ニソルジピン、ニトレンジピン、プラニジピン、イスラジピン、ベラパミル、ガロパミル、ジルチアゼム、ミベフラジル、ベプリジル、フルスピリレンおよびフェンディリン、
レニン阻害剤、例えばアリスキレン、
アルファ遮断剤、例えばドキサゾシンおよびプラゾシン、
アルファ-ベータ遮断剤、例えばカルベジロールおよびラベタロール、
中枢作用剤、例えばクロニジン、グアンファシンおよびメチルドパ、
血管拡張薬、例えばニトログリセリン、ヒドララジンおよびミノキシジル、ならびに
アルドステロンアンタゴニスト、例えばフィネレノン、スピロノラクトンおよびエプレレノン。
(40)以下を含むが、限定されない、抗高脂血症薬:
スタチン、例えばアトルバスタチン、フルバスタチン、ロバスタチン、ピタバスタチン、プラバスタチン、ロスバスタチン、およびシンバスタチン、
スタチンの別の薬剤との組合せ、例えばアムロジピン/アトルバスタチン、アスピリン/プラバスタチン、エゼチミブ/シンバスタチン、ナイアシン/シンバスタチン、ロバスタチン/ナイアシン、シンバスタチン/シタグリプチンおよびアトルバスタチン/エゼチミブ、
フィブレートまたはフィブリン酸誘導体。例は、フェノフィブレート、ゲムフィブロジル、ベザフィブレート、シプロフィブレート、クリノフィブレートおよびクロフィブレートを含むが、限定されない。
ナイアシン(またはニコチン酸)、
胆汁酸シクエストラント、例えばコレスチラミン、コレセベラム、コレスチランおよびコレスチポール、
エゼチミブ、ロミタピド、フィトステロールまたはオーリスタット、ならびに
PCSK9阻害剤、例えばアリロクマブおよびエボロクマブ、
(41)サクビトリル、またはサクビトリルのバルサルタンとの組合せ;開発中のネプリライシン阻害剤TD-1439またはTD-0714を含むが、限定されない、ネプリライシン阻害剤(エンドペプチダーゼ阻害剤またはNEP阻害剤またはエンケファリナーゼ阻害剤としても公知)。
(42)以下を含むが、限定されない、腎臓保護薬:
バルドキソロン、
ACE阻害剤、例えばカプトプリル、
ARB、例えばロサルタンまたはイルベサルタン、
SGLT2阻害剤、例えばカナグリフロジン、
GLP1受容体アゴニスト、
MRA、例えばフィネレノン、
ERA、例えばアトラセンタン、およびアポトーシスシグナル調節キナーゼ1(ASK1)阻害剤、例えばセロンセルチブ。
(43)ヒドロキシ尿素(HU、ヒドロキシカルバミド)。
(44)ヒドロキシ尿素、ボキセロートルまたはGBT-440を含むが、限定されない、抗鎌状赤血球化剤。
(45)P-セレクチン、E-セレクチン、VLA-4、VCAM-1に対する阻止抗体を含むが、限定されない、抗癒着療法。
(46)グルタミン。
(47)全てのその形態、例えば、外因性エリスロポエチン、組換えヒトエリスロポエチン(rhEPO)または他の赤血球生成刺激剤(ESA)を含む、エリスロポエチン(EPO)(ヘマトポイエチンまたはヘモポイエチンとしても公知)。2つの例はエポエチンアルファおよびエポエチンベータである。
(48)以下を含むが、限定されない、抗生物質:
とりわけ、ペニシリン、アモキシシリン、アンピシリン、アズロシリン、クロキサシリン、ペニシリンG、ペニシリンV、プロカインペニシリンまたはベンザチンペニシリンを含むが、限定されない、ペニシリンおよびその誘導体。
セファロスポリン、例えばセファレキシン、セファドロキシル、セファクロル、セフロキシムおよびセフィキシム、
マクロライド、例えばエリスロマイシン、クラリスロマイシン、アジスロマイシン、およびロキシスロマイシン、
テトラサイクリンおよびその誘導体、例えばデメクロサイクリン、ドキシサイクリン、ミノサイクリン、オキシテトラサイクリンおよびテトラサイクリン、
マフェニド、スルファセタミド、スルファジアジン、スルファジアジン銀、スルファジメトキシン、スルファメチゾール、スルファメトキサゾール、スルファサラジン、トリメトプリム-スルファメトキサゾール(コトリモキサゾール)、およびスルフイソキサゾールを含むが、限定されない、スルホンアミド、ならびに
シプロフロキサシン、エノキサシン、ガチフロキサシン、ゲミフロキサシン、レボフロキサシン、ロメフロキサシン、モキシフロキサシン、オフロキサシン、およびナリジクス酸を含むが、限定されない、キノロン。
(49)オベチコール酸、セニクリビロック、エムリカサン、GR-MD-02、セロンセルチブおよびエラフィブラノールを含むが、限定されない、FXRアゴニスト。
(50)MGL-3196を含むが、限定されない、甲状腺受容体-ベータアゴニスト。
(51)GS-0976を含むが、限定されない、アセチル-CoAカルボキシラーゼ阻害剤。
(52)補酵素Q10を含むビタミンおよび補助食品;B複合ビタミン、とりわけチアミン(B1)およびリボフラビン(B2);アルファリポ酸;L-カルニチン(Carnitor);クレアチン;シトルリン、およびL-アルギニンを含むが、限定されない、ミトコンドリア障害に対する処置。
(53)フェニトイン、バルプロ酸、フェノバルビタール、ラモトリギン、カルバマゼピン、トピラマート、オクスカルバゼピン、ゾニサミド、ガバペンチン、レベチラセタム、プレガバリン、クロナゼパム、ラコサミド、ルフィナミド、およびビガバトリンを含むが、限定されない、てんかんまたはけいれん発作に対する処置。
包装およびキット
使用するための医薬組成物(または製剤)は、薬物を投与するのに使用される方法によって様々な方法で包装され得る。一般に、流通のための物品は、適切な形態で医薬製剤をそこに入れている容器を含む。好適な容器は当業者に周知されており、瓶(プラスチックおよびガラス製)、サシェ、アンプル、プラスチック袋、金属シリンダなどのような材料を含む。容器はまた、包装の内容物への不用意なアクセスを防止するためにいたずら防止集合体を含むこともできる。加えて、容器は、容器の内容物を記載するラベルをそこに貼っている。ラベルはまた適切な警告も含む。
本明細書に記載される化合物および医薬製剤はキットに含有され得る。キットは、各々個別に包装もしくは製剤化されている単回もしくは多回用量の2つ以上の薬剤、または組み合わせて包装もしくは製剤化されている単回もしくは多回用量の2つ以上の薬剤を含み得る。ゆえに、1つまたは複数の薬剤は第1の容器に存在し得、キットは任意で、第2の容器に1つまたは複数の薬剤を含み得る。1つまたは複数の容器は包装内に入れられ、包装は任意で、投与または投与指示を含み得る。キットは、追加の構成要素、例えばシリンジまたは薬剤を投与するための他の手段、ならびに希釈剤または製剤化のための他の手段を含み得る。ゆえに、キットは、a)本明細書に記載される化合物および薬学的に許容される担体、ビヒクルまたは希釈剤を含む、医薬組成物;ならびにb)容器または包装を含み得る。キットは任意で、本明細書に記載される1つまたは複数の方法(例えば本明細書に記載される疾患および障害の1つもしくは複数を予防または処置すること)で医薬組成物を使用する方法を記載する指示を含み得る。キットは任意で、併用療法用の本明細書に記載される1つまたは複数の追加の薬剤、薬学的に許容される担体、ビヒクルまたは希釈剤を含む第2の医薬組成物を含み得る。本明細書に記載される化合物を含む医薬組成物およびキットに含有される第2の医薬組成物は任意で、同じ医薬製剤に組み合わせられ得る。
実施例で提供される全ての参照は、参照により本明細書に組み込まれる。本明細書で使用される場合、全ての略語、記号および慣例は、現代科学文献で使用されるものと一致している。例えば、Janet S.Dodd編、The ACS Style Guide:A Manual for Authors and Editors、第2版、Washington,D.C.:American Chemical Society、1997年を参照するが、これは参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
本発明の様々な実施形態は、以下に記載され得る。
実施例のセクションに使用される略語の定義は、以下の表で提供される。
Figure 2024515119000030
合成セクション
実施例1
表Iの化合物の合成
本発明はまた、表Iの化合物を合成するための方法を提供し、これは本発明の別の実施形態を表す。本発明の化合物は、本明細書に記載される一般的で特別な合成、化学文献に報告される合成手順、または当業者に公知の方法によって調製され得る。当業者に理解され得るように、最適な反応条件は、実験の間に決定され得るが、反応の種類および反応で使用される具体的な試薬に基づいて変化し得る。したがって、具体的に記載されない限り、反応条件、例えば圧力、温度、試薬の相対比、溶媒および反応時間は、当業者により過度の実験を伴わずに容易に選択され、修正され得る。本発明の化合物および中間体は、当業者に公知の精製方法により精製され得る。これらの方法は、シリカゲルクロマトグラフィー、再結晶、逆相HPLC(RP-HPLC)および超臨界流体クロマトグラフィー(SFC)を含むが、限定されない。RP-HPLCでの精製は、0.1%のTFAまたはFAのような添加物を含有する水中に0%~100%の範囲のアセトニトリルから選択される好適な勾配を使用して、好適な逆相カラム(例えばWaters XBridge OBD C18、5μm、19×150mm)で達成され得る。ジアステレオマーは、シリカゲルクロマトグラフィー、RP-HPLCまたはキラルHPLCにより分離され得る。離散性エナンチオマーは、キラルHPLCを使用する分解によりエナンチオマーの混合物から得られ得る。反応の進行は、当業者に公知の方法、例えば薄層クロマトグラフィー、逆相HPLCまたはタンデム逆相HPLC質量分析(LC-MS)によりモニタリングされ得る。
本明細書に記載される合成で使用される出発物質は、市販の供給元から利用可能である、または化学文献に報告される、もしくは本明細書で参照される方法を使用する当業者により調製され得る。
本明細書に記載される一般的な方法は、表Iの化合物を調製するために使用され得る。本明細書に記載される一般的で特別な方法は、本発明の実施可能性の説明として提供される。したがって、これらは、本発明の請求される化合物の主題および範囲において任意の制限を意図していない。
実施例で提供される全ての参照は、参照により本明細書に組み込まれる。本明細書で使用される場合、全ての略語、記号および慣例は、現代科学文献で使用されるものと一致している。例えば、G.M.Banik、G.Baysinger、P.V.Kamat、N.J.Pienta編、The ACS Guide to Scholarly Communication、Washington,D.C.:American Chemical Society、2020年(https;//pub.acs.org/doi/book/10.1021/acsguide)を参照するが、これは参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
本明細書に開示される化合物は、例えば、対応するニトリル中間体から、下記に記載される一般的な手順(一般的な手順C)を使用して作製することができる。
一般的な手順C
Figure 2024515119000031
本発明の化合物は、対応するニトリルを介した本明細書に記載されるものへの類似の手順にしたがうことにより調製され得る。異なるパターンの置換を伴うニトリルは、WO2015187470、WO2016081668、WO2017197555、WO2017200825、WO2018/045276A1およびWO2019/126354A1に記載される手順にしたがうことにより調製され得る。
以下のニトリル中間体は、WO2018/045276A1およびWO2019/126354A1に記載される文献の手順にしたがって調製された。反応条件(例えば試薬比、温度および反応時間)ならびに精製法を必要に応じて変更した。
8-ベンジルイミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-カルボニトリル、
8-(3-フルオロベンジル)イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-カルボニトリル、
8-(2-フルオロベンジル)イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-カルボニトリル、
8-(2,3-ジフルオロベンジル)イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-カルボニトリル、
8-(2,5-ジフルオロベンジル)イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-カルボニトリル、
8-(3-フルオロ-4-メチルベンジル)イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-カルボニトリル、
8-(3,5-ジフルオロベンジル)イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-カルボニトリル、
8-(3,5-ジフルオロ-4-メチルベンジル)イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-カルボニトリル、
8-(2,5-ジフルオロ-4-メチルベンジル)イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-カルボニトリル、
8-(2,5-ジフルオロベンジル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピラジン-6-カルボニトリル、
8-(3-フルオロベンジル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピラジン-6-カルボニトリル、
8-(3,5-ジフルオロベンジル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピラジン-6-カルボニトリル、
8-(2,3-ジフルオロベンジル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピラジン-6-カルボニトリル、
8-(2,5-ジフルオロ-4-メチルベンジル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピラジン-6-カルボニトリル
化合物I-1の合成に適用するように例示される、一般的な手順A
標題化合物は、2ステップで合成した。
ステップ1:8-(3-フルオロベンジル)イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-カルボキシイミドアミドの合成
Figure 2024515119000032
8-(3-フルオロベンジル)イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-カルボニトリル(220mg、0.87mmol、1.0当量)のメタノール(5.0mL)中の溶液に、0.50Nのナトリウムメタノレートのメタノール(0.17mL、0.087mmol、0.10当量)中の溶液を添加した(注:ナトリウムメタノレートの化学量論量または過剰量も使用することができる)。周囲温度で6時間撹拌した後、塩化アンモニウム(280mg、5.2mmol、6.0当量)を添加し、反応物を16時間撹拌した。反応混合物を真空中で濃縮し、半飽和NaHCO溶液(20mL)で希釈し、2×20mLのCHCl/iPrOH(5:1)で抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、濃縮して、粗生成物カルボキシイミドアミドを黄褐色の泡状固体として得た。さらに精製せずに次のステップで使用した。LC/MS ESm/z=270.2[M+H]
ステップ2:5-フルオロ-2-(8-(3-フルオロベンジル)イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル)ピリミジン-4-オールの合成
Figure 2024515119000033
8-(3-フルオロベンジル)イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-カルボキシイミドアミド(210mg、0.79mmol、1.0当量)のエタノール(7.0mL)中の懸濁液に、ナトリウム(Z)-3-エトキシ-2-フルオロ-3-オキソプロパ-1-エン-1-オレート(490mg、3.1mmol、4.0当量)を添加した。反応物を90℃で2.5時間、密封バイアルで加熱した。周囲温度に冷却した後、1.0NのHCl水溶液(3.1mL、3.1mmol、4.0当量)を添加した。得られた混合物を真空中で濃縮し、水(50mL)で希釈し、飽和NaHCO溶液でpH6に調節し、2×50mLのCHCl/iPrOH(5:1)で抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、濃縮した。粗材料を、シリカゲルクロマトグラフィー(CHCl中の0~15%のアセトニトリル/メタノール(7:1))を介して精製して、標題化合物(180mg、2ステップにわたる64%の収率)を淡黄褐色の固体として送達した。1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ (ppm) 13.1-12.5 (1組のs, 1 H, 互変異性体), 9.46 (s, 1 H), 8.30 (s, 1 H), 8.26-8.00 (1組のs, 1 H, 互変異性体), 7.90 (s, 1 H), 7.50 (m, 1 H), 7.41 (m, 1 H), 7.32 (m, 1 H), 7.02 (見かけ上t, 1 H), 4.53 (s, 2 H).
化合物I-2
Figure 2024515119000034
2-(8-ベンジルイミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル)-5-フルオロピリミジン-4-オール(化合物2)を、白色の固体(25mg、14%の全収率)として一般的な手順Aによって合成した。反応条件(例えば試薬比、温度および反応時間)ならびに精製法を必要に応じて変更した。1H NMR (500 MHz, メタノール-d4) δ (ppm) 9.30 (s, 1 H), 8.09 (s, 1 H), 7.99 (d, 1 H), 7.80 (s, 1 H), 7.40 (d, 2 H), 7.17 (t, 2 H), 7.07 - 7.11 (m, 1 H), 4.52 (s, 2 H).
化合物I-4
Figure 2024515119000035
2-(8-(2,3-ジフルオロベンジル)イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル)-5-フルオロピリミジン-4-オール(化合物4)を、淡黄褐色の固体(150mg、67%の全収率)として一般的な手順Aによって合成した。反応条件(例えば試薬比、温度および反応時間)ならびに精製法を必要に応じて変更した。1H NMR (500 MHz, アセトン-d6) δ (ppm) 10.6 (s, 1 H), 9.34 (s, 1 H), 8.16 (s, 1 H), 7.92 (s, 1 H), 7.78 (s, 1 H), 7.20 (t, 1 H), 7.09 (q, 1 H), 7.00 (q, 1 H), 4.60 (s, 2 H).
化合物I-6
Figure 2024515119000036
5-フルオロ-2-(8-(3-フルオロ-4-メチルベンジル)イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル)ピリミジン-4-オール(化合物I-6)を、淡黄色の固体(200mg、54%の全収率)として一般的な手順Aによって合成した。反応条件(例えば試薬比、温度および反応時間)ならびに精製法を必要に応じて変更した。1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ (ppm) 12.9 (br. s, 1 H), 9.44 (s, 1 H), 8.29 (s, 1 H), 8.16 (br. s, 1 H), 7.89 (s, 1 H), 7.39 (d, 1 H), 7.27 (d, 1 H), 7.17 (t, 1 H), 4.48 (s, 2 H), 2.14 (s, 3 H).
化合物I-7
Figure 2024515119000037
2-(8-(3,5-ジフルオロベンジル)イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル)-5-フルオロピリミジン-4-オール(化合物I-7)を、黄色の固体(190mg、57%の全収率)として一般的な手順Aによって合成した。反応条件(例えば試薬比、温度および反応時間)ならびに精製法を必要に応じて変更した。1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ (ppm) 13.0 (br. s, 1 H), 9.47 (s, 1 H), 8.31 (s, 1 H), 8.22 (br. s, 1 H), 7.91 (s, 1 H), 7.36 (br. s, 2 H), 7.07 (t, 1 H), 4.53 (s, 2 H).
化合物I-3
Figure 2024515119000038
5-フルオロ-2-(8-(3,5-ジフルオロ-4-メチルベンジル)イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル)ピリミジン-4-オール(化合物3)を、白色の固体(67mg、34%の全収率)として一般的な手順Aによって合成した。反応条件(例えば試薬比、温度および反応時間)ならびに精製法を必要に応じて変更した。1H NMR (500 MHz, クロロホルム-d) δ (ppm) 11.1 (br. s, 1 H), 9.14 (s, 1 H), 8.00-7.91 (m, 2 H), 7.87 (s, 1 H), 7.00 (d, 2 H), 4.56 (s, 2 H), 2.14 (s, 3 H).
化合物I-14
標題化合物は、2ステップで合成した。
ステップ1:8-(2,5-ジフルオロ-4-メチルベンジル)イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-カルボキシイミドアミドの合成
Figure 2024515119000039
8-(2,5-ジフルオロ-4-メチルベンジル)イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-カルボニトリル(2.5g、8.9mmol、1.0当量)のメタノール(44mL)中の懸濁液に、0.50Nのナトリウムメタノレートのメタノール(18mL、8.9mmol、1.0当量)中の溶液を添加した。周囲温度で4時間撹拌した後、0.50Nのナトリウムメタノレートのメタノール(5.3mL、2.7mmol、0.3当量)の追加部分を添加し、さらに2時間撹拌し続けた。次いで、塩化アンモニウム(470mg、8.9mmol、1.0当量)で添加した。16時間後、反応混合物を真空中で濃縮し、飽和NaHCO水溶液で懸濁し、20分間撹拌した。固体を濾過により採取し、3体積の水および2体積のエーテルで洗浄した。粗生成物を加熱した100mLのアセトニトリルで再懸濁し、エーテルで希釈し、濾過した。濾過ケーキを3体積のエーテルで洗浄し、乾燥して、黄褐色の固体(2.2g、83%の収率)を得た。さらに精製せずに次のステップで使用した。LC/MS ESm/z=302.1[M+H]
ステップ2:5-フルオロ-2-(8-(2,5-ジフルオロ-4-メチルベンジル)イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル)ピリミジン-4-オールの合成
Figure 2024515119000040
エタノール(31mL)中の8-(2,5-ジフルオロ-4-メチルベンジル)イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-カルボキシイミドアミド(1.9g、6.2mmol、1.0当量)に、ナトリウム(Z)-3-エトキシ-2-フルオロ-3-オキソプロパ-1-エン-1-オレート(2.9g、19mmol、3.0当量)を添加した。溶液を90℃で18時間、密封容器で加熱した。周囲温度に冷却した後、2.5NのHClエタノール溶液(7.4mL、19mmol、3.0当量)を添加した。得られた混合物を真空中で濃縮し、加熱しながらアセトニトリル(100mL)で懸濁した。わずかに冷却した後、エーテル(100mL)を添加し、混合物を10分間撹拌した。固体を濾過により採取し、3体積のエーテルで洗浄した。得られた固体を水で再懸濁し、1時間撹拌し、濾過した。粗材料を、分取逆相HPLC(添加物として0.1%のトリフルオロ酢酸を含む10~70%のアセトニトリル/水)を介して精製した。不純画分を、分取逆相HPLC(添加物として0.1%のトリフルオロ酢酸を含む10~50%のアセトニトリル/水)を介して再精製して、標題化合物(840mg、37%の収率)をオフホワイト色の固体として送達した。1H NMR (500 MHz, メタノール-d4) δ (ppm) 9.43 (s, 1 H), 8.21 (s, 1 H), 8.08 (br. s, 1 H), 7.89 (s, 1 H), 7.09 (m, 1 H), 7.00 (m, 1 H), 4.63 (s, 2 H), 2.23 (s, 3 H).
化合物14のNa+塩
Figure 2024515119000041
5-フルオロ-2-(8-(2,5-ジフルオロ-4-メチルベンジル)イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル)ピリミジン-4-オール(化合物I-14、10g、27mmol)の450mLの無水MeOH中のオフホワイト色の懸濁液に、窒素雰囲気下で、0.50Nのナトリウムメタノレートのメタノール(54mL、27mmol)中の溶液を添加した。短く超音波処理した後、得られた淡黄色の溶液を周囲温度で15分間撹拌し、真空中で濃縮乾固した。固体を、超音波処理の助けにより250mLのエーテルで再懸濁し、濃縮した(2回)。得られた固体を、650mLのエーテルで再懸濁し、周囲温度で3時間撹拌した。固体を真空濾過により採取し、エーテル(3×100mL)で洗浄した。フィルター上で終夜乾燥した後、生成物塩を、45℃で4日間、真空オーブンで乾燥して、ナトリウム5-フルオロ-2-(8-(2,5-ジフルオロ-4-メチルベンジル)イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル)ピリミジン-4-オレート(11g、99%の収率)を白色の固体として得た。1H NMR (500 MHz, D2O) δ (ppm) 8.92 (s, 1 H), 7.99 (d, 1 H), 7.97 (d, 1 H), 7.70 (d, 1 H), 6.98 (dd, 1 H), 6.86 (dd, 1 H), 4.48 (s, 2 H), 2.14 (s, 3 H).
化合物I-11
Figure 2024515119000042
5-フルオロ-2-(8-(3-フルオロベンジル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピラジン-6-イル)ピリミジン-4-オール(化合物I-11)を、イエローゴールド色の固体(61mg、23%の全収率)として一般的な手順Aによって合成した。反応条件(例えば試薬比、温度および反応時間)ならびに精製法を必要に応じて変更した。1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ (ppm) 13.3 (br. s, 1 H), 9.60 (s, 1 H), 8.86 (s, 1 H), 8.24 - 8.27 (m, 1 H), 7.32 - 7.47 (m, 3 H), 7.03 - 7.06 (m, 1 H), 4.59 (s, 2 H).
化合物I-13
Figure 2024515119000043
2-(8-(3,5-ジフルオロベンジル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピラジン-6-イル)-5-フルオロピリミジン-4-オール(化合物I-13)を、褐色の固体(57mg、17%の全収率)として一般的な手順Aによって合成した。反応条件(例えば試薬比、温度および反応時間)ならびに精製法を必要に応じて変更した。1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ (ppm) 13.2 (br. s, 1 H), 9.61 (s, 1 H), 8.87 (s, 1 H), 8.25 (s, 1 H), 7.33 (d, 2 H), 7.10 (t, 1 H), 4.60 (s, 2 H).
化合物I-10
Figure 2024515119000044
2-(8-(2,3-ジフルオロベンジル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピラジン-6-イル)-5-フルオロピリミジン-4-オール(化合物I-10)を、淡黄色の固体(85mg、16%の全収率)として一般的な手順Aによって合成した。反応条件(例えば試薬比、温度および反応時間)ならびに精製法を必要に応じて変更した。1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ (ppm) 13.0 (br. s, 1 H), 9.62 (s, 1 H), 8.85 (s, 1 H), 8.23 (s, 1 H), 7.29 - 7.37 (m, 2 H), 7.09 - 7.16 (m, 1 H), 4.68 (s, 2 H).
化合物I-12
Figure 2024515119000045
2-(8-(2,5-ジフルオロベンジル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピラジン-6-イル)-5-フルオロピリミジン-4-オール(化合物I-12)を、オフホワイト色の固体(75mg、57%の収率)として一般的な手順Aによって合成した。反応条件(例えば試薬比、温度および反応時間)ならびに精製法を必要に応じて変更した。1H NMR (500 MHz, メタノール-d4) δ (ppm) 9.67 (s, 1 H), 8.69 (s, 1 H), 8.12 (d, 1 H), 7.25 (m, 1 H), 7.13 (m, 1 H), 7.02 (m, 1 H), 4.73 (s, 2 H).
化合物I-19
Figure 2024515119000046
5-フルオロ-2-(8-(2,5-ジフルオロ-4-メチルベンジル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピラジン-6-イル)ピリミジン-4-オール(化合物I-19)を、黄褐色の固体(140mg、66%の全収率)として一般的な手順Aによって合成した。反応条件(例えば試薬比、温度および反応時間)ならびに精製法を必要に応じて変更した。1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ (ppm) 13.1 (br. s, 1 H), 9.61 (s, 1 H), 8.83 (s, 1 H), 8.26 (br. s, 1 H), 7.35 (br. s, 1 H), 7.17 (m, 1 H), 4.57 (s, 2 H), 2.18 (s, 3 H).
化合物I-16の合成に適用するように例示される、一般的な手順B
標題化合物は、2ステップで合成した。
ステップ1:8-(2,5-ジフルオロベンジル)イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-カルボキシイミドアミドの合成
Figure 2024515119000047
8-(2,5-ジフルオロベンジル)イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-カルボニトリル(490mg、1.8mmol、1.0当量)のメタノール(5.0mL)中の懸濁液に、0.50Nのナトリウムメタノレートのメタノール(3.6mL、1.8mmol、1.0当量)中の溶液を添加した(注:ナトリウムメタノレートの触媒量または過剰量も使用することができる)。周囲温度で3時間45分間撹拌した後、塩化アンモニウム(970mg、18mmol、10当量)を添加し、反応物を20時間撹拌した。得られた混合物を約2mLの体積に真空中で濃縮し、EtOAc(20mL)および10%のNaHCO水溶液(10mL)で希釈した。15分間撹拌した後、生成物を濾過により採取し、水(10mL)で洗浄し、真空乾燥して、標題化合物(420mg、80%の収率)をオフホワイト色の固体として得た。LC/MS ESm/z=287.9[M+H]
ステップ2:5-クロロ-2-(8-(2,5-ジフルオロベンジル)イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル)ピリミジン-4-オールの合成
Figure 2024515119000048
8-(2,5-ジフルオロベンジル)イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-カルボキシイミドアミド(100mg、0.35mmol)およびエチル2-クロロ-3-オキソプロパノエート(110mg、0.70mmol)のメタノール(1.7mL)中の懸濁液に、0.50Nのナトリウムメタノレートのメタノール(1.4mL、0.70mmol)中の溶液を添加した。反応物を65℃で2.5時間、密封バイアルで加熱した。周囲温度に冷却した後、得られた混合物を真空中で濃縮し、水(10mL)で希釈し、6.0NのHCl水溶液でpH3に調節し、2×15mLのCHCl/iPrOH(8:1)で抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、濃縮した。粗材料を、シリカゲルクロマトグラフィー(CHCl中の0~20%のアセトニトリル/メタノール(7:1))を介して精製し、シリカゲルクロマトグラフィー(20~100%のEtOAc/CHCl)を介して再精製して、標題化合物(37mg、28%の収率)をオフホワイト色の固体として送達した。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ (ppm) 12.6 (br. s, 1 H), 9.54 (s, 1 H), 8.36 (br. s, 1 H), 8.32 (s, 1 H), 7.89 (s, 1 H), 7.45 (br. s, 1 H), 7.25 (m, 1 H), 7.12 (m, 1 H), 4.58 (s, 2 H).
化合物I-17
Figure 2024515119000049
5-クロロ-2-(8-(2,5-ジフルオロ-4-メチルベンジル)イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル)ピリミジン-4-オール(化合物I-17)を、黄褐色の固体(5.2mg、2.2%の全収率)として一般的な手順Bによって合成した。反応条件(例えば試薬比、温度および反応時間)ならびに精製法を必要に応じて変更した。1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ (ppm) 9.47 (s, 1 H), 8.45 (s, 1 H), 8.22 (d, 1 H), 7.94 (s, 1 H), 7.23 (dd, 1 H), 7.16 (dd, 1 H), 6.72 (d, 1 H), 4.56 (s, 2 H), 2.17 (br s, 3 H).LC/MS ESm/z=388.0[M+H]
化合物I-15
標題化合物は、2ステップで合成した。
ステップ1:8-(2,5-ジフルオロ-4-メチルベンジル)イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-カルボキシイミドアミドの合成
Figure 2024515119000050
8-(2,5-ジフルオロ-4-メチルベンジル)イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-カルボキシイミドアミドを、黄褐色の固体(840mg、76%の収率)として一般的な手順AまたはBのステップ1によって合成した。反応条件(例えば試薬比、温度および反応時間)ならびに精製法を必要に応じて変更した。LC/MS ESm/z=302.0[M+H]
ステップ2:2-(8-(2,5-ジフルオロ-4-メチルベンジル)イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル)ピリミジン-4-オールの合成
Figure 2024515119000051
8-(2,5-ジフルオロ-4-メチルベンジル)イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-カルボキシイミドアミド(360mg、1.2mmol)およびメチル3-メトキシアクリレート(0.39mL、3.6mmol)のエタノール(6.0mL)中の懸濁液に、Hunig塩基(0.63mL、3.6mmol)を添加した。反応物を90℃で3時間、密封バイアルで加熱した。周囲温度に冷却した後、得られた混合物は、2.5NのHClエタノール溶液(1.4mL、3.6mmol)で処置し、濃縮乾固した。粗材料を、シリカゲルクロマトグラフィー(CHCl中の0~20%のアセトニトリル/メタノール(7:1))を介して精製し、シリカゲルクロマトグラフィー(0~15%のMeOH/CHCl)を介して再精製して、標題化合物(120mg、28%の収率)を黄褐色の固体として送達した。1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ (ppm) 11.9 (br. s, 1 H), 9.52 (s, 1 H), 8.31 (s, 1 H), 8.07 (br. d, 1 H), 7.89 (s, 1 H), 7.37 (dd, 1 H), 7.16 (dd, 1 H), 6.38 (br. d, 1 H), 4.54 (s, 2 H), 2.18 (s, 3 H).
化合物I-8
標題化合物は、2ステップで合成した。
ステップ1:8-(2-フルオロベンジル)イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-カルボキシイミドアミドの合成
Figure 2024515119000052
8-(2-フルオロベンジル)イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-カルボキシイミドアミドを、クリーム色の固体(5.1g、91%の収率)として一般的な手順AまたはBのステップ1によって合成した。反応条件(例えば試薬比、温度および反応時間)ならびに精製法を必要に応じて変更した。LC/MS ESm/z=270.2[M+H]
ステップ2:2-(8-(2-フルオロベンジル)イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル)-5-メチルピリミジン-4-オールの合成
Figure 2024515119000053
8-(2-フルオロベンジル)イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-カルボキシイミドアミド(400mg、1.5mmol)およびエチル2-メチル-3-オキソプロパノエート(230mg、1.8mmol)のt-BuOH(9.9mL)中の溶液に、炭酸水素カリウム(220mg、2.2mmol)を添加した。反応物を2時間加熱還流した。周囲温度に冷却した後、水を添加し、生成物を濾過により収集し、乾燥して、標題化合物をクリーム色の固体(410mg、82%の収率)として送達した。1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ (ppm) 11.6 (br. s, 1 H), 9.48 (s, 1 H), 8.30 (s, 1 H), 7.94 (br s, 1 H), 7.88 (s, 1 H), 7.48 (見かけ上t, 1 H), 7.29 (m, 1 H), 7.19 (m, 1 H), 7.11 (見かけ上t, 1 H), 4.60 (s, 2 H), 1.98 (s, 3 H).
化合物I-9
Figure 2024515119000054
9.0mLのアセトニトリル-THF(2:1)中の5-フルオロ-2-(8-(2-フルオロベンジル)イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル)ピリミジン-4-オール(230mg、0.67mmol)を、炭酸水素ナトリウム(84mg、1.0mmol)およびSelectfluor(商標)(350mg、1.0mmol)で処置し、50℃で加熱した。実験の期間にわたって、炭酸水素ナトリウム(42+28mg)およびSelectfluor(商標)(180+120mg)の追加部分を添加した。合計で49時間後、反応物を周囲温度まで冷却し、20mLの水を添加した。得られた混合物を1.0NのHCl水溶液でpH3に酸性化し、2×25mLのEtOAcで抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、濃縮した。粗材料を、シリカゲルクロマトグラフィー(CHCl中の0~20%のアセトニトリル/メタノール(7:1))を介して精製し、分取逆相HPLC(添加剤として0.1%のギ酸を含む15~65%のアセトニトリル/水)を介して再精製して、標題化合物(23mg、9.7%の収率)を黄褐色の固体として送達した。1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ (ppm) 12.6 (br. s, 1 H), 8.98 (s, 1 H), 8.19 (br. s, 1 H), 7.74 (d, 1 H), 7.48 (見かけ上t, 1 H), 7.28 (m, 1 H), 7.19 (m, 1 H), 7.10 (見かけ上t, 1 H), 4.56 (s, 2 H).
化合物I-5
Figure 2024515119000055
10mLのアセトニトリル-THF(1:1)中の5-フルオロ-2-(8-(2,5-ジフルオロベンジル)イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル)ピリミジン-4-オール(200mg、0.56mmol)を、炭酸水素ナトリウム(94mg、1.1mmol)およびSelectfluor(商標)(400mg、1.1mmol)で処置し、50℃で加熱した。実験の期間にわたって、炭酸水素ナトリウム(3×47mg)およびSelectfluor(商標)(3×200mg)の追加部分を添加した。合計で74時間後、反応物を周囲温度まで冷却し、40mLの水を添加した。得られた混合物を1.0NのHCl水溶液でpH3に酸性化し、2×40mLのCHCl/iPrOH(6:1)で抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、濃縮した。粗材料を、シリカゲルクロマトグラフィー(CHCl中の0~20%のアセトニトリル/メタノール(7:1))、分取逆相HPLC(添加剤として0.1%のTFAを含む10~70%のアセトニトリル/水)および最終カラムクロマトグラフィー(20~100%のEtOAc/ヘキサン)により精製して、標題化合物(24mg、11%の収率)を白色の固体として送達した。1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ (ppm) 12.8 (br. s, 1 H), 8.99 (s, 1 H), 8.20 (br. s, 1 H), 7.75 (d, 1 H), 7.42 (m, 1 H), 7.25 (m, 1 H), 7.13 (m, 1 H), 4.54 (s, 2 H).
化合物I-18
標題化合物は、5ステップで合成した。
ステップ1:6,8-ジブロモ-3-フルオロイミダゾ[1,2-a]ピラジンの合成
Figure 2024515119000056
40mLのアセトニトリル中の6,8-ジブロモイミダゾ[1,2-a]ピラジン(2.4g、8.7mmol)を、Selectfluor(商標)(4.6g、13mmol)で処置し、50℃で加熱した。22時間後、反応物を、周囲温度まで冷却し、150mLの半飽和NaHCO溶液に注ぎ入れ、2×EtOAc(合計400mL)で抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、濃縮した。粗材料を、シリカゲルクロマトグラフィー(0~20%のEtOAc/ヘキサン)により精製して、標題化合物(580mg、23%の収率)を橙色の固体として送達した。
ステップ2:6-ブロモ-8-(2,5-ジフルオロ-4-メチルベンジル)-3-フルオロイミダゾ[1,2-a]ピラジンの合成
Figure 2024515119000057
乾燥亜鉛粉末(240mg、3.7mmol)のTHF(3.0mL)中の懸濁液を、1,2-ジブロモエタン(30mL、触媒)で処置し、得られた混合物を50℃で加熱した。次いで、クロロトリメチルシラン(30mL、触媒)を添加した。15分後、混合物を周囲温度まで冷却した。乾燥塩化リチウム(170mg、3.9mmol)を添加し、続いて1-(ブロモメチル)-2,5-ジフルオロ-3-メチルベンゼン(480mg、2.2mmol)のTHF(2.0mL)中の溶液を滴下添加した(注:発熱反応)。混合物を周囲温度で1時間撹拌した。その間、6,8-ジブロモ-3-フルオロイミダゾ[1,2-a]ピラジン(580mg、2.0mmol)およびPd(PPhCl(41mg、0.059mmol)のTHF(3.0mL)中のスラリーを窒素で脱気した。新たに形成したジンケート溶液をシリンジを介して本スラリーに移し、2×0.5mLのTHFですすぎ、確実に全部を移した。得られた混合物を、周囲温度で1時間20分、次いで40℃で4時間撹拌した。周囲温度まで冷却した後、反応物を4mLの飽和NHCl溶液でクエンチした。有機層を濃縮し、CHCl(10mL)で希釈し、セライトの床を通して濾過した。濾液を濃縮して、シリカゲルクロマトグラフィー(CHClで負荷し、0~10%のEtOAc/ヘキサンで溶出した化合物)により精製した褐色の残留分を得て、標題化合物(440mg、63%の収率)を黄色の固体として送達した。
ステップ3:8-(2,5-ジフルオロ-4-メチルベンジル)-3-フルオロイミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-カルボニトリルの合成
Figure 2024515119000058
無水DMF(5.0mL)中に6-ブロモ-8-(2,5-ジフルオロ-4-メチルベンジル)-3-フルオロイミダゾ[1,2-a]ピラジン(440mmol、1.2mmol)、シアン化亜鉛(100mg、0.87mmol)、Pd(dba)(46mg、0.050mmol)および1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン(dppf)(41mg、0.075mmol)から構成される反応混合物を、窒素で脱気した後、90℃で6時間加熱した。反応物を周囲温度まで冷却し、CHCl(50mL)、水(40mL)および28%の水酸化アンモニウム溶液(4.0mL)で処置した。水性層をCHCl(50mL)で抽出した。合わせた有機層をNaSOで脱水し、濾過し、濃縮して、カラムクロマトグラフィー(0~20%のEtOAc/ヘキサン勾配)により精製した褐色の油状物を得て、標題化合物を淡黄褐色の固体(310mg、81%の収率)として得た。LC/MS ESm/z=302.8[M+H]
ステップ4:8-(2,5-ジフルオロ-4-メチルベンジル)-3-フルオロイミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-カルボキシイミドアミドの合成
Figure 2024515119000059
8-(2,5-ジフルオロ-4-メチルベンジル)-3-フルオロイミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-カルボニトリル(150mg、0.50mmol)のメタノール(6.0mL)中の懸濁液に、0.50Nのナトリウムメタノレートのメタノール(1.0mL、0.50mmol)中の溶液を添加した。周囲温度で4時間30分間撹拌した後、塩化アンモニウム(270mg、5.0mmol)を添加し、反応物を18時間撹拌した。得られた混合物を真空中で濃縮し、10%のNaHCO水溶液(10mL)で処置し、超音波処理して、懸濁液を得た。1時間撹拌した後、生成物を濾過により採取し、水(10mL)で洗浄し、真空乾燥して、標題化合物(170mg、100%超の収率)を淡黄褐色の固体として得た。さらに精製せずに次のステップで使用した。LC/MS ESm/z=319.7[M+H]
ステップ5:2-(8-(2,5-ジフルオロ-4-メチルベンジル)-3-フルオロイミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-フルオロピリミジン-4-オールの合成
Figure 2024515119000060
8-(2,5-ジフルオロ-4-メチルベンジル)-3-フルオロイミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-カルボキシイミドアミド(0.50mmol、前述のステップからの理論量)のエタノール(5.0mL)中の懸濁液に、ナトリウム(Z)-3-エトキシ-2-フルオロ-3-オキソプロパ-1-エン-1-オレート(310mg、2.0mmol)を添加した。反応物を90℃で16時間、密封バイアルで加熱した。周囲温度まで冷却した後、混合物を水(7.5mL)で希釈し、1NのHCl水溶液でpH4に調節した。得られた黄褐色の固体を濾過により採取し、水(50mL)およびエチルエーテル(30mL)で洗浄し、乾燥して、標題化合物(140mg、2ステップにわたる71%の収率)を褐色の固体として得た。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ (ppm) 12.8 (br. s, 1 H), 8.98 (s, 1 H), 8.22 (br. s, 1 H), 7.74 (d, 1 H), 7.35 (br. s, 1 H), 7.15 (m, 1 H), 4.50 (s, 2 H), 2.18 (s, 3 H).
化合物I-20
標題化合物は、2ステップで合成した。
ステップ1:8-(2,5-ジフルオロベンジル)イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-カルボキシイミドアミドの合成
Figure 2024515119000061
8-(2,5-ジフルオロベンジル)イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-カルボニトリル(500mg、1.9mmol)のメタノール(22mL)中の溶液に、25wt%のナトリウムメタノレートのメタノール(2.1mL、9.3mmol)中の溶液を添加した。周囲温度で1時間撹拌した後、塩化アンモニウム(1.0g、19mmol)を添加し、反応物を終夜撹拌した。反応混合物を真空中で濃縮し、半飽和NaHCO溶液(20mL)および1.0Nの水酸化ナトリウム溶液(2.0mL)で希釈し、2×20mLのEtOAcで抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、濃縮して、粗生成物を褐色の固体として得た。さらに精製せずに次のステップで使用した。LC/MS ESm/z=288.1[M+H]
ステップ2:5-フルオロ-2-(8-(2,5-ジフルオロベンジル)イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル)ピリミジン-4-オールの合成
Figure 2024515119000062
8-(2,5-ジフルオロベンジル)イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-カルボキシイミドアミド(500mg、1.7mmol)のエタノール(9.0mL)中の懸濁液に、ナトリウム- -(Z)-3-エトキシ-2-フルオロ-3-オキソプロパ-1-エン-1-オレート(820mg、5.2mmol)を添加した。反応物を90℃で2時間、密封バイアルで加熱した。周囲温度まで冷却した後、濃HCl溶液を滴下添加して、pH4まで混合物を酸性化した。得られた混合物を真空中で濃縮した。分取逆相HPLC(添加物として0.1%のTFAを含むアセトニトリル-水勾配)による精製で、標題化合物(200mg、2ステップにわたる28%の収率)を黄色の固体として得た。1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ (ppm) 12.6 (br. s, 1 H), 9.49 (s, 1 H), 8.32 (s, 1 H), 8.19 (br. s, 1 H), 7.89 (s, 1 H), 7.43 (s, 1 H), 7.25 (m, 1 H), 7.13 (m, 1 H), 4.58 (s, 2 H).
化合物I-20のNa+塩
Figure 2024515119000063
5-フルオロ-2-(8-(2,5-ジフルオロベンジル)イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル)ピリミジン-4-オール(化合物I-20、10g、28mmol)の450mLの無水MeOH中の淡黄褐色の懸濁液に、窒素雰囲気下で、0.50Nのナトリウムメタノレートのメタノール(57mL、28mmol)中の溶液を添加した。短く超音波処理した後、得られた淡橙色の溶液を周囲温度で15分間撹拌し、真空中で濃縮乾固した。固体を、超音波処理の助けにより200mLのエーテルで再懸濁し、濃縮した(2回)。得られた固体を、500mLのエーテルで再懸濁し、周囲温度で3時間撹拌した。固体を真空濾過により採取し、エーテル(3×100mL)で洗浄した。フィルター上で終夜乾燥した後、生成物塩を、45℃で5日間、真空オーブンで乾燥して、ナトリウム5-フルオロ-2-(8-(2,5-ジフルオロベンジル)イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル)ピリミジン-4-オレート(11g、99%の収率)を淡黄褐色の固体として得た。1H NMR (500 MHz, D2O) δ (ppm) 8.90 (s, 1 H), 7.98 (d, 1 H), 7.95 (d, 1 H), 7.70 (d, 1 H), 7.10 (m, 1 H), 6.98-6.89 (m, 2 H), 4.53 (s, 2 H).
生物学的セクション
表Iの化合物の生物学的特性の評価
本発明はまた、表Iの化合物の生物学的特性の評価を提供する。本発明の化合物の代表例は、様々な細胞およびアッセイにおけるsGC刺激剤としてのそれらの活性に対してin vitroで、および動物において血圧を低下させるそれらの能力に対してin vivoで試験している。血圧の低下は、in vivoでの標的を係合する化合物の能力の指標として使用する。これらの生物学的特性は、本発明の別の実施形態を表す。
実施例2
cGMP GloSensor細胞ベースのアッセイ、384ウェルフォーマットによる生物学的活性測定
ヒト胎児腎臓細胞(HEK293)、GloSensor(商標)40F cGMP(部品番号:CS182801、Promega)を発現する細胞を使用して、試験化合物の活性を評価した。これらの細胞に組み込まれた発光バイオセンサー(遺伝子操作されたルシフェラーゼ)は、sGC酵素を刺激する化合物により形成されたcGMPを検出し、ルミネセンスを放射する。
cGMP GloSensor細胞を、ウシ胎児血清(FBS、最終10%)およびハイグロマイシン(200ug/ml)を補足したダルベッコ変性イーグル培地(DMEM)で維持した。アッセイの前日、細胞を、ポリ-D-リジンでコーティングした384ウェルの白色平底プレート(Corningカタログ番号35661)において、1.5×10個の細胞/ウェルの密度で、50μLの体積での10%のFBSを含むDMEMにプレーティングした。細胞を5%のCOの加湿チャンバー内で、37℃で終夜インキュベートした。次の日、培地を除去し、細胞を40ul/ウェルのGloSensor(商標)、2mM(Promegaカタログ番号E1291)で置き換えた。細胞を25℃で90分間処置して、基質が細胞において平衡化することを可能にした。試験化合物およびジエチレントリアミンNONOエート(DETA-NONOエート)を、無血清CO非依存性培地において3mM(20×)に希釈し、4×希釈で連続希釈して、5×用量曲線を創出し、10ulをウェルに添加した(試験化合物溶液に対してxμMの濃度およびDETA-NONOエート溶液に対して10μMの濃度;xは、以下の最終濃度:30μM、7.5μM、1.9μM、469nM、117nM、29.3nM、7.3nM、1.83nM、0.46nM、0.11nM、0.03nMの1つである)。動態研究に対して、ルミネッセンスをEnvision(Perkin Elmer)で1ウェル当たり0.2秒に対して即時に測定した。エンドポイントSARスクリーニングに対して、データを室温で55分間インキュベートした後に採取した。
濃度応答データを、4パラメータフィット(log(アゴニスト)対応答-変数の傾き)を使用して分析した。EC50は、曲線の当てはめから補間され、化合物が50%の最大応答を誘発する濃度として定義される。実験が所与の化合物に対して複数回実行した場合、全ての実験の幾何学平均が報告される。
以下の表Aは、本発明の化合物に対するGloアッセイにおいてEC50の値を要約する。
Figure 2024515119000064
実施例3
cGMPニューロン細胞ベースのアッセイによる生物学的活性測定
ラットの初代ニューロンを、18日の妊娠中のSprague-Dawleyの雌の胎児から単離した。胎児をハンクス平衡塩溶液(HBSS)内で採取し、脳を迅速に取り出した。脳の海馬を単離し、機械的に断片化した。さらなる組織昇華を、37℃で15分間、Ca2+およびMg2+を含まないHBSSにおいて0.25%(wt/体積)のトリプシン溶液で実施した。トリプシン処理後に、細胞を洗浄し、0.5mMのL-グルタミン、12.5uMのグルタミン酸、2%のB-27および100U/mLのペニシリン、ならびに100μg/mLのストレプトマイシンを補足したNeurobasal培地に再懸濁化した。細胞を、ポリ-D-リジンでコーティングした384ウェルの透明平底プレート(Corningカタログ番号354662)において、26×10または4×10または3×10個の細胞/ウェルの密度でプレーティングした。細胞を5%のCOの加湿チャンバー内で、37℃で6~7日間インキュベートした。媒体を除去し、細胞をCa2+およびMg2+を含有するHBSSで1×で洗浄し、0.5mMのIBMXを含有する40uLのHBSSで置き換え、37℃で15分間インキュベートした。ジエチレントリアミンNONOエート(DETA-NO)を含む試験化合物の10uLの5×ストックを添加した。DETA-NOの最終濃度は10μMまたは30μMのいずれかであった。細胞を37℃で20分間インキュベートした。培地を除去し、50uLの氷冷の10%の酢酸を添加し、4℃で60分間インキュベートした。細胞片をペレットにするために1000×gで、4℃で5分間遠心分離した後、上清を透明プレートに吸引し、サンプルをcGMP含有物に対して分析した。cGMP濃度をLC-MS/MSを使用して各サンプルから決定した。
濃度応答データを、4パラメータフィット(log(アゴニスト)対応答-変数の傾き)を使用して分析した。EC50は、曲線の当てはめから補間され、化合物が50%の最大応答を誘発する濃度として定義される。実験が所与の化合物に対して複数回実行された場合、全ての実験の幾何平均が報告される。
以下の表Bは、本発明の化合物に対するニューロンアッセイにおいてEC50の値を要約する。
Figure 2024515119000065
実施例4
CHO-K1細胞で安定して発現したヒトa2b1 sGCアイソザイムでの生物学的活性測定。
sGC刺激剤を、10mMの溶液としてDMSOに溶解し、-20℃で貯蔵した。所望の試験濃度を達成するために、ストック濃度をDMSOに連続希釈した後、アッセイ緩衝剤で適切な濃度に希釈した。
ヒトα2β1 sGCアイソザイム(Ironwoodに対してGenScriptにより生成)で安定してトランスフェクトしたCHO-K1細胞を、37℃での空気中の5%のCOを含有する95%の加湿雰囲気で、10%のウシ胎児血清、4μg/mLのピューロマイシン(Gibcoカタログ番号A11138-03)および0.4mg/mLのジェネティシン(Gibcoカタログ番号10131-027)を含むF-12K培地(ATCCカタログ番号30-2004)において培養した。GC活性アッセイに対して、細胞を、それぞれ3×10個の細胞/ウェルまたは15×10個の細胞/ウェルのいずれかの密度で、50μLまたは70μLのいずれかの培地において、ポリ-D-リジンでコーティングした384ウェルの平底プレート(Fisher Scientific番号08-774-311)に播種した。細胞を5%のCOを補足した加湿チャンバー内で、37℃で24時間インキュベートした。
各試験濃度に対して、化合物を、その最終アッセイ濃度の100倍まで100%のDMSOで希釈した。アッセイの直前、溶液を、カルシウム、マグネシウムおよび50μMのDETA-NONOエートを含有するHBSSに20倍希釈した(5×の最終アッセイ濃度)。培地を除去し、細胞を40μLのHBSSで一度洗浄した。次いで、細胞を、37℃で15分間HBSSに0.5mMのIBMXを含有する40μLの溶液でインキュベートした。sGC刺激剤/HBSS/DETA-NONOエートのプレートから10μLを細胞に添加し、これを37℃でさらに20分間インキュベートした。最終DMSO濃度は1%であり、最終DETA-NONOエート濃度は10μMであり;最終化合物濃度は、30,000nM、6000nM、1200nM、240nM、48nM、9.6nM、1.92nM、0.384nM、0.077nM、0.015nM、または0.003nMであった。
化合物とのインキュベートに続いて、アッセイ緩衝剤を除去し、50μLの氷冷の10%の酢酸+150ng/mLの内部標準(+3 cGMP)を各ウェルに添加した。サンプルを30~60分間氷上でインキュベートした。細胞片をペレットにするために1000×gで、4℃で5分間遠心分離した後、上清を透明プレートに移し、サンプルをcGMP含有物に対して分析した。
データを、GraphPad Prismソフトウェアv.8を使用して4パラメータフィット(log(アゴニスト)対応答-変数の傾き)で分析した。EC50は、曲線の当てはめから補間され、化合物が50%の最大応答を誘発する濃度として定義される。実験が所与の化合物に対して複数回実行された場合、全ての実験の幾何平均が報告される。
以下の表Cは、本発明の化合物に対するCHOアッセイにおいてEC50の値を要約する。
Figure 2024515119000066
実施例5
本発明の代表的な化合物に対する複数の濃度での急性用量に続く、正常血圧ラットにおける血圧の効果
a)化合物I-14
雄のSprague Dawleyの正常血圧ラットをCharles River Laboratoriesから購入した。これらのラットは、設置された留置大腿動脈カテーテルを有する。動物は繋留システムに固定し、圧力変換器に接続して、心血管(CV)パラメータ、具体的に平均動脈圧(MAP)および心拍数(HR)をモニタリングした。動物は終夜システムに順応させ、ベースラインのCVパラメータを収集した。次いで、意識があり、自由に移動できるラットに、1、3、10および30mg/kgでMilli-Q水中の単回経口用量の化合物I-14(化合物14のナトリウム塩から生成した用量)を投与した。血液サンプルを、化合物濃度の定量化に対して投薬前および投薬2時間後にカテーテルラインを通して各動物から採取した。血行力学測定を投薬後の10時間、記録した。54匹の雄のラットをこれらの研究に使用し、250~275グラムの範囲の体重で投与されるように順序付けした。これらを、温度(21±1℃)、相対湿度(36±1%)の制御条件下に1匹ずつ収容し、プロトコルMIL-110の下、SmartLabs動物施設(21 Erie Street、Cambridge、MA)で12時間の明暗サイクル(午前6:00の点灯、午後6:00に消灯)の部屋に設置した。動物は、食餌(LabDiet Prolab Isopro RMH 3000、St.Louis、MO)および水を任意に摂取することが可能であった。研究は2セット実行した。第1セットの研究に対して、化合物I-14をMilli-Q水中の0.3および1.0mg/mlで製剤化し、-20℃で凍結した。第2セットの研究に対して、化合物I-14のナトリウム塩をCyclerion Therapeuticsで秤量され、SmartLabsで再構成して、Milli-Q水中の化合物I-14の0.1、0.3、1.0および3.0mg/mlの溶液を提供した。調製した製剤は、投薬の4時間より前に解凍し、室温で貯蔵した、または投薬の2時間より前に作製し、室温で貯蔵した。
研究は、6つの別個のセッションにわたって実施した。対象の総数および処置の割り当ては以下の表に列挙される。動物は最初、受け取った3日以内に使用し、カテーテルが特許に残留した場合、6~7日間のウォッシュアウトした後に1回再使用した。2回以上使用する動物はいなかった。
Figure 2024515119000067
血圧の測定
本研究は、ADInstruments LabChart(v8)を利用して、血圧変換器(Harvard Apparatusカタログ番号APT300)に繋留した意識があり、自由に移動できるラットから血行力学データを収集した。繋留および圧力変換器に終夜順応させた後、動物に1時間のベースラインの記録期間に続いて投薬した。動物に、単回経口(P.O.)用量の化合物I-14のナトリウム塩形態またはビヒクルを10mL/kgの投薬体積で投与した。データ収集は、投薬後の10時間継続した。
ADInstruments LabChart(v8)を使用して、血行力学データをモニタリングし、エクスポートした。血圧および心拍数を継続してモニタリングし、データを1秒当たり1000個のデータ点で収集した後、分析に対して10分間範囲で平均化した。ベースラインのMAP(ΔBMAP)およびHR(ΔBHR)からの変化を、Microsoft365用のMicrosoft Excelを使用して投薬の前の1時間にわたって平均化した投与前のベースラインを使用して算出した。この10分間範囲のデータセットを使用して、ピークΔVMAP、時間ピークΔVMAP、ピークΔVHRおよびピークΔVHRの時間を決定した。データセットを、MAPおよびHRの図、ならびにΔBMAP、ΔBMAPおよびΔBHRの分析に対して1時間範囲にさらに統合した。これらの用語/略語の定義は、以下に要約する。
Figure 2024515119000068
統計分析をGraphpad Prism(v8)で実施した。ビヒクル処置したラットと比較して、ΔBMAPおよびΔBHRデータに対する有意性は、二元反復測定ANOVAと、続くダネット多重比較検定により決定し、欠落データ点が存在した場合、混合効果の分析を利用した。ビヒクル調節したMAP(ΔVMAP)を、各時点で各用量群のΔBMAPからビヒクル群のΔBMAPを減算することにより算出した。ビヒクル調節したHR(ΔVHR)を、ΔVMAPに対する類似の手法で算出した。
AOCデータの有意性は、ビヒクルと比較して、一元ANOVAと、続くダネット多重比較検定により決定した。
一部の試験データを分析の前に除去した。投薬の130分後および140分後に収集したデータを、2時間の血液サンプル採取のために除去した。1mg/kgでの1匹のラットに対するいくつかの時点は、470分で開始し、研究の終了まで(600分間)継続した実験の間のシグナル損失のために排除した。5分間の全体の経時変化は、特定の分析に対するアウトライヤーであることを含む様々な理由で、または異常な結果をもたらすシグナル損失のために、全てのデータセットから排除した。
血圧変化
ベースラインMAP(ΔBMAP)からの変化を、図1にグラフで示す。ビヒクル処置したラットより化合物I-14で処置したラットでは、MAP(ベースラインのMAP、ΔBMAPからの変化により評価)で大きく低下した。ΔBMAPデータセットは、二元ANOVAで著しかった(処置および時間に対してp<0.0001、処置×時間の相互作用に対してp=0.045)。主要な処置効果のダネット多重比較検定は、ビヒクル処置したラットと比較して、1mg/kgの用量に対してp=ns、3mg/kgの用量に対してp=0.0034、ならびに10および30mg/kgの用量に対してp<0.0001を得た。ビヒクル処置したラットに対して各時点、各用量での単純な効果の別個のダネット多重比較検定は、10および30mg/kgの化合物I-14で処置したラットでの投薬後の6時間を通して;3mg/kgの化合物I-14で処置したラットでの投薬の1、2および3時間後にΔBMAPで著しい低下を示したが;1mg/kgの化合物I-14で処置したラットでは示さない。
ΔVMAPでの化合物I-14の最大効果は、10分間範囲のデータセットを使用することにより算出し、以下の表Dで示される。
Figure 2024515119000069
主要な効果分析、単純効果分析、およびAOCにより評価されるような1mg/kgのΔBMAPでの有効用量はない。
結論
化合物I-14は、ベースラインからMAPに低下させ、3、10および30mg/kgでビヒクルから調節した。
b)化合物I-20
上記に記述されるものと類似した研究を、化合物I-20と共に実施した。意識があり、自由に移動できるラットに、1、3、10および30mg/kgでMilli-Q水中の単回経口用量の化合物I-20(化合物I-20のナトリウム塩から調製した投与量)を投与した。血液サンプルを、化合物濃度の定量化に対して投薬前および投薬2時間後にカテーテルラインを通して各動物から採取した。血行力学測定を投薬後の10時間、記録した。
血圧変化
ベースラインMAP(ΔMAP)からの変化を、図2にグラフで示す。ビヒクル処置したラットより化合物I-20で処置したラットでは、MAP(ベースラインのMAP、ΔMAPからの変化により評価)で大きく低下した。ΔMAPデータセットは、二元ANOVAで著しかった(処置および処置×時間の相互作用に対してp<0.0001;時間に対してp=0.022)。主要な処置効果のダネット多重比較検定は、ビヒクル処置したラットと比較して、1mg/kgの用量に対してp=0.055(ns)、3mg/kgの用量に対してp=0.0001、ならびに10および30mg/kgの用量に対してp<0.0001を得た。ビヒクル処置したラットに対して各時点、各用量での単純な効果の別個のダネット多重比較検定は、3、10および30mg/kgの化合物I-20で処置したラットでの投薬後の6時間を通して;1mg/kgの化合物I-20で処置したラットでの投薬の1、2、3、4および5時間後にMAPでより大きな低下を示す。
ΔMAP(ビヒクル調節したMAP)での化合物I-20の最大効果は、10分間範囲のデータセットを使用することにより算出し、以下の表Eで示される。
Figure 2024515119000070
結論
化合物I-20は、ベースラインからおよびビヒクルから調節した場合の両方で、1、3、10および30mg/kgでMAPを低下させた。
他のBP測定
上記に記載されるものと類似する研究では、化合物I-4は、PEG400で製剤化され、10mg/kgで投薬されるが、投薬の50分後に20mmHgのベースラインからの最大のMAP低下(ΔMAP)を示した。上記に記載されるものと類似する研究では、化合物I-20は、PEG400で製剤化され、10mg/kgで投薬されるが、投薬の42分後に-26mmHgのピークΔMAPを示した。化合物I-20を1、3または10mg/kgで試験し、メチルセルロースで製剤化した別の研究では、化合物は、試験した全ての用量でベースラインからMAPを低減することができた。

Claims (28)

  1. 式I:
    Figure 2024515119000071
    [式中、
    は、水素、ハロゲン、C1~6アルキルおよび1~3個のフッ素原子で置換したC1~6フルオロアルキルからなる群から選択され、
    XはNまたはC(JC1)であり、
    C1は、水素、ハロゲン、C1~6アルキルおよび1~3個のフッ素原子で置換したC1~6フルオロアルキルからなる群から選択され、
    各Jは、水素、ハロゲン、C1~6アルキルおよび1~3個のフッ素原子で置換したC1~6フルオロアルキルからなる群から独立して選択され、
    は、水素、ハロゲン、C1~6アルキルおよび1~3個のフッ素原子で置換したC1~6フルオロアルキルからなる群から選択され、
    nは、0、1、2、3または4から選択される整数である]
    で表される化合物または薬学的に許容されるその塩であるが、但し、化合物が、以下:
    Figure 2024515119000072
    の1つまたは薬学的に許容されるその塩ではない、
    化合物または薬学的に許容されるその塩。
  2. 化合物が、式IA:
    Figure 2024515119000073
    で表される、請求項1に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。
  3. C1が、H、F、Cl、C1~2アルキルまたは1~3個のフッ素原子で置換したC1~2フルオロアルキルである、請求項1または2に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。
  4. C1が、HまたはFである、請求項3に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。
  5. 化合物が、式IB:
    Figure 2024515119000074
    で表される、請求項1に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。
  6. nが2または3である、請求項1~5のいずれか一項に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。
  7. nが0である、請求項1~5のいずれか一項に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。
  8. nが1である、請求項1~5のいずれか一項に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。
  9. 各Jが、独立して、H、F、またはC1~4アルキルもしくは1~3個のフッ素原子で置換したC1~4フルオロアルキルである、請求項1~8のいずれか一項に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。
  10. 各Jが、独立して、H、FまたはC1~4アルキルである、請求項9に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。
  11. nが2または3であり;各Jが、独立して、F、メチルまたは1~3個のフッ素原子で置換したフルオロメチルである、請求項1~5のいずれか一項に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。
  12. nが2または3であり;各Jが、独立して、Fまたはメチルである、請求項1~5のいずれか一項に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。
  13. nが2であり;Jが両方のFである、またはJの1つがFであり、他方がメチルである、請求項1~5のいずれか一項に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。
  14. nが3であり;2つのJがFであり、他方がメチルである、請求項1~5のいずれか一項に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。
  15. が、H、F、Cl、メチル、エチル、フルオロメチルまたはフルオロエチルである、請求項1~14のいずれか一項に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。
  16. がHまたはFである、請求項1~14のいずれか一項に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。
  17. が、H、Cl、F、メチル、エチル、フルオロメチル、またはフルオロエチルである、請求項1~16のいずれか一項に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。
  18. が、HまたはFである、請求項17に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。
  19. がHである、請求項17に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。
  20. 化合物が、
    Figure 2024515119000075
    Figure 2024515119000076
    Figure 2024515119000077
    から選択される、請求項1に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。
  21. 化合物が、
    Figure 2024515119000078
    Figure 2024515119000079
    Figure 2024515119000080
    から選択される、請求項20に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。
  22. 化合物が、
    Figure 2024515119000081
    Figure 2024515119000082
    から選択される、請求項20に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。
  23. 化合物が、
    Figure 2024515119000083
    Figure 2024515119000084
    から選択される、請求項22に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。
  24. 化合物が、
    Figure 2024515119000085
    から選択される、請求項22に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。
  25. 化合物が、
    Figure 2024515119000086
    から選択される、請求項20に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。
  26. 請求項1~25のいずれか一項に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩、および薬学的に許容される賦形剤または担体を含む、医薬組成物。
  27. 処置を必要とする対象において疾患を処置する方法であって、治療有効量の請求項1~25のいずれか一項に記載の化合物もしくは薬学的に許容されるその塩、または請求項26に記載の医薬組成物を対象に、単独でまたは併用療法で投与するステップを含み、疾患または障害が、sGC刺激から、またはNOおよび/もしくはcGMPの濃度の増大から利益を得るものである、上記方法。
  28. 対象に追加の治療剤を投与するステップをさらに含む、請求項27に記載の方法。
JP2023565192A 2021-04-20 2022-04-19 sGC刺激剤 Pending JP2024515119A (ja)

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US202163177020P 2021-04-20 2021-04-20
US63/177,020 2021-04-20
US202163229248P 2021-08-04 2021-08-04
US63/229,248 2021-08-04
PCT/US2022/025310 WO2022225903A1 (en) 2021-04-20 2022-04-19 Sgc stimulators

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2024515119A true JP2024515119A (ja) 2024-04-04

Family

ID=81579984

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2023565192A Pending JP2024515119A (ja) 2021-04-20 2022-04-19 sGC刺激剤

Country Status (13)

Country Link
US (1) US20240208979A1 (ja)
EP (1) EP4326722A1 (ja)
JP (1) JP2024515119A (ja)
KR (1) KR20240058047A (ja)
AU (1) AU2022261862A1 (ja)
BR (1) BR112023021851A2 (ja)
CA (1) CA3216127A1 (ja)
CL (1) CL2023003105A1 (ja)
CO (1) CO2023015528A2 (ja)
CR (1) CR20230532A (ja)
IL (1) IL307865A (ja)
TW (1) TW202309038A (ja)
WO (1) WO2022225903A1 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2024086179A1 (en) * 2022-10-18 2024-04-25 Tisento Therapeutics, Inc. Pyrimidine sgc stimulators
WO2024086182A1 (en) * 2022-10-18 2024-04-25 Tisento Therapeutics Inc. Treatment of mitochondrial diseases with sgc stimulators

Family Cites Families (25)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2928079B2 (ja) 1994-02-14 1999-07-28 永信薬品工業股▲ふん▼有限公司 1−(置換ベンジル)−3−(置換アリール)縮合ピラゾール類、その製造法及びその用途
DE19744026A1 (de) 1997-10-06 1999-04-08 Hoechst Marion Roussel De Gmbh Pyrazol-Derivate, ihre Herstellung und ihre Verwendung in Arzneimitteln
DE19830430A1 (de) 1998-07-08 2000-01-13 Hoechst Marion Roussel De Gmbh Schwefelsubstituierte Sulfonylamino-carbonsäure-N-arylamide, ihre Herstellung, ihre Verwendung und sie enthaltende pharmazeutische Präparate
DK1095016T3 (da) 1998-07-08 2006-03-13 Sanofi Aventis Deutschland Svovlsubstituerede sulfonylaminocarboxylsyre-N-arylamider, deres fremstilling, deres anvendelse og farmaceutiske præparater omfattende dem
DE19834047A1 (de) 1998-07-29 2000-02-03 Bayer Ag Substituierte Pyrazolderivate
DE19834044A1 (de) 1998-07-29 2000-02-03 Bayer Ag Neue substituierte Pyrazolderivate
GB9824310D0 (en) 1998-11-05 1998-12-30 Univ London Activators of soluble guanylate cyclase
DE19942809A1 (de) 1999-09-08 2001-03-15 Bayer Ag Verfahren zur Herstellung substituierter Pyrimidinderivate
DE19943635A1 (de) 1999-09-13 2001-03-15 Bayer Ag Neuartige Aminodicarbonsäurederivate mit pharmazeutischen Eigenschaften
DE10216145A1 (de) 2002-04-12 2003-10-23 Bayer Ag Verwendung von Stimulatoren der löslichen Guanylatcyclase zur Behandlung von Glaukom
DE10220570A1 (de) 2002-05-08 2003-11-20 Bayer Ag Carbamat-substituierte Pyrazolopyridine
EP2197551B1 (en) 2007-09-06 2016-12-28 Merck Sharp & Dohme Corp. Soluble guanylate cyclase activators
EP2244575B1 (en) 2008-01-24 2013-07-17 Merck Sharp & Dohme Corp. Angiotensin ii receptor antagonists
US8741910B2 (en) 2008-11-25 2014-06-03 Merck Sharp & Dohme Corp. Soluble guanylate cyclase activators
JP5411300B2 (ja) 2009-02-26 2014-02-12 メルク・シャープ・アンド・ドーム・コーポレーション 可溶性グアニレートシクラーゼ活性化剤
US9284301B2 (en) 2010-03-25 2016-03-15 Merck Sharp & Dohme Corp. Soluble guanylate cyclase activators
DE102010021637A1 (de) 2010-05-26 2011-12-01 Bayer Schering Pharma Aktiengesellschaft Substituierte 5-Fluor-1H-Pyrazolopyridine und ihre Verwendung
ES2564503T3 (es) 2010-05-27 2016-03-23 Merck Sharp & Dohme Corp. Activadores de la guanilato-ciclasa soluble
WO2012058132A1 (en) 2010-10-28 2012-05-03 Merck Sharp & Dohme Corp. Soluble guanylate cyclase activators
WO2015187470A1 (en) 2014-06-04 2015-12-10 Merck Sharp & Dohme Corp. Imidazo-pyrazine derivatives useful as soluble guanylate cyclase activators
TW201625635A (zh) 2014-11-21 2016-07-16 默沙東藥廠 作為可溶性鳥苷酸環化酶活化劑之三唑并吡基衍生物
US10213429B2 (en) * 2015-05-28 2019-02-26 Merck Sharp & Dohme Corp. Imidazo-pyrazinyl derivatives useful as soluble guanylate cyclase activators
WO2017197555A1 (en) 2016-05-16 2017-11-23 Merck Sharp & Dohme Corp. Fused pyrazine derivatives useful as soluble guanylate cyclase stimulators
DK3507291T3 (da) 2016-09-02 2021-08-30 Cyclerion Therapeutics Inc Kondenserede bicykliske sgc-stimulatorer
WO2019126354A1 (en) 2017-12-19 2019-06-27 Cyclerion Therapeutics, Inc. Sgc stimulators

Also Published As

Publication number Publication date
CO2023015528A2 (es) 2024-02-26
AU2022261862A2 (en) 2024-07-18
TW202309038A (zh) 2023-03-01
CR20230532A (es) 2024-03-22
IL307865A (en) 2023-12-01
CL2023003105A1 (es) 2024-03-22
US20240208979A1 (en) 2024-06-27
WO2022225903A1 (en) 2022-10-27
CA3216127A1 (en) 2022-10-27
AU2022261862A1 (en) 2023-11-30
BR112023021851A2 (pt) 2024-02-06
EP4326722A1 (en) 2024-02-28
KR20240058047A (ko) 2024-05-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20240059683A1 (en) Solid forms of an sgc stimulator
AU2018388629B2 (en) sGC stimulators
EP3762389B1 (en) Crystalline forms of an sgc stimulator
JP7016853B2 (ja) sGC刺激剤のリンプロドラッグ
JP2024515119A (ja) sGC刺激剤
US20210017160A1 (en) DEUTERATED sGC STIMULATORS
CN117957228A (zh) sGC刺激剂
WO2021195403A1 (en) Deuterated sgc stimulators
WO2024086179A1 (en) Pyrimidine sgc stimulators
US20210017161A1 (en) DEUTERATED sGC STIMULATORS
OA19465A (en) Solid forms of an SGC stimulator.