JP2024513794A - 磁気粒子イメージングシステムおよび磁気粒子イメージング方法 - Google Patents

磁気粒子イメージングシステムおよび磁気粒子イメージング方法 Download PDF

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Abstract

磁気粒子イメージングシステムは、ゼロ磁場領域発生装置と、励起磁場発生装置とを備えている。ゼロ磁場領域発生装置は、ゼロ磁場領域が線状に延伸する方向を延伸方向として、線状ゼロ磁場領域を発生させる。励起磁場発生装置は、ゼロ磁場領域発生装置が発生させた線状ゼロ磁場領域に励起磁場を発生させる。励起磁場発生装置は、第1励起磁場発生部および第2励起磁場発生部を含んでいる。第1励起磁場発生部および第2励起磁場発生部は、線状ゼロ磁場領域の延伸方向に離隔して配置されている。

Description

本開示は、磁気粒子イメージングシステムおよび磁気粒子イメージング方法に関する。
新たな非破壊的断層画像診断技術として、磁気粒子イメージング(Magnetic Particle Imaging;MPI)の開発が進められている。磁気粒子イメージングでは、磁気粒子が被検体内に注入された状態で被検体外から励起磁場が付与されることにより体内の磁気粒子が励磁されることで生じる磁場変化が粒子信号として検出される。通常、検出信号のうち基本波では励磁信号が大部分を占めるため、高次高調波が粒子信号として用いられる。
磁気粒子が被検体内に存在する位置を特定するために、励起磁場とは別の磁場を発生させる磁場発生機構は、低い磁場強度を持つ領域と強い磁場強度を持つ領域とを作る選択磁場が発生させる。特に、低い磁場領域の中でも磁場がゼロになる領域はゼロ磁場領域と呼ばれる。ゼロ磁場領域は、例として、点状ゼロ磁場領域(Field Free Point;FFP)、線状ゼロ磁場領域(Field Free Line;FFL)などを含む。高感度計測を実現するために、点状ゼロ磁場領域(FFP)より1桁大きい信号強度を期待できる線状ゼロ磁場領域(FFL)が用いられている。
特許第5767225号公報(特許文献1)には、線状ゼロ磁場領域(FFL)を発生させる磁気粒子イメージングシステムが記載されている。この公報では、励起磁場が磁気粒子の励磁だけでなく線状ゼロ磁場領域(FFL)をスキャンする機能を兼ねることによって測定時間を短縮できるように、線状ゼロ磁場領域(FFL)の延伸方向に対して垂直な方向に励起磁場が与えられる。ここでいう垂直とは、厳密に垂直である場合に限らず、選択磁場と同じ方向成分に励起磁場が与えられる場合を意味する。
特許第5767225号公報
上記の公報に記載された磁気粒子イメージングシステムでは、励起磁場によって線状ゼロ磁場領域(FFL)が振動するため、励磁方向のシステム関数は正負を跨ぐ分布となる。このシステム関数は、粒子の磁化曲線、励起磁場、選択磁場、及び磁気センサ感度を統合した信号分布関数である。この場合、測定信号から体軸方向の粒子分布を再構成するためには、1つの次数の高次高調波成分だけでは不十分である。
本開示は上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、少なくとも1つの次数の高次高調波成分から粒子分布の再構成が可能である磁気粒子イメージングシステムおよび磁気粒子イメージング方法を提供することである。
本開示の磁気粒子イメージングシステムは、ゼロ磁場領域にある磁気粒子に励起磁場を用いて磁気粒子のイメージングを行う磁気粒子イメージングシステムである。磁気粒子イメージングシステムは、ゼロ磁場領域発生装置と、励起磁場発生装置とを備えている。ゼロ磁場領域発生装置は、ゼロ磁場領域が線状に延伸する方向を延伸方向として、線状ゼロ磁場領域を発生させる。励起磁場発生装置は、ゼロ磁場領域発生装置が発生させた線状ゼロ磁場領域に励起磁場を発生させる。励起磁場発生装置は、第1励起磁場発生部および第2励起磁場発生部を含んでいる。第1励起磁場発生部および第2励起磁場発生部は、線状ゼロ磁場領域の延伸方向に離隔して配置されている。
本開示の磁気粒子イメージングシステムによれば、第1励起磁場発生部および第2励起磁場発生部は、線状ゼロ磁場領域の延伸方向に離隔して配置されている。このため、少なくとも1つの次数の高次高調波成分から粒子分布の再構成が可能である。
この開示の上記および他の目的、特徴、局面および利点は、添付の図面と関連して理解されるこの開示に関する次の詳細な説明から明らかとなるであろう。
実施の形態に係る磁気粒子イメージングシステムの構成を概略的に示す斜視図である。 実施の形態に係る磁気粒子イメージングシステムにおける線状ゼロ磁場領域の延伸方向を示す図である。 実施の形態に係る磁気粒子イメージングシステムのシステム関数のXY断面図である。 実施の形態に係る磁気粒子イメージングシステムのシステム関数のX方向1次元プロファイル図である。 実施の形態に係る磁気粒子イメージングシステムのイメージング部および回転機構を備えた構成を概略的に示す部分断面正面図である。 実施の形態に係る磁気粒子イメージングシステムのイメージング部および回転機構を備えた構成を概略的に示す部分断面側面図である。 比較例の磁気粒子イメージングシステムの構成を概略的に示す斜視図である。 比較例の磁気粒子イメージングシステムのシステム関数のXY断面図である。 比較例の磁気粒子イメージングシステムのシステム関数のX方向1次元プロファイル図である。
以下、図面を参照して、実施の形態について説明する。なお、図中において、同一または相当する部分には同一の符号を付してその説明は繰り返さない。
図1を参照して、実施の形態に係る磁気粒子イメージングシステム10について説明する。実施の形態に係る磁気粒子イメージングシステム10は、ゼロ磁場領域にある磁気粒子に励起磁場を用いて磁気粒子のイメージングを行う磁気粒子イメージングシステムである。
図1に示されるように、実施の形態に係る磁気粒子イメージングシステム10は、励起磁場発生装置1と、ゼロ磁場領域発生装置2と、磁気センサ3とを備えている。
励起磁場発生装置1は、第1励起磁場発生部1aおよび第2励起磁場発生部1bを含んでいる。ゼロ磁場領域発生装置2は、第1ゼロ磁場領域発生部2aおよび第2ゼロ磁場領域発生部2bを含んでいる。磁気センサ3は、第1磁気センサ部3aおよび第2磁気センサ部3bを含んでいる。
ゼロ磁場領域発生装置2は、第1ゼロ磁場領域発生部2aと第2ゼロ磁場領域発生部2bが互いに対向する方向の勾配磁場を発生させるように構成されている。勾配磁場は、検査領域において磁気粒子が磁気飽和により励起磁場5に応答できない高磁場領域と、磁気粒子が励起磁場5に応答できる低磁場領域とを形成している。磁気粒子が励起磁場5に応答できる低磁場領域は、ゼロ磁場領域と呼ばれる。ただし、厳密にゼロ磁場となるのは、低磁場領域の中心のみである。なお、ゼロ磁場領域発生装置2には、永久磁石、ヨーク付き永久磁石、コイルのみの電磁石、ヨーク付きコイルの電磁石などが用いられる。
図1および図2を参照して、ゼロ磁場領域発生装置2の第1ゼロ磁場領域発生部2aおよび第2ゼロ磁場領域発生部2bに互いに逆方向に電流が流れることで四極磁場が発生する。ゼロ磁場領域の形状は、ゼロ磁場領域発生装置2によって変化する。ゼロ磁場領域は、例として、点状ゼロ磁場領域(Field Free Point;FFP)、線状ゼロ磁場領域(Field Free Line;FFL)などを含む。点状ゼロ磁場領域(FFP)は、直交する3方向に磁場勾配を有し真円に近い磁場分布であるに対し、線状ゼロ磁場領域(FFL)は、磁場分布が楕円状に伸びた形状となっており、検査領域付近において、その楕円の長手方向に磁場勾配がない、あるいは他の2方向に比べて十分に磁場勾配が小さい。よって、磁場勾配が十分に小さい方向にゼロ磁場領域が線状に延伸しているとみなされる。以後この方向を線状ゼロ磁場領域(FFL)の延伸方向と呼ぶ。ゼロ磁場領域発生装置2は、ゼロ磁場領域が線状に延伸する方向を延伸方向として、線状ゼロ磁場領域4を発生させるように構成されている。
ゼロ磁場領域が線状である本実施の形態において、粒子分布のイメージングが行われる場合、線状ゼロ磁場領域4が被検体に対して並進及び回転されることによって計測位置が走査され、位置と信号強度の関係から逆問題が解かれることで粒子分布画像が再構成される。なお、線状ゼロ磁場領域4の走査方法には、ゼロ磁場領域発生装置2または被検体が機械的に移動する方法、複数コイルで構成されるゼロ磁場領域発生装置2の電流比率調整により線状ゼロ磁場領域4が移動する方法、あるいは複数永久磁石で構成されるゼロ磁場領域発生装置2が各々独立して回転することにより線状ゼロ磁場領域4が移動する方法がある。
測定信号u(t)は、次の式1に示されるように、信号分布関数を示すシステム関数s(r,t)と粒子分布c(r)の積分であるため、測定信号u(t)から粒子分布c(r)を再構成するには、システム関数s(r,t)をデコンボリューションする必要がある。あらかじめ取得されたシステム関数s(r,t)および式1がイメージング部IP(図5参照)の中あるいは別構成として記憶部(図示せず)に格納されている。磁気センサで計測した測定信号u(t)からイメージング部IPあるいは記憶部に格納されているシステム関数s(r,t)をデコンポリューションして粒子分布c(r)が得られる。

Figure 2024513794000002
…(1)
なお、式1に示されるp(r)は磁気センサ感度である。磁気センサがコイルの場合は、相反定理によりp(r)=H(r)/Iであり、磁気センサが特にソレノイドコイルであればH=NIなので、磁気センサ感度は巻き密度に比例する。式1に示されるm(r,t)は磁気粒子の平均磁気モーメントである。磁化曲線がLangevin関数Lで表されるとすると、m(r,t)=mSL(β|H|)=mSL(β√(Hexcite 2+Hgradient 2))となる。ここで、mSは飽和磁化、β=μ0mS/kBTであり、μ0は真空の透磁率、kBはボルツマン定数、Tは粒子温度である。磁気モーメントは、外部磁場及び磁気粒子の磁化曲線によって決まる。このため、システム関数は、励起磁場、勾配磁場、磁気粒子の磁化曲線、磁気センサ感度の情報を統合した関数であり、検査領域に磁気粒子が一様に分布している際の各検査区画から発生する信号を表す信号分布である。
励起磁場発生装置1は、ゼロ磁場領域発生装置2が発生させた線状ゼロ磁場領域4に励起磁場5を発生させるように構成されている。励起磁場発生装置1は、検査領域に交流磁場を印加するように構成されている。具体的には、励起磁場発生装置1には交流電源に接続されたコイルが用いられる。コイルはヨークを付属してもよい。第1励起磁場発生部1aおよび第2励起磁場発生部1bは、線状ゼロ磁場領域4の延伸方向に離隔して配置されている。励起磁場5の方向は線状ゼロ磁場領域4の延伸方向に平行であることが望ましいが、励起磁場5と勾配磁場の干渉が無視できる程度であれば完全に平行でなくとも問題ない。
磁気センサ3は、第1励起磁場発生部1aと第2励起磁場発生部1bが発生させた励起磁場5によって発生する磁気粒子の信号を検出するように構成されている。線状ゼロ磁場領域4の延伸方向に励磁した磁気粒子からの磁気信号を検出できるよう、第1磁気センサ部3aと第2磁気センサ部3bとは、線状ゼロ磁場領域4の延伸方向の回転軸6をはさむように離隔して配置されている。また、第1磁気センサ部3aと第2磁気センサ部3bとは、励起磁場発生装置1の回転軸1cをはさむように離隔して配置されている。なお、線状ゼロ磁場領域4の延伸方向の回転軸6は、励起磁場発生装置1の回転軸1cに一致している。
励起磁場発生装置1の第1励起磁場発生部1aと第2励起磁場発生部1bとが離隔される理由は、線状ゼロ磁場領域4の回転軸6の延伸方向の被検体サイズに依らず励起磁場発生装置1が被検体と干渉しないようにすることで、被検体サイズの自由度を与えることができるようにするためである。同様の理由で、磁気センサ3にコイルが用いられる場合、励起磁場5と同方向に発生する磁気粒子の信号を検出する磁気センサ3の第1磁気センサ部3aと第2磁気センサ部3bとは、線状ゼロ磁場領域4の延伸方向に離隔して配置されている。なお、図1においては、励起磁場発生装置1及び磁気センサ3は円形コイルで図示されているが、励起磁場発生装置1および磁気センサ3は鞍型コイルでもよい。
本実施の形態において、第1励起磁場発生部1aと第2励起磁場発生部1bとが線状ゼロ磁場領域4の延伸方向に配置され、線状ゼロ磁場領域4の延伸方向に励起磁場5が与えられるため、下記の式2で示される励起磁場5は下記の式3で示される勾配磁場と干渉せず、磁気粒子に付与される外部磁場は次の式4で示される。

Figure 2024513794000003
…(2)

Figure 2024513794000004
…(3)


Figure 2024513794000005
…(4)
なお、式2~式4に示されるGは磁場勾配の大きさ、Aは励起磁場の大きさ、ωは励起磁場の角周波数を表す。Hgradient内のマイナス符号はx成分とy成分のどちらにかかってもよい。また、z成分は完全にゼロである必要はなく、検査領域内でゼロ磁場領域が十分に線状であるとみなすことができる程度であれば問題ない。Hexciteのx成分とy成分も完全にゼロである必要はなく、励起磁場と勾配磁場の干渉が無視できる程度であれば問題ない。したがって、実施の形態に係る3次高調波のシステム関数は、図3(検査領域内で一様に磁気粒子が分布している場合の信号分布)および図4(図3中の破線で示した線上における、Y=0におけるX方向1次元プロファイル図)に示されるとおりになる。ここで、被検体に含まれる磁気粒子に超常磁性を有する粒子が用いられる場合、基本波信号には粒子信号だけでなく励起磁場信号も含まれるため、励起磁場信号を含まない3次以上の高次高調波信号が粒子信号として扱われる。図4に示されるように、システム関数が全領域において正の値である(符号が変わらない)ため、少なくとも1種類の高次高調波があれば(例えば、3次高調波のみ)粒子分布画像を再構成することができる。記憶部に格納されている式2、3の値を制御部CP(図5参照)が読出する。励起磁場発生装置1が式2を満たす電流を通電制御する。また、ゼロ磁場領域発生装置2が永久磁石でない電磁石の場合は、制御部CPが記憶部から読みだした式3を満たす電流をゼロ磁場領域発生装置2が通電制御する。
図5および図6を参照して、実施の形態に係る磁気粒子イメージングシステム10のイメージング部IPおよび回転機構7を備えた構成について説明する。図5では、説明の便宜のため、励起磁場発生装置1および磁気センサ3の断面が示されている。図6では、説明の便宜のため、励起磁場発生装置1、ゼロ磁場領域発生装置2および磁気センサ3の断面が示されている。
図5および図6に示されるように、実施の形態に係る磁気粒子イメージングシステム10は、イメージング部IPと、回転機構7と、固定治具8とをさらに備えている。
イメージング部IPは、磁気センサ3が検出した信号に基づいて磁気粒子のイメージングを行うように構成されている。イメージング部IPは、制御部CPと、モニタ部MPとを含んでいる。制御部CPは、磁気センサ3が検出した信号に基づいて粒子分布を再構成するように構成されている。モニタ部MPは、制御部CPによって再構成された粒子分布を示す画像を表示するように構成されている。
回転機構7は、線状ゼロ磁場領域4の延伸方向の回転軸6を中心として励起磁場発生装置1を回転させるように構成されている。回転機構7は、固定治具8に接続されている。固定治具8は、励起磁場発生装置1、ゼロ磁場領域発生装置2および磁気センサ3を固定するように構成されている。回転機構7は、固定治具8を介して線状ゼロ磁場領域4の延伸方向の回転軸6を中心として励起磁場発生装置1を回転させるように構成されている。
なお、本実施の形態では、励起磁場5が勾配磁場に干渉しないため、線状ゼロ磁場領域4が励起磁場5により振動しない。そのため、線状ゼロ磁場領域4の回転軸6の延伸方向(図1のX方向)の粒子分布が再構成される場合には、線状ゼロ磁場領域4をX方向に電気的に移動させるコイルが備えられていてもよい。また、励起磁場発生装置1とゼロ磁場領域発生装置2と磁気センサ3とを一体として線状ゼロ磁場領域4の回転軸6の延伸方向に平行移動させる機械駆動部(図示せず)、あるいは被検体を線状ゼロ磁場領域4の回転軸6の延伸方向に平行移動させる機械駆動部(図示せず)が備えられていてもよい。
次に、実施の形態に係る磁気粒子イメージング方法について説明する。実施の形態に係る磁気粒子イメージング方法は、ゼロ磁場領域にある磁気粒子に励起磁場を用いて磁気粒子のイメージングを行う磁気粒子イメージング方法である。
磁気粒子イメージング方法は、ゼロ磁場領域発生ステップと、励起磁場発生ステップとを備えている。ゼロ磁場領域発生ステップは、ゼロ磁場領域が線状に延在する方向を延伸方向として、線状ゼロ磁場領域(FFL)を発生させる。励起磁場発生ステップは、ゼロ磁場領域発生ステップで発生させた線状ゼロ磁場領域(FFL)に励起磁場を発生させる。励起磁場発生ステップは、線状ゼロ磁場領域(FFL)の延伸方向に離隔して配置された第1励起磁場発生部1aおよび第2励起磁場発生部(1b)を用いて実行される。
次に、本実施の形態の作用効果を比較例と対比して説明する。
図7に示される比較例の磁気粒子イメージングシステム10は、励起磁場発生装置1と、第1ゼロ磁場領域発生部2aと第2ゼロ磁場領域発生部2bからなるゼロ磁場領域発生装置2と、磁気センサ3とを備えている。この場合、励起磁場発生装置1と磁気センサ3とは回転する必要がないため、励磁効率および検出効率を最大化するために、励起磁場発生装置1あるいは磁気センサ3は各々構成を分けることなく一体のソレノイドコイルで構成されるのが一般的である。
比較例の磁気粒子イメージングシステム10では、励起磁場5が勾配磁場と同一平面(XY平面)方向(線状ゼロ磁場領域4の延伸方向に対して垂直な方向)に与えられるため、下記の式5で示される励起磁場5は下記の式6で示される勾配磁場と干渉して重ね合わされ、磁気粒子に付与される外部磁場は次の式7で示される。

Figure 2024513794000006
…(5)

Figure 2024513794000007
…(6)

Figure 2024513794000008
…(7)
なお、Hgradient内のマイナス符号はx成分とy成分のどちらにかかってもよく、HexciteのAcosωtもx成分とy成分のどちらでもよい。
図7に示される比較例の磁気粒子イメージングシステム10では、励起磁場5と勾配磁場の干渉により線状ゼロ磁場領域4がX方向に振動するため、図8および図9に示されようにX方向のシステム関数が正負を跨いで振動する関数となる。この場合、1種類の高次高調波(例えば、3次高調波のみ)で粒子分布画像を再構成しても正しい画像を得られず、ボケまたはアーチファクトが生じる(特に、X方向)。そのため、比較例の構成で正しく画像再構成するには数十次までの高調波信号が必要となるが、高次になるほど信号強度が低下するため現実的に実現することは難しい。
また、比較例の磁気粒子イメージングシステム10では、システム関数の正の領域と負の領域とで測定信号が打ち消し合うため、信号強度が小さくなる。例えば、システム関数の振動領域を完全に跨ぐ一様分布のサンプルがあった場合、信号が完全に打ち消しことにより信号が取得されないため、ZY断面の再構成が不可能である。
本実施の形態に係る磁気粒子イメージングシステム10によれば、第1励起磁場発生部1aおよび第2励起磁場発生部1bは、線状ゼロ磁場領域4の延伸方向に離隔して配置されている。このため、線状ゼロ磁場領域4の延伸方向に励起磁場5が与えられるため、励起磁場5は勾配磁場と干渉しない。したがって、システム関数が全領域において正の値(符号が変わらない)ため、少なくとも1つの次数の高次高調波成分から粒子分布の再構成が可能である。
よって、少なくとも1種類の高次高調波のみの信号取得であっても、再構成画像のボケまたはアーチファクトを解決することが可能になる。また、図4に示したようにシンプルな形状のシステム関数であるため、X線コンピュータ断層画像(Computed Tomography:CT)または核磁気共鳴画像(Magnetic Resonance Imaging:MRI)で用いられる最尤推定-期待値最大化(Maximum Likelihood - Expectation Maximization:ML-EM)またはその他一般的な逆問題解析方法を用いて画像再構成することができる。
また、システム関数が全領域において正の値(符号が変わらない)ため、システム関数の正の領域と負の領域とで測定信号が打ち消し合わない。したがって、信号強度が大きくなる。
本実施の形態に係る磁気粒子イメージングシステム10によれば、イメージング部IPによって磁気センサ3が検出した信号に基づいて磁気粒子のイメージングを行うことが可能である。
本実施の形態に係る磁気粒子イメージングシステム10によれば、回転機構7によって線状ゼロ磁場領域4の延伸方向の回転軸6を中心として励起磁場発生装置1を回転させることが可能である。したがって、線状ゼロ磁場領域4の回転にあわせて、励起磁場5を回転させることが可能である。また、励起磁場5を回転させる方法として、励起磁場5を複数コイルで電気的に回転させる方法があるが、その正確さを保つにはコイル毎の特性変化を考慮した複雑な制御が必要とされる。このため、励起磁場発生装置1を機械的に回転させる方が容易且つシンプルに相対位置関係を保ち、かつ励起磁場5の勾配磁場との干渉を抑制することができる。
本実施の形態に係る磁気粒子イメージングシステム10によれば、第1磁気センサ部3aと第2磁気センサ部3bとは、線状ゼロ磁場領域4の延伸方向の回転軸6をはさむように離隔して配置されている。このため、第1磁気センサ部3aおよび第2磁気センサ部3bによって線状ゼロ磁場領域4の延伸方向に励磁した磁気粒子からの磁気信号を検出することができる。
本実施の形態に係る磁気粒子イメージング方法によれば、少なくとも1つの次数の高次高調波成分から粒子分布の再構成が可能である。
本開示が詳細に説明および図示されたが、これは単なる例示であり、限定として解釈されるべきでなく、本開示の範囲は添付の特許請求の範囲の用語によって解釈されるべきことが明確に理解される。

Claims (5)

  1. ゼロ磁場領域にある磁気粒子に励起磁場を用いて前記磁気粒子のイメージングを行う磁気粒子イメージングシステムにおいて、
    前記ゼロ磁場領域が線状に延伸する方向を延伸方向として、線状ゼロ磁場領域を発生させるゼロ磁場領域発生装置と、
    前記ゼロ磁場領域発生装置が発生させた前記線状ゼロ磁場領域に前記励起磁場を発生させる励起磁場発生装置とを備え、
    前記励起磁場発生装置は、第1励起磁場発生部および第2励起磁場発生部を含み、
    前記第1励起磁場発生部および前記第2励起磁場発生部は、前記線状ゼロ磁場領域の前記延伸方向に離隔して配置されている、磁気粒子イメージングシステム。
  2. 前記第1励起磁場発生部と前記第2励起磁場発生部が発生させた前記励起磁場によって発生する前記磁気粒子の信号を検出する磁気センサと、
    前記磁気センサが検出した前記信号に基づいて前記磁気粒子の前記イメージングを行うイメージング部とをさらに備えた、請求項1に記載の磁気粒子イメージングシステム。
  3. 前記線状ゼロ磁場領域の前記延伸方向の回転軸を中心として前記励起磁場発生装置を回転させる回転機構をさらに備えた、請求項2に記載の磁気粒子イメージングシステム。
  4. 前記磁気センサは、第1磁気センサ部および第2磁気センサ部を含み、
    前記第1磁気センサ部と前記第2磁気センサ部とは、前記線状ゼロ磁場領域の前記延伸方向の前記回転軸をはさむように離隔して配置されている、請求項3に記載の磁気粒子イメージングシステム。
  5. ゼロ磁場領域にある磁気粒子に励起磁場を用いて前記磁気粒子のイメージングを行う磁気粒子イメージング方法において、
    前記ゼロ磁場領域が線状に延在する方向を延伸方向として、線状ゼロ磁場領域を発生させるゼロ磁場領域発生ステップと、
    前記ゼロ磁場領域発生ステップで発生させた前記線状ゼロ磁場領域に前記励起磁場を発生させる励起磁場発生ステップとを備え、
    前記励起磁場発生ステップは、前記線状ゼロ磁場領域の前記延伸方向に離隔して配置された第1励起磁場発生部および第2励起磁場発生部を用いて実行される、磁気粒子イメージング方法。
JP2023559123A 2021-09-24 2022-06-29 磁気粒子イメージングシステムおよび磁気粒子イメージング方法 Active JP7544991B2 (ja)

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