JP2024511387A - マスクした活性化可能サイトカイン構成体ならびに関連する組成物及び方法 - Google Patents

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Abstract

本明細書において、活性化可能サイトカイン構成体であって、(a)第1のモノマー構成体が、第1のペプチドマスク(PM1)と、第3の開裂可能部分(CM3)と、第1の成熟サイトカインタンパク質(CP1)と、第1の開裂可能部分(CM1)と、第1の二量体化ドメイン(DD1)とを含み、CM1がCP1とDD1との間に置かれ、CM3がPM1とCP1との間に置かれる、第1のモノマー構成体、及び(b)第2のモノマー構成体が、第2の成熟サイトカインタンパク質(CP2)と、第2の開裂可能部分(CM2)と、第2の二量体化ドメイン(DD2)とを含み、CM2がCP2とDD2との間に置かれる、第2のモノマー構成体を含み、DD1及びDD2は互いに結合し、ACCが、少なくとも1つのCP1及び/またはCP2の活性の対照レベルと比較して、少なくとも1つのCP1及び/またはCP2の活性の低減を特徴とする、活性化可能サイトカイン構成体が提供される。【選択図】図1

Description

本開示は、バイオテクノロジー分野に関するものであり、より具体的には、活性化可能サイトカイン構成体に関する。
サイトカインは、ウイルス感染及び/またはその他の抗原刺激に応答して、大部分の有核細胞から産生及び分泌される、天然に存在する低分子タンパク質及び糖タンパク質のファミリーである。インターフェロンは、サイトカインのサブクラスである。インターフェロンは、現在、3種の主要なクラス、すなわちI型インターフェロン、II型インターフェロン及びIII型インターフェロンに分類される。インターフェロンは、細胞表面にある特定の膜受容体に結合することによって、その細胞活性を発揮する。
インターフェロン療法には、多くの臨床上の利点がある。例えば、インターフェロンは、免疫系を上方制御すること、また抗ウイルス特性及び抗増殖特性を有することが知られている。これらの生物学的性質のために、インターフェロンは、ウイルス感染症及び悪性腫瘍の治療のための治療薬として臨床的に用いられてきた。さらに、インターフェロンは、患者生来の免疫系をリクルートして、がん細胞を識別し、攻撃するために有用である。したがって、インターフェロン療法は、肝炎、カポジ肉腫、毛様細胞性白血病、慢性骨髄性白血病(CML)、濾胞性リンパ腫、腎細胞癌(RCC)、黒色腫及びその他の疾患状態の治療など、がん及び抗ウイルスの治療で広く用いられてきた。ただし、インターフェロンの全身投与には、用量依存的毒性、とりわけ強いインフルエンザ様症状、神経症状、肝臓毒性、骨髄抑制及び不整脈などが伴う。黒色腫患者の試験では、ペンブロリズマブとペグ化IFNaとの併用により、治験責任医師による評価で、60.5%の奏効率(「ORR」)が得られた。この併用治療はまた、ペグ化IFNaの用量低減を必要とする、49%のG3/G4の有害事象を伴った(Davar et al.,J.Clin.Oncol.,2018)。これらの望ましくない副作用のために、インターフェロン療法の投薬量は制限され、インターフェロン療法の中断または遅延につながることもある。
インターロイキンは、サイトカインの別のサブクラスである。インターロイキンは、細胞の成長、分化及び運動性を制御する。インターロイキンは、免疫応答、例えば炎症などの刺激に特に重要である。インターロイキンは、がん、自己免疫性疾患及びその他の疾患の治療に用いられてきた。例えば、インターロイキン-2(IL2)は、黒色腫、移植片対宿主病(GVHD)、神経芽細胞腫、腎細胞癌(RCC)の治療に適応され、また急性冠症候群、急性骨髄性症候群(acute myeloid syndrome)、アトピー性皮膚炎、自己免疫性肝疾患、基底細胞癌、膀胱癌、乳癌、カンジダ症、大腸癌、悪性皮膚T細胞リンパ腫、子宮内膜腫、HIVの発見(HIV invention)、虚血性心疾患、関節リウマチ、鼻咽頭腺癌、非小細胞肺癌(NSCLC)、卵巣癌、膵臓癌、全身性エリテマトーデス、結核及びその他の疾患を含む状態にも有用であるとみなされている。その他のインターロイキン、とりわけIL-6、IL-7、IL-12及びIL-21などは、がん及びその他の疾患の治療薬となる可能性がある。インターロイキン療法は、とりわけインフルエンザ様症状、吐き気、嘔吐、下痢、低血圧及び不整脈など、望ましくない副作用を伴うことが多い。
したがって、所望の標的に対するサイトカイン療法の特異性及び選択性の向上というニーズ及び要望は、大きな関心事である。サイトカイン療法の疾患部位への標的化を高めることで、全身性の機構に基づく毒性を低減させ、より幅広い治療的実用性につながる可能性がある。
本開示は、活性化可能サイトカイン構成体(ACC)であって、(a)第1のペプチドマスク(PM1)と、第1の成熟サイトカインタンパク質(CP1)と、第1の及び第3の開裂可能部分(CM1及びCM3)と、第1の二量体化ドメイン(DD1)と、を含み、CM1がCP1とDD1との間に置かれ、CM3がPM1とCP1との間に置かれる第1のモノマー、ならびに(b)第2の成熟サイトカインタンパク質(CP2)と、第2の開裂可能部分(CM2)と、第2の二量体化ドメイン(DD2)と、を含み、CM2がCP2とDD2との間に置かれる第2のモノマーを含有し、CM1、CM2及びCM3がプロテアーゼの基質として機能し、DD1及びDD2は互いに結合し、CP1及び/またはCP2の少なくとも1つの活性の対照のレベルと比較して、CP1及び/またはCP2の少なくとも1つの活性の低減を特徴とする、活性化可能サイトカイン構成体(ACC)を提供する。CM1、CM2及びCM3を切断するプロテアーゼ(複数可)は、疾患のある組織(例えば、腫瘍組織)においては、健康な組織と比較して、過剰発現している場合がある。ACCは、疾患のある組織(例えば、腫瘍微小環境)においては、サイトカインが活性を発揮できるように、CM1、CM2及び/またはCM3の開裂を受けて活性化してもよく、一方で健康な組織では、サイトカイン活性は低下する。したがって、本明細書で提供されるACCは、従来のサイトカイン療法と比較して毒性の低減をもたらし、サイトカインのより高い有効投薬量を可能にし、及び/またはサイトカインの治療域を広げることができる。
本明細書において、第1のモノマー構成体及び第2のモノマー構成体を含有する活性化可能サイトカイン構成体(ACC)であって、(a)第1のモノマー構成体が、第1のペプチドマスク(PM1)と、第1の成熟サイトカインタンパク質(CP1)と、第1の及び第3の開裂可能部分(CM1及びCM3)と、第1の二量体化ドメイン(DD1)と、を含み、CM1がCP1とDD1との間に置かれ、CM3がPM1とCP1との間に置かれ、(b)第2のモノマー構成体が、第2の成熟サイトカインタンパク質(CP2)と、第2の開裂可能部分(CM2)と、第2の二量体化ドメイン(DD2)と、を含み、CM2がCP2とDD2との間に置かれ、DD1及びDD2が互いに結合し、それによって第1のモノマー構成体及び第2のモノマー構成体が二量体を形成し、CP1及び/またはCP2の少なくとも1つの活性の対照のレベルと比較して、CP1及び/またはCP2の少なくとも1つの低減した活性レベルを有することを特徴とする、活性化可能サイトカイン構成体(ACC)が提供される。
いくつかの実施形態では、第2のモノマー構成体は、第2のペプチドマスク(PM2)及び第4の開裂可能部分(CM4)をさらに含み、CM4はPM2とCP2との間に置かれる。いくつかの実施形態では、第1のモノマー構成体は、PM1、CM3、CP1、CM1及びDD1を含む第1のポリペプチドを含む。いくつかの実施形態では、第2のモノマー構成体は、CP2、CM2及びDD2を含む第2のポリペプチドを含む。いくつかの実施形態では、第2のモノマー構成体は、PM2、CM4、CP2、CM2及びDD2を含む第2のポリペプチドを含む。
いくつかの実施形態では、PM1は、配列番号328、329、323及び331~369からなる群から選択される配列を含み、かつCP1はインターフェロンである;PM1は、配列番号328、329、323及び331~364からなる群から選択される配列を含み、かつCP1はインターフェロンαである;PM1は、配列番号331~360、362~364からなる群から選択される配列を含み、かつCP1はインターフェロンβである;PM1は、配列番号331~360、366~369からなる群から選択される配列を含み、かつCP1はインターフェロンγである;PM1は、配列番号370~374からなる群から選択される配列を含み、かつCP1はIL-12である;PM1は、配列番号375~382、469~477、478からなる群から選択される配列を含み、かつCP1はIL-15である;PM1は、配列番号383~468、469~478からなる群から選択される配列を含み、かつCP1はIL-2である;またはPM1は、配列番号478及び479からなる群から選択される配列を含み、かつCP1はIL-21である。いくつかの実施形態では、PM2は、配列番号328、329、323及び331~369からなる群から選択される配列を含み、かつCP2はインターフェロンである;PM2は、配列番号328、329、323及び331~364からなる群から選択される配列を含み、かつCP2はインターフェロンαである;PM2は、配列番号331~360、362~364からなる群から選択される配列を含み、かつCP2はインターフェロンβである;PM2は、配列番号331~360、366~369からなる群から選択される配列を含み、かつCP2はインターフェロンγである;PM2は、配列番号370~374からなる群から選択される配列を含み、かつCP2はIL-12である;PM2は、配列番号375~382、469~477、478からなる群から選択される配列を含み、かつCP2はIL-15である;PM2は、配列番号383~468、469~478からなる群から選択される配列を含み、かつCP2はIL-2である;またはPM2は、配列番号478及び479からなる群から選択される配列を含み、かつCP2はIL-21である。いくつかの実施形態では、PM1は、配列番号328~329、323及び331~479からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、PM2は、配列番号328~329、323及び331~479からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む。
いくつかの実施形態では、DD1及びDD2は、1対のFcドメイン;ヒトIL-15受容体(IL15Rα)のアルファ鎖からのスシ(sushi)ドメイン及び可溶性IL-15;バルナーゼ及びバルスター;プロテインキナーゼA(PKA)及びAキナーゼアンカータンパク質(AKAP);変異RNaseIフラグメントベースのアダプタ/ドッキングタグモジュール;エピトープ及びシングルドメイン抗体(sdAb);エピトープ及び単鎖可変領域フラグメント(scFv);タンパク質シンタキシン、シナプトタグミン、シナプトブレビン及びSNAP25の相互作用に基づく可溶性N-エチルマレイミド感受性因子付着タンパク質受容体(SNARE)モジュール;抗原結合ドメイン及びエピトープからなる群から選択される対である。
いくつかの実施形態では、DD1及びDD2は、1対のFcドメインである。いくつかの実施形態では、1対のFcドメインは、1対のヒトFcドメインである。いくつかの実施形態では、ヒトFcドメインは、ヒトIgG1のFcドメイン、ヒトIgG2のFcドメイン、ヒトIgG3のFcドメインまたはヒトIgG4のFcドメインである。いくつかの実施形態では、ヒトFcドメインは、ヒトIgG4のFcドメインである。いくつかの実施形態では、ヒトFcドメインはそれぞれ、配列番号3と少なくとも80%同一である配列を含む。いくつかの実施形態では、ヒトFcドメインはそれぞれ、配列番号3と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%または99%同一である配列を含む。いくつかの実施形態では、ヒトFcドメインは、配列番号3を含む。いくつかの実施形態では、DD1及びDD2はそれぞれ、配列番号318及び319を含む。いくつかの実施形態では、DD1及びDD2は同一である。いくつかの実施形態では、ヒトFcドメインは、グリコシル化を排除するための、及び/またはFc-γ受容体結合を低減させるための変異を含有する。いくつかの実施形態では、ヒトFcドメインは、変異N297Q、N297AまたはN297Gを含む;いくつかの実施形態では、ヒトFcドメインは、234番目及び/または235番目で変異、例えばL235E、またはL234A及びL235A(IgG1内)、またはF234A及びL235A(IgG4内)を含む;いくつかの実施形態では、ヒトFcドメインは、変異V234A、G237A、P238S、H268Q/A、V309L、A330S、もしくはP331S、またはこれらの組み合わせを含むIgG2のFcドメインである(全てEUナンバリングに準拠する)。
遺伝子操作したヒトFcドメインの追加例は、当業者に周知である。少なくとも1種のアミノ酸の変異がFc機能の低下をもたらすIg重鎖定常領域アミノ酸の例としては、重鎖定常領域の228、233、234、235、236、237、239、252、254、256、265、270、297、318、320、322、327、329、330及び331番目のアミノ酸の変異が挙げられるが、これらに限定されない(EUナンバリングに準拠する)。変異アミノ酸の組み合わせの例もまた、当該技術分野において知られており、例えばL234F、L235E及びP331Sなど234、235及び331番目のアミノ酸における変異の組み合わせ、またはE318A、K320A及びK322Aなど318、320及び322番目のアミノ酸における変異の組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
遺伝子操作したFcドメインのさらなる例としては、F243L/R292P/Y300L/V305I/P396 IgG1;S239D/I332E IgG1;S239D/I332E/A330L IgG1;S298A/E333A/K334A;1本の重鎖におけるL234Y/L235Q/G236W/S239M/H268D/D270E/S298A IgG1、及び反対の重鎖におけるD270E/K326D、A330M/K334E IgG;G236A/S239D/I332E IgG1;K326W/E333S IgG1;S267E/H268F/S324T IgG1;E345R/E430G/S440Y IgG1;N297AまたはN297QまたはN297G IgG1;L235E IgG1;L234A/L235A IgG1;F234A/L235A IgG4;H268Q/V309L/A330S/P331S IgG2;V234A/G237A/P238S/H268A/V309L/A330S/P331S IgG2;M252Y/S254T/T256E IgG1;M428L/N434S IgG1;S267E/L328F IgG1;N325S/L328F IgG1などが挙げられる。いくつかの実施形態では、遺伝子操作したFcドメインは、N297A IgG1、N297Q IgG1及びS228P IgG4からなる群から選択される1種以上の置換を含む。
いくつかの実施形態では、DD1は抗原結合ドメインを含み、DD2は対応するエピトープを含む。いくつかの実施形態では、抗原結合ドメインは、抗Hisタグ抗原結合ドメインであり、DD2はHisタグを含む。いくつかの実施形態では、抗原結合ドメインは、単鎖可変領域フラグメント(scFv)である。いくつかの実施形態では、抗原結合ドメインは、シングルドメイン抗体(sdAb)である。いくつかの実施形態では、DD1及びDD2の少なくとも一方は、非ポリペプチドポリマー及び小分子からなる群から選択される、二量体化ドメインの置換基を含む。いくつかの実施形態では、DD1及びDD2は、互いに共有結合した非ポリペプチドポリマーを含む。いくつかの実施形態では、非ポリペプチドポリマーは硫黄含有ポリエチレングリコールであり、DD1及びDD2は、1個以上のジスルフィド結合を介して互いに共有結合されている。いくつかの実施形態では、DD1及びDD2の少なくとも一方は、小分子を含む。いくつかの実施形態では、小分子はビオチンである。いくつかの実施形態では、DD1はビオチンを含み、DD2はアビジンを含む。
いくつかの実施形態では、CP1及びCP2は、成熟サイトカインである。いくつかの実施形態では、CP1及びCP2はそれぞれ、成熟サイトカイン配列を含み、シグナルペプチドをさらに含む。シグナルペプチドは、本明細書において「シグナル配列」とも呼ばれる。いくつかの実施形態では、CP1及び/またはCP2は、それぞれ独立して、インターフェロン、インターロイキン、GM-CSF、G-CSF、LIF、OSM、CD154、LT-β、TNF-α、TNF-β、4-1BBL、APRIL、CD70、CD153、CD178、GITRL、LIGHT、OX40L、TALL-1、TRAIL、TWEAK、TRANCE、TGF-β1、TGF-β1、TGF-β3、Epo、Tpo、Flt-3L、SCF、M-CSF及びMSPからなる群から選択され、所望によりCP1及び/またはCP2は、独立してIL-2、IL-7、IL-8、IL-10、IL-12、IL-15、IL-21、IFN-α、IFN β、IFN γ、GM-CSF、TGF-β、LIGHT、GITR-L、CD40L、CD27L、4-1BB-L、OX40、及びOX40Lから選択される。いくつかの実施形態では、CP1及びCP2は同一である。いくつかの実施形態では、CP1及びCP2は異なる。いくつかの実施形態では、CP1及び/またはCP2は、インターフェロンである。いくつかの実施形態では、CP1及びCP2は、いずれもインターフェロンである。いくつかの実施形態では、CP1及びCP2は、異なるインターフェロンである。いくつかの実施形態では、CP1及びCP2は同一のインターフェロンである。いくつかの実施形態では、CP1またはCP2の一方はインターフェロンであり、もう一方のCP1またはCP2は、インターフェロン以外のサイトカインである。いくつかの態様では、一方または両方のサイトカインは、単量体サイトカインである。いくつかの態様では、一方または両方のインターフェロンは、単量体インターフェロンである。いくつかの態様では、CP1またはCP2の一方は単量体インターフェロンであり、もう一方のCP1またはCP2は異なるサイトカインである。いくつかの態様では、CP1及び/またはCP2は、変異体サイトカイン配列を含有する。いくつかの態様では、CP1及び/またはCP2は、ユニバーサルサイトカイン配列を含有する。いくつかの態様では、CP1及び/またはCP2は、サイトカイン活性を保持するトランケートされた配列を含有する。
いくつかの実施形態では、インターフェロン(複数可)は、ヒト野生型成熟インターフェロンである。いくつかの実施形態では、インターフェロン(複数可)は、I型及びII型インターフェロンであってよく、例えばインターフェロン-α、インターフェロン-β、インターフェロン-γ、インターフェロン-ω及びインターフェロン-τが挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、インターフェロンは、インターフェロン-αである。いくつかの実施形態では、インターフェロン(複数可)は、インターフェロンα-2a、インターフェロンα-2b及びインターフェロンα-n3からなる群から選択される。いくつかの実施形態では、インターフェロン(複数可)は、インターフェロンα-2bである。いくつかの実施形態では、インターフェロン(複数可)は、変異体インターフェロンである。いくつかの実施形態では、インターフェロン(複数可)は、内因性プロテアーゼ開裂部位が、1種以上のアミノ酸の置換、欠失または挿入によって機能不全にされている変異体インターフェロンである。いくつかの実施形態では、インターフェロン(複数可)は、例えば、異なるサイトカインサブタイプのハイブリッド配列、またはキメラサイトカイン配列、またはヒト化サイトカイン配列を有しているユニバーサルサイトカイン分子である。いくつかの実施形態では、インターフェロン(複数可)は、ユニバーサルインターフェロン分子である。いくつかの実施形態では、インターフェロン(複数可)は、ユニバーサルインターフェロンα、例えばインターフェロンα1及びインターフェロンα2aのハイブリッドである。いくつかの実施形態では、CP1及び/またはCP2は、配列番号1と少なくとも80%同一である配列を含む。いくつかの実施形態では、CP1及び/またはCP2は、配列番号1と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%または99%同一である配列を含む。いくつかの実施形態では、CP1及び/またはCP2は、配列番号1の配列を含む。いくつかの実施形態では、インターフェロンは、インターフェロンβである。いくつかの実施形態では、インターフェロンβは、インターフェロンβ-1a及びインターフェロンβ-1bからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、CP1及び/またはCP2は、IFabドメインを含む。いくつかの実施形態では、CP1及び/またはCP2は、インターロイキンを含む。いくつかの実施形態では、インターロイキンは、IL-1α、IL-1β、IL-1RA、IL-18、IL-2、IL-4、IL-7、IL-9、IL-13、IL-15、IL-3、IL-5、IL-6、IL-11、IL-12、IL-10、IL-20、IL-14、IL-16及びIL-17からなる群から選択される。
いくつかの実施形態では、CM1及び/またはCM2は、合計約3個のアミノ酸~約15個のアミノ酸を含む。いくつかの実施形態では、CM1及びCM2は、異なるプロテアーゼの基質を含む。いくつかの実施形態では、CM1及びCM2は、同一のプロテアーゼの基質を含む。いくつかの実施形態では、プロテアーゼ(複数可)は、ADAM8、ADAM9、ADAM10、ADAM12、ADAM15、ADAM17/TACE、ADAMDEC1、ADAMTS1、ADAMTS4、ADAMTS5、BACE、レニン、カテプシンD、カテプシンE、カスパーゼ1、カスパーゼ2、カスパーゼ3、カスパーゼ4、カスパーゼ5、カスパーゼ6、カスパーゼ7、カスパーゼ8、カスパーゼ9、カスパーゼ10、カスパーゼ14、カテプシンB、カテプシンC、カテプシンK、カテプシンL、カテプシンS、カテプシンV/L2、カテプシンX/Z/P、クルジパイン、レグマイン、オツベイン-2(Otubain-2)、KLK4、KLK5、KLK6、KLK7、KLK8、KLK10、KLK11、KLK13、KLK14、メプリン、ネプリライシン、PSMA、BMP-1、マトリックスメタロプロテイナーゼ(例えば、MMP-1、MMP-2、MMP-3、MMP-7、MMP-9、MMP-10、MMP-11、MMP-12、MMP-13、MMP-14、MMP-15、MMP-16、MMP-17、MMP-19、MMP-20、MMP-23、MMP-24、MMP-26、MMP-27)、活性化タンパク質C、カテプシンA、カテプシンG、キマーゼ、FVIIa、FIXa、FXa、FXIa、FXIIa、エラスターゼ、グランザイムB、グアニジノベンゾアターゼ、HtrA1、ヒト好中球リアーゼ、ラクトフェリン、マラプシン(marapsin)、NS3/4A、PACE4、プラスミン、PSA、tPA、トロンビン、トリプターゼ、uPA、DESC1、DPP-4、FAP、ヘプシン、マトリプターゼ-2、MT-SP1/マトリプターゼ、TMPRSS2、TMPRSS3及びTMPRSS4からなる群から選択される。いくつかの実施形態では、プロテアーゼ(複数可)は、uPA、レグマイン、MT-SP1、ADAM17、BMP-1、TMPRSS3、TMPRSS4、MMP-2、MMP-9、MMP-12、MMP-13、及びMMP-14からなる群から選択される。
好適な開裂可能部分は、WO2010/081173、WO2015/048329、WO2015/116933、WO2016/118629及びWO2020/118109において開示され、これらの明細書は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
いくつかの実施形態では、CM1及び/またはCM2は、LSGRSDNH(配列番号5)、TGRGPSWV(配列番号6)、PLTGRSGG(配列番号7)、TARGPSFK(配列番号8)、NTLSGRSENHSG(配列番号9)、NTLSGRSGNHGS(配列番号10)、TSTSGRSANPRG(配列番号11)、TSGRSANP(配列番号12)、VHMPLGFLGP(配列番号13)、AVGLLAPP(配列番号14)、AQNLLGMV(配列番号15)、QNQALRMA(配列番号16)、LAAPLGLL(配列番号17)、STFPFGMF(配列番号18)、ISSGLLSS(配列番号19)、PAGLWLDP(配列番号20)、VAGRSMRP(配列番号21)、VVPEGRRS(配列番号22)、ILPRSPAF(配列番号23)、MVLGRSLL(配列番号24)、QGRAITFI(配列番号25)、SPRSIMLA(配列番号26)、SMLRSMPL(配列番号27)、ISSGLLSGRSDNH(配列番号28)、AVGLLAPPGGLSGRSDNH(配列番号29)、ISSGLLSSGGSGGSLSGRSDNH(配列番号30)、LSGRSGNH(配列番号31)、SGRSANPRG(配列番号32)、LSGRSDDH(配列番号33)、LSGRSDIH(配列番号34)、LSGRSDQH(配列番号35)、LSGRSDTH(配列番号36)、LSGRSDYH(配列番号37)、LSGRSDNP(配列番号38)、LSGRSANP(配列番号39)、LSGRSANI(配列番号40)、LSGRSDNI(配列番号41)、MIAPVAYR(配列番号42)、RPSPMWAY(配列番号43)、WATPRPMR(配列番号44)、FRLLDWQW(配列番号45)、ISSGL(配列番号46)、ISSGLLS(配列番号47)、ISSGLL(配列番号48)、ISSGLLSGRSANPRG(配列番号49)、AVGLLAPPTSGRSANPRG(配列番号50)、AVGLLAPPSGRSANPRG(配列番号51)、ISSGLLSGRSDDH(配列番号52)、ISSGLLSGRSDIH(配列番号53)、ISSGLLSGRSDQH(配列番号54)、ISSGLLSGRSDTH(配列番号55)、ISSGLLSGRSDYH(配列番号56)、ISSGLLSGRSDNP(配列番号57)、ISSGLLSGRSANP(配列番号58)、ISSGLLSGRSANI(配列番号59)、AVGLLAPPGGLSGRSDDH(配列番号60)、AVGLLAPPGGLSGRSDIH(配列番号61)、AVGLLAPPGGLSGRSDQH(配列番号62)、AVGLLAPPGGLSGRSDTH(配列番号63)、AVGLLAPPGGLSGRSDYH(配列番号64)、AVGLLAPPGGLSGRSDNP(配列番号65)、AVGLLAPPGGLSGRSANP(配列番号66)、AVGLLAPPGGLSGRSANI(配列番号67)、ISSGLLSGRSDNI(配列番号68)、AVGLLAPPGGLSGRSDNI(配列番号69)、GLSGRSDNHGGAVGLLAPP(配列番号70)、GLSGRSDNHGGVHMPLGFLGP(配列番号71)、LSGRSDNHGGVHMPLGFLGP(配列番号72)、ISSGLSS(配列番号73)、PVGYTSSL(配列番号74)、DWLYWPGI(配列番号75)、LKAAPRWA(配列番号76)、GPSHLVLT(配列番号77)、LPGGLSPW(配列番号78)、MGLFSEAG(配列番号79)、SPLPLRVP(配列番号80)、RMHLRSLG(配列番号81)、LLAPSHRA(配列番号82)、GPRSFGL(配列番号83)、GPRSFG(配列番号84)、SARGPSRW(配列番号85)、GGWHTGRN(配列番号86)、HTGRSGAL(配列番号87)、AARGPAIH(配列番号88)、RGPAFNPM(配列番号89)、SSRGPAYL(配列番号90)、RGPATPIM(配列番号91)、RGPA(配列番号92)、GGQPSGMWGW(配列番号93)、FPRPLGITGL(配列番号94)、SPLTGRSG(配列番号95)、SAGFSLPA(配列番号96)、LAPLGLQRR(配列番号97)、SGGPLGVR(配列番号98)、PLGL(配列番号99)、及びSGRSDNI(配列番号100)からなる群から選択される配列を含む。いくつかの実施形態では、CMは、ISSGLLSGRSDNH(配列番号28)、LSGRSDDH(配列番号33)、ISSGLLSGRSDQH(配列番号54)、SGRSDNI(配列番号100)及びISSGLLSGRSDNI(配列番号68)からなる群から選択される配列を含む。いくつかの実施形態では、プロテアーゼ(複数可)は対象の腫瘍によって産生され、例えばプロテアーゼは、対象の健康な組織内よりも、腫瘍内でより多量に産生される。いくつかの実施形態では、対象はがんを有すると診断または特定されている。
いくつかの実施形態では、第1のモノマー構成体において、CP1及びCM1は互いに直接的に隣接する。いくつかの実施形態では、第1のモノマー構成体において、CM1及びDD1は互いに直接的に隣接する。いくつかの実施形態では、第2のモノマー構成体において、CP2及びCM2は互いに直接的に隣接する。いくつかの実施形態では、第2のモノマー構成体において、CM2及びDD2は互いに直接的に隣接する。いくつかの実施形態では、第1のモノマー構成体は、CM1に直接的に隣接しているCP1及びDD1に直接的に隣接しているCM1を含み、CM1は配列番号5~100からなる群から選択される配列を含む。いくつかの実施形態では、第2のモノマー構成体は、CM2に直接的に隣接しているCP2及びDD2に直接的に隣接しているCM2を含み、CM2は配列番号5~100からなる群から選択される配列を含む。いくつかの実施形態では、第1のモノマー構成体は、CM1に直接的に隣接しているCP1及びDD1に直接的に隣接しているCM1を含み、CM1は13、12、11、10、9、8、7、6、5または4個以下の長さのアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、第2のモノマー構成体は、CM2に直接的に隣接しているCP2及びDD2に直接的に隣接しているCM2を含み、CM2は13、12、11、10、9、8、7、6、5または4個以下の長さのアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、第1のモノマー構成体及び第2のモノマー構成体は、サイトカイン(それぞれCM1及びCM2)が、10、9、8、7、6、5または4個以下の長さのアミノ酸である開裂可能部分(それぞれCM1及びCM2)に直接的に隣接し、開裂可能部分が、ヒトIgGのFc領域である二量体化ドメイン(それぞれDD1及びDD2)に直接的に隣接するようにそれぞれ構成され、Fc領域のN末端が、第2のFcドメインとのジスルフィド結合に参加するヒンジ領域における最初のシステイン残基(N末端からC末端方向への読み取り)(例えば、EUナンバリングを用いて、ヒトIgG1のシステイン226)となる。いくつかの態様では、二量体化ドメインは、上部ヒンジの残基が欠失したIgGのFc領域である。例えば、Fcは、N末端配列EPKSCDKTHT(配列番号330)、ERK、ELKTPLGDTTHT(配列番号365)またはESKYGPP(配列番号317)が欠失した変異体である。
いくつかの実施形態では、第1のモノマー構成体は、少なくとも1個のリンカーを含む。いくつかの実施形態では、少なくとも1個のリンカーは、PM1とCM3との間に配置されたリンカーL1及び/またはCM3とCP1との間に配置されたリンカーL2である。いくつかの実施形態では、第2のモノマー構成体は、少なくとも1個のリンカーを含む。いくつかの実施形態では、少なくとも1個のリンカーは、PM2とCM4との間に配置されたリンカーL3及び/またはCM4とCP2との間に配置されたリンカーL4である。いくつかの実施形態では、第1のモノマー構成体はリンカーL1を含み、第2のモノマー構成体はリンカーL3を含む。いくつかの実施形態では、L1及びL3は同一である。いくつかの実施形態では、第1のモノマー構成体はリンカーL2を含み、第2のモノマー構成体はリンカーL4を含む。いくつかの実施形態では、L2及びL4は同一である。いくつかの実施形態では、第1のモノマー構成体は、CP1とCM1との間のリンカー及び/またはCM1とDD1との間のリンカーを含む。いくつかの実施形態では、第2のモノマー構成体は、CP2とCM2との間のリンカー及び/またはCM2とDD2との間のリンカーを含む。いくつかの実施形態では、各リンカーは、1個のアミノ酸~約15個のアミノ酸の全長を有する。いくつかの実施形態では、各リンカーは、少なくとも5個のアミノ酸の全長を有する。
いくつかの実施形態では、第1のモノマー構成体は、少なくとも1個のリンカーを含み、各リンカーは独立して、GSSGGSGGSGG(配列番号210);GGGS(配列番号2);GGGSGGGS(配列番号211);GGGSGGGSGGGS(配列番号212);GGGGSGGGGSGGGGS(配列番号213);GGGGSGGGGSGGGGSGGGGSGGGGS(配列番号214);GGGGSGGGGS(配列番号215);GGGGS(配列番号216);GS;GGGGSGS(配列番号217);GGGGSGGGGSGGGGSGS(配列番号218);GGSLDPKGGGGS(配列番号219);PKSCDKTHTCPPCPAPELLG(配列番号220);SKYGPPCPPCPAPEFLG(配列番号221);GKSSGSGSESKS(配列番号222);GSTSGSGKSSEGKG(配列番号223);GSTSGSGKSSEGSGSTKG(配列番号224);GSTSGSGKPGSGEGSTKG(配列番号225);GSTSGSGKPGSSEGST(配列番号226);(GS)n、(GGS)n、(GSGGS)n(配列番号227)、(GGGS)n(配列番号228)、(GGGGS)n(配列番号216)、各nは少なくとも1である整数である;GGSG(配列番号229);GGSGG(配列番号230);GSGSG(配列番号231;GSGGG(配列番号232);GGGSG(配列番号233);GSSSG(配列番号234);GGGGSGGGGSGGGGS(配列番号213);GGGGSGGGGSGGGGSGGGGS(配列番号214);及びGSTSGSGKPGSSEGST(配列番号226)からなる群から選択される。いくつかの実施形態では、リンカーは、GGGS(配列番号2)の配列を含む。
いくつかの実施形態では、第1のモノマー構成体は、N末端からC末端の方向で、PM1、CM3、CP1、CM1、及びCM1のC末端に直接または間接的に連結されたDD1を含む。いくつかの実施形態では、第1のポリペプチドは、C末端からN末端の方向で、PM1、CM3、CP1、CM1、及びCM1のN末端に直接または間接的に連結されたDD1を含む。いくつかの実施形態では、第2のポリペプチドは、N末端からC末端の方向で、PM2、CM4、CP2、CM2、及びCM2のC末端に直接または間接的に連結されたDD2を含む。いくつかの実施形態では、第2のポリペプチドは、C末端からN末端の方向で、PM2、CM4、CP2、CM2、及びCM2に直接または間接的に連結されたDD2を含む。
いくつかの実施形態では、第1のモノマー構成体は、N末端からC末端の方向で、CP1、任意選択的リンカー、CM1、任意選択的リンカー及びDD1を含み、DD1はIgGのFc領域であり、Fc領域のN末端は、第2のFcドメインとのジスルフィド結合に参加するヒンジ領域における最初のシステイン残基(N末端からC末端方向への読み取り)であり(例えば、EUナンバリングを用いて、ヒトIgG1またはIgG4のシステイン226)、CP1とDD1のN末端システインとの間に配置されるCM1及び任意のリンカー(複数可)(「連結領域」)は、合わせて18、17、16、15、14、13、12、11、10、9、8、7、6、5または4個以下のアミノ酸、好ましくは10個以下のアミノ酸、特に好ましくは7個以下のアミノ酸の全長を有する。いくつかのこのような実施形態では、第1のモノマー構成体は、N末端からC末端の方向で、PM1、任意選択的リンカー、CM3、及びCP1のN末端に結合した任意選択的リンカーをさらに含む。いくつかの実施形態では、第2のモノマー構成体は、N末端からC末端の方向で、CP2、任意選択的リンカー、CM2、任意選択的リンカー及びDD2を含み、DD2はIgGのFc領域であり、Fc領域のN末端は、第2のFcドメインとのジスルフィド結合に参加するヒンジ領域における最初のシステイン残基(N末端からC末端方向への読み取り)であり(例えば、EUナンバリングを用いて、ヒトIgG1またはIgG4のシステイン226)、CP2とDD2のN末端システインとの間に配置されるCM2及び任意のリンカー(複数可)(「連結領域」)は、合わせて18、17、16、15、14、13、12、11、10、9、8、7、6、5または4個以下のアミノ酸、好ましくは10個以下のアミノ酸、特に好ましくは7個以下のアミノ酸の全長を有する。いくつかのこのような実施形態では、第2のモノマー構成体は、N末端からC末端の方向で、PM2、任意選択的リンカー、CM4、及びCP2のN末端に結合した任意選択的リンカーをさらに含む。いくつかの態様では、ペプチドマスクと開裂可能部分との間に、リンカーまたはスペーサーは存在しない。いくつかの態様では、サイトカインタンパク質と開裂可能部分との間に、リンカーまたはスペーサーは存在しない。いくつかの態様では、開裂可能部分と二量体化ドメインとの間に、リンカーまたはスペーサーは存在しない。
いくつかの実施形態では、ACCは、第1のモノマー構成体及び第2のモノマー構成体が同一であり、配列番号321のアミノ酸配列を含む、ホモ二量体である。いくつかの実施形態では、第1のモノマー構成体及び第2のモノマー構成体はそれぞれ、配列番号321と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%または99%と同一であるアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、第1のモノマー構成体及び第2のモノマー構成体はそれぞれ、N末端からC末端の方向で、配列番号323;任意選択的な0~10個のアミノ酸である柔軟なリンカー;配列番号41、配列番号68及び配列番号100からなる群から選択されるアミノ酸配列を含むCM;任意選択的な0~10個のアミノ酸である柔軟なリンカー;配列番号1;配列番号41、配列番号68及び配列番号100からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む第2のCM;ならびに二量体化ドメインを含む。
いくつかの実施形態では、少なくとも1つのCP1及び/またはCP2活性は、表面プラズモン共鳴を使用して決定される、その同族受容体に対するCP1及び/またはCP2の結合親和性である。例えば、CP1またはCP2がインターフェロンである場合、同族受容体は、インターフェロン-α/β受容体(IFNAR)であってよい。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのCP1及び/またはCP2活性は、リンパ腫細胞の増殖レベルである。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのCP1及び/またはCP2活性は、リンパ腫細胞における、JAK/STAT/ISGF3経路の活性化レベルである。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの活性は、リンパ腫細胞で分泌されるアルカリフォスファターゼ(SEAP)の産生レベルである。いくつかの実施形態では、ACCは、CP1及びCP2活性の少なくとも1つが、対照のレベルと比較して少なくとも2倍低いことを特徴とする。いくつかの実施形態では、ACCは、少なくとも1つのCP1及び/またはCP2活性が、対照のレベルと比較して、少なくとも5倍、10倍、20倍、50倍、100倍、200倍、300倍、400倍、500倍、600倍、700倍、800倍、900倍、1000倍、1100倍、1200倍、1300倍、1400倍、1500倍、1600倍、1700倍、1800倍、1900倍、2000倍、3000倍、または4000倍低いことを特徴とする。いくつかの実施形態では、ACCは、CP1及び/またはCP2活性の少なくとも1つが、対照のレベルと比較して少なくとも5000倍低いことを特徴とする。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのCP1及び/またはCP2活性の対照レベルは、ACCをプロテアーゼ(複数可)に曝露した後の、ACCのCP1及び/またはCP2活性である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのCP1及び/またはCP2活性の対照レベルは、対応する野生型成熟サイトカインの、対応するCP1及び/またはCP2活性である。
いくつかの実施形態では、ACCは、プロテアーゼ(複数可)への曝露後に、切断産物を生成することを特徴とし、切断産物は、CP1及び/またはCP2の少なくとも1つの活性を含む。いくつかの実施形態では、CP1及び/またはCP2の少なくとも1つの活性は、抗増殖活性である。いくつかの実施形態では、対照レベルは野生型成熟サイトカインのEC50値であり、EC50(野生型対照レベル)に対するEC50(切断産物)の比率は、約10未満、または約9未満、または約8未満、または約7未満、または約6未満、または約5未満、または約4未満、または約3未満、または約2未満、または約1.5未満であるか、または約1に等しい。いくつかの実施形態では、切断産物のEC50は、野生型成熟サイトカインのEC50とほぼ同一であり、これは開裂の後、CP1及び/またはCP2活性が、完全に回復する、またはほぼ完全に回復することを示している。
本明細書において、本明細書に記載のACCのいずれか1つを含む組成物が提供される。いくつかの実施形態では、本組成物は、薬学的組成物である。本明細書においては、本明細書に記載される組成物のいずれか1つの、少なくとも1回の用量を含むキットもまた提供される。
本明細書において、治療を必要とする対象の治療方法であって、治療有効量の、本明細書に記載されるACCのいずれか1つ、または本明細書に記載される組成物のいずれか1つを対象に投与することを含む、方法が提供される。いくつかの実施形態では、対象はがんを有すると特定または診断されている。いくつかの非限定的な実施形態では、がんは、カポジ肉腫、毛様細胞性白血病、慢性骨髄性白血病(CML)、濾胞性リンパ腫、腎細胞癌(RCC)、黒色腫、神経芽細胞腫、基底細胞癌、膀胱癌、乳癌、結腸直腸癌、悪性皮膚T細胞リンパ腫、鼻咽頭腺癌、非小細胞肺癌(NSCLC)、卵巣癌、膵臓癌である。いくつかの非限定的な実施形態では、がんはリンパ腫である。いくつかの非限定的な実施形態では、リンパ腫はバーキットリンパ腫である。
本明細書において、本明細書に記載されるACCのいずれか1つのCP1及びCM1を含むポリペプチドをコードする核酸が提供される。いくつかの実施形態では、ポリペプチドは、本明細書に記載されるDD1のいずれか1つをさらに含む。いくつかの実施形態では、ポリペプチドは、本明細書に記載されるPM1及びCM3のいずれか1つをさらに含む。本明細書において、本明細書に記載されるACCのいずれか1つのCP2及びCM2を含むポリペプチドをコードする核酸もまた提供される。モノマーが同一である場合、本開示は、二量体化してACCを形成するモノマーをコードする単一の核酸を提供する。いくつかの実施形態では、ポリペプチドは、本明細書に記載されるDD2のいずれか1つをさらに含む。いくつかの実施形態では、ポリペプチドは、本明細書に記載されるPM2及びCM4のいずれか1つをさらに含む。特定の実施形態では、第1のモノマー構成体及び第2のモノマー構成体は、同一のCP、CM及びDD構成成分を含む。これらの実施形態のいくつかにおいて、第1のモノマー構成体及び第2のモノマー構成体は、同一のポリペプチド(すなわち、同一のアミノ酸配列)によってコードされる。多くの場合、第1のモノマー構成体及び第2のモノマー構成体が同一のアミノ酸配列を含むとき、それらは、同一の核酸(すなわち、同一の核酸配列)によってコードされる。これらの実施形態のいくつかにおいて、第1のモノマー構成体及び第2のモノマー構成体は、同一の核酸によってコードされる。本明細書においては、本明細書に記載される核酸のいずれか1つを含むベクターもまた提供される。いくつかの実施形態では、ベクターは、発現ベクターである。本明細書においては、本明細書に記載される核酸のいずれか1つ、または本明細書に記載されるベクターのいずれか1つを含む細胞もまた提供される。
本明細書において、核酸の対であって、本明細書に記載されるACCのいずれか1つの、第1のモノマー構成体のCP1及びCM1を含むポリペプチドと、第2のモノマー構成体のCP2及びCM2を含むポリペプチドと、を一緒になってコードする核酸の対が提供される。本明細書において、核酸の対であって、本明細書に記載されるACCのいずれか1つの、第1のモノマー構成体のPM1、CM3、CP1及びCM1を含むポリペプチドと、第2のモノマー構成体のPM2、CM4、CP2及びCM2を含むポリペプチドと、を一緒になってコードする核酸の対もまた提供される。本明細書において、本明細書に記載される核酸の対のいずれか1つを一緒になって含むベクターの対もまた提供される。いくつかの実施形態では、ベクターの対は、発現ベクターの対である。本明細書においては、本明細書に記載される核酸の対のいずれか1つ、または本明細書に記載されるベクターの対のいずれか1つを含む細胞もまた提供される。その他の実施形態では、本発明は、ベクターの対を含むベクターを提供する。
本明細書において、ACCを作製する方法であって、本明細書に記載されるいずれか1個の細胞を、液体培地中で、ACCを作製するのに十分な条件下にて培養することと、細胞または液体培地からACCを回収することとを含む、ACCを生成する方法が提供される。いくつかの実施形態では、本方法は、細胞または液体培地から回収したACCを単離することをさらに含む。いくつかの実施形態では、本方法は、単離したACCを薬学的組成物に調製することをさらに含む。
本明細書において、本明細書に記載の方法のいずれか1つで作製したACCが提供される。本明細書において、本明細書に記載のACCのいずれか1つを含む組成物もまた提供される。本明細書において、本明細書に記載される組成物のいずれか1つの組成物もまた提供され、組成物は薬学的組成物である。本明細書において、本明細書に記載される組成物のいずれか1つの、少なくとも1回の用量を含むキットもまた提供される。
別途定義されない限り、本明細書で使用される全ての技術及び科学用語は、本発明が属する当業者により一般に理解されるものと同じ意味を有する。本明細書では、本明細書で使用するための方法及び材料を記載する。当該技術分野で知られている他の好適な方法及び材料も使用することができる。材料、方法、及び実施例は、例示に過ぎず、限定するものであるとは意図されない。本明細書で言及される全ての刊行物、特許出願、特許、配列、データベースエントリ、及び他の参考文献は、参照によってその全体が組み込まれる。矛盾する場合には、定義を含めて本明細書が優先する。
本発明の他の特徴及び利点は、以下の発明を実施するための形態及び図面から、ならびに特許請求の範囲から明らかになるであろう。
用語「a」及び「an」は、冠詞の文法上の目的語のうちの1つ以上(すなわち、少なくとも1つ)を指す。一例として、「細胞(a cell)」は、1個以上の細胞を包含する。
本明細書で使用される場合、用語「約(about)」及び「およそ(approximately)」は、数値または範囲で明記される量を修飾するために使用されるとき、数値だけでなく、当業者に既知の、その値からの合理的な逸脱も示す。例えば、適切な場合、±20%、±10%または±5%は、詳述された値が意図する意味の範囲内である。
濃度、量及びその他の数値データは、本明細書において、範囲形式で表されてよい、または示されてよい。係る範囲形式は便宜上及び簡略性のためのみに使用され、したがって範囲の制限として明示的に列挙された数値だけでなく、あたかも各数値及び部分的な範囲が明示的に列挙されるかのように、その範囲内に包含された全ての個々の数値または部分的な範囲もまた含むと柔軟に解釈されるべきであることを理解されたい。実例として、「約0.01~2.0」の数値の範囲は、約0.01~約2.0という明示的に列挙された値だけでなく、示された範囲内の個々の数値及び部分的な範囲もまた含むと解釈されるべきである。したがって、この数値の範囲内には、個々の値、例えば0.5、0.7及び1.5など、ならびに部分的な範囲、例えば0.5~1.7、0.7~1.5、及び1.0~1.5などが含まれる。さらに、このような解釈は、記載されている範囲の幅または特性に関係なく適用されるべきである。加えて、全ての百分率は、特に明記しない限り、重量%であると留意されたい。
本開示の範囲を理解する上で、用語「含む(including)」、または「含む(comprising)」及びそれらの派生形は、本明細書で使用する場合、記載された特徴、要素、構成成分、グループ、整数及び/または工程の存在を規定するが、その他の記載されていない特徴、要素、構成成分、グループ、整数及び/または工程の存在を排除しない、オープンエンドの用語であることを意図する。上記は、類似の意味を有する単語、例えば用語「含む(including)」、「有する(having)」及びそれらの派生形にも適用される。用語「なる(consisting)」及びその派生形は、本明細書で使用する場合、記載された特徴、要素、構成成分、グループ、整数及び/または工程の存在を規定するが、その他の記載されていない特徴、要素、構成成分、グループ、整数及び/または工程の存在を排除する、クローズドの用語であることを意図する。用語「から本質的になる(consisting essentially of)」は、本明細書で使用する場合、記載された特徴、要素、構成成分、グループ、整数及び/または工程の存在の規定に加えて、特徴、要素、構成成分、グループ、整数及び/または工程の基本的かつ新規の特徴(複数可)に実質的に影響を及ぼさない存在の規定を意図する。これらの移行句のいずれか1つ(すなわち、「含む(comprising)」、「なる(consisting)」または「本質的になる(consisting essentially)」)への言及は、具体的には用いられていない、その他の移行句のいずれかへの置き換えに対する直接的な支持を提供すると理解される。例えば、用語「含む(comprising)」から「から本質的になる(consisting essentially of)」または「からなる(consisting of)」への修正は、本開示を通して開示される任意の要素がこのように定義されるために、直接的な支持が見いだされる。この定義に基づいて、本明細書に開示される、または参照によって組み込まれる任意の要素は、特許請求される発明に含まれてもよく、または除外されてもよい。
本明細書で使用する場合、便宜上、複数の化合物、要素または工程が一般的な一覧において提示されてよい。ただし、これらの一覧は、一覧の各メンバーが別個の一意のメンバーとして個別に識別されるかのように解釈されるべきである。したがって、このような一覧の個別のメンバーは、そうでないという表示がない場合、単に一般的なグループでの提示のみに基づいて、同じ一覧の任意のその他のメンバーと同等に、事実上存在するものとして解釈されるべきでない。
さらに、特定の分子、構成体、組成物、要素、部分、賦形剤、疾患、状態、特性、ステップなどは、本開示のある特定の実施形態もしくは態様、または別個の段落もしくはセクションの文脈で議論されてよい。これは単に便宜上及び簡潔さのためのものであり、このような任意の開示は、等しく適用可能であり、本開示及び特許請求の範囲のどこかに見いだされる、任意のその他の実施形態または態様と組み合わせることを意図すると理解され、これらは全て、出願日における出願及び特許請求する発明を形成する。例えば、構成体、組成物もしくは方法に関して記載された構成体、分子、方法ステップ、キット、または組成物の一覧は、本開示の任意のその他の部分に記載される構成体、組成物、配合物及び方法に関連した実施形態の直接的な支持を、それらの方法ステップ、有効な薬剤、キットまたは組成物が、その実施形態または態様の文脈またはセクションにおいて再列挙されていない場合であっても、見いだすことが意図され、直接的な支持を見いだす。
特に指定のない限り、「タンパク質をコードする核酸配列」は、互いの縮重バージョンであるため、同じアミノ酸配列をコードする、全てのヌクレオチド配列を含む。
用語「N末端に置かれる」は、ポリペプチドの一次アミノ酸配列における第1のドメインまたは配列の位置について第2のドメインまたは配列と比較して言及する場合、第1のドメインまたは配列は、第2のドメインまたは配列よりも、ポリペプチドの一次アミノ酸配列のN末端の近くに位置することを意味する。いくつかの実施形態では、第1のドメインまたは配列と第2のドメインまたは配列との間に、さらなる配列及び/またはドメインがあってもよい。
用語「C末端に置かれる」は、ポリペプチドの一次アミノ酸配列における第1のドメインまたは配列の位置について第2のドメインまたは配列と比較して言及する場合、第1のドメインまたは配列は、第2のドメインまたは配列よりも、ポリペプチドの一次アミノ酸配列のC末端の近くに位置することを意味する。いくつかの実施形態では、第1のドメインまたは配列と第2のドメインまたは配列との間に、さらなる配列及び/またはドメインがあってもよい。
用語「外因性」は、細胞、組織または生物体の外側から導入される、または由来する任意の物質で、それが導入される同じ細胞、組織または生物体によって産生されない、または由来しない物質を意味する。
用語「形質導入された」、「トランスフェクトされた」または「形質転換された」は、外因性核酸が細胞に導入または移入されるプロセスを意味する。「形質導入された」、「トランスフェクトされた」または「形質転換された」細胞(例えば、哺乳動物細胞)は、本明細書に記載される活性化可能サイトカイン構成体のいずれかをコードする外因性核酸を含有する外因性核酸(例えば、ベクター)を用いて形質導入された、トランスフェクトされた、または形質転換された細胞である。
用語「核酸」は、1本鎖または2本鎖の形態の、デオキシリボ核酸(DNA)、またはリボ核酸(RNA)または、これらの組み合わせを意味する。特に限定されない限り、この用語は、参照のヌクレオチドと類似した結合特性を有する、天然のヌクレオチドの周知の類似体を含有する核酸を包含する。特に指定のない限り、特定の核酸配列はまた、明示的に示される配列に加えて相補的配列も暗に包含する。本明細書に記載される核酸のいずれかのいくつかの実施形態では、核酸はDNAである。本明細書に記載される核酸のいずれかのいくつかの実施形態では、核酸はRNAである。
当該技術分野において既知の、標準的な技術、例えば部位特異的変異誘発及びポリメラーゼ連鎖反応(PCR)媒介変異誘発によって、ヌクレオチド配列への修飾を導入することができる。保存的アミノ酸置換とは、アミノ酸残基が、類似の側鎖を有するアミノ酸残基に置換されている置換である。類似の側鎖を有するアミノ酸残基ファミリーは、当該技術分野において定義されている。これらのファミリーとしては、酸性側鎖を有するアミノ酸(例えば、アスパルテート及びグルタメート)、塩基性側鎖を有するアミノ酸(例えば、リシン、アルギニン及びヒスチジン)、非極性アミノ酸(例えば、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、プロリン、フェニルアラニン、メチオニン及びトリプトファン)、無電荷極性アミノ酸(例えば、グリシン、アスパラギン、グルタミン、システイン、セリン、スレオニン及びチロシン)、親水性アミノ酸(例えば、アルギニン、アスパラギン、アスパルテート、グルタミン、グルタメート、ヒスチジン、リシン、セリン及びスレオニン)、疎水性アミノ酸(例えば、アラニン、システイン、イソロイシン、ロイシン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、トリプトファン、チロシン及びバリン)が挙げられる。アミノ酸のその他のファミリーとしては、脂肪族ヒドロキシアミノ酸(例えば、セリン及びスレオニン)、アミドファミリー(例えば、アスパラギン及びグルタミン)、脂肪族ファミリー(例えば、アラニン、バリン、ロイシン及びイソロイシン)、ならびに芳香族ファミリー(例えば、フェニルアラニン、トリプトファン及びチロシン)が挙げられる。
本明細書で使用する場合、「特異的に結合する」、または「と免疫反応する」という語句は、活性化可能抗原結合タンパク質複合体が、所望の標的抗原の1個以上の抗原決定基と反応し、その他のポリペプチドと反応しない、または極めて低い親和性、例えば約10-6M以上で結合することを意味する。
用語「治療」は、疾患の少なくとも1つの症状を改善することを意味する。いくつかの実施形態では、治療される疾患はがんであり、がんの少なくとも1つの症状を緩和するためのものである。
例示される活性化可能サイトカイン構成体の概略図である。 例示される活性化可能サイトカイン構成体の概略図である。 例示される活性化可能サイトカイン構成体の概略図である。 例示される活性化可能サイトカイン構成体の概略図である。 ペプチドマスクなしのサイトカイン構成体、IFNα-2b-hIgG4 Fc(開裂可能部分1204dLまたは開裂可能部分1490を有する)と、プロテアーゼ(uPAまたはMT-SP1)との開裂反応を示し、この反応により、モノマーの成熟IFNα-2bが生成される。 プロテアーゼuPa及びMMP14による、サイトカイン構成体(ProC440)の活性化を示す。 プロテアーゼuPa及びMMP14による、サイトカイン構成体(ProC440)の活性化を示す。MMP14及びuPA開裂可能部位を有するProC440の配列(配列番号316)を示す。 プロテアーゼuPa及びMMP14による、サイトカイン構成体(ProC440)の活性化を示す。 Aは、IFN反応性HEK293細胞を用いてインビトロで試験した、サイトカイン構成体(ProC440)の活性を示す。Bは、Daudi細胞を用いてインビトロで試験した、サイトカイン構成体(ProC440)の活性を示す。 イタリック体での任意選択のシグナル配列(配列番号244)、二重下線でのマスキングペプチド配列、太字体での開裂可能部分の配列、及び下線での成熟IFNα-2bの配列を有する、マスクしたサイトカイン構成体、ProC732(配列番号321)の配列を示す。 イタリック体での任意選択のシグナル配列(配列番号244)、二重下線でのマスキングペプチド配列、太字体での開裂可能部分配列、及び下線での成熟IFNα-2bの配列を有する、サイトカインと二量体化ドメインとの間に開裂可能部分配列がない、マスクしたサイトカイン構成体、ProC733(配列番号322)の配列を示す。 サイトカイン構成体、ProC440、ProC732及びProC733の概略図を示す。 IFN反応性HEK293細胞を使用して試験した、サイトカイン構成体(ProC440、ProC732及びProC733)の活性を示す。 IFN反応性HEK293細胞を使用して試験した、サイトカイン構成体ProC732(Pb-IFNα-2bとも称される)の活性を示す。 サイトカイン構成体ProC286の構造の概略図と、Daudiアポトーシスアッセイにおいて、Sylatron(登録商標)(ペグ化インターフェロンα-2b)の活性と比較した、ProC286の活性とを示す。ProC286及びSylatron(登録商標)は、同様レベルの活性を示し、これは、ProC286が、ハムスター試験において、IFNα-2bの忍容性を評価するためのSylatron(登録商標)対照の代用物として用いられ得ることを示唆していた。 サイトカイン構成体ProC291の構造の概略図と、Daudiアポトーシスアッセイにおいて、Sylatron(登録商標)の活性と比較したProC291の活性とを示す。ProC291は、Sylatron(登録商標)及びProC286と比較して、有意に低下した活性を示した。 IFNa対照(組み換えインターフェロンα、天然に存在しないI型インターフェロン);ProC440の活性なサイトカイン切断産物(ProC440+uPA);Sylatron(登録商標)(「PEG-IFNa2b」);及びProC440の比活性と、インビボでの用量漸増試験、例えば、用量を0.08、0.4、2、10及び15mg/kg(「mpk」)で増加させる試験で、予測される毒性用量とを示す。 ゴールデンシリアンハムスターで実施した、異なる用量での忍容性試験において、サイトカイン構成体ProC286、ProC440及びProC732または対照(ヒトIgG4)の異なる投与量に応答した、動物の体重損失プロファイルを示す。試験した各構成体の、2mg/kg(「2mpk」)の用量のデータを示す。 ゴールデンシリアンハムスターで実施した、異なる用量での忍容性試験において、サイトカイン構成体ProC286、ProC440及びProC732または対照(ヒトIgG4)の異なる投与量に応答した、動物の体重損失プロファイルを示す。試験した各構成体の、10mg/kg(「10mpk」)の用量のデータを示す。 ゴールデンシリアンハムスターで実施した、異なる用量での忍容性試験において、サイトカイン構成体ProC286、ProC440及びProC732または対照(ヒトIgG4)の異なる投与量に応答した、動物の体重損失プロファイルを示す。試験した各構成体の、15mg/kg(「15mpk」)の用量のデータを示す。 マスクしていないIFNa2b/Fc(ProC286)を投薬した動物における、INFa2b媒介毒性を示す。これは、ALPの上昇、及びIFNa2b一重マスク(ProC440)及び二重マスク(ProC732)の治療指数の上昇に相当する。 忍容性試験における、サイトカイン構成体ProC286、ProC440及びProC732または対照(ヒトIgG4)の異なる投与量(2mpk、10mpk及び15mpk)に応答したゴールデンシリアンハムスターの、臨床的化学分析(アルカリフォスファターゼ、アラニントランスアミナーゼ、及びアスパラギン酸トランスアミナーゼ)の結果を示す。 忍容性試験における、サイトカイン構成体ProC286、ProC440及びProC732または対照(ヒトIgG4)の異なる投与量(2mpk、10mpk及び15mpk)に応答したゴールデンシリアンハムスターの、血液学分析(網状赤血球数、好中球数及び白血球細胞(WBC)数)の結果を示す。 Daudiアポトーシスアッセイから決定した、ペプチドマスクなしのIFNα-2b-Fc融合タンパク質の活性への、連結領域(LR)の長さの影響を示す。 ACC ProC859マウス交差反応性インターフェロン(上)の構造、B16マウス黒色腫細胞アッセイにおけるACC ProC859の抗増殖作用、及びIFN反応性HEK293アッセイにおけるACC ProC859の活性を示す。 連結領域(LR)及びマスク連結領域(MLR)の描写を含む、サイトカイン構成体を図式的に示す。 初代ヒト細胞への、ProC732の活性化依存的な作用を示す。上段は、活性化ProC732による骨髄性細胞中のIP-10の誘発を示し、下段は、T及びNKリンパ球中のIFN-γの誘発を示す。 Daudi異種移植モデルにおける、マスクしたIFN-a2b(ProC732)の、濃度を上昇させたときのインビボ有効性を示す。 uPA処置済みProC1549開裂不可のマスクした構成体と比較した、IFNa-A/D(ProC1023)によるマウス脾細胞のインビトロ活性化を示す。 マスクしたIFN-a2b(ProC732)及びuPAで活性化したProC732の、ハムスター黒色腫細胞生存率への影響を示す。 マスクした活性化可能IFNa A/D(ProC1023)の、10、50及び200μgでの抗腫瘍活性を示す。 開裂不可のマスクしたIFNa A/D(ProC1549)に対する、マスクしたIFNa A/D(ProC1023)のインビボ活性化を示す。 対照ナイーブマウスにおけるMC38腫瘍細胞移植(上段、図24A)と比較した、活性化可能IFNa A/D(200μgのProC1023)で過去に処置したマウスにおける、MC38腫瘍細胞再移植に応答した免疫記憶(下段、図24B)を示す。 マスクしたPro-IFN-a2b(切断されていないProC732)、マスクなしのIFN-a2b(uPA処置済みProC732)またはPeg-IFN-a2b(Sylatron(登録商標))を使用した、I型インターフェロンシグネチャーの活性化依存的誘発の比較を示す。 二重マスクしたINF-a2b(ProC732)及びProC286、ProC440及びProC659の、ハムスターにおける薬物動態を示す。 PBS対照と比較した、20μgの腫瘍内注入及び200μgの全身投与での一重マスクした活性化可能IFNa A/D(ProC859)の抗腫瘍活性を示す。 B16マウス黒色腫細胞でのIFNaレポーターアッセイにおいて、一重マスクしたProC859と比較した、二重マスクしたProC1023の活性を示す。 B16マウス黒色腫細胞でのIFNaレポーターアッセイにおいて、ProC1549と比較したProC1023の活性を示す。 B16マウス黒色腫細胞でのIFNaレポーターアッセイにおいて、ProC1549と比較したProC1023の活性を示す。 IFN反応性HEK293細胞を使用してインビトロで試験した、単量体の二重マスクしたProC1239及び二量体の二重マスクしたProC732の活性を示す。 IFN反応性HEK293細胞を使用してインビトロで試験した、切断されていない状態、及びuPaまたはMTSP1を用いたプロテアーゼ活性化後における、ProC732、ProC1550及びProC1552の活性を示す。 IFN反応性HEK293を使用して、組み換えIFNa2b、単量体IFNa2b(ProC657)、活性化ホモ二量体IFNa2b(ProC440+uPA)及びホモ二量体IFNa2b(ProC440)の活性を示す。 用量を増加させた、ProC440(上段)及びペグインターフェロン(下段)の抗腫瘍活性を示す。 二重マスクした活性化可能でないIFNa A/D(ProC1549)と比較した、10μg、50μg及び200μgでの、二重マスクした活性化可能IFNa A/D(ProC1023)の抗腫瘍活性を示す。 Aは、PBS対照と比較した、10、50及び200μgでのProC1023の抗腫瘍活性を示す。Bは、活性化可能でないIFNa A/D(ProC1549)と比較した、200μgでのProC1023の抗腫瘍活性を示す。 MMPによる、NSUB(ProC649)活性の回復を示す。 uPAによる、ProC732及びProC1299の条件付き活性化を示す。 IFNaAD(配列番号481)と比較したIFNa2b(配列番号1)及び、ProC732と比較して、ProC1301は活性化に耐性があることを示す。 濃度の関数としての、ProC440、ProC732及びProC1301の腫瘍成長抑制活性を示す。 腫瘍組織によるProC732活性化のアッセイ(図37A)及びその結果を示す。蛍光標識したProC732を、腫瘍組織切片上で、37℃でインキュベートした。回収した溶液を、続いて、活性分子の定量化を可能にするキャピラリ電気泳動(図37C)を通して、及びHEK青色IFNAレポーターモデル(図37B)を使用して分析した。酵素的に不活性な試料を、対照組織として使用した。 腫瘍組織によるProC732活性化のアッセイ(図37A)及びその結果を示す。蛍光標識したProC732を、腫瘍組織切片上で、37℃でインキュベートした。回収した溶液を、続いて、活性分子の定量化を可能にするキャピラリ電気泳動(図37C)を通して、及びHEK青色IFNAレポーターモデル(図37B)を使用して分析した。酵素的に不活性な試料を、対照組織として使用した。 腫瘍組織によるProC732活性化のアッセイ(図37A)及びその結果を示す。蛍光標識したProC732を、腫瘍組織切片上で、37℃でインキュベートした。回収した溶液を、続いて、活性分子の定量化を可能にするキャピラリ電気泳動(図37C)を通して、及びHEK青色IFNAレポーターモデル(図37B)を使用して分析した。酵素的に不活性な試料を、対照組織として使用した。 腫瘍組織とのインキュベート後にHEK青色IFNAレポーターモデルによって分析した、ProC732(図38A)及び組み換えIFN-a2b(図38B)分子の生理活性の変化を示す。10ng/mLのProC732の、または1ng/mLの組み換えIFN-a2bの、0時間の値と比較して計算した生理活性の倍数変化を示す。腫瘍組織の不存在下で、24時間インキュベートしたProC732及びIFN-a2bタンパク質の生理活性を示す。それぞれの線は、インキュベートの前及び24時間後に分析した、個々の試料(100~0.01ng/mLの範囲の濃度)をつないでいる。 腫瘍組織とのインキュベート後にHEK青色IFNAレポーターモデルによって分析した、ProC732(図38A)及び組み換えIFN-a2b(図38B)分子の生理活性の変化を示す。10ng/mLのProC732の、または1ng/mLの組み換えIFN-a2bの、0時間の値と比較して計算した生理活性の倍数変化を示す。腫瘍組織の不存在下で、24時間インキュベートしたProC732及びIFN-a2bタンパク質の生理活性を示す。それぞれの線は、インキュベートの前及び24時間後に分析した、個々の試料(100~0.01ng/mLの範囲の濃度)をつないでいる。 腫瘍組織とのインキュベート後にHEK青色IFNAレポーターモデルによって分析した、ProC732(図38A)及び組み換えIFN-a2b(図38B)分子の生理活性の変化を示す。10ng/mLのProC732の、または1ng/mLの組み換えIFN-a2bの、0時間の値と比較して計算した生理活性の倍数変化を示す。腫瘍組織の不存在下で、24時間インキュベートしたProC732及びIFN-a2bタンパク質の生理活性を示す。それぞれの線は、インキュベートの前及び24時間後に分析した、個々の試料(100~0.01ng/mLの範囲の濃度)をつないでいる。 非ヒト霊長類における、マスクしたINF-a2b及び対照分子の薬物動態を示す。カニクイザル(各群N=2)を、0.03mg/kg、0.3mg/kg、3mg/kgまたは15mg/kgのProC732の、単回、皮下投与で処置した。示された時点で血漿試料を収集し、総ProC732濃度について分析した結果を示す。 非ヒト霊長類における、マスクしたINF-a2b及び対照分子の薬物動態を示す。カニクイザル(各群N=2)を、0.03mg/kg、0.3mg/kg、3mg/kgまたは15mg/kgのProC732の、単回、皮下投与で処置した。MSD V-plexアッセイで測定した、血清中のIP-10の濃度を示す。 非ヒト霊長類における、マスクしたINF-a2b及び対照分子の薬物動態を示す。カニクイザル(各群N=2)を、0.03mg/kg、0.3mg/kg、3mg/kgまたは15mg/kgのProC732の、単回、皮下投与で処置した。投与後1日目及び7日目の、循環Pb-IFN-a2b及びIP-10の濃度を、互いに対してプロットした図である。 インビトロでの、インターフェロンα受容体に対する活性化Pb-IFN-a2bの結合を示す。ヒトIFNAR1、ヒトIFNAR2、カニクイザルIFNAR1、またはカニクイザルIFNAR2タンパク質を、固定した抗ヒトFcでコーティングしたチップ上に捕らえた。25nM~1.5625μMの範囲の濃度の活性化IFN-a2b(ProC1640)を、リガンドを捕らえたチップ上に送液し、マルチサイクルカイネティクスのセンサーグラムを生成した。 インビトロでの、インターフェロンα受容体に対する活性化Pb-IFN-a2bの結合を示す。ヒトIFNAR1、ヒトIFNAR2、カニクイザルIFNAR1、またはカニクイザルIFNAR2タンパク質を、固定した抗ヒトFcでコーティングしたチップ上に捕らえた。25nM~1.5625μMの範囲の濃度の活性化IFN-a2b(ProC1640)を、リガンドを捕らえたチップ上に送液し、マルチサイクルカイネティクスのセンサーグラムを生成した。 インビトロでの、インターフェロンα受容体に対する活性化Pb-IFN-a2bの結合を示す。ヒトIFNAR1、ヒトIFNAR2、カニクイザルIFNAR1、またはカニクイザルIFNAR2タンパク質を、固定した抗ヒトFcでコーティングしたチップ上に捕らえた。25nM~1.5625μMの範囲の濃度の活性化IFN-a2b(ProC1640)を、リガンドを捕らえたチップ上に送液し、マルチサイクルカイネティクスのセンサーグラムを生成した。 インビトロでの、インターフェロンα受容体に対する活性化Pb-IFN-a2bの結合を示す。ヒトIFNAR1、ヒトIFNAR2、カニクイザルIFNAR1、またはカニクイザルIFNAR2タンパク質を、固定した抗ヒトFcでコーティングしたチップ上に捕らえた。25nM~1.5625μMの範囲の濃度の活性化IFN-a2b(ProC1640)を、リガンドを捕らえたチップ上に送液し、マルチサイクルカイネティクスのセンサーグラムを生成した。 一重マスクしたPb-IFN-a2b分子の、ヒトIFNAR2への結合を示す。固定した抗ヒトFcでコーティングしたチップ上に、リガンドを捕らえた。25nM~1.5625μMの範囲の濃度のIFN-a2b(ProC1640)を、リガンドを捕らえたチップ上に送液し、マルチサイクルカイネティクスのセンサーグラムを生成した。 一重マスクしたPb-IFN-a2b分子の、ヒトIFNAR2への結合を示す。固定した抗ヒトFcでコーティングしたチップ上に、リガンドを捕らえた。250nM~15.625μmの範囲の濃度のマスクしたPb-IFN-a2b分子(ProC1976)を、リガンドを捕らえたチップ上に送液し、マルチサイクルカイネティクスのセンサーグラムを生成した。 一重マスクしたPb-IFN-a2b分子の、ヒトIFNAR2への結合を示す。固定した抗ヒスチジン抗体でコーティングしたチップ上に、リガンドを捕らえた。25nM~1.5625μMの範囲の濃度のIFN-a2b(ProC1640)を、リガンドを捕らえたチップ上に送液し、マルチサイクルカイネティクスのセンサーグラムを生成した。 一重マスクしたPb-IFN-a2b分子の、ヒトIFNAR2への結合を示す。固定した抗ヒスチジン抗体でコーティングしたチップ上に、リガンドを捕らえた。250nM~15.625μmの範囲の濃度のマスクしたPb-IFN-a2b分子(ProC440)を、リガンドを捕らえたチップ上に送液し、マルチサイクルカイネティクスのセンサーグラムを生成した。 非ヒト霊長類において、ProC732によって誘発される、濃度を基準とした遺伝子発現プロファイル変化を示す。カニクイザル(各群N=2)を、0.03mg/kg、0.3mg/kg、3mg/kgまたは15mg/kgのProC732の、単回、皮下投与で処置した。処置した動物からのPBMCをハーベストし、バルクRNAseqによって分析した。 カニクイザル(各群N=2)を、0.03mg/kg、0.3mg/kg、3mg/kgまたは15mg/kgのProC732の、単回、皮下投与で処置した。処置した動物からのPBMCをハーベストし、バルクRNAseqによって分析した。読み取り数の変化が>3である場合、遺伝子は発現が変動しているものとした。 ProC1023が、腫瘍組織内の免疫細胞を優先的に活性化することを示す。処置の6日後、腫瘍及び組織をハーベストし、フローサイトメトリーによって分析した。生存可能なCD45+CD3+細胞でゲーティングした。 ProC732の複数回の投与後、ProC732の忍容性が良好であることを示す。雄のゴールデンシリアンハムスター(N=5)に、ProC732またはマスクなしのFc-IFN-a2b(ProC286)融合タンパク質を、週1回の投与で、3回、腹腔内注射で処置し、投与前、及び投与後は週2回、体重変化及び生存をモニタリングした。 非ヒト霊長類において、ProC732のマスキングが、サイトカイン/ケモカイン放出を弱めることを示す。
本明細書において、対応するサイトカインの少なくとも1つの活性レベルの低下を示すが、活性化条件に曝露後、実質的に回復した活性を有するサイトカイン産物を産生する活性化可能サイトカイン構成体(ACC)が提供される。本発明の活性化可能サイトカイン構成体は、患部組織への曝露に際して選択的に活性化し、正常組織においては活性化しないように設計され得る。このように、これらの化合物は、特定のサイトカインベースの治療に伴う毒性が潜在的に少ない、サイトカインベースの治療の利点を与える可能性を有する。
本明細書においては、関連する中間体、組成物、キット、核酸及び組み換え細胞、ならびに本明細書に記載の活性化可能サイトカインのいずれかの使用方法及び作製方法をはじめとする関連する方法もまた提供される。
本発明者らは、驚くべきことに、本明細書に記載される特定の要素及び構造的方向性を有するACCが、特にがん治療におけるサイトカインの安全性及び治療指数を向上させるのに、潜在的に有効であると思われることを見いだした。サイトカインは生来の免疫系及び適応免疫系の調節因子であり、前臨床モデルにおいて幅広い抗腫瘍活性を有する一方で、臨床的な成功は、全身性毒性及び標的組織への乏しい全身曝露によって限定されている。本発明者らは、驚くべきことに、本明細書に記載される特定の要素及び構造的方向性を有するACCが、サイトカイン治療に伴う全身性毒性を低減させ、標的化及び標的組織への曝露を改善すると思われることを見いだした。このように、本開示は、本明細書に記載される特定の要素及び構造的方向性を有するACCを、対象に投与することによって、サイトカイン治療の標的介在性の薬物消失(TMDD)を低減させる方法を提供する。このように、本発明は、投与されるサイトカイン投与量の有意な割合が、正常組織によって分離されるという問題を解決する。この分離は、体循環中の利用可能な投与量の割合が、従来のサイトカイン治療において、標的組織、例えばがん性組織に到達するのを制限するため問題である。本発明のサイトカイン構成体は、標的結合を腫瘍組織に限局し、それによって力価を維持し、副作用を低減させ、新しい標的機会を可能にし、認可された標的の治療域を改善し、創薬不可能な標的の治療域を作り出し、複数の結合様式を提供する。本開示は安全かつ有効な全身送達を可能にし、それによって従来の全身性サイトカイン療法の用量依存的毒性を回避し、また腫瘍内注入の必要性を回避する。本開示は、局部的な抗ウイルス性活性、免疫調節性活性、抗増殖活性及びプロアポトーシス活性を与えるための手段を提供する。本発明者らは、驚くべきことに、第1のモノマー構成体及び第2のモノマー構成体を二量体化することで、サイトカイン活性のより大きな低減が達成されることを見いだし、また驚くべきことに、活性化可能構成体のもう一方の末端にペプチドマスクを付加することによって、極めて高いマスキング効率を伴って、サイトカイン活性が実質的に低減し得ることを発見した。例えば、図10A~図10Cを参照されたい。
出願人の、2020年4月10日に出願された米国仮出願第63/008,542号、及び2021年3月16日に出願された米国仮出願第63/161,889号は、親和性ペプチドマスクのない特定の活性化可能サイトカイン構成体について記載しているものであり、その全体が参照として本明細書に組み込まれる。
活性化可能サイトカイン構成体
本発明の活性化可能なサイトカイン構成体(ACC)は、第1のモノマー構成体及び第2のモノマー構成体を含む二量体複合体である。モノマー構成成分の二量体化は、1対の二量体化ドメインによって促進される。一態様では、各モノマー構成体は、サイトカインタンパク質(CP)、1個以上の開裂可能部分(CM)、二量体化ドメイン(DD)、及びペプチドマスク(PM)を含有する。本発明の発明者らは、二量体化ドメイン及びペプチドマスクを含むACC構造は、改善されたマスキング効率を有し、サイトカインのオフターゲット効果、及び望ましくない活性、及び/または毒性のある副作用を最小限にする、または取り除くことを、予想外に見いだした。
特定の一実施形態において、本発明は、第1のモノマー構成体及び第2のモノマー構成体を含有する活性化可能サイトカイン構成体(ACC)であって、
(a)第1のモノマー構成体が、第1のペプチドマスク(PM1)と、第1の成熟サイトカインタンパク質(CP1)と、第1の及び第3の開裂可能部分(CM1及びCM2)と、第1の二量体化ドメイン(DD1)と、を含み、
CM1がCP1とDD1との間に置かれ、CM2がPM1とCP1との間に置かれ、
(b)第2のモノマー構成体が、第2の成熟サイトカインタンパク質(CP2)と、第2の開裂可能部分(CM3)と、第2の二量体化ドメイン(DD2)と、を含み、
CM3がCP2とDD2との間に置かれ、
DD1及びDD2が互いに結合し、それによって第1のモノマー構成体及び第2のモノマー構成体が二量体を形成し、
CP1及び/またはCP2の少なくとも1つの活性の対照のレベルと比較して、CP1及び/またはCP2の少なくとも1つの低減した活性レベルを有することを特徴とする、活性化可能サイトカイン構成体(ACC)を提供する。いくつかの実施形態では、第2のモノマー構成体は、第2のペプチドマスク(PM2)と、PM2とCP2との間に置かれる第4の開裂可能部分(CM4)をさらに含む。いくつかの実施形態では、第1のモノマー構成体及び第2のモノマー構成体は同一であり、互いに結合してホモ二量体を形成する。その他の実施形態では、第1のモノマー構成体及び第2のモノマー構成体のそれぞれにおいて、CP、CM、PMまたはDD構成成分の少なくとも1個は同一でなく、第1のモノマー構成体及び第2のモノマー構成体は互いに結合してヘテロ二量体を形成する。
用語「活性化可能」は、サイトカイン構成体に関して用いられる場合、1つ以上の活性の第1のレベルを示し、1個以上の開裂可能部分の開裂を引き起こす状態への曝露に際して、1つ以上の活性の第2のレベルを示すサイトカイン構成体の産生がもたらされるサイトカイン構成体であって、活性の第2のレベルが活性の第1のレベルよりも大きい、サイトカイン構成体を意味する。活性の非限定例としては、本明細書に記載される、または当該技術分野において既知のサイトカインの例示的な活性のいずれかが挙げられる。
用語「成熟サイトカインタンパク質」は、本明細書において、シグナル配列を欠くサイトカインタンパク質を意味する。シグナル配列は、本明細書において「シグナルペプチド」とも呼ばれる。サイトカインタンパク質(CP)は、成熟サイトカインタンパク質、またはシグナルペプチドを有するサイトカインタンパク質であってよい。したがって、いくつかの態様において、本発明に開示のACCは、成熟サイトカインタンパク質配列を含有してよい。いくつかの態様では、本発明に開示のACCは、成熟サイトカインタンパク質配列、及び付加的にシグナル配列を含有してよい。いくつかの態様では、本発明に開示のACCは、本明細書で引用されるシグナル配列を含有する、または欠く、本明細書にて開示される配列を含有してよい。いくつかの実施形態では、シグナル配列は、配列番号242、配列番号243及び配列番号244からなる群から選択される。
用語「開裂可能部分」及び「CM」は、本明細書では交換可能に使用され、アミノ酸配列に配列特異的なプロテアーゼの基質が含まれるペプチドを意味する。CMとして使用するのに好適な開裂可能部分としては、当該技術分野において既知であるプロテアーゼ基質のいずれかが挙げられる。例示的な開裂可能部分は、下記により詳細に記載される。
用語「ペプチドマスク」及び「PM」は、本明細書では交換可能に使用され、サイトカインタンパク質の1つ以上の活性を低減または阻害する、50個未満のアミノ酸のアミノ酸配列を意味する。PMはサイトカインに結合して、サイトカインがその受容体と相互作用するのを制限し得る。いくつかの実施形態では、PMは、40個以下の長さのアミノ酸である。好ましい実施形態では、PMは、20個以下の長さのアミノ酸である。いくつかの実施形態では、PMは、19、18、17、16または15個以下の長さのアミノ酸である。いくつかの態様では、PMは少なくとも13個のアミノ酸(13~49個の任意の数を含む)を有する。いくつかの態様では、PMは少なくとも14個のアミノ酸(14~49個の任意の数を含む)を有する。いくつかの態様では、PMは少なくとも15個のアミノ酸(15~49個の任意の数を含む)を有する。特定の態様では、PM内のアミノ酸の数は、サイトカインタンパク質に結合するアミノ酸としてカウントされてよい。例えば、PMは、大きなポリペプチドを除外する。例えば、PMは、潜在型関連ペプチド(latency associated peptide)ではない。例えば、PMはサイトカインではない。例えば、PMはサイトカインの受容体ではない。例えば、PMはサイトカインの受容体のフラグメントではない。いくつかの態様では、PMは、サイトカインの受容体と少なくとも85%同一であるアミノ酸配列を有しない。例えば、PMはアルブミンではない。例えば、PMは、50個を超えるアミノ酸を有するタンパク質またはポリペプチドを除外する。いくつかの態様では、PMは、25個を超えるアミノ酸を有するタンパク質またはポリペプチドを除外する。いくつかの態様では、PMは、20個を超えるアミノ酸を有するタンパク質またはポリペプチドを除外する。いくつかの態様では、PMは、15個を超えるアミノ酸を有するタンパク質またはポリペプチドを除外する。いくつかの態様では、PMは、柔軟なN末端またはC末端尾部領域を形成するアミノ酸を含まない。
用語「二量体化ドメイン」及び「DD」は、本明細書では交換可能に使用され、1対の二量体化ドメインの1つのメンバーを意味し、対の各メンバーは、1個以上の共有または非共有結合的相互作用を介してもう一方に結合できる。第1のDDと第2のDDは同じでも異なっていてもよい。DD1及び/またはDD2として使用するために好適な例示的なDDは、本明細書の以下に、より詳細に記載されている。
本明細書で使用する場合、用語「リンカー」は、アミノ酸配列がプロテアーゼの基質でないペプチドを意味する。例示的なリンカーは、以下により詳細に記載される。
本明細書で使用する場合、用語「連結領域」または「LR」とは、サイトカインのC末端と、二量体化ドメイン間の相互作用の近位点にN末端にて隣接するアミノ酸残基との間のアミノ酸残基の伸展を意味する(すなわち、連結領域は、サイトカインのC末端アミノ酸、または対応する第2のモノマーのDDとの相互作用の近位点を形成するDDのN末端アミノ酸を含有しない)。例えば、DDが1対のFcドメインである場合、連結領域は、サイトカインのC末端と、第2のFcドメインとのジスルフィド結合に参加するFcの最初のN末端システイン残基(例えば、EUナンバリングに準拠して、IgG1またはIgG4のFcドメインのシステイン226)との間のアミノ酸残基の伸展である。二量体化ドメインがポリペプチドでない場合、連結領域は、サイトカインのC末端から最後のアミノ酸までのアミノ酸残基の伸展である。例えば、DDがビオチン-ストレプトアビジンの対である場合、ビオチン含有モノマーの連結領域は、サイトカインのC末端とビオチン分子との間のアミノ酸残基の伸展であり、ストレプトアビジン含有モノマーの連結領域は、サイトカインのC末端とストレプトアビジン分子との間のアミノ酸残基の伸展である。
本明細書で使用する場合、用語「マスク連結領域」または「MLR」は、PMとCPとの間のアミノ酸残基の伸展を意味する。MLRは、CPのN末端からPMのC末端に及ぶ。したがって、MLRは、PM、PM及びリンカー、またはPM及び2個のリンカーを含有してよい。いくつかの態様では、MLRは、15~22個のアミノ酸に及ぶ。いくつかの態様では、MLRは、16~21個のアミノ酸に及ぶ。いくつかの態様では、MLRは、17~20個のアミノ酸に及ぶ。いくつかの態様では、MLRは、18~20個のアミノ酸に及ぶ。いくつかの態様では、MLRは、15、16、17、18、18、20、21または22個のアミノ酸に及ぶ。
本明細書で使用する場合、用語「マスキング効率」は、対照サイトカインの活性によって分離される、切断されていないACCの活性(例えば、EC50)を意味し、対照サイトカインは、ACCの切断産物、またはACCのCPとして用いられるサイトカインであってよい。少なくとも1つのCP1及び/またはCP2活性のレベルが低減したACCは、10を超えるマスキング効率を有する。いくつかの実施形態では、本明細書に記載されるACCは、10を超える、100を超える、1000を超える、または5000を超えるマスキング効率を有する。
本明細書で使用する場合、用語「スペーサー」は、本明細書において、成熟ACCの遊離末端に、例えばシグナルペプチドと成熟ACCのN末端との間に組み込まれるアミノ酸残基またはペプチドを意味する。いくつかの態様では、スペーサー(または「ヘッダー」)は、グルタミン(Q)残基を含有してよい。いくつかの態様では、スペーサー内の残基は、アミノペプチダーゼ及び/またはエキソペプチダーゼ活性を最小限にして、N末端アミノ酸の開裂を防ぐ。例示的かつ非限定的なスペーサーアミノ酸配列は、以下:QGQSGS(配列番号246);GQSGS(配列番号247);QSGS(配列番号248);SGS;GS;S;QGQSGQG(配列番号249);GQSGQG(配列番号251);QSGQG(配列番号252);SGQG(配列番号253);GQG;QG;G;QGQSGQ(配列番号254);GQSGQ(配列番号255);QSGQ(配列番号256);QGQSG(配列番号257);QGQS(配列番号258);SGQ;GQ;及びQの例示的なアミノ酸配列のいずれかを含んでよい、またはからなってよい。いくつかの実施形態では、スペーサー配列は省略されてもよい。
本明細書で使用される場合、サイトカインまたはFcドメインなどのポリペプチドは、野生型ポリペプチド(例えば、天然に存在するポリペプチド)、または野生型ポリペプチドの変異体であってよい。変異体は、変異体が野生型ポリペプチドの基本的な機能または活性を保持するという条件で、野生型ポリペプチドの1個以上のアミノ酸の置換、挿入、欠失及び/または付加によって変性されたポリペプチドであってよい。一部の例では、変異体は、野生型ポリペプチドと比較して、変更された(例えば、増大または低減した)機能または活性を有してよい。いくつかの態様では、変異体は、野生型ポリペプチドの機能的フラグメントであってよい。用語「機能的フラグメント」は、完全長のポリペプチド配列よりも、より少ないアミノ酸を含有し得るが、活性(例えば、サイトカイン活性)を与えるために十分なポリペプチド鎖の長さを含有するポリペプチド(例えば、サイトカイン)の配列を意味する。
第1のモノマー構成体及び第2のモノマー構成体は、例えば1個以上のリンカーなど、追加の要素をさらに含んでもよい。追加の要素については、以下でさらに詳細に記載する。第1のモノマー構成体及び第2のモノマー構成体のそれぞれにおけるCP、CM、PM及びDD構成成分の組織は、各モノマー構成体において同一の順序で配置されてよい。CP1、CM1、PM1及びDD1構成成分は、対応するCP2、CM2、PM2及びDD2と比較して、例えば、CP、CM及びPM構成成分(及びDD構成成分がポリペプチドである実施形態ではDD構成成分)の分子量、大きさ、アミノ酸配列などの観点から同一または異なってもよい。したがって、得られる二量体は、対称または非対称のモノマー構成体構成成分を有してよい。
いくつかの実施形態では、第1のモノマー構成体は、CP及びCM構成成分のN末端からC末端に、PM1、CM3、CP1、CM1、及びCM1のC末端に直接または間接的(リンカーを介して)に連結されるDD1を含む。その他の実施形態では、第1のモノマー構成体は、CP及びCM構成成分のC末端からN末端に、PM1、CM3、CP1、CM1、及びCM1のN末端に直接または間接的(リンカーを介して)に連結されるDD1を含む。いくつかの実施形態では、第2のモノマー構成体は、CP及びCM構成成分のN末端からC末端に、PM2、CM4、CP2、CM2、及びCM2のC末端に直接または間接的(リンカーを介して)に連結されるDD2を含む。いくつかの実施形態では、第2のモノマー構成体は、CP及びCM構成成分のC末端からN末端に、PM2、CM4、CP2、PM2、及びCM2のN末端に直接または間接的(リンカーを介して)に連結されるDD2を含む。一例では、第1のモノマー構成体は、PM1、CM3、CP1、CM1及びDD1を含む第1のポリペプチドを含む。一例では、第2のモノマー構成体は、CP2、CM2及びDD2を含む第2のポリペプチドを含む。別の例では、第2のモノマー構成体は、PM2、CM4、CP2、CM2及びDD2を含む第2のポリペプチドを含む。
いくつかの実施形態では、CP及びDD構成成分は、プロテアーゼによって開裂可能でないリンカーによって連結される。例えば、CP及びDD構成成分は、開裂不可基質配列(NSUB)によって連結されてよい。いくつかの実施形態では、第1のモノマー構成体及び第2のモノマー構成体の一方はCPとDDとの間にNSUBを含み、もう一方はCPとDDとの間にCMを含む。いくつかの態様では、リンカーは、グリシン残基及びセリン残基を含有してよいが、プロテアーゼ開裂に影響されやすくないアミノ酸基質配列であり得る。開裂不可リンカー配列の例は、米国特許第10,611,845B2号に記載されるものが挙げられ、同明細書は参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。このような場合には、CP及び/またはDDは、プロテアーゼのための切断部位を有してもよい。
本開示のACCの例は、以下の式によって提示され得る(モノマー1/モノマー2の形態で、各モノマーにおけるN末端からC末端)。
PM1-CM3-CP1-CM1-DD1/PM2-CM4-CP2-CM2-DD2
PM1-CM3-CP1-CM1-DD1/CP2-CM2-DD2
DD1-CM1-CP1-CM3-PM1/DD2-CM2-CP2-CM4-PM2
DD1-CM1-CP1-CM3-PM1/DD2-CM2-CP2
ACCは、構成成分間に1個以上のリンカーを含んでもよい。例えば、ACCは、PMとCPとの間に、及び/またはCPとDDとの間に1個以上のリンカーを含んでよい。したがって、本明細書で使用する場合、及び特に指定のない限り、ACC構成成分間の各ダッシュ(-)は、直接的な連結または1個以上のリンカーを介した連結を示す。
いくつかの態様では、ACCがN-PM-CM1-CP-CM2-DD-Cの方向性を有する場合、ACCのN末端からサイトカインのN末端アミノ酸までのアミノ酸の全体スパンは、17~71個のアミノ酸の長さである。いくつかの態様では、ACCがN-DD-CM1-CP-CM2-PM-Cの方向性を有する場合、ACCのC末端からサイトカインのC末端アミノ酸までのアミノ酸の全体スパンは、17~71個のアミノ酸の長さである。
特定の実施形態では、第1のモノマー構成体及び第2のモノマー構成体は、二量体の各メンバーの構成成分が、CP及びCM構成成分のN末端からC末端に、同じ順序で構成されるように方向付けられる。例示的なACCの概略図を、図1において提供する。図1を参照して、ACCは、N末端からC末端で、(1)PM1 119、CM3 117、CP1 115、CM1 113及びDD1 111を有する第1のモノマー構成体110と;(2)所望によりPM2 129及びCM4 127、CP2 125、CM2 123及びDD2 121を有する第2のモノマー構成体120と;(3)第2のモノマー構成体120に第1のモノマー構成体110を結合させる1個以上の共有または非共有結合(
Figure 2024511387000002
)と、を含む。ACCは、構成成分間に、1個以上の任意選択的リンカー112、114、116、118、122、124、126及び128をさらに含んでよい。一例では、DD1 111及びDD2 121は同一である。別の例では、DD1 111及びDD2 121は異なる。
ACCの構成成分を反対の方向で構成した、さらなる例示的なACCの概略図を図2に提供する。図2を参照して、ACCは、CP及びCM構成成分のN末端からC末端に、(1)DD1 211、CM1 213、CP1 215、CM3 217及びPM1 219を有する第1のモノマー構成体210と;(2)DD2 221、CM2 223、CP2 225、ならびに所望によりCM4 227及びPM2 229を有する第2のモノマー構成体220と;(3)第2のモノマー構成体220に第1のモノマー構成体210を結合させる1個以上の共有または非共有結合(
Figure 2024511387000003
)と、を含む。ACCは、構成成分間に、1個以上の任意選択的リンカー212、214、216、218、222、224、226及び228をさらに含んでよい。一例では、DD1 211及びDD2 221は同一である。別の例では、DD1 211及びDD2 221は異なる。
別の例示的なACCの概略図を、図3において提供する。図3を参照して、ACCは、N末端からC末端で、(1)PM1 319、CM3 317、CP1 315、CM1 313及びDD1 311を有する第1のモノマー構成体310と;(2)CP2 325、CM2 323及びDD2 321、ならびに所望によりPM2 329及びCM4 327を有する第2のモノマー構成体320と、を含む。DD1 311及びDD2 321は、結合パートナー、例えばリガンド/受容体の対または抗原/抗原結合ペプチドの対であり、その結果、DD1及びDD2は、共有結合または非共有結合で一緒に結合される。ACCは、構成成分間に、1個以上の任意選択的リンカー312、314、316、318、322、324、326及び328をさらに含んでよい。一例では、DD1 311及びDD2 321は同一である。別の例では、DD1 311及びDD2 321は異なる。
代替的な態様では、CP1 315及びCP2 325として示される2個の部分のいずれかは、サイトカイン活性を欠く、トランケートされたサイトカインタンパク質である。例えば、CP1またはCP2は、野生型インターフェロンα2bの最初の151個のアミノ酸を有する、トランケートされたインターフェロンα2bであってよい。代替的な態様では、CP1 315及びCP2 325として示される2個の部分のいずれかは、サイトカイン活性を欠く変異サイトカインタンパク質である。例えば、CP1またはCP2は、L130Pの変異を有する、トランケートされたインターフェロンα2bであってよい(例えば、配列番号329)。代替的な態様では、CP1 315及びCP2 325として示される2個の部分のいずれかは、サイトカイン活性を欠くポリペプチド配列、例えばシグナル部分及び/またはスタブ(stub)配列である。代替的な態様では、CP1 315及びCP2 325として示される2個の部分の第1の部分は、CP1 315及びCP2 325として示される2個の部分の第2の部分に、高い親和性で結合し、第2の部分の対照レベルと比較して、第2の部分のサイトカイン活性を低減させるポリペプチド配列である。
構成成分を反対の方向で構成した、別の例示的なACCの概略図を図4に提供する。図4を参照して、ACCは、CP及びCM構成成分のN末端からC末端に、(1)DD1 411、CM1 413、CP1 415、CM3 417及びPM1 419を有する第1のモノマー構成体410と;(2)DD2 421、CM2 423、CP2 425、ならびに所望によりCM4 427及びPM2 429を有する第2のモノマー構成体420と、を含む。DD1 411及びDD2 421は、結合パートナー、例えばリガンド/受容体の対または抗原/抗原結合ペプチドの対であり、その結果、DD1及びDD2は、共有結合または非共有結合で一緒に結合される。ACCは、構成成分間に、1個以上の任意選択的リンカー412、414、416、418、422、424、426及び428をさらに含んでよい。一例では、DD1 411及びDD2 421は同一である。別の例では、DD1 411及びDD2 421は異なる。
ACC構造は、成熟サイトカインタンパク質構成成分が、活性化後に実質的にサイトカイン活性が損なわれないように活性を低減させるのに、極めて有効であることが発見された。ACC内のCPの活性は、ACCの構造(例えば、二量体構造)及びACC内のペプチドマスク(複数可)の両方によって低減されてよい。いくつかの実施形態では、本明細書に記載されるACCの活性化条件は、DD及びPMの両方からCPを切り離すことができる、1種以上のプロテアーゼに曝露することである。例えば、1種以上のプロテアーゼは、CPとPMとの間のCM、及びCPとDDとの間のCMを切断してよい。実施例に示されるように、ACCの活性化は、サイトカイン活性の実質的な回復をもたらした。これらの結果は、ACCの状況内で、サイトカイン構成成分のコンフォメーションが、不可逆的には変えられなかったことを示唆している。重要なことに、本発明者らは、本発明の構造は、二量体化ドメイン、及びサイトカインタンパク質に対する特異的な結合親和性を有する1種以上のペプチドマスクの両方を利用して、ペプチドマスク単独でまたは二量体化ドメイン単独での使用以上に、実質的なマスキング効果を達成したと思われることを発見した。
ACCは、各種の成熟サイトカインタンパク質、開裂可能部分、ペプチドマスク及び二量体化ドメインのいずれかを、それぞれCP1、CP2、CM1、CM2、CM3、CM4、PM1、PM2、DD1、及びDD2として用いてよい。例えば、当該技術分野において既知である、各種の成熟サイトカインタンパク質、またはそれらの配列及び/またはトランケート型変異体のいずれかは、ACCのCP1及びCP2構成成分の一方または両方としての使用に好適であり得る。成熟サイトカインタンパク質、CP1及びCP2は、同一または異なってもよい。ある特定の実施形態では、CP1及びCP2は同一である。その他の実施形態では、CP1及びCP2は異なる。ACCは、CP1及び/またはCP2のN末端及び/またはC末端の一方または両方で、追加のアミノ酸残基を含んでよい。
いくつかの実施形態では、CP1及び/またはCP2は、それぞれ独立して、インターフェロン(例えばインターフェロンα、インターフェロンβ、インターフェロンγ、インターフェロンτ及びインターフェロンωなど)、インターロイキン(例えばIL-1α、IL-1β、IL-1RA、IL-18、IL-2、IL-4、IL-7、IL-9、IL-13、IL-15、IL-3、IL-5、GM-CSF、IL-6、IL-11、IL-21など)、G-CSF、IL-12、LIF、OSM、IL-10、IL-20、IL-14、IL-16、IL-17、CD154、LT-β、TNF-α、TNF-β、4-1BBL、APRIL、CD27、CD70、CD153、CD178、GITRL、LIGHT、OX40L、OX40、TALL-1、TRAIL、TWEAK、TRANCE、TGF-β1、TGF-β2、TGF-β3、EPOo、TPO、Flt-3L、SCF、M-CSF及びMSPなど、ならびにそれらの配列及び/またはトランケート型変異体からなる群から選択される成熟サイトカインタンパク質を含んでよい。特に、併用で用いられるACCは、IL-2、IL-7、IL-8、IL-10、IL-12、IL-15、IL-21、IFN-α、IFN-β、IFN-γ、GM-CSF、TGF-β、LIGHT、GITR-L、CD40L、CD27L、4-1BB-L、OX40、OX40Lを含有してよい。例えば、このようなタンパク質の配列としては表11の配列が挙げられ、配列の追加の例は、ncbi.nlm.nih.gov/proteinから入手できる。本発明のACCでの使用に好適なトランケート型変異体としては、サイトカイン活性を保持する、任意の、N末端またはC末端にてトランケートされたサイトカインが挙げられる。本発明にて用いられる例示的なトランケート型変異体としては、当該技術分野において既知であるトランケートされたサイトカインポリペプチドのいずれか(例えば、Slutzki et al.,J.Mol.Biol.360:1019-1030,2006及びUS2009/0025106参照)、ならびにサイトカイン活性を保持する、1~約40個のアミノ酸、1~約35個のアミノ酸、1~約30個のアミノ酸、1~約25個のアミノ酸、1~約20個のアミノ酸、1~約15個のアミノ酸、1~約10個のアミノ酸、1~約8個のアミノ酸、1~約6個のアミノ酸、1~約4個のアミノ酸が、N及び/またはC末端にてトランケートされたサイトカインポリペプチドが挙げられる。前述の実施形態のいくつかでは、トランケートされたCPは、N末端にてトランケートされたCPである。その他の実施形態では、トランケートされたCPは、C末端にてトランケートされたCPである。特定の実施形態は、トランケートされたCPは、C末端及びN末端にてトランケートされたCPである。
いくつかの実施形態では、CP1及び/またはCP2は、それぞれ独立して、配列番号101、配列番号102、配列番号103、配列番号104、配列番号105、配列番号106、配列番号107、配列番号108、配列番号109、配列番号110、配列番号111、配列番号112、配列番号113、配列番号114、配列番号115、配列番号116、配列番号117、配列番号118、配列番号119、配列番号12、配列番号121、配列番号122、配列番号123、配列番号124、配列番号125、配列番号126、配列番号127、配列番号128、配列番号129、配列番号130、配列番号131、配列番号132、配列番号133、配列番号134、配列番号135、配列番号136、配列番号137、配列番号138、配列番号139、配列番号140、配列番号141、配列番号142、配列番号143、配列番号144、配列番号145、配列番号146、配列番号147、配列番号148、配列番号149、配列番号150、配列番号151、配列番号152、配列番号153、配列番号154、配列番号155、配列番号156、配列番号157、配列番号158、配列番号159、配列番号160、配列番号161、配列番号162、配列番号163、配列番号164、配列番号165、配列番号166、配列番号167、配列番号168、配列番号169、配列番号170、配列番号171、配列番号172、配列番号173、配列番号174、配列番号175、配列番号176、配列番号177、配列番号178、配列番号179、配列番号180、配列番号181、配列番号182、配列番号183、配列番号184、配列番号185、配列番号186、配列番号187、配列番号188、配列番号189、配列番号190、配列番号191、配列番号192、配列番号193、配列番号194、配列番号195、配列番号196、配列番号197、配列番号198、配列番号199、配列番号200、配列番号201、配列番号202、配列番号203、配列番号204、配列番号205、配列番号206、配列番号207、配列番号208、及び配列番号209からなる群から選択されるサイトカイン参照配列と、少なくとも80%同一(例えば、少なくとも82%、少なくとも84%、少なくとも86%、少なくとも88%、少なくとも90%、少なくとも92%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%同一である)であるアミノ酸配列を含む。配列同一性のパーセンテージは、シーケンスアライメントプログラム、例えばインターネット上でNCBIウェブサイトに一般公開されているBLASTプログラムセットを用いてアライメントしたときの、2個以上のペプチド配列間におけるアミノ酸配列の同一性レベルを意味する。Altschul et al.,J.Mol.Biol.215:403-10,1990も参照されたい。いくつかの態様では、ACCは、インターフェロンα2b変異体、例えば、配列番号1と比較して、L130の位置における変異、例えばL130P変異を有するインターフェロンα2b分子(例えば、配列番号329)を、CP1またはCP2として含有する。いくつかの態様では、ACCは、I24、F64、I60、I63、F64、W76、I116、L117、F123もしくはL128、またはこれらの組み合わせの位置における変異を有する、インターフェロンα2b変異体を含有する。例えば、インターフェロンα2b変異体は、I116がT、NもしくはRに;L128がN、HもしくはRに;I24がPもしくはQに;L117H;またはL128T、またはこれらの組み合わせの変異を含有してよい。いくつかの態様では、インターフェロンα2b変異体は、I24Q、I60T、F64A、W76H、I116R及びL128N、またはこれらのサブセットの変異を含有してよい。いくつかの態様では、ACCは、CP1及びCP2のいずれかとして、サイトカイン活性を欠くトランケートされたインターフェロンα2b分子を含有する。例えば、トランケートされたインターフェロンα2bは、インターフェロンα2bの151個以下のアミノ酸、例えば野生型インターフェロンα2b配列のN末端からC末端までの1~151個、1~150個、1~149個、1~148個...1~10個、1~9個、1~8個、1~7個、1~6個、または2~151個、3~151個、4~151個、5~150個、6~149個、7~148個、8~147個のいずれか1つのアミノ酸、またはこれらのアミノ酸もしくは変異体の任意の介在配列からなってよい。
ある特定の実施形態では、CP1及び/またはCP2は、インターフェロンを含む。本発明の構成体での、CP1及び/またはCP2としての使用に好適なインターフェロンとしては、例えば、インターフェロンα、インターフェロンβ、インターフェロンγ、インターフェロンω及びインターフェロンτが挙げられる。いくつかの実施形態では、インターフェロンがインターフェロンαである場合、インターフェロンα-2a、インターフェロンα-2bまたはインターフェロンα-n3であってよい。インターフェロンαのさらなる例としては、インターフェロンα-1、インターフェロンα-4、インターフェロンα-5、インターフェロンα-6、インターフェロンα-7、インターフェロンα-8、インターフェロンα-10、インターフェロンα-13、インターフェロンα-14、インターフェロンα-16、インターフェロンα-17及びインターフェロンα-21が挙げられる。いくつかの実施形態では、インターフェロンは、組み換えまたは精製インターフェロンαである。特定の実施形態では、インターフェロンがインターフェロンβである場合、インターフェロンβ-1a及びインターフェロンβ-1bからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、CP1及び/またはCP2はIFabドメインを含み、これはインターフェロンαまたはインターフェロンβにおいて見いだされる保存的タンパク質ドメインである。IFabドメインは、インターフェロンのサイトカイン放出及び抗ウイルス機能を担っている。例示的なIFab配列は、配列番号482~491に提供される。一例では、CP1及びCP2は、異なるインターフェロンである。別の例では、CP1及びCP2は同一のインターフェロンである。
いくつかの実施形態では、CP1及び/またはCP2は、インターフェロン活性を示し、配列番号1、配列番号101、配列番号102、配列番号103、配列番号104及び配列番号105からなる群から選択されるインターフェロンα参照配列に、少なくとも80%同一である、少なくとも82%同一である、少なくとも84%同一である、少なくとも86%同一である、少なくとも88%同一である、少なくとも90%同一である、少なくとも92%同一である、少なくとも94%同一である、少なくとも96%同一である、少なくとも98%同一である、または少なくとも99%同一である、または100%同一であるアミノ酸配列を含有する。ある特定の実施形態では、インターフェロンα参照配列は、配列番号1(ヒトインターフェロンα-2b)である。いくつかの実施形態では、CP1及び/またはCP2は、配列番号1、配列番号101、配列番号102、配列番号103、配列番号104及び配列番号105からなる群から選択されるアミノ酸配列を有する成熟αインターフェロンを含む。特定の実施形態では、CP1及び/またはCP2は、配列番号1のアミノ酸配列を有する成熟ヒトαインターフェロンを含む。上述した実施形態のいくつかにおいて、CP1及びCP2は、同一のアミノ酸配列を含む。
その他の実施形態では、CP1及び/またはCP2は、インターフェロン活性を示し、配列番号106、配列番号107、配列番号108及び配列番号109からなる群から選択されるインターフェロンβ参照配列に、少なくとも80%同一である、少なくとも82%同一である、少なくとも84%同一である、少なくとも86%同一である、少なくとも88%同一である、少なくとも90%同一である、少なくとも92%同一である、少なくとも94%同一である、少なくとも96%同一である、少なくとも98%同一である、または少なくとも99%同一である、または100%同一であるアミノ酸配列を含有する。特定の実施形態では、インターフェロンβ参照配列は、配列番号106及び配列番号107からなる群から選択されるヒトインターフェロンβ参照配列である。いくつかの実施形態では、CP1及び/またはCP2は、配列番号106、配列番号107、配列番号108及び配列番号109からなる群から選択されるアミノ酸配列を有する成熟βインターフェロンを含む。上述の実施形態のいくつかでは、CP1及びCP2は同一のアミノ酸配列を含む。
いくつかの実施形態では、CP1及び/またはCP2は、インターフェロン活性を示し、配列番号110(ヒトインターフェロンω)に相当するインターフェロンω参照配列に、少なくとも80%同一である、少なくとも82%同一である、少なくとも84%同一である、少なくとも86%同一である、少なくとも88%同一である、少なくとも90%同一である、少なくとも92%同一である、少なくとも94%同一である、少なくとも96%同一である、少なくとも98%同一である、または少なくとも99%同一である、または100%同一であるアミノ酸配列を含有する。ある特定の実施形態では、CP1及び/またはCP2は、配列番号110のアミノ酸配列を有する成熟ヒトωインターフェロンを含む。上述の実施形態のいくつかでは、CP1及びCP2は同一のアミノ酸配列を含む。
いくつかの実施形態では、CP1及び/またはCP2は、インターロイキン活性を示し、配列番号111、配列番号112、配列番号113、配列番号114、配列番号115、配列番号116、配列番号117、配列番号118、配列番号119、配列番号12、配列番号121、配列番号122、配列番号123、配列番号124、配列番号125、配列番号126、配列番号127、配列番号128、配列番号129、配列番号130、配列番号131、配列番号132、配列番号133、配列番号134、配列番号135、配列番号136、配列番号137、配列番号138、配列番号139、配列番号140、配列番号143、配列番号144、配列番号145、配列番号146、配列番号151、配列番号152、配列番号153、配列番号154、配列番号155、配列番号156、配列番号157、配列番号158、配列番号159、及び配列番号160からなる群から選択されるインターロイキン参照配列に、少なくとも80%同一である、少なくとも82%、少なくとも84%、少なくとも86%、少なくとも88%、少なくとも90%、少なくとも92%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、または少なくとも99%同一である、または100%同一であるアミノ酸配列を含有する。いくつかの実施形態では、CP1及び/またはCP2は、配列番号111、配列番号112、配列番号113、配列番号114、配列番号115、配列番号116、配列番号117、配列番号118、配列番号119、配列番号12、配列番号121、配列番号122、配列番号123、配列番号124、配列番号125、配列番号126、配列番号127、配列番号128、配列番号129、配列番号130、配列番号131、配列番号132、配列番号133、配列番号134、配列番号135、配列番号136、配列番号137、配列番号138、配列番号139、配列番号140、配列番号143、配列番号144、配列番号145、配列番号146、配列番号151、配列番号152、配列番号153、配列番号154、配列番号155、配列番号156、配列番号157、配列番号158、配列番号159、及び配列番号160からなる群から選択されるアミノ酸配列を有する成熟インターロイキンを含む。上述の実施形態のいくつかでは、CP1及びCP2は同一のアミノ酸配列を含む。
いくつかの実施形態では、CP1及び/またはCP2は、インターロイキン活性を示し、配列番号111(ヒトIL-1α)、配列番号113(ヒトIL-1β)、配列番号115(ヒトIL-1RA)、配列番号117(ヒトIL-18)、配列番号119(ヒトIL-2)、配列番号121(ヒトIL-4)、配列番号123(ヒトIL-7)、配列番号125(ヒトIL-9)、配列番号127(ヒトIL-13)、配列番号129(ヒトIL-15)、配列番号131(ヒトIL-3)、配列番号133(ヒトIL-5)、配列番号137(ヒトIL-6)、配列番号139(ヒトIL-11)、配列番号143(ヒトIL-12α)、配列番号144(ヒトIL-12β)、配列番号151(ヒトIL-10)、配列番号153(ヒトIL-20);配列番号155(ヒトIL-14)、配列番号157(ヒトIL-16)及び配列番号159(ヒトIL-17)からなる群から選択されるインターロイキン参照配列に、少なくとも80%同一である、少なくとも82%、少なくとも84%、少なくとも86%、少なくとも88%、少なくとも90%、少なくとも92%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、または少なくとも99%同一であるアミノ酸配列を含有する。これらの特定の実施形態では、CP1及び/またはCP2は、配列番号111(ヒトIL-1α)、配列番号113(ヒトIL-1β)、配列番号115(ヒトIL-1RA)、配列番号117(ヒトIL-18)、配列番号119(ヒトIL-2)、配列番号121、配列番号123(ヒトIL-7)、配列番号125(ヒトIL-9)、配列番号127(ヒトIL-13)、配列番号129(ヒトIL-15)、配列番号131(ヒトIL-3)、配列番号133(ヒトIL-5)、配列番号137(ヒトIL-6)、配列番号139(ヒトIL-11)、配列番号143(ヒトIL-12α)、配列番号144(ヒトIL-12β)、配列番号151(ヒトIL-10)、配列番号153(ヒトIL-20);配列番号155(ヒトIL-14)、配列番号157(ヒトIL-16)及び配列番号159(ヒトIL-17)からなる群からのアミノ酸配列を含む。上述の実施形態のいくつかでは、CP1及びCP2は同一のアミノ酸配列を含む。
用いられるサイトカインタンパク質の配列におけるアミノ酸の数は、用いられる特定のサイトカインタンパク質に応じて変動してよい。いくつかの実施形態では、CP1及び/またはCP2は、合計、約10個のアミノ酸~約700個のアミノ酸、約10個のアミノ酸~約650個のアミノ酸、約10個のアミノ酸~約600個のアミノ酸、約10個のアミノ酸~約550個のアミノ酸、約10個のアミノ酸~約500個のアミノ酸、約10個のアミノ酸~約450個のアミノ酸、約10個のアミノ酸~約400個のアミノ酸、約10個のアミノ酸~約350個のアミノ酸、約10個のアミノ酸~約300個のアミノ酸、約10個のアミノ酸~約250個のアミノ酸、約10個のアミノ酸~約200個のアミノ酸、約10個のアミノ酸~約150個のアミノ酸、約10個のアミノ酸~約100個のアミノ酸、約10個のアミノ酸~約80個のアミノ酸、約10個のアミノ酸~約60個のアミノ酸、約10個のアミノ酸~約40個のアミノ酸、約10個のアミノ酸~約20個のアミノ酸、約20個のアミノ酸~約700個のアミノ酸、約20個のアミノ酸~約650個のアミノ酸、約20個のアミノ酸~約600個のアミノ酸、約20個のアミノ酸~約550個のアミノ酸、約20個のアミノ酸~約500個のアミノ酸、約20個のアミノ酸~約450個のアミノ酸、約20個のアミノ酸~約400個のアミノ酸、約20個のアミノ酸~約350個のアミノ酸、約20個のアミノ酸~約300個のアミノ酸、約20個のアミノ酸~約250個のアミノ酸、約20個のアミノ酸~約200個のアミノ酸、約20個のアミノ酸~約150個のアミノ酸、約20個のアミノ酸~約100個のアミノ酸、約20個のアミノ酸~約80個のアミノ酸、約20個のアミノ酸~約60個のアミノ酸、約20個のアミノ酸~約40個のアミノ酸、約40個のアミノ酸~約700個のアミノ酸、約40個のアミノ酸~約650個のアミノ酸、約40個のアミノ酸~約600個のアミノ酸、約40個のアミノ酸~約550個のアミノ酸、約40個のアミノ酸~約500個のアミノ酸、約40個のアミノ酸~約450個のアミノ酸、約40個のアミノ酸~約400個のアミノ酸、約40個のアミノ酸~約350個のアミノ酸、約40個のアミノ酸~約300個のアミノ酸、約40個のアミノ酸~約250個のアミノ酸、約40個のアミノ酸~約200個のアミノ酸、約40個のアミノ酸~約150個のアミノ酸、約40個のアミノ酸~約100個のアミノ酸、約40個のアミノ酸~約80個のアミノ酸、約40個のアミノ酸~約60個のアミノ酸、約60個のアミノ酸~約700個のアミノ酸、約60個のアミノ酸~約650個のアミノ酸、約60個のアミノ酸~約600個のアミノ酸、約60個のアミノ酸~約550個のアミノ酸、約60個のアミノ酸~約500個のアミノ酸、約60個のアミノ酸~約450個のアミノ酸、約60個のアミノ酸~約400個のアミノ酸、約60個のアミノ酸~約350個のアミノ酸、約60個のアミノ酸~約300個のアミノ酸、約60個のアミノ酸~約250個のアミノ酸、約60個のアミノ酸~約200個のアミノ酸、約60個のアミノ酸~約150個のアミノ酸、約60個のアミノ酸~約100個のアミノ酸、約60個のアミノ酸~約80個のアミノ酸、約80個のアミノ酸~約700個のアミノ酸、約80個のアミノ酸~約650個のアミノ酸、約80個のアミノ酸~約600個のアミノ酸、約80個のアミノ酸~約550個のアミノ酸、約80個のアミノ酸~約500個のアミノ酸、約80個のアミノ酸~約450個のアミノ酸、約80個のアミノ酸~約400個のアミノ酸、約80個のアミノ酸~約350個のアミノ酸、約80個のアミノ酸~約300個のアミノ酸、約80個のアミノ酸~約250個のアミノ酸、約80個のアミノ酸~約200個のアミノ酸、約80個のアミノ酸~約150個のアミノ酸、約80個のアミノ酸~約100個のアミノ酸、約100個のアミノ酸~約700個のアミノ酸、約100個のアミノ酸~約650個のアミノ酸、約100個のアミノ酸~約600個のアミノ酸、約100個のアミノ酸~約550個のアミノ酸、約100個のアミノ酸~約500個のアミノ酸、約100個のアミノ酸~約450個のアミノ酸、約100個のアミノ酸~約400個のアミノ酸、約100個のアミノ酸~約350個のアミノ酸、約100個のアミノ酸~約300個のアミノ酸、約100個のアミノ酸~約250個のアミノ酸、約100個のアミノ酸~約200個のアミノ酸、約100個のアミノ酸~約150個のアミノ酸、約150個のアミノ酸~約700個のアミノ酸、約150個のアミノ酸~約650個のアミノ酸、約150個のアミノ酸~約600個のアミノ酸、約150個のアミノ酸~約550個のアミノ酸、約150個のアミノ酸~約500個のアミノ酸、約150個のアミノ酸~約450個のアミノ酸、約150個のアミノ酸~約400個のアミノ酸、約150個のアミノ酸~約350個のアミノ酸、約150個のアミノ酸~約300個のアミノ酸、約150個のアミノ酸~約250個のアミノ酸、約150個のアミノ酸~約200個のアミノ酸、約200個のアミノ酸~約700個のアミノ酸、約200個のアミノ酸~約650個のアミノ酸、約200個のアミノ酸~約600個のアミノ酸、約200個のアミノ酸~約550個のアミノ酸、約200個のアミノ酸~約500個のアミノ酸、約200個のアミノ酸~約450個のアミノ酸、約200個のアミノ酸~約400個のアミノ酸、約200個のアミノ酸~約350個のアミノ酸、約200個のアミノ酸~約300個のアミノ酸、約200個のアミノ酸~約250個のアミノ酸、約250個のアミノ酸~約700個のアミノ酸、約250個のアミノ酸~約650個のアミノ酸、約250個のアミノ酸~約600個のアミノ酸、約250個のアミノ酸~約550個のアミノ酸、約250個のアミノ酸~約500個のアミノ酸、約250個のアミノ酸~約450個のアミノ酸、約250個のアミノ酸~約400個のアミノ酸、約250個のアミノ酸~約350個のアミノ酸、約250個のアミノ酸~約300個のアミノ酸、約300個のアミノ酸~約700個のアミノ酸、約300個のアミノ酸~約650個のアミノ酸、約300個のアミノ酸~約600個のアミノ酸、約300個のアミノ酸~約550個のアミノ酸、約300個のアミノ酸~約500個のアミノ酸、約300個のアミノ酸~約450個のアミノ酸、約300個のアミノ酸~約400個のアミノ酸、約300個のアミノ酸~約350個のアミノ酸、約350個のアミノ酸~約700個のアミノ酸、約350個のアミノ酸~約650個のアミノ酸、約350個のアミノ酸~約600個のアミノ酸、約350個のアミノ酸~約550個のアミノ酸、約350個のアミノ酸~約500個のアミノ酸、約350個のアミノ酸~約450個のアミノ酸、約350個のアミノ酸~約400個のアミノ酸、約400個のアミノ酸~約700個のアミノ酸、約400個のアミノ酸~約650個のアミノ酸、約400個のアミノ酸~約600個のアミノ酸、約400個のアミノ酸~約550個のアミノ酸、約400個のアミノ酸~約500個のアミノ酸、約400個のアミノ酸~約450個のアミノ酸、約450個のアミノ酸~約700個のアミノ酸、約450個のアミノ酸~約650個のアミノ酸、約450個のアミノ酸~約600個のアミノ酸、約450個のアミノ酸~約550個のアミノ酸、約450個のアミノ酸~約500個のアミノ酸、約500個のアミノ酸~約700個のアミノ酸、約500個のアミノ酸~約650個のアミノ酸、約500個のアミノ酸~約600個のアミノ酸、約500個のアミノ酸~約550個のアミノ酸、約550個のアミノ酸~約700個のアミノ酸、約550個のアミノ酸~約650個のアミノ酸、約550個のアミノ酸~約600個のアミノ酸、約600個のアミノ酸~約700個のアミノ酸、約600個のアミノ酸~約650個のアミノ酸または約650個のアミノ酸~約700個のアミノ酸を含有する。いくつかの実施形態では、CP1及び/またはCP2は、成熟野生型ヒトサイトカインタンパク質である。
ACCの各モノマー構成体は、各種の二量体化ドメインのいずれかを用いてよい。好適なDDとしては、高分子型(例えば、合成ポリマー、ポリペプチド、ポリヌクレオチドなど)及び小分子型(約1キロダルトン未満、時には約800ダルトン未満の分子量を有する非高分子部分)の部分の両方が挙げられる。1対のDDは、互いに結合することが当該技術分野において既知である、任意の部分の対であってよい。
例えば、いくつかの実施形態では、DD1及びDD2は、ヒトIL-15受容体のアルファ鎖(IL15Rα)からのスシ(sushi)ドメイン及び可溶性IL-15;バルナーゼ及びバルスター;プロテインキナーゼA(PKA)及びAキナーゼアンカータンパク質(AKAP);変異RNaseIフラグメントベースのアダプタ/ドッキングタグ分子;1対の抗原結合ドメイン(例えば、1対のシングルドメイン抗体);可溶性N-エチルマレイミド感受性因子付着タンパク質受容体(SNARE);タンパク質シンタキシン、シナプトタグミン、シナプトブレビン及びSNAP25の相互作用に基づくモジュール;シングルドメイン抗体(sdAb)及び対応するエピトープ;抗原結合ドメイン(例えば、単鎖可変領域フラグメント(scFv)、シングルドメイン抗体などの1本鎖抗体)及び対応するエピトープ;コイルドコイルポリペプチド構造(例えば、Fos-Junコイルドコイル構造、酸/塩基コイルドコイルヘリックス、Glu-Lysコイルドコイルヘリックス、ロイシンジッパー構造)、ビオチン及びアビジンまたはストレプトアビジン、アミン/アルデヒド、レクチン/炭水化物のような小分子が結合した対;互いに結合できる1対のポリマー、例えば1対の硫黄またはチオール含有ポリマー(例えば、1対のFcドメイン、1対のチオール化ヒト血清アルブミンポリペプチドなど);などからなる群から選択される1対のメンバーである。
いくつかの実施形態では、DD1及びDD2は、非ポリペプチドポリマーである。非ポリペプチドポリマーは、互いに共有結合していてよい。いくつかの例では、非ポリペプチドポリマーは、硫黄含有ポリマー、例えば硫黄含有ポリエチレングリコールであってよい。このような場合、DD1及びDD2は、1個以上のジスルフィド結合を介して、互いに共有結合していてよい。
1対のDD1及びDD2が、1対のエピトープ及び抗原結合ドメインのメンバーである場合、エピトープは、天然または非天然のエピトープであってよい。例示的な非天然のエピトープとしては、例えば、ポリHisペプチド(例えば、Hisタグなど)などの非天然のペプチドが挙げられる。
ある特定の実施形態では、DD1及びDD2は、1対のFcドメインである。本明細書で使用する場合、「Fcドメイン」は、免疫グロブリンの単一の重鎖の隣接するアミノ酸配列、例えばIgG、IgAもしくはIgDのCH2-CH3ドメイン、またはIgEもしくはIgMのCH2-CH3-CH4ドメインなどを意味する。1対のFcドメインが一緒に結合して、免疫グロブリンのFc領域を形成する。
いくつかの実施形態では、1対のFcドメインは、1対のヒトFcドメイン(例えば、1対の野生型ヒトFcドメイン)である。いくつかの実施形態では、ヒトFcドメインは、ヒトIgG1のFcドメイン(例えば、野生型ヒトIgG1のFcドメイン)、ヒトIgG2のFcドメイン(例えば、野生型ヒトIgG2のFcドメイン)、ヒトIgG3のFcドメイン(例えば、野生型ヒトIgG3のFcドメイン)、またはヒトIgG4のFcドメイン(例えば、野生型ヒトIgG4のFcドメイン)である。いくつかの実施形態では、ヒトFcドメインは、配列番号3に少なくとも80%同一である(例えば、少なくとも82%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも88%、少なくとも90%、少なくとも92%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%同一である)配列を含む。
いくつかの実施形態では、1対のFcドメインは、Fcドメインのノブ変異体及びホール変異体を含む。ノブ及びホール変異体は、互いに相互作用して二量体化を促進してよい。いくつかの実施形態では、ノブ及びホール変異は、2個のFcドメイン間の境界面内に(例えば、CH3ドメインに)、1個以上のアミノ酸修飾を含んでよい。一例では、修飾には、抗体重鎖の一方におけるアミノ酸置換T366W、及び所望によりアミノ酸置換S354C、ならびに抗体重鎖のもう一方におけるアミノ酸置換T366S、L368A、Y407V、及び所望によりY349Cが含まれる(Kabat番号付けシステムのEUインデックスに準拠して番号付け)。ノブアンドホール変異体の例としては、配列番号318及び319のFc変異体、ならびに米国特許第5,731,168号、同第7,695,936号、及び同第10,683,368号に記載されるものが挙げられ、同明細書は参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。いくつかの実施形態では、二量体化ドメインは、それぞれ配列番号318及び319に、少なくとも80%同一である(例えば、少なくとも82%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも88%、少なくとも90%、少なくとも92%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%同一である)配列を含む。
いくつかの実施形態では、DD1及び/またはDD2は、血清半減期延長部分(例えば、免疫グロブリン(例えば、IgG)または血清アルブミン(例えば、ヒト血清アルブミン(HSA)などの血清タンパク質に結合するポリペプチド)をさらに含むことができる。半減期延長部分の例としては、ヘキサ-hat GST(グルタチオンSトランスフェラーゼ)グルタチオンアフィニティー、カルモジュリン結合ペプチド(CBP)、ストレップタグ、セルロース結合ドメイン、マルトース結合タンパク質、S-ペプチドタグ、キチン結合タグ、免疫反応性エピトープ、エピトープタグ、E2Tag、HAエピトープタグ、Mycエピトープ、FLAGエピトープ、AU1及びAU5エピトープ、Glu-Gluエピトープ、KT3エピトープ、IRSエピトープ、Btagエピトープ、プロテインキナーゼ-Cエピトープ、ならびにVSVエピトープが挙げられる。
いくつかの実施形態では、DD1及び/またはDD2はそれぞれ、合計、約5個のアミノ酸~約250個のアミノ酸、約5個のアミノ酸~約200個のアミノ酸、約5個のアミノ酸~約180個のアミノ酸、約5個のアミノ酸~約160個のアミノ酸、約5個のアミノ酸~約140個のアミノ酸、約5個のアミノ酸~約120個のアミノ酸、約5個のアミノ酸~約100個のアミノ酸、約5個のアミノ酸~約80個のアミノ酸、約5個のアミノ酸~約60個のアミノ酸、約5個のアミノ酸~約40個のアミノ酸、約5個のアミノ酸~約20個のアミノ酸、約5個のアミノ酸~約10個のアミノ酸、約10個のアミノ酸~約250個のアミノ酸、約10個のアミノ酸~約200個のアミノ酸、約10個のアミノ酸~約180個のアミノ酸、約10個のアミノ酸~約160個のアミノ酸、約10個のアミノ酸~約140個のアミノ酸、約10個のアミノ酸~約120個のアミノ酸、約10個のアミノ酸~約100個のアミノ酸、約10個のアミノ酸~約80個のアミノ酸、約10個のアミノ酸~約60個のアミノ酸、約10個のアミノ酸~約40個のアミノ酸、約10個のアミノ酸~約20個のアミノ酸、約20個のアミノ酸~約250個のアミノ酸、約20個のアミノ酸~約200個のアミノ酸、約20個のアミノ酸~約180個のアミノ酸、約20個のアミノ酸~約160個のアミノ酸、約20個のアミノ酸~約140個のアミノ酸、約20個のアミノ酸~約120個のアミノ酸、約20個のアミノ酸~約100個のアミノ酸、約20個のアミノ酸~約80個のアミノ酸、約20個のアミノ酸~約60個のアミノ酸、約20個のアミノ酸~約40個のアミノ酸、約40個のアミノ酸~約250個のアミノ酸、約40個のアミノ酸~約200個のアミノ酸、約40個のアミノ酸~約180個のアミノ酸、約40個のアミノ酸~約160個のアミノ酸、約40個のアミノ酸~約140個のアミノ酸、約40個のアミノ酸~約120個のアミノ酸、約40個のアミノ酸~約100個のアミノ酸、約40個のアミノ酸~約80個のアミノ酸、約40個のアミノ酸~約60個のアミノ酸、約60個のアミノ酸~約250個のアミノ酸、約60個のアミノ酸~約200個のアミノ酸、約60個のアミノ酸~約180個のアミノ酸、約60個のアミノ酸~約160個のアミノ酸、約60個のアミノ酸~約140個のアミノ酸、約60個のアミノ酸~約120個のアミノ酸、約60個のアミノ酸~約100個のアミノ酸、約60個のアミノ酸~約80個のアミノ酸、約80個のアミノ酸~約250個のアミノ酸、約80個のアミノ酸~約200個のアミノ酸、約80個のアミノ酸~約180個のアミノ酸、約80個のアミノ酸~約160個のアミノ酸、約80個のアミノ酸~約140個のアミノ酸、約80個のアミノ酸~約120個のアミノ酸、約80個のアミノ酸~約100個のアミノ酸、約100個のアミノ酸~約250個のアミノ酸、約100個のアミノ酸~約200個のアミノ酸、約100個のアミノ酸~約180個のアミノ酸、約100個のアミノ酸~約160個のアミノ酸、約100個のアミノ酸~約140個のアミノ酸、約100個のアミノ酸~約120個のアミノ酸、約120個のアミノ酸~約250個のアミノ酸、約120個のアミノ酸~約200個のアミノ酸、約120個のアミノ酸~約180個のアミノ酸、約120個のアミノ酸~約160個のアミノ酸、約120個のアミノ酸~約140個のアミノ酸、約140個のアミノ酸~約250個のアミノ酸、約140個のアミノ酸~約200個のアミノ酸、約140個のアミノ酸~約180個のアミノ酸、約140個のアミノ酸~約160個のアミノ酸、約160個のアミノ酸~約250個のアミノ酸、約160個のアミノ酸~約200個のアミノ酸、約160個のアミノ酸~約180個のアミノ酸、約180個のアミノ酸~約250個のアミノ酸、約180個のアミノ酸~約200個のアミノ酸または約200個のアミノ酸~約250個のアミノ酸を含有する。いくつかの実施形態では、DD1及びDD2は、それぞれ、2個のシステイン残基を含有するヒンジ領域の一部、CH2ドメイン及びCH3ドメインを含むFcドメインである。いくつかの実施形態では、DD1及びDD2は、それぞれ、N末端が、第2のFcドメインとのジスルフィド結合に参加するヒンジ領域における最初のシステイン残基(N末端からC末端方向への読み取り)である、Fcドメインである(例えば、EUナンバリングを使用して、ヒトIgG1またはIgG4のシステイン226)。
いくつかの態様では、CP構成成分とDD構成成分との間に、及び/またはCP構成成分とPM構成成分との間に、直接的にまたは間接的に(例えばリンカーを介して)置かれるのは、プロテアーゼの基質を含む開裂可能部分である。いくつかの実施形態では、CMは、それぞれ独立して、ADAM8、ADAM9、ADAM10、ADAM12、ADAM15、ADAM17/TACE、ADEMDEC1、ADAMTS1、ADAMTS4、ADAMTS5、BACE、レニン、カテプシンD、カテプシンE、カスパーゼ1、カスパーゼ2、カスパーゼ3、カスパーゼ4、カスパーゼ5、カスパーゼ6、カスパーゼ7、カスパーゼ8、カスパーゼ9、カスパーゼ10、カスパーゼ14、カテプシンA、カテプシンB、カテプシンC、カテプシンG、カテプシンK、カテプシンL、カテプシンS、カテプシンV/L2、カテプシンX/Z/P、キマーゼ、クルジパイン、DESC1、DPP-4、FAP、レグマイン、オツベイン-2(Otubain-2)、エラスターゼ、FVIIa、FiXA、FXa、FXIa、FXIIa、グランザイムB、グアニジノベンゾアターゼ、ヘプシン、HtrA1、ヒト好中球エラスターゼ、KLK4、KLK5、KLK6、KLK7、KLK8、KLK10、KLK11、KLK13、KLK14、ラクトフェリン、マラプシン(Marapsin)、マトリプターゼ-2、メプリン、MT-SP1/マトリプターゼ、ネプリライシン、NS3/4A、PACE4、プラスミン、PSMA、PSA、BMP-1、MMP1、MMP2、MMP3、MMP7、MMP8、MMP9、MMP10、MMP11、MMP12、MMP13、MMP14、MMP15、MMP16、MMP17、MMP19、MMP20、MMP23、MMP24、MMP26、MMP27、TMPRSS2、TMPRSS3、TMPRSS4、tPA、トロンビン、トリプターゼ及びuPA、ならびにこれらの2個以上の任意の組み合わせからなる群から選択されるプロテアーゼの基質を含んでよい。
本明細書に記載されるACCのいずれかの、いくつかの実施形態では、本明細書に記載されるCMのいずれかを切断するプロテアーゼは、ADAM8、ADAM9、ADAM10、ADAM12、ADAM15、ADAM17/TACE、ADAMDEC1、ADAMTS1、ADAMTS4、ADAMTS5、BACE、レニン、カテプシンD、カテプシンE、カスパーゼ1、カスパーゼ2、カスパーゼ3、カスパーゼ4、カスパーゼ5、カスパーゼ6、カスパーゼ7、カスパーゼ8、カスパーゼ9、カスパーゼ10、カスパーゼ14、カテプシンB、カテプシンC、カテプシンK、カテプシンL、カテプシンS、カテプシンV/L2、カテプシンX/Z/P、クルジパイン、レグマイン、オツベイン-2(Otubain-2)、KLK4、KLK5、KLK6、KLK7、KLK8、KLK10、KLK11、KLK13、KLK14、メプリン、ネプリライシン、PSMA、BMP-1、MMP-1、MMP-2、MMP-3、MMP-7、MMP-9、MMP-10、MMP-11、MMP-12、MMP-13、MMP-14、MMP-15、MMP-16、MMP-17、MMP-19、MMP-20、MMP-23、MMP-24、MMP-26、MMP-27、活性化タンパク質C、カテプシンA、カテプシンG、キマーゼ、FVIIa、FIXa、FXa、FXIa、FXIIa、エラスターゼ、グランザイムB、グアニジノベンゾアターゼ、HtrA1、ヒト好中球リアーゼ、ラクトフェリン、マラプシン(marapsin)、NS3/4A、PACE4、プラスミン、PSA、tPA、トロンビン、トリプターゼ、uPA、DESC1、DPP-4、FAP、ヘプシン、マトリプターゼ-2、MT-SP1/マトリプターゼ、TMPRSS2、TMPRSS3及びTMPRSS4、ならびにこれらの2個以上の任意の組み合わせであることができる。
本明細書に記載されるACCのいずれかのいくつかの実施形態では、プロテアーゼは、uPA、レグマイン、MT-SP1、ADAM17、BMP-1、TMPRSS3、TMPRSS4、MMP-2、MMP-9、MMP-12、MMP-13、及びMMP-14の群から選択される。
既知の基質を有するプロテアーゼのレベルの上昇が、多数のがんにて報告されている。例えば、La Roca et al.,British J.Cancer 90(7):1414-1421,2004を参照されたい。本明細書で用いられるCM構成成分での使用に好適な基質としては、がん細胞及び組織中により広く見いだされる基質が挙げられる。したがって、特定の実施形態において、CMはそれぞれ独立して、がんに関連する疾患組織中でより広く見いだされるプロテアーゼの基質を含む。いくつかの実施形態では、がんは、胃癌、乳癌、骨肉腫及び食道癌からなる群から選択される。いくつかの実施形態では、がんは乳癌である。いくつかの実施形態では、がんは、HER2陽性癌である。いくつかの実施形態では、がんは、カポジ肉腫、毛様細胞性白血病、慢性骨髄性白血病(CML)、濾胞性リンパ腫、腎細胞癌(RCC)、黒色腫、神経芽細胞腫、基底細胞癌、悪性皮膚T細胞リンパ腫、鼻咽頭腺癌、乳癌、卵巣癌、膀胱癌、BCG耐性筋層非浸潤性膀胱癌(NMIBC)、子宮内膜癌、膵臓癌、非小細胞肺癌(NSCLC)、大腸癌、食道癌、胆嚢癌、神経膠腫、頭頸部癌、子宮癌、子宮頸癌または精巣癌などである。上述した実施形態のいくつかでは、CM構成成分は、腫瘍組織中により行き渡っているプロテアーゼ(複数可)の基質を含む。
いくつかの実施形態では、CMは、それぞれ独立して、配列番号5~配列番号100、及びそれらのC末端及びN末端トランケート型変異体からなる群から選択される配列を含有する。
いくつかの実施形態では、CMは、ISSGLLSGRSDNH(配列番号28)、LSGRSDDH(配列番号33)、ISSGLLSGRSDQH(配列番号54)、及びISSGLLSGRSDNI(配列番号68)からなる群から選択される配列を含有する。
特定の実施形態では、CM1及び/またはCM1は、AQNLLGMY(配列番号264)、LSGRSDNHGGAVGLLAPP(配列番号265)、VHMPLGFLGPGGLSGRSDNH(配列番号266)、LSGRSDNHGGVHMPLGFLGP(配列番号267)、LSGRSDNHGGSGGSISSGLLSS(配列番号268)、ISSGLLSSGGSGGSLSGRSGNH(配列番号269)、LSGRSDNHGGSGGSQNQALRMA(配列番号270)、QNQALRMAGGSGGSLSGRSDNH(配列番号271)、LSGRSGNHGGSGGSQNQALRMA(配列番号272)、QNQALRMAGGSGGSLSGRSGNH(配列番号273)、ISSGLLSGRSGNH(配列番号274)、ならびにそれらのC末端及びN末端トランケート型変異体からなる群から選択される配列を含有する。CMの例としては、米国特許出願公開第US20160289324号、第US20190284283号、公開番号WO2010/081173、WO2015/048329、WO2015/116933、WO2016/118629及びWO2020/118109に記載されるものもさらに挙げられ、これらは参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
CMにおける使用が好適な上述したアミノ酸配列のトランケート型変異体は、対応するプロテアーゼの認識部位を保持する任意のトランケート型変異体である。これらには、プロテアーゼの認識部位を保持する、上述したアミノ酸配列の少なくとも3個の連続したアミノ酸、または前述のアミノ酸配列の少なくとも4個、または少なくとも5個、または少なくとも6個、または少なくとも7個のアミノ酸を含むC末端及び/またはN末端トランケート型変異体が挙げられる。特定の実施形態では、上述したアミノ酸配列のトランケート型変異体は、上記のいずれかに相当するが、1~約10個のアミノ酸、1~約9個のアミノ酸、1~約8個のアミノ酸、1~約7個のアミノ酸、1~約6個のアミノ酸、1~約5個のアミノ酸、1~約4個のアミノ酸、または1~約3個のアミノ酸がC末端及び/またはN末端にてトランケートされたアミノ酸配列であり、(1)少なくとも3個のアミノ酸残基を有し;(2)プロテアーゼの認識部位を保持するものである。前述の実施形態のいくつかでは、トランケートされたCMは、N末端にてトランケートされたCMである。いくつかの実施形態では、トランケートされたCMは、C末端にてトランケートされたCMである。いくつかの実施形態では、トランケートされたCは、C末端及びN末端にてトランケートされたCMである。
本明細書に記載される、活性化可能サイトカイン構成体のいずれかのいくつかの実施形態では、CMは、合計約3個のアミノ酸~約25個のアミノ酸を含んでよい。いくつかの実施形態では、CMは合計、約3個のアミノ酸~約25個のアミノ酸、約3個のアミノ酸~約20個のアミノ酸、約3個のアミノ酸~約15個のアミノ酸、約3個のアミノ酸~約10個のアミノ酸、約3個のアミノ酸~約5個のアミノ酸、約5個のアミノ酸~約25個のアミノ酸、約5個のアミノ酸~約20個のアミノ酸、約5個のアミノ酸~約15個のアミノ酸、約5個のアミノ酸~約10個のアミノ酸、約10個のアミノ酸~約25個のアミノ酸、約10個のアミノ酸~約20個のアミノ酸、約10個のアミノ酸~約15個のアミノ酸、約15個のアミノ酸~約25個のアミノ酸、約15個のアミノ酸~約20個のアミノ酸、または約20個のアミノ酸~約25個のアミノ酸を含んでよい。
いくつかの実施形態では、ACCは、異なるプロテアーゼの基質を含む複数のCMを含んでよい。いくつかの実施形態では、ACCは、同一のプロテアーゼの基質である複数のCMを含んでよい。一例では、各CPとPMとの間のCM(複数可)は、互いに同一のプロテアーゼの基質であってよく、各CPとDDとの間のCM(複数可)は、互いに同一のプロテアーゼの基質であってよいが、CPとPMとの間のCM(複数可)とは異なるプロテアーゼの基質であってよい。別の例では、CPとPMとの間のCM(複数可)及びCPとDDとの間のCM(複数可)は、同一のプロテアーゼの基質を含んでよい。別の例では、CPとPMとの間のCM(複数可)は、異なるプロテアーゼの基質を含んでよい。別の例では、CPとPMとの間のCM(複数可)は、同一のプロテアーゼの基質を含んでよい。別の例では、CPとDDとの間のCM(複数可)は、異なるプロテアーゼの基質を含んでよい。別の例では、CPとDDとの間のCM(複数可)は、同一のプロテアーゼの基質を含んでよい。
第1のモノマー構成体及び第2のモノマー構成体は、1個以上のリンカーなど、1個以上の追加の構成成分を含んでよい。いくつかの実施形態では、第1のモノマーは、CP1とCM1との間に配置されるリンカーを含有できる。いくつかの実施形態では、第1のモノマーにおいて、CP1及びCM1は互いに直接的に隣接する。いくつかの実施形態では、第1のモノマーは、CM1とDD1との間に配置されるリンカーを含む。いくつかの実施形態では、第1のモノマーにおいて、CM1及びDD1は互いに直接的に隣接する。いくつかの実施形態では、第1のモノマーは、CP1とCM3との間に配置されるリンカーを含有できる。いくつかの実施形態では、第1のモノマーにおいて、CP1及びCM3は互いに直接的に隣接する。いくつかの実施形態では、第1のモノマーは、CP1とPM1との間に配置されるリンカーを含有できる。いくつかの実施形態では、第1のモノマーにおいて、CP1及びPM1は互いに直接的に隣接する。いくつかの実施形態では、リンカーは、1個のアミノ酸~約15個のアミノ酸の全長を有する。いくつかの実施形態では、CP1とDD1との間に配置されるCM及び任意のリンカーは、合わせて3~15個のアミノ酸、または3~10個のアミノ酸、または3~7個のアミノ酸の全長を有する。
いくつかの実施形態では、第2のモノマーは、CP2とCM2との間に配置されるリンカーを含む。いくつかの実施形態では、第2のモノマーにおいて、CP2及びCM2は互いに直接的に隣接する。いくつかの実施形態では、第2のモノマーは、CM2とDD2との間に配置されるリンカーを含む。いくつかの実施形態では、第2のモノマーにおいて、CM2(例えば、本明細書に記載される開裂可能部分のいずれか)及びDD2(例えば、本明細書に記載されるDDのいずれか)は、互いに直接的に隣接する。いくつかの実施形態では、第2のモノマーは、CP2とCM4との間に配置されるリンカーを含有できる。いくつかの実施形態では、第2のモノマーにおいて、CP2及びCM4は互いに直接的に隣接する。いくつかの実施形態では、第2のモノマーは、CP2とPM2との間に配置されるリンカーを含有できる。いくつかの実施形態では、第2のモノマーにおいて、CP2及びPM2は互いに直接的に隣接する。いくつかの実施形態では、リンカーは、1個のアミノ酸~約15個のアミノ酸の全長を有する。いくつかの実施形態では、リンカーは、GGGS(配列番号2)の配列を含む。いくつかの実施形態では、CP2とDD2との間に配置されるCM及び任意のリンカーは、合わせて3~15個のアミノ酸、または3~10個のアミノ酸、または3~7個のアミノ酸の全長を有する。
いくつかの実施形態では、第1のモノマー及び/または第2のモノマーは、合計、約50個のアミノ酸~約800個のアミノ酸、約50個のアミノ酸~約750個のアミノ酸、約50個のアミノ酸~約700個のアミノ酸、約50個のアミノ酸~約650個のアミノ酸、約50個のアミノ酸~約600個のアミノ酸、約50個のアミノ酸~約550個のアミノ酸、約50個のアミノ酸~約500個のアミノ酸、約50個のアミノ酸~約450個のアミノ酸、約50個のアミノ酸~約400個のアミノ酸、約50個のアミノ酸~約350個のアミノ酸、約50個のアミノ酸~約300個のアミノ酸、約50個のアミノ酸~約250個のアミノ酸、約50個のアミノ酸~約200個のアミノ酸、約50個のアミノ酸~約150個のアミノ酸、約50個のアミノ酸~約100個のアミノ酸、約100個のアミノ酸~約800個のアミノ酸、約100個のアミノ酸~約750個のアミノ酸、約100個のアミノ酸~約700個のアミノ酸、約100個のアミノ酸~約650個のアミノ酸、約100個のアミノ酸~約600個のアミノ酸、約100個のアミノ酸~約550個のアミノ酸、約100個のアミノ酸~約500個のアミノ酸、約100個のアミノ酸~約450個のアミノ酸、約100個のアミノ酸~約400個のアミノ酸、約100個のアミノ酸~約350個のアミノ酸、約100個のアミノ酸~約300個のアミノ酸、約100個のアミノ酸~約250個のアミノ酸、約100個のアミノ酸~約200個のアミノ酸、約100個のアミノ酸~約150個のアミノ酸、約150個のアミノ酸~約800個のアミノ酸、約150個のアミノ酸~約750個のアミノ酸、約150個のアミノ酸~約700個のアミノ酸、約150個のアミノ酸~約650個のアミノ酸、約150個のアミノ酸~約600個のアミノ酸、約150個のアミノ酸~約550個のアミノ酸、約150個のアミノ酸~約500個のアミノ酸、約150個のアミノ酸~約450個のアミノ酸、約150個のアミノ酸~約400個のアミノ酸、約150個のアミノ酸~約350個のアミノ酸、約150個のアミノ酸~約300個のアミノ酸、約150個のアミノ酸~約250個のアミノ酸、約150個のアミノ酸~約200個のアミノ酸、約200個のアミノ酸~約800個のアミノ酸、約200個のアミノ酸~約750個のアミノ酸、約200個のアミノ酸~約700個のアミノ酸、約200個のアミノ酸~約650個のアミノ酸、約200個のアミノ酸~約600個のアミノ酸、約200個のアミノ酸~約550個のアミノ酸、約200個のアミノ酸~約500個のアミノ酸、約200個のアミノ酸~約450個のアミノ酸、約200個のアミノ酸~約400個のアミノ酸、約200個のアミノ酸~約350個のアミノ酸、約200個のアミノ酸~約300個のアミノ酸、約200個のアミノ酸~約250個のアミノ酸、約250個のアミノ酸~約800個のアミノ酸、約250個のアミノ酸~約750個のアミノ酸、約250個のアミノ酸~約700個のアミノ酸、約250個のアミノ酸~約650個のアミノ酸、約250個のアミノ酸~約600個のアミノ酸、約250個のアミノ酸~約550個のアミノ酸、約250個のアミノ酸~約500個のアミノ酸、約250個のアミノ酸~約450個のアミノ酸、約250個のアミノ酸~約400個のアミノ酸、約250個のアミノ酸~約350個のアミノ酸、約250個のアミノ酸~約300個のアミノ酸、約300個のアミノ酸~約800個のアミノ酸、約300個のアミノ酸~約750個のアミノ酸、約300個のアミノ酸~約700個のアミノ酸、約300個のアミノ酸~約650個のアミノ酸、約300個のアミノ酸~約600個のアミノ酸、約300個のアミノ酸~約550個のアミノ酸、約300個のアミノ酸~約500個のアミノ酸、約300個のアミノ酸~約450個のアミノ酸、約300個のアミノ酸~約400個のアミノ酸、約300個のアミノ酸~約350個のアミノ酸、約350個のアミノ酸~約800個のアミノ酸、約350個のアミノ酸~約750個のアミノ酸、約350個のアミノ酸~約700個のアミノ酸、約350個のアミノ酸~約650個のアミノ酸、約350個のアミノ酸~約600個のアミノ酸、約350個のアミノ酸~約550個のアミノ酸、約350個のアミノ酸~約500個のアミノ酸、約350個のアミノ酸~約450個のアミノ酸、約350個のアミノ酸~約400個のアミノ酸、約400個のアミノ酸~約800個のアミノ酸、約400個のアミノ酸~約750個のアミノ酸、約400個のアミノ酸~約700個のアミノ酸、約400個のアミノ酸~約650個のアミノ酸、約400個のアミノ酸~約600個のアミノ酸、約400個のアミノ酸~約550個のアミノ酸、約400個のアミノ酸~約500個のアミノ酸、約400個のアミノ酸~約450個のアミノ酸、約450個のアミノ酸~約800個のアミノ酸、約450個のアミノ酸~約750個のアミノ酸、約450個のアミノ酸~約700個のアミノ酸、約450個のアミノ酸~約650個のアミノ酸、約450個のアミノ酸~約600個のアミノ酸、約450個のアミノ酸~約550個のアミノ酸、約450個のアミノ酸~約500個のアミノ酸、約500個のアミノ酸~約800個のアミノ酸、約500個のアミノ酸~約750個のアミノ酸、約500個のアミノ酸~約700個のアミノ酸、約500個のアミノ酸~約650個のアミノ酸、約500個のアミノ酸~約600個のアミノ酸、約500個のアミノ酸~約550個のアミノ酸、約550個のアミノ酸~約800個のアミノ酸、約550個のアミノ酸~約750個のアミノ酸、約550個のアミノ酸~約700個のアミノ酸、約550個のアミノ酸~約650個のアミノ酸、約550個のアミノ酸~約600個のアミノ酸、約600個のアミノ酸~約800個のアミノ酸、約600個のアミノ酸~約750個のアミノ酸、約600個のアミノ酸~約700個のアミノ酸、約600個のアミノ酸~約650個のアミノ酸、約650個のアミノ酸~約800個のアミノ酸、約650個のアミノ酸~約750個のアミノ酸、約650個のアミノ酸~約700個のアミノ酸、約700個のアミノ酸~約800個のアミノ酸、約700個のアミノ酸~約750個のアミノ酸または約750個のアミノ酸~約800個のアミノ酸を含有できる。
本明細書に記載されるACCのいずれかのいくつかの実施形態では、1個以上のリンカー(例えば、柔軟なリンカー)を活性化可能サイトカイン構成体に導入して、ドメイン間の、部分間の、部分とドメインとの間の接合点の1個以上において、またはリンカーが有益であろう任意のその他の接合点において、柔軟性を提供することができる。いくつかの実施形態では、ACCが立体構造的に拘束される構成体として提供される場合、柔軟なリンカーを挿入して、切断されていない活性化可能サイトカイン構成体における構造の構成及び維持を促進することができる。本明細書に記載されるリンカーはいずれも、所望の柔軟性を提供して、標的(例えば、サイトカインの受容体)の結合の阻害を促進する、またはプロテアーゼによるCMの開裂を促進することができる。いくつかの実施形態では、リンカーが、柔軟なリンカーに加えて、より柔軟でない構造を付与する1個以上の部分を含有して、所望のACCを提供できるように、ACC中に含有されるリンカーは完全にまたは部分的に柔軟である。一部のリンカーはシステイン残基を含有してもよく、このシステイン残基は、ジスルフィド結合を形成し、構成体の柔軟性を低減させてよい。リンカーまたは連結領域の長さを低減させると、ACC中の成熟サイトカインタンパク質の活性が低減することが判明している(例えば、ペプチド親和性マスクのないACCのデータを示す図16を参照)。ほとんどの場合、リンカーの長さは、アミノ酸の数を、N末端からC末端の方向に、前の構成成分のC末端アミノ酸に隣接するリンカーのN末端から、次の構成成分のN末端アミノ酸と隣接するリンカーのC末端まで(すなわち、リンカーの長さが、前の構成成分のC末端アミノ酸、または次の構成成分のN末端アミノ酸のいずれも含有しない場所)を数えることによって決定される。リンカーが、Fcドメインを含むDDのN末端で用いられる実施形態では、リンカーの長さは、前の構成成分のC末端アミノ酸に隣接するリンカーのN末端から、第2のFcドメインとのジスルフィド結合に参加するFcヒンジ領域の最初のシステインと隣接するリンカーのC末端まで(すなわち、リンカーの長さが、前の構成成分のC末端アミノ酸、またはFcヒンジ領域の最初のシステインを含有しない場所)のアミノ酸の数を数えることによって決定される。
本開示及び図18から明らかなように、本開示のACCは、CPと、二量体化ドメイン間の相互作用の近位点との間のアミノ酸の伸展を含有する。アミノ酸のその伸展は、上記の定義のように、連結領域(LR)を指してよい。
いくつかの実施形態では、付加的なアミノ酸配列が、いずれかのACCの、いずれかのドメインに、N末端にてまたはC末端にて置かれてよい。例としては、標的部位(例えば、標的組織に存在する細胞の受容体のリガンド)、及び血清半減期延長部分(例えば、免疫グロブリン(例えば、IgG)または血清アルブミン(例えば、ヒト血清アルブミン(HSA))などの血清タンパク質に結合するポリペプチド)が挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書に記載される、活性化可能サイトカイン構成体のいずれかのいくつかの実施形態では、リンカーは、合計約1個のアミノ酸~約25個のアミノ酸(例えば、約1個のアミノ酸~約24個のアミノ酸、約1個のアミノ酸~約22個のアミノ酸、約1個のアミノ酸~約20個のアミノ酸、約1個のアミノ酸~約18個のアミノ酸、約1個のアミノ酸~約16個のアミノ酸、約1個のアミノ酸~約15個のアミノ酸、約1個のアミノ酸~約14個のアミノ酸、約1個のアミノ酸~約12個のアミノ酸、約1個のアミノ酸~約10個のアミノ酸、約1個のアミノ酸~約8個のアミノ酸、約1個のアミノ酸~約6個のアミノ酸、約1個のアミノ酸~約5個のアミノ酸、約1個のアミノ酸~約4個のアミノ酸、約1個のアミノ酸~約3個のアミノ酸、約1個のアミノ酸~約2個のアミノ酸、約2個のアミノ酸~約25個のアミノ酸、約2個のアミノ酸~約24個のアミノ酸、約2個のアミノ酸~約22個のアミノ酸、約2個のアミノ酸~約20個のアミノ酸、約2個のアミノ酸~約18個のアミノ酸、約2個のアミノ酸~約16個のアミノ酸、約2個のアミノ酸~約15個のアミノ酸、約2個のアミノ酸~約14個のアミノ酸、約2個のアミノ酸~約12個のアミノ酸、約2個のアミノ酸~約10個のアミノ酸、約2個のアミノ酸~約8個のアミノ酸、約2個のアミノ酸~約6個のアミノ酸、約2個のアミノ酸~約5個のアミノ酸、約2個のアミノ酸~約4個のアミノ酸、約2個のアミノ酸~約3個のアミノ酸、約4個のアミノ酸~約25個のアミノ酸、約4個のアミノ酸~約24個のアミノ酸、約4個のアミノ酸~約22個のアミノ酸、約4個のアミノ酸~約20個のアミノ酸、約4個のアミノ酸~約18個のアミノ酸、約4個のアミノ酸~約16個のアミノ酸、約4個のアミノ酸~約15個のアミノ酸、約4個のアミノ酸~約14個のアミノ酸、約4個のアミノ酸~約12個のアミノ酸、約4個のアミノ酸~約10個のアミノ酸、約4個のアミノ酸~約8個のアミノ酸、約4個のアミノ酸~約6個のアミノ酸、約4個のアミノ酸~約5個のアミノ酸、約5個のアミノ酸~約25個のアミノ酸、約5個のアミノ酸~約24個のアミノ酸、約5個のアミノ酸~約22個のアミノ酸、約5個のアミノ酸~約20個のアミノ酸、約5個のアミノ酸~約18個のアミノ酸、約5個のアミノ酸~約16個のアミノ酸、約5個のアミノ酸~約15個のアミノ酸、約5個のアミノ酸~約14個のアミノ酸、約5個のアミノ酸~約12個のアミノ酸、約5個のアミノ酸~約10個のアミノ酸、約5個のアミノ酸~約8個のアミノ酸、約5個のアミノ酸~約6個のアミノ酸、約6個のアミノ酸~約25個のアミノ酸、約6個のアミノ酸~約24個のアミノ酸、約6個のアミノ酸~約22個のアミノ酸、約6個のアミノ酸~約20個のアミノ酸、約6個のアミノ酸~約18個のアミノ酸、約6個のアミノ酸~約16個のアミノ酸、約6個のアミノ酸~約15個のアミノ酸、約6個のアミノ酸~約14個のアミノ酸、約6個のアミノ酸~約12個のアミノ酸、約6個のアミノ酸~約10個のアミノ酸、約6個のアミノ酸~約8個のアミノ酸、約8個のアミノ酸~約25個のアミノ酸、約8個のアミノ酸~約24個のアミノ酸、約8個のアミノ酸~約22個のアミノ酸、約8個のアミノ酸~約20個のアミノ酸、約8個のアミノ酸~約18個のアミノ酸、約8個のアミノ酸~約16個のアミノ酸、約8個のアミノ酸~約15個のアミノ酸、約8個のアミノ酸~約14個のアミノ酸、約8個のアミノ酸~約12個のアミノ酸、約8個のアミノ酸~約10個のアミノ酸、約10個のアミノ酸~約25個のアミノ酸、約10個のアミノ酸~約24個のアミノ酸、約10個のアミノ酸~約22個のアミノ酸、約10個のアミノ酸~約20個のアミノ酸、約10個のアミノ酸~約18個のアミノ酸、約10個のアミノ酸~約16個のアミノ酸、約10個のアミノ酸~約15個のアミノ酸、約10個のアミノ酸~約14個のアミノ酸、約10個のアミノ酸~約12個のアミノ酸、約12個のアミノ酸~約25個のアミノ酸、約12個のアミノ酸~約24個のアミノ酸、約12個のアミノ酸~約22個のアミノ酸、約12個のアミノ酸~約20個のアミノ酸、約12個のアミノ酸~約18個のアミノ酸、約12個のアミノ酸~約16個のアミノ酸、約12個のアミノ酸~約15個のアミノ酸、約12個のアミノ酸~約14個のアミノ酸、約14個のアミノ酸~約25個のアミノ酸、約14個のアミノ酸~約24個のアミノ酸、約14個のアミノ酸~約22個のアミノ酸、約14個のアミノ酸~約20個のアミノ酸、約14個のアミノ酸~約18個のアミノ酸、約14個のアミノ酸~約16個のアミノ酸、約14個のアミノ酸~約15個のアミノ酸、約15個のアミノ酸~約25個のアミノ酸、約15個のアミノ酸~約24個のアミノ酸、約15個のアミノ酸~約22個のアミノ酸、約15個のアミノ酸~約20個のアミノ酸、約15個のアミノ酸~約18個のアミノ酸、約15個のアミノ酸~約16個のアミノ酸、約16個のアミノ酸~約25個のアミノ酸、約16個のアミノ酸~約24個のアミノ酸、約16個のアミノ酸~約22個のアミノ酸、約16個のアミノ酸~約20個のアミノ酸、約16個のアミノ酸~約18個のアミノ酸、約18個のアミノ酸~約25個のアミノ酸、約18個のアミノ酸~約24個のアミノ酸、約18個のアミノ酸~約22個のアミノ酸、約18個のアミノ酸~約20個のアミノ酸、約20個のアミノ酸~約25個のアミノ酸、約20個のアミノ酸~約24個のアミノ酸、約20個のアミノ酸~約22個のアミノ酸、約22個のアミノ酸~約25個のアミノ酸、約22個のアミノ酸~約24個のアミノ酸、または約24個のアミノ酸~約25個のアミノ酸)を含有できる。
本明細書に記載されるACCのいずれかのいくつかの実施形態では、リンカーは、合計約1個のアミノ酸、約2個のアミノ酸、約3個のアミノ酸、約4個のアミノ酸、約5個のアミノ酸、約6個のアミノ酸、約7個のアミノ酸、約8個のアミノ酸、約9個のアミノ酸、約10個のアミノ酸、約11個のアミノ酸、約12個のアミノ酸、約13個のアミノ酸、約14個のアミノ酸、約15個のアミノ酸、約16個のアミノ酸、約17個のアミノ酸、約18個のアミノ酸、約19個のアミノ酸、約20個のアミノ酸、約21個のアミノ酸、約22個のアミノ酸、約23個のアミノ酸、約24個のアミノ酸、または約25個のアミノ酸を含有する。
驚くべきことに、出願人は、CPとDDとの間にいかなるリンカーも含まないACCが、連結領域にリンカーまたは付加的な配列を含有するACCと比較して、野生型成熟サイトカインに関するサイトカイン活性の最も著しい低減を示すことを発見した。例えば、図16(ペプチド親和性マスクのないACCのデータを示す)を参照されたい。さらに、CPとDDとの間にリンカーがない構成も、依然として、CPとDDとの間に置かれるCMの有効な開裂を可能にする。例えば、図7A、図7B、図10A~図10Cを参照されたい。したがって、いくつかの実施形態では、ACCは、CPとDDとの間にいかなるリンカーも含まず、CPとDDとの間のCMは、10、9、8、7、6、5、4または3個以下のアミノ酸を含む。いくつかの実施形態では、LRにおけるアミノ酸の合計数は、25個以下のアミノ酸、例えば、25、24、23、22、21、20、19、18、17、16、15、14、13、12、11、10、9、8、7、6、5、4または3個以下のアミノ酸、または3~10個のアミノ酸、または5~15個のアミノ酸、または7~12個のアミノ酸、または3~25個のアミノ酸に包含される範囲から選択されるアミノ酸の任意の範囲または特定の数を含む。
本明細書に記載されるACCのいずれかのいくつかの実施形態では、リンカーは、グリシン(GlyまたはG)残基が豊富であることができる。いくつかの実施形態では、リンカーは、セリン(SerまたはS)残基が豊富であることができる。いくつかの実施形態では、リンカーは、グリシン及びセリン残基が豊富であることができる。いくつかの実施形態では、リンカーは、1個以上のグリシン-セリン残基対(GS)(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9または10個以上のGS対)を有する。いくつかの実施形態では、リンカーは、1個以上のGly-Gly-Gly-Ser(GGGS)(配列番号2)配列(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9または10個以上のGGGS配列)を有する。いくつかの実施形態では、リンカーは、1個以上のGly-Gly-Gly-Gly-Ser(GGGGS)(配列番号216)配列(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9または10個以上のGGGGS配列)を有する。いくつかの実施形態では、リンカーは、1個以上のGly-Gly-Ser-Gly(GGSG)(配列番号229)配列(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9または10個以上のGGSG配列)を有する。
本明細書に記載されるACCのいずれかのいくつかの実施形態では、リンカーは、GSSGGSGGSGG(配列番号210)、GGGS(配列番号2)、GGGSGGGS(配列番号211)、GGGSGGGSGGGS(配列番号212)、GGGGSGGGGSGGGGS(配列番号213)、GGGGSGGGGSGGGGSGGGGSGGGGS(配列番号214)、GGGGSGGGGS(配列番号215)、GGGGS(配列番号216)、GS、GGGGSGS(配列番号217)、GGGGSGGGGSGGGGSGS(配列番号218)、GGSLDPKGGGGS(配列番号219)、PKSCDKTHTCPPCPAPELLG(配列番号220)、SKYGPPCPPCPAPEFLG(配列番号221)、GKSSGSGSESKS(配列番号222)、GSTSGSGKSSEGKG(配列番号223)、GSTSGSGKSSEGSGSTKG(配列番号224)、及びGSTSGSGKPGSGEGSTKG(配列番号225)のいずれか1個、または1個以上の組み合わせを含有する。
リンカーの非限定的例は、GGGS(配列番号2)、GSSGGSGGSGG(配列番号210)、GGGGSGGGGSGGGGS(配列番号213)、GGGGSGS(配列番号217)、GGGGSGGGGSGGGGSGS(配列番号218)、GGGGSGGGGSGGGGSGGGGS(配列番号214)、GGSLDPKGGGGS(配列番号215)、及びGSTSGSGKPGSSEGST(配列番号226)に、少なくとも70%同一である(例えば、少なくとも72%、少なくとも74%、少なくとも75%、少なくとも76%、少なくとも78%、少なくとも80%、少なくとも82%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも88%、少なくとも90%、少なくとも92%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%同一である)配列を含有できる。
いくつかの実施形態では、リンカーは、GGSLDPKGGGGS(配列番号219)、GGGGSGGGGSGGGGSGS(配列番号218)、GGGGSGS(配列番号217)、GS、(GS)n、(GGS)n、(GSGGS)n(配列番号227)及び(GGGS)n(配列番号228)、GGSG(配列番号229)、GGSGG(配列番号230)、GSGSG(配列番号231)、GSGGG(配列番号232)、GGGSG(配列番号233)、GSSSG(配列番号234)、GGGGSGGGGSGGGGS(配列番号213)、GGGGSGGGGSGGGGSGGGGS(配列番号214)、GSTSGSGKPGSSEGST(配列番号226)、(GGGGS)n(配列番号216)の群から選択される配列を含有し、nは、少なくとも1の整数である。いくつかの実施形態では、リンカーは、GGSLDPKGGGGS(配列番号219)、GGGGSGGGGSGGGGSGS(配列番号218)、GGGGSGS(配列番号217)、及びGSからなる群から選択される配列を含有する。本明細書に記載されるACCのいずれかのいくつかの実施形態では、リンカーは、GGGGSGGGGSGGGGS(配列番号213)、GGGGSGGGGSGGGGSGGGGS(配列番号214)及びGSTSGSGKPGSSEGST(配列番号226)の群から選択される配列を含有する。本明細書に記載される、活性化可能サイトカイン構成体のいずれかのいくつかの実施形態では、リンカーは、GGGGSGGGGSGGGGS(配列番号213)またはGGGGS(配列番号216)の群から選択される配列を含有する。いくつかの実施形態では、リンカーは、GGGS(配列番号2)の配列を含む。リンカーの追加例としては、表11に列挙されるものが挙げられる。
いくつかの実施形態では、ACCは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10個のリンカー配列を含有できる(例えば、本明細書に記載される、または当該技術分野において既知の、例示的なリンカー配列のいずれかと同一または異なるリンカー配列)。いくつかの実施形態では、リンカーは、スルホSIAB、SMPB及びスルホSMPBを含み、リンカーは一級アミンスルフヒドリルと反応する。
本明細書に記載されるACCのいずれかのいくつかの実施形態では、ACCは、CP1及び/またはCP2の少なくとも1つの活性の対照のレベルと比較して、CP1及び/またはCP2の少なくとも1つの活性の低減を特徴とする。いくつかの実施形態では、対照レベルは、組み換えCP1及び/またはCP2(例えば、市販の組み換えCP1及び/またはCP2、組み換え野生型CP1及び/またはCP2など)の活性レベルであることができる。いくつかの実施形態では、対照レベルは、ACCの切断(活性化)形態の活性レベルであることができる。特定の実施形態では、対照レベルは、ペグ化CP1及び/またはCP2の活性レベルであることができる。
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの活性は、表面プラズモン共鳴(例えば、リン酸緩衝食塩水中で、摂氏25度で行われる)を使用して決定される、その同族受容体に対するCP1及び/またはCP2の結合親和性である。特定の実施形態では、少なくとも1つの活性は、リンパ腫細胞の増殖レベルである。その他の実施形態では、少なくとも1つの活性は、リンパ腫細胞における、JAK/STAT/ISGF3経路の活性化レベルである。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの活性は、リンパ腫細胞における、SEAPの産生レベルである。さらなる実施形態では、CP1及び/またはCP2の少なくとも1つの活性は、例えばRNAseq解析(例えば、Zimmerer et al.,Clin.Cancer Res.14(18):5900-5906,2008;Hilkens et al.,J.Immunol.171:5255-5263,2003を参照)を使用した、サイトカインで刺激された遺伝子誘導のレベルである。
いくつかの実施形態では、ACCは、少なくとも1つのCP1及び/またはCP2活性が、少なくとも1つのCP1及び/またはCP2活性の対照レベルと比較して、少なくとも2倍低いことを特徴とする。いくつかの実施形態では、ACCは、CP1及び/またはCP2の少なくとも1つの活性が、CP1及び/またはCP2の少なくとも1つの活性の対照レベルと比較して、少なくとも5倍低いことを特徴とする。いくつかの実施形態では、ACCは、CP1及び/またはCP2の少なくとも1つの活性が、CP1及び/またはCP2の少なくとも1つの活性の対照レベルと比較して、少なくとも10倍低いことを特徴とする。いくつかの実施形態では、ACCは、CP1及び/またはCP2の少なくとも1つの活性が、CP1及び/またはCP2の少なくとも1つの活性の対照レベルと比較して、少なくとも20倍低いことを特徴とする。いくつかの実施形態では、ACCは、CP1及び/またはCP2の少なくとも1つの活性が、CP1及び/またはCP2の少なくとも1つの活性の対照レベルと比較して、少なくとも30倍、40倍、50倍、60倍、70倍、80倍、90倍、100倍、500倍、1000倍、2000倍、3000倍、5000倍または5,000倍低いことを特徴とする。いくつかの実施形態では、ACCは、CP1及び/またはCP2の少なくとも1つの活性が、CP1及び/またはCP2の少なくとも1つの活性の対照レベルと比較して、少なくとも1~20倍低い、200~2000倍低い、300~2000倍低い、400~2000倍低い、500~2000倍低い、1000~2000倍低い、1500~2000倍低い、100~1500倍低い、200~1500倍低い、300~1500倍低い、400~1500倍低い、500~1500倍低い、1000~1500倍低い、100~1000倍低い、200~1000倍低い、300~1000倍低い、400~1000倍低い、500~1000倍低い、1000~5000倍低い、2000~5000倍低い、3000~5000倍低い、4000~5000倍低い、1000~4000倍低い、2000~4000倍低い、3000~4000倍低い、1000~3000倍低い、2000~3000倍低い、または1000~2000倍低いことを特徴とする。
いくつかの実施形態では、CP1及び/またはCP2の少なくとも1つの活性の対照レベルは、プロテアーゼ(複数可)によるCMの開裂に続いてACCから放出されるCP1及び/またはCP2の活性である(「切断産物」)。いくつかの実施形態では、CP1及び/またはCP2の少なくとも1つの活性の対照レベルは、対応する野生型成熟サイトカインの活性(例えば、組み換え野生型成熟サイトカイン)である。
いくつかの実施形態では、プロテアーゼとともにACCをインキュベートすると、活性化サイトカイン産物(複数可)が産生され、活性化サイトカイン産物(複数可)のCP1及び/またはCP2の1つ以上の活性は、無処置のACCのCP1及び/またはCP2の1つ以上の活性よりも大きい。いくつかの実施形態では、活性化サイトカイン産物(複数可)のCP1及び/またはCP2の1つ以上の活性は、ACCのCP1及び/またはCP2の1つ以上の活性よりも、少なくとも1倍大きい。いくつかの実施形態では、活性化サイトカイン産物(複数可)のCP1及び/またはCP2の1つ以上の活性は、ACCのCP1及び/またはCP2の1つ以上の活性よりも、少なくとも2倍大きい。いくつかの実施形態では、活性化サイトカイン産物(複数可)のCP1及び/またはCP2の1つ以上の活性は、ACCのCP1及び/またはCP2の1つ以上の活性よりも、少なくとも5倍大きい。いくつかの実施形態では、活性化サイトカイン産物(複数可)のCP1及び/またはCP2の1つ以上の活性は、ACCのCP1及び/またはCP2の1つ以上の活性よりも、少なくとも10倍大きい。いくつかの実施形態では、活性化サイトカイン産物(複数可)のCP1及び/またはCP2の1つ以上の活性は、ACCのCP1及び/またはCP2の1つ以上の活性よりも、少なくとも20倍大きい。いくつかの実施形態では、活性化サイトカイン産物(複数可)のCP1及び/またはCP2の1つ以上の活性は、ACCのCP1及び/またはCP2の1つ以上の活性よりも、少なくとも1~20倍大きい、200~2000倍大きい、300~2000倍大きい、400~2000倍大きい、500~2000倍大きい、1000~2000倍大きい、1500~2000倍大きい、100~1500倍大きい、200~1500倍大きい、300~1500倍大きい、400~1500倍大きい、500~1500倍大きい、1000~1500倍大きい、100~1000倍大きい、200~1000倍大きい、300~1000倍大きい、400~1000倍大きい、500~1000倍大きい、1000~5000倍大きい、2000~5000倍大きい、3000~5000倍大きい、4000~5000倍大きい、1000~4000倍大きい、2000~4000倍大きい、3000~4000倍大きい、1000~3000倍大きい、2000~3000倍大きい、または1000~2000倍大きい。
いくつかの実施形態では、ACCは、配列番号321または322に、少なくとも80%(例えば、少なくとも82%、少なくとも84%、少なくとも86%、少なくとも88%、少なくとも90%、少なくとも92%、少なくとも94%、少なくとも96%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%)同一である配列を含有できる。いくつかの実施形態では、ACCは、配列番号321または322をコードする核酸に、少なくとも80%(例えば、少なくとも82%、少なくとも84%、少なくとも86%、少なくとも88%、少なくとも90%、少なくとも92%、少なくとも94%、少なくとも96%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%)同一である配列を含有する核酸にコードされることができる。いくつかの態様では、ACCは、このような配列を含有してもよいが、それらの配列のシグナル配列を含まない場合もある。シグナル配列は、特に限定されない。シグナル配列のいくつかの非限定例としては、例えば、配列番号244及びその他の配列の対応する残基及びヌクレオチド、または別の種もしくは細胞株からのシグナル配列と置換されたものが挙げられる。シグナル配列のその他の例としては、MRAWIFFLLCLAGRALA(配列番号242)及びMALTFALLVALLVLSCKSSCSVG(配列番号243)が挙げられる。
これらの活性化可能サイトカイン構成体のさまざまな例示的な態様を以下に記載する。これらは、本明細書で提供される方法において、制限なく、任意の組み合わせで使用できる。活性化可能サイトカイン構成体及び活性化可能サイトカイン構成体の作製方法の例示的な態様を、以下に記載する。
いくつかの実施形態では、CMは、特定のプロテアーゼとともに使用するために選択される。プロテアーゼは、腫瘍細胞によって産生されるプロテアーゼであってよい(例えば、腫瘍細胞は、健康な組織よりも、多量のプロテアーゼを発現してよい)。いくつかの実施形態では、CMは、ADAM17、BMP-1、カテプシンのようなシステインプロテアーゼ、HtrA1、レグマイン、マトリプターゼ(MT-SP1)、マトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)、好中球エラスターゼ、TMPRSS3またはTMPRSS4などのTMPRSS、トロンビン、及びu-型プラスミノーゲン活性化因子(uPA、ウロキナーゼとも称される)の群から選択される、少なくとも1種のプロテアーゼの基質である。
いくつかの実施形態では、CMは、少なくとも1種のマトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)の基質である。MMPの例としては、MMP1、MMP2、MMP3、MMP7、MMP8、MMP9、MMP10、MMP11、MMP12、MMP13、MMP14、MMP15、MMP16、MMP17、MMP19、MMP20、MMP23、MMP24、MMP26及びMMP27が挙げられる。いくつかの実施形態では、CMは、MMP9、MMP14、MMP1、MMP3、MMP13、MMP17、MMP11、及びMMP19の基質である。いくつかの実施形態では、CMはMMP7の基質である。いくつかの実施形態では、CMはMMP9の基質である。いくつかの実施形態では、CMはMMP14の基質である。いくつかの実施形態では、CMは2種以上のMMPの基質である。いくつかの実施形態では、CMは、少なくともMMP9及びMMP14の基質である。いくつかの実施形態では、CMは、同一のMMPの2個以上の基質を含有する。いくつかの実施形態では、CMは、少なくとも2個以上のMMP9基質を含有する。いくつかの実施形態では、CMは、少なくとも2個以上のMMP14基質を含有する。
いくつかの実施形態では、CMは、MMPの基質であり、ISSGLLSS(配列番号19);QNQALRMA(配列番号16);AQNLLGMV(配列番号15);STFPFGMF(配列番号18);PVGYTSSL(配列番号74);DWLYWPGI(配列番号75);MIAPVAYR(配列番号42);RPSPMWAY(配列番号43);WATPRPMR(配列番号44);FRLLDWQW(配列番号45);LKAAPRWA(配列番号76);GPSHLVLT(配列番号77);LPGGLSPW(配列番号78);MGLFSEAG(配列番号79);SPLPLRVP(配列番号80);RMHLRSLG(配列番号81);LAAPLGLL(配列番号17);AVGLLAPP(配列番号14);LLAPSHRA(配列番号82);PAGLWLDP(配列番号20);及び/またはISSGLSS(配列番号73)の配列を含有する。
いくつかの実施形態では、CMは、トロンビンの基質である。いくつかの実施形態では、CMは、トロンビンの基質であり、GPRSFGL(配列番号83)またはGPRSFG(配列番号84)の配列を含有する。
いくつかの実施形態では、CMは、NTLSGRSENHSG(配列番号9);NTLSGRSGNHGS(配列番号10);TSTSGRSANPRG(配列番号11);TSGRSANP(配列番号12);VAGRSMRP(配列番号21);VVPEGRRS(配列番号22);ILPRSPAF(配列番号23);MVLGRSLL(配列番号24);QGRAITFI(配列番号25);SPRSIMLA(配列番号26);及びSMLRSMPL(配列番号27)の群から選択されるアミノ酸配列を含有する。
いくつかの実施形態では、CMは、好中球エラスターゼの基質である。いくつかの実施形態では、CMは、セリンプロテアーゼの基質である。いくつかの実施形態では、CMは、uPAの基質である。いくつかの実施形態では、CMは、レグマインの基質である。いくつかの実施形態では、CMは、マトリプターゼの基質である。いくつかの実施形態では、CMは、システインプロテアーゼの基質である。いくつかの実施形態では、CMは、カテプシンなどのシステインプロテアーゼの基質である。
いくつかの実施形態では、CMは、ISSGLLSGRSDNH(配列番号28);ISSGLLSSGGSGGSLSGRSDNH(配列番号30);AVGLLAPPGGTSTSGRSANPRG(配列番号275);TSTSGRSANPRGGGAVGLLAPP(配列番号276);VHMPLGFLGPGGTSTSGRSANPRG(配列番号277);TSTSGRSANPRGGGVHMPLGFLGP(配列番号278);AVGLLAPPGGLSGRSDNH(配列番号29);LSGRSDNHGGAVGLLAPP(配列番号70);VHMPLGFLGPGGLSGRSDNH(配列番号266);LSGRSDNHGGVHMPLGFLGP(配列番号267);LSGRSDNHGGSGGSISSGLLSS(配列番号268);LSGRSGNHGGSGGSISSGLLSS(配列番号279);ISSGLLSSGGSGGSLSGRSGNH(配列番号269);LSGRSDNHGGSGGSQNQALRMA(配列番号270);QNQALRMAGGSGGSLSGRSDNH(配列番号271);LSGRSGNHGGSGGSQNQALRMA(配列番号272);QNQALRMAGGSGGSLSGRSGNH(配列番号273)及び/またはISSGLLSGRSGNH(配列番号274)の配列を含有する。
いくつかの実施形態では、CMは、配列番号5~配列番号100からなる群から選択される配列を含む。いくつかの実施形態では、CMは、ISSGLLSGRSDNH(配列番号28)、LSGRSDDH(配列番号33)、ISSGLLSGRSDQH(配列番号54)、SGRSDNI(配列番号100)及びISSGLLSGRSDNI(配列番号68)の群から選択される配列を含む。
いくつかの態様では、ACCは、第1のモノマーであって、配列番号1及び101~209からなる群から選択されるCP1と、配列番号5~100及び264~308からなる群から選択されるCM1と、配列番号328~329、323及び331~479からなる群から選択されるPM1と、配列番号5~100及び264~308からなる群から選択されるCM3と、DD1と、を含む第1のモノマーを含有し、第1のモノマーは、配列番号1及び101~209からなる群から選択されるCP2と、配列番号5~100及び264~308からなる群から選択されるCM2と、配列番号328~329、323及び331~479から選択されるPM2と、配列番号5~100及び264~308からなる群から選択されるCM3と、DD2と、を含む第2のモノマーと二量体化される。いくつかの態様では、ACCは、CP1とCM1との間に、CP1とPM1との間に、CP1とCM3との間に、PM1とCM3との間に、及び/またはCM1とDD1との間に、配列番号2及び210~263からなる群から選択されるリンカーを含有し、かつCP2とCM2との間に、CP2とPM2との間に、CP2とCM4との間に、PM2とCM4との間に、及び/またはCM2とDD2との間に、配列番号2及び210~263からなる群から選択されるリンカーを含有してよい。いくつかの態様では、PM1は、表10に従うCP1とともに使用するために選択され、PM2は、表10に従うCP2とともに使用するために選択される。
いくつかの実施形態では、ACCは、配列番号3または配列番号4に、少なくとも80%同一である(例えば、少なくとも82%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも88%、少なくとも90%、少なくとも92%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%同一である)アミノ酸配列を有するDD1及び/またはDD2を含有する。いくつかの実施形態では、ACCは、配列番号318または配列番号319に、少なくとも80%同一である(例えば、少なくとも82%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも88%、少なくとも90%、少なくとも92%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%同一である)アミノ酸配列を有するDD1を含有する。いくつかの実施形態では、ACCは、配列番号318または配列番号319に、少なくとも80%同一である(例えば、少なくとも82%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも88%、少なくとも90%、少なくとも92%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%同一である)アミノ酸配列を有するDD2を含有する。
本明細書におけるACCの一方または両方のモノマーは、1個以上のペプチドマスク(PM)を含んでよく、ペプチドマスクは、CPが結合パートナー(例えば、受容体)に結合することを妨げることができる。いくつかの実施形態では、ACCが活性化されないときは、ACC中のPMはCPが標的に結合するのを防ぐが、ACCが活性化されると、PMは、実質的にまたは著しく、CPが結合パートナーに結合することを妨げない。いくつかの実施形態では、PMは、CM、及び所望により本明細書に記載される1個以上のリンカーによってCPに連結される。
いくつかの実施形態では、PMはCPと相互作用して、それによってCPと結合パートナーとの間の相互作用を低減または阻害してもよい。いくつかの実施形態では、PMはCPに特異的に結合しない場合があり、むしろ非特異的相互作用、例えば立体障害を介して結合パートナーへのCPの結合を妨げる。例えば、ACCの三次または四次構造によって、PMが電荷ベースの相互作用を介してCPをマスクし、それによってPMを適切な位置に保持して、結合パートナーがCPに近づくことを妨げることが可能となるように、PMは切断されていないACC中に置かれ得る。
PMの構造的特性は、例えば、タンパク質が標的に結合するのを妨げるのに必要となる最少アミノ酸配列、対象である標的タンパク質-タンパク質結合の対、サイトカインの大きさ、リンカーの有無などの要因に従って選択され得る。
PMは、スクリーニング手順を介して、さまざまなPMを有する候補ACCのライブラリから、特定及び/またはさらに最適化され得る。例えば、CP及びCMは、所望の酵素/標的の組み合わせを提供するように選択されることができ、PMのアミノ酸配列は、切換可能な表現型を提供するPMを特定するための、以下に記載されるスクリーニング手順によって特定できる。例えば、ランダムなペプチドライブラリ(例えば、約2~約40個以上のアミノ酸を含むペプチドライブラリ)を、本明細書にて開示されるスクリーニング法で使用して、好適なPMを特定してよい。特定の実施形態では、CPに対する特定の結合親和性を有するPMを、候補PMからなるペプチドスキャフォールドのライブラリであって、各スキャフォールドが膜貫通タンパク質及び候補PMによって構成されるライブラリを提供することを含むスクリーニング手順を介して、特定できる。続いて、ライブラリを、タンパク質の全体または一部、例えば完全長のタンパク質、天然に存在するタンパク質フラグメント、またはタンパク質を含有する非天然のフラグメント(対象である結合パートナーに結合できる)と接触させて、検出可能に結合したタンパク質を有する1種以上の候補PMを特定してよい。スクリーニングは、1回以上の磁気活性化ソーティング(MACS)または蛍光活性化ソーティング(FACS)、ならびに、例えばUS20200308243A1に記載されているような、CPに対するPMの結合親和性の決定及び続くマスキング効率の決定によって行われてよく、同明細書は参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
いくつかの実施形態では、PMは、連結されたCPに一意のものである。PMの例としては、サイトカインまたはタンパク質フラグメント(例えば、親和性ペプチドマスク)の結合ドメインに結合することに特定してスクリーニングされたPMが挙げられる。サイトカインに一意であり、結合パートナー/標的の結合ドメインに特異的に及び/または選択的に結合するPMを得るための、PMをスクリーニングする方法が本明細書で提供され、タンパク質ディスプレイ法を含むことができる。表10には、さまざまな例示的なCPとともに使用するのに好適な、例示的なPMが開示されている。
いくつかの実施形態では、CPがPMに連結され、CPの天然の結合パートナーがある場合、例えば実施例1に記載されているようなマスキング効率アッセイで測定するとき、少なくとも2、4、6、8、12、28、24、30、36、48、60、72、84、96時間、または5、10、15、30、45、60、90、120、150、180日間、または1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12ヵ月間以上、CPの結合パートナーに対する結合は起こらない、または実質的に結合は起こらない、またはCPの結合パートナーに対する結合は、PMに連結されていないCPの結合と比較して、0.001%、0.01%、0.1%、1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%または50%以下である。
本開示によって企図されるPMは、1~50個のアミノ酸にわたってよい(例えば、少なくとも3、4、5、6、7、8、9、10、12、15、20、30または40個のアミノ酸、または40、30、20、15、12、10、9、8、7、6、5、4または3個以下のアミノ酸)。一部の例では、PMは、8~15個のアミノ酸の長さであってよい。
PMは、遺伝的にコードされた、または遺伝的にコードされていないアミノ酸を含有してよい。遺伝的にコードされていないアミノ酸の例は、D-アミノ酸、β-アミノ酸及びγ-アミノ酸が挙げられるが、これらに限定されない。特定の実施形態では、PMは、50%、40%、30%、20%、15%、10%、5%または1%以下の遺伝的にコードされていないアミノ酸を含有する。
PMに連結されているときの、サイトカインの標的または結合パートナーに対する結合親和性は、PMに連結されていないときの、サイトカインの結合パートナーに対する結合親和性よりも、少なくとも5倍、10倍、25倍、50倍、100倍、250倍、500倍、1,000倍、2,500倍、5,000倍、10,000倍、50,000倍、100,000倍、500,000倍、1,000,000倍、5,000,000倍、10,000,000倍、50,000,000倍以上低く、またはPMに連結されていないときの、サイトカインの結合パートナーに対する結合親和性よりも、5~10倍、10~100倍、10~1,000倍、10~10,000倍、10~100,000倍、10~1,000,000倍、10~10,000,000倍、100~1,000倍、100~10,000倍、100~100,000倍、100~1,000,000倍、100~10,000,000倍、1,000~10,000倍、1,000~100,000倍、1,000~1,000,000倍、1000~10,000,000倍、10,000~100,000倍、10,000~1,000,000倍、10,000~10,000,000倍、100,000~1,000,000倍、または100,000~10,000,000倍低くなり得る。
サイトカインがPMに連結され、結合パートナーの存在下である場合、サイトカインの結合パートナーに対する特異的結合は、PMに連結されていないサイトカインのその結合パートナーに対する特異的結合と比較して、低減される、または阻害される。PMに連結されていないサイトカインのその結合パートナーへの結合と比較するとき、PMに連結されているときの、結合パートナーに結合するサイトカインの能力は、例えば実施例1に記載されているような、インビボまたはマスキング効率アッセイにおいて、例えばUS20200308243A1に記載されているような、インビトロ免疫吸着アッセイで測定されるとき、少なくとも2、4、6、8、12、28、24、30、36、48、60、72、84、96時間、または5、10、15、30、45、60、90、120、150、180日間、または1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12ヵ月間以上、少なくとも50%、60%、70%、80%、90%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%及びさらには100%低減されることができる。
PMのサイトカインに対するKは、サイトカインの、サイトカインの結合パートナーに対するKよりも、通常大きくてよい。PMのサイトカインに対するKは、サイトカインの、サイトカインの結合パートナーに対するKよりも、少なくとも5、10、25、50、100、250、500、1,000、2,500、5,000、10,000、100,000、1,000,000倍またはさらには10,000,000倍大きくてよい。あるいは、PMのサイトカインに対する結合親和性は、サイトカインの、サイトカインの結合パートナーに対する結合親和性よりも、通常低くてよい。PMのサイトカインに対する結合親和性は、サイトカインの、サイトカインの結合パートナーに対する結合親和性よりも、少なくとも5、10、25、50、100、250、500、1,000、2,500、5,000、10,000、100,000、1,000,000倍またはさらには10,000,000倍低くてよい。
いくつかの実施形態では、PMは、CPの天然に存在する結合パートナー(例えば、CPの受容体)の、少なくとも部分的なまたは完全なアミノ酸配列を含む。PMは、天然に存在する結合パートナーのフラグメントであってよい。フラグメントは、95%、90%、80%、75%、70%、60%、50%、40%、30%、25%または20%以下の、天然に存在する結合パートナーとの核酸またはアミノ酸配列相同性を保持してよい。
いくつかの実施形態では、PMは、天然に存在しないアミノ酸配列、または天然に存在する結合パートナーもしくは標的タンパク質のアミノ酸配列を含有しないアミノ酸配列を含む。特定の実施形態では、PMは、CPの天然の結合パートナーではない。PMは、CPへの結合親和性及び/または結合活性が、少なくともわずかに低下しているというアミノ酸の変化を含有する、CPの修飾された結合パートナーであってよい。いくつかの実施形態では、PMは、CPの天然の結合パートナーとの核酸またはアミノ酸相同性を含有しない、または実質的に含有しない。その他の実施形態では、PMは、CPの天然の結合パートナーに、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%または80%以下類似している。
いくつかの実施形態では、PMは、配列番号328~329、323及び331~479から選択される配列に、少なくとも80%同一である(例えば、少なくとも82%、少なくとも84%、少なくとも86%、少なくとも88%、少なくとも90%、少なくとも92%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%同一である)アミノ酸配列を含む。インターフェロン、好ましくはIFN-αである、CPとともに使用するための例示的なPMは、コンセンサス配列:TDVDYYREWXXXXXXXX(配列番号361)を含有でき、式中、Xは任意のアミノ酸である。
いくつかの実施形態では、ACCは、表10に列挙される1対のPM1及びCP1、または1対のPM2及びCP2を含んでよく、この表は、具体的な例示的サイトカインとともに使用するための例となるPMを含有する。いくつかの例では、PM1は、配列番号328、329、323及び331~369からなる群から選択される配列を含み、かつCP1はインターフェロンである;PM1は、配列番号328、329、323及び331~364からなる群から選択される配列を含み、かつCP1はインターフェロンαである;PM1は、配列番号331~360、362~364からなる群から選択される配列を含み、かつCP1はインターフェロンβである;PM1は、配列番号331~360、366~369からなる群から選択される配列を含み、かつCP1はインターフェロンγである;PM1は、配列番号370~374からなる群から選択される配列を含み、かつCP1はIL-12である;PM1は、配列番号375~382、469~477、478からなる群から選択される配列を含み、かつCP1はIL-15である;PM1は、配列番号383~468、469~478からなる群から選択される配列を含み、かつCP1はIL-2である;またはPM1は、配列番号478及び479からなる群から選択される配列を含み、かつCP1はIL-21である。いくつかの例では、PM2は、配列番号328、329、323及び331~369からなる群から選択される配列を含み、かつCP2はインターフェロンである;PM2は、配列番号328、329、323及び331~364からなる群から選択される配列を含み、かつCP2はインターフェロンαである;PM2は、配列番号331~360、362~364からなる群から選択される配列を含み、かつCP2はインターフェロンβである;PM2は、配列番号331~360、366~369からなる群から選択される配列を含み、かつCP2はインターフェロンγである;PM2は、配列番号370~374からなる群から選択される配列を含み、かつCP2はIL-12である;PM2は、配列番号375~382、469~477、478からなる群から選択される配列を含み、かつCP2はIL-15である;PM2は、配列番号383~468、469~478からなる群から選択される配列を含み、かつCP2はIL-2である;またはPM2は、配列番号478及び479からなる群から選択される配列を含み、かつCP2はIL-21である。
いくつかの実施形態では、PMは不活性サイトカインを含んでよい。例えば、不活性サイトカインは、ACCのCP構成成分と相互作用して、CPとCPの結合パートナーとの間の相互作用を妨げてよい。一例では、不活性サイトカインは、変異、例えばL130Pの変異を有するIFNα-2b(配列番号329)を含んでよい。別の例では、不活性サイトカインは、野生型サイトカインのトランケート型、例えば1~150個のアミノ酸を有するIFNα-2b(配列番号328)であってよい。
いくつかの実施形態では、PMは、一度サイトカインから切り離され、遊離状態になってから、生物活性または治療効果、例えば結合能力を有してよい。例えば、遊離のペプチドは、同一または異なる結合パートナーと結合できる。特定の実施形態では、遊離のPM(切り離されたPM)は、治療効果を発揮して、本明細書で開示される組成物に二次機能を提供することができる。いくつかの実施形態では、PMは、一度サイトカインから切り離され、遊離状態になってから、有利には生物活性を示さなくてよい。例えば、いくつかの実施形態では、遊離状態のPMは、対象において免疫応答を誘発しない。
試薬へのコンジュゲート
本開示は、付加的な要素、例えば対象である細胞または組織への送達を促進する標的部位、試薬(例えば、治療薬、抗腫瘍薬)、毒素、またはこれらのフラグメントなど、を本明細書に記載されるACCのいずれかに含有する方法及び材料も提供する。
本明細書に記載されるACCのいずれかのいくつかの実施形態では、ACCは、細胞毒性剤、例えば限定されないが、毒素(例えば、細菌、真菌、植物、もしくは動物起源の酵素的に活性な毒素、もしくはこれらのフラグメント)または放射性同位体など、にコンジュゲートすることができる。本明細書に記載されるACCのいずれかのいくつかの実施形態では、活性化可能サイトカイン構成体は、細胞毒性剤、例えば限定されないが、毒素(例えば、細菌、真菌、植物、もしくは動物起源の酵素的に活性な毒素、もしくはこれらのフラグメント)または放射性同位体など、にコンジュゲートすることができる。
本明細書に記載されるACCのいずれかにコンジュゲートすることができる、非限定的な例示的細胞毒性剤としては、ドラスタチン及びそれらの誘導体(例えば、アウリスタチンE、AFP、モノメチルアウリスタチンD(MMAD)、モノメチルアウリスタチンF(MMAF)、モノメチルアウリスタチンE(MMAE)、デスメチルアウリスタチンE(DMAE)、アウリスタチンF、デスメチルアウリスタチンF(DMAF)、ドラスタチン16(DmJ)、ドラスタチン16(Dpv)、アウリスタチン誘導体(例えば、アウリスタチンチラミン、アウリスタチンキノロン)、メイタンシノイド(例えば、DM-1、DM-4)、メイタンシノイド誘導体、デュオカルマイシン、α-アマニチン、ツルボスタチン、フェンスタチン、ヒドロキシフェンスタチン、スポンギスタチン5、スポンギスタチン7、ハリスタチン1、ハリスタチン2、ハリスタチン3、ハロコンプスタチン、ピロロベンズイミダゾール(PBI)、シブロスタチン6、ドクサリフォーム(doxaliform)、セマドチン類似体(CemCH2-SH)、シュードモナス毒素A(PES8)変異体、シュードモナス毒素A(ZZ-PE38)変異体、ZJ-101、アンスラサイクリン、ドキソルビシン、ダウノルビシン、ブリオスタチン、カンプトセシン、7-置換カンプトテシン、10,11-ジフルオロメチレンジオキシカンプトセシン、コンブレタスタチン、デブロモアプリシアトキシン、KahaMide-F、ディスコデルモライド、及びエクテイナシジンが挙げられる。
本明細書に記載されるACCのいずれかにコンジュゲートすることができる、非限定的な、例示的な酵素的に活性な毒素としては、ジフテリア毒素、Pseudomonas aeruginosaからの外毒素A鎖、リシンA鎖、アブリンA鎖、モデッシンA鎖、α-サルシン、Aleuriies fordiiタンパク質、ジアンシン(dianfhin)タンパク質、Phytoiaca Americanaタンパク質(例えば、PAPI、PAPII及びPAP-8)、momordica charantia阻害剤、クルシン、クロティーズ(crotirs)、sapaonaria officinalis阻害剤、ゲイオニン(geionin)、ミトゲリン(mitogeliin)、レストリクトシン、フェノマイシン、ネオマイシン、及びトリコテセンが挙げられる。
本明細書に記載されるACCのいずれかにコンジュゲートすることができる、非限定的な、例示的な抗悪性腫瘍薬としては、アドリアマイシン、セルビジン、ブレオマイシン、アルケラン、ベルバン、オンコビン、フルオロウラシル、メトトレキサート、チオテパ、ビサントレン、ノバントロン、チオグアニン、プロカルバジン及びシタラビンが挙げられる。
本明細書に記載されるACCのいずれかにコンジュゲートすることができる、非限定的な、例示的な抗ウイルス薬としては、アシクロビル、ヴィラA及びシンメトレルが挙げられる。
本明細書に記載されるACCのいずれかにコンジュゲートすることができる、非限定的な、例示的な抗真菌薬としては、ナイスタチンが挙げられる。
本明細書に記載されるACCのいずれかにコンジュゲートすることができる、非限定的な、例示的なコンジュゲート可能な検出試薬としては、フルオレセイン及びその誘導体、フルオレセインイソチオシアネート(FITC)が挙げられる。
本明細書に記載される活性化可能サイトカイン構成体のいずれかにコンジュゲートすることができる、非限定的な、例示的な抗菌薬としては、アミノグリコシド、ストレプトマイシン、ネオマイシン、カナマイシン、アミカシン、ゲンタマイシン及びトブラマイシンが挙げられる。
本明細書に記載される活性化可能サイトカイン構成体のいずれかにコンジュゲートすることができる、非限定的な、例示的な、3β,16β,17α-トリヒドロキシコレスタ-5-エン-22-オン16-O-(2-O-4-メトキシベンゾイル-β-D-キシロピラノシル)-(1-->3)-(2-O-アセチル-α-L-アラビノピラノシド)(OSW-1)としては、O6-ベンジルグアニンのs-ニトロベンジロキシカルボニル誘導体、トポシソメラーゼ(toposisomerase)阻害剤、ヘミアステルリン、セファロタキシン、ホモハリントニン(homoharringionine)、ピロロベンゾジアゼピンダイマー(PBD)、官能化ピロロベンゾジアゼピン、カリケアミシン(calcicheamicins)、ポドフィロトキシン(podophyiitoxins)、タキサン、及びビンカアルカロイドが挙げられる。
本明細書に記載される活性化可能サイトカイン構成体のいずれかにコンジュゲートすることができる、非限定的な、例示的な放射性医薬品としては、123I、89Zr、125I、131I、99mTc、201T1、62Cu、18F、68Ga、13N、15O、38K、82Rb、111In、133Xe、11C及び99mTc(テクネチウム)が挙げられる。
本明細書に記載されるACCのいずれかにコンジュゲートすることができる、非限定的な例示的な重金属としては、バリウム、金及び白金が挙げられる。
本明細書に記載されるACCのいずれかにコンジュゲートすることができる、非限定的な例示的な抗マイコプラズマ剤としては、タイロシン、スペクチノマイシン、ストレプトマイシンB、アンピシリン、スルファニルアミド、ポリミキシン及びクロラムフェニコールが挙げられる。
当業者は、多種多様な可能性がある部分を、本明細書に記載の活性化可能サイトカイン構成体のいずれかにコンジュゲートできることを理解するであろう。コンジュゲートには、ACC及びその他の部分がそれぞれの活性を保持する限り、2個の分子を結合することになる、任意の化学反応が含まれ得る。コンジュゲートには、多くの化学的反応機構、例えば共有結合、親和性結合、インターカレーション、配位結合及び錯化が含まれ得る。いくつかの実施形態では、好ましい結合は共有結合である。共有結合は、既存の側鎖の直接的な縮合によって、または外部の架橋分子の組み込みによってのいずれかで達成できる。多くの二価または多価の結合剤が、本明細書に記載の活性化可能サイトカイン構成体のいずれかのコンジュゲートに有用である。例えば、コンジュゲートは、有機化合物、例えばチオエステル、カルボジイミド、琥珀酸イミドエステル、グルタルアルデヒド、ジアゾベンゼン及びヘキサメチレンジアミンを含有できる。いくつかの実施形態では、活性化可能サイトカイン構成体は、1個以上の非天然アミノ酸残基を含有して、またはそれ以外の場合には導入して、コンジュゲートに好適な部位を提供することができる。
本明細書に記載されるACCのいずれかのいくつかの実施形態では、薬剤及び/またはコンジュゲートは、ジスルフィド結合(例えば、システイン分子上のジスルフィド結合)によって、抗原結合ドメインに付着される。多くのがんは高レベルのグルタチオン、すなわち還元剤を自然に放出するため、がん組織微小環境に存在するグルタチオンはジスルフィド結合を還元することができ、その後に、送達部位で薬剤及び/またはコンジュゲートが放出される。
本明細書に記載されるACCのいずれかのいくつかの実施形態では、コンジュゲートが、標的部位内(例えば、疾患組織(例えば、がん組織))で、補体の存在下で標的に結合すると、リンカーにコンジュゲート及び/または薬剤を付着しているアミドまたはエステル結合は切断され、活性化状態でのコンジュゲート及び/または薬剤の放出が得られる。これらのコンジュゲート及び/または薬剤は、対象に投与されると、コンジュゲート及び/または薬剤の標的部位(例えば、疾患組織(例えば、がん組織))での送達及び放出を達成することになる。これらのコンジュゲート及び/または薬剤は、本明細書に記載されるコンジュゲート及び/または薬剤のいずれかのインビボ送達のために特に有効である。
いくつかの実施形態では、リンカーは、補体系の酵素によって開裂可能ではない。例えば、コンジュゲート及び/または薬剤は、補体活性化によって標的細胞が最終的に溶解されるため、補体活性化なしで放出される。そのような実施形態では、コンジュゲート及び/または薬剤は、標的細胞に送達されることになる(例えば、ホルモン、酵素、コルチコステロイド、神経伝達物質または遺伝子)。さらに、リンカーは血清プロテアーゼによって穏やかに開裂しやすくなり、コンジュゲート及び/または薬剤は、標的部位でゆっくりと放出される。
本明細書に記載されるACCのいずれかのいくつかの実施形態では、コンジュゲート及び/または薬剤は、コンジュゲート及び/または薬剤が標的部位(例えば、疾患組織(例えば、がん組織))に送達されるが、コンジュゲート及び/または薬剤は放出されないように設計される。
本明細書に記載されるACCのいずれかのいくつかの実施形態では、コンジュゲート及び/または薬剤は、直接または開裂不可リンカーを介してのいずれかで、抗原結合ドメインに付着される。例示的な開裂不可リンカーとしては、アミノ酸(例えば、D-アミノ酸)、ペプチド、または、後に抗原結合ドメインへの付着に利用できる官能基を含有するように本明細書に記載される方法によって修飾されてよい、その他の有機化合物が挙げられる。
本明細書に記載されるACCのいずれかのいくつかの実施形態では、ACCは、薬剤のコンジュゲートの少なくとも1個の点を含有する。いくつかの実施形態では、コンジュゲートの全ての使用可能な点が、薬剤へのコンジュゲートに利用できる。いくつかの実施形態では、1個以上のコンジュゲートの点としては、ジスルフィド結合に関与する硫黄原子、鎖間ジスルフィド結合に関与する硫黄原子、鎖間スルフィド結合に関与する硫黄原子であるが鎖内ジスルフィド結合に関与する硫黄原子ではない硫黄原子、及び/またはシステイン、もしくは硫黄原子を含有するその他のアミノ酸残基の硫黄原子が挙げられるが、これらに限定されない。このような場合、残基は、タンパク質構成体構造中に天然に存在してよく、または限定されることなく、部位特異的変異誘発、化学変換、もしくは非天然のアミノ酸の誤取込などの方法を用いて、タンパク質構成体に組み込まれてもよい。
本開示は、コンジュゲート用のACCを調製する方法及び材料も提供する。本明細書に記載されるACCのいずれかのいくつかの実施形態では、ACCは、1個以上の鎖間ジスルフィド結合を含有するように修飾される。例えば、ACC内のジスルフィド結合は、還元剤、例えば限定されることなく、TCEP、DTTまたはβ-メルカプトエタノールなどへの曝露後に、還元されることができる。場合によっては、ジスルフィド結合の還元は、部分的な還元のみである。本明細書で使用する場合、用語「部分的還元」は、ACCが還元剤と接触し、コンジュゲートの、全ての利用可能な部位の一部が還元される状況を意味する(例えば、全てのジスルフィド結合が還元されるわけではない)。いくつかの実施形態では、活性化可能サイトカイン構成体は、還元剤との接触後に、コンジュゲートの全ての利用可能な部位が99%未満(例えば、98%未満、97%未満、96%未満、95%未満、90%未満、85%未満、80%未満、75%未満、70%未満、65%未満、60%未満、55%未満、50%未満、45%未満、40%未満、35%未満、30%未満、25%未満、20%未満、15%未満、10%未満または5%未満)還元される場合、部分的に還元される。いくつかの実施形態では、1個以上の鎖間ジスルフィド結合における還元を有するACCが、遊離チオールと反応性である薬剤にコンジュゲートされる。
本開示は、また、治療薬をACCの特定の位置にコンジュゲートする方法及び材料を提供する。本明細書に記載されるACCのいずれかのいくつかの実施形態では、治療薬がACCに、ACC上の特定の位置でコンジュゲートすることができるように、ACCは修飾される。例えば、ACCは、ACCへのコンジュゲートを促進するように、部分的に還元され得る。このような場合、ACCの部分的還元は、ACCのコンジュゲート部位が還元されないように存在する。いくつかの実施形態では、ACC上のコンジュゲート部位(複数可)は、タンパク質構成体上の特定の位置における薬剤のコンジュゲートを促進するように選択される。還元剤を用いた処置に際し、さまざまな要因がACCの「還元レベル」に影響し得る。例えば、本明細書に記載される方法及び材料を用いてACCの部分的還元を達成するためには、限定されないが、ACCに対する還元剤の比、インキュベートの長さ、インキュベート温度、及び/または還元反応溶液のpHの最適化が必要となり得る。任意の適切な要因の組み合わせ(例えば、ACCに対する還元剤の比、還元剤とのインキュベートの長さ及び温度、及び/または還元剤のpH)を用いて、ACCの部分的還元を達成できる(例えば、利用可能なコンジュゲート部位の全体的な還元、または特定のコンジュゲート部位の還元)。
ACCに対する還元剤の有効な比率は、薬剤へのコンジュゲートを可能にする様式で、ACCを少なくとも部分的に還元する(例えば、利用可能なコンジュゲート部位の全体的な還元、または特定のコンジュゲート部位の還元)、任意の比率であることができる。いくつかの実施形態では、ACCに対する還元剤の比は、約20:1~1:1、約10:1~1:1、約9:1~1:1、約8:1~1:1、約7:1~1:1、約6:1~1:1、約5:1~1:1、約4:1~1:1、約3:1~1:1、約2:1~1:1、約20:1~1:1.5、約10:1~1:1.5、約9:1~1:1.5、約8:1~1:1.5、約7:1~1:1.5、約6:1~1:1.5、約5:1~1:1.5、約4:1~1:1.5、約3:1~1:1.5、約2:1~1:1.5、約1.5:1~1:1.5、または約1:1~1:1.5の範囲であることになる。いくつかの実施形態では、比率は、約5:1~1:1の範囲である。いくつかの実施形態では、比率は、約5:1~1.5:1の範囲である。いくつかの実施形態では、比率は、約4:1~1:1の範囲である。いくつかの実施形態では、比率は、約4:1~1.5:1の範囲である。いくつかの実施形態では、比率は、約8:1~約1:1の範囲である。いくつかの実施形態では、比率は、約2.5:1~1:1の範囲である。
還元剤でACCを処置するための有効なインキュベート時間及び温度は、薬剤のACCへのコンジュゲートを可能にする様式で、ACCを少なくとも部分的に還元する(例えば、利用可能なコンジュゲート部位の全体的な還元、または特定のコンジュゲート部位の還元)、任意の時間及び温度であることができる。いくつかの実施形態では、ACCを処置するためのインキュベート時間及び温度は、37℃で約1時間~37℃で約12時間(または、その任意の部分的な範囲)の範囲であることになる。
還元剤でACCを処置するための還元反応の有効なpHは、ACCの薬剤へのコンジュゲートを可能にする様式で、ACCを少なくとも部分的に還元する(例えば、利用可能なコンジュゲート部位の全体的な還元、または特定のコンジュゲート部位の還元)、任意のpHであることができる。
部分的に還元されたACCがチオール含有薬剤と接触すると、その薬剤は、ACC内の鎖間のチオールにコンジュゲートすることができる。薬剤は、チオール含有試薬(例えば、システインまたはN-アセチルシステイン)を用いて、チオールを含有するように修飾できる。例えば、ACCは、約37℃で約1時間、ACCに対する還元剤の所望の比率における、還元剤(例えば、TEPC)とのインキュベート後に、部分的に還元され得る。ACCに対する還元剤の有効な比率は、チオール含有薬剤のコンジュゲートを可能にする様式で、ACC内に位置する少なくとも2個の鎖間ジスルフィド結合を部分的に還元する(例えば、利用可能なコンジュゲート部位の全体的な還元、または特定のコンジュゲート部位の還元)、任意の比率であることができる。
本明細書に記載されるACCのいずれかのいくつかの実施形態では、ACCは、いかなる鎖内ジスルフィド結合の還元も回避する様式で、還元剤によって還元される。本明細書に記載されるACCのいずれかのいくつかの実施形態では、ACCは、いかなる鎖内ジスルフィド結合の還元も回避し、少なくとも1個の鎖間ジスルフィド結合を還元する様式で、還元剤によって還元される。
本明細書に記載されるACCのいずれかのいくつかの実施形態では、ACCはまた、ACCにコンジュゲートした薬剤を含有できる。いくつかの実施形態では、コンジュゲートされる薬剤は、治療薬である。
いくつかの実施形態では、薬剤(例えば、活性化可能サイトカイン構成体にコンジュゲートされる薬剤)は、検出可能部分、例えば標識またはその他のマーカーなどである。例えば、薬剤は、放射性標識したアミノ酸、標識したアビジン(例えば、光学的または熱量測定法によって検出され得る、蛍光マーカーまたは酵素活性を含有するストレプトアビジン)によって検出され得る1種以上のビオチニル部分、1種以上の放射性同位元素もしくは放射性核種、1種以上の蛍光標識、1種以上の酵素標識、及び/または1種以上の化学発光剤である、または、これらを含有する。いくつかの実施形態では、検出可能部分は、スペーサー分子によって付着される。
いくつかの実施形態では、薬剤(例えば、活性化可能サイトカイン構成体にコンジュゲートされる細胞毒性剤)は、炭水化物部分、スルフヒドリル基、アミノ基またはカルボキシレート基を用いて、ACCに連結される。
薬剤にコンジュゲートした、本明細書に記載されるACCのいずれかのいくつかの実施形態では、薬剤(例えば、活性化可能サイトカイン構成体にコンジュゲートされる細胞毒性剤)は、リンカー及び/またはCM(開裂可能配列とも称される)を介して、ACCにコンジュゲートされる。いくつかの実施形態では、薬剤(例えば、活性化可能サイトカイン構成体にコンジュゲートされる細胞毒性剤)は、ACC内のシステインまたはリシンにコンジュゲートされる。いくつかの実施形態では、薬剤(例えば、活性化可能サイトカイン構成体にコンジュゲートされる細胞毒性剤)は、ACCの別の残基、例えば本明細書にて開示した残基にコンジュゲートされる。いくつかの実施形態では、リンカーは、チオール含有リンカーである。リンカー及び/またはCMの、いくつかの非限定例を表1に示す。


Figure 2024511387000004
当業者は、多種多様な可能性がある部分を、本開示のACCに連結できることを理解するであろう。(例えば、“Conjugate Vaccines”,Contributions to Microbiology and Immunology,J.M.Cruse and R.E.Lewis,Jr(eds),Carger Press,New York,(1989)参照。これらの全内容は、参照により本明細書に組み込まれる。)一般に、薬剤(例えば、細胞毒性剤)の、ACCへの有効なコンジュゲートは、ACCに薬剤をコンジュゲートし、一方で薬剤及びACCが機能性を保持することも可能にする、任意の化学反応によって達成できる。
薬剤にコンジュゲートした、ACCのいずれかのいくつかの実施形態では、各種の二官能性タンパク質カップリング剤を用いて、ACCに薬剤をコンジュゲートすることができ、限定されることなく、N-スクシンイミジル-3-(2-ピリジルジチオール)プロピオネート(SPDP)、イミノチオラン(IT)、イミドエステルの二官能性誘導体(例えば、アジプイミド酸ジメチルHCL)、活性エステル(例えば、スベリン酸ジスクシンイミジル)、アルデヒド(例えば、グルタルアルデヒド)、ビス-アジド化合物(例えば、ビス(p-アジドベンゾイル)ヘキサンジアミン)、ビス-ジアゾニウム誘導体(例えば、ビス-(p-ジアゾニウムベンゾイル)-エチレンジアミン)、ジイソシアネート(例えば、トリエン2,6-ジイソシアネート)、及びビス-活性フッ素化合物(例えば、1,5-ジフルオロ-2,4-ジニトロベンゼン)などが挙げられる。例えば、リシン免疫毒素は、Vitetta et al.,Science 238:1098(1987)に記載されるように調製することができる。いくつかの実施形態では、炭素-14標識1-イソチオシアナトベンジル-3-メチルジエチレントリアミンペンタ酢酸(MX-DTPA)キレート剤を用いて、ACCに放射性ヌクレオチドをコンジュゲートできる。(例えば、WO94/11026参照)。
好適なリンカー及びCMは、文献に記載されている(例えば、MBS(M-マレイミドベンゾイル-N-ヒドロキシスクシンイミドエステル)の使用について記載している、Ramakrishnan,S.et al.,Cancer Res.44:201-208(1984)参照)。オリゴペプチドリンカーを経由してACCに結合されたハロゲン化アセチルヒドラジド誘導体の使用について記載している、米国特許第5,030,719号も参照されたい。いくつかの実施形態では、好適なリンカーとしては、(i)EDC(1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩;(ii)SMPT(4-スクシンイミジルオキシカルボニル-α-メチル-α-(2-ピリジル-ジチオ)-トルエン(Pierce Chem.Co.,Cat.(21558G);(iii)SPDP(スクシンイミジル-6[3-(2-ピリジルジチオ)プロピオンアミド]ヘキサノエート(Pierce Chem.Co.,Cat#21651G);(iv)スルホ-LC-SPDP(スルホスクシンイミジル6[3-(2-ピリジルジチオ)-プロピオンアミド]ヘキサノエート(Pierce Chem.Co.Cat.#2165-G);及び(v)EDCにコンジュゲートしたスルホ-NHS(N-ヒドロキシスルホスクシンイミド:Pierce Chem.Co.,Cat.#24510)が挙げられる。追加のリンカーとしては、SMCC、スルホSMCC、SPDBまたはスルホSPDBが挙げられるが、これらに限定されない。
上記のリンカー及びCMは、異なる属性を有する構成成分を含有し、したがって、異なる生理化学的特性を有するコンジュゲートがもたらされる。例えば、アルキルカルボキシレートのスルホNHSエステルは、芳香族カルボキシレートのスルホNHSエステルよりも、より安定している。NHSエステル含有のリンカーは、スルホNHSエステルよりも可溶性が低い。さらに、リンカーSMPTは、立体障害型のジスルフィド結合を含有し、安定性の高いコンジュゲートを形成することができる。ジスルフィド結合は、ジスルフィド結合がインビトロで切断されるため、一般的にその他の結合より安定性が低く、利用可能なコンジュゲートが得られることが少ない。スルホNHSは、特に、カルボジイミドカップリングの安定性を高めることができる。カルボイミジドカップリング(例えば、EDC)をスルホNHSと結合させて用いる場合、カルボイミジドカップリング反応単独よりも、加水分解により抵抗性のあるエステルを形成する。
ACCのいずれかのいくつかの実施形態では、薬剤を、ACCのアミノ酸配列に包含される修飾されたアミノ酸配列を用いて、ACCにコンジュゲートすることができる。ACCのアミノ酸配列内の特定の位置で、コンジュゲート可能なアミノ酸を挿入することによって、コンジュゲートした薬剤(例えば、細胞毒性剤)の配置及び/または投薬量が制御されるように、タンパク質構成体が設計され得る。例えば、ACCは、反応性チオール基を提供し、タンパク質の折り畳み及び/またはアセンブリに負の影響を及ぼさず、抗原結合特性を変えない、第1のモノマー、第2のモノマー、第3のモノマー及び/または第4のモノマー上の位置で、システインアミノ酸残基を含有するように修飾され得る。いくつかの実施形態では、ACCは、ACCのアミノ酸配列内に、1個以上の非天然アミノ酸残基を含有するように修飾され、コンジュゲートに好適な部位を提供することができる。いくつかの実施形態では、ACCは、ACCのアミノ酸配列内に、酵素的に活性化可能なペプチド配列を含有するように修飾され得る。
核酸
本明細書において、本明細書に記載のACCのいずれかの、第1のモノマー構成体(または、第1のモノマー構成体のタンパク質の部分)(例えば、明細書に記載される第1のモノマー構成体のいずれか)、及び第2のモノマー構成体(または、第2のモノマー構成体のタンパク質の部分)(例えば、本明細書に記載される第2のモノマー構成体のいずれか)をコードする配列を含有する核酸が提供される。いくつかの実施形態では、1対の核酸は、第1のモノマー構成体(または、第1のモノマー構成体のタンパク質の部分)及び第2のモノマー構成体(または、第2のモノマー構成体のタンパク質の部分)を一緒になってコードする。いくつかの実施形態では、第1のモノマー構成体(または、第1のモノマー構成体のタンパク質の部分)をコードする核酸配列は、第2のモノマー構成体(または、第2のモノマー構成体のタンパク質の部分)をコードする核酸配列と、少なくとも70%同一である(例えば、少なくとも72%同一である、少なくとも74%同一である、少なくとも76%同一である、少なくとも78%同一である、少なくとも80%同一である、少なくとも82%同一である、少なくとも84%同一である、少なくとも86%同一である、少なくとも88%同一である、少なくとも90%同一である、少なくとも92%同一である、少なくとも94%同一である、少なくとも96%同一である、少なくとも98%同一である、少なくとも99%同一である、または100%同一である)。
いくつかの実施形態では、第1のモノマー構成体のタンパク質の部分をコードする核酸は、PM1、CP1、CM1及びCM3部分を含むポリペプチドをコードする。いくつかの実施形態では、第2のモノマーのタンパク質の部分をコードする核酸は、CP2及びCM2部分を含むポリペプチドをコードする。いくつかの実施形態では、第2のモノマーのタンパク質の部分をコードする核酸は、CP2、CM2、PM2及びCM4部分を含むポリペプチドをコードする。いくつかの実施形態では、1対の核酸は、第1のモノマー構成体のタンパク質の部分及び第2のモノマー構成体のタンパク質の部分を一緒になってコードし、タンパク質の部分は、続いて、それぞれDD1及びDD2部分にコンジュゲートされる(後続のコンジュゲートステップにおいて)。
いくつかの実施形態では、第1のモノマー構成体をコードする核酸は、DD1部分を含むポリペプチドをコードする。いくつかの実施形態では、第2のモノマー構成体をコードする核酸は、DD2部分を含むポリペプチドをコードする。
ベクター
本明細書において、本明細書に記載の核酸のいずれかを含有するベクター及びベクターのセットが提供される。当業者は、本明細書に記載されるACCのいずれかを作製するために、好適なベクターまたはベクターのセット(例えば、発現ベクター)を選択すること、及びベクターまたはベクターのセットを使用して、本明細書に記載されるACCのいずれかを発現させることができるであろう。例えば、ベクターまたはベクターのセットの選択では、ベクター(複数可)は、細胞の染色体に組み込まれ、及び/またはそこで複製できる必要があり得るため、細胞は考慮されなければならない。ACCを生成するために使用可能な例示的なベクターを、以下にも記載する。
本明細書で使用する場合、用語「ベクター」は、細胞内(例えば、本明細書に記載される細胞のいずれか)で、組み換えタンパク質(例えば、第1のまたは第2のモノマー)の発現を誘導できるポリヌクレオチドを意味する。「ベクター」は、宿主細胞内に核酸及びそれらのフラグメントを送達することができ、制御配列(例えば、プロモータ、エンハンサ、ポリ(A)シグナル)を含有する。外因性ポリヌクレオチドは、発現されるために、発現ベクターに挿入されてよい。用語「ベクター」はまた、人工染色体、プラスミド、レトロウイルス及びバキュロウイルスベクターも包含する。
本明細書に記載される核酸のいずれか1つを含有し、細胞(例えば、哺乳動物細胞)を形質転換するのに好適なベクターを作成する方法は、当該技術分野で周知である。例えば、Sambrook et al.,Eds.“Molecular Cloning:A Laboratory Manual,”2nd Ed.,Cold Spring Harbor Press,1989及びAusubel et.,Eds.“Current Protocols in Molecular Biology,”Current Protocols,1993を参照されたい。
ベクターの非限定例としては、プラスミド、トランスポゾン、コスミド、ならびにウイルスベクター(例えば、任意のアデノウイルスベクター(例えば、pSVまたはpCMVベクター)、アデノ随伴ウイルス(AAV)ベクター、レンチウイルスベクター及びレトロウイルスベクター)、ならびに任意のGateway(登録商標)ベクターが挙げられる。ベクターは、例えば、発現のための十分なシス活性エレメントを含有でき、発現のための他のエレメントは、宿主哺乳動物細胞によって、またはインビトロの発現系において供給され得る。当業者は、本明細書に記載されるACCのいずれかを作製するために好適なベクター及び哺乳動物細胞を選択できるであろう。
本明細書に記載されるACCのいずれかのいくつかの実施形態では、ACCは、組み換えDNA技術及び真核生物または原核生物の種における発現を使用して、生合成的に作られてよい。
いくつかの実施形態では、ベクターは、本明細書に記載されるACCのいずれかの、第1のモノマー及び第2のモノマーをコードする核酸を含有する。いくつかの実施形態では、ベクターは、発現ベクターである。
いくつかの実施形態では、1対のベクターは、本明細書に記載されるACCのいずれかの、第1のモノマー及び第2のモノマーを一緒になってコードする1対の核酸を一緒になって含有する。いくつかの実施形態では、ベクターの対は、発現ベクターの対である。
細胞
本明細書においては、本明細書に記載される核酸のいずれかを含有する、本明細書に記載されるベクターまたはベクターのセットのいずれかを含有する宿主細胞もまた提供される。
本明細書に記載されるいずれかのACCは、任意の細胞(例えば、哺乳動物細胞)によって生成できる。いくつかの実施形態では、宿主細胞は、哺乳動物細胞(例えば、ヒト細胞)、げっ歯動物細胞(例えば、マウス細胞、ラット細胞、ハムスター細胞もしくはモルモット細胞)、またはヒト以外の霊長類細胞である。
核酸及びベクター(例えば、本明細書に記載されるベクターのいずれかまたはベクターのセットのいずれか)を、細胞内に導入する方法は、当該技術分野において既知である。細胞内に核酸を導入するために使用可能な方法の非限定例としては、リポフェクション、形質移入、リン酸カルシウム形質移入、カチオン性ポリマー形質移入、ウイルス性形質導入(例えば、アデノウイルス形質導入、レンチウイルス形質導入)、ナノ粒子形質移入及びエレクトロポレーションが挙げられる。
いくつかの実施形態では、導入ステップは、本明細書に記載されるACCのいずれかを構成するモノマーをコードする核酸を含有するベクター(例えば、本明細書に記載されるベクターまたはベクターのセットのいずれか)を細胞内に導入することを含む。
本明細書に記載される方法のいずれかのいくつかの実施形態では、細胞は、真核細胞であることができる。本明細書で使用する場合、用語「真核細胞」は、異なる、膜結合性の核を有する細胞を意味する。このような細胞としては、例えば、哺乳動物(例えば、げっ歯動物、ヒト以外の霊長類もしくはヒト)、昆虫、真菌または植物の細胞が挙げられ得る。いくつかの実施形態では、真核細胞は、酵母細胞、例えばSaccharomyces cerevisiaeである。いくつかの実施形態では、真核細胞は、より高等な真核細胞、例えば哺乳動物、トリ、植物または昆虫の細胞である。哺乳動物細胞の非限定例としては、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞及びヒト胎児腎細胞(例えば、HEK293細胞)が挙げられる。
いくつかの実施形態では、細胞は、本明細書に記載されるACCのいずれか1つの、第1のモノマー及び第2のモノマーをコードする核酸を含有する。いくつかの実施形態では、細胞は、本明細書に記載されるACCのいずれかの、第1のモノマー及び第2のモノマーを一緒になってコードする、1対の核酸を含有する。
活性化可能サイトカイン構成体の作製方法
本明細書において、本明細書に記載されるACCのいずれかを作製する方法であって、(a)本明細書に記載される組み換え宿主細胞のいずれかを、液体培地中で、ACCを作製するのに十分な条件下にて培養することと、(b)宿主細胞及び/または液体培地からACCを回収することと、を含む、方法が提供される。
細胞を培養する方法は、当該技術分野において周知である。細胞は、インビトロで、細胞増殖、細胞分化及び細胞成長に好都合である条件下にて維持できる。例えば、細胞は、細胞(例えば、本明細書に記載される細胞のいずれか)を、必要な成長因子及び、細胞生存力及び成長を支援するのに十分な補助剤を含有する細胞培地に接触させることによって培養できる。
本明細書に記載される方法のいずれかのいくつかの実施形態では、本方法は、回収したACCを単離することをさらに含む。単離方法の非限定例としては、硫安沈殿、ポリエチレングリコール沈殿、サイズ排除クロマトグラフィ、リガンド-親和性クロマトグラフィ、イオン交換クロマトグラフィ(例えば、アニオンまたはカチオン)、及び疎水性相互作用クロマトグラフィが挙げられる。
いくつかの実施形態では、細胞は、CP1、CM1、PM2及びCM3を含有する第1のモノマー構成体のタンパク質の部分と、CP2及びCM2、所望によりPM2及びCM4を含有する第2のモノマー構成体のタンパク質の部分と、を生成でき、タンパク質の部分は、続いて、それぞれDD1及びDD2部分にコンジュゲートされる。
本明細書に記載される組成物及び方法は、二量体化ドメイン間のジスルフィド結合の形成を可能にし、ACCの二量体化を形成及び維持する、非還元または部分的な還元条件の使用を伴ってよい。
本明細書に記載される方法のいずれかのいくつかの実施形態では、本方法は、単離したACCを薬学的組成物に調製することをさらに含む。さまざまな製剤が、当該技術分野において既知であり、本明細書に記載される。本明細書に記載される単離したACCのいずれかは、任意の投与経路用(例えば、静脈内、腫瘍内、皮下、皮内、経口(例えば、吸入)、経皮(例えば、局所用)、経粘膜、または筋肉内)に調製できる。
本明細書において、本明細書に記載の方法のいずれかで作製したACCも提供される。本明細書記載の方法のいずれかによって作製したACCのいずれかを含有する組成物(例えば、薬学的組成物)もまた提供される。本明細書においては、本明細書に記載される組成物(例えば、薬学的組成物)のいずれかの、少なくとも1回の用量を含有するキットもまた提供される。
治療方法
本明細書において、対象の疾患(例えば、がん(例えば、本明細書に記載されるがんのいずれか))を治療する方法であって、治療有効量の、本明細書に記載されるACCのいずれかを、対象に投与することを含む方法が提供される。
本明細書で使用する場合、用語「対象」は、任意の哺乳動物を意味する。いくつかの実施形態では、対象は、ネコ科動物(例えば、ネコ)、イヌ科動物(例えば、イヌ)、ウマ科動物(例えば、ウマ)、ウサギ、ブタ、げっ歯動物(例えば、マウス、ラット、ハムスターもしくはモルモット)、ヒト以外の霊長類(例えば、シミアン(例えば、サル(例えば、ヒヒ、マーモセット)、もしくは類人猿(例えば、チンパンジー、ゴリラ、オランウータンもしくはテナガザル))、またはヒトである。いくつかの実施形態では、対象はヒトである。
いくつかの実施形態では、対象は、疾患(例えば、がん(例えば、本明細書に記載のがんのいずれか))を有すると、予め特定または診断されている。
本明細書で使用する場合、用語「治療する」は、対象(例えば、本明細書に記載される対象のいずれか)において、疾患(例えば、がん(例えば、本明細書に記載されるがんのいずれか))の重症度、頻度または、1つ以上(例えば、1、2、3、4または5つ)の症状もしくは兆候の数を低減することを含む。疾患ががんであるいくつかの実施形態では、治療によって、がんを有する対象における、がん増殖の低減、がん進行の阻害、がん転移の阻害、またはがん再発のリスク低減がもたらされる。
いくつかの実施形態では、本発明の開示の方法及び使用は、静脈内、点滴、腫瘍内、皮下、腹腔内、皮内、経口(例えば、吸入)、鼻孔内、経皮(例えば、局所用)、経粘膜、及び/または筋肉内など、任意の投与経路を含む。
本明細書に記載される方法のいずれかのいくつかの実施形態では、疾患は、がんである。本明細書においては、治療を必要とする対象(例えば、本明細書に記載される、または当該技術分野において既知の、例示的な対象のいずれか)の治療方法であって、対象に、治療有効量の、本明細書に記載されるACCのいずれか、または本明細書に記載される組成物のいずれか(例えば、薬学的組成物)を投与することを含む、方法もまた提供される。
これらの方法のいくつかの実施形態では、対象はがんを有すると特定または診断されている。がんの非限定的例としては、固形腫瘍、血液腫瘍、肉腫、骨肉腫、グリア芽細胞腫、神経芽細胞腫、黒色腫、横紋筋肉腫、ユーイング肉腫、骨肉腫、B細胞新生物、多発性骨髄腫、リンパ腫(例えば、B細胞リンパ腫、B細胞非ホジキンリンパ腫、ホジキンリンパ腫、悪性皮膚T細胞リンパ腫)、白血病(例えば、毛様細胞性白血病、慢性リンパ性白血病(CLL)、急性骨髄性白血病(AML)、慢性骨髄性白血病(CML)、急性リンパ性白血病(ALL))、脊髄形成異常性症候群(MDS)、カポジ肉腫、網膜芽細胞腫、胃癌、尿路上皮性癌、肺癌、腎細胞癌、胃及び食道癌、膵臓癌、前立腺癌、脳の癌、大腸癌、骨癌、肺癌、トリプルネガティブ乳癌(TNBC)を含む乳癌、結腸直腸癌、卵巣癌、鼻咽頭腺癌、非小細胞肺癌(NSCLC)、扁平上皮細胞頭頸部癌、子宮体癌、膀胱癌、子宮頸癌、肝臓癌、及び肝細胞癌が挙げられる。いくつかの実施形態では、がんはリンパ腫である。いくつかの実施形態では、リンパ腫はバーキットリンパ腫である。いくつかの態様では、対象は、家族性癌症候群、例えばリフラウメニ症候群、家族性乳癌・卵巣癌(BRCA1またはBRCA2の変異)症候群などを有すると特定または診断されている。開示される方法は、非固形癌の治療にも有用である。例示的な固形腫瘍としては、各種の臓器系、例えば肺、乳房、リンパ系、消化管(例えば、結腸)、泌尿生殖器(例えば、腎臓、尿路上皮、または精巣の腫瘍)、咽頭、前立腺及び卵巣などの悪性腫瘍(例えば、肉腫、腺癌及び癌腫)が挙げられる。例示的な腺癌としては、結腸直腸癌、腎細胞腫、肝臓癌、肺の非小細胞癌、及び小腸の癌が挙げられる。
National Cancer Instituteによって記載される例示的ながんとしては、成人急性リンパ球性白血病;小児急性リンパ球性白血病;成人急性骨髄性白血病;副腎皮質癌;小児副腎皮質癌;AIDS関連リンパ腫;AIDS関連悪性腫瘍;肛門癌;星細胞腫(小児、小脳);星細胞腫(大脳、小児);肝外胆管癌;膀胱癌;小児膀胱癌;骨癌、骨肉腫/悪性線維性組織球腫;小児脳幹部グリオーマ;脳腫瘍(成人);脳腫瘍、小児脳幹部グリオーマ;脳腫瘍、星細胞腫(小児、小脳);脳腫瘍、星細胞腫(大脳)/小児悪性神経膠腫;脳腫瘍、小児上衣細胞腫;脳腫瘍、髄芽腫(小児);脳腫瘍、テント上原始神経外胚葉性腫瘍(小児);脳腫瘍、視覚路及び視床下部グリオーマ(小児);脳腫瘍、(小児、その他);乳癌;乳癌及び妊娠;小児乳癌;男性乳癌;小児気管支腺腫/カルチノイド;小児カルチノイド腫瘍;消化管カルチノイド腫瘍;副腎皮質癌;膵島細胞癌;原発不明癌;原発性中枢神経系リンパ腫;小脳星細胞腫(小児);大脳星細胞腫/悪性神経膠腫(小児);子宮頸癌;小児がん;慢性リンパ性白血病;慢性骨髄性白血病;慢性骨髄増殖性疾患;腱鞘の明細胞肉腫;大腸癌;小児結腸直腸癌;悪性皮膚T細胞リンパ腫;子宮体癌;上衣細胞腫(小児);上皮性卵巣癌;食道癌;小児食道癌;ユーイング肉腫ファミリー腫瘍;小児頭蓋外胚細胞腫瘍;性腺外胚細胞腫瘍;肝外胆管癌;眼の癌、眼内の黒色腫;眼の癌、網膜芽細胞腫;胆嚢癌;胃部(胃)癌;小児胃部(胃)癌;消化管カルチノイド腫瘍;小児頭蓋外胚細胞腫瘍;性腺外胚細胞腫瘍;卵巣胚細胞腫瘍;妊娠性絨毛性腫瘍;小児脳幹部グリオーマ;視覚路及び視床下部グリオーマ(小児);毛様細胞性白血病;頭頸部癌;成人原発性肝細胞性(肝臓)癌;小児原発性肝細胞性(肝臓)癌;成人ホジキンリンパ腫;小児ホジキンリンパ腫;妊娠中のホジキンリンパ腫;下咽頭癌;視床下部及び視覚路グリオーマ(小児);眼内の黒色腫;膵島細胞癌(内分泌膵);カポジ肉腫;腎臓癌;喉頭癌;小児喉頭癌;成人急性リンパ芽球性白血病;小児急性リンパ芽球性白血病;成人急性骨髄性白血病;小児急性骨髄性白血病;慢性リンパ性白血病;慢性骨髄性白血病;毛様細胞性白血病;口唇及び口腔癌;成人原発性肝癌;小児原発性肝癌;非小細胞肺癌;小細胞肺癌;成人急性リンパ球性白血病;小児急性リンパ球性白血病;慢性リンパ性白血病;AIDS関連リンパ腫;原発性中枢神経系リンパ腫;悪性皮膚T細胞リンパ腫;成人ホジキンリンパ腫;小児ホジキンリンパ腫;妊娠中のホジキンリンパ腫;成人非ホジキンリンパ腫;小児非ホジキンリンパ腫;妊娠中の非ホジキンリンパ腫;原発性中枢神経系リンパ腫;ワルデンシュトレームマクログロブリン血症;男性乳癌;悪性中皮腫(成人);悪性中皮腫(小児);悪性胸腺腫;髄芽腫(小児);黒色腫;眼内の黒色腫;メルケル細胞癌;悪性中皮腫;原発不明の転移性頸部扁平上皮癌;多発性内分泌腺腹(小児);多発性骨髄腫/形質細胞新生物;菌状息肉腫;脊髄形成異常性症候群;慢性骨髄性白血病;小児急性骨髄性白血病;多発性骨髄腫;骨髄増殖性疾患(慢性);鼻腔及び副鼻腔癌;鼻咽頭癌;小児鼻咽頭癌;神経芽細胞腫;成人非ホジキンリンパ腫;小児非ホジキンリンパ腫;妊娠中の非ホジキンリンパ腫;非小細胞肺癌;口腔癌(小児);口腔及び口唇癌;口腔咽頭癌;骨肉腫/骨の悪性線維性組織球腫;小児卵巣癌;上皮性卵巣癌;卵巣胚細胞腫瘍;卵巣の低悪性度腫瘍;膵臓癌;小児膵臓癌;膵臓癌、膵島細胞;副鼻腔及び鼻腔癌;副甲状腺癌;陰茎癌;褐色細胞腫;松果体及びテント上原始神経外胚葉性腫瘍(小児);下垂体腫瘍;形質細胞新生物/多発性骨髄腫;胸膜肺芽腫;妊娠及び乳癌;妊娠及びホジキンリンパ腫;妊娠及び非ホジキンリンパ腫;原発性中枢神経原発悪性リンパ腫;成人原発性肝癌;小児原発性肝癌;前立腺癌;直腸癌;腎細胞(腎臓)癌;小児腎細胞癌;腎盂及び尿管、移行細胞癌;網膜芽細胞腫;横紋筋肉腫(小児);唾液腺癌;小児唾液腺癌;肉腫、ユーイング肉腫ファミリー腫瘍;カポジ肉腫;肉腫(骨肉腫)/骨の悪性線維性組織球腫;肉腫、小児横紋筋肉腫;成人軟部肉腫;小児軟部肉腫;セーザリー症候群;皮膚癌;皮膚癌(小児);皮膚癌(黒色腫);皮膚癌、メルケル細胞;小細胞肺癌;小腸癌;成人軟部肉腫;小児軟部肉腫;原発不明の転移性頸部扁平上皮癌;胃(胃部)癌;小児胃(胃部)癌;テント上原始神経外胚葉性腫瘍(小児);悪性皮膚T細胞リンパ腫;精巣癌;小児胸腺腫;悪性胸腺腫;甲状腺癌;小児甲状腺癌;腎盂及び尿管、移行細胞癌;妊娠性絨毛性腫瘍;原発不明癌(小児);小児の普通でない癌;尿管及び腎盂、移行細胞癌;尿道癌;子宮肉腫;膣癌;視覚路及び視床下部グリオーマ(小児期);外陰癌;ワルデンシュトレームマクログロブリン血症;及びウィルムス腫瘍が挙げられる。
さらなる例示的ながんとしては、びまん性大細胞型B細胞性リンパ腫(DLBCL)及びマントル細胞リンパ腫(MCL)が挙げられる。
上記のがんの転移もまた、本明細書に記載される方法に従って、治療または予防できる。
いくつかの実施形態では、これらの方法は、対象におけるがんの1つ以上の症状の数、重症度、または頻度の低減をもたらすことができる(例えば、治療前の対象における、がんの1つ以上の症状の数、重症度または頻度と比較して)。
本明細書に記載される方法のいずれかのいくつかの実施形態では、本方法は、対象に、追加の治療薬(例えば、表2に列挙される1種以上の治療薬)を投与することをさらに含む。

Figure 2024511387000005
Figure 2024511387000006
Figure 2024511387000007
Figure 2024511387000008
組成物/キット
本明細書においては、本明細書に記載されるACCのいずれか、及び1種以上(例えば、1、2、3、4または5種)の薬学的に許容される担体(例えば、本明細書に記載の、薬学的に許容される担体のいずれか)、希釈剤または賦形剤を含む、組成物(例えば、薬学的組成物)もまた提供される。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載されるACCのいずれかを含有する組成物(例えば、薬学的組成物)は、無菌バイアルまたは予め充填したシリンジ中に配置できる。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載されるACCのいずれかを含有する組成物(例えば、薬学的組成物)は、異なる投与経路(例えば、静脈、皮下、筋肉内、腹腔内、または腫瘍内)用に調製できる。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される薬学的組成物のいずれかは、1種以上の緩衝剤(例えば、中性緩衝食塩水、リン酸緩衝食塩水(PBS))、アミノ酸(例えば、グリシン)、1種以上の炭水化物(例えば、グルコース、マンノース、スクロース、デキストランもしくはマンニトール)、1種以上の酸化防止剤、1種以上のキレート剤(例えば、EDTAもしくはグルタチオン)、1種以上の防腐剤、及び/または薬学的に許容される担体(例えば、静菌水、PBSまたは生理食塩水)を含有できる。
本明細書で使用する場合、用語「薬学的に許容される担体」とは、医薬品の投与と適合する、あらゆる溶媒、分散媒体、コーティング、抗細菌性剤、抗菌剤、等張剤及び吸収遅延剤などを意味する。このような担体の例としては、水、生理食塩水、リンゲル溶液、デキストロース溶液、及び約5%ヒト血清アルブミンが挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書に記載される薬学的組成物のいずれかのいくつかの実施形態では、本明細書に記載されるACCのいずれかは、身体からの急速な排除に対して保護する担体、例えばインプラント及びマイクロカプセル化送達システムなどの徐放性製剤及び制御放出製剤とともに調製される。エチレン酢酸ビニル、ポリ無水物、ポリグリコール酸、コラーゲン、ポリオルトエステル、及びポリ乳酸などの生分解性、生体適合性ポリマーを使用することができる。このような薬学的組成物及び製剤の調製方法は、当業者にとって明らかである。
本明細書においては、本明細書に記載されるACCのいずれか、本明細書に記載されるACCのいずれかを含有する組成物のいずれか、または本明細書に記載されるACCのいずれかを含有する薬学的組成物のいずれか、を含有するキットもまた提供される。本明細書に記載されるACCに加えて、表2から選択される1種以上の第2の治療薬を含有するキットもまた提供される。第2の治療薬(複数可)は、ACCとは別の投与形態で提供されてよい。あるいは、第2の治療薬(複数可)は、ACCと一緒に調製されてよい。
本明細書に記載されるキットのいずれも、組成物(例えば、薬学的組成物)のいずれか、及び/または本明細書に記載されるACCのいずれかを使用するための説明書を含むことができる。いくつかの実施形態では、キットは、本明細書に記載の方法のいずれかを実施するための説明書を含むことができる。いくつかの実施形態では、キットは、本明細書に記載される組成物(例えば、薬学的組成物)のいずれかの、少なくとも1回の用量を含むことができる。いくつかの実施形態では、キットは、本明細書に記載される薬学的組成物のいずれかを投与するためのシリンジを提供できる。
本開示は、以下の項目の任意の1つまたは任意の組み合わせを含む、及びその裏付けを見いだす。
1.第1のモノマー構成体及び第2のモノマー構成体を含有する活性化可能サイトカイン構成体(ACC)であって、
(a)前記第1のモノマー構成体が、第1のペプチドマスク(PM1)と、第1の成熟サイトカインタンパク質(CP1)と、第1の及び第3の開裂可能部分(CM1及びCM3)と、第1の二量体化ドメイン(DD1)と、を含み、前記CM1は前記CP1と前記DD1との間に置かれ、前記CM3は前記PM1と前記CP1との間に置かれ、
(b)前記第2のモノマー構成体が、第2の成熟サイトカインタンパク質(CP2)と、第2の開裂可能部分(CM2)と、第2の二量体化ドメイン(DD2)と、を含み、前記CM2は前記CP2と前記DD2との間に置かれ、
前記DD1及び前記DD2が互いに結合し、それによって前記第1のモノマー構成体及び前記第2のモノマー構成体の二量体を形成する、前記活性化可能サイトカイン構成体(ACC)。
2.前記第2のモノマー構成体が、第2のペプチドマスク(PM2)及び第4の開裂可能部分(CM4)をさらに含み、前記CM4が前記PM2と前記CP2との間に置かれる、項目1に記載のACC。
3.前記第1のモノマー構成体が、前記PM1、前記CM3、前記CP1、前記CM1及び前記DD1を含む第1のポリペプチドを含み、所望により前記第1のモノマー構成体は、N末端からC末端の方向で、PM1-CM3-CP1-CM1-DD1の構造的配置を含み、前記ACCの構成成分間の各ダッシュ(-)は、直接的な連結または1個以上のリンカーを介した連結を示す、項目1または2に記載のACC。
4.前記第2のモノマー構成体が、前記CP2、前記CM2及び前記DD2を含む第2のポリペプチドを含む、項目1~3のいずれか1項またはいずれかの組み合わせであるACC。
5.前記第2のモノマー構成体が、前記PM2、前記CM4、前記CP2、前記CM2及び前記DD2を含む第2のポリペプチドを含み、所望により前記第2のモノマー構成体は、N末端からC末端方向に、PM2-CM4-CP2-CM2-DD2の構造的配置を含む、項目2に記載のACC。
6.前記CP1及び/または前記CP2が、それぞれ独立して、インターフェロン、インターロイキン、GM-CSF、G-CSF、LIF、OSM、CD154、LT-β、TNF-α、TNF-β、4-1BBL、APRIL、CD70、CD153、CD178、GITRL、LIGHT、OX40L、TALL-1、TRAIL、TWEAK、TRANCE、TGF-β1、TGF-β1、TGF-β3、Epo、Tpo、Flt-3L、SCF、M-CSF及びMSPからなる群から選択され、所望により前記CP1及び/または前記CP2は、独立して、IL-2、IL-7、IL-8、IL-10、IL-12、IL-15、IL-21、IFN-α、IFN β、IFN γ、GM-CSF、TGF-β、LIGHT、GITR-L、CD40L、CD27L、4-1BB-L、OX40、及びOX40Lから選択される、項目1~5のいずれか1項またはいずれかの組み合わせであるACC。
7.前記PM1が、配列番号328、329、323及び331~369からなる群から選択される配列を含み、かつ前記CP1がインターフェロンである;
前記PM1が、配列番号328、329、323及び331~364からなる群から選択される配列を含み、かつ前記CP1がインターフェロンαである;
前記PM1が、配列番号331~360、362~364からなる群から選択される配列を含み、かつ前記CP1がインターフェロンβである;
前記PM1が、配列番号331~360、366~369からなる群から選択される配列を含み、かつ前記CP1がインターフェロンγである;
前記PM1が、配列番号370~374からなる群から選択される配列を含み、かつ前記CP1がIL-12である;
前記PM1が、配列番号375~382、469~477及び478からなる群から選択される配列を含み、かつ前記CP1がIL-15である;
前記PM1が、配列番号383~468、469~478からなる群から選択される配列を含み、かつ前記CP1がIL-2である;または
前記PM1が、配列番号478及び479からなる群から選択される配列を含み、かつ前記CP1がIL-21である、項目1~6のいずれか1項またはいずれかの組み合わせであるACC。
8.前記PM2が、配列番号328、329、323及び331~369からなる群から選択される配列を含み、かつ前記CP2がインターフェロンである;
前記PM2が、配列番号328、329、323及び331~364からなる群から選択される配列を含み、かつ前記CP2がインターフェロンαである;
前記PM2が、配列番号331~360、362~364からなる群から選択される配列を含み、かつ前記CP2がインターフェロンβである;
前記PM2が、配列番号331~360、366~369からなる群から選択される配列を含み、かつ前記CP2がインターフェロンγである;
前記PM2が、配列番号370~374からなる群から選択される配列を含み、かつ前記CP2がIL-12である;
前記PM2が、配列番号375~382、469~477及び478からなる群から選択される配列を含み、かつ前記CP2がIL-15である;
前記PM2が、配列番号383~468、469~478からなる群から選択される配列を含み、かつ前記CP2がIL-2である;または
前記PM2が、配列番号478及び479からなる群から選択される配列を含み、かつ前記CP2がIL-21である、項目2~7のいずれか1項またはいずれかの組み合わせであるACC。
9.PM1、PM2またはPM1及びPM2が、配列番号323を含む、項目2~8のいずれか1項またはいずれかの組み合わせであるACC。
10.PM1、PM2またはPM1及びPM2が、配列番号331を含む、項目2~9のいずれか1項またはいずれかの組み合わせであるACC。
11.PM1、PM2またはPM1及びPM2が、配列番号332を含む、項目2~10のいずれか1項またはいずれかの組み合わせであるACC。
12.PM1とCP1との間に、15、16、17、18、19、20、21または22個のアミノ酸を含むマスク連結領域を含む、項目2~11のいずれか1項またはいずれかの組み合わせであるACC。
13.PM2とCP2との間に、15、16、17、18、19、20、21または22個のアミノ酸を含むマスク連結領域を含む、項目2~12のいずれか1項またはいずれかの組み合わせであるACC。
14.前記DD1及び前記DD2が、1対のFcドメイン;ヒトIL-15受容体のアルファ鎖(IL15Rα)からのスシ(sushi)ドメイン及び可溶性IL-15;バルナーゼ及びバルスター;PKA及びAKAP;変異RNaseIフラグメントベースのアダプタ/ドッキングタグモジュール;エピトープ及びsdAb;エピトープ及びscFv;タンパク質シンタキシン、シナプトタグミン、シナプトブレビン及びSNAP25の相互作用に基づくSNAREモジュール;抗原結合ドメイン及びエピトープからなる群から選択される1対である、項目1~13のいずれか1項またはいずれかの組み合わせであるACC。
15.前記DD1及び前記DD2が1対のFcドメインである、項目14に記載のACC。
16.前記1対のFcドメインが、1対のヒトFcドメインである、項目15に記載のACC。
17.前記ヒトFcドメインが、ヒトIgG1のFcドメイン、ヒトIgG2のFcドメイン、ヒトIgG3のFcドメインまたはヒトIgG4のFcドメインである、項目16に記載のACC。
18.前記ヒトFcドメインが、ヒトIgG4のFcドメインである、項目17に記載のACC。
19.前記ヒトFcドメインが、配列番号3と少なくとも80%同一である配列を含む、項目16に記載のACC。
20.前記ヒトFcドメインが、配列番号3と少なくとも90%同一である配列を含む、項目19に記載のACC。
21.前記ヒトFcドメインが配列番号3を含む、項目20に記載のACC。
22.前記DD1及び前記DD2が、それぞれ、配列番号318及び319を含む、項目14に記載のACC。
23.前記DD1及び前記DD2が同一である、項目1~21のいずれか1項またはいずれかの組み合わせであるACC。
24.前記DD1が抗原結合ドメインを含み、前記DD2が対応するエピトープを含む、項目14に記載のACC。
25.前記抗原結合ドメインが抗Hisタグ抗原結合ドメインであり、前記DD2がHisタグを含む、項目24に記載のACC。
26.前記抗原結合ドメインが、単鎖可変領域フラグメント(scFv)である、項目24に記載のACC。
27.前記抗原結合ドメインが、シングルドメイン抗体(sdAb)である、項目24に記載のACC。
28.前記DD1及び前記DD2の少なくとも一方が、非ポリペプチドポリマー及び小分子からなる群から選択される二量体化ドメイン置換基を含む、項目14に記載のACC。
29.前記DD1及び前記DD2が、互いに共有結合されている非ポリペプチドポリマーを含む、項目28に記載のACC。
30.前記非ポリペプチドポリマーが、硫黄含有ポリエチレングリコールであり、前記DD1及び前記DD2が、1個以上のジスルフィド結合を介して互いに共有結合されている、項目29に記載のACC。
31.前記DD1及び前記DD2の少なくとも一方が小分子を含む、項目28に記載のACC。
32.前記小分子がビオチンである、項目31に記載のACC。
33.前記DD1がビオチンを含み、前記DD2がアビジンを含む、項目32に記載のACC。
34.前記CP1及び前記CP2が成熟サイトカインである、項目1~33のいずれか1項またはいずれかの組み合わせであるACC。
35.前記CP1及び前記CP2がシグナルペプチドを含む、項目1~33のいずれか1項またはいずれかの組み合わせであるACC。
36.前記CP1及び前記CP2が同一である、項目1~35のいずれか1項またはいずれかの組み合わせであるACC。
37.前記CP1及び前記CP2が異なる、項目1~35のいずれか1項またはいずれかの組み合わせであるACC。
38.前記CP1及び/または前記CP2がインターフェロンである、項目1~35のいずれか1項またはいずれかの組み合わせであるACC。
39.前記CP1及び前記CP2がインターフェロンである、項目38に記載のACC。
40.前記CP1及び前記CP2が異なるインターフェロンである、項目38に記載のACC。
41.前記CP1及び前記CP2が同一のインターフェロンである、項目38に記載のACC。
42.前記インターフェロン(複数可)が、ヒト野生型成熟インターフェロンである、項目38~41のいずれか1項またはいずれかの組み合わせであるACC。
43.前記インターフェロン(複数可)が、インターフェロン-α、インターフェロン-β、インターフェロン-ω及びインターフェロン-τからなる群から選択される、項目38~42のいずれか1項またはいずれかの組み合わせであるACC。
44.前記インターフェロンがインターフェロン-αである、項目43に記載のACC。
45.前記インターフェロン(複数可)が、インターフェロンα-2a、インターフェロンα-2b及びインターフェロンα-n3からなる群から選択される、項目44に記載のACC。
46.前記インターフェロン(複数可)がインターフェロンα-2bである、項目45に記載のACC。
47.前記CP1及び/または前記CP2が、配列番号1と少なくとも80%同一である配列を含む、項目46に記載のACC。
48.前記CP1及び/または前記CP2が、配列番号1と少なくとも90%同一である配列を含む、項目47に記載のACC。
49.前記CP1及び/または前記CP2が、配列番号1の配列を含む、項目48に記載のACC。
50.前記インターフェロンがインターフェロンβである、項目43に記載のACC。
51.前記インターフェロンβが、インターフェロンβ-1a及びインターフェロンβ-1bからなる群から選択される、項目50に記載のACC。
52.前記CP1及び/または前記CP2が、IFabドメインを含む、項目1~51のいずれか1項またはいずれかの組み合わせであるACC。
53.前記CP1及び/または前記CP2が、インターロイキンを含む、項目1~38のいずれか1項またはいずれかの組み合わせであるACC。
54.前記インターロイキンが、IL-1α、IL-1β、IL-1RA、IL-18、IL-2、IL-4、IL-7、IL-9、IL-13、IL-15、IL-3、IL-5、IL-6、IL-11、IL-12、IL-10、IL-20、IL-21、IL-14、IL-16及びIL-17からなる群から選択される、項目53に記載のACC。
55.前記CM1及び/または前記CM2のそれぞれが、合計約3個のアミノ酸~約15個のアミノ酸を含む、項目1~54のいずれか1項またはいずれかの組み合わせであるACC。
56.前記CM1、前記CM2、前記CM3及び前記CM4の1個以上が、異なるプロテアーゼの基質を含む、項目1~55のいずれか1項またはいずれかの組み合わせであるACC。
57.前記CM1、前記CM2及び前記CM3が、同一のプロテアーゼの基質を含む、項目1~56のいずれか1項またはいずれかの組み合わせであるACC。
58.前記プロテアーゼ(複数可)が、ADAM8、ADAM9、ADAM10、ADAM12、ADAM15、ADAM17/TACE、ADAMDEC1、ADAMTS1、ADAMTS4、ADAMTS5、BACE、レニン、カテプシンD、カテプシンE、カスパーゼ1、カスパーゼ2、カスパーゼ3、カスパーゼ4、カスパーゼ5、カスパーゼ6、カスパーゼ7、カスパーゼ8、カスパーゼ9、カスパーゼ10、カスパーゼ14、カテプシンB、カテプシンC、カテプシンK、カテプシンL、カテプシンS、カテプシンV/L2、カテプシンX/Z/P、クルジパイン、レグマイン、オツベイン-2(Otubain-2)、KLK4、KLK5、KLK6、KLK7、KLK8、KLK10、KLK11、KLK13、KLK14、メプリン、ネプリライシン、PSMA、BMP-1、MMP-1、MMP-2、MMP-3、MMP-7、MMP-9、MMP-10、MMP-11、MMP-12、MMP-13、MMP-14、MMP-15、MMP-16、MMP-17、MMP-19、MMP-20、MMP-23、MMP-24、MMP-26、MMP-27、活性化タンパク質C、カテプシンA、カテプシンG、キマーゼ、FVIIa、FIXa、FXa、FXIa、FXIIa、エラスターゼ、グランザイムB、グアニジノベンゾアターゼ、HtrA1、ヒト好中球リアーゼ、ラクトフェリン、マラプシン(marapsin)、NS3/4A、PACE4、プラスミン、PSA、tPA、トロンビン、トリプターゼ、uPA、DESC1、DPP-4、FAP、ヘプシン、マトリプターゼ-2、MT-SP1/マトリプターゼ、TMPRSS2、TMPRSS3及びTMPRSS4からなる群から選択される、項目1~57のいずれか1項またはいずれかの組み合わせであるACC。
59.前記プロテアーゼ(複数可)が、uPA、レグマイン、MT-SP1、ADAM17、BMP-1、TMPRSS3、TMPRSS4、MMP-2、MMP-9、MMP-12、MMP-13、及びMMP-14からなる群から選択される、項目58に記載のACC。
60.前記CM1、前記CM2、前記CM3及び/または前記CM4が、LSGRSDNH(配列番号5)、TGRGPSWV(配列番号6)、PLTGRSGG(配列番号7)、TARGPSFK(配列番号8)、NTLSGRSENHSG(配列番号9)、NTLSGRSGNHGS(配列番号10)、TSTSGRSANPRG(配列番号11)、TSGRSANP(配列番号12)、VHMPLGFLGP(配列番号13)、AVGLLAPP(配列番号14)、AQNLLGMV(配列番号15)、QNQALRMA(配列番号16)、LAAPLGLL(配列番号17)、STFPFGMF(配列番号18)、ISSGLLSS(配列番号19)、PAGLWLDP(配列番号20)、VAGRSMRP(配列番号21)、VVPEGRRS(配列番号22)、ILPRSPAF(配列番号23)、MVLGRSLL(配列番号24)、QGRAITFI(配列番号25)、SPRSIMLA(配列番号26)、SMLRSMPL(配列番号27)、ISSGLLSGRSDNH(配列番号28)、AVGLLAPPGGLSGRSDNH(配列番号29)、ISSGLLSSGGSGGSLSGRSDNH(配列番号30)、LSGRSGNH(配列番号31)、SGRSANPRG(配列番号32)、LSGRSDDH(配列番号33)、LSGRSDIH(配列番号34)、LSGRSDQH(配列番号35)、LSGRSDTH(配列番号36)、LSGRSDYH(配列番号37)、LSGRSDNP(配列番号38)、LSGRSANP(配列番号39)、LSGRSANI(配列番号40)、LSGRSDNI(配列番号41)、MIAPVAYR(配列番号42)、RPSPMWAY(配列番号43)、WATPRPMR(配列番号44)、FRLLDWQW(配列番号45)、ISSGL(配列番号46)、ISSGLLS(配列番号47)、ISSGLL(配列番号48)、ISSGLLSGRSANPRG(配列番号49)、AVGLLAPPTSGRSANPRG(配列番号50)、AVGLLAPPSGRSANPRG(配列番号51)、ISSGLLSGRSDDH(配列番号52)、ISSGLLSGRSDIH(配列番号53)、ISSGLLSGRSDQH(配列番号54)、ISSGLLSGRSDTH(配列番号55)、ISSGLLSGRSDYH(配列番号56)、ISSGLLSGRSDNP(配列番号57)、ISSGLLSGRSANP(配列番号58)、ISSGLLSGRSANI(配列番号59)、AVGLLAPPGGLSGRSDDH(配列番号60)、AVGLLAPPGGLSGRSDIH(配列番号61)、AVGLLAPPGGLSGRSDQH(配列番号62)、AVGLLAPPGGLSGRSDTH(配列番号63)、AVGLLAPPGGLSGRSDYH(配列番号64)、AVGLLAPPGGLSGRSDNP(配列番号65)、AVGLLAPPGGLSGRSANP(配列番号66)、AVGLLAPPGGLSGRSANI(配列番号67)、ISSGLLSGRSDNI(配列番号68)、AVGLLAPPGGLSGRSDNI(配列番号69)、GLSGRSDNHGGAVGLLAPP(配列番号70)、GLSGRSDNHGGVHMPLGFLGP(配列番号71)、LSGRSDNHGGVHMPLGFLGP(配列番号72)、ISSGLSS(配列番号73)、PVGYTSSL(配列番号74)、DWLYWPGI(配列番号75)、LKAAPRWA(配列番号76)、GPSHLVLT(配列番号77)、LPGGLSPW(配列番号78)、MGLFSEAG(配列番号79)、SPLPLRVP(配列番号80)、RMHLRSLG(配列番号81)、LLAPSHRA(配列番号82)、GPRSFGL(配列番号83)、GPRSFG(配列番号84)、SARGPSRW(配列番号85)、GGWHTGRN(配列番号86)、HTGRSGAL(配列番号87)、AARGPAIH(配列番号88)、RGPAFNPM(配列番号89)、SSRGPAYL(配列番号90)、RGPATPIM(配列番号91)、RGPA(配列番号92)、GGQPSGMWGW(配列番号93)、FPRPLGITGL(配列番号94)、SPLTGRSG(配列番号95)、SAGFSLPA(配列番号96)、LAPLGLQRR(配列番号97)、SGGPLGVR(配列番号98)、PLGL(配列番号99)、及びSGRSDNI(配列番号100)からなる群から選択される配列を含む、項目1~57のいずれか1項またはいずれかの組み合わせであるACC。
61.前記CM1、前記CM2、前記CM3及び/または前記CM4が、ISSGLLSGRSDNH(配列番号28)、LSGRSDDH(配列番号33)、ISSGLLSGRSDQH(配列番号54)、SGRSDNI(配列番号100)、及びISSGLLSGRSDNI(配列番号68)からなる群から選択される配列を含む、項目60に記載のACC。
62.前記プロテアーゼ(複数可)が、対象の腫瘍によって産生される、項目1~61のいずれか1項またはいずれかの組み合わせであるACC。
63.前記対象が、がんを有すると診断または特定されている、項目62に記載のACC。
64.前記CP1及び前記CM1が、前記第1のモノマー構成体において、互いに直接的に隣接する、項目1~63のいずれか1項またはいずれかの組み合わせであるACC。
65.前記CM1及び前記DD1が、前記第1のモノマー構成体において、互いに直接的に隣接する、項目1~64のいずれか1項またはいずれかの組み合わせであるACC。
66.前記CP2及び前記CM2が、前記第2のモノマー構成体において、互いに直接的に隣接する、項目1~65のいずれか1項またはいずれかの組み合わせであるACC。
67.前記CM2及び前記DD2が、前記第2のモノマー構成体において、互いに直接的に隣接する、項目1~66のいずれか1項またはいずれかの組み合わせであるACC。
68.前記第1のモノマー構成体が、少なくとも1個のリンカーを含む、項目1~63のいずれか1項またはいずれかの組み合わせであるACC。
69.前記少なくとも1個のリンカーが、前記PM1と前記CM3との間に配置されたリンカーL1及び/または前記CM3と前記CP1との間に配置されたリンカーL2である、項目68に記載のACC。
70.前記第2のモノマー構成体が、少なくとも1個のリンカーを含む、項目68に記載のACC。
71.前記少なくとも1個のリンカーが、前記PM2と前記CM4との間に配置されたリンカーL3及び/または前記CM4と前記CP2との間に配置されたリンカーL4である、項目70に記載のACC。
72.前記第1のモノマー構成体がリンカーL1を含み、前記第2のモノマー構成体がリンカーL3を含む、項目71に記載のACC。
73.L1及びL3が同一である、項目72に記載のACC。
74.前記第1のモノマー構成体がリンカーL2を含み、前記第2のモノマー構成体がリンカーL4を含む、項目71に記載のACC。
75.L2及びL4が同一である、項目74に記載のACC。
76.各リンカーが、1個のアミノ酸~約15個のアミノ酸の全長を有する、項目68~75のいずれか1項またはいずれかの組み合わせであるACC。
77.各リンカーが、少なくとも5個のアミノ酸の全長を有する、項目76に記載のACC。
78.前記第1のモノマー構成体が、少なくとも1個のリンカーを含み、各リンカーは独立して、GSSGGSGGSGG(配列番号210);GGGS(配列番号2);GGGSGGGS(配列番号211);GGGSGGGSGGGS(配列番号212);GGGGSGGGGSGGGGS(配列番号213);GGGGSGGGGSGGGGSGGGGSGGGGS(配列番号214);GGGGSGGGGS(配列番号215);GGGGS(配列番号216);GS;GGGGSGS(配列番号217);GGGGSGGGGSGGGGSGS(配列番号218);GGSLDPKGGGGS(配列番号219);PKSCDKTHTCPPCPAPELLG(配列番号220);SKYGPPCPPCPAPEFLG(配列番号221);GKSSGSGSESKS(配列番号222);GSTSGSGKSSEGKG(配列番号223);GSTSGSGKSSEGSGSTKG(配列番号224);GSTSGSGKPGSGEGSTKG(配列番号225);GSTSGSGKPGSSEGST(配列番号226);(GS)n、(GGS)n、(GSGGS)n(配列番号227)、(GGGS)n(配列番号228)、(GGGGS)n(配列番号216)、各nは少なくとも1である整数である;GGSG(配列番号229);GGSGG(配列番号230);GSGSG(配列番号231;GSGGG(配列番号232);GGGSG(配列番号233);GSSSG(配列番号234);GGGGSGGGGSGGGGS(配列番号213);GGGGSGGGGSGGGGSGGGGS(配列番号214);GSTSGSGKPGSSEGST(配列番号226);SGGG(配列番号327);及びSGGGG(配列番号492)からなる群から選択される、項目68に記載のACC。
79.前記リンカーが、GGGS(配列番号2)の配列を含む、項目78に記載のACC。
80.前記第1のモノマー構成体が、N末端からC末端方向で、前記PM1、前記CM3、前記CP1、前記CM1及び前記DD1を含む、項目1~79のいずれか1項またはいずれかの組み合わせであるACC。
81.前記第1のポリペプチドが、C末端からN末端方向で、前記PM1、前記CM3、前記CP1、前記CM1及び前記DD1を含む、項目1~79のいずれか1項またはいずれかの組み合わせであるACC。
82.前記第2のポリペプチドが、N末端からC末端方向で、前記CP2、前記CM2及び前記DD2を含む、項目1~81のいずれか1項またはいずれかの組み合わせであるACC。
83.前記第2のポリペプチドが、C末端からN末端方向で、前記CP2、前記CM2及び前記DD2を含む、項目1~82のいずれか1項またはいずれかの組み合わせであるACC。
84.前記第1のモノマー構成体及び前記第2のモノマー構成体が同一である、項目1~36、38、39、または41~83のいずれか1項またはいずれかの組み合わせであるACC。
85.前記第1のモノマー構成体が、N末端からC末端方向で、前記PM1、任意選択的リンカー、前記CM3、任意選択的リンカー、前記CP1、前記CM1及び前記DD1を含み、前記CP1及び前記CM1が互いに直接的に隣接し、前記CM1及び前記DD1が互いに直接的に隣接し、前記CM1が10個以下のアミノ酸のペプチドであり、前記第2のモノマー構成体が前記第1のモノマー構成体と同一であり、前記第1のモノマー構成体及び前記第2のモノマー構成体が、少なくとも2個のジスルフィド結合を介して、互いに共有結合されている、項目1~79のいずれか1項またはいずれかの組み合わせであるACC。
86.前記DD1及び前記DD2が、それぞれ、EUナンバリングに準拠して番号を付けたとき、システイン216でN末端を有するヒトFcドメインである、項目85に記載のACC。
87.前記CM1が、7個以下のアミノ酸のペプチドである、項目85または86に記載のACC。
88.前記CP1及び前記CP2が、配列番号1と少なくとも90%同一であるアミノ酸配列を含む、項目85~87のいずれか1項またはいずれかの組み合わせであるACC。
89.少なくとも1つのCP1及び/またはCP2の活性の対照レベルと比較して、CP1及び/またはCP2の少なくとも1つの低減した活性レベルを有することを特徴とする、項目1~88のいずれか1項またはいずれかの組み合わせであるACC。
90.前記少なくとも1つの前記CP1及び前記CP2活性が、リンパ腫細胞の増殖レベルである、項目89に記載のACC。
91.前記少なくとも1つの前記CP1及び前記CP2活性が、リンパ腫細胞における、JAK/STAT/ISGF3経路の活性化レベルである、項目89に記載のACC。
92.前記少なくとも1つの活性が、リンパ腫細胞における、SEAPの産生レベルである、項目89に記載のACC。
93.前記少なくとも1つの前記CP1及び/または前記CP2活性が、前記対照のレベルと比較して、少なくとも2倍低いことを特徴とする、項目89に記載のACC。
94.前記少なくとも1つの前記CP1及び/または前記CP2活性が、前記対照のレベルと比較して、少なくとも5倍低いことを特徴とする、項目93に記載のACC。
95.前記少なくとも1つの前記CP1及び/または前記CP2活性が、前記対照のレベルと比較して、少なくとも10倍低いことを特徴とする、項目94に記載のACC。
96.前記少なくとも1つの前記CP1及び/または前記CP2活性が、前記対照のレベルと比較して、少なくとも500倍低いことを特徴とする、項目95に記載のACC。
97.前記少なくとも1つの前記CP1及び/または前記CP2活性の前記対照レベルが、前記ACCを前記プロテアーゼ(複数可)に曝露した後の、前記ACCの前記CP1及び/または前記CP2の活性である、項目89~95のいずれか1項またはいずれかの組み合わせであるACC。
98.前記少なくとも1つの前記CP1及び/または前記CP2活性の前記対照レベルが、対応する野生型成熟サイトカインの、対応する前記CP1及び/または前記CP2活性である、項目89~97のいずれか1項またはいずれかの組み合わせであるACC。
99.前記ACCが、前記プロテアーゼ(複数可)への曝露後に切断産物を生成することを特徴とし、前記切断産物が、前記少なくとも1つの前記CP1及び/または前記CP2の活性を含む、項目89~98のいずれか1項またはいずれかの組み合わせであるACC。
100.前記少なくとも1つの前記CP1及び/または前記CP2の活性が、抗増殖活性である、項目99に記載のACC。
101.前記対照レベルがEC50値であり、EC50(対照レベル)に対するEC50(切断産物)の比率が、約10未満、または約9未満、または約8未満、または約7未満、または約6未満、または約5未満、または約4未満、または約3未満、または約2未満、または約1.5未満、または約1.0未満である、項目100に記載のACC。
102.前記第1のモノマー構成体は、前記CP1及び前記DD1が、18個以下のアミノ酸の連結領域によって連結され、前記18個以下のアミノ酸の連結領域が前記CM3を含有することを特徴とする、項目1~101のいずれか1項またはいずれかの組み合わせであるACC。
103.前記第2のモノマー構成体は、前記CP2及び前記DD2が、18個以下のアミノ酸の連結領域によって連結され、前記18個以下のアミノ酸の連結領域が前記CM2を含有することを特徴とする、項目1~102のいずれか1項またはいずれかの組み合わせであるACC。
104.前記PM1が、50個未満のアミノ酸を含む、項目1~103のいずれか1項またはいずれかの組み合わせであるACC。
105.前記PM2が、50個未満のアミノ酸を含む、項目2~104のいずれか1項またはいずれかの組み合わせであるACC。
106.前記PM1及び前記PM2のそれぞれが、19個未満のアミノ酸である、項目105に記載のACC。
107.前記PM1が潜在型関連ペプチドではなく、かつ前記PM2が潜在型関連ペプチドではない、項目1~103のいずれか1項またはいずれかの組み合わせであるACC。
108.前記PM1がサイトカインの受容体ではなく、前記PM2がサイトカインの受容体ではない、及び/またはサイトカインの受容体と少なくとも85%同一であるアミノ酸配列を有しない、項目1~103のいずれか1項またはいずれかの組み合わせであるACC。
109.前記PM1がサイトカインの受容体のフラグメントではなく、及び/またはサイトカインの受容体と少なくとも85%同一であるアミノ酸配列を有しない、項目1~103のいずれか1項またはいずれかの組み合わせであるACC。
110.前記PM2がサイトカインの受容体のフラグメントではない、項目1~103及び109のいずれか1項またはいずれかの組み合わせであるACC。
111.前記PM1がアルブミンではなく、かつ前記PM2がアルブミンではない、項目1~103のいずれか1項またはいずれかの組み合わせであるACC。
112.項目1~111のいずれか1項またはいずれかの組み合わせであるACCを含む、組成物。
113.薬学的組成物である、項目112に記載の組成物。
114.項目112または113の組成物の、少なくとも1回の用量を含む、容器、バイアル、シリンジ、注射ペンまたはキット。
115.治療を必要とする対象の治療方法であって、治療有効量の、項目1~96のいずれか1項のACC、または項目112もしくは113の組成物を、前記対象に投与することを含む、前記方法。
116.前記対象が、がんを有すると特定または診断されている、項目115に記載の方法。
117.前記がんがリンパ腫である、項目116に記載の方法。
118.前記リンパ腫が、バーキットリンパ腫である、項目117に記載の方法。
119.項目1~111のいずれか1項またはいずれかの組み合わせであるACCの前記CP1及び前記CM1を含むポリペプチドをコードする核酸。
120.前記ポリペプチドが、項目1~21または項目28~111のいずれか1項またはいずれかの組み合わせのDD1をさらに含む、項目109に記載の核酸。
121.項目1~111のいずれか1項またはいずれかの組み合わせであるACCの前記CP2及び前記CM2を含むポリペプチドをコードする核酸。
122.前記ポリペプチドが、項目1~21または項目28~111のいずれか1項またはいずれかの組み合わせのDD2をさらに含む、項目111に記載の核酸。
123.項目119~122のいずれか1項またはいずれかの組み合わせの核酸を含む、ベクター。
124.発現ベクターである、項目123に記載のベクター。
125.項目119~122のいずれか1項もしくはいずれかの組み合わせの核酸、または項目123もしくは124のベクターを含む、細胞。
126.項目1~111のいずれか1項またはいずれかの組み合わせの、第1のモノマー構成体の前記CP1及び前記CM1を含むポリペプチドと、第2のモノマー構成体の前記CP2及び前記CM2を含むポリペプチドと、を一緒になってコードする1対の核酸。
127.項目126の1対の核酸を一緒になって含む、1対のベクター。
128.1対の発現ベクターである、項目127に記載の1対のベクター。
129.項目126の1対の核酸、または項目127もしくは128の1対のベクターを含む、細胞。
130.ACCを作製する方法であって、
a.項目125または129の細胞を、液体培地中で、前記ACCを作製するのに十分な条件下にて培養することと、
b.前記細胞または前記液体培地から前記ACCを回収することと、
を含む、前記方法。
131.前記細胞または前記液体培地から回収した前記ACCを単離することをさらに含む、項目130に記載の方法。
132.単離した前記ACCを薬学的組成物に調製することをさらに含む、項目131に記載の方法。
133.項目130に記載の方法によって作製されるACC。
134.項目133に記載のACCを含む組成物。
135.薬学的組成物である、項目134に記載の組成物。
136.項目134または135に記載の組成物の、少なくとも1回の用量を含む、容器、バイアル、シリンジ、注射ペンまたはキット。
137.前記少なくとも1つの前記CP1及び前記CP2活性が、表面プラズモン共鳴を使用して決定される、その同族の受容体に対する前記CP1及び/または前記CP2の結合親和性である、項目89~101のいずれか1項またはいずれかの組み合わせであるACC。
138.第1のモノマー構成体及び第2のモノマー構成体を含む活性化可能サイトカイン構成体(ACC)であって、
(a)前記第1のモノマー構成体が、第1のペプチドマスク(PM1)と、第1の成熟サイトカインタンパク質(CP1)と、第1の及び第3の開裂可能部分(CM1及びCM3)と、第1の二量体化ドメイン(DD1)と、を含むポリペプチドであり、
(b)前記第2のモノマー構成体が、第2のペプチドマスク(PM2)と、第2の成熟サイトカインタンパク質(CP2)と、第2の及び第4の開裂可能部分(CM2及びCM4)と、第2の二量体化ドメイン(DD2)と、を含むポリペプチドであり、
(c)前記第1のモノマー構成体が、N末端からC末端の方向で、前記PM1、前記CM3、前記CP1、前記CM1及び前記DD1を含み、さらに、
(i)前記PM1は20個以下のアミノ酸を含み、かつ前記CP1に結合し、
(ii)前記CM1及び前記DD1は互いに直接的に隣接し、
(iii)前記CP1及び前記CM1は互いに直接的に隣接し、
(iv)前記CM1は12個以下のアミノ酸を含み、
(v)前記CM1及び前記CM3はそれぞれプロテアーゼの基質として機能し、
(vi)前記CP1は成熟インターフェロンであり、
(d)さらに、
(i)前記第2のモノマー構成体は、前記第1のモノマー構成体と同一であり、
(ii)前記DD1及び前記DD2は、1対のヒトIgGのFcドメインであり、
(iii)前記DD1及び前記DD2が、少なくとも1個のジスルフィド結合を介して互いに結合し、それによって前記第1のモノマー構成体及び前記第2のモノマー構成体のホモ二量体を形成し、
(e)対応する野生型インターフェロンまたは対応するペグ化インターフェロンと比較して、インターフェロン活性の低減したレベルを有することを特徴とする、
前記活性化可能サイトカイン構成体(ACC)。
139.前記CP1が成熟インターフェロン-αであり、前記PM1が配列番号323と少なくとも85%同一である配列を含む、項目138に記載のACC。
140.前記CM1及び前記CM3が、それぞれ独立して、ウロキナーゼ(uPa)及び/またはマトリックスメタロプロテイナーゼ(MMP)の基質として機能する、項目138または139に記載のACC。
141.前記CM1及び前記CM3が、それぞれ独立して、ウロキナーゼ(uPa)及び/またはMMP-14の基質として機能する、項目140に記載のACC。
142.前記成熟インターフェロンが、成熟ヒトインターフェロンαである、項目138~141のいずれか1項またはいずれかの組み合わせであるACC。
143.前記成熟インターフェロンαが、成熟インターフェロンα-2bである、項目138~142のいずれか1項またはいずれかの組み合わせであるACC。
144.前記成熟インターフェロンαが、野生型成熟インターフェロンα-2bのトランケート形態である、項目138~143のいずれか1項またはいずれかの組み合わせであるACC。
145.前記成熟インターフェロンが、配列番号1と少なくとも95%同一である配列を含む、項目138~144のいずれか1項またはいずれかの組み合わせであるACC。
146.前記成熟インターフェロンが、配列番号1の配列を含む、項目138~145のいずれか1項またはいずれかの組み合わせであるACC。
147.前記CM1及び前記CM3がそれぞれ、8個以下のアミノ酸を含む、項目138~146のいずれか1項またはいずれかの組み合わせであるACC。
148.前記CM1及び前記CM3が同一である、項目138~147のいずれか1項またはいずれかの組み合わせであるACC。
149.前記CM1及び前記CM3がそれぞれ、配列番号41と少なくとも85%同一である配列を含む、項目138~148のいずれか1項またはいずれかの組み合わせであるACC。
150.前記CM1及び前記CM3がそれぞれ、配列番号41、配列番号68及び配列番号100からなる群から選択される配列を含む、項目138~148のいずれか1項またはいずれかの組み合わせであるACC。
151.前記DD1及び前記DD2が、1対のヒトIgG4のFcドメインである、項目138~150のいずれか1項またはいずれかの組み合わせであるACC。
152.前記DD1及び前記DD2が、EUナンバリングによって番号を付けたとき、システイン226のN末端側でトランケートされた、1対のヒトIgG4のFcドメインである、項目151に記載のACC。
153.前記ヒトIgG4のFcドメインが、EUナンバリングによって番号を付けたとき、S228Pの変異を含む、項目151または152に記載のACC。
154.前記DD1及び前記DD2がそれぞれ、配列番号3と少なくとも95%同一である配列を含む、項目138~153のいずれか1項またはいずれかの組み合わせであるACC。
155.前記DD1及び前記DD2がそれぞれ、配列番号3の配列を含む、項目138~154のいずれか1項またはいずれかの組み合わせであるACC。
156.前記第1のモノマー構成体及び前記第2のモノマー構成体が、少なくとも2個のジスルフィド結合を介して互いに共有結合している、項目138~155のいずれか1項またはいずれかの組み合わせであるACC。
157.前記第1のモノマー構成体及び前記第2のモノマー構成体が、少なくとも3個のジスルフィド結合を介して互いに共有結合している、項目156に記載のACC。
158.前記第1のモノマー構成体が、前記N末端において第1のシグナル配列をさらに含み、前記第2のモノマー構成体が、前記N末端において第2のシグナル配列をさらに含む、項目138~157のいずれか1項またはいずれかの組み合わせであるACC。
159.前記第1のシグナル配列及び前記第2のシグナル配列がそれぞれ、配列番号244と少なくとも95%同一である配列を含む、項目158に記載のACC。
160.前記第1のシグナル配列及び前記第2のシグナル配列がそれぞれ、配列番号244の配列を含む、項目159に記載のACC。
161.前記第1のモノマー構成体が、前記第1のシグナル配列と前記PM1との間に置かれる第1のスペーサーをさらに含み、前記第2のモノマー構成体が、前記第2のシグナル配列と前記PM2との間に置かれる第2のスペーサーをさらに含む、項目158~160のいずれか1項またはいずれかの組み合わせであるACC。
162.前記第1のスペーサー及び前記第2のスペーサーがそれぞれ、配列番号256と少なくとも80%同一である配列を含む、項目161に記載のACC。
163.前記第1のスペーサー及び前記第2のスペーサーがそれぞれ、配列番号256の配列を含む、項目162に記載のACC。
164.前記PM1と前記CM3との間のリンカーL1、及び/または前記CM3と前記CP1との間のリンカーL2をさらに含み、前記L1及び前記L2が、それぞれ独立して、配列番号27(n=1)と少なくとも80%同一である配列、配列番号324と少なくとも80%同一である配列を含む、または存在しない、項目138~163のいずれか1項またはいずれかの組み合わせであるACC。
165.前記L1が配列番号27(n=1)の配列を含み、前記L2が配列番号324の配列を含む、項目164に記載のACC。
166.12個以下のアミノ酸を含む連結領域を含む、項目138~165のいずれか1項またはいずれかの組み合わせであるACC。
167.前記連結領域が、7~12個のアミノ酸を含む、項目166に記載のACC。
168.前記連結領域が、7個のアミノ酸を含む、項目166に記載のACC。
169.野生型インターフェロンαと比較して、インターフェロンα活性の少なくとも2000倍の低減を特徴とする、項目138~168のいずれか1項またはいずれかの組み合わせであるACC。
170.野生型インターフェロンαと比較して、インターフェロンα活性の少なくとも4000倍の低減を特徴とする、項目169に記載のACC。
171.野生型インターフェロンαと比較して、インターフェロンα活性の少なくとも5000倍の低減を特徴とする、項目170に記載のACC。
172.ペグ化インターフェロンαと比較して、インターフェロンα活性の少なくとも2000倍の低減を特徴とする、項目138~168のいずれか1項またはいずれかの組み合わせであるACC。
173.前記インターフェロン活性の低減が、リンパ腫細胞の抗増殖アッセイにおいて、前記ACCのEC50を、前記野生型インターフェロンまたは前記ペグ化インターフェロンのEC50と比較することによって決定される、項目138~172のいずれか1項またはいずれかの組み合わせであるACC。
174.前記インターフェロン活性の低減が、インターフェロン反応性HEK293細胞中の、分泌型胚性アルカリフォスファターゼ産生誘発のアッセイにおいて、前記ACCのEC50を、前記野生型インターフェロンまたは前記ペグ化インターフェロンのEC50と比較することによって決定される、項目138~173のいずれか1項またはいずれかの組み合わせであるACC。
175.CM1及びCM3が基質として機能する前記プロテアーゼ(複数可)への曝露後に、切断産物を生成し、前記切断産物に対する、前記対応する野生型インターフェロンの前記インターフェロン活性の比率が約2未満であることをさらに特徴とする、項目138~174のいずれか1項に記載のACC。
176.前記切断産物のEC50が、前記対応する野生型インターフェロンのEC50とほぼ同一である、項目175に記載のACC。
177.前記第1のモノマー構成体及び前記第2のモノマー構成体がそれぞれ、配列番号321と少なくとも95%同一である配列を含む、または前記第1のモノマー構成体及び前記第2のモノマー構成体のそれぞれが、配列番号321の配列を含む、もしくは配列番号321と同一であり、前記ACCが、野生型インターフェロンα-2bと比較して、インターフェロン活性の少なくとも1000倍の低減を特徴とし、前記ACCが、uPAへの曝露後に、切断産物を生成することをさらに特徴とし、前記切断産物が、野生型インターフェロンα-2bとほぼ同一のインターフェロン活性を有し、インターフェロン活性が、リンパ腫細胞の抗増殖アッセイにおいて、またはインターフェロン反応性HEK293細胞中の、分泌型胚性アルカリフォスファターゼ産生誘発アッセイにおいて測定される、項目138に記載のACC。
178.第1のモノマー構成体及び第2のモノマー構成体を含む活性化可能サイトカイン構成体(ACC)であって、
(a)前記第1のモノマー構成体が、第1のペプチドマスク(PM1)と、第1の成熟サイトカインタンパク質(CP1)と、第1の及び第3の開裂可能部分(CM1及びCM3)と、第1の二量体化ドメイン(DD1)と、を含み、
(b)前記第2のモノマー構成体が、第2のペプチドマスク(PM2)と、第2の成熟サイトカインタンパク質(CP2)と、第2の及び第4の開裂可能部分(CM2及びCM4)と、第2の二量体化ドメイン(DD2)と、を含むポリペプチドであり、
(c)前記第1のモノマー構成体が、N末端からC末端の方向で、前記PM1、前記CM3、前記CP1、前記CM1及び前記DD1を含むポリペプチドであり、さらに、
(i)前記PM1は配列番号323と少なくとも85%同一である配列を含み、
(ii)前記CM1及び前記DD1は互いに直接的に隣接し、
(iii)前記CM1は配列番号41と少なくとも85%同一である配列を含み、
(iv)前記CP1は配列番号1と少なくとも85%同一である配列を含み、
(d)さらに、
(i)前記第2のモノマー構成体は、前記第1のモノマー構成体と同一であり、
(ii)前記DD1及び前記DD2は、1対のヒトIgG4のFcドメインであり、
(e)前記DD1及び前記DD2が、少なくとも1個のジスルフィド結合を介して互いに共有結合し、それによって前記第1のモノマー構成体及び前記第2のモノマー構成体のホモ二量体を形成し、
(f)ペグ化インターフェロンα-2bのインターフェロンα活性と比較して、インターフェロンα活性の低減したレベルを有することを特徴とする、
前記活性化可能サイトカイン構成体(ACC)。
179.前記PM2が、配列番号323、331または332の1つと、少なくとも85%、90%または95%同一である配列を含む、項目178に記載のACC。
180.前記第1のモノマー構成体及び前記第2のモノマー構成体がそれぞれ、配列番号321と少なくとも95%同一である配列を含む、または前記第1のモノマー構成体及び前記第2のモノマー構成体のそれぞれが、配列番号321の配列を含む、もしくは配列番号321と同一であり、前記ACCが、野生型インターフェロンα-2bまたはペグ化インターフェロンα-2bのいずれかと比較して、インビボでより低い毒性を示す、項目138に記載のACC。
181.項目138~180のいずれか1項またはいずれかの組み合わせであるACCを含む、組成物。
182.薬学的組成物である、項目181に記載の組成物。
183.項目181または182に記載の組成物の、少なくとも1回の用量を含む、容器、バイアル、シリンジ、注射ペンまたはキット。
184.治療を必要とする対象の治療方法であって、治療有効量の、項目138~179のいずれか1項もしくはいずれかの組み合わせであるACC、または項目181もしくは182の組成物を、前記対象に投与することを含む、前記方法。
185.前記対象が、がんを有すると特定または診断されている、項目184に記載の方法。
186.項目138~179のいずれか1項またはいずれかの組み合わせであるACCの、前記第1のモノマーを含むポリペプチドをコードする核酸。
187.項目186に記載の核酸を含むベクター。
188.発現ベクターである、項目187に記載のベクター。
189.項目186の核酸、または項目187もしくは188のベクターを含む、哺乳動物細胞。
190.HEK293細胞またはCHO細胞である、項目189に記載の哺乳動物細胞。
191.項目189または190の哺乳動物細胞中に前記ACCを発現させることと、発現された前記ACCを精製することと、を含む、ACCを製造する方法。
192.前記CM1及び前記CM3がそれぞれ、腫瘍組織中に過剰発現するプロテアーゼの基質として機能する、項目138~180のいずれか1項またはいずれかの組み合わせであるACC。
193.前記PM1、前記PM2または前記PM1及び前記PM2が、配列番号323を含む、先行項目のいずれか1項またはいずれかの組み合わせであるACC。
194.前記PM1、前記PM2または前記PM1及び前記PM2が、配列番号331を含む、先行項目のいずれか1項またはいずれかの組み合わせであるACC。
195.前記PM1、前記PM2または前記PM1及び前記PM2が、配列番号332を含む、先行項目のいずれか1項またはいずれかの組み合わせであるACC。
196.前記CP1及び前記DD1が、15個以下のアミノ酸の連結領域によって連結され、前記15個以下のアミノ酸の連結領域が前記CM3を含有する、先行項目のいずれか1項またはいずれかの組み合わせであるACC。
197.前記第2のモノマー構成体は、前記CP2及び前記DD2が15個以下のアミノ酸の連結領域によって連結され、前記15個以下のアミノ酸の連結領域が前記CM2を含有することを特徴とする、先行項目のいずれか1項またはいずれかの組み合わせであるACC。
198.前記PM1、前記PM2、または前記PM1及び前記PM2が、潜在型関連ペプチドではない、先行項目のいずれか1項またはいずれかの組み合わせであるACC。
199.前記PM1、前記PM2、または前記PM1及び前記PM2が、サイトカインではない、先行項目のいずれか1項またはいずれかの組み合わせであるACC。
200.前記PM1、前記PM2、または前記PM1及び前記PM2がサイトカインの受容体ではなく、及び/またはサイトカインの受容体と少なくとも85%同一のアミノ酸配列を有しない、先行項目のいずれか1項またはいずれかの組み合わせであるACC。
201.前記PM1、前記PM2、または前記PM1及び前記PM2が、サイトカインの受容体のフラグメントではない、先行項目のいずれか1項またはいずれかの組み合わせであるACC。
202.前記PM1、前記PM2、または前記PM1及び前記PM2が、アルブミンではない、先行項目のいずれか1項またはいずれかの組み合わせであるACC。
203.前記PM1、前記PM2、または前記PM1及び前記PM2が、50、45、40、35、30、25、20、15または10個未満のアミノ酸である、先行項目のいずれか1項またはいずれかの組み合わせであるACC。
204.前記ACCが、以下の特性:
(i)N末端からC末端方向に、PM1-CM3-CP1-CM1-DD1及びCP2-CM2-DD2を含み、前記DD1及び前記DD2は二量体化される構造的配置;
(ii)N末端からC末端方向に、PM1-CM3-CP1-CM1-DD1及びPM2-CM4-CP2-CM2-DD2を含み、前記DD1及び前記DD2は二量体化される構造的配置;
(iii)前記PM1及び前記PM2のそれぞれが、40個未満のアミノ酸である;
(iv)前記PM1及び前記PM2のそれぞれが、前記CP1及び前記CP2の受容体ではない;
(v)前記PM1及び前記PM2のそれぞれが、サイトカインの受容体と少なくとも85%同一であるアミノ酸配列を有しない;
(vi)前記PM1及び前記PM2のそれぞれが、前記CP1及び前記CP2の受容体のフラグメントではない;
(vii)前記PM1及び前記PM2のそれぞれが、13~49個のアミノ酸である;
(viii)前記第1のモノマー構成体は、前記CP1及び前記DD1が18個以下のアミノ酸の連結領域によって連結され、前記18個以下のアミノ酸の連結領域が前記CM3を含有することを特徴とする;
(ix)前記ACCがN-PM-CM1-CP-CM2-DDCの方向性を有する場合、前記ACCのN末端から前記サイトカインのN-末端アミノ酸までのアミノ酸の全体スパンは、17~71個のアミノ酸の長さであり、前記ACCがN-DD-CM1-CP-CM2-PM-Cの方向性を有する場合、前記ACCのC末端から前記サイトカインのC末端アミノ酸までのアミノ酸の全体スパンは、17~71個のアミノ酸の長さである;及び/または
(x)前記第2のモノマー構成体は、前記CP2及び前記DD2が18個以下のアミノ酸の連結領域によって連結され、前記18個以下のアミノ酸の連結領域が前記CM2を含有することを特徴とする;
の少なくとも1つを有することを特徴とする、先行項目のいずれか1項またはいずれかの組み合わせであるACC。
205.前記第1のモノマー構成体が、1個のみのペプチドマスクを有する、先行項目のいずれか1項またはいずれかの組み合わせであるACC。
206.前記第2のモノマー構成体が、1個のみのペプチドマスクを有する、先行項目のいずれか1項またはいずれかの組み合わせであるACC。
207.前記第1のモノマー構成体が1個のみのペプチドマスクを有し、かつ前記第2のモノマー構成体が1個のみのペプチドマスクを有する、先行項目のいずれか1項またはいずれかの組み合わせであるACC。
208.先行項目のいずれか1項またはいずれかの組み合わせであるACCを投与することを含む、IP-10放出を弱めることをそれを必要とする対象において行う方法。
本発明を以下の実施例にさらに記載するが、これらは特許請求の範囲に記載された本発明の範囲を限定するものではない。
実施例1:サイトカイン構成体例のインビトロ特性評価
活性化可能サイトカイン構成体ProC440を、組み換え法によって作製した。ProC440の第1のモノマー構成体及び第2のモノマー構成体は同一であり、それぞれが配列番号316のアミノ酸配列、及びそのN末端におけるシグナル配列を有するポリペプチドであった。第1のモノマー構成体及び第2のモノマー構成体のそれぞれは、N末端からC末端で、シグナル配列(例えば、配列番号244)、ヒトインターフェロンα-2b(配列番号1)に相当する成熟サイトカインタンパク質、配列番号100のアミノ酸配列を有する開裂可能部分、及びCys226(EUナンバリングに準拠する)までトランケートされ、S228Pの変異を含有するヒトIgG4のFc(配列番号3)に相当する、二量体化ドメインを含む。
宿主細胞を、配列番号316の配列を有するポリヌクレオチドで形質転換し、その後、得られた組み換え宿主細胞を培養することによって、ポリペプチドを調製した。得られた発現ポリペプチドの二量体化によって、サイトカイン構成体ProC440が産生された。
ProC440の活性を、IFN反応性HEK293細胞及びDaudi細胞を使用して、インビトロで試験した。それぞれ、図7A及び図7Bを参照されたい。
IFN反応性HEK293細胞を、ヒトSTAT2遺伝子及びIRF9遺伝子を用いた安定な形質移入によって作製し、完全に活性なI型IFNシグナル伝達経路を得た。この細胞は、IFNα/β誘発性ISG54プロモータの制御下での誘発性SEAP(分泌型胚性アルカリフォスファターゼ)レポーター遺伝子も特徴である。導入遺伝子発現を維持するために、細胞を、10%のFBS、Pen/Strep、30μg/mLのブラストサイジン、100μg/mlのゼオシン(zeocin)及び100μg/mLのノルモシン(normocin)を補充したDMEM GlutaMax培地において培養した。これらの細胞にI型IFNを添加すると、JAK/STAT/ISGF3経路が活性化され、その後に、上清中で、アルカリフォスファターゼ活性の比色検出法であるQuanti-Blue溶液を使用してすぐに評価できる、SEAP産生が誘発される。
Daudi細胞は、ヒトB細胞リンパ芽球由来の細胞株である。Daudi細胞を、2×105細胞/mLの濃度で、10%のFBSを補充したRPMI-1640培地において調製し、50μLのアリコートを、ピペットで白色の平底96穴プレートのウェル(10K/ウェル)へと取った。試験するProC440または対照を、10%のFBSを補充したRPMI1640培地において希釈した。2検体の5倍段階希釈を生成し、そこから50μLを各ウェルに添加した。37℃で3日間のインキュベート後に、生存率キットを使用して細胞内でのATPの濃度を、残存する生存可能な細胞の数の間接的な概算として測定した。100μLのcell-titer gloをプレートに直接添加し、続いてプレートをオービタルシェーカー上に、10分間置いた。このインキュベート後に、Envisionプレートリーダーを用いて、発光シグナルを直接的に測定した。Graph Pad Prismソフトウェアを用いたS字状フィットの非線形回帰によって、用量反応曲線を作成し、EC50値を得た。
HEK293細胞及びDaudi細胞を使用したアッセイの両方において、ProC440の活性は、幹細胞IFNα-2b(ヒト組み換えIFN-α2b、StemCell Technologiesから入手可能、カタログ番号78077.1)と比較して、少なくとも1,000倍低下していた(図7A及び図7B)。これは、ヒトIgGのFcに相当する、開裂可能な二量体化ドメインの融合が、ProC440構成体のIFNα-2bに対する立体化学的マスキングを提供したことを示している。uPaを用いたプロテアーゼ活性化により、組み換えサイトカインと同等のレベルまで活性が回復した。ProC440、ProC440+uPA及び幹細胞IFNα-2bのEC50値を、IFNα/βアッセイ結果から計算し、以下の表3に提供する。
Figure 2024511387000009
ProC440、ProC440+uPA及び幹細胞IFNα-2bのEC50値を、Daudiアポトーシスアッセイ結果から計算し、以下の表4に提供する。
Figure 2024511387000010
uPaを用いた、開裂可能部分における予想される部位での開裂を、電気泳動及び質量分析によって確認した(図6A及び図6B)。結果は、uPaプロテアーゼが、ProC440活性化可能サイトカイン構成体内の開裂可能部分の切断に有効であったことを示唆している。uPa活性化への感応性に加えて、ProC440は、MMP14によって切断された(図6A~図6C)。図6Aは、ゲル電気泳動の結果を表す。左の列は、プロテアーゼに曝露されていないProC440を示し、中央の列は、プロテアーゼuPAに曝露したProC440を示し、右の列は、MMP14に曝露したProC440を示す。質量分析によって、開裂可能部分の近くの、IFNα-2bのC末端の端で、MMP14切断部位を特定した(図6B)。MMP14を用いたプロテアーゼ活性化も、組み換えサイトカインと同等のレベルまで活性を回復させた(図6C)。データは、ProC440が、uPaまたはMMP14などのプロテアーゼによる、内因性及び遺伝子操作した開裂可能部分の切断後に、完全な活性を取り戻したことを示している。
活性化可能サイトカイン構成体ProC732を、組み換え法によって作製した。ACCの第1のモノマー構成体及び第2のモノマー構成体は同一であり、それぞれ図8に示すアミノ酸配列(例示的な任意のシグナル配列を有する配列番号321)を有するポリペプチドであった。第1のモノマー構成体及び第2のモノマー構成体のそれぞれは、N末端からC末端で、シグナル配列、スペーサー(QSGQ)配列、IFNα-2bマスキングペプチド(配列番号323)、リンカー(配列番号324)、配列番号41(LSGRSDNI)のアミノ酸配列を有する開裂可能部分、リンカー(配列番号227、式中、n=1)、ヒトインターフェロンα-2b(配列番号1)に相当する成熟サイトカインタンパク質、配列番号41のアミノ酸配列を有する開裂可能部分、及びCys226(EUナンバリングに準拠する)までトランケートされた、ヒトIgG4 S228P Fc(配列番号3)に相当するDDを含む。
別の活性化可能サイトカイン構成体ProC733を、組み換え法によって作製した。ACCの第1のモノマー構成体及び第2のモノマー構成体は同一であり、それぞれ図9に示すアミノ酸配列(例示的な任意のシグナル配列を有する配列番号322)を有するポリペプチドであった。第1のモノマー構成体及び第2のモノマー構成体のそれぞれは、N末端からC末端で、シグナル配列、スペーサー(QSGQ)配列、IFNα-2bマスキングペプチド(配列番号323)、リンカー(配列番号324)、配列番号41のアミノ酸配列を有する開裂可能部分、リンカー(配列番号227、式中、n=1)、ヒトインターフェロンα-2b(配列番号1)に相当する成熟サイトカインタンパク質、完全なヒンジ配列を含有する、ヒトIgG4 S228P Fc(配列番号4)に相当するDDを含む。ProC733構成体は、サイトカイン配列とDDとの間の開裂可能部分がないため、以下で議論するように、ProC733構成体は部分的のみ活性化可能である。
宿主細胞を、それぞれ配列番号321及び322の配列をコードするポリヌクレオチドで形質転換し、その後、得られた組み換え宿主細胞を培養することによって、マスクしたサイトカイン構成体ProC732及びProC733を調製した。得られた発現ポリペプチドの二量体化によって、サイトカイン構成体ProC732及びProC733がそれぞれ産生された。
ProC732、ProC733及びProC440の活性を、上述したように、IFN反応性HEK293細胞を使用して、インビトロで試験した。ProC732及びProC733の活性は、ProC440と比較して、さらに低下した(図10A~図10C)。これは、サイトカイン活性がProC440においてすでに著しく低下したとしても、ペプチドマスクの付加が、二量体化ドメインを介した立体化学的マスキングによる、さらなるマスキング強度を提供したことを示している。驚くべきことに、マスキングペプチド(PM)の付加はDDによる立体化学的マスキングを妨げず、そしてDDもPMによるマスキングを妨げないようである。uPaを用いたプロテアーゼ活性化によって、uPaを用いたプロテアーゼ活性化後のProC440のレベルと同等のレベルまで、ProC732の活性が回復した。これは、ProC732が、プロテアーゼ活性化に際し、マスクされていないIFNα-2b活性の完全な強度を取り戻したことを示している。
ProC733は、開裂可能部分を介してIFNα-2bに付着する親和性ペプチドマスクを含有し、IFNα-2bのC末端はヒトIgGのFcに直接融合している(サイトカインとFc領域との間に挿入される開裂可能部分なし)。uPaを用いたプロテアーゼ活性化によって、ProC733の活性を、非活性ProC440のレベルと同等のレベルまで回復させた。これは、開裂可能なヒトIgGのFcまたはIFNα-2b二量体化による束縛によって提供される立体化学的マスキングに加えて、開裂可能な親和性ペプチドマスクが、IFNα-2bにさらなるマスキング強度を提供することをさらに示している。ProC440、ProC440+uPa、ProC732、ProC732+uPa、ProC733及びProC733+uPaのEC50値を、IFNα/β分析結果から計算し、以下の表5に提供する。
Figure 2024511387000011
HEKレポーターアッセイにおけるACCのマスキング効率(開裂しないACCのEC50を、開裂したACCのEC50と比較して測定した)は、次のとおりである:
ProC440:1358倍
ProC732:7380倍
ProC733:60倍
したがって、ペプチドマスク、及び二量体化ドメインを通した立体化学的マスキングの両方を含むACCにおいて、例えば図10Cに示すように、高レベルのマスキング効率(例えば、>5,000倍)を達成できる。
図42A~図42Dにて示すように、ペプチドマスク(図42A(ペプチドマスクなし)対図42B(ペプチドマスクあり))及びFcマスク(図42C(Fcマスクなし)対図42D(Fcマスクあり))のそれぞれは、ACCの受容体への結合に影響を及ぼす。データを考慮すると、本開示のACCの二重マスキング構造を用いることにより、相乗的な活性が得られている。組み換えIFNa2b、モノマーIFNa2b/Fc、活性化ホモ二量体IFNa2b/Fc、及びホモ二量体IFNa2b/Fcの活性を、上述したようにIFN反応性HEK293細胞を用いて、インビトロで試験した。組み換えIFNa2b、モノマーIFNa2b/Fc、活性化ホモ二量体IFNa2b/Fc、及びホモ二量体IFNa2b/Fcを、上述のように調製した。ホモ二量体IFNa2b/Fcの活性は、組み換えIFNa2bと比較して実質的に低減したが、プロテアーゼ活性化によって、組み換えIFNa2bと同程度のレベルまで回復した(図31)。図31はまた、活性化及び非活性ホモ二量体IFNa2b/Fcで観察される活性の間のおよそ中間値で、モノマーIFNa2b/Fcが活性を示したことも示している。
さらに、ProC440は、uPAで処置したProC440と比較して、実質的に低下した活性を示す(図35A)。同一の分子であるが、NSUB基質を有する場合は、MMPに反応して回復した活性を有し、これは潜在的な開裂部位の存在を示している(図35A)。ProC732及びProC1299(L161の欠失)の活性は、ともにuPAによって回復した(図35B)。L161(MMP14開裂部位内)の欠失は、MMP14またはuPAの存在下でさえ、ProC1301(NSUB基質)の活性化を妨げる(図35C)。
実施例2:サイトカイン構成体のインビボ忍容性
ヒトIFNα-2bはハムスターIFNα受容体と交差反応し、ハムスターにおいて活性であることが以前から示されている(Altrock et al,Journal of Interferon Research,1986)。IFNα-2b含有サイトカイン構成体の忍容性を評価するために、0.4mg/kgの開始用量で、ゴールデンシリアンハムスターに投薬した。動物は、1回分の用量の試験物質を与えられ、許容されない毒性が確認されない限り、投薬後最大7日まで試験を継続した。開始用量(0.4mpk)は、IFNα対照(組み換えインターフェロンα、すなわちAmgenによって、Infergen(登録商標)の名称で製造される天然に存在しないI型インターフェロン)が、ハムスター(125gr)において、体重低下、食物消費量の低下、及び骨髄抑制を誘発すると予想される用量と等しい用量を示す。開始用量が許容された場合、動物は、2mg/kgの「中用量」に移され、許容される限り、3回分の用量の試験物質を与えられた。許容された場合、動物は、10mg/kgの「高用量」に移され、許容される限り、3回分の用量の試験物質を与えられた。許容された場合、動物は、15mg/kgの「より高用量」に移された。各段階で試験用量が許容されなかった場合は、動物は、一段階低い用量に移された。開始用量が許容されなかった場合は、動物は、0.08mg/kgの「より低用量」に移された。動物には、マスクしていないIFNα-2b Fc融合構成体ProC286も投薬した。陰性対照として、動物にヒトIgG4を投与した。
ProC286(ChIgG4 5AA 1204DNIdL IFNa2b)も、組み換え法によって調製した。第1のモノマー構成体及び第2のモノマー構成体は同一であり、それぞれが配列番号326のアミノ酸配列、及びそのN末端におけるシグナル配列を有するポリペプチドであった。第1のモノマー構成体及び第2のモノマー構成体のそれぞれは、N末端からC末端で、シグナル配列、ESKYGPP(配列番号317)ヒンジ配列を含有するヒトIgG4 S228P Fc(配列番号4)に相当するDD、リンカー(配列番号327)、配列番号100のアミノ酸配列を有する開裂可能部分、リンカー(配列番号228)、及びヒトインターフェロンα-2b(配列番号1)に相当する成熟サイトカインタンパク質を含む。
ProC291(NhIgG4 5AA 1204DNIdL IFNa2b)も、組み換え法によって調製した。第1のモノマー構成体及び第2のモノマー構成体は同一であり、それぞれが配列番号496のアミノ酸配列、及びそのN末端におけるシグナル配列を有するポリペプチドであった。第1のモノマー構成体及び第2のモノマー構成体のそれぞれは、N末端からC末端で、シグナル配列、ヒトインターフェロンα-2b(配列番号1)に相当する成熟サイトカインタンパク質、リンカー(配列番号492)、CM(配列番号100)、リンカー(GGGS)、ESKYGPP(配列番号317)ヒンジ配列を含有するヒトIgG4のFc領域(配列番号4)を含む。
ProC286及びProC291の活性を、Daudiアポトーシスアッセイにおいて、Sylatron(登録商標)(PEG-IFN-α2b)の活性と比較した(図11A~図11B)。このアッセイでは、図11Aに示すように、ProC286及びSylatron(登録商標)は、同様の活性レベルを示している。これは、ProC286が、購入可能なペグ化IFN-α2bと同様の活性を有し、ハムスター試験においてIFNα-2bの忍容性を評価するための、Sylatron対照の代用物として用いられ得ることを示している。ProC291は、ProC286及びSylatron(登録商標)と比較して活性の低下を示し、これは、FcのN末端側のIFNの構造的方向性が、活性の低減のために重要であったことを示している。つまり、DDが1対のFcドメインである場合、サイトカインをDDのN末端側へ置くこと(ProC291における様な)で、サイトカインがDDのC末端側へ置かれる(ProC286における様な)よりも、サイトカイン活性のより大きな低減が提供され得る。
図13A~図13Cに示す用量を、1日目に動物に投薬した。非許容用量(DLT)に達しない限り、動物での試験を1週間継続した。投与前、及び投与後6時間、24時間、72時間、7日目に、動物ごとに臨床的観察、体重及び温度測定を行った。血液学分析及び化学分析のための血液試料を、投与後72時間、7日目に、動物ごとに収集した。血液学分析及び化学分析は、試料採取の直後に行った。血液学分析として、血液塗抹標本、白血球百分率、ヘマトクリット、ヘモグロビン、平均赤血球ヘモグロビン量、平均赤血球容積、血小板数、赤血球数、赤血球分配幅、網状赤血球数及び白血球数を評価した。臨床的化学パネルには、アラニンアミノ基転移酵素、アルブミン、アルブミン/グロブリン比、アルカリフォスファターゼ、アスパラギン酸アミノ基転移酵素、カルシウム、塩化物、コレステロール、クレアチンキナーゼ、クレアチン、γ‐グルタミルトランスフェラーゼ、グロブリン、グルコース、無機リン、カリウム、ナトリウム、総ビリルビン、総タンパク質、トリグリセリド、尿素、窒素及びC反応性タンパク質の測定が含まれた。忍容性試験における毒性の根拠を、図13A~図13C、図14及び図15に要約する。
全体として、ProC286構成体を投薬した動物は、2mpk(すなわち、2mg/kg)で投薬したときは、平均5%の体重損失、及び10mpk及び15mpkで投薬したときは、15%の体重損失を示した(図13A~図13C)。ProC286を15mpkで投薬した1匹の動物は、投与7日後(試験終了時)に20%の体重損失を示した。これは、許容できない用量とみなされる。これに対して、ProC440及びProC732を2mpk及び10mpkで投薬した動物は、体重損失を示さなかった(図13A~図13B)。ProC440を15mpkで投薬した動物は、平均5%の体重損失を示した(図13A~図13C)。ProC732を15mpkで投薬した動物は、体重損失を示さなかった(図13C)。これは、ProC440に関するIFNα-2bの受容体に対するマスキングが、IFNα-2bに媒介される体重損失を制限することを示している。マスクされていないIFNa2b/Fcを15mpkで投薬した動物は、マスクした及び二重マスクしたIFNa2b/Fcを投薬した動物と比較して、高いALPを示した(0.4mpkでALPの上昇を検出)。ハムスター毒性モデルにおいて、マスクしたIFNa2b/Fcは、15mg/kgまで忍容性が良好であったことを結果は示している。
理論に拘束されることを望むものではないが、DDのN末端にインターフェロンを置くこと、及び比較的短いLRを用いることが、ProC440に関してサイトカイン活性を阻害し、ペグ化IFNα-2b(Sylatron(登録商標))またはProC286と比較して、インターフェロンの毒性を低下させると考えられている。予期せぬことに、ProC732に関して、サイトカインのN末端でのペプチド親和性マスクの付加により、少なくとも15mpkの用量で、IFNa-2bに媒介される体重損失が完全に抑止される。開裂可能ペプチドマスク及び開裂可能二量体化ドメインの両方の使用は、このように毒性を低下させ、より高いレベルでの投与を可能にし、これにより、このサイトカイン治療の治療域を向上する可能性がある。
臨床的化学に関しては、ProC286を投薬した動物は、全ての用量(0.4mpk、2mpk、10mpk及び15mpk)で、投与7日後(試験終了時)に、アルカリフォスファターゼ(ALP)の著しい上昇を示した(図14)。動物に、10mpkまたは15mpkのProC440またはProC732を投薬したときは、ALPの有意な上昇は測定されなかった(図14)。ALTの上昇は、肝臓毒性のマーカーである。IFNα-2bは、肝臓毒性を生じさせることが示されている。これは、ProC440及びProC732に関して、IFNα-2bのその受容体への結合のマスキングが、IFNa-2bが媒介する肝臓毒性を制限することを示している。
血液学に関しては、投与3日後及び投与7日後(試験終了時)、ProC286を2mpk、10mpk及び15mpkで投薬した動物は、網状赤血球数、好中球数及び白血球細胞(WBC)数の有意な低下を示した(図15)。これらの低下は、IFNa-2bに媒介される骨髄毒性を連想させる。投与3日後、ProC440及びProC732を投薬した動物は、網状赤血球数、好中球数及び白血球細胞(WBC)数の低下を示した(図15)。全体として、ProC440及びProC732を投薬した動物で観察された造血細胞の低下レベルは、ProC286を投薬した動物で観察される低下レベルほど重大ではない。投与7日後(試験終了時)に、ProC732及びProC440を投薬した動物では、網状赤血球数、好中球数及び白血球細胞(WBC)数の全体的なレベルは、正常レベル、または陰性対照IgG4を投薬した動物で観察されたものと同様のレベルに戻っている(図15)。ProC286を投薬した動物では、網状赤血球数、好中球数及び白血球細胞(WBC)数のレベルは低いままである。これは、ProC440及びProC732に関して、IFNα-2bのその受容体へのマスキングが、IFNa-2bが媒介する骨髄毒性を制限することを示している。
実施例3.さまざまな長さのリンカーを有するサイトカイン構成体の、がん細胞に対するインビトロ抗増殖作用
IFNa-2bとhIgG4 Fcとの間にさまざまな長さのリンカーを有する、またはリンカーがないIFNa-2b-hIgG4のFc融合構成体の抗増殖作用を、Daudi細胞を用いてインビトロで試験した。実施例1に記載されるDaudi細胞アッセイを使用して、試験を実施した。
この実験で試験した融合タンパク質は、N末端からC末端の方向で、成熟IFNα-2bサイトカイン配列、任意選択的リンカー及び/または開裂可能部分、ならびに配列番号4のヒトIgG4のFcドメイン(Fc配列のN末端がアミノ酸配列ESKYGPPCPPC…(配列番号500)(配列番号4の最初の11個のアミノ酸)から開始するように、完全なヒンジ領域を含む)を含有する。ESKYGPP(配列番号317;配列番号4の最初の7個のアミノ酸)配列は、これらの構成体の「連結領域」に7個のアミノ酸を与える。第1の構成体(連結領域=7)は、リンカーまたは開裂可能部分を有せず、その配列は、N末端からC末端方向に、配列番号1、それが縮合する配列番号4からなる。第2の構成体(連結領域=12)は、5アミノ酸リンカーSGGGG(配列番号492)を有し、CMを有せず、その配列は、N末端からC末端方向に、配列番号1、それが縮合する配列番号492、それが縮合する配列番号4からなる。第3の構成体(連結領域=18)は、7アミノ酸CM(SGRSDNI)(配列番号100)及び4アミノ酸リンカーGGGS(配列番号228)を含有し、その配列は、N末端からC末端方向に、配列番号1、それが縮合する配列番号100、それが縮合する配列番号2、それが縮合する配列番号4からなる。第4の構成体(連結領域=23)は、5アミノ酸リンカー、7アミノ酸CM及び4アミノ酸リンカーを含有し、その配列は、N末端からC末端方向に、配列番号1、それが縮合する配列番号492、それが縮合する配列番号100、それが縮合する配列番号2、それが縮合する配列番号4からなる。第5の構成体(連結領域=24)は、13アミノ酸CM(ISSGLLSGRSDNI)(配列番号68)及び4アミノ酸リンカーを含有し、その配列は、N末端からC末端方向に、配列番号1、それが縮合する配列番号68、それが縮合する配列番号2、それが縮合する配列番号4からなる。
図16は、Daudi細胞における上記ACCの活性を示す。本実施例で試験したACCは、ACCに付着されるペプチド親和性マスクを有しなかった。サイトカインとFcドメインとの間の、柔軟なリンカーの長さ及び連結領域(LR)の長さが、(切断されていない)ACCの活性に影響を及ぼしたことを、データは示している。リンカーがない、または短いリンカーを有し、それに応じて短いLRを有する構成体は、低下したサイトカイン活性を示し、一方でより長いリンカーを有し、したがってより長いLRを有する構成体は、より高いレベルのサイトカイン活性を有する。
実施例4.さらなる活性化可能サイトカイン構成体のインビトロ特性評価
ペプチドマスクなしの、さらなる活性化可能サイトカイン構成体も、組み換え法によって調製した。これらのACCの第1のモノマー構成体及び第2のモノマー構成体は、同一であった。第1のモノマー構成体及び第2のモノマー構成体のそれぞれは、N末端からC末端で、シグナル配列、ヒトインターフェロンα-2b(配列番号1)に相当する成熟サイトカインタンパク質、配列番号100(SGRSDNI)のアミノ酸配列を有する開裂可能部分(CM)、及びヒトIgG4 S228P Fc(配列番号3を含む)に相当する二量体化ドメインを含む。さらに、これらのACCは、CPとCMとの間に、アミノ酸配列SGGGG(配列番号492)を有するリンカーを含有する、または含有しない。これらのACCは、CMとDDとの間に、アミノ酸配列GGGS(配列番号228)を有するリンカーを含有する、または含有しない。これらのACCはまた、システイン226(EUナンバリングによる)のN末端側である、DDのヒンジの一部を含有する、または含有しない。これらのさらなる活性化可能サイトカイン構成体を表6に記載する。

Figure 2024511387000012
Figure 2024511387000013
柔軟なリンカーがなく、Cys226までトランケートされたIgG4 Fc領域を有するACC(すなわち7個のアミノ酸の連結領域を含む)である、ProC440の活性と、さまざまな柔軟なリンカー及びFc領域配列を含有する(すなわち7個を超えるアミノ酸を有する連結領域を含む)さらなるACCの活性とを、上述したように、IFN反応性HEK293細胞及びDaudi細胞を使用して、インビトロで試験した。両方のアッセイにおいて、ProC440の活性(例えば、抗増殖作用)は、より長い連結領域を有する他の全てのACCと比較して低下した。より長い連結領域は、サイトカインと、対応する第2のモノマーにDDを結合する最初のアミノ酸(すなわちIgG4のCys226、EUナンバリングによる)との間に、さまざまな追加の配列を含有する。ACCのEC50値を、IFNα/βアッセイ結果から計算し、以下の表7に提供する。
Figure 2024511387000014
ACCのEC50値を、Daudiアポトーシスアッセイ結果から計算し、以下の表8に提供する。
Figure 2024511387000015
表7~表8のデータはまた、連結領域の長さを変化させることによって、(切断されていない)ACCの活性は調節され得ることを示している。
この実施例4で試験したACCは、ペプチドマスクを含まない。本明細書で報告される、ProC440をProC732と比較している実験結果に基づくと、切断されていないACCの活性は、サイトカイン構成体のN末端に開裂可能部分及びペプチドマスクを付加することによって、さらに低下し得る。同様に、ProC440をProC732と比較している本明細書のデータに基づくと、N末端にCM及びPMをさらに含むACCは、PMを含まないACCと比較して、マスキング効率が上昇し得る。
実施例5.ユニバーサルサイトカイン構成体
ユニバーサル活性化可能サイトカイン構成体を、本明細書に記載の組み換え法によって調製した。ユニバーサルACCは、図17に示すように、ヒト細胞及びマウス細胞の両方に活性を有する、ユニバーサルインターフェロン配列(ProC859)を有する。ユニバーサルACCは二量体である。このACCの第1のモノマー構成体及び第2のモノマー構成体は同一であり、それぞれが配列番号480のアミノ酸配列、及びそのN末端におけるシグナル配列を有するポリペプチドであった。第1のモノマー構成体及び第2のモノマー構成体のそれぞれは、N末端からC末端で、シグナル配列、IFNα1とIFNα2aとのハイブリッド(配列番号481)であるユニバーサルインターフェロン分子に相当する成熟サイトカインタンパク質、配列番号100のアミノ酸配列を有する開裂可能部分、及びヒトIgGのFc(配列番号3)に相当する二量体化ドメインを含む。
ユニバーサルサイトカイン構成体の活性を、IFN反応性HEK293細胞及びB16マウス黒色腫細胞を使用して、インビトロで試験した。ProC859の活性は、マウスIFNa4と比較して、少なくとも150倍低下した。uPaを用いたプロテアーゼ活性化によって、図17(下部パネル)に示されるように、マウスIFNa4と同等レベルに活性を回復させた。ACC ProC859、ACC ProC859+uPA及びマウスIFNα4のEC50値を分析結果から計算し、図17(下部パネル)に提供する。
Figure 2024511387000016
本開示によるユニバーサルIFN及びペプチドマスクを有するACCは、本明細書に記載の組み換え法によって調製されてよい。ペプチドマスクをユニバーサルインターフェロンに連結して、ACCのサイトカイン活性を、ProC859と比較してさらに低下させる。このACCの第1のモノマー構成体及び第2のモノマー構成体は同一であり、それぞれアミノ酸配列を有するポリペプチドである。第1のモノマー構成体及び第2のモノマー構成体のそれぞれは、N末端からC末端で、シグナル配列(例えば、配列番号242~244の1個)、マスキングペプチド(例えば、配列番号323、328~479からなる群から選択されるPMのいずれか1個)、任意選択的リンカー(例えば、配列番号2または配列番号210~263から選択されるいずれか1個)、開裂可能部分(例えば、配列番号5~100及び264~279から選択されるいずれか1個)、任意選択的リンカー(例えば、配列番号2、210~263、324、325、327から選択されるいずれか1個)、IFNα1とIFNα2aとのハイブリッド(配列番号481)である、ユニバーサルインターフェロン分子に相当する成熟サイトカインタンパク質、配列番号100のアミノ酸配列を有する開裂可能部分、及びヒトIgGのFc(配列番号3)に相当する二量体化ドメインを含む。ユニバーサルACCの活性を、IFN反応性HEK293細胞及びB16マウス黒色腫細胞を使用して、インビトロで試験する。本明細書で報告される、ProC440をProC732と比較している実験結果に基づくと、親和性マスク(PM)の存在により、切断されていないACCのサイトカイン活性が、ProC859と比較してさらに低下するだろうが、CMがプロテアーゼによって切断されると、サイトカイン活性の完全な回復が可能になり、それによってさらに毒性を低下させ、治療域を改善すると予想される。
理論に拘束されることを望むものではないが、本明細書で提示された結果に基づいて、発明者は、サイトカインのC末端で、比較的短いLRを有するDDを使用することに加えて、サイトカインのN末端で親和性マスク(PM)を使用することで、前述の特定の実施例において例示されたインターフェロン-αサイトカインに加えて、サイトカインのサイトカイン活性への有意なマスキングが提供されるだろうと想定している。上述のように、本明細書に記載される発明は、本明細書で議論されるさまざまなサイトカインタンパク質を含む活性化可能サイトカイン構成体を包含する。非限定例として、本発明のACCに用いられるCPは、配列番号101~209に列挙されるうちのいずれか、及びそれらの変異体であってよい。特に、単量体サイトカインは、本明細書に記載されるACCにおける使用に好適である。本明細書において提供される結果に基づいて、本発明のACCは、対応する野生型サイトカインと比較して、サイトカイン活性の低下を示すこととなり、関連したプロテアーゼ(複数可)によるACCの開裂に際し、切断産物は、対応する野生型サイトカインのサイトカイン活性に類似したサイトカイン活性を取り戻すことになると考えられる。
実施例6:非ヒト霊長類におけるサイトカイン構成体の忍容性
従来の半減期が延長されたIFN-a2b(ペグ化IFN-a2b-参照PEG-IFN BLA#99-148、RMS#1039494試験95028)(PEG-IFN,PEG-INTRON(商標))を用いた、カニクイザルにおける過去の試験で、117,721ug/mの単回の皮下投与量(およそ9.8mg/kg)が、複数の動物の一過性食欲不振、低体温、低血圧及び死亡を伴ったことが報告された。ペグ化IFN-a2bを用いたそれらの過去の試験において、無毒性量(NOAEL)は、雄で約4.9mg/kg(58,860μg/m)及び雌で約2.5mg/kg(29,440μg/m)であったと報告された。
本実施例では、ペプチドマスクしたIFNα-2b ACC構成体(ProC732)の、非ヒト霊長類における忍容性を評価するために、体重1kgあたり0.03、0.30、3.0及び15mgの用量で、皮下投与を介してカニクイザルに投薬した。サル(各群N=2、性別は混合)は、マスクしたACCの1回の投薬を受け、投与後14~28日まで試験を継続した。図39に示すように、血漿濃度を経時的に測定した。
全ての動物を、少なくとも1日2回(午前/午後)、健康障害、病的状態、死亡数、外傷、生存率、ならびに食物及び水の入手可能性/アクセスしやすさの兆候のためにケージ脇で観察した。投与後約48時間(3日目)、及び、7日目、15日目、22日目及び29日目に、適切な抗凝固チューブに、全血を採取した。
血液学パラメータには、白血球数、平均赤血球容積、白血球百分率・絶対数、平均赤血球ヘモグロビン、赤血球数、平均赤血球ヘモグロビン濃度、ヘモグロビン、血小板数、ヘマトクリット、赤血球分布幅、網状赤血球数が含まれた。
臨床的化学パラメータには、ナトリウム、カリウム、塩化物、アルカリフォスファターゼ、アラニンアミノ基転移酵素、アスパラギン酸アミノ基転移酵素、グルコース、血中尿素窒素、クレアチニン、ガンマグルタミルトランスフェラーゼ、総コレステロール、トリグリセリド、総タンパク質、アルブミン、グロブリン(計算値)、アルブミン/グロブリン比(計算値)、カルシウム、無機リン、総ビリルビンが含まれた。
評価するサイトカインには、IL-2、IP-10(CXCL10)、IL-6、IL-12p70、IFNγ、IL-10が含まれた。血漿中IP-10の濃度を、MSD V-PLEXアッセイ(Meso Scale Diagnostics,Rockville,Maryland)によって、図40Aに示すように測定し、図40Bに示すように、ProC732血漿濃度に対してプロットした。
さらに、全血試料の一部を、採取後24~36時間以内のフローサイトメトリーによる分析のために、分析研究所に一晩で輸送した。FAC評価には、生存率/CD20/CD45/CD14/CD3/CD159a/CD4/Ki67/CD8/PD-L1が含まれた。
全体として、ProC732で処置した動物は、全ての用量レベルで、副作用の臨床的兆候を示さなかった。食欲不振、低体温、低血圧または体重損失の兆候はなかった。投与後3日、7日、15日に実施した臨床生化学及び血液学分析では、全てのパラメータの、事前に設定した正常範囲からの逸脱は示されなかったが、1件の例外があった。15mg/kgのProC732で処置した1匹の動物は、薬剤投与の3日後に、高いASTパラメータを示した。ペプチドマスクしたIFNα-2b ACC構成体(ProC732、Pb-IFN-α2bとも称される)は、カニクイザル中で線形の薬物動態及び半減期の延長を示し、15mg/kgの用量まで忍容性が良好だった。これらの結果を、以下の表に要約する。
Figure 2024511387000017
全体として、これらの結果は、本開示の条件付きマスクしたIFN-a2bでは、従来の半減期延長IFN-a2bと比較したとき、雄及び雌において、最も高い15mg/kgの試験用量まで忍容性が上昇したことを示した。
実施例7:PBMCによって誘発されたCXCL10及びIFN-γ放出のインビトロ特性評価
健康なドナーの末梢血単核細胞(PBMC)において、CXCL-10及びIFN-γの誘発された放出を、未処置PBMC、及びペプチドマスキングしたIFNα-2b ACC構成体(ProC732)、またはBrefeldin Aの存在下で5時間のインビトロプロテアーゼ処置によって活性化したProC732、1ng/ml(図19、上段)または10ng/ml(図19、下段)の用量で処置したPBMCを使用して、インビトロで評価した。細胞を、CD3/CD19/CD14で染色し、固定/透過化処理し、CXCL10及びIFN-γの細胞内発現で染色した。ゲーティングは、生存可能な単核細胞(図19、上段)または、生存可能なCD19陰性リンパ球(図19、下段)に基づいた。これらの結果は、ProC732が、PBMCからのCXCL10及びIGN-γの放出を、活性化依存的な様式で誘発することを示している。
実施例8:マスクしたIFNα-2bによるインビボ腫瘍抑制
マスクしたIFNα-2b ACC構成体(ProC732)の腫瘍抑制作用を、無血清培地(1:1のMatrigel)において成長させた10×10のDaudi細胞を皮下移植したBeige/SCIDマウスを使用して、インビボで評価した。図20に示されるグラフのx軸に示されるように、試験の間、週2回、腫瘍測定値を記録した。マウス(各群n=8)を、5週間の間、1週間に1回、PBS(対照)またはProC732、0.02mg/kg、0.1mg/kg及び0.5mg/kgの用量で処置した。平均腫瘍体積が約200mmに達してから、処置を開始した。図20に示されるように、条件付き活性ProC732で処置したマウスで、平均腫瘍体積の用量依存的な低減が観察された。ProC732は、0.1mg/kgの低い用量で、試験20日まで完全な退縮を誘発し、0.5mg/kgの用量は、試験の間、完全な退縮を誘発した。
図36は、ProC732及びProC1301が、用量依存的に腫瘍体積成長を阻害したことを示している。ProC440、ProC732及びProC1301は、0.1mg/kgの用量で、完全な腫瘍抑制を示した。
実施例9:IFNα A/Dによるマウス脾細胞のインビトロ活性化
マスクした活性化可能IFNα A/D(ProC1023)または開裂不可のIFNα A/Dが、マウス脾細胞においてIP-10の放出を刺激する能力を、インビトロで試験した。IFNα A/D(配列番号481)を、Rehberg et al.(Rehberg,et al.Specific molecular activities of recombinant and hybrid leukocyte interferons.J Biol Chem.1982;257:11497-502)に記載されているように調製し、同文献は参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。プロテアーゼ開裂部位を、開裂不可のリンカー配列で置き換えることによって、対照である、開裂不可のIFNα A/Dを作成した。マスクした活性化可能IFNα A/Dを、1:250のモル比で、uPAとともにインキュベートすることによってインビトロで活性化した。マウス脾細胞を、プロテアーゼ処置を伴う及びプロテアーゼ処置を伴わない、マスクした活性化可能IFNα A/Dによって、または開裂不可のIFNα A/Dによって、24時間処置した。IP-10濃度を、標準的なELISA法によって、従来の方法を使用して決定した。
図21に示されるように、uPAで処置した、マスクした活性化可能IFNα A/Dは、マウス脾細胞IP-10の放出を誘発した。対照である、開裂不可のIFNα A/D、及びuPA処置されていない、マスクした活性化可能IFNα A/Dは、IP-10刺激の類似のレベルを示し、これは、uPA処置した、マスクした活性化可能IFNα A/Dで検出されたIP-10濃度を大きく下回った。図21の結果は、マウス脾細胞IP-10放出の刺激は、条件付きで、マスクしたIFNα A/Dの活性化に依存することを示している。
実施例10:マスクしたIFN-α2bの、インビトロでのハムスター細胞生存率への作用
マスクした活性化可能IFNα-2b ACC構成体(ProC732)による処置に応答した、ハムスター黒色腫RPMI1846細胞の細胞生存率を、uPAプロテアーゼで活性化したProC732による処置と比較して、インビトロで評価した。RPMI1846細胞を、マスクなし及びマスクしたACCによって、図22に示されるように、濃度を上昇させて処置した。RPMI1846細胞の生存率を、CellTiter Gloアッセイ(Promega,USA)を使用して、標準的なアッセイプロトコルに準拠して決定した。
図22に示されるように、ハムスター黒色腫RPMI1846細胞は、マスクがないProC286と比較して、マスクした活性化可能ProC732の実質的により高い用量に耐えることができた。ProC732上のマスク部分は、サイトカイン構成体の濃度の関数としての細胞生存率を、実質的に右へとシフトさせた。これらの結果は、ハムスター細胞の、ヒトIFN-a2bの作用への感応性と、ProC732の向上したインビトロの細胞忍容性を示している。
ProC1301(配列番号240)は、MMP14及びuPAへの活性化耐性を示した。ハムスター黒色腫RPMI1846細胞の生存率は、uPAによるProC732の活性化を受けて低下した(図22)。活性化耐性のあるProC1301では、細胞生存率の活性化依存的な低下は観察されなかった(図35C)。
実施例11:条件付きで活性なINFa-A/Dのインビボ特性評価
二重マスクしたINFa-A/D ProC1023、及びその改質版である、潜在的に開裂性が低下したProC1549を、実施例1に記載されるように調製した。
マスクしたIFNa-A/Dの抗腫瘍活性を、MC38腫瘍モデルを使用して、インビボで試験した。マウス(各群N=5)に、無血清培地中の1.5x10のMC38細胞を皮下移植した。試験の間、週2回、体重及び腫瘍測定値を記録した。平均腫瘍体積が80mmに達したとき、マスクしたIFNa-A/D(ProC1023)を皮下注射によって、1週間につき2回、またはマスクした開裂不可のIFNa-A/D(ProC1549)を腹膜内に、1週間に1回、示された用量レベルでマウスに投薬した。
マスクしたIFNa-A/Dは、50~200ugの用量レベルで抗腫瘍活性を示した。50ugの投与で有意な腫瘍成長阻害が得られ、一方で200ugの投与でも、動物の60%で腫瘍の拒絶が得られた(図23A)。開裂不可の構成体(ProC1549)は類似の反応を媒介しなかったため、マスクしたIFNa-A/D(ProC1023)の抗腫瘍作用は、タンパク質分解性の活性化に依存していた(図23B)。
マスクしたIFNa2bは、用量を増やすことで腫瘍体積を低下させた。マスクしたIFNa2bは、上述のように調製した。マスクしたIFNa2b/Fcは、0.02mg/kgの用量で腫瘍進行を予防し、0.1mg/kgの用量で腫瘍退縮を誘発した(図32)。図32に示すとおり、マスクしたIFNa2b/Fcは、ペグインターフェロンに類似した抗腫瘍活性を示した。
1日目、4日目、8日目、11日目及び15日目に投薬して、マスクしたIFNa-A/Dの抗腫瘍活性を上述のように試験した。腫瘍体積を、図27のグラフに示される時点で評価した。
さらに、マスクしたIFNa2bは、20μg及び200μgで、対照と比較して抗腫瘍活性を示した(図33)。1日目、4日目、8日目、11日目及び15日目に投薬して、マスクしたIFNa-A/Dの抗腫瘍活性を上述のように試験した。腫瘍体積を、図27のグラフに示される時点で評価した。
図33に示すとおり、二重マスクしたIFNa ADは、10、50及び200μgの用量で、開裂不可バージョンと比較して、腫瘍体積を低下させた(図33)。
図34Aに示すとおり、Pro IFNa A/D(ProC1023)は、用量依存的に腫瘍体積成長を阻害した。図34Bに示すように、200μgのIFNa A/D NSUB(ProC1549)が、同一用量のPro IFNa A/D(ProC1023)と比較して、抗腫瘍活性の低下を示しており、阻害には活性化が必要である。
実施例12.IFNa-A/D処置マウスの免疫記憶
ナイーブマウス(N=5;図24A)、または200μgの用量のProC1023を用いたIFNa-A/D処置の後に、MC38腫瘍を拒絶したマウス(N=3;図24B)に対して、初回の処置の56日後に、1.5×10のMC38細胞を再度移植した。腫瘍成長は、週2回モニタリングした。200ug/用量のIFNa-A/Dでの処置後に腫瘍を拒絶したマウスに対して、初回の処置の56日後にMC38腫瘍を再度移植した。再移植の間、マウスにはいかなる処置も行わなかった。再移植後、全5匹の対照動物では、MC38腫瘍は進行的に成長した(図24A)が、以前にIFNa-A/D処置したマウスでは、3匹中の1匹のみの腫瘍が成長し、そのマウスの腫瘍は、200μgの用量のProC1023で以前に処置されているこれらのマウスにおける抗腫瘍免疫記憶の形成と一致して、有意に遅い成長を示した(図24B)。
マスクしたIFNa-A/Dは、活性化依存的、免疫介在的にMC38腫瘍成長を抑制すると、結果は示している。
実施例13:マスクなしのIFN-a2bによる、I型インターフェロンシグネチャーの活性化依存的誘発
二重マスクしたINFa-a2b(配列番号321、ProC732)を、上述のように、uPAとの処置によって活性化した。ペグ化IFN-a2b(Merck,USA)は、販売者から購入した。
4人の健康なドナーからのPBMCは、低温保存され、解凍後、少なくとも80%の生存率を有する単細胞懸濁液として販売者から購入した。各ドナーからのPBMCを、1ug/mL(高用量)のマスクしたIFN-a2b(切断されていないProC732)、または10ng/mLのマスクしたIFN-a2b(切断されていないProC732)、マスクなしのIFN-a2b(uPA処置したProC732)、またはPeg-IFN-a2b(Sylatron(登録商標)、Merck、USA)を用いて、24時間、インビトロで処置した。処置した細胞からのバルクmRNAに、ペアエンド150c RNAseqハイスループットシーケンシングを行った。Subreadパッケージv.1.5.2.を用いることによって、固有の遺伝子ヒット数を計算した。DESeq2を用いて、示された試料の群間の遺伝子発現を比較した。Wald検定を使用して、p値及びlog2倍数変化を生成した。調整したp値<0.05及び絶対log2倍数変化>1を有する遺伝子が、それぞれの比較で、発現変動遺伝子と呼ばれた。
Figure 2024511387000018
マスクしたIFN-a2bを用いたPBMCの処置は、遺伝子発現変化をもたらさなかったが、一方で活性化IFN-a2bは、4人の全ドナーにおいて、一貫して多数の遺伝子を上方制御及び下方制御した(図25)。結果は、418遺伝子の発現の統計的に有意な増加と、一方では77遺伝子が下方制御されたことを示している(表9)。遺伝子オントロジー分析により、IFN-a2bの既知の標的、例えばCXCL10、Trail及び2´OASの発現増強など、I型インターフェロンシグナル伝達の活性化に伴うパターンが明らかになった。ペグ化IFN-a2bを用いた処置は、全てのドナーにおいて、同様数の遺伝子を誘発及び抑制した。活性化IFN-a2bで処置したPMBCと、Peg-IFN-a2bで処置したPMBCと、の発現プロファイル間の直接的な比較により、2つの処置に違いはなかったことが明らかになった。
この結果は、初代ヒト免疫細胞における、マスクなしのIFN-a2bによる、インターフェロンシグナル伝達の活性化依存的誘発と一致している。高用量のマスクしたIFN-a2b及びマスクなしのインターフェロンによって誘発される遺伝子発現の変化は最小限であり、これは、二重マスキングが、受容体との新しい相互作用を引き起こさずに、サイトカインのシグナル伝達の潜在能力を低下させたことを示している。
実施例14:マスクしたIFN-a2bの薬物動態学的特性
二重マスクしたINFa-a2b(ProC732)、立体化学的にマスクしたIFN-a2b(配列番号316、ProC440)、その開裂不可の対照(ProC659)、またはFc-IFN-a2b融合分子(ProC286)を、前述のようにゴールデンシリアンハムスターに投与した。血液試料を、投与後6時間、24時間、72時間または7日目に採取した。IFN-a2bの濃度は、ELISA法(Mabtech,USA)を使用して測定した。WinNonlinソフトウェアを使用して、ノンコンパートメント薬物動態学的分析(Certara,USA)を実施した。
全ての試験した分子の薬物動態学的プロファイルは、投与した用量に比例する血清濃度の上昇を示している(図26)。各用量レベルで、マスクしたIFN-a2bと、対照タンパク質との薬物の曝露は、類似していた。ノンコンパートメント分析により、循環半減期が、1.98~6.38日の範囲で、平均4.3日であることが明らかになった(表10)。
結果は、IFN-a2bのインビボでの線形薬物動態学的特性、ならびに無修飾IFN-a2b(2.3時間)及び12kDaのペグ分子とコンジュゲートしたPeg-IFN-a2b(4.3時間)の公表されたデータと比較して、延長した半減期を示している。
全ての試験した分子の薬物動態学的プロファイルは、投与した用量に比例する血清濃度の上昇を示している。


Figure 2024511387000019
マスクなし、一重マスク、二重マスクしたIFNa2b、及びNSUB対照IFNa2bを、上述のようにゴールデンシリアンハムスターに投与した。血液試料を、投与後6時間、24時間、72時間または7日目に採取した。IFNa2bの濃度は、ELISA法(Mabtech,USA)を使用して測定した。
全ての試験した分子の薬物動態学的プロファイルは、投与した用量に比例する濃度の上昇を示している(図26)。
実施例15:ユニバーサルサイトカイン構成体例のインビトロ特性評価
ユニバーサル活性化可能サイトカイン構成体を、本明細書に記載の組み換え法によって調製した。ユニバーサルACCは、ヒト細胞及びマウス細胞の両方に活性を有する、ユニバーサルインターフェロン配列(ProC1023)を有する。ユニバーサルACCは二量体である。このACCの第1のモノマー構成体及び第2のモノマー構成体は同一であり、それぞれが配列番号235のアミノ酸配列、及びそのN末端におけるシグナル配列を有するポリペプチドであった。第1のモノマー構成体及び第2のモノマー構成体のそれぞれは、N末端からC末端で、シグナル配列、スペーサー(QSGQ)配列(配列番号256)、IFNα-2bマスキングペプチド(TDVDYYREWSWTQVS)(配列番号323)、リンカー(GSSGGS)(配列番号324)、アミノ酸配列(LSGRSDNI)(配列番号41)を有する開裂可能部分、リンカー((GS)n、(GGS)n、(GSGGS)n(配列番号227)、式中n=1)、IFNα1とIFNα2aとのハイブリッド(配列番号481)である、ユニバーサルインターフェロン分子に相当する成熟サイトカインタンパク質、アミノ酸配列(LSGRSDNI)(配列番号41)を有する開裂可能部分、及びCys226(EUナンバリングに準拠する)までトランケートされた、ヒトIgG4 S228P Fc(配列番号3)に相当するDDを含む。
別のユニバーサルサイトカイン構成体ProC1549を、組み換え法によって作製した。このACCの第1のモノマー構成体及び第2のモノマー構成体は同一であり、それぞれProC1549(例示的な任意のシグナル配列を有する)のアミノ酸配列を有するポリペプチドであった。第1のモノマー構成体及び第2のモノマー構成体のそれぞれは、N末端からC末端で、シグナル配列、スペーサー(例えば、QSGQ)配列、IFNα-2bマスキングペプチド(TDVDYYREWSWTQVS)(配列番号323)、リンカー(GSSGGS)(配列番号324)、配列番号211のアミノ酸配列を有する開裂不可部分、リンカー((GS)n、(GGS)n、(GSGGS)n(配列番号227)、式中n=1)、IFNα1とIFNα2aとのハイブリッド(配列番号481)である、ユニバーサルインターフェロン分子に相当する成熟サイトカインタンパク質、アミノ酸配列(GGSGGGGS)(配列番号501)を有する開裂不可部分、及び完全なヒンジ配列(配列番号3)を含有する、ヒトIgG4 S228P Fcに相当するDDを含む。ProC1549構成体は、サイトカイン配列とDDとの間に加えて、マスキングペプチドとサイトカインとの間の開裂可能部分を欠いているため、以下で論じるように、活性化可能ではない。
別のユニバーサル活性化可能サイトカイン構成体ProC859を、本明細書に記載の組み換え法によって調製した。ProC859は、ヒト細胞及びマウス細胞の両方に活性を有する、ユニバーサルインターフェロン配列を有する。ProC859は二量体である。ProC859の第1のモノマー構成体及び第2のモノマー構成体は同一であり、それぞれがProC859のアミノ酸配列、及びそのN末端におけるシグナル配列を有するポリペプチドであった。第1のモノマー構成体及び第2のモノマー構成体のそれぞれは、N末端からC末端で、シグナル配列、IFNα1とIFNα2aとのハイブリッド(配列番号481)である、ユニバーサルインターフェロン分子に相当する成熟サイトカインタンパク質、アミノ酸配列(SGRSDNI)(配列番号100)を有する開裂可能部分、及びヒトIgGのFc(配列番号3)に相当する二量体化ドメインを含む。ProC1023とは異なり、ProC859はペプチドマスキング部分を含まない。
ユニバーサルサイトカイン構成体ProC1023及びProC859の活性を、B16マウス黒色腫細胞を使用して、インビトロで試験した。ProC1023の活性は、ProC859と比較して、さらに低下した(図28A)。これは、サイトカイン活性がProC859においてすでに著しく低下していたとしても、ペプチドマスクの付加が、二量体化ドメインを介した立体化学的マスキングによる、さらなるマスキング強度を提供したことを示している。驚くべきことに、マスキングペプチド(PM)の付加はDDによる立体化学的マスキングを妨げず、そしてDDもPMによるマスキングを妨げないようである。uPaを用いたプロテアーゼ活性化によって、uPaを用いたプロテアーゼ活性化後のProC859のレベルと同等のレベルまで、ProC1023の活性が回復した。これは、ProC1023が、プロテアーゼ活性化に際し、マスクされていないユニバーサルIFNα活性の完全な強度を取り戻したことを示している。
HEKレポーターアッセイにおけるACCのマスキング効率(開裂しないACCのEC50を、開裂したACCのEC50と比較して測定した)は、次のとおりである:
ProC1023:1387倍
ProC859:700倍
ユニバーサルサイトカイン構成体ProC1023及びProC1549の活性を、B16マウス黒色腫細胞を使用して、インビトロで試験した。ProC1023及びProC1549は、非活性化状態では、シグナル伝達活性の類似した低下を示した(図28B及び図28C)。uPaまたはMMP14を用いたプロテアーゼ活性化に際して、開裂不可のProC1549の活性は低いままであり、プロテアーゼ活性化のないProC1549に類似しているが、一方でProC1023の活性は、プロテアーゼ活性化後、プロテアーゼ活性化のないProC1023及びProC1549と比較して著しく上昇した(図28B及び図28C)。これは、ProC1549がプロテアーゼ活性化に耐性があり、ユニバーサル活性化可能サイトカイン構成体のプロテアーゼ依存的活性化を示すための対照として用いられ得ることを示している。
実施例16:さらなるヘテロ二量体ACCのインビトロ特性評価
ACC ProC1239(Pro-IFN 49CS 1204 IFNa2b 0 1204 0 G4 Knob Stub Hole)もまた、組み換え法によって調製した。このACCの第1のモノマー構成体は、ProC1239アーム1のアミノ酸配列、及びそのN末端におけるシグナル配列を有するポリペプチドである。このACCの第1のモノマー構成体は、N末端からC末端で、シグナル配列、スペーサー(QSGQ)配列(配列番号256)、IFNα-2bマスキングペプチド(TDVDYYREWSWTQVS)(配列番号323)、リンカー(GSSGGS)(配列番号324)、アミノ酸配列(LSGRSDNI)(配列番号41)を有する開裂可能部分、リンカー((GS)n、(GGS)n、(GSGGS)n(配列番号227)、式中n=1)、ヒトインターフェロンα-2b(配列番号1)に相当する成熟サイトカインタンパク質、アミノ酸配列(LSGRSDNI)(配列番号41)を有する開裂可能部分、及びCys226(EUナンバリングに準拠する)までトランケートされた、ノブ変異を有するヒトIgG Fc(配列番号318)に相当するDD、を含む。このACCの第2のモノマー構成体は、ProC1239アーム2のアミノ酸配列、及びそのN末端におけるシグナル配列を有するポリペプチドである。第2のモノマー構成体は、N末端からC末端で、シグナル配列、スタブ部分(SDNI)(配列番号320)、ホール変異を有するヒトIgG Fc(配列番号319)に相当する二量体化ドメインを有する。
ProC1239及びProC732の活性を、上述したように、IFN反応性HEK293細胞を用いてインビトロで試験した。ProC1239の活性は、ProC732と比較して穏やかに低下した(図29)。
実施例17:さまざまな開裂可能リンカーを有するさらなるACCのインビトロ特性評価
さまざまな開裂可能リンカーを有するさらなる活性化可能サイトカイン構成体もまた、組み換え法によって調製した。これらのACCの第1のモノマー構成体及び第2のモノマー構成体は、同一であった。第1のモノマー構成体及び第2のモノマー構成体のそれぞれは、N末端からC末端で、シグナル配列、スペーサー(QSGQ)配列(配列番号256)、IFNα-2bマスキングペプチド(TDVDYYREWSWTQVS)(配列番号323)、リンカー(GSSGGS)(配列番号324)、開裂可能部分、リンカー((GS)n、(GGS)n、(GSGGS)n(配列番号227)、式中n=1)、ヒトインターフェロンα-2b(配列番号1)に相当する成熟サイトカインタンパク質、開裂可能部分、及びCys226(EUナンバリングに準拠する)までトランケートされた、ヒトIgG4 S228P Fc(配列番号3)に相当するDD、を含む。ACCで使用したさまざまな開裂可能リンカーを、以下の表に記載する:


Figure 2024511387000020
ProC732、ProC1550及びProC1552の活性を、上述したように、IFN反応性HEK293細胞を用いてインビトロで試験した。uPaまたはMTSP1のいずれかを用いたプロテアーゼ活性化に際し、全ての活性化可能サイトカイン構成体は類似した活性の上昇を示し、これは、図30に示すように、全ての活性化サイトカイン構成体が、プロテアーゼ処置に際して同一レベルの活性を取り戻したことを示唆している。
実施例18:インビトロでの、インターフェロンα受容体に対する活性化Pb-IFN-a2bの結合
Pb-INF-a2bを、uPAを用いてインビトロで活性化し、クロマトグラフィによって、活性フラクションを精製した(ProC1640)。ヒト(ProC1822)及びカニクイザル(ProC1824)のインターフェロンα受容体1、ならびにヒト(ProC1823)及びカニクイザル(ProC1825)のIFNAR2を、組み換えタンパク質として発現させ、精製した。表面プラズモン共鳴法を使用して、インビトロでの結合を実施した。固定した抗ヒトFcまたは抗ヒスチジン抗体でコーティングしたチップ上に、リガンドを捕らえた。マルチサイクルカイネティクス解析法を可能にする再生条件を確立した。リガンドを捕らえたチップ上に異なる濃度のアナライトを送液し、マルチサイクルカイネティクスのセンサーグラムを生成し、1:1の結合モデルを使用して、運動速度定数及び親和性定数を得るために分析した。
ProC1640は、ヒト及びカニクイザルIFNAR1に結合したが、分子の解離が極めて遅いため、現法では、相互作用の親和性及び特異性を決定できなかった。IFN-a2bの活性化フラクションの、ヒトIFNAR2及びカニクイザルIFNAR2への結合を検出した。図41A~図41Dにて示すように、ProC732は、類似した親和性を伴って、ヒト及びカニクイザルのインターフェロンα受容体IFNAR2に結合する。図41Aは、経時的なヒトIFNAR1応答を示す。図41Bは、経時的なカニクイザルIFNAR1応答を示す。図41Cは、経時的なヒトIFNAR2応答を示す。図41Dは、経時的なカニクイザルIFNAR2応答を示す。
下表に示すように、ヒトIFNAR2に対する親和性は2.7nMであり、カニクイザルIFNAR2に対する親和性は9.3nMであった。
Figure 2024511387000021
確認試験のために、活性化Pb-IFN-a2b(ProC1640)の、Fc標識二量体IFNAR2(ProC1718)への結合を分析した。ProC1640のProC1718との相互作用のKdは、2.3nMであった。
したがって、ヒトIFN-a2bは、類似した親和性を伴って、ヒト及びカニクイザルのIFNAR2に結合する。リガンドの形態及び結合価は、測定結果に影響を与えなかった。
実施例19:一重マスクしたPb-IFN-a2b分子のIFNAR2への結合
マスクしたPb-INF-a2bの、ヒトIFNAR2への結合を、上述のように実施した。ペプチドマスクしたIFN-a2b(ProC1976)と、マスクなしのバージョン(ProC1640)との直接的な比較により、約50倍の親和性の差が示された(それぞれ130.8nM対2.7nM)。さらに、立体化学的にマスクした分子(ProC440)は、マスクなしの分子と比較して、大幅に低下した親和性(kD=101.1nM)を伴ってIFNAR2に結合する。図42A~図42Dにて示すように、ペプチドマスク(図42A(ペプチドマスクなし)対図42B(ペプチドマスクあり))及びFcマスク(図42C(Fcマスクなし)対図42D(Fcマスクあり))のそれぞれは、ACCの受容体への結合に影響を及ぼす。データを考慮すると、本開示のACCの二重マスキング構造を用いることにより、相乗的な活性が得られている。したがって、親和性及び立体化学的マスキングの両方が、IFN-a2bの、IFNAR2への結合を低下させる。
実施例20:腫瘍組織によるACC活性化
蛍光標識したProC732を、酵素によって活性な腫瘍試料または低い活性の対照組織とともに、37℃で、図37Aに示され、(Howng,B,Winter,MB,LePage,C,et al.Novel Ex Vivo Zymography Approach for Assessment of Protease Activity in Tissues with Activatable Antibodies.Pharmaceutics 2021;13:1390)に記載されるように、インキュベートした。2時間または16時間のインキュベート後に回収したタンパク質を、活性化状態(キャピラリ電気泳動)及び生理活性(HEK青色レポーターアッセイ)について分析した。回収した溶液を、続いて、活性な分子または低い活性の対照組織の定量化を可能にするキャピラリ電気泳動(図37B)を通して、またはHEK青色IFNAレポーターモデル(図37C)を使用して、分析した。酵素的に不活性な試料を、対照組織として使用した。結果は、腫瘍微小環境におけるProC732の活性化を示している。
低い活性の対照組織ではない乳房癌腫瘍試料とのインキュベートにより、立体化学的(Fcフラグメント)マスク及び親和性(CS49ペプチド)マスクの解放後に生成されると考えられる分子に相当するタンパク質産物の出現が得られた(図37B)。ペプチドマスクの解放は先に検出され、一方でFcマスクの分離は、後の時点でより顕著だった。対照組織ではない乳房癌組織とともにインキュベートしたPb-IFN-a2b試料は、IFN経路活性化アッセイにおいて上昇した力価を示した(図37C)。16時間のインキュベートは、2時間のインキュベートと比較して、より高い力価となった。
観察結果は、Pb-IFN-a2b分子からの、立体化学的及びペプチドマスクの時間依存的解放と一致し、したがって腫瘍組織によるPb-IFN-a2bのタンパク質分解性の活性化と一致している。
実施例21:腫瘍組織とのインキュベート後の、インターフェロン分子の生理活性の変化
完全にマスクしたPb-INF-a2b(ProC732)タンパク質、またはインビトロ活性化(ProC1640)IFN-a2bタンパク質を、腫瘍試料とともにインキュベートした。2時間、6時間または24時間のインキュベート後に回収したタンパク質を、HEK青色レポーターアッセイを使用して、生理活性について分析した。
酵素によって活性な腫瘍組織とのインキュベートは、Pb-IFN-a2bの活性化及び生理活性の増強をもたらした。反対に、腫瘍組織とのインキュベートは、潜在的に分子のタンパク質分解によって、マスクなしのインターフェロンの生理活性を低下させた。Pb-IFN-a2b及びマスクなしのIFN-a2bの対照試料の生理活性は、腫瘍の不存在下でのインキュベートに際して変化しなかった。図38A~図38Cにて示すように、ProC732または組み換えIFN-a2bを、TNBC及び頭頸部(「H&N」)腫瘍組織切片上で、または腫瘍のないガラス領域において、37℃でインキュベートした。回収した溶液を、続いてHEK青色IFNAレポーターモデルによって分析した。図38A及び図38Bは、10ng/mLのProC732の、または1ng/mLの組み換えIFN-a2bの、0時間の値と比較して計算した生理活性の倍数変化を示す。図38Cは、腫瘍組織の不存在下で、24時間インキュベートしたProC732及びIFN-a2bタンパク質の生理活性を示す。各線は、インキュベートの前及び24時間後に分析した、個々の試料(100~0.01ng/mLの範囲の濃度)をつないでいる。
この結果は、腫瘍組織への曝露は、インビトロでのマスクなしのインターフェロン分子を分解し得ることを示唆している。マスクしたPb-IFN-a2bは、腫瘍への曝露後、その生理活性を保持し、増強する。
実施例22:非ヒト霊長類における、マスクしたINF-a2b及び対照分子の薬物動態
カニクイザルにおけるPb-IFN-a2bのPK/PD特性を理解するために、動物(各群N=2)を、0.03、0.3、3または15mg/kgのPb-IFN-a2bの、単回、皮下投与で処置した。示された時点で血漿試料を収集し、総Pb-IFN-a2b濃度について分析した。血清中のIP-10の濃度を、MesoScale Discovery MSD V-plexアッセイで測定した。
ProC732の投与は、投与の24時間後での最初の測定から、薬物の血漿濃度が用量依存的に上昇するという結果になった(図39)。Pb-IFN-a2bの血漿濃度は、投与後、少なくとも2週間維持された。
IP-10の血清濃度の上昇を、処置した動物において、投与後24時間の早い段階で検出した(図40A)。上昇の大きさは、用量レベルと相関があり、15mg/kg及び3mg/kgの投与は、それぞれ8ng/mL及び4ng/mLを上回るIP-10濃度という結果になった。投与の7日後、IP-10の血清レベルは、最も高い用量レベルを処置したサルを除く全ての動物において、生理的濃度に戻った。投与後1日目及び7日目の、循環Pb-IFN-a2b及びIP-10の濃度を、互いに対してプロットした(図40B)。
結果は、非ヒト霊長類における、Pb-IFN-a2bの延長した半減期と一致している。高用量Pb-IFN-a2bでの処置後の、IP-10の一過性の上昇は、この分子が、高用量レベルで与えられた非ヒト霊長類において、I型IFNシグナル伝達経路を活性化できることを示唆している。
実施例23:非ヒト霊長類において、Pb-INF-a2bによって誘発される遺伝子発現プロファイルの変化
カニクイザルを、前述のように、Pb-IFN-a2bで処置した。投与の24時間後に、PBMCを全血から単離した。カニクイザルにおいて、ProC732によって誘発される遺伝子発現プロファイル変化を分析した。カニクイザル(各群N=2)を、0.03mg/kg、0.3mg/kg、3mg/kgまたは15mg/kgのProC732の、単回、皮下投与で処置した。単離した細胞からのバルクmRNAに、ペアエンド150c RNAseqハイスループットシーケンシングを行った。Subreadパッケージv.1.5.2.を用いることによって、固有の遺伝子ヒット数を計算した。DESeq2を用いて、示された試料の群間の遺伝子発現を比較した。Wald検定を使用して、p値及びlog2倍数変化を生成した。調整したp値<0.05及び絶対倍数変化>3を有する遺伝子が、それぞれの比較で、発現変動遺伝子と呼ばれた。
Pb-IFN-a2bの投与は、全ての用量レベルで、循環白血球中の35遺伝子の上方制御を伴った(図43)。投与されるPb-IFN-a2bの用量レベルの上昇(それぞれ0.3、3及び15mg/kg)によって、さらなる数(3、12及び47)の遺伝子が上方制御された。上方制御された遺伝子の多くは、I型インターフェロンによって誘発されることが知られる、ISG、すなわちインターフェロン誘導遺伝子と特定される群に属する。上方制御された遺伝子の個々の分析により、誘発の用量依存的パターンが示され、大部分の明白な変化は、Pb-IFN-a2bの最も高い用量レベルと関連付けられた。図44は、遺伝子発現の用量依存的変化を示す。読み取り数の変化が>3である場合、遺伝子は発現変動遺伝子と呼ばれた。
この結果は、Pb-IFN-a2bによる、I型IFNシグナル伝達のインビボ活性化と一致している。
実施例24:Pb-INFa-A/Dのインビボ特性評価
マスクしたIFNa-A/D(ProC1023)の抗腫瘍活性を、MC38腫瘍モデルを使用して、インビボで試験した。マウス(各群N=10)に、無血清培地中の1.5x10のMC38細胞を皮下移植した。試験の間、週2回、体重及び腫瘍測定値を記録した。平均腫瘍体積が80mmに達したとき、示した量のProC1023を、1回の皮下注射によってマウスに投薬した。マスクしたIFNa-A/Dが、50~200ugの用量レベルで抗腫瘍活性を示すことは、前もって立証した。50ugの投与で有意な腫瘍成長阻害が得られ、一方で200ugの投与でも、動物の60%で腫瘍の拒絶が得られた。この実験では、投与の6日後、動物を安楽死させ、腫瘍、腫瘍流入領域リンパ節及び脾臓を収集し、単細胞懸濁液へと処理した。組成物及び腫瘍免疫浸潤の活性化を、全細胞で、生存可能なCD45+CD3+のサブセットでゲーティングして実施したフローサイトメトリーによって分析した。
Pb-IFNa-A/Dで処置したマウスにおいて、腫瘍微小環境(TME)中にあるが、末梢組織中にはないCD8+T細胞のサブセットは、殺腫瘍性活性と関連付けられたエフェクター分子の産生など、増強された活性化を示した(図45)。グランザイムBは、I型インターフェロンシグナル伝達によって誘発され得る、細胞傷害性T細胞のエフェクター分子である。Pb-IFNa-A/Dの投与は、腫瘍におけるグランザイムB陽性及びCD69陽性のCD8+T細胞の頻度の、有意な上昇と関連付けられ、一方で腫瘍流入領域リンパ節を含む末梢組織においては、大きな変化はなかった。
したがって、このデータは、Pb-IFNa-A/Dが、腫瘍における免疫活性化を媒介するが、末梢組織では媒介しないことを示している。免疫活性化のパターンは、I型インターフェロンの公表されている作用と、概して一致していた。腫瘍にとって好ましい免疫活性化の様式は、腫瘍による、タンパク質分解性開裂を介したACCの活性化を示す。観察結果は、Pb-IFNa-A/DによるMC38腫瘍成長抑制の免疫介在性反応機構と一致している。
実施例25:Pb-IFN-a2bのインビボ忍容性
ヒトIFNα-2bはハムスターIFNα受容体と交差反応し、ハムスターにおいて活性であることが以前から示されている(Altrock et al,Journal of Interferon Research,1986)。マスクなしのIFN-a2b-Fc融合(ProC286)または一重(立体化学的)マスクしたIFN-a2b(ProC440)と比較した、1回の投与後のハムスターにおける、ProC732の向上した忍容性は、実施例2に示した。本実施例25では、複数回の投与後のゴールデンシリアンハムスターにおける、Pb-IFNα-2bの忍容性を決定した。
動物(各群N=5)に、15または30mg/kgの用量レベルでのProC732、または7.5または15mg/kgの用量レベルでのマスクなしのIFN-a2b-Fc融合タンパク質(ProC286)を、週1回、合計3回、腹腔内に投薬した。臨床的観察、体重及び温度の測定を、投与前、その後は週2回行った。マスクなしのIFN分子(ProC286)を投与した動物は、1回目の投与後、3日という早い段階で著しい体重損失を示した(図46)。15mg/kgのProC286を投与した最初の動物は、過剰な体重損失(>25%)のために、10日目に安楽死させ、全てのその他の動物は、11日目~19日目の間に、過剰な体重損失、不動及び昏睡のため安楽死させたか、または死体で発見された。マスクなしのINF-a2bの、より低い(7.5mg/kg)用量で処置した動物でも、同様の観察結果であった。これに対して、最大30mg/kgのProC732で処置した動物には、著しい体重損失または病的状態を示した動物はいなかった。
この結果は、本開示で使用される二重マスキング構造を使用することによる、Pb-IFN-a2bの安全性の上昇と一致している。
実施例26:Pb-IFN-a2bの単回投与で処置したカニクイザルにおける、サイトカイン及びケモカイン放出の低下
カニクイザルにおける、Pb-IFN-a2bのマスキング作用を理解するために、動物(各群N=2)に、1mg/kgのPb-IFN-a2b(ProC732)、または1mg/kgもしくは0.1mg/kgのマスクなしの対照分子ProC286を、単回、皮下投与で処置した。血漿試料を示された時点で収集し、マルチプレックスMSD V-plexアッセイを使用して、IP-10、MIP-1b及びIL-12p70濃度について分析した。
図47に示されるように、ProC732の投与は、投与6時間後の血漿IP-10及びMIP-1bレベルの上昇という結果になった。マスクなしの分子によって処置した動物では、高用量レベル及び低用量レベルで、全ての測定した分子の血漿濃度は高くなった。投与の24時間後、ProC732で処置した動物において、IP-10のわずかな上昇のみが認められた。反対に、1mg/kgのProC286を与えられた動物は、IP-10レベルの著しい上昇を示した。0.1mg/kgのProC286の投与24時間後に観察されたIP-10の上昇は、10倍高い用量のProC732によって誘発された上昇よりも大きかった。
マスクなしのサイトカイン-Fc融合と比較して、ProC732で処置した非ヒト霊長類では、I型インターフェロン応答のバイオマーカーの誘発が減衰したことを、結果は示している。この観察結果は、マスキング作用と一致している。

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他の実施形態
本発明を上記の発明を実施するための形態に関連して説明してきたが、前述の説明は例示を意図しており、本発明の範囲を限定するものではなく、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲によって定義されることを理解されたい。他の態様、利点及び修正は、以下の特許請求の範囲に含まれる。

Claims (192)

  1. 第1のモノマー構成体及び第2のモノマー構成体を含有する活性化可能サイトカイン構成体(ACC)であって、
    (a)前記第1のモノマー構成体が、第1のペプチドマスク(PM1)と、第1の成熟サイトカインタンパク質(CP1)と、第1の及び第3の開裂可能部分(CM1及びCM3)と、第1の二量体化ドメイン(DD1)と、を含み、前記CM1は前記CP1と前記DD1との間に置かれ、前記CM3は前記PM1と前記CP1との間に置かれ、
    (b)前記第2のモノマー構成体が、第2の成熟サイトカインタンパク質(CP2)と、第2の開裂可能部分(CM2)と、第2の二量体化ドメイン(DD2)と、を含み、前記CM2は前記CP2と前記DD2との間に置かれ、
    前記DD1及び前記DD2が互いに結合し、それによって前記第1のモノマー構成体及び前記第2のモノマー構成体の二量体を形成し、
    以下の特性:
    (i)N末端からC末端方向に、PM1-CM3-CP1-CM1-DD1及びCP2-CM2-DD2を含み、DD1及びDD2は二量体化される構造的配置;
    (ii)前記第1のモノマー構成体は、前記CP1及び前記DD1が18個以下のアミノ酸の連結領域によって連結され、前記18個以下のアミノ酸の連結領域が前記CM3を含有することを特徴とする;
    (iii)前記第2のモノマー構成体は、前記CP2及び前記DD2が18個以下のアミノ酸の連結領域によって連結され、前記18個以下のアミノ酸の連結領域が前記CM2を含有することを特徴とする;
    (iv)PM1及びPM2のそれぞれが、40個未満のアミノ酸である;
    (v)PM1及びPM2のそれぞれが、13~49個のアミノ酸である;及び/または
    (vi)PM1及びPM2のそれぞれが、前記CP1及び前記CP2の受容体ではなく、PM1及びPM2のそれぞれが、前記CP1及び前記CP2の受容体のフラグメントではない、
    の少なくとも1つを有する、前記活性化可能サイトカイン構成体(ACC)。
  2. 前記第2のモノマー構成体が、第2のペプチドマスク(PM2)及び第4の開裂可能部分(CM4)をさらに含み、前記CM4が前記PM2と前記CP2との間に置かれる、請求項1に記載のACC。
  3. 前記第1のモノマー構成体が、前記PM1、前記CM3、前記CP1、前記CM1及び前記DD1を含む第1のポリペプチドを含む、請求項1または2に記載のACC。
  4. 前記第2のモノマー構成体が、前記CP2、前記CM2及び前記DD2を含む第2のポリペプチドを含む、請求項1~3のいずれか1項または組み合わせに記載のACC。
  5. 前記第2のモノマー構成体が、前記PM2、前記CM4、前記CP2、前記CM2及び前記DD2を含む第2のポリペプチドを含む、請求項2に記載のACC。
  6. 前記CP1及び/または前記CP2が、それぞれ独立して、インターフェロン、インターロイキン、GM-CSF、G-CSF、LIF、OSM、CD154、LT-β、TNF-α、TNF-β、4-1BBL、APRIL、CD70、CD153、CD178、GITRL、LIGHT、OX40L、TALL-1、TRAIL、TWEAK、TRANCE、TGF-β1、TGF-β1、TGF-β3、Epo、Tpo、Flt-3L、SCF、M-CSF及びMSPからなる群から選択され、所望により前記CP1及び/または前記CP2は、独立して、IL-2、IL-7、IL-8、IL-10、IL-12、IL-15、IL-21、IFN-α、IFN β、IFN γ、GM-CSF、TGF-β、LIGHT、GITR-L、CD40L、CD27L、4-1BB-L、OX40、及びOX40Lから選択される、請求項1~5のいずれか1項または組み合わせに記載のACC。
  7. 前記PM1が、配列番号328、329、323及び331~369からなる群から選択される配列を含み、かつ前記CP1がインターフェロンである;
    前記PM1が、配列番号328、329、323及び331~364からなる群から選択される配列を含み、かつ前記CP1がインターフェロンαである;
    前記PM1が、配列番号331~360、362~364からなる群から選択される配列を含み、かつ前記CP1がインターフェロンβである;
    前記PM1が、配列番号331~360、366~369からなる群から選択される配列を含み、かつ前記CP1がインターフェロンγである;
    前記PM1が、配列番号370~374からなる群から選択される配列を含み、かつ前記CP1がIL-12である;
    前記PM1が、配列番号375~382、469~477、478からなる群から選択される配列を含み、かつ前記CP1がIL-15である;
    前記PM1が、配列番号383~468、469~478からなる群から選択される配列を含み、かつ前記CP1がIL-2である;または
    前記PM1が、配列番号478及び479からなる群から選択される配列を含み、かつ前記CP1がIL-21である、
    請求項1~6のいずれか1項または組み合わせに記載のACC。
  8. 前記PM2が、配列番号328、329、323及び331~369からなる群から選択される配列を含み、かつ前記CP2がインターフェロンである;
    前記PM2が、配列番号328、329、323及び331~364からなる群から選択される配列を含み、かつ前記CP2がインターフェロンαである;
    前記PM2が、配列番号331~360、362~364からなる群から選択される配列を含み、かつ前記CP2がインターフェロンβである;
    前記PM2が、配列番号331~360、366~369からなる群から選択される配列を含み、かつ前記CP2がインターフェロンγである;
    前記PM2が、配列番号370~374からなる群から選択される配列を含み、かつ前記CP2がIL-12である;
    前記PM2が、配列番号375~382、469~477、478からなる群から選択される配列を含み、かつ前記CP2がIL-15である;
    前記PM2が、配列番号383~468、469~478からなる群から選択される配列を含み、かつ前記CP2がIL-2である;または
    前記PM2が、配列番号478及び479からなる群から選択される配列を含み、かつ前記CP2がIL-21である、
    請求項2~7のいずれか1項または組み合わせに記載のACC。
  9. PM1、PM2またはPM1及びPM2が、配列番号323を含む、請求項2~8のいずれか1項または組み合わせに記載のACC。
  10. PM1、PM2またはPM1及びPM2が、配列番号331を含む、請求項2~9のいずれか1項または組み合わせに記載のACC。
  11. PM1、PM2またはPM1及びPM2が、配列番号332を含む、請求項2~10のいずれか1項または組み合わせに記載のACC。
  12. PM1とCP1との間に、15、16、17、18、19、20、21または22個のアミノ酸を含むマスク連結領域を含む、請求項2~11のいずれか1項または組み合わせに記載のACC。
  13. PM2とCP2との間に、15、16、17、18、19、20、21または22個のアミノ酸を含むマスク連結領域を含む、請求項2~12のいずれか1項または組み合わせに記載のACC。
  14. 前記DD1及び前記DD2が、1対のFcドメイン;ヒトIL-15受容体のアルファ鎖(IL15Rα)からのスシ(sushi)ドメイン及び可溶性IL-15;バルナーゼ及びバルスター;PKA及びAKAP;変異RNaseIフラグメントベースのアダプタ/ドッキングタグモジュール;エピトープ及びsdAb;エピトープ及びscFv;タンパク質シンタキシン、シナプトタグミン、シナプトブレビン及びSNAP25の相互作用に基づくSNAREモジュール;抗原結合ドメイン及びエピトープからなる群から選択される対である、請求項1~13のいずれか1項または組み合わせに記載のACC。
  15. 前記DD1及び前記DD2が1対のFcドメインである、請求項14に記載のACC。
  16. 前記1対のFcドメインが、1対のヒトFcドメインである、請求項15に記載のACC。
  17. 前記ヒトFcドメインが、ヒトIgG1のFcドメイン、ヒトIgG2のFcドメイン、ヒトIgG3のFcドメインまたはヒトIgG4のFcドメインである、請求項16に記載のACC。
  18. 前記ヒトFcドメインが、ヒトIgG4のFcドメインである、請求項17に記載のACC。
  19. 前記ヒトFcドメインが、配列番号3と少なくとも80%同一である配列を含む、請求項16に記載のACC。
  20. 前記ヒトFcドメインが、配列番号3と少なくとも90%同一である配列を含む、請求項19に記載のACC。
  21. 前記ヒトFcドメインが配列番号3を含む、請求項20に記載のACC。
  22. 前記DD1及び前記DD2が、それぞれ、配列番号318及び319を含む、請求項14に記載のACC。
  23. 前記DD1及び前記DD2が同一である、請求項1~21のいずれか1項または組み合わせに記載のACC。
  24. 前記DD1が抗原結合ドメインを含み、前記DD2が対応するエピトープを含む、請求項14に記載のACC。
  25. 前記抗原結合ドメインが抗Hisタグ抗原結合ドメインであり、前記DD2がHisタグを含む、請求項24に記載のACC。
  26. 前記抗原結合ドメインが、単鎖可変領域フラグメント(scFv)である、請求項24に記載のACC。
  27. 前記抗原結合ドメインが、シングルドメイン抗体(sdAb)である、請求項24に記載のACC。
  28. 前記DD1及び前記DD2の少なくとも一方が、非ポリペプチドポリマー及び小分子からなる群から選択される二量体化ドメイン置換基を含む、請求項14に記載のACC。
  29. 前記DD1及び前記DD2が、互いに共有結合されている非ポリペプチドポリマーを含む、請求項28に記載のACC。
  30. 前記非ポリペプチドポリマーが、硫黄含有ポリエチレングリコールであり、前記DD1及び前記DD2が、1個以上のジスルフィド結合を介して互いに共有結合されている、請求項29に記載のACC。
  31. 前記DD1及び前記DD2の少なくとも一方が小分子を含む、請求項28に記載のACC。
  32. 前記小分子がビオチンである、請求項31に記載のACC。
  33. 前記DD1がビオチンを含み、前記DD2がアビジンを含む、請求項32に記載のACC。
  34. 前記CP1及び前記CP2が成熟サイトカインである、請求項1~33のいずれか1項または組み合わせに記載のACC。
  35. 前記CP1及び前記CP2がシグナルペプチドを含む、請求項1~33のいずれか1項または組み合わせに記載のACC。
  36. 前記CP1及び前記CP2が同一である、請求項1~35のいずれか1項または組み合わせに記載のACC。
  37. 前記CP1及び前記CP2が異なる、請求項1~35のいずれか1項または組み合わせに記載のACC。
  38. 前記CP1及び/または前記CP2がインターフェロンである、請求項1~35のいずれか1項または組み合わせに記載のACC。
  39. 前記CP1及び前記CP2がインターフェロンである、請求項38に記載のACC。
  40. 前記CP1及び前記CP2が異なるインターフェロンである、請求項38に記載のACC。
  41. 前記CP1及び前記CP2が同一のインターフェロンである、請求項38に記載のACC。
  42. 前記インターフェロン(複数可)が、ヒト野生型成熟インターフェロンである、請求項38~41のいずれか1項または組み合わせに記載のACC。
  43. 前記インターフェロン(複数可)が、インターフェロン-α、インターフェロン-β、インターフェロン-ω及びインターフェロン-τからなる群から選択される、請求項38~42のいずれか1項または組み合わせに記載のACC。
  44. 前記インターフェロンがインターフェロン-αである、請求項43に記載のACC。
  45. 前記インターフェロン(複数可)が、インターフェロンα-2a、インターフェロンα-2b及びインターフェロンα-n3からなる群から選択される、請求項44に記載のACC。
  46. 前記インターフェロン(複数可)がインターフェロンα-2bである、請求項45に記載のACC。
  47. 前記CP1及び/または前記CP2が、配列番号1と少なくとも80%同一である配列を含む、請求項46に記載のACC。
  48. 前記CP1及び/または前記CP2が、配列番号1と少なくとも90%同一である配列を含む、請求項47に記載のACC。
  49. 前記CP1及び/または前記CP2が、配列番号1の配列を含む、請求項48に記載のACC。
  50. 前記インターフェロンがインターフェロンβである、請求項43に記載のACC。
  51. 前記インターフェロンβが、インターフェロンβ-1a及びインターフェロンβ-1bからなる群から選択される、請求項50に記載のACC。
  52. 前記CP1及び/または前記CP2が、IFabドメインを含む、請求項1~51のいずれか1項または組み合わせに記載のACC。
  53. 前記CP1及び/または前記CP2が、インターロイキンを含む、請求項1~38のいずれか1項または組み合わせに記載のACC。
  54. 前記インターロイキンが、IL-1α、IL-1β、IL-1RA、IL-18、IL-2、IL-4、IL-7、IL-9、IL-13、IL-15、IL-3、IL-5、IL-6、IL-11、IL-12、IL-10、IL-20、IL-21、IL-14、IL-16及びIL-17からなる群から選択される、請求項53に記載のACC。
  55. 前記CM1及び前記CM2のそれぞれが、合計約3個のアミノ酸~約15個のアミノ酸を含む、請求項1~54のいずれか1項または組み合わせに記載のACC。
  56. 前記CM1、前記CM2、前記CM3及び前記CM4の1個以上が、異なるプロテアーゼの基質を含む、請求項1~55のいずれか1項または組み合わせに記載のACC。
  57. 前記CM1、前記CM2及び前記CM3が、同一のプロテアーゼの基質を含む、請求項1~56のいずれか1項または組み合わせに記載のACC。
  58. 前記プロテアーゼ(複数可)が、ADAM8、ADAM9、ADAM10、ADAM12、ADAM15、ADAM17/TACE、ADAMDEC1、ADAMTS1、ADAMTS4、ADAMTS5、BACE、レニン、カテプシンD、カテプシンE、カスパーゼ1、カスパーゼ2、カスパーゼ3、カスパーゼ4、カスパーゼ5、カスパーゼ6、カスパーゼ7、カスパーゼ8、カスパーゼ9、カスパーゼ10、カスパーゼ14、カテプシンB、カテプシンC、カテプシンK、カテプシンL、カテプシンS、カテプシンV/L2、カテプシンX/Z/P、クルジパイン、レグマイン、オツベイン-2(Otubain-2)、KLK4、KLK5、KLK6、KLK7、KLK8、KLK10、KLK11、KLK13、KLK14、メプリン、ネプリライシン、PSMA、BMP-1、MMP-1、MMP-2、MMP-3、MMP-7、MMP-9、MMP-10、MMP-11、MMP-12、MMP-13、MMP-14、MMP-15、MMP-16、MMP-17、MMP-19、MMP-20、MMP-23、MMP-24、MMP-26、MMP-27、活性化タンパク質C、カテプシンA、カテプシンG、キマーゼ、FVIIa、FIXa、FXa、FXIa、FXIIa、エラスターゼ、グランザイムB、グアニジノベンゾアターゼ、HtrA1、ヒト好中球リアーゼ、ラクトフェリン、マラプシン(marapsin)、NS3/4A、PACE4、プラスミン、PSA、tPA、トロンビン、トリプターゼ、uPA、DESC1、DPP-4、FAP、ヘプシン、マトリプターゼ-2、MT-SP1/マトリプターゼ、TMPRSS2、TMPRSS3及びTMPRSS4からなる群から選択される、請求項1~57のいずれか1項または組み合わせに記載のACC。
  59. 前記プロテアーゼ(複数可)が、uPA、レグマイン、MT-SP1、ADAM17、BMP-1、TMPRSS3、TMPRSS4、MMP-2、MMP-9、MMP-12、MMP-13、及びMMP-14からなる群から選択される、請求項58に記載のACC。
  60. 前記CM1、前記CM2、前記CM3及び/または前記CM4が、LSGRSDNH(配列番号5)、TGRGPSWV(配列番号6)、PLTGRSGG(配列番号7)、TARGPSFK(配列番号8)、NTLSGRSENHSG(配列番号9)、NTLSGRSGNHGS(配列番号10)、TSTSGRSANPRG(配列番号11)、TSGRSANP(配列番号12)、VHMPLGFLGP(配列番号13)、AVGLLAPP(配列番号14)、AQNLLGMV(配列番号15)、QNQALRMA(配列番号16)、LAAPLGLL(配列番号17)、STFPFGMF(配列番号18)、ISSGLLSS(配列番号19)、PAGLWLDP(配列番号20)、VAGRSMRP(配列番号21)、VVPEGRRS(配列番号22)、ILPRSPAF(配列番号23)、MVLGRSLL(配列番号24)、QGRAITFI(配列番号25)、SPRSIMLA(配列番号26)、SMLRSMPL(配列番号27)、ISSGLLSGRSDNH(配列番号28)、AVGLLAPPGGLSGRSDNH(配列番号29)、ISSGLLSSGGSGGSLSGRSDNH(配列番号30)、LSGRSGNH(配列番号31)、SGRSANPRG(配列番号32)、LSGRSDDH(配列番号33)、LSGRSDIH(配列番号34)、LSGRSDQH(配列番号35)、LSGRSDTH(配列番号36)、LSGRSDYH(配列番号37)、LSGRSDNP(配列番号38)、LSGRSANP(配列番号39)、LSGRSANI(配列番号40)、LSGRSDNI(配列番号41)、MIAPVAYR(配列番号42)、RPSPMWAY(配列番号43)、WATPRPMR(配列番号44)、FRLLDWQW(配列番号45)、ISSGL(配列番号46)、ISSGLLS(配列番号47)、ISSGLL(配列番号48)、ISSGLLSGRSANPRG(配列番号49)、AVGLLAPPTSGRSANPRG(配列番号50)、AVGLLAPPSGRSANPRG(配列番号51)、ISSGLLSGRSDDH(配列番号52)、ISSGLLSGRSDIH(配列番号53)、ISSGLLSGRSDQH(配列番号54)、ISSGLLSGRSDTH(配列番号55)、ISSGLLSGRSDYH(配列番号56)、ISSGLLSGRSDNP(配列番号57)、ISSGLLSGRSANP(配列番号58)、ISSGLLSGRSANI(配列番号59)、AVGLLAPPGGLSGRSDDH(配列番号60)、AVGLLAPPGGLSGRSDIH(配列番号61)、AVGLLAPPGGLSGRSDQH(配列番号62)、AVGLLAPPGGLSGRSDTH(配列番号63)、AVGLLAPPGGLSGRSDYH(配列番号64)、AVGLLAPPGGLSGRSDNP(配列番号65)、AVGLLAPPGGLSGRSANP(配列番号66)、AVGLLAPPGGLSGRSANI(配列番号67)、ISSGLLSGRSDNI(配列番号68)、AVGLLAPPGGLSGRSDNI(配列番号69)、GLSGRSDNHGGAVGLLAPP(配列番号70)、GLSGRSDNHGGVHMPLGFLGP(配列番号71)、LSGRSDNHGGVHMPLGFLGP(配列番号72)、ISSGLSS(配列番号73)、PVGYTSSL(配列番号74)、DWLYWPGI(配列番号75)、LKAAPRWA(配列番号76)、GPSHLVLT(配列番号77)、LPGGLSPW(配列番号78)、MGLFSEAG(配列番号79)、SPLPLRVP(配列番号80)、RMHLRSLG(配列番号81)、LLAPSHRA(配列番号82)、GPRSFGL(配列番号83)、GPRSFG(配列番号84)、SARGPSRW(配列番号85)、GGWHTGRN(配列番号86)、HTGRSGAL(配列番号87)、AARGPAIH(配列番号88)、RGPAFNPM(配列番号89)、SSRGPAYL(配列番号90)、RGPATPIM(配列番号91)、RGPA(配列番号92)、GGQPSGMWGW(配列番号93)、FPRPLGITGL(配列番号94)、SPLTGRSG(配列番号95)、SAGFSLPA(配列番号96)、LAPLGLQRR(配列番号97)、SGGPLGVR(配列番号98)、PLGL(配列番号99)、及びSGRSDNI(配列番号100)からなる群から選択される配列を含む、請求項1~57のいずれか1項または組み合わせに記載のACC。
  61. 前記CM1、前記CM2、前記CM3及び/または前記CM4が、ISSGLLSGRSDNH(配列番号28)、LSGRSDDH(配列番号33)、ISSGLLSGRSDQH(配列番号54)、SGRSDNI(配列番号100)、及びISSGLLSGRSDNI(配列番号68)からなる群から選択される配列を含む、請求項60に記載のACC。
  62. 前記プロテアーゼ(複数可)が、対象の腫瘍によって産生される、請求項1~61のいずれか1項または組み合わせに記載のACC。
  63. 前記対象が、がんを有すると診断または特定されている、請求項62に記載のACC。
  64. 前記CP1及び前記CM1が、前記第1のモノマー構成体において、互いに直接的に隣接する、請求項1~63のいずれか1項または組み合わせに記載のACC。
  65. 前記CM1及び前記DD1が、前記第1のモノマー構成体において、互いに直接的に隣接する、請求項1~64のいずれか1項または組み合わせに記載のACC。
  66. 前記CP2及び前記CM2が、前記第2のモノマー構成体において、互いに直接的に隣接する、請求項1~65のいずれか1項または組み合わせに記載のACC。
  67. 前記CM2及び前記DD2が、前記第2のモノマー構成体において、互いに直接的に隣接する、請求項1~66のいずれか1項または組み合わせに記載のACC。
  68. 前記第1のモノマー構成体が、少なくとも1個のリンカーを含む、請求項1~63のいずれか1項または組み合わせに記載のACC。
  69. 前記少なくとも1個のリンカーが、前記PM1と前記CM3との間に配置されたリンカーL1及び/または前記CM3と前記CP1との間に配置されたリンカーL2である、請求項68に記載のACC。
  70. 前記第2のモノマー構成体が、少なくとも1個のリンカーを含む、請求項68に記載のACC。
  71. 前記少なくとも1個のリンカーが、前記PM2と前記CM4との間に配置されたリンカーL3及び/または前記CM4と前記CP2との間に配置されたリンカーL4である、請求項70に記載のACC。
  72. 前記第1のモノマー構成体がリンカーL1を含み、前記第2のモノマー構成体がリンカーL3を含む、請求項71に記載のACC。
  73. L1及びL3が同一である、請求項72に記載のACC。
  74. 前記第1のモノマー構成体がリンカーL2を含み、前記第2のモノマー構成体がリンカーL4を含む、請求項71に記載のACC。
  75. L2及びL4が同一である、請求項74に記載のACC。
  76. 各リンカーが、1個のアミノ酸~約15個のアミノ酸の全長を有する、請求項68~75のいずれか1項または組み合わせに記載のACC。
  77. 各リンカーが、少なくとも5個のアミノ酸の全長を有する、請求項76に記載のACC。
  78. 前記第1のモノマー構成体が、少なくとも1個のリンカーを含み、各リンカーは独立して、GSSGGSGGSGG(配列番号210);GGGS(配列番号2);GGGSGGGS(配列番号211);GGGSGGGSGGGS(配列番号212);GGGGSGGGGSGGGGS(配列番号213);GGGGSGGGGSGGGGSGGGGSGGGGS(配列番号214);GGGGSGGGGS(配列番号215);GGGGS(配列番号216);GS;GGGGSGS(配列番号217);GGGGSGGGGSGGGGSGS(配列番号218);GGSLDPKGGGGS(配列番号219);PKSCDKTHTCPPCPAPELLG(配列番号220);SKYGPPCPPCPAPEFLG(配列番号221);GKSSGSGSESKS(配列番号222);GSTSGSGKSSEGKG(配列番号223);GSTSGSGKSSEGSGSTKG(配列番号224);GSTSGSGKPGSGEGSTKG(配列番号225);GSTSGSGKPGSSEGST(配列番号226);(GS)n、(GGS)n、(GSGGS)n(配列番号227)、(GGGS)n(配列番号228)、(GGGGS)n(配列番号216)、各nは少なくとも1である整数である;GGSG(配列番号229);GGSGG(配列番号230);GSGSG(配列番号231;GSGGG(配列番号232);GGGSG(配列番号233);GSSSG(配列番号234);GGGGSGGGGSGGGGS(配列番号213);GGGGSGGGGSGGGGSGGGGS(配列番号214);GSTSGSGKPGSSEGST(配列番号226);SGGG(配列番号327);及びSGGGG(配列番号492)からなる群から選択される、請求項68に記載のACC。
  79. 前記リンカーが、GGGS(配列番号2)の配列を含む、請求項78に記載のACC。
  80. 前記第1のモノマー構成体が、N末端からC末端方向で、前記PM1、前記CM3、前記CP1、前記CM1及び前記DD1を含む、請求項1~79のいずれか1項または組み合わせに記載のACC。
  81. 前記第1のポリペプチドが、C末端からN末端方向で、前記PM1、前記CM3、前記CP1、前記CM1及び前記DD1を含む、請求項1~79のいずれか1項または組み合わせに記載のACC。
  82. 前記第2のポリペプチドが、N末端からC末端方向で、前記CP2、前記CM2及び前記DD2を含む、請求項1~81のいずれか1項または組み合わせに記載のACC。
  83. 前記第2のポリペプチドが、C末端からN末端方向で、前記CP2、前記CM2及び前記DD2を含む、請求項1~82のいずれか1項または組み合わせに記載のACC。
  84. 前記第1のモノマー構成体及び前記第2のモノマー構成体が同一であり、前記第1のモノマー構成体及び前記第2のモノマー構成体のそれぞれが、1個のみのペプチドマスクを有する、請求項1~36、38、39または41~83のいずれか1項または組み合わせに記載のACC。
  85. 前記第1のモノマー構成体が、N末端からC末端方向で、前記PM1、任意選択的リンカー、前記CM3、任意選択的リンカー、前記CP1、前記CM1及び前記DD1を含み、前記CP1及び前記CM1が互いに直接的に隣接し、前記CM1及び前記DD1が互いに直接的に隣接し、前記CM1が10個以下のアミノ酸のペプチドであり、前記第2のモノマー構成体が前記第1のモノマー構成体と同一であり、前記第1のモノマー構成体及び前記第2のモノマー構成体が、少なくとも2個のジスルフィド結合を介して、互いに共有結合されている、請求項1~79のいずれか1項または組み合わせに記載のACC。
  86. 前記DD1及び前記DD2がそれぞれ、EUナンバリングに準拠して番号を付けたとき、システイン216でN末端を有するヒトFcドメインである、請求項85に記載のACC。
  87. 前記CM1が、7個以下のアミノ酸のペプチドである、請求項85または86に記載のACC。
  88. 前記CP1及び前記CP2が、配列番号1と少なくとも90%同一であるアミノ酸配列を含む、請求項85~87のいずれか1項または組み合わせに記載のACC。
  89. 少なくとも1つのCP1及び/またはCP2の活性の対照レベルと比較して、CP1及び/またはCP2の少なくとも1つの低減した活性レベルを有することを特徴とする、請求項1~88のいずれか1項または組み合わせに記載のACC。
  90. 前記少なくとも1つの前記CP1及び前記CP2活性が、リンパ腫細胞の増殖レベルである、請求項89に記載のACC。
  91. 前記少なくとも1つの前記CP1及び前記CP2活性が、リンパ腫細胞における、JAK/STAT/ISGF3経路の活性化レベルである、請求項89に記載のACC。
  92. 前記少なくとも1つの活性が、リンパ腫細胞における、SEAPの産生レベルである、請求項89に記載のACC。
  93. 前記少なくとも1つの前記CP1及び/または前記CP2活性が、前記対照のレベルと比較して、少なくとも2倍低いことを特徴とする、請求項89に記載のACC。
  94. 前記少なくとも1つの前記CP1及び/または前記CP2活性が、前記対照のレベルと比較して、少なくとも5倍低いことを特徴とする、請求項93に記載のACC。
  95. 前記少なくとも1つの前記CP1及び/または前記CP2活性が、前記対照のレベルと比較して、少なくとも10倍低いことを特徴とする、請求項94に記載のACC。
  96. 前記少なくとも1つの前記CP1及び/または前記CP2活性が、前記対照のレベルと比較して、少なくとも500倍低いことを特徴とする、請求項95に記載のACC。
  97. 前記少なくとも1つの前記CP1及び/または前記CP2活性の前記対照レベルが、前記ACCを前記プロテアーゼ(複数可)に曝露した後の、前記ACCの前記CP1及び/または前記CP2の活性である、請求項89~95のいずれか1項または組み合わせに記載のACC。
  98. 前記少なくとも1つの前記CP1及び/または前記CP2の前記対照レベルが、対応する野生型成熟サイトカインの、対応する前記CP1及び/または前記CP2活性である、請求項89~97のいずれか1項または組み合わせに記載のACC。
  99. 前記ACCが、前記プロテアーゼ(複数可)への曝露後に切断産物を生成することを特徴とし、前記切断産物が、前記少なくとも1つの前記CP1及び/または前記CP2の活性を含む、請求項89~98のいずれか1項または組み合わせに記載のACC。
  100. 前記少なくとも1つの前記CP1及び/または前記CP2の活性が、抗増殖活性である、請求項99に記載のACC。
  101. 前記対照レベルがEC50値であり、EC50(対照レベル)に対するEC50(切断産物)の比率が、約10未満、または約9未満、または約8未満、または約7未満、または約6未満、または約5未満、または約4未満、または約3未満、または約2未満、または約1.5未満、または約1.0未満である、請求項100に記載のACC。
  102. 前記第1のモノマー構成体は、前記CP1及び前記DD1が、12個以下のアミノ酸の連結領域によって連結され、前記12個以下のアミノ酸の連結領域が前記CM3を含有することを特徴とする、請求項1~101のいずれか1項または組み合わせに記載のACC。
  103. 前記第2のモノマー構成体は、前記CP2及び前記DD2が、12個以下のアミノ酸の連結領域によって連結され、前記12個以下のアミノ酸の連結領域が前記CM2を含有することを特徴とする、請求項1~102のいずれか1項または組み合わせに記載のACC。
  104. 前記PM1が、50個未満のアミノ酸を含む、請求項1~103のいずれか1項または組み合わせに記載のACC。
  105. 前記PM2が、50個未満のアミノ酸を含む、請求項2~104のいずれか1項または組み合わせに記載のACC。
  106. 前記PM1及び前記PM2のそれぞれが、19個未満のアミノ酸である、請求項105に記載のACC。
  107. 前記PM1が潜在型関連ペプチドではなく、かつ前記PM2が潜在型関連ペプチドではない、請求項1~103のいずれか1項または組み合わせに記載のACC。
  108. 前記PM1がサイトカインではなく、かつ前記PM2がサイトカインではない、請求項1~103のいずれか1項または組み合わせに記載のACC。
  109. 前記PM1がサイトカインの受容体ではなく、かつサイトカインの受容体のフラグメントではない、請求項1~103のいずれか1項または組み合わせに記載のACC。
  110. 前記PM2がサイトカインの受容体ではなく、かつサイトカインの受容体のフラグメントではない、請求項1~103及び109のいずれか1項または組み合わせに記載のACC。
  111. 前記PM1がアルブミンではなく、かつ前記PM2がアルブミンではない、請求項1~103のいずれか1項または組み合わせに記載のACC。
  112. 請求項1~111のいずれか1項または組み合わせに記載のACCを含む、組成物。
  113. 薬学的組成物である、請求項112に記載の組成物。
  114. 請求項112または113に記載の組成物の、少なくとも1回の用量を含む、容器、バイアル、シリンジ、注射ペンまたはキット。
  115. 治療を必要とする対象の治療方法であって、治療有効量の、請求項1~96のいずれか1項に記載のACC、または請求項112もしくは113に記載の組成物を、前記対象に投与することを含む、前記方法。
  116. 前記対象が、がんを有すると特定または診断されている、請求項115に記載の方法。
  117. 前記がんがリンパ腫である、請求項116に記載の方法。
  118. 前記リンパ腫が、バーキットリンパ腫である、請求項117に記載の方法。
  119. 請求項1~111のいずれか1項または組み合わせに記載のACCの、前記CP1及び前記CM1を含むポリペプチドをコードする核酸。
  120. 前記ポリペプチドが、請求項1~21または請求項28~111のいずれか1項または組み合わせに記載のDD1をさらに含む、請求項109に記載の核酸。
  121. 請求項1~111のいずれか1項または組み合わせに記載のACCの、前記CP2及び前記CM2を含むポリペプチドをコードする核酸。
  122. 前記ポリペプチドが、請求項1~21または請求項28~111のいずれか1項または組み合わせに記載のDD2をさらに含む、請求項111に記載の核酸。
  123. 請求項119~122のいずれか1項または組み合わせに記載の核酸を含む、ベクター。
  124. 発現ベクターである、請求項123に記載のベクター。
  125. 請求項119~122のいずれか1項もしくは組み合わせに記載の核酸、または請求項123もしくは124に記載のベクターを含む、細胞。
  126. 請求項1~111のいずれか1項または組み合わせに記載の、第1のモノマー構成体の前記CP1及び前記CM1を含むポリペプチドと、第2のモノマー構成体の前記CP2及び前記CM2を含むポリペプチドと、を一緒になってコードする1対の核酸。
  127. 請求項126に記載の1対の核酸を一緒になって含む、1対のベクター。
  128. 1対の発現ベクターである、請求項127に記載の1対のベクター。
  129. 請求項126に記載の1対の核酸、または請求項127もしくは128に記載の1対のベクターを含む、細胞。
  130. ACCを作製する方法であって、
    a.請求項125または129に記載の細胞を、液体培地中で、前記ACCを作製するのに十分な条件下にて培養することと、
    b.前記細胞または前記液体培地から前記ACCを回収することと、
    を含む、前記方法。
  131. 前記細胞または前記液体培地から回収した前記ACCを単離することをさらに含む、請求項130に記載の方法。
  132. 単離した前記ACCを薬学的組成物に調製することをさらに含む、請求項131に記載の方法。
  133. 請求項130に記載の方法によって作製されるACC。
  134. 請求項133に記載のACCを含む組成物。
  135. 薬学的組成物である、請求項134に記載の組成物。
  136. 請求項134または135に記載の組成物の、少なくとも1回の用量を含む、容器、バイアル、シリンジ、注射ペンまたはキット。
  137. 前記少なくとも1つの前記CP1及び前記CP2活性が、表面プラズモン共鳴を使用して決定される、その同族の受容体に対する前記CP1及び/または前記CP2の結合親和性である、請求項89~101のいずれか1項または組み合わせに記載のACC。
  138. 第1のモノマー構成体及び第2のモノマー構成体を含む活性化可能サイトカイン構成体(ACC)であって、
    (a)前記第1のモノマー構成体が、第1のペプチドマスク(PM1)と、第1の成熟サイトカインタンパク質(CP1)と、第1の及び第3の開裂可能部分(CM1及びCM3)と、第1の二量体化ドメイン(DD1)と、を含むポリペプチドであり、
    (b)前記第2のモノマー構成体が、第2のペプチドマスク(PM2)と、第2の成熟サイトカインタンパク質(CP2)と、第2の及び第4の開裂可能部分(CM2及びCM4)と、第2の二量体化ドメイン(DD2)と、を含むポリペプチドであり、
    (c)前記第1のモノマー構成体が、N末端からC末端の方向で、前記PM1、前記CM3、前記CP1、前記CM1及び前記DD1を含み、さらに、
    (i)前記PM1は20個以下のアミノ酸を含み、かつ前記CP1に結合し、
    (ii)前記CM1及び前記DD1は互いに直接的に隣接し、
    (iii)前記CP1及び前記CM1は互いに直接的に隣接し、
    (iv)前記CM1は12個以下のアミノ酸を含み、
    (v)前記CM1及び前記CM3はプロテアーゼの基質として機能し、
    (vi)前記CP1は成熟インターフェロンであり、
    (d)さらに、
    (i)前記第2のモノマー構成体は、前記第1のモノマー構成体と同一であり、
    (ii)前記DD1及び前記DD2は、1対のヒトIgGのFcドメインであり、
    (iii)前記DD1及び前記DD2が、少なくとも1個のジスルフィド結合を介して互いに結合し、それによって前記第1のモノマー構成体及び前記第2のモノマー構成体のホモ二量体を形成し、
    (e)対応する野生型インターフェロンまたは対応するペグ化インターフェロンと比較して、インターフェロン活性の低減したレベルを有することを特徴とする、
    前記活性化可能サイトカイン構成体(ACC)。
  139. 前記CP1が成熟インターフェロンαであり、前記PM1が配列番号323と少なくとも85%同一である配列を含む、請求項138に記載のACC。
  140. 前記CM1及び前記CM3が、それぞれ独立して、ウロキナーゼ(uPa)及び/またはマトリックスメタロプロテイナーゼ(MMP)の基質として機能する、請求項138または139に記載のACC。
  141. 前記CM1及び前記CM3が、それぞれ独立して、ウロキナーゼ(uPa)及び/またはMMP-14の基質として機能する、請求項140に記載のACC。
  142. 前記成熟インターフェロンが、成熟ヒトインターフェロンαである、請求項138~141のいずれか1項または組み合わせに記載のACC。
  143. 前記成熟インターフェロンαが、成熟インターフェロンα-2bである、請求項138~142のいずれか1項または組み合わせに記載のACC。
  144. 前記成熟インターフェロンαが、野生型成熟インターフェロンα-2bのトランケート形態である、請求項138~143のいずれか1項または組み合わせに記載のACC。
  145. 前記成熟インターフェロンが、配列番号1と少なくとも95%同一である配列を含む、請求項138~144のいずれか1項または組み合わせに記載のACC。
  146. 前記成熟インターフェロンが、配列番号1の配列を含む、請求項138~145のいずれか1項または組み合わせに記載のACC。
  147. 前記CM1及び前記CM3がそれぞれ、8個以下のアミノ酸を含む、請求項138~146のいずれか1項または組み合わせに記載のACC。
  148. 前記CM1及び前記CM3が同一である、請求項138~147のいずれか1項または組み合わせに記載のACC。
  149. 前記CM1及び前記CM3がそれぞれ、配列番号41と少なくとも85%同一である配列を含む、請求項138~148のいずれか1項または組み合わせに記載のACC。
  150. 前記CM1及び前記CM3がそれぞれ、配列番号41、配列番号68及び配列番号100からなる群から選択される配列を含む、請求項138~148のいずれか1項または組み合わせに記載のACC。
  151. 前DD1及び前記DD2が、1対のヒトIgG4のFcドメインである、請求項138~150のいずれか1項または組み合わせに記載のACC。
  152. 前記DD1及び前記DD2が、EUナンバリングによって番号を付けたとき、システイン226のN末端側でトランケートされた、1対のヒトIgG4のFcドメインである、請求項151に記載のACC。
  153. 前記ヒトIgG4のFcドメインが、EUナンバリングによって番号を付けたとき、S228Pの変異を含む、請求項151または152に記載のACC。
  154. 前記DD1及び前記DD2がそれぞれ、配列番号3と少なくとも95%同一である配列を含む、請求項138~153のいずれか1項または組み合わせに記載のACC。
  155. 前記DD1及び前記DD2がそれぞれ、配列番号3の配列を含む、請求項138~154のいずれか1項または組み合わせに記載のACC。
  156. 前記第1のモノマー構成体及び前記第2のモノマー構成体が、少なくとも2個のジスルフィド結合を介して互いに共有結合している、請求項138~155のいずれか1項または組み合わせに記載のACC。
  157. 前記第1のモノマー構成体及び前記第2のモノマー構成体が、少なくとも3個のジスルフィド結合を介して互いに共有結合している、請求項156に記載のACC。
  158. 前記第1のモノマー構成体が、N末端において第1のシグナル配列をさらに含み、前記第2のモノマー構成体が、N末端において第2のシグナル配列をさらに含む、請求項138~157のいずれか1項または組み合わせに記載のACC。
  159. 前記第1のシグナル配列及び前記第2のシグナル配列がそれぞれ、配列番号244と少なくとも95%同一である配列を含む、請求項158に記載のACC。
  160. 前記第1のシグナル配列及び前記第2のシグナル配列がそれぞれ、配列番号244の配列を含む、請求項159に記載のACC。
  161. 前記第1のモノマー構成体が、前記第1のシグナル配列と前記PM1との間に置かれる第1のスペーサーをさらに含み、前記第2のモノマー構成体が、前記第2のシグナル配列と前記PM2との間に置かれる第2のスペーサーをさらに含み、前記第1のモノマー構成体及び前記第2のモノマー構成体のそれぞれが、1個のみのペプチドマスクを有する、請求項158~160のいずれか1項または組み合わせに記載のACC。
  162. 前記第1のスペーサー及び前記第2のスペーサーがそれぞれ、配列番号256と少なくとも80%同一である配列を含む、請求項161に記載のACC。
  163. 前記第1のスペーサー及び前記第2のスペーサーがそれぞれ、配列番号256の配列を含む、請求項162に記載のACC。
  164. 前記PM1と前記CM3との間のリンカーL1、及び/または前記CM3と前記CP1との間のリンカーL2をさらに含み、前記L1及び前記L2が、それぞれ独立して、配列番号27(n=1)と少なくとも80%同一である配列、配列番号324と少なくとも80%同一である配列を含む、または存在しない、請求項138~163のいずれか1項または組み合わせに記載のACC。
  165. 前記L1が配列番号27(n=1)の配列を含み、前記L2が配列番号324の配列を含む、請求項164に記載のACC。
  166. 12個以下のアミノ酸を含む連結領域を含む、請求項138~165のいずれか1項または組み合わせに記載のACC。
  167. 前記連結領域が、7~12個のアミノ酸を含む、請求項166に記載のACC。
  168. 前記連結領域が、7個のアミノ酸を含む、請求項166に記載のACC。
  169. 野生型インターフェロンαと比較して、インターフェロンα活性の少なくとも2000倍の低減を特徴とする、請求項138~168のいずれか1項または組み合わせに記載のACC。
  170. 野生型インターフェロンαと比較して、インターフェロンα活性の少なくとも4000倍の低減を特徴とする、請求項169に記載のACC。
  171. 野生型インターフェロンαと比較して、インターフェロンα活性の少なくとも5000倍の低減を特徴とする、請求項170に記載のACC。
  172. ペグ化インターフェロンαと比較して、インターフェロンα活性の少なくとも2000倍の低減を特徴とする、請求項138~168のいずれか1項または組み合わせに記載のACC。
  173. 前記インターフェロン活性の低減が、リンパ腫細胞の抗増殖アッセイにおいて、前記ACCのEC50を、前記野生型インターフェロンまたは前記ペグ化インターフェロンのEC50と比較することによって決定される、請求項138~172のいずれか1項または組み合わせに記載のACC。
  174. 前記インターフェロン活性の低減が、インターフェロン反応性HEK293細胞中の、分泌型胚性アルカリフォスファターゼ産生誘発のアッセイにおいて、前記ACCのEC50を、前記野生型インターフェロンまたは前記ペグ化インターフェロンのEC50と比較することによって決定される、請求項138~173のいずれか1項または組み合わせに記載のACC。
  175. CM1及びCM3が基質として機能する前記プロテアーゼ(複数可)への曝露後に、切断産物を生成し、前記切断産物に対する、前記対応する野生型インターフェロンの前記インターフェロン活性の比率が約2未満であることをさらに特徴とする、請求項138~174のいずれかに記載のACC。
  176. 前記切断産物のEC50が、前記対応する野生型インターフェロンのEC50とほぼ同一である、請求項175に記載のACC。
  177. 前記第1のモノマー構成体及び前記第2のモノマー構成体がそれぞれ、配列番号321と少なくとも95%同一である配列を含む、または前記第1のモノマー構成体及び前記第2のモノマー構成体のそれぞれが、配列番号321の配列を含み、前記ACCが、野生型インターフェロンα-2bと比較して、インターフェロン活性の少なくとも1000倍の低減を特徴とし、前記ACCが、uPAへの曝露後に、切断産物を生成することをさらに特徴とし、前記切断産物が、野生型インターフェロンα-2bとほぼ同一のインターフェロン活性を有し、インターフェロン活性が、リンパ腫細胞の抗増殖アッセイにおいて、またはインターフェロン反応性HEK293細胞中の、分泌型胚性アルカリフォスファターゼ産生誘発アッセイにおいて測定される、請求項138に記載のACC。
  178. 第1のモノマー構成体及び第2のモノマー構成体を含む活性化可能サイトカイン構成体(ACC)であって、
    (a)前記第1のモノマー構成体が、第1のペプチドマスク(PM1)と、第1の成熟サイトカインタンパク質(CP1)と、第1の及び第3の開裂可能部分(CM1及びCM3)と、第1の二量体化ドメイン(DD1)と、を含み、
    (b)前記第2のモノマー構成体が、第2のペプチドマスク(PM2)と、第2の成熟サイトカインタンパク質(CP2)と、第2の及び第4の開裂可能部分(CM2及びCM4)と、第2の二量体化ドメイン(DD2)と、を含むポリペプチドであり、
    (c)前記第1のモノマー構成体が、N末端からC末端の方向で、前記PM1、前記CM3、前記CP1、前記CM1及び前記DD1を含むポリペプチドであり、さらに、
    (i)前記PM1は配列番号323と少なくとも85%同一である配列を含み、
    (ii)前記CM1及び前記DD1は互いに直接的に隣接し、
    (iii)前記CM1は配列番号41と少なくとも85%同一である配列を含み、
    (iv)前記CP1は配列番号1と少なくとも85%同一である配列を含み、
    (d)さらに、
    (i)前記第2のモノマー構成体は、前記第1のモノマー構成体と同一であり、
    (ii)前記DD1及び前記DD2は、1対のヒトIgG4のFcドメインであり、
    (e)前記DD1及び前記DD2が、少なくとも1個のジスルフィド結合を介して互いに共有結合し、それによって前記第1のモノマー構成体及び前記第2のモノマー構成体のホモ二量体を形成し、
    (f)ペグ化インターフェロンα-2bのインターフェロンα活性と比較して、インターフェロンα活性の低減したレベルを有することを特徴とする、
    前記活性化可能サイトカイン構成体(ACC)。
  179. 前記PM2が、配列番号323、331または332の1つと、少なくとも85%、90%または95%同一である配列を含む、請求項178に記載のACC。
  180. 前記第1のモノマー構成体及び前記第2のモノマー構成体がそれぞれ、配列番号321と少なくとも95%同一である配列を含む、または前記第1のモノマー構成体及び前記第2のモノマー構成体のそれぞれが、配列番号321の配列を含み、前記ACCが、野生型インターフェロンα-2bまたはペグ化インターフェロンα-2bのいずれかと比較して、インビボでより低い毒性を示す、請求項138に記載のACC。
  181. 請求項138~180のいずれか1項または組み合わせに記載のACCを含む、組成物。
  182. 薬学的組成物である、請求項181に記載の組成物。
  183. 請求項181または182に記載の組成物の、少なくとも1回の用量を含む、容器、バイアル、シリンジ、注射ペンまたはキット。
  184. 治療を必要とする対象の治療方法であって、治療有効量の、請求項138~179のいずれか1項もしくは組み合わせに記載のACC、または請求項181もしくは182に記載の組成物を、前記対象に投与することを含む、前記方法。
  185. 前記対象が、がんを有すると特定または診断されている、請求項184に記載の方法。
  186. 請求項138~179のいずれか1項または組み合わせに記載のACCの前記第1のモノマーを含むポリペプチドをコードする核酸。
  187. 請求項186に記載の核酸を含む、ベクター。
  188. 発現ベクターである、請求項187に記載のベクター。
  189. 請求項186に記載の核酸、または請求項187もしくは188のベクターを含む、哺乳動物細胞。
  190. HEK293細胞またはCHO細胞である、請求項189に記載の哺乳動物細胞。
  191. 請求項189または190に記載の哺乳動物細胞中にACCを発現させることと、前記発現されたACCを精製することと、を含む、ACCを製造する方法。
  192. 前記CM1及び前記CM3がそれぞれ、腫瘍組織中に過剰発現するプロテアーゼの基質として機能する、請求項138~180のいずれか1項または組み合わせに記載のACC。

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