JP2024510700A - 飲料およびパーソナルケア用途のフレーバー組成物 - Google Patents

飲料およびパーソナルケア用途のフレーバー組成物 Download PDF

Info

Publication number
JP2024510700A
JP2024510700A JP2023544554A JP2023544554A JP2024510700A JP 2024510700 A JP2024510700 A JP 2024510700A JP 2023544554 A JP2023544554 A JP 2023544554A JP 2023544554 A JP2023544554 A JP 2023544554A JP 2024510700 A JP2024510700 A JP 2024510700A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
flavor
delivery system
beverage
personal care
flavor delivery
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2023544554A
Other languages
English (en)
Inventor
マ チウミン
シー レイ
チャン ファン
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Firmenich SA
Original Assignee
Firmenich SA
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Firmenich SA filed Critical Firmenich SA
Publication of JP2024510700A publication Critical patent/JP2024510700A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A23FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
    • A23LFOODS, FOODSTUFFS, OR NON-ALCOHOLIC BEVERAGES, NOT COVERED BY SUBCLASSES A21D OR A23B-A23J; THEIR PREPARATION OR TREATMENT, e.g. COOKING, MODIFICATION OF NUTRITIVE QUALITIES, PHYSICAL TREATMENT; PRESERVATION OF FOODS OR FOODSTUFFS, IN GENERAL
    • A23L27/00Spices; Flavouring agents or condiments; Artificial sweetening agents; Table salts; Dietetic salt substitutes; Preparation or treatment thereof
    • A23L27/80Emulsions
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A23FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
    • A23FCOFFEE; TEA; THEIR SUBSTITUTES; MANUFACTURE, PREPARATION, OR INFUSION THEREOF
    • A23F3/00Tea; Tea substitutes; Preparations thereof
    • A23F3/06Treating tea before extraction; Preparations produced thereby
    • A23F3/14Tea preparations, e.g. using additives
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A23FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
    • A23LFOODS, FOODSTUFFS, OR NON-ALCOHOLIC BEVERAGES, NOT COVERED BY SUBCLASSES A21D OR A23B-A23J; THEIR PREPARATION OR TREATMENT, e.g. COOKING, MODIFICATION OF NUTRITIVE QUALITIES, PHYSICAL TREATMENT; PRESERVATION OF FOODS OR FOODSTUFFS, IN GENERAL
    • A23L2/00Non-alcoholic beverages; Dry compositions or concentrates therefor; Their preparation
    • A23L2/52Adding ingredients
    • A23L2/56Flavouring or bittering agents

Landscapes

  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Food Science & Technology (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Nutrition Science (AREA)
  • Seasonings (AREA)
  • Non-Alcoholic Beverages (AREA)
  • Cosmetics (AREA)
  • Fats And Perfumes (AREA)

Abstract

本発明は、リゾレシチン、レシチン、糖エステル、モノグリセリンエステル、ポリグリセリンエステルまたはそれらの混合物を含む界面活性剤系と、フレーバー油を含む非極性相と、少なくとも1つの極性非水系溶媒を含む極性相とを含むフレーバー組成物を含むフレーバー送達系であって、該フレーバー送達系は、バイオポリマーを含む安定剤系を含む、フレーバー送達系に関する。本発明はさらに、フレーバー送達系の製造方法、該フレーバー送達系を含む飲料またはパーソナルケア製品、フレーバー付き飲料またはパーソナルケア製品の製造方法、および酸性飲料または消費者製品におけるフレーバー組成物の保存安定性を改変、向上または増強するためのバイオポリマーの使用に関する。

Description

本発明は、リゾレシチン、レシチン、糖エステル、モノグリセリンエステル、ポリグリセリンエステルまたはそれらの混合物を含む界面活性剤系と、フレーバー油を含む非極性相と、少なくとも1つの極性非水系溶媒を含む極性相とを含むフレーバー組成物を含むフレーバー送達系であって、該フレーバー送達系は、バイオポリマーを含む安定剤系を含む、フレーバー送達系に関する。本発明はさらに、フレーバー送達系の製造方法、該フレーバー送達系を含む飲料またはパーソナルケア製品、フレーバー付き飲料またはパーソナルケア製品の製造方法、および酸性飲料または消費者製品におけるフレーバー組成物の保存安定性を改変、向上または増強するためのバイオポリマーの使用に関する。
発明の背景
飲料およびパーソナルケア用途では、フレーバー組成物が望まれる。
フレーバー組成物は、極性相と油相と界面活性剤系とを含むエマルションの形態をとり得る。水相は、通常、水および/または1つ以上の極性補助溶媒とさらなる成分とを含む。油相は、総じて水相内に分散し、それによって水中油型エマルションが形成される。分散した油相は、通常、フレーバー油と任意にさらなる親油性成分とを含む。
飲料または消費者製品への配合に適した多くのフレーバー油は、水のような極性溶媒への溶解性が限られているため、安定な乳化フレーバー組成物を製造するためには、フレーバー組成物において界面活性剤が必要である。
フレーバー組成物の界面活性剤として、糖エステル、レシチン、リゾレシチン、脂肪酸のモノグリセリンエステルおよびポリグリセリンエステルなど、多くの様々な化合物が提案されている。これらの化合物は、幅広い飲料用途で受け入れられる。しかし、酸性の飲料用途に使用する場合、これらの界面活性剤は限られた安定性しか示さず、すなわち、酸性のpHレベルでは全く安定性を示さないか、非常に限られた時間しか安定性を示さない。これは特に、pH値が約3であるかまたはそれを下回る強酸性飲料に当てはまる。安定性の欠如は、フレーバー組成物を添加した直後に酸性飲料の外観がもはや透明でないという形で現れることが多い。一方で、望ましくない沈殿物の形成により、飲料の外観は、かなり混濁している。
人気のある飲料のほとんどはpH値がかなり低い酸性飲料であるため、これらの酸性飲料の長期にわたる安定性(例えば、40℃で1ヶ月または室温で6~9ヶ月)を保証するために、十分に確立された界面活性剤をかなり低いpH値でも使用できる溶液を提供する必要がある。これらの飲料の長期安定性によって、これらの酸性飲料の長期にわたる保存および取扱いも可能となる。
本発明は、上述の課題の解決策を提供する。
特に、本発明は、十分に確立された界面活性剤を含むフレーバー組成物を含むフレーバー送達系であって、該フレーバー送達系は、バイオポリマーを含む安定剤系を含む、フレーバー送達系に関する。
フレーバー送達系に含まれるバイオポリマーにより、例えばフレーバー組成物が酸性飲料用途で使用される場合に酸性条件での安定性が向上したフレーバー組成物を提供することができる。したがって、該安定剤系により、長期にわたるなおも十分な安定性が達成できるため、十分に確立された界面活性剤を含むフレーバー組成物を酸性条件下で使用することも可能となる。
発明の詳細な説明
本発明は、
- 以下:
・リゾレシチン、レシチン、糖エステル、モノグリセリンエステル、ポリグリセリンエステルまたはそれらの混合物を含む界面活性剤系と、
・フレーバー油を含む非極性相と、
・少なくとも1つの極性非水系溶媒を含む極性相と
を含むフレーバー組成物
を含むフレーバー送達系であって、
フレーバー送達系は、バイオポリマーを含む安定剤系を含む、フレーバー送達系に関する。
特定の一実施形態では、フレーバー送達系はエマルションである。エマルションとは、極性が異なる(疎水性対親水性)ために混和しない2つの脂質の混合物であると理解されるべきである。エマルションでは、ある液体(分散相または内相)が別の液体(外相または連続相)内に分散している。したがって、非極性相が極性相内に分散していても、極性相が非極性相内に分散していてもよい。
特定の一実施形態では、非極性相が極性相内に分散している。別の特定の実施形態では、極性相が非極性相内に分散している。好ましくは、非極性相が極性相内に分散している。
特定の一実施形態では、エマルションは、マイクロエマルションである。ミセル溶液を含むマイクロエマルションは、通常、透明な分散液であり、この分散液は、その化合物が互いに適切に混合されると、エネルギーの投入を必要とせずに自発的に形成される。分散した油滴のサイズは、通常10~300nmの範囲であり小さいため、可視光は散乱されず、したがって、マイクロエマルションは、透明または半透明の等方性溶液のように見える。典型的な水中油型マイクロエマルションは、水、補助溶媒、例えばアルコール、油、1つ以上の界面活性剤および補助界面活性剤からなる。マイクロエマルション系には、油の比率を高くすることが適しており、これにより、輸送や保存のコストを削減することができる。マイクロエマルションはまた、熱力学的に安定である。
別の特定の実施形態では、エマルションは、ナノエマルションである。マイクロエマルションとは対照的に、ナノエマルションは通常、大きな液滴を小さな液滴に分割するための高圧ホモジナイズ処理のような高エネルギー入力によって製造される。油滴のサイズは、典型的には5~200nmである。
本発明によるフレーバー組成物は、リゾレシチン、レシチン、糖エステル、モノグリセリンエステル、ポリグリセリンエステルまたはそれらの混合物を含む界面活性剤系を含む。
界面活性剤系は、少なくともかなりの期間にわたって熱力学的に安定である組成物を得るために必要である。界面活性剤は両親媒性を示し、これは、界面活性剤が疎水性部分と親水性部分との双方を含むことを意味する。これらの構造的性質に基づき、界面活性剤は界面活性を示し、これにより、極性相と非極性相との間の界面張力を低下させ、ひいてはエマルションを安定化させることができる。
使用可能なリゾレシチンは、特に限定されない。例えば、これらに限定されるものではないが、ダイズ、卵、ヒマワリまたは菜種(カノーラ)種子、乳、海産物および綿実由来のレシチンを含む天然物質由来のレシチン(1,2-ジアシルグリセロリン脂質)を酵素的に加水分解し、次いで、こうして生成した遊離脂肪酸や出発物質に由来する脂溶性成分を除去することによって得られるリゾレシチン(1-モノアシルグリセロリン脂質)を主成分として含む、酵素修飾レシチン、酵素処理レシチンまたは酵素加水分解レシチンを用いることができる。本明細書で使用すべき酵素は特に限定されず、ホスホリパーゼ、リパーゼなどが例示される。
特定の一実施形態では、リゾレシチンは、リゾホスファチジルコリン、リゾホスファチジルエタノールアミン、リゾホスファチジルイノシトール、リゾホスファチジルグリセリン、リゾホスファチジルセリンまたはそれらの任意の混合物からなる群から選択される一構成要素である。
「レシチン」とは、リン脂質の混合物であると理解される。レシチンに含まれるリン脂質には、正電荷を帯びたリン脂質(例えば、ホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミンおよびホスファチジルセリン)および負電荷を帯びたリン脂質(ホスファチジン酸、ホスファチジルグリセリンおよびホスファチジルイノシトールなど)がある。レシチンは、これらに限定されるものではないが、ダイズ、卵、ヒマワリまたは菜種(カノーラ)種子、乳、海産物および綿実を含む天然由来の製品からリン脂質を抽出および精製することにより製造される。食品グレードのレシチンは、液体、粒状および粉末状で市販されている。本明細書で使用される「レシチン」という用語は、単一のタイプのレシチンと、各種タイプのレシチンの混合物との双方を指す。
特定の一実施形態では、レシチンはヒマワリから得られる。好ましくは、レシチンは、Lipoid Lecithin H100である。
特定の一実施形態では、レシチンはダイズから得られる。好ましくは、レシチンは、Lipoid P 45またはLipoid P 20である。
特定の一実施形態では、糖エステルは、脂肪酸の糖エステルである。好ましくは、脂肪酸は、パルミチン酸、ミリスチン酸、ラウリン酸およびステアリン酸からなる群から選択される。
特定の一実施形態では、糖エステルは、脂肪酸のスクロースエステル、または脂肪酸のスクロースエステルの混合物である。好ましくは、脂肪酸は、パルミチン酸、ミリスチン酸、ラウリン酸およびステアリン酸からなる群から選択される。好ましくは、糖エステルは、スクロースモノステアレートまたはスクロースモノパルミテートを含む。
特定の一実施形態では、モノグリセリンエステルは、脂肪酸のエステルである。好ましくは、モノグリセリンエステル中の脂肪酸は、12~18の炭素数を有し、好ましくは、脂肪酸は、ステアリン酸、オレイン酸またはそれらの組み合わせである。
特定の一実施形態では、ポリグリセリンエステルは、脂肪酸のエステルである。好ましくは、ポリグリセリンエステルエステル中の脂肪酸は、12~18の炭素数を有し、好ましくは、脂肪酸は、ステアリン酸、オレイン酸またはそれらの組み合わせである。
特定の一実施形態では、ポリグリセリンエステルは、3~10グリセリン単位の平均重合度を有する。
特定の一実施形態では、界面活性剤系は、リゾレシチンを含む。
特定の一実施形態では、フレーバー送達系は、リゾレシチンを、フレーバー送達系の総重量に対して10~40重量%の量で、好ましくは15~35重量%の量で、より好ましくは19~28重量%の量で含む。
特定の一実施形態では、界面活性剤系は、リゾレシチンからなる。
特定の一実施形態では、界面活性剤系は、レシチンを含む。
特定の一実施形態では、フレーバー送達系は、レシチンを、フレーバー送達系の総重量に対して1~10重量%の量で、好ましくは2~9重量%の量で、より好ましくは3~5重量%の量で含む。
特定の一実施形態では、界面活性剤系は、レシチンからなる。
特定の一実施形態では、界面活性剤系は、リゾレシチンおよび糖エステル、またはリゾレシチンおよびレシチンを含む。
特定の一実施形態では、界面活性剤系は、糖エステルを含む。
特定の一実施形態では、フレーバー送達系は、糖エステルを、フレーバー送達系の総重量に対して1~20重量%の量で、好ましくは3~12重量%の量で、より好ましくは7~12重量%の量で含む。
特定の一実施形態では、界面活性剤系は、糖エステルからなる。
特定の一実施形態では、界面活性剤系は、糖エステルおよびレシチンを含む。フレーバー組成物は、フレーバー油を含む非極性相をさらに含む。
「非極性相」とは、フレーバー組成物中の疎水性化合物の総量であると理解されるべきである。
特定の一実施形態では、非極性相は、油溶性医薬成分、油溶性栄養補助食品成分(例えば、油溶性ビタミン)、油溶性着色料、油溶性抗菌成分、油溶性消泡剤、食感改良剤、味覚修飾剤およびそれらの任意の組み合わせから選択される1つ以上の他の活性成分をさらに含み得る。有用な味覚修飾剤としては、酸マスカー、ポリアルドマトリック、ビールホップ、清涼剤、辛味物質、甘味増強剤、塩味増強剤、唾液分泌誘発物質、温感または刺痛感を引き起こす物質、およびそれらの任意の組み合わせが挙げられる。例示的な食感改良剤は、ココナッツ油、砂糖入りまたは砂糖なしのココナッツミルク、バニリン、中鎖トリグリセリド、およびそれらの組み合わせである。少なくとも1つの清涼化合物は、以下からなる群から選択される:2-(4-エチルフェノキシ)-N-(1H-ピラゾール-5-イル)-N-(2-チエニルメチル)アセトアミド、WS-23(2-イソプロピル-N,2,3-トリメチルブチルアミド)、FEMA 3804;WS-3(N-エチル-p-メンタン-3-カルボキサミド)、FEMA 3455;WS-5[エチル3-(p-メンタン-3-カルボキサミド)アセテート]、FEMA 4309;WS-12(1R,2S,5R)-N-(4-メトキシフェニル)-p-メンタンカルボキサミド、FEMA 4681;WS-27(N-エチル-2,2-ジイソプロピルブタンアミド)、FEMA 4557;N-シクロプロピル-5-メチル-2-イソプロピルシクロヘキサンカルボキサミド、FEMA 4693、WS-116(N-(1,1-ジメチル-2-ヒドロキシエチル)-2,2-ジエチルブタンアミド)、N-(1,1-ジメチル-2-ヒドロキシエチル)2,2-ジエチルブタンアミド、FEMA 4603、メントキシエタノール、FEMA 4154、N-(4-シアノメチルフェニル)-p-メンタンカルボキサミド、FEMA 4496;N-(2-(ピリジン-2-イル)エチル)-3-p-メンタンカルボキサミド、FEMA 4549;N-(2-ヒドロキシエチル)-2-イソプロピル-2,3-ジメチルブタンアミド、FEMA 4602および(また、N-(4-(カルバモイルメチル)フェニル)-メンチルカルボキサミド)、FEMA 4684;(1R,2S,5R)-N-(4-メトキシフェニル)-p-メンタンカルボキサミド(WS-12)、FEMA 4681;(2S,5R)-N-[4-(2-アミノ-2-オキソエチル)フェニル]-p-メンタンカルボキサミド、FEMA 4684;およびN-シクロプロピル-5-メチル-2-イソプロピルシクロヘキサンカルボンカルボキサミド、FEMA 4693;2-[(2-p-メントキシ)エトキシ]エタノール、FEMA 4718;(2,6-ジエチル-5-イソプロピル-2-メチルテトラヒドロピラン、FEMA 4680);トランス-4-tert-ブチルシクロヘキサノール、FEMA 4724;2-(p-トリルオキシ)-N-(1H-ピラゾール-5-イル)-N-((チオフェン-2-イル)メチル)アセトアミド、FEMA 4809;メントングリセリンケタール、FEMA 3807;メントングリセリンケタール、FEMA 3748;(-)-メントキシプロパン-1,2-ジオール;3-(1-メントキシ)-2-メチルプロパン-1,2-ジオール、FEMA 3849;イソプレゴール;(+)-シス&(-)-トランスp-メンタン-3,8-ジオール、約62:38の比、FEMA 4053;2,3-ジヒドロキシ-p-メンタン;3,3,5-トリメチルシクロヘキサノングリセリンケタール;メンチルピロリドンカルボキシレート;(1R,3R,4S)-3-メンチル-3,6-ジオキサヘプタノエート;(1R,2S,5R)-3-メンチルメトキシアセテート;(1R,2S,5R)-3-メンチル3,6,9-トリオキサデカノエート;(1R,2S,5R)-3-メンチル3,6,9-トリオキサデカノエート;(1R,2S,5R)-3-メンチル(2-ヒドロキシエトキシ)アセテート;(1R,2S,5R)-メンチルヒドロキシ-3,6,9-トリオキサウンデカノエート;Cubebol、FEMA 4497;N-(4-シアノメチルフェニル)p-メンタンカルボキサミド、FEMA 4496;2-イソプロピル-5-メチルシクロヘキシル4-(ジメチルアミノ)-4-オキソブタノエート、FEMA 4230;N-(4-シアノメチルフェニル)p-メンタンカルボキサミド、FEMA 4496;N-(2-ピリジン-2-イルエチル)p-;メンタンカルボキサミド、FEMA 4549、メンチルラクテート、FEMA 3748;6-イソプロピル-3,9-ジメチル-1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン-2-オン、FEMA 4285;N-ベンゾ[1,3]ジオキソール-5-イル-3-p-メンタンカルボキサミド;N-(1-イソプロピル-1,2-ジメチルプロピル)-1,3-ベンゾジオキソール-5-カルボキサミド;N-(R)-2-オキソテトラヒドロフラン-3-イル-(1R,2S,5R)-p-メンタン-3-カルボキサミド;2,2,5,6,6-ペンタメチル-2,3,6,6a-テトラヒドロペンタレン-3a(1H)-オールと5-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-3,4,4-トリメチルシクロペンタ-2-エン-1-オンとの混合物;(1R,2S,5R)-2-イソプロピル-5-メチル-N-(2-(ピリジン-2-イル)エチル)シクロヘキサンカルボキサミド、FEMA 4549;(2S,5R)-2-イソプロピル-5-メチル-N-(2-(ピリジン-4-イル)エチル)シクロヘキサンカルボキサミド;N-(4-シアノメチルフェニル)p-メンタンカルボキサミド、FEMA 4496;(1S,2S,5R)-N-(4-(シアノメチル)フェニル)-2-イソプロピル-5-メチルシクロヘキサンカルボキサミド;1/7-イソプロピル-4/5-メチル-ビシクロ[2.2.2]オクタ-5-エン誘導体;4-メトキシ-N-フェニル-N-[2-(ピリジン-2-イル)エチル]ベンズアミド;4-メトキシ-N-フェニル-N-[2-(ピリジン-2-イル)エチル]ベンゼンスルホンアミド;4-クロロ-N-フェニル-N-[2-(ピリジン-2-イル)エチル]ベンゼンスルホンアミド;4-シアノ-N-フェニル-N-[2-(ピリジン-2-イル)エチル]ベンゼンスルホンアミド;4-((ベンズヒドリルアミノ)メチル)-2-メトキシフェノール;4-((ビス(4-メトキシフェニル)メチルアミノ)メチル)-2-メトキシフェノール;4-((1,2-ジフェニルエチルアミノ)メチル)-2-メトキシフェノール;4-((ベンズヒドリルオキシ)メチル)-2-メトキシフェノール、4-((9H-フルオレン-9-イルアミノ)メチル)-2-メトキシフェノール;4-((ベンズヒドリルアミノ)メチル)-2-エトキシフェノール;1-(4-メトキシフェニル)-2-(1-メチル-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)ビニル4-メトキシベンゾエート;2-(1-イソプロピル-6-メチル-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)-1-(4-メトキシフェニル)ビニル4-メトキシベンゾエート;(Z)-2-(1-イソプロピル-5-メチル-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)-1-(4-メトキシ-フェニル)ビニル-4-メトキシベンゾエート;3-アルキル-p-メタン-3-オール誘導体;フェンチル、D-ボルニル、L-ボルニル、エキソ-ノルボルニル、2-メチルイソボルニル、2-エチルフェンチル、2-メチルボルニル、シス-ピナン-2-イル、バーバニルおよびイソボルニルの誘導体;メンチルオキサメート誘導体;メンチル3-オキソカルボン酸エステル;N-α-(メンタンカルボニル)アミノ酸アミド;p-メンタンカルボキサミドおよびWS-23類似体;(-)-(1R,2R,4S)-ジヒドロウンベルロール;p-メンタンアルキルオキシアミド;シクロヘキサン誘導体;ブトン誘導体;3-メントキシ-1-プロパノールと1-メントキシ-2-プロパノールとの混合物;1-[2-ヒドロキシフェニル]-4-[2-ニトロフェニル]-1,2,3,6-テトラヒドロピリミジン-2-オン;4-メチル-3-(1-ピロリジニル)-2[5H]-フラノン;およびそれらの組み合わせ。
特定の一実施形態では、非極性相は、フレーバー送達系の総量に対して1~50重量%、好ましくは20~46重量%の量でフレーバー送達系中に存在する。前記実施形態において、組成物は、好ましくはマイクロエマルションである。
特定の一実施形態では、非極性相は、フレーバー油からなる。
特定の一実施形態では、フレーバー油は、フレーバー送達系の総重量に対して少なくとも1重量%、好ましくは少なくとも4重量%、より好ましくは少なくとも10重量%の量でフレーバー送達系中に存在する。
「フレーバー油」とは、本明細書において、フレーバリング成分、またはフレーバリング成分と、フレーバリング配合物の製造に現在使用されている溶媒もしくはアジュバントとの混合物、すなわち、組成物に添加して、その官能特性、特にそのフレーバーおよび/または味を付与、改善または改変することが意図された特定の成分の混合物を意味する。味覚修飾剤もまた、前述の定義に包含される。フレーバリング成分は、当業者によく知られており、その性質について、本明細書において詳細な説明は保証されないが、そのような詳細な説明は、いずれにせよすべてを余すことなく行えるものではなく、熟練したフレーバリストは、自身の常識に基づいて、意図される使用または用途、ならびに達成が望まれる官能効果に従ってそれらを選択することができる。これらのフレーバリング成分の多くは、S. Arctander著、Perfume and Flavor Chemicals, 1969, Montclair, N.J., USAまたはその最新版などの参考文献や、Fenaroli’s Handbook of Flavor Ingredients, 1975, CRC PressまたはM.B. Jacobs著、Synthetic Food Adjuncts, 1947, can Nostrand Co., Inc.といった類似の性質の他の著作に列挙されている。フレーバリング配合物の製造に現在使用されている溶媒やアジュバントも、当技術分野でよく知られている。
特定の一実施形態では、フレーバー油は、ライム油を含む。好ましくは、フレーバー油は、ライム油からなる。
特定の一実施形態では、フレーバー油は、グレープフルーツ油を含む。好ましくは、フレーバー油は、グレープフルーツ油からなる。
特定の一実施形態では、フレーバー油は、みかんフレーバーを含む。好ましくは、フレーバー油は、みかんフレーバーからなる。
フレーバー組成物は、少なくとも1つの極性非水系溶媒を含む極性相をさらに含む。
「極性相」とは、本発明によるフレーバー送達系中の親水性化合物の総量であると理解されるべきである。
特定の一実施形態では、極性相は、フレーバー送達系の総重量に対して20~50重量%の量で、好ましくは25~40重量%の量でフレーバー送達系中に存在する。
「極性非水系溶媒」とは、水ではない極性(親水性)溶媒であると理解されるべきである。
特定の一実施形態では、非水系溶媒は、食品グレードの溶媒、特に、食品組成物に特にフレーバー成分と組み合わせて使用するための非水系溶媒である。
特定の一実施形態では、極性相は、グリセリン、プロピレングリコール、ベンジルアルコール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、1,3-プロパンジオール、ブタノール、ブチレングリコール、ヘキシレングリコール、ジプロピレングリコール、エトキシジグリコール、トリアセチンまたはそれらの任意の混合物からなる群から選択される非水系溶媒を含む。好ましくは、極性非水系溶媒は、グリセリンまたはプロピレングリコールであり、より好ましくは、極性非水系溶媒は、プロピレングリコールである。
特定の一実施形態では、極性相は、グリセリン、プロピレングリコール、ベンジルアルコール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、1,3-プロパンジオール、ブタノール、ブチレングリコール、ヘキシレングリコール、ジプロピレングリコール、エトキシジグリコール、トリアセチンまたはそれらの任意の混合物からなる群から選択される非水系溶媒からなる。好ましくは、極性非水系溶媒は、グリセリンまたはプロピレングリコールであり、より好ましくは、極性非水系溶媒は、プロピレングリコールである。
特定の一実施形態では、極性相は、水をさらに含む。
本発明によるフレーバー送達系は、バイオポリマーを含む安定剤系を含む。
バイオポリマーは、共有結合してより大きな分子を形成するモノマー単位からなる。それを構成するモノマーに基づいて、バイオポリマーには3つの主要なクラス、すなわち、ポリヌクレオチド、ポリペプチドおよび多糖類が存在する。
特定の一実施形態では、バイオポリマーは、酵素的または化学的に修飾されている。
特定の一実施形態では、バイオポリマーは、フレーバー組成物中に存在する。かかる実施形態において、バイオポリマーは、フレーバー送達系においてフレーバー組成物とブレンドされる。
特定の一実施形態では、バイオポリマーは、ポリヌクレオチド、ポリペプチド、多糖類またはそれらの任意の混合物である。好ましくは、バイオポリマーは、多糖類である。
特定の一実施形態では、バイオポリマーは、加工デンプン、アラビアガム、イヌリン、マルトデキストリン、好ましくは難消化性マルトデキストリンまたはそれらの混合物である。
特定の一実施形態では、バイオポリマーは、加工デンプン、イヌリン、マルトデキストリン、好ましくは難消化性マルトデキストリンまたはそれらの混合物である。
特定の一実施形態では、バイオポリマーは、加工デンプンまたは難消化性マルトデキストリンである。
特定の一実施形態では、バイオポリマーは、オクテニルコハク酸変性アラビアガムではない。
特定の一実施形態では、バイオポリマーは、ペクチンではなく、好ましくはテンサイペクチンではない。
特定の一実施形態では、バイオポリマーは、フレーバー送達系の総重量に対して少なくとも10重量%、好ましくは少なくとも20重量%、より好ましくは少なくとも30重量%の量で存在する。
特定の一実施形態では、フレーバー組成物と安定剤系との重量比は、10:1~1:30、好ましくは5:1~1:5、より好ましくは2.5:1~1:2.5である。
特定の一実施形態では、フレーバー組成物は、1つ以上の酸化防止剤をさらに含む。総じて、酸化防止剤とは、酸化を抑制する化学化合物である。酸化防止剤は、極性溶媒に溶解するか(親水性酸化防止剤)、非極性溶媒に溶解するか(親油性酸化防止剤)によって、2つの群に分類することができる。親水性酸化防止剤の例は、アスコルビン酸(ビタミンC)、緑茶抽出物、水溶性ローズマリー抽出物、グルタチオン、リポ酸および尿酸である。疎水性酸化防止剤の例は、カロテン、トコフェロール(ビタミンE)、ブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)、油溶性ローズマリー抽出物およびユビキノール(コエンザイムQ)である。組成物がエマルションの場合、酸化防止剤は、その親水性/親油性に応じて極性相または非極性相のいずれかに存在する。
特定の一実施形態では、フレーバー組成物は、1つ以上のビタミンをさらに含む。ビタミンとは、生物がその代謝を適切に機能させるために少量必要とする必須微量栄養素である有機分子(または関連する分子の集合)である。酸化防止剤について述べたのと同様に、ビタミンは、極性溶媒に溶解するか(親水性ビタミン)、非極性溶媒に溶解するか(親油性ビタミン)によって、2つの群に分類することができる。親水性ビタミンの例は、ビタミンC(アスコルビン酸)およびビタミンB(例えば、B1、B2、B3、B5、B6、B7およびB12)である。疎水性ビタミンの例は、ビタミンA、ビタミンD、ビタミンEおよびビタミンKである。組成物がエマルションである場合、ビタミンは、その親水性/親油性に応じて極性相または非極性相のいずれかに存在する。場合によっては、化学化合物は、酸化防止剤とビタミン、例えばビタミンC(アスコルビン酸)、ビタミンE(トコフェロール)との双方である。好ましくは、組成物は、酸化防止剤としてビタミンEおよび/またはビタミンCを含む。
特定の一実施形態では、フレーバー組成物は、1つ以上の糖をさらに含む。糖とは、水などの極性溶媒に可溶である甘味の炭水化物の総称である。特に、「糖」という用語は、グルコース、フルクトースおよびガラクトースなどの単糖類、ならびにスクロース、ラクトースおよびマルトースなどの二糖類を指す。長鎖の糖分子は糖とはみなされず、オリゴ糖類または多糖類と呼ばれる。糖化合物は親水性であるため、エマルションの場合、極性相に存在する。
特定の一実施形態では、フレーバー組成物は、1つ以上の消泡剤をさらに含む。消泡剤または泡止め剤とは、特に工業的プロセスに使用される液体において泡の形成を低減および防止する化学添加剤である。消泡剤は、水分散性消泡剤であっても油溶性消泡剤であってもよい。例えば、シリコーンエマルション消泡剤、ポリジメチルシロキサン消泡剤、2-オクタノール、ワセリン、ホップ脂質、鉱油、ソルビタンモノステアレートおよびそれらの組み合わせが挙げられる。
特定の一実施形態では、フレーバー送達系は、外観が透明である。フレーバー送達系が10未満のNTU値を有する場合、それは透明な外観を有するとみなされる。
NTU値とは、組成物の濁度を代表する「ネフェロメトリック濁度単位(Nephelometric Turbidity Units)」を指し、米国環境保護庁によって規定されるとおりに濁度計によって測定される。好ましくは、濁度は、可搬式濁度計(Hanna instruments, Woonsocket, RI, HI93703)によって測定される。総じて、NTU値が15を超える飲料またはパーソナルケア製品は、濁っていて透明ではないとみなすことができる。対照的に、NTUが10未満の飲料またはパーソナルケア製品は、透明な外観を有するとみなすことができる。
本発明の別の態様は、キット・オブ・パーツの形態のフレーバー送達系であって、
フレーバー送達系は、
- 以下:
・リゾレシチン、レシチン、糖エステル、モノグリセリンエステル、ポリグリセリンエステルまたはそれらの混合物を含む界面活性剤系、
・フレーバー油を含む非極性相、
・少なくとも1つの極性非水系溶媒を含む極性相
を含むフレーバー組成物と、
- バイオポリマーを含む安定剤系と
を含むキット・オブ・パーツである、フレーバー送達系に関する。
本発明はさらに、フレーバー送達系の製造方法であって、該方法は、
a.リゾレシチン、レシチン、糖エステル、モノグリセリンエステル、ポリグリセリンエステルまたはそれらの混合物を含む界面活性剤系の存在下で、フレーバー油を含む非極性相と、少なくとも1つの極性非水系溶媒を含む極性相とを混合するステップ
を含み、バイオポリマーを含む安定剤系を、ステップa)の混合ステップ中にフレーバー組成物の形成時に添加し、かつ/または後続のステップb)においてフレーバー組成物に添加する、方法に関する。
特定の一実施形態によれば、本方法は、
a.リゾレシチン、レシチン、糖エステル、モノグリセリンエステル、ポリグリセリンエステルまたはそれらの混合物を含む界面活性剤系と、任意に、バイオポリマーを含む安定剤系との存在下で、フレーバー油を含む非極性相と、少なくとも1つの極性非水系溶媒を含む極性相とを混合して、フレーバー組成物を形成するステップと、
b.ステップa)で添加されなかった場合、バイオポリマーを含む安定剤系をフレーバー組成物に添加するステップと
を含む。
特定の一実施形態によれば、本方法は、
a.リゾレシチン、レシチン、糖エステル、モノグリセリンエステル、ポリグリセリンエステルまたはそれらの混合物を含む界面活性剤系と、バイオポリマーを含む安定剤系との存在下で、フレーバー油を含む非極性相と、少なくとも1つの極性非水系溶媒を含む極性相とを混合して、フレーバー組成物を形成するステップ
を含む。
特定の一実施形態では、ステップa)は、20~25℃(室温)の温度で行われる。
特定の一実施形態では、ステップa)における非極性相と極性相との混合は、高速ホモジナイザーを用いて、5000~15000rpm、好ましくは8000~12000rpm、より好ましくは10000rpmで行われる。好ましくは、高速ホモジナイズ処理は、1~10分間(min)、好ましくは5分間(min)行われる。好ましくは、高速ホモジナイザーとしてIKA, T25 Digital Ultra Turrax(登録商標)、ドイツを使用する。
特定の一実施形態では、上記のような高速ホモジナイズ処理に続いて、高圧ホモジナイズ処理ステップが行われる。好ましくは、高圧ホモジナイズ処理は、2段式高圧ホモジナイザーを用いて250/50~450/50バールで行われる。好ましくは、高圧ホモジナイズ処理は、3回連続して行われる。好ましくは、使用される高圧ホモジナイザーは、SPXFLOW, APV-1000ラボホモジナイザー、米国である。好ましくは、高圧ホモジナイズ処理後にナノエマルションが得られる。
特定の一実施形態では、ステップa)における非極性相と極性相との混合は、20~25℃(室温)の温度で、撹拌プレート上で行われる。
特定の一実施形態では、ステップb)におけるバイオポリマーを含む安定剤系の添加は、上記のような高速ホモジナイズ処理、高圧ホモジナイズ処理または撹拌プレート混合の前に行われる。
本発明はまた、本発明によるフレーバー送達系を含む飲料またはパーソナルケア製品に関する。
特定の一実施形態では、飲料またはパーソナルケア製品は、本発明によるフレーバー送達系からなる。
特定の一実施形態では、飲料またはパーソナルケア製品は、酸性である。好ましくは、飲料またはパーソナルケア製品は、2.5~7、好ましくは2.6~4.0のpH値を有する。フレーバー組成物と安定剤系との組み合わせにより、フレーバー送達系は、低pH値を示す飲料にも配合することができる。
特定の一実施形態では、飲料またはパーソナルケア製品は、酸性であり、3.2のpH値を有する。
特定の一実施形態では、飲料またはパーソナルケア製品は、酸性であり、3.0のpH値を有する。
特定の一実施形態では、飲料またはパーソナルケア製品は、酸性であり、2.8のpH値を有する。
特定の一実施形態では、フレーバー送達系は、飲料またはパーソナルケア製品の総重量に対して0.002~10重量%、好ましくは0.02~5重量%の量で存在する。
特定の一実施形態では、バイオポリマーは、飲料またはパーソナルケア組成物の総重量に対して0.001~5重量%、好ましくは0.01~2重量%の量で存在する。
特定の一実施形態では、飲料は、アルコール飲料または非アルコール飲料であり、好ましくは、飲料は、非アルコール飲料である。
特定の一実施形態では、パーソナルケア製品は、マウスウォッシュである。マウスウォッシュは、アルコール性マウスウォッシュまたはアルコール不含マウスウォッシュであってよい。
特定の一実施形態では、飲料またはパーソナルケア製品は、10未満の濁度(NTU)を示す。好ましくは、濁度(NTU)は、1~7.5である。
特定の一実施形態では、飲料またはパーソナルケア製品は、30~150nm、好ましくは45~130nmの分散相の液滴サイズを示す。液滴サイズは、好ましくはZetasizer nano ZS(Malvern Panalytical Limited, Worcs, UK)によって測定される。分散相の液滴サイズは、本発明による組成物がマイクロエマルションである場合には、好ましくは95~125nmである。分散相の液滴サイズは、本発明による組成物がナノエマルションである場合には、好ましくは48~96nmである。
特定の一実施形態では、糖は、飲料またはパーソナルケア製品の総重量に対して2~10重量%、好ましくは3~8重量%の量で飲料またはパーソナルケア製品中に存在する。
特定の一実施形態では、クエン酸は、飲料またはパーソナルケア製品の総重量に対して0.05~5重量%、好ましくは0.1~0.5重量%の量で飲料またはパーソナルケア製品中に存在する。
特定の一実施形態では、ビタミンCは、飲料またはパーソナルケア製品の総重量に対して0.005~1重量%、好ましくは0.01~0.05重量%の量で飲料またはパーソナルケア製品中に存在する。
特定の一実施形態では、クエン酸三ナトリウム二水和物および/またはクエン酸ナトリウムは、飲料またはパーソナルケア製品の総重量に対して0.005~0.5重量%、好ましくは0.05~0.2重量%の量で飲料またはパーソナルケア製品中に存在する。
本発明はさらに、フレーバー付き飲料またはパーソナルケア製品の製造方法であって、本発明によるフレーバー送達系を飲料またはパーソナルケア製品またはベースに添加するステップを含む方法に関する。
「フレーバー付き飲料」という用語には、フレーバー付きソーダ、クリームソーダ、粉末清涼飲料、ならびに液体濃縮物、例えば、ファウンテンシロップおよびコーディアル;コーヒーおよびコーヒーベースの飲料、コーヒー代替品およびシリアルベースの飲料;茶、例えば、ドライミックス製品およびすぐに飲める茶(ハーブティーおよび茶葉ベースの茶);果汁および野菜汁、およびジュースフレーバー付き飲料、ならびにジュース飲料、ネクター、濃縮物、パンチおよび「エード」;炭酸および無炭酸の双方の加糖およびフレーバー付きの水;スポーツ/エネルギー/健康飲料;アルコール飲料、およびアルコール不含およびその他の低アルコール製品、例えば、ビールおよび麦芽飲料、サイダー、ワイン(無炭酸、スパークリング、酒精強化ワインおよびワインクーラー);加熱処理(注入、低温殺菌、超高温加熱、オーミック加熱または商業的無菌殺菌)および高温充填包装で処理されたその他の飲料;ならびに濾過またはその他の保存技術で製造された低温充填製品が含まれる。
フレーバー付き飲料の製造中、フレーバー送達系に含まれる化合物は、人間が消費するのに適するように選択しなければならない。例えば、上述した極性非水系溶媒は、人間が消費するのに適するように選択しなければならない。したがって、ブチレングリコールおよびヘキシレングリコールは、フレーバー送達系中に存在すべきではない。
パーソナルケア製品は通常、洗浄、美化、魅力の促進、または人間の外観の変化を目的として人体に適用される。パーソナルケア製品は、例えば、練り歯磨きまたはマウスウォッシュである。
特定の一実施形態では、マウスウォッシュが製造される。マウスウォッシュまたはマウスリンスとは、悪臭、齲歯、齲蝕、歯周病、歯肉炎および歯周障害の原因となる微生物を抑制または死滅させることにより、口腔または口腔表面を清浄にし、リフレッシュするために開発された液体口腔ケア調製物である。
本発明はさらに、酸性飲料または消費者製品におけるフレーバー組成物の保存安定性を改変、向上または増強するためのバイオポリマーの使用に関する。好ましくは、バイオポリマーは、加工デンプン、アラビアガム、マルトデキストリンまたはそれらの混合物である。マルトデキストリンが使用される場合、好ましくは難消化性マルトデキストリンが使用される。好ましくは、酸性飲料または消費者製品は、2.5~7、より好ましくは2.6~4.0のpH値を有する。
特定の一実施形態では、酸性飲料または消費者製品は、3.2のpH値を有する。
保存安定性とは、酸性飲料または消費者製品が、40℃で少なくとも1ヶ月間の保存中および保存時に、あるいは室温で6~9ヶ月間の保存中および保存時に、10未満のNTU値を示すことと理解される。室温とは、20~25℃であると理解される。
本発明はさらに、酸性飲料または消費者製品にバイオポリマーを添加することにより、酸性飲料または消費者製品におけるフレーバー組成物の保存安定性を改変、向上または増強する方法に関する。好ましくは、酸性飲料または消費者製品は、2.5~7、より好ましくは2.6~4.0のpH値を有する。好ましくは、バイオポリマーは、加工デンプン、アラビアガム、マルトデキストリンまたはそれらの混合物である。マルトデキストリンが使用される場合、好ましくは難消化性マルトデキストリンが使用される。
以上のことから、本発明は、十分に確立された界面活性剤を含むにもかかわらず酸性飲料またはパーソナルケア製品の製造に使用可能であるフレーバー送達系を提供する。
特に、本発明のフレーバー送達系は、外観が透明であり、かつ長期保存中に安定性を示す酸性飲料またはパーソナルケア製品の製造に好都合に使用することができる。
実施例
1.フレーバーマイクロエマルションの製造
表1に示す各試料の全成分を、室温で、磁気撹拌プレート上で混合することにより、試料A~Eによるフレーバーマイクロエマルションを製造した。
Figure 2024510700000001
上記の成分に関するさらなる詳細を、以下の表2に示す:
Figure 2024510700000002
2.試料A~Eによるフレーバーマイクロエマルションを用いた飲料の製造
それぞれフレーバーマイクロエマルションA(A1~A4)およびB(B1~B4)を含む飲料(pH値3.2)を、表3に従って製造した。バイオポリマー(加工デンプンまたは難消化性マルトデキストリン)を添加した、または添加していない飲料を、92℃で1分間低温殺菌し、40℃で1ヶ月間保存した。保存後に、飲料の外観を記録した。飲料の濁度を、可搬式濁度計(Hanna instruments, HI93703, Woonsocket, RI)で測定し、ネフェロメトリック濁度単位(NTU)で報告した。
Figure 2024510700000003
同様に、それぞれフレーバーマイクロエマルションC(C1~C4)およびD(D1~D4)を含む飲料(pH値3.2)を表4に従って製造し、92℃で1分間低温殺菌し、40℃で1ヶ月間保存した。保存後に、飲料の外観を記録した。
Figure 2024510700000004
さらに、フレーバーマイクロエマルションE(E1~E2)ならびにフレーバーマイクロエマルションA5およびA6を含む飲料(pH値2.8)を表5に従って製造し、92℃で1分間低温殺菌し、室温で、E1~E2は9ヶ月間、A5~A6は8ヶ月間、それぞれ保存した。
Figure 2024510700000005
表3、表4および表5からわかるように、加工デンプン、難消化性マルトデキストリンまたはイヌリンなどのバイオポリマーの添加によって、酸性飲料における乳化フレーバー組成物の安定性が著しく向上した。特に、高温(40℃)で1ヶ月間保存した後、または室温で8~9ヶ月間保存した後でも、バイオポリマーを含む飲料は、なおも外観が透明であり、そのNTU値は10未満であったのに対し、バイオポリマーを添加していない飲料は、保存中に沈殿が見られ、外観が透明でなかった。

Claims (15)

  1. - 以下:
    ・リゾレシチン、レシチン、糖エステル、モノグリセリンエステル、ポリグリセリンエステルまたはそれらの混合物を含む界面活性剤系と、
    ・フレーバー油を含む非極性相と、
    ・少なくとも1つの極性非水系溶媒を含む極性相と
    を含むフレーバー組成物
    を含むフレーバー送達系であって、
    前記フレーバー送達系は、バイオポリマーを含む安定剤系を含む、フレーバー送達系。
  2. 前記フレーバー送達系が、マイクロエマルションまたはナノエマルションの形態である、請求項1記載のフレーバー送達系。
  3. 前記フレーバー油が、前記フレーバー送達系の総重量に対して少なくとも1重量%、好ましくは少なくとも4重量%、より好ましくは少なくとも10重量%の量で存在する、請求項1または2記載のフレーバー送達系。
  4. 前記バイオポリマーが、加工デンプン、アラビアガム、イヌリン、マルトデキストリン、好ましくは難消化性マルトデキストリンまたはそれらの混合物である、請求項1または3記載のフレーバー送達系。
  5. 前記バイオポリマーが、前記フレーバー送達系の総重量に対して少なくとも10重量%、好ましくは少なくとも20重量%、より好ましくは少なくとも30重量%の量で存在する、請求項1から4までのいずれか1項記載のフレーバー送達系。
  6. 前記フレーバー組成物と前記安定剤系との重量比が、10:1~1:30、好ましくは5:1~1:5、より好ましくは2.5:1~1:2.5である、請求項1から5までのいずれか1項記載のフレーバー送達系。
  7. 前記極性相が、水をさらに含む、請求項1から6までのいずれか1項記載のフレーバー送達系。
  8. フレーバー送達系の製造方法であって、前記方法は、
    a)リゾレシチン、レシチン、糖エステル、モノグリセリンエステル、ポリグリセリンエステルまたはそれらの混合物を含む界面活性剤系の存在下で、フレーバー油を含む非極性相と、少なくとも1つの極性非水系溶媒を含む極性相とを混合するステップ
    を含み、バイオポリマーを含む安定剤系を、前記ステップa)の混合ステップ中に前記フレーバー組成物の形成時に添加し、かつ/または後続のステップb)において前記フレーバー組成物に添加する、方法。
  9. 請求項1から7までのいずれか1項記載のフレーバー送達系を含む、飲料またはパーソナルケア製品。
  10. 前記飲料またはパーソナルケア製品が、酸性であり、好ましくは、前記飲料またはパーソナルケア製品が、2.5~7、好ましくは2.6~4.0のpH値を有する、請求項9記載の飲料またはパーソナルケア製品。
  11. 前記フレーバー送達系が、前記飲料またはパーソナルケア製品の総重量に対して0.002~10重量%、好ましくは0.02~5重量%の量で存在する、請求項9または10記載の飲料またはパーソナルケア製品。
  12. 前記バイオポリマーが、前記飲料またはパーソナルケア組成物の総重量に対して0.001~5重量%、好ましくは0.01~2重量%の量で存在する、請求項9から11までのいずれか1項記載の飲料またはパーソナルケア製品。
  13. フレーバー付き飲料またはパーソナルケア製品の製造方法であって、請求項1から7までのいずれか1項記載のフレーバー送達系を飲料またはパーソナルケア製品またはベースに添加するステップを含む、方法。
  14. 好ましくは2.5~7、好ましくは2.6~4.0のpH値を有する酸性飲料または消費者製品におけるフレーバー組成物の保存安定性を改変、増加または増強するための、バイオポリマー、好ましくは加工デンプン、アラビアガム、イヌリン、マルトデキストリンまたはそれらの混合物の使用。
  15. 好ましくは2.5~7、好ましくは2.6~4.0のpH値を有する酸性飲料または消費者製品にバイオポリマー、好ましくは加工デンプン、アラビアガム、イヌリン、マルトデキストリンまたはそれらの混合物を添加することにより、前記酸性飲料または消費者製品におけるフレーバー組成物の保存安定性を改変、向上または増強する方法。
JP2023544554A 2021-03-25 2022-03-23 飲料およびパーソナルケア用途のフレーバー組成物 Pending JP2024510700A (ja)

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
CNPCT/CN2021/082995 2021-03-25
CN2021082995 2021-03-25
EP21172630 2021-05-07
EP21172630.2 2021-05-07
PCT/EP2022/057607 WO2022200413A1 (en) 2021-03-25 2022-03-23 Flavor compositions for beverage and personal care applications

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2024510700A true JP2024510700A (ja) 2024-03-11

Family

ID=81344522

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2023544554A Pending JP2024510700A (ja) 2021-03-25 2022-03-23 飲料およびパーソナルケア用途のフレーバー組成物

Country Status (5)

Country Link
EP (1) EP4255217A1 (ja)
JP (1) JP2024510700A (ja)
CN (1) CN115484833A (ja)
BR (1) BR112023014081A2 (ja)
WO (1) WO2022200413A1 (ja)

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
AU2006322991A1 (en) * 2005-12-09 2007-06-14 Dupont Nutrition Biosciences Aps Stabilised emulsion
US20100323066A1 (en) * 2006-09-25 2010-12-23 Robert Lawrence Comstock Process for Solubilization of Flavor Oils
JP5787371B2 (ja) * 2010-07-09 2015-09-30 長谷川香料株式会社 乳化組成物、その製造方法及びこれを含有する飲食品
BR112017008067A2 (pt) * 2014-10-20 2018-02-20 Int Flavors & Fragrances Inc nanoemulsão flavorizante translúcida metaestável, bebida líquida ou concentrado de bebida líquida, e, processo para preparação de uma nanoemulsão flavorizante translúcida metaestável.
CN105285937B (zh) * 2015-10-10 2019-07-05 中国农业大学 一种姜油纳米乳液的制备方法

Also Published As

Publication number Publication date
BR112023014081A2 (pt) 2023-10-03
CN115484833A (zh) 2022-12-16
WO2022200413A1 (en) 2022-09-29
EP4255217A1 (en) 2023-10-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN103168907B (zh) 清凉增强组合物
JP5500664B1 (ja) 炭酸刺激増強剤
JP5283743B2 (ja) 飲料組成物
JP2009506767A (ja) 脂肪酸の糖エステルを含む透明フレーバーマイクロエマルション
JP5581689B2 (ja) 乳化組成物
JP5220942B1 (ja) メントールの苦味抑制剤
EP2832437A1 (en) Emulsified dispersant and emulsified composition
JP2012080840A (ja) メントールの苦味抑制剤
JPH0527376B2 (ja)
US20220110353A1 (en) Liquid concentrate delivery system
JP2024510700A (ja) 飲料およびパーソナルケア用途のフレーバー組成物
JP7007090B2 (ja) リモネン含有炭酸飲料
US20240180206A1 (en) Flavor compositions for beverage and personal care applications
JP5015102B2 (ja) ナタデココ加工品およびその製造方法
WO2021122414A1 (en) Flavor compositions for beverage and personal care applications
EP4175484A1 (en) Flavor compositions for beverage and personal care applications
WO2023274654A1 (en) Flavor nanoemulsions for beverage and personal care applications
WO2023232392A1 (en) Flavor nanoemulsions for beverage and personal care applications
JP6391179B2 (ja) 乳化組成物および粉末組成物
JP7118565B2 (ja) ジヒドロカルコン類からなる炭酸刺激増強剤
WO2024005188A1 (ja) 炭酸感付与ないし増強剤
JP2006217807A (ja) 飲食品
WO2023162818A1 (ja) 容器詰め液状食品
WO2019022233A1 (ja) 飲食品