JP2024509903A - フォトニック加熱手段を有するエアロゾル発生装置 - Google Patents

フォトニック加熱手段を有するエアロゾル発生装置 Download PDF

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Abstract

Figure 2024509903000001
本発明の一実施形態によると、エアロゾル発生装置が提供されている。エアロゾル発生装置は、エアロゾル形成基体を受容するための加熱チャンバを備える。エアロゾル発生装置は、エアロゾル形成基体を加熱するためのヒーター組立品を備える。ヒーター組立品は、電磁放射のビームを発生するために構成されたフォトニックデバイスを備える。エアロゾル発生装置は、電磁放射のビームをエアロゾル形成基体に向かって方向付けることによって、エアロゾル形成基体を加熱するために構成されている。本発明は、エアロゾル発生装置およびエアロゾル発生物品を備えるエアロゾル発生システムにさらに関する。
【選択図】図1a

Description

本開示はエアロゾル発生装置に関する。本開示は、エアロゾル発生装置とエアロゾル発生物品とを備えるエアロゾル発生システムにさらに関する。
吸入可能なベイパーを発生するためのエアロゾル発生装置を提供することが知られている。こうした装置は、エアロゾル発生物品中に含有されたエアロゾル形成基体を燃焼することなく加熱してもよい。エアロゾル発生物品は、エアロゾル発生装置の加熱チャンバの中にエアロゾル発生物品を挿入するために適切な形状を有してもよい。例えば、エアロゾル発生物品はロッド形状を有してもよい。発熱体は、エアロゾル発生物品がエアロゾル発生装置の加熱チャンバの中に挿入された後に、エアロゾル形成基体を加熱するために、加熱チャンバの中に、またはその周りに配設されてもよい。
エアロゾル形成基体と熱的に接触している表面を加熱することによって、エアロゾル形成基体を加熱することが知られている。加熱された表面からの熱は、熱伝導によってエアロゾル形成基体に伝達される。これは多くの場合、加熱される表面とエアロゾル形成基体の間の密接な物理的接触を必要とする。一般的に、加熱されたエアロゾル形成基体から発生した残留物は、基体に接触する加熱された表面上に蓄積する場合がある。
エアロゾル形成基体を無接触の様態で加熱しうるエアロゾル発生装置を有することが望ましいことになる。エアロゾル形成基体に物理的に接触する加熱された表面を有することなく、エアロゾル形成基体を加熱しうるエアロゾル発生装置を有することが望ましいことになる。より少ない残留物の蓄積しか有しないでエアロゾル形成基体を加熱しうるエアロゾル発生装置を有することが望ましいことになる。
加熱される熱質量がほんの少ししかないエアロゾル発生装置を提供することが望ましいことになる。迅速に加熱されることができるエアロゾル発生装置を提供することが望ましいことになる。エアロゾル形成基体の温度が加熱プロトコルの変化に迅速に応答することを可能にするエアロゾル発生装置を提供することが望ましいことになる。
低い熱ヒステリシス効果を有するエアロゾル発生装置を提供することが望ましいことになる。基体を効率的に加熱するエアロゾル発生装置を提供することが望ましいことになる。エアロゾル形成基体の温度が目標温度の変化に迅速に応答することを可能にするエアロゾル発生装置を提供することが望ましい。
本発明の一実施形態によると、エアロゾル発生装置が提供されている。エアロゾル発生装置は、エアロゾル形成基体を受容するための加熱チャンバを備えてもよい。エアロゾル発生装置は、エアロゾル形成基体を加熱するためのヒーター組立品を備えてもよい。ヒーター組立品は、電磁放射のビームを発生するために構成されたフォトニックデバイスを備えてもよい。エアロゾル発生装置は、電磁放射のビームをエアロゾル形成基体に向かって方向付けることによって、エアロゾル形成基体を加熱するために構成されてもよい。
本発明の一実施形態によると、エアロゾル発生装置が提供されている。エアロゾル発生装置は、エアロゾル形成基体を受容するための加熱チャンバを備える。エアロゾル発生装置は、エアロゾル形成基体を加熱するためのヒーター組立品を備える。ヒーター組立品は、電磁放射のビームを発生するために構成されたフォトニックデバイスを備える。エアロゾル発生装置は、電磁放射のビームをエアロゾル形成基体に向かって方向付けることによって、エアロゾル形成基体を加熱するために構成されている。
加熱チャンバは、加熱チャンバの長軸方向軸に平行な第一の側壁を備えてもよい。加熱チャンバは、第一の側壁に垂直に配設された第二の側壁を備えてもよい。第一の側壁の表面は、第二の側壁の表面よりも大きくてもよい。エアロゾル発生装置は、電磁放射のビームを加熱チャンバの第一の側壁の少なくとも一部分を通して、かつエアロゾル形成基体に向かって方向付けることによって、エアロゾル形成基体を加熱するために構成されてもよい。
電磁放射の入射ビームは、例えば第一の側壁の透明な部分を介して、または第一の側壁内の開口部を介して、加熱チャンバに入ってもよい。電磁放射に伴い、エアロゾル形成基体の温度は最高で、エアロゾル形成プロセスに必要とされるエアロゾル形成基体の温度まで上昇する場合がある。
エアロゾル発生装置は、電磁放射のビームをエアロゾル形成基体に、またはエアロゾル形成基体上に方向付けることによって、エアロゾル形成基体を加熱するために構成されてもよい。エアロゾル形成基体に、またはエアロゾル形成基体上に方向付けられた電磁放射のビームは、エアロゾル形成基体の中に少なくとも部分的に浸透する場合がある。
本明細書で使用される「第一の側壁の表面」および「第二の側壁の表面」という用語は、側壁のそれぞれの面積(すなわち、表面積)を指す。第一の側壁の面積は、第二の側壁の面積を超える。
例えば、加熱チャンバは、従来の紙巻たばこの形状にある程度似ている細長い円筒の形状を有してもよい。こうした実施形態において、第一の側壁は、細長い円筒の円筒状側壁であってもよく、また第二の側壁は、円筒の上部壁と底部壁のうちの一方または両方であってもよい。
例えば、加熱チャンバは、ディスクまたはコインの形状にある程度似ている平坦な円筒の形状を有してもよい。こうした実施形態において、第一の側壁は、円筒の上部壁と底部壁のうちの一方または両方であってもよく、第二の側壁は、平坦な円筒の円筒状側壁であってもよい。
加熱チャンバの第一の側壁を介して大きい面積で基体を照射することによって、エアロゾル形成基体の大きい表面積が有利に照射されてもよい。これは、フォトニックデバイスが、エアロゾル形成基体の中への限定された浸透深さを有する電磁放射を利用する時に特に有利である場合がある。
エアロゾル発生装置は、加熱チャンバの第一の側壁に平行な方向で加熱チャンバを通して延びる気流経路を備えてもよい。
電磁放射のビームは、加熱チャンバの第一の側壁を通して方向付けられてもよく、また気流経路は、加熱チャンバの第一の側壁に平行な方向に延びてもよい。加熱チャンバに入る電磁放射のビームの方向は、加熱チャンバ内の気流経路の方向に対して実質的に直角であってもよい。
伝導または対流と対照的に、フォトニックデバイスは電磁波を介してエネルギーを伝達する。電磁放射のビームによってエアロゾル形成基体を加熱することによって、エアロゾル発生装置は、エアロゾル形成基体を無接触の様態で加熱してもよい。エアロゾル形成基体と熱伝導要素の加熱される表面との間の物理的接触は、エアロゾル形成基体を加熱するために必要とされない、またはごくわずかしか必要とされない。熱伝導要素の加熱される表面を省略または低減することは、加熱されるべき全体的な熱質量を低減する場合がある。これは、高速かつ高効率の加熱を可能にする場合がある。
エアロゾル形成基体と加熱される表面との間の物理的接触を有しない、またはごくわずかしか有しないことはまた、使用中の残留物の蓄積を低減する場合がある。
低い熱質量はエアロゾル発生装置にとって、エアロゾル形成基体を所望の温度に、より迅速に加熱するために有益である場合がある。低い熱質量はエアロゾル発生装置にとって、より少ない熱ヒステリシス効果を有するために有益である場合がある。低い熱質量はエアロゾル発生装置にとって、基体をより効率的に加熱するために有益である場合がある。
フォトニックデバイスは、例えば抵抗ヒーターなどの他のヒーターと比較して、より短いオン/オフ応答時間を有する場合がある。フォトニックデバイスの短い応答時間はエアロゾル発生装置にとって、エアロゾル形成基体を所望の温度に、より迅速に加熱するために有益である場合がある。フォトニックデバイスの短い応答時間はエアロゾル発生装置にとって、より少ない熱ヒステリシス効果を有するために有益である場合がある。フォトニックデバイスの短い応答時間はエアロゾル発生装置にとって、基体をより効率的に加熱するために有益である場合がある。例えば、吸煙がエアロゾル発生装置の吸煙センサーによって検出されているかどうかに応じて、加熱を迅速にオフにし、再度オンにしてもよい。より短い応答時間は、時間に対する電力供給を変化させる時に、より正確な動的熱制御を可能にする場合がある。例えば、エアロゾル形成基体の温度は、温度が所定の閾値を下回って下がった時に、供給される電力を増加させることによって、所望の温度に迅速に上昇させてもよい。
フォトニックデバイスは、光源を備えてもよい。フォトニックデバイスは、半導体ベースの電子機器、レーザー、発光ダイオード、レーザーダイオード、IRエミッタのうちの一つ以上を備えてもよい。フォトニックデバイスは、IRレーザーダイオードを備えてもよい。フォトニックデバイスは、複数の光源を備えてもよい。フォトニックデバイスは、2、3、4、5、6、7、8、9、または10個の光源を備えてもよい。フォトニックデバイスは、2、3、4、5、6、7、8、9、または10個のIRレーザーダイオードを備えてもよい。
本明細書で使用される「IR」は赤外光を指す。一般的に、赤外光は、約780ナノメートル~約15マイクロメートル(またはさらには約1000マイクロメートルまで)の波長範囲内の電磁放射であってもよい。
フォトニックデバイスは、800ナノメートル~2500ナノメートルの範囲内の波長の電磁放射を発するために構成されてもよい。フォトニックデバイスは、1100ナノメートル~2000ナノメートルの範囲内の波長の電磁放射を発するために構成されてもよい。フォトニックデバイスは、1400ナノメートル~1700ナノメートルの範囲内の波長の電磁放射を発するために構成されてもよい。フォトニックデバイスは、約1550ナノメートルの波長で電磁放射を発するために構成されてもよい。
異なる材料は、異なる周波数にてIR放射を吸収する。波長を慎重に選ぶことは、ある特定の物質が効率的に加熱される一方で、他の物質が実質的により低い温度に留まることを促進することができる。その結果、本発明のフォトニックデバイスは、エアロゾル形成基体の一つ以上の構成要素に応じて、標的化された加熱を可能にする場合がある。標的化されたIR放射は必ずしも、周囲空気を加熱しない。これは、より効率的な加熱を達成することができることを意味する。また、エアギャップは熱的損失を低減する場合があるため、より高い設計自由度がある。それ故に、潜在的により少ない断熱材料しか必要にならない場合がある。
IR加熱手段の別の利点は、熱的応答が速いことである場合がある。エアロゾル形成基体は、照射時間中にのみ実質的に加熱されてもよい。
フォトニックデバイスは、IRエミッタとして機能してもよい。適切なIRエミッタを選ぶために、エアロゾル形成基体の組成を考慮するべきである。IRエミッタは、一つ以上のIRエミッタ特性の観点から選択されてもよい。一つ以上のIRエミッタ特性は、エアロゾル形成基体の一つ以上の構成要素に応じて選択されてもよい。例えば、当該一つ以上のIRエミッタ特性は、波長、周波数、スポットサイズ、掃引源、パルス対連続波、エネルギー、電力のうちのいずれか一つまたはそれらの組み合わせを含んでもよい。例えば、IRエミッタの波長は、エアロゾル形成基体の一つ以上の構成要素によるIR光の吸収の観点から選択されてもよい。IRエミッタの波長は、エアロゾル形成基体の一つ以上の構成要素によるIR光の伝達の観点から選択されてもよい。
IRエミッタの波長は、エアロゾル形成基体の構成要素のIR吸収帯に対応してもよい。IRエミッタの波長は、エアロゾル形成基体の二つ以上の構成要素のIR吸収帯に対応してもよい。
例えば、IRエミッタの波長は、後述の通り、グリセロール、モラセス、糖、転化糖、たばこ、たばこ誘導体、またはエアロゾル形成基体の任意の他の構成要素のうちの一つ以上のIR吸収帯に対応してもよい。
「波長」という用語は、単一の波長、複数の単一の波長、ある範囲の波長、複数の範囲の波長、またはこれらの任意の組み合わせを指してもよい。
例えば、エアロゾル形成基体中に比較的に大量のグリセロールが存在してもよく、また波長要件は、グリセロールの強い吸収帯に対して適合されてもよい。グリセロールの強いIR吸収帯は、1300ナノメートル~2000ナノメートルのIR光の波長で見いだされる。その結果、IRエミッタは、800ナノメートル~2300ナノメートル、好ましくは1300ナノメートル~2000ナノメートルの範囲内のIR光を発してもよい。
IRエミッタは、エアロゾル形成基体の構成要素のうちのいずれかのIR吸収帯に対して適合されてもよい。IRエミッタは、エアロゾル形成基体の構成要素のうちのいずれかのIR伝達に対して適合されてもよい。
IRエミッタによるエアロゾル形成基体の加熱の強度に対する制御は、加熱の波長をすでに選択された波長からわずかに共振を外して動かすことによって達成されてもよい。これは有利なことに、エアロゾル形成基体の所望の化合物、例えばグリセロールの吸収を最大化する場合がある。一部の実施形態において、エアロゾル形成基体の加熱の強度に対する制御は、IRエミッタに供給される電力を変化させることによって達成されてもよい。
フォトニックデバイスは、0.1平方センチメートル~10平方センチメートルのエアロゾル形成基体の表面積を照射するために構成されてもよい。フォトニックデバイスは、0.2平方センチメートル~4.1平方センチメートルのエアロゾル形成基体の表面積を照射するために構成されてもよい。フォトニックデバイスは、約2平方センチメートルのエアロゾル形成基体の表面積を照射するために構成されてもよい。
電磁放射のビームの出力は、0.1ワット~30ワットの範囲内であってもよい。電磁放射のビームの出力は、0.5ワット~25ワットの範囲内であってもよい。電磁放射のビームの出力は、2ワット~6ワットの範囲内であってもよい。電磁放射のビームの出力は、約4ワットであってもよい。
電磁放射のビームのエネルギー密度は、0.5ワット毎平方センチメートル~100ワット毎平方センチメートルの範囲内であってもよい。電磁放射のビームのエネルギー密度は、1ワット毎平方センチメートル~20ワット毎平方センチメートルの範囲内であってもよい。電磁放射のビームのエネルギー密度は、2ワット毎平方センチメートル~6ワット毎平方センチメートルの範囲内であってもよい。
エアロゾル発生装置は、フォトニックデバイスとエアロゾル形成基体の表面との間の光学経路に沿った距離が0.1センチメートル~50センチメートルであるように構成されてもよい。エアロゾル発生装置は、フォトニックデバイスとエアロゾル形成基体の表面との間の光学経路に沿った距離が2センチメートル~30センチメートルであるように構成されてもよい。
エアロゾル発生装置は、フォトニックデバイスを冷却するための冷却システムを備えてもよい。冷却システムは、空気吸込み口からフォトニックデバイスを通り過ぎて加熱チャンバに延びる気流経路を備えてもよい。フォトニックデバイスは、空気吸込み口を介して装置に入り、フォトニックデバイスを通る外気によって冷却されてもよい。フォトニックデバイスによって発せられる熱は、加熱チャンバに入る前にフォトニックデバイスを通る空気を予熱するために使用されてもよい。それによって、エアロゾル発生装置のエネルギー効率は、追加的に向上する場合がある。冷却システムは、受動的な冷却、または能動的な冷却、またはその両方を利用してもよい。冷却システムは、熱伝導性材料の導管を備えてもよい。冷却システムは、フォトニックデバイスが安全な動作温度に保たれ、それによって損傷を回避することを確実にする場合がある。
エアロゾル発生装置は、安全インターロックスイッチを備えてもよい。安全インターロックスイッチは、ある特定の状況下でのみ、例えばエアロゾル形成基体が加熱チャンバの中に挿入されている時にのみ、または加熱チャンバのリッドがしっかりと閉じられている時にのみ、フォトニックデバイスの起動を可能にするように構成されてもよい。安全インターロックスイッチは、電磁放射、例えばIR光の漏れを回避することを確実にしてもよい。安全インターロックスイッチは、ユーザーの安全を保つために役立つ場合がある。安全インターロックスイッチは、磁気安全インターロックスイッチなどの非接触原理に基づいてもよい。安全インターロックスイッチは、電気回路に基づいてもよい。
本発明のフォトニックデバイスは、エアロゾル形成基体を加熱するための唯一の加熱手段として使用されてもよい。一部の実施形態において、本発明のフォトニックデバイスは、一つ以上の追加的な加熱手段と組み合わせて使用されてもよい。任意の加熱手段が、追加的な加熱手段として使用されてもよい。実施例は、抵抗加熱手段、または誘導加熱手段、または抵抗加熱手段と誘導加熱手段の両方の組み合わせなどの電気加熱手段を含む。
エアロゾル発生装置は、制御電子機器を備えてもよい。制御電子機器は、コントローラを備えてもよい。制御電子機器は、メモリを備えてもよい。メモリは、エアロゾル発生装置の一つ以上の構成要素に制御電子機器の機能または態様を実行させる命令を含んでもよい。本開示における制御電子機器に帰属する機能は、ソフトウエア、ファームウエア、ハードウエアのうちの一つ以上として具現化されてもよい。メモリは、非一時的コンピュータ可読記憶媒体であってもよい。
具体的に、本明細書に記載の構成要素(コントローラなど)のうちの一つ以上は、中央処理装置(CPU)、コンピュータ、論理アレイ、または制御電子機器の中に入る、もしくは制御電子機器の外に出るデータを方向付ける能力を有するその他の装置などのプロセッサを備えてもよい。コントローラは、メモリ、処理手段、通信ハードウエアを有する一つ以上のコンピューティングデバイスを備えてもよい。コントローラは、コントローラの様々な構成要素を一緒に連結するために、またはコントローラに動作可能に連結された他の構成要素と連結するために使用される回路を備えてもよい。コントローラの機能は、ハードウエアによって実施されてもよい。コントローラの機能は、非一時的コンピュータ可読記憶媒体上に保存された命令によって実施されてもよい。コントローラの機能は、ハードウエアと、非一時的コンピュータ可読記憶媒体上に保存された命令との両方によって実施されてもよい。
コントローラがプロセッサを備える場合、プロセッサは一部の実施形態において、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、均等な個別論理回路もしくは集積論理回路のうちのいずれか一つ以上を備えてもよい。一部の実施形態において、プロセッサは、一つ以上のマイクロプロセッサ、一つ以上のコントローラ、一つ以上のDSP、一つ以上のASIC、一つ以上のFPGAだけでなく、その他の個別論理回路または集積論理回路の任意の組み合わせなどの複数の構成要素を備えてもよい。本明細書のコントローラまたはプロセッサに帰属する機能は、ソフトウエア、ファームウエア、ハードウエア、またはこれらの任意の組み合わせとして具現化されてもよい。代替的なコントローラは、本明細書においてプロセッサベースのシステムとして記載されている一方で、リレーおよびタイマーなどの他の構成要素を利用し、単独で、またはマイクロプロセッサベースのシステムと組み合わせて、望ましい結果を達成することができる。
一つ以上の実施形態において、例示的なシステム、方法、インターフェースは、一つ以上のプロセッサ、またはメモリ、またはメモリと一つ以上のプロセッサの両方を備えてもよい、コンピューティング設備を使用して、一つ以上のコンピュータプログラムを使用して実装されてもよい。本明細書に記載のプログラムコード、または論理、またはコードと論理の両方は、本明細書に記載の機能性を実施し、かつ所望の出力データ/情報を生成するために、入力データまたは情報に適用されてもよい。出力データまたは情報は、本明細書に記載の通り、または知られている様式で適用されることになる通り、一つ以上の他の装置または方法に、入力として適用されてもよい。上記の観点から、本明細書に記載の通りのコントローラ機能が、当業者に知られている任意の様態で実装されてもよいことは容易に明らかであろう。
一部の実施形態において、制御電子機器はマイクロプロセッサを含んでもよく、これはプログラマブルマイクロプロセッサであってもよい。電子回路は電力の供給を調節するように構成されてもよい。電力は、電流パルスの形態でフォトニックデバイスに供給されてもよい。
エアロゾル発生装置は温度センサーを備えてもよい。温度センサーは熱電対を備えてもよい。温度センサーは、発熱体の温度を制御するために制御電子機器に動作可能に連結されてもよい。温度センサーは任意の適切な場所に位置付けられてもよい。例えば、温度センサーは、加熱されているエアロゾル形成基体の温度をモニターするように構成されてもよい。加えて、または代替的に、温度センサーは、フォトニックデバイスの温度をモニターするように構成されてもよい。センサーは、感知された温度に関する信号を制御電子機器に送信してもよく、これがフォトニックデバイスの電力を調整して、センサーにて適切な温度を達成してもよい。
フォトニックデバイスは、エアロゾル形成基体を電磁波によって加熱して、エアロゾルを発生してもよい。一部の実施形態において、エアロゾル形成基体は、約150℃~約400℃の範囲内の温度に加熱されることが好ましい。
一部の実施形態において、エアロゾル形成基体は、約150℃~約250℃、好ましくは約180℃~約230℃、より好ましくは約200℃~約230℃の範囲内の温度に加熱される。一部の実施形態において、エアロゾル形成基体は、液体エアロゾル形成基体であり、約150℃~約250℃、好ましくは約180℃~約230℃、より好ましくは約200℃~約230℃の範囲内の温度に加熱される。一部の実施形態において、エアロゾル形成基体は、固体エアロゾル形成基体であり、約150℃~約250℃、好ましくは約180℃~約230℃、より好ましくは約200℃~約230℃の範囲内の温度に加熱される。一部の実施形態において、エアロゾル形成基体は、たばこ材料を含む固体エアロゾル形成基体であり、約150℃~約250℃、好ましくは約180℃~約230℃、より好ましくは約200℃~約230℃の範囲内の温度に加熱される。
一部の実施形態において、エアロゾル形成基体は、約230℃~約400℃、好ましくは約250℃~約350℃の範囲内の温度に加熱される。一部の実施形態において、エアロゾル形成基体は、固体エアロゾル形成基体であり、約230℃~約400℃、好ましくは約250℃~約350℃の範囲内の温度に加熱される。一部の実施形態において、エアロゾル形成基体は、たばこ材料を含む固体エアロゾル形成基体であり、約230℃~約400℃、好ましくは約250℃~約350℃の範囲内の温度に加熱される。
エアロゾル発生装置は手持ち式装置であってもよい。
エアロゾル発生装置は加熱非燃焼式装置であってもよい。加熱非燃焼式装置は、エアロゾル形成基体を燃焼することなく加熱する。加熱非燃焼式装置は、エアロゾル形成基体をその燃焼温度を下回る温度に加熱する。
加熱チャンバは、エアロゾル発生装置の長軸方向軸に対して、フォトニックデバイスとエアロゾル発生装置の口側端との間に配設されてもよい。
エアロゾル発生装置は、加熱チャンバの中へのエアロゾル形成基体の挿入のための再閉可能なリッドを備えてもよい。
再閉可能なリッドは、エアロゾル発生装置の長軸方向軸に対して、加熱チャンバの近位端と加熱チャンバの遠位端の間にエアロゾル発生装置の側壁に位置してもよい。再閉可能なリッドは加熱チャンバの側壁に位置してもよい。再閉可能なリッドは加熱チャンバの第一の側壁に位置してもよい。再閉可能なリッドは加熱チャンバの第二の側壁に位置してもよい。
再閉可能なリッドは、ヒンジ留めされたドアまたは摺動ドアを備えてもよい。
加熱チャンバの壁の少なくとも一部分は、窓を備えてもよい。加熱チャンバの第一の側壁の少なくとも一部分は、窓を備えてもよい。窓は、フォトニックデバイスによって放射される電磁放射のビームに対して実質的に透明であってもよい。窓は、エアロゾル発生装置の長軸方向軸に対して、加熱チャンバの遠位端に位置してもよい。窓は、加熱チャンバの長軸方向軸に対して、加熱チャンバの遠位端に位置してもよい。窓は、加熱チャンバの長軸方向軸に対して、加熱チャンバの近位端に位置してもよい。窓は、エアロゾル発生装置の長軸方向軸に対して、加熱チャンバの遠位端と加熱チャンバの近位端の間に位置してもよい。
窓は、融解石英、フッ化リチウム、フッ化マグネシウム、フッ化カルシウム、フッ化バリウム、ケイ素、ゲルマニウム、銅、セレン化亜鉛、サファイアのうちの一つ以上を含んでもよい。融解石英は耐食性であり、周囲空気との接触に伴い簡単に腐食しないので、好ましい場合がある。
加熱チャンバの壁の少なくとも一部分は、IR遮断材料を備えてもよい。IR遮断材料は、エアロゾル発生装置の長軸方向軸に対して、加熱チャンバの近位端に位置してもよい。
エアロゾル発生装置は、フォトニックデバイスによって発せられた電磁放射のビームをエアロゾル形成基体に向かって方向付けるためのビームガイド手段を備えてもよい。ビームガイド手段は、電磁放射のビームの方向を操作するように構成されてもよい。エアロゾル発生装置は、電磁放射のビームを加熱チャンバの第一の側壁に向かって方向付けるためのビームガイド手段を備えてもよい。
ビームガイド手段は、電磁放射の入射ビームを加熱チャンバに向かって偏向させるように配設された反射面を備えてもよい。ビームガイド手段は、IR反射材料を含んでもよい。
反射面は、エアロゾル発生装置の傾斜した壁上に配設されてもよい。傾斜した壁は、エアロゾル発生装置の長軸方向軸に対して90度よりも小さい角度で傾斜してもよい。傾斜した壁は、加熱チャンバの第一の側壁の周りに同軸で配設されてもよい。傾斜した壁は、加熱チャンバの第一の側壁の周りに同軸で配設されてもよく、また加熱チャンバの第一の側壁は、IR透過材料を含んでもよい。
加熱チャンバの壁の内側とエアロゾル発生装置の壁の内側とのうちの一方または両方は、IR反射材料を含んでもよく、またはIR反射材料でコーティングされていてもよい。
IR反射材料は、金属、好ましくはアルミニウム、金、銀、またはそれらの任意の組み合わせもしくは合金を含んでもよい。
エアロゾル発生装置は、IR反射材料上に保護コーティングを備えてもよい。保護コーティングは、SiO2またはSiOを含んでもよい。
内側上にIR反射材料を含むエアロゾル発生装置の壁は、加熱チャンバの側壁の周りに同軸に配設されてもよい。IR反射材料によって同軸に包囲された加熱チャンバの側壁は、IR透過材料を含んでもよい。
IR反射材料を含むエアロゾル発生装置の壁は、エアロゾル発生装置の長軸方向軸に対して90度よりも小さい角度で傾斜していてもよい。傾斜した壁は、ビームガイド手段として機能してもよい。傾斜した壁は、真っ直ぐであってもよく、または湾曲していてもよい。
エアロゾル発生装置の傾斜した壁は、加熱チャンバの側壁の周りに同軸で配設されてもよい。傾斜した壁によって同軸に包囲された加熱チャンバの側壁は、IR透過材料を含んでもよい。
本発明は、本明細書に記載の通りのエアロゾル発生装置と、エアロゾル形成基体を含むエアロゾル発生物品とを備えるエアロゾル発生システムにさらに関する。エアロゾル発生物品は、加熱チャンバの中に少なくとも部分的に挿入されるように構成されてもよい。エアロゾル発生物品は、エアロゾル形成基体を備えてもよく、またはエアロゾル形成基体から成ってもよい。
エアロゾル形成基体はキャストリーフを含んでもよい。
エアロゾル形成基体はディスクまたはシートの形状を有してもよい。それによって、体積に関して大きい表面積を達成してもよい。IR放射の限定された浸透深さは、基体の表面的な加熱をもたらす場合がある。それ故に、基体は理想的に、体積に対して大きい表面積を有する。
エアロゾル形成基体は、5ミリメートル~15ミリメートル、好ましくは約15ミリメートルの直径を有してもよい。エアロゾル形成基体は、1ミリメートル~10ミリメートル、好ましくは約5ミリメートルの厚さを有してもよい。
エアロゾル形成基体は、100ミリグラム~1グラム、好ましくは約400ミリグラムの質量を有してもよい。
本発明は、エアロゾル発生装置においてエアロゾルを形成する方法にさらに関する。方法は、フォトニックデバイスによって電磁放射のビームを発生することを含む。方法は、フォトニックデバイスからの電磁放射のビームをエアロゾル形成基体に向かって方向付けることを含む。方法は、エアロゾルを発生するために、電磁放射のビームによってエアロゾル形成基体を加熱することを含む。
フォトニックデバイスによって発生される電磁放射のビームは、IR光のビームであってもよい。エアロゾル形成基体の温度は、IR光の吸収に伴い上昇する場合がある。エアロゾル形成基体の温度は、エアロゾルが形成される場合がある気化温度に到達するまで、IR光の吸収に伴い上昇する場合がある。
方法の一つ以上の実施形態において、IR放射のビームの波長は、エアロゾル形成基体の少なくとも一構成要素がIR放射を吸収する波長に対応するように選択されてもよい。
本明細書で使用される「エアロゾル形成基体」という用語は、エアロゾルを形成することができる揮発性化合物を放出する能力を有する基体を指す。揮発性化合物は、エアロゾル形成基体を加熱すること、または燃焼することによって放出されてもよい。加熱または燃焼の代替として、一部の場合において、化学反応によって、または超音波などの機械的な刺激によって揮発性化合物が放出されてもよい。エアロゾル形成基体は固体または液体であってもよく、または固体構成成分と液体構成成分の両方を含んでもよい。エアロゾル形成基体は、エアロゾル発生物品の一部であってもよい。
エアロゾル形成基体は、植物材料およびエアロゾル形成体を含むことが好ましい。植物材料は、アルカロイドを含む植物材料であることが好ましく、ニコチンを含む植物材料であることがより好ましく、たばこ含有材料であることがより好ましい。
エアロゾル形成基体は、乾燥重量基準で少なくとも70重量パーセントの植物材料を含むことが好ましく、少なくとも90重量パーセントの植物材料を含むことがより好ましい。エアロゾル形成基体は、乾燥重量基準で90~95重量パーセントの植物材料など、乾燥重量基準で95重量パーセント未満の植物材料を含むことが好ましい。
エアロゾル形成基体は、乾燥重量基準で少なくとも5重量パーセントのエアロゾル形成体を含むことが好ましく、少なくとも10重量パーセントのエアロゾル形成体を含むことがより好ましい。エアロゾル形成基体は、乾燥重量基準で5~30重量パーセントのエアロゾル形成体など、乾燥重量基準で30重量パーセント未満のエアロゾル形成体を含むことが好ましい。
一部の特に好ましい実施形態において、エアロゾル形成基体は、植物材料およびエアロゾル形成体を含み、基体は乾燥重量基準で5~30重量%のエアロゾル形成体含有量を有する。植物材料は、アルカロイドを含む植物材料であることが好ましく、ニコチンを含む植物材料であることがより好ましく、たばこ含有材料であることがより好ましい。アルカロイドは天然の窒素含有有機化合物のクラスである。アルカロイドは主に植物中に見いだされるが、細菌、真菌、動物中にも見いだされる。アルカロイドの例としては、カフェイン、ニコチン、テオブロミン、アトロピン、ツボクラリンが挙げられるがこれらに限定されない。好ましいアルカロイドはニコチンであり、これはたばこ中に見いだされる場合がある。
エアロゾル形成基体はニコチンを含んでもよい。エアロゾル形成基体はたばこを含んでもよく、例えば加熱に伴いエアロゾル形成基体から放出される揮発性のたばこ風味化合物を含有するたばこ含有材料を含んでもよい。好ましい実施形態において、エアロゾル形成基体は、均質化したたばこ材料、例えばキャストリーフたばこを含んでもよい。エアロゾル形成基体は、固体構成成分と液体構成成分の両方を含んでもよい。エアロゾル形成基体は、加熱に伴い基体から放出される揮発性のたばこ風味化合物を含有するたばこ含有材料を含んでもよい。エアロゾル形成基体は非たばこ材料を含んでもよい。エアロゾル形成基体はエアロゾル形成体をさらに含んでもよい。適切なエアロゾル形成体の例は、グリセリンおよびプロピレングリコールである。
「キャストリーフ」という用語は本明細書において、植物粒子(例えば、クローブ粒子、または混合物中のたばこ粒子およびクローブ粒子)および結合剤(例えば、グアーガム)を含むスラリーを支持表面(ベルトコンベヤーなど)上にキャスティングすることと、スラリーを乾燥させることと、乾燥したシートを支持表面から取り外すこととに基づくキャスティングプロセスによって作製されたシート製品を指すために使用される。キャスティングまたはキャストリーフプロセスの一実施例は、例えばキャストリーフたばこの作製についての米国特許第A-5,724,998号に記載されている。キャストリーフプロセスにおいて、粒子状植物材料を液体構成成分(典型的に水)と混合してスラリーを形成する。スラリー中の他の添加された構成成分としては、繊維、結合剤、エアロゾル形成体が挙げられてもよい。粒子状植物材料は、結合剤の存在下で凝集されてもよい。スラリーは、支持表面上にキャストされ、乾燥されて、均質化した植物材料のシートを形成する。
本明細書で使用される「エアロゾル発生物品」という用語は、エアロゾルを形成することができる揮発性化合物を放出する能力を有するエアロゾル形成基体を含む物品を指す。エアロゾル発生物品は使い捨てであってもよい。
本明細書で使用される「エアロゾル発生装置」という用語は、エアロゾル形成基体と相互作用してエアロゾルを発生する装置を指す。エアロゾル発生装置は、エアロゾル形成基体を含むエアロゾル発生物品と、エアロゾル形成基体を含むカートリッジとのうちの一方または両方と相互作用してもよい。一部の実施例において、エアロゾル発生装置はエアロゾル形成基体を加熱して、基体からの揮発性化合物の放出を容易にする場合がある。電気的に作動するエアロゾル発生装置は、エアロゾル形成基体を加熱してエアロゾルを形成するための、電気ヒーターなどのアトマイザーを備えてもよい。
本明細書で使用される「エアロゾル発生システム」という用語は、エアロゾル形成基体とのエアロゾル発生装置の組み合わせを指す。エアロゾル形成基体がエアロゾル発生物品の一部を形成する時に、エアロゾル発生システムは、エアロゾル発生物品とのエアロゾル発生装置の組み合わせを指す。エアロゾル発生システムにおいて、エアロゾル形成基体およびエアロゾル発生装置は協働して、エアロゾルを発生する。
本明細書で使用される「長軸方向」という用語は、エアロゾル発生装置の、または加熱チャンバの主軸に沿った方向を記述するために使用され、また「横断方向」という用語は、長軸方向に垂直な方向を記述するために使用される。「エアロゾル発生装置の長軸方向軸」という用語は、エアロゾル発生装置の最大膨張の方向に対応するエアロゾル発生装置の軸を指す。「加熱チャンバの長軸方向軸」という用語は、加熱チャンバの最大膨張の方向に対応する加熱チャンバの軸を指す。
ある特定の実施形態において、加熱チャンバの長軸方向軸は、エアロゾル発生装置の長軸方向軸と平行である。例えば、チャンバの開放端はエアロゾル発生装置の近位端に位置付けられている。他の実施形態において、加熱チャンバの長軸方向軸は、エアロゾル発生装置の長軸方向軸に対してある角度を成していて、例えばエアロゾル発生装置の長軸方向軸に垂直である。例えば、加熱チャンバの開放端は、エアロゾル発生装置の一方の側面に沿って位置付けられていて、これによってエアロゾル発生物品は、エアロゾル発生装置の長軸方向軸に垂直な方向で加熱チャンバの中に挿入されてもよい。
本明細書で使用される「近位」という用語は、ユーザー端(またエアロゾル発生装置の口側端)を指し、また「遠位」という用語は、近位端の反対側の端を指す。加熱チャンバまたはインダクタコイルを参照する時に、「近位」という用語は、加熱チャンバの開放端に最も近い領域を指し、また「遠位」という用語は、閉鎖端に最も近い領域を指す。エアロゾル発生装置の端または加熱チャンバの端はまた、エアロゾル発生装置を通して空気が流れる方向に関して言及される場合がある。近位端は「下流端」として言及されてもよく、また遠位端は「上流端」として言及されてもよい。
本明細書で使用される「長さ」という用語は、加熱チャンバの長軸方向、エアロゾル発生装置の長軸方向、エアロゾル発生物品の長軸方向、またはエアロゾル発生装置もしくはエアロゾル発生物品の構成要素の長軸方向における主要な寸法を指す。
本明細書で使用される「幅」という用語は、加熱チャンバの横断方向、エアロゾル発生装置の横断方向、エアロゾル発生物品の横断方向、またはエアロゾル発生装置もしくはエアロゾル発生物品の構成要素の横断方向における、その長さに沿った特定の場所での主要な寸法を指す。「厚さ」という用語は、幅に垂直な横断方向における寸法を指す。
以下に非限定的な実施例の非網羅的なリストを提供している。これらの実施例の特徴のうちのいずれか一つ以上は、本明細書に記載の別の実施例、実施形態、または態様のうちのいずれか一つ以上の特徴と組み合わされてもよい。
実施例A:エアロゾル発生装置であって、
エアロゾル形成基体を受容するための加熱チャンバと、
エアロゾル形成基体を加熱するためのヒーター組立品と、を備え、
ヒーター組立品が、電磁放射のビームを発生するために構成されたフォトニックデバイスを備え、
エアロゾル発生装置が、電磁放射のビームをエアロゾル形成基体に向かって方向付けることによって、エアロゾル形成基体を加熱するために構成されている、エアロゾル発生装置。
実施例B:加熱チャンバが、加熱チャンバの長軸方向軸と平行な第一の側壁と、第一の側壁に垂直に配設された第二の側壁とを備え、
第一の側壁の表面が、第二の側壁の表面よりも大きく、
エアロゾル発生装置が、電磁放射のビームを加熱チャンバの第一の側壁の少なくとも一部分を通して、かつエアロゾル形成基体に向かって方向付けることによって、エアロゾル形成基体を加熱するために構成されている、実施例Aに記載のエアロゾル発生装置。
実施例C:電磁放射のビームを加熱チャンバの第一の側壁に向かって方向付けるためのビームガイド手段を備える、実施例Bに記載のエアロゾル発生装置。
実施例D:ビームガイド手段が、電磁放射の入射ビームを加熱チャンバに向かって偏向させるように配設された反射面を備える、実施例Cに記載のエアロゾル発生装置。
実施例E:反射面が、エアロゾル発生装置の傾斜した壁上に配設されていて、傾斜した壁が、エアロゾル発生装置の長軸方向軸に対して90度よりも小さい角度で傾斜していて、かつ好ましくは傾斜した壁が、加熱チャンバの第一の側壁の周りに同軸に配設されていて、加熱チャンバの第一の側壁がIR透過材料を含む、実施例Dに記載のエアロゾル発生装置。
実施例F:ビームガイド手段がIR反射材料を含む、実施例C~Eのいずれかに記載のエアロゾル発生装置。
実施例G:加熱チャンバの第一の側壁と平行な方向で加熱チャンバを通って延びる気流経路を備える、実施例B~Fのいずれかに記載のエアロゾル発生装置。
実施例H:フォトニックデバイスが光源を備える、実施例A~Gのいずれかに記載のエアロゾル発生装置。
実施例I:フォトニックデバイスが、半導体ベースの電子機器、発光ダイオード、レーザーダイオード、IRエミッタのうちの一つ以上を備える、実施例A~Hのいずれかに記載のエアロゾル発生装置。
実施例J:フォトニックデバイスがIRレーザーダイオードを備える、実施例A~Iのいずれかに記載のエアロゾル発生装置。
実施例K:フォトニックデバイスが、800ナノメートル~2500ナノメートル、好ましくは1100ナノメートル~2000ナノメートル、より好ましくは1400ナノメートル~1700ナノメートルの範囲内の、最も好ましくは約1550ナノメートルの波長の電磁放射を発するために構成されている、実施例A~Jのいずれかに記載のエアロゾル発生装置。
実施例L:フォトニックデバイスが、0.1平方センチメートル~10平方センチメートル、好ましくは0.2平方センチメートル~4.1平方センチメートル、より好ましくは約2平方センチメートルのエアロゾル形成基体の表面積を照射するために構成されている、実施例A~Kのいずれかに記載のエアロゾル発生装置。
実施例M:電磁放射のビームの電力が、0.1ワット~30ワット、好ましくは0.5ワット~25ワット、より好ましくは2ワット~6ワットの範囲内、最も好ましくは4ワットである、実施例A~Lのいずれかに記載のエアロゾル発生装置。
実施例N:電磁放射のビームのエネルギー密度が、0.5ワット毎平方センチメートル~100ワット毎平方センチメートル、好ましくは1ワット毎平方センチメートル~20ワット毎平方センチメートル、より好ましくは2ワット毎平方センチメートル~6ワット毎平方センチメートルの範囲内である、実施例A~Mのいずれかに記載のエアロゾル発生装置。
実施例O:エアロゾル発生装置が、フォトニックデバイスとエアロゾル形成基体の表面との間の光学経路に沿った距離が、0.1センチメートル~50センチメートル、好ましくは2センチメートル~30センチメートルであるように構成されている、実施例A~Nのいずれかに記載のエアロゾル発生装置。
実施例P:フォトニックデバイスを冷却するための冷却システムを備え、冷却システムが、空気吸込み口からフォトニックデバイスを通り過ぎて加熱チャンバに延びる気流経路を備える、実施例A~Oのいずれかに記載のエアロゾル発生装置。
実施例Q:安全インターロックスイッチを備える、実施例A~Pのいずれかに記載のエアロゾル発生装置。
実施例R:加熱チャンバが、エアロゾル発生装置の長軸方向軸に対して、フォトニックデバイスとエアロゾル発生装置の口側端との間に配設されている、実施例A~Qのいずれかに記載のエアロゾル発生装置。
実施例S:加熱チャンバの中へのエアロゾル形成基体の挿入のための再閉可能なリッドを備える、実施例A~Rのいずれかに記載のエアロゾル発生装置。
実施例T:再閉可能なリッドが、エアロゾル発生装置の長軸方向軸に対して、加熱チャンバの近位端と加熱チャンバの遠位端の間にエアロゾル発生装置の側壁に位置する、実施例Sに記載のエアロゾル発生装置。
実施例U:再閉可能なリッドが、ヒンジ留めされたドアまたは摺動ドアを備える。実施例Sまたは実施例Tに記載のエアロゾル発生装置。
実施例V:好ましくは加熱チャンバの第一の側壁の少なくとも一部分が、フォトニックデバイスによって発せられた電磁放射のビームに対して実質的に透明である窓を備え、窓が加熱チャンバの遠位端に位置する、実施例B~Uのいずれかに記載のエアロゾル発生装置。
実施例W:窓が、融解石英、フッ化リチウム、フッ化マグネシウム、フッ化カルシウム、フッ化バリウム、ケイ素、ゲルマニウム、銅、セレン化亜鉛、サファイアのうちの一つ以上を含む、実施例Vに記載のエアロゾル発生装置。
実施例X:好ましくは加熱チャンバの壁の少なくとも一部分が、IR遮断材料を含み、IR遮断材料が、エアロゾル発生装置の長軸方向軸に対して加熱チャンバの近位端に位置する、実施例A~Wのいずれかに記載のエアロゾル発生装置。
実施例Y:加熱チャンバの壁の内側とエアロゾル発生装置の壁の内側とのうちの一方または両方が、IR反射材料を含む、またはIR反射材料でコーティングされている、実施例A~Xのいずれかに記載のエアロゾル発生装置。
実施例Z:IR反射材料が、金属、好ましくはアルミニウム、金、銀、またはそれらの任意の組み合わせもしくは合金を含む、実施例Yに記載のエアロゾル発生装置。
実施例ZA:IR反射材料上に保護コーティングを備え、好ましくは保護コーティングがSiO2またはSiOを含む、実施例Yまたは実施例Zに記載のエアロゾル発生装置。
実施例ZB:IR反射材料を含むエアロゾル発生装置の壁が、エアロゾル発生装置の長軸方向軸に対して90度よりも小さい角度で傾斜している、実施例Y~ZAのいずれかに記載のエアロゾル発生装置。
実施例ZC:好ましくはエアロゾル発生装置の傾斜した壁が加熱チャンバの側壁の周りに同軸に配設されていて、加熱チャンバの側壁がIR透過材料を含む、実施例ZBに記載のエアロル発生装置。
実施例ZD: エアロゾル発生装置が手持ち式装置である、実施例A~ZCのいずれかに記載のエアロゾル発生装置。
実施例ZE:エアロゾル発生装置が加熱非燃焼式装置である、実施例A~ZDのいずれかに記載のエアロゾル発生装置。
実施例ZF:実施例A~ZEのいずれかに記載のエアロゾル発生装置と、エアロゾル形成基体を含むエアロゾル発生物品とを備え、エアロゾル発生物品が、加熱チャンバの中に少なくとも部分的に挿入されるように構成されている、エアロゾル発生システム。
実施例ZG:エアロゾル形成基体がキャストリーフを含む、実施例ZFに記載のエアロゾル発生システム。
実施例ZH:エアロゾル形成基体がディスクまたはシートの形状を有する、実施例ZFまたは実施例ZGに記載のエアロゾル発生システム。
実施例ZI:エアロゾル形成基体が5ミリメートル~15ミリメートル、好ましくは約15ミリメートルの直径を有し、かつエアロゾル形成基体が1ミリメートル~10ミリメートル、好ましくは約5ミリメートルの厚さを有する、実施例ZHに記載のエアロゾル発生システム。
実施例ZJ:エアロゾル形成基体が、100ミリグラム~1グラム、好ましくは約400ミリグラムの質量を有する、実施例ZF~ZIのいずれかに記載のエアロゾル発生システム。
実施例ZK:エアロゾル発生装置においてエアロゾルを形成するための方法であって、
フォトニックデバイスによって電磁放射のビームを発生する工程と、
フォトニックデバイスからの電磁放射のビームをエアロゾル形成基体に向かって方向付ける工程と、
エアロゾルを発生するために、電磁放射のビームによってエアロゾル形成基体を加熱する工程と、を含む方法。
一つの実施形態に関して説明される特徴は、本発明の他の実施形態にも等しく適用されてもよい。
例証としてのみであるが、以下の添付図面を参照しながら本発明をさらに説明する。
図1aは、エアロゾル発生装置を示す。 図1bは、エアロゾル発生装置を示す。 図2aは、エアロゾル発生装置を示す。 図2bは、エアロゾル発生装置を示す。 図2cは、エアロゾル発生装置を示す。 図3aは、エアロゾル発生装置を示す。 図3bは、エアロゾル発生装置を示す。 図3cは、エアロゾル発生装置を示す。 図4aは、エアロゾル発生装置の加熱チャンバを示す。 図4bは、エアロゾル発生装置の加熱チャンバを示す。 図4cは、エアロゾル発生装置の加熱チャンバを示す。 図4dは、エアロゾル発生装置の加熱チャンバを示す。 図4eは、エアロゾル発生装置の加熱チャンバを示す。
図1aおよび図1bは、エアロゾル発生装置の断面を側面図で示す。図1aおよび図1bのエアロゾル発生装置は、装置の口側端側が図の左側にあるように示されている。
図1aに示す通り、図1aおよび図1bのエアロゾル発生装置は、エアロゾル形成基体を受容するための加熱チャンバ10を備える。エアロゾル発生装置は、エアロゾル形成基体を加熱するためのヒーター組立品を備える。ヒーター組立品は、電磁放射のビームを発生するために構成されたフォトニックデバイス12を備える。エアロゾル発生装置は、エアロゾル形成基体が加熱チャンバ10の中に挿入されている時に、電磁放射のビームをエアロゾル形成基体に向かって方向付けることによって、エアロゾル形成基体を加熱するために構成されている。
エアロゾル発生装置は、フォトニックデバイス12を冷却するための冷却システム14をさらに備える。エアロゾル発生装置は、装置の動作を制御するための制御ユニット16を備える。エアロゾル発生装置は、装置に電力を供給するための電源18を備える。
エアロゾル発生装置は空気吸込み口20、22をさらに備える。空気吸込み口20、22は、エアロゾル発生装置のハウジング24における開口部として形成されている。
図1bの矢印26は、図1aおよび図1bのエアロゾル発生装置における気流経路を図示する。周囲空気は、空気吸込み口20を介してエアロゾル発生装置に入り、その後、空気吸込み口22を介して加熱チャンバ10に入る。使用時に、エアロゾル形成基体は加熱チャンバの中に挿入されていて、空気はエアロゾル形成基体を通って流れてもよく、または通り過ぎてもよい。最終的に、エアロゾル形成基体によって発生したエアロゾルを含む空気は、エアロゾル発生装置の口側端側、すなわち図1aおよび図1bの左側に加熱チャンバ10を出る。エアロゾル形成基体は、エアロゾル発生物品の一部であってもよい。エアロゾル形成基体は、エアロゾル発生物品の遠位部分の一部であってもよい。物品の遠位部分は、加熱チャンバ10の中に挿入されてもよい。エアロゾル発生物品は、その近位端にあるマウスピースフィルター要素などのマウスピースを備えてもよい。使用時に、ユーザーはエアロゾル発生物品のマウスピースを直接吸ってもよい。
図2a~図2cは、エアロゾル発生装置の断面を側面図で示す。図2a~図2cのエアロゾル発生装置は、装置の口側端側が図の左側にあるように示されている。
図2aに示す通り、図2a~図2cのエアロゾル発生装置は、エアロゾル形成基体を受容するための加熱チャンバ10と、エアロゾル形成基体を加熱するためのヒーター組立品とを備える。図2bに示す通り、加熱チャンバ10は、加熱チャンバ10の長軸方向軸に平行な第一の側壁10aを備える。加熱チャンバ10は、第一の側壁10aに垂直に配設された第二の側壁10bを備える。第一の側壁10aの表面は、第二の側壁10bの表面よりも大きい。
図2aに示す通り、ヒーター組立品はフォトニックデバイス12を備える。フォトニックデバイス12は、横断方向に対して加熱チャンバ10とハウジング24の外側壁との間に配設されている。フォトニックデバイス12は、エアロゾル発生装置の長軸方向中心軸を取り囲むリングを有するリング形状の光源を備えてもよい。別の方法として、フォトニックデバイス12は、エアロゾル発生装置の横断平面において加熱チャンバの周りに円周方向に配設された一つ以上の光源を備えてもよい。
フォトニックデバイス12は、IRエミッタ、例えばIRレーザーダイオードを備える。IRエミッタは、IRビームを発生するために構成されている。エアロゾル発生装置は、エアロゾル形成基体が加熱チャンバ10の中に挿入されている時に、IRビームを加熱チャンバ10の第一の側壁12aを通して、かつエアロゾル形成基体に向かって方向付けることによって、エアロゾル形成基体を加熱するために構成されている。
エアロゾル発生装置は、冷却システム14、制御ユニット16、電源18、装置ハウジング24を備える。エアロゾル発生装置は空気吸込み口20、22をさらに備える。図2bの矢印26は、図2a~図2cのエアロゾル発生装置における気流経路を図示する。空気吸込み口20は、冷却システム14の近くに位置付けられている。これは、空気対流を通して冷却能力をさらに強化する場合がある。
図2aに示す通り、加熱チャンバの第一の側壁10aは、IR透過材料28、例えば融解石英を含む。加熱チャンバ10を同軸で包囲するハウジング24の壁の内側は、IR反射材料30、例えばアルミニウムを含む。
図2cの矢印32は、フォトニックデバイス12が起動されている時のIRビームの伝播を図示する。IR光のビーム32は、フォトニックデバイス12を出る。ビームの方向に応じて、ビーム32は、IR透過材料28を通して加熱チャンバ10に直接入ってもよく、またはIR透過材料28を通して加熱チャンバ10に入る前に、IR反射材料30で最初に反射されてもよい。それ故に、IR反射材料30は、ビームガイド手段として機能する。加熱チャンバ10内に位置するエアロゾル形成基体は、IR透過材料28を介して第一の側壁12aを通して加熱チャンバ10に入るIRビーム32によって、エアロゾルを発生するように加熱されてもよい。
光を反射および散乱する可能性を活用して、加熱チャンバ10の伝達可能な第一の側壁10aを通してエアロゾル形成基体の大部分を照射する。それによって、平坦な熱的勾配を達成してもよい。
加熱チャンバ10の中へのIRビーム32の反射率は有利なことに、IR反射材料30を含む、かつエアロゾル発生装置の長軸方向軸に対して90度よりも小さい角度で傾斜しているエアロゾル発生装置の壁34によって促進される。それ故に、壁34はビームガイド手段として機能する。角度は、光の方向および基体の位置に対して最適化されてもよい。
図3a~図3cは、エアロゾル発生装置の断面を側面図で示す。図3a~図3cのエアロゾル発生装置は、装置の口側端側が図の上部にあるように示されている。
図3aに示す通り、図3a~図3cのエアロゾル発生装置は、エアロゾル形成基体36を受容するための加熱チャンバ10と、エアロゾル形成基体36を加熱するためのヒーター組立品とを備える。ヒーター組立品はフォトニックデバイス12を備える。加熱チャンバ10は、エアロゾル発生装置の長軸方向軸に対して、フォトニックデバイス12とエアロゾル発生装置の口側端との間に配設されている。フォトニックデバイス12に面する加熱チャンバの底部壁は、電磁放射(例えば、IR光)に対して透過性の材料で作製されている。
エアロゾル発生装置は、冷却システム14、制御ユニット16、電源18、装置ハウジング24をさらに備える。空気吸込み口が存在するが、図3には示されていない。
エアロゾル形成基体36は、図3bに図示の通り、ヒンジ留めされたドアを備える再閉可能なリッド40を介して加熱チャンバ10の中に挿入されてもよい。再閉可能なリッド40は、エアロゾル発生装置の長軸方向軸に対して、加熱チャンバ10の近位端と加熱チャンバ10の遠位端の間にエアロゾル発生装置の側壁に位置する。図3bはまた、加熱チャンバ10が、加熱チャンバ10の長軸方向軸と平行に、かつエアロゾル発生装置の長軸方向軸に垂直に第一の側壁10aを備えることを示す。加熱チャンバ10は、第一の側壁10aに垂直に配設された第二の側壁10bを備える。第一の側壁10aの表面は、第二の側壁10bの表面よりも大きい。
図3a~図3cのエアロゾル発生装置は、安全窓38をさらに備える。安全窓38は、フォトニックデバイス12によって発せられた電磁放射(例えば、IR放射)に対して不透過性である。安全窓38はIR遮断材料を含んでもよい。従って、安全窓38は、図3cに示す潜在的に有害なIR放射32が、エアロゾル発生装置の口側端に向かって伝播し、ユーザーを照射するのを防止してもよい。
安全窓38は反射材料を含んでもよい。例えば、IR反射コーティングが、加熱チャンバの内部に向かって存在してもよく、これによって入射IRビームは、加熱チャンバ12に向かって戻って反射されてもよい。それ故に、IR反射コーティングは、ビームガイド手段として機能してもよい。
図4a~図4eは、エアロゾル発生装置の加熱チャンバ10の断面を上面図で示す。
図4aは、加熱チャンバ10の円形断面を示し、そのリッド40は閉鎖した構成にある。図4bは、加熱チャンバ10の円形断面を示し、そのリッド40は開放した構成にあり、リッド40は摺動ドアを備える。エアロゾル形成基体は開口42を介して挿入されてもよい。図4cは、加熱チャンバ10の円形断面を示し、そのリッド40は開放した構成にあり、リッド40はヒンジ留めされたドアを備える。図4dは、加熱チャンバ10の長方形断面を示し、そのリッド40は閉鎖した構成にある。図4eは、加熱チャンバ10の長方形断面を示し、そのリッド40は開放した構成にある。図4a~図4eのリッド40は、開口42が閉じている時にのみフォトニックデバイス12を動作させることができるように、安全インターロックスイッチを備えてもよい。

Claims (14)

  1. エアロゾル発生装置であって、
    エアロゾル形成基体を受容するための加熱チャンバと、
    前記エアロゾル形成基体を加熱するためのヒーター組立品と、を備え、
    前記ヒーター組立品が、電磁放射のビームを発生するために構成されたフォトニックデバイスを備え、
    前記エアロゾル発生装置が、電磁放射の前記ビームを前記エアロゾル形成基体上に方向付けることによって、エアロゾル形成基体を加熱するために構成されていて、
    前記加熱チャンバが、前記エアロゾル発生装置の長軸方向軸に対して、前記フォトニックデバイスと前記エアロゾル発生装置の口側端との間に配設されている、エアロゾル発生装置。
  2. 前記加熱チャンバが、前記加熱チャンバの長軸方向軸と平行な第一の側壁と、前記第一の側壁に垂直に配設された第二の側壁とを備え、
    前記第一の側壁の表面が、前記第二の側壁の表面よりも大きく、
    前記エアロゾル発生装置が、電磁放射の前記ビームを前記加熱チャンバの前記第一の側壁の少なくとも一部分を通して、かつ前記エアロゾル形成基体に向かって方向付けることによって、前記エアロゾル形成基体を加熱するために構成されている、請求項1に記載のエアロゾル発生装置。
  3. 電磁放射の前記ビームを前記加熱チャンバの前記第一の側壁に向かって方向付けるためのビームガイド手段を備える、請求項2に記載のエアロゾル発生装置。
  4. 前記ビームガイド手段が、電磁放射の入射ビームを前記加熱チャンバに向かって偏向させるように配設された反射面を備える、請求項3に記載のエアロゾル発生装置。
  5. 前記反射面が、前記エアロゾル発生装置の傾斜した壁上に配設されていて、前記傾斜した壁が、前記エアロゾル発生装置の長軸方向軸に対して90度よりも小さい角度で傾斜していて、かつ好ましくは前記傾斜した壁が、前記加熱チャンバの前記第一の側壁の周りに同軸に配設されていて、前記加熱チャンバの前記第一の側壁がIR透過材料を含む、請求項4に記載のエアロゾル発生装置。
  6. 前記ビームガイド手段がIR反射材料を含む、請求項3~5のいずれかに記載のエアロゾル発生装置。
  7. 前記加熱チャンバの前記第一の側壁と平行な方向で前記加熱チャンバを通って延びる気流経路を備える、請求項2~6のいずれかに記載のエアロゾル発生装置。
  8. 好ましくは前記加熱チャンバの前記第一の側壁の少なくとも一部分が、前記フォトニックデバイスによって発せられた電磁放射の前記ビームに対して実質的に透明である窓を備え、前記窓が前記加熱チャンバの遠位端に位置する、請求項2~7のいずれかに記載のエアロゾル発生装置。
  9. 前記窓が、融解石英、フッ化リチウム、フッ化マグネシウム、フッ化カルシウム、フッ化バリウム、ケイ素、ゲルマニウム、銅、セレン化亜鉛、サファイアのうちの一つ以上を含む、請求項8に記載のエアロゾル発生装置。
  10. 前記フォトニックデバイスがIRレーザーダイオードを備える、請求項1~9のいずれかに記載のエアロゾル発生装置。
  11. 前記フォトニックデバイスを冷却するための冷却システムを備え、前記冷却システムが、空気吸込み口から前記フォトニックデバイスを通り過ぎて前記加熱チャンバに延びる気流経路を備える、請求項1~10のいずれかに記載のエアロゾル発生装置。
  12. 好ましくは前記加熱チャンバの壁の少なくとも一部分が、IR遮断材料を含み、前記IR遮断材料が、前記エアロゾル発生装置の長軸方向軸に対して前記加熱チャンバの近位端に位置する、請求項1~11のいずれかに記載のエアロゾル発生装置。
  13. 前記加熱チャンバの壁の内側と前記エアロゾル発生装置の壁の内側とのうちの一方または両方が、IR反射材料を含む、またはIR反射材料でコーティングされている、請求項1~12のいずれかに記載のエアロゾル発生装置。
  14. 請求項1~13のいずれかに記載のエアロゾル発生装置と、前記エアロゾル形成基体を含むエアロゾル発生物品とを備え、前記エアロゾル発生物品が、前記加熱チャンバの中に少なくとも部分的に挿入されるように構成されている、エアロゾル発生システム。
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