JP2024502636A - 直接溶解法に従って移送混合物を成形溶液へ処理するための混合混練機 - Google Patents

直接溶解法に従って移送混合物を成形溶液へ処理するための混合混練機 Download PDF

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Abstract

Figure 2024502636000001
本発明は、直接溶解法に従って移送混合物を成形溶液へ処理するための混合混練機であって、供給部、ハウジング、および、送出物を含み、供給部が、実質的に、セルロース、水および機能性液体から生成物を、ハウジング内に導入し、ハウジング内に位置する混練機シャフトが回転して生成物を混合および混練し、それを混合混練機の加熱された内面に渡って掻き取り、生成物中の未溶解粒子の量および粒子のサイズが低減され、水の一部が蒸発して成形溶液を生成し、混合混練機の処理容積は、成形溶液の流動容量の要件によってのみ、決定される、混合混練機に関する。

Description

本発明は、請求項1、2及び11の前提部分に記載の、直接溶解法によって、移送混合物を成形溶液へと処理するための混合混練機(英:mixing kneader)に関する。
従来技術
セルロース-水-機能性液体混合物(以下、生成物およびセルロース、生成物成分としての機能性液体および水、とも称される)から水を蒸発させることによる工業規模での直接溶解法による、パルプからの成形溶液の製造方法は、例えば、特許文献1に記載されており、N-メチルモルホリン-N-オキシド(以下、NMMOまたはアミンオキシド(英:amine oxide)とも称される)が、機能性液体として使用され、この方法は、NMMOが機能性液体として使用される場合、アミンオキシド法としても、公知である。セルロース-水-機能性液体混合物または生成物は、全ての含水量、或いは、懸濁液が存在する大きな含水量から、成形溶液が存在し、従って出発物質および移動混合物を含むような、小さな含水量までの、物質混合状態、を意味している。成形溶液は、例えば特許文献2に、より詳細に記載されている。
多種多様なパルプが、工業分野において、直接溶解法によるパルプからの成形溶液の製造のために、使用されている。これらは、例えば、それらの起源およびそれらの前処理の性質に関して、異なっている。以下において、セルロースの前処理は、揮発性混合物成分(この場合、水)の蒸発と共に始まる直接溶解プロセスへの供給の前の、全てのプロセスステップ、を含む。これらのステップは、通常、溶解特性を調整すること、又は、または後続のプロセスステップにおける溶解時間を短縮すること、の役に立つ。前処理は、酵素的前処理、セルロースの粉砕、または、膨潤プロセスなどの、当業者に公知のプロセスステップ、を含む。
特許文献1は、セルロースNMMO-水混合物からの水の蒸発のための薄膜蒸発機の使用について記載しており、これは今日では直接溶解法のために広く使用されている。また、これは、様々な形態および設計において現在公知であり、一般的に使用されており、その全ては、薄膜蒸発機のハウジング内の蒸発機シャフトが加熱面としての役割を果たす内側ハウジング表面上で生成物を分配し、その結果、薄膜が形成されることによって、特徴付けられる。この薄膜は、場合によっては、回転速度の増加および粘度の減少に伴って、追加的に依然として乱れがあってもよく、その結果、生成物が急速に加熱され、水の一部が蒸発する。加熱表面とは、上記でも以下でも、任意の加熱された表面を意味しており、それは、加熱表面と生成物との間の温度差に関して、熱的にエネルギーを交換することが意図されている。
薄膜蒸発機は主に、例えば特許文献1に記載されているように、蒸発機シャフトを垂直方向に向けて設計されているが、例えば特許文献3に記載されているように、蒸発機シャフトを水平方向に向けて設計されていてもよい。
また、当業者は、NMMOの代わりにイオン液体(以下、ILと称する)を機能性液体として使用する直接溶解法によるセルロースからの成形溶液の製造方法に精通しているが、そうでなければ、成形溶液は、セルロース-IL-水混合物から水を蒸発させることによる直接溶解法によっても、製造される。
ここで、ILまたはイオン性液体は、有機化合物のグループを指し、それらは、それらのイオン構造にもかかわらず、低融点(<100℃)を有し、したがって溶融塩(英:molten salt)とも称される。したがって、機能性液体としてのILの使用は、常に、直接溶解法に適したイオン性液体のグループ内での実施形態を、意味している。
一部のILは高温で熱分解する傾向があり、その結果、加熱されたILを含むプロセスはILの温度をその分解温度未満に保たなければならないことが、当業者には知られている。一例として、約100℃の温度を超えるIL[DBNH][OAc]の分解を挙げることができる。また、当業者には、高温でNMMO-水混合物の含水量を減少させると、NMMOの分解が始まること、が知られている。一般的には140℃を超える温度では、例えば爆発性自己触媒分解による、含水量の減少に伴う爆発の危険性が増大し、それからさらに温度が上昇し、したがって爆発の緊急な危険性が続く。混合物の組成に応じて、分解温度は例えば、還元剤(セルロースなど)および重金属イオン(鉄イオンなど)の存在によって低下され得るので、分解は、125℃を超える温度からでも観察され得る。記載された直接溶解法の場合、通常安定剤が添加されているにもかかわらず、プロセスに従うセルロースの存在および機械構成のための鉄材の使用により、分解温度の低下が予想され得る。
また当業者には、本発明の文脈において、実質的な過熱と称される状態が、問題として知られており、機能性液体の分解を回避するために、生成物の温度(以下、生成物温度とも称される)を制御することに大きな注意を払わなければならない。したがって、当業者は、生成物の所望の温度ならびにその平衡温度が分解温度未満であるプロセスを、選択する。
多成分混合物の場合、セルロース機能性液体-水混合物の場合に存在するように、混合物のそれぞれの組成には、混合物が沸騰し始める支配的なプロセス条件(圧力)で平衡温度が割り当てられる。エネルギーがシステムに供給される場合、揮発性成分の一部(この場合、水)が蒸発する。同時に、混合物の組成が変化し、その結果、平衡温度も変化する。したがって、混合物はエネルギーが供給されると加熱され、一方、その組成は、揮発性成分の蒸発により、その平衡曲線に沿って変化する。含水量が減少することにつれて、粘度が増加し、機能性液体または機能性液体-水混合物の溶解力が増加する。粘度が増加することにつれて、生成物中の蒸発水は、輸送制限の危険性をますます高め、その結果、蒸発冷却はもはや十分な程度までは行われ得ず、結果として、水-機能性液体混合物の温度および生成物の温度は、平衡温度を上回る値まで増加する。混合物の平衡温度は、その組成およびプロセス圧力と共に変化する。したがって、混合物の温度は、輸送を制限する効果なしでも、プロセスの過程にわたって上昇し、その結果、プロセスパラメータが適切に選択される場合には、平衡温度でさえ分解が起こり得る。したがって、当業者は、発生する平衡温度が常に分解温度未満であるプロセスパラメータを、選択する。機能性液体としてのNMMOに対しては、例えば、通常、50℃~110℃の範囲の平衡温度が、プロセスの過程にわたって、生じる。
機能性液体としてのNMMOの場合、発熱分解処理は、輸送が制限される場合、さらに、局所的な材料過熱(ホットスポット)をもたらし、そこから反応熱を十分な程度まで放散させることができない。これは、その後、さらなる発熱分解処理を誘発する。
著しい過熱は、機能性液体、セルロースまたはセルロース機能性液体-水混合物を、それらの分解が起こるような高温に、加熱させる。生成物または生成物成分の温度が生成物または生成物構成成分に特有の分解温度を超える結果をもたらす過熱は、以下では、実質的な過熱を有する、と称される。それに関して、過熱が、移送制限による不十分な蒸発冷却からの結果であるか、または、平衡状態での生成物の過乾燥によってもたらされるのか、は重要ではない。
機能性液体の分解は上述されている。一方で、それは、失われた、通常非常に高価な、機能性液体を交換する必要性を引き起こし、他方で、NMMOが機能性液体として使用される場合、爆発の危険性を急激に増加させる。
しかしながら、実質的な過熱は、場合によっては、高い粘度において通常支配的である、増加したせん断と関連する、過度に高い温度でのセルロースの重合度(DPとして当業者に知られている)の低下を導きながらの、セルロースまたはセルロース機能性液体-水混合物の(または、定義により、生成物の)分解も、含み得る。したがって、生成物の実質的な過熱は、生成物または生成物自体の一部の分解によっても、生成物を損傷するような、または、安全性を脅かすような、影響を及ぼす可能性がある。
自明であるが、分解温度未満の温度でのプロセス管理は、非熱的に誘起される分解プロセス(例えば、ラジカル反応)によって、生成物を損傷するように又は安全性を脅かすように、作用し得る。しかしながら、実際には、一般的な安定剤を用いて、これに対抗する。
さらに、分解温度を上回る平衡温度を目的とする温度制御も、生成物の損傷や安全上の危険をもたらす。実際には、当業者がそのような動作モードを目的としない。
それにもかかわらず、直接溶解法のために薄膜蒸発機を使用する場合、装置固有の特性に基づき、温度制御に、特別に注意する必要である。一方で、装置内に少量の生成物が存在する特徴的に高い熱入力は、揮発性成分の効率的な蒸発をもたらす。他方で、発生するプロセス変動(例えば、供給される混合物流量、エネルギー入力または生成物粘度)は、装置内の少量の生成物に基づき、限定的にしか吸収され得ない。したがって、供給される混合物流量のわずかな減少は、すでに、生成物温度の著しい上昇をもたらす可能性がある。これは、分解温度を超える範囲の温度上昇のリスクを伴う。
当業者には、溶解プロセスが瞬間的に起こるのではなく、ある期間内にある溶解速度で起こり、最小の溶解時間を必要とすること、が知られている。当業者には、溶解速度は温度などの様々な要因によって影響を受けることや、記載された直接溶解法の場合、温度に加えて、機能性液体の濃度および混合物の機械的な扱いもまた、溶解速度に影響を及ぼすこと、も知られている。したがって、同じ組成および同じ温度に対して、同じ処理時間に対する材料の異なる機械的な扱いの結果として、異なる溶解状態が生じ得る。
したがって、成形溶液の製造のための水蒸発に加えて、生成物に対する機械的作用であって、混合器の特別に選択された幾何学的形状によって達成され、かつ、特定の期間にわたって行われなければならない、機械的作用も、必要である。
薄膜蒸発機を使用する場合、吐出ポンプの予定外の停止が起こり得る、それは、とりわけプロセスを含む生産プラント全体の、プロセスに続く多数のプロセス器のうちの1つの不具合による、中断の結果として、または、プロセス自体で使用される構成要素の不具合であって、ポンプの前に蓄積する成形溶液をその高い粘度ゆえに蒸発機シャフトからの機械的エネルギー入力によって、急速に過熱する構成要素の不具合、の結果として、起こり得て、これは、生成物損傷の深刻なリスク、及び、NMMOの場合には、特に、爆発のリスクを表す。蒸発機シャフトの回転が停止されると、加熱された内部ハウジング表面と密接に接触する薄膜として分配される生成物は、急速に過熱する可能性があり、これもまた、生成物損傷の危険性、及び、特に爆発の危険性、がある。加熱されたハウジング表面は、本発明の文脈において加熱表面と称される。
当業者に知られているさらなる欠点は、生成物または機能性液体の著しい過熱を回避するために、加熱表面の温度(加熱温度または加熱表面温度とも称する)が、薄膜蒸発機の送出側の領域において大幅に低減されることである。そこに存在する生成物のより高い粘度は、薄膜蒸発機の上部領域と比較して、消散によるより高いエネルギー入力ももたらす。加えて、生成物の移送速度は送出の前の蓄積効果によって低減され、これは生成物の加熱を可能にする時間を増加させ、これは消散によるエネルギー入力だけでなく、熱エネルギー入力も増加させる。
したがって、生成物の著しい過熱を回避するためには、上部領域に対する加熱温度を下げる必要がある。加熱面の温度は、通常以下の程度まで下げられる、すなわち、薄膜蒸発機から出る際の成形溶液の温度(以下、成形溶液温度とも称する)にほぼ対応する程度にまで、つまり、機能性液体としてのNMMOの場合、蒸発機通常100~105℃に、下げられ、これは単に生成物を調温するため行われる。出発材料中の含水量に応じて、加熱温度が低下した送出側の領域のゾーンは、通常、薄膜蒸発機の加熱表面の20%~50%に影響を及ぼす。逆に、加熱温度のこの低下を回避することは、熱エネルギー入力に使用される薄膜蒸発機の領域が25%から100%増加することを意味し、100%とは、つまり、2倍になることを意味する。
加熱表面温度を低下させる目的は、特には、生成物または生成物成分の著しい過熱ならびにそれに関連する生成物の損傷および分解のリスクを回避するために、この機械的エネルギー入力を補償することである。
著しい過熱を回避するための加熱表面の温度の低下は、全ての機能性流体、NMMOまたはILにとって、利用可能な加熱表面の全てが熱エネルギー入力に使用され得るわけではないという点で不利であり、これは、薄膜蒸発機の限られた大きさを考慮すると、この加熱温度の低下が生産ラインの最大生産能力を低下させ、これは、とりわけ、規模の経済性において、競合するコストに敏感な産業において、極めて重要である。
別の欠点は、機械的エネルギー入力のための熱エネルギー入力の上述の減少によるエネルギーコストの増加であり、これは、通常、加熱面での費用効果の高い熱エネルギー入力の代わりに、薄膜蒸発機の回転蒸発機シャフトのエネルギー消散を介しての、一般的に高価な電気機械的エネルギー入力があるからである。
加熱温度の低下は、薄膜蒸発機の送出側の領域における生成物からの熱の放散をも、もたらし得て、これは、熱損失であり、エネルギーコストを更に増加させる。
機能性液体としてのNMMOの場合、セルロース-NMMO-水混合物から水を蒸発させることによって成形溶液を製造する上記の全ての方法に共通することは、爆発の危険性である。
したがって、当業者にとっては、成形溶液の製造のために薄膜蒸発機を使用することもまた本質的に不利であり、その理由は特に、その蒸発機シャフトが2つのプロセスタスクのために使用されるからである。一方では、上部ゾーンでの蒸発のための低粘度の薄膜を製造することであり、他方では、同じ蒸発機シャフト、すなわち同じ回転速度を有する蒸発機シャフト、は、送出側のゾーンにおいて蓄積された高粘度の感温性の物質を、それを溶解して成形溶液を形成する目的で、混合することである。蒸発機シャフトの回転速度が最適な蒸発のために設定及び制御されなければならない場合、これはまた、送出側の領域での溶解のためのプロセス条件も変化させる。その結果、2つのプロセスタスクは、この場合、互いに独立して最適化することができず、これは全体的な効率、プロセスの柔軟性、および生成物の質に、悪影響を及ぼす可能性がある。
この問題は、特許文献4により解決される可能性があり、それは、水を蒸発させるための2つの連続する装置を開示しており、第1の装置は薄膜蒸発機であり、第2の装置は厚膜蒸発機であり、好ましくは特許文献5に記載されているような混練反応機(ニーダーリアクタ)であり、以下では、混練反応機は、混合混練機(英:mixing kneader)と呼ばれる。混合混練機は、そのシャフト(以下、混練機シャフトと称する)を介しての良好な高粘度の混合特性および効率的な機械的エネルギー入力のおかげで、その速度を迅速に設定することができ、また、再度迅速に低減することができ、非常に正確かつ確実に温度を制御することができ、原則として、生成物の冷却または放熱を回避することができる。薄膜蒸発機および混合混練機は、リンクによって互いに直接接続されているが、特許文献4は、リンクの明示的な実施形態については、言及していない。
濃縮パルプ懸濁液のNMMO中の含水量は、溶解プロセス中に3つのセクションに分割される。第1のセクションの後、パルプ懸濁液は、薄膜蒸発機から送出され、混合混練機に供給される。第1のセクションは、粘度の増加を示さず、溶解窓の始まりで終わる。当該溶解窓は2.5水和物に対応し、これは、約72.2重量%のNMMO-水濃度(質量分率でのNMMO及び水に関連するNMMO)に対応する。ここでは、特許文献6のように、水含有量が高いことから爆発の傾向は低いと予想される。第2のセクションは、主な溶解プロセスからなり、その結果、粘度は強く増加し始め、それに関連する必要な水の蒸発が、約1.5水和物が形成されるまで、起こり、これは、約81.3重量%のNMMO水濃度に対応する。第3のセクションでは、均質化が行われ、水は、0.8~1.0水和物(一水和物)が形成されるまで、蒸発し、これはそれぞれ約89.1重量%~86.7重量%のNMMO水濃度に対応する。
この方法における薄膜蒸発機は、蒸発のプロセスタスクを有するに過ぎないが、この方法の欠点は、依然として高い、薄膜蒸発機によって蒸発されない、含水量である蒸発機。これは、薄膜蒸発機の未使用のプロセス効率ポテンシャルに相当する。さらに、NMMO水量がまだ2.5水和物として存在するセルロース-水-NMMO混合物の場合、後続の混合混練機は、入力ゾーンにおいて、特許文献4に記載されているように、依然として、大量の水を蒸発させなければならない。その結果、ここでは、蒸発および溶解の2つのプロセスタスクが、混合混練機に課される。混合混練機の場合も、各混練機シャフトは、1つの回転速度しか有し得ないので、これは、薄膜蒸発機の場合と同様に、既に述べた欠点をもたらす可能性がある。例えば、蒸発タスクのために選択されるべき高速度は、せん断または温度損傷の増加に起因して、溶解タスクにおける生成物の分解をもたらし得る。
混合混練機の経済的なサイズを達成するために、これは更に、混練作用による機械的なエネルギー入力に加えて、接触熱により無視できない量の入力されるエネルギーが提供されなければならないという結果を有する。結果的に、少なくとも入力領域において加熱面を最大化しなければならず、このことは、以下に詳述するように、混合バーが取り付けられている混練シャフトに取り付けられているディスクも、それらが加熱され得るように、設計されていなければならないことを意味する。一方では、この加熱が、混合混練機の設計および製造のコストならびに製造時間を、増加させ、他方では、混練機シャフトのより重い構成重量をもたらす。一体化された加熱システムは、また、設計の機械的安定性を低下させ、その結果、混合混練機の最大サイズの減少を引き起こす。この設計の必要性は、約72.2重量%のNMMO水濃度で混合混練機に入るときの濃縮パルプ懸濁液の低粘度によって、さらに強化されるが、その理由は、これが、発生する摩擦及びその結果生じるパルプ懸濁液の加熱による十分な水の蒸発をすでに確実にするためには、後続の混合混練機の入力ゾーンにおけるトルクおよび速度が不十分であること、をもたらすからである。十分なプロセスの柔軟性およびプロセス制御を保証するために、任意のプロセス変化に反応するために、互いに分離され、異なる温度レベルで操作され得る様々な加熱ゾーンを提供することも必要である。ゾーンの数は、システムの柔軟性を高め、その結果、プロセス制御の可能性を高める。しかしながら、これはまた、設計および製造努力の増加を伴い、最終的にコストの増加をもたらす。
さらに不都合なことには、特許文献6に開示された発明における、蒸発させるべき水分の高い割合は、混合混練機内の加熱表面に対する、混合混練機は実質的に加熱表面要求(技術用語では「表面スケールアップ(英:surface scale up)」)に従って設計されなければならない、という、高い要求を意味するこれに関して、混合混練機のサイズは主に、水の蒸発に必要な加熱面を有することによって、決定される。混合混練機の入口での高含水量は、蒸発すべき水が大量であることだけでなく、粘度が低いことも意味しており、これは、加熱面上での多量の熱エネルギー入力を意味しており、その理由は、機械的エネルギー入力に必要な粘度が、高含水混合物中では低すぎるからである。これは、工業的実施のために特に重要である。なぜなら、装置エンジニアリングにおいてサイズの増加に伴って一般に減少する表面対体積比が、大きな容量と共に、相対的にますます大きくなり、その結果、ますます高価なサイズとなるためである。追加の熱交換表面を設置することによって、例えば追加の加熱ディスクを混練機シャフトに取り付けることによって、大きなサイズで表面対体積比の減少を補償することは可能であるが、これは、設計および生産のためのより高いコストをもたらし、したがって、プラントの経済効率も低下させる。
まとめると、高含水量は、一方では、混合混練機にとっての高い蒸発負荷を意味し、他方では、低粘性の結果、低いの機械的エネルギ入力を意味し、これは工業的実施においてかなりの経済的欠点を伴う。
混合混練機は、当業者に知られている。それらは、好ましくは、ちょうど1つまたはちょうど2つの、混練機シャフトを有しており、それらは高粘性で覆い(クラスト)を形成するプロセスを実行するために使用され、それらは真空、大気圧または過圧下で駆動され得て、熱交換表面を介して加熱または冷却され得る。加えて、一般的に存在する生成物粘度では、混練機シャフトおよびそのシャフト構造は、回転および結果として生じるエネルギー散逸によって、生成物を非常に効果的に加熱し得る。
ちょうど1つの混練機シャフトが設けられている場合、その前に単一シャフト混合混練機が存在し、これは、例えば、特許文献7に記載されている。この場合、混練機シャフトのシャフト構造は、好ましくは動作中に、ハウジングの静的構造、例えば、いわゆるカウンターフック、と噛み合う。ちょうど2つの混練機シャフトが存在する場合、例えば特許文献8に記載されている、二軸混合混練機が存在する。混練機シャフトのシャフト構造は、好ましくは、動作中に互いに噛み合う。
少なくとも1つの混練機シャフトは、ディスクおよびそれに取り付けられたバーの形態の、シャフト構成部を備え、少なくとも1つの混練機シャフトのシャフト構成部は、第2の混練機シャフトのシャフト構成部とまたは混合混練機内に存在する静止カウンター要素と、動作中に噛み合うように、調整されている。このような噛み合い要素を有する混練機は公知であり、上記の噛み合いが噛み合い要素から任意の付着物を除去するので、「セフルクリーニング式」と称される。
上述のディスク及びバーを有する混練機シャフトは、従来技術、例えば特許文献8から知られている。本発明では、どのようにバーがディスクに取り付けられるか、これらが混練機シャフトに取り付けられるか、は重要ではない。例えば、バーおよびディスク(「支持体」とも呼ばれる)は一体的に製造されていてもよく、「固定」という用語は広く解釈されなければならない。前述の特許文献8は二軸混合混練機を示しているが、特許文献7は、ハウジングの内壁にフック状の静的な混練カウンター要素(いわゆる「混練カウンターフック」)を有する単軸混合混練機を示している。ハウジング、混練シャフト、シャフト構造、及び、静的な混練カウンター要素は、上述の刊行物に記載されているように、設計することができる。
混合混練機ハウジングの内側、(1つ又は複数の)混練機シャフト、およびディスクは、熱交換表面として、非網羅的に、設計され得る。混合混練機ハウジングにおいては、熱交換面は、通常、溶接されたハーフチューブ、または、好ましくは二重壁、の形態である。混練機シャフトにおいては、熱交換面は、混練機シャフトが中空シャフトとして設計されていること、好ましくは、熱伝達媒体または冷却媒体の流入および還流(戻り流)が、例えば内管を用いて、利用可能であること、を意味する。
熱交換面を有するディスクは、電気加熱要素又は熱伝達媒体又は冷却媒体のための、キャビティ又はボアを有し、後者は、混練機シャフト内の流入部から供給を受ける流入部と、混練機シャフト内の戻り流に還流する流出部とを有する。キャビティは、通常、二重壁部またはボアとして設計され得て、そのために、混練機シャフトのより大きい壁厚およびより大きい寸法、及び、より厚い壁厚のシャフト構造、を必要とし、それに関して、キャビティフリー(以下、加熱キャビティフリーとも称される)のディスクであって、通常は熱交換表面の省略によりより小さくかつより容易に形成され得るディスクと比較して、著しく高い製造コストの原因となる。
国際公開第1994/006530号 独国特許出願公開第10 2012 103 296号明細書 国際公開第2020/249705号 国際公開第2013/156489号 独国特許出願公開第199 40 521号明細書 国際公開第06/33302号 中国特許出願公開第674 472号明細書 独国特許出願公開第41 18 884号明細書 米国特許出願公開第4,196,282号明細書
発明の課題
本発明の課題は、従来技術の欠点を克服することである。
特に、主に混合混練機のサイズを小さくすることを可能にし、それによって生成物の品質およびプロセス制御を改善する、移送混合物を処理するための混合混練機について記載する。
課題の解決
請求項1、2、および11に記載の特徴は、課題の解決につながる。
有利な実施は、従属請求項に記載されている。
本発明の対象は、混合混練機における直接溶解法に従う少なくとも2段階プロセスの最終プロセス段階として、移送混合物を処理するための混合混練機であり、課題の文脈において言及された全ての事実を考慮に入れた混合混練機である。
最後の処理段階は、この最後の処理段階において、成形溶液が移送混合物から生成されるという事実によって定義される。これとは独立して、本発明の範囲内のプロセス段階として指定されるべきではないが、例えば、後続の送出ユニット、次いでさらなる中間ポンプ、および、バッファータンクなどであり、これらは回転/成形まで依然として必要である。それによって、移送混合物の成形溶液への処理は、一方では、溶解プロセスからなる。これは、(特に、セルロースおよび機能性液体の種類および量によって決定される)特定の生成物について、(特に、混合混練機の特定の設計および混練機シャフトの回転速度によって決定される)特定の混合および混練強度のために、特定の長さの時間を必要とする。最終的に、処理のこの部分は、その後成形プロセスに供給され得る、成形溶液の流れをもたらす。設計は時間決定されるので、混合混練機のプロセスボリュームは、本質的に、成形溶液流の容量(成形溶液流容量とも呼ばれる)に正比例する。これは、当業者に知られている表面スケールアップとは対照的である。
加えて、移送混合物の成形溶液への処理は、溶解プロセスおよび成形溶液に必要な量までの移送混合物中に残っている水の蒸発、からなる。しかしながら、この蒸発タスクは、混合混練機の溶解タスクに従属し、その構造サイズを決定しない。この蒸発のために、混合混練機は、処理容積および少なくとも1つの回転性の混練機シャフトと組み合わせて粘度から生じる機械的エネルギー入力に加えて、混合混練機内に位置する熱エネルギー入力のための加熱表面、を必要とする。
したがって、混合混練機の容量(キャパシティ)は、一方では蒸発容量を意味し、他方では成形液容量を意味する。
本発明による混合混練機は、これまでに知られていない知識を利用するが、それは、移送混合物中の特定の含水量を超える混合混練機は、より小さな処理容積(プロセス体積)でもはや実行され得ず、その理由は、この含水量からは、溶解時間のために必要とされる処理容積が適用されなければならないから、すなわち、成形溶液の流れ容量が設計にとって決定的であるからである、という知識である。逆にこれは、移送混合物中の含水量が一定の含水量を超えて増大することにつれて、成形溶液の流動能力に必要とされるよりも、より大きく構築されなければならないことを意味し、その理由は、混合混練機内に対応する加熱面を配置するために、蒸発容量がより大きな設計を必要とするからである。
したがって、本発明による混合混練機は、そのサイズがもっぱら成形溶液流容量の要求を満たす混合混練機からなる。
実質的に水の蒸発(以下、主蒸発と称する)によって移送混合物を生成するための先行する処理器の蒸発容量は、適宜適合され、混合混練機の加熱表面および粘度に依存する機械的エネルギー入力能力からもたらされる。本発明の範囲内では、移送混合物が、いくつかの先行する処理器において出発材料から生成されることも、提供される。これに関して、これらの先行する処理器は直列にまたは並列に、接続され得る。
直接溶解法による移送混合物を成形溶液へと処理するための本発明による混合混練機は、供給部と、ハウジングと、ハウジング内で回転する少なくとも1つの混練機シャフトと、送出部(排出部)と、を有する混合混練機であり、供給部は、実質的に、セルロース、水、および機能性液体からなる移送混合物の形態の生成物を、ハウジング内に導入し、移送混合物は、水の一部が蒸発して成形溶液が形成されるまで、撹拌され、成形溶液は供給流と共に送出部へ流れ、次いで、送出スクリュー、移送ポンプ、バッファータンク、紡糸ポンプ、および紡糸口金などの、後続の処理器官へ流れる。
この場合、生成物は、懸濁液ではなく移送混合物の形態で、混合混練機に供給される。
直接溶解法による本発明に従う成形溶解方法のために本発明者らによりこれまで使用されてきたタイプの混合混練機を用いた実施は、以下のことを示した、すなわち、混合混練機における滞留時間を2~15分の範囲に短縮することができることを示した、滞留時間は、主にセルロースの溶解時間によって決定され、正確な溶解時間は、例えば、セルロース濃度、セルロースの種類、その前処理、主蒸発、および機能性液体の種類に依存し、また、これらの範囲を越えることもできる。これは、従来技術と比較して混合混練機中での生成物の滞留時間の有意な減少に対応し、このことは、以下の実施例によって示されるように、混合混練機をそれに応じてはるかに小さく構築することもできることを意味する。例えば6.4ktaセルロースの比較的低い工業的な生産能力であっても、特許文献4に開示されているように、2.5水和物に対応する濃度での混合物の供給は、14000Lの混合混練機の構築サイズをもたらす。これは、約1時間の混合混練機中での生成物の滞留時間に相当する。同じ生産能力は、同じプロセス圧力で2500Lの混合混練機体積で達成され得て、生成物が1.3水和物に相当する濃度で混合混練機に導入されるならば、混練機シャフトディスクの加熱およびいくつかの温度ゾーンへの分割を省くことができる。これは、処理容積が80%を超えて減少し、滞留時間が約12分に減少することに相当する。
移送混合物は、その際、以下のような含水量によって特徴付けられる、すなわち、薄膜蒸発機の加熱面の温度が、特には送出部に向かう温度が、生成物の著しい過熱なしに、供給部と比較して著しく低下されないような、含水量によって特徴付けられる。移送混合物は、成形可能または紡糸可能な溶液(すなわち、成形溶液)に移送される前の状態の生成物に対応するという点で、成形溶液とは異なる。成形可能または紡糸可能な溶液は、出発材料の全ての必須セルロース成分が溶解した場合に、存在する。これに関しては、いわゆるフィルタ寿命が経済的に許容可能な水準に達する程度の少量の非溶解成分を実質的に意味している。
フィルタ寿命とは、成形溶液製造プロセス段階の後で、そして、成形または紡糸プロセス段階の前に、通常使用されるフィルタに関連する。フィルタ寿命は、フィルタを介する圧力降下が高くなりすぎるため、フィルタを交換しなければならないまでの、時間の長さまたは有効寿命に対応し、当該圧力降下は、さらなる処理にとって望ましくない成分の蓄積によって大きくなる。これらの成分は、例えば、未溶解のセルロース系繊維や非セルロース系汚染物質、であり得る。したがって、フィルタの寿命の具体的な選択は、全体的な経済的コストおよび品質最適化の態様に左右される。
移送混合物はまた、薄膜蒸発機中での熱機械的処理により、移送混合物中に、出発材料中に存在するセルロースの一部が、蒸発機既に溶けている点で、出発材料とは異なる。
混合混練機内で移送混合物を形成溶液へと処理するための本発明に従う混合混練機は、混合混練機内の生成物が、可能な限り少ない含水量であって、溶解時間中に依然として蒸発されなければならない程度の含水量に対応する含水量、を有することを特徴とし、このことは、混合混練機を可能な限り小さく構築することができ、理想的には全ての表面を加熱する必要がない、という利点を有する。
これは、その長所が混練であるので、混合混練機の最適な使用につながる。特に、これは、同時に、薄膜蒸発機の長所、すなわち蒸発も使用されるので、有利である。
逆に、これは、混合混練機への水分の投入量が、上流の蒸発機段階を用いて、調整され、その結果、混合混練機の最小限の装置容積が得られることを意味している。本発明によれば、薄膜反応器の蒸発機能力は、例えば、薄膜反応器の加熱温度を用いて、以下のように、調整される、すなわち、成形溶液の所望の組成物が、混合混練機の送出部にて、混合混練機の最大の可能なスループットで、また、最小の必要な溶解時間を守って、得られるように、調整される。機器に関しては、これは、気体速度を低下させることによる粒子巻き込み(英:particle entrainment)の減少を意味する、または、蒸気流を放出するハウジング開口部の断面積をより小さくすることができ、理想的にはハウジング開口部の個数を例えば2個から1個に減少させることと組み合わせることができることを意味する。機器に関しては、このことは、ディスクが加熱キャビティなしにまたは最小化された側面を有する純粋な支持体として、のみ設計され得ることも意味している、これは、混練シャフトへの荷重を低減し、その製造を単純化する。加えて、これは、混練機シャフトへの均一な荷重を意味し、これはとりわけ、一般的に、混練機のより長い耐用年数をもたらす。
さらなる最適化されたプロセスのバリエーションとして、本発明に従い、薄膜反応器の加熱力は、混合混練機の、ちょうど、混合混練機における接触冷却が安全かつエネルギー効率の良い方法にとっては必要ではないほどの、十分な機械的出力が生成物に導入されるように、調整される。これは、プロセス制御を単純化し、特に、NMMOが機能性液体として使用される場合、方法のプロセス信頼性を高める。加えて、記載されたプロセスバリエーションは、混合混練機内の混合物に対する最小の熱負荷という利点をもたらし、これは、成形溶液の生成物品質に有益である。機器に関して、これは、混練機シャフトがいくつかの加熱/冷却領域を有する必要がないことを意味する。好ましくは、混合混練機において接触冷却は行われない。本発明においては、シャフト構造は、好ましくは加熱キャビティなしで設計することができ、混練によって導入されるエネルギー入力は、移送混合物から成形溶液を生成するのに、十分である。これはまた、薄膜蒸発機の形態の先行する処理器が、移送混合物の生成中に混合混練機の課題が、もはや、以前に必須であった水の蒸発ではなく、移送混合物の成形溶液への混練であるほどに、多くの水を除去するので、可能となる。
したがって、先行する処理器の蒸発能力は、以下のように調整される、すなわち、混合混練機内で混合物を加熱および蒸発させるために必要とされる処理エネルギーが好ましくは混合混練機の機械的出力のみから生じるように、調整される。
これは、多段階式の直接溶解法における最後の処理器としての混合混練機当たりの最大成形溶液流容量、またしたがって、生産ライン当たりの最大生産能力、を増加させる。
また、ここでは、高いエネルギー効率およびプロセス信頼性も有利であり、これらは、出発材料の成形溶液への全変化のための、好ましくは薄膜蒸発機などの、適切な先行する処理器官と、関連している。
本発明によれば、ILまたはNMMOは、出発物質のための機能性液体として添加される。機能性液体は、適切な条件下でセルロースを溶解するのに役立つ。
移送混合物を生成するための先行する処理器との前述の組合せでは、混合混練機の好ましい実施形態は、移送混合物を処理するように設計されており、当該移送混合物は、以下のように選択される、すなわち、移送混合物の粘度が薄膜蒸発機における実質的な過熱を回避するのに十分に低いようにだけでなく、混合混練機における摩擦により生じる機械的エネルギー入力が以下のような大きさであるように選択され、機械的エネルギー入力は、混合混練機への、機械的エネルギー入力を補う、熱的エネルギー入力の必要性が、混練機シャフト構造が熱熱交換に用いられる必要がなく、加熱空洞なしに設計することができるほどの少なさであるような大きさであること、を特徴とする。これは、著しく単純で、より有利で、より迅速な、混練機シャフト設計を可能にする。
したがって、本発明に従う混合混練機において成形のために処理される移送混合物は、特定のプロセス条件のため、実質的に混合強度および混練強度、充填度、ガス圧および加熱温度のため、ならびに、特定の種類および特定の量のセルロースおよびその前処理の種類および特定の量、ならびに、機能性液体の特定の種類および特定の割合のため、以下の条件の少なくとも1つが満たされているか、または本発明による以下の実施形態の少なくとも1つが与えられているような、水濃度を有するように、選択される。
(1)混合混練機のサイズは、もっぱら、成形溶液流容量の要件を満たすように、設計されており、それによってもたらされる混合混練機の水蒸発容量は、成形溶液の生成に必要な移送混合物の含水量を蒸発させることができるのに必要である水蒸発能力に、対応する。
逆に、これは、混合混練機が、以下のように、設計されていることを意味している、すなわち、移送混合物中の含水量の減少、または、例えばより高温による、混合混練機の蒸発容量の増大、が成形液流容量の増大をもたらさないように、設計されることを意味している。
(2)機能性液体としてのNMMOの場合、移送混合物の含水量は、一般に以下の
最大xH2O=-0.235xCell+0.235
最小xH2O=-0.59xCell+0.2047
という条件に対応する。
さらにより好ましくは、移送混合物は、
最大xH2O=0.2864x Cell-0.6786xCell+0.2288
最小xH2O=0.2864x Cell-0.6786xCell+0.2188
という好ましい組成で適用される。
好ましくは、移送混合物が、上記の(1)および(2)に加えて、追加的に以下のような水濃度を有するように選択される。
(3)混合混練機は、少なくとも1つの混練機シャフトを備え、その上部構造は加熱可能である必要はなく、移送混合物は、混合混練機の加熱可能な混練機シャフトおよび混合混練機の加熱可能な筐体を介した熱的なエネルギー入力に加えて、機械的なエネルギー入力を用いて、成形溶液の生成のための混合混練機において必要とされる蒸発率を達成するのために、充分な粘性を有する。
先行する処理ステップにおいて、出発材料は、セルロース、水、および機能性液体の混合物として存在し、その組成は大きく変化し得る。
これにより、出発材料は、先行する処理ステップにおいて、移送混合物となる。この処理ステップは、好ましくは1つ以上の薄膜蒸発機中で行うことができる。従って、薄膜蒸発機は、先行する処理器官である。
本発明による移送混合物において、セルロースは部分的に溶解して存在し、機能性液体としてのNMMOの場合、NMMO中の含水量は、数式から得ることができる。
移送混合物を記載する数式は、蒸発機熱機械的条件下での移送混合物の製造に関連し、当該条件は、薄膜蒸発機の低リスク動作を可能にし、実際に実証されている。しかしながら、セルロースの溶解速度に対する説明された影響に基づいて、数式は、紡糸可能な溶液を予測することが可能であり、一方、実際には、低い含水量にもかかわらず、未溶解のセルロース成分を有する本発明に従う移送混合物が、依然として存在するが、その理由は、特別な熱機械的処理が選択されているためであり、例えば、供給部と出口との間の生成物の時間が非常に短いためである。しかしながら、そのような熱機械的処理は同時に、それに付随する移送混合物中のより低い含水量に基づき、実質的な過熱および爆発的分解により、プロセスリスクの増加に関連する。
さらに、本発明によれば、これはまた、出発物質が、濃度範囲内の組成物の場合でさえ、一般的な移送混合物を記載する、先行する処理ステップに供給されること、を意味し得る。通常、出発材料のプロセス特有の熱機械的処理(上昇した温度およびせん断作用)のみが、パルプの部分的な溶解を特徴とする移動混合物をもたらす。
次いで、移送混合物は混合混練機中で成形溶液へとさらに処理され、当該混合混練機は、薄膜蒸発機などの先行する処理臓器よりも、移送混合物の成形溶液への確実に変化させるために適しており、その理由は、混合混練機が、上述のように、特に、良好な高粘度特性、および、その速度を迅速に調節することができまた再度迅速に低減することができる混練シャフトを介しての有効な機械的エネルギー入力、のおかげで、温度を高い精度で安全に調節することができ、通常、冷却または熱放散を回避するからである。蒸発機
別の実施形態では、移送混合物はまず、混合混練機に供給される前に、薄膜蒸発機または複数の薄膜蒸発機に続く1つ又は複数の移送器を通過する。
したがって、増大したエネルギー効率およびプロセス信頼性は、混合混練機中の移送混合物から成形溶液を生成する処理ステップだけでなく、出発材料を成形溶液へと変化させるための適切な先行する処理器と組み合わせても、適用される。
一般的な移動範囲を説明するために上に列挙した数式に基づく材料特性は、以下の調査から得られる。最大含水量xH2Oは、水およびNMMOを考慮した場合の二水和物に対応する成分、を表す。NMMO分子は、2つの水素結合を形成する能力を有する。水素結合は、一方ではそこに結合した水分子を有する構造の形成をもたらし、他方ではセルロース分子の溶解をもたらす。したがって、NMMO分子あたり2未満の水分子という比から、理論的には、セルロース分子に対するNMMOの溶解度が存在する。これは、移送混合物を、上限含水量として、純粋な懸濁液から分離する。例えば、適切な熱機械的処理により、セルロースの一部は、約75%のNMMO水濃度で溶液中に既に存在することも、文献に記載されている。
当業者にとって、最小含水量xH2Oは、特許文献9に基づいて、目視検査により、セルロース-水-NMMO混合物中のセルロースの完全な溶解が初めて観察され得た構成、を記載する。それは、したがって、完全な成形溶液からの移送混合物の境界を定める。特許文献9において機能性液体としてのNMMOに関してなされた記述は、パイロットプラントスケールで、本発明者らによって実施された工業用途および実験からの結果および観察によって、確認される。したがって、提示される2つの式は、一般的な移送混合物の範囲を包含する。
好ましい移送範囲の材料特性の説明については、最小含水量に関して特許文献9を参照されたい。これに基づいて、曲線は一般的な移動範囲の最小含水量の95%信頼区間を表し、したがって、完全な成形溶液の安全状態からそれ自体をさらに区別する。好ましい移送範囲の最大含水量xH2Oを記載するための数式は、直接溶解法の工業的適用からの結果、および、パイロットプラントスケールで本発明者らによって実施された一連の試験からのデータ調査、に基づく。それは、移送範囲の上限を示しており、当該移送範囲内ではプロセスに関連する特定の混合混練機特性の最適な利用が保証されている。
移送混合物は、その一般的な組成およびその好ましい組成(それぞれ、上記の対応する数式によって記載される)において、プリ溶液状態(英:pre-solution state)である。したがって、成形溶液プロセスが薄膜蒸発機の最適な動作パラメータの下で行われており、成形溶液の比較的困難な材料状態が、例えば、薄膜蒸発機内でクラスト形成(英:encrustation)が生じたとき、または、過乾燥もしくは分解が生じたときに、回避されることも、達成されている。これらの困難な材料条件は、本発明による後続の混合混練機において、問題のあるプロセス条件をもたらさない、なぜなら、これは、一般に、例えば、より高いトルクおよびクラスト形成の回避のために設計されるからである。
一般的な組成を記載する数式において、移送混合物の送出は、既に有利である、なぜなら、十分な水が蒸発し、その結果、移送混合物が形成され、後続のプロセス器における溶液へのさらなる処理が比較的短いプロセス時間で行われ得るからである。
移送混合物の好ましい組成を記載する数式において、一般的な移送混合物の定義と比較して、水の最大量は、既に完全な溶液に近い。一方、最小量の水は、この完全な溶液に対してより大きな隔たりを有する。
このようにして、本発明による混合混練機における移送混合物の成形溶液への加工は、短い、長くても溶解時間に対応する、プロセス時間で、実現することができ、同時に、材料の過剰乾燥の危険性を低減することができる。しかしながら、どちらの数式の場合でも、移送混合物は、2分からそれよりも長い処理時間で、形成可能なまたは紡糸可能な溶液から取り除かれ、当該処理時間の間に、生成物は混合混練機中で均質化され、場合によっては残りの水が蒸発される。
生成物、ひいては出発物質は、実質的にセルロース、水および機能性液体、を含む。加えて、生成物は、安定剤などのさらなる化学物質を含有し、それらは当業者に知られており、個々の適用事例ごとに適合を必要とするので、それらを詳細に列挙することは、本発明の文脈において省くことができる。
本発明のさらなる利点、特徴および詳細は、以下の好ましい実施形態の説明および図面から得られる。
図1は、移送混合物の一般的な材料特性及び好ましい材料特性を示す線図である。
実施例
実施例1
本実施例の対象は、直接溶解法を用いた、12重量%のセルロース含有量を有する成形溶液の製造である。この例で使用される機能液はNMMOである。全ての以降の割合記載は、セルロース-NMMO-水混合物の総質量を指す。セルロース含量が約7.2重量%の出発物質を、セルロースおよび水性のNMMO溶液から作成し、その結果、約46.1重量%のNMMO含量を得る。この出発物質は、約417kg/hの流速で、薄膜蒸発機に供給され、そこで移送混合物に濃縮される。この例では、薄膜蒸発機は、70mbaraのプロセス圧力で運転され、その結果、出発材料の平衡温度は約43℃である。薄膜蒸発機の加熱温度は130℃である。本実施例では、混合物の移送は、好ましい移送範囲内で、約11.5重量%のセルロース量および約73.9重量%のNMMO量で起こる。本処理条件下では、これは、約100℃の移送混合物の平衡温度に相当する。水とNMMOの比は、この点では、およそ1.3水和物の比に相当する。薄膜蒸発機によって準備される移送混合物は、続いて、約261kg/hの流速で、混合混練機に移送される。ここで、セルロースは完全に溶解され、均質化され、混合物は最終的に蒸発によって濃縮され、その結果、完全な成形溶液が得られる。混合混練機中の混合物の滞留時間は8.5分である。混練機の処理体積は、したがって、約70Lである。成形溶液は、約217kg/hの流速で、12.0重量%のセルロース量、約77.0重量%のNMMO量、および約107℃の温度で、混合混練機を出る。
実施例2
本実施例の対象は、直接溶解法を用いた、12重量%のセルロース含有量を有する成形溶液の製造である。この例で使用される機能性液体は、イオン性液体である。全ての以降の割合記載は、混合物の総質量を指す。セルロース量が約8.2重量%の出発混合物を、セルロースおよび水性のIL溶液から作成し、その結果、約58.6重量%のIL量を得る。この出発物質は、約475kg/hの流速で薄膜蒸発機に供給され、そこで移送混合物に濃縮される。本実施例では、混合物の移送は、約11.5重量%のセルロース量および約79.6重量%のIL量で、行われる。薄膜蒸発機によって準備される移送混合物は、続いて、約347kg/hの流速で混合混練機に移送される。そこで、混合物は最終的に蒸発によって濃縮され、及び、均質化され、その結果、完全な成形溶液を得る。混合混練機中の混合物の滞留時間は12分である。したがって、混練機の処理体積は約115Lである。成形溶液は、約333kg/hの流速で、12.0重量%のセルロース量および約83.0重量%のIL量で、混合混練機を出る。
図1は、移送混合物の一般的な材料組成および好ましい材料組成を図示するグラフを示している。それに関して、一般的な組成a、以下の
最大xH2O=-0.235xCell+0.235
最小xH2O=-0.59xCell+0.2047
というパラメータを有するので、以下の
最大xH2O=0.2864x Cell-0.6786xCell+0.2288
最小xH2O=0.2864x Cell-0.6786xCell+0.2188
というパラメータを有する、好ましい組成bよりも、より大きなマージンを示す。
含水量が減少することにつれて、まず溶液Lの領域に達し、含水量が減少し続けるにつれて、NMMOの結晶化Kが起こる。
A 移送混合物の一般的な組成
B 移送混合物の好ましい組成
K 結晶化
L 溶液

Claims (15)

  1. 直接溶解法に従って移送混合物を成形溶液へ処理するための混合混練機であって、供給部、ハウジング、および、送出部を含み、前記供給部が、実質的に、セルロース、水および機能性液体からなる生成物を、前記ハウジング内に導入し、前記ハウジング内に位置する混練機シャフトが、回転して前記生成物を混合および混練し、それを前記混合混練機の加熱された内面に渡って掻き取り、前記生成物中の未溶解の粒子の量および前記粒子のサイズが低減され、水の一部が蒸発して成形溶液を生成する、前記混合混練機において、
    前記混合混練機の処理容積は、成形溶液の流量容量の要件のみによって、決定されること、を特徴とする混合混練機。
  2. 直接溶解法に従って移送混合物を成形溶液へ処理するための混合混練機であって、供給部、ハウジング、および、送出部を含み、前記供給部が、実質的に、セルロース、水および機能性液体からなる生成物を、前記ハウジング内に導入し、前記ハウジング内に位置する混練機シャフトが、回転して前記生成物を混合および混練し、それを前記混合混練機の加熱された内面に渡って掻き取り、前記生成物中の未溶解の粒子の量および前記粒子のサイズが低減され、水の一部が蒸発して成形溶液を形成する、前記混合混練機において、
    前記混合混練機中での前記生成物の滞留時間は、最大で15分であること、を特徴とする混合混練機。
  3. 前記生成物が前記混合混練機中に少なくとも2分間残存すること、を特徴とする、請求項2に記載の混合混練機。
  4. 前記移送混合物の組成が、
    最大xH2O=-0.235xCell+0.235 および
    最小xH2O=-0.59xCell+0.2047
    であること、を特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載の混合混練機。
  5. 前記移送混合物が、
    最大xH2O=0.2864x Cell-0.6786xCell+0.2288
    最小xH2O=0.2864x Cell-0.6786xCell+0.2188
    の、好ましい組成を有すること、を特徴とする請求項4に記載の混合混練機。
  6. 前記移送混合物が、少なくとも1つの先行する移送器を通過すること、を特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の混合混練機。
  7. 前記移送混合物が、先行する処理器中の出発材料から製造されること、を特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の混合混練機。
  8. 機械制御部が、成形溶液までの全ての状態における前記生成物の組成中の水、セルロースおよび機能性液体の量を監視し、前記機械制御部が、センサを介して、成形溶液までの全ての状態における前記生成物の組成を監視すること、を特徴とする請求項7に記載の混合混練機。
  9. 前記先行する処理器が薄膜蒸発機であること、を特徴とする請求項7または8に記載の混合混練機。
  10. 前記混合混練機の混練機シャフトの構造が、加熱空洞なしで、設計されていること、を特徴とする請求項1から9のいずれか一項に記載の混合混練機。
  11. 供給部、ハウジングおよび送出部を有する混合混練機内で、直接溶解法に従って移送混合物を成形溶液へ処理する方法であって、前記供給部が、実質的に、セルロース、水および機能性液体からなる生成物を、先行するプロセス器から前記ハウジング内に導入し、前記ハウジング内に位置する混練機シャフトが、回転して前記生成物を混合および混練し、それを前記混合混練機の加熱された内面に渡って掻き取り、前記生成物中の未溶解の粒子の量および前記粒子のサイズが低減され、水の一部が蒸発して成形溶液を形成する、方法において、
    前記混合混練機の処理容積は、もっぱら成形溶液の流量容量の要件によって、決定されること、を特徴とする方法。
  12. 前記生成物が、前記混合混練機内に最大15分間残存すること、を特徴とする請求項11に記載の方法。
  13. 前記生成物が前記混合混練機内に少なくとも2分間残存すること、を特徴とする、請求項11または12に記載の方法。
  14. 前記移送混合物が以下の、
    最大xH2O=-0.235xCell+0.235 および
    最小xH2O=-0.59xCell+0.2047
    という組成を有すること、を特徴とする請求項11~13のいずれか一項に記載の方法。
  15. 前記移送混合物が、以下の
    最大xH2O=0.2864x Cell-0.6786xCell+0.2288
    最小xH2O=0.2864x Cell-0.6786xCell+0.2188
    という、好ましい組成を有すること、を特徴とする請求項14に記載の方法。

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