JP2024502531A - ワークパレットをハンドリングするためのハンドリングシステムおよびハンドリング装置 - Google Patents

Abstract

本発明は、搬送装置（２０）と、搬送装置（２０）によって搬送され、ワークパレット（１０１、１０１ａ、１０１ｂ）をハンドリングすることを意図したハンドリング手段（３０）と、を有するハンドリング装置（１００）を備えるハンドリングシステム（１０００）に関係する。ハンドリング装置（１００）はワークパレット（１０１、１０１ａ、１０１ｂ）を受け入れるために設計された少なくとも２つの受入空間（４１ａ、４１ｂ）を有する交換装置（４０）を備え、ハンドリング手段（３０）は、両方の受入空間（４１ａ、４１ｂ）が共に移動するように、交換装置（４０）を搬送装置（２０）に対して第１移動方向Ｘに移動させるように設計されている。ハンドリング手段（３０）はまた、ハンドリング手段（３０）によってハンドリングされ、少なくとも２つの受入空間（４１ａ、４１ｂ）のうちの１つに受け入れられるワークパレット（１０１ａ、１０１ｂ）を、少なくとも１つの分離装置（４２ａ、４２ｂ）を介して交換装置（４０）から分離し、分離されたワークパレット（１０１ａ；１０１ｂ）が交換装置（４０）の第１移動方向Ｘへの移動の間、搬送装置（２０）に対する相対的な位置を実質的に保持する方法で分離するように設計されていることを特徴とする。【選択図】図３ｃ

Description

本発明は、ワークパレットをハンドリングするためのハンドリング装置を含むハンドリングシステムと、ハンドリングシステムと共に使用するハンドリング装置と、ハンドリングシステムを含む工作機械と、に関する。

部分的または完全に自動化された製造工程で用いる、ワークを搬送するワークパレットをハンドリングするためのハンドリングシステムは、従来技術から知られている。この目的のため、一方でワークパレットを可能な限り最も多用途かつ効率的にハンドリングすることができ、他方で比較的コンパクトな設計を特徴とする、ハンドリングシステムを提供することが常に望ましい。

そのようなハンドリングシステムの可能性のある用途は、工作機械上でのワークパレットのハンドリング、特に工作機械の作業空間内でパレット交換が行われる過程におけるハンドリング、またはパレット保管庫もしくは設置ステーションに関連したハンドリングを含む。

既知のハンドリングシステムの問題は、通常、ハンドリングシステムのハンドリング装置によって１つのワークパレットのみが移動され、その結果、例えば工作機械の作業空間でのパレット交換は複数の移動の組み合わせを必要とすることであり、その過程において、はめ込まれる新しいワークパレットが別の保管場所から拾い上げられて作業空間内の受入装置に移送される前に、取り除かれるワークパレットがまず作業空間内の受入装置によって拾い上げられて、保管場所に移送される。

先行技術の他のハンドリングシステムは、上述の問題に対応するため、とりわけ、必要とされる移動の回数を減らすために、２つのワークパレットを本質的に同時にハンドリングすることに依存している。

しかしながら、当該ハンドリング装置は、ハンドリングシステムを構成および使用する際に考慮しなければならない追加的な負荷を受けるので、同時に扱われるワークパレットの数が多いほど、ハンドリング装置自体にとってより不利となる。

したがって、本発明の目的は、複数のワークパレットの同時のハンドリングを改善したハンドリングシステムを提供することである。

この目的を達成するために、請求項１に記載のハンドリング装置と、請求項１４に記載のハンドリングシステムで使用するハンドリング装置と、を含むハンドリングシステムが提案される。

本発明のさらなる目的はまた、工作機械の作業空間内でワークパレットを交換する可能性を高めた工作機械を提供することである。

この目的を達成するために、請求項１５に記載のハンドリングシステムを含む工作機械が提案される。

それぞれの従属請求項は、本発明に係るハンドリングシステム、本発明に係るハンドリング装置、および本発明に係る工作機械の好ましい実施形態に関連し、これらはそれぞれ個別にまたは組み合わせて提供されてもよい。

本発明の第１の態様によれば、ワークパレットをハンドリングするためのハンドリングシステムが提供され、このハンドリングシステムはハンドリング装置を備える。ハンドリング装置は、搬送装置と、ワークパレットをハンドリングするためのハンドリング手段と、を備え、ハンドリング手段は、搬送装置によって搬送され、ワークパレットを受け入れるように構成される少なくとも２つの受入空間を含む。ハンドリング手段はさらに、両方の受入空間が共に移動するように、第１移動方向に沿って搬送装置に対して交換装置を移動させるように構成される。ハンドリングシステムは、ハンドリング手段によってハンドリングされ、少なくとも２つの受入空間のうちの１つに受け入れられたワークパレットを、交換装置から分離し、分離されたワークパレットが交換装置の第１移動方向に沿った移動中に搬送装置に対する相対的な位置を実質的に維持するような方法で、少なくとも１つの分離装置を使用するようにハンドリング手段がさらに構成されることを特徴とする。

ワークパレットは、ワークを搬送するように構成されるパレットとして理解されるべきであり、これは、通常標準化された受入インターフェースを有する多数の受入装置において使用され得る。

交換装置の第１移動方向に沿った移動は、前方および後方移動の両方として理解されるべきである。言い換えれば、交換装置は、第１移動方向に沿って前後に移動されてもよい。

分離されたワークパレットの搬送装置に対する相対的な位置を「実質的に」維持することは、分離されたワークパレットの搬送装置に対する数値位置が、交換装置の移動全体にわたって一定である必要はないことを意味するが、典型的な変形および保管の限界内で移動してもよい。例えば、交換装置の移動中、ハンドリング装置の弾性部材の変形または分離されたワークパレットの不安定な取り付けに起因する当該位置情報の変化は、これらが搬送装置に対する横断移動（traversing movement）の過程において、横断移動の大きさと同様の程度に分離されたワークパレットを動かすことなく、交換装置を移動させる目的と矛盾しない限り、許容されるべきである。

ハンドリング装置を含む本発明に係るハンドリングシステムは、ハンドリングシステムによって、特にハンドリング装置のハンドリング手段によって、少なくとも２つのワークパレットを実質的に同時にハンドリングするために有利に使用することができる。このようにして、例えば、第２ワークパレットがハンドリング手段によってハンドリングされ得る前に、最初に第１ワークパレットを載置する必要がないため、任意のハンドリングプロセスの過程で必要とされる移動の回数を大幅に低減することができる。

さらに、少なくとも２つの受入空間のうちの第２受入空間は、ワークパレットのための追加の保管空間として使用されてもよく、これは、ハンドリングシステム内のワークパレットの最大数を少なくとも１つ増やすことができることを意味する。例えば、ハンドリングシステムに関連するパレット保管庫の場合、パレット保管庫自体をより大きくする必要なく、ハンドリングシステム内に保管または配置することができるワークパレットの数を１つ増やすことができる。

ハンドリングされる単一のワークパレットの重量が通常１．５トン以上になることがあるので、複数のワークパレットを追加で受け入れる可能性は、必然的にハンドリング装置全体への負荷の増加につながる。さらなるワークパレットの重量の追加は、ハンドリング装置へのさらなる静的荷重だけでなく、横断移動中のさらなる動的荷重も引き起こし、これは、以下で詳細に説明されるように、分離装置を有する本発明に係る構成によって有利に対応される。

交換装置の初期状態では、受入空間は、好ましくは、受入空間に受け入れられたワークパレットが、特に耐荷重搬送装置に対して可能な限り対称的に配置されるように、ハンドリング装置の残りの部分に対して配置される。言い換えれば、ハンドリング装置が初期状態にあるとき、受入空間は、好ましくは、搬送装置に対して対称的に配置される。

このようにして、対称的に配置された受入空間内のワークパレットのそれぞれの個々の傾斜モーメントが互いにほぼ相殺されるので、ワークパレットの重量に起因し、ハンドリング手段に作用し、したがって搬送装置にも作用する、結果として生じる傾斜モーメントは、初期状態において大幅に低減することができる。

交換装置の初期状態から伸長状態への移動の過程で、交換装置が、受入空間に受け入れられたワークパレットも非対称配置の状態へ移動させるので、必然的に搬送される質量の再分配が起こる。これは、交換装置の移動経路は通常、かなり大きな距離を移動しなければならず、とりわけ結果として生じる傾斜モーメントの大幅な増加をもたらし、その結果、ハンドリング手段を搬送する搬送装置と交換装置の伸長した受入空間との間に比較的長いレバーアームができることになる。ワークパレットの通常大きい質量と一体となり、結果として生じる傾斜モーメントは、特に構成に直接的に関連する総量を表す。

ハンドリング手段に作用する、そして結果として伸長状態の搬送装置にも作用する追加の荷重は、（材料応力の意味での）材料荷重の増加と、特に曲げおよび／またはねじれの形態におけるハンドリング装置の構成要素の変形の増加と、の両方をもたらす。これは、ハンドリング装置全体の耐用年数にとって不利であるだけでなく、ワークパレットの精密なハンドリング、特にハンドリング装置がワークパレットのための他の受入装置と相互作用する場合に、悪影響を及ぼす可能性がある。

本発明に係る分離装置は、交換装置の第１移動方向に沿った移動が分離されたワークパレットに伝達されないように、少なくとも１つのワークパレットが移動前に交換装置から運動学的に分離されることを可能にする。ハンドリング装置は、交換装置から分離されたワークパレットを搬送し続けるが、交換装置自体は、分離されたワークパレットの質量（mass）を搬送または移動させる必要がないように解放される。例えば初期状態から伸長状態への、交換装置の第１移動方向に沿った移動の過程で、分離されたワークパレットは搬送装置に対して実質的に定位置に留まる。

したがって、交換装置の変位の過程で、傾斜モーメントを引き起こす質量の移動が少なくなり、その結果、結果として生じる傾斜モーメントを増加させる前述の影響を著しく低減することができる。加えて、分離されたワークパレットは、有利には、結果として生じる傾斜モーメントをさらに低減するために、交換装置によって移動される他のワークパレットに対するカウンタウェイトとして機能してもよい。

このようにして、伸長状態において結果として生じる傾斜モーメントは、全てのワークパレットの通常の移動と比較して著しく低減することができ、これは、ハンドリング装置の個々の構成要素の負荷および変形に良い効果を有し、その結果、例えば交換装置または搬送装置は、より多くの材料を節約する形態で具現化され得る。

さらに、移動される質量の低下は、慣性効果が著しく低くなる（２つの受入空間の場合、これらはほぼ半分になる）ことにつながるので、ハンドリング装置に対する動的負荷が有利に低減され、その結果、例えば交換装置の駆動装置に必要とされる駆動力がより低くなるか、または、加速および／または制動のプロセスをより顕著にすることで移動時間の短縮が実施され得る。言い換えれば、移動される質量の減少が、ワークパレットの移動に基づくハンドリングを、より速く、より正確に行うことを可能にする。

したがって、本発明に係るハンドリングシステムのハンドリング装置は、必要な横断移動の回数を減らすだけでなく、ワークパレットの迅速かつ正確なハンドリングを確実にするために、関連する追加の負荷を可能な限り低く保ちながら、複数のワークパレットを本質的に同時にハンドリングすることを可能にする。言い換えれば、複数のワークパレットを本質的に同時にハンドリングする可能性を放棄することなく、ハンドリング装置に対する全体的な機械的負荷を大幅に低減することができる。

「本質的に同時のハンドリング」という用語は、ワークパレットが常に同時に移動されなければならないことを意味しない。むしろ、ハンドリング手段および交換装置の、一部同時の、または迅速な連続した横断移動の過程で、ハンドリング手段によって受け入れられてハンドリングされる、複数のワークパレットを移動させることができるという、基本的な可能性として理解されるべきである。

分離装置はまた、当然ながら、交換装置によって第１移動方向に沿って再び移動できるように、分離されたワークパレットを再連結するように構成される。

好ましくは、交換装置の第１移動方向は、床面に平行な水平方向である。

その結果、交換装置によって第１移動方向に沿って移動させられるワークパレットは、常に地球の重力場に対して垂直に（または少なくともほぼ垂直に）移動させられるので、交換装置の駆動装置は、鉛直方向に作用する重量の力に直接抗して作用する必要がない。

「鉛直」および「水平」方向は常に、本発明に係るハンドリングシステムが配置される床面に対する関係の方向として理解されるべきであり、床面に対して、「水平」は本質的に平行の向きを示し、「鉛直」は垂直の向きを示す。鉛直方向は、通常、地球の重力場の方向と平行に延びる。

ハンドリング装置は、好ましくは、第１駆動ユニットを備え、それによって、交換装置を第１移動方向に沿って移動させるために交換装置が駆動される。駆動装置は、好ましくは、駆動力および／または駆動モーメントの伝達を省スペースで行うことを可能にするチェーンドライブを備える。

好ましい実施形態では、ハンドリング装置は、少なくとも２つの受入空間のうちの１つに受け入れられたワークパレットを、ワークパレットを受け入れるように、および／または少なくとも１つのターゲット装置から受け入れられたワークパレットを少なくとも２つの受入空間のうちの１つに受け入れるように構成される、少なくとも１つのターゲット装置に移送するように構成される。

これにより、ハンドリング装置と他の装置またはターゲット装置との相互作用の可能性が生まれ、その過程でワークパレットをそれらの間で移動または交換することができる。このようにして、ハンドリングシステムは、ワークパレットの包括的な、とりわけ自動化されたハンドリングを可能にし、ワークパレットは、ハンドリング装置と１つまたは複数のターゲット装置との間で移動および交換され得る。このようにして、ワークパレットの必要な交換プロセスは、生産時間および生産コストの両方を低減するために、完全におよび／または部分的に自動化された生産の枠組み内で最適化することができる。

ここで、ターゲット装置は、常にワークパレットを受け入れて搬送するように構成される。好ましくは、ターゲット装置は、ワークパレット上に配置されワークパレットを所定の方法でターゲット装置に対して独自に位置決めすることができる、位置決め手段のための受入れ手段を備え、それによって、通常ワークパレットの正確で独自の位置決めに大きく依存する、追加的な装置の後続の相互作用を改善する。代替的に、ターゲット装置はまた、位置決め手段を備えてもよく、ワークパレットは、関連する受入れ手段を備えてもよい。

好ましくは、少なくとも１つのターゲット装置は、
工作機械の受入装置、
設置ステーションの受入装置、
ワークパレットを輸送するための輸送装置の保持装置、
ワークパレットの一時的な保管のための保管庫および／または載置空間、
を備えるターゲット装置のグループのうちの１つである（が、これに限定されない）。

ハンドリング装置は、好ましくは、記載の態様（ワークパレットを受け入れおよび／または移送する）で、ターゲット装置のグループに記載のターゲット装置のそれぞれと相互作用するように構成される。

特に好ましい実施形態では、少なくとも１つのターゲット装置は、ハンドリングシステムに隣接して設置される工作機械の作業空間に配置される受入装置である。

その結果、ハンドリング装置によってハンドリングされるワークパレットは、とりわけ、後続のワーク機械加工に適した位置にある工作機械の作業空間に直接運ばれてもよく、ワークが工作機械によって機械加工された後に再び作業空間から直接取り除かれてもよい。このようにして、固定されたワークの自動加工の過程においてワークパレットを交換する工程を大幅に短縮することができる。

ハンドリングシステムは、好ましくは工作機械の一部として構成される。その結果、工作機械または工作機械の作業空間とハンドリングシステムのハンドリング装置とを最初から互いに同調させることができ、そのため、例えば、生産ホールにおいて占有される設置スペースを削減することができ、または作業空間とハンドリング装置との間の境界における作業空間の密閉性を最適化することができる。

あるいは、ハンドリングシステムは、既存のまたは設置された工作機械への追加の解決策として提供されてもよく、それにより、ワークパレットをハンドリングするための本発明に係るハンドリングシステムによって提供される選択肢を、問題なくそれらに追加することができる。

本発明に係るハンドリングシステムの使用は、工作機械上での使用に決して限定されないが、ハンドリング装置は、とりわけ、例えば生産ホールまたは別の保管ホール内に設置され得る保管システムにおいて使用されてもよい。例えば、このような場合、ハンドリングシステムは、とりわけ工作機械および／または機械加工センタとの間でワークパレットを輸送するために構成される輸送装置の自動載置（および／または除去）を有利に改善（基本的に加速）してもよく、それによって時間および関連するコストを節約することができる。

特に好ましい実施形態では、少なくとも１つの分離装置は、少なくとも１つの分離装置に関連付けられる受入空間に受け入れられたワークパレットを、鉛直方向の上昇移動によって交換装置から分離するように構成される昇降装置を備える。

分離装置の関連する受入空間は、交換装置の特定の状態において、分離装置によって交換装置から分離させることができるワークパレットが受け入れられた交換装置の受入空間として理解されるべきである。特に、交換装置のこの特定の状態は、交換装置の初期状態である。

上昇移動によってワークパレットを持ち上げることは、例えば並進移動可能なアクチュエータ（リニアアクチュエータ）を用いて、交換装置からの運動学的分離を達成するための効率的な方法である。このようにして、分離に必要とされる運動学は、昇降装置を用いることで単純かつ安価に保つことができる。

当然ながら、昇降装置はまた、上昇移動とは反対の下降移動によって、分離されたワークパレットを交換装置内に戻し連結するように構成されるため、交換装置の移動を再び伝達することができる。

交換装置は、好ましくは、少なくとも２つの受入空間のそれぞれにおいて、それぞれ受入れられたワークパレットが支持される複数の支持部を含む。さらに、交換装置は、支持部上に載っているそれぞれのワークパレットの、支持部に対しての移動を制限するように構成される境界部をさらに含んでもよい。これにより、確実にロックすることで、交換装置および／またはハンドリング手段自体の移動の過程でワークパレットが滑り落ちることを確実に防止する。支持部は通常水平に配置され、境界部は支持部に対して傾斜して、特に垂直に配置される。

昇降装置の上昇移動は、ワークパレットを支持部から持ち上げるので、交換装置の第１移動方向に沿った移動は、持ち上げられて分離されたワークパレットにこれ以上伝達され得ない。

好ましくは、少なくとも１つの分離装置の昇降装置は、複数の、特に５つの昇降部材を備え、それは分離装置に対して対称に配置され、それぞれが並進移動によって昇降移動を引き起こすように構成される駆動装置をそれぞれ備える。

その結果、分離されるべき負荷を複数の駆動装置に均等に分散させることができる。さらに、昇降部材の対称的な配置は、昇降移動中にワークパレットが傾くのを確実に防止する。

好ましくは、少なくとも１つの分離装置の昇降装置の駆動装置、特に個々の昇降部材の駆動装置は、昇降装置の位置が昇降装置の駆動装置へのエネルギー供給とは無関係に維持されるような、自己ロック式に構成される。

その結果、分離されたワークパレットを適所に保持するのに、分離装置または昇降装置の駆動装置の永久電源を必要としない。これは、エネルギーコストを低減するだけでなく、エネルギー供給が意図せず中断する可能性がある場合に、昇降装置が下降するのを防止する。

特に好ましい実施形態では、少なくとも１つの分離装置は、位置決め手段のための少なくとも１つのレセプタクルを備え、それは、上昇移動によって分離されるワークパレットの、少なくとも１つの分離装置に対する位置および向きが明確に定義されるように、上昇移動の過程において、関連する受入空間内に受け入れられるワークパレットの下側に配置される位置決め手段に係合するように構成される。

分離装置は、好ましくは、位置決め手段のための１～６つのレセプタクル、特に分離装置に対して対称的に配置される４つのレセプタクルを備える。

その結果、分離されたワークパレット、またはその重心のハンドリング手段上の位置が明確に規定されるので、分離の過程におけるハンドリング装置への偏荷重が防止または少なくとも低減され得る。

さらに、分離されたワークパレットを再連結する過程で、それは、受入空間内の固定位置に制御された態様で載置されてもよい。これは、分離によって引き起こされ得る、受入空間内の目標位置からのずれを回避するだけでなく、分離装置はまた、少なくとも２つの受入空間のうちの１つに受け入れた後に、誤って受け入れられた可能性のある（すなわち、目標位置に対応しない位置に入った）ワークパレットの位置を補正するために有利な態様で使用されてもよい。

特に好ましい実施形態では、ハンドリング手段は、複数の分離装置を備え、交換装置の各受入空間は、複数の分離装置のうちの１つと関連付けられる。

その結果、交換装置の各受入空間に受け入れられたワークパレットを、有利な態様で交換装置から個別に分離することができる。このようにして、分離装置を使用することの上述の利点を、交換装置の各受入空間に拡大することができる。

特に好ましい実施形態では、交換装置は、伸縮装置の少なくとも１つの伸縮レールに対して水平に第１移動方向に移動することができ、少なくとも２つの受入空間がその上に配置される、少なくとも１つの伸縮搬送部を備える、水平に伸長可能な伸縮装置として構成される。

保管の都合上、伸縮装置の伸縮機構は、通常、２つの伸縮レール、すなわち、少なくとも１つの伸縮搬送部が移動可能に取り付けられている１対の伸縮レールで構成される。

伸縮装置は、好ましくは、２対の伸縮レールと２つの伸縮搬送部とを備え、第１伸縮搬送部は、第１移動方向に沿って移動できるように第１の対の伸縮レールに取り付けられ、第２伸縮搬送部は、その上に少なくとも２つの受入空間が配置され、同様に第１移動方向に沿って移動できるように第１伸縮搬送部上に配置される第２の対の伸縮レールに取り付けられる。言い換えれば、伸縮装置は、好ましくは、ダブル伸縮伸長を備える。

交換装置を伸縮装置として、特にダブル伸縮伸長を有するように構成することは、交換装置が伸長状態にあるとき、第１移動方向において比較的大きな距離の移動を可能にするだけでなく、同時に比較的剛性の構造を実現し、それによって伸長状態の交換装置の曲がりを最小限に抑える。

好ましくは、交換装置の剛性は、伸縮搬送部の伸長方向（第１移動方向に対応）に垂直な断面形状を、伸縮搬送部が高い曲げおよび／またはねじれ剛性を有するように構成することによって、さらに高められてもよい。

特に好ましい実施形態では、ハンドリング装置は、並進駆動装置によって、ハンドリング手段を鉛直の移動方向に沿って搬送装置に対して並進移動させるように構成される。

その結果、ハンドリング装置の移動の可能性は、付加的な自由度（鉛直の移動方向に沿った上下）によって拡大されるため、ワークパレットをハンドリングする際に、より複雑な移動シーケンスを実施することができる。

好ましくは、並進駆動装置は、第２駆動ユニットによって駆動される、鉛直に並んだ親ねじを備える。

特に好ましい実施形態では、搬送装置は、ベース部材と、２つの側部部材と、ヘッド部材とを有するフレーム形状に構成され、２つの側部部材はそれぞれ、少なくとも２つのガイドレールを備え、ハンドリング装置が鉛直の移動方向に沿って移動できるように、搬送装置によって搬送されるハンドリング装置が、少なくとも２つのガイドレールを介して取り付けられる。

搬送装置のフレーム状構造は、搬送装置の高い曲げおよびねじれ剛性を必要とし、したがって、特に伸長状態で作用する、結果として生じる傾斜モーメントにおける、荷重に関連する変形を低減する。ガイドレールによる両側の二重支持により、交換装置を含むハンドリング装置全体の最適な支持が、特に伸長状態において保証される。加えて、鉛直の移動方向に沿った横断移動の過程におけるハンドリング装置の詰まりを防止することができる。

ハンドリング手段は、フレーム形状の搬送装置によって部分的に囲まれた領域に、少なくとも部分的に配置される。特に、ハンドリング手段は、囲まれた領域の前方および後方境界面から突出する。第１移動方向は、前部および後部境界面を通ってベースおよび／またはヘッド部材と平行に延在する。言い換えれば、交換装置は、フレーム形状の搬送装置の開口部を通って前後に移動され得る。

この全体的な構造は、初期状態において、搬送装置への等しく対称的な荷重付与を改善することができ、それは、構造の高い剛性に加えて、ハンドリングされるワークパレットの正確な配置を促進する。

特に好ましい実施形態では、ハンドリング装置は、搬送装置を担持するベース装置を備え、ハンドリング装置は、回転駆動装置を介して、搬送装置を鉛直方向の回転軸を中心に、ベース装置に対して回転させるように構成される。

その結果、ハンドリング装置の移動の可能性が付加的な自由度によって拡大されるため、ワークパレットをハンドリングする際に、特にハンドリング手段を含む搬送装置全体の回転を用いた、より複雑な移動シーケンスを実現することができる。

ハンドリング装置は、好ましくは、回転駆動装置を駆動するための第３駆動ユニットを備える。

ハンドリングシステムのハンドリング装置は、好ましくは、それぞれの実施形態に含まれる交換装置、分離装置、並びに回転および／または並進駆動装置に連結される、電子制御装置を備え、電子制御装置は連結された装置、特に第１、第２および／または第３駆動ユニットを制御するように構成される。

制御装置は、好ましくは、連結された交換装置、連結された駆動装置、および連結された分離装置を同時に制御するように構成される。

結果として、ハンドリングの過程において、ハンドリング装置、特に受入空間の初期位置から目標位置への横断移動は、個々の駆動装置の逐次制御を行わず、組み合わせた移動シーケンスを可能とする方法で最適化することができる。例えば、ハンドリング装置が鉛直の移動方向に沿って移動している間、交換装置は初期状態に戻されてもよい。あるいは、既に受け入れられたワークパレットは、別のワークパレットの受入れに備えて搬送装置が回転している間に、分離することができる。このようにして、ワークパレットをハンドリングする過程における移動距離および移動時間を大幅に短縮することができる。

特に好ましい実施形態では、少なくとも１つのターゲット装置に対して、ターゲット装置から受け入れられたワークパレットが、位置決めされた受入空間に交換装置によって受け入れられ、および／または位置決めされた受入空間に受け入れられたワークパレットがターゲット装置に移送されるように、ハンドリング装置の鉛直の移動方向に沿った移動によって、および／または鉛直方向の回転軸を中心としたねじれ移動によって、および／または交換装置の第１移動方向に沿った移動によって、ハンドリング装置は、少なくとも２つの受入空間のうちの１つを位置決めするように構成される。

その結果、受け入れられたワークパレットまたは空の受入空間を、ターゲット装置に対して３つの空間方向で位置合わせするのに、３つの自由度（２つの並進自由度＋１回転自由度）が利用可能となる。原則として、第１移動方向に沿って、および鉛直移動方向に沿って前後または上下両方に、そして回転軸を中心としたねじれ移動の場合時計回りまたは反時計回りに、移動が実行されてもよい。

好ましくは、ハンドリング装置は、鉛直の移動方向に沿った移動によって少なくとも２つの受入空間のうちの１つのワークパレットをターゲット装置に載置するように、および／または鉛直の移動方向に沿った移動によってターゲット装置内に位置するワークパレットをターゲット装置から持ち上げるように構成される。

特に好ましい実施形態では、ハンドリングシステムは、ワークパレットを受け入れるように構成される多数の保管空間を有するパレット保管庫を備え、保管空間の各々はハンドリング装置にとってのターゲット装置である。

パレット保管のため、ハンドリングシステムは多数の保管空間を備え、その各々に、ワークパレットがハンドリング装置またはハンドリング手段によって再び受け入れられる前に、ワークパレットが載置され一時的に保管され得る。例えば、工作機械上の交換プロセスは、工作機械が、直接多数の保管空間のうちの１つから、一時的に保管されたワークパレットを載せられ得るので、このようにして最適化され得る。

特に好ましい実施形態では、ハンドリングシステムは、ワークパレットを受け入れるように構成される少なくとも１つの保持装置を有する無人輸送車両をドッキングするように構成されるドッキング装置を備え、輸送車両の少なくとも１つの保持装置は、ドッキング装置にドッキングされたとき、ハンドリング装置にとってのターゲット装置である。

ドッキング装置を介して無人輸送車両をハンドリングシステムに接続する可能性は、ワークパレットをハンドリングするための選択肢をさらに拡張することができる。ハンドリングシステムには、有利には、１以上の無人輸送車両を介して新しいワークパレットが供給されてもよく、またはこれ以上必要とされないワークパレットが、ハンドリングシステムから離れたところへ輸送されてもよい。その結果、ハンドリングシステムは、１以上の生産ホールにおいてワークパレットを輸送するための部分的または完全に自動化された輸送ネットワークへの接続のためのインターフェースを含むように拡張することができる。ドッキングされた輸送装置はより迅速に積み降ろしができるので、これは、ワークパレットの迅速、柔軟で精密なハンドリングにとって、特に本発明に係るハンドリング装置の構成と組み合わせて、有用であることが判明している。これにより、輸送車両のドッキング時間（ドッキング状態の時間）を短縮することができ、輸送ネットワーク全体におけるワークパレットの高いスループットを達成することができる。例えば、無人輸送車両によって配送されたワークパレットは、ハンドリング装置または交換装置の空の受入空間内に置かれてもよく、その直後に、交換装置内に既にあってこれ以上必要とされないワークパレットを、輸送のために輸送車両に渡すことができ、その間にそれぞれのパレットの１つをハンドリング装置によって載置する必要はない。

ハンドリングシステムはまた、好ましくは、１以上の無人輸送車両を備え、その各々は、ワークパレットのための少なくとも１つの保持装置を含み、少なくとも１つの保持装置がハンドリングシステムのターゲット装置として作用するように、ハンドリングシステムのドッキング装置とドッキングするように構成される。

結果として、本発明に係るハンドリングシステムは、有利には、ワークパレットをハンドリングする過程でさらに大きな空間距離を移動することができる、１または複数の無人輸送車両の輸送ネットワークを備え、これはまた、輸送車両およびハンドリングシステムのハンドリング装置によって同時に移動可能な複数のワークパレットの、同時のハンドリングにおいても改善されることを示す。

無人輸送車両は、独立してかつ自動で移動する車両として理解されるべきであり、好ましくは、物理的制御または誘導装置から独立した仮想誘導ネットワークに沿って移動する。

本発明のさらなる態様によれば、本発明の第１の態様に係るハンドリングシステムで使用するハンドリング装置が提供される。

本発明のさらなる態様によれば、工作機械が提供され、工作機械は、作業空間であって、その中に配置され、ワークパレットを受け入れるように構成される、少なくとも１つの受入装置を含む作業空間と、作業空間に隣接して配置される、本発明の第１の態様に係るハンドリングシステムと、を備え、作業空間に配置される少なくとも１つの受入装置は、ハンドリングシステムのターゲット装置である。

その結果、工作機械、または工作機械の作業空間およびハンドリングシステムは、特に作業空間におけるパレット交換のために、最初から互いに適合させることができる。

不必要な移動、例えば作業空間から取り除かれたワークパレットの事前の載置が回避されるので、ハンドリングシステムを用いて、パレット交換を非常に短時間で行うことができる。例えば、ハンドリング装置は、交換装置の空の受入空間内の作業空間からワークパレットを受け入れ、次いで、取り除かれたワークパレットを事前に載置する必要なく、別の受入空間に受け入れられたワークパレットを作業空間に直接はめ込むことができる。

さらに、ハンドリングシステムは、ハンドリングシステムを含む工作機械が外部に対して閉じられた単一のアセンブリとなるように、工作機械のハウジング内に配置されてもよい。したがって、とりわけ、工作機械およびハンドリングシステムの別々の構成と比較してコストを節約することができ、生産ホールにおける設置に必要なスペースを削減することができる。

好ましくは、機械加工中に作業空間内で発生する汚染がハンドリングシステムの周囲に入らないように、ハンドリングシステムのハンドリング装置の工作機械の作業空間へのアクセスは、フラップまたはドアユニットによって閉鎖されてもよく、それによってハンドリングシステムの損傷を回避する。

本発明のさらなる態様および利点、ならびに上述の態様および特徴のより具体的な実施の形態について、添付の図面に示す図を用いて以下に説明する。

ハンドリング装置、パレット保管庫および設置ステーションを含むハンドリングシステムの実施形態を示す。 図１のハンドリングシステムのハンドリング装置に本質的に対応する、ワークパレットが載っていない状態のハンドリング装置の下部を示す。 図２のハンドリング装置の、ワークパレットが載っている状態の下部を示す。 図２のハンドリング装置の、ワークパレットが載っている状態の下部を示す。 図２のハンドリング装置の、ワークパレットが載っている状態の下部を示す。 図面における同一または類似の要素は、同じ参照符号によって示されることがあるが、場合によっては異なる参照符号によっても示されることがある。

本発明は、以下に記載される実施形態およびその実施の特徴に決して限定されるものではないことが指摘される。本発明はまた、記載される実施の形態の修正、特に、独立請求項の範囲内で説明される実施の形態の１以上の特徴の修正および／または組み合わせから生じるものを含む。

図１は、ハンドリング装置１００と、パレット保管庫２００と、設置ステーション３００と、を含むハンドリングシステム１０００の実施形態を示す。

ハンドリング装置１００は、基台１０と、それに接続されたフレーム形状の搬送装置２０と、ワークパレット１０１、特に図示の状態において現在ハンドリングされている第１および第２ワークパレット１０１ａおよび１０１ｂをハンドリングするために搬送装置２０によって搬送されるハンドリング手段３０と、を備える。

基台１０は床面上に設置され、ハンドリング装置１００全体の安定性を高めるために、ここには図示されていない適切な締結手段によって床面に接続されてもよい。

搬送装置２０は、基台１０に回転可能に接続され、ここでは図示されていない回転駆動装置によって、基台１０に対して鉛直方向の回転軸Ｒを中心に回転することができる。

搬送装置２０自体は、フレーム形状に構成され、フレームの側部部材は、それぞれ２つの別々の側部支柱２２によって形成される。側部支柱２２は、搬送装置２０の下側のベース部材と、上側のヘッド部材２３と一体化する。

このように構成された搬送装置２０のフレーム形状構造は、曲げおよびねじれに関して高い剛性を有し、したがって、フレーム内に配置されたハンドリング手段３０を搬送するのに特に適している。

４つの側部支柱２２の各々の反対側には、鉛直に延在するガイドレール２４（側部支柱２２ごとに１つ）が配置され、ハンドリング手段３０またはハンドリング手段３０の搬送部材３１は、鉛直移動方向Ｙ（Ｙ方向）に沿って移動可能となるように、ガイドレール２４の上に取り付けられる。したがって、ガイドレール２４は、搬送部材３１に生じ得る搬送装置２０に対する移動をＹ方向の鉛直移動に制限すると同時に、ハンドリング手段３０に作用する荷重、特に扱われているワークパレット１０１ａ、１０１ｂの重量によって引き起こされる傾斜モーメントが、搬送装置２０にとっての最適な荷重負荷になることを確実にする。

ハンドリング手段３０の移動は、ヘッド部材２５の上側に配置されるスピンドル駆動２６によって駆動される、鉛直スピンドル２５を有する並進駆動装置を介して行われる。

ハンドリング手段３０は、Ｙ方向に沿って鉛直に移動可能であり、搬送装置２０に移動可能に接続される搬送部材３１と、搬送部材３１の上に配置され、ワークパレットと分離装置のための第１および第２受入空間４４ａ、４４ｂを有する交換装置４０と、を備え、図示されていないが、分離装置を介して、ハンドリング手段３０によってハンドリングされるワークパレット１０１ａ、１０１ｂを交換装置４０から分離することができる。

交換装置４０は、２つの受入空間４４ａ、４４ｂと共に、搬送部材３１に対して、そして搬送装置２０に対しても第１移動方向Ｘ（Ｘ方向）に沿って水平に移動させることができる。ここで、図１に示す状態は、第２受入空間４４ｂに受け入れられた第２ワークパレット１０１ｂを、例えばこれを受け入れるように構成された、ここでは図示されていないターゲット装置に移送するために、Ｘ方向に移動させた、伸長状態に対応する。

なお、この時点で、選択された方向指定ＸおよびＹまたはＸ方向およびＹ方向は限定的ではなく、個々の方向をより区別するための、任意に選択された指定に過ぎない。

Ｘ方向における交換装置の伸長機構は、ダブル伸縮伸長に基づき、そこで、第１伸縮搬送部４６ａを搬送部材３１に対して入れ子式に伸ばすことができ、次に第２伸縮搬送部４６ｂを、第１伸縮搬送部４６ｂに対して入れ子式に伸ばすことができる。２つの受入空間４４ａ、４４ｂは、第２伸縮搬送部４６ｂ上に配置される。

図示の伸長状態では、第１ワークパレット１０１ａは予め交換装置４０から分離されているため、第１受入空間４４ａは空である。

交換装置４０が図示の伸長状態に移る前に、第１ワークパレット１０１ａは、第１受入空間４４ａに関連付けられた分離装置によって交換装置４０から分離されているため、図示の状態を達成するための交換装置４０の移動は分離された第１ワークパレット１０１ａに伝達されず、その結果、第１ワークパレット１０１ａは定位置に留まっている。

図１は、第１ワークパレット１０１ａの分離が、ハンドリング手段３０に作用する荷重を著しく低減させ、したがって、図示の伸長状態におけるハンドリング装置１００全体に作用する荷重を著しく低減させることを明確に示す。分離装置による分離がなければ、現在空いている第１受入空間４４ａもワークパレット、すなわち第１ワークパレット１０１ａによって占有され、その重量は、構造全体にさらに負荷をかけ、特に、伸長状態におけるそのような長いレバーアームを考慮すると、必然的に、比較的高い可能性で起こる傾斜モーメントにつながる。

しかしながら、これは、分離装置を有する本発明に係る構成によって有利に回避される。

加えて、分離されたワークパレット１０１ａの重量は、他方の側に伸長した交換装置４０に対するカウンタウェイトとしても作用するため、反対方向の傾斜モーメントが、結果として生じる傾斜モーメントのさらなる減少につながる。

ワークパレットをハンドリングするため、例えば、この目的のために構成されるターゲット装置からワークパレットを受け入れるため、および／またはターゲット装置にワークパレットを移送するため、交換装置４０をＸ方向に移動させることによって、ハンドリング手段３０全体をＹ方向に鉛直に移動させることによって、またはハンドリング手段３０を含む搬送装置２０を、回転軸Ｒを中心に回転させることによって、２つの受入空間４４ａ、４４ｂは、空間的に位置決めされてもよい。３つの移動オプションは、（可能な範囲内の）３つの空間方向すべてにおける空間的位置決めを可能にする円筒状移動システムを形成する。

ハンドリング装置１００はさらに、ハンドリングシステム１０００のパレット保管庫２００および設置ステーション３００と相互作用するように構成され、ハンドリング装置１００は、パレット保管庫２００の保管空間２２０から、または設置ステーション３００から、ワークパレット１０１を、ハンドリング手段３０もしくは交換装置４０に移送するか、またはそれらをハンドリング手段３０もしくは交換装置４０から、ハンドリング手段３０もしくは交換装置４０に移送するように構成される。

パレット保管庫２００は、ハンドリング装置１００の周りに円弧形状で異なる高さで配置された複数の保管階２１０を備え、各保管階２１０上にワークパレット１０１を受け入れるように構成される複数の保管空間２２０を有し、その各々は、ハンドリング装置１００の円筒状移動システムの範囲内にある。

表現の都合上、個々の保管階２１０の搬送装置は、図１には示されていない。

設置ステーション３００はまた、ハンドリング装置１００の隣に床の上に設置され、ワークパレット１０１を受け入れるように構成され、上側に配置されるパレット受け３１０を含む。

設置作業、例えばワークの固定は、好ましくは、設置ステーション３００で受け入れられるワークパレット１０１上で実行されてもよい。

本発明に係る図示のハンドリングシステム１０００は、多数のワークパレット１０１、１０１ａ、１０１ｂがハンドリング装置１００を用いて迅速かつ効率的にハンドリングされることを可能にし、その有利な実施形態は、特に２つの受け入れられたワークパレット１０１ａ、１０１ｂが同時にハンドリングされるときに、通常非常に重いワークパレットによるハンドリング装置１００への負荷を著しく低下させる。

図２は、交換装置４０にワークパレットが載せられておらず伸長されていない状態、すなわち交換装置４０の初期状態における、図１のハンドリングシステムのハンドリング装置に本質的に対応するハンドリング装置１００の下部を示す。

初期状態は、ハンドリング手段３０によってハンドリングされるワークパレットの分離が、第１および第２分離装置３４ａおよび３４ｂを用いて実行され得ることを特徴とする。初期状態は、Ｘ方向における交換装置の特定の位置または初期位置にのみ限定されるが、Ｙ方向におけるハンドリング手段３０の位置決めまたは回転軸Ｒを中心とした搬送装置２０の位置決めは、当該初期状態に関連しない。

図１に示す実施形態の説明に加えて、図２は、搬送部材３１に接続され、搬送装置の側部支柱２２上のガイドレール２４に係合し、ハンドリング手段３０をＹ方向に移動可能にハンドリング手段３０を固定する、リニア搬送部３３を示す。

加えて、図２は、図１において隠れている搬送装置のベース部材２１を示し、基台１０がその下にある。

図１に示す実施形態の説明に加えて、交換装置４０の２つの受入空間４４ａ、４４ｂのための２つの分離装置３４ａ、３４ｂと、初期状態における交換装置４０の伸縮機構の詳細と、が示されている。

交換装置４０の初期状態では、分離装置３４ａ、３４ｂは、それぞれ受入空間４４ａ、４４ｂの下に配置され、それぞれ駆動装置を有する搬送部材３１上に配置される複数の昇降部材３６を備える。分離装置３４ａ、３４ｂは、それぞれの受入空間４４ａ、４４ｂ内に受け入れられたワークパレットと上方で接触し、それを持ち上げるか、またはワークパレットを受入空間４４ａ、４４ｂ内に下げ戻すため、駆動装置によって、昇降板３７を搬送部材３１に対して鉛直方向に、すなわち上昇移動では上向きに、下降移動では下向きに移動させることができる。

電動リニアアクチュエータとして構成される分離装置３４ａ、３４ｂの昇降部材３６は昇降板３７を鉛直方向に移動させ、そうすることで、Ｘ方向における交換装置４０の後続の移動が分離されたワークパレットにこれ以上伝達されないように、交換装置４０の初期状態で上方に位置するワークパレットを分離する。

昇降板３７の上側に、昇降移動による分離の過程で対応する相手方（円錐）がワークパレットの下側に受け入れられる、円錐形の位置決め手段のための４つの対称に配置されたレセプタクル３８が配置されている。その結果、分離状態における分離されたワークパレットの、それぞれの分離装置３４ａ、３４ｂに対し、そしてまた搬送部材３１に対する位置および向きが明確に規定される。言い換えれば、位置決め手段により、昇降板３７上の分離されたワークパレットの可能な配置（位置および向き）は１つだけ存在する。

交換装置４０は、交換装置４０の横断移動または伸長もしくは後退伸縮移動を引き起こすために、側部支柱２２間に横方向に配置された駆動４７によって駆動される。ここで、交換装置４０は、図示されている初期状態から、Ｘ方向において観察者から離れる向き、及び観察者に向かう（Ｘ方向の両矢印によって示される）向きの両方の向きに移動され得る。

第１伸縮搬送部４６ａは、Ｘ方向に移動できるように、伸縮レール４５または１対の伸縮レール４５を介して搬送部材３１に接続されている。受入空間４４ａ、４４ｂを有する第２伸縮搬送部４６ｂを第１伸縮搬送部４６ａに対してＸ方向に移動させることができる、さらなる（第２の）伸縮レール４５または第２の対の伸縮レール４５が、第１伸縮搬送部４６ａ上に配置される。

伸縮搬送部４６ａ、４６ｂは、高い曲げおよびねじり剛性を達成するために、Ｘ方向に垂直な断面においてＬ字形である。

第２伸縮搬送部４６ｂもまた、鉛直方向（Ｙ方向）に沿って見たときにＨ字形であり、中央横支柱と、第２伸縮レール４５と平行に延在し中央横支柱の上に配置される２つの縦支柱と、を有するため、下方から受け入れられるワークパレットの係合は、他の横支柱によって妨げられない。

さらに、第２伸縮搬送部４６ｂは、２つの受入空間４４ａ、４４ｂにおいて縦支柱の上側に配置され、受け入れられたワークパレットが後に連結（非分離）状態で載る、支持部を含む。

図３ａは、交換装置４０に第１および第２ワークパレット１０１ａおよび１０１ｂが載せられ、伸長されていない状態の図２のハンドリング装置１００の下部を示す。

第１ワークパレット１０１ａは交換装置４０の第１受入空間４４ａに受け入れられ、第２ワークパレット１０１ｂは第２受入空間４４ｂに受け入れられる。

受け入れられたワークパレット１０１ａ，１０１ｂは、上側に配置された第２伸縮搬送部４６ｂの支持部の両側に載っている。受け入れられたワークパレット１０１ａ、１０１ｂの通常高い重量はまた、ワークパレット１０１ａ、１０１ｂと第２伸縮搬送部４６ｂとの間に高い静摩擦を引き起こすため、第２伸縮搬送部４６ｂ上でのこれらの相対移動は、接着限界を超えるまで防止される。

図３ｂは、部分的に持ち上げられた第１分離装置３４ａを有する、図３ａのハンドリング装置１００の下部を、図３ａとは異なる視点で示す。

図３ａの図に加えて、図３ｂの側面斜視図では、Ｙ方向におけるハンドリング手段３０の横断移動のための鉛直スピンドル２５が示されている。これに、ハンドリング手段３０または搬送部材３１は、スピンドルナット３２を介して接続され、それを介して鉛直スピンドル２５の回転が、Ｙ方向におけるハンドリング手段３０の鉛直並進移動に変換される。鉛直スピンドルはセルフロック式である。

さらに、図示の第１受入空間４４ａに関連付けられる第１分離装置３４ａは、第１ワークパレット１０１ａを交換装置４０から完全に分離することなく、第１受入空間４４ａに受け入れられた第１ワークパレット１０１ａの下側まで既に移動している。したがって、第１ワークパレット１０１ａの重量は、依然として少なくとも部分的に交換装置４０上に載っている。

このために、昇降部材４３は、図３ａに示される構成と比較して、昇降板３７をワークパレット１０１ａの下側の方向に鉛直に持ち上げている。この移動を継続することは、当該第１ワークパレット１０１ａの分離を引き起こし、その結果、図３ｃに示されるハンドリング装置１００の構成が最終的に達成され得る。

図３ｃは、図３ａおよび図３ｂのハンドリング装置１００の下部を、交換装置４０の伸長状態で、かつ分離された第１ワークパレット１０１ａと共に示す。

図示の伸長状態では、第１伸縮搬送部４６ａが搬送部材３１に対してほぼ半分の長さまで移動し、第２伸縮搬送部４６ｂが第１伸縮搬送部４６ｂに対して再びほぼ半分の長さまで移動するように、交換装置４０が駆動４７によって伸長されている。

図示の状態では、第１ワークパレット１０１ａは、交換装置４０から完全に分離されているか、または交換装置４０のＸ方向への横断移動の過程で移動しないように分離されているが、搬送装置に対する相対的な位置は本質的に保持している。

分離のために、図３ｂに既に示されている昇降部材３６の昇降移動が継続されているので、第１ワークパレット１０１ａは第２伸縮搬送部４６ａの支持部から持ち上げられている。分離された第１ワークパレット１０１ａの重量は、完全に昇降板３７上に載っており、第１分離装置３４ａの５つの昇降部材３６を介してハンドリング手段３０の搬送部材３１に均等に転移し、それによって交換装置４０自体を解放する。

５つの昇降部材３６は昇降板３７に対して対称に配置され、４つの昇降部材３６はそれぞれ昇降板３７の角に位置し、１つの昇降部材３６は中央に配置され、それによって、分離されたワークパレット１０１ａが、位置決め手段と、関連するレセプタクル３８との相互作用によって昇降板３７の中央に配置されることを条件に、昇降板３７および昇降部材３６自体の両方が不均等に負荷されることを防止する。

第１ワークパレット１０１ａの分離により、Ｘ方向への交換装置４０の後続の移動の過程で、図３ｃに示す伸長状態を達成するために、空の第１受入空間４４ａのみが第２受入空間４４ｂで受け入れられた第２ワークパレット１０１ｂを含む第２受入空間４４ｂと共に移動されている。

その結果、ワークパレット１０１ａ，１０１ｂの重量に起因する傾斜モーメントは、第１ワークパレット１０１ａが第１受入空間４４ａに受け入れられている（すなわち、予め分離されていない）場合よりも低くなる。

これは、ハンドリング手段３０を固定することに対する負荷、特にこの目的のために使用されるガイドレール２４に対する負荷、ならびに、ハンドリング手段３０を搬送する搬送装置と、その下に配置される基台１０と、耐荷重床面とに対する負荷を低減する。これは、必然的に、荷重を低減する（材料応力を低減する）ことと、例えば曲げまたはねじれの形態などの、構成要素の変形を低減することにつながり、これは、ワークパレット１０１ａ、１０１ｂをハンドリングする際の精度を高める。

特に、伸長状態において曲げを強く受ける交換装置４０の伸縮機構４５、４６ａ、４６ｂに対する機械的応力が低減される。

言い換えれば、複数のワークパレット１０１ａ、１０１ｂの同時かつ正確なハンドリングの可能性を放棄することなく、本発明に係る構成によって、ハンドリング装置１００に対する全体的な機械的負荷を大幅に低減することができる。

なお、交換装置４０はまた、第１ワークパレット１０１ａを伸縮することができ、その場合、第２ワークパレット１０１ｂは、対応する第２分離装置３４ｂによって分離することができる。ハンドリング手段３０は、第１ワークパレット１０１ａまたは第２ワークパレット１０１ｂのいずれかを伸長または伸縮させるために、交換装置４０を両側で伸長することができるように、対称的に構築される。もちろん、初期状態に戻る横断移動についても同様である。

その結果、２つの受入空間４４ａ、４４ｂと１つの駆動４７とを有する１つの交換装置４０は、両側の２つのワークパレット１０１ａ、１０１ｂをハンドリングするように構成され、これは、さらなる交換装置の追加に頼る必要なく、ハンドリング工程を加速させ、より柔軟にすることができることを意味する。

以上、添付図面を参照しながら本発明の実施の形態およびその利点について詳細に説明した。

本発明は、上述の実施の形態およびその実施上の特徴に決して限定されないことが再び指摘される。本発明はまた、記載される実施の形態の修正、特に、独立請求項の範囲内で説明される実施の形態の１つ以上の特徴の修正および／または組み合わせから生じるものを含む。

１０ 基台
２０ フレーム形状の搬送装置
２１ ベース部材
２２ 側部支柱
２３ ヘッド部材
２４ ガイドレール
２５ 鉛直スピンドル
２６ スピンドル駆動
３０ ハンドリング手段
３１ 搬送部材
３２ スピンドルナット
３３ リニア搬送部
３４ａ 第１受入空間のための分離装置
３４ｂ 第２受入空間のための分離装置
３６ 昇降部材
３７ 昇降板
３８ 円錐形位置決め手段のためのレセプタクル
４０ 交換装置
４４ａ 第１受入空間
４４ｂ 第２受入空間
４５ 伸縮レール
４６ａ 第１伸縮搬送部
４６ｂ 第２伸縮搬送部
４７ 交換装置のための駆動
１００ ハンドリング装置
１０１ ワークパレット
１０１ａ 第１ワークパレット
１０１ｂ 第２ワークパレット
２００ パレット保管庫
２１０ 保管階
２２０ ワークパレットの保管空間
３００ 設置ステーション
３１０ 設置ステーションのパレット受け
１０００ ハンドリングシステム

Ｘ 第１移動方向
Ｙ 鉛直移動方向
Ｒ 回転軸

Claims (15)

1. 搬送装置（２０）と、
   前記搬送装置（２０）によって搬送されるワークパレット（１０１、１０１ａ、１０１ｂ）をハンドリングするためのハンドリング手段（３０）であって、ワークパレット（１０１、１０１ａ、１０１ｂ）を受け入れるように構成される少なくとも２つの受入空間（４４ａ、４４ｂ）を有する交換装置（４０）を含むハンドリング手段（３０）と、
   を含むハンドリング装置（１００）を備え、
   前記ハンドリング手段（３０）は、両方の受入空間（４４ａ、４４ｂ）が共に移動するように、前記搬送装置（２０）に対して第１移動方向（Ｘ）に沿って前記交換装置（４０）を移動させるように構成され、
   前記ハンドリング手段（３０）はさらに、前記ハンドリング手段（３０）によってハンドリングされ、少なくとも１つの分離装置（３４ａ、３４ｂ）によって前記少なくとも２つの受入空間（４４ａ、４４ｂ）のうちの１つに受け入れられたワークパレット（１０１ａ、１０１ｂ）を、前記交換装置（４０）の前記第１移動方向（Ｘ）に沿った移動中に、分離された前記ワークパレット（１０１ａ、１０１ｂ）が前記搬送装置（２０）に対する相対的な位置を実質的に維持するよう、前記交換装置（４０）から分離するように構成されることを特徴とする、
   ハンドリングシステム（１０００）。
2. 前記ハンドリング装置（１００）は、前記少なくとも２つの受入空間（４４ａ、４４ｂ）のうちの１つに受け入れられたワークパレット（１０１ａ、１０１ｂ）を、前記少なくとも１つのターゲット装置（２２０、３１０）であって、複数のワークパレット（１０１）を受け入れるように、および／または前記少なくとも２つの受入空間（４４ａ、４４ｂ）のうちの１つに少なくとも１つのターゲット装置（２２０、３１０）によって受け入れられた１つのワークパレット（１０１）を受け入れるように構成される、前記少なくとも１つのターゲット装置（２２０、３１０）へ移送するように構成されることを特徴とする、
   請求項１に記載のハンドリングシステム（１０００）。
3. 前記少なくとも１つのターゲット装置は、前記ハンドリングシステム（１０００）に隣接して設置される工作機械の作業空間に配置される受入装置であることを特徴とする、
   請求項２に記載のハンドリングシステム（１０００）。
4. 前記少なくとも１つの分離装置（３４ａ、３４ｂ）は、前記少なくとも１つの分離装置（３４ａ、３４ｂ）に関連付けられる受入空間（４４ａ、４４ｂ）内のワークパレット（１０１ａ、１０１ｂ）を、鉛直の上昇移動によって前記交換装置（４０）から分離するように構成される昇降装置（３６）を備えることを特徴とする、
   先行する請求項のいずれか１項に記載のハンドリングシステム（１０００）。
5. 前記少なくとも１つの分離装置（３４ａ、３４ｂ）は、前記少なくとも１つの分離装置（３４ａ、３４ｂ）に対する前記上昇移動によって分離されたワークパレット（１０１ａ、１０１ｂ）の位置および向きが明確に規定されるように、前記ワークパレット（１０１ａ、１０１ｂ）の下側に配置される位置決め手段に前記上昇移動の過程で係合するように構成される、位置決め手段（３８）のための少なくとも１つのレセプタクルを備えることを特徴とする、
   請求項４に記載のハンドリングシステム（１０００）。
6. 前記ハンドリング手段（３０）は、複数の分離装置（３４ａ、３４ｂ）を備え、前記交換装置（４０）の各受入空間（４４ａ、４４ｂ）は、前記複数の分離装置（４２ａ、４２ｂ）のうちの１つに関連付けられることを特徴とする、
   先行する請求項のいずれか１項に記載のハンドリングシステム（１０００）。
7. 前記交換装置（４０）は、水平に伸長可能な伸縮装置として構成され、前記伸縮装置は、前記伸縮装置の少なくとも１つの伸縮レール（４５）に対して前記第１移動方向（Ｘ）に水平に移動することができる少なくとも１つの伸縮搬送部（４６ｂ）を備え、その上に前記少なくとも２つの受入空間（４４ａ、４４ｂ）が配置されることを特徴とする、
   先行する請求項のいずれか１項に記載のハンドリングシステム（１０００）。
8. 前記ハンドリング装置（１００）は、並進駆動装置（２５）によって前記ハンドリング手段（３０）を鉛直移動方向（Ｙ）に沿って前記搬送装置（２０）に対して並進移動させるように構成されることを特徴とする、
   先行する請求項のいずれか１項に記載のハンドリングシステム（１０００）。
9. 前記搬送装置（２０）は、ベース部材（２１）と、２つの側部部材（２２）と、ヘッド部材（２３）とを有するフレーム形状に構成され、前記２つの側部部材（２２）はそれぞれ、前記搬送装置（２０）が搬送する前記ハンドリング手段（３０）が前記鉛直移動方向（Ｙ）に沿って移動できるように取り付けられる少なくとも２つのガイドレール（２４）を備えることを特徴とする、
   請求項８に記載のハンドリングシステム（１０００）。
10. 前記ハンドリング装置（１００）は、前記搬送装置（２０）を担持するベース装置（１０）をさらに備え、前記ハンドリング装置（１００）は、回転駆動装置を介して鉛直方向の回転軸（Ｒ）を中心に前記ベース装置（１０）に対して前記搬送装置（２０）を捻るように構成されることを特徴とする、
    請求項８または９に記載のハンドリングシステム（１０００）。
11. 前記ハンドリング装置（１００）は、前記少なくとも１つのターゲット装置（２２０、３１０）に対して、前記ターゲット装置（２２０、３１０）によって受け入れられたワークパレット（１０１）が、位置決めされた受入空間（４４ａ；４４ｂ）に前記交換装置（４０）によって受け入れられるように、および／または前記位置決めされた受入空間（４１ａ；４１ｂ）に受け入れられたワークパレット（１０１ａ；１０１ｂ）が、前記ターゲット装置（２２０、３１０）に移送されるように、前記ハンドリング手段（３０）の前記鉛直移動方向（Ｙ）に沿った移動によって、および／または前記鉛直方向の回転軸（Ｒ）を中心に捻らせることによって、および／または前記交換装置（４０）の前記第１移動方向（Ｘ）に沿った移動によって、前記少なくとも２つの受入空間（４４ａ、４４ｂ）のうちの１つを位置決めするように構成されることを特徴とする、
    請求項１０に記載のハンドリングシステム（１０００）。
12. 前記ハンドリングシステム（１０００）は、ワークパレット（１０１）を受け入れるように構成され、それぞれが前記ハンドリング装置（１００）のためのターゲット装置（２２０）である、複数の保管空間（２２０）を含むパレット保管庫（２００）を備えることを特徴とする、
    先行する請求項のいずれか１項に記載のハンドリングシステム（１０００）。
13. 前記ハンドリングシステム（１０００）は、ワークパレット（１０１）を受け入れるように構成される少なくとも１つの保持装置を有する無人輸送車両をドッキングするように構成されるドッキング装置を備え、前記ドッキング装置にドッキングされた状態の前記輸送車両の少なくとも１つの保持装置は、前記ハンドリング装置（１００）のためのターゲット装置であることを特徴とする、
    先行する請求項のいずれか１項に記載のハンドリングシステム（１０００）。
14. 請求項１～１３のいずれか１項に記載のハンドリングシステム（１０００）で使用するためのハンドリング装置（１００）。
15. 作業空間であって、ワークパレット（１０１）を当該作業空間に受け入れるための少なくとも１つの受入装置を有する作業空間と、
    前記作業空間に隣接して配置される請求項２～１３のいずれか１項に記載のハンドリングシステム（１０００）と、を備え、
    前記作業空間に配置される前記少なくとも１つの受入装置は、前記ハンドリングシステム（１０００）のターゲット装置である、
    工作機械。
    
    

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