JP2024500406A - 1-(5-(2,4-ジフルオロフェニル)-1-((3-フルオロフェニル)スルホニル)-4-メトキシ-1h-ピロール-3-イル)-n-メチルメタンアミンを含む新規な経口投与用製剤 - Google Patents

1-(5-(2,4-ジフルオロフェニル)-1-((3-フルオロフェニル)スルホニル)-4-メトキシ-1h-ピロール-3-イル)-n-メチルメタンアミンを含む新規な経口投与用製剤 Download PDF

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Abstract

本発明は、向上した溶出特性を示す1-(5-(2,4-ジフルオロフェニル)-1-((3-フルオロフェニル)スルホニル)-4-メトキシ-1H-ピロール-3-イル)-N-メチルメタンアミンを含む経口投与用製剤に関する。

Description

本発明は、1-(5-(2,4-ジフルオロフェニル)-1-((3-フルオロフェニル)スルホニル)-4-メトキシ-1H-ピロール-3-イル)-N-メチルメタンアミンを含む新規な経口投与用製剤に関する。
同じ活性成分を含む製剤であっても、製剤に含まれる追加の構成成分によって活性成分の溶解度、溶出特性および生体利用率などの薬学的に重要な性質が違いを示し得ることが知られている。したがって、新規な化合物の開発と共に開発された化合物の薬理効果を極大化させる製剤に含まれる構成成分を開発することも非常に重要である。
一方、1-(5-(2,4-ジフルオロフェニル)-1-((3-フルオロフェニル)スルホニル)-4-メトキシ-1H-ピロール-3-イル)-N-メチルメタンアミンは、韓国特許第10-1613245号公報に記載された医薬活性成分であり、優れた抗-潰瘍活性(つまり、プロトンポンプ抑制活性など)およびヘリコバクターピロリ(H.pylori)除菌活性およびGPCR抑制作用を有することによって、消化性潰瘍、胃炎、逆流性食道炎、またはヘリコバクターピロリによる消化管損傷の予防および治療に有用な物質である。
ただし、前記化合物は低い水溶解度を示し、保管期間が経過することによって溶出率が低下することは問題がある。しかし、通常低い水溶解度を示す医薬活性成分が高い溶出特性を有するようにするためには過剰の可溶性添加剤を使用することが一般的であるが、このような可溶性添加剤を多く含有する薬物投与時に過敏症が発生する可能性があるという問題があった。そこで、可溶性添加剤などの別途の機能性添加剤を添加せず、低い水溶解度を示す化合物が向上した溶出特性を有することができる経口用製剤を開発するためには医薬活性成分以外に多様な成分の組み合わせを研究する必要がある。
したがって、本発明者らは1-(5-(2,4-ジフルオロフェニル)-1-((3-フルオロフェニル)スルホニル)-4-メトキシ-1H-ピロール-3-イル)-N-メチルメタンアミンの溶出特性の改善のために多様な製剤化を試みた結果、賦形剤として使用される微結晶セルロースおよび乳糖水和物を特定の重量比で含む経口投与用製剤の場合、前記化合物が優れた溶出特性を示すことができ、このような優れた溶出特性は、粒度サイズを特定の大きさ以下に調整してさらに効果的に発揮できることを確認して本発明を完成した。
本発明は、優れた溶出特性を示し、溶出率の低下現象が防止され、保管安定性に優れた、1-(5-(2,4-ジフルオロフェニル)-1-((3-フルオロフェニル)スルホニル)-4-メトキシ-1H-ピロール-3-イル)-N-メチルメタンアミンまたはその薬学的に許容可能な塩の経口投与用製剤を提供する。
前記課題を解決するために、本発明は、1)下記化学式1で表される化合物またはその薬学的に許容可能な塩;および2)乳糖水和物および微結晶セルロースを含む賦形剤を含み、この時、前記乳糖水和物および前記微結晶セルロースは1:1.5~1:90の重量比で含まれる、経口投与用製剤を提供する:
[化学式1]
Figure 2024500406000002
前記化学式1で表される化合物の化学名は、1-(5-(2,4-ジフルオロフェニル)-1-((3-フルオロフェニル)スルホニル)-4-メトキシ-1H-ピロール-3-イル)-N-メチルメタンアミンであって、分子量410.41を有する医薬活性成分であり、韓国特許第10-1613245号に記載された物質である。
前記化学式1で表される化合物は、前記経口投与用製剤で薬理効果を示す活性成分であって、優れた抗-潰瘍活性(つまり、プロトンポンプ抑制活性など)およびヘリコバクターピロリ(H.pylori)除菌活性およびGPCR抑制作用を有することによって、消化性潰瘍、胃炎、逆流性食道炎、またはヘリコバクターピロリによる消化管損傷の予防および治療に有用な物質である。
また、本発明の経口投与用製剤の薬理効果を示す活性成分として、前記化学式1で表される化合物以外にもその薬学的に許容可能な塩を使用することができる。このような塩としては、薬学的に許容可能な遊離酸(free acid)によって形成される酸付加塩など、当業界で通常使用される塩を制限なく使用することができる。本発明の用語「薬学的に許容可能な塩」とは、患者に比較的に非毒性で無害な有効作用を有する濃度であり、該塩に起因する副作用が化学式1で表される化合物の有益な効能を低下させない前記化合物の任意の全ての有機または無機付加塩を意味する。
前記化学式1で表される化合物の薬学的に許容可能な塩は、無機酸または有機酸を使用して通常の方法で薬学的に許容可能な塩を得ることができる。例えば、前記化学式1で表される化合物を水混和性有機溶媒、例えば、アセトン、メタノール、エタノール、またはアセトニトリルに溶解させ、有機酸または無機酸を加えて沈殿した結晶をろ過して製造、乾燥させて薬学的に許容可能な塩を得ることができる。あるいは酸付加反応混合物で溶媒や過剰の酸を減圧して、残渣を乾燥させて製造するか、または他の有機溶媒を加えて析出した塩をろ過して製造することができる。この時、好ましい塩として、塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸、硝酸、酢酸、グリコール酸、乳酸、ピルビン酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、フマル酸、リンゴ酸、マンデル酸、酒石酸、クエン酸、アスコルビン酸、パルミチン酸、マレイン酸、ヒドロキシマレイン酸、安息香酸、ヒドロキシ安息香酸、フェニル酢酸、ケイ皮酸、サリチル酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸またはトルエンスルホン酸などから誘導された塩が挙げられる。より好ましくは、前記化学式1で表される化合物の薬学的に許容可能な塩は、塩酸塩またはフマル酸塩であり得る。
前記化学式1で表される化合物またはその薬学的に許容可能な塩は、上述のように、水溶解度が低く、保存が経過するほど溶出率が低下し、生体利用率および薬効の発現が不安定になる問題が発生した。しかし、特定の賦形剤を特定の重量比で組み合わせて使用する場合、前記化学式1で表される化合物またはその薬学的に許容可能な塩の溶出現象が顕著に改善され、保存安定性が確保された製剤として利用が可能である。具体的には、前記化学式1で表される化合物またはその薬学的に許容可能な塩および2種の賦形剤である乳糖水和物(Lactose monohydrate)および微結晶セルロース(Microcrystalline Cellulose;MCC)を特定の重量比で含む経口投与用製剤は、高い初期溶出率を示し、かつ時間経過後も優れた溶出特性を示すことができる。これにより、前記経口投与用製剤は生体胃内の環境で安定した溶出を示し、持続的な薬効の発現を確保することができる。
これは、後述する実験例によって立証されるが、具体的には、前記化学式1で表される化合物またはその薬学的に許容可能な塩を含む製剤は、大韓薬典の一般試験法の溶出試験法によるとpH1.2、pH4.0およびpH6.8の条件全て安定した溶出率を示すことが分かった。したがって、前記製剤は、このような生体内のpHを示す条件で安定した溶出率を示すので、生体内胃と小腸内環境の両方で製剤中の活性成分の生体利用率もまた、改善されることが期待される。
この時、本明細書で使用される用語「賦形剤」とは、本発明の経口投与用製剤の薬理効果を示す活性成分の服用が便利になるように製品の形態を作るために使用される薬学的に許容可能な成分であり、通常使用される賦形剤としては、微結晶セルロースおよび乳糖水和物以外にもスクロース、D-マンニトール、デンプン、コーンスターチ、軟質無水ケイ酸などが知られている。しかし、公知の様々な賦形剤の中で微結晶セルロースおよび乳糖水和物の2種の組み合わせを特定の重量比で使用することが活性成分の溶出特性を改善させるのに好適である。これは後述する実施例で確認することができる。
好ましくは、前記経口投与用製剤で、賦形剤として他の賦形剤の使用なしに乳糖水和物および微結晶セルロースの組み合わせが使用され、言い換えると、前記賦形剤は、前記乳糖水和物および微結晶セルロースからなり、前記乳糖水和物および前記微結晶セルロースは1:1.5~1:90の重量比で含まれる。前記乳糖水和物および前記微結晶セルロースを1:1.5未満の重量比で含むか、または前記賦形剤中の1種のみを使用する場合、製造可能な好ましい水準の錠剤硬度を確保することが難しくなるか、長間時間経過後も活性成分が完全に溶出しない問題がある。また、前記乳糖水和物および前記微結晶セルロースを1:90超の重量比で含む場合でも水によく溶けない微結晶セルロースの特性によって活性成分の初期溶出率が低くなる問題が発生する。
具体的には、前記活性成分以外に前記乳糖水和物および前記微結晶セルロースが1:1.5~1:90の重量比で含まれる経口投与用製剤は、大韓薬典第11改正中の一般試験法の溶出試験法第2法(パドル法)により試験された初期溶出率(5分経過時の溶出率)が60%以上であり、かつ最終溶出率(120分経過時の溶出率)が100%に到達することができる。この時、前記経口投与用製剤の活性成分の初期溶出率(5分経過時の溶出率)が60%未満の場合には即時的かつ効果的な薬効が示しにくい問題が生じ、最終溶出率(120分経過時の溶出率)が100%に到達しない場合には意図した薬効が十分に発現しにくく、製剤としての使用が好ましくない。
より好ましくは、前記経口投与用製剤で、前記乳糖水和物および前記微結晶セルロースは1:3.4~1:5.0の重量比で含まれる。具体的には、前記経口投与用製剤で、前記乳糖水和物および前記微結晶セルロースは1:1.5以上、1:2.0以上、1:2.5以上、1:3.0以上、1:3.2以上、または1:3.4以上であり、かつ1:80以下、1:70以下、1:60以下、1:50以下、1:40以下、1:30以下、1:25以下、1:20以下、1:10以下、または1:5.0以下の重量比で含まれる。
好ましくは、前記賦形剤は、前記経口投与用製剤内に前記化学式1で表される化合物またはその薬学的に許容可能な塩100重量部に対して100~1400重量部で含まれる。前記賦形剤の含有量が100重量部未満の場合、製造可能な好ましい水準の顆粒および錠剤を確保することが難しく、前記賦形剤の含有量が1400重量部を超える場合、不必要に製剤の総重量が大きくなり、患者の服薬の便宜性が低下するか、溶出が遅延する問題がある。好ましくは、前記賦形剤は、前記化学式1で表される化合物またはその薬学的に許容可能な塩100重量部に対して200~650重量部で含まれる。より具体的には、前記賦形剤は、前記化学式1で表される化合物またはその薬学的に許容可能な塩100重量部に対して200重量部以上、210重量部以上、220重量部以上、230重量部以上、または240重量部以上であり、かつ650重量部以下、550重量部以下、500重量部以下、450重量部以下、400重量部以下、350重量部以下、または300重量部以下で含まれる。
好ましくは、前記乳糖水和物は、前記経口投与用製剤内に前記化学式1で表される化合物またはその薬学的に許容可能な塩100重量部に対して1~350重量部で含まれる。前記乳糖水和物が1重量部未満で含まれる場合、初期の低い溶出率によって適切な薬効が示しにくく、350重量部を超えて含まれる場合、不必要に製剤の総重量が大きくなるか、または溶出が遅延する問題がある。
より好ましくは、前記乳糖水和物は、前記経口投与用製剤内に前記化学式1で表される化合物またはその薬学的に許容可能な塩100重量部に対して2.55~150重量部で含まれる。具体的には、前記経口投与用製剤で、前記乳糖水和物は、前記化学式1で表される化合物またはその薬学的に許容可能な塩100重量部に対して2.55以上、5以上、10重量部以上、20重量部以上、30重量部以上、40重量部以上、または50重量部以上であり、かつ150重量部以下、130重量部以下、120重量部以下、または110重量部以下で含まれる。
好ましくは、前記微結晶セルロースは、前記経口投与用製剤内に前記化学式1で表される化合物またはその薬学的に許容可能な塩100重量部に対して50~1100重量部で含まれる。前記微結晶セルロースが50重量部未満で含まれる場合、適切でかつ意図したとおりに薬効が示しにくく、1100重量部を超えて含まれる場合、不必要に製剤の総重量が大きくなるか、または溶出が遅延する問題がある。
より好ましくは、前記微結晶セルロースは、前記化学式1で表される化合物またはその薬学的に許容可能な塩100重量部に対して150~500重量部で含まれる。具体的には、前記経口投与用製剤で、前記微結晶セルロースは、前記化学式1で表される化合物またはその薬学的に許容可能な塩100重量部に対して150重量部以上、160重量部以上、180重量部以上、190重量部以上であり、かつ540重量部以下、530重量部以下、520重量部以下、500重量部以下、400重量部以下、300重量部以下、または250重量部以下で含まれる。
一方、前記経口投与用製剤は、崩壊剤をさらに含むことができる。本明細書において「崩壊剤」とは、膨潤によって活性成分の崩壊性を促進するために加えられる薬学的に許容可能な成分を意味する。前記崩壊剤としては、クロスカルメロースナトリウム、顆粒状粉末マンニトール、クロスポビドン、カルボキシメチルセルロースカルシウム、デンプングリコール酸ナトリウム、またはデンプンなどを使用することができる。この時、生体の胃腸内環境と同様の条件で溶出率および含有量の低下現象が起こらず、かつ保存安定性をより向上させることができるという側面から、前記崩壊剤としてクロスカルメロースナトリウム、カルボキシメチルセルロースカルシウムおよびデンプングリコール酸ナトリウムからなる群より選択される1種以上を使用することが好ましい。
また、好ましくは、前記崩壊剤は、前記経口投与用製剤内に前記化学式1で表される化合物またはその薬学的に許容可能な塩100重量部に対して3.5~80重量部で含まれる。前記崩壊剤が3.5重量部未満で含まれる場合、活性成分の崩壊が過度に遅れて所望の生体利用率を得ることができず、80重量部を超えて含まれる場合、崩壊剤の湿潤性による膨潤現象が引き起こされ、製剤の性状および品質の適合性を確保できなくなる。より好ましくは、前記崩壊剤は、前記化学式1で表される化合物またはその薬学的に許容可能な塩100重量部に対して5重量部以上、10重量部以上、12重量部以上、または14重量部以上であり、かつ70重量部以下、60重量部以下、50重量部以下、40重量部以下、または35重量部以下で含まれる。
また、前記経口投与用製剤は、結合剤、滑沢剤、着色剤およびコーティング剤からなる群より選択される1種以上の添加剤をさらに含むことができる。
前記結合剤は、製剤の形態を維持するために添加するもので、前記結合剤としては、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、コポビドン、デンプン、微結晶セルロース、コロイド状二酸化ケイ素、マンニトール、乳糖、ポリエチレングリコールおよびこれらの混合物を使用することができるが、これらに限定されるものではない。
前記滑沢剤は、製剤の充填性を高めて圧縮が容易になるように加えるもので、前記滑沢剤としては、ステアリン酸、マグネシウムステアレート、カルシウムステアレート、安息香酸ナトリウム、フマル酸ステアリルナトリウム、モノオレイン酸グリセリル、グリセリルモノステアレート、グリセリルベヘネート、グリセリルパルミトステアレート、ジンクステアレートおよびパラフィン類のうちの1種以上を使用することができるが、これらに限定されるものではない。好ましくは、製造工程の容易性の側面から、前記滑沢剤としてマグネシウムステアレートが用いられる。
また、前記着色剤としては、酸化チタン、黄色酸化鉄、赤色酸化鉄、黒色酸化鉄、二酸化チタン、タルクなどを使用することができるが、これらに限定されるものではない。好ましくは、審美的側面から前記着色剤として黄色酸化鉄が用いられる。
また、前記コーティング剤としてはオパドライホワイト、オパドライピンク、オパドライグリーン、オパドライオレンジ、オパドライブルー、オパドライイエロー、オパドライベージュなどを含むオパドライ(Opadry(登録商標))を使用することができる。
好ましくは、前記経口投与用製剤は、クロスカルメロースナトリウム、カルボキシメチルセルロースカルシウムおよびデンプングリコール酸ナトリウムからなる群より選択される1種以上の化合物;およびマグネシウムステアレートをさらに含む。
より好ましくは、前記経口投与用製剤は、クロスカルメロースナトリウム、カルボキシメチルセルロースカルシウムおよびデンプングリコール酸ナトリウムからなる群より選択される1種以上の化合物;マグネシウムステアレート;および黄色酸化鉄をさらに含む。
より具体的には、前記経口投与用製剤は、前記化学式1で表される化合物またはその薬学的に許容可能な塩100重量部;乳糖水和物および微結晶セルロースを含む賦形剤200~650重量部;クロスカルメロースナトリウム、カルボキシメチルセルロースカルシウムおよびデンプングリコール酸ナトリウムからなる群より選択される1種以上の崩壊剤5~35重量部;マグネシウムステアレート滑沢剤5~20重量部;および黄色酸化鉄着色剤0.01~1重量部を含むことができる。
一方、前記化学式1で表される化合物またはその薬学的に許容可能な塩は、前記経口投与用製剤内に前記経口投与用製剤の総重量を基準にして5~50重量%で含まれる。前記経口投与用製剤内に上述した範囲で活性成分が含まれる場合、活性成分による薬理活性が効果的に発現できる。
より好ましくは、前記化学式1で表される化合物またはその薬学的に許容可能な塩は、前記経口投与用製剤の総重量を基準にして10~30重量%で含まれる。具体的には、前記化学式1で表される化合物またはその薬学的に許容可能な塩は、前記経口投与用製剤の総重量を基準にして10重量%以上、10.5重量%以上、11重量%以上、11.5重量%以上、12重量%以上、または12.5重量%以上であり、かつ30重量%以下、29.5重量%以下、29重量%以下、28.5重量%以下、28重量%以下、27.5重量%以下、または27重量%以下で含まれる。
一方、前記化学式1で表される化合物の溶出プロファイルは、化合物の粒度分布によって変わることがある。特に、前記化学式1で表される化合物は、薬物の特性上、即時放出型に製剤化することが好ましいので、これを実現することができるように前記化学式1で表される化合物の粒度分布を調節することが必要である。
好ましくは、前記化学式1で表される化合物またはその薬学的に許容可能な塩の粒度D50は100μm以下である。前記化学式1で表される化合物またはその薬学的に許容可能な塩の粒度D50が100μmを超える場合、初期溶出率が非常に良くないだけでなく、最終溶出率も良くないので、即時放出型に製剤化することが難しいこともある。具体的には、前記化学式1で表される化合物またはその薬学的に許容可能な塩の粒度D50は90μm以下、85μm以下、80μm以下、75μm以下、70μm以下、または65μm以下であり得る。
より好ましくは、前記化学式1で表される化合物またはその薬学的に許容可能な塩の粒度D50は10μm~65μmである。具体的には、前記化学式1で表される化合物またはその薬学的に許容可能な塩の粒度D50は10μm以上、11μm以上、12μm以上、13μm以上、14μm以上、または15μm以上であり、かつ65μm以下、60μm以下、50μm以下、40μm以下、30μm以下、25μm以下、20μm以下、19μm以下、または18μm以下であり得る。
前記化学式1で表される化合物またはその薬学的に許容可能な塩が上述した範囲の粒度を有する場合、化合物の溶出率がさらに向上して体内での吸収速度が速くなることによって人体内での薬理活性が高くなる。また、上述した範囲の粒度を有する化合物は即時放出型に製剤化することができる。
ここで、前記「粒度D=Y(ここで、XおよびYは正の数である)」とは、粒子の直径を測定して得られる粒子の粒度分布を累積曲線で表すとき、粒度の小さい順に累積してX%(%は数、体積または重量を基準にして計算される)となる地点の粒子直径がYであることを意味する。したがって、粒度D10は、粒子の粒度分布累積曲線で10%となる地点での粒子の直径を意味し、粒度D50は、粒子の粒度分布累積曲線で50%となる地点での粒子の直径を意味し、粒度D90は、粒子の粒度分布累積曲線で90%となる地点での粒子の直径を意味する。また、前記粒度Dは数、体積および重量のうちのどちらかを基準にして全体累積粒子中のパーセントで表すかによって変わることがあるが、粒度分布を測定する方法およびこれに関連する%の類型は当業界にて知られている。
この時、前記化学式1で表される化合物またはその薬学的に許容可能な塩の粒度D測定は、粒度を体積等価球形の直径で記録するレーザー回折法(laser diffraction method)によって測定することが好ましい。言い換えると、レーザー回折法によって粒度分布を測定する場合、粒度DでのX値は体積平均によって計算されたパーセントを示す。したがって、レーザー回折法は、粒子の体積に感応して体積平均粒度を提供し、これは密度が一定の場合、重量平均粒度に相当する。
このようなレーザー回折法による前記化学式1で表される化合物またはその薬学的に許容可能な塩の体積平均粒度分布の測定は、Mie理論に基づいたレーザー回折・散乱法に基づいて公知の市販の装置を用いて行うことができる。例えば、Malvern Instruments社製のMastersizerレーザー回折装置を用いて前記化学式1で表される化合物またはその薬学的に許容可能な塩の粒度を測定することができる。前記装置は、粒子にヘリウムネオンレーザビームおよび青色発光ダイオードの照射時、散乱が起こり、ディテクターに光散乱パターンが現れることを利用して、この光散乱パターンをMie理論によって解釈することによって粒子径分布を求めることで、乾式および湿式測定いずれも可能であるという利点がある。
また、所望の粒度分布を満たす前記化学式1で表される化合物またはその薬学的に許容可能な塩は、微粉化装置を用いて粉砕後、粒度によって分級することによって得ることができる。具体的には、粉砕は、ジェットミル(Z-mill)、ハンマーミル(hammer mill)、ボールミル(ball mill)、流体エネルギーミル(fluid energy mill)などの通常のミルを用いて行うことができる。その後、粉砕された粉砕物をふるい(sieve)を用いて篩過法または気流分級(air current classification)などの分級法(size classification method)によって粒度を細分化することができる。より具体的には、所望の粒度の調節方法については当業界によく知られている(Pharmaceutical dosage forms:volume 2,2nd edition,Ed.:H.A.Lieberman,L.Lachman,J.B.Schwartz(Chapter 3:SIZE REDUCTION)。
一方、前記製剤において活性成分である前記化学式1で表される化合物またはその薬学的に許容可能な塩の投与量は、症状、投与対象の年齢、性別などを考慮して、個々の場合によって適切に決定されるが、通常経口投与の場合、成人は1日当たり0.01mg/kg以上100mg/kg以下であり、これを1回投与することができる。
また、前記製剤は、総重量が80mg~650mgであり得る。好ましくは、前記製剤は、総重量が80mg~350mgである。具体的には、前記製剤は、総重量が80mg以上、または90mg以上であり、かつ350mg以下、320mg以下、250mg以下、200mg以下、または180mg以下である。
好ましくは、前記製剤で活性成分である前記化学式1で表される化合物またはその薬学的に許容可能な塩が消化性潰瘍、胃炎、逆流性食道炎、またはヘリコバクターピロリによる消化管損傷の予防および治療を主な目的として使用する場合、前記活性成分は、一製剤当たり10mg~80mgの含有量で含まれる。一例として、前記活性成分は一製剤当たり10mg、20mg、40mg、または80mgの含有量で含まれる。
また、前記経口投与用製剤は、用途、機能、投与経路などを考慮して錠剤(tablets)、カプセル剤(capsules)、顆粒剤(granules)、散剤(powders)などの剤形で製造されるが、好ましくは、前記経口投与用製剤は錠剤である。
また、前記経口投与用製剤は、前記化学式1で表される化合物またはその薬学的に許容可能な塩に乳糖水和物および微結晶セルロース、必要に応じて滑沢剤を混合した後、圧縮および粉砕造粒して乾式顆粒物を製造する段階と、前記乾式顆粒物を崩壊剤および必要に応じてその他添加剤と混合して錠剤に圧縮する段階と、を含んで製造することができる。
ただし、このような製造方法に限定されるものではなく、前記経口投与用製剤の製造は、当該技術分野にて公知の方法により変形可能である。
上述のように、本発明の1-(5-(2,4-ジフルオロフェニル)-1-((3-フルオロフェニル)スルホニル)-4-メトキシ-1H-ピロール-3-イル)-N-メチルメタンアミンまたはその薬学的に許容可能な塩の経口投与用製剤は、特定の重量比を満たす乳糖水和物および微結晶セルロースを賦形剤として含み、優れた溶出特性を示すことができるので、消化性潰瘍、胃炎、逆流性食道炎、またはヘリコバクターピロリによる消化管損傷の予防および治療に有用な経口投与用製剤として使用することができる。
比較例1-1、比較例1-2および実施例1-4で製造した錠剤のpH1.2の試験液での溶出率を比較したグラフである。 比較例1-1~1-3、実施例1-4および実施例1-5で製造した錠剤のpH4.0の試験液での溶出率を比較したグラフである。 実施例2-1で製造した錠剤の初期条件および加速条件でのpH6.8の試験液での溶出率を比較したグラフである。 実施例2-2で製造した錠剤の初期条件および加速条件でのpH6.8の試験液での溶出率を比較したグラフである。 実施例2-3で製造した錠剤の初期条件および加速条件でのpH6.8の試験液での溶出率を比較したグラフである。 実施例3-1~3-3および参照例3-1で製造した錠剤のpH1.2の試験液での溶出率を比較したグラフである。
以下、本発明の理解を助けるために好ましい実施例を提示するが、下記の実施例は本発明を例示したものに過ぎず、本発明の範囲がこれらにのみ限定されるものではない。
実施例1-1
主成分である前記化学式1で表される化合物である1-(5-(2,4-ジフルオロフェニル)-1-((3-フルオロフェニル)スルホニル)-4-メトキシ-1H-ピロール-3-イル)-N-メチルメタンアミンの塩酸塩(以下、API(active pharmaceutical ingredients;活性成分)と称する)を韓国特許登録第10-2126576号公報の実施例に記載された方法で製造した後、これを微結晶セルロース、乳糖水和物およびマグネシウムステアレートと混合した。その後、前記混合物をローラコムパクタで圧縮して板状の圧縮物を製造し、これをオシレータ粉砕および造粒(granulation)して乾式顆粒物を製造した。製造された顆粒物にクロスカルメロースナトリウム、黄色酸化鉄およびマグネシウムステアレートを添加して混合し、生成された混合物を圧縮して錠剤として製造した。この時、前記実施例1-1の錠剤に含まれている成分の含有量は下記表1の通りである。
実施例1-2~1-16および比較例1-1~1-3
前記実施例1-1で、賦形剤として使用される微結晶セルロースおよび乳糖水和物の比率のみを下記表1~表3の通り使用したことを除いては、前記実施例1-1と同様の方法で錠剤を製造した。
Figure 2024500406000003
Figure 2024500406000004
Figure 2024500406000005
実験例1:溶出評価試験
前記実施例1-1~1-16および比較例1-1~1-3で製造した錠剤に対してpH1.2の試験液およびpH4.0の試験液でin vitro溶出試験およびHPLC分析を行って溶出率(%)を測定し、pH1.2の試験液での溶出率測定結果を表4および図1に、pH4.0の試験液での溶出率測定結果を表5および図2にそれぞれ示す。この時、溶出試験の条件は次の通りである。
1)溶出試験根拠:大韓薬典第11改正中の一般試験法の溶出試験法
2)溶出試験方法:溶出試験法第2法、パドル法(Paddle method)
3)溶出試験液:pH1.2の試験液900mL、pH4.0の試験液900mL
4)温度条件:37.2℃±0.5℃に維持
5)分析方法:HPLC法
-検出装置:紫外可視分光光度計(測定波長:254nm)
-カラム:C8 5um/4.6×250mmカラム
-移動相:リン酸水素緩衝液:Methanol
*pH1.2の試験液:大韓薬典の溶出試験第1液で、塩酸の濃度が0.1mol/Lの塩酸と塩化ナトリウムを使用して調製した緩衝液
*pH4.0の試験液:0.05mol/L酢酸ナトリウム緩衝液
Figure 2024500406000006
Figure 2024500406000007
Figure 2024500406000008
上記表4および図1を参照すると、実施例1-4の錠剤はpH1.2の条件で最終溶出率(溶出開始してから120分経過時の溶出率)が100%に到達した反面、前記乳糖水和物および微結晶セルロースの重量比が1:1.5未満である比較例1-1の錠剤と前記乳糖水和物および微結晶セルロースの重量比が1:90を超える比較例1-2の錠剤は、最終溶出時点である120分が経過した後にも主成分が完全に溶出できないことが分かった。
また、前記表5および図2を参照すると、実施例の錠剤は、初期溶出率(溶出開始してから5分経過時の溶出率)が60%以上であり、かつ最終溶出率(溶出開始してから120分経過時の溶出率)が100%に到達した反面、前記乳糖水和物および微結晶セルロースの重量比が1:1.5未満の比較例1-1の錠剤、前記乳糖水和物および微結晶セルロースの重量比が1:90超の比較例1-2の錠剤および賦形剤として微結晶セルロースのみを使用した比較例1-3の錠剤はいずれも初期溶出率が60%より低いので、低い初期溶出特性を示すことが分かった。さらに、前記比較例1-1および比較例1-3の錠剤は、最終溶出時点である120分が経過した後にも主成分が完全に溶出できないことを確認した。
したがって、主成分および賦形剤として、前記乳糖水和物および前記微結晶セルロースを1:1.5~1:90の重量比で含む本発明の経口投与用製剤が生体の胃腸内環境であるpH1.2およびpH4.0で初期溶出率の改善効果を示し、かつ最終溶出時点以前に主成分が全量溶出可能であることが分かった。
実施例2-1
主成分である前記化学式1で表される化合物である1-(5-(2,4-ジフルオロフェニル)-1-((3-フルオロフェニル)スルホニル)-4-メトキシ-1H-ピロール-3-イル)-N-メチルメタンアミン塩酸塩(API)と、微結晶セルロース、乳糖水和物およびマグネシウムステアレートを混合した。その後、前記混合物をローラコムパクタで圧縮して板状の圧縮物を製造し、これをオシレータ粉砕および造粒(granulation)して乾式顆粒物を製造した。製造された顆粒物に崩壊剤としてクロスカルメロースナトリウム、着色剤である黄色酸化鉄、および滑沢剤であるマグネシウムステアレートを添加して混合し、生成された混合物を圧縮して素錠を製造した。製造された素錠にオパドライ(カラコン)を精製水で1時間溶解/分散させて製造したコーティング液でコーティングした後、乾燥してコーティングされた錠剤を製造した。1次コーティングされた錠剤に再びオパドライII(カラコン)を精製水およびエタノール溶液に1時間溶解/分散させて製造したコーティング液でコーティングして最終錠剤を製造した。この時、前記実施例2-1の錠剤に含まれている成分の含有量は下記表5の通りである。
実施例2-2~2-3および参照例2-1~2-3
前記実施例2-1で崩壊剤として使用したクロスカルメロースナトリウムの代わりに表6に記載された化合物を使用したことを除いては、前記実施例2-1と同様の方法で錠剤を製造した。
Figure 2024500406000009
実験例2:保存安定性試験
前記実施例2-1~2-3および参照例2-1~2-3で製造した錠剤を容器(High-density polyethylene bottle、HDPE bottle)に入れた後、キャップ(cap)を開けたまま、加速条件(40℃、75%RH)で4週または8週間保管した後、in vitro溶出試験およびHPLC分析を行い、溶出率(%)を測定し、その結果を保管前初期条件での溶出率(Initial)と比較して表7に示す。また、実施例2-1、参照例2-2および参照例2-3で製造した錠剤の初期条件および加速条件での溶出率をそれぞれ図3~図5に示す。この時、溶出試験の条件は次の通りである。
1)溶出試験根拠:大韓薬典第11改正中の一般試験法の溶出試験法
2)溶出試験方法:溶出試験法第2法、パドル法(Paddle method)
3)溶出試験液:pH6.8の試験液900mL
4)温度条件:37.2℃±0.5℃に維持
5)分析方法:HPLC法
-検出装置:紫外可視分光光度計(測定波長:254nm)
-カラム:C8 5um/4.6×250mmカラム
-移動相:リン酸水素緩衝液:Methanol
*pH6.8の試験液:大韓薬典の溶出試験第2液で、リン酸塩緩衝液と水を1:1の比率で混合して製造した試験液
Figure 2024500406000010
前記表7および図3~図5を参照すると、種々の崩壊剤の中でクロスカルメロースナトリウム、カルボキシメチルセルロースカルシウムおよびデンプングリコール酸ナトリウムをそれぞれ使用した実施例2-1、2-2および2-3の錠剤は、顆粒状粉末マンニトール、クロスポビドンおよびデンプンをそれぞれ使用した参照例2-1、2-2および2-3の錠剤に比べてpH6.8の生体の腸内環境の加速条件下でも溶出率が低下せずに維持され、優れた保存安定性を示すことを確認することができた。
また、前記実験例2のpH6.8の条件下での溶出率データを考慮すると、実施例の錠剤は胃内で一部放出および吸収された後、残った錠剤が小腸で安定した溶出率を示すことが確認される。したがって、前記化学式1で表される化合物またはその薬学的に許容可能な塩を含む経口投与用製剤は、生体内胃と小腸内環境の両方で高い生体利用率を示すことを期待することができる。
また、実施例2-1および参照例2-3の錠剤に対して、活性成分(API)の含有量の評価を行った結果を下記表8に示す。この時、含有量の評価は以下の方法で行った。
1)含有量の試験方法:測定するための試料約10gを取り、500mL容量フラスコに入れて緩衝液225mLを加えて30分間超音波抽出して完全に分散させた後、30分間攪拌しながら常温に冷却した。そこにメタノールを加えた後、30分間攪拌して常温に冷却した後、メタノールを加えて標線を合わせた。次に、該液の適当量を取り、遠心分離後の上澄み液25mLを取り、200mL容量フラスコに入れて稀釈液を加えて標線を合わせた。該液を0.45μmのメンブレンフィルターでろ過した液を検液とした。
2)緩衝液:リン酸水素二カリウム1.74gを精密に量り、水1000mLを入れて溶かした後、トリフルオロ酢酸1mLを入れた液(pH2.85±0.05)。
3)稀釈液:緩衝液:MeOH=45:55(v/v)
4)温度条件:37.2℃±0.5℃に維持
5)分析方法:HPLC法
-検出装置:紫外可視分光光度計(測定波長:254nm)
-カラム:C8 5um/4.6×250mmカラム
-移動相:リン酸水素緩衝液:Methanol
Figure 2024500406000011
上記表8を参照すると、崩壊剤としてクロスカルメロースナトリウムを使用した実施例2-1の錠剤は、デンプンを使用した参照例2-3の錠剤に比べて加速条件下で長時間保管後も活性成分の含有量が減少しないことが分かった。
したがって、活性成分として1-(5-(2,4-ジフルオロフェニル)-1-((3-フルオロフェニル)スルホニル)-4-メトキシ-1H-ピロール-3-イル)-N-メチルメタンアミンまたはその薬学的に許容可能な塩を含み、賦形剤として微結晶セルロースおよび乳糖水和物を特定の重量比で含む錠剤は、優れた溶出特性を示し、即時に効果を示し、かつ意図した薬効が十分に発現して製剤として好適に用いられることが確認される。
また、前記錠剤がクロスカルメロースナトリウム、カルボキシメチルセルロースカルシウムおよびデンプングリコール酸ナトリウムのうちの1つを崩壊剤としてさらに含む場合、腸内環境の加速条件下でも優れた溶出特性および活性成分の含有量が維持され、より優れた保存安定性を示すことができる。
実施例3-1~3-3および参照例3-1
主成分の粒度別溶出率を評価するために、主成分である前記化学式1で表される化合物1-(5-(2,4-ジフルオロフェニル)-1-((3-フルオロフェニル)スルホニル)-4-メトキシ-1H-ピロール-3-イル)-N-メチルメタンアミン塩酸塩をジェットミルを用いて粉砕した後、そのうち、下記表9の粒度D50を有する主成分をそれぞれ取り、前記実施例2-1と同様の方法で実施例3-1~3-3および参照例3-1の錠剤を製造し、各錠剤に含まれている成分の含有量は下記表9の通りである。また、主成分の粒度D50は以下の方法で測定した。
粒度測定(レーザー回折法による体積平均粒度で測定)
1)測定装置:Malvern Instruments社製のMastersizer3000
2)試験液
0.05%(v/v)Lecithin in Hexane溶液
3)検液調製
試料約10.0mgを20mLのビーカーに入れた後、15mLの試験液を取り、これを30秒間超音波処理して完全に分散させた後、検液として使用する。
4)分析方法
検液をobscuration levelが5%~10%となるように入れた後、obscuration levelが安定化したことを確認した後、次の条件によって測定する。
[操作条件]
Range:0.02~2000μm
Particle RI:1.59
Absorption:0.01
Dispersant RI:1.380
Obscuration Range:5~10%
Stirrer/Pump speed:3000RPM
Ultrasonic sound:off
Measurement cycle:5
Figure 2024500406000012
実験例3:粒度サイズ別溶出評価試験
前記実施例3-1~3-2および参照例3-1~3-2で製造した錠剤に対してpH1.2の試験液でin vitro溶出試験およびHPLC分析を行い、溶出率(%)を測定し、その結果を表10および図6に示す。この時、溶出試験の条件は次の通りである。
1)溶出試験根拠:大韓薬典第11改正中の一般試験法の溶出試験法
2)溶出試験方法:溶出試験法第2法、パドル法(Paddle method)
3)溶出試験液:pH1.2の試験液900mL
4)温度条件:37.2℃±0.5℃に維持
5)分析方法:HPLC法
-検出装置:紫外可視分光光度計(測定波長:254nm)
-カラム:C8 5um/4.6×250mmカラム
-移動相:リン酸水素緩衝液:Methanol
*pH1.2の試験液:大韓薬典の溶出試験第1液で、塩酸の濃度が0.1mol/Lの塩酸と塩化ナトリウムを使用して調製した緩衝液
Figure 2024500406000013
上記表10および図6を参照すると、実施例3-1~3-3の錠剤は、pH1.2の条件で初期溶出率(溶出開始してから5分経過時の溶出率)が60%以上であり、最終溶出率(溶出開始してから120分経過時の溶出率)が89%以上であり、かつ全般的な溶出様相が類似した反面、参照例3-1の錠剤は、これらに比べて初期溶出率だけでなく、最終溶出率が低いことが分かった。また、実施例3-2および実施例3-3の錠剤は、実施例3-1の錠剤と医薬品同等性試験基準により測定した類似性因子(f)値が50%以上で同等性を示した反面、参照例3-1の錠剤は、実施例3-1の錠剤とは医薬品同等性試験基準により測定した類似性因子(f)値が50%未満で有意な差を示した。これによって、主成分の粒度が最終製剤の溶出プロファイルに影響を与えることを確認することができ、主成分の粒度D50が100μm以下である場合、製剤の均一な品質および生体内有効性を確保できると判断される。

Claims (16)

  1. 1)下記化学式1で表される化合物またはその薬学的に許容可能な塩、および
    2)乳糖水和物および微結晶セルロースを含む賦形剤を含み、
    前記乳糖水和物および前記微結晶セルロースは1:1.5~1:90の重量比で含まれる、経口投与用製剤:
    [化学式1]
    Figure 2024500406000014
  2. 前記乳糖水和物および前記微結晶セルロースは1:3.4~1:5.0の重量比で含まれる、請求項1に記載の経口投与用製剤。
  3. 前記賦形剤は、前記化学式1で表される化合物またはその薬学的に許容可能な塩100重量部に対して100~1400重量部で含まれる、請求項1に記載の経口投与用製剤。
  4. 前記賦形剤は、前記化学式1で表される化合物またはその薬学的に許容可能な塩100重量部に対して200~650重量部で含まれる、請求項1に記載の経口投与用製剤。
  5. 前記乳糖水和物は、前記化学式1で表される化合物またはその薬学的に許容可能な塩100重量部に対して1~350重量部で含まれる、請求項1に記載の経口投与用製剤。
  6. 前記微結晶セルロースは、前記化学式1で表される化合物またはその薬学的に許容可能な塩100重量部に対して50~1100重量部で含まれる、請求項1に記載の経口投与用製剤。
  7. 前記経口投与用製剤は、崩壊剤をさらに含む、請求項1に記載の経口投与用製剤。
  8. 前記崩壊剤はクロスカルメロースナトリウム、カルボキシメチルセルロースカルシウムおよびデンプングリコール酸ナトリウムからなる群より選択される1種以上である、請求項7に記載の経口投与用製剤。
  9. 前記崩壊剤は、前記化学式1で表される化合物またはその薬学的に許容可能な塩100重量部に対して3.5~80重量部で含まれる、請求項7に記載の経口投与用製剤。
  10. 前記経口投与用製剤は結合剤、滑沢剤、着色剤およびコーティング剤からなる群より選択される1種以上の添加剤をさらに含む、請求項1に記載の経口投与用製剤。
  11. 前記経口投与用製剤は、クロスカルメロースナトリウム、カルボキシメチルセルロースカルシウムおよびデンプングリコール酸ナトリウムからなる群より選択される1種以上の化合物;マグネシウムステアレート;および黄色酸化鉄をさらに含む、請求項1に記載の経口投与用製剤。
  12. 前記化学式1で表される化合物またはその薬学的に許容可能な塩は、前記経口投与用製剤の総重量を基準にして5~50重量%で含まれる、請求項1に記載の経口投与用製剤。
  13. 前記化学式1で表される化合物またはその薬学的に許容可能な塩は、前記経口投与用製剤の総重量を基準にして10~30重量%で含まれる、請求項1に記載の経口投与用製剤。
  14. 前記化学式1で表される化合物またはその薬学的に許容可能な塩の粒度D50は100μm以下である、請求項1に記載の経口投与用製剤。
  15. 前記経口投与用製剤は、総重量が80mg~350mgである、請求項1に記載の経口投与用製剤。
  16. 前記化学式1で表される化合物またはその薬学的に許容可能な塩は、一製剤当たり10mg~80mgの含有量で含まれる、請求項1に記載の経口投与用製剤。
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