JP2024158564A - ガス測定装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本開示に係るガス測定装置1は、レーザ吸収分光法によってガスの濃度を測定する。ガス測定装置1は、第1のコーナーキューブ10と、第1のコーナーキューブ10に対向して配置された第2のコーナーキューブ20と、第1のコーナーキューブ10にレーザ光を出射するレーザ光源30と、第1のコーナーキューブ10と第2のコーナーキューブ20との間で被測定ガスを通過して複数回反射されたレーザ光を受光する受光素子40と、を備える。第2のコーナーキューブ20は、第1のコーナーキューブ10の入射位置と出射位置を中心とする入出射光に平行な中心線と第2のコーナーキューブ20の入射位置と出射位置を中心とする入出射光に平行な中心線とがずれるように配置されている。
【選択図】図3
Description
最初に、従来のヘリオットセルを用いたガス測定装置について説明する。図1は、従来のヘリオットセルを用いたガス測定装置の概略構成を示す図である。
ヘリオットセルにおいて、レーザ光源103が出射するレーザ光の光路は、レーザ光の入射角、レーザ光源103の位置、測定距離、反射回数、第1の凹面鏡101及び第2の凹面鏡102の位置、第1の凹面鏡101及び第2の凹面鏡102の曲面率などのようなパラメータに依存する。振動、温度などに起因して歪みなどの物理的な変動があると、上記パラメータは変動するが、そうすると光路も変動してしまう。特に、第1の凹面鏡101及び第2の凹面鏡102の角度が変動すると、反射の度に影響が累積するため、反射回数に比例して光路の変動が大きくなる。光路の変動は、光路長、光量の変動及び受光素子104の受光位置の変動となり、測定ノイズの増加、測定値の変動などをもたらす。
第1の凹面鏡101及び第2の凹面鏡102の反射面にはミラーコーティングが施されている。このミラーコーティングの材料は、すべてを反射させることが困難であるため、第1の凹面鏡101及び第2の凹面鏡102に入射されたレーザ光の一部は透過する。したがって、第1の凹面鏡101及び第2の凹面鏡102によって反射される度に、レーザ光の光量は減衰し、その分、受光素子104が受光するレーザ光の光量は低減する。レーザ光の透過によるレーザ光の光量の低減は、SN比が悪化するため、測定ノイズの増加、測定値の変動などをもたらす。
課題1において示した各パラメータは、測定距離に応じた値に調整する必要がある。そのため、大きさの異なる配管、タンクにおいて内部のガス濃度を測定する場合、その都度、各パラメータを調整することが必要となる。特に、第1の凹面鏡101及び第2の凹面鏡102の曲面率を変えるためには、別の第1の凹面鏡101及び別の第2の凹面鏡102を用意することが必要となるため、汎用的に部品を使用して測定することが困難である。
反射回数を増やしてレーザ光の光路長を長くすると、基本的にはガスの濃度を精度良く測定することができる。しかしながら、光路長を長くし過ぎると、被測定ガス中に含まれるダストの影響及びレーザ光のビーム径の形状悪化などによるレーザ光の光量低下により、測定ノイズの増加、測定値の変動をもたらす。そのため、反射回数を適切な回数に調整することが望ましいが、その場合、課題1において示した各パラメータを調整する必要がある。しかしながら、ヘリオットセルを用いた構成は各パラメータの調整が容易でないため、反射回数の調整が容易ではない。
レーザ光源103のレーザ光の入射角、レーザ光の入射位置の調整は、反射の度に反射角度及び反射位置の変化量が累積し調整感度が増加する。このため、反射回数を増やすと、光軸の調整に対する調整感度が大きくなり、レーザ光源103の光軸の微調整が困難となる。
ヘリオットセルは、第1の凹面鏡101及び第2の凹面鏡102を使用しているため、レーザ光の光路長を算出する際、凹面を考慮して算出する必要がある。そのため、光路長を算出するために複雑な計算が必要となる。
図2に示したように、ヘリオットセルにおいて第1の凹面鏡101及び第2の凹面鏡102を使用する場合、配管200の測定用の窓ガラス210に第1の凹面鏡101及び第2の凹面鏡102を設置する場合がある。この場合、第1の凹面鏡101及び第2の凹面鏡102は凹面形状であるため、第1の凹面鏡101及び第2の凹面鏡102と窓ガラス210との間に間隙220ができてしまう。間隙220に存在する気体は測定対象である被測定ガスとは異なる気体であるため、間隙220を通過する光路長の分が誤差要因となってしまう。特に、被測定ガスの濃度が小さい場合、測定距離が短い場合などは、間隙220による誤差の影響が大きくなる。
図1に示すように、第2の凹面鏡102には、レーザ光源103が出射するレーザ光が通過することを可能とし、また、受光素子104が受光するレーザ光を通過させることを可能とする穴を設けることが必要である。そのため、第2の凹面鏡102には、穴加工を追加する必要があり、加工費が高価となる。
課題2において記載したように、第1の凹面鏡101及び第2の凹面鏡102の反射面にはミラーコーティングを施すことが必要である。レーザ光が第1の凹面鏡101及び第2の凹面鏡102によって反射される際の光量の減衰を抑制するためには、ミラーコーティングの材料として、高反射率の材料を用いることが必要となり、加工費が高価となる。
図3は、一実施形態に係るガス測定装置1の概略構成を示す図である。ガス測定装置1は、ヘリオットセルにおける上述の課題1~9を解消することを目的とするガス測定装置である。図3を参照して、一実施形態に係るガス測定装置1の構成及び機能について説明する。
B=φ/(n-1) (1)
ここで、φは第1のコーナーキューブ10及び第2のコーナーキューブ20の直径であり、nは、第1のコーナーキューブ10と第2のコーナーキューブ20との間の多重反射で得られる光路の本数であり、(n―1)が反射回数である。
図8に、一実施形態に係るガス測定装置1において、第1のコーナーキューブ10及び第2のコーナーキューブ20に角度変動があった場合の様子を示す。図8に示す例においては、第1のコーナーキューブ10及び第2のコーナーキューブ20の双方が、XY平面に対して傾いている。このような場合であっても、第1のコーナーキューブ10及び第2のコーナーキューブ20は再帰反射の特性を有するため、第1のコーナーキューブ10及び第2のコーナーキューブ20によって反射されるレーザ光はZ軸に対して平行を保つ。すなわち、第1のコーナーキューブ10及び第2のコーナーキューブ20に角度変動があっても光軸が変動しない。したがって、レーザ光が複数回反射されても光路変動が累積しない。このように、一実施形態に係るガス測定装置1は、振動、温度などに起因する歪みなどの物理的な変動からの影響を受けにくく安定性が高い。また、一実施形態に係るガス測定装置1は、振動、温度などに起因する歪みなどの物理的な変動からの影響を受けにくいため、調整が容易であり、特別な加工をして調整するといったことが不要である。
第1のコーナーキューブ10及び第2のコーナーキューブ20においては、レーザ光が反射面を透過することによる光量の減衰は発生しない。第1のコーナーキューブ10及び第2のコーナーキューブ20は、ガラスで構成されており、3つの平面においてレーザ光を反射する。この際、3つの平面へのレーザ光の入射角は臨界角より大きい角度であるため、3つの平面における反射は全反射となるからである。
一実施形態に係るガス測定装置1において、第1のコーナーキューブ10、第2のコーナーキューブ20、レーザ光源30及び受光素子40は、測定距離によって交換する必要が無く同じものを用いることができる。なぜなら、第1のコーナーキューブ10及び第2のコーナーキューブ20が再帰反射の特性を有するため、被測定ガス中を通過するレーザ光は測定距離に関わらず平行を保ち、各部品のパラメータを測定距離に応じて調整する必要がないためである。
一実施形態に係るガス測定装置1は、第1のコーナーキューブ10の中心線L1と、第2のコーナーキューブ20の中心線L2とのX方向のずれである距離Bを調整するだけで、容易に光路の本数を調整することができる。
レーザ光源30の入射角度の調整は、XY平面に対して垂直になるように調整するだけでよいため容易である。また、反射回数による角度累積による感度増大も小さいため、レーザ光源30の入射角度の調整が容易である。また、レーザ光源30のX方向の位置がずれても、そのずれ量がそのまま受光素子40におけるX方向の位置のずれとなるため、レーザ光が受光素子40で受光できるようにするための調整が容易である。
第1のコーナーキューブ10及び第2のコーナーキューブ20の入射面は平面であるため、光路長を容易に算出することができる。
図9に、一実施形態に係るガス測定装置1の第1のコーナーキューブ10及び第2のコーナーキューブ20を、内部に被測定ガスを有する配管200に設けられた測定用の窓ガラス210に接するように配置している様子を示す。第1のコーナーキューブ10及び第2のコーナーキューブ20の入射面は平面であるため、第1のコーナーキューブ10の入射面及び第2のコーナーキューブ20の入射面は、窓ガラス210に密着することが可能である。そのため、図2に示したような間隙220ができることはない。したがって、レーザ光が被測定ガスとは異なる気体を通過することを防ぐことができ、被測定ガスとは異なる気体を通過することによる誤差を低減することができる。
図6に示すように、レーザ光源30が出射するレーザ光は、第1のコーナーキューブ10に直接入射される。また、第2のコーナーキューブ20が出射するレーザ光は、受光素子40に直接入射される。したがって、一実施形態に係るガス測定装置1の第1のコーナーキューブ10及び第2のコーナーキューブ20に、レーザ光を通過させるための穴を追加で設けることは不要である。
第1のコーナーキューブ10及び第2のコーナーキューブ20は、3つの平面においてレーザ光を全反射する。この全反射は、第1のコーナーキューブ10及び第2のコーナーキューブ20の材料であるガラスの屈折率と、第1のコーナーキューブ10及び第2のコーナーキューブ20の周辺の大気などの気体の屈折率で決まる臨界角が、3つの平面へのレーザ光の入射角より大きい角度になるように調整されていることによるものである。したがって、第1のコーナーキューブ10及び第2のコーナーキューブ20にミラーコーティングを施すことは不要である。
図10は、第1の変形例に係るガス測定装置2の概略構成を示す図である。第1の変形例に係るガス測定装置2は、第1のコーナーキューブ10と、第2のコーナーキューブ20と、レーザ光源30と、受光素子40とを備える。第1の変形例に係るガス測定装置2については、図3に示したガス測定装置1との相違点について主に説明し、図3に示したガス測定装置1と共通する内容については適宜説明を省略する。
図11は、第2の変形例に係るガス測定装置3の概略構成を示す図である。第2の変形例に係るガス測定装置3は、第1の直角プリズム50と、第2の直角プリズム60と、レーザ光源30と、受光素子40とを備える。第2の変形例に係るガス測定装置3については、図3に示したガス測定装置1との相違点について主に説明し、図3に示したガス測定装置1と共通する内容については適宜説明を省略する。
図12、図13A及び図13Bは、第3の変形例に係るガス測定装置4の概略構成を示す図である。第3の変形例に係るガス測定装置4は、第1のコーナーキューブ10と、第2のコーナーキューブ20と、レーザ光源30と、受光素子40とを備える。
図14は、第4の変形例に係るガス測定装置5の概略構成を示す図である。第4の変形例に係るガス測定装置5は、第1のコーナーキューブ10と、第2のコーナーキューブ20と、レーザ光源30と、受光素子40とを備える。第4の変形例に係るガス測定装置5については、図3に示したガス測定装置1との相違点について主に説明し、図3に示したガス測定装置1と共通する内容については適宜説明を省略する。
10 第1のコーナーキューブ
20 第2のコーナーキューブ
30 レーザ光源
40 受光素子
50 第1の直角プリズム
60 第2の直角プリズム
101 第1の凹面鏡
102 第2の凹面鏡
103 レーザ光源
104 受光素子
200 配管
210 窓ガラス
220 間隙
Claims (6)
- レーザ吸収分光法によってガスの濃度を測定するガス測定装置であって、
第1のコーナーキューブ又は第1の直角プリズムと、
前記第1のコーナーキューブ又は前記第1の直角プリズムに対向して配置された第2のコーナーキューブ又は第2の直角プリズムと、
前記第1のコーナーキューブ又は前記第1の直角プリズムにレーザ光を出射するレーザ光源と、
前記第1のコーナーキューブ又は前記第1の直角プリズムと前記第2のコーナーキューブ又は前記第2の直角プリズムとの間で被測定ガスを通過して複数回反射された前記レーザ光を受光する受光素子と、
を備え、
前記第2のコーナーキューブ又は前記第2の直角プリズムは、前記第1のコーナーキューブ又は前記第1の直角プリズムの入射位置と出射位置を中心とする入出射光に平行な中心線と前記第2のコーナーキューブ又は前記第2の直角プリズムの入射位置と出射位置を中心とする入出射光に平行な中心線とがずれるように配置されている、ガス測定装置。 - 請求項1に記載のガス測定装置において、
前記第1のコーナーキューブ又は前記第1の直角プリズムの前記中心線と前記第2のコーナーキューブ又は前記第2の直角プリズムの前記中心線とがずれている距離によって、前記第1のコーナーキューブ又は前記第1の直角プリズムと前記第2のコーナーキューブ又は前記第2の直角プリズムとの間で前記レーザ光が反射される回数を調整可能である、ガス測定装置。 - 請求項1に記載のガス測定装置において、
前記第1のコーナーキューブ又は前記第1の直角プリズムの入射面、及び、前記第2のコーナーキューブ又は前記第2の直角プリズムの入射面は、前記レーザ光源が前記第1のコーナーキューブ又は前記第1の直角プリズムに前記レーザ光を出射する方向に垂直な平面に対して傾いている、ガス測定装置。 - 請求項1に記載のガス測定装置において、
前記第1のコーナーキューブ又は前記第1の直角プリズムの入射面、及び、前記第2のコーナーキューブ又は前記第2の直角プリズムの入射面は、内部に前記被測定ガスを有する配管に設けられた窓ガラスに密着している、ガス測定装置。 - 請求項1に記載のガス測定装置において、
前記第1のコーナーキューブ又は前記第1の直角プリズムの前記中心線と前記第2のコーナーキューブ又は前記第2の直角プリズムの前記中心線とをずらしている方向を第1の方向、前記第1のコーナーキューブ又は前記第1の直角プリズムに前記レーザ光が入射される方向を第3の方向、前記第1の方向及び前記第3の方向に直交する方向を第2の方向とすると、
前記レーザ光源は、前記第2の方向に中心から所定の距離だけずらした位置に配置されている、ガス測定装置。 - 請求項1に記載のガス装置において、
前記レーザ光源は、前記第1のコーナーキューブ又は前記第1の直角プリズムの入射面に対して斜めに前記レーザ光を出射する、ガス測定装置。
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