JP2024111880A - チップの製造方法 - Google Patents

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JP2024111880A JP2023016553A JP2023016553A JP2024111880A JP 2024111880 A JP2024111880 A JP 2024111880A JP 2023016553 A JP2023016553 A JP 2023016553A JP 2023016553 A JP2023016553 A JP 2023016553A JP 2024111880 A JP2024111880 A JP 2024111880A
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Abstract

【課題】ウエーハを分割するために必要な手間の増加及びスループットの低下を抑制することができるチップの製造方法を提供する。【解決手段】機能層を貫通し、かつ、底面が基板に位置する溝をウエーハに形成する溝形成ステップと、基板の内部に改質層を形成する改質層形成ステップと、が共にウエーハの機能層が設けられている側からパルスレーザービームを照射することによって実施される。この場合、両ステップは、ウエーハの機能層が設けられていない側を保持した状態で実施可能である。すなわち、この場合には、両ステップの間にウエーハを反転させる必要がない。そのため、ウエーハを分割するために必要な手間の増加及びスループットの低下を抑制することができる。【選択図】図2

Description

本発明は、基板と基板上に設けられている機能層とを含むウエーハを分割予定ラインに沿って分割して複数のチップを製造するチップの製造方法に関する。
IC(Integrated Circuit)等のデバイスのチップは、携帯電話及びパーソナルコンピュータ等の各種電子機器において不可欠の構成要素である。このようなチップは、一般的に、ウエーハを利用して製造される。
ウエーハは、例えば、半導体材料からなる基板と、複数のデバイスを構成するように基板上に設けられている機能層とを含む。なお、機能層は、パターニングされた導電膜及び絶縁膜等を含む層である。そして、分割予定ラインとも呼ばれる複数のデバイスの境界に沿ってウエーハを分割することによって複数のチップが製造される。
分割予定ラインに沿ってウエーハを分割する方法としては、基板を透過する波長のパルスレーザービーム(以下「第1パルスレーザービーム」ともいう。)を利用する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
具体的には、この方法においては、まず、分割予定ラインに沿って第1パルスレーザービームをウエーハに照射することによって基板の内部に改質層を形成する。そして、このウエーハに外力を付与することによって改質層を分割起点としてウエーハを分割する。
また、ウエーハは、機能層に含まれるLow-k膜等の絶縁膜が分割予定ラインに対応する領域に設けられた状態で分割されることもある。さらに、ウエーハは、機能層に含まれるTEG(Test Element Group)が分割予定ラインに対応する領域に設けられた状態で分割されることもある。
ただし、このようなウエーハを上述したように分割する場合には、ウエーハに外力を付与する際に、機能層に含まれる絶縁膜が基板から剥離され、かつ/又は、TEGが障害となって基板を高精度に分割することが不可能になるといった問題が生じることがある。
このような問題の発生は、例えば、基板と基板上に設けられている機能層とに吸収される波長のパルスレーザービーム(以下「第2パルスレーザービーム」ともいう。)を利用してウエーハを分割することによって予防できる。
具体的には、この場合、分割予定ラインに沿って第2パルスレーザービームをウエーハに照射することによってウエーハにおいてアブレーションを生じさせる。その結果、ウエーハの分割予定ラインに対応する領域が除去されるため、ウエーハを確実に分割できる。
もっとも、この場合、アブレーションに伴ってウエーハが高温になることに起因して、ウエーハから製造される複数のチップのそれぞれの側面に多数の亀裂が生じることがある。この場合、製造されるチップの抗折強度が低下するという別の問題が生じる。
この点を踏まえて、製造されるチップの抗折強度の低下を抑制可能なチップの製造方法も提案されている(例えば、特許文献2参照)。具体的には、この方法においては、まず、ウエーハの機能層が設けられている側(表面側)を保持した状態で、分割予定ラインに沿って第1パルスレーザービームをウエーハの機能層が設けられていない側(裏面側)からウエーハに照射することによって基板の内部に改質層を形成する。
次いで、ウエーハの裏面側を保持した状態で、分割予定ラインに沿って第2パルスレーザービームをウエーハの表面側からウエーハに照射することによって、機能層を貫通し、かつ、底面が基板に位置する溝をウエーハに形成する。次いで、ウエーハに外力を付与することによって改質層を分割起点としてウエーハを分割して複数のチップを製造する。
このように複数のチップが製造される場合、分割予定ラインに対応する領域に存在する基板がアブレーションによって除去される場合と比較して、複数のチップのそれぞれの側面に生じる亀裂の数を低減することができる。そのため、この場合には、製造されるチップの抗折強度の低下を抑制できる。
特開2002-192370号公報 特開2017-107921号公報
しかしながら、上述したチップの製造方法においては、第1パルスレーザービームをウエーハに照射する際と第2パルスレーザービームをウエーハに照射する際とで、ウエーハの保持される側が異なる。すなわち、この方法においては、その途中でウエーハを反転させる必要がある。
この場合、ウエーハを分割するために必要な手間が増えるとともに所定の時間において分割できるウエーハの枚数、すなわち、スループットが低下する。この点に鑑み、本発明は、ウエーハを分割するために必要な手間の増加及びスループットの低下を抑制することができるチップの製造方法を提供することである。
本発明によれば、基板と該基板上に設けられている機能層とを含むウエーハを分割予定ラインに沿って分割して複数のチップを製造するチップの製造方法であって、該分割予定ラインに沿って該機能層に吸収される波長のパルスレーザービームを該機能層が設けられている側から該ウエーハに照射することによって、該機能層を貫通し、かつ、底面が該基板に位置する溝を該ウエーハに形成する溝形成ステップと、該溝形成ステップの実施後に、該分割予定ラインに沿って該基板を透過する波長のパルスレーザービームを該機能層が設けられている側から該ウエーハに照射することによって、該基板の内部に改質層を形成する改質層形成ステップと、該改質層形成ステップの実施後に、該ウエーハに外力を付与することによって、該改質層を分割起点として該ウエーハを分割して該複数のチップを製造する分割ステップと、を備えるチップの製造方法が提供される。
さらに、本発明のチップの製造方法は、該溝形成ステップの実施後かつ該改質層形成ステップの実施前に、該分割予定ラインに沿って該基板に吸収される波長のレーザービームを該機能層が設けられている側から該ウエーハに照射することによって、該基板を溶融させて該溝の該底面の凹凸を緩和する緩和ステップと、をさらに備えることが好ましい。
また、該溝形成ステップにおいて照射される該パルスレーザービームのパルス幅が該基板の熱拡散時間よりも短いことが好ましい。
本発明においては、機能層を貫通し、かつ、底面が基板に位置する溝をウエーハに形成する溝形成ステップと、基板の内部に改質層を形成する改質層形成ステップと、が共にウエーハの機能層が設けられている側からパルスレーザービームを照射することによって実施される。
この場合、両ステップは、ウエーハの機能層が設けられていない側を保持した状態で実施可能である。すなわち、この場合には、両ステップの間にウエーハを反転させる必要がない。そのため、本発明においては、ウエーハを分割するために必要な手間の増加及びスループットの低下を抑制することができる。
図1(A)は、ウエーハを含むフレームユニットの一例を模式的に示す斜視図であり、図1(B)は、図1(A)に示されるウエーハを模式的に示す断面図である。 図2は、ウエーハを分割予定ラインに沿って分割して複数のチップを製造するチップの製造方法の一例を模式的に示すフローチャートである。 図3(A)は、レーザー加工装置において溝形成ステップを実施する様子を模式的に示す斜視図であり、図3(B)は、溝が形成されたウエーハを模式的に示す断面図である。 図4(A)は、レーザー加工装置において改質層形成ステップを実施する様子を模式的に示す斜視図であり、図4(B)は、改質層が形成されたウエーハを模式的に示す断面図である。 図5は、拡張装置において分割ステップの第1段階を実施する様子を模式的に示す斜視図である。 図6(A)は、拡張装置において分割ステップの第2段階を実施する様子を模式的に示す断面図であり、図6(B)は、拡張装置において分割ステップの第3段階を実施する様子を模式的に示す断面図である。 図7は、ウエーハを分割予定ラインに沿って分割して複数のチップを製造するチップの製造方法の別の例を模式的に示すフローチャートである。 図8(A)は、レーザー加工装置において緩和ステップを実施する様子を模式的に示す斜視図であり、図8(B)は、表面側に形成されている溝の底面の凹凸が緩和されたウエーハを模式的に示す断面図である。
添付図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。図1(A)は、ウエーハを含むフレームユニットの一例を模式的に示す斜視図であり、図1(B)は、図1(A)に示されるウエーハを模式的に示す断面図である。図1(A)及び図1(B)に示されるフレームユニット11は、チップの製造に利用されるウエーハ13を含む。
このウエーハ13は、例えば、シリコン(Si)、炭化シリコン(SiC)又は窒化ガリウム(GaN)等の半導体材料からなる基板15を有する。そして、基板15の表面には、パターニングされた導電膜及び絶縁膜等を含む機能層17が設けられている。すなわち、この機能層17は、ウエーハ13の表面側に設けられている。
さらに、ウエーハ13においては、その表面側に複数のデバイス19が形成されている。そして、機能層17のうち複数のデバイス19を構成する部分は、機能層17のうち分割予定ラインに対応する領域に設けられた部分よりも厚い。
また、ウエーハ13においては、マトリックス状に複数のデバイス19が配列されている。すなわち、ウエーハ13においては複数のデバイス19の境界(分割予定ライン)が格子状に延在する。そして、この分割予定ラインに沿ってウエーハ13が分割されることによって複数のチップが製造される。
また、ウエーハ13の裏面、すなわち、基板15の裏面には、基板15よりも直径が長い円板状のテープ21の中央領域が貼着されている。このテープ21は、例えば、可撓性を有するフィルム状の基材層と、基材層の一面(基板15側の面)に設けられた粘着層(糊層)とを有する。
具体的には、この基材層は、ポリオレフィン(PO)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレンテレフタラート(PET)、ポリ塩化ビニル(PVC)又はポリスチレン(PS)等からなる。また、この粘着層は、紫外線硬化型のシリコーンゴム、アクリル系材料又はエポキシ系材料等からなる。
また、テープ21の外周領域には、ウエーハ13よりも直径が長い円形の開口23aが形成されている環状のフレーム23が貼着されている。このフレーム23は、例えば、アルミニウム(Al)等の金属材料からなる。
図2は、ウエーハ13を分割予定ラインに沿って分割して複数のチップを製造するチップの製造方法の一例を模式的に示すフローチャートである。この方法においては、まず、機能層17を貫通し、かつ、底面が基板15に位置する溝をウエーハ13に形成する(溝形成ステップS1)。
具体的には、この溝は、分割予定ラインに沿って機能層17に吸収される波長のパルスレーザービームを表面側(機能層17が設けられている側)からウエーハ13に照射することによって形成される。
図3(A)は、レーザー加工装置において溝形成ステップS1を実施する様子を模式的に示す斜視図である。なお、図3(A)に示されるX軸方向及びY軸方向は、水平面上において互いに直交する方向であり、また、Z軸方向(上下方向)は、X軸方向及びY軸方向に垂直な方向(鉛直方向)である。
図3(A)に示されるレーザー加工装置10は、チャックテーブル12を有する。このチャックテーブル12は、その直径がウエーハ13の直径よりも大きい円盤状の枠体を有する。この枠体は、円盤状の底壁と、この底壁の外周部から立設する円筒状の側壁とを有する。
すなわち、この枠体の上面側には、底壁及び側壁によって画定される円盤状の凹部が形成されている。そして、この凹部には、円盤状のポーラス板が固定されている。また、枠体の底壁には、凹部の底面において開口し、かつ、底壁を貫通する流路が形成されている。さらに、ポーラス板は、この流路を介してエジェクタ等の吸引源と連通する。
そして、この吸引源を動作させると、ポーラス板を介して、ポーラス板の上面近傍の空間に吸引力が作用する。そのため、例えば、テープ21を介してウエーハ13がチャックテーブル12に置かれた状態で吸引源を動作させると、チャックテーブル12の上面(保持面)においてウエーハ13が保持される。
さらに、チャックテーブル12は、プーリ及びモータ等を含む回転機構に接続されている。そして、この回転駆動源を動作させると、チャックテーブル12の保持面の中心を通り、かつ、Z軸方向に沿った直線を回転軸としてチャックテーブル12が回転する。
また、チャックテーブル12は、ボールねじ及びモータ等を含む水平方向移動機構に接続されている。そして、この水平方向移動機構を動作させると、X軸方向及び/又はY軸方向に沿ってチャックテーブル12が移動する。
チャックテーブル12の上方には、レーザービーム照射ユニット14が設けられている。このレーザービーム照射ユニット14は、例えば、レーザー媒体としてNd:YAGを有し、レーザーをパルス発振又は連続波発振させるレーザー発振器(不図示)を含む。
そして、このレーザー発振器においては、基板15及び機能層17に吸収される波長(例えば、355nm)又は基板15及び機能層17を透過する波長(例えば、1064nm)のパルスレーザービーム又は連続波(CW)レーザービームが生成される。そして、レーザー発振器において生成されたレーザービームは、レーザービーム照射ユニット14のヘッド16から直下に向けて照射される。
また、レーザービーム照射ユニット14のうちヘッド16を含む部分は、ボールねじ及びモータ等を含む鉛直方向移動機構に接続されている。そして、この鉛直方向移動機構を動作させると、Z軸方向に沿ってヘッド16が移動する、すなわち、ヘッド16が昇降する。
ヘッド16の側方には、撮像ユニット18が設けられている。この撮像ユニット18は、LED(Light Emitting Diode)等の光源と、対物レンズと、CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサ又はCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサ等の撮像素子とを含み、チャックテーブル12の保持面側を撮像する。
レーザー加工装置10において溝形成ステップS1を実施する際には、まず、テープ21を介してウエーハ13をチャックテーブル12に置いてから、チャックテーブル12のポーラス板と連通する吸引源を動作させる。これにより、ウエーハ13の表面側が露出された状態でウエーハ13がチャックテーブル12によって保持される。
次いで、撮像ユニット18によってウエーハ13の表面側を撮像する。次いで、この撮像によって形成された画像を参照して、格子状の分割予定ラインに含まれる直線状の部分がX軸方向と平行になるようにチャックテーブル12を回転させる。次いで、平面視において、ヘッド16からみて当該直線状の部分がX軸方向に位置付けられるようにチャックテーブル12をX軸方向及び/又はY軸方向に沿って移動させる。
次いで、機能層17に吸収される波長のパルスレーザービームの集光点が、機能層17のうち分割予定ラインに対応する領域に設けられた部分の上面の高さと概ね等しい高さに位置付けられるようにヘッド16を昇降させる。次いで、このパルスレーザービームがヘッド16から直下に向けて照射されるようにレーザービーム照射ユニット14を動作させる。
次いで、このパルスレーザービームがウエーハ13のX軸方向における一端から他端までを通り過ぎるようにチャックテーブル12をX軸方向に沿って移動させる。これにより、ウエーハ13においてアブレーションが生じる。その結果、機能層17の分割予定ラインに沿った領域が除去されてウエーハ13に溝25が形成される。
図3(B)は、溝25が形成されたウエーハ13を模式的に示す断面図である。この溝25は機能層17を貫通し、かつ、その底面が基板15に位置する。また、溝25の底面には、僅かに凹凸が形成されている。
さらに、ウエーハ13のうち格子状の分割予定ラインの全てに対応する領域において同様の溝25が形成されるように、チャックテーブル12の移動とレーザービーム照射ユニット14の動作とを繰り返す。以上によって、溝形成ステップS1が完了する。
なお、このパルスレーザービームのパルス幅は、基板15の熱拡散時間よりも短くなるように調整されることが好ましい。例えば、このパルス幅は、1ps未満になるように調整される。この場合、基板15が過度に高温になることがない。これにより、溝25の底面に形成される凹凸が大きくなることを抑制できる。
溝形成ステップS1の実施後には、基板15の内部に改質層を形成する(改質層形成ステップS2)。具体的には、この改質層は、分割予定ラインに沿って基板15を透過する波長のパルスレーザービームを表面側(機能層17が設けられている側)からウエーハ13に照射することによって形成される。
図4(A)は、上記のレーザー加工装置10において改質層形成ステップS2を実施する様子を模式的に示す斜視図である。具体的には、まず、平面視において、ヘッド16からみて格子状の分割予定ラインに含まれる直線状の部分がX軸方向に位置付けられるようにチャックテーブル12をX軸方向及び/又はY軸方向に沿って移動させる。
次いで、基板15を透過する波長のパルスレーザービームの集光点が、溝25の底面よりも下、かつ、ウエーハ13の裏面よりも上の高さに位置付けられるようにヘッド16を昇降させる。次いで、このパルスレーザービームがヘッド16から直下に向けて照射されるようにレーザービーム照射ユニット14を動作させる。
次いで、このパルスレーザービームがウエーハ13のX軸方向における一端から他端までを通り過ぎるようにチャックテーブル12をX軸方向に沿って移動させる。これにより、改質層27が基板15の内部に形成される。
図4(B)は、改質層27が形成されたウエーハ13を模式的に示す断面図である。この改質層27は、基板15を構成する材料の結晶構造が乱れた領域であり、基板15のその他の領域よりも脆い。
さらに、基板15のうち格子状の分割予定ラインの全てに対応する領域において同様の改質層27が形成されるように、チャックテーブル12の移動とレーザービーム照射ユニット14の動作とを繰り返す。以上によって、改質層形成ステップS2が完了する。
改質層形成ステップS2の実施後には、改質層27を分割起点としてウエーハ13を分割して複数のチップを製造する(分割ステップS3)。例えば、このウエーハ13は、ウエーハ13の径方向に沿ってウエーハ13を拡張させるような外力を付与することによって、改質層27を分割起点として分割される。
図5は、拡張装置において分割ステップS3の第1段階を実施する様子を模式的に示す斜視図であり、図6(A)は、拡張装置において分割ステップS3の第2段階を実施する様子を模式的に示す断面図であり、図6(B)は、拡張装置において分割ステップS3の第3段階を実施する様子を模式的に示す断面図である。
図5、図6(A)及び図6(B)に示される拡張装置20は、円筒状のドラム22を有する。このドラム22の内径は、ウエーハ13の直径よりも長く、かつ、フレーム23の内径よりも短い。そして、ドラム22の周囲には、フレーム支持ユニット24が設けられている。
このフレーム支持ユニット24は、ドラム22を囲む円筒状のフレーム支持台26と、フレーム支持台26の外側に設けられている複数のクランプ28と、フレーム支持台26を昇降可能に支持する複数のエアシリンダ30と、複数のエアシリンダ30を支持する台座32とを有する。
フレーム支持台26の内径は、フレーム23の内径と概ね等しい。また、複数のクランプ28は、フレーム支持台26の周方向に沿って概ね等しい角度の間隔で設けられている。また、複数のエアシリンダ30は、フレーム支持台26の周方向に沿って概ね等しい角度の間隔で設けられ、それぞれのロッド30aの上端部がフレーム支持台26の下側に固定されている。
拡張装置20において分割ステップS3を実施する際には、まず、ドラム22の上端とフレーム支持台26の上面との高さを一致させるように、複数のエアシリンダ30を動作させる。次いで、テープ21を介してフレーム23をフレーム支持台26に置く(図5参照)。
次いで、複数のクランプ28を利用してフレーム23をフレーム支持台26に固定する(図6(A)参照)。次いで、フレーム支持台26を下降させるように複数のエアシリンダ30を動作させる(図6(B)参照)。すなわち、複数のエアシリンダ30のそれぞれのロッド30aを下降させる。
この時、ドラム22の上端の位置が変化しないため、その径方向に沿ってテープ21が拡張されて、ウエーハ13を径方向に沿って拡張させるような外力がウエーハ13に作用する。これにより、改質層27から基板15の厚さ方向に沿って亀裂が伸展する。その結果、分割予定ラインに沿ってウエーハ13が分割されて複数のチップ29が製造される。以上によって、分割ステップS3が完了する。
図2に示されるチップの製造方法においては、機能層17を貫通し、かつ、底面が基板15に位置する溝25をウエーハ13に形成する溝形成ステップS1と、基板15の内部に改質層を形成する改質層形成ステップS2と、が共にウエーハ13の表面側(機能層17が設けられている側)からパルスレーザービームを照射することによって実施される。
この場合、溝形成ステップS1及び改質層形成ステップS2は、ウエーハ13の裏面側(機能層17が設けられていない側)を保持した状態で実施可能である。すなわち、この方法においては、その途中にウエーハ13を反転させる必要がない。そのため、この方法においては、ウエーハ13を分割するために必要な手間の増加及びスループットの低下を抑制することができる。
なお、上述した内容は本発明の一態様であって、本発明は上述した内容に限定されない。例えば、本発明の分割ステップS3においては、3点曲げ又はウエーハ13の裏面側の研削によってウエーハ13が分割されてもよい。
なお、3点曲げは、ウエーハ13のうち分割予定ラインに含まれる直線状の部分を間に挟んで離隔する一対の領域のそれぞれを支持した状態で当該直線状の部分と重なる領域を押圧することによって、当該直線状の部分に沿ってウエーハ13を分割する方法である。
また、本発明においては、改質層形成ステップS2に先立って、基板15の表面側を僅かに溶融させてもよい。これにより、ウエーハ13の表面側に形成されている溝25の底面の凹凸を緩和して、改質層形成ステップS2において基板15の内部に改質層27を高精度に形成することが可能になる。
図7は、このようなチップの製造方法の一例を模式的に示すフローチャートである。この方法においては、溝形成ステップS1の実施後かつ改質層形成ステップS2の実施前に、基板15を溶融させて溝25の底面の凹凸を緩和する(緩和ステップS4)。
具体的には、この溝25の底面の凹凸は、分割予定ラインに沿って基板15に吸収される波長のレーザービームを表面側(機能層17が設けられている側)からウエーハ13に照射することによって緩和される。
図8(A)は、上記のレーザー加工装置10において緩和ステップS4を実施する様子を模式的に示す斜視図である。具体的には、まず、平面視において、ヘッド16からみて格子状の分割予定ラインに含まれる直線状の部分がX軸方向に位置付けられるようにチャックテーブル12をX軸方向及び/又はY軸方向に沿って移動させる。
次いで、基板15に吸収される波長のパルスレーザービームの集光点が溝25の底面よりも所定の距離だけ上の高さに位置付けられるようにヘッド16を昇降させる。なお、この所定の距離は、パルスレーザービームによって基板15の表面側が僅かに溶融することになるように調整される。
次いで、このパルスレーザービームがヘッド16から直下に向けて照射されるようにレーザービーム照射ユニット14を動作させる。次いで、このパルスレーザービームがウエーハ13のX軸方向における一端から他端までを通り過ぎるようにチャックテーブル12をX軸方向に沿って移動させる。
これにより、基板15のうちパルスレーザービームが照射された直線状の領域の表面側が僅かに溶融する。そして、溶融した基板15の構成材料が再凝固することによって、この領域に形成されている溝25の底面の凹凸が緩和される。図8(B)は、表面側に形成されている溝25の底面の凹凸が緩和されたウエーハ13を模式的に示す断面図である。
さらに、溝25の底面の全域の凹凸が緩和されるように、チャックテーブル12の移動とレーザービーム照射ユニット14の動作とを繰り返す。以上によって、緩和ステップS4が完了する。
なお、緩和ステップS4においては、パルスレーザービームに換えて、CWレーザービームが利用されてもよい。この場合、緩和ステップS4は、基板15に吸収される波長のパルスレーザービームの集光点が、例えば、溝25の底面の高さと概ね等しい高さに位置付けられる点を除いて、上述したように実施される。
その他、上述した実施形態にかかる構造及び方法等は、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施できる。
10:レーザー加工装置
11:フレームユニット
12:チャックテーブル
13:ウエーハ
14:レーザービーム照射ユニット
15:基板
16:ヘッド
17:機能層
18:撮像ユニット
19:デバイス
20:拡張装置
21:テープ
22:ドラム
23:フレーム(23a:開口)
24:フレーム支持ユニット
25:溝
26:フレーム支持台
27:改質層
28:クランプ
29:チップ
30:エアシリンダ(30a:ロッド)
32:台座

Claims (3)

  1. 基板と該基板上に設けられている機能層とを含むウエーハを分割予定ラインに沿って分割して複数のチップを製造するチップの製造方法であって、
    該分割予定ラインに沿って該機能層に吸収される波長のパルスレーザービームを該機能層が設けられている側から該ウエーハに照射することによって、該機能層を貫通し、かつ、底面が該基板に位置する溝を該ウエーハに形成する溝形成ステップと、
    該溝形成ステップの実施後に、該分割予定ラインに沿って該基板を透過する波長のパルスレーザービームを該機能層が設けられている側から該ウエーハに照射することによって、該基板の内部に改質層を形成する改質層形成ステップと、
    該改質層形成ステップの実施後に、該ウエーハに外力を付与することによって、該改質層を分割起点として該ウエーハを分割して該複数のチップを製造する分割ステップと、
    を備えるチップの製造方法。
  2. 該溝形成ステップの実施後かつ該改質層形成ステップの実施前に、該分割予定ラインに沿って該基板に吸収される波長のレーザービームを該機能層が設けられている側から該ウエーハに照射することによって、該基板を溶融させて該溝の該底面の凹凸を緩和する緩和ステップと、をさらに備える請求項1に記載のチップの製造方法。
  3. 該溝形成ステップにおいて照射される該パルスレーザービームのパルス幅が該基板の熱拡散時間よりも短い請求項1又は2に記載のチップの製造方法。
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