JP2024102459A - 燃料供給装置 - Google Patents

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JP2024102459A JP2023006348A JP2023006348A JP2024102459A JP 2024102459 A JP2024102459 A JP 2024102459A JP 2023006348 A JP2023006348 A JP 2023006348A JP 2023006348 A JP2023006348 A JP 2023006348A JP 2024102459 A JP2024102459 A JP 2024102459A
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勇介 丸井
広記 細江
悟 伊能
昭宏 飯室
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Abstract

Figure 2024102459000001
【課題】インジェクタに供給する燃料を加熱する燃料供給装置において、燃料チャンバ部内の燃料を素早く加熱する。
【解決手段】インジェクタ40の上流側に接続され、前記インジェクタ40に供給する燃料を溜める燃料チャンバ部50を備え、前記燃料チャンバ部50には、プレッシャレギュレータ46により調圧された燃料を前記燃料チャンバ部50内に送る燃料フィード経路44と、前記燃料フィード経路44に対して流路を絞ったオリフィス56が設定され、前記燃料チャンバ部50内の燃料を燃料ポンプ42よりも上流側に燃料を戻す燃料リターン経路55と、が接続されている。
【選択図】図5

Description

本発明は、燃料供給装置に関する。
従来、気候変動の緩和または影響軽減を目的とした取り組みが継続され、この実現に向けて二酸化炭素の排出量低減に関する研究開発が行われている。
例えば特許文献1においては、アルコール燃料を含有する燃料で運転される内燃エンジンにおいて、低温時の始動性を確保するために、インジェクタの上流側に燃料チャンバ部を設け、前記燃料チャンバ部に溜まっている燃料をヒータ部によって加熱する構造が開示されている。
特許第4834728号公報
ところで、二酸化炭素の排出量低減のために上記従来技術を適用した場合、ヒータ部の加熱開始からインジェクタの上流側に溜まっている燃料が十分温まり切るまでの時間は、短い方が使い勝手が良い。しかし、ヒータ部が配置された燃料チャンバ部内に予め調圧された燃料が供給される形式の場合、チャンバ部内の燃料を燃料タンク側(ポンプより上流側)へ戻すリターン配管は備えないことが一般的であり、特にエンジン始動前のプレヒート時は燃料噴射も始まっておらず積極的な燃料の流れが発生せず自然対流のみに頼る必要があるため、燃料チャンバ部内の燃料を満遍なく温めることが難しいという課題がある。
そこで本発明は、インジェクタに供給する燃料を加熱する燃料供給装置において、燃料チャンバ部内の燃料を素早く加熱することを目的とする。
上記課題の解決手段として、本発明の第一の態様は、内燃機関(10)の燃料室内で燃焼する燃料を供給するインジェクタ(40)と、前記インジェクタ(40)の上流側に接続され、前記インジェクタ(40)に供給する燃料を溜める燃料チャンバ部(50)と、前記燃料チャンバ部(50)内に配置され、前記燃料チャンバ部(50)内に溜めた燃料を加熱するヒータ部(62)と、前記内燃機関(10)の燃料を貯留する燃料タンク(15)と、前記燃料タンク(15)内の燃料を前記インジェクタ(40)に圧送する燃料ポンプ(42)と、前記燃料ポンプ(42)が圧送する燃料の圧力を前記インジェクタ(40)からの噴射のための規定圧力に調整する調圧手段(46)と、前記燃料チャンバ部(50)に接続され、前記調圧手段(46)により調圧された燃料を前記燃料チャンバ部(50)内に送る燃料フィード経路(44)と、を備える燃料供給装置(40A)において、前記燃料チャンバ部(50)には、前記燃料フィード経路(44)に対して流路を絞った絞り部(56)が設定され、前記燃料チャンバ部(50)内の燃料を前記燃料ポンプ(42)よりも上流側に燃料を戻す燃料リターン経路(55)が接続されている。
この構成によれば、燃料チャンバ部内の燃料を燃料ポンプよりも上流側に燃料を戻す燃料リターン経路に、燃料フィード経路に対して流路を絞った絞り部が設定されることで、燃料チャンバ部内の燃料の圧力を保ちつつ一部の燃料を燃料リターン経路から燃料ポンプの上流側に戻すことができる。これにより、インジェクタからの燃料噴射のないプレヒート時において、燃料チャンバ部内に燃料に流れを発生させることができる。このため、燃料チャンバ部内の燃料の攪拌を促して満遍なく加熱することができ、燃料噴射前のプレヒート時間を短くすることができる。
本発明の第二の態様は、上記第一の態様において、前記燃料リターン経路(55)には、前記燃料リターン経路(55)の流路を開閉するリターン制御バルブ(57)が設定され、前記リターン制御バルブ(57)は、前記インジェクタ(40)からの燃料噴射が始まる前は、前記流路を開いて燃料の戻りを可能とし、前記インジェクタ(40)からの燃料噴射が始まった後は、前記流路を閉じて燃料の戻りを規制する。
この構成によれば、燃料リターン経路に設けたリターン制御バルブにより、燃料噴射が始まるまで(プレヒート期間)はリターン制御バルブを開けることで、燃料チャンバ部内の燃料に強制的に流れを作り、燃料の自然対流を促進してプレヒート期間を短くすることができる。燃料噴射が始まった後はリターン制御バルブを閉じることで、加熱した燃料の流出を防ぎ、ヒータ装置の消費エネルギを抑えて効率よく燃料を加熱することができる。
本発明の第三の態様は、上記第一又は第二の態様において、前記燃料チャンバ部(50)は、前記燃料リターン経路(55)への流出口(54a)を備え、前記流出口(54a)は、前記燃料チャンバ部(50)の上下方向中央よりも下方に配置されている。
この構成によれば、燃料チャンバ部内での加熱後に上方に溜まる比較的温度の高い燃料を戻すのではなく、燃料チャンバ部内で下方に溜まる比較的温度の低い燃料を戻すことで、燃料チャンバ部内の昇温速度を上げることができる。
本発明の第四の態様は、上記第一から第三の態様の何れか一つにおいて、前記燃料チャンバ部(50)は、前記燃料リターン経路(55)への流出口(54a)と、前記燃料フィード経路(44)からの流入口(53a)と、を備え、前記流入口(53a)は、前記流出口(54a)よりも上方に配置されている。
この構成によれば、流入口から流出口へ向かう上から下への流れを形成することができるため、ヒータ部の加熱による下から上への流れと逆向きの流れの形成により、燃料チャンバ部内での燃料の撹拌を促進でき、燃料チャンバ部内を満遍なく加熱することができる。
本発明の第五の態様は、内燃機関(10)の燃料室内で燃焼する燃料を供給するインジェクタ(40)と、前記インジェクタ(40)の上流側に接続され、前記インジェクタ(40)に供給する燃料を溜める燃料チャンバ部(50)と、前記燃料チャンバ部(50)内に配置され、前記燃料チャンバ部(50)内に溜めた燃料を加熱するヒータ部(62)と、前記内燃機関(10)の燃料を貯留する燃料タンク(15)と、前記燃料タンク(15)内の燃料を前記インジェクタ(40)に圧送する燃料ポンプ(42)と、前記燃料ポンプ(42)が圧送する燃料の圧力を前記インジェクタ(40)からの噴射のための規定圧力に調整する調圧手段(46)と、前記燃料チャンバ部(50)に接続され、前記調圧手段(46)により調圧された燃料を前記燃料チャンバ部(50)内に送る燃料フィード経路(44)と、を備える燃料供給装置(40A)において、前記燃料チャンバ部(50)には、前記燃料チャンバ部(50)内の燃料を前記燃料ポンプ(42)よりも上流側に燃料を戻す燃料リターン経路(55’)が接続され、前記燃料フィード経路(44)には、前記燃料チャンバ部(50)側への燃料の流れは許容し、前記燃料ポンプ(42)側への燃料の流れは規制する逆止弁(45)が備えられ、前記燃料リターン経路(55’)には、前記燃料チャンバ部(50)内の燃料の圧力が、前記規定圧力よりも高い第二規定圧力になるまで開弁せず、前記第二規定圧力を超えた場合に開弁する調圧弁(56’)が備えられている。
この構成によれば、燃料チャンバ部に調圧された燃料を送る燃料フィード経路に逆止弁を備え、燃料チャンバ部内の燃料を燃料ポンプよりも上流側に燃料を戻す燃料リターン経路には、燃料フィード経路よりも高い燃料圧力によって開弁する第二プレッシャレギュレータを備えることで、燃料チャンバ部内の燃料の圧力を保ちつつ一部の高圧の燃料を燃料リターン経路から燃料ポンプの上流側に戻すことができる。これにより、燃料のプレヒート時に意図しない圧力上昇が生じた場合にも、燃料リターン経路から余剰圧力を逃がすことができる。このため、燃料ホースやインジェクタなどの許容圧力を無用に上げることなく適正な設定とし、部品コストの増加を抑えることができる。
本発明の第六の態様は、上記第五の態様において、前記燃料チャンバ部(50)は、前記燃料リターン経路(55’)への流出口(54a’)を備え、前記流出口(54a’)は、前記燃料チャンバ部(50)の最上部に配置されている。
この構成によれば、燃料チャンバ部内の燃料蒸気(ベーパ)は燃料チャンバ部の最上部に溜まるため、最上部に燃料リターン経路の流出口を配置することで、効率的に燃料蒸気を燃料リターン経路に流すことができ、結果として素早く減圧できる。
本発明によれば、インジェクタに供給する燃料を加熱する燃料供給装置において、燃料チャンバ部内の燃料を素早く加熱することができる。
本発明の実施形態における自動二輪車の右側面図である。 図1の要部拡大図である。 上記自動二輪車の吸気通路部品周辺の上面図である。 上記自動二輪車の燃料供給装置の構成図である。 上記燃料供給装置の第一実施形態における燃料タンクおよび燃料チャンバ部に係る構成を示す説明図である。 上記燃料供給装置の第二実施形態における燃料タンクおよび燃料チャンバ部に係る構成を示す説明図である。 上記燃料チャンバ部の変形例を示す説明図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下の説明における前後左右等の向きは、特に記載が無ければ以下に説明する車両における向きと同一とする。また以下の説明に用いる図中適所には、車両前方を示す矢印FR、車両左方を示す矢印LH、車両上方を示す矢印UP、車体左右中心を示す線CLが示されている。
<車両全体>
図1に示すように、本実施形態は、鞍乗り型車両である自動二輪車1に適用される。自動二輪車1の前輪2は、左右一対のフロントフォーク3の下端部に支持されている。左右フロントフォーク3の上部は、ステアリングステム4を介して車体フレーム20の前端部のヘッドパイプ21に支持されている。ステアリングステム4の上部には、操向用のバーハンドル6が取り付けられている。
自動二輪車1の後輪7は、スイングアーム8の後端部に支持されている。スイングアーム8の前端部は、車体フレーム20の前後中間部のピボットフレーム23に支持されている。なお、本実施形態で用いる「中間」とは、対象の両端間の中央のみならず、対象の両端間の内側の範囲を含む意とする。後輪7は、自動二輪車1のパワーユニットPUに対し、例えば車体後部左側に配置されたチェーン式の伝動機構を介して連結されている。
パワーユニットPUは、自動二輪車1の原動機であるエンジン(内燃機関)10と、エンジン10の出力を断接、変速するクラッチ及びトランスミッション(何れも不図示)と、を含む一体のユニットであり、車体フレーム20に固定的に支持されている。
エンジン10は、クランクケース11の前部上方にシリンダ12を起立させている。シリンダ12の後部には、吸気通路部品32が接続されている。シリンダ12の前部には、排気管14が接続されている。排気管14は、エンジン10の前方から下方を通って例えば右後方に取り回され、車体後部右側に配置された排気マフラー14aに接続されている。
エンジン10の上方には、エンジン10に供給する燃料を貯留する燃料タンク15が配置されている。燃料タンク15の後方には、運転者および後部同乗者が着座するシート16が配置されている。車体下部両側には、運転者の足を載せる左右一対のメインステップ17、および後部同乗者用が足を載せる左右一対のピリオンステップ18がそれぞれ配置されている。
車体フレーム20は、ヘッドパイプ21と、ヘッドパイプ21の上部から後下方へ延びるメインフレーム22と、メインフレーム22の後下端部からメインフレーム22よりも急傾斜をなして後下方へ延びるピボットフレーム23と、ヘッドパイプ21の下部から後下方へメインフレーム22よりも急傾斜をなして延びるダウンフレーム27と、メインフレーム22の後部から後方へ延びるシートレール25と、ピボットフレーム23の上下中間部から上後方へ延びてシートレール25を支持するサポートフレーム26と、を備えている。
エンジン10は、ガソリンの他に、エタノール又はガソリンとエタノールとの混合燃料(以下、エタノール燃料と総称する。)を用いて運転可能である。すなわち、自動二輪車1は、複数種の燃料による走行が可能なフレキシブル・フューエル・モーターサイクル(FFM)である。
エンジン10のシリンダ12は、クランクケース11側から順に、シリンダ本体12a、シリンダヘッド12b及びヘッドカバー12cを有している。
図2を併せて参照し、シリンダヘッド12bの後部(吸気側)には、スロットルボディ33を含む吸気通路部品32の下流端が接続されている。図中符号34は吸気通路部品32の上流端が接続されるエアクリーナボックス、符号35はスロットルボディ33とエアクリーナボックス34とを接続するコネクティングチューブ、符号36はスロットルボディ33とシリンダヘッド12bとを接続する吸気管部材、をそれぞれ示す。コネクティングチューブ35および吸気管部材36は吸気通路部品32に含まれる。
<燃料供給装置>
図4に示すように、自動二輪車1は、燃料タンク15、燃料ポンプ42、インジェクタ(燃料噴射弁)40等を含んで燃料供給装置40Aを構成している。
燃料タンク15の燃料は、例えば燃料タンク15内に配置した燃料ポンプ42に吸入され、下流側へ吐出される。燃料ポンプ42は、燃料タンク15内の燃料に浸漬されることで、燃料タンク15内の燃料を吸入する。例えば、燃料ポンプ42は、燃料を圧送するポンプ本体と、ポンプ本体の吸入側(上流側)で燃料を濾過する一次フィルタと、を備えている(何れも不図示)。
図5を併せて参照し、燃料ポンプ42の吐出部43からインジェクタ40に延びる下流側経路(燃料フィード経路44)には、逆止弁45および調圧手段(プレッシャレギュレータ46)が備えられている。逆止弁45は、燃料ポンプ42側から下流側(インジェクタ40側)への燃料の流れは許容し、逆方向への流れは規制する。燃料ポンプ42の吐出側に逆止弁45を備えることで、駐車等によってエンジン10を停止したとき(燃料ポンプ42が停止したとき)、逆止弁45よりも下流側の燃料の加圧状態(残圧)が維持される。このため、エンジン10の再始動時には、少ないポンプ駆動で燃料噴射に必要な圧力まで燃料を加圧することができる。
プレッシャレギュレータ46は、燃料ポンプ42から吐出された燃料の圧力を所定圧力に調整する。余剰圧力(燃料)は、戻し流路47を介して燃料タンク15内に戻される。プレッシャレギュレータ46で調圧された燃料は、燃料タンク15外部に延びるフィードホース48を介してインジェクタ40に供給される。図5では逆止弁45およびプレッシャレギュレータ46を燃料ポンプ42と別体に示したが、逆止弁45およびプレッシャレギュレータ46の少なくとも一方が燃料ポンプ42と一体であってもよい。プレッシャレギュレータ46に代わる調圧手段として、燃料ポンプ42の駆動制御(例えば回転数制御)によって燃料を調圧する構成でもよい。
燃料ポンプ42から吐出された燃料は、インジェクタ40に連なる燃料チャンバ部50のチャンバ室T3内に供給される。チャンバ室T3にはヒータ部62が臨んでおり、チャンバ室T3内に溜めた燃料を加熱可能である。
インジェクタ40は、ECU(Electric Control Unit)に作動制御され、スロットルセンサ等の出力に応じて吸気通路部品32内へ燃料を噴射する。
例えば、ECUは、不図示の排気ガスセンサ(O2センサ)の出力等に基づいて、理論空燃費運転となるよう燃料噴射量をフィードバック制御する。
実施形態では、混合燃料を一時的に貯留するチャンバ室T3を備えることで、給油直前の燃料と異なる燃料組成の燃料が給油された場合でも、給油前後の燃料の混合が緩やかに行われる。これにより、インジェクタ40に供給する燃料が、給油直前の燃料から異なる種類の燃料に急激に変化することを回避し、フィードバック制御を追従しやすくする。
燃料チャンバ部50から延びるリターン経路55については後述する。
図2、図3を参照し、スロットルボディ33を含む吸気通路部品32は、車体左右中央CLに対して全体的に左右一側(実施形態では右側)に偏って配置されている。
シリンダヘッド12bの後部には、吸気ポートのシリンダ外部への開口(外部開口)を形成するポート開口部37が備えられている。ポート開口部37には、吸気管部材36の前端部(下流端部)が固定されている。吸気管部材36の後端部(上流端部)には、スロットルボディ33の前端部(下流端部)が接続されている。スロットルボディ33の後端部(上流端部)には、コネクティングチューブ35の前端部(下流端部)が接続されている。吸気通路部品32全体で形成する吸気通路を符号TAで示す(図1参照)。
<インジェクタ>
図2、図4、図5を参照し、吸気管部材36の前部上側には、インジェクタ40が取り付けられている。
インジェクタ40は、筒状のインジェクタボディと、インジェクタボディ内に収容される弁部と、弁部を駆動する電磁駆動部(何れも不図示)と、を備えている。図中線C1はインジェクタ40の中心軸線、符号40bはインジェクタ40の軸方向一端に設けられる噴射口、をそれぞれ示す。
インジェクタボディは、内部に燃料を流通させる燃料流路を形成している。弁部は、リターンスプリングから付与された付勢力によって、燃料流路を閉塞させ、インジェクタ40を閉弁させる。
電磁駆動部は、弁部をリターンスプリングの付勢力に抗して駆動させて、燃料流路を開放させ、インジェクタ40を開弁させる。これにより、インジェクタ40の噴射口40bから吸気通路TA内へ燃料が噴射される。
インジェクタ40は、その長手方向(インジェクタボディの長手方向)で噴射口40bと反対側(上流側)への延長部分に、インジェクタ40への供給燃料を溜める燃料チャンバ部50と、燃料チャンバ部50内の燃料を加熱(昇温)するヒータ装置60と、が接続されている。燃料チャンバ部50とヒータ装置60とを含んで、インジェクタ40に供給する燃料を昇温させる昇温部が構成されている。
図5を参照し、燃料チャンバ部50は、チャンバケース51を備えている。チャンバケース51は、インジェクタ40の上流側に開放した円筒状をなし、内部空間としてチャンバ室T3を形成する。図中線C2は燃料チャンバ部50の中心軸線を示す。図5の例では、燃料チャンバ部50とインジェクタ40とは互いに同軸に配置されている。
チャンバケース51の外周壁52には、フィードホース48を接続するためのフィードノズル53が突設されている。フィードホース48は、燃料フィード経路44に含まれる。燃料フィード経路44は、燃料ポンプ42の吐出部43から延び、フィードノズル53を介してチャンバ室T3内に加圧燃料を供給可能とする。図5のフィードノズル53は、外周壁52の軸方向中間部(中央に限らない)に配置されている。フィードノズル53のチャンバ室T3側の端部開口(燃料チャンバ部50への流入口)53aは、燃料チャンバ部50(チャンバ室T3)の上下方向(鉛直方向)の中央位置よりも上方に配置されている。
チャンバケース51の外周壁52には、燃料リターンホース58を接続するためのリターンノズル54が突設されている。リターンホース58は、リターン経路55に含まれる。リターン経路55は、燃料タンク15の戻し部に向けて延び、リターンノズル54からチャンバ室T3内の加圧燃料の一部を排出可能とする。図5のリターンノズル54は、外周壁52の軸方向下端部に配置されている。リターンノズル54のチャンバ室T3側の端部開口(燃料チャンバ部50からの流出口)54aは、燃料チャンバ部50(チャンバ室T3)の上下方向(鉛直方向)の中央位置よりも下方に配置されている。リターンノズル54から排出される燃料は、チャンバ室T3内において比較的低温の燃料であるため、燃料の排出によるチャンバ室T3内の燃料の温度低下が抑えられる。流出口54aに対して流入口53aは上方に配置されており、流入口53aから流出口54aに向かう上から下への流れを形成することができる。
リターンノズル54から燃料の一部を排出することで、ヒータ部62の周囲で加熱された燃料の上昇流とフィードノズル53から供給された燃料の下降流とによる攪拌が促進され、加熱された燃料がチャンバ室T3の下端側(インジェクタ40側)に導かれる。チャンバ室T3内の燃料の攪拌によって、燃料の温度の偏りを抑えるとともに、ヒータ部62表面のベーパの発生を抑制して熱伝達を向上させる。
フィードノズル53は、外周壁52の軸方向中間部に限らず、外周壁52の軸方向でより上端側に配置されるとよい。この場合、チャンバ室T3内の上下方向の流れがより促進される。
チャンバケース51の下流端部には、インジェクタボディの上流端部が接続されている。チャンバケース51におけるインジェクタボディと反対側の端部には、ヒータ装置60の本体部(ヒータ本体部)61が取り付けられている。
ヒータ装置60は、ヒータ本体部61からチャンバ室T3内へ、棒状のヒータ部62を突出させている。ヒータ部62は、例えばチャンバケース51と同軸に配置されている。
フィードホース48から供給された燃料は、チャンバ室T3内に供給されて溜められ、ヒータ部62の発熱によって昇温される。ヒータ部62に近い領域の燃料は、ヒータ部62に直に接することもあり、ヒータ部62から遠い領域の燃料よりも温まりやすい。ヒータ部62に近い領域の燃料は、ヒータ部62から遠い領域の燃料よりも密度が減少して浮力が生じ、上昇流を発生させる(自然対流)。図5では、説明都合上、燃料チャンバ部50が長手方向(軸方向)を鉛直方向に沿わせて配置された例を示す。
ヒータ部62の周囲の領域でチャンバ室T3の上端側に至った燃料は、チャンバ室T3の外周側で下方に折り返し、下降流となって流れる。チャンバ室T3の外周側で下端側に至った燃料は、チャンバ室T3の内周側(ヒータ部62側)で上方に折り返し、再び上昇流となって流れる。これにフィードノズル53からリターンノズル54への流れが加わることでさらに撹拌が促進し、燃料を規定温度まで加熱する際の加熱時間の短縮が図られる。
規定温度まで昇温された燃料は、インジェクタ40のインジェクタボディ内に至り、弁部の駆動によって噴射口40bから吸気通路TA内に噴射される。
エタノール燃料エンジン10においては、冷間時の始動性を向上させるために、および排ガス中に含まれる有害成分を低減するために、加熱した燃料を吸気通路TAに噴射し、噴射燃料の気化を促進させることが有効である。
ここで、ヒータ装置60の作動について説明する。
車両を駐停車してエンジン10の駆動を止めている場合、エンジン10は冷えており、燃料供給装置40A内の燃料も冷えている。吸気通路TAに噴射する燃料の気化を促進するためには、ヒータ装置60による燃料の昇温をエンジン10の始動前に行う必要がある。ヒータ装置60による燃料の昇温開始のタイミングとしては、例えばエンジン10を停止して駐停車状態にある車両のメインスイッチがオンになったタイミングが好適である。
ヒータ装置60による燃料の昇温は、例えばヒータ装置60の作動がオンになったタイミングから開始される。ヒータ装置60の制御部は、ヒータ装置60のオンとともにタイマーを作動させ、規定時間の経過後にヒータ装置60をオフにする。その後、エンジン10の始動(スタータ駆動)が可能となる。このとき、インジケータランプを点灯させる等により、エンジン始動が可能になったことをユーザーに告知してもよい。
ヒータオンの継続時間は、例えば外気温や機関温度に応じて変動させてもよい。このときの温度検知は、例えば既存の吸気温センサ、油温センサ、等の検知情報を利用することができる。また、燃料チャンバ部50に温度センサを設置し、チャンバ室T3内の燃料の温度を直接検知することもできる。ヒータオンの継続時間に加え(又は継続時間に替わり)、ヒータ装置60の出力を変動させてもよい。
本実施形態は、燃料を加熱し始めて所定の条件が揃えば(例えば所定時間の経過等)、ヒータオフとするものであるが、車両走行中での燃料の気化を促進するためにも、ヒータオンによる加熱を継続するものであってもよい。なお、本実施形態では、燃料チャンバ部50に、エンジン10の周囲を流れて熱を帯びた走行風が当たりやすい構造であるので、ヒータオンを継続する際の電力量を抑えることに寄与する。
エタノール燃料エンジン10においては、外気温が低いと燃料のプレヒート時間が長くなりやすい。すなわち、燃料チャンバ部50内にヒータ部62を挿入して燃料を加熱する構成において、自然対流による攪拌が生じるにはある程度の流速になるまで待つ必要がある。
ヒータ部62および燃料チャンバ部50は、軸方向(長手方向)を鉛直方向に向けて配置されることで、以下の効果がある。すなわち、燃料チャンバ部50内の燃料は、自然対流時にヒータ部62の長手方向の広範囲に接して加熱され、燃料チャンバ部50内の対流を効果的に発生させて、温度の偏りのない予熱を可能とする。
ところで、エタノール燃料の混合割合によっては、燃料チャンバ部50内での加熱時に、燃料の圧力が目標値を超えることがある。この余剰圧力を速やかに排出するため、図5に示すように、燃料チャンバ部50にはリターン経路55が接続されている。
リターン経路55は、チャンバケース51の外周壁52に突設されるリターンノズル54と、リターンノズル54に一端が接続されるとともに他端が燃料タンク15に接続されるリターンホース58と、リターンホース58の上流側(リターンノズル54近傍)に配置されるオリフィス56と、リターンホース58におけるオリフィス56よりも下流側に配置されるソレノイドバルブ(リターン制御バルブ)57と、を備えている。
ソレノイドバルブ57は、例えばエンジン始動時の所定時間(例えば10秒)だけ開状態となり、リターンホース58内の流路を開通させる。ソレノイドバルブ57は、前記所定時間経過後には閉状態となり、リターンホース58内の流路を遮断させる。ソレノイドバルブ57は、例えばエンジン始動時のみ開状態となり、リターンノズル54からチャンバ室T3内の加圧燃料の一部を排出可能とする。これにより、エンジン始動時において、チャンバ室T3内の燃料に流れが生じて均等な加熱が促進される。加圧燃料の排出量は、リターンホース58にオリフィス56を配置して流路を絞ることで制御され、燃料の戻し過ぎによる効率低下を防いでいる。なお、ソレノイドバルブ57の作動条件として、実施例では所定時間としたが、他にエンジン温度(油温や水温など)、吸気温度、O2センサの値、スロットル開度、またアルコール燃料濃度などでも良く、かつこれらを複合的に組み合わせて用いてもよい。
以上説明したように、上記実施形態における燃料供給装置40Aは、エンジン10の吸気通路TA内に燃料を噴射するインジェクタ40と、前記インジェクタ40の上流側に接続され、前記インジェクタ40に供給する燃料を溜める燃料チャンバ部50と、前記燃料チャンバ部50内に配置され、前記燃料チャンバ部50内に溜めた燃料を加熱するヒータ部62と、前記エンジン10の燃料を貯留する燃料タンク15と、前記燃料タンク15内の燃料を前記インジェクタ40に圧送する燃料ポンプ42と、前記燃料ポンプ42が圧送する燃料の圧力を前記インジェクタ40からの噴射のための規定圧力に調整する調圧手段(プレッシャレギュレータ46)と、を備え、前記燃料チャンバ部50には、前記プレッシャレギュレータ46により調圧された燃料を前記燃料チャンバ部50内に送る燃料フィード経路44と、前記燃料フィード経路44に対して流路を絞った絞り部(オリフィス56)が設定され、前記燃料チャンバ部50内の燃料を前記燃料ポンプ42よりも上流側(例えば燃料タンク15内)に燃料を戻す燃料リターン経路55と、が接続されている。
この構成によれば、燃料チャンバ部50内の燃料を燃料ポンプ42よりも上流側に燃料を戻す燃料リターン経路55に、燃料フィード経路44に対して流路を絞ったオリフィス56が設定されることで、燃料チャンバ部50内の燃料の圧力を保ちつつ一部(少量)の燃料を燃料リターン経路55から燃料ポンプ42の上流側に戻すことができる。これにより、インジェクタ40からの燃料噴射のないプレヒート時において、燃料チャンバ部50内に燃料に流れを発生させることができる。このため、燃料チャンバ部50内の燃料の攪拌を促して満遍なく加熱することができ、燃料噴射前のプレヒート時間を短くすることができる。なお、燃料ポンプ42の吸入側(上流側)に通じる戻し経路を備える場合、燃料タンク15内ではなく前記戻し経路に燃料チャンバ部50内の燃料を戻してもよい。
本願の「絞り部」とは、部分的に流路が絞られているものでもよく、あるいは燃料リターン経路の全体に渡って燃料フィード経路よりも流路が絞られている(細い)ものであってもよい。
吸気通路内に燃料を噴射するエンジンに限らず、燃焼室内に直接燃料を噴射する直噴型のエンジンに適用してもよい。
また、上記燃料供給装置40Aにおいて、前記燃料リターン経路55には、前記燃料リターン経路55の流路を開閉するリターン制御バルブ(ソレノイドバルブ57)が設定され、前記ソレノイドバルブ57は、前記インジェクタ40からの燃料噴射が始まる前は、前記流路を開いて燃料の戻りを可能とし、前記インジェクタ40からの燃料噴射が始まった後は、前記流路を閉じて燃料の戻りを規制する。
この構成によれば、燃料リターン経路55に設けたソレノイドバルブ57により、燃料噴射が始まるまで(プレヒート期間)はソレノイドバルブ57を開けることで、燃料チャンバ部50内の燃料に強制的に流れを作り、燃料の自然対流を促進してプレヒート期間を短くすることができる。燃料噴射が始まった後はソレノイドバルブ57を閉じることで、加熱した燃料の流出を防ぎ、ヒータ装置60の消費エネルギを抑えて効率よく燃料を加熱することができる。
<第二実施形態>
次に、本発明の第二実施形態について、図6を参照して説明する。
第二実施形態は、前記第一実施形態に対して、燃料リターン経路55’を備える点で特に異なる。燃料リターン経路55’は、オリフィス56およびソレノイドバルブ57に代わり、第二調圧手段(調圧弁、第二プレッシャレギュレータ56’)を備えている。その他の、前記実施形態と同一構成には同一符号を付して詳細説明は省略する。
第二プレッシャレギュレータ56’は、燃料チャンバ部50内の燃料の圧力が所定圧力を超えた場合に開弁し、燃料チャンバ部50内の燃料の圧力を燃料リターン経路55’に流す。この燃料は、不図示の戻し流路を介して、燃料タンク15内(燃料ポンプ42よりも上流側)に戻される。第二プレッシャレギュレータ56’の開弁圧力は、燃料フィード経路44のプレッシャレギュレータ46の開弁圧力よりも高い。したがって、燃料チャンバ部50内の燃料の圧力がプレッシャレギュレータ46で調整された適正範囲の圧力であれば、第二プレッシャレギュレータ56’が燃料リターン経路55’を開通させることはない。
第二実施形態のリターンノズル54’は、外周壁52の軸方向上端部に配置されている。リターンノズル54’のチャンバ室T3側の端部開口(燃料チャンバ部50からの流出口)54a’は、燃料チャンバ部50(チャンバ室T3)の上下方向(鉛直方向)の最上部に配置されている。これにより、燃料チャンバ部50内で発生して最上部に溜まった燃料蒸気(ベーパ)を良好に排出することができる。フィードノズル53の流入口53aはリターンノズル54’の流出口54a’よりも軸方向下方側にずれており、フィードノズル53から流入する燃料とリターンノズル54’から排出する燃料とが互いに影響し難くしている。
以上説明したように、上記第二実施形態における燃料供給装置40Aは、エンジン10の吸気通路TA内に燃料を噴射するインジェクタ40と、前記インジェクタ40の上流側に接続され、前記インジェクタ40に供給する燃料を溜める燃料チャンバ部50と、前記燃料チャンバ部50内に配置され、前記燃料チャンバ部50内に溜めた燃料を加熱するヒータ部62と、前記エンジン10の燃料を貯留する燃料タンク15と、前記燃料タンク15内の燃料を前記インジェクタ40に圧送する燃料ポンプ42と、前記燃料ポンプ42が圧送する燃料の圧力を前記インジェクタ40からの噴射のための規定圧力に調整する調圧手段(プレッシャレギュレータ46)と、を備え、前記燃料チャンバ部50には、前記プレッシャレギュレータ46により調圧された燃料を前記燃料チャンバ部50内に送る燃料フィード経路44と、前記燃料チャンバ部50内の燃料を前記燃料ポンプ42よりも上流側に燃料を戻す燃料リターン経路55’と、が接続され、前記燃料フィード経路44には、前記燃料チャンバ部50側への燃料の流れは許容し、前記燃料ポンプ42側への燃料の流れは規制する逆止弁45が備えられ、前記燃料リターン経路55’には、前記燃料チャンバ部50内の燃料の圧力が、前記規定圧力よりも高い第二規定圧力になるまで開弁せず、前記第二規定圧力を超えた場合に開弁する調圧弁(第二プレッシャレギュレータ56’)が備えられている。
ている。
この構成によれば、燃料チャンバ部50に調圧された燃料を送る燃料フィード経路44に逆止弁45を備え、燃料チャンバ部50内の燃料を燃料ポンプ42よりも上流側に燃料を戻す燃料リターン経路55’には、燃料フィード経路44よりも高い燃料圧力によって開弁する第二プレッシャレギュレータ56’を備えることで、燃料チャンバ部50内の燃料の圧力を保ちつつ一部(少量)の高圧の燃料を燃料リターン経路55’から燃料ポンプ42の上流側に戻すことができる。これにより、燃料のプレヒート時に意図しない圧力上昇が生じた場合にも、燃料リターン経路55’から余剰圧力を逃がすことができる。このため、燃料ホースやインジェクタ40などの許容圧力を無用に上げることなく適正な設定とし、部品コストの増加を抑えることができる。
上記各実施形態の変形例として、例えば図7に示す燃料チャンバ部150のように、チャンバ室T3内の燃料を攪拌する燃料撹拌デバイスを備えることもできる。燃料攪拌デバイスは、例えばチャンバ室T3内に配置された軸流ファン150aと、軸流ファン150aを駆動させる電気モータ等の駆動源150bと、を有する。図7の例では、燃料チャンバ部150の底部に燃料攪拌デバイスを配置することから、燃料チャンバ部150とインジェクタ40とは互いに軸方向を異ならせている。
駆動源150bは、例えば不図示の制御装置によってエンジン始動時および燃料低温時にのみ駆動され、チャンバ室T3内の燃料を攪拌する。燃料攪拌デバイスは、例えば駆動源150bを有さずユーザーからの手入力によってファン等を駆動させる手動式であってもよい。この変形例によれば、燃料チャンバ部50内の燃料を良好に攪拌させ、燃料の温度に偏りをさせずに予熱を行うことができる。したがって、インジェクタ40に供給する手前の燃料の温度を、目標温度(例えば100℃以上)に短時間で到達させることができる。燃料がより早く温まることで、エタノール燃料エンジン10の低温始動性を改善し、始動時間を短縮することができる。燃料気化促進により燃費および熱交換率を向上させることができる。
なお、本発明は上記実施形態に限られるものではなく、例えば、本実施形態の燃料供給装置は、自動二輪車以外の鞍乗り型車両に適用してもよい。
前記鞍乗り型車両には、運転者が車体を跨いで乗車する車両全般が含まれ、自動二輪車(原動機付自転車及びスクータ型車両を含む)のみならず、三輪(前一輪かつ後二輪の他に、前二輪かつ後一輪の車両も含む)又は四輪(四輪バギー等)の車両も含まれる。HEV(Hybrid Electric Vehicle)等の原動機に電気モータを含む車両に適用してもよい。鞍乗り型車両以外の車両(乗用車、バス、トラック等)に適用してもよい。すなわち、実施形態の車両はフレキシブル・フューエル・モーターサイクル(FFM)であるが、四輪車(フレキシブル・フューエル・ビークル(FFV))でもよい。
本実施形態の燃料供給装置は、車両に適用されるものであるが、本発明は車両への適用に限らず、航空機や船舶等の種々輸送機器、ならびに建設機械や産業機械等、様々な乗物や移動体に適用してもよい。さらに、本発明は、乗物以外でも燃料供給装置を備える機器であれば、例えば手押しの芝刈り機や清掃機等に広く適用可能である。
そして、上記実施形態における構成は本発明の一例であり、実施形態の構成要素を周知の構成要素に置き換える等、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
1 自動二輪車(鞍乗り型車両)
10 エンジン(内燃機関)
15 燃料タンク
32 吸気通路部品
40 インジェクタ
40A 燃料供給装置
42 燃料ポンプ
44 燃料フィード経路
45 逆止弁
46 プレッシャレギュレータ(調圧手段)
50 燃料チャンバ部
53a 流入口
54a、54a’ 流出口
55,55’ 燃料リターン経路
56 オリフィス(絞り部)
56’ 第二プレッシャレギュレータ(調圧弁)
57 ソレノイドバルブ(リターン制御バルブ)
61 ヒータ本体部
62 ヒータ部
TA 吸気通路

Claims (6)

  1. 内燃機関(10)の燃料室内で燃焼する燃料を供給するインジェクタ(40)と、
    前記インジェクタ(40)の上流側に接続され、前記インジェクタ(40)に供給する燃料を溜める燃料チャンバ部(50)と、
    前記燃料チャンバ部(50)内に配置され、前記燃料チャンバ部(50)内に溜めた燃料を加熱するヒータ部(62)と、
    前記内燃機関(10)の燃料を貯留する燃料タンク(15)と、
    前記燃料タンク(15)内の燃料を前記インジェクタ(40)に圧送する燃料ポンプ(42)と、
    前記燃料ポンプ(42)が圧送する燃料の圧力を前記インジェクタ(40)からの噴射のための規定圧力に調整する調圧手段(46)と、
    前記燃料チャンバ部(50)に接続され、前記調圧手段(46)により調圧された燃料を前記燃料チャンバ部(50)内に送る燃料フィード経路(44)と、
    を備える燃料供給装置(40A)において、
    前記燃料チャンバ部(50)には、
    前記燃料フィード経路(44)に対して流路を絞った絞り部(56)が設定され、前記燃料チャンバ部(50)内の燃料を前記燃料ポンプ(42)よりも上流側に燃料を戻す燃料リターン経路(55)が接続されている、燃料供給装置。
  2. 前記燃料リターン経路(55)には、前記燃料リターン経路(55)の流路を開閉するリターン制御バルブ(57)が設定され、
    前記リターン制御バルブ(57)は、前記インジェクタ(40)からの燃料噴射が始まる前は、前記流路を開いて燃料の戻りを可能とし、前記インジェクタ(40)からの燃料噴射が始まった後は、前記流路を閉じて燃料の戻りを規制する、請求項1に記載の燃料供給装置。
  3. 前記燃料チャンバ部(50)は、前記燃料リターン経路(55)への流出口(54a)を備え、
    前記流出口(54a)は、前記燃料チャンバ部(50)の上下方向中央よりも下方に配置されている、請求項1又は2に記載の燃料供給装置。
  4. 前記燃料チャンバ部(50)は、前記燃料リターン経路(55)への流出口(54a)と、前記燃料フィード経路(44)からの流入口(53a)と、を備え、
    前記流入口(53a)は、前記流出口(54a)よりも上方に配置されている、請求項1又は2に記載の燃料供給装置。
  5. 内燃機関(10)の燃料室内で燃焼する燃料を供給するインジェクタ(40)と、
    前記インジェクタ(40)の上流側に接続され、前記インジェクタ(40)に供給する燃料を溜める燃料チャンバ部(50)と、
    前記燃料チャンバ部(50)内に配置され、前記燃料チャンバ部(50)内に溜めた燃料を加熱するヒータ部(62)と、
    前記内燃機関(10)の燃料を貯留する燃料タンク(15)と、
    前記燃料タンク(15)内の燃料を前記インジェクタ(40)に圧送する燃料ポンプ(42)と、
    前記燃料ポンプ(42)が圧送する燃料の圧力を前記インジェクタ(40)からの噴射のための規定圧力に調整する調圧手段(46)と、
    前記燃料チャンバ部(50)に接続され、前記調圧手段(46)により調圧された燃料を前記燃料チャンバ部(50)内に送る燃料フィード経路(44)と、
    を備える燃料供給装置(40A)において、
    前記燃料チャンバ部(50)には、
    前記燃料チャンバ部(50)内の燃料を前記燃料ポンプ(42)よりも上流側に燃料を戻す燃料リターン経路(55’)が接続され、
    前記燃料フィード経路(44)には、前記燃料チャンバ部(50)側への燃料の流れは許容し、前記燃料ポンプ(42)側への燃料の流れは規制する逆止弁(45)が備えられ、
    前記燃料リターン経路(55’)には、前記燃料チャンバ部(50)内の燃料の圧力が、前記規定圧力よりも高い第二規定圧力になるまで開弁せず、前記第二規定圧力を超えた場合に開弁する調圧弁(56’)が備えられている、燃料供給装置。
  6. 前記燃料チャンバ部(50)は、前記燃料リターン経路(55’)への流出口(54a’)を備え、
    前記流出口(54a’)は、前記燃料チャンバ部(50)の最上部に配置されている、請求項5に記載の燃料供給装置。
JP2023006348A 2023-01-19 燃料供給装置 Pending JP2024102459A (ja)

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