JP2024093140A - 樹脂粘土及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 製造工程が容易且つ簡略化され、練り易く、形状保持性が良好な手工材料、玩具として利用できる樹脂粘土及びその製造方法を提供する。
【解決手段】 JIS K6721に準拠した平均重合度が650以上1200以下のペースト塩化ビニル系樹脂100重量部に対し、可塑剤、好ましくは脂肪族カルボン酸エステル系可塑剤35重量部以上65重量部以下、好ましくは更に充填剤、顔料及び安定剤からなる群より選択される少なくとも1種以上を含有する樹脂粘土。
【選択図】 なし
【解決手段】 JIS K6721に準拠した平均重合度が650以上1200以下のペースト塩化ビニル系樹脂100重量部に対し、可塑剤、好ましくは脂肪族カルボン酸エステル系可塑剤35重量部以上65重量部以下、好ましくは更に充填剤、顔料及び安定剤からなる群より選択される少なくとも1種以上を含有する樹脂粘土。
【選択図】 なし
Description
本発明は、手工材料としての粘土として利用できる樹脂粘土に関するものであり、更に詳しくは、製造工程が容易且つ簡略化され、練り易く、形状保持性が良好な樹脂粘土及びその製造方法に関するものである。
樹脂系粘土としては、塩化ビニル樹脂に可塑剤、充填剤等を配合してなる塩化ビニル樹脂系粘土が提案され(例えば特許文献1参照。)、加熱することにより字消しとしても利用可能な塩化ビニル系樹脂粘土として、塩化ビニルペースト樹脂とゲル化速度の異なる2種以上の可塑剤とを特定条件下で加熱混練してなる手工材料用粘土として使用できるものが提案されている(例えば特許文献2参照。)。
しかし、特許文献1に提案の方法は、ゲル化速度の遅い可塑剤を用いた粘土は、加熱硬化の際に高温とする必要があり、家庭での適用に課題を有する。一方、ゲル化速度の速い可塑剤を用いた粘土は、その管理が難しいものとなり、やはり家庭での適用に課題を有するものとなる。
また、特許文献2に提案された塩化ビニル系樹脂粘土は、字消しとしての適用も可能なものとして提案されたものであり、樹脂粘土としての作業性、造形性、形状保持性等には課題を有するものであった。
そこで、製造工程が容易且つ簡略化され、手工材料として、練り易く、形状保持性、造形性が良好な樹脂粘土及びその製造方法が求められてきた。
本発明者は、上記の課題について鋭意検討を重ねた結果、特定のペースト塩化ビニル系樹脂に特定量の可塑剤を含有する樹脂粘土が手工材料として優れた特性を有するものとなることを見出し、発明を完成させるに至った。
即ち、本発明は、JIS K6721に準拠した平均重合度が650以上1200以下のペースト塩化ビニル系樹脂100重量部に対し、可塑剤35重量部以上65重量部以下を含有することを特徴とする樹脂粘土及びその製造方法に関するものである。
以下に、本発明に関し詳細に説明する。
本発明の樹脂粘土は、平均重合度が650以上1200以下のペースト塩化ビニル系樹脂100重量部に対し、可塑剤35重量部以上65重量部以下を含有するものである。
本発明の樹脂粘土を構成するペースト塩化ビニル系樹脂は、平均重合度650以上1200以下のものであり、特に柔軟性と形状保持性が良好なものとなることから、700以上1100以下であることが好ましい。ここで、平均重合度が650未満のものである場合、非常に柔らかいものとなり粘土としての形状保持性、造形性に劣るものとなる。一方、1200を越えるものである場合、硬く、練り性に劣るものとなる。なお、本発明における平均重合度は、例えばJIS K6721に規定されるウベローデ粘度計を用いて、溶液粘度測定法により算出することができる。
また、ペースト塩化ビニル系樹脂としては、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル-酢酸ビニルコポリマーなどが挙げられ、特に可塑剤との混和が容易であり、かつ高い保形性を有する粘土となることからペーストポリ塩化ビニル樹脂であることが好ましい。そして、ペースト加工に供されるペースト塩化ビニル系樹脂と称される範疇に属するものであれば市販品でもよく、例えば(商品名)リューロンペースト(東ソー(株)製)、カネビニールペースト((株)カネカ製)等を挙げることができる。
本発明の樹脂粘土は、ペースト塩化ビニル系樹脂100重量部に対し、可塑剤35重量部以上65重量部以下を含むものであり、特に加熱硬化処理により造形物とした際の艶消し性にも優れるものとなることから40重量部以上60重量部以下であることが好ましい。ここで、可塑剤が35重量部未満のものである場合、可塑化不十分なものとなり粘土を調製することが困難となる。一方、65重量部を越える場合、造形物の艶消し性、硬度触感に劣るものとなる。
その際の可塑剤としては、特に限定はなく、一般に可塑剤として使用されているものをあげることができ、例えばフタル酸ジ(2-エチルヘキシル),フタル酸ジイソノニル,フタル酸ジイソデシル,フタル酸ジブチル等のフタル酸エステル類、トリメリット酸トリ(2-エチルヘキシル),トリメリット酸トリイソデシル,トリメリット酸トリノルマルオクチル等のトリメリット酸エステル類、ジエチレングリコールジベンゾアート,ジプロピレングリコールジベンゾアート等の安息香酸エステル類等の芳香族系カルボン酸エステル系可塑剤;リン酸トリ(2-エチルヘキシル)、リン酸トリクレジル、リン酸トリキシレニル等のリン酸エステル系可塑剤;アジピン酸ジ-2-エチルヘキシル,アジピン酸ジイソデシル,アジピン酸ジノニル,アジピン酸ジイソノニル等のアジピン酸エステル類、セバシン酸ジブチル,セバシン酸ジ-2-エチルヘキシル等のセバシン酸エステル類、クエン酸ジブチル,クエン酸ジ-2-エチルヘキシル,o-アセチルクエン酸トリエチル、o-アセチルクエン酸トリブチル等のクエン酸エステル類等の脂肪族カルボン酸エステル系可塑剤等が挙げられる。中でも、特に柔軟性と造形性とのバランスに優れた樹脂粘土となることから、脂肪族カルボン酸エスエル系可塑剤であることが好ましく、更にアジピン酸エステル類及びクエン酸エステル類よりなるものより選択される1種以上であることが好ましい。
本発明の樹脂粘土においては、装飾品、玩具等の造形物とした際の強度、色彩、意匠性、耐久性等に優れることから、更に充填剤、顔料及び安定剤からなる群より選択される少なくとも1種以上を含むものであることが好ましい。
その際の充填剤としては、特に制限はなく、例えば炭酸カルシウム、タルク、シリカ、ケイ砂、ガラスバルーン、水酸化マグネシウム、クレイ等を挙げることができ、特に炭酸カルシウム、タルクであることが好ましい。該充填剤の配合量としては、造形物の硬度触感に特に優れるものとなることからペースト塩化ビニル系樹脂100重量部に対し、80重量部以下であることが好ましい。
顔料としては、例えば酸化チタン、カーボンブラック、亜鉛華(亜鉛白)、リトポン、鉛白等を挙げることができる。該顔料の配合量としては、特に色彩に優れる樹脂粘土となることからペースト塩化ビニル系樹脂100重量部に対し、1~10重量部であることが好ましい。
安定剤としては、例えば、エポキシ系安定剤、バリウム系安定剤、カルシウム系安定剤、スズ系安定剤、亜鉛系安定剤等を挙げることができる。該安定剤の配合量としては、樹脂粘土とする際の生産性に特に優れるものとなることからペースト塩化ビニル系樹脂100重量部に対し、0.5~5重量部であることが好ましい。
本発明の樹脂粘土は、その目的に応じ、適度に配合物を含むものであってもよい。
そして、本発明の樹脂粘土は、特にその触感と造形性に優れるものとなることから、JIS K7312に準拠した硬度ポイントが18以上40以下のものであることが好ましい。また、加熱硬化処理により得られた造形物の艶消し性、硬度触感等に優れることから130℃以上150℃以下の条件における加熱硬化処理品のJIS K7312に準拠した硬度ポイントが85以上を示すものであることが好ましい。その際のJIS K7312を準拠する硬度計としては、例えばアスカーゴム硬度計C型(高分子計器(株)製)、ゴム・プラスチック硬度計((株)テクロック製)等を挙げることができる。
本発明の樹脂粘土の調製方法としては、本発明の樹脂粘土の調製が可能であれば如何なる方法により調製してもよく、例えば平均重合度650以上1200以下のペースト塩化ビニル系樹脂100重量部に対し、可塑剤35重量部以上65重量部以下を配合しペースト塩化ビニル系樹脂組成物ゾルを調製し、50℃以上65℃以下、30分間以上1時間以内の範囲内で加熱処理する方法を挙げることができる。ペースト塩化ビニル系樹脂組成物を調製する際には、例えばディゾルバー等により混練する方法を挙げることができ、加熱処理を行う際には、例えばギヤーオーブン、遠赤外線オーブン等により加熱する方法を挙げることができる。
本発明の樹脂粘土は、玩具、手工芸用材料等に適用することができ、各種装飾品、工芸品等を作製することができる。
本発明の樹脂粘土は、製造工程が容易且つ簡略化され、練り易く、形状保持性が良好な樹脂粘土であり、玩具、手工芸用材料とすることが可能であり、その工業的価値は非常に高いものである。
以下に、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
なお、実施例におけるペースト塩化ビニル系樹脂、樹脂粘土の評価方法を示す。
<平均重合度>
JIS K6721に規定のウベローデ粘度計を用いて、溶液粘度測定法により平均重合度を算出した。
JIS K6721に規定のウベローデ粘度計を用いて、溶液粘度測定法により平均重合度を算出した。
<硬度>
JIS K7312規格に準拠する硬度計(アスカーゴム硬度計C型(高分子計器(株)製)による測定により、硬度を算出した。
JIS K7312規格に準拠する硬度計(アスカーゴム硬度計C型(高分子計器(株)製)による測定により、硬度を算出した。
<柔軟性>
得られた樹脂粘土1gを手で引っ張り、10秒間割れることなく伸ばすことができる長さにより評価した。
〇:10秒間で4cm以上が可能。
×:10秒間に4cm未満しか伸ばせない。
得られた樹脂粘土1gを手で引っ張り、10秒間割れることなく伸ばすことができる長さにより評価した。
〇:10秒間で4cm以上が可能。
×:10秒間に4cm未満しか伸ばせない。
<艶消し性>
得られた樹脂粘土を本加熱した造形物について、艶消し性を目視で評価した。
〇:艶がない。
×:艶がある。
得られた樹脂粘土を本加熱した造形物について、艶消し性を目視で評価した。
〇:艶がない。
×:艶がある。
実施例1
ペースト塩化ビニル系樹脂((商品名)リューロンペーストT80A、東ソー(株)製;平均重合度850)100重量部に対して、可塑剤としてo-アセチルクエン酸トリブチル40重量部、充填剤として炭酸カルシウム((商品名)NN500、三共精粉(株)製)65重量部、顔料として酸化チタン((商品名)JR600A、テイカ(株)製)3重量部、安定剤としてCa/Zn系安定剤((商品名)SC-308E、(株)ADEKA製)3重量部を配合し、ディゾルバーを用いて23℃、2分間混練し、ペースト塩化ビニル系樹脂ゾルを調製した。
ペースト塩化ビニル系樹脂((商品名)リューロンペーストT80A、東ソー(株)製;平均重合度850)100重量部に対して、可塑剤としてo-アセチルクエン酸トリブチル40重量部、充填剤として炭酸カルシウム((商品名)NN500、三共精粉(株)製)65重量部、顔料として酸化チタン((商品名)JR600A、テイカ(株)製)3重量部、安定剤としてCa/Zn系安定剤((商品名)SC-308E、(株)ADEKA製)3重量部を配合し、ディゾルバーを用いて23℃、2分間混練し、ペースト塩化ビニル系樹脂ゾルを調製した。
得られたペースト塩化ビニル系樹脂ゾルを、55℃、40分間加熱し、樹脂粘土を得た。また、得られた樹脂粘土を130℃、15分間加熱硬化させ、造形物を得た。その評価結果を表1に示す。得られた樹脂粘土は、手工材料として、柔軟性と形状保持性が良好であった。さらに、加熱硬化後の造形物の硬度触感と艶消し性が良好であり、樹脂粘土としての造形性に優れていた。
実施例2
可塑剤を60重量部とし、樹脂粘土製造時の温度を60℃とした以外は、実施例1と同様の方法により樹脂粘土及び造形物を得た。その評価結果を表1に示す。得られた樹脂粘土は、手工材料として、柔軟性と形状保持性が良好であった。さらに、加熱硬化後の造形物の硬度触感と艶消し性が良好であり、樹脂粘土としての造形性に優れていた。
可塑剤を60重量部とし、樹脂粘土製造時の温度を60℃とした以外は、実施例1と同様の方法により樹脂粘土及び造形物を得た。その評価結果を表1に示す。得られた樹脂粘土は、手工材料として、柔軟性と形状保持性が良好であった。さらに、加熱硬化後の造形物の硬度触感と艶消し性が良好であり、樹脂粘土としての造形性に優れていた。
実施例3
充填剤を80重量部とした以外は、実施例1と同様の方法により樹脂粘土及び造形物を得た。その評価結果を表1に示す。得られた樹脂粘土は、手工材料として、柔軟性と形状保持性が良好であった。さらに、加熱硬化後の造形物の硬度触感と艶消し性が良好であり、樹脂粘土としての造形性に優れていた。
充填剤を80重量部とした以外は、実施例1と同様の方法により樹脂粘土及び造形物を得た。その評価結果を表1に示す。得られた樹脂粘土は、手工材料として、柔軟性と形状保持性が良好であった。さらに、加熱硬化後の造形物の硬度触感と艶消し性が良好であり、樹脂粘土としての造形性に優れていた。
実施例4
充填剤を配合しなかった以外は、実施例1と同様の方法により樹脂粘土及び造形物を得た。その評価結果を表1に示す。得られた樹脂粘土は、手工材料として、柔軟性と形状保持性が良好であった。さらに、加熱硬化後の造形物の硬度触感と艶消し性が良好であり、樹脂粘土としての造形性に優れていた。
充填剤を配合しなかった以外は、実施例1と同様の方法により樹脂粘土及び造形物を得た。その評価結果を表1に示す。得られた樹脂粘土は、手工材料として、柔軟性と形状保持性が良好であった。さらに、加熱硬化後の造形物の硬度触感と艶消し性が良好であり、樹脂粘土としての造形性に優れていた。
実施例5
可塑剤をo-アセチルクエン酸トリブチル20重量部、アジピン酸ジオクチル20重量部とした以外は、実施例1と同様の方法により樹脂粘土及び造形物を得た。その評価結果を表1に示す。得られた樹脂粘土は、手工材料として、柔軟性と形状保持性が良好であった。さらに、加熱硬化後の造形物の硬度触感と艶消し性が良好であり、樹脂粘土としての造形性に優れていた。
可塑剤をo-アセチルクエン酸トリブチル20重量部、アジピン酸ジオクチル20重量部とした以外は、実施例1と同様の方法により樹脂粘土及び造形物を得た。その評価結果を表1に示す。得られた樹脂粘土は、手工材料として、柔軟性と形状保持性が良好であった。さらに、加熱硬化後の造形物の硬度触感と艶消し性が良好であり、樹脂粘土としての造形性に優れていた。
実施例6
可塑剤をアジピン酸ジオクチル40重量部とし、樹脂粘土製造時の温度を60℃とした以外は、実施例1と同様の方法により樹脂粘土及び造形物を得た。その評価結果を表1に示す。得られた樹脂粘土は、手工材料として、柔軟性と形状保持性が良好であった。さらに、加熱硬化後の造形物の硬度触感と艶消し性が良好であり、樹脂粘土としての造形性に優れていた。
可塑剤をアジピン酸ジオクチル40重量部とし、樹脂粘土製造時の温度を60℃とした以外は、実施例1と同様の方法により樹脂粘土及び造形物を得た。その評価結果を表1に示す。得られた樹脂粘土は、手工材料として、柔軟性と形状保持性が良好であった。さらに、加熱硬化後の造形物の硬度触感と艶消し性が良好であり、樹脂粘土としての造形性に優れていた。
実施例7
平均重合度700のペースト塩化ビニル系樹脂((商品名)リューロンペーストK75Z、東ソー(株)製)を用いた以外は、実施例1と同様の方法により樹脂粘土及び造形物を得た。その評価結果を表1に示す。得られた樹脂粘土は、手工材料として、柔軟性と形状保持性が良好であった。さらに、加熱硬化後の造形物の硬度触感と艶消し性が良好であり、樹脂粘土としての造形性に優れていた。
平均重合度700のペースト塩化ビニル系樹脂((商品名)リューロンペーストK75Z、東ソー(株)製)を用いた以外は、実施例1と同様の方法により樹脂粘土及び造形物を得た。その評価結果を表1に示す。得られた樹脂粘土は、手工材料として、柔軟性と形状保持性が良好であった。さらに、加熱硬化後の造形物の硬度触感と艶消し性が良好であり、樹脂粘土としての造形性に優れていた。
実施例8
平均重合度1100のペースト塩化ビニル系樹脂((商品名)リューロンペースト310、東ソー(株)製)を用いた以外は、実施例1と同様の方法により樹脂粘土及び造形物を得た。その評価結果を表1に示す。得られた樹脂粘土は、手工材料として、柔軟性と形状保持性が良好であった。さらに、加熱硬化後の造形物の硬度触感と艶消し性が良好であり、樹脂粘土としての造形性に優れていた。
平均重合度1100のペースト塩化ビニル系樹脂((商品名)リューロンペースト310、東ソー(株)製)を用いた以外は、実施例1と同様の方法により樹脂粘土及び造形物を得た。その評価結果を表1に示す。得られた樹脂粘土は、手工材料として、柔軟性と形状保持性が良好であった。さらに、加熱硬化後の造形物の硬度触感と艶消し性が良好であり、樹脂粘土としての造形性に優れていた。
比較例1
平均重合度1300のペースト塩化ビニル系樹脂((商品名)リューロンペースト630、東ソー(株)製)を用いた以外は、実施例1と同様の方法により樹脂粘土及び造形物を得た。その評価結果を表2に示す。得られた樹脂粘土は形状保持性と柔軟性に劣るものであった。
平均重合度1300のペースト塩化ビニル系樹脂((商品名)リューロンペースト630、東ソー(株)製)を用いた以外は、実施例1と同様の方法により樹脂粘土及び造形物を得た。その評価結果を表2に示す。得られた樹脂粘土は形状保持性と柔軟性に劣るものであった。
比較例2
平均重合度1600のペースト塩化ビニル系樹脂((商品名)リューロンペースト860、東ソー(株)製)を用い、樹脂粘土製造時の温度を60℃とした以外は、実施例1と同様の方法により樹脂粘土及び造形物を得た。その評価結果を表2に示す。得られた樹脂粘土は柔軟性に劣るものであった。
平均重合度1600のペースト塩化ビニル系樹脂((商品名)リューロンペースト860、東ソー(株)製)を用い、樹脂粘土製造時の温度を60℃とした以外は、実施例1と同様の方法により樹脂粘土及び造形物を得た。その評価結果を表2に示す。得られた樹脂粘土は柔軟性に劣るものであった。
比較例3
可塑剤を30重量部とした以外は、実施例1と同様の方法により樹脂粘土の製造を試みたが、可塑化不十分なものとなり、ペースト塩化ビニル系樹脂ゾルの調製ができなかった。
可塑剤を30重量部とした以外は、実施例1と同様の方法により樹脂粘土の製造を試みたが、可塑化不十分なものとなり、ペースト塩化ビニル系樹脂ゾルの調製ができなかった。
比較例4
可塑剤を70重量部とし、樹脂粘土製造時の温度を60℃とした以外は、実施例1と同様の方法により樹脂粘土及び造形物を得た。その評価結果を表2に示す。得られた造形物は硬度が低く、樹脂粘土としての造形性に劣るものであった。
可塑剤を70重量部とし、樹脂粘土製造時の温度を60℃とした以外は、実施例1と同様の方法により樹脂粘土及び造形物を得た。その評価結果を表2に示す。得られた造形物は硬度が低く、樹脂粘土としての造形性に劣るものであった。
比較例5
可塑剤を130重量部とし、樹脂粘土製造時の温度を80℃とした以外は、実施例1と同様の方法により樹脂粘土及び造形物を得た。その評価結果を表2に示す。得られた造形物は硬度が低く、艶消し性に劣るものであった。
可塑剤を130重量部とし、樹脂粘土製造時の温度を80℃とした以外は、実施例1と同様の方法により樹脂粘土及び造形物を得た。その評価結果を表2に示す。得られた造形物は硬度が低く、艶消し性に劣るものであった。
本発明の樹脂粘土は、製造工程が容易且つ簡略化され、練り易く、形状保持性が良好な樹脂粘土であり、玩具、手工芸用材料とすることが可能であり、その産業上の利用価値は高いものである。
Claims (6)
- JIS K6721に準拠した平均重合度が650以上1200以下のペースト塩化ビニル系樹脂100重量部に対し、可塑剤35重量部以上65重量部以下を含有することを特徴とする樹脂粘土。
- 可塑剤が脂肪族カルボン酸エステル系可塑剤であることを特徴とする請求項1に記載の樹脂粘土。
- 更に充填剤、顔料及び安定剤からなる群より選択される少なくとも1種以上を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の樹脂粘土。
- JIS K7312に準拠した硬度ポイントが18以上40以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の樹脂粘土。
- 130℃以上150℃以下の条件における加熱硬化処理品のJIS K7312に準拠した硬度ポイントが85以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載の樹脂粘土。
- JIS K6721に準拠した平均重合度650以上1200以下のペースト塩化ビニル系樹脂100重量部に対し、可塑剤35重量部以上65重量部以下を配合しペースト塩化ビニル系樹脂組成物ゾルを調製し、50℃以上65℃以下、30分間以上1時間以内の範囲内で加熱処理することを特徴とする樹脂粘土の製造方法。
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