JP2024088403A - トレーラ - Google Patents

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Abstract

【課題】ドリーにトレーラが連結される際の運転操作を容易にする。【解決手段】連結対象の1つであるドリーに連結して使用され、第1車軸と第2車軸とを備えるトレーラである。前記トレーラは、前記第2車軸よりも前方に位置する前記第1車軸に設けられ、前記第1車軸を上昇位置と下降位置とに移動させるアクチュエータを有する。前記トレーラは、前記連結対象が前記ドリーであることを検出する検出部を備え、前記連結対象が前記ドリーである場合に、前記アクチュエータを制御して前記第1車軸を前記下降位置に配置する制御装置を有する。【選択図】図7

Description

本発明は、第1車軸と第2車軸とを備えるトレーラに関する。
セミトラクタやフルトラクタに牽引されるトレーラとして、カプラに連結されるキングピンを備えたセミトレーラがある。セミトラクタによってセミトレーラを牽引する際には、セミトラクタのカプラに対してキングピンが連結される。また、フルトラクタによってセミトレーラを牽引する際には、フルトラクタに連結されるドリーのカプラに対してキングピンが連結される(特許文献1参照)。
特開2022-144144号公報
前述したように、フルトラクタによってセミトレーラを牽引する際には、フルトラクタとセミトレーラとの間にドリーが介在するため、フルトラクタからセミトレーラまでの全長が長くなる。このように、車両全長が長くなることは内輪差を拡大させる要因であるため、ドリーにセミトレーラが連結される際の運転操作は困難となっていた。
本発明の目的は、ドリーにトレーラが連結される際の運転操作を容易にすることである。
一実施形態に係るトレーラは、連結対象の1つであるドリーに連結して使用され、第1車軸と第2車軸とを備えるトレーラであって、前記第2車軸よりも前方に位置する前記第1車軸に設けられ、前記第1車軸を上昇位置と下降位置とに移動させるアクチュエータと、前記連結対象が前記ドリーであることを検出する検出部を備え、前記連結対象が前記ドリーである場合に、前記アクチュエータを制御して前記第1車軸を前記下降位置に配置する制御装置と、を有する。
本発明の一態様によれば、ドリーにトレーラが連結される際の運転操作を容易にすることができる。
実施形態1に係るセミトレーラを示す図である。 フルトラクタとセミトレーラとの連結過程を示す図である。 フルトラクタとセミトレーラとの連結状態を示す図である。 セミトラクタとセミトレーラとの連結過程を示す図である。 セミトラクタとセミトレーラとの連結状態を示す図である。 図1の範囲X6における車軸およびその近傍を示す図である。 車軸昇降装置の制御系の一例を示す図である。 (A)および(B)は、図1に示される範囲X8のウェッジ装置を示す図である。 図3の矢印X9方向からドリーおよびセミトレーラを示す図である。 ウェッジ装置の制御回路の一例を示す図である。 (A)および(B)はドリー連結時における電源ケーブルの接続状況を示す図である。 (A)および(B)はセミトラクタ連結時における電源ケーブルの接続状況を示す図である。 強制下降制御の実行手順の一例を示すフローチャートである。 (A)および(B)は、強制下降制御の実行状況を示す図である。 (A)~(D)は、実施形態2における強制下降制御の実行状況を示す図である。 (A)および(B)は、実施形態3における強制下降制御の実行状況を示す図である。 (A)および(B)は、実施形態4における強制下降制御の実行状況を示す図である。 (A)および(B)は、ドリー連結時における電源ケーブルの接続状況の他の例を示す図である。 (A)および(B)は、ドリー連結時におけるエアホースの接続状況の一例を示す図である。
<実施形態1>
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の説明において、同一または実質的に同一の構成や要素については、同一の符号を付して繰り返しの説明を省略する。
<セミトレーラの概要>
図1は実施形態1に係るセミトレーラ10を示す図である。図1に示すように、セミトレーラ(トレーラ)10は、フレーム11とこれに搭載される箱形荷台12とを有している。フレーム11には、車輪13aを備えた車軸(第1車軸)13が設けられるとともに、車輪14aを備えた車軸(第2車軸)14が設けられている。後述するように、車軸14よりも前方に位置する車軸13には、車軸13を上下させる車軸昇降装置20が取り付けられている。また、フレーム11には、キングピン15、ウェッジ16および補助脚17が設けられている。ウェッジ16はキングピン15よりも後方に配置されており、補助脚17はウェッジ16よりも後方に配置されている。さらに、箱形荷台12の下部には、車幅方向の両端に位置するサイドガード18が設けられている。なお、各図面に示されるセミトレーラ10の前方とは、後述するドリー200やセミトラクタ300が接続される側である。
図2はフルトラクタ150とセミトレーラ10との連結過程を示す図であり、図3はフルトラクタ150とセミトレーラ10との連結状態を示す図である。また、図4はセミトラクタ300とセミトレーラ10との連結過程を示す図であり、図5はセミトラクタ300とセミトレーラ10との連結状態を示す図である。後述するように、セミトレーラ10は、ドリー200を介してフルトラクタ150に連結することができるだけでなく、セミトラクタ300に対して直に連結することも可能である。つまり、セミトレーラ10は、フルトラクタ150およびセミトラクタ300の双方に対応可能となっている。なお、フルトラクタ150とは荷台を備えているトラクタであり、セミトラクタ300とは荷台を備えていないトラクタである。
図2および図3に示すように、フルトラクタ150によってセミトレーラ10を牽引する際には、フルトラクタ150に対してドリー200が連結されるとともに、連結対象の1つであるドリー200に対してセミトレーラ10が連結される。つまり、フルトラクタ150には、ドリー200を介してセミトレーラ10が連結されている。フルトラクタ150の後端にはピントルフック151が設けられており、ドリー200の前端にはピントルフック151に連結可能なルネットアイ201が設けられている。また、ドリー200には、ブレーキ付きのターンテーブル208を介して、第五輪カプラとも呼ばれるカプラ202が設けられている。このカプラ202に対してセミトレーラ10のキングピン15を係合させることにより、ドリー200に対してセミトレーラ10を連結することが可能である。
図4および図5に示すように、セミトラクタ300によってセミトレーラ10を牽引する際には、連結対象の1つであるセミトラクタ300に対して直にセミトレーラ10が連結されている。セミトラクタ300には、第五輪カプラとも呼ばれるカプラ301が設けられている。このカプラ301に対してセミトレーラ10のキングピン15を係合させることにより、セミトラクタ300に対してセミトレーラ10を連結することが可能である。
<車軸昇降装置>
セミトレーラ10に搭載される車軸昇降装置20について説明する。図6は図1の範囲X6における車軸13,14およびその近傍を示す図である。なお、図6には車両左側に設けられるサスペンション30,40が示されているが、車両右側に設けられるサスペンションも同様の構造を有している。
図6に示すように、後方の車軸14を支持するサスペンション30は、車軸14を支持する軸受ボックス31に取り付けられたスイングアーム32を有している。スイングアーム32の端部32aとフレーム11との間には、空気バネであるエアベローズ33が設けられている。また、フレーム11にはブラケット34が固定されており、スイングアーム32の端部32bはブラケット34に対して回動可能に連結されている。さらに、ブラケット34と軸受ボックス31とは、ショックアブソーバ35を介して互いに連結されている。
前方の車軸13を支持するサスペンション40は、車軸13を支持する軸受ボックス41に取り付けられたスイングアーム42を有している。スイングアーム42の端部42aとフレーム11との間には、空気バネであるエアベローズ43が設けられている。また、フレーム11にはブラケット44が固定されており、スイングアーム42の端部42bはブラケット44に対して上下に移動可能に連結されている。さらに、ブラケット44と軸受ボックス41とは、ショックアブソーバ45を介して互いに連結されている。
前述したように、車軸14よりも前方に位置する車軸13には、車軸13を上下させる車軸昇降装置20が設けられている。車軸昇降装置20は、ブラケット44に取り付けられるアクチュエータ21を有している。アクチュエータ21のハウジング22内には、空気圧によって弾性変形する図示しないダイヤフラムが組み込まれている。また、ダイヤフラムにはプッシュロッド23が取り付けられており、アクチュエータ21に圧縮空気を供給することでプッシュロッド23を押し出すことができる。
プッシュロッド23にはレバー24が連結されており、レバー24はスイングアーム42の端部42bに接触している。つまり、アクチュエータ21に圧縮空気を供給することにより、プッシュロッド23を押し出してレバー24を矢印A1方向に移動させることができる。これにより、レバー24によってスイングアーム42の端部42bを上げることができ、拡大部分に示すように、破線で示した下降位置B1から実線で示した上昇位置B2に車軸13を移動させることができる。このように、車軸13を上昇位置B2に移動させることにより、図6に示すように、車輪13aを路面Sから離れた浮上位置に移動させることができる。一方、アクチュエータ21から圧縮空気を排出することにより、プッシュロッド23をハウジング22内に戻すことができ、車軸13を上昇位置B2から下降位置B1に移動させることができる。このように、車軸13を下降位置B1に移動させることにより、車輪13aを路面Sに接触させる接地位置に移動させることができる。
図7は車軸昇降装置20の制御系50の一例を示す図である。図7に示すように、セミトレーラ10には圧縮空気を貯留するためのエアタンク51が設けられており、エアタンク51には図示しないコンプレッサから圧縮空気が供給される。エアタンク51と左右一対のアクチュエータ21とは、電磁切換弁である昇降バルブ52を介して互いに接続されている。つまり、昇降バルブ52は、エアタンク51から延びる配管53が接続される入力ポート52a、および左右一対のアクチュエータ21から延びる配管54,55が接続される一対の出力ポート52b,52cを有している。また、昇降バルブ52は、圧縮空気を外部に排出する一対の排気ポート52d,52e有している。
昇降バルブ52は、アクチュエータ21に対して圧縮空気を供給するエア供給状態と、アクチュエータ21から圧縮空気を排出するエア排出状態と、に作動可能である。昇降バルブ52をエア供給状態に作動させることにより、入力ポート52aと出力ポート52b,52cとを互いに連通させ、かつ排気ポート52d,52eを遮断することができる。これにより、アクチュエータ21のプッシュロッド23を伸ばして車軸13を上昇位置B2に移動させることができ、車輪13aを路面Sから離れる浮上位置に移動させることができる。一方、昇降バルブ52をエア排出状態に作動させることにより、入力ポート52aを遮断し、出力ポート52bと排気ポート52dとを互いに連通させ、かつ出力ポート52cと排気ポート52eとを互いに連通させることができる。これにより、アクチュエータ21のプッシュロッド23を縮めて車軸13を下降位置B1に移動させることができ、車輪13aを路面Sに接触する接地位置に移動させることができる。
車軸昇降装置20の制御系50は、マイクロコントローラ、メモリおよび駆動回路等からなる制御ユニット56を有している。電子制御ユニットである制御ユニット56は、各種センサからの信号に基づき昇降バルブ52の作動状態を決定し、昇降バルブ52に対して制御信号を出力する。制御ユニット56に接続されるセンサとして、車軸13に作用する荷重を検出する軸荷重センサ57、および車軸14に作用する荷重を検出する軸荷重センサ58がある。また、制御ユニット56に接続されるセンサとして、後述する電源ソケット80の近傍に設けられる近接センサ81があり、後述するウェッジ装置60に設けられる圧力センサ77がある。
例えば、制御ユニット56は、軸荷重センサ57,58によって検出される車軸13,14の荷重が所定閾値を下回る場合に、昇降バルブ52をエア供給状態に作動させる。これにより、箱形荷台12の積載量(以下、荷台積載量と記載する。)が少ない場合には、車軸13を上昇位置B2に移動させることができ、車輪13aを路面Sから浮かせることができる。一方、制御ユニット56は、車輪13aを浮上位置に移動させた状態のもとで、車軸14に作用する荷重が所定閾値を上回る場合に、昇降バルブ52をエア排出状態に作動させる。これにより、荷台積載量が多い場合には、車軸13を下降位置B1に移動させることができ、車輪13aを路面Sに接触させることができる。
<ウェッジ装置>
セミトレーラ10のウェッジ16を駆動するウェッジ装置60について説明する。図8(A)および(B)は、図1に示される範囲X8のウェッジ装置60を示す図である。図8(A)には突出位置に移動するウェッジ16が示されており、図8(B)には格納位置に移動するウェッジ16が示されている。また、図9は図3の矢印X9方向からドリー200およびセミトレーラ10を示す図であり、図10はウェッジ装置60の制御回路70の一例を示す図である。
図8(A)に示すように、ウェッジ装置60は、支持ピン61を介して回転可能にフレーム11に設けられるウェッジ16を有している。また、ウェッジ装置60は、ウェッジ16の後方に配置されるとともに、支持ピン62を介して回転可能にフレーム11に設けられるエアシリンダ63を有している。エアシリンダ63のピストンロッド64は、ウェッジ16の端部に連結されている。図8(A)に示すように、エアシリンダ63のピストンロッド64が伸ばされると、ウェッジ16は矢印C1方向に回転し、フレーム下面から突出する突出位置に移動する。一方、図8(B)に示すように、エアシリンダ63のピストンロッド64が縮められると、ウェッジ16は矢印C2方向に回転し、フレーム内に格納される格納位置に移動する。
図9の拡大部分に示すように、ドリー200のターンテーブル208には、後方に延びる一対のガイド203が設けられている。ドリー200のカプラ202に対してキングピン15を連結した状態のもとで、セミトレーラ10のウェッジ16を突出位置に移動させると、図8(A)および図9に示すように、ウェッジ16は一対のガイド203の間に挿入される。このように、ドリー200に設けられるガイド203の間にセミトレーラ10のウェッジ16を挿入することにより、ドリー200とセミトレーラ10との相対回転を抑制することができる。これにより、セミトレーラ10の所謂ジャックナイフ現象を防止することができる。また、図示する例では、ターンテーブル208にガイド203を設けているが、これに限られることはなく、カプラ202にガイド203を設けても良い。なお、図8(B)に示すように、ウェッジ16を格納位置に移動させると、ウェッジ16はガイド203の間から抜かれた状態となる。
図10に示すように、ウェッジ装置60の制御回路70は、作業者によって操作される手動切換弁であるハンドバルブ71を有している。ハンドバルブ71は、入力ポート71a、入出力ポート71b、入出力ポート71cおよび排気ポート71dを有している。また、ハンドバルブ71は、各ポートの連通状態を制御する操作レバー72を有している。ハンドバルブ71の入力ポート71aには、エアタンク51に連通する配管73が接続されており、ハンドバルブ71の排気ポート71dには、外部に大気開放される配管74が接続されている。ハンドバルブ71の入出力ポート71bには、エアシリンダ63の後退圧力室65に連通する配管75が接続されており、ハンドバルブ71の入出力ポート71cには、エアシリンダ63の前進圧力室66に連通する配管76が接続されている。また、エアシリンダ63の後退圧力室65に連通する配管(エア配管)75には、ノーマルクローズタイプの圧力センサ(検出部)77が接続されている。
ハンドバルブ71の操作レバー72が実線で示した突出位置に操作されると、入出力ポート71bは排気ポート71dに連通し、入出力ポート71cは入力ポート71aに連結する。つまり、エアシリンダ63の前進圧力室66に圧縮空気が供給される一方、エアシリンダ63の後退圧力室65から空気が排出される。これにより、エアシリンダ63のピストンロッド64が矢印D1方向に伸ばされるため、ウェッジ16を突出位置に移動させることができる。このように、ウェッジ16を突出位置に移動させた場合には、エアシリンダ63の後退圧力室65つまり配管75の圧力が低下するため、配管75に接続される圧力センサ77はON状態となって制御ユニット56にON信号を出力する。
一方、ハンドバルブ71の操作レバー72が破線で示した格納位置に操作されると、入出力ポート71bは入力ポート71aに連通し、入出力ポート71cは排気ポート71dに連結する。つまり、エアシリンダ63の後退圧力室65に圧縮空気が供給される一方、エアシリンダ63の前進圧力室66から空気が排出される。これにより、エアシリンダ63のピストンロッド64が矢印D2方向に縮められるため、ウェッジ16を格納位置に移動させることができる。このように、ウェッジ16を格納位置に移動させた場合には、エアシリンダ63の後退圧力室65つまり配管75の圧力が上昇するため、配管75に接続される圧力センサ77はOFF状態となってON信号を遮断する。
前述したように、セミトレーラ10をドリー200に連結する際には、ウェッジ16を突出位置に移動させることにより、ドリー200に設けられたガイド203の間にウェッジ16が挿入される。一方、セミトラクタ300には、ガイド203に相当する部品が設けられていない。このため、図5に示すように、セミトラクタ300にセミトレーラ10を連結して使用する際には、セミトレーラ10のウェッジ16は格納位置に収容される。このように、セミトレーラ10のウェッジ16を格納することにより、セミトラクタ300のフレームや泥除け等に対してウェッジ16を干渉させることがないため、セミトレーラ10を様々な構造のセミトラクタ300に連結して使用することができる。すなわち、セミトレーラ10のウェッジ16を格納式にすることにより、セミトレーラ10の汎用性を高めることができる。
<電源ケーブル接続>
続いて、セミトレーラ10に対する電源ケーブル204の接続について説明する。図11(A)および(B)はドリー連結時における電源ケーブル204の接続状況を示す図である。図11(A)には電源ケーブル204の接続過程が示されており、図11(B)には電源ケーブル204の接続完了状態が示されている。図12(A)および(B)はセミトラクタ連結時における電源ケーブル302の接続状況を示す図である。図12(A)には電源ケーブル302の接続過程が示されており、図12(B)には電源ケーブル302の接続完了状態が示されている。なお、電源ケーブル204,302は、ストップランプやウインカー等の保安灯火に電力を供給する電源ケーブルであり、7極ケーブルとも呼ばれている。
図2および図3に示すように、フルトラクタ150にドリー200を介してセミトレーラ10を連結する際には、セミトレーラ10の電源ソケット(接続部)80に対してドリー200から延びる電源ケーブル(供給経路)204が接続される。つまり、電源ソケット80には、電源ケーブル204の電源プラグ205が接続される。なお、フルトラクタ150とドリー200とは、図示しない電源ケーブルを介して互いに接続されている。このように、ドリー200の電源プラグ205をセミトレーラ10の電源ソケット80に接続することにより、フルトラクタ150とセミトレーラ10とを電気的に接続することができる。ここで、図2の拡大部分に示すように、電源プラグ205は、電源ソケット80に挿入されるプラグ本体206と、円筒形状のプラグ本体206から径方向に伸びる金属製の検知プレート207と、を有している。
図11(A)に示すように、セミトレーラ10は、電源ソケット80を有するとともに、電源ソケット80の近傍にノーマルオープンタイプの近接センサ(検出部)81を有している。セミトレーラ10に設けられる近接センサ81は、検出領域X内に金属物体が存在する場合に、ON状態となって制御ユニット56に向けてON信号を出力する。一方、近接センサ81は、検出領域X内に金属物体が存在しない場合に、OFF状態となってON信号を遮断する。なお、近接センサ81は、近接スイッチとも呼ばれている。
図11(A)に矢印E1で示すように、セミトレーラ10の電源ソケット80に向けて電源ケーブル204の電源プラグ205を移動させる。次いで、図11(B)に示すように、電源ソケット80に対して電源プラグ205を接続すると、近接センサ81の検出領域Xに検知プレート207が配置される。すなわち、ドリー200に対してセミトレーラ10を連結するとともに、ドリー200の電源プラグ205をセミトレーラ10の電源ソケット80に接続すると、近接センサ81から制御ユニット56に対してON信号が出力される。
図4および図5に示すように、セミトラクタ300に対してセミトレーラ10を連結する際には、セミトレーラ10の電源ソケット80に対してセミトラクタ300から延びる電源ケーブル302の電源プラグ303が接続される。このように、セミトラクタ300の電源プラグ303をセミトレーラ10の電源ソケット80に接続することにより、セミトラクタ300とセミトレーラ10とを電気的に接続することができる。ここで、図4の拡大部分に示すように、電源プラグ205は、電源ソケット80に挿入されるプラグ本体304を有している。つまり、セミトラクタ300の電源プラグ303は、前述した検知プレート207を備えていない。
図12(A)に矢印E2で示すように、セミトレーラ10の電源ソケット80に向けて電源ケーブル302の電源プラグ303を移動させ、図12(B)に示すように、電源ソケット80に対して電源プラグ303を接続した場合には、近接センサ81の検出領域Xに金属物体が存在していない。すなわち、セミトラクタ300に対してセミトレーラ10を連結するとともに、セミトラクタ300の電源プラグ303をセミトレーラ10の電源ソケット80に接続すると、近接センサ81はOFF状態となってON信号を遮断する。
<強制下降制御>
続いて、車軸昇降装置20の制御系(制御装置)50に設けられた制御ユニット56による車軸13の強制下降制御について説明する。図13は強制下降制御の実行手順の一例を示すフローチャートである。なお、図13に示す強制下降制御は、制御ユニット56によって所定周期毎に実行される制御である。また、図14(A)および(B)は、強制下降制御の実行状況を示す図である。
図13に示すように、ステップS10では、電源ソケット80の近傍に設けられる近接センサ81からON信号が出力されているか否かが判定される。前述したように、ドリー200の電源プラグ205には検知プレート207が設けられるため、セミトレーラ10の電源ソケット80にドリー200の電源プラグ205が接続されている場合には、近接センサ81からON信号が出力される。一方、セミトラクタ300の電源プラグ303には検知プレート207が設けられていないため、セミトレーラ10の電源ソケット80にセミトラクタ300の電源プラグ303が接続されている場合には、近接センサ81からON信号が出力されない。
ステップS10において、近接センサ81からON信号が出力されていないと判定された場合には、ステップS20に進み、ウェッジ装置60の圧力センサ77からON信号が出力されているか否かが判定される。前述したように、ドリー200に対してセミトレーラ10を連結する際には、ドリー200が備えるガイド203の間にウェッジ16が挿入される。つまり、ウェッジ16を突出位置に移動させることから、エアシリンダ63の後退圧力室65つまり配管75の圧力が低下するため、圧力センサ77からON信号が出力される。一方、セミトラクタ300にセミトレーラ10を連結する際には、ウェッジ16を格納位置に移動させる。つまり、エアシリンダ63の後退圧力室65つまり配管75の圧力が上昇するため、圧力センサ77からはON信号が出力されない。
前述したステップS10において、近接センサ81からON信号が出力されていると判定された場合には、セミトレーラ10に対してドリー200が接続されている状況であることから、ステップS30に進む。また、前述したステップS20において、圧力センサ77からON信号が出力されていると判定された場合には、セミトレーラ10に対してドリー200が接続されている状況であることから、ステップS30に進む。すなわち、近接センサ81と圧力センサ77との少なくとも何れか一方からON信号が出力されている場合に、制御ユニット56はセミトレーラ10の連結対象がドリー200であると判定し、ステップS30に進む。
ステップS30では、車軸昇降装置20の昇降バルブ52がエア排出状態に制御される。前述したように、昇降バルブ52がエア排出状態に制御されると、アクチュエータ21のプッシュロッド23が縮んで車軸13を下降位置B1に移動させ、車輪13aが路面Sに接触する接地位置に移動する。つまり、図14(A)に示すように、車軸13,14に作用する荷重が小さく荷台積載量が少ないことから、車輪13aが浮上位置に移動していた場合であっても、連結対象がドリー200であると判定された場合には、図14(B)に示すように、車軸13を下降位置B1に下げて車輪13aを接地位置に移動させる。
すなわち、フルトラクタ150にドリー200を介してセミトレーラ10が連結される状況においては、車軸13,14の軸荷重つまり荷台積載量に拘わらず、車軸13を下降位置に下げて車輪13aを接地位置に移動させる。これにより、セミトレーラ10の車軸中心を「Ca1」から前方の「Ca2」に移動させることができ、キングピン中心Ckと車軸中心Ca1,Ca2との軸間距離を「La1」から「La2」に縮めることができる。このように、セミトレーラ10の軸間距離La2を縮めることにより、セミトレーラ10の内輪差を縮小することができ、ドリー連結時の運転操作を容易にすることができる。なお、車輪13aが浮いて車輪14aだけが接地している場合の車軸中心Ca1は、車軸14の車幅方向の中心である。また、車輪13a,14aの双方が接地している場合の車軸中心Ca2は、車軸13,14の前後方向における中心かつ車幅方向の中心である。
なお、前述の説明では、近接センサ81と圧力センサ77との少なくとも何れか一方からON信号が出力されている場合に、制御ユニット56はセミトレーラ10の連結対象がドリー200であると判定しているが、これに限られることはない。例えば、連結対象がドリー200であるか否かを判定する際に、圧力センサ77を用いることなく近接センサ81だけを用いても良く、近接センサ81を用いることなく圧力センサ77だけを用いても良い。また、前述の説明では、連結対象がドリー200であると判定された場合に、車軸13を上昇位置B2から下降位置B1に下げているが、既に車軸13が下降位置B1に下げられていた場合には、車軸13が下降位置B1に保持されることは言うまでもない。つまり、制御ユニット56は、連結対象がドリー200であると判定した場合に、アクチュエータ21を制御して車軸13を下降位置B1に配置している。
<実施形態2>
前述の説明では、2つの車軸13,14を備えたセミトレーラ10を例示しているが、これに限られることはなく、3つ以上の車軸を備えたセミトレーラ100に対して本発明を適用しても良い。図15(A)~(D)は、実施形態2における強制下降制御の実行状況を示す図である。
図15(A)に示すように、実施形態2に係るセミトレーラ(トレーラ)100は、3つの車軸101,102,103を有している。車軸101は車軸102よりも前方に位置しており、車軸102は車軸103よりも前方に位置している。また、車軸101には車輪101aが設けられており、車軸102には車輪102aが設けられており、車軸103には車輪103aが設けられている。さらに、車軸101,102には車軸昇降装置20が設けられており、車軸103には車軸昇降装置20が設けられていない。
このセミトレーラ100は、連結対象がドリー200であると判定すると、図15(B)に示すように、車軸102を下降位置に下げて車輪102aを接地位置に移動させる。これにより、セミトレーラ100の車軸中心を「Cb1」から前方の「Cb2」に移動させることができ、キングピン中心Ckと車軸中心Ca1,Ca2との軸間距離を「Lb1」から「Lb2」に縮めることができる。このように、セミトレーラ100の軸間距離Lb2を縮めることにより、セミトレーラ100の内輪差を縮小することができ、ドリー連結時の運転操作を容易にすることができる。この場合には、車軸102が第1車軸として機能しており、車軸103が第2車軸として機能している。
図15(B)に示した例に限られることはなく、連結対象がドリー200であると判定された場合に、車軸101を下降位置に下げても良い。つまり、図15(C)に示すように、セミトレーラ100の連結対象がドリー200であると判定された場合に、車軸101を下降位置に下げて車輪101aを接地位置に移動させても良い。これにより、セミトレーラ100の車軸中心を「Cb1」から前方の「Cb3」に移動させることができ、キングピン中心Ckと車軸中心Ca1,Ca3との軸間距離を「Lb1」から「Lb3」に縮めることができる。このように、セミトレーラ100の軸間距離Lb3を縮めることにより、セミトレーラ100の内輪差を縮小することができ、ドリー連結時の運転操作を容易にすることができる。この場合には、車軸101が第1車軸として機能しており、車軸103が第2車軸として機能している。
図15(B)および(C)に示した例に限られることはなく、連結対象がドリー200であると判定された場合に、双方の車軸101,102を下降位置に下げても良い。つまり、図15(D)に示すように、セミトレーラ100の連結対象がドリー200であると判定された場合に、車軸101,102を下降位置に下げて車輪101a,102aを接地位置に移動させても良い。これにより、セミトレーラ100の車軸中心を「Cb1」から前方の「Cb4」に移動させることができ、キングピン中心Ckと車軸中心Ca1,Ca4との軸間距離を「Lb1」から「Lb4」に縮めることができる。このように、セミトレーラ100の軸間距離Lb4を縮めることにより、セミトレーラ100の内輪差を縮小することができ、ドリー連結時の運転操作を容易にすることができる。この場合には、車軸101と車軸102との少なくとも何れか一方が第1車軸として機能しており、車軸103が第2車軸として機能している。
<実施形態3,4>
続いて、実施形態3および4について説明する。図16(A)および(B)は、実施形態3における強制下降制御の実行状況を示す図である。また、図17(A)および(B)は、実施形態4における強制下降制御の実行状況を示す図である。
図16(A)に示すように、実施形態3に係るセミトレーラ(トレーラ)110は、3つの車軸111,112,113を有している。車軸111は車軸112よりも前方に位置しており、車軸112は車軸113よりも前方に位置している。また、車軸111には車輪111aが設けられており、車軸112には車輪112aが設けられており、車軸113には車輪113aが設けられている。さらに、車軸111,113には車軸昇降装置20が設けられており、車軸112には車軸昇降装置20が設けられていない。
このセミトレーラ110は、連結対象がドリー200であると判定すると、図16(B)に示すように、車軸111を下降位置に下げて車輪111aを接地位置に移動させる。これにより、セミトレーラ110の車軸中心を「Cc1」から前方の「Cc2」に移動させることができ、キングピン中心Ckと車軸中心Cc1,Cc2との軸間距離を「Lc1」から「Lc2」に縮めることができる。このように、セミトレーラ110の軸間距離Lc2を縮めることにより、セミトレーラ110の内輪差を縮小することができ、ドリー連結時の運転操作を容易にすることができる。この場合には、車軸111が第1車軸として機能しており、車軸112が第2車軸として機能している。
図17(A)に示すように、実施形態4に係るセミトレーラ(トレーラ)120は、3つの車軸121,122,123を有している。車軸121は車軸122よりも前方に位置しており、車軸122は車軸123よりも前方に位置している。また、車軸121には車輪121aが設けられており、車軸122には車輪122aが設けられており、車軸123には車輪123aが設けられている。さらに、車軸121には車軸昇降装置20が設けられており、車軸122,123には車軸昇降装置20が設けられていない。
このセミトレーラ120は、連結対象がドリー200であると判定すると、図17(B)に示すように、車軸121を下降位置に下げて車輪121aを接地位置に移動させる。これにより、セミトレーラ120の車軸中心を「Cd1」から前方の「Cd2」に移動させることができ、キングピン中心Ckと車軸中心Cd1,Cd2との軸間距離を「Ld1」から「Ld2」に縮めることができる。このように、セミトレーラ120の軸間距離Ld2を縮めることにより、セミトレーラ120の内輪差を縮小することができ、ドリー連結時の運転操作を容易にすることができる。この場合には、車軸121が第1車軸として機能しており、車軸122と車軸123との少なくとも何れか一方が第2車軸として機能している。
<実施形態5>
前述の説明では、連結対象がドリー200であることを検出する検出部として、電源ソケット80の近傍に近接センサ81を設けているが、近接センサ81等の非接触センサに限られることはなく、電源ソケット80の近傍にリミットスイッチを設けても良い。ここで、図18(A)および(B)はドリー連結時における電源ケーブル204の接続状況の他の例を示す図である。図18(A)には電源ケーブル204の接続過程が示されており、図18(B)には電源ケーブル204の接続完了状態が示されている。
図18(A)に示すように、セミトレーラ10は、電源ソケット80を有するとともに、電源ソケット80の近傍にノーマルオープンタイプのリミットスイッチ(検出部,接触スイッチ)82を有している。リミットスイッチ82は、マイクロスイッチ83とこれに対向するプランジャ84とを有している。プランジャ84を介してマイクロスイッチ83が押し込まれると、リミットスイッチ82はON状態となって制御ユニット56にON信号を出力する。一方、プランジャ84が解放されてマイクロスイッチ83の押し込みが解除されると、リミットスイッチ82はOFF状態となってON信号を遮断する。
図18(A)に矢印E1で示すように、セミトレーラ10の電源ソケット80に向けて電源ケーブル204の電源プラグ205を移動させる。次いで、図18(B)に示すように、電源ソケット80に対して電源プラグ205を接続すると、リミットスイッチ82のプランジャ84が検知プレート207によって押し込まれる。すなわち、ドリー200に対してセミトレーラ10を連結するとともに、ドリー200の電源プラグ205をセミトレーラ10の電源ソケット80に接続すると、リミットスイッチ82から制御ユニット56に対してON信号が出力される。このように、近接センサ81に代えてリミットスイッチ82を用いた場合であっても、制御ユニット56は連結対象がドリー200であることの判定が可能である。
<実施形態6>
前述の説明では、ドリー200から延びる電源ケーブル204の電源プラグ205に検知プレート207を設けているが、これに限られることはなく、ドリー200から延びるエアホースのエアカプラに検知プレートを設けても良い。図2および図3に示すように、フルトラクタ150にドリー200を介してセミトレーラ10を連結する際には、セミトレーラ10のエアカプラ(接続部)90に対して、ドリー200から延びるエアホース(供給経路)210が接続される。つまり、エアカプラ90に対して、エアホース210のエアカプラ211が接続される。なお、フルトラクタ150とドリー200とは、図示しないエアホースを介して互いに接続されている。このように、ドリー200のエアカプラ211をセミトレーラ10のエアカプラ90に接続することにより、フルトラクタ150からセミトレーラ10に圧縮空気を供給することができる。
図19(A)および(B)はドリー連結時におけるエアホース210の接続状況の一例を示す図である。図19(A)にはエアホース210の接続過程が示されており、図19(B)にはエアホース210の接続完了状態が示されている。図19(A)に示すように、セミトレーラ10は、エアカプラ90を有するとともに、エアカプラ90の近傍に近接センサ81を有している。また、ドリー200のエアカプラ211は、セミトレーラ10のエアカプラ90に接続されるカプラ本体212と、カプラ本体212から伸びる金属製の検知プレート213と、を有している。
図19(A)に矢印E3で示すように、セミトレーラ10のエアカプラ90に向けてドリー200のエアカプラ211を移動させる。次いで、図19(B)に矢印E4で示すように、エアカプラ211を回転させてエアカプラ90に接続すると、近接センサ81の検出領域Xに検知プレート213が配置される。すなわち、ドリー200に対してセミトレーラ10を連結するとともに、ドリー200のエアカプラ211をセミトレーラ10のエアカプラ90に接続すると、近接センサ81から制御ユニット56に対してON信号が出力される。このように、エアカプラ90の近傍に近接センサ81を設けた場合であっても、制御ユニット56は連結対象がドリー200であることの判定が可能である。
図19(A)および(B)に示した例では、連結対象がドリー200であることを検出する検出部として、エアカプラ90の近傍に近接センサ81を設けているが、これに限られることはなく、エアカプラ90の近傍に前述のリミットスイッチ82を設けても良い。すなわち、近接センサ81に代えてリミットスイッチ82を用いた場合であっても、制御ユニット56は連結対象がドリー200であることの判定が可能である。
本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。例えば、電源プラグ205やエアカプラ211の検知プレート207,213を検出するセンサとして、磁界を利用する磁気型や高周波発振型の近接センサを用いても良く、電界を利用する静電容量型の近接センサを用いても良い。また、前述の説明では、ノーマルオープンタイプの近接センサ81やリミットスイッチ82を用いているが、これに限られることはなく、ノーマルクローズタイプの近接センサやリミットスイッチを用いても良い。また、前述の説明では、電源プラグ205やエアカプラ211の検知プレート207,213を検出するリミットスイッチとして、プランジャ84を備えたリミットスイッチ82を用いているが、これに限られることはなく、レバーやローラ等を備えたリミットスイッチを用いても良い。また、図示する検知プレート207,213は金属製のプレートであるが、これに限られることはなく、検知プレート207,213に金属以外の材料を用いても良い。また、前述の説明では、電源プラグ205やエアカプラ211に検知プレート207,213を設けているが、これに限られることはなく、電源プラグ205やエアカプラ211に板状以外の突起部等を設けても良い。
図11、図12および図18図19に示した例では、電源ソケット90の取付ブラケットに対して近接センサ81やリミットスイッチ82を設けているが、これに限られることはなく、他の部位に近接センサ81やリミットスイッチ82を設けても良い。また、図19に示した例では、エアカプラ90の取付ブラケットに対して近接センサ81を設けているが、これに限られることはなく、他の部位に近接センサ81を設けても良い。また、前述の説明では、ドリー200から延びる供給経路として、灯火類に電力を供給する電源ケーブル204や、ブレーキチャンバ等に圧縮空気を供給するエアホース210を挙げているが、これに限られることはない。例えば、ドリー200から延びる供給経路として、ABS(Anti-lock Brake System)用の電源ケーブルを用いても良く、補助脚17用の電源ケーブルを用いても良い。
前述の説明では、ウェッジ16の突出位置を検出するため、配管75にノーマルクローズタイプの圧力センサ77を接続しているが、これに限られることはない。例えば、配管76にノーマルオープンタイプの圧力センサを接続しても良い。また、ウェッジ16が突出位置であることを検出するセンサとしては、制御回路70に設けられる圧力センサ77に限られることはない。例えば、近接センサ等の非接触センサを用いてウェッジ16の位置を検出しても良く、リミットスイッチ等の接触スイッチを用いてウェッジ16の位置を検出しても良い。また、図8に示した例では、ピストンロッド64を伸ばすことでウェッジ16を突出位置に移動させる一方、ピストンロッド64を縮めることでウェッジ16を格納位置に移動させているが、この構造に限られることはない。例えば、ピストンロッド64を伸ばすことでウェッジ16を格納位置に移動させる一方、ピストンロッド64を縮めることでウェッジ16を突出位置に移動させる構造であっても良い。また、図示するウェッジ16は、回動式のウェッジであるが、これに限られることはなく、下方に突出する直動式のウェッジであっても良い。
前述の説明では、車軸13,14等を上下させるアクチュエータ21として、ダイヤフラムを備えたアクチュエータを用いているが、これに限られることはなく、エアシリンダや油圧シリンダからなるアクチュエータを用いても良く、電動モータからなるアクチュエータを用いても良い。また、前述の説明では、セミトレーラ10の連結対象として、ドリー200の他に、セミトラクタ300を例示しているが、これに限られることはなく、カプラを備えた他の車両を連結対象としても良い。なお、図示するセミトレーラ10,100,110,120は、バントレーラであるが、これに限られることはない。本発明が適用されるトレーラとしては、例えば、平床トレーラ、コンテナトレーラ、バルクトレーラ、タンクトレーラ、車両運搬トレーラ、低床トレーラ或いはダンプトレーラであっても良い。
10 セミトレーラ(トレーラ)
13 車軸(第1車軸)
14 車軸(第2車軸)
16 ウェッジ
21 アクチュエータ
50 制御系(制御装置)
63 エアシリンダ
75 配管(エア配管)
77 圧力センサ(検出部)
80 電源ソケット(接続部)
81 近接センサ(検出部)
82 リミットスイッチ(検出部,接触スイッチ)
90 エアカプラ(接続部)
100 セミトレーラ(トレーラ)
101 車軸(第1車軸)
102 車軸(第1車軸)
103 車軸(第2車軸)
110 セミトレーラ(トレーラ)
111 車軸(第1車軸)
112 車軸(第2車軸)
120 セミトレーラ(トレーラ)
121 車軸(第1車軸)
122 車軸(第2車軸)
123 車軸(第2車軸)
200 ドリー(連結対象)
203 ガイド
204 電源ケーブル(供給経路)
210 エアホース(供給経路)
300 セミトラクタ(連結対象)

Claims (4)

  1. 連結対象の1つであるドリーに連結して使用され、第1車軸と第2車軸とを備えるトレーラであって、
    前記第2車軸よりも前方に位置する前記第1車軸に設けられ、前記第1車軸を上昇位置と下降位置とに移動させるアクチュエータと、
    前記連結対象が前記ドリーであることを検出する検出部を備え、前記連結対象が前記ドリーである場合に、前記アクチュエータを制御して前記第1車軸を前記下降位置に配置する制御装置と、
    を有する、トレーラ。
  2. 請求項1に記載のトレーラにおいて、
    前記制御装置は、前記連結対象が前記ドリーである場合に、荷台積載量に拘わらず前記第1車軸を前記下降位置に配置する、
    トレーラ。
  3. 請求項1に記載のトレーラにおいて、
    前記ドリーから延びる供給経路が接続される接続部を有し、
    前記検出部は、前記接続部の近傍に設けられる近接センサまたは接触スイッチである、
    トレーラ。
  4. 請求項1に記載のトレーラにおいて、
    前記ドリーが備える一対のガイドの間に挿入される突出位置と、前記一対のガイドの間から抜かれる格納位置と、に移動するウェッジと、
    前記ウェッジに取り付けられ、前記ウェッジを前記突出位置と前記格納位置とに移動させるエアシリンダと、
    を有し、
    前記検出部は、前記エアシリンダのエア配管に接続される圧力センサである、
    トレーラ。
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