JP2024086403A - 駆動回路 - Google Patents
駆動回路 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2024086403A JP2024086403A JP2022201512A JP2022201512A JP2024086403A JP 2024086403 A JP2024086403 A JP 2024086403A JP 2022201512 A JP2022201512 A JP 2022201512A JP 2022201512 A JP2022201512 A JP 2022201512A JP 2024086403 A JP2024086403 A JP 2024086403A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- current
- source
- drive
- command
- sink
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
- 230000001360 synchronised effect Effects 0.000 claims 2
- 230000007704 transition Effects 0.000 abstract description 17
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 20
- 238000006243 chemical reaction Methods 0.000 description 9
- 238000001514 detection method Methods 0.000 description 5
- 230000000052 comparative effect Effects 0.000 description 4
- 238000004904 shortening Methods 0.000 description 4
- 101100208381 Caenorhabditis elegans tth-1 gene Proteins 0.000 description 3
- 230000015556 catabolic process Effects 0.000 description 2
- 238000007599 discharging Methods 0.000 description 2
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 2
- 230000005669 field effect Effects 0.000 description 2
- 238000000034 method Methods 0.000 description 2
- 238000012544 monitoring process Methods 0.000 description 2
- 230000004044 response Effects 0.000 description 2
- 238000001816 cooling Methods 0.000 description 1
- 230000007423 decrease Effects 0.000 description 1
- 229910044991 metal oxide Inorganic materials 0.000 description 1
- 150000004706 metal oxides Chemical class 0.000 description 1
- 238000012986 modification Methods 0.000 description 1
- 230000004048 modification Effects 0.000 description 1
- 239000004065 semiconductor Substances 0.000 description 1
- 238000006467 substitution reaction Methods 0.000 description 1
Images
Landscapes
- Power Conversion In General (AREA)
- Electronic Switches (AREA)
Abstract
【課題】高レベルの電流から低レベルの電流へ円滑に遷移し、且つ、各電流の精度が向上するスルーレート制御を実現する駆動回路の提供。【解決手段】駆動端子と、前記駆動端子に流す第1電流を生成する第1電流源と、前記第1電流に加える第2電流を生成する第2電流源と、駆動指令がオン指令になると、前記第1電流と前記第2電流を前記駆動端子に流してから前記第2電流の流れを停止し、前記駆動指令がオフ指令になると、前記第1電流の流れを停止する制御回路と、を備える、駆動回路。【選択図】図8
Description
本開示は、駆動回路に関する。
EMC対策のため、スルーレート制御によってトランジスタを駆動する技術が知られている(例えば、特許文献1の図2a及び図2b参照)。
特許文献1の図2aに示されるように、スルーレート制御では、ターンオン指示に対する応答として、高レベルの電流I1が、持続時間t1の間、トランジスタのゲート端子に供給される。持続時間t1は、ミラー領域が始まる前に終わる。この持続時間t1の間、トランジスタの入力容量は急速に充電され、ゲート電圧は中間レベルまで上昇する。持続時間t1の終わりに、ゲート端子に印加される電流は、高レベルの電流I1から低レベルの電流I2に変化する。この低レベルの電流I2はミラー領域を通して維持され、トランジスタのVDSは低下する。
一方、特許文献1の図2bに示されるように、スルーレート制御では、ターンオフ指示に対する応答として、高レベルの電流I1が、持続時間t1の間、トランジスタのゲート端子から引き出される。この持続時間t1の間、トランジスタの入力容量は急速に放電され、ゲート電圧は中間レベルまで低下する。持続時間t1の終わりに、ゲート端子から引き出される電流は、高レベルの電流I1から低レベルの電流I2に変化する。この低レベルの電流I2はミラー領域を通して維持され、トランジスタのVDSは増加する。
しかしながら、高レベルの電流と低レベルの電流を一つの電流源で生成すると、高レベルの電流と低レベルの電流との差が大きいほど、各電流の精度は悪化する場合がある。電流精度の悪化は、トランジスタのVDSが変化しない無駄な時間及びトランジスタのVGSが変化しないミラー領域の時間のばらつきを招く。また、高レベル電流と低レベル電流を2つ以上の電流源で生成する場合、電流の切り替えの際に電流の不整合が発生する可能性がある。
本開示は、高レベルの電流から低レベルの電流へ円滑に遷移し、且つ、各電流の精度が向上するスルーレート制御を実現する駆動回路を提供する。
本開示の一態様として、
駆動端子と、
前記駆動端子に流す第1電流を生成する第1電流源と、
前記第1電流に加える第2電流を生成する第2電流源と、
駆動指令がオン指令になると、前記第1電流と前記第2電流を前記駆動端子に流してから前記第2電流の流れを停止し、前記駆動指令がオフ指令になると、前記第1電流の流れを停止する制御回路と、を備える、駆動回路が提供される。
駆動端子と、
前記駆動端子に流す第1電流を生成する第1電流源と、
前記第1電流に加える第2電流を生成する第2電流源と、
駆動指令がオン指令になると、前記第1電流と前記第2電流を前記駆動端子に流してから前記第2電流の流れを停止し、前記駆動指令がオフ指令になると、前記第1電流の流れを停止する制御回路と、を備える、駆動回路が提供される。
本開示の一態様によれば、高レベルの電流から低レベルの電流へ円滑に遷移し、且つ、各電流の精度が向上するスルーレート制御を実現する駆動回路を提供できる。
以下、実施形態を図面に従って説明する。
図1は、一実施形態の駆動回路を備える電力変換回路の一構成例を示す図である。電力変換回路201は、直流電源から供給される直流電圧VDDを、モータM等の負荷301に供給する交流電圧に変換する。電力変換回路201は、ハイサイドのトランジスタM1、ローサイドのトランジスタM2、及びトランジスタM1,M2を駆動する駆動回路101を備える。
電力変換回路201が例えばU,V,W相の三相の交流電力を生成するインバータの場合、トランジスタM1,M2及び駆動回路101をそれぞれ有する同一構成の3つのスイッチング回路を備える。図1は、電力変換回路201が備える複数のスイッチング回路(例えば、U,V,W相の3つのスイッチング回路)のうちの一つのスイッチング回路を示している。
電力変換回路201は、直流を交流に変換するインバータに限られず、直流を直流に変換するコンバータでもよい。電力変換回路201は、電源回路として使用されてもよい。負荷301は、例えば、冷却用のファン等を回転させるモータであるが、負荷301の種類は、これに限られない。
駆動回路101は、駆動回路101に外付けされたトランジスタM1,M2を駆動する。トランジスタM1,M2は、第1主電極、第2主電極及びゲート電極を有するゲート駆動型のスイッチング素子である。その具体例として、ドレイン、ソース及びゲートを有するNチャネル型の電界効果トランジスタ(FET)、コレクタ、エミッタ及びゲートを有する絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)などがある。FETの具体例として、金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)などがある。ドレイン又はコレクタは、第1主電極の一例である。ソース又はエミッタは、第2主電極の一例である。図1は、トランジスタM1,M2がNチャネル型のFETの場合を例示する。
駆動回路101は、モータM等の負荷301を駆動するトランジスタM1,M2を駆動するプリドライバである。駆動回路101は、例えは、集積回路によって形成される。
駆動回路101は、不図示のコントローラから供給される信号(クロックCLK、ハイサイド指令信号HIN及びローサイド指令信号LIN)に従って、トランジスタM1,M2を駆動することで、トランジスタM1,M2をスイッチング(オン又はオフ)させる。ハイサイド指令信号HIN及びローサイド指令信号LINは、クロックCLKと同期して変化する。ハイサイド指令信号HINは、ハイサイドのトランジスタM1のオンを指令するオン指令、及び、ハイサイドのトランジスタM1のオフを指令するオフ指令を含む。ローサイド指令信号LINは、ローサイドのトランジスタM2のオンを指令するオン指令、及び、ローサイドのトランジスタM2のオフを指令するオフ指令を含む。駆動回路101は、ハイサイド指令信号HIN及びローサイド指令信号LINに従って、トランジスタM1,M2を交互にオンさせる。
駆動回路101は、制御回路30、ハイサイドのソース電流源40H、ハイサイドのシンク電流源50H、ローサイドのソース電流源40L及びローサイドのシンク電流源50Lを備える。また、駆動回路101は、ハイサイドの駆動端子OUTH、中間端子OUTM、ローサイドの駆動端子OUTL及びグランド端子PGNDを備える。
制御回路30は、トランジスタM1をオンさせるソース電流源40Hを制御し、且つ、トランジスタM1をオフさせるシンク電流源50Hを制御する。制御回路30は、トランジスタM2をオンさせるソース電流源40Lを制御し、且つ、トランジスタM2をオフさせるシンク電流源50Lを制御する。制御回路30は、ロジック回路31、ハイサイド制御回路32及びローサイド制御回路33を備える。
ロジック回路31は、ハイサイド指令信号HIN及びローサイド指令信号LINに基づいて、ソース制御の駆動指令HHINとシンク制御の駆動指令HLINを生成する。ロジック回路31は、ハイサイド指令信号HIN及びローサイド指令信号LINに基づいて、ソース制御の駆動指令LHINとシンク制御の駆動指令LLINを生成する。ロジック回路31は、制御回路30又は駆動回路101の外部にあってもよい。駆動指令HHINは、ソース駆動指令の一例である。駆動指令HLINは、シンク駆動指令の一例である。
ハイサイド制御回路32は、ソース制御の駆動指令HHINに従って、ハイサイドのソース電流源40Hにより生成されるソース電流を制御する。ハイサイド制御回路32は、シンク制御の駆動指令HLINに従って、ハイサイドのシンク電流源50Hにより生成されるシンク電流を制御する。ハイサイド制御回路32は、駆動指令HHIN及び駆動指令HLINに従って、電流源40H,50Hの出力トランジスタをオフさせるデッドタイムを挟んで電流源40H,50Hの出力トランジスタを交互にオンさせる。
ローサイド制御回路33は、ソース制御の駆動指令LHINに従って、ローサイドのソース電流源40Lにより生成されるソース電流を制御する。ローサイド制御回路33は、シンク制御の駆動指令LLINに従って、ローサイドのシンク電流源50Lにより生成されるシンク電流を制御する。ローサイド制御回路33は、駆動指令LHIN及び駆動指令LLINに従って、電流源40L,50Lの出力トランジスタをオフさせるデッドタイムを挟んで電流源40L,50Lの出力トランジスタを交互にオンさせる。
ソース電流源40Hは、Pチャネル型のMOSFETにより形成された出力トランジスタを含み、トランジスタM1のゲートに流し込むソース電流を生成する。ソース電流源40Hは、トランジスタM1のゲートに接続される駆動端子OUTHと、ハイサイドの電源電圧VCPHの電源ノードとの間に接続されている。
電源電圧VCPHは、直流電圧VDDとローサイドの電源電圧VCPLとの和に等しい。電源電圧VCPHは、例えば、直流電圧VDDと電源電圧VCPLを用いて、不図示のチャージポンプにより生成される。
シンク電流源50Hは、Nチャネル型のMOSFETにより形成された出力トランジスタを含み、トランジスタM1のゲートから引き込むシンク電流を生成する。シンク電流源50Hは、トランジスタM1のゲートに接続される駆動端子OUTHと、負荷301に接続される中間端子OUTMとの間に接続されている。
ソース電流源40Lは、Pチャネル型のMOSFETにより形成された出力トランジスタを含み、トランジスタM2のゲートに流し込むソース電流を生成する。ソース電流源40Lは、トランジスタM2のゲートに接続される駆動端子OUTLと、ローサイドの電源電圧VCPLの電源ノードとの間に接続されている。
シンク電流源50Lは、Nチャネル型のMOSFETにより形成された出力トランジスタを含み、トランジスタM2のゲートから引き込むシンク電流を生成する。シンク電流源50Lは、トランジスタM2のゲートに接続される駆動端子OUTLと、グランドに接続されるグランド端子PGNDとの間に接続されている。
駆動回路101は、トランジスタM1,M2を定電流駆動方式で駆動する。駆動回路101は、ソース電流源40HのPMOSの出力トランジスタから駆動端子OUTHにソース電流を流し込むことで、トランジスタM1のゲートを充電し、トランジスタM1をオンさせる。駆動回路101は、シンク電流源50HのNMOSの出力トランジスタに駆動端子OUTHからシンク電流を引き込むことで、トランジスタM1のゲートを放電させ、トランジスタM1をオフさせる。同様に、駆動回路101は、ソース電流源40LのPMOSの出力トランジスタから駆動端子OUTLにソース電流を流し込むことで、トランジスタM2のゲートを充電し、トランジスタM2をオンさせる。駆動回路101は、シンク電流源50LのNMOSの出力トランジスタに駆動端子OUTLからシンク電流を引き込むことで、トランジスタM2のゲートを放電させ、トランジスタM2をオフさせる。
図2は、トランジスタM1又はトランジスタM2のターンオン時の動作波形を示す。トランジスタM1(M2)のゲート電圧Vgsは、ソース電流源40H(40L)により生成されるソース電流の流し込みによって、ミラー電圧Vm1まで一旦上昇した後に、ミラー電圧Vm1よりも更に上昇する。
トランジスタM1(M2)のゲート電圧Vgsがゲート閾値電圧VTHを超えるまでの遅延期間Td1では、トランジスタM1(M2)のドレイン-ソース間電圧Vdsは、変化しない。そのため、遅延期間Td1は、負荷301の駆動に寄与しない無駄な時間といえる。一方、ドレイン-ソース間電圧Vdsが低下するスイッチ期間Tsw1が長くなると、電磁障害(EMI)が改善する効果がある。
ソース電流源40H(40L)は、高レベルのソース電流を遅延期間Td1に流した後に低レベルのソース電流を流すことで、遅延期間Td1が短くなり、且つ、スイッチ期間Tsw1が長くなる。これにより、トランジスタM1(M2)のターンオン時において、負荷301の駆動に寄与しない無駄な時間が短縮され、EMIが改善する。
図3は、トランジスタM1又はトランジスタM2のターンオフ時の動作波形を示す。トランジスタM1(M2)のゲート電圧Vgsは、シンク側の電流源50H(50L)により生成されるシンク電流の引き込みによって、ミラー電圧Vm2まで一旦低下した後に、ミラー電圧Vm2よりも更に低下する。
トランジスタM1(M2)のゲート電圧Vgsがミラー電圧Vm2に到達するまでの遅延期間Td2では、トランジスタM1(M2)のドレイン-ソース間電圧Vdsは、変化しない。そのため、遅延期間Td2は、負荷301の駆動に寄与しない無駄な時間といえる。一方、ドレイン-ソース間電圧Vdsが上昇するスイッチ期間Tsw2が長くなると、電磁障害(EMI)が改善する効果がある。
シンク電流源50H(50L)は、高レベルのシンク電流を遅延期間Td2に流した後に低レベルのシンク電流を流すことで、遅延期間Td2が短くなり、且つ、スイッチ期間Tsw2が長くなる。これにより、トランジスタM1(M2)のターンオフ時において、負荷301の駆動に寄与しない無駄な時間が短縮され、EMIが改善する。
しかし、図1及び図2において、高レベルのソース電流と低レベルのソース電流を一つのソース電流源で生成すると、高レベルのソース電流と低レベルのソース電流との差が大きいほど、各ソース電流の誤差が大きくなる。本実施形態のソース電流源40H(40L)は、後述の通り、低レベルのソース電流として生成する第1ソース電流Ia1と、高レベルのソース電流の生成のために第1ソース電流Ia1に加える第2ソース電流Ib1とを、別々のMOSから出力する。これにより、電流値に合わせた適切なサイズのMOSが選定可能となるので、第1ソース電流Ia1と第2ソース電流Ib1の各々の精度が向上する。
同様に、図1及び図3において、高レベルのシンク電流と低レベルのシンク電流を一つのシンク電流源で生成すると、高レベルのシンク電流と低レベルのシンク電流との差が大きいほど、各シンク電流の誤差が大きくなる。本実施形態のシンク電流源50H(50L)は、後述の通り、低レベルのシンク電流として生成される第1シンク電流Ia2と、高レベルのシンク電流の生成のために第1シンク電流Ia2に加える第2シンク電流Ib2とを、別々のMOSから出力する。これにより、電流値に合わせた適切なサイズのMOSが選定可能となるので、第1シンク電流Ia2と第2シンク電流Ib2の各々の精度が向上する。
例えば、図4は、高レベルの電流Ipと低レベルの電流Iaを一つの電流源で生成する一比較例を説明するための電流波形図である。図5は、高レベルの電流Ipと低レベルの電流Iaを一つの電流源で生成する一比較例において、両電流Ip,Iaの大きさを設定するための設定値を格納するテーブルの一例を示す図である。設定値の個数および各設定値で設定される各電流値は、単なる一例である。
図4において、一つのソース電流源は、図5に示す設定値1~4の中から選択された第1設定値(例えば、設定値4)に従って、第1設定値で設定される高電流値(例えば、32mA)のソース電流Ipを期間T1に流す。そして、図4において、その一つのソース電流源は、図5に示す設定値1~4の中から選択された第2設定値(例えば、設定値1)に従って、第2設定値で設定される低電流値(例えば、4mA)のソース電流Iaを期間T2に流す。この場合、ソース電流Ipの高電流値とソース電流Iaの低電流値との差が大きいほど、一つのソース電流源がカバーすべき電流値範囲が広くなるので、ソース電流Ipとソース電流Iaの各電流値の誤差が大きくなる。
同様に、図4において、一つのシンク電流源は、図5に示す設定値1~4の中から選択された第1設定値(例えば、設定値4)に従って、第1設定値で設定される高電流値(例えば、80mA)のシンク電流Ipを期間T1に流す。そして、図4において、その一つのシンク電流源は、図5に示す設定値1~4の中から選択された第2設定値(例えば、設定値1)に従って、第2設定値で設定される低電流値(例えば、10mA)のシンク電流Iaを期間T2に流す。この場合、シンク電流Ipの高電流値とシンク電流Iaの低電流値との差が大きいほど、一つのシンク電流源がカバーすべき電流値範囲が広くなるので、シンク電流Ipとシンク電流Iaの各電流値の誤差が大きくなる。
これに対し、図6は、高レベルの電流Ipと低レベルの電流Iaを複数の電流源で生成する一実施例を説明するための電流波形図である。図7は、高レベルの電流Ipと低レベルの電流Iaを複数の電流源で生成する一実施例において、両電流Ip,Iaの大きさを設定するための設定値を格納するテーブルの一例を示す図である。設定値の個数および各設定値で設定される各電流値は、単なる一例である。このようなテーブルは、駆動回路101内のメモリに格納される。
例えば、本実施形態の駆動回路101は、複数のソース電流源として、第1ソース電流源及び第2ソース電流源を備える。図6において、第1ソース電流源は、図7に示す設定値0~7の中から選択された第1設定値(例えば、設定値0)に従って、第1設定値で設定される低電流値(例えば、5mA)の第1ソース電流Ia1を両期間T1,T2に亘って流し続ける。第2ソース電流源は、図7に示す設定値0~3の中から選択された第2設定値(例えば、設定値3)に従って、第2設定値で設定されるブースト電流値(例えば、300mA)の第2ソース電流Ib1を期間T1のみに流し、期間T2では第2ソース電流Ib1を流さない。つまり、第2ソース電流源によって生成される第2ソース電流Ib1は、第1ソース電流源によって生成される第1ソース電流Ia1に期間T1のみにブースト電流Ibとして加えられる。
このように、高レベルのソース電流Ipは、第1ソース電流源によって生成される第1ソース電流Ia1と第2ソース電流源によって生成される第2ソース電流Ib1との和により生成される。一方、第1ソース電流源によって生成される第1ソース電流Ia1は、低レベルのソース電流Iaとしてそのまま使用される。
したがって、駆動回路101は、第1ソース電流Ia1と第2ソース電流Ib1を流してから、第2ソース電流源の出力オフにより第2ソース電流Ib1の流れを停止することで、ソース電流Ipは、高レベルから低レベルへ円滑に遷移する。これにより、高レベルから低レベルへの切り替えの際のソース電流Ipの不整合が発生する可能性を低減できる。例えば、図13に示すように、期間T2の開始タイミングの遅れにより電流が流れない区間が発生する可能性を低減でき、図14に示すように、期間T1の終了タイミングの遅れにより電流が過大に流れる区間が発生する可能性を低減できる。よって、ソース電流Ipの高電流値とソース電流Iaの低電流値との差が比較的大きくても、駆動回路101は、ソース電流Ipからソース電流Iaへ円滑に遷移可能なスルーレート制御を実現できる。また、第1ソース電流Ia1と第2ソース電流Ib1とを別々の電流源から出力することで、電流値に合わせた適切なサイズのMOSが選定可能となるので、第1ソース電流Ia1と第2ソース電流Ib1の各々の精度が向上する。
例えば、本実施形態の駆動回路101は、複数のシンク電流源として、第1シンク電流源及び第2シンク電流源を備える。図6において、第1シンク電流源は、図7に示す設定値0~7の中から選択された第1設定値(例えば、設定値0)に従って、第1設定値で設定される低電流値(例えば、5mA)の第1シンク電流Ia2を両期間T1,T2に亘って流し続ける。第2シンク電流源は、図7に示す設定値0~3の中から選択された第2設定値(例えば、設定値3)に従って、第2設定値で設定されるブースト電流値(例えば、540mA)の第2シンク電流Ib2を期間T1のみに流し、期間T2では第2シンク電流Ib2を流さない。つまり、第2シンク電流源によって生成される第2シンク電流Ib2は、第1シンク電流源によって生成される第1シンク電流Ia2に期間T1のみにブースト電流Ibとして加えられる。
このように、高レベルのシンク電流Ipは、第1シンク電流源によって生成される第1シンク電流Ia2と第2シンク電流源によって生成される第2シンク電流Ib2との和により生成される。一方、第1シンク電流源によって生成される第1シンク電流Ia2は、低レベルのシンク電流Iaとしてそのまま使用される。
したがって、駆動回路101は、第1シンク電流Ia2と第2シンク電流Ib2を流してから、第2シンク電流源の出力オフにより第2シンク電流Ib2の流れを停止することで、シンク電流Ipは、高レベルから低レベルへ円滑に遷移する。これにより、高レベルから低レベルへの切り替えの際のシンク電流Ipの不整合が発生する可能性を低減できる。例えば、図13に示すように、期間T2の開始タイミングの遅れにより電流が流れない区間が発生する可能性を低減でき、図14に示すように、期間T1の終了タイミングの遅れにより電流が過大に流れる区間が発生する可能性を低減できる。よって、シンク電流Ipの高電流値とシンク電流Iaの低電流値との差が比較的大きくても、駆動回路101は、シンク電流Ipからシンク電流Iaへ円滑に遷移可能なスルーレート制御を実現できる。また、第1シンク電流Ia2と第2シンク電流Ib2とを別々の電流源から出力することで、電流値に合わせた適切なサイズのMOSが選定可能となるので、第1シンク電流Ia2と第2シンク電流Ib2の各々の精度が向上する。
図8は、高レベルの電流と低レベルの電流を複数の電流源で生成する一実施形態の駆動回路の構成例を示す図である。図8は、図1に示す駆動回路101のうち、ハイサイドのトランジスタM1を駆動するハイサイド駆動回路の部分を示している。ローサイドのトランジスタM2を駆動するローサイド駆動回路の基本構成は、図8に示すハイサイド駆動回路の構成と同一でよいため、ローサイド駆動回路の説明については、ハイサイド駆動回路の以下の説明を援用することで、省略する。
駆動回路101は、ロジック回路31、ハイサイド制御回路32、ソース電流源40H及びシンク電流源50Hを備える。ロジック回路31は、ハイサイド駆動回路とローサイド駆動回路で共通である。
図8において、ソース電流源40Hは、駆動端子OUTHに流す第1ソース電流Ia1を生成する第1ソース電流源41と、第1ソース電流Ia1に加える第2ソース電流Ib1を生成する第2ソース電流源42と、を備える。第1ソース電流源41は、第1電流源又はその一部に対応する。第2ソース電流源42は、第2電流源又はその一部に対応する。ハイサイド制御回路32は、ソース制御の駆動指令HHINがオフ指令からオン指令になると、第1ソース電流Ia1と第2ソース電流Ib1を駆動端子OUTHに流してから第2ソース電流Ib1の流れを停止する。そして、ハイサイド制御回路32は、ソース制御の駆動指令HHINがオン指令からオフ指令になると、第1ソース電流Ia1の流れを停止する。これにより、駆動端子OUTHを介してトランジスタM1のゲートに流れ込むソース電流は、図6に示すように、高レベルのソース電流Ipから低レベルのソース電流Iaに円滑に遷移する。よって、駆動回路101は、ソース電流Ipからソース電流Iaへ円滑に遷移し、且つ、ソース電流Ipとソース電流Iaの各々の精度が向上するスルーレート制御を実現できる。
図8において、ハイサイド制御回路32は、例えば、駆動指令HHINがオフ指令からオン指令に切り替わり後、駆動端子OUTH又は配線34と中間端子OUTMとの間の電位差を検出した値Voが所定の第1閾値Vth1よりも上昇すると、第2ソース電流Ib1の流れを停止してもよい。配線34は、駆動端子OUTHに接続される配線であり、駆動回路101の外部配線でも駆動回路101の内部配線でもよい。検出値Voは、トランジスタM1のゲート電圧Vgsの検出値に略等しい。検出値Voが所定の第1閾値Vth1よりも上昇したときに第2ソース電流Ib1の流れが停止することで、図6に示すように、高レベルのソース電流Ipは低レベルのソース電流Iaに円滑に遷移する。
第1閾値Vth1は、例えば、駆動端子OUTHに接続される被駆動トランジスタ(この場合、トランジスタM1)のミラー電圧Vm1よりも低い閾値に設定される(図2参照)。これにより、ゲート電圧Vgsがミラー電圧Vm1に到達する前に、高レベルのソース電流Ipから低レベルのソース電流Iaへの切り替えができる。第1閾値Vth1は、トランジスタM1のゲート閾値電圧VTHと等しくてもよい。一定時間の経過をモニタするのではなく、検出値Voをミラー電圧Vm1よりも低い閾値と比較することで、ドレイン-ソース間電圧Vdsが変動するミラー区間の前に、第2ソース電流Ib1の流れを停止することができる。
図8において、ハイサイド制御回路32は、例えば、駆動指令HHINがオフ指令からオン指令に切り替わり後、所定の第1閾値時間Tth1が経過すると、第2ソース電流Ib1の流れを停止してもよい。これにより、駆動指令HHINがオフ指令からオン指令に切り替わってから、高レベルのソース電流Ipが低レベルのソース電流Iaに切り替わるまでの時間の精度が向上する。第1閾値時間Tth1の経過は、例えば、タイマ又はカウンタ等により計測される。駆動指令HHINを、タイマ又はカウンタに使用するクロックCLKと同期させることで、クロックCLKにより生成される第1閾値時間Tth1の精度が更に向上する。
図7において、第2ソース電流Ib1の値は、第1ソース電流Ia1の値よりも高く設定されているので、第1ソース電流Ia1よりも大きなブースト電流Ibが生成される。これにより、遅延期間Td1(図2参照)が短縮するので、トランジスタのターンオン速度の高速化ができる。
図7では、ハイサイド制御回路32は、第1電流値群に含まれる複数の異なる第1ソース電流Ia1の値の中から第1ソース電流Ia1の値を選択し、第2電流値群に含まれる複数の異なる第2ソース電流Ib1の値の中から第2ソース電流Ib1の値を選択する。第2電流値群の中で最も低い電流値(この例では、100mA)は、第1電流値群の中で最も高い電流値(この例では、80mA)よりも高い。これにより、第1ソース電流Ia1よりも十分に大きなブースト電流Ibが生成されるので、遅延期間Td1が更に短縮し、トランジスタのターンオン速度の更なる高速化ができる。
図8において、シンク電流源50Hは、駆動端子OUTHに流す第1シンク電流Ia2を生成する第1シンク電流源51と、第1シンク電流Ia2に加える第2シンク電流Ib2を生成する第2シンク電流源52と、を備える。第1シンク電流源51は、第1電流源又はその一部に対応する。第2シンク電流源52は、第2電流源又はその一部に対応する。ハイサイド制御回路32は、シンク制御の駆動指令HLINがオフ指令からオン指令になると、第1シンク電流Ia2と第2シンク電流Ib2を駆動端子OUTHに流してから第2シンク電流Ib2の流れを停止する。そして、ハイサイド制御回路32は、シンク制御の駆動指令HLINがオン指令からオフ指令になると、第1シンク電流Ia2の流れを停止する。これにより、駆動端子OUTHを介してトランジスタM1のゲートから引き込むシンク電流は、図6に示すように、高レベルのシンク電流Ipから低レベルのシンク電流Iaに円滑に遷移する。よって、駆動回路101は、シンク電流Ipからシンク電流Iaへ円滑に遷移し、且つ、シンク電流Ipとシンク電流Iaの各々の精度が向上するスルーレート制御を実現できる。
図8において、ハイサイド制御回路32は、例えば、駆動指令HLINがオフ指令からオン指令に切り替わり後、駆動端子OUTH又は配線34と中間端子OUTMとの間の電位差を検出した値Voが所定の第2閾値Vth2よりも低下すると、第2シンク電流Ib2の流れを停止してもよい。検出値Voが所定の第2閾値Vth2よりも低下したときに第2シンク電流Ib2の流れが停止することで、図6に示すように、高レベルのシンク電流Ipは低レベルのシンク電流Iaに円滑に遷移する。
第2閾値Vth2は、例えば、駆動端子OUTHに接続される被駆動トランジスタ(この場合、トランジスタM1)のミラー電圧Vm2よりも高い閾値に設定される(図3参照)。これにより、ゲート電圧Vgsがミラー電圧Vm2に到達する前に、高レベルのソース電流Ipから低レベルのソース電流Iaへの切り替えができる。一定時間の経過をモニタするのではなく、検出値Voをミラー電圧Vm2よりも高い閾値と比較することで、ドレイン-ソース間電圧Vdsが変動するミラー区間の前に、第2シンク電流Ib2の流れを停止することができる。
図8において、ハイサイド制御回路32は、例えば、駆動指令HLINがオフ指令からオン指令に切り替わり後、所定の第2閾値時間Tth2が経過すると、第2シンク電流Ib2の流れを停止してもよい。これにより、駆動指令HLINがオフ指令からオン指令に切り替わってから、高レベルのシンク電流Ipが低レベルのシンク電流Iaに切り替わるまでの時間の精度が向上する。第2閾値時間Tth2の経過は、例えば、タイマ又はカウンタ等により計測される。駆動指令HLINを、タイマ又はカウンタに使用するクロックCLKと同期させることで、クロックCLKにより生成される第2閾値時間Tth2の精度が更に向上する。
図7において、第2シンク電流Ib2の値は、第1シンク電流Ia2の値よりも高く設定されているので、第1シンク電流Ia2よりも大きなブースト電流Ibが生成される。これにより、遅延期間Td2(図3参照)が短縮するので、トランジスタのターンオフ速度の高速化ができる。
図7では、ハイサイド制御回路32は、第1電流値群に含まれる複数の異なる第1シンク電流Ia2の値の中から第1シンク電流Ia2の値を選択し、第2電流値群に含まれる複数の異なる第2シンク電流Ib2の値の中から第2シンク電流Ib2の値を選択する。第2電流値群の中で最も低い電流値(この例では、180mA)は、第1電流値群の中で最も高い電流値(この例では、80mA)よりも高い。これにより、第1シンク電流Ia2よりも十分に大きなブースト電流Ibが生成されるので、遅延期間Td2が更に短縮し、トランジスタのターンオフ速度の更なる高速化ができる。
図9は、高レベルの電流と低レベルの電流を複数の電流源で生成する一実施形態の駆動回路のより具体的な構成例を示す図である。図9は、図8に示す構成(ハイサイド制御回路32、ソース電流源40H及びシンク電流源50H)の具体例を示す。図9に示すハイサイド駆動回路の具体例は、ローサイド駆動回路に援用可能である。
ハイサイド制御回路32は、第1ソース電流Ia1の出力有無を制御する第1制御トランジスタ61と、第2ソース電流Ib1の出力有無を制御する第2制御トランジスタ62と、を含む。第1ソース電流源41は、第1ソース電流Ia1を出力する第1出力トランジスタ41oと、第1制御トランジスタ61が接続される第1入力トランジスタ41iと、を含む。第2ソース電流源42は、第2ソース電流Ib1を出力する第2出力トランジスタ42oと、第2制御トランジスタ62が接続される第2入力トランジスタ42iと、を含む。
この構成によれば、ハイサイド制御回路32は、信号SP3をアサートして第1制御トランジスタ61をオンさせると、第1出力トランジスタ41oから第1ソース電流Ia1を出力できる。一方、ハイサイド制御回路32は、信号SP3をネゲートして第1制御トランジスタ61をオフさせると、第1出力トランジスタ41oからの第1ソース電流Ia1の出力を停止できる。同様に、ハイサイド制御回路32は、信号SP4をアサートして第2制御トランジスタ62をオンさせると、第2出力トランジスタ42oから第2ソース電流Ib1を出力できる。一方、ハイサイド制御回路32は、信号SP4をネゲートして第2制御トランジスタ62をオフさせると、第2出力トランジスタ42oからの第2ソース電流Ib1の出力を停止できる。
図示の例では、第1制御トランジスタ61及び第2制御トランジスタは、Nチャネル型のMOSFETである。第1出力トランジスタ41o、第1入力トランジスタ41i、第2出力トランジスタ42o及び第2入力トランジスタ42iは、Pチャネル型のMOSFETである。第1出力トランジスタ41o及び第1入力トランジスタ41iは、第1ソース電流Ia1を生成するPMOS型の第1ソースカレントミラーを形成する。第2出力トランジスタ42o及び第2入力トランジスタ42iは、第2ソース電流Ib1を生成するPMOS型の第2ソースカレントミラーを形成する。
ハイサイド制御回路32は、第1シンク電流Ia2第2シンク電流Ib2の出力有無を制御する第3制御トランジスタ63を含む。第1シンク電流源51は、中間端子OUTMと電源電圧VDD50の電源ノードとの間において、NMOS型の第1シンクカレントミラー51a及びPMOS型の第3ソースカレントミラー51bを含む。電源電圧VDD50は、電源電圧VCPHよりも低い電圧である。第2シンク電流源52は、中間端子OUTMと電源電圧VDD50の電源ノードとの間において、NMOS型の第2シンクカレントミラー52a及びPMOS型の第4ソースカレントミラー52bを含む。第1シンク電流源51の第1シンクカレントミラー51aは、第3制御トランジスタ63を介して第1シンク電流Ia2を駆動端子OUTPに流す第3出力トランジスタ51oを含む。第2シンク電流源52の第2シンクカレントミラー52aは、第3制御トランジスタ63を介して第2シンク電流Ib2を駆動端子OUTPに流す第4出力トランジスタ52oを含む。
この構成によれば、ハイサイド制御回路32は、信号SN3をアサートして第3制御トランジスタ63をオンさせると、第3出力トランジスタ51oから第1シンク電流Ia2を出力でき、且つ、第4出力トランジスタ52oから第2シンク電流Ib2を出力できる。一方、ハイサイド制御回路32は、信号SN3をネゲートして第3制御トランジスタ63をオフさせると、第3出力トランジスタ51oからの第1シンク電流Ia2の出力及び第4出力トランジスタ52oからの第2シンク電流Ib2の出力を停止できる。
図示の例では、第3制御トランジスタは、Nチャネル型のMOSFETである。第3出力トランジスタ51o及び第4出力トランジスタ52oは、Nチャネル型のMOSFETである。
第3制御トランジスタ63は、第1シンク電流源51及び第2シンク電流源52よりも高い耐圧の素子により形成されてもよい。例えば、第3制御トランジスタ63は、第3出力トランジスタ51o及び第4出力トランジスタ52oよりも高い耐圧の素子により形成されている。これにより、第1シンク電流Ia2及び第2シンク電流Ib2を生成する電流シンク回路の面積を削減でき、第1シンク電流Ia2及び第2シンク電流Ib2の精度が向上する。
高耐圧MOSFETによりカレントミラーを形成すると、シンク電流の精度を上げるためには、カレントミラーの面積が広くなることがある。一方、高耐圧MOSFETをスイッチとして使用する場合、ゲート電圧を高く設定できるため、スイッチの面積はカレントミラーよりも広くならない。したがって、カレントミラーを標準耐圧のMOSFETにより形成することで、高耐圧MOSFETにより形成する場合に比べて、電流シンク回路の面積を削減でき、シンク電流の精度が向上する。
ハイサイド制御回路32は、ソース電流源40Hにより生成されるソース電流の大きさを切り替えるソース電流設定回路70を備えてもよい。ソース電流設定回路70は、第1ソース電流Ia1の大きさを切り替える第1ソース電流設定回路71と第2ソース電流Ib1の大きさを切り替える第2ソース電流設定回路72の少なくとも一方を備える。図示の例では、第1ソース電流設定回路71は、第1制御トランジスタ61と中間端子OUTMとの間に接続されている。第2ソース電流設定回路72は、第2制御トランジスタ62と中間端子OUTMとの間に接続されている。第1ソース電流設定回路71は、カレントミラーの出力電流の大きさを信号SP3に従って切り替える制御スイッチを含む。第2ソース電流設定回路72は、カレントミラーの出力電流の大きさを信号SP2に従って切り替える制御スイッチを含む。
ハイサイド制御回路32は、シンク電流源50Hにより生成されるシンク電流の大きさを切り替えるシンク電流設定回路80を備えてもよい。シンク電流設定回路80は、第1シンク電流Ia2の大きさを切り替える第1シンク電流設定回路81と第2シンク電流Ib2の大きさを切り替える第2シンク電流設定回路82の少なくとも一方を備える。図示の例では、第1シンク電流設定回路81は、第1シンク電流源51の第3ソースカレントミラー51bと中間端子OUTMとの間に接続されている。第2シンク電流設定回路82は、第2シンク電流源52の第4ソースカレントミラー52bと中間端子OUTMとの間に接続されている。第1シンク電流設定回路81は、カレントミラーの出力電流の大きさを信号SN1に従って切り替える制御スイッチを含む。第2シンク電流設定回路82は、カレントミラーの出力電流の大きさを信号SN2に従って切り替える制御スイッチを含む。
図10は、電流設定回路の具体例を示す図である。図10は、第2ソース電流Ib1の大きさを切り替える第2ソース電流設定回路72又は第2シンク電流Ib2の大きさを切り替える第2シンク電流設定回路82の構成例を示す。設定信号DRI_CNTR_**は、図9における信号SP2又は信号SN2に相当する。「**」は、この例では、「00」「01」「02」「03」の4通りを示す。第1ソース電流設定回路71及び第1シンク電流設定回路81の基本構成は、図10に示す構成と同一でよい。電流の切り替えパターン数に応じて、FETの並列数が異なる。
図11は、図10に示す電流設定回路によりブースト電流Ibの大きさ設定するための設定信号DRI_CNTL_**を格納するテーブルの一例を示す図である。設定信号の個数および各設定信号で設定される各電流値は、単なる一例である。このようなテーブルは、駆動回路101内のメモリに格納される。
第2ソース電流設定回路72は、設定信号DRI_CNTR_**に従って、並列に接続された複数の制御スイッチ(図10)をオン又はオフすることで、第2ソース電流Ib1の大きさを切り替える。第2シンク電流設定回路82は、設定信号DRI_CNTR_**に従って、並列に接続された複数の制御スイッチ(図10)をオン又はオフすることで、第2シンク電流Ib2の大きさを切り替える。
図12は、図9に示す駆動回路の一動作例を示すタイミングチャートである。図12は、ハイサイド駆動回路のタイミングチャートである。図12に示すタイミングチャートは、ローサイド駆動回路の動作に援用可能である。図9を参照して図12について説明する。
ハイサイド制御回路32は、駆動指令HHINがオン指令のとき、信号SP1及び信号SP3をアサートすることで、駆動端子OUTPへ第1ソース電流Ia1を流し込む。ハイサイド制御回路32は、駆動指令HHINがオフ指令のとき、信号SP1及び信号SP3をネゲートすることで、駆動端子OUTPへの第1ソース電流Ia1の流し込みを停止する。一方、ハイサイド制御回路32は、駆動指令HHINがオフ指令からオン指令に切り替わると、信号SP2及び信号SP4をアサートすることで、駆動端子OUTPへ第2ソース電流Ib1を流し込む。ハイサイド制御回路32は、第1ソース電流Ia1及び第2ソース電流Ib1を流してから上記に例示する条件に従って信号SP2及び信号SP4をネゲートすることで、第2ソース電流Ib1の流し込みを停止する。ハイサイド制御回路32は、第2ソース電流Ib1の流し込みの停止後、駆動指令HHINがオン指令からオフ指令に切り替わると、信号SP1及び信号SP3をネゲートすることで、第1ソース電流Ia1の流し込みを停止する。駆動回路101は、このように動作によって、高レベルのソース電流Ipから低レベルのソース電流Iaへ円滑に遷移し、且つ、ソース電流Ipとソース電流Iaの各々の精度が向上するスルーレート制御を実現できる。
ハイサイド制御回路32は、駆動指令HLINがオン指令のとき、信号SN1及び信号SN3をアサートすることで、駆動端子OUTPから第1シンク電流Ia2を引き込む。ハイサイド制御回路32は、駆動指令HLINがオフ指令のとき、信号SN1及び信号SN3をネゲートすることで、駆動端子OUTPからの第1シンク電流Ia2の引き込みを停止する。一方、ハイサイド制御回路32は、駆動指令HLINがオフ指令からオン指令に切り替わると、信号SN1,SN2,SN3をアサートすることで、駆動端子OUTPから第2シンク電流Ib2を引き込む。ハイサイド制御回路32は、第1シンク電流Ia2及び第2シンク電流Ib2を流してから上記に例示する条件に従って信号SN2をネゲートすることで、第2シンク電流Ib2の引き込みを停止する。ハイサイド制御回路32は、第2シンク電流Ib2の引き込みの停止後、駆動指令HLINがオン指令からオフ指令に切り替わると、信号SN1及び信号SN3をネゲートすることで、第1シンク電流Ia2の流れを停止する。駆動回路101は、このように動作によって、高レベルのシンク電流Ipから低レベルのシンク電流Iaへ円滑に遷移し、且つ、ソース電流Ipとソース電流Iaの各々の精度が向上するスルーレート制御を実現できる。
以上の通り、実施形態を説明したが、上記実施形態は、例として提示したものであり、上記実施形態により本発明が限定されるものではない。上記実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の組み合わせ、省略、置き換え、変更などを行うことが可能である。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
31 ロジック回路
32 ハイサイド制御回路
33 ローサイド制御回路
34 配線
40H,40L ソース電流源
41 第1ソース電流源
41i 第1入力トランジスタ
41o 第1出力トランジスタ
42 第2ソース電流源
42i 第2入力トランジスタ
42o 第2出力トランジスタ
50H,50L シンク電流源
51 第1シンク電流源
51a 第1シンクカレントミラー
51b 第3ソースカレントミラー
51o 第3出力トランジスタ
52 第2シンク電流源
52a 第2シンクカレントミラー
52b 第4ソースカレントミラー
52o 第4出力トランジスタ
61 第1制御トランジスタ
62 第2制御トランジスタ
63 第3制御トランジスタ
70 ソース電流設定回路
71 第1ソース電流設定回路
72 第2ソース電流設定回路
80 シンク電流設定回路
81 第1シンク電流設定回路
82 第2シンク電流設定回路
101 駆動回路
201 電力変換回路
M1,M2 トランジスタ
32 ハイサイド制御回路
33 ローサイド制御回路
34 配線
40H,40L ソース電流源
41 第1ソース電流源
41i 第1入力トランジスタ
41o 第1出力トランジスタ
42 第2ソース電流源
42i 第2入力トランジスタ
42o 第2出力トランジスタ
50H,50L シンク電流源
51 第1シンク電流源
51a 第1シンクカレントミラー
51b 第3ソースカレントミラー
51o 第3出力トランジスタ
52 第2シンク電流源
52a 第2シンクカレントミラー
52b 第4ソースカレントミラー
52o 第4出力トランジスタ
61 第1制御トランジスタ
62 第2制御トランジスタ
63 第3制御トランジスタ
70 ソース電流設定回路
71 第1ソース電流設定回路
72 第2ソース電流設定回路
80 シンク電流設定回路
81 第1シンク電流設定回路
82 第2シンク電流設定回路
101 駆動回路
201 電力変換回路
M1,M2 トランジスタ
Claims (16)
- 駆動端子と、
前記駆動端子に流す第1電流を生成する第1電流源と、
前記第1電流に加える第2電流を生成する第2電流源と、
駆動指令がオン指令になると、前記第1電流と前記第2電流を前記駆動端子に流してから前記第2電流の流れを停止し、前記駆動指令がオフ指令になると、前記第1電流の流れを停止する制御回路と、を備える、駆動回路。 - 前記第1電流は、前記駆動端子に流す第1ソース電流であり、
前記第2電流は、前記第1ソース電流に加える第2ソース電流である、請求項1に記載の駆動回路。 - 前記制御回路は、前記駆動指令がオン指令に切り替わり後、前記駆動端子又は前記駆動端子に接続される配線の電圧の検出値が所定の第1閾値よりも上昇すると、前記第2ソース電流の流れを停止する、請求項2に記載の駆動回路。
- 前記第1閾値は、前記駆動端子に接続される被駆動トランジスタのミラー電圧よりも低い閾値である、請求項3に記載の駆動回路。
- 前記制御回路は、前記駆動指令がオフ指令からオン指令に切り替わり後、前記駆動指令と同期したクロックにより生成される第1閾値時間が経過すると、前記第2ソース電流の流れを停止する、請求項2に記載の駆動回路。
- 前記第1電流は、前記駆動端子に流す第1シンク電流であり、
前記第2電流は、前記第1シンク電流に加える第2シンク電流である、請求項1に記載の駆動回路。 - 前記制御回路は、前記駆動指令がオン指令に切り替わり後、前記駆動端子又は前記駆動端子に接続される配線の電圧の検出値が所定の第2閾値よりも低下すると、前記第2シンク電流の流れを停止する、請求項6に記載の駆動回路。
- 前記第2閾値は、前記駆動端子に接続される被駆動トランジスタのミラー電圧よりも高い閾値である、請求項7に記載の駆動回路。
- 前記制御回路は、前記駆動指令がオフ指令からオン指令に切り替わり後、前記駆動指令と同期したクロックにより生成される第2閾値時間が経過すると、前記第2シンク電流の流れを停止する、請求項6に記載の駆動回路。
- 前記第2電流の値は、前記第1電流の値よりも高い、請求項1に記載の駆動回路。
- 前記制御回路は、複数の異なる電流値の中から前記第1電流の値を選択し、又は、複数の異なる電流値の中から前記第2電流の値を選択する、請求項1に記載の駆動回路。
- 前記制御回路は、第1電流値群に含まれる複数の異なる電流値の中から前記第1電流の値を選択し、第2電流値群に含まれる複数の異なる電流値の中から前記第2電流の値を選択し、
前記第2電流値群の中で最も低い電流値は、前記第1電流値群の中で最も高い電流値よりも高い、請求項11に記載の駆動回路。
- 前記第1電流源は、前記駆動端子に流す第1ソース電流を生成する第1ソース電流源と、前記駆動端子に流す第1シンク電流を生成する第1シンク電流源と、を含み、
前記第2電流源は、前記第1ソース電流に加える第2ソース電流を生成する第2ソース電流源と、前記第1シンク電流に加える第2シンク電流を生成する第2シンク電流源と、を含み、
前記制御回路は、ソース制御の前記駆動指令がオン指令になると、前記第1ソース電流と前記第2ソース電流を前記駆動端子に流してから前記第2ソース電流の流れを停止し、ソース制御の前記駆動指令がオフ指令になると、前記第1ソース電流の流れを停止し、シンク制御の前記駆動指令がオン指令になると、前記第1シンク電流と前記第2シンク電流を前記駆動端子に流してから前記第2シンク電流の流れを停止し、シンク制御の前記駆動指令がオフ指令になると、前記第1シンク電流の流れを停止する、請求項1から12のいずれか一項に記載の駆動回路。 - 前記制御回路は、前記第1ソース電流の出力有無を制御する第1制御トランジスタと、前記第2ソース電流の出力有無を制御する第2制御トランジスタと、を含み、
前記第1ソース電流源は、前記第1ソース電流を出力する第1出力トランジスタと、前記第1制御トランジスタが接続される第1入力トランジスタと、を含み、
前記第2ソース電流源は、前記第2ソース電流を出力する第2出力トランジスタと、前記第2制御トランジスタが接続される第2入力トランジスタと、を含む、請求項13に記載の駆動回路。 - 前記制御回路は、前記第1シンク電流及び前記第2シンク電流の出力有無を制御する第3制御トランジスタを含み、
前記第1シンク電流源は、前記第3制御トランジスタを介して前記第1シンク電流を前記駆動端子に流す第3出力トランジスタを含み、
前記第2シンク電流源は、前記第3制御トランジスタを介して前記第2シンク電流を前記駆動端子に流す第4出力トランジスタを含む、請求項14に記載の駆動回路。 - 前記第3制御トランジスタの耐圧は、前記第3出力トランジスタ及び前記第4出力トランジスタの耐圧よりも高い、請求項15に記載の駆動回路。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2022201512A JP2024086403A (ja) | 2022-12-16 | 2022-12-16 | 駆動回路 |
US18/535,080 US20240204776A1 (en) | 2022-12-16 | 2023-12-11 | Drive circuit |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2022201512A JP2024086403A (ja) | 2022-12-16 | 2022-12-16 | 駆動回路 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2024086403A true JP2024086403A (ja) | 2024-06-27 |
Family
ID=91617836
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2022201512A Pending JP2024086403A (ja) | 2022-12-16 | 2022-12-16 | 駆動回路 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2024086403A (ja) |
-
2022
- 2022-12-16 JP JP2022201512A patent/JP2024086403A/ja active Pending
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CN110350769B (zh) | 用于开关的驱动电路 | |
US11677320B2 (en) | Circuits and techniques for power regulation | |
US7551004B2 (en) | Inverter apparatus with improved gate drive for power MOSFET | |
JP6934087B2 (ja) | ゲート駆動回路 | |
JP5736243B2 (ja) | 電源回路 | |
US20150102795A1 (en) | Level shifter, dc-dc converter, and level shift method | |
US11011970B2 (en) | Gate drive circuit | |
CN109547008B (zh) | 驱动电路 | |
CN111917403A (zh) | 用于降低死区时间效率低下的栅极驱动器电路 | |
JP7151325B2 (ja) | ドライバ回路 | |
JP2023166269A (ja) | 電源用半導体装置及びスイッチトキャパシタコンバータ | |
US20070104304A1 (en) | Semiconductor device | |
US20240022244A1 (en) | Gate driver with feed forward control of gate current | |
US10931278B2 (en) | Driving circuit of switching transistor | |
JP2013026963A (ja) | トランジスタ駆動回路 | |
KR102284188B1 (ko) | SiC MOSFET용 게이트 구동회로 | |
WO2016003823A1 (en) | Glitch suppression in an amplifier | |
US20070024124A1 (en) | Solid state relay driver | |
JP2024086403A (ja) | 駆動回路 | |
TWI654824B (zh) | 用於操作切換式調節器的方法及電路 | |
JP2024086404A (ja) | 駆動回路 | |
US20240204776A1 (en) | Drive circuit | |
Lorentz et al. | Integrated galvanically isolated MOSFET and IGBT gate-driver circuit with switching speed control | |
JP7513061B2 (ja) | ゲート駆動回路及び半導体装置 | |
US20240204649A1 (en) | Power supply circuit and drive circuit |