JP2024085617A - エレベータ制御装置、エレベータ制御方法およびプログラム - Google Patents

エレベータ制御装置、エレベータ制御方法およびプログラム Download PDF

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Abstract

Figure 2024085617000001
【課題】利用者と自律移動体の乗り合わせを回避しつつ、エレベータの運行効率を向上させること。
【解決手段】実施形態のエレベータ制御装置は、エレベータの昇降路内で上下に連結された二つの乗りかごの呼びを制御するエレベータ制御装置であって、利用者または自律移動体から、前記利用者であるか前記自律移動体であるかを示す種別と出発階とを含む呼び情報を呼びとして受信する受信部と、受信した前記呼び情報と、前記乗りかごの運行情報とに基づいて、前記利用者と前記自律移動体とを、前記二つの乗りかごのいずれに載せるかを決定し、前記乗りかごの割り当てを行う制御部と、を備える。
【選択図】図2

Description

本発明の実施形態は、エレベータ制御装置、エレベータ制御方法およびプログラムに関する。
ロボットなどの自律移動体と人間である利用者の双方は、乗りかごを利用するエレベータにおいて、二つの乗りかごが上下に連結された、いわゆるダブルデッキ型のエレベータが従来から知られている。そして、このようなダブルデッキ型のエレベータにおいては、上下の乗りかごの一方に利用者、他方に自律移動体を乗せることができる。
また、自律移動体と利用者の双方が利用可能な単一の乗りかごのエレベータにおいて、自律移動体と利用者との接触を回避する目的で、群管理制御によって自律移動体専用運転を行い、自律移動体と利用者とが同一の乗りかごに乗り合わせないようにする技術も知られている。
国際公開2018/066049号 国際公開2020/230305号
しかしながら、特許文献1に記載のエレベーターシステムでは、片方の乗りかごに人、他方の乗りかごに自律移動体を乗せることが基本となり、両方の乗りかごに人を乗せる場合は、自律移動体の乗り場呼びには応答せず、自律移動体はエレベータを使用できなくなる。また、両方の乗りかごに自律移動体を乗せる場合は、人の乗り場呼びには応答せず、人はエレベータを使用できなくなる。このため、複数の号機があるケースでは、上下の乗りかごを利用者と自律移動体のどちらが利用するかを柔軟に切り替えることができないという問題があった。
また、特許文献2に記載のエレベーターシステムでは、ダブルデッキ型のエレベータを想定しておらず、片方の乗りかごに人、他方の乗りかごに自律移動体を乗せた場合に、自律移動体の乗りかごへの乗降時間が長いため、利用者の待機時間が長くなったり、上下の乗りかごで同時に乗降させることを考慮せず、乗りかごの割り当てが非効率になったりする等、エレベータの運行効率が悪くなる場合があった。
実施形態のエレベータ制御装置は、エレベータの昇降路内で上下に連結された二つの乗りかごの呼びを制御するエレベータ制御装置であって、利用者または自律移動体から、前記利用者であるか前記自律移動体であるかを示す種別と出発階とを含む呼び情報を呼びとして受信する受信部と、受信した前記呼び情報と、前記乗りかごの運行情報とに基づいて、前記利用者と前記自律移動体とを、前記二つの乗りかごのいずれに載せるかを決定し、前記乗りかごの割り当てを行う制御部と、を備える。
図1は、実施形態にかかるエレベータ制御システムの全体構成の一例を示す図である。 図2は、実施形態にかかるエレベータ制御システム各装置の機能的構成の一例を示すブロック図である。 図3は、実施形態にかかる操作盤の構成の一例を示す模式図である。 図4は、実施形態にかかる行き先階登録装置の構成の一例を示す模式図である。 図5は、実施形態の利用者呼び情報のデータ構造の一例を示す説明図である。 図6は、実施形態のロボット呼び情報のデータ構造の一例を示す説明図である。 図7は、実施形態にかかるかご運行情報のデータ構造の一例を示す説明図である。 図8は、実施形態にかかるエレベータ制御処理の手順の一例を示すフローチャートである。 図9は、実施形態にかかる第1の処理の手順の一例を示すフローチャートである。 図10は、実施形態にかかる第2の処理の手順の一例を示すフローチャートである。
以下、図面を参照して実施形態について説明する。
(実施形態)
図1は、実施形態にかかるエレベータ制御システムの全体構成の一例を示す図である。
本実施形態のエレベータ制御システム100は、図1に示すように、1号機からN(Nは整数)号機の複数のエレベータで構成される。一つのエレベータでは、エレベータ制御システム100は、図1に示すように、上下に連結された二つの乗りかご1A,1Bと、制御装置10と、行き先階呼び装置30と、複数の乗り場呼び装置50とを主に備えている。複数の乗り場呼び装置50は、各階床の乗り場ごとに設けられている。
図2は、実施形態にかかるエレベータ制御システム100の各装置の機能的構成の一例を示すブロック図である。図2では、説明の都合上、一つのエレベータと一つの乗り場とを示している。
エレベータ制御システム100は、図2に示すように、制御装置10と、乗り場呼び装置50と、行き先階呼び装置30と、を主に備える。エレベータ制御システム100が制御を行うエレベータは、二つの乗りかご1A,1B、駆動装置2、カウンタウェイト3、及びロープ4等を備える。制御装置10と乗り場呼び装置50とは、各種信号の授受が可能なように有線または無線で接続されている。また、制御装置10と行き先階呼び装置30とは、各種信号の授受が可能なように有線または無線で接続されている。
図2に示すように、本実施形態の二つの乗りかご1A,1Bは、上下に連結されており、いわゆるダブルデッキ型の乗りかごである。二つの乗りかご1A,1Bは、連結された状態で、図示しない昇降路内を昇降して、各階に設けられた乗り場で乗りかご1A、1Bに乗車した利用者またはロボットを他の階に輸送する。ここで、乗りかご1A,1Bを区別しない場合には、乗りかご1と総称する。
乗りかご1とカウンタウェイト3とはロープ4によって連結されている。ロープ4は駆動装置2に架け渡されている。駆動装置2は例えば巻上機等であり、駆動装置2が駆動することで乗りかご1を昇降路内で上下に走行させることができる。
乗り場呼び装置50は、人間である利用者、またはロボット400から、呼び情報を乗り場呼びとして受け付け、呼び情報を制御装置10に送信する装置である。乗り場呼び装置50には、操作盤320と行き先階登録装置330とが接続されている。
操作盤320は、乗り場の壁面に設けられ、利用者からの乗り場呼びを受け付けるものである。
図3は、実施形態にかかる操作盤320の構成の一例を示す模式図である。操作盤320は、図3に示すように、二つの押しボタン321と、液晶表示部323と、を主に備えている。
二つの押しボタン321は、利用者による押下によって上方向、下方向の行き先方向を指示するものである。押しボタン321は、押下されると、方向に応じた押下信号が乗り場呼び装置50に送出される。
液晶表示部323は、乗りかご1の位置等を表示する表示デバイスである。図3の例では、乗りかご1が3階付近を走行していることを示している。
なお、本実施形態では、押しボタン321により行き先方向を指示しているが、押しボタン321に代えて、非接触式のセンサ部により行き先方向を指示するように構成してもちよい。また、押しボタン321と非接触式のセンサ部とを一体型として構成してもよい。
図2に戻り、行き先階登録装置330は、乗り場において利用者が行き先階の指示を行うための装置である。行き先階登録装置330は、乗り場に設けられている。
図4は、実施形態にかかる行き先階登録装置330の構成の一例を示す模式図である。図4に示すように、行き先階登録装置330は、複数の押しボタン331と、液晶表示部333とを主に備えている。
複数の押しボタン331は、利用者による押下によって行き先階を指示するものである。図4の例では、1階から9階までを指示できるようになっている。押しボタン331は、押下されると、行き先階に応じた押下信号が乗り場呼び装置50に送出される。
液晶表示部333は、乗りかご1の位置等を表示する表示デバイスである。図4の例では、乗りかご1が3階付近を走行していることを示している。
なお、本実施形態では、押しボタン331により行き先階を指示しているが、押しボタン331に代えて、非接触式のセンサ部により行き先階を指示するように構成してもちよい。また、押しボタン331と非接触式のセンサ部とを一体型として構成してもよい。
図2に戻り、ロボット400は、ロボット呼び情報を乗り場呼び装置50に送信することより、乗りかご1の呼びを行うものである。ロボット400は、自律移動体の一例である。
乗り場呼び装置50は、図2に示すように、検知部51と、通信部54とを主に備えている。検知部51は、利用者による操作盤320の押しボタン321または行き先階登録装置330の押しボタン331の押下について押下信号を受信することにより検知する。そして、検知部51は、当該押下信号から利用者呼び情報を生成する。
ここで、利用者呼び情報について説明する。利用者呼び情報は、呼び情報の一例である。
図5は、実施形態の利用者呼び情報のデータ構造の一例を示す説明図である。
利用者呼び情報は、図5に示すように、送信側の種別と、出発階と、行き先階とから構成される。検知部51は、操作盤320または行き先階登録装置330からの押下信号を受信して利用者呼び情報を生成するので、送信側の種別として、「人」を設定する。
検知部51は、出発階に乗り場呼び装置50が設置されている階床を設定し、押された釦に応じた行き先方向を設定する。検知部51は、操作盤320からの押下を検知した場合には、行き先階の指定はないため、行き先階にはNULLを設定する。検知部51は、行き先階登録装置330からの押下を検知した場合には、押下信号に対応する階床番号を、行き先階に設定し、出発階と行き先階の上下関係によって行き先方法を設定する。このようにして検知部51は、利用者呼び情報を生成する。
図2に戻り、通信部54は、制御装置10およびロボット400との通信を制御する。具体的には、通信部54は、検知部51で生成された利用者呼び情報を、制御装置10へ送信する。また、通信部54は、ロボット400からの呼びとしてのロボット呼び情報を受信し、受信したロボット呼び情報を、制御装置10に送信する。さらに、通信部54は、制御装置10から乗りかご1の割当て結果である割当て情報を受信する。
ここで、ロボット呼び情報について説明する。ロボット呼び情報は、呼び情報の一例である。
図6は、実施形態のロボット呼び情報のデータ構造の一例を示す説明図である。
利用者呼び情報は、図6に示すように、送信側の種別と、出発階と、行き先階と、ロボットサイズと、乗降時間と、から構成される。ロボット呼び情報では、送信側の種別として、「ロボット」が設定されている。出発階には、ロボット400が居る乗り場の階床が設定されている。行き先階には、ロボット400の行き先階の階床番号が設定されている。
ロボットサイズには、ロボット400の大きさが設定されている。乗降時間には、ロボット400が乗りかご1へ乗降する際の時間が設定されている。
図2に戻り、行き先階呼び装置30は、乗りかご1内の不図示の操作盤から利用者の行き先階の呼びを受け付ける。また、行き先階呼び装置30は、かご運行情報を、制御装置10に送信する。
ここで、かご運行情報について説明する。
図7は、実施形態にかかるかご運行情報のデータ構造の一例を示す説明図である。かご運行情報は、図7に示すように、乗りかご1Aの運行情報と、乗りかご1Bの運行情報から構成される。
乗りかご1Aの運行情報は、上かご位置と、ロボット/人と、現在の割り当てと、から構成される。上かご位置は、乗りかご1Aが走行している位置の階床が設定される。ロボット/人には、乗りかご1Aに乗っているのが、ロボット400か利用者である人かが設定される。現在の割り当ては、乗りかご1の割り当ての有無を示すものである。現在の割り当てが「無し」の場合には、この乗りかご1が空きかごであることを示している。
乗りかご1Bの運行情報は、下かご位置と、ロボット/人と、現在の割り当てと、から構成される。下かご位置は、乗りかご1Bが走行している位置の階床が設定される。ロボット/人と、現在の割り当てについては、乗りかご1Aの運行情報と同様である。
図2に戻り、制御装置10は、制御部11と、通信部12と、群管理制御部14と、記憶部13と、を備え、エレベータ全体を制御する。制御装置10は、各種信号の授受が可能なように、駆動装置2と有線または無線で接続されている。制御装置10は、エレベータ制御装置の一例である。
制御部11は、乗り場の利用者から乗り場呼びがあった場合、または、乗りかご1内の利用者から行き先階呼びがあった場合等に、それらの呼び登録を行う。制御部11は、呼び登録の内容を記憶部13に格納してもよい。
ここで、乗り場呼びとは、乗り場の利用者が、上下いずれかの行き先方向に向かう乗りかご1をその乗り場に到着させるために行う操作である。乗り場呼びを行き先方向呼びと称する場合もある。乗り場呼びは、利用者呼び情報、ロボット呼び情報を送信することにより行われる。また、行き先階呼びとは、乗りかご1内の利用者が、その乗りかご1を所望の行き先階へと向かわせるために行う操作である。
制御部11は、受信した乗り場呼びおよび受信した行き先階呼びを登録する。
制御部11は、群管理制御部14によって割り当てが自身の乗りかご1に決定された場合、当該乗りかご1をその乗り場呼びに応答させる。そして、制御部11は、駆動装置2を駆動させ、乗り場呼び登録に登録した行き先方向に割り当てた乗りかご1を、乗り場呼びがあった乗り場へと向かわせる。
また、制御部11は、行き先階呼び登録の内容に応じて、乗りかご1をその行き先階呼びに応答させる。つまり、制御部11は、駆動装置2を駆動させ、行き先階呼び登録に登録した行き先階に走行予定の乗りかご1を向かわせる。また、制御部11は、乗りかご1が所定階に到着すると乗りかご1及び乗り場の戸開および戸閉等を行う。
本実施形態の制御部11は、さらに以下の機能を備えている。
制御部11は、群管理制御部14によって、受信した乗り場呼びとして受信した利用者呼び情報またはロボット呼び情報と、行き先階呼び装置30から受信したかご運行情報とに基づいて、利用者とロボット400とを、二つの乗りかご1A,1Bのいずれに載せるかを決定し、乗りかご1A,1Bの割り当てを行う。
具体的には、制御部11は、ロボット400からの乗り場呼びとしてのロボット呼び情報を乗り場呼び装置50から受信した場合、受信したロボット呼び情報の乗降時間が所定の一定時間以上である場合において、一方の乗りかご1に利用者が乗っている場合には、他方の乗りかご1に、ロボット呼び情報を送信したロボット400を乗せないように、乗りかご1A,1Bの割り当てを行う。
また、制御部11は、利用者からの乗り場呼びとしての利用者呼び情報を乗り場呼び装置50から受信した場合において、一方の乗りかご1に乗っているロボット400の乗降時間が一定時間以上である場合には、他方の乗りかご1は、利用者を乗せないように、乗りかご1A,1Bの割り当てを行う。
さらに、制御部11は、ロボット400からの乗り場呼びとしてのロボット呼び情報を乗り場呼び装置50から受信した場合において、二つの乗りかご1A,1Bの内、一方の乗りかご1に、既に他のロボット400がいる場合で、かつ、ロボット呼び情報を送信したロボット400の出発階または行き先階で同時に乗りかご1の扉が開く場合には、ロボット呼び情報を送信したロボット400に他方の乗りかご1を割り当てる。
群管理制御部14は、上記のような制御部11の乗りかご1の割り当て結果を割当評価に基づいて、通信部12を介して、他の号機の制御装置10と連携し、乗り場呼びを行った乗り場に最も近い乗りかご1を割り当てる群管理制御を行う。
通信部12は、乗り場の利用者から乗り場呼びがあった場合、または乗りかご1内の利用者から行き先階呼びがあった場合等に、それらの情報を乗り場呼び装置50および行き先階呼び装置30等から取得する。通信部12は、群管理制御部14による群管理制御で乗り場呼び登録して乗りかご1を割り当てた場合、当該割り当てた乗りかご1の号機と乗り場呼び登録の旨とを、乗り場呼び装置50に送信する。また、通信部12は、制御部11からの各種命令等を乗りかご1等に送信する。通信部12は、受信部の一例である。
記憶部13は、制御装置10にエレベータの制御を実行させるための各種プログラムを記憶する。上述のように、記憶部13が、行き先階呼び登録および乗り場呼び登録等を記憶していてもよい。
次に、本実施形態にかかるエレベータ制御システム100のハードウェア構成について説明する。
制御装置10は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、及び記憶装置等を備えるコンピュータとして構成されている。
ROMには、例えば制御プログラム及び呼び登録プログラム等のエレベータの制御に関わる各種プログラムが格納されている。ROMに格納されたこれらのプログラムが読み出されてRAMに展開され、それらのプログラムをCPUが実行することにより、制御装置10のエレベータ制御装置としての機能が実現される。
この呼び登録プログラムがCPUにより実行されることで、上述の制御部11、通信部12、及び群管理制御部14等が実現される。
乗り場呼び装置50は、CPU、ROM、及びRAM等を備えるコンピュータとして構成されている。
ROMには、例えば、乗り場呼びの受け付けに関わる乗り場呼びプログラム等が格納されている。ROMに格納された乗り場呼びプログラム等が読み出されてRAMに展開され、CPUによって実行されることにより、乗り場呼び装置50の検知部51、及び通信部54等が実現される。
行き先階呼び装置30は、CPU、ROM、及びRAM等を備えるコンピュータとして構成されている。ROMには、例えば、行き先階呼びの受け付けに関わる行き先階呼びプログラム等が格納されている。ROMに格納された行き先階呼びプログラム等が読み出されてRAMに展開され、CPUによって実行される。
ここで、制御プログラム、呼び登録プログラム、乗り場呼びプログラム、行き先階呼びプログラム等は、コンピュータで実行可能な、エレベータの制御に関する複数の命令を含むコンピュータ読み取り可能かつ非遷移的な記録媒体を有するコンピュータプログラムプロダクトである。制御プログラム、呼び登録プログラム、乗り場呼びプログラム、行き先階呼びプログラム等は、例えばモジュール構成となっており、これらのモジュールが主記憶装置上にロードされる。
制御プログラム、呼び登録プログラム、乗り場呼びプログラム、行き先階呼びプログラム等は、例えばコンピュータでの読み取りが可能なように記録媒体等に格納されて提供される。記録媒体は、例えば磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、またはフラッシュメモリ等である。ただし、制御プログラム、呼び登録プログラム、乗り場呼びプログラムおよび信号制御プログラム等は、ネットワークに置かれたサーバ等により配信され、または、ダウンロード可能なように構成されることで、他の様々な手法により提供されてもよい。
なお、主に、制御装置10によって実行される制御プログラムおよび呼び登録プログラム等と、乗り場呼び装置50によって実行される乗り場呼びプログラム等とによって、エレベータ制御システム100によって実行されるエレベータ制御プログラムが構成される。
次に、以上のように構成されたエレベータ制御システム100によるエレベータ制御処理について説明する。
図8は、実施形態にかかるエレベータ制御処理の手順の一例を示すフローチャートである。制御装置10の制御部11は、呼び情報、すなわち、利用者呼び情報またはロボット呼び情報を受信したか否かを判断する(S101)。呼び情報を受信していなければ(S101:No)、制御部11は呼び情報の受信待ちとなる。
制御部11は、呼び情報を受信した場合(S101:Yes)、受信した呼び情報を判断する(S103)。受信した呼び情報が利用者呼び情報である場合(S103:利用者)、制御部11は、第1の処理を実行する(S105)。一方、受信した呼び情報がロボット呼び情報である場合(S103:ロボット)、制御部11は、第2の処理を実行する(S107)。
ここで、S105の第1の処理について説明する。
図9は、実施形態にかかる第1の処理の手順の一例を示すフローチャートである。第1の処理は、利用者から乗り場呼びがあった場合の乗りかご1の割当処理である。
制御部11は、自身の号機の乗りかご1を判定対象とし、かご運行情報の種別を参照して、この判定対象の乗りかご1をロボット400が使用中であるか否かを判断する(S201)。そして、判定対象の乗りかご1をロボット400が使用中である場合には(S201:Yes)、制御部11は、当該乗りかご1を割当評価対象としないと判断し(S207)、処理は呼び出し元に戻る。
一方、S201で、判定対象の乗りかご1をロボット400が使用中でない場合には(S201:No)、制御部11は、判定対象の乗りかご1と同号機の乗りかご1、すなわち、連結された他方の乗りかご1をロボット400が使用中であり、かつそのロボット400の乗りかご1の乗降時間が一定時間以上であるか否かを判断する(S203)。
判定対象の乗りかご1と同号機の乗りかご1をロボット400が使用中であり、かつそのロボット400の乗りかご1の乗降時間が一定時間以上である場合には(S203:Yes)、制御部11は、当該乗りかご1を割当評価対象としないと判断し(S207)、処理は呼び出し元に戻る。
一方、S203で、判定対象の乗りかご1と同号機の乗りかご1をロボット400が使用中でなく、または、使用中であるがそのロボット400の乗りかご1の乗降時間が一定時間未満である場合には(S203:No)、制御部11は、当該乗りかご1を割当評価対象とすると判断し(S205)、処理は呼び出し元に戻る。
次に、S107の第2の処理について説明する。
図10は、実施形態にかかる第2の処理の手順の一例を示すフローチャートである。第2の処理は、ロボット400から乗り場呼びがあった場合の乗りかご1の割当処理である。
制御部11は、自身の号機の乗りかご1を判定対象とし、かご運行情報の種別を参照して、この判定対象の乗りかご1を利用者、すなわち人が使用中であるか否かを判断する(S301)。そして、判定対象の乗りかご1を人が使用中である場合には(S301:Yes)、制御部11は、当該乗りかご1を割当評価対象としないと判断し(S317)、処理は呼び出し元に戻る。
一方、S301で、判定対象の乗りかご1を人が使用中でない場合には(S301:No)、群管理制御部14が他の全号機の群管理制御部14に問い合わせて、全号機の乗りかご1の中で、ロボット400が使用している乗りかご1の数が一定数以上であるか否かを判断する(S303)。ここで、一定数は、例えば、全ての乗りかご1の数の半分等とすることができるが、これに限定されるものではない。このように、ロボット400が使用している乗りかご1の数が一定数以上であるか否かを判断するのは、ロボット400の乗り場呼び登録に対しては、人が乗るためのかごが無くならないように、ロボット400が使用可能なかご数を制限するためである。このため、一定数以上のかごをロボット用としている場合、既にロボット400用としているかごのみ割当対象とする。
このため、全号機の乗りかご1の中で、ロボット400が使用している乗りかご1の数が一定数以上である場合には(S303:Yes)、制御部11は、かご運行情報の現在の割当を参照し、判定対象の乗りかご1が空きかごであるか否かを判断する(S309)。そして、判定対象の乗りかご1が空きかごである場合には(S309:Yes)、制御部11は、当該乗りかご1を割当評価対象としないと判断し(S317)、処理は呼び出し元に戻る。
S303で、全号機の乗りかご1の中で、ロボット400が使用している乗りかご1の数が一定数未満である場合には(S303:No)、および、S309で、判定対象の乗りかご1が空きかごでない場合には(S309:No)、制御部11は、ロボット呼び情報の乗降時間を参照し、呼びを行ったロボット400の乗りかご1の乗降時間が一定時間以上であるか否かを判断する(S305)。
呼びを行ったロボット400の乗りかご1の乗降時間が一定時間以上である場合には(S305:Yes)、制御部11は、かご運行情報を参照して、判定対象の乗りかご1と同号機の乗りかご1、すなわち、連結された他方の乗りかご1を人が使用中であるか否かを判断する(S311)。判定対象の乗りかご1と同号機の乗りかご1を人が使用中である場合には(S311:Yes)、制御部11は、当該乗りかご1を割当評価対象としないと判断し(S317)、処理は呼び出し元に戻る。
S311で、判定対象の乗りかご1と同号機の乗りかご1を人が使用中でない場合には(S311:No)、制御部11は、判定対象の乗りかご1と同号機の乗りかご1、すなわち、連結された他方の乗りかご1をロボット400が使用中であり、かつ、乗りかごを使用中のロボット400および呼びを行ったロボット400の双方のロボット呼び情報のそれぞれの出発階および行き先階を参照して、呼びを行ったロボット400の出発階または行き先階で上下の乗りかご1A,1Bの扉が同時に開くか否かを判断する(S313)。
判定対象の乗りかご1と同号機の乗りかご1をロボット400が使用中であり、かつ、呼びを行ったロボット400の出発階または行き先階で上下の乗りかご1A,1Bの扉が同時に開く場合には(S313:Yes)、制御部11は、当該乗りかご1を優先割当対象とし(S315)、処理は呼び出し元に戻る。
S305で、呼びを行ったロボット400の乗りかご1の乗降時間が一定時間未満である場合(S305:No)、および、S313で、判定対象の乗りかご1と同号機の乗りかご1をロボット400が使用中でなく、または、呼びを行ったロボット400の出発階または行き先階で上下の乗りかご1A,1Bの扉が同時に開かない場合には(S313:No)、制御部11は、当該乗りかご1を通常の割当評価対象とすると判断し(S307)、処理は呼び出し元に戻る。
なお、S303において、全号機の乗りかご1を人が使用し、ロボット400が使用できる乗りかご1が無い場合には、ロボット400には一定時間経過後に再度乗り場呼びを行うように通知したり、空きかごができてからロボット400の乗り場呼びの割当を行うように制御部11を構成すればよい。
図8に戻り、S105の第1の処理またはS107の第2の処理が終了すると、群管理制御部14は、制御部11で決定された割当評価対象、通常の割当評価対象、優先割当評価対象という評価結果に基づいて、他の号機の制御装置10の群管理制御部14と連携して乗りかご1の割当を決定する(S109)。群管理制御部14は、優先割当評価対象の乗りかご1を全号機の中で優先的に割り当てる。ここで、優先割当評価対象の乗りかご1が複数存在する場合には、群管理制御部14は、ロボット400の乗降時間が近いものを優先する。
このように本実施形態では、エレベータの昇降路内で上下に連結された二つの乗りかご1A,1Bの乗り場呼びを制御する制御装置10の通信部12が、利用者またはロボット400から、利用者であるかロボット400であるかを示す種別と出発階とを含む呼び情報を呼びとして受信し、制御部11が、受信した呼び情報と、乗りかご1A,1Bのかご運行情報とに基づいて、利用者とロボット400とを、二つの乗りかご1A,1Bのいずれに載せるかを決定し、乗りかご1A,1Bの割り当てを行う。
このため、本実施形態によれば、上下に連結された二つの乗りかご1A,1Bを有するエレベータを利用者とロボット400の双方が使用する場合に、利用者とロボット400の乗り合わせを回避しつつ、エレベータの運行効率を向上させることができる。また、本実施形態では、乗りかごとして複数の号機がある場合でも、従来技術とは異なり、上下の乗りかごを利用者とロボット400のどちらが利用するかを柔軟に切り替えることができ、エレベータの運行効率をさらに向上させることができる。
具体的には、本実施形態では、制御装置10の制御部11は、ロボット400から呼びを受信した場合、受信した呼び情報の乗降時間が所定の一定時間以上である場合において、一方の乗りかご1に利用者が乗っている場合には、他方の乗りかご1に、ロボット呼び情報を送信したロボット400を乗せないように、乗りかご1の割り当てを行う。
また、制御部11は、利用者から呼びを受信した場合において、一方の乗りかごに乗っているロボット400の乗降時間が所定の一定時間以上である場合には、他方の乗りかご1は、利用者を乗せないように、乗りかご1の割り当てを行う。
このため、本実施形態によれば、上下に連結された二つの乗りかご1A,1Bを有するエレベータを利用者とロボット400の双方が使用する場合に、利用者がロボット400の乗降のために長時間待たされることを回避することができる。
また、本実施形態では、制御装置10の制御部11は、ロボット400から呼びを受信した場合において、二つの乗りかご1A,1Bの内、一方の乗りかごに、既に他のロボット400がいる場合で、かつ、呼びを行ったロボット400の出発階または行き先階で同時に乗りかごの扉が開く場合には、ロボット呼び情報を送信したロボット400に他方の乗りかごを割り当てる。
このため、本実施形態によれば、上下に連結された二つの乗りかご1A,1Bを有するエレベータを利用者とロボット400の双方が使用する場合に、二つの乗りかご1A,1Bに同時に乗降させることができるため、エレベータの運行効率をより向上させることができる。
(変形例)
上記実施形態には種々の変形例が適用することができる。
例えば、行き先階登録装置330から、行き先階を指定された呼びを受信した場合に、出発階と行き先階との区間に基づいて、乗りかご1に対してどの区間を利用者またはロボット400が使用するかを判断して、乗りかご1を割り当てる制御を行うように制御部11、群管理制御部14を構成することもできる。
また、例えば、乗り場を撮像するカメラ等を設け、ロボット400からロボット呼び情報を受信した場合に、カメラの撮像画像で、乗り場で待機している利用者の人数を検知し、当該人数と、ロボット呼び情報のロボットのサイズとに基づいて、利用者とロボット400との乗りかご1への同乗を許可するように制御部11を構成してもよい。例えば、乗り場で待機している利用者の人数が一定数以下で、ロボット400のサイズが一定サイズ以下の場合に、利用者とロボット400との乗りかご1への同乗を許可するように制御部11を構成することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1,1A,1B…乗りかご、2…駆動装置、3…カウンタウェイト、4…ロープ、10…制御装置、11…制御部、12…通信部、13…記憶部、14…群管理制御部、30…行き先階呼び装置、50…乗り場呼び装置、51…検知部、54…通信部、100…エレベータ制御システム、320…操作盤、321…押しボタン、323…液晶表示部、330…行き先階登録装置、331…押しボタン、333…液晶表示部、400…ロボット。

Claims (8)

  1. エレベータの昇降路内で上下に連結された二つの乗りかごの呼びを制御するエレベータ制御装置であって、
    利用者または自律移動体から、前記利用者であるか前記自律移動体であるかを示す種別と出発階とを含む呼び情報を呼びとして受信する受信部と、
    受信した前記呼び情報と、前記乗りかごの運行情報とに基づいて、前記利用者と前記自律移動体とを、前記二つの乗りかごのいずれに載せるかを決定し、前記乗りかごの割り当てを行う制御部と、
    を備えたエレベータ制御装置。
  2. 前記呼び情報には、前記自律移動体による前記乗りかごへの乗降時間を含み、
    前記制御部は、前記自律移動体から前記呼びを受信した場合、受信した前記呼び情報の前記乗降時間が所定時間以上である場合において、一方の乗りかごに前記利用者が乗っている場合には、他方の乗りかごに、前記呼び情報を送信した前記自律移動体を乗せないように、前記乗りかごの割り当てを行う、
    請求項1に記載のエレベータ制御装置。
  3. 前記制御部は、前記利用者から前記呼びを受信した場合において、一方の乗りかごに乗っている前記自律移動体の前記乗降時間が前記所定時間以上である場合には、他方の乗りかごは、前記利用者を乗せないように、前記乗りかごの割り当てを行う、
    請求項2に記載のエレベータ制御装置。
  4. 前記呼び情報は、出発階と行き先階を含み、
    前記制御部は、前記自律移動体から前記呼びを受信した場合において、前記二つの乗りかごの内、一方の乗りかごに、既に他の自律移動体がいる場合で、かつ、前記呼びを行った自律移動体の前記出発階または前記行き先階で同時に乗りかごの扉が開く場合には、前記呼び情報を送信した自律移動体に他方の乗りかごを割り当てる、
    請求項1に記載のエレベータ制御装置。
  5. 前記制御部は、前記利用者から行き先階の入力を受け付ける行き先階登録装置から、前記行き先階を指定された呼びを受信した場合に、前記出発階と前記行き先階との区間に基づいて、前記乗りかごに対してどの区間を前記利用者または前記自律移動体が使用するかを判断して、前記乗りかごを割り当てる制御を行う、
    請求項1に記載のエレベータ制御装置。
  6. 乗り場で待機している前記利用者の人数を検知する検知部、をさらに備え、
    前記呼び情報は、前記自律移動体の大きさを含み、
    前記制御部は、前記自律移動体から前記呼びを受信した場合に、乗り場で待機している前記利用者の人数と前記自律移動体の大きさとに基づいて、前記利用者と前記自律移動体とが前記乗りかごへの同乗を許可する、
    請求項1に記載のエレベータ制御装置。
  7. エレベータの昇降路内で上下に連結された二つの乗りかごの呼びを制御するエレベータ制御装置で実行されるエレベータ制御方法であって、
    受信部が、利用者または自律移動体から、前記利用者であるか前記自律移動体であるかを示す種別と出発階とを含む呼び情報を呼びとして受信するステップと、
    制御部が、受信した前記呼び情報と、前記乗りかごの運行情報とに基づいて、前記利用者と前記自律移動体とを、前記二つの乗りかごのいずれに載せるかを決定し、前記乗りかごの割り当てを行う制御ステップと、
    を含むエレベータ制御方法。
  8. エレベータの昇降路内で上下に連結された二つの乗りかごの呼びを制御するエレベータ制御装置のコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
    利用者または自律移動体から、前記利用者であるか前記自律移動体であるかを示す種別と出発階とを含む呼び情報を呼びとして受信するステップと、
    受信した前記呼び情報と、前記乗りかごの運行情報とに基づいて、前記利用者と前記自律移動体とを、前記二つの乗りかごのいずれに載せるかを決定し、前記乗りかごの割り当てを行う制御ステップと、
    を前記コンピュータに実行させるためのプログラム。
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