JP2024082455A - 電界効果トランジスタ - Google Patents

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Abstract

【課題】ゲートの配線抵抗とゲート・ドレイン間の寄生容量成分を下げること。【解決手段】電界効果トランジスタ100は、電子走行層と、電子走行層の上に配置された電子供給層18と、電子供給層18の上に配置された複数のソース電極22、複数のドレイン電極24、および複数のゲート構造26とを備える。各ゲート構造26は、ゲート層26Aと、ゲート層26Aの上に配置されたゲート電極26Bとを含む。電界効果トランジスタ100はさらに、X方向に隣り合うドレイン電極24間の位置にて電子走行層および電子供給層18の双方に設けられた第1高抵抗領域52と、X方向に隣り合うゲート構造26を各々電気的に接続する複数のゲート連結部30と、第1高抵抗領域52の上方に位置し、複数のゲート連結部30と電気的に接続されるゲート配線36と、ゲート配線36と第1高抵抗領域52との間に設けられた絶縁層とを備える。【選択図】図1

Description

本開示は、電界効果トランジスタに関する。
現在、窒化ガリウム(GaN)等のIII-V族半導体を用いた電界効果トランジスタ(FET)の一つである高電子移動度トランジスタ(HEMT)の製品化が進んでいる。HEMTは、半導体ヘテロ接合の界面付近に形成された二次元電子ガス(2DEG)を導電経路(チャネル)として使用する(例えば、特許文献1参照)。HEMTを利用したパワートランジスタは、典型的なシリコン(Si)パワートランジスタと比較して、低オン抵抗および高速・高周波動作を可能にしたデバイスとして認知されている。
特開2017-73506号公報
パワー用途のHEMTでは、スイッチングロスを低減しつつ高速スイッチングを実現することが求められている。この要求に応えるべく、ゲート・ドレイン間寄生容量とゲート配線抵抗の更なる低減が求められている。
本開示の一態様による電界効果トランジスタは、基板と、前記基板の上方に配置された第1窒化物半導体層と、前記第1窒化物半導体層の上に配置され、前記第1窒化物半導体層よりも大きなバンドギャップを有する第2窒化物半導体層と、前記第2窒化物半導体層の上に、平面視で第1方向に各々延在し且つ前記第1方向および該第1方向と直交する第2方向に並んで配置された複数のソース電極と、前記第2窒化物半導体層の上に、前記第1方向に各々延在し且つ前記第1方向および前記第2方向に並んで配置されるとともに、前記第2方向に前記複数のソース電極と1つずつ交互に配置された複数のドレイン電極と、前記第2窒化物半導体層の上に、前記第1方向に各々延在し且つ前記第1方向および前記第2方向に互いに並んで配置されるとともに、平面視で前記複数のソース電極の1つを各々囲む複数のゲート構造とを備える。前記複数のゲート構造は各々、前記第2窒化物半導体層の上に配置された第3窒化物半導体層と、前記第3窒化物半導体層の上に配置されたゲート電極とを含む。電界効果トランジスタはさらに、前記第1方向に隣り合う前記ドレイン電極間の位置にて前記第1窒化物半導体層および前記第2窒化物半導体層に設けられた第1高抵抗領域と、複数のゲート連結部であって、各々前記第1方向に隣り合う前記ゲート構造を電気的に接続する前記複数のゲート連結部と、前記第1高抵抗領域の上方に位置し、前記複数のゲート連結部と電気的に接続され、前記第2方向に延在するゲート配線と、前記複数のソース電極、前記複数のドレイン電極、前記複数のゲート構造、および前記複数のゲート連結部を覆い、前記ゲート配線と前記第1高抵抗領域との間に設けられた絶縁層とを備える。
本開示の一態様による電界効果トランジスタは、ゲート・ドレイン間寄生容量とゲート配線抵抗の低減を可能とすることで、スイッチングロスを低減しつつ高速スイッチングを実現することができる。
図1は、第1実施形態に係る例示的な電界効果トランジスタの概略平面図である。 図2は、図1の電界効果トランジスタの部分拡大平面図である。 図3は、図2のF3-F3線に沿った概略断面図である。 図4は、図1のF4-F4線に沿った概略断面図である。 図5は、図2のF5-F5線に沿った概略断面図である。 図6は、第2実施形態に係る例示的な電界効果トランジスタの概略平面図である。 図7は、図6の電界効果トランジスタの部分拡大平面図である。 図8は、図7のF8-F8線に沿った概略断面図である。 図9は、図6のF9-F9線に沿った概略断面図である。 図10は、図7のF10-F10線に沿った概略断面図である。 図11は、第1応用例を示す電界効果トランジスタの概略平面図である。 図12は、第2応用例を示す電界効果トランジスタの概略平面図である。 図13は、第2応用例を示す電界効果トランジスタの概略平面図である。
以下、添付図面を参照して本開示による電界効果トランジスタのいくつかの実施形態を説明する。なお、図面に示される構成要素は、分かり易さおよび明瞭化のために部分的に拡大されている場合があり、必ずしも一定の縮尺で描かれていない。また、理解を容易にするために、断面図ではハッチング線が省略されている場合があり、平面図では構成要素がハッチング線によって示されている場合がある。添付の図面は、本開示の実施形態を例示するものに過ぎず、本開示を制限するものとみなされるべきではない。
以下の詳細な記載は、本開示の例示的な実施形態を具体化する装置、システム、および方法を含む。この詳細な記載は本来説明のためのものに過ぎず、本開示の実施形態またはこのような実施形態の適用および使用を限定することを意図しない。
[第1実施形態]
以下、図1~図5を参照して、第1実施形態に係る例示的な電界効果トランジスタ100について説明する。図1は、電界効果トランジスタ100の概略平面図であり、図2は、図1の電界効果トランジスタ100の部分拡大平面図である。図3は、図2のF3-F3線に沿った概略断面図であり、図4は、図1のF4-F4線に沿った概略断面図であり、図5は、図2のF5-F5線に沿った概略断面図である。
電界効果トランジスタ100は、窒化物半導体を用いた高電子移動度トランジスタ(HEMT)として構成され得る。窒化物半導体の代表例は、窒化ガリウム(GaN)、窒化アルミニウム(AlN)、窒化インジウム(InN)であり、一般には、AlInGa1-x-yN(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦x+y≦1)と表すことができる。
なお、本開示において使用される「平面視」という用語は、明示的に別段の記載がない限り、各図に示される互いに直交するXYZ軸のZ方向に対象物(電界効果トランジスタ100またはその構成要素)を視ることをいう。なお、以下では、Y方向を第1方向、X方向を第2方向と言う場合がある。また、理解を容易にするために、+Z方向を上、-Z方向を下、+X方向を右、-X方向を左と言う場合がある。
[1-1.HEMTの例示的な断面構造]
図1および図2に示されるように、電界効果トランジスタ100は、各々窒化物半導体を用いたHEMT構造を有する複数の単位トランジスタ10を含む。以下では、まず、図3の断面図を参照して、単位トランジスタ10のHEMT構造の概要を説明する。
図3は、HEMT構造を有する単位トランジスタ10の例示的な概略断面図である。なお、各単位トランジスタ10のHEMT構造は同じである。以下では、1つの単位トランジスタ10に着目してHEMT構造を説明するが、この説明は、他の単位トランジスタ10にも同様に適用可能である。
単位トランジスタ10(電界効果トランジスタ100)は、基板12と、基板12上に形成されたバッファ層14と、バッファ層14上に形成された電子走行層16と、電子走行層16上に形成された電子供給層18とを含む。基板12は、シリコン(Si)、シリコンカーバイド(SiC)、GaN、サファイア、または他の基板材料で形成され得る。例えば、基板12は、導電性Si基板である。基板12の厚さは、例えば200μm以上1500μm以下であってよい。なお、各図に示されるZ方向は、基板12の主面と直交する方向である。
バッファ層14は、基板12と電子走行層16との間に位置し、基板12と電子走行層16との間の熱膨張係数の不整合によるウェハ反りやクラック発生を抑制することができる任意の材料によって形成され得る。バッファ層14は、1つまたは複数の窒化物半導体層を含み得る。例えば、バッファ層14は、窒化アルミニウム(AlN)層、窒化アルミニウムガリウム(AlGaN)層、および連続的に組成が変化するアルミニウム(Al)を有するグレーテッドAlGaN層のうちの少なくとも1つを含み得る。例えば、バッファ層14は、単一のAlN層、単一のAlGaN層、AlGaN/GaN超格子構造を有する層、AlN/AlGaN超格子構造を有する層、AlN/GaN超格子構造を有する層、またはこれらの層のうちの2つ以上を組み合わせることによって形成され得る。
一例において、バッファ層14は、基板12上に形成された第1バッファ層と、第1バッファ層上に形成された第2バッファ層とを含む。第1バッファ層は、例えばAlN層であり、例えば200nm程度の厚さを有し得る。第2バッファ層は、例えば複数のAlGaN層を含み、各AlGaN層は例えば100nm程度の厚さを有し得る。なお、バッファ層14におけるリーク電流を抑制するために、バッファ層14の一部に不純物を導入して半絶縁性にしてもよい。その場合、不純物は、例えば炭素(C)または鉄(Fe)であり、不純物の濃度は、例えば4×1016cm-3以上であってよい。
電子走行層16は、窒化物半導体によって形成され得る。電子走行層16は、第1窒化物半導体層に対応する。例えば、電子走行層16はGaN層であってよい。電子走行層16の厚さは、例えば0.1μm以上2μm以下であってよい。なお、電子走行層16におけるリーク電流を抑制するために、電子走行層16の一部に不純物を導入して電子走行層16の表層領域以外を半絶縁性にしてもよい。その場合、不純物は例えばCであり、不純物の濃度は、例えばピーク濃度で1×1019cm-3以上であってよい。
電子供給層18は、窒化物半導体によって形成され得る。電子供給層18は、第2窒化物半導体層に対応する。例えば、電子供給層18はAlGaN層であってよい。AlGaN層では、Al組成が大きくなるほどバンドギャップが大きくなる。このため、AlGaN層である電子供給層18は、GaN層である電子走行層16よりも大きなバンドギャップを有している。例えば、電子供給層18は、AlGa1-xNによって構成されており、ここで、xは0.1<x<0.4、より好ましくは0.2<x<0.3の範囲を有するが、必ずしもこの範囲に限定されない。電子供給層18の厚さは、例えば5nm以上20nm以下であってよい。
電子走行層16と電子供給層18は、互いに異なる格子定数を有する窒化物半導体によって構成されている。したがって、電子走行層16を構成する窒化物半導体(例えば、GaN)と電子供給層18を構成する窒化物半導体(例えば、AlGaN)とは格子不整合系の接合となっている。電子走行層16および電子供給層18の自発分極と、電子供給層18のヘテロ接合部が受ける応力に起因するピエゾ分極とによって、電子走行層16と電子供給層18とのヘテロ接合界面付近における電子走行層16の伝導帯のエネルギーレベルはフェルミ準位よりも低くなる。これにより、電子走行層16と電子供給層18とのヘテロ接合界面に近い位置(例えば、界面から数nm程度の距離)において電子走行層16内には二次元電子ガス(2DEG)20が広がっている。
単位トランジスタ10(電界効果トランジスタ100)はさらに、電子供給層18上に配置されたソース電極22、ドレイン電極24、およびゲート構造26と、それらソース電極22、ドレイン電極24、およびゲート構造26を覆う絶縁層28とを含む。絶縁層28は誘電体膜であり、例えば、窒化シリコン(SiN)膜、二酸化シリコン(SiO)膜、酸窒化シリコン(SiON)膜、アルミナ(Al)膜、AlN膜、および酸窒化アルミニウム(AlON)膜のうちのいずれか1つの単膜か、またはそれらの2つ以上の組み合わせを含む複合膜によって構成されている。
ソース電極22およびドレイン電極24は、電子供給層18の直下において電子走行層16に発生している2DEG20にオーミック接触、すなわち、2DEG20に電気的に接続されている。ソース電極22およびドレイン電極24は、例えば、チタン(Ti)層、窒化チタン(TiN)層、Al層、アルミニウム(Al)層、アルミニウムシリコン銅(AlSiCu)層、およびアルミニウム銅(AlCu)層のうちの少なくとも1つを用いた1つまたは複数の金属層によって形成され得る。ソース電極22とドレイン電極24は同じ金属材料で形成されている。ただし、ソース電極22とドレイン電極24は異なる金属材料で形成されてもよい。
ゲート構造26は、電子供給層18の上に配置されたゲート層26Aと、ゲート層26Aの上に配置されたゲート電極26Bとを含む。ゲート層26Aは、電子供給層18よりも小さなバンドギャップを有する窒化物半導体によって形成され得る。ゲート層26Aは、第3窒化物半導体層に対応する。例えば、電子供給層18がAlGaN層である場合、ゲート層26Aは、アクセプタ型不純物がドープされたGaN層、すなわちp型GaN層であってよい。アクセプタ型不純物は、例えば、亜鉛(Zn)、マグネシウム(Mg)、および炭素(C)のうちの少なくとも1つであってよい。ゲート層26A中におけるアクセプタ型不純物の最大濃度は、例えば、7×1018cm-3以上1×1020cm-3以下である。
ゲート層26Aの厚さは特に限定されないが、ゲート耐圧等の種々のパラメータを考慮して適宜決定され得る。例えば、ゲート層26Aの厚さは、80nm以上150nm以下であってよい。また、図3のZX平面に沿ったゲート層26Aの断面形状は特に限定されず、例えば、矩形状、台形状、リッジ状、またはその他の任意の形状であってよい。
ゲート電極26Bは、1つまたは複数の金属層によって形成され得る。ゲート電極26Bは、ゲート層26Aとショットキー接合またはオーミック接合を形成している。例えば、ショットキー接合の場合、ゲート電極26Bは、窒化チタン(TiN)層、タングステンシリコン(WSi)層、および窒化タングステンシリコン(WSiN)層のうちの少なくとも1つを用いて形成され得る。TiN、WSi、WSiN等の金属は高融点金属であるため、所望のゲート電極長を得るための微細加工がドライエッチングにより比較的容易に可能となる。また、ショットキー接合の場合は、ゲート電流を殆ど流れなくすることが可能となるため、HEMTを用いたパワートランジスタの駆動が行いやすくなる。ゲート電極26Bの厚さは、例えば50nm以上300nm以下であってよい。
ゲート電極26Bは、X方向においてゲート層26Aよりも小さな幅を有し得る。このようなゲート構造26は、ゲート電極26BがX方向にゲート層26Aと同じ幅で形成される場合に比べてゲートリーク電流を低減する上で有利である。ただし、ゲート電極26Bは、ゲート層26Aと同じ幅で形成されてもよい。
アクセプタ型不純物を含む窒化物半導体によってゲート層26Aが形成されている場合には、ゲート電極26Bに電圧が印加されないゼロバイアス時に、ゲート層26Aの直下の領域における2DEG20が空乏化することで導電経路(チャネル)が遮断される。これにより、閾値電圧が正の値となるノーマリーオフ型のHEMTが実現される。
[1-2.電界効果トランジスタの例示的な平面レイアウト]
次に、図1および図2の平面図を主に参照しつつ図3~図5の断面図を参照して、電界効果トランジスタ100の例示的な平面レイアウトについて説明する。なお、図示を分かり易くするために、図1および図2では、絶縁層28の図示を省略している。
図1に示されるように、電界効果トランジスタ100は、電子供給層18上に、平面視でY方向(第1方向)およびX方向(第2方向)に並んで配置された複数のソース電極22を含む。図1の例では、X方向に3列およびY方向に2列の計6つのソース電極22が配置されている。各ソース電極22は、Y方向に延在する長尺状を有している。
また、電界効果トランジスタ100は、電子供給層18上に、平面視でY方向およびX方向に並んで配置された複数のドレイン電極24を含む。図1の例では、X方向に2列およびY方向に2列の計4つのドレイン電極24が配置されている。各ドレイン電極24は、Y方向に延在する長尺状を有している。ドレイン電極24は、X方向にソース電極22と1つずつ交互に配置されている。この場合、X方向の両端にはドレイン電極24ではなくソース電極22が位置し得る。この構造では、高電圧が印加されるドレイン電極24の位置が、ソース電極22の位置に比べて、電界効果トランジスタ100の外周領域(後述する高抵抗領域)からX方向に離れている。このため、ドレイン電極24から外周領域(高抵抗領域)を介した基板12へのリーク電流を低減することができる。
また、電界効果トランジスタ100は、電子供給層18上に、平面視でY方向およびX方向に並んで配置された複数のゲート構造26を含む。図1の例では、X方向に3列およびY方向に2列の、計6つのゲート構造26が配置されている。各ゲート構造26は、Y方向に延在しつつ平面視でソース電極22の1つを囲んでいる。すなわち、各ゲート構造26は、環状に形成されている。
なお、本開示において使用される「環状」という用語は、端のない連続的な形状すなわちループを形成する任意の構造のみならず、例えばC字形状等のような切れ目(ギャップ)を有する概してループ形状の構造も指す。したがって、明示的に「閉じた環状」という場合は、端のない連続的な形状すなわちループを形成する任意の構造を指す一方、明示的に「開いた環状」という場合は、切れ目を有する概してループ形状の構造を指す。このような「環状」の形状には、楕円形だけでなく、直角の角部または丸みのある角部を有する複数の角部を含む任意の形状が含まれ得る。図1の例では、各ゲート構造26は、閉じた環状に形成されている。
図3を参照して上述したように、各ゲート構造26は、電子供給層18の上に配置されたゲート層26Aと、ゲート層26Aの上に配置されたゲート電極26Bとを含む。したがって、各ゲート層26Aおよび各ゲート電極26Bも、閉じた環状に形成されている。このように、各ソース電極22が複数のゲート構造26のうちの対応する1つによって囲まれているため、互いに隣接するソース電極22とドレイン電極24との間のリーク電流が低減される。
なお、各ゲート構造26がソース電極22を囲む構造に代えてドレイン電極24を囲む構造に変更することもできる。ただし、電界効果トランジスタ100の耐圧を高くするためには、ゲート・ドレイン間距離をゲート・ソース間距離よりも大きくする必要がある。このため、各ゲート構造26がドレイン電極24を囲む構造の場合、ドレイン電極24とそれを囲むゲート構造26とのY方向の離間距離も相対的に大きくなるため、ソース電極22を囲む構造に比べてチップ面積がY方向に大きくなる。
図1の例では、電界効果トランジスタ100は、X方向に3列およびY方向に2列の計6つの単位トランジスタ10を含む。各単位トランジスタ10は、ソース電極22と、そのソース電極22を囲むゲート構造26(ゲート層26Aおよびゲート電極26B)と、そのゲート構造26のX方向の一方側に隣接するドレイン電極24とを含む。なお、図1の例では、X方向の中央に位置する単位トランジスタ10と、X方向の最も右側に位置する単位トランジスタ10とは、ドレイン電極24を共有している。
なお、図1は6つの単位トランジスタ10を一例として示しているが、単位トランジスタ10の数は、より多い数またはより少ない数であってもよい。例えば、パワースイッチング用FETとして所望のオン抵抗および電流値を得るために、単位トランジスタ10の数をX方向および/またはY方向に増やしてもよい。
図1および図2に示されるように、電界効果トランジスタ100は、Y方向に隣り合うゲート構造26を電気的に接続するゲート連結部30を含む。図1の例では、X方向に3列で配置される3つのゲート構造26に対応して3つのゲート連結部30が配置されている。
図5に示されるように、ゲート構造26と同様に、ゲート連結部30も、ゲート層30Aとゲート電極30Bとを含む。ゲート層30Aは、ゲート構造26のゲート層26A(図3参照)と同様な構造を有しており、かつY方向に隣り合う各ゲート構造26のゲート層26Aと連続して一体に形成されている。また、ゲート電極30Bは、ゲート構造26のゲート電極26B(図3参照)と同様な構造を有しており、かつY方向に隣り合う各ゲート構造26のゲート電極26Bと連続して一体に形成されている。
ゲート連結部30は、例えば平面視矩形状を有し得る。ゲート連結部30のゲート電極30Bは、X方向において、ゲート構造26のゲート電極26BのX方向の幅よりも大きな幅を有し得る。また、ゲート電極30Bは、Y方向においても、ゲート電極26BのX方向の幅よりも大きな幅を有している。例えば、ゲート電極26BのX方向の幅は、0.5μm以上1.5μm以下程度であってよく、これに対してゲート電極30BのX方向およびY方向の各々の幅は、2μm以上5μm以下程度であってよい。
また、図5に示されるように、ゲート構造26と同様、ゲート連結部30においても、ゲート電極30Bは、X方向においてゲート層30Aよりも小さな幅を有し得る。ゲート連結部30がゲート構造26よりも大きな幅を有することによって、ゲート連結部30上への後述するゲート接続導体の配置が容易となる。
図1および図2に示されるように、電界効果トランジスタ100は、複数のソース配線32、複数のドレイン配線34、およびゲート配線36を含む。なお、図示を分かり易くするため、図1および図2では、ソース配線32、ドレイン配線34、およびゲート配線36の各々の外縁を二点鎖線で示している。
ソース配線32、ドレイン配線34、およびゲート配線36は、絶縁層28(図3~図5参照)上に配置されている。したがって、ソース配線32、ドレイン配線34、およびゲート配線36は同一層に位置している。絶縁層28は、ソース電極22、ドレイン電極24、ゲート構造26、およびゲート連結部30を覆っている。したがって、ソース配線32、ドレイン配線34、およびゲート配線36は、ソース電極22、ドレイン電極24、ゲート構造26のゲート電極26B、およびゲート連結部30のゲート電極30Bとは異なる層に配置されている。
ソース配線32、ドレイン配線34、およびゲート配線36は、例えば、金(Au)、Cu、Al、またはAlとCuとの合金等で形成され得る。ソース配線32、ドレイン配線34、およびゲート配線36は、例えば同じ材料で同時に形成され得る。
各ソース配線32は、ソース電極22がX方向に配置される領域に亘ってX方向に延在しており、絶縁層28を貫通する複数のソース接続導体42によって、各ソース電極22に電気的に接続されている。同様に、各ドレイン配線34は、ドレイン電極24がX方向に配置される領域に亘ってX方向に延在しており、絶縁層28を貫通する複数のドレイン接続導体44によって、各ドレイン電極24に電気的に接続されている。
ソース配線32とドレイン配線34とはY方向に1つずつ交互に配置されている。図1および図2の例では、ソース電極22およびドレイン電極24のY方向の延在領域に亘って、3つのソース配線32と2つのドレイン配線34とが1つずつ交互に配置されている。ただし、ソース配線32の数およびドレイン配線34の数は特に限定されず、より多い数またはより少ない数であってもよい。
なお、図1および図2の例では、各ソース電極22の両端部分に2つのソース接続導体42が配置される一方、各ソース電極22の中央部分に3つのソース接続導体42が配置されている。これは、各ソース電極22の両端部分に接続されたソース配線32に流れる電流の密度が少ないためである。ただし、各ソース配線32と各ソース接続導体42とを接続するソース接続導体42の数は同数に揃えてもよい。
ゲート配線36は、ゲート連結部30がX方向に配置される領域に亘ってX方向に延在しており、絶縁層28を貫通する1つ以上(図1および図2の例では1つ)のゲート接続導体46によって、各ゲート連結部30のゲート電極30B(図5参照)に電気的に接続されている。上記したように、ゲート連結部30のゲート電極30Bはゲート構造26のゲート電極26Bと連続して一体に形成されているため、ゲート配線36はゲート構造26のゲート電極26Bと電気的に接続されている。
ソース接続導体42、ドレイン接続導体44、およびゲート接続導体46は、例えば、タングステン(W)等の金属材料を用いてプラグとして形成され得る。あるいは、ソース接続導体42、ドレイン接続導体44、およびゲート接続導体46は、ソース配線32、ドレイン配線34、およびゲート配線36と同じ配線材料を用いてビア導体として絶縁層28に埋め込まれてもよい。ソース接続導体42、ドレイン接続導体44、およびゲート接続導体46は各々、0.8μm以上2μm以下程度の直径を有し得る。
ゲート配線36は、Y方向において2つのソース配線32の間に配置されている。言い換えれば、ゲート配線36は、Y方向においてソース配線32に隣接している。この配置により、ゲート配線36がドレイン配線34に隣接する場合に比べてゲート・ドレイン間寄生容量が低減される。
また、図2に示されるように、ゲート配線36の配線幅WGは、ソース配線32の配線幅WSよりも小さく、かつドレイン配線34の配線幅WDよりも小さい。なお、配線幅WG,WS,WDは各々、図Y方向の寸法を指す。この構成により、ゲート配線36の面積に依存するゲート・ドレイン間寄生容量およびゲート・ソース間寄生容量が低減される。
図1および図2に示されるように、電界効果トランジスタ100は、Y方向に隣り合うドレイン電極24間の位置に設けられた第1高抵抗領域52を含む。図4および図5に示されるように、第1高抵抗領域52は、電子供給層18の上面位置から電子走行層16に形成される2DEG20のチャネル領域を越える位置に達する深さで形成され得る。したがって、第1高抵抗領域52は、電子供給層18と電子走行層16の双方に亘って形成される。第1高抵抗領域52は、ドレイン電極24と等電位を有する2DEG20を電気的に分離する役割、すなわちY方向に隣り合うドレイン電極24間の位置で2DEG20の導通を遮断する役割を果たす。
図1に示されるように、第1高抵抗領域52は、例えばX方向に連続して形成され得る。したがって、ゲート配線36は、平面視で第1高抵抗領域52の上方に絶縁層28(図4参照)を介して配置されている。また、図4に示されるように、第1高抵抗領域52は、Y方向に例えばゲート配線36の配線幅WG以上の幅WR1で形成され得る。言い換えれば、ゲート配線36がY方向に第1高抵抗領域52をはみ出すことなく第1高抵抗領域52の範囲内に形成されるように、ゲート配線36の配線幅WGは、第1高抵抗領域52の幅WR1以下に設定され得る。
第1高抵抗領域52は、2DEG20が実質的に消滅する領域であり、2DEG20が存在しているチャネル領域よりもシート抵抗が3桁以上高い領域である。第1高抵抗領域52は、2DEG20のチャネル領域よりも高抵抗の領域を形成する不純物を含む。例えば、第1高抵抗領域52は、イオン注入によって導入された不純物を含む。イオン注入を用いることにより、例えばエッチングによってチャネル領域を除去して第1高抵抗領域52を形成する場合に比べて、電子供給層18の上面の平坦性を維持しつつ再現性良く第1高抵抗領域52を形成することが可能となる。
イオン注入の場合、イオン種(不純物)としては、例えば、ヘリウム(He)、ホウ素(B)、窒素(N)、酸素(O)、フッ素(F)、およびアルゴン(Ar)のうちの少なくとも1つを用いることができる。例えば、第1高抵抗領域52は、電子走行層16を形成する第1窒化物半導体層、電子供給層18を形成する第2窒化物半導体層、およびゲート層26Aを形成する第3窒化物半導体層を順にエピタキシャル成長によって積層した後、第3窒化物半導体層を介して第1および第2窒化物半導体層にイオン注入を行うことで形成され得る。この場合、上記のイオン種は比較的軽い元素であるために、第3窒化物半導体層を介してイオン注入を行っても、2DEG20が形成される電子走行層16(第1窒化物半導体層)の領域にイオン種を到達させて第1高抵抗領域52を形成することができる。
電界効果トランジスタ100の動作時、ドレイン電極24の直下の領域に存在する2DEG20はドレイン電極24と等電位となる。このため、第1高抵抗領域52が設けられていない場合には、Y方向に隣り合うドレイン電極24間の直下の領域に存在する2DEG20もドレイン電極24と等電位となる。その結果、ゲート配線36と、ドレイン電極24と等電位の2DEG20との間で形成されるゲート・ドレイン間寄生容量が大きくなる。
これに対し、Y方向に隣り合うドレイン電極24間の位置に第1高抵抗領域52が設けられることで、ドレイン電極24と等電位の2DEG20が第1高抵抗領域52の位置で電気的に分離される。これにより、ゲート配線36と、ドレイン電極24と等電位の2DEG20との間で形成されるゲート・ドレイン間寄生容量が低減される。この場合、特にゲート配線36の配線幅WGが第1高抵抗領域52の幅WR1以下とされるため、ゲート配線36はY方向に第1高抵抗領域52をはみ出さない。このため、ゲート・ドレイン間寄生容量は大きく低減される。
図1および図2に示されるように、電界効果トランジスタ100はさらに、平面視において複数のソース電極22と複数のドレイン電極24と複数のゲート構造26とを囲む第2高抵抗領域54を含む。例えば、第2高抵抗領域54は、電界効果トランジスタ100の外周領域に(例えば、外周縁に沿って)環状に形成され得る。詳細な断面の図示は省略しているが、上述した第1高抵抗領域52(図4および図5)と同様、第2高抵抗領域54も、例えば電子供給層18と電子走行層16の双方に亘って形成されている。例えば、第1高抵抗領域52と第2高抵抗領域54は同時に形成され得る。
第1高抵抗領域52と同様、第2高抵抗領域54も、2DEG20が実質的に消滅する領域であり、2DEG20が存在しているチャネル領域よりもシート抵抗が3桁以上高い領域である。第2高抵抗領域54も、2DEG20のチャネル領域よりも高抵抗の領域を形成する不純物を含む。例えば、第2高抵抗領域54は、イオン注入によって導入された不純物を含む。イオン注入を用いることにより、例えばエッチングによりチャネル領域を除去して第2高抵抗領域54を形成する場合に比べて、電子供給層18の上面の平坦性を維持しつつ再現性良く第2高抵抗領域54を形成することが可能となる。
第2高抵抗領域54が電界効果トランジスタ100の外周領域に環状に形成されることで、複数(図1の例では6つ)の単位トランジスタ10が形成される素子形成領域全体が第2高抵抗領域54によって囲まれる。これにより、ドレイン・ソース間リーク電流およびドレイン・ゲート間リーク電流が2DEG20を介して電界効果トランジスタ100の外周領域に流れることが抑制される。
また、図1の例では、第1高抵抗領域52が第2高抵抗領域54に接続されている。したがって、X方向に並ぶ複数(図1の例では3つ)の単位トランジスタ10が第1高抵抗領域52と第2高抵抗領域54によって囲まれている。これにより、ドレイン電極24と等電位の2DEG20の領域が素子形成領域内で分断されるため、2DEG20を介したドレイン・ソース間リーク電流およびドレイン・ゲート間リーク電流が抑制される。
さらに、図1の例では、各ドレイン電極24は、Y方向における一方側に隣接する第1高抵抗領域52と、Y方向における他方側に隣接する第2高抵抗領域54と、X方向における両側に隣接するゲート構造26とによって囲まれている。これにより、ドレイン電極24と等電位の2DEG20の領域が素子形成領域内でさらに分断されるため、2DEG20を介したドレイン・ソース間リーク電流およびドレイン・ゲート間リーク電流がさらに抑制される。
なお、単位トランジスタ10がY方向に3列以上で配置されている場合は、電界効果トランジスタ100のY方向の両端以外に配置されている各ドレイン電極24は、Y方向における両側に隣接する第1高抵抗領域52と、X方向における両側に隣接するゲート構造26とによって囲まれる。
図2に示されるように、ドレイン電極24は、Y方向に第1高抵抗領域52と距離d1で離間している。また、ドレイン電極24は、X方向にゲート構造26と距離d2で離間している。この場合、距離d1は、距離d2よりも大きくなるように設定され得る。この構成では、ドレイン電極24と第1高抵抗領域52との間で印加される電界が、ドレイン電極24とゲート構造26との間に印加される電界よりも小さくなる。これにより、ドレイン電極24と第1高抵抗領域52との間で発生する電界に起因してゲート・ドレイン間耐圧が低下することが抑制される。
[1-3.電界効果トランジスタの作用]
電界効果トランジスタ100の動作時、ドレイン電極24の直下の領域に存在する2DEG20はドレイン電極24と等電位となる。電界効果トランジスタ100は、Y方向に隣り合うドレイン電極24間の位置に第1高抵抗領域52を含む。第1高抵抗領域52は2DEG20が実質的に消滅する領域であり、ドレイン電極24と等電位の2DEG20を電気的に分離する。すなわち、第1高抵抗領域52は、Y方向に隣り合うドレイン電極24間の位置で2DEG20の導通を遮断する。これにより、第1高抵抗領域52の上方に位置するゲート配線36と、ドレイン電極24と等電位の2DEG20との間で形成されるゲート・ドレイン間寄生容量が低減される。特にゲート配線36がY方向において第1高抵抗領域52をはみ出さないことから、ゲート・ドレイン間寄生容量は大きく低減される。
また、ソース配線32、ドレイン配線34、およびゲート配線36は、ソース電極22、ドレイン電極24、ゲート電極26B,30Bとは異なる層に配置されている。したがって、ソース電極22、ドレイン電極24、ゲート電極26B,30Bの材料とは異なる材料を用いてソース配線32、ドレイン配線34、およびゲート配線36を形成することができる。
例えば、ゲート電極26B,30Bは、ゲート層26A,30Aとショットキー接合を形成するために、TiN、WSi、およびWSiNのうちの少なくとも1つを用いて形成される。これらの高融点金属は、上記したように微細加工(ゲート電極26B,30Bの形成)を容易化する利点を有する一方、比抵抗が高いためにゲート配線36の材料に用いた場合には配線抵抗が大きくなる。したがって、高融点金属は、高速スイッチングを実現する配線材料として不向きである。これは、ゲート配線36のみならず、ソース配線32およびドレイン配線34についても同様に言える。
この点、ソース配線32、ドレイン配線34、およびゲート配線36には、ソース電極22、ドレイン電極24、ゲート電極26B,30Bの材料とは異なる材料を選択することが可能である。したがって、より小さな配線抵抗を実現する金属、例えば、上述したAu、Cu、Al、またはAlとCuとの合金等を配線材料として選択することが可能となる。
第1実施形態の電界効果トランジスタ100は、以下の利点を有する。
(1-1)Y方向に隣り合うドレイン電極24間の位置に第1高抵抗領域52が設けられている。第1高抵抗領域52は、Y方向に隣り合うドレイン電極24間の位置で2DEG20の導通を遮断する。この構成によれば、第1高抵抗領域52の上方に配置されたゲート配線36と、ドレイン電極24と等電位の2DEG20との間で形成されるゲート・ドレイン間寄生容量を低減することができる。これにより、高速スイッチングさせるとともにスイッチングロスを低減したHEMTを実現することができる。
(1-2)ゲート配線36の配線幅WGは、ゲート配線36がY方向に第1高抵抗領域52をはみ出さないように、第1高抵抗領域52の幅WR1以下に設定されている。この構成によれば、ゲート・ドレイン間寄生容量をより低減することができる。
(1-3)ゲート配線36は、絶縁層28上に設けられている。絶縁層28は、ゲート構造26およびゲート連結部30を覆っている。したがって、ゲート配線36は、ゲート構造26のゲート電極26Bおよびゲート連結部30のゲート電極30Bとは異なる層に配置されている。この構成によれば、ゲート電極26B,30Bの材料とは異なる材料をゲート配線36の材料として選択することができる。例えば、比抵抗の大きな高融点金属でゲート電極26B,30Bが形成される場合にも、より小さな配線抵抗を実現する金属でゲート配線36を形成することができる。これにより、ゲート配線抵抗を低減して高速スイッチングを実現することができる。
(1-4)電界効果トランジスタ100の外周領域に、平面視で複数のソース電極22と複数のドレイン電極24と複数のゲート構造26とを囲む第2高抵抗領域54が設けられている。この構成によれば、素子形成領域の全体が第2高抵抗領域54によって囲まれるため、ドレイン・ソース間リーク電流およびドレイン・ゲート間リーク電流が2DEG20を介して電界効果トランジスタ100の外周領域に流れることを抑制することができる。
(1-5)第2高抵抗領域54は第1高抵抗領域52に接続されている。この構成によれば、ドレイン電極24と等電位の2DEG20の領域が素子形成領域内で分断されるため、ドレイン・ソース間リーク電流およびドレイン・ゲート間リーク電流を抑制することができる。
(1-6)各ドレイン電極24は、Y方向の一方側に隣接する第1高抵抗領域52と、Y方向の他方側に隣接する第2高抵抗領域54と、X方向の両側に隣接するゲート構造26とによって囲まれている。なお、単位トランジスタ10がY方向に3列以上で配置されている場合は、電界効果トランジスタ100のY方向の両端以外に配置されている各ドレイン電極24は、Y方向の両側に隣接する第1高抵抗領域52と、X方向の両側に隣接するゲート構造26とによって囲まれる。この構成によれば、ドレイン電極24と等電位の2DEG20の領域が素子形成領域内でさらに分断されるため、ドレイン・ソース間リーク電流およびドレイン・ゲート間リーク電流をさらに抑制することができる。
(1-7)Y方向におけるドレイン電極24と第1高抵抗領域52との間の距離d1は、X方向におけるドレイン電極24とゲート構造26との間の距離d2よりも大きい。この構成によれば、ドレイン電極24と第1高抵抗領域52との間で発生する電界に起因してゲート・ドレイン間耐圧が低下することを抑制することができる。
(1-8)ゲート配線36に加えて、ソース配線32およびドレイン配線34も絶縁層28上に設けられている。絶縁層28は、ソース電極22およびドレイン電極24を覆っているため、ソース配線32およびドレイン配線34は、ソース電極22およびドレイン電極24とは異なる層に配置されている。このため、ソース電極22およびドレイン電極24の材料とは異なる材料(例えば、ゲート配線36と同じ材料)をソース配線32およびドレイン配線34の材料として選択することができる。これにより、ソース配線32およびドレイン配線34の配線抵抗を低減することができる。
(1-9)ゲート配線36は、Y方向において、ソース配線32に隣接している。この構成によれば、ゲート配線36がドレイン配線34に隣接する場合に比べて、ゲート・ドレイン間寄生容量を低減することが可能となる。
(1-10)ゲート配線36の配線幅WGは、ソース配線32の配線幅WSよりも小さく、かつドレイン配線34の配線幅WDよりも小さい。この構成によれば、ゲート配線36の面積に依存するゲート・ドレイン間寄生容量およびゲート・ソース間寄生容量を低減することが可能となる。
(1-11)第1および第2高抵抗領域52,54は、2DEG20のチャネル領域よりも高抵抗の領域を形成する不純物を含み、2DEG20が実質的に消滅する領域として形成されている。例えば、第1および第2高抵抗領域52,54は、イオン注入によって導入された不純物を含む。イオン注入を用いることにより、例えばエッチングによってチャネル領域を除去して第1および第2高抵抗領域52,54を形成する場合に比べて、電子供給層18の上面の平坦性を維持しつつ、再現性良く第1および第2高抵抗領域52,54を形成することが可能となる。
(1-12)各ゲート構造26のゲート層26Aは、アクセプタ型不純物を含む窒化物半導体によって形成されている。この構成によれば、各単位トランジスタ10をノーマリーオフ型HEMTとして実装することができる。
(1-13)各ゲート構造26のゲート電極26Bは、ゲート層26Aとショットキー接合を形成する金属によって形成されている。この場合、例えば、TiN、WSi、およびWSiNのうちの少なくとも1つを用いてゲート電極26Bを形成することができる。これらの金属は比抵抗の高い高融点金属であるが、上記(1-3)に記載したようにゲート配線36は異なる金属で形成可能であるため、ゲート配線抵抗の増加を抑制することができる。
[第2実施形態]
次に、図6~図10を参照して、第2実施形態に係る例示的な電界効果トランジスタ200について説明する。図6は、電界効果トランジスタ200の概略平面図であり、図7は、図6の電界効果トランジスタ200の部分拡大平面図である。図8は、図7のF8-F8線に沿った概略断面図であり、図9は、図6のF9-F9線に沿った概略断面図であり、図10は、図7のF10-F10線に沿った概略断面図である。
第2実施形態は、第1実施形態のソース電極22、ドレイン電極24、および絶縁層28の構成が変更されている点で第1実施形態と異なり、その他の構成については第1実施形態と同じである。なお、図6~図10に示す第2実施形態の構成において、図1~図5に示す第1実施形態と同様の構成には同じ符号を付している。以下では、第1実施形態と同様な構成については説明を省略し、第1実施形態と異なる構成要素を中心に説明する。
[2-1.第2実施形態のHEMTの例示的な断面構造]
図6および図7に示されるように、電界効果トランジスタ200は、各々窒化物半導体を用いたHEMT構造を有する複数の単位トランジスタ110を含む。以下では、まず、図8の断面図を参照して、第2実施形態における単位トランジスタ110のHEMT構造を第1実施形態との相違点を中心に説明する。
図8は、HEMT構造を有する単位トランジスタ110の例示的な概略断面図である。なお、各単位トランジスタ110のHEMT構造は同じである。以下では、1つの単位トランジスタ110に着目してHEMT構造を説明するが、この説明は、他の単位トランジスタ110にも同様に適用可能である。
図8~図10に示されるように、第2実施形態の単位トランジスタ110(電界効果トランジスタ200)は、第1実施形態のソース電極22、ドレイン電極24、および絶縁層28(それぞれ図5参照)に代えて、それぞれソース電極122、ドレイン電極124、および絶縁層128を含む。
絶縁層128は、第1絶縁層128Aと第2絶縁層128Bを含む。第1絶縁層128Aは、ゲート構造26を覆うように電子供給層18上に形成されている。第1絶縁層128Aは、ソース開口部128A1とドレイン開口部128A2を含む。なお、第1絶縁層128Aは、ゲート連結部30(図10参照)も覆っている。第2絶縁層128Bは、ソース電極122およびドレイン電極124を覆うように第1絶縁層128A上に形成されている。
第1および第2絶縁層128A,128Bは各々誘電体膜であり、例えば、SiN膜、SiO膜、SiON膜、Al膜、AlN膜、およびAlON膜のうちのいずれか1つの単膜か、またはそれらの2つ以上の組み合わせを含む複合膜によって構成されている。
ソース電極122は、第1絶縁層128Aのソース開口部128A1内に埋め込まれて電子供給層18に接するソース電極コンタクト部122Aと、ゲート構造26を覆うように第1絶縁層128A上に形成されたソース電極延在部122Bとを含む。
ソース電極延在部122Bは、ソース電極コンタクト部122Aと一体に形成されており、ゲート構造26を覆うとともにドレイン電極124に向けて延在している。ソース電極延在部122Bは、ドレイン電極124寄りのゲート構造26(ゲート層26Aおよびゲート電極26B)の端部に発生する電界集中を緩和するソースフィールドプレートの役割を果たす。
ソース電極コンタクト部122Aは、平面視で各ゲート構造26に囲まれている(図6および図7参照)。したがって、ソース電極コンタクト部122Aは、第1実施形態のソース電極22に対応する構成とみなすことができる。言い換えれば、第2実施形態のソース電極122は、第1実施形態のソース電極22にソース電極延在部122Bを加えた構成とみなすことができる。なお、ソース電極コンタクト部122Aは、必ずしもソース開口部128A1に埋め込まれた部分のみと解釈されるべきでなく、ソース開口部128A1から突出した部分を含んでもよい。
ドレイン電極124は、第1絶縁層128Aのドレイン開口部128A2に埋め込まれて電子供給層18に接するドレイン電極コンタクト部124Aを含む。ドレイン電極コンタクト部124Aは、第1実施形態のドレイン電極24に対応する構成とみなすことができる。なお、ドレイン電極コンタクト部124Aは、必ずしもドレイン開口部128A2に埋め込まれた部分のみと解釈されるべきでなく、ドレイン開口部128A2から突出した部分を含んでもよい。
[2-2.第2実施形態の電界効果トランジスタの例示的な平面レイアウト]
次に、図6および図7の平面図を主に参照しつつ図8~図10の断面図を参照して、電界効果トランジスタ200の例示的な平面レイアウトを第1実施形態との相違点を中心に説明する。なお、図示を分かり易くするために、図6および図7では、絶縁層128(第1絶縁層128Aおよび第2絶縁層128B)の図示を省略している。また、図6および図7では、ソース電極122およびドレイン電極124の各々の外縁を一点鎖線で示している。
図6の例では、電界効果トランジスタ200は、X方向に3列およびY方向に2列の計6つの単位トランジスタ110を含む。ただし、単位トランジスタ110の数は、より多い数またはより少ない数であってもよい。各単位トランジスタ110は、ソース電極コンタクト部122Aと、ソース電極コンタクト部122Aを囲むゲート構造26(ゲート層26Aおよびゲート電極26B)と、ゲート構造26のX方向の一方側に隣接するドレイン電極コンタクト部124Aとを含む。なお、図6の例では、X方向の最も右側に位置する単位トランジスタ110と、X方向の中央に位置する単位トランジスタ110とは、ドレイン電極コンタクト部124Aを共有している。
図6に示されるように、ソース電極122は、平面視において電界効果トランジスタ200の素子形成領域(第2高抵抗領域54によって囲まれた領域)のほぼ全域を覆うように形成され得る。例えば、ソース電極122は、複数のソース電極コンタクト部122Aとソース電極延在部122Bとを一体に含む形状を有している。
図7に示されるように、ソース電極延在部122Bは、ドレイン電極124の位置に設けられた第1開口部122Cと、ゲート連結部30の位置に設けられた第2開口部122Dとを含む。各ドレイン電極124は、第1開口部122C内に位置しており、平面視においてソース電極延在部122Bによって囲まれている。また、図10に示されるように、各ゲート連結部30のゲート電極30Bとゲート配線36とを接続するゲート接続導体46は、第2開口部122D内に位置している。
図6および図7に示されるように、ソース電極延在部122Bは、Y方向に隣り合うドレイン電極124間の位置で第1高抵抗領域52の上方に位置するドレイン間延在領域122BXを含む。このドレイン間延在領域122BXは、Y方向に隣り合う第1開口部122C間の領域に相当する。
図9に示されるように、ドレイン間延在領域122BXは、第1高抵抗領域52の上方において、第1絶縁層128A上に位置している。ドレイン間延在領域122BXは、Y方向に第1高抵抗領域52をはみ出すことなく第1高抵抗領域52の範囲内に形成されるように、Y方向に第1高抵抗領域52の幅WR1以下の幅WXで形成され得る。この構成では、ドレイン間延在領域122BXがドレイン電極124と等電位の2DEG20上には存在しないため、ドレイン間延在領域122BX(すなわち、ソース電極122)と、ドレイン電極124と等電位の2DEG20との間で形成されるソース・ドレイン間寄生容量が低減される。
また、ドレイン間延在領域122BXの幅WXは、ゲート配線36の配線幅WG以上に設定され得る。言い換えれば、ゲート配線36がY方向にドレイン間延在領域122BXをはみ出すことなくドレイン間延在領域122BXの範囲内に形成されるように、ゲート配線36の配線幅WGは、ドレイン間延在領域122BXの幅WX以下に設定され得る。ここで、上記したようにドレイン間延在領域122BXの幅WXが第1高抵抗領域52の幅WR1以下であるとき、ゲート配線36の配線幅WGは第1高抵抗領域52の幅WR1以下となる。この構成では、ゲート配線36がドレイン電極124と等電位の2DEG20上には存在しないため、ゲート配線36と、ドレイン電極124と等電位の2DEG20との間で形成されるゲート・ドレイン間寄生容量が低減される。
図7に示されるように、ドレイン開口部128A2(すなわちその内部に埋め込まれたドレイン電極コンタクト部124A)は、Y方向に第1高抵抗領域52と距離d3で離間している。また、ドレイン開口部128A2(ドレイン電極コンタクト部124A)は、X方向にゲート構造26と距離d4で離間している。この場合、距離d3は、距離d4よりも大きくなるように設定され得る。この構成では、ドレイン電極124と第1高抵抗領域52との間で印加される電界が、ドレイン電極124とゲート構造26との間に印加される電界よりも小さくなる。これにより、ドレイン電極124と第1高抵抗領域52との間で発生する電界に起因してゲート・ドレイン間耐圧が低下することが抑制される。
第2実施形態の電界効果トランジスタ200は、第1実施形態の電界効果トランジスタ100の利点に加えて、以下の利点を有する。
(2-1)絶縁層128は、電子供給層18上に配置された第1絶縁層128Aを含む。ソース電極122は、第1絶縁層128Aのソース開口部128A1内に埋め込まれて電子供給層18に接するソース電極コンタクト部122Aを含む。また、ドレイン電極124は、第1絶縁層128Aのドレイン開口部128A2内に埋め込まれて電子供給層18に接するドレイン電極コンタクト部124Aを含む。この構成によれば、ソース電極122およびドレイン電極124が例えばドライエッチングで形成される場合に第1絶縁層128Aがエッチングストップ層として機能する。このため、ソース電極122およびドレイン電極124の形成に伴い電子供給層18がダメージを受けることを抑制することができる。
(2-2)ソース電極122は、複数のソース電極コンタクト部122Aと一体に形成され、複数のゲート構造26を覆うとともに複数のドレイン電極124に向けて延在するソース電極延在部122Bを含む。この構成によれば、ソース電極延在部122Bは、各ドレイン電極124寄りの各ゲート構造26(ゲート層26Aおよびゲート電極26B)の端部に発生する電界集中を緩和するソースフィールドプレートの役割を果たす。これにより、追加の工程を発生させることなく、耐圧を向上させた電界効果トランジスタ200を実現することができる。
(2-3)各ドレイン電極124は、平面視でソース電極延在部122Bによって囲まれている。この構成によれば、ドレイン電極124で発生する高電位がソース電極延在部122B(すなわちソース電極122)で囲まれることにより、チップ周囲からの水分の浸入などに対する耐湿性を高めることができる。
(2-4)ソース電極延在部122Bは、Y方向に隣り合うドレイン電極124間の位置で第1高抵抗領域52の上方に位置するドレイン間延在領域122BXを含む。ドレイン間延在領域122BXは、Y方向に第1高抵抗領域52の幅WR1以下の幅WXで形成されている。この構成によれば、ドレイン間延在領域122BX(すなわちソース電極122)と、ドレイン電極124と等電位の2DEG20との間で形成されるソース・ドレイン間寄生容量を低減することができる。
(2-5)ゲート配線36は、ドレイン間延在領域122BX(すなわちソースでん極122)の上部に第2絶縁層128Bを介して存在している。この構成によれば、ゲート配線36と、ドレイン電極124と等電位の2DEG20との間で形成されるゲート・ドレイン間寄生容量をさらに低減することができる。
(2-6)また、ゲート配線36の配線幅WGは、ドレイン間延在領域122BXの幅WX以下に設定されている。この構成によれば、ゲート配線36がドレイン電極124と等電位の2DEG20上には存在しないため、ゲート配線36と、ドレイン電極124と等電位の2DEG20との間で形成されるゲート・ドレイン間寄生容量をさらに低減することができる。
(2-7)Y方向におけるドレイン開口部128A2(すなわちその内部に埋め込まれたドレイン電極コンタクト部124A)と第1高抵抗領域52との間の距離d3は、ドレイン開口部128A2(ドレイン電極コンタクト部124A)とゲート構造26との間の距離d4よりも大きくなるように設定されている。この構成によれば、ドレイン電極124と第1高抵抗領域52との間で発生する電界に起因してゲート・ドレイン間耐圧が低下することを抑制することができる。
[第1応用例]
以下、図11を参照して、第1実施形態の電界効果トランジスタ100の第1応用例について説明する。なお、ここでは、第1実施形態の電界効果トランジスタ100を適用した場合について説明するが、第2実施形態の電界効果トランジスタ200も適用することができる。
図11に示されるように、電界効果トランジスタ300は、第1実施形態の単位トランジスタ10の数を4倍にするとともに、電極パッドとして、ゲートパッド310、ソースパッド320、およびドレインパッド330を含むものである。このように、単位トランジスタ10の数を多くすることで、より低抵抗の電界効果トランジスタを実現することができる。なお、単位トランジスタ10の数は、所望のオン抵抗に応じてより多い数(またはより少ない数)とすることもできる。
ゲートパッド310、ソースパッド320、およびドレインパッド330は、複数の単位トランジスタ10が形成される素子形成領域とは異なる位置で第2高抵抗領域54の上方に配置されている。ゲートパッド310、ソースパッド320、およびドレインパッド330は、ソース配線32、ドレイン配線34、およびゲート配線36と同じ工程で同一層に形成されている。したがって、追加の工程は発生しない。
第1高抵抗領域52の上方に位置するゲート配線36は、Y方向に延在するゲート配線312(図中、左側)を介してゲートパッド310に接続されている。ソース配線32は、ソースパッド320に接続されている。ソースパッド320の数は第1応用例では4つであり、ゲートパッド310の近傍に位置するソースパッド320は、ゲートパッド310と干渉しないように他のソースパッド320とは異なる形状を有している。各ゲート配線36は、隣接するソースパッド320の間に配置されている。
ドレイン配線34は、ドレインパッド330に接続されている。ドレインパッド330の数は第1応用例では4つであるが、単一のドレインパッドを用いることも可能である。単一のドレインパッドを用いることでパッド面積を増やすことができるため、ボンディングワイヤの数を増やすことができる。その結果、ワイヤ抵抗およびインダクタンスを小さくすることができる。一方、図11の例のように複数(この例では4つ)のドレインパッド330を用いた場合には、総ドレインパッド面積を低減することができるため、ドレインパッド330と基板12との間で発生する寄生容量を低減することができる。
[第2応用例]
次に、図12および図13を参照して、第1実施形態の電界効果トランジスタ100の第2応用例について説明する。なお、ここでは、第1実施形態の電界効果トランジスタ100を適用した場合について説明するが、第2実施形態の電界効果トランジスタ200も適用することができる。
図12および図13に示されるように、電界効果トランジスタ400は、第1実施形態の単位トランジスタ10の数を4倍にするとともに、電極パッドとして、ゲートパッド410、ソースパッド420、およびドレインパッド430を含むものである。なお、図示を分かり易くするために、図12では電極パッドの図示を省略している。このように、単位トランジスタ10の数を多くすることで、より低抵抗の電界効果トランジスタを実現することができる。なお、単位トランジスタ10の数は、所望のオン抵抗に応じてより多い数(またはより少ない数)とすることもできる。
ゲートパッド410、ソースパッド420、およびドレインパッド430は、複数の単位トランジスタ10が形成される素子形成領域の上方に配置されている。ゲートパッド410、ソースパッド420、およびドレインパッド430は、ソース配線32、ドレイン配線34、およびゲート配線36を覆う絶縁層440(図13参照)上に配置されている。この構成では、電極パッドによってチップ面積が増加しないため、チップコストを抑えることができる。
図13に示されるように、第1高抵抗領域52の上方に位置するゲート配線36は、Y方向に延在するゲート配線412(図中、左側)に接続されている。このゲート配線412は、絶縁層440を貫通するゲート接続導体414を介してゲートパッド410に接続されている。
ソース配線32は、絶縁層440を貫通するソース接続導体422を介してソースパッド420に接続されている。ソースパッド420の数は第2応用例では2つであり、ゲートパッド410の近傍に位置する一方のソースパッド420は、ゲートパッド410と干渉しないように他方のソースパッド420とは異なる形状を有している。この形状を採用することでチップ面積の増加を抑えることができる。
ドレイン配線34は、絶縁層440を貫通するドレイン接続導体432を介してドレインパッド430に接続されている。ドレインパッド430の数は第2応用例では2つである。なお、第2応用例では、ソースパッド420の数およびドレインパッド430の数をそれぞれ2つとしているが、それぞれ1つずつまたは3つずつ以上としてもよい。また、ソースパッド420の数およびドレインパッド430の数をそれぞれ2つとする場合には、ソース接続導体422およびドレイン接続導体432の位置を変更することで、2つのソースパッド420と2つのドレインパッド430を対角位置に配置することも可能である。
ゲート接続導体414、ソース接続導体422、およびドレイン接続導体432の材料としては、タングステン(W)等を用いたプラグであってもよいし、ゲートパッド410、ソースパッド420、およびドレインパッド430と同じ材料であってもよい。プラグを用いた場合には、ゲートパッド410、ソースパッド420、およびドレインパッド430の表面平坦性を高くすることができるため、ワイヤボンディングの接着性を向上させることができる。
ゲートパッド410、ソースパッド420、およびドレインパッド430の材料としては、Al、Cu、Au、またはAlとCuとの合金等を用いることができる。絶縁層440の材料としては、SiNおよび/またはSiO、あるいはポリイミド等の有機性絶縁膜を用いることができる。
上記各実施形態は、以下のように変更して実施することができる。また、上記各実施形態および以下の各変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・上記各実施形態における電界効果トランジスタ100はGaNを用いることに限定されない。例えば、GaNに代えてAlNまたはInN等の窒化物半導体を用いてもよい。
・本開示で使用される「~上に」という用語は、文脈によって明らかにそうでないことが示されない限り、「~上に」と「~の上方に」の意味を含む。したがって、「第1層が第2層上に形成される」という表現は、或る実施形態では第1層が第2層に接触して第2層上に直接配置され得るが、他の実施形態では第1層が第2層に接触することなく第2層の上方に配置され得ることが意図される。すなわち、「~上に」という用語は、第1層と第2層との間に他の層が形成される構造を排除しない。例えば、電子供給層18が電子走行層16上に形成される上記各実施形態は、2DEG20を安定して形成するために電子供給層18と電子走行層16との間に中間層が位置する構造も含む。
・本開示で使用されるZ軸方向は必ずしも鉛直方向である必要はなく、鉛直方向に完全に一致している必要もない。したがって、本開示による種々の構造(例えば、図1に示される構造)は、本明細書で説明されるZ軸方向の「上」および「下」が鉛直方向の「上」および「下」であることに限定されない。例えば、X軸方向が鉛直方向であってもよく、またはY軸方向が鉛直方向であってもよい。
・本開示で使用される「垂直」、「水平」、「上方」、「下方」、「上」、「下」、「前方」、「後方」、「横」、「左」、「右」、「前」、「後」等の方向を示す用語は、説明および図示された装置の特定の向きに依存する。本開示においては、様々な代替的な向きを想定することができ、したがって、これらの方向を示す用語は、狭義に解釈されるべきではない。
[付記]
上記各実施形態および各変更例から把握できる技術的思想を以下に記載する。なお、各付記に記載された構成要素に対応する実施形態の構成要素の符号を括弧書きで示す。符号は、理解の補助のために例として示すものであり、各付記に記載された構成要素は、符号で示される構成要素に限定されるべきではない。
(付記1)
基板(12)と、
前記基板(12)の上方に配置された第1窒化物半導体層(16)と、
前記第1窒化物半導体層(16)の上に配置され、前記第1窒化物半導体層(16)よりも大きなバンドギャップを有する第2窒化物半導体層(18)と、
前記第2窒化物半導体層(18)の上に、平面視で第1方向に各々延在し且つ前記第1方向および該第1方向と直交する第2方向に並んで配置された複数のソース電極(22;122A)と、
前記第2窒化物半導体層(18)の上に、前記第1方向に各々延在し且つ前記第1方向および前記第2方向に並んで配置されるとともに、前記第2方向に前記複数のソース電極(22;122A)と1つずつ交互に配置された複数のドレイン電極(24;124)と、
前記第2窒化物半導体層(18)の上に、前記第1方向に各々延在し且つ前記第1方向および前記第2方向に互いに並んで配置されるとともに、平面視で前記複数のソース電極(22;122A)の1つを各々囲む複数のゲート構造(26)と、を備え、
前記複数のゲート構造(26)は各々、前記第2窒化物半導体層(18)の上に配置された第3窒化物半導体層(26A)と、前記第3窒化物半導体層(26A)の上に配置されたゲート電極(26B)とを含み、
前記第1方向に隣り合う前記ドレイン電極(24;124)間の位置にて前記第1窒化物半導体層(16)および前記第2窒化物半導体層(18)に設けられた第1高抵抗領域(52)と、
複数のゲート連結部(30)であって、前記第1方向に隣り合う前記ゲート構造(26)を各々電気的に接続する前記複数のゲート連結部(30)と、
前記第1高抵抗領域(52)の上方に位置し、前記複数のゲート連結部(30)と電気的に接続され、前記第2方向に延在するゲート配線(36)と、
前記複数のソース電極(22;122A)、前記複数のドレイン電極(24;124)、前記複数のゲート構造(26)、および前記複数のゲート連結部(30)を覆い、前記ゲート配線(36)と前記第1高抵抗領域(52)との間に設けられた絶縁層(28;128)と、
を備える電界効果トランジスタ(100;200;300;400)。
(付記2)
前記第1方向における前記ゲート配線(36)の配線幅(WG)は、前記第1方向における前記第1高抵抗領域(52)の幅(WR1)以下である、付記1に記載の電界効果トランジスタ(100;200;300;400)。
(付記3)
平面視で前記複数のソース電極(22;122A)と前記複数のドレイン電極(24;124)と前記複数のゲート構造(26)とを囲み、前記第1窒化物半導体層(16)および前記第2窒化物半導体層(18)に設けられた第2高抵抗領域(54)をさらに備え、
前記第2高抵抗領域(54)は前記第1高抵抗領域(52)に接続されている、付記1または2に記載の電界効果トランジスタ(100;200;300;400)。
(付記4)
各前記ドレイン電極(24;124)は、
前記第1方向における一方側に隣接する前記第1高抵抗領域(52)と、前記第1方向における他方側に隣接する前記第2高抵抗領域(54)と、前記第2方向における両側に隣接する前記ゲート構造(26)とによって囲まれているか、または、
前記第1方向における両側に隣接する前記第1高抵抗領域(52)と、前記第2方向における両側に隣接する前記ゲート構造(26)とによって囲まれている、付記3に記載の電界効果トランジスタ(100;200;300;400)。
(付記5)
前記第1方向における前記ドレイン電極(24;124)と前記第1高抵抗領域(52)との間の距離(d1;d3)は、前記第2方向における前記ドレイン電極(24;124)と前記ゲート構造(26)との間の距離(d2;d4)よりも大きい、付記1~4のうちのいずれか一つに記載の電界効果トランジスタ(100;200;300;400)。
(付記6)
前記絶縁層(128)は、
前記第2窒化物半導体層(18)の上に配置された第1絶縁層(128A)を含み、
各前記ソース電極(122A)は、前記第1絶縁層(128A)のソース開口部(128A1)内に埋め込まれて前記第2窒化物半導体層(18)に接するソース電極コンタクト部(122A)を含み、
各前記ドレイン電極(124)は、前記第1絶縁層(128A)のドレイン開口部(128A2)内に埋め込まれて前記第2窒化物半導体層(18)に接するドレイン電極コンタクト部(124A)を含む、付記1~5のうちのいずれか一つに記載の電界効果トランジスタ(200;300;400)。
(付記7)
前記複数のソース電極(122A)と一体に形成され、前記複数のゲート構造(26)を覆うとともに前記複数のドレイン電極(124)に向けて延在するソース電極延在部(122B)をさらに備える付記1~6のうちのいずれか一つに記載の電界効果トランジスタ(200;300;400)。
(付記8)
各前記ドレイン電極(124)は、平面視で前記ソース電極延在部(122B)によって囲まれている、付記7に記載の電界効果トランジスタ(200;300;400)。
(付記9)
前記ソース電極延在部(122B)は、前記第1方向に隣り合う前記ドレイン電極(124)間の位置で前記第1高抵抗領域(52)の上方に位置するドレイン間延在領域(122BX)を含み、
前記第1方向における前記ドレイン間延在領域(122BX)の幅(WX)は、前記第1方向における前記第1高抵抗領域(52)の幅(WR1)以下である、付記8に記載の電界効果トランジスタ(200;300;400)。
(付記10)
前記複数のソース電極(122A)と一体に形成され、前記複数のゲート構造(26)を覆うとともに前記複数のドレイン電極(124)に向けて延在するソース電極延在部(122B)をさらに備え、
前記ソース電極延在部(122B)は、前記第1方向に隣り合う前記ドレイン電極(124)間の位置で前記第1高抵抗領域(52)の上方に位置するドレイン間延在領域(122BX)を含み、
前記絶縁層(128)は、
前記第1絶縁層(128A)上に設けられ、前記ゲート配線(36)と前記ドレイン間延在領域(122BX)との間に位置する第2絶縁層(128B)を含み、
前記第1方向における前記ドレイン間延在領域(122BX)の幅(WX)は、前記第1方向における前記第1高抵抗領域(52)の幅(WR1)以下であり、
前記第1方向における前記ゲート配線(36)の配線幅(WG)は、前記第1方向における前記ドレイン間延在領域(122BX)の幅(WX)以下である、付記6に記載の電界効果トランジスタ(200;300;400)。
(付記11)
前記第1方向における前記ドレイン開口部(128A2)と前記第1高抵抗領域(52)との間の距離(d3)は、前記第2方向における前記ドレイン開口部(128A2)と前記ゲート構造(26)との間の距離(d4)よりも大きい、付記6~10のうちのいずれか一つに記載の電界効果トランジスタ(200;300;400)。
(付記12)
前記第2方向に延在して前記複数のソース電極(22;122A)に電気的に接続されたソース配線(32)と、
前記第2方向に延在して前記複数のドレイン電極(24;124)に電気的に接続されたドレイン配線(34)と、をさらに備え、
前記ゲート配線(36)、前記ソース配線(32)、および前記ドレイン配線(34)は前記絶縁層(28;128)上に配置されている、付記1~10のうちのいずれか一つに記載の電界効果トランジスタ(100;200;300;400)。
(付記13)
前記ゲート配線(36)は、前記第1方向において前記ソース配線(32)に隣接している、付記12に記載の電界効果トランジスタ(100;200;300;400)。
(付記14)
前記第1方向における前記ゲート配線(36)の配線幅(WG)は、前記第1方向における前記ソース配線(32)の配線幅(WS)よりも小さくかつ前記第1方向における前記ドレイン配線(34)の配線幅(WD)よりも小さい、付記12または13に記載の電界効果トランジスタ(100;200;300;400)。
(付記15)
前記第1高抵抗領域(52)は、前記第1窒化物半導体層に形成される二次元電子ガス(20)のチャネル領域よりも高抵抗の領域を形成する不純物を含む、付記1~14のうちのいずれか一つに記載の電界効果トランジスタ(100;200;300;400)。
(付記16)
前記第1高抵抗領域(52)はイオン注入で導入された前記不純物を含む、付記15に記載の電界効果トランジスタ(100;200;300;400)。
(付記17)
前記不純物は、He、B、N、O、F、およびArのうちの少なくとも1つである、付記15または16に記載の電界効果トランジスタ(100;200;300;400)。
(付記18)
前記第2高抵抗領域(54)は、前記第1窒化物半導体層に形成される二次元電子ガス(20)のチャネル領域よりも高抵抗の領域を形成する不純物を含む、付記3または4に記載の電界効果トランジスタ(100;200;300;400)。
(付記19)
前記第2高抵抗領域(54)はイオン注入で導入された前記不純物を含む、付記18に記載の電界効果トランジスタ(100;200;300;400)。
(付記20)
前記不純物は、He、B、N、O、F、およびArのうちの少なくとも1つである、付記18または19に記載の電界効果トランジスタ(100;200;300;400)。
(付記21)
前記第3窒化物半導体層(26A)はアクセプタ型不純物を含む、付記1~20のうちのいずれか一つに記載の電界効果トランジスタ(100;200;300;400)。
(付記22)
前記ゲート電極(26B)は、前記第3窒化物半導体層(26A)とショットキー接合を形成する金属によって形成されている、付記1~21のうちのいずれか一つに記載の電界効果トランジスタ(100;200;300;400)。
(付記23)
前記金属は、TiN、WSi、およびWSiNのうちの少なくとも1つである、付記22に記載の電界効果トランジスタ(100;200;300;400)。
以上の説明は単に例示である。本開示の技術を説明する目的のために列挙された構成要素および方法(製造プロセス)以外に、より多くの考えられる組み合わせおよび置換が可能であることを当業者は認識し得る。本開示は、特許請求の範囲を含む本開示の範囲内に含まれるすべての代替、変形、および変更を包含することが意図される。
100,200,300,400…電界効果トランジスタ
10,110…単位トランジスタ
12…基板
14…バッファ層
16…電子走行層(第1窒化物半導体層)
18…電子供給層(第2窒化物半導体層)
20…二次元電子ガス(2DEG)
22…ソース電極
122A…ソース電極コンタクト部(ソース電極)
122B…ソース電極延在部
122BX…ドレイン間延在領域
24,124…ドレイン電極
124A…ドレイン電極コンタクト部
26…ゲート構造
26A…ゲート層(第3窒化物半導体層)
26B…ゲート電極
28,128…絶縁層
128A…第1絶縁層
128A1…ソース開口部
128A2…ドレイン開口部
128B…第2絶縁層
30…ゲート連結部
30A…ゲート層
30B…ゲート電極
32…ソース配線
34…ドレイン配線
36…ゲート配線
42…ソース接続導体
44…ドレイン接続導体
46…ゲート接続導体
52…第1高抵抗領域
54…第2高抵抗領域

Claims (20)

  1. 基板と、
    前記基板の上方に配置された第1窒化物半導体層と、
    前記第1窒化物半導体層の上に配置され、前記第1窒化物半導体層よりも大きなバンドギャップを有する第2窒化物半導体層と、
    前記第2窒化物半導体層の上に、平面視で第1方向に各々延在し且つ前記第1方向および該第1方向と直交する第2方向に並んで配置された複数のソース電極と、
    前記第2窒化物半導体層の上に、前記第1方向に各々延在し且つ前記第1方向および前記第2方向に並んで配置されるとともに、前記第2方向に前記複数のソース電極と1つずつ交互に配置された複数のドレイン電極と、
    前記第2窒化物半導体層の上に、前記第1方向に各々延在し且つ前記第1方向および前記第2方向に互いに並んで配置されるとともに、平面視で前記複数のソース電極の1つを各々囲む複数のゲート構造と、を備え、
    前記複数のゲート構造は各々、前記第2窒化物半導体層の上に配置された第3窒化物半導体層と、前記第3窒化物半導体層の上に配置されたゲート電極とを含み、
    前記第1方向に隣り合う前記ドレイン電極間の位置にて前記第1窒化物半導体層および前記第2窒化物半導体層に設けられた第1高抵抗領域と、
    複数のゲート連結部であって、前記第1方向に隣り合う前記ゲート構造を各々電気的に接続する前記複数のゲート連結部と、
    前記第1高抵抗領域の上方に位置し、前記複数のゲート連結部と電気的に接続され、前記第2方向に延在するゲート配線と、
    前記複数のソース電極、前記複数のドレイン電極、前記複数のゲート構造、および前記複数のゲート連結部を覆い、前記ゲート配線と前記第1高抵抗領域との間に設けられた絶縁層と、
    を備える電界効果トランジスタ。
  2. 前記第1方向における前記ゲート配線の配線幅は、前記第1方向における前記第1高抵抗領域の幅以下である、請求項1に記載の電界効果トランジスタ。
  3. 平面視で前記複数のソース電極と前記複数のドレイン電極と前記複数のゲート構造とを囲み、前記第1窒化物半導体層および前記第2窒化物半導体層に設けられた第2高抵抗領域をさらに備え、
    前記第2高抵抗領域は前記第1高抵抗領域に接続されている、請求項1に記載の電界効果トランジスタ。
  4. 各前記ドレイン電極は、
    前記第1方向における一方側に隣接する前記第1高抵抗領域と、前記第1方向における他方側に隣接する前記第2高抵抗領域と、前記第2方向における両側に隣接する前記ゲート構造とによって囲まれているか、または、
    前記第1方向における両側に隣接する前記第1高抵抗領域と、前記第2方向における両側に隣接する前記ゲート構造とによって囲まれている、請求項3に記載の電界効果トランジスタ。
  5. 前記第1方向における前記ドレイン電極と前記第1高抵抗領域との間の距離は、前記第2方向における前記ドレイン電極と前記ゲート構造との間の距離よりも大きい、請求項1に記載の電界効果トランジスタ。
  6. 前記絶縁層は、
    前記第2窒化物半導体層の上に配置された第1絶縁層を含み、
    各前記ソース電極は、前記第1絶縁層のソース開口部内に埋め込まれて前記第2窒化物半導体層に接するソース電極コンタクト部を含み、
    各前記ドレイン電極は、前記第1絶縁層のドレイン開口部内に埋め込まれて前記第2窒化物半導体層に接するドレイン電極コンタクト部を含む、請求項1に記載の電界効果トランジスタ。
  7. 前記複数のソース電極と一体に形成され、前記複数のゲート構造を覆うとともに前記複数のドレイン電極に向けて延在するソース電極延在部をさらに備える請求項1に記載の電界効果トランジスタ。
  8. 各前記ドレイン電極は、平面視で前記ソース電極延在部によって囲まれている、請求項7に記載の電界効果トランジスタ。
  9. 前記ソース電極延在部は、前記第1方向に隣り合う前記ドレイン電極間の位置で前記第1高抵抗領域の上方に位置するドレイン間延在領域を含み、
    前記第1方向における前記ドレイン間延在領域の幅は、前記第1方向における前記第1高抵抗領域の幅以下である、請求項8に記載の電界効果トランジスタ。
  10. 前記複数のソース電極と一体に形成され、前記複数のゲート構造を覆うとともに前記複数のドレイン電極に向けて延在するソース電極延在部をさらに備え、
    前記ソース電極延在部は、前記第1方向に隣り合う前記ドレイン電極間の位置で前記第1高抵抗領域の上方に位置するドレイン間延在領域を含み、
    前記絶縁層は、
    前記第1絶縁層上に設けられ、前記ゲート配線と前記ドレイン間延在領域との間に位置する第2絶縁層を含み、
    前記第1方向における前記ドレイン間延在領域の幅は、前記第1方向における前記第1高抵抗領域の幅以下であり、
    前記第1方向における前記ゲート配線の配線幅は、前記第1方向における前記ドレイン間延在領域の幅以下である、請求項6に記載の電界効果トランジスタ。
  11. 前記第1方向における前記ドレイン開口部と前記第1高抵抗領域との間の距離は、前記第2方向における前記ドレイン開口部と前記ゲート構造との間の距離よりも大きい、請求項6に記載の電界効果トランジスタ。
  12. 前記第2方向に延在して前記複数のソース電極に電気的に接続されたソース配線と、
    前記第2方向に延在して前記複数のドレイン電極に電気的に接続されたドレイン配線と、をさらに備え、
    前記ゲート配線、前記ソース配線、および前記ドレイン配線は前記絶縁層上に配置されている、請求項1に記載の電界効果トランジスタ。
  13. 前記ゲート配線は、前記第1方向において前記ソース配線に隣接している、請求項12に記載の電界効果トランジスタ。
  14. 前記第1方向における前記ゲート配線の配線幅は、前記第1方向における前記ソース配線の配線幅よりも小さくかつ前記第1方向における前記ドレイン配線の配線幅よりも小さい、請求項12に記載の電界効果トランジスタ。
  15. 前記第1高抵抗領域は、前記第1窒化物半導体層に形成される二次元電子ガスのチャネル領域よりも高抵抗の領域を形成する不純物を含む、請求項1に記載の電界効果トランジスタ。
  16. 前記第1高抵抗領域はイオン注入で導入された前記不純物を含む、請求項15に記載の電界効果トランジスタ。
  17. 前記不純物は、He、B、N、O、F、およびArのうちの少なくとも1つである、請求項15に記載の電界効果トランジスタ。
  18. 前記第3窒化物半導体層はアクセプタ型不純物を含む、請求項1に記載の電界効果トランジスタ。
  19. 前記ゲート電極は、前記第3窒化物半導体層とショットキー接合を形成する金属によって形成されている、請求項1に記載の電界効果トランジスタ。
  20. 前記金属は、TiN、WSi、およびWSiNのうちの少なくとも1つである、請求項19に記載の電界効果トランジスタ。
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