JP2024079378A - バスバモジュール - Google Patents

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博貴 向笠
達也 雄鹿
良樹 青嶋
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Abstract

Figure 2024079378000001
【課題】電池集合体への組み付け性および電池集合体の変形や製造ばらつきへの追従性に優れたバスバモジュールを提供すること。
【解決手段】電池集合体1に取り付けられるバスバモジュール10は、第1配線パターン26を有する第1回路体20Aと、第2配線パターン26を有する第2回路体20Bと、第1・第2配線パターン26とバスバ40とを繋ぐように第1・第2支線部22に取り付けられる電子部品50と、を備える。第1・第2本線部21同士の重複部分23に、第1・第2配線パターン26同士が電気的に接続される。第1回路体20A及び第2回路体20Bは、第1・第2接点部25との複数の接続箇所のうちの隣り合う接続箇所同士の間に、重複部分23を厚さ方向に貫通するスリット状の隔離孔部32を有する。
【選択図】図3

Description

本発明は、バスバモジュールに関する。
従来から、バスバモジュールは、例えば、電気自動車やハイブリッド自動車などに搭載される駆動用電源としての電池集合体(即ち、複数の電池セルが積層配置された電池モジュール)に組み付けられるように用いられている(例えば、特許文献1を参照)。
特許文献1に記載のバスバモジュールは、積層されて隣接する電池セル間の正極と負極との間を接続する複数のバスバと、複数のバスバの各々に接続されて各電池セルを監視するための電圧検出線と、を備えている。この電圧検出線は、芯線が絶縁被覆に覆われた一般的な構造の複数の電線を束ねるように構成されている。
特開2014-220128号公報
ところで、一般に、電池集合体を構成する電池セルは、充放電に伴う作動熱や外部環境の温度などに起因して積層方向に膨張および収縮する。その結果、電池集合体(電池モジュール)も、電池セルの積層方向に膨張および収縮するように変形する。また、複数の電池セルを積層配置する際の組み付け公差に起因し、一般に、電池集合体の積層方向における大きさは、製造した電池集合体ごとに相違し得る(即ち、製造ばらつきが生じ得る)ことになる。そこで、一般に、バスバモジュールは、このような電池集合体の変形や製造ばらつきに対応するべく、電圧検出線の長さにある程度の余裕を持たせるように設計されている。
しかしながら、上述した従来のバスバモジュールにおいて、例えば、電池集合体の容量を高める等の目的から電池セルの積層数を増大させた場合、電圧検出線を構成する電線の本数も増大する。その結果、それら多数の電線を束ねて電圧検出線を構成すると、電圧検出線全体としての剛性(ひいてはバスバモジュールの剛性)が高まり、電池集合体にバスバモジュールを組み付ける作業性(組み付け性)を向上させ難くなる可能性がある。同様の理由により、電池集合体の変形や製造ばらつきに十分に対応できるようにバスバモジュールが伸縮し難くなる可能性もある。
本発明の目的の一つは、電池集合体への組み付け性および電池集合体の変形や製造ばらつきへの追従性に優れたバスバモジュールを提供することにある。
前述した目的を達成するために、本発明に係るバスバモジュールは、下記を特徴としている。
複数の単電池が積層された電池集合体に取り付けられるバスバモジュールであって、
第1配線パターンを有するフレキシブル基板から構成され、前記複数の単電池の積層方向に沿って延びるように配置されることになる第1本線部と、前記第1本線部から分岐するように延びる第1支線部と、を有する第1回路体と、
第2配線パターンを有するフレキシブル基板から構成され、前記積層方向に沿って延びるように配置されることになる第2本線部と、前記第2本線部から分岐するように延びる第2支線部と、を有する第2回路体と、
前記複数の前記単電池の各々の電極に接続されることになるバスバと、
前記第1配線パターン及び前記第2配線パターンと対応する前記バスバとを繋ぐように、前記第1支線部及び前記第2支線部に取り付けられる電子部品と、
前記積層方向に沿って伸縮可能であるとともに、前記第1回路体、前記第2回路体、及び、前記バスバを保持するホルダと、を備え、
前記第1配線パターンは、前記積層方向に並ぶ複数の第1接点部を有し、
前記第2配線パターンは、前記積層方向に並ぶ複数の第2接点部を有し、
前記第1本線部と前記第2本線部との重複部分において、前記複数の前記第1接点部と前記複数の前記第2接点部とがそれぞれ電気的に接続され、
前記第1回路体及び前記第2回路体は、
前記第1接点部と前記第2接点部との複数の接続箇所のうちの隣り合う前記接続箇所同士の間に、前記重複部分を厚さ方向に貫通するスリット状の隔離孔部を有する、
バスバモジュールであること。
本発明のバスバモジュールによれば、フレキシブル基板から構成された第1回路体及び第2回路体(以下「幹線」ともいう。)が、第1回路体の第1本線部と第2回路体の第2本線部との重複部分において第1配線パターンの第1接点部と第2配線パターンの第2接点部とが電気的に接続されることで、一体化される。換言すると、第1回路体と第2回路体とが電気的に接続される。更に、第1本線部及び第2本線部から第1支線部及び第2支線部(以下「枝線」ともいう。)が分岐するように延びる。このため、各単電池の熱変形に起因して電池集合体が積層方向に伸縮した際、枝線が屈曲等することで、各バスバが単電池の積層方向に移動可能となる。同様に、枝線が屈曲等することで、単電池の組み付け公差に起因する電池集合体の積層方向における大きさのばらつきを吸収できる。換言すると、本構成のバスバモジュールは、枝線が変形することで、電池集合体の伸縮や製造ばらつきに容易に対応できる。ここで、フレキシブル基板は、一般に、多数の回路構造を内包した場合であっても、上述した従来のバスバモジュールに用いられる電線に比べ、遥かに小さな力で柔軟に変形し易い。そのため、電池集合体への組み付け性が向上する。したがって、本構成のバスバモジュールは、上述した従来のバスバモジュールに比べ、電池集合体への組み付け性および電池集合体の変形や製造ばらつきへの追従性に優れる。
更に、上記構成のバスバモジュールによれば、第1回路体と第2回路体とが別体として準備された上で電気的に接続される。そのため、第1回路体と第2回路体とを一繋がりのフレキシブル基板で構成する場合に比べ、積層方向における第1回路体及び第2回路体の長さが短くなる。そのため、第1支線部及び第2支線部に電子部品を取り付ける(即ち、実装する)にあたり、専用の大型の実装装置を必要としない。換言すると、第1回路体と第2回路体とが接続された最終的な幹線の長さや大きさが一般的な(汎用の)実装装置に適さない場合であっても、第1回路体及び第2回路体の各々に一般的な(汎用の)実装装置を用いて支線回路体に電子部品を適正に実装した後に、第1回路体と第2回路体とを接続すればよいため、バスバモジュールの製造コストを低減することができる。
更に、上記構成のバスバモジュールによれば、第1回路体と第2回路体とが別体として準備された上で電気的に接続されため、バスバモジュールが被水した場合等に、第1回路体の第1本線部と第2回路体の第2本線部との重複部分(第1本線部と第2本線部との間)に、水等の液体が侵入するおそれがある。しかしながら、第1接点部と第2接点部との隣り合う接続箇所同士の間に、スリット状の隔離孔部が設けられることで、隣り合う接続箇所同士の間が液体で導通(短絡)される不具合が生じることを、抑制できる。
以上、本発明について簡潔に説明した。更に、以下に説明される発明を実施するための形態(以下、「実施形態」という。)を添付の図面を参照して通読することにより、本発明の詳細は更に明確化されるであろう。
図1は、本実施形態に係るバスバモジュールを示す斜視図である。 図2は、図1に示すバスバモジュールが組み付けられる電池集合体を示す斜視図である。 図3は、図1に示す回路体を構成する第1回路体及び第2回路体を接続してホルダに収容する際の手順を説明するための斜視図である。 図4は、図1に示す回路体を構成する第1回路体及び第2回路体が接続されてホルダに収容された状態を示す斜視図である。 図5は、図4に示す、第1回路体及び第2回路体の接続部同士が接続された箇所の、上面図である(ただし、ホルダの図示は省略)。 図6は、第1変形例に係る回路体を構成する第1回路体及び第2回路体を接続してホルダに収容する際の手順を説明するための斜視図である。 図7は、図6に示す、第1回路体及び第2回路体が接続されてホルダに収容された状態を示す斜視図である。 図8は、図7に示す、第1回路体及び第2回路体の接続部同士が接続された箇所の、上面図である(ただし、ホルダの図示は省略)。
<実施形態>
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態に係るバスバモジュール10について説明する。本実施形態に係るバスバモジュール10は、例えば、電気自動車に搭載される駆動用電源としての長尺の電池集合体1(図2参照。複数の単電池が積層配置された電池モジュール)に組み付けられるように用いられる。
以下、説明の便宜上、図1等に示すように、「前」、「後」、「左」、「右」、「上」及び「下」を定義する。「前後方向」、「左右方向」及び「上下方向」は、互いに直交している。前後方向は、電池集合体1を構成する複数の単電池2の積層方向(図1及び図2参照)と一致している。なお、これら方向は、説明の便宜上定義されているものであり、バスバモジュール10の車両搭載時における車両の前後方向、左右方向及び上下方向に必ずしも対応する必要はない。
まず、バスバモジュール10を説明する準備として、図2を参照しながら、バスバモジュール10が取り付けられる電池集合体1について説明する。図2に示すように、電池集合体1は、上下方向及び左右方向に延びる矩形平板状の複数の単電池2を前後方向に積層して構成される。複数の単電池2の各々は、矩形平板状の電池本体3と、電池本体3の上面6の左右方向両端部から上方に突出する正極4及び負極5と、で構成されている。
電池集合体1では、前後方向に隣り合う単電池2の正極4及び負極5の左右方向の位置を互いに逆とすることで、電池集合体1の上面の左端部及び右端部の各々にて正極4及び負極5が前後方向に交互に並ぶように、複数の単電池2が積層されている。
以下、バスバモジュール10について説明する。バスバモジュール10は、図1、図3及び図4に示すように、前後方向に延びる長尺の回路体20(図1及び図3参照)と、回路体20が有する複数の支線部22(図3参照)にそれぞれ接続される複数のバスバ40(図1参照)と、複数の支線部22にそれぞれ実装される複数の電子部品50(図3参照)と、回路体20及びバスバ40を保持するホルダ60(図1及び図3参照)と、回路体20を覆うカバー70(図1参照)と、を備える。なお、回路体20が有する本線部21及び支線部22(図3参照)はそれぞれ、「幹線」及び「枝線」とも呼ばれる。
回路体20は、容易に屈曲可能なフレキシブル基板(FPC)から構成されており、図1及び図3から理解できるように、左右方向に間隔を空けて前後方向に延びる左右一対の第1回路体20Aと、左右一対の第1回路体20Aの後側にそれぞれ接続されて前後方向に延びる左右一対の第2回路体20Bと、を含む。左右一対の第1回路体20A、及び、左右一対の第2回路体20Bの何れか一方は、連結部28(図1参照)によって左右方向に連結されている。連結部28の下面には、外部の電圧検出装置(図示省略)等に電気的に接続されるコネクタ29(図1参照)が実装されている。
第1回路体20A及び第2回路体20Bの各々は、前後方向に延びる帯状の本線部21と、本線部21の前後方向の少なくとも1箇所(本例では、複数箇所)からそれぞれ左右方向外側に分岐するように延びる少なくとも1つの(本例では、複数の)支線部22と、を備える(図3参照)。本例では、各支線部22が、U字状の湾曲形状を有するように本線部21から延びている。支線部22がU字状の湾曲形状を有することで、支線部22の前後・左右・上下方向への柔軟性が高められている。各支線部22の先端部の上面には、金属製の接点部24が外部に露出するように設けられている(図3参照)。
第1回路体20Aの本線部21の後端部に設けられた回路接続部23と、第2回路体20Bの本線部21の前端部に設けられた回路接続部23とが接続されることで、第1回路体20A及び第2回路体20Bの本線部21同士が連続して前後方向に一列に延びる回路体20が構成される。第1回路体20A及び第2回路体20Bの各々の回路接続部23の詳細な構造、及び、回路接続部23同士の接続手順については後述する。
第1回路体20A及び第2回路体20Bの各々は、その表面全体が、支線部22に設けられた接点部24が露出する箇所(図3参照)及び回路接続部23に設けられた後述する接点部25が露出する箇所(図3参照)を除いて、樹脂層で構成されており、且つ、複数の配線パターン26(図3参照)を内包している。各配線パターン26は、帯状に延びる銅製の導体であり、本線部21及び支線部22に沿って延びている。第1回路体20A及び第2回路体20Bの各々は、単一の配線層を有するいわゆる「片面フレキシブル基板(片面FPC)」であり、第1回路体20A及び第2回路体20Bの各々について、当該単一の配線層に複数の配線パターン26が配置されている。ただし、第1回路体20A及び第2回路体20Bの各々は、「両面FPC」であってもよい。
第1回路体20A及び第2回路体20Bの回路接続部23同士が接続された箇所では、第1回路体20Aに属する少なくとも1つの(本例では、6つの)配線パターン26と、第2回路体20Bに属する少なくとも1つの(本例では、6つの)配線パターン26とが、互いに独立して一対一に接続されている(図3参照。詳細は後述する)。
第1回路体20A及び第2回路体20Bに内包されている複数の配線パターン26はそれぞれ、個別に、対応する支線部22の接点部24から、対応する支線部22、本線部21、及び、連結部28のそれぞれの内部をこの順に経て、連結部28に実装されるコネクタ29に電気的に接続されている。これにより、第1回路体20A及び第2回路体20Bに属する各支線部22の接点部24が、個別に、連結部28に実装されるコネクタ29を介して外部の電圧検出装置に導通接続される。
各支線部22の先端部には、電子部品50が実装されると共に、バスバ40に接続される細長平板状の金属製の接続端子41が接続される(図3等参照)。接続端子41は、略矩形平板状の金属製のバスバ40(図1参照)の一部であってもよいし、バスバ40とは別部材であってバスバ40にハンダ付け等によって接合される部材であってもよい。電子部品50は、典型的にはチップヒューズである。電子部品50は、支線部22の接点部24と接続端子41とを繋ぐように、ハンダ付け等によって支線部22の先端部に実装される。これにより、各支線部22について、接点部24(即ち、接点部24から延びる配線パターン26)と、接続端子41(即ち、バスバ40)とが、電子部品50を介して電気的に接続される。
このような電子部品50の支線部22への実装は、第1回路体20A及び第2回路体20Bの回路接続部23同士が接続される前の状態(即ち、第1回路体20A及び第2回路体20Bの各々が単独の状態)にて、第1回路体20Aに属する支線部22、及び、第2回路体20Bに属する支線部22に対して、個別に行われる。よって、第1回路体20Aと第2回路体20Bとが共通の(単一の)フレキシブル基板で構成される場合に比べ、前後方向における第1回路体20A及び第2回路体20Bの各々の長さが短くなるため、大型の実装装置を要しない。換言すると、第1回路体20Aと第2回路体20Bとが別体であることで、第1回路体20A及び第2回路体20Bの回路接続部23同士が接続されて得られる長尺の回路体20の長さや大きさにかかわらず、各支線部22に電子部品50を適正に実装することができ、バスバモジュール10の製造コストを低減することができる。
以下、第1回路体20A及び第2回路体20Bの各々の回路接続部23の詳細な構造、及び、回路接続部23同士の接続手順について説明する。図3に示すように、第1回路体20Aの回路接続部23の上面には、複数(本例では、6つ)の金属製の接点部(パッド)25が、前後方向に間隔を空けて並ぶように且つ外部に露出するように、設けられている。各接点部25からは配線パターン26が個別に延びている。より具体的には、6つの接点部25のうち前側(回路接続部23の基端側)の3つの接点部25の各々については、配線パターン26は、接点部25から第1回路体20Aの本線部21の幅方向(左右方向)の一方側(左側)に延び、その後、前方へ向けて延びている。6つの接点部25のうち後側(回路接続部23の先端側)の3つの接点部25の各々については、配線パターン26は、接点部25から第1回路体20Aの本線部21の幅方向(左右方向)の他方側(右側)に延び、その後、前方へ向けて延びている。
このように、複数の接点部25から延びる複数の配線パターン26の延出部分を左右方向に分散配置することで、接点部25から延びる配線パターン26の延出部分のパターン設計の自由度の向上や、回路接続部23(即ち、第1回路体20A)の小型化等に貢献できる。第1回路体20Aの回路接続部23の上面には、接点部25及び配線パターン26に干渉しない一箇所に、金属製のダミー接点部(ランド)27が、外部に露出するように設けられている。ダミー接点部27は、配線パターン26(即ち、バスバ40)とは繋がっていない(電気的に接続されていない)。第1回路体20Aの回路接続部23には、接点部25、配線パターン26及びダミー接点部27に干渉しない複数箇所(本例では、2箇所)の各々に、回路接続部23の厚さ方向(上下方向)に貫通する孔部31が形成されている。
第1回路体20Aの回路接続部23には、前後方向に並ぶ複数(6つ)の接点部25のうちの前後方向に隣接する接点部25同士の間のそれぞれの位置(5箇所)に、回路接続部23の厚さ方向(上下方向)に貫通するスリット状の貫通孔(以下「隔離孔部32」という。)が、左右方向に延びるように形成されている(図3及び図5参照)。これにより、バスバモジュール10が被水した場合等に、隣り合う接点部25同士の間が水分で導通(短絡)される不具合が生じることを、抑制できる。更に、5つの隔離孔部32のうち2つの隔離孔部32がそれぞれ、2つの孔部31と連通している。これにより、隔離孔部32の口径が拡大され、上述した短絡抑制効果を更に高めることができる。
第2回路体20Bの回路接続部23の下面には、第1回路体20Aの複数の接点部25に対応して、複数(本例では、6つ)の金属製の接点部(パッド)25が、前後方向に間隔を空けて並ぶように且つ外部に露出するように、設けられている。各接点部25からは配線パターン26が個別に延びている。より具体的には、6つの接点部25のうち前側(回路接続部23の先端側)の3つの接点部25の各々については、配線パターン26は、接点部25から第2回路体20Bの本線部21の幅方向(左右方向)の他方側(右側)に延び、その後、後方へ向けて延びている。6つの接点部25のうち後側(回路接続部23の基端側)の3つの接点部25の各々については、配線パターン26は、接点部25から第2回路体20Bの本線部21の幅方向(左右方向)の一方側(左側)に延び、その後、後方へ向けて延びている。
このように、複数の接点部25から延びる複数の配線パターン26の延出部分を左右方向に分散配置することで、接点部25から延びる配線パターン26の延出部分のパターン設計の自由度の向上や、回路接続部23(即ち、第2回路体20B)の小型化等に貢献できる。第2回路体20Bの回路接続部23の下面には、第1回路体20Aのダミー接点部27に対応して、接点部25及び配線パターン26に干渉しない一箇所に、金属製のダミー接点部(ランド)27が、外部に露出するように設けられている。ダミー接点部27は、配線パターン26(即ち、バスバ40)とは繋がっていない(電気的に接続されていない)。第2回路体20Bの回路接続部23には、第1回路体20Aの複数の孔部31に対応して、接点部25、配線パターン26及びダミー接点部27に干渉しない複数箇所(本例では、2箇所)の各々に、回路接続部23の厚さ方向(上下方向)に貫通する孔部31が形成されている。
第2回路体20Bの回路接続部23には、第1回路体20Aの隔離孔部32と同様、前後方向に並ぶ複数(6つ)の接点部25のうちの前後方向に隣接する接点部25同士の間のそれぞれの位置(5箇所)に、回路接続部23の厚さ方向(上下方向)に貫通するスリット状の隔離孔部32が、左右方向に延びるように形成されている(図3及び図5参照)。これにより、バスバモジュール10が被水した場合等に、隣り合う接点部25同士の間が水分で導通(短絡)される不具合が生じることを、抑制できる。更に、5つの隔離孔部32のうち2つの隔離孔部32がそれぞれ、2つの孔部31と連通している。これにより、隔離孔部32の口径が拡大され、上述した短絡抑制効果を更に高めることができる。
第1回路体20A及び第2回路体20Bの回路接続部23同士の接続作業は、第1回路体20A及び第2回路体20Bの複数の孔部31に対応して、ホルダ60の後述する回路体保持部61(図3参照)の底壁の複数箇所(本例では、2箇所)に設けられた複数(2本)の突起部61a(図3参照)を利用して、行われる。即ち、まず、第2回路体20Bの回路接続部23の下方に第1回路体20Aの回路接続部23を配置させた状態で、複数の突起部61aが、下方から、第1回路体20Aの複数の孔部31及び第2回路体20Bの複数の孔部31にこの順に挿通される(図4参照)。これにより、ホルダ60(回路体保持部61)に第1回路体20A及び第2回路体20Bが収容され、且つ、第1回路体20Aの複数の孔部31と第2回路体20Bの複数の孔部31とが上下方向に重なり合うように位置合わせされた状態が得られる。
次いで、第1回路体20Aの複数の接点部25と第2回路体20Bの複数の接点部25とが、互いに独立して一対一にハンダ付けされ、且つ、第1回路体20Aのダミー接点部27と第2回路体20Bのダミー接点部27とがハンダ付けされる。これらのハンダ付けは、典型的には、ペースト状のハンダを、上下方向に対向配置された接点部25同士及びダミー接点部27同士で挟んだ後、ハンダを溶融可能な温度に加熱可能なヒータチップをハンダ付け箇所に押し当てるとともにヒータチップを加熱し、ハンダ付けを行う方式(いわゆるパルスヒート方式)により行われ得る。なお、ハンダ付けは、加熱炉を用いたリフロー方式によって行うこともできる。更に、第1回路体20A及び第2回路体20Bの回路接続部23同士の電気的な接続は、上述したハンダ付けに代えて、導電性接着剤を用いて行われてもよい。
これにより、第1回路体20A及び第2回路体20Bの回路接続部23同士が接続された箇所では、第1回路体20Aに属する複数の配線パターン26と、第2回路体20Bに属する複数の配線パターン26とが、互いに独立して一対一に電気的に接続され、且つ、機械的にも一体化される。更に、第1回路体20Aのダミー接点部27と第2回路体20Bのダミー接点部27とが、ハンダや導電性接着剤等を用いて機械的に一体化される。これにより、第1回路体20Aと第2回路体20Bとをより強固に一体化することができる。
このように、第1回路体20Aの孔部31及び第2回路体20Bの孔部31と、ホルダ60の突起部61aとを用いることで、ホルダ60(回路体保持部61)に第1回路体20A及び第2回路体20Bを収容する作業と、突起部61aで双方の接点部25の位置ズレ等を抑制しながら双方の接点部25(配線パターン26)を電気的に接続する作業と、をひとまとめに行うことができる。更に、接続後の回路体20(より具体的には、第1回路体20A及び第2回路体20Bの本線部21)に意図しない外力が及んだとき、その外力を突起部61aで受け止めることで、双方の接点部25(配線パターン26)の接続部分にその外力が及ぶことを抑制できる。よって、第1回路体20Aと第2回路体20Bとの電気的接続の信頼性を向上できる。
次いで、ホルダ60について説明する。ホルダ60は、樹脂成形品であり、図1に示すように、左右方向に間隔を空けて前後方向に延びる左右一対の帯状の回路体保持部61と、左右一対の回路体保持部61を前後方向の複数箇所にて左右方向に連結する複数の連結部62と、を一体に備える。左右一対の回路体保持部61には、回路体20の左右一対の第1回路体20A(本線部21+支線部22)、及び、第2回路体20B(本線部21+支線部22)が載置される。
前後方向に延びる一対の回路体保持部61の各々は、具体的には、前後方向に並ぶように配置された複数の分割体(図示省略)と、前後方向に隣接する分割体同士を前後方向に連結する伸縮部(図示省略)と、で構成されている。各伸縮部は、弾性変形により前後方向に伸縮容易な形状を有している。このため、一対の回路体保持部61は、前後方向に沿って伸縮可能に構成されている。各回路体保持部61の底壁には、上述したように、複数(2本)の突起部61aが設けられている(図3参照)。
左右一対の回路体保持部61の各々について、前後方向に並ぶ複数の分割体の各々には、バスバ保持部64(図1参照)が左右方向外側に隣接するように一体で設けられている。即ち、左右一対の回路体保持部61の各々の左右方向外側にて、複数のバスバ保持部64が前後方向に並ぶように配置されている。各バスバ保持部64が対応する分割体に設けられているため、前後方向に隣り合うバスバ保持部64同士の前後方向の間隔が、伸縮部の機能により変動可能となっている。
各バスバ保持部64には、対応するバスバ40がそれぞれ収容される。ホルダ60の電池集合体1への取り付け時、各バスバ保持部64に収容されたバスバ40は、電池集合体1の上面における前後方向に隣り合う対応する正極4及び負極5と、導通接続される。
次いで、カバー70について説明する。樹脂成形品であるカバー70は、ホルダ60の前後方向に長尺の左右一対の回路体保持部61に載置された回路体20、即ち、第1回路体20A(本線部21+支線部22)、及び、第2回路体20B(本線部21+支線部22)、を覆う機能を果たす(図1参照)。このため、カバー70は、図1に示すように、前後方向に長尺に延びる帯状の形状を有している。
バスバモジュール10が電池集合体1に取り付けされた取付完了状態では、電池集合体1において、積層された複数の単電池2が複数のバスバ40を介して電気的に直列に接続される。更に、各バスバ40が、対応する支線部22に実装された電子部品50、対応する支線部22(接点部24)から延びる配線パターン26、連結部28に実装されるコネクタ29をこの順に介して、外部の電圧検出装置に導通接続される。これにより、各バスバ40の電圧(電位)が、個別に、外部の電圧検出装置によって検出可能となる。なお、何らかの理由により、電子部品50にて定格電流以上の過大電流が流れた場合には、電子部品50のヒューズ機能の発揮により、電子部品50によりバスバ40と配線パターン26との間の電気的接続が遮断される。これにより、電圧検出装置への過大電流の流入が防止されるので、電圧検出装置が保護され得る。
バスバモジュール10が取り付けられた電池集合体1の使用状態では、電池集合体1を構成する各単電池2は、充放電に伴う作動熱や外部環境の温度などに起因して積層方向(前後方向)に膨張および収縮する。その結果、電池集合体1も、積層方向(前後方向)に膨張および収縮するように変形する。また、複数の単電池2を積層配置する際の組み付け公差に起因し、一般に、電池集合体1の積層方向(前後方向)における大きさは、製造した電池集合体1ごとに相違し得る(製造ばらつきが生じ得る)ことになる。
この点、バスバモジュール10では、各単電池2の熱変形に起因する電池集合体1の積層方向(前後方向)への伸縮や電池集合体1の製造ばらつきが発生しても、ホルダ60が有する複数の伸縮部の各々が前後方向に伸縮すること、並びに、フレキシブル基板からなる各支線部22が容易に屈曲することで、電池集合体1の熱変形に起因する伸縮や製造ばらつきが容易に吸収され得る。
<作用・効果>
以上、本実施形態に係るバスバモジュール10によれば、フレキシブル基板から構成された第1回路体20A及び第2回路体20B(幹線)が、第1回路体20Aの本線部21と第2回路体20Bの本線部21との重複部分(回路接続部23同士)において第1回路体20A及び第2回路体20Bの配線パターン26同士が電気的に接続されて、一体化されている。換言すると、第1回路体20Aと第2回路体20Bとが電気的に接続される。更に、第1回路体20A及び第2回路体20Bの本線部21から支線部22(枝線)が分岐するように延びる。このため、各単電池2の熱変形に起因して電池集合体1が積層方向(前後方向)に伸縮した際、枝線が屈曲等することで、各バスバ40が単電池2の積層方向に移動可能となる。同様に、枝線が屈曲等することで、単電池2の組み付け公差に起因する電池集合体1の積層方向(前後方向)における大きさのばらつきを吸収できる。換言すると、本実施形態に係るバスバモジュール10は、枝線が変形することで、電池集合体1の伸縮や製造ばらつきに容易に対応できる。ここで、フレキシブル基板は、一般に、多数の回路構造を内包した場合であっても、上述した従来のバスバモジュールに用いられる電線に比べ、遥かに小さな力で柔軟に変形し易い。そのため、電池集合体1への組み付け性が向上する。したがって、本実施形態に係るバスバモジュール10は、上述した従来のバスバモジュールに比べ、電池集合体1への組み付け性および電池集合体1の変形や製造ばらつきへの追従性に優れる。
更に、第1回路体20Aと第2回路体20Bとが別体として準備された上で電気的に接続される。そのため、第1回路体20Aと第2回路体20Bとを一繋がりのフレキシブル基板で構成する場合に比べ、積層方向(前後方向)における第1回路体20A及び第2回路体20Bの長さが短くなる。そのため、各支線部22に電子部品50を取り付ける(即ち、実装する)にあたり、専用の大型の実装装置を必要としない。換言すると、第1回路体20Aと第2回路体20Bとが接続された最終的な幹線の長さや大きさが一般的な(汎用の)実装装置に適さない場合であっても、第1回路体20A及び第2回路体20Bの各々に一般的な(汎用の)実装装置を用いて支線部22に電子部品50を適正に実装した後に、第1回路体20Aと第2回路体20Bとを接続すればよいため、バスバモジュール10の製造コストを低減することができる。
更に、本実施形態に係るバスバモジュール10によれば、第1回路体20Aと第2回路体20Bとが別体として準備された上で電気的に接続されため、バスバモジュール10が被水した場合等に、第1回路体20A及び第2回路体の本線部21の重複部分23(第1回路体20A及び第2回路体の本線部21間)に、水等の液体が侵入するおそれがある。しかしながら、第1回路体20A及び第2回路体の接点部25の隣り合う接続箇所同士の間に、スリット状の隔離孔部32が設けられることで、隣り合う接続箇所同士の間が液体で導通(短絡)される不具合が生じることを、抑制できる。
更に、本実施形態に係るバスバモジュール10によれば、第1回路体20Aの孔部31と第2回路体20Bの孔部31とを重ね合わせるように位置合わせする(例えば、本例のような突起部61aや棒状の治具を、第1回路体20A及び第2回路体20Bの孔部31に挿し込む)ことで、第1回路体20A及び第2回路体20Bの配線パターン26同士の電気的接続(例えば、ハンダ付け)の際に、双方の配線パターン26間の位置ズレ等を抑制できる。よって、第1回路体20Aと第2回路体20Bとの電気的接続の信頼性を向上できる。加えて、孔部31と隔離孔部32とが連通することで、隔離孔部32の口径が拡大され、上述した短絡抑制効果を更に高めることができる。
更に、本実施形態に係るバスバモジュール10によれば、ホルダ60が、第1回路体20Aの孔部31及び第2回路体20Bの孔部31に挿通される突起部61aを有する。これにより、ホルダ60に第1回路体20A及び第2回路体20Bを収容する作業と、突起部61aで双方の配線パターン26の位置を規制しながら双方の配線パターン26を電気的に接続する作業と、をひとまとめに行うことができる。更に、接続後の幹線(第1回路体20A及び第2回路体20B)に意図しない外力が及んだとき、その外力を突起部61aで受け止めることで、双方の配線パターン26の接続部分にその外力が及ぶことを抑制できる。よって、第1回路体20Aと第2回路体20Bとの電気的接続の信頼性を向上できる。
更に、本実施形態に係るバスバモジュール10によれば、第1回路体20A及び第2回路体20Bの配線パターン26同士が導電性の接合材によって導通可能に接合される。これにより、双方の配線パターン26を電気的に接続することに加え、第1回路体20Aと第2回路体20Bとが機械的にも一体化される。
更に、本実施形態に係るバスバモジュール10によれば、第1回路体20A及び第2回路体20Bの配線パターン26同士の接合に加え、第1回路体20A及び第2回路体20Bのダミー接点部27同士が、接合される。これにより、第1回路体20Aと第2回路体20Bとをより強固に一体化することができる。
<他の形態>
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。その他、上述した実施形態における各構成要素の材質、形状、寸法、数、配置箇所、等は本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。
<第1変形例>
上記実施形態では、第1回路体20A及び第2回路体20Bの各々には、複数の孔部31が形成されている。そして、ホルダ60には、複数の孔部31に挿通される突起部61aが設けられている。
これに対し、図6~図8に示すように、第1回路体20A及び第2回路体20Bの各々に、孔部31が形成されていなくてもよい。この場合、突起部61aは、隔離孔部32に対応するようにリブ状に形成され、5つの隔離孔部32のうち前端及び後端の2つの隔離孔部32にそれぞれ、突起部61aが挿通される。即ち、まず、第2回路体20Bの回路接続部23の下方に第1回路体20Aの回路接続部23を配置させた状態で、複数の突起部61aが、下方から、第1回路体20Aの複数の隔離孔部32及び第2回路体20Bの複数の隔離孔部32にこの順に挿通される(図7参照)。
これにより、ホルダ60に第1回路体20A及び第2回路体20Bを収容する作業と、突起部61aで双方の配線パターン26の位置を規制しながら双方の配線パターン26を電気的に接続する作業と、をひとまとめに行うことができる。更に、接続後の幹線(第1回路体20A及び第2回路体20B)に意図しない外力が及んだとき、その外力を突起部61aで受け止めることで、双方の配線パターン26の接続部分にその外力が及ぶことを抑制できる。よって、第1回路体20Aと第2回路体20Bとの電気的接続の信頼性を向上できる。
ここで、上述した本発明に係るバスバモジュールの実施形態の特徴をそれぞれ以下[1]~[4]に簡潔に纏めて列記する。
[1]
複数の単電池(2)が積層された電池集合体(1)に取り付けられるバスバモジュール(10)であって、
第1配線パターン(26)を有するフレキシブル基板から構成され、前記複数の単電池(2)の積層方向に沿って延びるように配置されることになる第1本線部(21)と、前記第1本線部(21)から分岐するように延びる第1支線部(22)と、を有する第1回路体(20A)と、
第2配線パターン(26)を有するフレキシブル基板から構成され、前記積層方向に沿って延びるように配置されることになる第2本線部(21)と、前記第2本線部(21)から分岐するように延びる第2支線部(22)と、を有する第2回路体(20B)と、
前記複数の前記単電池(2)の各々の電極(4,5)に接続されることになるバスバ(40)と、
前記第1配線パターン(26)及び前記第2配線パターン(26)と対応する前記バスバ(40)とを繋ぐように、前記第1支線部(22)及び前記第2支線部(22)に取り付けられる電子部品(50)と、
前記積層方向に沿って伸縮可能であるとともに、前記第1回路体(20A)、前記第2回路体(20B)、及び、前記バスバ(40)を保持するホルダ(60)と、を備え、
前記第1配線パターン(26)は、前記積層方向に並ぶ複数の第1接点部(25)を有し、
前記第2配線パターン(26)は、前記積層方向に並ぶ複数の第2接点部(25)を有し、
前記第1本線部(21)と前記第2本線部(21)との重複部分(23)において、前記複数の前記第1接点部(25)と前記複数の前記第2接点部(25)とがそれぞれ電気的に接続され、
前記第1回路体(20A)及び前記第2回路体(20B)は、
前記第1接点部(25)と前記第2接点部(25)との複数の接続箇所のうちの隣り合う前記接続箇所同士の間に、前記重複部分(23)を厚さ方向に貫通するスリット状の隔離孔部(32)を有する、
バスバモジュール(10)。
上記[1]の構成のバスバモジュールによれば、フレキシブル基板から構成された第1回路体及び第2回路体(以下「幹線」ともいう。)が、第1回路体の第1本線部と第2回路体の第2本線部との重複部分において第1配線パターンの第1接点部と第2配線パターンの第2接点部とが電気的に接続されることで、一体化される。換言すると、第1回路体と第2回路体とが電気的に接続される。更に、第1本線部及び第2本線部から第1支線部及び第2支線部(以下「枝線」ともいう。)が分岐するように延びる。このため、各単電池の熱変形に起因して電池集合体が積層方向に伸縮した際、枝線が屈曲等することで、各バスバが単電池の積層方向に移動可能となる。同様に、枝線が屈曲等することで、単電池の組み付け公差に起因する電池集合体の積層方向における大きさのばらつきを吸収できる。換言すると、本構成のバスバモジュールは、枝線が変形することで、電池集合体の伸縮や製造ばらつきに容易に対応できる。ここで、フレキシブル基板は、一般に、多数の回路構造を内包した場合であっても、上述した従来のバスバモジュールに用いられる電線に比べ、遥かに小さな力で柔軟に変形し易い。そのため、電池集合体への組み付け性が向上する。したがって、本構成のバスバモジュールは、上述した従来のバスバモジュールに比べ、電池集合体への組み付け性および電池集合体の変形や製造ばらつきへの追従性に優れる。
更に、上記構成のバスバモジュールによれば、複数の単電池の積層方向に並ぶ複数の第1接点部のうち、一の第1接点部から交差方向の一方側に第1配線部が延び、他の第1接点部から交差方向の他方側に第1配線部が延びる。これにより、複数の第1接点部から延びる複数の第1配線部を交差方向に分散配置することで、第1配線部のパターン設計の自由度の向上や、第1回路体の小型化等に貢献できる。第2回路体の第2配線パターンにおいても、同様である。加えて、第1回路体と第2回路体とが別体として準備された上で電気的に接続される。そのため、第1回路体と第2回路体とを一繋がりのフレキシブル基板で構成する場合に比べ、積層方向における第1回路体及び第2回路体の長さが短くなる。そのため、第1支線部及び第2支線部に電子部品を取り付ける(即ち、実装する)にあたり、専用の大型の実装装置を必要としない。換言すると、第1回路体と第2回路体とが接続された最終的な幹線の長さや大きさが一般的な(汎用の)実装装置に適さない場合であっても、第1回路体及び第2回路体の各々に一般的な(汎用の)実装装置を用いて支線回路体に電子部品を適正に実装した後に、第1回路体と第2回路体とを接続すればよいため、バスバモジュールの製造コストを低減することができる。
更に、上記構成のバスバモジュールによれば、第1回路体と第2回路体とが別体として準備された上で電気的に接続されため、バスバモジュールが被水した場合等に、第1回路体の第1本線部と第2回路体の第2本線部との重複部分(第1本線部と第2本線部との間)に、水等の液体が侵入するおそれがある。しかしながら、第1接点部と第2接点部との隣り合う接続箇所同士の間に、スリット状の隔離孔部が設けられることで、隣り合う接続箇所同士の間が液体で導通(短絡)される不具合が生じることを、抑制できる。
[2]
上記[1]に記載のバスバモジュール(10)において、
前記第1回路体(20A)は、当該第1回路体(20A)を厚さ方向に貫通する第1孔部(31)を有し、
前記第2回路体(20B)は、当該第2回路体(20B)を厚さ方向に貫通する第2孔部(31)を有し、
前記第1孔部(31)と前記第2孔部(31)とが重なり合うように位置合わせされた状態にて、前記第1接点部(25)と前記第2接点部(25)とが電気的に接続され、
前記第1孔部(31)及び前記第2孔部(31)と、前記隔離孔部(32)と、が連通する、
バスバモジュール(10)。
上記[2]の構成のバスバモジュールによれば、第1回路体の第1孔部と第2回路体の第2孔部とを重ね合わせるように位置合わせする(例えば、棒状の治具を、第1孔部及び第2孔部に挿し込む)ことで、第1配線パターンと第2配線パターンとの電気的接続(例えば、ハンダ付け)の際に、双方の配線パターン間の位置ズレ等を抑制できる。更に、第1孔部及び第2孔部の少なくとも一方と隔離孔部とが連通することで、隔離孔部の口径が拡大され、上述した短絡抑制効果を更に高めることができる。また、連通された孔部を、位置合わせに用いることもできる。
[3]
上記[2]に記載のバスバモジュール(10)において、
前記ホルダ(60)は、
前記第1孔部(31)及び前記第2孔部(31)に挿通される突起部(61a)を有する、
バスバモジュール(10)。
上記[3]の構成のバスバモジュールによれば、ホルダが、第1回路体の第1孔部及び第2回路体の第2孔部に挿通される突起部を有する。これにより、ホルダに第1回路体及び第2回路体を収容する作業と、突起部で双方の配線パターンの位置を規制しながら双方の配線パターンを電気的に接続する作業と、をひとまとめに行うことができる。更に、接続後の幹線(第1回路体及び第2回路体)に意図しない外力が及んだとき、その外力を突起部で受け止めることで、双方の配線パターンの接続部分にその外力が及ぶことを抑制できる。よって、第1回路体と第2回路体との電気的接続の信頼性を向上できる。
[4]
上記[1]から上記[3]の何れか一つに記載のバスバモジュール(10)において、
前記ホルダは、
前記隔離孔部に挿通される突起部を有する、
バスバモジュール(10)。
上記[4]の構成のバスバモジュールによれば、ホルダが、隔離孔部に挿通される突起部を有する。これにより、ホルダに第1回路体及び第2回路体を収容する作業と、突起部で双方の配線パターンの位置を規制しながら双方の配線パターンを電気的に接続する作業と、をひとまとめに行うことができる。更に、接続後の幹線(第1回路体及び第2回路体)に意図しない外力が及んだとき、その外力を突起部で受け止めることで、双方の配線パターンの接続部分にその外力が及ぶことを抑制できる。よって、第1回路体と第2回路体との電気的接続の信頼性を向上できる。
1 電池集合体
2 単電池
4 正極(電極)
5 負極(電極)
10 バスバモジュール
20A 第1回路体
20B 第2回路体
21 本線部(第1本線部、第2本線部)
22 支線部(第1支線部、第2支線部)
23 回路接続部(重複部分)
25 接点部(第1接点部、第2接点部)
26 配線パターン(第1配線パターン、第2配線パターン)
31 孔部(第1孔部、第2孔部)
32 隔離孔部
40 バスバ
50電子部品
60 ホルダ
61a 突起部

Claims (4)

  1. 複数の単電池が積層された電池集合体に取り付けられるバスバモジュールであって、
    第1配線パターンを有するフレキシブル基板から構成され、前記複数の単電池の積層方向に沿って延びるように配置されることになる第1本線部と、前記第1本線部から分岐するように延びる第1支線部と、を有する第1回路体と、
    第2配線パターンを有するフレキシブル基板から構成され、前記積層方向に沿って延びるように配置されることになる第2本線部と、前記第2本線部から分岐するように延びる第2支線部と、を有する第2回路体と、
    前記複数の前記単電池の各々の電極に接続されることになるバスバと、
    前記第1配線パターン及び前記第2配線パターンと対応する前記バスバとを繋ぐように、前記第1支線部及び前記第2支線部に取り付けられる電子部品と、
    前記積層方向に沿って伸縮可能であるとともに、前記第1回路体、前記第2回路体、及び、前記バスバを保持するホルダと、を備え、
    前記第1配線パターンは、前記積層方向に並ぶ複数の第1接点部を有し、
    前記第2配線パターンは、前記積層方向に並ぶ複数の第2接点部を有し、
    前記第1本線部と前記第2本線部との重複部分において、前記複数の前記第1接点部と前記複数の前記第2接点部とがそれぞれ電気的に接続され、
    前記第1回路体及び前記第2回路体は、
    前記第1接点部と前記第2接点部との複数の接続箇所のうちの隣り合う前記接続箇所同士の間に、前記重複部分を厚さ方向に貫通するスリット状の隔離孔部を有する、
    バスバモジュール。
  2. 請求項1に記載のバスバモジュールにおいて、
    前記第1回路体は、当該第1回路体を厚さ方向に貫通する第1孔部を有し、
    前記第2回路体は、当該第2回路体を厚さ方向に貫通する第2孔部を有し、
    前記第1孔部と前記第2孔部とが重なり合うように位置合わせされた状態にて、前記第1接点部と前記第2接点部とが電気的に接続され、
    前記第1孔部及び前記第2孔部と、前記隔離孔部と、が連通する、
    バスバモジュール。
  3. 請求項2に記載のバスバモジュールにおいて、
    前記ホルダは、
    前記第1孔部及び前記第2孔部に挿通される突起部を有する、
    バスバモジュール。
  4. 請求項1から請求項3の何れか一項に記載のバスバモジュールにおいて、
    前記ホルダは、
    前記隔離孔部に挿通される突起部を有する、
    バスバモジュール。
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