JP2024078128A - 処理方法及び処理システム - Google Patents

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Abstract

【課題】酸素含有膜と窒素含有膜が表面に形成された基板の処理において、窒素含有膜に対する酸素含有膜の選択的エッチングを適切に行う。【解決手段】酸素含有膜と窒素含有膜が表面に形成された基板において、前記酸素含有膜を選択的にエッチングする処理方法であって、フッ素含有ガス及びヒドラジン系ガスを含む処理ガスを用いて前記酸素含有膜を前記窒素含有膜に対して選択的に変質させ、フルオロ珪酸アンモニウム層を形成する工程と、前記基板を加熱することで前記フルオロ珪酸アンモニウム層を除去する工程と、を含む。【選択図】図3

Description

本開示は、処理方法及び処理システムに関する。
特許文献1には、処理ガスとしてアンモニア(NH)ガス及び弗化水素(HF)ガスを用いたCOR(Chemical Oxide Removal)処理、及びPHT(Post Heat Treatment)処理を順次施すことで、基板表面に形成された珪素含有膜を選択的に除去することが開示されている。
特開2018-032720号公報
本開示にかかる技術は、酸素含有膜と窒素含有膜が表面に形成された基板の処理において、窒素含有膜に対する酸素含有膜の選択的エッチングを適切に行う。
本開示の一態様は、酸素含有膜と窒素含有膜が表面に形成された基板において、前記酸素含有膜を選択的にエッチングする処理方法であって、フッ素含有ガス及びヒドラジン系ガスを含む処理ガスを用いて前記酸素含有膜を前記窒素含有膜に対して選択的に変質させ、フルオロ珪酸アンモニウム層を形成する工程と、前記基板を加熱することで前記フルオロ珪酸アンモニウム層を除去する工程と、を含む。
本開示によれば、酸素含有膜と窒素含有膜が表面に形成された基板の処理において、窒素含有膜に対する酸素含有膜の選択的エッチングを適切に行う。
本実施形態にかかる処理システムの構成の一例を示す平面図である。 本実施形態にCORモジュールの構成の一例を示す縦断面図である。 酸素含有膜のエッチング量と処理時間の関係を示すグラフである。 窒素含有膜のエッチング量と処理時間の関係を示すグラフである。 酸素含有膜に係るギブス自由エネルギーの比較を示すグラフである。 実施例及び比較例に係る酸素含有膜及び窒素含有膜のエッチング量を示す表である。
半導体デバイスの製造工程においては、半導体基板(以下、単に「基板」という。)の表面に形成された酸素含有膜(例えばSiO膜やSiO膜)を、窒素含有膜(例えばSiN膜)に対して選択的にエッチングすることが行われている。この酸素含有膜の選択的エッチングは、特許文献1にも開示されるように、例えば基板にCOR処理及びPHT処理を順次施すことで実現される。
COR処理では、例えば処理ガスとしてNHガス及びHFガスを用いてエッチング対象の酸素含有膜の表面をフルオロ珪酸アンモニウム(AFS)に変質させる。
PHT処理では、COR処理で酸素含有膜の表面に形成されたAFSを加熱により昇華させる。
ところで、このような酸素含有膜の選択的エッチングでは、更なるエッチング処理の効率化、具体的には酸素含有膜のエッチングレートや窒素含有膜に対する選択比の向上が求められている。通常、エッチング処理におけるエッチングレートは基板Wの加熱や雰囲気温度の高温化により向上する傾向があるが、上記した処理ガスとしてのNHガスは高温域においてエッチングレートが安定しないという課題があり、すなわち、従来の酸素含有膜の選択的エッチングには改善の余地があった。
本開示にかかる技術は上記事情に鑑みてなされたものであり、酸素含有膜と窒素含有膜が表面に形成された基板の処理において、窒素含有膜に対する酸素含有膜の選択的エッチングを適切に行う。以下、本実施形態にかかる基板処理方法について、図面を参照しながら説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する要素においては、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
<処理システム>
先ず、一実施形態にかかる処理システムの構成について説明する。
図1に示すように処理システム1は、大気部10と減圧部30がロードロックモジュール20を介して一体に接続された構成を有している。
大気部10は、複数の基板Wを保管可能なフープFを載置するロードポート11、減圧部30における処理後の基板Wを冷却するクーリングストレージ12、基板Wの水平方向の向きを調節するアライナモジュール13、及び大気部10内で基板Wを搬送するためのローダーモジュール14を有する。
クーリングストレージ12は、後述の減圧部30においてCOR処理及びPHT処理が施された後の基板Wを冷却する。
アライナモジュール13は、フープFから搬出され、後述の減圧部30に搬送する前の基板Wの水平方向の向きを調整する。
ローダーモジュール14は内部が矩形の筐体からなり、筐体の内部は大気圧雰囲気に維持されている。ローダーモジュール14の筐体の長辺を構成する一側面には、複数、例えば3つのロードポート11が並設されている。ローダーモジュール14の筐体の長辺を構成する他側面には、複数、例えば2つのロードロックモジュール20が並設されている。ローダーモジュール14の筐体の短辺を構成する一側面には、クーリングストレージ12が設けられている。ローダーモジュール14の筐体の短辺を構成する他側面には、アライナモジュール13が設けられている。
また、ローダーモジュール14の内部には、基板Wを搬送するための基板搬送機構15が設けられている。基板搬送機構15は、基板Wを保持して移動する搬送アーム15a、15aを有し、ロードポート11に載置されたフープF、クーリングストレージ12、アライナモジュール13及びロードロックモジュール20の各々に対して基板Wを搬送可能に構成されている。
ロードロックモジュール20の各々は、大気部10のローダーモジュール14から搬送された基板Wを、減圧部30の後述するトランスファモジュール31に引き渡すため、基板Wを一時的に保持する。ロードロックモジュール20は、内部に複数、例えば2つのストッカ(図示せず)を有しており、これにより内部に2枚の基板Wを同時に保持する。
ロードロックモジュール20の各々にはガス導入部(図示せず)とガス排出部(図示せず)が接続され、内部を大気圧雰囲気と減圧雰囲気に切り替え可能に構成されている。また、ロードロックモジュール20の各々は、ローダーモジュール14及び後述するトランスファモジュール31のそれぞれに対して気密性を確保するためのゲートバルブ(図示せず)を有する。このゲートバルブにより、ローダーモジュール14及びトランスファモジュール31との間の気密性の確保と互いの連通を両立する。すなわちロードロックモジュール20は、大気圧雰囲気の大気部10と、減圧雰囲気の減圧部30との間で、適切に基板Wの受け渡しができるように構成されている。
減圧部30は、2枚の基板Wを同時に搬送するトランスファモジュール31と、トランスファモジュール31から搬入された基板WにCOR処理を行うCORモジュール32と、COR処理後の基板WにPHT処理を施すPHTモジュール33を有する。トランスファモジュール31、CORモジュール32及びPHTモジュール33の内部は、それぞれ減圧雰囲気に維持される。また、CORモジュール32及びPHTモジュール33は、トランスファモジュール31に対して複数、例えばそれぞれ3つずつ設けられている。
トランスファモジュール31は内部が矩形の筐体からなり、上述したようにゲートバルブを介してロードロックモジュール20の各々に接続されている。トランスファモジュール31は、ロードロックモジュール20に搬入された基板Wを一のCORモジュール32、一のPHTモジュール33に搬送してCOR処理とPHT処理を順次施した後、ロードロックモジュール20を介して大気部10に搬出する。
トランスファモジュール31の内部には、基板Wを搬送する基板搬送機構40が設けられている。基板搬送機構40は、2枚の基板Wを保持して移動する搬送アーム41、41と、搬送アーム41、41を回転可能に支持する回転台42と、回転台42を搭載した回転載置台43とを有している。また、トランスファモジュール31の内部には、トランスファモジュール31の長手方向に延伸するガイドレール44が設けられている。回転載置台43はガイドレール44上に設けられ、基板搬送機構40をガイドレール44に沿って移動可能に構成されている。
形成装置としてのCORモジュール32では、処理対象の基板Wの表面に形成された酸素含有膜(例えばSiO膜やSiO膜)と窒素含有膜(例えばSiN膜)のうち、酸素含有膜の表面を選択的に変質させて、当該表面に反応生成物としてのフルオロ珪酸アンモニウム(AFS)層を形成する。
図2に示すようにCORモジュール32は、基板Wを収容する密閉構造の処理容器100を備えており、処理容器100の内部には処理空間Sが形成されている。処理容器100の側面には基板Wの搬入出口(図示せず)が設けられ、この搬入出口を介してトランスファモジュール31の内部と連通されている。搬入出口はゲートバルブ(図示せず)により開閉自在に構成され、これによりトランスファモジュール31とCORモジュール32の間の気密性の確保と互いの連通を両立している。またトランスファモジュール31には、処理容器100内で基板Wを載置する載置台110、処理空間S内に処理ガスを供給する供給部120、及び処理容器100内の処理ガスを排出する排気部130が設けられている。
載置台110は処理容器100の底面に固定して設けられ、上面に基板Wを保持する保持面が形成されている。載置台110の内部には、保持面上の基板Wの温度を調節する温度調節機構111が設けられている。
なお、図1に示したようにCORモジュール32は、2枚の基板Wを水平方向に並べて載置する2つの載置台110、110を有し、2枚の基板Wに対して同時にCOR処理を実行可能に構成されるが、図示が煩雑になることを抑制する為、図2においては一の載置台110のみを示している。
供給部120は、処理容器100の内部に処理ガスとしてのフッ素含有ガス(例えばHFガス)、ヒドラジン系ガス(例えばヒドラジンやモノメチルヒドラジン(MMH))、希釈ガス(例えばArガス)、及び不活性ガス(例えばNガス)をそれぞれ供給する複数のガス供給源121と、処理容器100の天井部に設けられ、処理空間S内に処理ガスを吐出する複数の吐出口を有するシャワーヘッド122とを有している。ガス供給源121は、シャワーヘッド122に接続された供給管を介して処理容器100の内部に接続されている。
また供給部120には、処理容器100の内部に対する処理ガスの供給量を調節する流量調節器123が設けられている。流量調節器123は、例えば開閉弁及びマスフローコントローラを有している。
排気部130は、処理容器100の底部に設けられた排気管を介して、例えば真空ポンプ等の排気機構(図示せず)に接続されている。また排気管には、自動圧力制御弁(APC)が設けられている。これら排気機構と自動圧力制御弁により、処理容器100内の圧力が制御される。
なお、CORモジュール32には、内部で実行されるCOR処理の制御を行う制御装置(図示せず)が設けられる。この制御装置は処理システム1に設けられる後述の制御装置50と共通のものであってもよいし、CORモジュール32に独立して接続されるものであってもよい。
なお、本開示の技術に係るCORモジュール32においては、上記したように処理ガスとして還元力の強いヒドラジン系ガスを用いる。かかる観点から、CORモジュール32の内部、特に処理空間Sを形成する処理容器100、シャワーヘッド122及び載置台110の表面には、ヒドラジン系ガスの影響を防止するための表面処理(コーティング処理や溶射処理)を施すことが必要になる。
除去装置としてのPHTモジュール33では、上記したCORモジュール32において処理対象の基板Wの表面に形成されたAFSを加熱により昇華させる。すなわち、本実施形態において処理システム1の減圧部30では、処理対象の基板Wに対してCOR処理(酸素含有膜に対する選択的なAFSの形成)とPHT処理(AFSの昇華)を順次実行することにより、処理対象の基板Wの表面に形成された酸素含有膜と窒素含有膜のうち、酸素含有膜を選択的に除去する。
PHTモジュール33は、例えば図2に示したCORモジュール32と同等の構成を有している。すなわちPHTモジュール33は、内部に処理空間Sが形成された処理容器100と、処理容器100内で基板Wを載置する載置台110と、処理容器100内に処理ガスを供給する供給部120と、処理容器100内の処理ガスを排出する排気部130と、を備えている。
また、図1に示したように、PHTモジュール33には2枚の基板Wを水平方向に並べて載置する2つの載置台110、110が設けられ、2枚の基板Wに対して同時にPHT処理を実行可能に構成される。
なお、このようにCORモジュール32とPHTモジュール33は一例において同様の構成を有するため、PHT処理は、CORモジュール32において行われてもよい。換言すれば、CORモジュール32とPHTモジュール33を一体に構成し、同一の基板処理モジュール(図示せず)の内部において、COR処理とPHT処理とを行うようにしてもよい。すなわち、本開示に係る技術においては、形成装置としてのCORモジュール32と除去装置としてのPHTモジュール33を一体に構成してもよい。
以上の処理システム1には、制御装置50が設けられている。制御装置50は、例えばCPUやメモリ等を備えたコンピュータであり、プログラム格納部(図示せず)を有している。プログラム格納部には、処理システム1における基板Wの処理や搬送を制御するプログラムが格納されている。なお、上記プログラムは、コンピュータに読み取り可能な記憶媒体Hに記録されていたものであって、当該記憶媒体Hから制御装置50にインストールされたものであってもよい。また、上記記憶媒体Hは、一時的なものであっても非一時的なものであってもよい。
本実施形態に係る処理システム1は、一例として以上のように構成されるが、処理システムの構成はこれに限定されるものではない。
例えば、上記したように、本実施形態においては処理システム1の内部において2枚の基板Wを同時に処理、搬送可能に構成したが、基板Wの処理、搬送を枚葉で(1枚ずつ)行うように構成してもよいし、又は3枚以上の基板Wを同時に処理、搬送可能に構成してもよい。
<処理方法>
続いて、以上のように構成された処理システム1の減圧部30を用いて行われる基板Wの処理方法、すなわち、COR処理及びPHT処理の詳細について説明する。
処理システム1で処理される基板Wの表面には、COR処理及びPHT処理に先立って、上記した酸素含有膜(以下の説明においては一例としてSiO膜)と窒素含有膜(以下の説明においては一例としてSiN膜)が予め形成されている。
CORモジュール32におけるCOR処理では、処理対象の基板Wの表面に形成されたSiO膜の表面を変質させ、当該SiO膜の表面にAFS層を形成する。
本実施形態に係るCOR処理に際しては、先ず、処理対象の基板WをCORモジュール32の載置台110に載置する。次に、密閉された処理容器100の内部に希釈ガス(Arガス)及び不活性ガス(Nガス)を供給し、処理容器100内の圧力を例えば300mTorr~30Torr、載置台110上の基板Wの温度を例えば0℃~150℃、好ましくは30℃~120℃に制御する。
処理空間Sの内部圧力、及び基板Wの温度が所望の状態になると、続いて、処理空間Sにフッ素含有ガス(本実施形態においてはHFガス)、及びヒドラジン系ガス(本実施形態においてはMMHガス)を更に供給する。この時、処理空間S内に供給されるHFガス及びMMHガスの流量を、例えばそれぞれ50~500sccmに、Arガス及びNガスの流量を、例えばそれぞれ100sccm~600sccmに制御する。そして、このように処理空間Sに供給したHFガス及びMMHガスを、基板Wの表面に形成されたSiO膜に作用させることで、SiO膜の表層に反応生成物であるAFS層を形成する。
COR処理によりSiO膜が変質されAFS層が形成されると、続いて、PHTモジュール33を用いてAFS層を昇華により除去する。
本実施形態にかかるPHT処理に際しては、先ず、COR処理が施された基板WをPHTモジュール33の載置台110に載置する。次に、密閉された処理容器100の内部に不活性ガス(Nガス)を供給するととともに、載置台110上の基板Wを例えば85℃以上に制御する。COR処理により形成された反応生成物であるAFSは、熱により昇華するため、このように基板Wの温度を上昇させることにより、COR処理で形成されたAFS層、すなわち変質されたSiO膜を昇華させて除去できる。昇華したAFSは、例えば不活性ガス(Nガス)と共に排気部130において回収される。
なお、CORモジュール32におけるSiO膜の変質(AFS層の形成)及びPHTモジュール33におけるSiO膜の除去(AFS層の昇華)は、基板W上に形成されたSiO膜に所望の除去(エッチング)量が得られるまで、交互に繰り返し行われてもよい。
そして、このようにして基板Wに形成されたSiO膜に所望の除去(エッチング)量が得られると、本実施形態に係る一連のSiO膜(酸素含有膜)の選択的エッチングが終了する。
<本実施形態にかかる基板処理方法の作用効果>
図3は、COR処理における処理ガスとしてモノメチルヒドラジン(MMH)ガスとアンモニア(NH)ガスをそれぞれ使用した場合における、処理時間と酸素含有膜(SiO膜)のエッチング量(EA:Etching Amount)の関係を、COR処理時の基板Wの温度毎に示したグラフである。
また図4は、処理ガスとしてモノメチルヒドラジン(MMH)ガスとアンモニア(NH)ガスをそれぞれ使用した場合における、処理時間と窒素含有膜(SiN膜)のエッチング量(EA)の関係を、COR処理時の基板Wの温度毎に示したグラフである。
なお、ここで言うエッチング量(EA)とは、COR処理における酸素含有膜(SiO膜)又は窒素含有膜(SiN膜)の変質量(AFS層の形成量)と換言できる。
図3に示すように、COR処理においてMMHガスを使用した場合、NHガスを使用した場合と比較してSiO膜のエッチング量が大きいことがわかる。すなわち、MMHガスを使用することで、NHガスを使用する場合と比較してSiO膜のエッチングレートを向上できることを知見した。
これは、図5に示すように、NHガス(図中の(1))と比較してMMHガス(図中の(2))のAFSの形成力ΔG[kcal/mol](図5の例ではギブス自由エネルギーを示すΔGの絶対値)が大きいことに起因する。
一方、図4に示すように、COR処理においてMMHガスを使用した場合、NHガスを使用した場合と比較してSiN膜のエッチング量が小さいことがわかる。すなわち、MMHガスを使用することで、図3に示したSiO膜のエッチングレートの向上と合わせて、NHガスを使用する場合と比較してSiO膜のエッチング選択比を向上できることを知見した。
これは、MMHガスはNHガスと比較してシリコンの窒化力が大きく、これによりSiN膜の消耗を低減できることに起因すると考えられる。本発明者らの検討の結果、MMHガスはNHガスと比較して約2倍の窒化力を有することがわかっている。
また、図3及び図4に示すように、特に高温環境下(図示の例では120℃)でCOR処理を行った場合において、NHガスを使用する場合には処理時間に対するエッチング量が安定していない(エッチング量が不規則に変化する場合がある)のに対し、MMHガスを使用する場合にはエッチング量が安定している(エッチング量が線形的に変化する)ことがわかる。
これは、NHガスと比較してMMHガスの吸着力が大きいことに起因すると考えられる。上記したように、本実施形態に係るSiO膜のエッチングはドライプロセスであるため、処理ガスの吸着力が重要になる。このため、NHガスと比較して吸着力の大きいMMHガスを使用することで、SiO膜のエッチングプロセスを温度に依らず安定して進行させることができる。
以上、図3及び図4に示す結果から分かるように、基板Wに対するCOR処理に際して、従来の選択的エッチングにおいて主として用いられていたアンモニア(NH)ガスに代えてヒドラジン系ガス(上記実施形態においてはMMHガス)を使用することで、窒素含有膜に対する酸素含有膜の選択的エッチングを適切に行うことができる。
具体的には、上記したようにエッチング処理に係る酸素含有膜のエッチングレート、及び窒素含有膜に対する酸素含有膜の選択比を向上させることができる。
図6は、COR処理における処理ガスとしてモノメチルヒドラジン(MMH)ガスを使用した場合(実施例)と、アンモニア(NH)ガスを使用した場合(比較例)の、それぞれの場合におけるエッチング量(EA)及び選択比(Sele.)を示す表である。
図6に示すように、処理ガスとしてNHガスを使用した比較例においては、窒素含有膜(SiN膜)に対する酸素含有膜(SiO膜)のエッチング量の選択比は、基板Wの温度50℃、80℃、120℃のそれぞれにおいて1.6、0.85、0.83となった。
これに対し、処理ガスとしてMMHガスを使用した実施例においては、窒素含有膜(SiN膜)に対する酸素含有膜(SiO膜)のエッチング量の選択比は、基板Wの温度50℃、80℃、120℃のそれぞれにおいて30.0、20.0、10.0となり、比較例に対して大きく選択比が向上した。
また図6に示したように、処理ガスとしてMMHガスを使用した実施例においては、基板Wの温度80℃、120℃においてはエッチング処理時間を短くしている。具体的にはNHガスを使用した場合、及び、MMHガスを使用して基板Wの温度を50℃とした場合においてはエッチング処理時間を300秒としたのに対し、基板Wの温度80℃とした場合においてはエッチング処理時間を60秒、基板Wの温度120℃とした場合においてはエッチング処理時間を15秒としており、かかる場合であっても酸素含有膜のエッチング量を適切に確保することができている。
すなわち、短時間でのエッチング処理でもNHガスを使用した場合と比較して酸素含有膜のエッチング量(エッチングレート)が大きくなり、エッチング処理時間を長くすることで酸素含有膜のエッチング量、及び選択比は更に向上できることがわかる。
また本実施形態によれば、上記したように酸素含有膜のエッチングレートが処理時間に対して線形的に変化するため、基板Wに対するエッチング処理結果を安定化することができる。換言すれば、処理時間を制御することで酸素含有膜に対して所望のエッチング量を容易に得ることができる。
更に本実施形態によれば、温度に依らず特に高温環境化においても適切に酸素含有膜のエッチングを実行できる。
また、一般的にヒドラジン系ガスは反応性が強く、例えばシラン系ガスや金属含有ガスと同時に使用されることによりパーティクルの発生の原因となることが知られている。
この点、本願発明に係るCOR処理においてヒドラジン系ガスと同時に使用される処理ガスはフッ素含有ガス(上記実施形態においてはHFガス)であり、且つ比較的低温で実施するため、上記したシラン系ガスや金属含有ガスのようなパーティクルを発生する反応が抑制される。
なお、以上の実施形態においては、上記したように酸素含有膜がSiO膜、窒素含有膜がSiN膜である場合を例に説明を行ったが、基板Wに形成される酸素含有膜及び窒素含有膜の種類はこれに限定されるものではない。
具体的には、非エッチング対象の窒素含有膜としては、例えばSiN膜に代えてTiNやTaNなどの金属窒化膜等が基板Wに形成されていてもよい。
また、以上の実施形態においては、上記したようにCOR処理に用いる処理ガスとしてHFガス及びMMHガスを使用したが、COR処理に用いられる処理ガスの種類もこれに限定されるものではない。
具体的には、COR処理に用いられるヒドラジン系ガスとしては、例えばモノメチルヒドラジン(MMH)ガスに代えてヒドラジンガスやジメチルヒドラジンガス等を使用してもよい。
今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。上記の実施形態は、添付の請求の範囲及びその主旨を逸脱することなく、様々な形態で省略、置換、変更されてもよい。例えば、上記実施形態の構成要件は任意に組み合わせることができる。当該任意の組み合せからは、組み合わせにかかるそれぞれの構成要件についての作用及び効果が当然に得られるとともに、本明細書の記載から当業者には明らかな他の作用及び他の効果が得られる。
また、本明細書に記載された効果は、あくまで説明的または例示的なものであって限定的ではない。つまり、本開示に係る技術は、上記の効果とともに、又は、上記の効果に代えて、本明細書の記載から当業者には明らかな他の効果を奏しうる。
なお、以下のような構成も本開示の技術的範囲に属する。
(1)酸素含有膜と窒素含有膜が表面に形成された基板において、前記酸素含有膜を選択的にエッチングする処理方法であって、フッ素含有ガス及びヒドラジン系ガスを含む処理ガスを用いて前記酸素含有膜を前記窒素含有膜に対して選択的に変質させ、フルオロ珪酸アンモニウム層を形成する工程と、前記基板を加熱することで前記フルオロ珪酸アンモニウム層を除去する工程と、を含む、処理方法。
(2)前記ヒドラジン系ガスはヒドラジン、モノメチルヒドラジン及びジメチルヒドラジンから選択される少なくとも1種のガスを含む、前記(1)に記載の処理方法。
(3)前記フルオロ珪酸アンモニウム層を形成する工程において、前記基板温度を30℃~120℃に制御する、前記(1)又は前記(2)に記載の処理方法。
(4)前記フルオロ珪酸アンモニウム層を形成する工程と、前記フルオロ珪酸アンモニウム層を除去する工程と、を交互に繰り返し行う、前記(1)~前記(3)のいずれかに記載の処理方法。
(5)酸素含有膜と窒素含有膜が表面に形成された基板を処理する処理システムであって、フルオロ珪酸アンモニウム層の形成装置と、前記フルオロ珪酸アンモニウム層の除去装置と、制御装置と、を有し、前記制御装置は、前記形成装置において、フッ素含有ガス及びヒドラジン系ガスを含む処理ガスを用いて前記酸素含有膜を前記窒素含有膜に対して選択的に変質させ、前記フルオロ珪酸アンモニウム層を形成する工程と、前記除去装置において、前記基板を加熱することで前記フルオロ珪酸アンモニウム層を除去する工程と、を実行するように、前記形成装置及び前記除去装置を制御する、処理システム。
(6)前記ヒドラジン系ガスはヒドラジン、モノメチルヒドラジン及びジメチルヒドラジンから選択される少なくとも1種のガスを含む、前記(5)に記載の処理システム。
(7)前記形成装置は、前記基板を載置する載置面を有する載置台と、前記載置面上の基板を加熱する加熱機構と、を備え、前記制御装置は、前記フルオロ珪酸アンモニウム層の形成に際して、前記基板温度が30℃~120℃となるように、前記加熱機構を制御する、前記(5)又は前記(6)に記載の処理システム。
(8)前記形成装置と前記除去装置を一体に構成する、前記(5)~前記(7)のいずれかに記載の処理システム。
1 処理システム
32 CORモジュール
33 PHTモジュール
50 制御装置
AFS フルオロ珪酸アンモニウム
W 基板

Claims (8)

  1. 酸素含有膜と窒素含有膜が表面に形成された基板において、前記酸素含有膜を選択的にエッチングする処理方法であって、
    フッ素含有ガス及びヒドラジン系ガスを含む処理ガスを用いて前記酸素含有膜を前記窒素含有膜に対して選択的に変質させ、フルオロ珪酸アンモニウム層を形成する工程と、
    前記基板を加熱することで前記フルオロ珪酸アンモニウム層を除去する工程と、を含む、処理方法。
  2. 前記ヒドラジン系ガスはヒドラジン、モノメチルヒドラジン及びジメチルヒドラジンから選択される少なくとも1種のガスを含む、請求項1に記載の処理方法。
  3. 前記フルオロ珪酸アンモニウム層を形成する工程において、前記基板の温度を30℃~120℃に制御する、請求項1又は2に記載の処理方法。
  4. 前記フルオロ珪酸アンモニウム層を形成する工程と、前記フルオロ珪酸アンモニウム層を除去する工程と、を交互に繰り返し行う、請求項1又は2に記載の処理方法。
  5. 酸素含有膜と窒素含有膜が表面に形成された基板を処理する処理システムであって、
    フルオロ珪酸アンモニウム層の形成装置と、
    前記フルオロ珪酸アンモニウム層の除去装置と、
    制御装置と、を有し、
    前記制御装置は、
    前記形成装置において、フッ素含有ガス及びヒドラジン系ガスを含む処理ガスを用いて前記酸素含有膜を前記窒素含有膜に対して選択的に変質させ、前記フルオロ珪酸アンモニウム層を形成する工程と、
    前記除去装置において、前記基板を加熱することで前記フルオロ珪酸アンモニウム層を除去する工程と、を実行するように、前記形成装置及び前記除去装置を制御する、処理システム。
  6. 前記ヒドラジン系ガスはヒドラジン、モノメチルヒドラジン及びジメチルヒドラジンから選択される少なくとも1種のガスを含む、請求項5に記載の処理システム。
  7. 前記形成装置は、
    前記基板を載置する載置面を有する載置台と、
    前記載置面上の基板を加熱する加熱機構と、を備え、
    前記制御装置は、
    前記フルオロ珪酸アンモニウム層の形成に際して、前記基板の温度が30℃~120℃となるように、前記加熱機構を制御する、請求項5又は6に記載の処理システム。
  8. 前記形成装置と前記除去装置を一体に構成する、請求項5又は6に記載の処理システム。


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