JP2024076148A - ラゲッジボックス取付構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】一方向に並ぶラゲッジボックスおよび燃料タンクを備える車両のラゲッジボックス取付構造において、燃料タンクの容量を抑制することなくラゲッジボックスの容量を確保する。【解決手段】車体に支持される燃料タンク15と、前記燃料タンク15の前方に配置されるラゲッジボックス40と、前記燃料タンク15の上方に配置される燃料タンクトレイ30と、を備え、前記燃料タンクトレイ30の前部31は、第一取付部35で前記車体に取り付けられ、前記ラゲッジボックス40の上後部41は、前記第一取付部35よりも上方かつ後方に位置する第二取付部46で前記燃料タンクトレイ30のみに取り付けられている。【選択図】図2

Description

本発明は、ラゲッジボックス取付構造に関する。
従来、シートの下方前側にラゲッジボックスを備えるとともにシートの下方後側に燃料タンクを備え、燃料タンク前部のタンクフランジとラゲッジボックス後部の被取付部とを、左右シートフレーム間に渡るクロスフレームに共締めにより取り付ける構造が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
特許第5581674号公報
ところで、上記従来の構成においては、ラゲッジボックスの燃料タンク側の取付位置(締結位置)は、上下方向では左右シートフレーム間のクロスフレームと同等の高さに制限され、前後方向ではタンク容量確保の観点からクロスフレームにより燃料タンクの前端位置に影響されてしまう。また、ラゲッジボックスの燃料タンク側の取付位置によっては、ボックス容量も制限を受ける可能性がある。
そこで本発明は、一方向に並ぶラゲッジボックスおよび燃料タンクを備える車両のラゲッジボックス取付構造において、燃料タンクの容量を抑制することなくラゲッジボックスの容量を確保することを目的とする。
上記課題の解決手段として、本発明の第一の態様は、車体(1A)に支持される燃料タンク(15)と、前記燃料タンク(15)の前方に配置されるラゲッジボックス(40)と、前記燃料タンク(15)の上方に配置される燃料タンクトレイ(30)と、を備える車両のラゲッジボックス取付構造において、前記燃料タンクトレイの前部(31)は、第一取付部(35)で前記車体(1A)および前記燃料タンク(15)の少なくとも一方に取り付けられ、前記ラゲッジボックス(40)の後部(41)は、前記第一取付部(35)よりも上方かつ後方に位置する第二取付部(46)で前記燃料タンクトレイ(30)に取り付けられていることを特徴とする。
この構成によれば、燃料タンクの前方に位置するラゲッジボックスにおける燃料タンク側の後部が、燃料タンクの上方に位置する燃料タンクトレイに取り付けられるので、燃料タンクおよびラゲッジボックスの間に位置するクロスフレーム等にラゲッジボックスの後部を取り付ける構成に比べて、ラゲッジボックスの後部を燃料タンク側の上方へ延出することが可能となる。このため、燃料タンクの容量を抑制することなく、ラゲッジボックスの燃料タンク側の容量をさらに確保することができる。
ラゲッジボックスの後部は、燃料タンクを取り付ける第一取付部とは別の第二取付部において燃料タンクトレイに取り付けられるので、燃料タンクおよびラゲッジボックスの間で取付部を共用する構成に比べて、燃料タンクおよびラゲッジボックスの一方を、他方の取り付け状態に影響することなく着脱可能となる。このため、燃料タンクおよびラゲッジボックスの着脱が容易になり、車両のメンテナンス性を向上させることができる。特に、ラゲッジボックスの下方に車両のパワーユニットが配置される場合には、パワーユニットのメンテナンス性を向上させることができる。
本発明の第二の態様は、上記第一の態様において、前記ラゲッジボックス(40)の前記後部(41)は、前記第二取付部(46)で前記燃料タンクトレイ(30)のみに取り付けられていることを特徴とする。
この構成によれば、ラゲッジボックスの後部を燃料タンクトレイ以外の構成(燃料タンク、車体等)にも取り付ける構成に比べて、第二取付部の位置を他の構成の位置によらず設定可能となり、ラゲッジボックスの後部周辺の設計自由度を高めることができる。
本発明の第三の態様は、上記第一又は第二の態様において、前記第一取付部(35)では、前記燃料タンクトレイ(30)とともに前記燃料タンク(15)が前記車体(1A)に取り付けられていることを特徴とする。
この構成によれば、第一取付部において、燃料タンクトレイと燃料タンクとを共締め等により車体に取り付けるので、燃料タンクトレイおよび燃料タンクの取付構造の簡素化を図ることができる。
本発明の第四の態様は、上記第一から第三の態様の何れか一つにおいて、前記第一取付部(35)および前記第二取付部(46)は、それぞれ車幅方向で左右一対に設けられ、前記ラゲッジボックス(40)を取り付ける前記第二取付部(46)は、前記燃料タンクトレイ(30)を取り付ける前記第一取付部(35)よりも車幅方向内側に配置されていることを特徴とする。
この構成によれば、ラゲッジボックスを取り付ける一対の第二取付部が、燃料タンクトレイを取り付ける一対の第一取付部よりも車幅方向内側に配置されるので、第一取付部および第二取付部を他方の配置によらず前後方向で互いに近付けて配置可能となり、第一取付部および第二取付部の配置自由度を高めることができる。
本発明の第五の態様は、上記第一から第四の態様の何れか一つにおいて、前記車体(1A)は、前記燃料タンク(15)を支持するフレーム部材(10e)を、車幅方向で左右一対備え、一対の前記第一取付部(35)は、一対の前記フレーム部材(10e)に配置されていることを特徴とする。
この構成によれば、一対のフレーム部材の各々に一対の第一取付部を振り分けて配置するので、第一取付部が車幅方向外側に配置されて作業者がアクセスしやすくなり、第一取付部に対する作業性を向上させることができる。また、一対のフレーム部材間のクロスフレームに第一取付部を配置する場合と比べて、クロスフレームひいては車体フレームの設計自由度を高めることができる。
本発明の第六の態様は、上記第五の態様において、前記燃料タンクトレイ(30)は、金属製の前記フレーム部材(10e)よりも単位量当たりの重さが軽い樹脂製であり、前記燃料タンクトレイ(30)は、トレイ本体から前記フレーム部材(10e)に向けて下方に延び、下端部に前記第一取付部(35)の構成を含む下方延出部(36)を備えていることを特徴とする。
この構成によれば、フレーム部材よりも軽量の燃料タンクトレイからフレーム部材に向けて、第一取付部を構成する下方延出部を延ばすことで、フレーム部材から金属製のブラケット等を延ばして燃料タンクトレイを取り付ける場合に比べて、軽量化を図ることができる。
本発明の第七の態様は、上記第六の態様において、前記ラゲッジボックス(40)は、前記燃料タンクトレイ(30)よりも強度が高い樹脂製であることを特徴とする。
この構成によれば、ラゲッジボックスを樹脂製として重量を抑え、かつ燃料タンクトレイに比べてラゲッジボックスの強度を確保することができる。また、燃料タンクトレイは可及的に軽くするとともに、燃料タンクトレイの材料費の低減を図ることができる。
本発明の第八の態様は、上記第一から第七の態様の何れか一つにおいて、前記第二取付部(46)は締結部であり、前記第二取付部(46)における締結座面(47a)の周囲には、締結部材(B2)よりも上方に延びる突部(49)を備えていることを特徴とする。
この構成によれば、締結座面の周囲に締結部材よりも高い突部を備えるので、突部を以下のように利用することができる。すなわち、物品や手指等が締結部材に接触することを抑える部位として利用したり、ラゲッジボックスを開閉する部材から荷重を受ける荷重支持部として利用したり、ラゲッジボックスの収納高さ制限を示すアナウンス部材として利用したりすることができる。
本発明の第九の態様は、上記第一から第八の態様の何れか一つにおいて、前記ラゲッジボックス(40)および前記燃料タンク(15)の上方に、利用者が着座するシート(5)を備え、前記シート(5)は、前記ラゲッジボックス(40)の上端開口(44a)を開閉する開閉部材であり、前記シート(5)における利用者が着座する着座位置(5c)よりも後方に、前記ラゲッジボックス(40)と前記シート(5)との間をシールするシール部(45d)の車幅方向で伸びる部分が配置されていることを特徴とする。
この構成によれば、ラゲッジボックスの上端開口を開閉するシートにおける、利用者の着座位置よりも燃料タンク側にシール部が配置されるので、シール部の高さがシートの性能に影響することを抑えることができる。すなわち、ラゲッジボックスが燃料タンク側の上方に延びると、シール部の位置も高くなり、シートにおける着座位置の高さやシートクッションの厚さに影響することが考えられる。これに対し、着座位置を燃料タンク側に避けた位置にシール部を配置することで、着座位置の高さやシートクッションの厚さへの影響を抑えることができる。
本発明の第十の態様は、上記第一から第九の態様の何れか一つにおいて、前記第二取付部(46)は、車幅方向で左右一対に設けられ、前記ラゲッジボックス(40)の前記後部(41)における左右一対の前記第二取付部(46)の間に、物品配置部(43)を備えていることを特徴とする。
この構成によれば、ラゲッジボックスの後部における一対の第二取付部の間の空きスペースに、工具等の小物を配置可能となり、利便性を向上させることができる。
本発明の第十一の態様は、車体(1A)に支持される燃料タンク(15)と、前記燃料タンク(15)における上下方向と直交する第一方向の一側に配置されるラゲッジボックス(40)と、前記燃料タンク(15)の上方に配置される燃料タンクトレイ(30)と、を備える車両のラゲッジボックス取付構造において、前記燃料タンクトレイの前記第一方向一側の部位(31)は、第一取付部(35)で前記車体(1A)および前記燃料タンク(15)の少なくとも一方に取り付けられ、前記ラゲッジボックス(40)の前記第一方向他側の部位(41)は、前記第一取付部(35)よりも上方かつ前記第一方向他側に位置する第二取付部(46)で前記燃料タンクトレイ(30)に取り付けられていることを特徴とする。
本発明によれば、一方向に並ぶラゲッジボックスおよび燃料タンクを備える車両のラゲッジボックス取付構造において、燃料タンクの容量を抑制することなくラゲッジボックスの容量を確保することができる。
本発明の実施形態における自動二輪車の左側面図である。 上記自動二輪車の車体後部の燃料タンク周辺を示す左側面図である。 上記燃料タンク周辺を上方から見た平面図である。 図3のIV-IV断面図である。 図3のV-V断面図である。 図3に対してアシストグリップを取り付けた状態の平面図である。 図2に対してアシストグリップを取り付けた状態の左側面図である。 燃料タンクトレイを上方から見た平面図である。 実施形態の第一の変形例を示す車両の左側面図である。 実施形態の第二の変形例を示す車両の左側面図である。 実施形態の第三の変形例を示す車両の後面図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下の説明における前後左右等の向きは、特に記載が無ければ以下に説明する車両における向きと同一とする。また以下の説明に用いる図中適所には、車両前方を示す矢印FR、車両左方を示す矢印LH、車両上方を示す矢印UP、車体左右中央を示す線CLが示されている。
図1は、車両の一例としてのスクータ型の自動二輪車(鞍乗り型車両)1を、車両左右方向(車幅方向)から見た左側面図である。自動二輪車1は、操向輪である前輪3と、駆動輪である後輪4と、を備えている。前輪3は、フロントフォーク3aに支持され、バーハンドル2によって操向可能である。後輪4は、スイング式のパワーユニット8に支持され、パワーユニット8によって駆動可能である。バーハンドル2、フロントフォーク3aおよび前輪3を含むステアリング系部品は、車体フレーム10の前端部のヘッドパイプ10aに操向可能に支持されている。パワーユニット8の前部は、車体フレーム10の前後中間部(中央に限らない)に上下揺動可能に支持されている。パワーユニット8は、車両走行用の駆動源8aと、駆動源8aが発生した駆動力を後輪4に伝達する伝動装置8bと、を備えている。駆動源8aは、例えば内燃機関を含む。駆動源8aは、電気モータを含んでもよい。
前輪3と後輪4との間には、運転者が足を置くフロアステップ6が設けられている。フロアステップ6の前方には、フロントボディ11が設けられている。フロアステップ6の後方には、リアボディ12が設けられている。フロントボディ11およびリアボディ12の間でフロアステップ6の上方の空間K1は、運転者が車体1Aを跨ぐ際の跨ぎ空間K1とされている。フロントボディ11の上方には、バーハンドル2が配置され、バーハンドル2はハンドルカバー2aに覆われている。リアボディ12の上方には、乗員が着座するシート5が配置されている。フロアステップ6の下部左側には、車体1Aを左側に傾斜させた起立状態で支持可能な可倒式のサイドスタンド7が設けられている。実施形態の「車体1A」とは、車体フレーム10の他、車体フレーム10に固定された部品を含む概念である。
自動二輪車1の車体フレーム10の周囲は、車体カバー20で覆われている。車体カバー20は、フロントボディ11を前方から覆うフロントセンターカバー21と、フロントボディ11を左右側方から覆うフロントサイドカバー22と、フロントボディ11を後方から覆うインナーカバー23と、を備えている。
また、車体カバー20は、フロアステップ6を上方から覆うフロアカバー24と、フロアステップ6を左右側方から覆うフロアサイドカバー25と、を備えている。
また、車体カバー20は、リアボディ12を前方から覆うリヤセンターカバー26と、リアボディ12を左右側方から覆うリヤサイドカバー27と、を備えている。
フロントセンターカバー21およびフロントサイドカバー22は、フロントボディ11の外面を形成している。リヤセンターカバー26およびリヤサイドカバー27は、リアボディ12の外面を形成している。フロアカバー24の上面は、フロアステップ6の足載せ面24aを構成している。足載せ面24aは、例えば車幅方向の全幅に渡って平坦状である。フロアステップ6は、車幅方向内側で上方に隆起するセンタートンネルを備えてもよい。
パワーユニット8は、その前部のエンジン(内燃機関)と後部左側の動力伝達機構とを一体化したユニットである。動力伝達機構の後端部には後輪4が軸支されている。動力伝達機構の後端部はリヤクッション9を介して車体フレーム10の後端部に支持されている。これにより、車体後部にユニットスイング式のリヤサスペンションが構成されている。
<車体フレーム>
図1を参照し、車体フレーム10は、複数種の鋼材を溶接等により一体に結合してなる。車体フレーム10は、ヘッドパイプ10aと、ヘッドパイプ10aから下後方へ延びるダウンフレーム10bと、ダウンフレーム10bの下部から後方へ延びるロアフレーム10cと、ロアフレーム10cの後部から後上方へ延びるリヤフレーム10dと、を備えている。リヤフレーム10dは、左右一対のシートレール10eを備えている。左右シートレール10eは、例えばロアフレーム10cの後端部において左右方向に延びるクロスフレーム等の左右側部から、それぞれ後上方へ延びている。
左右シートレール10eの各々は、ロアフレーム10cの後端部から側面視で後上方へ傾斜して延びる前延出部10fと、前延出部10fの後端から側面視で後方へ略水平に(詳細には前延出部10fよりも緩傾斜で後上がりに傾斜して)延びる後延出部10gと、を備えている。左右の前延出部10fは、平面視では車両前後方向に沿って延びている。左右の後延出部10gは、前延出部10fの後端から平面視で後側ほど車幅方向内側に位置するように傾斜して延びている。左右の前延出部10fの間には、ラゲッジボックス40の下部が配置されている。左右の後延出部10gの間には、平面視台形状の燃料タンク15の下部が配置されている。燃料タンク15の平面視形状は、図3、図8に示す燃料タンクトレイ30と同様である。
<燃料タンク>
図2、図3を参照し、燃料タンク15は、平面視で略台形状をなす中空のタンク本体16と、タンク本体16の後部上面に上端部を突出させる給油管17と、給油管17の上端部に着脱可能に取り付けられる例えばスクリュー式のタンクキャップ18と、を備えている。給油管17の上端開口は、燃料タンク15の給油口17aを構成している。給油口17aは、タンクキャップ18の着脱により開閉可能である。
タンク本体16は、上下分割体16a,16bを一体に接合して構成されている。上下分割体16a,16bは、側面視でシートレール10eの後延出部10gと略平行な後上がりの分割面で分割されている。上分割体16aは、下方に開放する容器形状をなし、下分割体16bは、上方に開放する容器形状をなしている。上下分割体16a,16bは、それぞれ鋼板プレス成形品とされる。上分割体16aの下方開放端、および下分割体16bの上方開放端には、それぞれフランジが形成され、これら両フランジが互いに重なり合って一体に溶接結合される。タンク本体16の平面視の外周には、両フランジが一体に結合されたタンクフランジ16cが全周に渡って備えられている。
タンク本体16は、例えば車体左右中央線CLに関して実質的に左右対称に形成されている。タンク本体16は、例えば平面視で後側ほど左右幅が狭い台形状に形成されている。タンク本体16の左右側部は、左右シートレール10eにおける後側ほど車幅方向内側に位置するように傾斜した後延出部10gに沿うように傾斜している。
タンク本体16は、前下がりに傾斜した上面部および下面部と、上下面部の前端縁の間に渡る前面部と、上下面部の後端縁の間に渡る後面部と、上下面部の左右側縁の間に渡る左右側面部と、を備えている。上面部の後部には、側面視で上面部と直交する円筒状の給油管17が配置されている。給油管17は、平面視で車体左右中央CLと重なるように配置されている。給油管17の上端開口は、燃料タンク15の給油口17aを構成している。上面部には、給油管17の周囲を囲む浅い容器状の給油トレイ19が固定されている。給油トレイ19は、平面視で給油管17と同軸の円形状をなし、給油管17の周囲に溢れたり零れたりした燃料を受け止める。給油トレイ19の底部の左側(サイドスタンド7側)には、燃料等の液体を車外に導くためのドレンホース19aが接続されている。給油トレイ19は、例えば鋼板製とされてタンク本体16に対して溶接固定されるか、あるいは適宜の材料で形成されてタンク本体16に対して着脱可能とされる。
図2、図4を参照し、左右シートレール10eの後延出部10gの前部上側には、タンクフランジ16cの前部両側を支持する左右前タンク支持ブラケット16dがそれぞれ固定されている。左右シートレール10eの後延出部10gの後部上側(又は左右の後延出部10gの後部の間に渡るクロスフレーム等)には、タンクフランジ16cの後部両側を支持する左右後タンク支持ブラケット(不図示)がそれぞれ固定されている。
図6、図7を併せて参照し、左右シートレール10eの後延出部10gの後部上側には、シート5の後部両側に配置された左右一対のアシストグリップ13を固定するためのグリップ支持ステー16fがそれぞれ固定されている。グリップ支持ステー16fは、上下方向に延びる前後の脚部16f1,16f2と、前後脚部16f1,16f2の上部の間に渡って前後方向に延びる架設部16f3と、を備えている。前後脚部16f1,16f2の上端部は、アシストグリップ13の下面から車幅方向内側に延びる固定プレート13aを締結するための締結部とされている。図中符号B3は前後脚部16f1,16f2の上端部に締め込まれるボルトを示す。左右アシストグリップ13の後部は、外観上のデザインがなされたエンドプレート13cを介して連結されている。
左右アシストグリップ13の固定プレート13aの後部は、給油管17の後方を横断するクロスプレート13bを介して左右方向で連結されている。クロスプレート13bは、燃料タンクトレイ30の後部を下方から支持している。左右アシストグリップ13の固定プレート13aの前部には、車幅方向内側に延びる延出部13a1が形成されている。左右の延出部13a1は、燃料タンクトレイ30の前部両側を下方から支持している。
<燃料タンクトレイ>
図2、図3、図8を参照し、燃料タンク15の上面部の上方には、燃料タンクトレイ30が配置されている。燃料タンクトレイ30は、燃料タンク15の上面と略平行な平板状をなし、平面視で燃料タンク15の全体と概ね重なる略台形状に形成されている。図中符号30aは燃料タンクトレイ30の平面視の左右側縁、符号30bは燃料タンクトレイ30の平面視の後縁、符号30cは燃料タンクトレイ30の前縁、をそれぞれ示す。左右側縁30aは、後側ほど車幅方向内側に位置するように傾斜して延びている。後縁30bは、左右側縁30aの後端の間に渡って延び、平面視で後方に凸の浅いV字状をなしている。前縁30cは、左右方向に沿って延び、ラゲッジボックス40の上後部41の下方に配置される。
燃料タンクトレイ30は、例えばポリプロピレン等の合成樹脂により一体形成されている。樹脂一体成型品である燃料タンクトレイ30によって、鋼板組み立て品である燃料タンク15の上方を覆うことで、燃料タンクトレイ30の意匠性によってシート5開時におけるシート5下方の構成の外観性向上を図ることができる。
燃料タンクトレイ30は、金属製の車体フレーム10のフレーム部材(特にシートレール10e)よりも密度の小さい樹脂製の部材である。燃料タンクトレイ30は、単位体積当たりの重さが車体フレーム10のフレーム部材よりも軽い部材である。
燃料タンクトレイ30の後部には、給油管17を貫通させる開口32が形成されている。開口32は、給油管17よりも大径の円形状をなし、燃料タンクトレイ30の上方からタンクキャップ18の着脱を可能とする。開口32は、燃料タンク15上の給油トレイ19よりも小径であり、給油トレイ19よりも外側の構成の露出を抑えている。開口32の内周縁からは円筒状の内周壁32aが下方に延び、この内周壁32aが給油トレイ19の内側に臨んでいる。この内周壁32aによっても給油トレイ19よりも外側の構成の露出が抑えられる。給油管17の周囲に溢れたり零れたりした燃料は、開口32を通じて給油トレイ19に受け止められる。給油トレイ19内に溜まった燃料等の液体は、例えば給油トレイ19の底部からドレンホース19aを通じて車外に導かれる。
燃料タンクトレイ30の上面側には、上方に突出する外周突部33が形成されている。外周突部33は、平面視で開口32の左右側方および後方の三方を囲うように設けられている。外周突部33は、左右側縁30aよりも車幅方向内側に位置して平面視で各側縁30aと実質的に平行に延びる左右側縁突部33aと、平面視で後縁30bに沿って(実質的に重なって)延びる後縁突部33bと、を備えている。外周突部33は、シート5閉時にはシート5後部の外周縁(左右側縁および後縁)と上下方向で重なる高さに形成されている。外周突部33は、シート5閉時にシート5と燃料タンクトレイ30との間の隙間が左右側方および後方から視認されることを抑止している。
燃料タンクトレイ30の後部の下方で燃料タンク15の後方には、シート5を閉状態に保持して施錠可能とするロック機構34(図2参照)が配置されている。燃料タンクトレイ30の開口32よりも後方の部位には、シート5の底板5eに固定された不図示のストライカーをロック機構34に至らしめるためのロック開口34aが形成されている。シート5は、前端部に配置された左右方向に沿うヒンジ軸5aを中心に上下方向に回動(開閉)する。シート5は、閉時の上面である着座面5bを略水平にした閉状態から、後端部を上方に移動させるように開き(回動し)、着座面5bを略垂直にした開状態となる。このとき、シート5下方のラゲッジボックス40および燃料タンク15等の部品にアクセス可能となる。
燃料タンクトレイ30の前部31は、左右一対の第一取付部35で車体フレーム10(左右シートレール10e)に取り付けられている。第一取付部35は、燃料タンクトレイ30に一体形成された有底円筒状の支持脚部36の底部36aと、左右シートレール10eに溶接等により固定された前タンク支持ブラケット16dと、を備えている。支持脚部36は、燃料タンクトレイ30の前部31の左右両側に振り分けて配置され、前タンク支持ブラケット16dは、左右シートレール10eに振り分けて配置されている。支持脚部36の上下方向長さL1は、前タンク支持ブラケット16dの上下方向長さL2よりも長い。前タンク支持ブラケット16dは、燃料タンク15に固定されてもよい。
燃料タンクトレイ30の前部31は、左右の支持脚部36の間において、後述する左右の第二取付部46の間に渡って左右方向に延びる複数(前後一対)の溝部37a,37bを備えている。溝部37a,37b等の構造によって、左右の第二取付部46の間に渡る梁部分の剛性が高められている。燃料タンクトレイ30の下面側には、燃料タンク15の上面部等に上方から当接するリブ等の脚部38が適宜形成されている。
燃料タンクトレイ30の前部31は、左右外側端部を除いて、ラゲッジボックス40の上後部41の下方に配置される。燃料タンクトレイ30の前部31の上面側には、上方に起立するガイド壁39が形成されている。ガイド壁39は、平面視でラゲッジボックス40の上後部41の左右側縁41aおよび後縁41bに沿うように形成されている。燃料タンクトレイ30の前部31にラゲッジボックス40の上後部41が被さると、ガイド壁39がラゲッジボックス40の上後部41の左右側縁41aおよび後縁41bの内側に入り込んで嵌合し(図5参照)、燃料タンクトレイ30およびラゲッジボックス40間に異物が入り込むことを抑止する。
燃料タンクトレイ30は、燃料タンク15とともに車体フレーム10に取り付けられている。燃料タンクトレイ30および燃料タンク15を車体1Aに取り付ける際は、例えば、先ず燃料タンク15を車体1Aの取付位置に配置し、タンクフランジ16cの前部の被締結部16c1を左右シートレール10eに固定した前タンク支持ブラケット16dに当接させるとともに、タンクフランジ16cの後部の被締結部(不図示)を左右シートレール10e等の車体1A(又は燃料タンク15)に固定した後タンク支持ブラケット(不図示)に当接させる。
その後、燃料タンクトレイ30を燃料タンク15の上方に配置する。このとき、左右の支持脚部36をタンクフランジ16cの前部の被締結部16c1に当接させ、この被締結部16c1を支持脚部36の底部36aと前タンク支持ブラケット16dの上端部との間に挟み込む。また、燃料タンクトレイ30の後部でロック開口34aの左右両側に備えるクリップ挿通部(締結部)34bを、ロック機構34の左右両側に配置されて車体1Aに支持されたトレイ後支持ブラケット(不図示)の上端部に当接させる。給油管17は、平面視で燃料タンクトレイ30の開口32内に配置する。
その後、支持脚部36の底部36aおよびタンクフランジ16cの前部の被締結部16c1に形成されたボルト挿通孔に上方からボルトB1を挿通し、このボルトB1を前タンク支持ブラケット16dの上端部に備えるナットに螺着し締め込むことで、燃料タンク15および燃料タンクトレイ30の各前部が車体1Aに共締め固定される。また、タンクフランジ16cの後部の被締結部(不図示)に形成されたボルト挿通孔に上方からボルトを挿通し、このボルトを後タンク支持ブラケット(不図示)の上端部に備えるナットに螺着し締め込むことで、燃料タンク15の後部が車体1Aに締結固定される。また、燃料タンクトレイ30の後部のクリップ挿通部34bにクリップC1を挿入し、このクリップC1をトレイ後支持ブラケット(不図示)の上端部に係止することで、燃料タンクトレイ30の後部が車体1Aに固定される。
燃料タンク15の各取付部は、燃料タンク15と車体1Aとの間にマウントラバー等の弾性体を介在させてもよい。燃料タンク15および燃料タンクトレイ30は、互いに一体の仮組状態として車体1Aに組み付けてもよい。
<ラゲッジボックス>
図1、図3、図5を参照し、シート5の下方で燃料タンク15の前方には、ラゲッジボックス40が備えられている。燃料タンク15とラゲッジボックス40とは、上下方向で互いに重なる高さに配置されている。ラゲッジボックス40は、上方に開放する容器形状をなし、ヘルメット等の物品を収納可能な収容凹部(物品収納部)42を形成している。ラゲッジボックス40は、収容凹部42の上部後方に、車載工具等を載置可能な比較的浅い後棚部43を形成している。後棚部43は、ラゲッジボックス40の上後部41に備えられている。上後部41は、上方かつ後方へ斜めに延出するように設けられている。ラゲッジボックス40の上端部44は、側面視において、全体的にヒンジ軸5a中心の径方向に延びるように形成されている。シート5のヒンジ軸5aは、着座面5bに対して低い位置にある。このため、ラゲッジボックス40の上端部44は、側面視において、全体的に前下がり(すなわち後上がり)に傾斜するように延びている。
ラゲッジボックス40は、燃料タンクトレイ30よりも強度が高い合成樹脂製であり、例えばガラス繊維入りポリプロピレン等で一体成型されている。ラゲッジボックス40は、金属製の車体フレーム10のフレーム部材よりも密度の小さい樹脂製の部材である。ラゲッジボックス40は、単位体積当たりの重さが車体フレーム10のフレーム部材よりも軽い部材である。
ラゲッジボックス40の上端部44は、上方に開放する上端開口44aを形成するとともに、上端開口44aの周縁に沿って延びるリム部45を形成している。リム部45は、ラゲッジボックス40の上端開口44aに臨む内周壁45aと、内周壁45aの上端から外周側に延びる上端壁45bと、上端壁45bの外周端から下方に折り返して延びる外周壁45cと、を備えている。リム部45は、上方に凸の台形状の断面形状を有し、上端開口44aの全周に渡って延びている。リム部45の平坦な上端面(上端壁45bの上面)は、シート5の底板5eに保持したシール部材5fを密接させるシール面とされている。
車幅方向に延びる後縁41bに沿うシール後部45dは、シート5における運転者が着座する着座位置5cよりも後方に配置されている。底板5eにおけるシール部材5fを保持する部位は、シール部材5fの保持構造を形成するために上方に隆起している。このため、シール部材5fの直上では、シート5のクッション5e1の厚さが減少しやすい。これに対し、車幅方向に延びる後縁41bに沿うシール後部45dが運転者の着座位置5cよりも後方に配置されることで、シート5のクッション厚の減少を抑止する。実施形態では、前後の着座位置5c,5dの間でシートクッション5e1が上方に隆起する段差部(バックレスト部)5gの下方にシール後部45dを配置している。これにより、シール位置が前後の着座位置5c,5dを避けた配置とし、かつシール位置のクッション厚さを確保している。段差部5gの下方となる範囲は、段差部5gの頂点5g1の直下に限らず、頂点5g1の前後にずれた位置でも段差部5gのクッション厚さ分の距離程度のずれは許容する。
ラゲッジボックス40の上端部44(上端開口44a)が前下がりに傾斜すると、ヘルメット等の大型の物品は上端開口44aよりも上方に突出する。一方、上端開口44aを閉塞するシート5の底板5eは上方に凸の湾曲形状をなしており、上端開口44aよりも上方に物品が突出することをある程度は許容している。
リム部45の後部は、後棚部43の後方および左右側方の三方を囲っている。後棚部43は、平面視で左右に長い矩形状をなしている。後棚部43の前縁43a側は平坦であり、後棚部43の前縁43aからは、収容凹部42の後壁42aが下方に垂下している。後棚部43の前縁43a側に上方に突出する突部を形成し、後棚部43に載置した物品の前方移動を規制してもよい。
後棚部43の下方には、燃料タンクトレイ30の前部31が入り込んでいる。後棚部43と燃料タンクトレイ30の前部31とは、平面視で互いに重なり、後述する第二取付部46において互いに結合されている。
<ラゲッジボックス後部締結構造>
図2~図4を参照し、ラゲッジボックス40の上後部41は、燃料タンクトレイ30を車体1Aに取り付ける第一取付部35よりも上方かつ後方に位置する第二取付部46において、燃料タンクトレイ30の前部31のみに取り付けられている。第二取付部46は、ラゲッジボックス40の上後部41に形成されたボックス側締結部47と、燃料タンクトレイ30の前部31に形成されたトレイ側締結部48と、を備えている。ボックス側締結部47は、ラゲッジボックス40の上後部41の左右両側に振り分けて配置され、トレイ側締結部48は、燃料タンクトレイ30の前部31の左右両側に振り分けて配置されている。すなわち、第二取付部46は、左右一対に設けられている。
左右の第二取付部46の各々は、左右の第一取付部35よりも車幅方向内側に配置されている。左右の第二取付部46の各々は、左右同側の第一取付部35に近接し、かつ同第一取付部35の少なくとも一部と前後方向位置が重なっている。左右の第二取付部46の各々は、左右同側の第一取付部35の少なくとも一部と車幅方向位置も重なっている。燃料タンクトレイ30の前部31は、左右の第二取付部46の間に渡る複数の溝部37a,37b等の構造によって剛性が高められている。
第二取付部46において、上方に位置するボックス側締結部47にはボルト挿通孔が形成され、下方に位置するトレイ側締結部48にはナットが配置されている。ボックス側締結部47およびトレイ側締結部48を互いに重ねた状態で、ボックス側締結部47のボルト挿通孔に上方からボルトB2を挿通し、このボルトB2をトレイ側締結部48のナットに螺着し締め込むことで、ボックス側締結部47ひいてはラゲッジボックス40の上後部41が、トレイ側締結部48ひいては燃料タンクトレイ30の前部31に締結固定される。
左右のボックス側締結部47の締結座面47aの周囲には、締結状態のボルトB2の頭部よりも上方に突出する座面突部49が形成されている。座面突部49は、例えば上方に凸の台形状の断面形状を有し、平面視円弧状に延びている。座面突部49は、ボルトB2の頭部をその前方から車幅方向内側に渡って囲うように延びている。ボックス側締結部47は、ラゲッジボックス40の上端部44外周のリム部45における、後部両側の隅部45e(平面視円弧状の湾曲部)に内周側から近接している。したがって、ボックス側締結部47のボルトB2の頭部は、その車幅方向外側から後方に渡ってリム部45の隅部45eによって囲われている。
ラゲッジボックス40の上後部41の平坦部(後棚部43)に対し、座面突部49の突出高さは、リム部45の突出高さよりも低い。リム部45の平坦な上端面には、シート5の底板5eに保持したシール部材5fが密接し、座面突部49の平坦な上端面には、シート5の底板5eにおけるシール保持部よりも下方に膨出した膨出部5e2が当接する。これにより、シート荷重の一部を第二取付部46の直近で受けることが可能である。ラゲッジボックス40の上後部41における左右の第二取付部46の間に渡る部位はリム部45の後部で補強され、燃料タンクトレイ30の前部31における左右の第二取付部46の間に渡る部位は複数の溝部37a,37bによって補強されている。したがって左右の第二取付部46の間に渡る部位は、上方からの荷重にも強く、当該部位が受け止めた荷重は左右の第一取付部35の支持脚部36を介してシートレール10eに伝達可能である。
以上説明したように、上記実施形態におけるラゲッジボックス取付構造は、車体1Aに支持される燃料タンク15と、前記燃料タンク15における上下方向と直交する第一方向(前後方向)の一側(前側)に配置されるラゲッジボックス40と、前記燃料タンク15の上方に配置される燃料タンクトレイ30と、を備え、前記燃料タンクトレイ30の前記第一方向一側の部位(前部31)は、第一取付部35で前記車体1Aおよび前記燃料タンク15の少なくとも一方に取り付けられ、前記ラゲッジボックス40の前記第一方向他側(後側)の部位(上後部41)は、前記第一取付部35よりも上方かつ前記第一方向他側に位置する第二取付部46で前記燃料タンクトレイ30に取り付けられていることを特徴とする。
この構成によれば、燃料タンク15の第一方向一側(前側)に位置するラゲッジボックス40における第一方向他側(後側、燃料タンク15側)の部位が、燃料タンク15の上方に位置する燃料タンクトレイ30に取り付けられるので、燃料タンク15およびラゲッジボックス40の間に位置するクロスフレーム等にラゲッジボックス40の第一方向他側の部位を取り付ける構成に比べて、ラゲッジボックス40の第一方向他側の部位を燃料タンク15側の上方へ延出することが可能となる。このため、燃料タンク15の容量を抑制することなく、ラゲッジボックス40の燃料タンク15側の容量をさらに確保することができる。
ラゲッジボックス40の第一方向他側の部位は、燃料タンク15を取り付ける第一取付部35とは別の第二取付部46において燃料タンクトレイ30に取り付けられるので、燃料タンク15およびラゲッジボックス40の間で取付部を共用する構成に比べて、燃料タンク15およびラゲッジボックス40の一方を、他方の取り付け状態に影響することなく着脱可能となる。このため、燃料タンク15およびラゲッジボックス40の着脱が容易になり、自動二輪車1のメンテナンス性を向上させることができる。特に、ラゲッジボックス40の下方に自動二輪車1のパワーユニット8が配置される場合には、パワーユニット8のメンテナンス性を向上させることができる。
また、上記ラゲッジボックス取付構造においては、前記ラゲッジボックス40の前記第一方向他側の部位は、前記第二取付部46で前記燃料タンクトレイ30のみに取り付けられていることを特徴とする。
この構成によれば、ラゲッジボックス40の第一方向他側の部位を燃料タンクトレイ30以外の構成(燃料タンク15、車体1A等)にも取り付ける構成に比べて、第二取付部46の位置を他の構成の位置によらず設定可能となり、ラゲッジボックス40の第一方向他側の部位周辺の設計自由度を高めることができる。
また、上記ラゲッジボックス取付構造においては、前記第一取付部35では、前記燃料タンクトレイ30とともに前記燃料タンク15が前記車体1Aに取り付けられていることを特徴とする。
この構成によれば、第一取付部35において、燃料タンクトレイ30と燃料タンク15とを共締め等により車体1Aに取り付けるので、燃料タンクトレイ30および燃料タンク15の取付構造の簡素化を図ることができる。
また、上記ラゲッジボックス取付構造においては、前第一取付部35および前記第二取付部46は、それぞれ前記上下方向および第一方向と直交する第二方向(左右方向、車幅方向)で一対に設けられ、前記ラゲッジボックス40を取り付ける前記第二取付部46は、前記燃料タンクトレイ30を取り付ける前記第一取付部35よりも前記第二方向内側に配置されていることを特徴とする。
この構成によれば、ラゲッジボックス40を取り付ける一対の第二取付部46が、燃料タンクトレイ30を取り付ける一対の第一取付部35よりも第二方向内側に配置されるので、第一取付部35および第二取付部46を他方の配置によらず第一方向で互いに近付けて配置可能となり、第一取付部35および第二取付部46の配置自由度を高めることができる。
また、上記ラゲッジボックス取付構造においては、前記車体1Aは、前記燃料タンク15を支持するフレーム部材(シートレール10e)を前記第二方向で一対備え、一対の前記第一取付部35は、一対の前記フレーム部材に振り分けて配置されていることを特徴とする。
この構成によれば、一対のフレーム部材の各々に一対の第一取付部35を振り分けて配置するので、第一取付部35が第二方向外側に配置されて作業者がアクセスしやすくなり、第一取付部35に対する作業性を向上させることができる。また、一対のフレーム部材間のクロスフレームに第一取付部35を配置する場合と比べて、クロスフレームひいては車体フレーム10の設計自由度を高めることができる。
また、上記ラゲッジボックス取付構造においては、前記燃料タンクトレイ30は、金属製の前記フレーム部材よりも単位量当たりの重さが軽い樹脂製であり、前記燃料タンクトレイ30は、トレイ本体から前記フレーム部材に向けて下方に延び、下端部に前記第一取付部35の構成(底部36a)を含む支持脚部36を備えていることを特徴とする。
この構成によれば、フレーム部材よりも軽量の燃料タンクトレイ30からフレーム部材に向けて、第一取付部35を構成する支持脚部36を延ばすことで、フレーム部材から金属製のブラケット等を延ばして燃料タンクトレイ30を取り付ける場合に比べて、軽量化を図ることができる。
また、上記ラゲッジボックス取付構造においては、前記ラゲッジボックス40は、前記燃料タンクトレイ30よりも強度が高い樹脂製であることを特徴とする。
この構成によれば、ラゲッジボックス40を樹脂製として重量を抑え、かつ燃料タンクトレイ30に比べてラゲッジボックス40の強度を確保することができる。また、燃料タンクトレイ30は可及的に軽くするとともに、燃料タンクトレイ30の材料費の低減を図ることができる。
また、上記ラゲッジボックス取付構造においては、前記第二取付部46は締結部であり、前記第二取付部46における締結座面47aの周囲には、締結部材(ボルトB2)よりも上方に延びる座面突部49を備えていることを特徴とする。
この構成によれば、締結座面47aの周囲に締結部材よりも高い座面突部49を備えるので、座面突部49を以下のように利用することができる。すなわち、物品や手指等が締結部材に接触することを抑える部位として利用したり、ラゲッジボックス40を開閉する部材から荷重を受ける荷重支持部として利用したり、ラゲッジボックス40の収納高さ制限を示すアナウンス部材として利用したりすることができる。
また、上記ラゲッジボックス取付構造においては、前記ラゲッジボックス40および前記燃料タンク15の上方に、利用者が着座するシート5を備え、前記シート5は、前記ラゲッジボックス40の上端開口44aを開閉する開閉部材であり、前記シート5における利用者が着座する着座位置5cよりも前記第一方向他側に、前記ラゲッジボックス40と前記シート5との間をシールするシール部(シール後部45d)が配置されていることを特徴とする。
この構成によれば、ラゲッジボックス40の上端開口44aを開閉するシート5における、利用者の着座位置5cよりも燃料タンク15側にシール部(シール後部45d)が配置されるので、シール部の高さがシート5の性能に影響することを抑えることができる。すなわち、ラゲッジボックス40が燃料タンク15側の上方に延びると、シール部の位置も高くなり、シート5における着座位置5cの高さやシートクッション5e1の厚さに影響することが考えられる。これに対し、着座位置5cを燃料タンク15側に避けた位置にシール部を配置することで、着座位置5cの高さやシートクッション5e1の厚さへの影響を抑えることができる。
また、上記ラゲッジボックス取付構造においては、前記ラゲッジボックス40の前記第一方向他側の部位(上後部41)における一対の前記第二取付部46の間に、物品配置部(後棚部43)を備えていることを特徴とする。
この構成によれば、ラゲッジボックス40の第一方向他側の部位における一対の第二取付部46の間の空きスペースに、工具等の小物を配置可能となり、利便性を向上させることができる。
なお、本発明は上記実施形態に限られるものではなく、例えば、実施形態では、シート5の下方にラゲッジボックス40および燃料タンク15が配置された自動二輪車1に適用したが、これに限らない。例えば、図9、図10に示す車両101,201のように、ラゲッジボックス40および燃料タンク15の少なくとも一方がシート5の下方に配置されない構成でもよい。また、ラゲッジボックス40の後方に燃料タンク15が配置された構成に限らず、ラゲッジボックス40の前方に燃料タンク15が配置された構成でもよい。図中符号Aはラゲッジボックス40および燃料タンク15の一方、符号Bはラゲッジボックス40および燃料タンク15の他方をそれぞれ示す。図9の例は跨ぎ空間K1を有する車両101を示し、図10の例はニーグリップ部KGを有する車両201を示す。また、ラゲッジボックス40および燃料タンク15が前後方向に並ぶ構成に限らず、図11に示す車両301のように、ラゲッジボックス40および燃料タンク15が左右方向に並ぶ構成でもよい。
本実施形態の構造は、自動二輪車以外の鞍乗り型車両に適用してもよい。前記鞍乗り型車両には、運転者が車体を跨いで乗車する車両全般が含まれ、自動二輪車(原動機付自転車及びスクータ型車両を含む)のみならず、三輪(前一輪かつ後二輪の他に、前二輪かつ後一輪の車両も含む)又は四輪(四輪バギー等)の車両も含まれる。また、原動機に電気モータを含む車両に適用してもよい。また、鞍乗り型車両以外の車両(乗用車、バス、トラック等)に適用してもよい。
本実施形態の構造は、車両に適用されるものであるが、本発明は車両への適用に限らず、航空機や船舶等の種々輸送機器、ならびに建設機械や産業機械等、様々な乗物や移動体に適用してもよい。さらに、本発明は、乗物以外でもラゲッジボックスおよび燃料タンクを備える機器であれば、例えば手押しの芝刈り機や清掃機等に広く適用可能である。
そして、上記実施形態における構成は本発明の一例であり、実施形態の構成要素を周知の構成要素に置き換える等、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
1 自動二輪車(鞍乗り型車両、車両)
1A 車体
5 シート
5a ヒンジ軸
5c 着座位置
5e 底板
10e シートレール(フレーム部材)
15 燃料タンク
30 燃料タンクトレイ
31 前部
35 第一取付部
36 支持脚部(下方延出部)
40 ラゲッジボックス
41 上後部(後部)
43 後棚部(物品配置部)
44a 上端開口
45d シール後部(シール部)
46 第二取付部
47a 締結座面
49 座面突部(突部)
B1 ボルト(締結部材)

Claims (11)

  1. 車体(1A)に支持される燃料タンク(15)と、
    前記燃料タンク(15)の前方に配置されるラゲッジボックス(40)と、
    前記燃料タンク(15)の上方に配置される燃料タンクトレイ(30)と、を備える車両のラゲッジボックス取付構造において、
    前記燃料タンクトレイの前部(31)は、第一取付部(35)で前記車体(1A)および前記燃料タンク(15)の少なくとも一方に取り付けられ、
    前記ラゲッジボックス(40)の後部(41)は、前記第一取付部(35)よりも上方かつ後方に位置する第二取付部(46)で前記燃料タンクトレイ(30)に取り付けられていることを特徴とするラゲッジボックス取付構造。
  2. 前記ラゲッジボックス(40)の前記後部(41)は、前記第二取付部(46)で前記燃料タンクトレイ(30)のみに取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載のラゲッジボックス取付構造。
  3. 前記第一取付部(35)では、前記燃料タンクトレイ(30)とともに前記燃料タンク(15)が前記車体(1A)に取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載のラゲッジボックス取付構造。
  4. 前記第一取付部(35)および前記第二取付部(46)は、それぞれ車幅方向で左右一対に設けられ、
    前記ラゲッジボックス(40)を取り付ける前記第二取付部(46)は、前記燃料タンクトレイ(30)を取り付ける前記第一取付部(35)よりも車幅方向内側に配置されていることを特徴とする請求項1に記載のラゲッジボックス取付構造。
  5. 前記車体(1A)は、前記燃料タンク(15)を支持するフレーム部材(10e)を、車幅方向で左右一対備え、
    一対の前記第一取付部(35)は、一対の前記フレーム部材(10e)に配置されていることを特徴とする請求項4に記載のラゲッジボックス取付構造。
  6. 前記燃料タンクトレイ(30)は、金属製の前記フレーム部材(10e)よりも単位量当たりの重さが軽い樹脂製であり、
    前記燃料タンクトレイ(30)は、トレイ本体から前記フレーム部材(10e)に向けて下方に延び、下端部に前記第一取付部(35)の構成を含む下方延出部(36)を備えていることを特徴とする請求項5に記載のラゲッジボックス取付構造。
  7. 前記ラゲッジボックス(40)は、前記燃料タンクトレイ(30)よりも強度が高い樹脂製であることを特徴とする請求項6に記載のラゲッジボックス取付構造。
  8. 前記第二取付部(46)は締結部であり、
    前記第二取付部(46)における締結座面(47a)の周囲には、締結部材(B2)よりも上方に延びる突部(49)を備えていることを特徴とする請求項1に記載のラゲッジボックス取付構造。
  9. 前記ラゲッジボックス(40)および前記燃料タンク(15)の上方に、利用者が着座するシート(5)を備え、
    前記シート(5)は、前記ラゲッジボックス(40)の上端開口(44a)を開閉する開閉部材であり、
    前記シート(5)における利用者が着座する着座位置(5c)よりも後方に、前記ラゲッジボックス(40)と前記シート(5)との間をシールするシール部(45d)の車幅方向で伸びる部分が配置されていることを特徴とする請求項1に記載のラゲッジボックス取付構造。
  10. 前記第二取付部(46)は、車幅方向で左右一対に設けられ、
    前記ラゲッジボックス(40)の前記後部(41)における左右一対の前記第二取付部(46)の間に、物品配置部(43)を備えていることを特徴とする請求項1に記載のラゲッジボックス取付構造。
  11. 車体(1A)に支持される燃料タンク(15)と、
    前記燃料タンク(15)における上下方向と直交する第一方向の一側に配置されるラゲッジボックス(40)と、
    前記燃料タンク(15)の上方に配置される燃料タンクトレイ(30)と、を備える車両のラゲッジボックス取付構造において、
    前記燃料タンクトレイの前記第一方向一側の部位(31)は、第一取付部(35)で前記車体(1A)および前記燃料タンク(15)の少なくとも一方に取り付けられ、
    前記ラゲッジボックス(40)の前記第一方向他側の部位(41)は、前記第一取付部(35)よりも上方かつ前記第一方向他側に位置する第二取付部(46)で前記燃料タンクトレイ(30)に取り付けられていることを特徴とするラゲッジボックス取付構造。
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