JP2024073593A - 椅子 - Google Patents

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Abstract

【課題】メッシュタイプの背もたれにおいて、メッシュ材の取り付けの容易性とデザイン性の向上とを図る。【解決手段】背もたれ4は、背フレーム17にシート材18(メッシュ材)を張った構造であり、背フレーム17のサイドメンバー19は、前面26と外周面27と内周面28とを有する断面三角形状になっている。シート材18は、サイドメンバー19の後ろに巻き込まれて内周面28に至っており、外周面27では露出して、内周面28ではサイドカバー70で覆われている。シート材18が外周面27を覆っているため、バックビューにおいてもメッシュタイプが強調されている。シート材18は内周面28に固定されているため、シート材18をピンと張った状態に容易に取り付けできるが、シート材18の固定部はサイドカバー70で覆われているため美観の悪化はない。【選択図】図1

Description

本願発明は、背もたれが前後開口の背フレームにメッシュ材のような可撓性のシートを張った構造になっている椅子に関するものである。
椅子において、背もたれを前後開口の背フレームにメッシュ材が張られた構造(メッシュタイプ)にすることは広く行われている。メッシュタイプの背もたれは、通気性やクッション性という機能面において優れていると共に、見た目がスッキリしていてデザイン的な評価も高い。
メッシュタイプの椅子は優れた利点を有しているが、問題となるのが、メッシュ材を背フレームにピンと張った状態で強固かつ美麗に取り付ける方法である。この点について、特許文献1には、メッシュ材(張り材)の外周縁にテープ状の縁材を固定する一方、背フレームの外周面に凹溝を形成して、縁材を凹溝に嵌め込むことが開示されている。
他方、特許文献2には、背フレームを樹脂部材で構成した場合において、メッシュ材を金型に固定した状態で背フレームを成型することが開示されている。すなわち、特許文献2は、メッシュ材をインサート成型法によって背フレームに固定するものである。
特開2011-255076号公報 特開2002-240817号公報
椅子の背もたれとして、インナーシェル(背板)の前面にクッション材を配置してこれを表皮材で覆ったクッションタイプがあり、メッシュタイプの背もたれはクッションタイプに比べて薄いためてスッキリとした独自の美観を呈するが、特許文献1,2では、背フレームの外周面にメッシュ材の縁が露出するため、人によっては違和感を覚えることがある可能性があり、従って、美観の点で必ずしも十分とは言い難い。
また、特許文献1の場合、メッシュ材を背フレームの左右サイドメンバーに取り付けるに当たっては、一方の縁材を一方のサイドメンバーの凹溝に嵌め入れてから、メッシュ材を強く引っ張った状態で他方の縁材を他方のサイドメンバーの凹溝に嵌め入れなければならないため、メッシュ材の取り付け作業が厄介であった。
これに対して特許文献2の場合は、メッシュ材の取り付けに手間が掛かることはないが、メッシュ材にテンションを掛けた状態で金型に保持することが必ずしも容易ではないため、メッシュ材をピンと張った状態の背もたれを得ることが容易とは言い難い。また、特許文献2では、メッシュ材の張り替えができないという問題もある。
なお、メッシュ材の全体を袋状に形成して、これを背フレームに上からすっぽり被せることや、メッシュ材の外周部を袋状部に形成して、袋状部を背フレームに嵌め入れるといったことも行われている。このうちメッシュ材の全体を袋状に形成すると、メッシュ材は背フレームに重なっているに過ぎないため、メッシュ材を張った状態にし難い等の問題がある。
また、メッシュ材の外周部を袋状に形成する方法は、編成の工程が複雑化するためメッシュ材のコストが非常に高くなる問題や、袋状部は、その一端から背フレームの一端に嵌め入れていかねばならないため、背フレームの構造が限定されて汎用性に欠けるという問題がある。
本願発明はこのような現状を改善すべく成されたものであり、メッシュ材のような可撓性のシート材を使用した背もたれについて、シート材の特性を活かしてデザイン的に優れた形態を実現することを主たる目的とするものである。
本願発明は様々に展開することが可能であり、典型的な構成を各請求項で特定している。
請求項1の発明は、
「座とその後ろに配置した背もたれとを有しており、前記背もたれは、上下長手の左右サイドメンバーを有して前後に開口した背フレームと、前記背フレームに手前から重なった可撓性のシート材とを備えている」
という基本構成である。
そして、上記基本構成において、
「前記背フレームのサイドメンバーは、左右方向の内向きに突出した内向き稜線と、左右方向の外向きに突出した外向き稜線と、後ろ向きに突出した後ろ向き稜線とを備えていて、前記内向き稜線と後ろ向き稜線との間は内側面になって前記外向き稜線と後ろ向き稜線との間は外側面になっている一方、
前記シート材の左右側部は、後ろ側に巻き込まれて前記サイドメンバーの前記外側面及び後ろ向き稜線を経て前記内側面に至っており、前記シート材のうち前記サイドメンバーの内側面に位置した部分は、前記背もたれとは別体のサイドカバーで後ろから覆われている」
という構成になっている。
請求項2の発明は、請求項1と同じ基本構成において、
「前記背フレームのサイドメンバーは、後ろ向き稜線を有する平断面視山形に形成されていて、前記後ろ向き稜線よりも左右方向外側の部分は傾斜した外側面になっている一方、 前記シート材の左右側部は、前記サイドメンバーの傾斜した外側面と前記後ろ向き稜線とを経て内側面まで巻き込まれて、前記シート材のうち前記サイドメンバーの内側面に位置した部分はサイドカバーで覆われており、
前記サイドメンバーの外側面が傾斜していることにより、前記シート材のうち前記サイドメンバーの外側面に重なった部分は背面視で人目に触れるように後ろ側に露出している、」
という構成になっている。
請求項3の発明は、請求項1又は2において、
「前記背フレームにおけるサイドメンバーの内側面に、前記シート材を固定する前に仮保持できる係止部が形成されている」という構成になっている。
請求項4の発明は、請求項1又は2において、
「前記背フレームの上部は、前記左右のサイドメンバーの上端と連続したアッパーメンバーで構成されていて、
前記アッパーメンバーは、前記サイドメンバーの外側面と連続した上外面と、前記サイドメンバーの内側面に連続した上内面とを有して、前記シート材の上部は前記上外面から上内面まで巻き込まれており、前記シート材のうち前記アッパーメンバーの上外面に重なった部分は露出して、前記アッパーメンバーの上内面に位置した部分はアッパーカバーで覆われている」
という構成になっている。
本願発明では、背フレームのサイドメンバーは前面と外側面と内側面とを有して概ね三角形状の形態になっているが、全体がシート材とカバーとで覆われているため、サイドメンバーの地肌が露出して視認されることはない。また、外側面もシート材で覆われているため、椅子を後ろから見たバックビューにおいて、外側面がシート材によって覆われている状態がよく見える。
つまり、サイドメンバーがシート材によって後ろ側に巻き込まれている状態が、椅子の背面視においてよく見える。このため、背面視で背フレームが大きく露出した従来の椅子と比べ、シート材が強調された新鮮な印象を与えるデザイン的な効果を発揮している。また、サイドメンバーの内側面はサイドカバーで後ろから覆われているため、シート材の端部を隠蔽することが可能であり、かつ、サイドカバーがアクセント効果を発揮して、人に違和感を覚えさせない高いデザイン性を発揮している。
また、特許文献1の場合、メッシュ材(シート材)を一方のサイドメンバーに取り付けてから、メッシュ材を強く引っ張ってから他方の縁材を他方のサイドメンバーの凹溝に嵌め入れねばならないため、左右の縁材を左右のサイドメンバーの凹溝に嵌め入れた後、メッシュ材のテンションが少し緩んでしまう問題があるが、本願発明では、シート材は、一定の力で張った状態を維持しつつサイドメンバーの内側面に固定していけるため、シート材が取り付け後に緩むようなことはない。
従って、本願発明では、シート材を張った状態に容易に取り付けできる利点を保持しつつ、シート材の取り付け部をサイドカバーで覆って美観を向上できるが、既述のように、サイドカバーがアクセント効果を発揮して、従来品には見られない高い美観を確保できる。
シート材の取り付け方法として様々な態様を採用できるが、請求項1のように溶着やファスナ止めを採用すると、特許文献1のような縁材は不要であるため、コストを抑制できる。
さて、シート材の溶着は、ホーンの先端面をシート材に押し当てることによって行われており、また、タッカーのようなファスナを使用した固定作業は、ファスナが装填された打ち込み工具の先端をシート材に当ててファスナを打ち出すことによって行われており、いずれにしても、工具を使用せねばならない。
この場合、工具は、サイドメンバーの内側面に対して、当該内側面の垂線方向から当てることになるが、工具はある程度の大きさがあるため、内側面の垂線が背もたれの前面と平行であると、一方のサイドメンバーへの固定に際して、工具が他方のサイドメンバーが当たってしまって作業できない事態が生じるおそれがある。特に、固定作業を自動機で行う場合は、工具の配置スペースは相当に大きくなるため、シート材の固定作業を行えなくなりやすい。
これに対して実施形態のように、シート材が固定される第1面の垂線が平面視で後方に向けて内向きに傾斜していると、溶着やファスナ止めのための工具は、大きくても背フレームと干渉しないように配置できるため、溶着やファスナ止めの工程を問題なく行える利点がある。従って、特に自動機によってシート材を固定する場合に有益である。
また、実施形態のように、外側面と第2面とが鋭角を成して交叉していると、シート材は、外側面と第2面との連接部で大きく折り返された状態になるため、シート材に作用したテンションに対して強い抵抗を発揮する。従って、シート材の固定部にテンションが作用することを更に抑制して、シート材の支持強度向上に大きく貢献できる。
上記したように、本願発明では、シート材は所定のテンションで張った状態に保持しつつ固定作業を行えるが、請求項3の構成を採用すると、シート材の全体を張った状態に保持して固定作業を行えるため、固定作業を手作業に行うにしても自動機を使用して行うにしても、固定作業を確実かつ容易に行える。
また、請求項4のように、サイドメンバーとアッパーメンバーとを面が連続した状態に構成すると、シート材がサイドメンバーの外側面とアッパーメンバーの上外面とにおいて連続するため、全体として統一性がとれていて美観向上効果の点で特に好適である。
実施形態を示す図で、(A)は正面図、(B)は前方から見た斜視図、(C)は後ろから見た斜視図である。 (A)は背面図、(B)は側面図、(C)はアッパーカバーとサイドカバーとの分離斜視図、(D)はアッパーカバーとサイドカバーとが当接した状態での分離斜視図である。 部材の分離斜視図である。 分離背面図である。 (A)は背フレームと補助フレームとの分離斜視図、(B)は背フレームと傾動フレームとの分離斜視図である。 (A)は背フレームの下部の正面図、(B)は傾動フレームは前向きで背フレームは後ろ向きにした状態での分離図である。 背フレームと傾動フレームとの接続状態を示す分離斜視図であり、(A)は後ろから見た図、(B)は互いの姿勢を変えて前から見た図である。 (A)は傾動フレームとバックカバーとの分離斜視図、(B)はバックカバーの斜視図、(C)は傾動フレームを前から見た部分斜視図である。 (A)は傾動フレームと肘掛けとを前から見た分離斜視図、(B)は傾動フレームと肘掛けとを横から見た分離斜視図である。 (A)は背フレームの一部破断正面図、(B)は背フレームの一部破断背面図である。 (A)は背フレームとサイドカバーとの分離斜視図、(B)はサイドカバーの下部の斜視図、(C)は傾動フレームを前から見た部分斜視図である。 (A)は背フレームを後ろから見た部分斜視図、(B)は図4のXIIB-XIIB 視断面図である。 図4のXIII-XIII 視断面図であり、(A)はサイドカバーを省略した状態の図、(B)はサイドカバーを取り付けた状態の図である。 図4のXIV-XIV 視断面図であり、(A)はアッパーカバーを省略した状態の図、(B)はアッパーカバーを取り付けた状態の図である。 背フレームの中央部の縦断側面図で、図6(B)の XV-XV視断面図である。 (A)は図6(B)のXVIA-XVIA 視断面図、(B)は図6(B)のXVIB-XVIB 視断面図である。
次に、本願発明の実施形態を図面に基づいて説明する。以下の説明では方向を特定するため「前後」「左右」の文言を使用するが、この前後左右の文言は着座した人を基準にしている。正面視方向は着座した人と対峙した方向であり、従って、正面視での左右と着座した人から見た左右とは逆になる。
(1).椅子の概略
まず、主として図1~図4を参照して椅子の概要を説明する。本実施形態は事務用等に多用されている回転椅子に適用しており、椅子は、ガスシリンダより成る脚支柱を有する脚装置1と、脚支柱の上端に固定したベース2と、ベース2の上に配置した座3と、着座した人がもたれ掛かり得る背もたれ4とを備えている。
例えば図3に明示するように、ベース2には、左右のアーム5aを備えた傾動フレーム5が後傾動自在に連結されている。また、図2(B)に示すように、ベース2には、座3が固定された座受け体6が後退動自在に連結されており、座受け体6は、傾動フレーム5のアーム5aに相対回動可能に連結されている。従って、座3は、背もたれ4と連動して後退しつつ少し後傾する。
なお、座3は、樹脂製の座インナーシェルの上面にクッションを配置してこれを表皮材で覆った構造になっており、座インナーシェルが、直接に又は座アウターシェルを介して座受け体6に固定されている。
また、図1から理解できるように、傾動フレーム5は、弓形に湾曲して上向きに延びる左右の背支柱部7を備えており、背支柱部7と基部8とは、正面視(及び背面視)で上向きに反るように滑らかに連続している。また、傾動フレーム5は、内向き稜線9と外向き稜線10と後ろ向き稜線11とを有して、大まかには三角形の断面形状を成している。従って、傾動フレーム5は、図3に現れている前面12と、図1(C)に現れている傾斜状外周面14及び傾斜状内周面13とを有しており、傾斜状外周面14及び傾斜状内周面13とは山形に交叉して後ろ向き稜線11に至っている。
また、傾動フレーム5のうち基部8と背支柱部7とから成る部分は、左右両端に向かって細くなっている。このため、傾斜状外周面14及び傾斜状内周面13は、左右中間部が最も幅広で、左右両端に向かって幅が狭くなっている。図2(A)や図4に示すように、背支柱部7の外面には、オプション品としての肘掛け15を取り付けることが可能であり、肘掛け15を取り付けない場合は、背支柱部7の外面はバックカバー16で覆われている。
例えば図3に示すように、背もたれ4は、前後に開口した背フレーム17とその前面に張られたシート材(メッシュ材)18とを備えている。また、図3に明示するように、背フレーム17は、上下長手の左右サイドメンバー19と、左右長手のアッパーメンバー20と、傾動フレーム5の基部8及び背支柱部7の前面に重なるロアメンバー21とで構成されている。ロアメンバー21は、傾動フレーム5の形状に合わせて上向きに反った弓形に湾曲している。なお、各メンバー19,20,21は合成樹脂製である。傾動フレーム5は、アルミダイキャスト品を採用しているが、合成樹脂製とすることも可能である。
背フレーム17のサイドメンバー19は、左右方向の内向きに突出した内向き稜線23と、左右方向の外向きに突出した外向き稜線24と、内向き稜線23及び外向き稜線24の間において後ろ向きに突出した後ろ向き稜線25とを備えている。従って、内向き稜線23及び外向き稜線24の間の部位は前面26になって、外向き稜線24と後ろ向き稜線25との間の部分は外側面(外周面)27になって、後ろ向き稜線25と内向き稜線23との間の部分は内側面(内周面)28になっており、外側面27と内側面28とは逆向きに傾斜している。
図1から理解できるように、サイドメンバー19の各稜線23,24,25と各面26,27,28は、アッパーメンバー20まで連続している。すなわち、サイドメンバー19の前面26はアッパーメンバー20の前面26aと連続し、サイドメンバー19の外側面27はアッパーメンバー20の上外面27aと連続し、サイドメンバー19の内側面28はアッパーメンバー20の上内面28′と連続している。
他方、ロアメンバー21については、サイドメンバー19の各稜線23,24,25は傾動フレーム5の各稜線と連続しているため、ロアメンバー21の各稜線23b,24b,25b及び各面26b,27b,28bは、サイドメンバー19のそれに対して段落ちした状態になっている。また、ロアメンバー21の下部は切除部21aになっており、この切除部21aに補助フレーム29が連結されている。
また、ロアメンバー21の前面26bはサイドメンバー19の前面26と連続しているが、ロアメンバー21には、サイドメンバー19の外側面27と内側面28とに対応した面はなく、サイドメンバー19の外側面27と内側面28から段落ちした状態の後面28c(図6(C)参照)が存在している。
シート材18は、サイドメンバー19及びアッパーメンバー20並びにロアメンバー21の上部に対して超音波溶着によって直接固定されているが、ロアメンバー21の箇所では、シート材18は補助フレーム29に固定されており、補助フレーム29を介してロアメンバー21に取り付けられている。
なお、図1や図2(A)、図3では、シート材18は点線の平行斜線で表示しており、背フレーム17の前面の態様はそのまま表示しているが、実際には、背フレーム17の前面の態様はシート材18で隠れて見えない(シート材18の種類によっては、少し透けて見えることもある。)。
(2).背フレームと傾動フレームとの連結構造
次に、背フレーム17と傾動フレーム5との連結構造を説明する。図面は、主として図5~9を参照する。
例えば図5に示すように、傾動フレーム5における基部8の前面12には、前向きに開口したメイン凹部31が形成されており、メイン凹部31の内部に、縦横に延びる多数の補強リブ32を形成している。また、基部8の左右中間部(メイン凹部31の左右中間部)には、ロッキング用ガスシリンダ33a(図2(A)(B)に僅かに現れている)の後端部を取り付けるためのセンター凹部33が形成されている。センター凹部33は、リブで囲われた状態になっている。
同じく図5に示すように、背フレーム17のロアメンバー21に、左右一対の位置決め突起34を後ろ向きに突設している一方、傾動フレーム5の基部8には、位置決め突起34が手前から嵌入する位置決め穴35(図16(A)も参照)を形成している。位置決め穴35はリブで囲われた構造になっている。位置決め突起34はかなり大きな突出寸法であり、これが殆どクリアランスのない状態で位置決め穴35に嵌合していることにより、背フレーム17は、後ろ向きの荷重をしっかりと支える状態で傾動フレーム5に取り付けられる。
更に、例えば図7に明示するように、傾動フレーム5における背支柱部7の上端部に、手前と上方とに開口したサイド凹部36を形成している一方、背フレーム17におけるロアメンバー21の左右上端部に、サイド凹部36にきっちり嵌合するサイド突起37を形成して、サイド突起37とサイド凹部36とが、ボルト38及びナット39で締結されている。位置決め突起34は、背支柱部7の軸線方向O3(図2(B)参照)と略同じ方向に傾斜している。
サイド凹部36及びサイド突起37は切頭角錐状の形態を成しており、サイド突起37に、ナット39が回転不能に保持される横向きのポケット穴40を形成している一方、サイド凹部36の底板には、ボルト挿通穴41が空いている。
図5から理解できるように、傾動フレーム5における背支柱部7のうちサイド凹部36の下方部は後ろ向きに開口したバック凹部42になっており、ボルト38は、バック凹部42に連続した補助凹部42aからサイド凹部36の底板に挿通されている。
背フレーム17は、位置決め突起34と位置決め穴35との嵌まり合いによって位置決めされているため、左右2本のボルト38のみによる締結であっても、傾動フレーム5に対して強固に固定されている。また、サイド突起37とサイド凹部36とは切頭三角錐状になっているため、ボルト38を締め込むと、サイド突起37がサイド凹部36に対してしっかりと密着する。その結果、背フレーム17は、2本のボルト38によってガタ付きがない状態で傾動フレーム5に強固に固定される。
(3).肘掛け及びバックカバーの取り付け構造
傾動フレーム5には、前向きに開口したサイド凹部36と後ろ向きに開口したバック凹部42とが形成されているため、傾動フレーム5の基部8と背支柱部7とを全体として見ると、前向きに開口したサイド凹部36とメイン凹部31との間に、後ろ向きに開口したバック凹部42が存在している。
図8(A)や図9(B)から理解できるように、バック凹部42は、概ね四角形であって底部に向けて断面積が縮小するテーパ形状になっており、開口縁には若干の幅の段部43が形成されている。段部43は、バック凹部42の下方まで広がっている。
図1,2では、肘掛け15は、固定式肘掛け15aと可動式肘掛け15bとを重ねて表示している。実際には、いずれか一方が取り付けられる。図9では固定式肘掛け15aを表示しており、固定式肘掛け15aの基部に、傾動フレーム5のバック凹部42に嵌合する切頭四角錐状の位置決めボス45が形成されており、肘ベース15aは、位置決めボス45に外側から挿通されたボルト46によって傾動フレーム5に締結されている。従って、傾動フレーム5におけるバック凹部42の底部には、ボルト46が螺合するタップ穴47を形成している。
図9(B)に示すように、固定式肘掛け15aの基部には、ボルト46の頭が隠れる座繰り穴48を形成している。また、固定式肘掛け15aには、背支柱部7の外周面である段部43に重なるフランジ板49が一体に形成されている。可動式肘掛け15bは、背支柱部7に固定されるベース体と、ベース体に上下回動自在及び水平旋回自在に取り付けられた中間アームと、中間アームの先端に水平旋回可能に取り付けられた肘当てとを有しており、ベース体の基部は固定式肘掛け15aの基部と同様に構造になっていて、固定式肘掛け15aと同じボルト46で背支柱部7に固定される。
既述のとおり、傾動フレーム5に肘掛け15を取り付けない場合は、バック凹部42はバックカバー16で覆われる。バックカバー16は傾動フレーム5の段部43に嵌合するようになっており、上向きの第1係合爪50と、背支柱部7のバック凹部42に入り込む一対の第2係合爪51と、バック凹部42よりも下方において前向きに突出した2本の第3係合爪52とにより、傾動フレーム5に取り付けられている。
従って、背支柱部7の上端部には、第1係合爪50が嵌まり込んで係合する一対の第1係合穴53が形成されて、背支柱部7のうちバック凹部42の内部には、第2係合爪51が弾性変形してから係合する第2係合穴54が形成されて、バック凹部42よりも下方の部位には、第3係合爪42が弾性変形してから係合する一対の第3係合穴55が形成されている。第3係合穴55は、段部43に形成されている。
第1係合穴53は後ろ向きのみに開口した袋状になっており、第1係合爪50は、上向きにスライドさせることによって第1係合穴53に係合する。従って、バックカバー16の上端は、上向きずれ不能及び後ろ向き起こし不能に保持される。他方、第2係合穴54及び第3係合穴55は前後に開口している。一対の第2係合爪51は、鉤部の姿勢が相違しており、弾性変形して倒れる方向が相違している。従って、抜け防止効果が高い。一対の第3係合爪52の鉤部は同じ向きになっている。
また、第3係合爪52の下方に、第3係合穴55に嵌入する補助突起56を前向きに突設している。従って、バックカバー16は、第1係合爪50によって上向き移動不能に保持された状態で、補助突起56によって下向き移動不能に保持されている。従って、バックカバー16は、ガタ付きのない状態にしっかりと取り付けられる。また、バックカバー16は傾動フレーム5の段部43に嵌まっていて、バックカバー16の表面と傾動フレーム5の傾斜状外周面14とは同一面を成す状態になっているため、美観が優れていると共に、引き起こし難くなっている。
本実施形態では、肘掛け15を取り付けるためのバック凹部42を利用して、背フレーム17を傾動フレーム5にボルト38で締結している。すなわち、肘掛け15を取り付けるためのバック凹部42を、背フレーム17を固定するためのボルト38の配置空間として利用している。従って、ボルト38の頭が露出することはなくて、美観に優れている。
(4).背フレーム及びシート材
次に、背フレーム17の構造やシート材18の取り付け構造などを説明する。図面は、主として図10~16を参照する。
既述のとおり、背フレーム17におけるサイドメンバー19とアッパーメンバー20とは、互いに連続した3本の稜線23~25と3つの面26~28を有しており、従って、図12~14に示すように、サイドメンバー19とアッパーメンバー20とは後ろ向き稜線25を有して三角形状の断面形状になっているが、両メンバーとも、軽量化のため前面26,26aに多数の凹所59を形成している(前面26,26aに長溝を形成して、長溝にリブを配置しているという見方もできる。いずれにしても、前面26,26aは平坦面ではない。)。
図12,13のとおり、サイドメンバー19の外側面27は緩く湾曲して外向きに膨れている。また、サイドメンバー19の前面26のうち外向き稜線24に近接した縁部にはV形の縦溝60を形成して、縦溝60に緩衝エッジ60aを配置している。
図12(B)や図13に示すように、サイドメンバー19の内側面28は、平面視において外側面27と丸みを帯びつつ略V字状に交叉した(鋭角を成して交叉した)第2面28aと、第1面28aとく字状に交叉した(鈍角を成して交叉した)第1面28bとを有しており、第1面28bにシート材18が溶着によって固定されている(溶着部を符号65で示している。)。図12(B)に明示するように、内側面28における第1面28bの垂線O1は、平面視において、後ろ向きでかつ背フレーム17の内側に倒れるように斜め内向きに傾斜している。
例えば図11(A)や図12(A)に示すように、サイドメンバー19の内側面28には、シート材18を用着前に仮止めする係止部の一例として、フック63が上下適宜間隔で多数形成されている。従って、シート材18の長側縁には、フック63に嵌まり込む仮止め穴64が周方向に断続的に形成されている。
フック63は側面視で中空の門型を成している。また、図13に明瞭に現れているが、フック63の内側には、フック63を成型するためにスライド型を使用したことに起因して、逃がし溝63aが形成されている。突条62は、逃がし溝63aの箇所ではブリッジ部62aになっている。
シート材18は、サイドメンバー19の箇所では、前面26から外側面27を経て内側面28に巻き込まれており、先端縁は突条62の近くまで至っている。そして、シート材18は、フック63の上下両側の部位において、第1面28bに超音波溶着によって固定されている。
さて、本実施形態では、シート材18は背フレーム17に自動機によって溶着される。自動機は、図12(B)に示すホーン66を往復動させる駆動部と、背フレーム17を固定保持する受け台(治具、アンビル)とを備えており、例えば、受け台を水平移動・水平旋回等させつつホーン66を前進・後退させることにより、各溶着部65を順番に形成していく。
この場合は、ホーン66を取り付けている駆動部はある程度の大きさがあるため、内側面28における第1面28bの垂線O1が背もたれ4の前面と平行であると、一方のサイドメンバー19への溶着工程において、駆動部が他方のサイドメンバー19に当たる現象が生じて、溶着を行えなくなるおそれがある。
これに対して、本実施形態のように、第1面28bの垂線O1が後ろ向きでかつ斜め内向きに傾斜していると、駆動部が大きくても、駆動部が背フレーム17に当たることを防止しつつ、サイドメンバー19にシート材18を溶着することができる。また、シート材18は、外側面27と第2面28aとの連接部において大きく折り返されるため、シート材18に作用したテンションが溶着部65に伝わることが大幅に緩和される。従って、シート材18の支持強度を格段に向上できる。
アッパーメンバー20においても同様であり、図12(A)や図14に示すように、アッパーメンバー20の上内面28′に多数のフック63を形成して、隣り合ったフック63の間においてシート材18をアッパーメンバー20に溶着しているが、溶着面である第1メッシュ材28b′の垂線をO2とすると、垂線O2は、側面視において後ろ向きでかつ斜め内向きに傾斜しているため、自動機の駆動部がロアメンバー21に当たることを防止しつつ、アッパーメンバー20への溶着を行える。
また、アッパーメンバー20においても、上内面28′は,く字状(鈍角状)に交叉した第1面2ba′と第2面28a′とを有しており、第2面28a′は、上外面27aと丸みを帯びつつ鋭角を成すように略V字状に交叉している。従って、シート材18に作用したテンションが溶着部65に作用することを大幅に抑制できる。
(5).サイドカバー・アッパーカバー
サイドメンバー19の内側面28は上下長手のサイドカバー70で覆われて、アッパーメンバー20の上内面28′はアッパーカバー71によって下方から覆われている。従って、シート材18の縁部や溶着部65もカバー70,71によって覆われる。
また、図2(D)に明示するように、サイドカバー70とアッパーカバー71とは一連に連続している一方、例えば図1(C)に示すように、サイドカバー70と傾動フレーム5の傾斜状内周面13とは一連に連続している。従って、傾動フレーム5の傾斜状内周面13と左右サイドカバー70とアッパーカバー71との4つの面が、継ぎ目はあるものの、全体として同一面を成すループ内周面になっている。このため、優れた美的効果を発揮している。
カバー70,71の取り付け手段として、基本的には、図11(A)や図13(B)、図14(B)に示すように、前向きに突出した係合爪72をサイドメンバー19及びアッパーメンバー20に形成した係合段部73に係合させる(引っ掛ける)ことによって行っている。
この場合は、フック63を中空の門型に形成して、係合段部73はフック63の箇所に形成しており、従って、係合爪72はフック63の内部に挿入している。このため、係合爪72がフック63によって位置決めされる利点がある。更に、係合爪72は、シート材18に形成された仮止め穴64を挿通して係合段部73に係合している。従って、係合爪72を逃がすための穴をシート材18に加工する必要はない。
また、既述のとおり、金型を使用した射出成型に際しては、フック63はスライド型を使用して形成されるが、係合段部73もスライド型によって形成される。従って、シート材18の仮止め手段とカバー70,71の取り付け手段とを容易に形成できる。
例えば図11(A)や図12(B),図14(B)に示すように、サイドカバー70及びアッパーカバー71には、各係合爪72の箇所に位置した前向き傾斜リブ74を設けることにより、サイドメンバー19及びアッパーメンバー20における突条のブリッジ部62aを挟むV形係合部75を形成している。従って、人がカバー70,71の内側縁に指先を当てて後ろに引いても、カバー70,71が捲れることはない。
また、図11(B)(C)に示すように、サイドカバー70の下端の内面に下向き片76を設けて、この下向き片76を、背支柱部7の上端と背フレーム17との間に形成された隙間77に上から嵌め込んでいる(図11(B)(C)の矢印76a参照。)。従って、サイドカバー70の下端は、内向き離反不能に保持されている。
また、図2(C)(D)や図4に明示するように、サイドカバー70の上端に内向き部70aが形成されており、内向き部70aの先端に設けた段落ち部78が、アッパーカバー71の左右両端に形成した段上がり部79に下から重なっている。従って、サイドカバー70とアッパーカバー71との一体性が高まっていると共に、アッパーカバー71は下向き離反不能に保持されている。
また、段上がり部79と段落ち部78とが重なることにより、サイドカバー70の上端は内向きにずれないように保持されている。従って、サイドカバー70は、前後・左右・上下のいずれの方向にも離反しないように保持されており、その結果、アッパーカバー71も、前後・左右・上下のいずれの方向にも離反しないように保持されている。
なお、アッパーメンバー20には、ヘッドレストやハンガーなどのオプション品を取り付けることができる。これらオプション品はビスでアッパーメンバー20に固定されるが、オプション品はアッパーカバー20と同じ形状のフランジ板を備えており、アッパーメンバー20の上内面28′は、フランジ板付きオプション品によって覆われる。従って、美観が悪化することはない。
(6).補助フレーム
次に、補助フレーム29を説明しておく。図面は、主として図5,6,15,16を参照する。
図5に示すように、補助フレーム29は、左右中間部が幅狭で左右両側に向けて幅広になっており、上面は湾曲形状で凹んでいる。そして、ロアメンバー21のうち位置決め突起34よりも左右方向外側の位置に、水平姿勢の支軸80がブラケット片を介して形成されている一方、補助フレーム29には、支軸80に手前から弾性に抗して嵌合するキャッチ81が形成されている。従って、補助フレーム29は、支軸80の軸心周りに回動可能である。
また、傾動フレーム5の下端部のうち位置決め突起34で挟まれた部位に、左右一対の係合穴82を下向きに開口した状態に形成している一方、補助フレーム29に、係合穴82にずれ不能に嵌入する係合爪83を上向きに突設している。係合爪83は、平面視でコ字形になっている。
補助フレーム29は、概ね水平状の姿勢にして、図5(A)に矢印84で示すようにキャッチ81を下方から支軸80に嵌め込むことができる。次いで、図5(B)に矢印85で示すように下向きに回動させると、図5(A)に矢印86で示すように、係合爪83が弾性変形して係合穴82に手前から嵌入する。これにより、補助フレーム29の姿勢保持が行われる。
更に、本実施形態では、図16(B)に示すように、補助フレーム29に左右一対のストッパー突起87を後ろ向きに突設して、このストッパー突起87を、傾動フレーム5の基部8にリブによって形成された前向きのストッパー穴88に手前から嵌め入れている。
シート材18の下部は、予め補助フレーム29の後面に溶着又はタッカーで固定されている。そして、シート材18の溶着工程では、補助フレーム29を支軸80に連結して手前に回動させた状態で、シート材18の周縁部をフック63の群に係止していき、フック63への仮止めが終わったら、補助フレーム29を後ろに回動させて係合爪83を係合穴82に嵌入させる。これにより、シート材18は背フレーム17にピンと張った状態に保持される。従って、シート材18は、ピンと張った状態で背フレーム17に溶着される。
シート材18が背フレーム17に固定された背もたれ4は、傾動フレーム5にボルト38で固定されるが、補助フレーム29が係合爪のみで背フレーム17に姿勢保持されていると、着座者の凭れ掛かりによってシート材18に大きなテンションが掛かると、補助フレーム29が戻り回動してシート材18が緩んでしまうことがある。そこで、従来は、補助フレーム29をビスで傾動フレーム5に固定していた。
これに対して本実施形態では、 補助フレーム29は、支軸80の軸心周りに回動させないとロアメンバー21から離反させることはできないが、ストッパー突起87は支軸80よりも下方に位置しているため、背フレーム17が傾動フレーム5に固定された状態では、ストッパー突起87がストッパー穴88に嵌まっていることにより、補助フレーム29は回動不能に保持されている。従って、補助フレーム29が着座者の荷重によって戻り回動する不具合を、ビスを使用することなく確実に防止できる。従って、コストを抑制できる。
(7).まとめ
例えば図1(C)に示すように、本実施形態では、背フレーム17を構成するサイドメンバー19の外側面27とアッパーメンバー20の上外面27aとはシート材18で覆われているため、背もたれ4の全体がシート材18で構成されているかのような状態になって、独自の美観を呈している。
しかも、サイドメンバー19の全周をシート材18で覆うのではなく、内側面28はサイドカバー70で覆われているため、サイドカバー70がアクセント効果を発揮して、メリハリの効いた洗練されたデザイン効果を発揮している。また、サイドメンバー19においてシート材18は内側面28に固定されているため、ピンと張った状態に固定することを容易に行えるが、固定部はサイドカバー70で覆われているため、美観の問題はない。
つまり、サイドカバー70が、シート材18にアクセントを付ける美的効果と、シート材18の固定部を隠す美的効果との両方を兼ねている。特に、実施形態のように、サイドメンバー19の内側面28を傾動フレーム5の内周面13に連続させると、ループ状の内周面が形成されて特に好適である。
また、シート材18が背フレーム17の下端まで広がっている状態が後ろから見えると、見え過ぎによって却って美観を損なうおそれがあるが、本実施形態では、背フレーム17のうちロアメンバー21は後ろからは見えておらず、シート材18は、サイドメンバー19の外側面27とアッパーメンバー20の上外面27aとにおいて露出しているため、シート材18の露出は適度になっていて人に違和感を覚えさせにくい。この面でも、優れたデザイン性を発揮している。
図12(B)及び図13のとおり、サイドメンバー19は3つの面26,27,28を有して略三角形の断面形状になっているが、外側面27の幅が最も大きいため、シート材18の回り込み状態が強調されていて、従来にない斬新なデザインになっている。また、サイドメンバー19は前後幅が左右幅よりも大きいため、断面積を増大させることなく着座者の荷重の支持強度に優れている。
溶着面の特徴的な形態は既に述べたとおりであるが、仮止め用のフック63との組み合わせにより、自動溶着装置を使用して背もたれ4を能率よくしかも高品質に製造できる。この点も、本実施形態の利点の一つである。なお、タッカーのようなファスナによる固定であっても、同じ効果を享受できる。
本願発明は、上記の他にも様々に具体化できる。例えば、シート材18の仮止め手段としては、シート材18の外周縁にフックを取り付けて、背フレーム17に、フックが引っ掛かる係合部を形成するといったことも可能である。また、固定手段としては、溶着やファスナ止めの他にも様々な構造を採用できる。例えば、シート材の外周部にテープ状の縁部材を固定して、これを背フレームに形成したフックに係止することも可能である。
本願発明は椅子に具体化できる。従って、産業上利用できる。
3 座
4 背もたれ
5 傾動フレーム
7 傾動フレームの背支柱部
8 傾動フレームの基部
9 傾動フレームの内向き稜線
10 傾動フレームの外向き稜線
11 傾動フレームの後ろ向き稜線
12 傾動フレームの前面
13 傾動フレームの傾斜状内周面
14 傾動フレームの傾斜状外周面
15 肘掛け
16 バックカバー
17 背フレーム
18 シート材(メッシュ材)
19 サイドメンバー
20 アッパーメンバー
21 ロアメンバー
23 背フレームの内向き稜線
24 背フレームの外向き稜線
25 背フレームの後ろ向き稜線
26 サイドメンバー前面
27 サイドメンバーの外側面(外周面)
27a アッパーメンバーの上外面(外周面)
28 サイドメンバーの内側面(内周面)
28a,28a′ 第2面
28b,28b′ 第1面
28′ アッパーメンバーの上内面(内周面、下面)
29 補助フレーム
63 仮止め用係止部の一例としてのフック
64 シート材の仮止め穴
65 溶着部
66 ホーン
70 サイドカバー
71 アッパーカバー
O1 サイドメンバーにおける溶着面の垂線
O2 アッパーメンバーにおける溶着面の垂線

Claims (4)

  1. 座とその後ろに配置した背もたれとを有しており、前記背もたれは、上下長手の左右サイドメンバーを有して前後に開口した背フレームと、前記背フレームに手前から重なった可撓性のシート材とを備えている構成であって、
    前記背フレームのサイドメンバーは、左右方向の内向きに突出した内向き稜線と、左右方向の外向きに突出した外向き稜線と、後ろ向きに突出した後ろ向き稜線とを備えていて、前記内向き稜線と後ろ向き稜線との間は内側面になって前記外向き稜線と後ろ向き稜線との間は外側面になっている一方、
    前記シート材の左右側部は、後ろ側に巻き込まれて前記サイドメンバーの前記外側面及び後ろ向き稜線を経て前記内側面に至っており、前記シート材のうち前記サイドメンバーの内側面に位置した部分は、前記背もたれとは別体のサイドカバーで後ろから覆われている、
    椅子。
  2. 座とその後ろに配置した背もたれとを有しており、前記背もたれは、上下長手の左右サイドメンバーを有して前後に開口した背フレームと、前記背フレームに手前から重なった可撓性のシート材とを備えている構成であって、
    前記背フレームのサイドメンバーは、後ろ向き稜線を有する平断面視山形に形成されていて、前記後ろ向き稜線よりも左右方向外側の部分は傾斜した外側面になっている一方、 前記シート材の左右側部は、前記サイドメンバーの傾斜した外側面と前記後ろ向き稜線とを経て内側面まで巻き込まれて、前記シート材のうち前記サイドメンバーの内側面に位置した部分はサイドカバーで覆われており、
    前記サイドメンバーの外側面が傾斜していることにより、前記シート材のうち前記サイドメンバーの外側面に重なった部分は背面視で人目に触れるように後ろ側に露出している、
    椅子。
  3. 前記背フレームにおけるサイドメンバーの内側面に、前記シート材を固定する前に仮保持できる係止部が形成されている、
    請求項1又は2に記載した椅子。
  4. 前記背フレームの上部は、前記左右のサイドメンバーの上端と連続したアッパーメンバーで構成されていて、
    前記アッパーメンバーは、前記サイドメンバーの外側面と連続した上外面と、前記サイドメンバーの内側面に連続した上内面とを有して、前記シート材の上部は前記上外面から上内面まで巻き込まれており、前記シート材のうち前記アッパーメンバーの上外面に重なった部分は露出して、前記アッパーメンバーの上内面に位置した部分はアッパーカバーで覆われている、
    請求項1又は2に記載した椅子。
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