JP2024072680A - 電気接続箱 - Google Patents
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Abstract
【課題】シールドケース内のジャンクションボックスに接続された曲がり難い電線を伝わって水滴がジャンクションボックス内へ浸入するのを防止することができる安価な電気接続箱を提供する。【解決手段】電気接続箱1は、上部開口を有するシールドケース10と、シールドケース10内に収容されたジャンクションボックス40と、上部開口を覆うケースカバー50と、シールドケース10の側壁に設けられた電源電線挿通部13から引き込まれたプラス側電線及びマイナス側電線37の端末に接続されたコネクタ38が、ジャンクションボックス40のコネクタ部43に接続される電源側ワイヤハーネス30と、を備える。電源電線挿通部13からシールドケース10内に引き込まれたプラス側電線及びマイナス側電線37が、コネクタ38に向けて鉛直上向きへ傾斜した電線経路とされる。【選択図】図4
Description
本発明は、リレーやヒューズなどの電気部品を装着するジャンクションボックスを収容する電気接続箱に関する。
従来、自動車用の電気回路に使用されるリレーボックスやヒュージブルリンクボックスなどの各種電気装置を収納するとともに、ワイヤハーネス等の配線類の接続分岐点として、自動車内に電気接続箱が設置されている(特許文献1~2、参照)。また、ハイブリッド車を含む電気自動車には、バッテリとインバータなどを相互に電気的に接続するための電気接続箱が搭載されている(特許文献3、参照)。
図6,7に示すように、従来の電気接続箱501は、シールドケース510と、シールドケース510内に収容されるジャンクションボックス540と、ジャンクションボックス540に設けられるヒューズやリレーなどの電気部品を外部のバッテリとインバータなどの電子機器に電気的接続するワイヤハーネス530,531,532,533と、シールドケース510の上部開口を塞ぐケースカバー550と、を備えている。
ワイヤハーネス530,531,532,533は、それぞれジャンクションボックス540内のコネクタと接続されるコネクタ530C,531C,532C,533Cと、各コネクタ530C,531C,532C,533Cに一端が接続された各電線530W,531W,532W,533Wの他端にそれぞれ接続された外部接続用コネクタ530S,531S,532S,533Sとから構成されている。
シールドケース510は、上部開口を有する直方体状に形成された導電金属製の箱であり、内部に大きな収容空間がある。シールドケース510の一側壁には、外部接続用コネクタ531S,532S,533Sがそれぞれ挿着される3つのコネクタ挿通孔が設けられ、これと対向する側壁には、外部接続用コネクタ530Sが挿着される1つのコネクタ挿通孔が設けられている。
ジャンクションボックス540は、ヒューズやリレーなどの電気部品、およびこれらの電気部品に給電するコネクタ等が装着されている。ジャンクションボックス540は、シールドケース510の収容空間に収容され、固定される。
ジャンクションボックス540は、ヒューズやリレーなどの電気部品、およびこれらの電気部品に給電するコネクタ等が装着されている。ジャンクションボックス540は、シールドケース510の収容空間に収容され、固定される。
従って、例えば外部接続用コネクタ530Sに接続された電源側回路からワイヤハーネス530を介して電力が供給されたジャンクションボックス540は、ワイヤハーネス531,532,533を介してそれぞれ外部接続用コネクタ531S,532S,533Sに電力を分配出力する。そこで、電気接続箱501は、外部接続用コネクタ531S,532S,533Sにそれぞれ接続された機器側回路を介して各電子機器に電力を供給することができる。
また、電気接続箱501がエンジンルーム等の車外に搭載される場合には、外部接続用コネクタ530S,531S,532S,533Sを防水コネクタとすることで、各コネクタ挿通孔から水がシールドケース510内に入ることを防止できる。
ところで、車内に搭載される電気接続箱は、基本的に被水することはないので、高価な防水コネクタを用いることなく、シールドケースの各コネクタ挿通孔に電線を挿通する構成とすることが望まれる。この場合でも、結露や外部から浸入した水滴がボディや内装、電線を伝わってシールドケース内に浸入することが想定される。そのため、シールドケース内に搭載されたジャンクションボックスへ接続される電線は、一旦下方に切り返したU字状の水切り経路とされるのが一般的である(特許文献1、参照)。
しかしながら、電力を供給する電源側回路が太物電線の場合、剛性が高く曲がり難いため、このような水切り経路を取ることが困難である。そのため、結露や外部から浸入した水滴が、シールドケース内へ引き込まれてジャンクションボックスに接続された電源側回路の太物電線を伝って、ジャンクションボックス内へ浸入する懸念がある。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、シールドケース内のジャンクションボックスに接続された曲がり難い電線を伝わって水滴がジャンクションボックス内へ浸入するのを防止することができる安価な電気接続箱を提供することにある。
前述した目的を達成するために、本発明に係る電気接続箱は、下記を特徴としている。
上部開口を有するシールドケースと、前記シールドケース内に収容されたジャンクションボックスと、前記上部開口を覆うケースカバーと、前記シールドケースの側壁に設けられた電線挿通部から引き込まれた被覆電線の端末に接続されたコネクタが前記ジャンクションボックスのコネクタ部に接続されるワイヤハーネスと、を備え、
前記電線挿通部から前記シールドケース内に引き込まれた前記被覆電線が、前記コネクタに向けて鉛直上向きへ傾斜した電線経路とされた、
電気接続箱。
上部開口を有するシールドケースと、前記シールドケース内に収容されたジャンクションボックスと、前記上部開口を覆うケースカバーと、前記シールドケースの側壁に設けられた電線挿通部から引き込まれた被覆電線の端末に接続されたコネクタが前記ジャンクションボックスのコネクタ部に接続されるワイヤハーネスと、を備え、
前記電線挿通部から前記シールドケース内に引き込まれた前記被覆電線が、前記コネクタに向けて鉛直上向きへ傾斜した電線経路とされた、
電気接続箱。
本発明に係る電気接続箱によれば、シールドケース内のジャンクションボックスに接続された曲がり難い電線を伝わって水滴がジャンクションボックス内へ浸入するのを防止することができる電気接続箱を安価に提供することができる。
以上、本発明について簡潔に説明した。更に、以下に説明される発明を実施するための形態(以下、「実施形態」という。)を添付の図面を参照して通読することにより、本発明の詳細は更に明確化されるであろう。
本発明に関する具体的な実施形態について、各図を参照しながら以下に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る電気接続箱1の分解斜視図である。図2は、図1に示したシールドケース10の電源電線挿通部13における電源側ワイヤハーネス30の要部斜視図である。図3は、図1に示したジャンクションボックス40のコネクタ部41,43に接続された電源側ワイヤハーネス30の要部斜視図である。
なお、本明細書中、電気接続箱1の前後方向、上下方向および左右方向は、図1に示した矢印の方向に従うものとする。
図1は、本発明の一実施形態に係る電気接続箱1の分解斜視図である。図2は、図1に示したシールドケース10の電源電線挿通部13における電源側ワイヤハーネス30の要部斜視図である。図3は、図1に示したジャンクションボックス40のコネクタ部41,43に接続された電源側ワイヤハーネス30の要部斜視図である。
なお、本明細書中、電気接続箱1の前後方向、上下方向および左右方向は、図1に示した矢印の方向に従うものとする。
図1に示すように、本実施形態に係る電気接続箱1は、上部開口を有するシールドケース10と、シールドケース10内に収容されたジャンクションボックス40と、上部開口を覆うケースカバー50と、一端がシールドケース10内に引き込まれてジャンクションボックス40のコネクタ部41,43に接続されるワイヤハーネスとしての電源側ワイヤハーネス30と、を備える。
シールドケース10は、上部開口を有する直方体状に形成された導電金属製(例えば、アルミ合金製)の箱であり、内部に大きな収容空間がある。シールドケース10の長手方向(左右方向)における一側壁には、電源側ワイヤハーネス30の一端をシールドケース10内に引き込むための電線挿通部である電源電線挿通部13が、上端縁に切欠き形成されている。
また、シールドケース10の長手方向における両側壁と短手方向(前後方向)における一側壁とには、複数の機器側ワイヤハーネス20の一端をシールドケース10内に引き込むための複数(本実施形態では、6箇所)の分配電線挿通部15が、上端縁にそれぞれ直方体状に切欠き形成されている。
図2に示すように、分配電線挿通部15は、後述する段付きグロメット21の本体部22を両側から挟持する一対の断面U字状の保持壁16により構成されている。そこで、上方から一対の保持壁16の間に嵌挿された段付きグロメット21は、分配電線挿通部15に保持されて軸方向の移動が規制される。
なお、本実施形態に係るこれら複数の分配電線挿通部15は、長手方向が水平になるように形成したり、長手方向が垂直になるように形成したりすることができる。
なお、本実施形態に係るこれら複数の分配電線挿通部15は、長手方向が水平になるように形成したり、長手方向が垂直になるように形成したりすることができる。
シールドケース10の外方には、二対のブラケット部11,12が突設されている。一対のブラケット部11は、貫通孔11aに挿通されたボルト17によって、図示しない車体の水平パネルにボルト締結される。また、一対のブラケット部12は、貫通孔12aに挿通されたボルト17によって、図示しない車体の垂直パネルにボルト締結される(図4,参照)。
ジャンクションボックス40は、図示しない複数のヒューズと、これらのヒューズに給電する電源側バスバーと、これらのヒューズから配電される複数の配電バスバーと、アース側バスバーとを、合成樹脂製のボックス内に備えている。
ジャンクションボックス40の上面には、後述する電源側ワイヤハーネス30のコネクタ36,36が嵌合されるコネクタ部41,43が設けられている。コネクタ部41は、ボックス内の電源側バスバーに電気的に接続されている。コネクタ部43は、アース側バスバーに電気的に接続されている。
ジャンクションボックス40は、シールドケース10の内部空間に収容され、シールドケース10の底面にボルト締結される。
ジャンクションボックス40は、シールドケース10の内部空間に収容され、シールドケース10の底面にボルト締結される。
電源側ワイヤハーネス30は、ジャンクションボックス40に電力を供給する電源側回路のプラス側電線35(被覆電線)と、アース側回路のマイナス側電線37(被覆電線)とを有する。これらプラス側電線35及びマイナス側電線37は、電力を供給するため太物電線で構成されており、剛性が高く曲がり難い。
シールドグロメット31の電線挿通穴34に挿通されたプラス側電線35及びマイナス側電線37の端末には、それぞれコネクタ36及びコネクタ38が接続されている。
シールドグロメット31の電線挿通穴34に挿通されたプラス側電線35及びマイナス側電線37の端末には、それぞれコネクタ36及びコネクタ38が接続されている。
図2に示すように、シールドグロメット31は、シールドケース10の電源電線挿通部13の横断面形状に対応した外周形状を有し、一対の電線挿通穴34が軸方向へ貫通形成された略長円柱状のハウジング33と、ハウジング33の外周面を覆う導電金属製のシールドシェル32とを備える。
図2に示すように、シールドシェル32は、底壁から前方へ延設された固定片32aを有する。固定片32aには、シールドシェル32内に収容したハウジング33を係止する係止突起32bと、ネジ孔とが形成されている。
そして、図1に示すように、シールドケース10の電源電線挿通部13には、スタッドボルト14が垂設されている。固定片32aのネジ孔に挿通されたスタッドボルト14にナット39が締結されることで、シールドグロメット31は電源電線挿通部13に固定される。
そして、図1に示すように、シールドケース10の電源電線挿通部13には、スタッドボルト14が垂設されている。固定片32aのネジ孔に挿通されたスタッドボルト14にナット39が締結されることで、シールドグロメット31は電源電線挿通部13に固定される。
そこで、周知の防水コネクタに比べて安価なシールドグロメット31によって、電源側ワイヤハーネス30のプラス側電線35及びマイナス側電線37をシールドケース10内に引き込むことができる。
コネクタ36,38は、電線中心線と直交する方向に相手端子との嵌合方向を有するL字状の接続端子(図示せず)がハウジング内に収容されたL字形のコネクタである。
図3に示すように、ハウジング後端の電線導出部には、半円筒状の電線導出壁36a,38aがそれぞれ突設されている。そして、プラス側電線35及びマイナス側電線37の端末は、結束バンド60を用いてそれぞれ電線導出壁36a,38aの内周面に添うように緊締されている。
図3に示すように、ハウジング後端の電線導出部には、半円筒状の電線導出壁36a,38aがそれぞれ突設されている。そして、プラス側電線35及びマイナス側電線37の端末は、結束バンド60を用いてそれぞれ電線導出壁36a,38aの内周面に添うように緊締されている。
そして、コネクタ36は、ジャンクションボックス40の上面に設けられたコネクタ部41に嵌合されることで、プラス側電線35をボックス内の電源側バスバーに電気的に接続する。また、コネクタ38は、ジャンクションボックス40の上面に設けられたコネクタ部43に嵌合されることで、マイナス側電線37をボックス内のアース側バスバーに電気的に接続する。
更に、ジャンクションボックス40の上面に突設されたコネクタ部41及びコネクタ部43の高さは、電源電線挿通部13に装着されたシールドグロメット31の電線挿通穴34からシールドケース10内に引き込まれたプラス側電線35及びマイナス側電線37の電線経路が、コネクタ部41及びコネクタ部43に嵌合されたコネクタ36,38に向けて鉛直上向きへ傾斜するように設定されている。
なお、シールドケース10内に引き込まれたプラス側電線35及びマイナス側電線37における電線経路の傾斜角度は、例えばシールドケース10の底面に対するジャンクションボックス40の取付高さを適宜変更するだけで、任意に設定することができる。
複数の機器側ワイヤハーネス20は、ジャンクションボックス40で配電された電力を複数の電子機器に供給する機器側回路のプラス側電線25と、機器側回路のマイナス側電線27とをそれぞれ有する。更に、段付きグロメット21の電線挿通穴26に挿通されたプラス側電線25及びマイナス側電線27の端末には、それぞれ図示しないコネクタが接続されている。各機器側ワイヤハーネス20は、プラス側電線25及びマイナス側電線27を把持した取付板29をシールドケース10に締結することで、シールドケース10に固定される。
プラス側電線25の端末に接続されたコネクタは、ジャンクションボックス40の下面に設けられた複数のプラス側コネクタ部(図示せず)にそれぞれ嵌合されることで、プラス側電線25をボックス内の配電バスバーに電気的に接続する。また、マイナス側電線27の端末に接続されたコネクタは、ジャンクションボックス40の下面に設けられた複数のマイナス側コネクタ部(図示せず)にそれぞれ嵌合されることで、マイナス側電線27をボックス内のアース側バスバーに電気的に接続する。
図2に示すように、段付きグロメット21は、シールドケース10の分配電線挿通部15の横断面形状に対応した外周形状を有する略四角柱状の本体部22と、本体部22より外周形状が小さい略四角柱状の突出部24とを有する段付き形状に形成された弾性部材である。段付きグロメット21には、一対の電線挿通穴26が軸方向へ貫通形成されている。
そして、図2に示すように、分配電線挿通部15を構成している一対の保持壁16の間に本体部22が嵌挿されることで、段付きグロメット21は分配電線挿通部15に保持される。
そして、図2に示すように、分配電線挿通部15を構成している一対の保持壁16の間に本体部22が嵌挿されることで、段付きグロメット21は分配電線挿通部15に保持される。
図1に示すように、ケースカバー50は、シールドケース10の上部開口を覆う導電金属製の薄板で、シールドケース10の上部外周と略同じ形状を有しており、周囲にある複数のネジ孔にネジ51を通してシールドケース10のネジ孔に固定される。
ケースカバー50は、後端側から電源側ワイヤハーネス30の延在方向に沿って上方へ膨らんだ膨出部53を有する、膨出部53の内面は、シールドグロメット31の上面に対応した横断面形状を有している。そこで、図4に示すように、シールドグロメット31は、シールドケース10の電源電線挿通部13と、ケースカバー50の膨出部53とによって画成される嵌装開口に嵌装された状態となる。
従って、電源側ワイヤハーネス30のプラス側電線35及びマイナス側電線37は、電源電線挿通部13に装着されたシールドグロメット31を介してシールドケース10内に引き込まれる。そこで、シールドケース10の電源電線挿通部13における電磁シールドの確保と共に、電源電線挿通部13による電線傷付き防止と、電源電線挿通部13における防塵防水性の向上を図ることができる。
また、機器側ワイヤハーネス20のプラス側電線25及びマイナス側電線27は、分配電線挿通部15に嵌挿された段付きグロメット21を介してシールドケース10内に引き込まれる。そこで、シールドケース10の分配電線挿通部15による電線傷付き防止と、分配電線挿通部15における防塵防水性の向上を図ることができる。
次に、上述した本実施形態の電気接続箱1の作用について説明する。
図4は、図1に示した電気接続箱1が車体に取り付けられた状態の縦断面図である。図5は、図4に示した電気接続箱1が傾いた状態の縦断面図である。
図4に示すように、本実施形態の電気接続箱1は、シールドケース10のブラケット部11,12をボルト17によって車体パネルにボルト締結することで、車体に水平に取付けられる。
図4は、図1に示した電気接続箱1が車体に取り付けられた状態の縦断面図である。図5は、図4に示した電気接続箱1が傾いた状態の縦断面図である。
図4に示すように、本実施形態の電気接続箱1は、シールドケース10のブラケット部11,12をボルト17によって車体パネルにボルト締結することで、車体に水平に取付けられる。
電気接続箱1が車体に水平に取付けられた状態では、電源電線挿通部13に装着されたシールドグロメット31の電線挿通穴34からシールドケース10内に引き込まれたプラス側電線35及びマイナス側電線37が、コネクタ部41及びコネクタ部43に嵌合されたコネクタ36,38に向けて鉛直上向きへ傾斜した電線経路とされている。
そこで、結露や外部から浸入した水滴70が、シールドグロメット31の電線挿通穴34から導出されたプラス側電線35及びマイナス側電線37上に落下しても、プラス側電線35及びマイナス側電線37を伝わってシールドケース10内に浸入することはない。
即ち、周知の防水コネクタに比べて安価なシールドグロメット31を用いても、プラス側電線35及びマイナス側電線37を伝わって水滴70がコネクタ部41及びコネクタ部43からジャンクションボックス40内に浸入することを防止できる。
即ち、周知の防水コネクタに比べて安価なシールドグロメット31を用いても、プラス側電線35及びマイナス側電線37を伝わって水滴70がコネクタ部41及びコネクタ部43からジャンクションボックス40内に浸入することを防止できる。
また、本実施形態の電気接続箱1では、プラス側電線35及びマイナス側電線37の端末が、コネクタ36,38の電線導出壁36a,38aに結束バンド60を用いてそれぞれ緊締されている。
例えば、図5に示すように、角度θ傾斜した下り坂に車両が駐車され、電気接続箱1が前方へ角度θ傾いた状態では、シールドケース10内に引き込まれたプラス側電線35及びマイナス側電線37の電線経路が、コネクタ36,38に向けて鉛直下向きへ傾斜した状態となる。
例えば、図5に示すように、角度θ傾斜した下り坂に車両が駐車され、電気接続箱1が前方へ角度θ傾いた状態では、シールドケース10内に引き込まれたプラス側電線35及びマイナス側電線37の電線経路が、コネクタ36,38に向けて鉛直下向きへ傾斜した状態となる。
そこで、結露や外部から浸入した水滴70は、シールドグロメット31の電線挿通穴34から導出されたプラス側電線35及びマイナス側電線37上に落下すると、プラス側電線35及びマイナス側電線37を伝わってシールドケース10内に浸入する可能性がある。
しかしながら、プラス側電線35及びマイナス側電線37を伝わってシールドケース10内に浸入した水滴70は、プラス側電線35及びマイナス側電線37の端末に緊締されている結束バンド60に堰き止められ、下方に落下する。そこで、電気接続箱1が傾くことによって、プラス側電線35及びマイナス側電線37を伝わってシールドケース10内に水滴70が浸入した場合でも、コネクタ部41及びコネクタ部43からジャンクションボックス40内に水滴70が浸入することを防止できる。
しかしながら、プラス側電線35及びマイナス側電線37を伝わってシールドケース10内に浸入した水滴70は、プラス側電線35及びマイナス側電線37の端末に緊締されている結束バンド60に堰き止められ、下方に落下する。そこで、電気接続箱1が傾くことによって、プラス側電線35及びマイナス側電線37を伝わってシールドケース10内に水滴70が浸入した場合でも、コネクタ部41及びコネクタ部43からジャンクションボックス40内に水滴70が浸入することを防止できる。
また、電線導出壁36a,38aの外周面後端には、結束バンド60の脱落を防止するフランジ部36b,38bがそれぞれ突設されている。これらフランジ部36b,38bは、プラス側電線35及びマイナス側電線37の下面を伝わってシールドケース10内に浸入した水滴70を堰き止め、下方に落下させることができる。
なお、プラス側電線35及びマイナス側電線37の端末にゴム栓等の環状部品をそれぞれ装着することで、プラス側電線35及びマイナス側電線37を伝わってシールドケース10内に浸入した水滴70を堰き止め、下方に落下させることもできる。
また、本実施形態の電気接続箱1では、電源側ワイヤハーネス30のプラス側電線35及びマイナス側電線37が、シールドケース10の電源電線挿通部13に装着されたシールドグロメット31を介してシールドケース10内に引き込まれる。
そこで、シールドケース10の電源電線挿通部13における電磁シールドの確保と共に、電源電線挿通部13による電線傷付き防止と、電源電線挿通部13における防塵防水性の向上を図ることができる。
そこで、シールドケース10の電源電線挿通部13における電磁シールドの確保と共に、電源電線挿通部13による電線傷付き防止と、電源電線挿通部13における防塵防水性の向上を図ることができる。
したがって、本実施形態の電気接続箱1によれば、シールドケース10内のジャンクションボックス40に接続された曲がり難いプラス側電線35及びマイナス側電線37を伝わって水滴70がジャンクションボックス40内へ浸入するのを防止することができる電気接続箱を安価に提供することができる。
尚、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。その他、上述した実施形態における各構成要素の材質、形状、寸法、数、配置箇所、等は本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。
ここで、上述した本発明に係る電気接続箱の実施形態の特徴をそれぞれ以下に簡潔に纏めて列記する。
[1] 上部開口を有するシールドケース(10)と、前記シールドケース(10)内に収容されたジャンクションボックス(40)と、前記上部開口を覆うケースカバー(50)と、前記シールドケース(10)の側壁(長手方向における一側壁)に設けられた電線挿通部(電源電線挿通部13)から引き込まれた被覆電線(プラス側電線35及びマイナス側電線37)の端末に接続されたコネクタ(36,38)が、前記ジャンクションボックス(40)のコネクタ部(41,43)に接続されるワイヤハーネス(電源側ワイヤハーネス30)と、を備え、
前記電線挿通部(電源電線挿通部13)から前記シールドケース(10)内に引き込まれた前記被覆電線(プラス側電線35及びマイナス側電線37)が、前記コネクタ(36,38)に向けて鉛直上向きへ傾斜した電線経路とされた、
電気接続箱(1)。
[1] 上部開口を有するシールドケース(10)と、前記シールドケース(10)内に収容されたジャンクションボックス(40)と、前記上部開口を覆うケースカバー(50)と、前記シールドケース(10)の側壁(長手方向における一側壁)に設けられた電線挿通部(電源電線挿通部13)から引き込まれた被覆電線(プラス側電線35及びマイナス側電線37)の端末に接続されたコネクタ(36,38)が、前記ジャンクションボックス(40)のコネクタ部(41,43)に接続されるワイヤハーネス(電源側ワイヤハーネス30)と、を備え、
前記電線挿通部(電源電線挿通部13)から前記シールドケース(10)内に引き込まれた前記被覆電線(プラス側電線35及びマイナス側電線37)が、前記コネクタ(36,38)に向けて鉛直上向きへ傾斜した電線経路とされた、
電気接続箱(1)。
上記[1]の構成の電気接続箱(1)によれば、結露や外部から浸入した水滴(70)が、電線挿通部(電源電線挿通部13)から導出された被覆電線(プラス側電線35及びマイナス側電線37)上に落下しても、被覆電線(プラス側電線35及びマイナス側電線37)を伝わってシールドケース(10)内に浸入することはない。
即ち、高価な防水コネクタを用いることなく、被覆電線(プラス側電線35及びマイナス側電線37)を伝わって水滴(70)がジャンクションボックス(40)内に浸入することを防止できる。
即ち、高価な防水コネクタを用いることなく、被覆電線(プラス側電線35及びマイナス側電線37)を伝わって水滴(70)がジャンクションボックス(40)内に浸入することを防止できる。
[2] 前記被覆電線(プラス側電線35及びマイナス側電線37)の端末が、前記コネクタ(36,38)の電線導出壁(36a,38a)に結束バンド(60)を用いて緊締された、
上記[1]に記載の電気接続箱(1)。
上記[1]に記載の電気接続箱(1)。
上記[2]の構成の電気接続箱(1)によれば、被覆電線(プラス側電線35及びマイナス側電線37)を伝わってシールドケース(10)内に浸入した水滴(70)は、被覆電線(プラス側電線35及びマイナス側電線37)の端末に緊締されている結束バンド(60)に堰き止められ、下方に落下する。そこで、電気接続箱(1)が傾くことによって、被覆電線(プラス側電線35及びマイナス側電線37)を伝わってシールドケース(10)内に水滴(70)が浸入した場合でも、ジャンクションボックス(40)内に水滴(70)が浸入することを防止できる。
[3] 前記被覆電線(プラス側電線35及びマイナス側電線37)が、前記電線挿通部(電源電線挿通部13)に装着されたシールドグロメット(31)を介して前記シールドケース(10)内に引き込まれた、
上記[1]又は[2]に記載の電気接続箱(1)。
上記[1]又は[2]に記載の電気接続箱(1)。
上記[3]の構成の電気接続箱(1)によれば、シールドケース(10)の電線挿通部(電源電線挿通部13)における電磁シールドの確保と共に、電線挿通部(電源電線挿通部13)による電線傷付き防止と、電線挿通部(電源電線挿通部13)における防塵防水性の向上を図ることができる。
1…電気接続箱
10…シールドケース
13…電源電線挿通部(電線挿通部)
30…電源側ワイヤハーネス(ワイヤハーネス)
35…プラス側電線(被覆電線)
36…コネクタ
37…マイナス側電線(被覆電線)
38…コネクタ
40…ジャンクションボックス
41…コネクタ部
43…コネクタ部
50…ケースカバー
10…シールドケース
13…電源電線挿通部(電線挿通部)
30…電源側ワイヤハーネス(ワイヤハーネス)
35…プラス側電線(被覆電線)
36…コネクタ
37…マイナス側電線(被覆電線)
38…コネクタ
40…ジャンクションボックス
41…コネクタ部
43…コネクタ部
50…ケースカバー
Claims (3)
- 上部開口を有するシールドケースと、前記シールドケース内に収容されたジャンクションボックスと、前記上部開口を覆うケースカバーと、前記シールドケースの側壁に設けられた電線挿通部から引き込まれた被覆電線の端末に接続されたコネクタが、前記ジャンクションボックスのコネクタ部に接続されるワイヤハーネスと、を備え、
前記電線挿通部から前記シールドケース内に引き込まれた前記被覆電線が、前記コネクタに向けて鉛直上向きへ傾斜した電線経路とされた、
電気接続箱。 - 前記被覆電線の端末が、前記コネクタの電線導出壁に結束バンドを用いて緊締された、
請求項1に記載の電気接続箱。 - 前記被覆電線が、前記電線挿通部に装着されたシールドグロメットを介して前記シールドケース内に引き込まれた、
請求項1又は2に記載の電気接続箱。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2022183658A JP2024072680A (ja) | 2022-11-16 | 2022-11-16 | 電気接続箱 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2022183658A JP2024072680A (ja) | 2022-11-16 | 2022-11-16 | 電気接続箱 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2024072680A true JP2024072680A (ja) | 2024-05-28 |
Family
ID=91197266
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2022183658A Pending JP2024072680A (ja) | 2022-11-16 | 2022-11-16 | 電気接続箱 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2024072680A (ja) |
-
2022
- 2022-11-16 JP JP2022183658A patent/JP2024072680A/ja active Pending
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