JP2024071859A - 繊維強化樹脂成形体およびその製造方法 - Google Patents

繊維強化樹脂成形体およびその製造方法 Download PDF

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寛之 加藤
Hiroyuki Kato
彬 岩田
Akira Iwata
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Abstract

【課題】複雑形状への良好な成形性と、優れた力学特性を両立できる繊維強化樹脂成形体を提供するものである。【解決手段】強化繊維およびマトリックス樹脂を含む未硬化の繊維強化樹脂層から成るプリフォームを用いて、平板部と、該平板部の片面から立設され、該平板部の平面上にて延在するリブ部とを有する繊維強化樹脂成形体を成形する、成形体の製造方法であって、該プリフォームを加熱および加圧することにより、その一部を、予め成形された凹部を有するリブ補強部材の該凹部へ嵌入させて、該リブ補強部材と共にリブ部を一体に形成するリブのプリフォームとして、残りの少なくとも一部は該平板部を形成する平板のプリフォームとして、硬化することで成形する、繊維強化樹脂成形体の製造方法。【選択図】図1

Description

本発明は、航空機部材、自動車部材、スポーツ用具等に用いられる、リブ部が形成された繊維強化樹脂成形体およびその製造方法に関するものである。
近年、航空機や自動車部材の軽量化要求に伴う繊維強化樹脂(FRP)の需要拡大に伴い、FRP部材のハイサイクル生産技術開発が進んでいる。プリプレグによるFRP部材の成形においては脱オートクレーブ化が進み、プレス成形による高速成形技術の開発が進んでいる。しかしながら、一般的なFRP部材は、繊維束が連続繊維であるが故、優れた力学特性を有する一方、プレス成形により凹凸を有する複雑形状に成形することは難しかった。
このような点を踏まえ、近年は、単純なプレスによる成形が難しい複雑形状を有する自動車部材などを対象に、板状部と突起部を有する繊維強化プラスチックを構成する積層体に用いられる、繊維束に切り込みを入れることで流動性を向上させたプリプレグや(特許文献1)、繊維束をチョップしてランダムに分散させた不連続繊維からなるシートモルディングコンパウンド(SMC)等の、不連続繊維を用いた中間基材(特許文献2)の需要が増えている。しかしながら、不連続繊維を用いたFRP部材は、連続繊維を用いたFRP部材と比較し、力学特性では大きく劣る問題があった。
連続繊維の力学特性と、不連続繊維の成形性を両立するために、成形体中の繊維長を変更し、複雑形状となる箇所は繊維長が短い不連続繊維、複雑形状の成形性へ影響が小さい箇所に、繊維長が長い不連続繊維、もしくは連続繊維を適用(特許文献3)することで、連続繊維の力学特性と、不連続繊維の成形性をある程度両立することが可能である。
国際公開第2008/038429号公報 国際公開第2017/110616号公報 特開2022-116535号公報
上述した技術(特許文献3)は、上記した配置構成により、連続繊維の力学特性と、不連続繊維の成形性を両立した。しかしながら、成形性を優先している面があり、また、弾性率や強度等の機械特性が低い不連続繊維で構成される複雑形状箇所において、機械特性が低い問題が生じるものであった。
本発明は、上述した問題点に鑑みてなされたもので、リブ部を有する複雑形状の繊維強化樹脂成形体において、良好な成形性と、優れた力学特性を両立させる製造方法を提供することを課題とする。
上記の課題を解決するため、本発明では、以下1~11に示す製造方法を採る。
1. 強化繊維およびマトリックス樹脂を含む未硬化の繊維強化樹脂層から成るプリフォームを用いて、平板部と、該平板部の片面から立設され、該平板部の平面上にて延在するリブ部とを有する繊維強化樹脂成形体を成形する、成形体の製造方法であって、
該プリフォームを加熱および加圧することにより、その一部を、予め成形された凹部を有するリブ補強部材の該凹部へ嵌入させて、該リブ補強部材と共にリブ部を一体に形成するリブのプリフォームとして、残りの少なくとも一部は該平板部を形成する平板のプリフォームとして、硬化することで成形する、繊維強化樹脂成形体の製造方法。
2. 前記成形体において、前記リブのプリフォームから形成される箇所のみが前記リブ補強部材により覆われる、上記1に記載の繊維強化樹脂成形体の製造方法。
3. 前記成形体において、前記リブのプリフォームおよび前記平板のプリフォームの表面の少なくとも一部から形成される箇所が前記リブ補強部材により覆われる、上記1に記載の繊維強化樹脂成形体の製造方法。
4. 前記プリフォームにおいて、平板のプリフォームの全積層材合計厚さをt‘とすると、前記リブ補強材の凹部の溝高さhが、(t‘×1.5)<hを満たす、上記1~3のいずれかに記載の繊維強化樹脂成形体の製造方法。
5. 前記プリフォームにおいて、平板のプリフォームの全積層材合計厚さをt‘とすると、前記リブ補強部材の凹部の溝幅wが、(t‘×3.0)>w>(t‘×0.5)を満たす、上記1~4のいずれかに記載の繊維強化樹脂成形体の製造方法。
6. 前記リブ補強部材は、繊維強化樹脂層をその構成に含むものであり、該繊維強化樹脂層を構成する強化繊維は連続繊維である、上記1~5のいずれかに記載の繊維強化樹脂成形体の製造方法。
7. 前記繊維強化樹脂層のうち1層以上が、前記リブ部の延在方向と略直交する方向に配向する強化繊維を含む、上記6に記載の繊維強化樹脂成形体の製造方法。
8. 前記プリフォームに含まれる繊維強化樹脂が、n層(nは2以上の整数)の不連続繊維強化樹脂層(以下、不連続繊維層)のみで構成されるか、または、n層の不連続繊維層と1層以上の連続繊維強化樹脂層(以下、連続繊維層)との複層構成をとる、上記1~7のいずれかに記載の繊維強化樹脂成形体の製造方法。
9. 前記プリフォームに含まれる繊維強化樹脂が、複数の不連続繊維層を含む場合において、
リブ部の先端側から順に第x層(xは1以上n以下の整数)の不連続繊維層に含まれる不連続繊維の平均繊維長をLxとしたとき、xの数が大きくなるにつれてLxはより大きくなる、上記8に記載の繊維強化樹脂成形体の製造方法。
10. 前記プリフォームに含まれる繊維強化樹脂が、前記複層構成をとる場合において、
前記第n層の不連続繊維強化樹脂層よりもリブ部側に存在する連続繊維層の繊維配向方向が、リブ部の延在方向と略一致する方向である、上記8または9に記載の繊維強化樹脂成形体の製造方法。
11. 前記プリフォームに含まれる繊維強化樹脂が、前記複層構成をとる場合において、
前記リブ部の基底側から順に位置する1層または2層以上が、リブ直交方向を繊維方向とする連続繊維層である、上記8~10のいずれかに記載の繊維強化樹脂成形体の製造方法。
また、本発明に係る繊維強化樹脂成形体は、上記1~11のいずれかに記載の製造方法により製造されたものである。
本発明によれば、繊維強化樹脂成形体の成形に際してリブ部を有する複雑形状への良好な成形性が示され、また、本発明に係る製造方法により得られた繊維強化樹脂成形体は優れた力学特性を示し、両特性が両立することができる。
本発明の実施形態の一つに係る製造方法を説明するための模式図である。 本発明の実施形態の別の一つに係る製造方法を説明するための模式図である。 本発明に係る製造方法で成形した繊維強化樹脂成形体の一例である。 本発明に係る製造方法で成形した繊維強化樹脂成形体の別の一例である。 本発明の一実施形態に係るリブ補強部材を示す模式図である。 本発明の別の一実施形態に係るリブ補強部材を示す模式図である。 本発明の別の一実施形態に係るリブ補強部材を示す模式図である。 本発明の別の一実施形態に係るリブ補強部材を示す模式図である。 本発明の別の一実施形態に係るリブ補強部材を示す模式図である。 本発明の別の一実施形態に係るリブ補強部材を示す模式図である。 図3に係る繊維強化樹脂成形体について、成形体11の断面を具体的に示す断面斜視図(A)および(A)中に枠線31で示す領域の拡大断面図(B)、(A)中に枠線32で示す領域の拡大断面図(C)である。 実施例1の実施形態に係る繊維強化樹脂成形体を示す模式図である。 比較例1の実施形態に係る繊維強化樹脂成形体を示す模式図である。 実施例および比較例の圧縮試験シミュレーションから得られる、変位-荷重曲線である。
以下、理解を容易にするため、適宜図面を参照しつつ本発明を説明するが、本発明はこれらの図面によって何ら限定されるものではない。また、図面に示される特定の実施形態についての説明は、上位概念としての本発明の説明としても理解し得るものである。
図1および図2は、本発明の一実施形態に係る製造方法を示す模式図である。これらの模式図から理解されるように、本発明は、予め成形された凹部を有するリブ補強部材1へ、強化繊維およびマトリックス樹脂を含む未硬化のプリフォーム2(以下、このような層を本体形成層と呼ぶ)を嵌入させ、硬化することで一体化構造に成形する、繊維強化樹脂成形体の製造方法を採る。
「予め成形された」とは、上述した本体形成層を嵌入させる工程より前に、成形されることであり、かかるリブ補強部材1は、凹部を有するように、成形、硬化された状態である。
リブ補強部材1の成形方法については、特に限定しない。
本発明では、予め成形された凹部を有するリブ補強部材1を、成形金型3の一方の表面、もしくは内部に配置し、リブ補強部材1と金型3の間に本体形成層2を配置し加圧成型することで、本体形成層2の一部の層がリブ補強部材1の凹部に引き込まれるように嵌入し一体化構造となる。リブ補強部材1を金型3に固定するか否かは限定しないが、リブ補強部材1と金型3の隙間発生の防止、成形中のリブ補強部材1のズレ防止の観点から、固定することが好ましい。固定方法は特に限定しないが、ボルト留め、接着留め等が挙げられる。
また、本発明では、リブ補強部材と金型とを用いて、リブ補強部材を金型へ配置する態様のみならず、リブ補強部材を金型の役割とし、加圧を加える成形機器等に直接取り付けることもできる。
図3、4は、本発明の一実施形態に係る製造方法で成形した、平板部とリブ部を有する繊維強化樹脂成形体11(以下、単に「成形体」という場合がある)を示す模式図であり、リブ補強部材1に本体形成層の一部が嵌入することで、リブ補強部材1と本体形成層から成形された箇所14とが一体化し、成形された構造である。X方向は成形体におけるリブの長手方向を示し、プラス(+)方向、マイナス(-)方向については区別せず、いずれもX方向として示す。Y方向は、平板部の面内におけるX方向の直交方向、つまりリブの長手方向に対する直交方向を示し、+方向、-方向については区別せず、いずれもY方向として示す。一方で、Z方向については、+方向とー方向とを区別し、+Z方向は成形体におけるリブの突出方向を示し、-Z方向は突出方向の反対側、つまりリブの底面に向けての方向を示す。成形体11は、面内方向にわたって実質的に厚みの変動がない厚みtを有する平板部12と、該平板部の片面からZ方向に立設され、X方向に延在するリブ部13とを有している。ここで、「実質的に厚みの変動がない」とは、成形体におけるZ軸方向における最小長さ(以下、平板部の成形体の厚みtという)からの変動率について、好ましくは変動率が20%以内、より好ましくは10%以内、さらに好ましくは5%以内の変動率の範囲内の厚さを有することを指す。
リブ部は、本体形成層を予め成形された凹部を有するリブ補強部材に供して加熱・加圧成形する際、当該凹部に本体形成層の少なくとも一部の層が引き込まれるように嵌入することで、当該凹部の形状に略対応するよう形成される、狭長形状の突出部である。このように、リブ補強部材の当該凹部に嵌入した本体形成層の一部を、「リブのプリフォーム」と呼び、当該凹部に嵌入せず、平板部を形成する本体形成層の一部を「平板のプリフォーム」と呼ぶ。成形されてなるリブ部の形状は、上記の通り、X方向に延在するものであり、平面視(Z方向における+側から-側を見た状態)で一定の方向に直線状に延在することが好ましいが、直線形状に限るものではなく、曲線状であってもよく、その場合、典型的には、リブ部の長手方向における始点と終点、すなわち端と端におけるリブ部の幅方向の中心点を結ぶ直線15の長さを1とした場合、リブ部始点から終点までの稜線に沿った長さが1.2以下の、略直線的な形状が好ましい形状として想定される。すなわち、平板部の平面上にてX方向に延在する形状とは、リブ部に長手方向が存在し、その方向上の始点と終点により形成される上記直線15が認識される形状を指し、直線15の方向がX方向となる。
前述通り、リブ部は、本体形成層の少なくとも一部の層が、リブ補強部材の凹部に引き込まれるようにリブのプリフォームとして嵌入することで、当該凹部の形状に略対応するよう形成される狭長形状の突出部であり、凹部の隙間全てをリブのプリフォームが充填することが、リブ部の機械特性を考慮すると、理想状態である。逆に、凹部の隙間全てに充填せず空隙が存在すると、機械特性の低下に繋がる。これらを踏まえると、成形体におけるリブ部の空隙率は20%以内であることが好ましく、空隙率10%以内であることが機械特性を担保できる点でさらに好ましい。
図5は、本発明の一実施形態に係るリブ補強部材1を示す模式図であり、リブ補強部材1は、1つ以上の凹部21(この例では、1つ)を有する。凹部は、YZ平面上において、凹部の端部22から凹部の頂点(リブ部の高さが同一のリブ内で変動する場合には、最も高い部分の頂点、以下同じ)23、もう一方の凹部端部24に連なり構成されており、本構成を満たす凹部がX方向(以下、リブ方向)に延在している。
成形体のリブ部と平板部の境の機械特性の低下を抑制するために、リブ補強部材1には、凹部端部から連なる、平板のプリフォームの表面の少なくとも一部を覆う基板部25を設けることが好ましい。基板部25は、凹部端部からリブの延在方向と略直交する方向(リブ直交方向)に延在している。基板部25の形状は特に限定されないが、平面形状であり、凹凸がないことが好ましい。
前記凹部の部数は特に限定せず、図6のリブ補強部材のように凹部を複数設けても良い。凹部が複数の場合、凹部端部22、24から繋がる基板部25が複数の凹部の間にあってもよいし、各凹部または各凹部と基板部がそれぞれ独立してもよい。なお、複数の凹部から複数のリブ部が形成されることとなるが、そのリブ方向(X方向)は同一であることが好ましい。同一でない場合は、代表的なリブを選定し、その方向をリブ方向とする。
通常、成形品におけるリブ部の主な役割は、剛性や強度等の力学特性の担保であり、リブ部の高さが極端に小さいと役割期待に対する効果が低い。そのため、本発明では、プリフォームの段階において、平板のプリフォームの全積層材合計厚さをt‘とすると、プリフォームの段階から、リブ補強部材の凹部の高さhが、(t‘×1.5)<hを満たすことが好ましい。なお、リブ補強部材の凹部の高さhとは、図5においてhとして示されるように、基板部の+Z側表面と、凹み部の頂点23と同じ高さの面とを結ぶZ軸上の最短距離を指し、リブ部の高さが同一のリブ内で変動する場合は、最も高い箇所の高さを指す。
また、リブ補強部材の凹部の溝幅wが極端に大きいと、凹部に強化繊維およびマトリックス樹脂を含む未硬化の繊維強化樹脂層のプリフォームの少なくとも一部の層を引き込む力を強くできず、凹部に嵌入しにくくなる。反対に、溝幅が極端に小さいと、本体形成層に含まれる繊維の座屈荷重が大きくなり嵌入しにくくなる。したがって、リブ補強部材の凹部の溝幅wが、(t‘×3.0)>w>(t‘×0.5)を満たすことが好ましい。なお、リブ補強部材の凹部の溝幅とは、図5において、wとして示されるように、リブ補強部材の凹部の高さhの中間点における、リブ直交方向の凹部の溝幅を指す。溝幅wが一定でない場合、いずれの箇所においても、wが上記範囲を満たすことが好ましい。リブ補強部材の凹部の高さhの中間点以外の溝幅は、特に限定されず、図7、8に示すように、特定の高さにおいて溝幅を小さくすることも可能であり、図9、10に示すように特定の高さにおいて溝幅を大きくすることも可能である。
また、リブ補強部材は、必要最小限の構造を有することが、本体性能への影響、コスト、準備面で理想的である。それを踏まえるとプリフォームの段階において、リブ補強部材の厚みbは、平板のプリフォームの厚さに対し、1%以上、20%以下であることが好ましい。本製造方法により成形された成形体の機械特性の均一性を保つために、リブ補強部材の厚さは、その最小厚さに対する変動率が30%以内であることが好ましい。
リブ補強部材は、1層以上の繊維強化樹脂層から構成されることが好ましい形態である。なお、本明細書において、繊維強化樹脂層、連続繊維強化樹脂層、不連続繊維強化樹脂層等の「層」とは、複数枚の繊維強化樹脂基材を積層したプリフォームにおける各々の基材1枚、あるいは当該プリフォームを成形して得られた成形体における各々の基材1枚に由来する部分を指す概念である。
リブ補強部材に含まれる強化繊維の繊維方向は特に限定されないが、リブ部の高さ方向からの変形を抑制するために、リブ補強部材のうち1層以上が、リブ直交方向に配向した強化繊維を含む繊維強化樹脂層であることが好ましく、リブ補強部材の全層がそのような層であることがより好ましく、繊維が連続繊維であることが特に好ましい。
本発明において、繊維がリブ直交方向に配向している、とは、リブ補強部材1を構成する繊維に限らず、成形体11を構成する繊維について、その配向方向が、リブ直交方向を0°として±45°未満、好ましくは±30°未満、より好ましくは±10°未満の角度をなすことを意味する。
本発明において、連続繊維とは、成形体またはプリフォームを構成する各層の略全長に渡って分断なく存在する強化繊維を集合的に呼称する表現であり、リブ補強部材に含まれる連続繊維においては、リブ補強部材の凹部と基板部の一方向の略全長に渡って分断なく存在する強化繊維を指す。
本発明においては、局所的かつ効率的にリブ部の高さ方向の変形を抑制する観点から、好ましい態様において、リブ補強部材のうち1層以上、好ましくは全層が、一方向に配向した連続繊維に樹脂が含浸された連続繊維強化樹脂層(以下、連続繊維層)である。
上述した予め成形された凹部を有するリブ補強部材を、成形金型の一方の表面、もしくは内部に配置し、リブ補強部材と金型の間に本体形成層を配置し加圧成形することで、本体形成層の一部の層がリブ補強部材の凹部に引き込まれるように嵌入し、一体化構造の成形体となることにより、成形体のリブ部を形成するリブのプリフォームはリブ補強部材に覆われ、成形体が形成される。リブ補強部材に基板部が構成されない場合は、リブのプリフォームのみがリブ補強部材に覆われる態様となり、同様に、成形体においては、リブのプリフォームから形成される箇所のみがリブ補強部材に覆われる。基板部が構成される場合は、前記リブのプリフォームおよび前記平板のプリフォームの少なくとも一部がリブ補強部材に覆われる態様となり、同様に、成形体においては、リブのプリフォームおよび平板のプリフォームの表面の少なくとも一部から形成される箇所がリブ補強部材に覆われる。
本体形成層は、2層以上の繊維強化樹脂層から構成される。
本発明において、本体形成層の層構成は特に限定されないが、加熱・加圧成形する際の繊維流動性を高める観点から、1層以上、不連続繊維に樹脂が含浸されてなる不連続繊維強化樹脂層(以下、不連続繊維層)を含むことが好ましい。本発明において、不連続繊維とは、成形体またはプリフォームを構成する各層の略全長に渡って連続せずに、層中に分断された状態で存在する繊維であり、典型的には繊維長が30mm以下の繊維である。一般的に、連続繊維のみからなる繊維強化樹脂の成形においては、弾性率の高い繊維方向には流動変形し難く、弾性率が低い繊維直交方向には流動変形し易い。本発明の好ましい態様に係る繊維強化樹脂成形体の製造方法においては、不連続繊維層を設けて繊維方向にも流動変形し易くすることにより、リブ部の形成を容易にすることができる。
不連続繊維層としては、一方向に配列した連続繊維が分断されることによって不連続とされた不連続繊維を含む層、あるいは多方向に分散した不連続繊維を含む層がある。前者は、典型的には、一方向に配列した連続繊維を含むプリプレグに挿入された切込等によって当該連続繊維が分断された状態にある不連続繊維である。後者は、典型的には、予め所定の繊維長に切断した不連続繊維を分散させて配置した状態にある不連続繊維である。前者の不連続繊維を含む不連続繊維層を形成するための基材の例としては、いわゆる切込プリプレグが挙げられ、後者の不連続繊維を含む不連続繊維層を形成するための基材の例としては、いわゆるシートモールディングコンパウンド(SMC)が挙げられる。なお、分散した不連続繊維という場合、不連続繊維は完全に等方的に配向して分散している必要はなく、分散された不連続繊維が方向性をもって配向した状態を含むものとする。
リブ部の形成過程において、本体形成層のうち、リブ部上部面近くの先端側(表面側)を構成する層は、リブ部の内部に大きく嵌入するため、リブ部の成形性への影響が大きく、一方でリブ部の基底側の層になるほどリブ部の内部には嵌入しにくいためリブ部の成形性への影響が小さくなる。また、不連続繊維は繊維長が短い程流動変形し易く、繊維長が長い程流動変形し難い。以上を踏まえると、本体のうちリブ部の先端側の不連続繊維層においては繊維長を短くし、基底側の不連続繊維層では繊維長を長くすることによって、リブ部の形成し易さと弾性率や強度等の力学特性を両立できる。
本発明において、プリフォームに含まれる繊維強化樹脂は、n層(nは2以上の整数)の不連続繊維層のみで構成されていてもよく、または、n層の不連続繊維層と1層以上の連続繊維強化樹脂層(以下、連続繊維層)との複層構成をとっていてもよい。
具体的には、本発明においては、本体形成層がn層の不連続繊維層を有するとしたとき、n層の不連続繊維層のうち、リブ部側の最も表面側の層から順に、第1層、第2層とし、リブ部側を上方とした場合に最も基底側の層を第n層としたとき、第x層(xは2以上n以下の整数)の不連続繊維層に含まれる不連続繊維の平均繊維長をLxとしたとき、第1層の不連続繊維の平均繊維長L1と、第n層の不連続繊維の平均繊維長Lnとが、L1<Lnを満たす。特に、3層以上の不連続繊維層を有する場合(nが3以上の整数である場合)は、繊維長変化による弾性率や強度等の力学特性の急激な変化を回避するために、L1<L2・・・<Lnであることが好ましい。
図11は、本発明の一実施形態に係る製造方法で成形された繊維強化樹脂成形体11の断面斜視図(A)および図11(A)中に枠線31で示す領域の拡大断面図(B)、図11(A)中に枠線32で示す領域の拡大断面図(C)である。平板部12は、リブ部13の延在方向(X軸方向)を繊維方向とする連続繊維35に樹脂37が含侵してなる連続繊維層33と、不連続繊維36に樹脂37が含侵してなる不連続繊維層34とをそれぞれ4層有する。この4層の不連続繊維層34のうち、リブ部3の最も先端側、すなわちZ方向側の層から順に、第1層、第2層、第3層、第4層としたとき、第1層の不連続繊維36の平均繊維長L1と、第4層の不連続繊維36の平均繊維長L4とが、L1<L4を満たすことが好ましく、L1<L2<L3<L4を満たすことがより好ましい。なお、平均繊維長とは、各層ごとの繊維をランダムに抽出し、抽出した繊維の平均値である。繊維の抽出数は特に規定しないが、抽出数が多いほど繊維長のばらつき誤差低減に繋がるため、100本以上であることが好ましく、1000本以上であることがさらに好ましい。
また、本体形成層を構成する不連続繊維層のうち少なくとも一部の層は、その不連続繊維がリブ直交方向に配向していることが好ましい。リブ直交方向を繊維方向とする繊維を含む層は、繊維が連続繊維であると、流動変形の方向が弾性率の高い繊維方向のため流動変形し難く、リブ部を形成し難い。従って、リブ直交方向を繊維方向とする繊維を含む層を、連続繊維層と比較し繊維方向にも流動変形し易い不連続繊維層とすることにより、リブ部を成形しやすくなる。不連続繊維層が多方向に分散した不連続繊維を含む層である場合は、分散された不連続繊維のうち25%以上がリブ直交方向に配向していることが好ましく、50%以上がリブ直交方向に配向していることがより好ましい。
本体形成層が不連続繊維層のみで構成される場合、繊維が連続で無いが故、リブ部の成形性は高いが、力学特性が低い。そのため、本体形成層は、不連続繊維層に加え、力学特性が高い連続繊維層を有していても良い。
本体形成層が連続繊維層と不連続繊維層との複層構成をとる場合、その積層順は、特に限定されないが、連続繊維層と不連続繊維層が交互に積層された構造を少なくとも一部に有することが好ましく、全体が上記積層構造をとることがより好ましい。また、連続繊維層と不連続繊維層の全積層枚数の内、数えて中央に存在する層または層間を境に、対称に積層されることも好ましい。さらに、前記構成において、連続層、不連続層が交互に積層されていることがより好ましい。
上記したリブ部側を上方とした場合に最も基底側に位置する不連続繊維層よりリブ部側に存在する連続繊維層の繊維配向方向は、リブ方向であることが好ましい。これにより、繊維強化樹脂成形体の成形過程において流動変形を必要とする、図11に示すY方向は、成形体の弾性率の低い繊維直交方向となるため、リブ部の形成が容易になる。図11に示す実施態様においては、4層の連続繊維層33は全てリブ方向(リブ部13の延在方向)を繊維方向とする層である。
また、上記最も基底側から順に1層または2層以上が、リブ直交方向を繊維方向とする連続繊維層であることも好ましい。(以下、このような1層または2層以上の連続繊維層を「基底層」という場合がある。)本発明の成形体のリブ部においては、リブ部側面にリブ補強部材を設けることで、強度や剛性等の力学特性が担保できる。しかしながら、平板部においては、リブ方向はリブ方向を繊維方向とする連続繊維層を設けることで力学特性の担保が出来るものの、リブ直交方向については、力学特性が低い。そこで、成形性への影響が比較的小さいリブ部の基底側に、リブ直交方向を繊維方向とする連続繊維層、すなわち基底層を配置することで、力学特性が向上する。かかる基底層を構成する繊維は、連続繊維であって、リブ直交方向に繊維が配向していればよく、一配向の繊維でも良ければ、配向方向が規則的に分散した織物クロス材でも良い。
基底層に含まれる連続繊維は、繊維座屈による弾性率や強度等の力学特性の低下を避けるために、成形体として成るとき、リブ部に嵌入していないことが好ましい。逆に言えば、基底層以外の本体に存在する連続繊維および不連続繊維のうち少なくとも一部は、リブ部に嵌入していることが好ましい。なお、繊維がリブ部に嵌入している、とは、成形体におけるリブ部の延在方向に平行な断面において、リブ部の隆起の開始点2点を結んだ直線より当該突起の先端側に繊維の少なくとも一部が存在していることを意味する。
本体形成層のさらに好ましい形態としては、該本体形成層に含まれる繊維強化樹脂層が、n層(nは3以上の整数)の不連続繊維層のみ、または、n層の不連続繊維層と1層以上の連続繊維層とで構成され、第x層(xは1以上n以下の整数)の不連続繊維層に含まれる不連続繊維の平均繊維長をLxとしたとき、xの数が大きくなるにつれてLxはより大きいもの、すなわちL1<L2・・・<Lnである態様が挙げられ、後者の場合は、第n層の不連続繊維層よりもリブ部側に連続繊維層の繊維配向方向が、リブ部の延在方向と略一致する方向であり、第n層の不連続繊維層よりも基底側に、リブ直交方向を繊維方向とする1層以上の連続繊維層を有する。
本発明において、繊維強化樹脂層に含まれる強化繊維種は特に限定されないが、炭素繊維、ガラス繊維、アラミド繊維、ポリパラフェニレン・ベンゾビス・オキサゾール(PBO)繊維などを用いることができ、これらのうち2種類以上を併用してもよい。
また、繊維強化樹脂層に含まれる樹脂種は熱硬化性樹脂が含まれること以外は特に規定しない。熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂などを用いることができ、繊維との接着性や成形性を考慮するとエポキシ樹脂やビニルエステル樹脂を用いることが好ましい。また、熱硬化性樹脂に加えて、熱可塑性樹脂を併用することもできる。熱可塑性樹脂としては、ABS樹脂、ナイロン樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリオレフィン樹脂などを用いることができる。なお、樹脂としてこれら列挙した樹脂種を2種類以上併用してもよい。
本発明の効果である成形性と力学特性の両立を確認するために、有限要素法により、力学特性の確認として圧縮試験シミュレーションを実施した。なお、後述する実施例1と比較例1を構成する本体形成層を形成する各々の連続繊維層と不連続繊維層に含まれる繊維および樹脂は、全て同一の力学特性を有するものとした。連続繊維層に含まれる繊維は切込みが無く、1方向に分断なく連続しているものとし、不連続繊維に含まれる繊維は、1方向に配向した繊維をプリフォームの段階で切込むことで10mm間隔に分断されているものとして評価した。また連続繊維層と不連続繊維層の厚さは全て同一とし、複数枚積層した場合、同一厚さの層が複数存在することとした。リブ補強部材は連続繊維強化樹脂層で構成され、リブ補強部材を構成する連続繊維強化樹脂層は、本体形成層を構成する連続繊維強化樹脂層と同じ力学特性、厚さを有するものとした。圧縮試験シミュレーションとは、本体形成層とリブ補強部材を一体化成形の上、成形体とした際のリブ部の力学特性を確認するために、図12、13における圧縮位置F(各リブ部のリブ方向中央位置頂点)にーZ方向へリブ部を圧縮する試験である。
(実施例1)
実施例1に係る解析モデルは、図12に示す通り、平板部12と2つのリブ部13で構成される繊維強化樹脂成形体であり、平板部12と、リブ部13のうちリブ補強部材1を除く部分とは、全積層枚数の内、数えて中央に存在する層間を境に、対称に積層された本体形成層2から成形されたものであり、リブ部から順に、リブ方向を繊維方向とする4層の連続繊維層と、リブ直交方向を繊維方向とする4層の不連続繊維層とが交互に積層され、さらに、リブ直交方向を繊維方向とする連続繊維層2層からなるリブ補強部材1が、2つのリブ部表面と平板部の片面の全表面に配置された構成である。
図14に、圧縮試験シミュレーションで得られた変位-荷重曲線グラフを示している。実線41は実施例1の解析モデルの変位-荷重曲線を示し、実施例1の破壊荷重を43で示す。本発明の効果を確認するため、シミュレーションより得られた実施例1の破壊荷重を100とし、他構成の比較例1と後述で比較する。なお、破壊荷重とは、圧縮試験シミュレーション過程における破壊直前の最大荷重値であり、破壊とは、試験過程で得られる変位-荷重曲線において、最大荷重値から50%低下するタイミングを指すものとする。
(比較例1)
比較例1の解析モデルは図13に示す通り、平板部12、2つのリブ部13で構成される繊維強化樹脂成形体であり、本体形成層から成形された箇所14で構成される。本体形成層から成形された箇所14は、実施例1と同じ構成であり、リブ補強部材を有しない点が実施例1の解析モデルと異なる。
図14の破線42は比較例1の解析モデルの変位-荷重曲線を示し、比較例1の破壊荷重を44で示す。なお、変位ー荷重曲線の変位とは、圧縮試験シミュレーションにおける圧縮位置Fの変位量であり、荷重は、前記変位を与えた際の反力である。
Figure 2024071859000002
本発明の実施形態である実施例1は、リブ補強部材を有しない比較例1と比較し、リブ補強部材を設けることで、圧縮方向に連続繊維が配置されたことによるリブの座屈を防ぎ、リブ部のリブ直交方向の力学特性が高く、約60%の強度向上効果を有し、力学特性の高さが確認された。
1 リブ補強部材
2 強化繊維およびマトリックス樹脂を含む未硬化の繊維強化樹脂層(本体形成層)
3 成形金型
11 繊維強化樹脂成形体(成形体)
12 平板部
13 リブ部
14 リブ部のうち本体形成層から成形された箇所
15 リブ部の長手方向における始点と終点における、リブ部の幅方向の中心点を結ぶ直線
21 リブ補強部材1の凹部
22 凹部21の端部
23 凹部21の頂点
24 凹部21の端部
25 リブ補強部材1の基板部
31 図11(B)に拡大断面図を示す領域
32 図11(C)に拡大断面図を示す領域
33 連続繊維強化樹脂層
34 不連続繊維強化樹脂層
35 連続繊維強化樹脂層33を構成する連続繊維
36 不連続繊維強化樹脂層34を構成する不連続繊維
37 樹脂
41 実施例1の解析モデルの変位-荷重曲線
42 比較例1の解析モデルの変位-荷重曲線
43 実施例1の解析モデルの破壊荷重
44 比較例1の解析モデルの破壊荷重
t 平板部12における成形体11の厚み
t‘ プリフォームの段階における平板のプリフォームの全積層材合計厚さ
h リブ部13の高さ
w 凹部21の溝幅w
b リブ補強部材1の厚み
F 圧縮位置(リブ方向中央位置頂点)

Claims (13)

  1. 強化繊維およびマトリックス樹脂を含む未硬化の繊維強化樹脂層から成るプリフォームを用いて、平板部と、該平板部の片面から立設され、該平板部の平面上にて延在するリブ部とを有する繊維強化樹脂成形体を成形する、成形体の製造方法であって、
    該プリフォームを加熱および加圧することにより、その一部を、予め成形された凹部を有するリブ補強部材の該凹部へ嵌入させて、該リブ補強部材と共にリブ部を一体に形成するリブのプリフォームとして、残りの少なくとも一部は該平板部を形成する平板のプリフォームとして、硬化することで成形する、繊維強化樹脂成形体の製造方法。
  2. 前記成形体において、前記リブのプリフォームから形成される箇所のみが前記リブ補強部材により覆われる、請求項1に記載の繊維強化樹脂成形体の製造方法。
  3. 前記成形体において、前記リブのプリフォームおよび前記平板のプリフォームの表面の少なくとも一部から形成される箇所が前記リブ補強部材により覆われる、請求項1に記載の繊維強化樹脂成形体の製造方法。
  4. 前記プリフォームにおいて、平板のプリフォームの全積層材合計厚さをt‘とすると、前記リブ補強材の凹部の溝高さhが、(t‘×1.5)<hを満たす、請求項1に記載の繊維強化樹脂成形体の製造方法。
  5. 前記プリフォームにおいて、平板のプリフォームの全積層材合計厚さをt‘とすると、前記リブ補強部材の凹部の溝幅wが、(t‘×3.0)>w>(t‘×0.5)を満たす、請求項1に記載の繊維強化樹脂成形体の製造方法。
  6. 前記リブ補強部材は、繊維強化樹脂層をその構成に含むものであり、該繊維強化樹脂層を構成する強化繊維は連続繊維である、請求項1~5のいずれかに記載の繊維強化樹脂成形体の製造方法。
  7. 前記繊維強化樹脂層のうち1層以上が、リブ直交方向に配向する強化繊維を含む、請求項6に記載の繊維強化樹脂成形体の製造方法。
  8. 前記プリフォームに含まれる繊維強化樹脂が、n層(nは2以上の整数)の不連続繊維強化樹脂層(以下、不連続繊維層)のみで構成されるか、または、n層の不連続繊維層と1層以上の連続繊維強化樹脂層(以下、連続繊維層)との複層構成をとる、請求項1~5のいずれかに記載の繊維強化樹脂成形体の製造方法。
  9. 前記プリフォームに含まれる繊維強化樹脂が、複数の不連続繊維層を含む場合において、
    リブ部の先端側から順に第x層(xは1以上n以下の整数)の不連続繊維層に含まれる不連続繊維の平均繊維長をLxとしたとき、xの数が大きくなるにつれてLxはより大きいものである、請求項8に記載の繊維強化樹脂成形体の製造方法。
  10. 前記プリフォームに含まれる繊維強化樹脂が、前記複層構成をとる場合において、
    前記第n層の不連続繊維強化樹脂層よりもリブ部側に存在する連続繊維層の繊維配向方向が、リブ方向である、請求項8に記載の繊維強化樹脂成形体の製造方法。
  11. 前記プリフォームに含まれる繊維強化樹脂が、前記複層構成をとる場合において、
    前記リブ部の基底側から順に位置する1層または2層以上が、リブ直交方向を繊維方向とする連続繊維層である、請求項8に記載の繊維強化樹脂成形体の製造方法。
  12. nが3以上の整数であり、前記不連続繊維強化樹脂層のうち、リブ部側表面から順に第x層(xは1以上n以下の整数)の層に含まれる不連続繊維の平均繊維長をLxとしたとき、xの数が大きくなるにつれてLxはより大きいものであり、
    前記第n層の不連続繊維層よりもリブ部側に存在する連続繊維強化樹脂層の繊維配向方向が、リブ方向である、請求項11に記載の繊維強化樹脂成形体の製造方法。
  13. 請求項1~5のいずれかに記載の製造方法により製造された、繊維強化樹脂成形体。
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