JP2024070967A - 無人飛行体、ドライブレコーダ、及び開閉装置 - Google Patents

無人飛行体、ドライブレコーダ、及び開閉装置 Download PDF

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Masaru Hoshikawa
敏行 大河内
Toshiyuki Okochi
知子 宮下
Tomoko Miyashita
信一郎 中村
Shinichiro Nakamura
忍 藤原
Shinobu Fujiwara
聡明 橋口
Toshiaki Hashiguchi
博行 山▲崎▼
Hiroyuki Yamazaki
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Abstract

【課題】車両に搭載された無人飛行体を最適なタイミングで離陸させる。【解決手段】ドライブレコーダ10において、車両1への衝撃を検知するための加速度センサにより所定値以上の加速度値が検知されると、無人飛行体20に離陸指示信号を送信する。車両1の内部に収納された無人飛行体20において、撮像部は、車両1の上空から車両1と車両1の周辺を撮像する。制御部は、ドライブレコーダ10から離陸指示信号を受信すると、離陸制御を実行する。【選択図】図1

Description

本発明は、車両に設置された、無人飛行体、ドライブレコーダ、及び開閉装置に関する。
近年、事故発生時の映像や煽り運転の証拠映像を記録するために、ドライブレコーダを設置している車両が増加している。ドライブレコーダのカメラの画角には限界があるため、ドライブレコーダでは重要な証拠映像を撮影できない場合がある。
これに対して、無人飛行体(ドローンを想定)を使用して、上空から広い画角で車両周辺全体を撮影することが考えられる。例えば、特許文献1には、複数のカメラ装置をネットワークを介してサーバ装置に接続し、サーバ装置が複数の撮影映像からインシデントの発生位置を特定し、無人飛行体にインシデント発生位置付近の映像を撮影させる方法が提案されている。この方法では、無人飛行体がインシデント発生位置に到着するまでに時間を要し、インシデント発生直後の映像を撮影することが難しい。
また特許文献2には、車両に無人飛行体を搭載し、車両の異常状態が検出されると車両から離陸させ、無人飛行体のカメラで車両周辺を撮影する方法が提案されている。
特開2018-110304号公報 特開2020-93618号公報
上記特許文献2では、主に車両駐車時において、不審者や不審車両が駐車車両に対して傷をつけたり衝撃を与えたりして異常状態が検知された場合に、車両から無人飛行体を離陸させている。なお、上記特許文献2では、車両のルーフに設けられた車頂架台に無人飛行体を設置しており、その設置により車両走行時の空気抵抗が増加し、燃費に悪影響を及ぼしている。
本実施形態はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、車両に搭載された無人飛行体を最適なタイミングで離陸させる技術を提供することにある。
上記課題を解決するために、本実施形態のある態様の無人飛行体は、車両の内部に収納された無人飛行体であって、前記車両の上空から前記車両と前記車両の周辺を撮像するための撮像部と、前記車両に搭載されたドライブレコーダから離陸指示信号を受信すると、離陸制御を実行する制御部と、を備える。
本実施形態によれば、車両に搭載された無人飛行体を最適なタイミングで離陸させることができる。
実施形態に係るドライブレコーダ、無人飛行体、開閉装置の車両への設置例を示す図である。 実施形態に係るドライブレコーダ、無人飛行体、開閉装置の構成例を示すブロック図である。 実施形態に係るドライブレコーダ、開閉装置、無人飛行体の動作例を示すフローチャートである。 実施形態に係る無人飛行体が車両の上空に離陸した状態の一例を示す図である。 変形例に係るドライブレコーダ、無人飛行体、開閉装置の車両への設置例を示す図である。 変形例に係る第1無人飛行体と第2無線飛行体が車両の上空に離陸した状態の一例を示す図である。
図1は、実施形態に係るドライブレコーダ10、無人飛行体20、開閉装置30の車両1への設置例を示す図である。ドライブレコーダ10の本体と前方撮像部は例えば、車両1のフロントガラスの内側に固定される。ドライブレコーダ10の後方撮像部12は例えば、車両1のリアガラスの内側に固定される。なおドライブレコーダ10が電子ルームミラーと一体化されている場合、ドライブレコーダ10の本体と前方撮像部は例えば、既存の光学式のルームミラーのミラー面の上に重ねられ、複数のバンドで既存のルームミラーに固定される。
無人飛行体20は、車両1の内部に収納されて設置される。無人飛行体20の収納場所として、エンジンルーム、トランクルーム、ダッシュボード等を使用することができる。図1に示す例では、エンジンルームのフロントガラス寄りの場所に無人飛行体20が収納されている。エンジンルーム内において、車両1が正面衝突した際に、できるだけ無人飛行体20に危害が及ばない位置に無人飛行体20を収納することが望ましい。本明細書では、エンジンルームは、内燃機関または駆動用モータの少なくとも一方が収納されている車両前方の空間を意味するものとする。
開閉装置30は、無人飛行体20を収納している空間を開放し、無人飛行体20を車両1の上空に離陸させるための装置である。図1に示す例では、エンジンルームの無人飛行体20を収納している位置の上部の、ボンネットの位置にスライド式の扉が設置されている。なお、スイング式(例えば、片開き、観音開き)の扉を使用してもよい。
図2は、実施形態に係るドライブレコーダ10、無人飛行体20、開閉装置30の構成例を示すブロック図である。ドライブレコーダ10は、前方撮像部11、後方撮像部12、加速度センサ13、制御部14及び記録媒体15を備える。
前方撮像部11及び後方撮像部12はそれぞれ、レンズ、固体撮像素子を含む。固体撮像素子には例えば、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサまたはCCD(Charge Coupled Device)イメージセンサを使用することができる。固体撮像素子は、レンズを介して入射される光を電気的な映像信号に変換して制御部14に出力する。
加速度センサ13には例えば、3軸加速度センサが使用され、加速度センサ13に加わるXYZ方向の加速度値を検出して制御部14に出力する。
記録媒体15は大容量の不揮発性の記録媒体であり、例えば、半導体メモリカードを使用することができる。記録媒体15には、前方撮像部11で撮像された車両1の前方映像、及び後方撮像部12で撮像された車両1の後方映像を記録することができる。
制御部14は、画像認識部141、記録制御部142及び離陸指示信号通知部143を含む。制御部14は、ハードウェア資源とソフトウェア資源の協働、またはハードウェア資源のみにより実現される。ハードウェア資源として、CPU、ROM、RAM、GPU(Graphics Processing Unit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、その他のLSIを利用できる。ソフトウェア資源としてファームウェア等のプログラムを利用できる。
画像認識部141は、前方撮像部11または後方撮像部12で撮像された映像のフレーム画像から所定のオブジェクト(例えば、前方車両、後方車両、車両ナンバー、歩行者、車線、信号機、標識、障害物)を認識する。画像認識部141は、各種のオブジェクトを、ディープラーニングにより生成された学習モデルと照合することにより検出する。
画像認識部141は、検出した後方車両の動きから、後方車両の急接近、後方車両の蛇行運転等の煽り運転を検出する。煽り運転は妨害運転の一種であり、道路交通法による取り締りの対象になっている。
画像認識部141は、連続するフレーム画像間で同様の位置に検出された後方車両の複数の特徴量(例えば、SIFT:Scale-Invariant Feature Transform)を照合し、合致する特徴量の数が閾値を越えた場合、同じ後方車両と判定する。画像認識部141は、後方画像から推定される後方車両との車間距離をもとに、危険とされる車間距離と走行速度との関係を予め記述したテーブルを参照して、後方車両の急接近を判定する。
走行速度は車載ネットワーク(例えば、CAN(Controller Area Network)、LIN(Local Interconnect Network))を介して車速センサ(不図示)から取得してもよいし、GPS(Global Positioning System)センサ(不図示)から取得される位置情報の変化をもとに算出してもよい。
画像認識部141は、後方車両の妨害運転を検知すると、妨害運転の検知を記録制御部142と離陸指示信号通知部143に出力する。
記録制御部142は、前方撮像部11で撮像された車両1の前方映像、及び後方撮像部12で撮像された車両1の後方映像を、所定のフォーマットで記録媒体15に記録する。記録制御部142は、加速度センサ13により所定値以上の加速度値が検知されると、事故衝突や急ブレーキ等により車両1に大きな衝撃が加わったと判定し、検知時の映像データを上書き禁止で記録媒体15に保存する。同様に記録制御部142は、画像認識部141により妨害運転が検知されると、検知時の映像データを上書き禁止で記録媒体15に保存する。これにより、事故発生直後や妨害運転時の映像データが消去されずに保存される。
離陸指示信号通知部143は、加速度センサ13により所定値以上の加速度値が検知されると、事故衝突や急ブレーキ等により車両1に大きな衝撃が加わったと判定し、無人飛行体20と開閉装置30に離陸指示信号を送信する。同様に離陸指示信号通知部143は、画像認識部141により妨害運転が検知されると、無人飛行体20と開閉装置30に離陸指示信号を送信する。
図2では、ドライブレコーダ10と開閉装置30と無人飛行体20の離陸台29が専用の第1信号線L1で接続されている例を示している。離陸指示信号通知部143は、第1信号線L1をアクティブ(例えば、アクティブローまたはアクティブハイ)に制御することにより、離陸指示信号を送信する。
なお、ドライブレコーダ10と開閉装置30と無人飛行体20の離陸台29は、車載ネットワークを介して接続されていてもよい。またドライブレコーダ10と無人飛行体20が直接、近距離無線通信(例えば、Wi-Fi(登録商標)、Bluetooth(登録商標))で接続されてもよい。
無人飛行体20は、プロペラ21、モータ22、駆動部23、制御部24、撮像部25、センサ部26、無線通信部27及び記録媒体28を備える。プロペラ21は、機体の上方から見て放射上に複数(一般的に4個)配置される。モータ22はプロペラ21ごとに設置され、複数のモータ22は複数のプロペラ21をそれぞれ回転させる。
駆動部23はモータ22ごとに設置され、複数の駆動部23は複数のモータ22をそれぞれ駆動する。複数の駆動部23はそれぞれインバータを含む。各インバータは、バッテリ(不図示)またはスーパーキャパシタ(不図示)から供給される直流電力を、制御部24から指定される指令値に応じた交流電力に変換してそれぞれのモータ22に供給する。複数のモータ22は、複数の駆動部23からそれぞれ供給される交流電力に応じた回転数で、複数のプロペラ21をそれぞれ回転させる。
撮像部25はレンズ(例えば、超広角レンズ、全周魚眼レンズ)、固体撮像素子(例えば、CMOSイメージセンサまたはCCDイメージセンサ)を含む。撮像部25は機体の下部に設置され、車両1の上空から車両1と車両1の周辺の俯瞰画像を撮像可能な画角に設置される。固体撮像素子は、レンズを介して入射される光を電気的な映像信号に変換して制御部24に出力する。
センサ部26は、無人飛行体20に搭載される各種センサの総称である。例えば、複数のセンサが一つのパッケージに統合された慣性計測ユニット(IMU:Inertial Measurement Unit)を使用することができる。慣性計測ユニットは、無人飛行体20の姿勢を制御するための機器である。慣性計測ユニットは、加速度センサ、ジャイロセンサを含み、さらにGPSセンサ、超音波センサ、赤外線センサ、磁界センサ、気圧センサ、温度センサの少なくとも一つを含んでいてもよい。
無線通信部27は、アンテナとモデムを有し、携帯電話網(4G/5G)を使用した無線通信制御を実行する。無線通信部27は、携帯電話網を使用して基地局にアクセスし、基地局からインターネットまたは専用線を介して、外部のサーバと接続することができる。また無線通信部27は、近距離無線通信を実行して、無人飛行体20が飛行している周辺の中継局を通じてインターネットまたは専用回線を介して外部サーバと接続しても良い。更に無線通信部27は、近距離無線通信を実行して、ドライブレコーダ10と直接、無線接続することができる。
記録媒体28は大容量の不揮発性の記録媒体であり、例えば、半導体メモリカードを使用することができる。記録媒体28は、撮像部25で撮像された映像データを記録することができる。
制御部24は、ハードウェア資源とソフトウェア資源の協働、またはハードウェア資源のみにより実現される。制御部24は、センサ部26に含まれる加速度センサとジャイロセンサで検出される加速度と角速度をもとに、無人飛行体20の姿勢と速度を推定する。制御部24は、センサ部26に含まれる気圧センサで検出された気圧をもとに、無人飛行体20の高度を推定できる。なお、超音波センサまたは赤外線センサが地面に放射した超音波または赤外線の反射波をもとに、無人飛行体20の高度を推定してもよい。
制御部24は、センサ部26に含まれる磁界センサで検出される方位をもとに、無人飛行体20の進行方向を推定できる。制御部24は、センサ部26に含まれるGPSセンサで検出された緯度経度をもとに、無人飛行体20の現在位置を推定できる。制御部24は、センサ部26に含まれる温度センサで検出された温度をもとに、無人飛行体20の現在位置の温度を推定できる。
制御部24は、所定の機体制御プログラム、センサ部26から入力されるセンサ情報をもとに、複数のモータ22のそれぞれの回転数を決定する。制御部24は、無人飛行体20をいずれかの方向に進行させる場合、進行方向のモータ22の回転数を低下させ、進行方向と反対方向のモータ22の回転数を上昇させることで、無人飛行体20が前傾姿勢になり、無人飛行体20を進行方向に移動させることができる。
開閉装置30は、扉31、モータ32、駆動部33及び制御部34を備える。扉31は、無人飛行体20を収納している空間を開放するための扉である。モータ32には例えば、リニアモータが使用され、リニアモータは扉31を開閉する。駆動部33は、制御部34からの開閉信号に応じてモータ32を駆動し、扉31を開閉させる。
制御部34は、ハードウェア資源とソフトウェア資源の協働、またはハードウェア資源のみにより実現される。制御部34は、ドライブレコーダ10から離陸指示信号を受信すると、駆動部33に開信号を出力して扉31を開放させる。制御部34は、扉31の近傍に設置された位置検知センサ(不図示)により扉31が開状態に移行したことを検知すると、開完了信号を無人飛行体20に送信する。
図2では、開閉装置30と無人飛行体20の離陸台29が専用の第2信号線L2で接続されている例を示している。開閉装置30の制御部34は、第2信号線L2をアクティブに制御することにより、開完了信号を送信する。なお、第2信号線L2はドライブレコーダ10にも接続されていてもよい。
無人飛行体20は、離陸台29の第1信号線L1に接続された端子と無人飛行体20の第1信号入力端子が接触した状態、及び離陸台29の第2信号線L2に接続された端子と無人飛行体20の第2信号入力端子が接触した状態で、無人飛行体20の脚部または胴体部が離陸台29の収納スペースに嵌合するように、離陸台29に載置されている。
なお離陸台29には、車両1内の補機バッテリ(通常、12Vの鉛蓄電池)または駆動用バッテリ(電動車の場合に搭載されるリチウムイオン蓄電池やニッケル水素蓄電池)の電力ラインに接続された充電端子が設けられていてもよい。この場合、無人飛行体20は、離陸台29の充電端子から自己のバッテリまたはスーパーキャパシタを充電することができる。なお、本実施形態では無人飛行体20は小型で、非常時のみの短時間の使用を想定しているため、一次電池(乾電池等)が使用されてもよい。
無人飛行体20の制御部24は、車両1の非常時に直ぐに離陸できるように、車両1の走行中は起動状態に制御される。ドライブレコーダ10の制御部14は、車両1の走行開始時に第1信号線L1を使用して走行開始信号を無人飛行体20の制御部24に送信する。無人飛行体20の制御部24は、走行開始信号を受信すると起動する。また、ドライブレコーダ10の制御部14は、車両1の走行終了時に第1信号線L1を使用して走行終了信号を無人飛行体20の制御部24に送信する。無人飛行体20の制御部24は、走行終了信号を受信するとシャットダウンする。
図3は、実施形態に係るドライブレコーダ10、開閉装置30、無人飛行体20の動作例を示すフローチャートである。ドライブレコーダ10の離陸指示信号通知部143は、加速度センサ13により所定値以上の加速度値が検知されると(ステップS10:Yes)、無人飛行体20と開閉装置30に離陸指示信号を送信する(ステップS12)。離陸指示信号通知部143は、画像認識部141により妨害運転が検知されると(ステップS10:No、ステップS11:Yes)、無人飛行体20と開閉装置30に離陸指示信号を送信する(ステップS12)。所定値以上の加速度値と妨害運転が検知されない場合(ステップS10:No、ステップS11:No)、ステップS10に遷移し、当該検知の有無の監視を継続する。
開閉装置30の制御部34は、ドライブレコーダ10から離陸指示信号を受信すると、駆動部33に開信号を出力して扉31を開放させる(ステップS13)。制御部34は、扉31が開状態に移行すると、開完了信号を無人飛行体20に送信する(ステップS14)。
無人飛行体20の制御部24は、ドライブレコーダ10から離陸指示信号を受信し、かつ開閉装置30から開完了信号を受信すると、駆動部23に離陸信号を出力してプロペラ21を回転させ、離陸させる(ステップS15)。
図4は、実施形態に係る無人飛行体20が車両1の上空に離陸した状態の一例を示す図である。無人飛行体20は、扉31が開放されてできた空間から車両1の外部に飛び出し、所定の高さ(例えば、4~5m)まで上昇し、ホバリングする。無人飛行体20は、下部に設置した撮像部25で、車両1及び車両1の周辺の俯瞰画像を撮像し、撮像した映像データを記録媒体28に保存する。
撮像を開始するタイミングは、離陸直後のタイミングであってもよいし、無人飛行体20が所定の高さに到達したタイミングであってもよい。撮像が開始されると、無線通信部27は、携帯電話網とインターネット(または専用線)を介して、保険会社または捜査機関のサーバと接続し、撮像された映像データを当該サーバにリアルタイムに送信することができる。
また撮像が開始されると、無線通信部27は、近距離無線通信を介してドライブレコーダ10と接続し、撮像された映像データをドライブレコーダ10にリアルタイムに送信することができる。この場合、車両1の乗員が無人飛行体20で撮像された映像をリアルタイムに見ることができる。また、ドライブレコーダ10の記録媒体15に映像データを保存することもできる。
以上説明したように本実施形態によれば、ドライブレコーダ10が、所定値以上の加速度値を検知したタイミングまたは画像認識により妨害運転を検知したタイミングで、車両1に搭載された無人飛行体20を車両1から離陸させることで、最適なタイミングで無人飛行体20を離陸させることができる。無人飛行体20に搭載された撮像部25は、ドライブレコーダ10の前方撮像部11及び後方撮像部12の死角を補う位置づけとなるため、ドライブレコーダ10がイベント記録するタイミングで、無人飛行体20を離陸させることが最適なタイミングと言える。これにより、事故直後の状況(例えば、事故の相手方の状況、目撃車両の有無、目撃者の有無)または妨害運転中の状況を車両1の上空からの俯瞰画像で把握することができる。記録された映像データは、民事または刑事手続において、有力な証拠資料となる。
また無人飛行体20を車両1の内部に設置することで、車両1の燃費低下及び騒音増加を防止することができる。仮に無人飛行体20がルーフの上に設置されている場合、空気抵抗の増加により車両1の燃費が低下し、空力騒音が発生する。また無人飛行体20が車外に設置されている場合、無人飛行体20自体の劣化も早くなる。また無人飛行体20をエンジンルームやトランクルームに収納すれば、車室空間を狭めることなく、車両1の内部に無人飛行体20を設置することができる。
以上、本発明を実施形態に基づき説明した。この実施形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
図5は、変形例に係るドライブレコーダ10、無人飛行体20、開閉装置30の車両1への設置例を示す図である。変形例では、車両1内の複数の収納空間に複数の無人飛行体20を収納する。近年、小型の無人飛行体20は低価格化が進んでおり、一台の車両1に複数の無人飛行体20を設置する、コスト的なハードルは下がっている。
図5に示す例では、エンジンルームのフロントガラス寄りの場所に第1無人飛行体20aが収納され、トランクルームのリアガラス寄りの場所に第2無人飛行体20bが収納されている。エンジンルームの第1無人飛行体20aを収納している位置の上部の、ボンネットの位置に第1開放装置30aが設置される。トランクルームの第2無人飛行体20bを収納している位置の上部の、トランクグリッドの位置に第2開放装置30bが設置される。
またルーフ窓が設置されている車両1の場合、ルーフ窓の内側の一部に収納箱を取り付け、当該収納箱内に別の無人飛行体20を収納してもよい。この場合、ルーフ窓を開閉装置30として使用することができる。
図6は、変形例に係る第1無人飛行体20aと第2無人飛行体20bが車両1の上空に離陸した状態の一例を示す図である。複数の無人飛行体20が車両1から離陸する場合、複数の無人飛行体20が上昇する所定の高さが、それぞれ異なる値に設定される。図6に示す例では、第1無人飛行体20aがホバリングする所定の高さより、第2無人飛行体20bがホバリングする所定の高さが高く設定されている。また、第1無人飛行体20aが妨害運転等をした逃走中の車両を追跡し、第2無人飛行体20bが自己の車両1上をホバリングしてもよい。
以上説明したように変形例によれば、一台の車両1に複数の無人飛行体20を設置することで、上空からの、より広範囲の映像を撮像することができる。また、複数の無人飛行体20が上昇する高さを異なる高さとすることで、相対的に広範囲の俯瞰画像と、相対的に高精細な俯瞰画像を撮像することができる。
また、一台の車両1に複数の無人飛行体20を設置することで、事故等により一部の無人飛行体20が損傷しても、残りの無人飛行体20が離陸することができ、俯瞰画像の撮像に失敗するリスクを低減することができる。図5に示す例において、正面衝突により第1無人飛行体20aが損傷しても、トランクルームから第2無人飛行体20bを離陸させることができる。
上記実施形態では、ドライブレコーダ10の加速度センサ13が所定値以上の加速度値を検知することをトリガとして、無人飛行体20が離陸する例を説明した。この点、無人飛行体20のセンサ部26に含まれる加速度センサが所定値以上の加速度値を検知することをトリガとして、無人飛行体20が離陸してもよい。
無人飛行体20の制御部24は、無人飛行体20の加速度センサが所定値以上の加速度値を検知すると、検知開閉装置30に開放指示信号を送信するとともに、駆動部23に離陸信号を出力してプロペラ21を回転させ、離陸させる。なお、開閉装置30にも加速度センサを搭載して、開閉装置30の加速度センサが所定値以上の加速度値を検知することをトリガとして、扉31が開放される仕組みでもよい。当該変形例では、事故等によりドライブレコーダ10に不具合が発生しても、無人飛行体20がスタンドアローンで離陸することができる。
1 車両、 10 ドライブレコーダ、 11 前方撮像部、 12 後方撮像部、 13 加速度センサ、 14 制御部、 141 画像認識部、 142 記録制御部、 143 離陸指示信号通知部、 15 記録媒体、 20 無人飛行体、 21 プロペラ、 22 モータ、 23 駆動部、 24 制御部、 25 撮像部、 26 センサ部、 27 無線通信部、 28 記録媒体、 29 離陸台、 30 開閉装置、 31 扉、 32 モータ、 33 駆動部、 34 制御部。

Claims (4)

  1. 車両の内部に収納された無人飛行体であって、
    前記車両の上空から前記車両と前記車両の周辺を撮像するための撮像部と、
    前記車両に搭載されたドライブレコーダから離陸指示信号を受信すると、離陸制御を実行する制御部と、
    を備える無人飛行体。
  2. 車両の前方または後方の少なくとも一方を撮像する少なくとも一つの撮像部と、
    前記車両への衝撃を検知するための加速度センサと、
    前記加速度センサにより所定値以上の加速度値が検知されると、少なくとも請求項1に記載の無人飛行体に対して離陸指示信号を送信する指示信号通知部と、
    を備えるドライブレコーダ。
  3. 車両の後方を撮像する撮像部と、
    前記撮像部により撮像された画像から、後方車両の動きを検知する画像認識部と、
    前記画像認識部により後方車両の妨害運転が検知されると、少なくとも請求項1に記載の無人飛行体に対して離陸指示信号を送信する指示信号通知部と、
    を備えるドライブレコーダ。
  4. 請求項1に記載の無人飛行体は、前記車両の内部に収納されており、
    前記無人飛行体を収納している空間を開放するための扉と、
    請求項2または3に記載のドライブレコーダから前記離陸指示信号を受信すると、前記扉を開放させる制御部と、
    を備える開閉装置。
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