JP2024069019A - グリースの配置方法 - Google Patents

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秀一 和田
毅 小野
知幸 奈良
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Abstract

【課題】所定の性状を有する被移載物を移載する際に形状変化の少ないグリースの配置方法を提供する。【解決手段】グリース11と該グリース11が静置された第1基材S1との間に、移載ベルト21が周設された移動板22を送り出すことにより、前記移動板22上に、前記移載ベルト21を介して、前記グリース11を掬い上げる掬上工程と、前記移動板22を送り戻すことにより、前記移動板22上に掬い上げた、前記グリース11を、第2基材上に配置する配置工程と、を有し、前記グリース11のアスカーC硬度が、0~5であり、前記グリース11の粘度が、10~10000Pa・secである。【選択図】図1

Description

本発明は、グリースの配置方法に関する。
従来より、柔軟性や難掴持性を有する被移載物を移載するための方法として、移載ベルトを用いる方法が知られている(例えば、特許文献1)。特許文献1に記載の方法では、支持板材上に移載ベルトを設け、支持板材を進退移動させることで、移載ベルトと被移載物との間で摩擦を生じさせることなく、被移載物を移載ベルト上に掬い上げることができる。また、掬い上げた被移載物は、支持板材を進退移動させることで、任意の場所に配置することができる。
特開2007-222153号公報
特許文献1に記載の方法は、主に、ハンバーグ半製品、パン生地、果物などの食品をターゲットとするものである。このような被移載物は、一つ一つが独立したものであり、特許文献1に記載の方法では、被移載物をできるかぎりそのままの形状で、他の箇所に移載することを目的とするものである。しかしながら、被移載物の性状によっては掬い上げや配置の際に変形が生じるなどの課題がある。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、所定の性状を有する被移載物を移載する際に形状変化の少ないグリースの配置方法を提供することを目的とする。
すなわち、本発明は、以下のとおりである。
〔1〕
グリースと該グリースが静置された第1基材との間に、移載ベルトが周設された移動板を送り出すことにより、前記移動板上に、前記移載ベルトを介して、前記グリースを掬い上げる掬上工程と、
前記移動板を送り戻すことにより、前記移動板上に掬い上げた、前記グリースを、第2基材上に配置する配置工程と、を有し、
前記グリースのアスカーC硬度が、0~5であり、
前記グリースの粘度が、10~10000(Pa・sec)である、
グリースの配置方法。
〔2〕
前記グリースの厚みが、0.01~10mmである、
〔1〕に記載のグリースの配置方法。
〔3〕
前記掬上工程と前記配置工程とを、-20~80℃の温度範囲で行う、
〔1〕又は〔2〕に記載のグリースの配置方法。
〔4〕
前記移載ベルトの表面粗さが、前記第1基材の表面粗さ以上である、
〔1〕に記載のグリースの配置方法。
〔5〕
前記移載ベルトの水の接触角が、前記第1基材の水の接触角以上である、
〔1〕~〔4〕のいずれか一項に記載のグリースの配置方法。
〔6〕
グリースと該グリースが静置された第1基材とを備え、配置装置により前記グリースが前記第1基材から他の第2基材上へ移載される、製品であって、
前記グリースのアスカーC硬度が、0~5であり、
前記グリースの粘度が、10~10000(Pa・sec)である、
製品。
〔7〕
グリースと該グリースが静置された第1基材、及び、配置装置のセットであって、
前記配置装置は、移動板と、該移動板をスライド移動するとともに該スライド移動の速度を調整する移動機構と、前記移動板の移動方向に周設された移載ベルトと、を備え、前記移載ベルトは、前記移動機構が前記移動板を送り出した場合に、前記移動板の裏面側から移動板の主面側に繰り出され、前記移動機構が前記移動板を送り戻した場合に、前記移動板の主面側から移動板の裏面側に繰り戻されるように周設されたものであり、
前記グリースのアスカーC硬度が、0~5であり、
前記グリースの粘度が、10~10000(Pa・sec)である、
セット。
本発明によれば、所定の性状を有する被移載物を移載する際に形状変化の少ないグリースの配置方法を提供することができる。
掬上工程を示す概略図である。 移動板の一態様を示す概略断面図である。 固定具の一態様を示す概略断面図である。 配置工程を示す概略図である。
以下、本発明の実施の形態(以下、「本実施形態」という。)について詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変形が可能である。なお、図面中、同一要素には同一符号を付すこととし、重複する説明は省略する。また、上下左右などの位置関係は、特に断らない限り、図面に示す位置関係に基づくものとする。さらに、図面の寸法比率は図示の比率に限られるものではない。
また、特に断らない限り、アスカーC硬度、粘度、その他物性値は、25℃において測定した値とする。
〔グリースの配置方法〕
本実施形態のグリースの配置方法は、アスカーC硬度が0~5であり、かつ粘度が、10~10000Pa・secであるグリースを移載する方法であり、グリースと該グリースが静置された第1基材との間に、移載ベルトが周設された移動板を送り出すことにより、前記移動板上に、前記移載ベルトを介して、前記グリースを掬い上げる掬上工程と、前記移動板を送り戻すことにより、前記移動板上に掬い上げた、前記グリースを、第2基材上に配置する配置工程と、を有する。
〔グリース〕
本実施形態の配置方法において好適に用いられるグリース11は、柔軟性や粘性を有することが好ましい。このようなグリース11は、柔らかく変形しやすいうえに、様々なものに対してくっつきやすく、特に移載が困難であるため、本発明が特に有用である。特に、本発明の配置方法を用いることにより、移載時のグリース11の変形や寸法精度の悪化を抑制できる。
このような観点から、本実施形態のグリースは、アスカーC硬度及び粘度を所定の範囲とする。
(グリースの物性)
グリース11のアスカーC硬度は、0~5であり、好ましくは0~4.9であり、より好ましくは0~4であり、さらに好ましくは0~3である。アスカーC硬度が上記範囲内であるグリース11は、比較的に柔らかいものであるため、変形や寸法精度の悪化をさせずにある個所から他の場所へ移送させることが困難であり、本発明が特に有用である。
グリース11の粘度は、10~10000Pa・secであり、好ましくは100~7500Pa・secであり、より好ましくは100~5000Pa・secであり、さらに好ましくは200~3000Pa・secである。このなかでも、より低粘度のグリース11の粘度は、20~250Pa・secであり、より高粘度のグリース11の粘度は、250~3000Pa・secである。粘度が上記範囲内であるグリース11は、グリースが第1基材や移載ベルトに密着しやすいものであるため、変形や寸法精度の悪化をさせずにある箇所から他の場所へ移送させることが困難であり、本発明が特に有用である。
グリース11の厚みは、好ましくは0.01~10mmであり、より好ましくは0.03~7.5mmであり、さらに好ましくは0.05~3.0mmである。厚みが上記範囲内であるグリース11は、比較的に薄いものであるため、掬い上げ難く、また、薄いために変形もしやすいため、変形や寸法精度の悪化をさせずにある個所から他の場所へ移送させることが困難であり、本発明が特に有用である。
(グリースの組成)
本実施形態の配置方法に用いるグリース11としては、特に制限されないが、例えば、樹脂と充填剤とを含む放熱グリースが挙げられる。以下、放熱グリースの組成について例示するが、本実施形態で用い得るグリース11は、下記放熱グリースに限られるものではない。
放熱グリースは、一例として、シリコーン樹脂及び無機充填剤を含み、必要に応じてその他の成分を含んでもよい。
シリコーン樹脂を用いることにより、高柔軟性及び高熱伝導性の熱伝導性グリースを得ることができる。シリコーン樹脂は、過酸化物架橋、縮合反応架橋、付加反応架橋、及び紫外線架橋等によって硬化反応を生じさせるものが好ましく、このなかでも付加反応架橋を生じさせるものがより好ましく、さらには、一液反応型又は二液付加反応型シリコーン樹脂が好ましい。
二液付加反応型シリコーン樹脂の例としては、特に制限されないが、例えば、末端又は側鎖にビニル基を有するオルガノポリシロキサンを含む第1液と、末端又は側鎖に2個以上のH-Si基を有するオルガノポリシロキサンを含む第2液とを含むものが挙げられる。これら二液付加反応型シリコーン樹脂は、互いに反応し硬化することにより、シリコーンゴムを形成することができる。
無機充填剤は、放熱フィラーとして使用することができる。このような無機充填剤としては、特に制限されないが、例えば、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、窒化珪素、炭化珪素、金属アルミニウム及び黒鉛等が挙げられる。これら無機充填剤は1種単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
無機充填剤の含有量は、グリース11の体積100体積%に対して、好ましくは35~85体積%であり、より好ましくは40~85体積%である。無機充填剤の含有量が多いほど熱伝導性がより向上する傾向にある。また、無機充填剤の含有量が少ないほどグリース11が適度な流動性を有し、圧縮して用いる放熱グリースに好適に用いることができる。
〔掬上工程〕
次に、本実施形態のグリース11の配置方法では、第1基材S1(移載元)上に載置されたグリース11を掬い上げる掬上工程を行う。掬上工程では、第1基材S1とグリース11との間に、移載ベルト21が周設された移動板22を送り出すことにより、移動板22上に、移載ベルト21を介して、グリース11を掬い上げる。
図1に、掬上工程及び配置工程で使用する配置装置20を示す。配置装置20は、移載ベルト21と、移載ベルト21が周設された移動板22と、移動板22をスライド移動するとともにそのスライド移動の速度を調整可能な移動機構23と、を備える。
移載ベルト21は、移動板22の主面22a側から裏面22b側へ、移動板22を囲うように周設される。移載ベルト21は、例えば、一端又は両端が所定の固定具24に固定されている。この状態で、移動板22を固定具24に対して相対的に前方にスライドF3させると、移載ベルト21が移動板22の裏面22b側から移動板22の主面22a側に繰り出される(図1(b)のF4)。また、これに伴い、移載ベルト21が移動板22の主面22a側から移動板22の裏面22b側に引き出される(図1(b)のF5)。
掬上工程においては、移載ベルト21を移動板22の裏面22b側から移動板22の主面22a側に繰り出しながら移動板22の先端を第1基材S1とグリース11との間に徐々に進入させる。この進入によりグリース11が図1(b)のように移載ベルト21の先端で掬われて移載ベルト21上にのり上げる。移動板22をさらにスライドさせて、移載ベルト21を繰り出すことによりグリース11が移載ベルト21上に完全に掬い上げられる。この掬い上げの際にグリース11と移載ベルト21との間に、グリース11を変形させるような摩擦が生じないため、グリース11は、変形、型崩れすることなく第1基材S1の上にあったままの形状が保持されて移載ベルト21上に掬い上げられる。
なお、掬上工程においては、移動機構23は、速度を変化させることなく、一定の速度で、移動板22をスライド移動させることが好ましい。これにより、掬い上げの際に生じ得るグリース11の変形や寸法精度の悪化がより抑制される傾向にある。
掬上工程における、移動板22の送り出し速度は、好ましくは5~50m/minであり、より好ましくは10~40m/minであり、さらに好ましくは15~30m/minである。掬上工程における、移動板22の送り出し速度が上記範囲内であることにより、移動板22がグリース11と第1基材との間に侵入する際に生じる、グリース11の変形や寸法精度の悪化を抑制できる傾向にある。
なお、本実施形態においては、掬い上げられるグリース11が配されている移載元の基材を第1基材、グリース11が配置される移載先の基材を第2基材と呼称する。したがって、第1基材と第2基材は、本実施形態の配置方法において、グリースの移載先か移載元かを区別するための呼称であり、実際には、同一の基材であっても異なる基材であってもよい。
(移載ベルト)
移載ベルト21としては、特に制限されないが、例えば、繊維から構成される織布及び不織布や、膜状の成形体であるフィルムが挙げられる。また、織布、不織布、フィルムを構成する樹脂としては、特に制限されないが、例えば、ポリエステル;テフロン(登録商標)等のフッ素;ナイロン、ナイロン6、ナイロン66、芳香族ナイロン・アラミドなどのポリアミド;ポリビニルアルコール;ポリ塩化ビニリデン;ポリ塩化ビニル;ポリアクリロニトリル;ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレンなどのポリオレフィン;ポリエーテルエステル;ポリウレタンが挙げられる。また、任意の織布、不織布、フィルムに対して、剥離性の良好な膜をコーティングしたものを用いることもできる。
グリース11の形状を損なわず掬上工程と配置工程を行う観点から、移載ベルト21は、柔軟性と粘性を有するグリース11にくっつきにくい構成を有することが好ましい。このような観点から、移載ベルト21はポリエステルを含むフィルムや、ポリエステル系繊維を含む織布であることが好ましく、ポリエステルを含むフィルムがより好ましい。
移載ベルト21の表面粗さは、第1基材S1の表面粗さ以上であることが好ましい。より具体的には、移載ベルト21の表面粗さは、好ましくは0.01μm以上であり、より好ましくは0.03μm~500μmであり、さらに好ましくは0.1μm~50μmである。移載ベルト21がフィルムである場合の表面粗さが小さく、織布等の場合の表面粗さが大きくなる傾向にある。移載ベルト21の表面粗さが上記範囲内であることにより、移載ベルト21と第1基材S1に対するグリース11の密着性を調整することができ、移載の際にグリース11の変形や寸法精度の悪化を抑制できる傾向にある。
移載ベルト21の水の接触角は、第1基材S1の水の接触角以上であることが好ましい。より具体的には、移載ベルト21の水の接触角は、好ましくは40°以上であり、より好ましくは40~150°であり、さらに好ましくは90~130°である。移載ベルト21の水の接触角が上記範囲内であることにより、移載ベルト21と第1基材S1に対するグリース11の密着性を調整することができ、移載の際にグリース11の変形や寸法精度の悪化を抑制できる傾向にある。
(移動板)
移動板22としては、特に制限されないが、例えば、ステンレス製、樹脂製の板が挙げられる。移動板22は、送り出される先端に、傾斜部22cを有するものが好ましい。より具体的には、移動板22は、第1基材又は第2基材と略平行にして用いる平行板22dとその先端に位置する傾斜部22cを有することが好ましい(図2(a))。後述する配置工程のように、本実施形態の配置方法では、移動板のスライド移動とともにグリース11を配置する。例えば、実際の使用においては、長尺な移動板の上に複数のグリース11をスライド方向F3に乗せる必要がある。傾斜部22cを有さない場合には、移動板22が基材にぶつかるため移動板22のスライド範囲には限界があるが(図2(b))、傾斜部22cを有することにより、移動板22と基材S1、S2の衝突を回避することができ、移動板22のスライド長を長くすることができる。
傾斜部22cの平行板22dに対する角度θは、好ましくは15~45°であり、より好ましくは20~40°である。傾斜部22cの角度が上記範囲内であることにより、掬上工程や配置工程におけるグリース11の変形や寸法精度の悪化が抑制される傾向にある。
移動板22の厚みは、好ましくは0.5~3.0mmであり、より好ましくは1.0~2.0mmである。移動板22の厚みが上記範囲内であることにより、グリース11の下に入り込みやすくなり、掬上工程や配置工程におけるグリース11の変形や寸法精度の悪化が抑制される傾向にある。
移動板22の送り出される先端辺22eの先端の角Rは、好ましくは0.25~2.0mmであり、より好ましくは0.5~1.0mmである。先端辺22eの先端の角Rが上記範囲内であることにより、グリース11の下に入り込みやすくなり、掬上工程や配置工程におけるグリース11の変形や寸法精度の悪化が抑制される傾向にある。
(固定具)
固定具24における移載ベルト21の両端部21a、21bの固定方法は、特に制限されない。図3に、固定具24の一態様を示す概略断面図を示す。移載ベルト21の両端部21a、21bを固定する固定具24としては、特に制限されないが、例えば、移載ベルト21の両端部21a、21bを挟持する二本の棒状の治具24a,24bを用いることができる。この二本の棒状の治具24a,24bは、ボルト・ナットやビス等の連結具(付図示)で連結固定することができ、これにより両端部21a、21bを挟持することができる。また、治具24a,24bには、それぞれ、移載ベルト21を噛んで嵌合できる凹部と凸部が形成されていてもよい。これにより、移載ベルト21をより強固に固定することができる。
さらに、固定具24には、移載ベルト21の張力を調整する張力調整部24cが設けられていてもよい。例えば、張力調整部24cとしては、治具24a,24bを任意の回転角で固定可能に保持できるもの、あるいは、一定加重で端部21a、21bを引っ張る弾性体が挙げられる。掬上工程や配置工程で移動板22のスライド移動を繰り返し行うことで、移載ベルト21は徐々に延性変形したわみが生じることがある。たわみが一定以上蓄積すると、掬上工程や配置工程においてグリース11が変形や寸法精度の悪化を招来しやすくなるが、張力調整部24cを設けることにより、移載ベルトを張り替える等の調整をすることなく、掬上工程や配置工程を連続して行うことができる。
〔配置工程〕
最後に、移動板22を送り戻すことにより、移動板22上に掬い上げた、グリース11を、第2基材S2上に配置する配置工程を行う。
図4に、配置工程を表す概略図を示す。配置工程においては、移載ベルト21を移動板22の主面22a側から移動板22の裏面22b側に繰り戻しながら方向F7へ移動板22の送り戻しを行う。例えば、移載ベルト21の一端又は両端が所定の固定具24に固定されている状態で、移動板22を固定具24に対して相対的に後方F7に送り戻すと移載ベルト21が移動板22の主面22a側から移動板22の裏面22b側に引き戻される(図4のF7)。この送り戻しにより、グリース11が移載ベルト21の先端から、第2基材S2上へと送り出される。この場合、グリース11と第2基材S2との間に摩擦が生じないためグリース11の変形や寸法精度の悪化を生じさせることなく第2基材S2上に配置することができる。
配置工程における、移動板22の送り戻し速度は、好ましくは1.0~7.5m/minであり、より好ましくは1.0~6.5m/minであり、さらに好ましくは1.0~6.0m/minである。グリース11が第2基材S2上に接触しているときの送り戻し速度が上記範囲内であることにより、グリース11が第2基材S2上に接触する際に生じる、グリース11の変形や寸法精度の悪化を抑制できる傾向にある。
掬上工程と配置工程は、好ましくは-20~80℃の温度範囲で行うことが好ましく、-10~60℃の温度範囲で行うことがより好ましく、5~50℃の温度範囲で行うことがさらに好ましい。
〔製品及びセット〕
本実施形態は、グリースと該グリースが静置された第1基材とを備え、配置装置により前記グリースが前記第1基材から他の第2基材上へ移載される上述のグリースと該グリースが静置された第1基材を備えるグリース製品を提供することができ、また、その製品と配置装置を組み合わせたセットも提供することができる。
配置装置20は、移動板22と、移動板22をスライド移動するとともに該スライド移動の速度を調整する移動機構23と、移動板22の移動方向に周設された移載ベルト21と、を備え、移載ベルト21は、移動機構23が移動板22を送り出した場合に、移動板22の裏面22b側から移動板22の主面22a側に繰り出され、移動機構23が移動板22を送り戻した場合に、移動板22の主面22a側から移動板22の裏面22b側に繰り戻されるように周設されたものである。
本実施形態のグリースの配置装置20の詳細な構成については、上記配置方法において記載したものと同様とすることができる。
以下、本発明を実施例及び比較例を用いてより具体的に説明する。本発明は、以下の実施例によって何ら限定されるものではない。
〔実施例1〕
シリコーン樹脂と無機フィラーと混合して組成物を得た。得られた組成物を、ドクターブレード法を用いてグリース状に成型し、加熱硬化を行って、長さ100mm、幅18mm、厚さ3mmの短冊状のグリースを12本形成した。グリースの物性を表1に示し、その測定方法を以下に示す。
グリースのアスカーC硬度は、25℃のSRIS0101に準拠するアスカーCタイプのスプリング式硬度計(高分子計器株式会社製「アスカーゴム硬度計C型」)で測定した。また、グリースの粘度は、B型粘度計を用いて、測定した。
(掬上工程)
移載ベルトとしてPETフィルム(表面粗さ1μm,接触角120°)を用い、図1に示すように掬上工程を行った。なお、移動板の厚さは3.0mm、傾斜部の角度は30°、送り出し速度は20m/minとした。
(配置工程)
また、図4に示すように配置工程を行い、グリースを第2基材上に配置した。なお、引戻速度と、送り戻し速度は5m/minとした。
〔実施例2~4、比較例1~2〕
表1に記載の条件に変更したこと以外は、実施例1と同様にして各種評価を行った。
(寸法評価)
上記一連の工程により得られた12本の短冊の幅寸法を測定し、その平均値Aveを算出した。そして、目的とする短冊寸法(長さ100mm×幅18mm)の幅(18mm)と平均値Aveとの差分に基づいて、第2基材に配置したグリースの寸法を下記基準で評価した。
A:目的幅(18mm)と平均値Aveの差が0.10mm以下
B:目的幅(18mm)と平均値Aveの差が0.10mm超過、0.20以下
C:目的幅(18mm)と平均値Aveの差が0.20mm超過、0.30mm以下
D:目的幅(18mm)と平均値Aveの差が0.30mm超過
(外観評価)
上記一連の工程により得られた12本の短冊の外観を確認し、下記評価基準で評価した。
〇:いずれの短冊にも、歪みや、めくれ、気泡、うねり、切れの悪い部分が生じなかった。
×:少なくとも一つの短冊に、歪みや、めくれ、気泡、うねり、切れの悪い部分のいずれかが生じた。
本発明の配置方法は、柔らかい被移載物を任意の箇所に配置することが要求される生産プロセスに用い得る方法として、産業上の利用可能性を有する。
11…グリース、20…配置装置、21…移載ベルト、21a、21b…端部、22…移動板、22a…主面、22b…裏面、22c…傾斜部、22d…平行板、22e…先端辺、23…移動機構、24…固定具、24a、24b…治具、24c…張力調整部、S1…第1基材、S2…第2基材

Claims (7)

  1. グリースと該グリースが静置された第1基材との間に、移載ベルトが周設された移動板を送り出すことにより、前記移動板上に、前記移載ベルトを介して、前記グリースを掬い上げる掬上工程と、
    前記移動板を送り戻すことにより、前記移動板上に掬い上げた、前記グリースを、第2基材上に配置する配置工程と、を有し、
    前記グリースのアスカーC硬度が、0~5であり、
    前記グリースの粘度が、10~10000Pa・secである、
    グリースの配置方法。
  2. 前記グリースの厚みが、0.01~10mmである、
    請求項1に記載のグリースの配置方法。
  3. 前記掬上工程と前記配置工程とを、-20~80℃の温度範囲で行う、
    請求項1又は2に記載のグリースの配置方法。
  4. 前記移載ベルトの表面粗さが、前記第1基材の表面粗さ以上である、
    請求項1~3のいずれか一項に記載のグリースの配置方法。
  5. 前記移載ベルトの水の接触角が、前記第1基材の水の接触角以上である、
    請求項1~4のいずれか一項に記載のグリースの配置方法。
  6. グリースと該グリースが静置された第1基材とを備え、配置装置により前記グリースが前記第1基材から他の第2基材上へ移載される、製品であって、
    前記グリースのアスカーC硬度が、0~5であり、
    前記グリースの粘度が、10~10000Pa・secである、
    製品。
  7. グリースと該グリースが静置された第1基材、及び、配置装置のセットであって、
    前記配置装置は、移動板と、該移動板をスライド移動するとともに該スライド移動の速度を調整する移動機構と、前記移動板の移動方向に周設された移載ベルトと、を備え、前記移載ベルトは、前記移動機構が前記移動板を送り出した場合に、前記移動板の裏面側から移動板の主面側に繰り出され、前記移動機構が前記移動板を送り戻した場合に、前記移動板の主面側から移動板の裏面側に繰り戻されるように周設されたものであり、
    前記グリースのアスカーC硬度が、0~5であり、
    前記グリースの粘度が、10~10000Pa・secである、
    セット。
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