JP2024067876A - 内燃機関の燃料供給装置 - Google Patents

内燃機関の燃料供給装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2024067876A
JP2024067876A JP2022178264A JP2022178264A JP2024067876A JP 2024067876 A JP2024067876 A JP 2024067876A JP 2022178264 A JP2022178264 A JP 2022178264A JP 2022178264 A JP2022178264 A JP 2022178264A JP 2024067876 A JP2024067876 A JP 2024067876A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pressure
fuel
pressure passage
valve
passage
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2022178264A
Other languages
English (en)
Inventor
道人 白川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2022178264A priority Critical patent/JP2024067876A/ja
Publication of JP2024067876A publication Critical patent/JP2024067876A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Fuel-Injection Apparatus (AREA)

Abstract

【課題】高圧デリバリパイプの燃圧を低下させるリリーフ弁を閉弁させることができる内燃機関の燃料供給装置を提供する。【解決手段】加圧室に吸入された燃料を加圧して高圧通路に圧送する高圧ポンプと、開弁して加圧室と高圧通路とを連通させる吐出弁と開弁することにより低圧通路と前記加圧室とを連通させる吸入弁とを備えた内燃機関の燃料供給装置であって、高圧通路と低圧通路とに接続されたリリーフ管と、高圧通路の燃圧が開弁圧以上となることにより開弁して、高圧通路と前記低圧通路とを連通させ、高圧通路の燃圧が閉弁圧以下となることにより閉弁して、高圧通路と低圧通路との間の燃料の移動を禁止するリリーフ弁とを更に備え、リリーフ弁の開弁時には、高圧通路の燃圧が目標燃圧以下の場合であってもリリーフ弁が閉弁するまでの間、吸入弁を開弁させ続ける(ステップS8)。【選択図】図3

Description

本発明は、加圧した燃料を内燃機関の気筒内に噴射する燃料供給装置に関するものである。
特許文献1には、加圧室内で加圧された燃料を貯留する高圧デリバリパイプから、加圧室に燃料をリリーフするリリーフ弁の開弁速度を速くするように構成された高圧ポンプが記載されている。このリリーフ弁は、高圧デリバリパイプの燃圧を先端で受ける弁体と、その弁体の後端側に一体化されスプリングによって閉弁方向に押圧された軸部とを備え、軸部の外周部の一部に切り欠きが形成されている。また、軸部には、加圧室に連通した凹部が軸線方向に沿って形成され、その凹部と切り欠きとを連通する流路が形成されている。したがって、弁体が弁座から離隔した場合には、切り欠き部を除く軸部の端面に高圧デリバリの燃圧が作用することにより、軸部を押圧する荷重を大きく設定することができ、リリーフ弁の開弁速度を速くすることができる。なお、燃料タンクと加圧室との連通状態と非連通状態とを切り替えるための吸入弁が設けられていて、この吸入弁は、クランクシャフトの回転角に応じて開閉動作するように電気的に制御されている。
特開2012-211598号公報
特許文献1に記載された高圧ポンプは、高圧デリバリパイプから加圧室に燃料をリリーフするようにリリーフ弁が設けられている。したがって、弁体を開弁させる方向に作用する燃圧と、弁体を閉弁させる方向に作用する燃圧との差が比較的小さいため、スプリングのバネ荷重を小さい値に設定することができる。そのため、リリーフ弁が一度、開弁したとしても、高圧デリバリパイプの燃圧が僅かに低下し、または加圧室の燃圧が僅かに上昇することによりリリーフ弁を閉弁することができる。
しかしながら、高圧ポンプを小型化するためなど、高圧デリバリパイプから吸入弁の上流側の低圧部に燃料をリリーフするように構成した場合には、リリーフ弁を閉弁する方向に作用する燃圧が極低圧となるため、加圧室から高圧デリバリパイプに燃料を圧送している過程でリリーフ弁が開弁しないようにスプリングのバネ力を高く設定する必要がある。また、特許文献1に記載されたリリーフ弁のように開弁時における軸部を含む弁体に作用する開弁方向の荷重を大きくするように構成した場合には、開弁したリリーフ弁を閉弁させるためには、高圧デリバリパイプの燃圧を、リリーフ弁が開弁し始める際の高圧デリバリパイプの燃圧よりも大きく低下させる必要がある。したがって、高圧デリバリパイプ内の燃圧が目標燃圧よりも低下する可能性があり、その場合には、吸入弁を開閉動作させることにより加圧室を介して高圧デリバリパイプに燃料が圧送され続ける。そのため、リリーフ弁が開弁するとリリーフ弁を開弁させる方向に比較的大きな荷重が作用し続け、リリーフ弁を閉弁させることができず、高圧デリバリパイプ内の燃圧を昇圧できなくなる可能性がある。
本発明は、上記の技術的課題に着目してなされたものであって、高圧デリバリパイプの燃圧を低下させるリリーフ弁を閉弁させることができる内燃機関の燃料供給装置を提供することを目的とするものである。
本発明は、上記の目的を達成するために、出力軸が回転することに伴って加圧室に吸入された燃料を加圧して高圧通路に圧送する高圧ポンプと、前記加圧室の燃圧が前記高圧通路の燃圧よりも所定圧以上大きい場合に開弁して前記加圧室と前記高圧通路とを連通させる吐出弁と、開弁することにより低圧通路と前記加圧室とを連通させる吸入弁とを備えた内燃機関の燃料供給装置であって、前記高圧通路と前記低圧通路とに接続されたリリーフ管と、前記高圧通路の燃圧が予め定められた開弁圧以上となることにより開弁して、前記高圧通路と前記低圧通路とを連通させ、前記高圧通路の燃圧が予め定められた閉弁圧以下となることにより閉弁して、前記高圧通路と前記低圧通路との間の燃料の移動を禁止するリリーフ弁と、前記吸入弁を制御するコントローラとを更に備え、前記コントローラは、前記リリーフ弁の閉弁時には、前記高圧通路の燃圧が予め定められた目標燃圧以下の場合に、前記加圧室内に前記低圧通路から燃料を供給するとともに、前記加圧室に供給された燃料を加圧して前記高圧通路に燃料を圧送するように前記吸入弁を開閉動作させ、前記リリーフ弁の開弁時には、前記高圧通路の燃圧が前記目標燃圧以下の場合であっても前記リリーフ弁が閉弁するまでの間、前記吸入弁を開弁させるように構成されていることを特徴とするものである。
本発明においては、前記高圧通路の燃料を噴射する噴射装置を更に備え、前記コントローラは、前記リリーフ弁の開弁時には、前記高圧通路から燃料を噴射するように前記噴射装置を制御するように構成されていてよい。
本発明においては、前記高圧通路の燃料を噴射する第1噴射装置と、前記低圧通路の燃料を噴射する第2噴射装置とを更に備え、前記コントローラは、前記リリーフ弁の開弁時には、前記内燃機関の気筒内に噴射する総燃料量に対する前記第1噴射装置から噴射する燃料量が、前記リリーフ弁の閉弁時よりも多くなるように前記第1噴射装置と前記第2噴射装置とを制御するように構成されていてよい。
本発明においては、前記リリーフ弁は、前記開弁時における前記高圧通路側から燃圧を受ける受圧面積が、前記閉弁時における前記受圧面積よりも大きく形成されていてよい。
本発明によれば、高圧通路の燃圧が開弁圧以上となることによりリリーフ弁が開弁して高圧通路と低圧通路とを連通させるように構成され、そのようにリリーフ弁が開弁している時には、高圧通路の燃圧が閉弁圧以下となってリリーフ弁が閉弁するまでの間、吸入弁を開弁した状態を維持する。したがって、高圧通路の燃圧がリリーフ弁の閉弁圧以上であるにも拘わらず、吸入弁が開閉動作して加圧室内で燃料が加圧されること、すなわち、加圧室から高圧通路に燃料が圧送されることを抑制できる。言い換えると、リリーフ弁を介して高圧通路から燃料を排出しているにも拘わらず、高圧通路に燃料が圧送されてリリーフ弁の閉弁圧未満まで燃圧が低下しなくなって、リリーフ弁を閉弁できなくなることを抑制できる。その結果、リリーフ弁を閉弁することができ、高圧通路の燃圧を目標燃圧に昇圧できなくなる事態が生じることを抑制することができる。
本発明の実施形態における内燃機関の燃料供給装置の一例を説明するための模式図である。 リリーフ弁の構成の一例を模式的に示す断面図である。 内燃機関の燃料供給装置における制御および挙動の変化を説明するためのフローチャートである。
本発明を図に示す実施形態に基づいて説明する。なお、以下に説明する実施形態は本発明を具体化した場合の一例に過ぎないのであって、本発明を限定するものではない。
本発明の実施形態における内燃機関の燃料供給装置の一例を図1に示してある。図1に示す燃料供給装置1は、内燃機関の筒内に設けられ筒内に直接燃料を噴射する直噴用インジェクタ(DI)2と、吸入管に設けられ吸気ポートに向けて燃料を噴射するポート噴射用インジェクタ(PFI)3とに、燃料を供給するように構成されている。図1に示す燃料供給装置1は、4気筒型の内燃機関に燃料を供給するように構成され、したがって、直噴用インジェクタ2およびポート噴射用インジェクタ3は、それぞれ4つずつ設けられている。なお、直噴用インジェクタ2が、本発明の実施形態における「噴射装置」または「第1噴射装置」に相当し、ポート噴射用インジェクタ3が、本発明の実施形態における「第2噴射装置」に相当する。これらの直噴用インジェクタ2およびポート噴射用インジェクタ3は、従来の内燃機関に設けられた直噴用インジェクタやポート噴射用インジェクタと同様に構成することができる。
燃料供給装置1は、燃料を貯留した燃料タンク4と、燃料タンク4の燃料を汲み上げる低圧ポンプ5と、低圧ポンプ5によって汲み上げられた燃料を加圧する高圧ポンプ6とを備えている。低圧ポンプ5は、従来の内燃機関に設けられたポンプと同様に構成されていて、その出力ポートに低圧燃料配管7が接続されている。
低圧燃料配管7には、燃料内の異物を除去する燃料フィルタ8を介して低圧デリバリパイプ9が連通している。そして、ポート噴射用インジェクタ3が、低圧デリバリパイプ9に設けられ、ポート噴射用インジェクタ3を開弁することにより低圧デリバリパイプ9に蓄圧された燃料が、吸気ポートに向けて噴射されるように構成されている。なお、低圧デリバリパイプ9には、内圧を検出する燃圧センサ10が設けられている。
低圧燃料配管7における燃料フィルタ8の下流側には、分岐管11が接続され、その分岐管11に高圧ポンプ6が接続されている。この高圧ポンプ6は、入力される燃料の圧力(以下、燃圧と記す。)を更に上昇させて直噴用インジェクタ2が設けられた高圧デリバリパイプ12に出力するように構成されている。すなわち、高圧ポンプ6と高圧デリバリパイプ12とが高圧配管13を介して接続されている。なお、図1に示す例では、高圧配管13のうちの下流側には、オリフィス14が設けられ、また高圧デリバリパイプ12には、内圧を検出する燃圧センサ15が設けられている。この高圧配管13および高圧デリバリパイプ12が、本発明の実施形態における「高圧通路」に相当する。
図1に示す高圧ポンプ6は、図示しないクランクシャフトの回転に連動して燃料を加圧するように構成されている。具体的には、吸気弁と排気弁とを開閉するための図示しないカムシャフトに設けられたポンプカム17と、そのポンプカム17の回転に伴って上下動するリフター18とを備えている。そのカムシャフトとクランクシャフトとにチェーン16が巻き掛けられている。したがって、クランクシャフトの回転に連動してカムシャフトが回転し、その結果、ポンプカム17の回転方向の位相が変化することにより、リフター18が上下動する。このクランクシャフトが、本発明の実施形態における「出力軸」に相当する。
図1に示すポンプカム17は、四角形状に形成されている。すなわち、回転中心から外縁までの距離が不均一に形成されている。そのポンプカム17の上方側からポンプカム17の外縁に当接するようにリフター18が上下動可能に設けられている。したがって、ポンプカム17が回転することに伴ってポンプカム17の回転中心からリフター18との当接部までの距離が変動するため、リフター18が上下動する。なお、高圧ポンプ6を構成するポンプボディ19とリフター18との間にリフター18をポンプカム17側に押圧する圧縮バネ20が設けられ、リフター18とポンプカム17とを接触させた状態を維持できるように構成されている。
リフター18には、ポンプボディ19に形成された加圧室21に向かって延出したプランジャ22が一体化されている。したがって、リフター18が上昇することによってプランジャ22が加圧室21に突出して加圧室21内の容積を減少させることにより、加圧室21内に吸入された燃料を加圧して高圧デリバリパイプ21に圧送するように構成されている。
その加圧室21には、低圧の燃料を取り込むための吸入ポート23が形成され、吸入ポート23に吸入管24が接続されている。この吸入管24は、分岐管11に接続されたダンパ室25から低圧燃料が供給されるように構成されている。すなわち、吸入管24の上流側の端部がダンパ室25に接続されている。
ダンパ室25には、パルセーションダンパ26が設けられている。このパルセーションダンパ26は、従来のパルセーションダンパと同様に構成されていて、加圧室21から逆流して吸入管24内の燃料に圧力が作用した場合に、その圧力の変動を減衰するように構成されている。
上記のように低圧ポンプ5によって圧送された低圧燃料は、低圧燃料配管7、分岐管11、ダンパ室25、および吸入管24を介して加圧室21に供給できるように構成されている。一方、プランジャ22は、クランクシャフトの回転に連動して上下動することにより燃料を加圧するように構成されている。そのため、燃料の加圧の要否に応じて加圧室21内に燃料を供給するか否かを切り替えるための吸入弁27が吸入ポート23に設けられている。すなわち、吸入弁27を開弁させることにより加圧室21に、吸入管24から低圧の燃料を供給し、吸入弁27を閉弁して加圧室21から吸入管24側の燃料の流れを遮断することにより、加圧室21内で燃料を加圧する。なお、低圧燃料配管7、分岐管11、ダンパ室25、および吸入管24が、本発明の実施形態における「低圧通路」に相当する。
この吸入弁27は、ノーマルオープン型の制御弁であって、磁性材料によって構成されるとともに吸入ポート23に当接する弁体28と、その弁体28を駆動させるためのソレノイド29と、弁体28を開弁方向に押圧する図示しないスプリングとを備えている。したがって、高圧デリバリパイプ12に燃料を圧送する要求がない場合には、ソレノイド29を非通電状態とすることにより、吸入弁27を開弁状態とする。すなわち、プランジャ22が上昇するタイミングであっても、吸入弁27を開弁状態とすることにより、加圧室21から燃料を逆流させることで、加圧室21から高圧デリバリパイプ12に燃料を圧送させることを抑制する。それとは反対に、高圧デリバリパイプ12に燃料を圧送する要求がある場合には、クランクシャフトの回転角、すなわちプランジャ22の上下動に連動して吸入弁27を開閉させるようにソレノイド29への通電制御を行う。すなわち、プランジャ22が下降するタイミングでは、ソレノイド29を非通電状態として吸入弁27を開弁状態とすることにより、加圧室21に燃料を供給し、プランジャ22が上昇するタイミングでは、ソレノイド29を通電状態として吸入弁27を閉弁状態とすることにより、加圧室21からの逆流を抑制し、その結果、加圧室21から高圧デリバリパイプ12に燃料が圧送させる。
また、加圧室21の出力ポート30には吐出管31が接続され、その吐出管31に高圧配管13が接続されている。この吐出管31には、加圧室21から作用する圧力が高圧デリバリパイプ12側から作用する圧力よりも所定圧以上、高圧である場合に開弁して加圧室21と高圧デリバリパイプ12とを連通させる吐出弁32が設けられている。すなわち、吐出弁32は、加圧室21に形成された弁座に当接する弁体33と、その弁体33を弁座に向けて押圧するスプリング34とによって構成され、その弁体33における加圧室21側の受圧面積と、高圧デリバリパイプ12側の受圧面積と、スプリング34とのバネ力とを調整することにより、加圧室21側の燃圧と高圧デリバリパイプ12側の燃圧との差が所定差以上となることにより開弁するように構成されている。
さらに、高圧デリバリパイプ12の燃圧が予め定められた上限圧以上となることを抑制するために、リリーフ経路35が設けられている。図1に示す燃料供給装置1では、高圧デリバリパイプ12の燃料を吸入弁27よりも上流側にリリーフするように構成されている。具体的には、吐出管31と吸入管24とに接続されたリリーフ管36が設けられ、そのリリーフ管36にリリーフ弁37が設けられている。
図1に示すリリーフ弁37は、高圧デリバリパイプ12側に形成された弁座に当接する弁体38と、その弁体38を押圧するスプリング39とによって構成されている。図2は、弁体38の先端を模式的に示す拡大図であり、(a)に閉弁状態を示し、(b)に開弁状態を示してある。
図2に示すように弁体38は、先端が閉じられた有底円筒状に形成されていて、その先端の中央には、弁座40に向けて突出した当接部41が形成されている。すなわち、図2(a)に示すように弁体38が弁座40に当接した場合には、当接部41の先端が、図における右側から作用する高圧デリバリパイプ12の燃圧を受け、図2(b)に示すように弁体38が弁座40から離隔した場合には、当接部41の先端および弁体38を構成する円形の先端部が、高圧デリバリパイプ12の燃圧を受ける。すなわち、リリーフ弁37の開弁時は、閉弁時と比較して、高圧デリバリパイプ12の燃圧を受ける受圧面積が大きい。そのため、開弁時に弁体38に作用する荷重は、閉弁時に弁体に作用する荷重(動圧)よりも大きくなる。また、弁体38の後端、または中空部などを押圧するようにスプリング39が設けられている。したがって、リリーフ弁37の開弁圧は、吸入管24の燃圧とその吸入管24の燃圧を受ける受圧面積とに応じた荷重にバネ力を加えた閉弁荷重を当接部41の受圧面積で除算した圧力となり、リリーフ弁37の閉弁圧は、上記の閉弁荷重を当接部41および弁体38の先端の受圧面積の和で除算した圧力となる。
上述した低圧ポンプ5、吸入弁27、直噴用インジェクタ2、ポート噴射用インジェクタ3を制御するための電子制御装置(以下、ECUと記す)42が設けられている。このECU42は、従来の内燃機関の種々の装置を制御するECUと同様にマイクロコンピュータを主体に構成されていて、種々のセンサから入力される信号と、予め記憶されている演算式やマップなどとに基づいて、低圧ポンプ5、吸入弁27、直噴用インジェクタ2、ポート噴射用インジェクタ3に信号を出力するように構成されている。このECU42が、本発明の実施形態における「コントローラ」に相当する。
図1に示す例では、各燃圧センサ10,15、クランクシャフトの回転角を検出するクランク角センサ43、内燃機関に要求される動力を検出する図示しないアクセル開度センサ、内燃機関の空燃比を検出する図示しないA/FセンサからECU42に信号が入力されるように構成されている。
ECU42は、以下に説明する圧力低減制御のフラグがオフである場合には、例えば、クランク角センサ43によって検出されたクランク角および燃圧センサ15によって検出された燃圧に基づいて吸入弁27を開閉するための信号をソレノイド29に出力する。具体的には、燃圧センサ15によって検出された燃圧が目標燃圧以下である場合には、高圧デリバリパイプ12の燃圧を上昇させる。すなわち、クランク角センサ43によって検出されたクランク角に基づいてプランジャ22の位置または動作方向を求め、そのプランジャ22の位置や動作方向(上昇方向)が加圧室21内の燃料を圧縮可能な場合に、吸入弁27を閉弁する信号をソレノイド29に出力する。それとは反対に、プランジャ22の位置または動作方向が加圧室21内に燃料を取り込む位置や動作方向(下降方向)である場合には、吸入弁27を開弁する信号をソレノイド29に出力する。また、高圧デリバリパイプ12の燃圧を上昇させる要求がない場合には、上述したようにソレノイド29を非通電状態として吸入弁27を常時、開弁状態とする。
また、アクセル開度センサ、A/Fセンサ、およびクランク角センサ43によって検出された信号に基づいて内燃機関に噴射する燃料量やそのタイミング、あるいは直噴用インジェクタ2から噴射する燃料量と、ポート噴射用インジェクタ3から噴射する燃料量との燃料比などを求め、それらの燃料量、タイミング、および燃料比などに基づいて直噴用インジェクタ2とポート噴射用インジェクタ3とに信号を出力する。
なお、燃圧センサ10によって検出される燃圧が所定圧以下の場合には、低圧ポンプ5を駆動する信号を出力する。
本発明の実施形態における内燃機関の燃料供給装置は、リリーフ弁37を適切に閉弁することができるように吸入弁27および直噴用インジェクタ2を制御するように構成されている。図3には、その制御および挙動の変化を説明するために、便宜上、一つのフローチャートとして示してある。なお、挙動については、破線の枠線で示してある。
図3に示す例では、まず、高回転数で内燃機関が回転している時に燃料供給を停止するフューエルカット制御が実行されるなど、プランジャ22の上下動が行われつつ、燃料の噴射を停止する過渡運転状態になると(ステップS1)、直噴用インジェクタ2を停止する(ステップS2)。一方、吸入弁27を開閉動作させるための通電制御は、フューエルカット制御とは異なる信号(データ)に基づいて制御され、またフューエルカット制御と制御周期が異なる場合がある。そのような場合には、フューエルカット制御が終了した時点、言い換えると、直噴用インジェクタ2を停止した時点であっても、高圧デリバリパイプ12に加圧室21から燃料を圧送するように吸入弁27が制御されている場合ある。したがって、高圧デリバリパイプ12の燃圧および高圧ポンプ6の出力部、すなわち、高圧配管13の燃圧が上昇する(ステップS3)。
続いて、高圧デリバリパイプ12の燃圧(高圧デリバリ圧)が予め定められた所定圧よりも高いか否かを判断し(ステップS4)、高圧デリバリパイプ12の燃圧が所定圧以下であることによりステップS4で否定的に判断された場合は、ステップS3にリターンする。それとは反対に、高圧デリバリパイプ12の燃圧が所定圧よりも高いことによりステップS4で肯定的に判断された場合は、圧力低減制御フラグをオンに切り替え(ステップS5)。なお、上記所定圧は、常用運転時に設定される最大燃圧とすることができる。
上記ステップS4と同時、または前後して高圧デリバリパイプ12の燃圧がリリーフ弁37の開弁圧(リリーフ開弁圧)よりも高くなり(ステップS6)、リリーフ弁37が開弁する(ステップS7)。したがって、高圧デリバリパイプ12の燃圧が低下する。
このように圧力低減制御フラグがオンである場合に、燃圧センサ15で検出される燃圧が低下すると、高圧デリバリパイプ12の燃圧をリリーフ弁37が閉弁可能な圧力まで迅速に低減するための圧力低減制御が実行される(ステップS8)。具体的には、燃圧センサ15によって検出された燃圧が目標燃圧以下であったとしても、その検出値がリリーフ弁37が閉弁したと判断し得る燃圧に低下するまで吸入弁27を開弁し続ける。なお、ステップS8における圧力低減制御が実行されるまでは、上述したように燃圧センサ15によって検出された燃圧が目標燃圧以下である場合に、高圧デリバリパイプ12の燃圧を上昇させるために、プランジャ22の位置または動作方向に応じて吸入弁27を開閉動作させる。
また、圧力低減制御は、高圧デリバリパイプ12の燃圧を迅速に低減するために、直噴用インジェクタ2から燃料可能な時期に、直噴用インジェクタ2から燃料を噴射してもよい。例えば、圧力低減制御が終了する以前にフューエルカット制御が終了して燃料を噴射することが要求された場合に、圧力低減制御が実行されていない場合と比較して、内燃機関の気筒内に噴射する総燃料量に対する直噴用インジェクタ2から噴射する燃料量を多く設定してもよい。言い換えると、圧力低減制御が実行されていない場合(すなわち、リリーフ弁37の閉弁時)と比較して、直噴用インジェクタ2から噴射する燃料量の割合を、ポート噴射用インジェクタ3から噴射する燃料量の割合よりも高く設定してもよい。
上記のように圧力低減制御を実行することにより高圧デリバリパイプ12から低圧の吸入管24に燃料が流動するため、高圧デリバリパイプ12の燃圧が低下する。また、上記のように直噴用インジェクタ2から燃料を噴射する場合には、吸入管24への燃料の流動に加えて、直噴用インジェクタ2から燃料を気筒に排出することにより、高圧デリバリパイプ12の燃圧が低下する。したがって、ステップS8に続いて、高圧デリバリパイプ12の燃圧(高圧デリバリ圧)が、リリーフ弁37が閉弁可能な閉弁圧(リリーフ閉弁圧)よりも小さくなったか否かを判断する(ステップS9)。このステップS9は、燃圧センサ15の検出値に基づいて判断することができる。なお、閉弁圧は、リリーフ弁37を構成するスプリング39のバネ力、吸入管24の燃圧(すなわち、燃圧センサ10の検出値)に基づいた圧力である。
高圧デリバリパイプ12の燃圧がリリーフ弁37の閉弁圧以上であることによりステップS9で否定的に判断された場合は、高圧デリバリパイプ12の燃圧がリリーフ弁37の閉弁圧よりも小さくなるまで、ステップS9を繰り返し実行する。すなわち、圧力低減制御を継続して実行する。その場合、リリーフ弁37は開弁状態が維持される。
それとは反対に高圧デリバリパイプ12の燃圧がリリーフ弁37の閉弁圧未満であることによりステップS9で肯定的に判断された場合は、リリーフ弁37が閉弁する(ステップS10)。したがって、圧力低減制御のフラグをオフに切り替えて(ステップS11)、このルーチンが終了する。この場合、高圧デリバリパイプ12の燃圧が目標燃圧よりも低くなっていることが想定されるため、圧力低減制御が終了することに伴って、吸入弁27を開閉動作させることにより高圧デリバリパイプ12に燃料が圧送される。
上述したように高圧デリバリパイプ12に燃料を圧送する加圧室21よりも上流側の吸入管24に、高圧デリバリパイプ12の燃料をリリーフするリリーフ弁37を備えた内燃機関において、リリーフ弁37が開弁した場合に、高圧デリバリパイプ12の燃圧が閉弁圧未満となるまで吸入弁27を開弁した状態を維持することにより、高圧デリバリパイプ12の燃圧がリリーフ弁37の閉弁圧以上であるにも拘わらず、吸入弁27が開閉動作することによる高圧デリバリパイプ12に燃料が圧送されることを抑制できる。すなわち、高圧デリバリパイプ12がリリーフ弁37から燃料を排出しているにも拘わらず、高圧デリバリパイプ12に燃料が圧送されてリリーフ弁37の閉弁圧未満まで燃圧が低下しなくなること、言い換えると、リリーフ弁37を閉弁できなくなることを抑制できる。その結果、リリーフ弁37を閉弁することができ、高圧デリバリパイプ12の燃圧を目標圧に昇圧できなくなる事態が生じることを抑制することができる。
なお、本発明の実施形態における内燃機関の燃料供給装置は、直噴用インジェクタとポート噴射用インジェクタとを備えたものに限らない。したがって、直噴用インジェクタのみを備えた内燃機関では、圧力低減制御が実行されることにより、高圧デリバリパイプから燃料を噴射する場合には、燃料噴射可能な期間に直噴用インジェクタから燃料を噴射すればよい。
1 燃料供給装置
2 直噴用インジェクタ
3 ポート噴射用インジェクタ
6 高圧ポンプ
7 低圧燃料配管
9 低圧デリバリパイプ
10,15 燃圧センサ
12 高圧デリバリパイプ
13 高圧配管
21 加圧室
22 プランジャ
23 吸入ポート
24 吸入管
27 吸入弁
28 弁体
29 ソレノイド
30 出力ポート
31 吐出管
32 吐出弁
33,38 弁体
34,39 スプリング
35 リリーフ経路
36 リリーフ管
37 リリーフ弁
40 弁座
41 当接部
42 電子制御装置(ECU)
43 クランク角センサ

Claims (4)

  1. 出力軸が回転することに伴って加圧室に吸入された燃料を加圧して高圧通路に圧送する高圧ポンプと、前記加圧室の燃圧が前記高圧通路の燃圧よりも所定圧以上大きい場合に開弁して前記加圧室と前記高圧通路とを連通させる吐出弁と、開弁することにより低圧通路と前記加圧室とを連通させる吸入弁とを備えた内燃機関の燃料供給装置であって、
    前記高圧通路と前記低圧通路とに接続されたリリーフ管と、
    前記高圧通路の燃圧が予め定められた開弁圧以上となることにより開弁して、前記高圧通路と前記低圧通路とを連通させ、前記高圧通路の燃圧が予め定められた閉弁圧以下となることにより閉弁して、前記高圧通路と前記低圧通路との間の燃料の移動を禁止するリリーフ弁と、
    前記吸入弁を制御するコントローラと
    を更に備え、
    前記コントローラは、
    前記リリーフ弁の閉弁時には、前記高圧通路の燃圧が予め定められた目標燃圧以下の場合に、前記加圧室内に前記低圧通路から燃料を供給するとともに、前記加圧室に供給された燃料を加圧して前記高圧通路に燃料を圧送するように前記吸入弁を開閉動作させ、前記リリーフ弁の開弁時には、前記高圧通路の燃圧が前記目標燃圧以下の場合であっても前記リリーフ弁が閉弁するまでの間、前記吸入弁を開弁させるように構成されている
    ことを特徴とする内燃機関の燃料供給装置。
  2. 請求項1に記載の内燃機関の燃料供給装置であって、
    前記高圧通路の燃料を噴射する噴射装置を更に備え、
    前記コントローラは、
    前記リリーフ弁の開弁時には、前記高圧通路から燃料を噴射するように前記噴射装置を制御するように構成されている
    ことを特徴とする内燃機関の燃料供給装置。
  3. 請求項1に記載の内燃機関の燃料供給装置であって、
    前記高圧通路の燃料を噴射する第1噴射装置と、
    前記低圧通路の燃料を噴射する第2噴射装置とを更に備え、
    前記コントローラは、
    前記リリーフ弁の開弁時には、前記内燃機関の気筒内に噴射する総燃料量に対する前記第1噴射装置から噴射する燃料量が、前記リリーフ弁の閉弁時よりも多くなるように前記第1噴射装置と前記第2噴射装置とを制御するように構成されている
    ことを特徴とする内燃機関の燃料供給装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれか一項に記載の内燃機関の燃料供給装置であって、
    前記リリーフ弁は、前記開弁時における前記高圧通路側から燃圧を受ける受圧面積が、前記閉弁時における前記受圧面積よりも大きく形成されている
    ことを特徴とする内燃機関の燃料供給装置。
JP2022178264A 2022-11-07 2022-11-07 内燃機関の燃料供給装置 Pending JP2024067876A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022178264A JP2024067876A (ja) 2022-11-07 2022-11-07 内燃機関の燃料供給装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022178264A JP2024067876A (ja) 2022-11-07 2022-11-07 内燃機関の燃料供給装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2024067876A true JP2024067876A (ja) 2024-05-17

Family

ID=91068077

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022178264A Pending JP2024067876A (ja) 2022-11-07 2022-11-07 内燃機関の燃料供給装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2024067876A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2212544B1 (en) High-pressure fuel supply apparatus for internal combustion engine
EP1797307B1 (en) Control device of high-pressure fuel system of an internal combustion engine
KR100373616B1 (ko) 고압 연료 펌프 및 고압 연료 펌프용 캠
US7789071B2 (en) Fuel supply system for an internal combustion engine
US6668800B2 (en) Internal combustion engine fuel injection system
JPH11200990A (ja) 燃料噴射制御装置
US6672290B2 (en) Internal combustion engine common-rail injection system with a fuel premetering device
US8256398B2 (en) Fuel supply apparatus and fuel supply method of an internal combustion engine
JP4045594B2 (ja) 蓄圧式燃料噴射装置
JP2004218547A (ja) 高圧燃料ポンプ
JP3786002B2 (ja) 内燃機関の高圧燃料供給装置
JPH1054318A (ja) エンジン用蓄圧式燃料供給装置
JP3819208B2 (ja) 可変吐出量燃料供給装置
US7891338B2 (en) Device for regulating pressure/flow in an internal combustion engine fuel injection system
JP2024067876A (ja) 内燃機関の燃料供給装置
JP4211733B2 (ja) コモンレール式燃料噴射装置
US20190195164A1 (en) Control device for internal combustion engine
JP4404056B2 (ja) 内燃機関用燃料噴射装置
JP2017145819A (ja) 燃料圧力制御装置
JP4329755B2 (ja) 内燃機関の高圧燃料ポンプ
JPS5951156A (ja) 内燃機関の燃料噴射装置
JP2512960B2 (ja) 高圧燃料ポンプ制御装置
JP2006152852A (ja) 内燃機関の燃料配管
JPH09177628A (ja) 燃料ポンプの圧力制御弁
JPH09324714A (ja) 高圧リリーフバルブおよびそれを用いた高圧燃料噴射システム