JP2024065442A - 基板接合体の製造方法 - Google Patents

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Abstract

Figure 2024065442000001
【課題】基板接合体の製造においてアライメント精度の向上と接合ボイドの抑制を両立させる。
【解決手段】接着剤と、接着剤により接合される第一基板及び第二基板と、を含む基板接合体の製造方法であって、第一基板又は第二基板に接着剤を塗布する塗布ステップと、第一基板又は第二基板に塗布された接着剤の厚さを所定の厚さ未満にするために第一プレスを実行する第一プレス工程と、第一基板と第二基板とを接合面方向にアライメント合わせするアライメント工程と、アライメント合わせされた第一基板及び第二基板が厚さが所定の厚さ未満になった接着剤により接合されている基板接合体に対して接合ボイドを潰すために第二プレスを実行する第二プレス工程と、を有する。
【選択図】図19

Description

本開示は、複数の部材を接合させた基板接合体の製造方法に関する。
MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)デバイスは、基板上に微細な機械構造体が集約されており、パッケージング、センサ、アクチュエータなどに幅広く応用されている。このようなMEMSの応用例の一つとして液体吐出ヘッドが挙げられる。液体を吐出する液体吐出ヘッドの例としてインクジェットヘッドが挙げられる。インクジェットヘッドの例として、ピエゾヘッドが挙げられる。ピエゾヘッドは、電圧を加えると変位する圧電素子を利用する。ピエゾヘッドにおいては、圧電素子を変位させてインクに圧力を加えることにより吐出口からインクが吐出される。インクジェットヘッドの他の例として、バブルジェットヘッドが挙げられる。バブルジェットヘッドにおいては、微細なヒータ素子を利用する。バブルジェットヘッドにおいては、加熱されたヒータ素子によりインクを沸騰させてインクに圧力を加えることにより吐出口からインクが吐出される。MEMSデバイスは、接着剤を介して基板同士を接合することにより接合体を形成する技術を用いて製造される。特にインクジェットヘッドをこのような技術を用いて製造すると、複雑なインク流路を形成でき、また、異種材料同士を組み合わせることもできる。複数の基板を接着剤による接合により積層させることにより、インク流路や機能素子(ピエゾ素子、ヒータ素子など)を所望の形状で基板接合体内に形成することができる。特許文献1には接着剤を用いて基板同士を接合する一般的な装置の一例が開示されている。基板同士を対向させた状態で、接合アライメント装置で基板間のアライメントを調整してから、各基板を治具の上に仮固定する。その後、治具及び治具に仮固定したウエハ対をプレス装置の中に移動させて、温度と圧力を加えて接合する。
特表2009-542012号公報 特開2019-79893号公報
このような手法で接合する課題として、接合のプレス工程において基板間にアライメントのズレが発生することが挙げられる。このようなプレス工程時のアライメントのズレの度合い(ズレ幅)はプロセスによって異なり、数10μmから数100μmまで発生することもある。アライメントのズレが発生すると、二つの基板の各々に設けられた流路同士が連通接続できなくなるという問題、機能素子部に接着剤が付着してしまうという問題など、性能上好ましくない問題が発生する。アライメントのズレを解決する方法として、特許文献2にはプレスしながらアライメントのズレを補正する手法が開示されている。プレス中に基板の位置を補正できるため、特許文献1で開示されている技術で発生しているようなプレス中のアライメントのズレを低減することができる。ところで、例えば、図1(a)に示すように、第一基板101に対向する第二基板102の対向面に塗布された接着剤103の表面は必ずしも平坦であるとは限らず、凹凸を有している場合がある。そして、このような凹凸をなくすために或る程度のプレス力でプレスをしても、図1(b)に示すように接合ボイド104が接合面に残存してしまうことがある。図1(b)に示すような接合ボイドなどの各種の接合ボイドが残存すると、デバイス特性が劣化してしまう。例えば、パッケージング用途の接合デバイスであれば封止不良が発生する。液体吐出ヘッドであれば接合ボイドを介して液体が漏れてしまう可能性がある。接着剤103の表面の凹凸は、プレス力を大きくするほど潰しやすくなる。より大きな荷重を加えるほど第一基板101及び第二基板102がより大きく変形しやすくなり、接着剤103も圧力増大によって流動しやすくなるためである。しかし、特許文献2に記載されているようにプレスしながらアライメントのズレを補正するためにはプレス力を大きくすることはできない。
本開示は、上記課題に鑑みてなされたものであり、基板接合体の製造においてアライメント精度の向上と接合ボイドの抑制を両立させることを目的とする。
本開示の一実施形態は、接着剤と、前記接着剤により接合される第一基板及び第二基板と、を含む基板接合体の製造方法であって、前記第一基板又は前記第二基板に前記接着剤を塗布する塗布ステップと、前記第一基板又は前記第二基板に塗布された前記接着剤の厚さを所定の厚さ未満にするために第一プレスを実行する第一プレス工程と、前記第一基板と前記第二基板とを接合面方向にアライメント合わせするアライメント工程と、アライメント合わせされた前記第一基板及び前記第二基板が厚さが前記所定の厚さ未満になった前記接着剤により接合されている前記基板接合体に対して接合ボイドを潰すために第二プレスを実行する第二プレス工程と、を有する、基板接合体の製造方法である。
本開示によれば、アライメント精度の向上と接合ボイドの抑制を両立させることができる。
(a)及び(b)は、接合ボイドに関する説明図である。 (a)乃至(i)は、第一実施形態の液体吐出ヘッドの製造方法の各工程を示す断面図である。 (a)乃至(d)は、第一実施形態の液体吐出ヘッドの製造方法に含まれる第一プレスを説明するための断面図である。 (a)乃至(d)は、第一基板の接合面に段差構造体がある場合における第一実施形態の液体吐出ヘッドの製造方法の各工程を示す図で断面図である。 (a)乃至(d)は、第一の部材に窪みを設けた場合における第一実施形態の液体吐出ヘッドの製造方法の各工程を示す断面図である。 (a)乃至(d)は、接着剤を小さくパターニングした場合における第一実施形態の液体吐出ヘッドの製造方法の各工程を示す断面図である。 (a)乃至(d)は、第二基板を第一基板よりも小片化した場合における第一実施形態の液体吐出ヘッドの製造方法の各工程を示す断面図である。 (a)乃至(c)は、第一の部材としてプレス板を利用した場合における第一実施形態の液体吐出ヘッドの製造方法の各工程を示す断面図である。 (a)乃至(c)は、第一の部材として可撓性部材を利用した場合における第一実施形態の液体吐出ヘッドの製造方法の各工程を示す断面図である。 (a)乃至(d)は、第一の部材としてプレス用基板を利用した場合における第一実施形態の液体吐出ヘッドの製造方法の各工程を示す断面図である。 (a)乃至(c)は、チャンバ内部においてプレスを実行する工程を説明するための断面図である。 アライメントのズレ幅の評価を行った接合装置の断面図である。 プレス圧力とアライメントのズレ幅との関係を示したグラフである。 接着剤の厚さとアライメントのズレ幅との関係を示したグラフである。 接着剤粘度とアライメントのズレ幅との関係を示した図である。 ストライベック曲線の例を示したグラフである。 接着剤の厚さとアライメントのズレ幅の逆数との関係を示したグラフである。 (a)乃至(g)は、第二実施形態の液体吐出ヘッドの製造方法の各工程を示す断面図である。 (a)及び(b)は、それぞれ、第二実施形態におけるプレス圧力、プレス温度、アライメントのズレ補正のタイミングを示したタイミング図である。
<第一実施形態>
<第一例>
図2(a)乃至図2(i)を参照して本実施形態による基板接合体及び液体吐出ヘッドを製造する方法を説明する。本実施形態では、後述するように各種の例がある。図2では、第一例を説明する。まず、図2(a)に示すような第一基板201を用意する。図2(a)に示すように、第一基板201の表面には、表面メンブレン層204が積層されている。表面メンブレン層204は、図示していないが、配線膜、層間絶縁膜を備え、また、配線、トランジスタ、電極用のコンタクトパッドも備える。更に、図2(a)に示すように、表面メンブレン層204にはエネルギー機能素子205も形成されている。ここで、機能素子とは例えばヒータ素子である。
第一基板201の材料としては、例えば、シリコン、炭化シリコン、窒化シリコン、SUS,各種ガラス基板、各種セラミック(アルミナ、サーメット、炭化ホウ素、ジルコニア、ムライト、窒化ガリウム、窒化アルミ)を用いることができる。
第一基板201の厚さが所望の厚さになるように第一基板201を裏側から薄加工する。薄加工する方法としては、例えば、研削やフッ硝酸などの薬液によるウエットエッチングを用いることができる。第一基板201の厚さは、例えば、10μm~625μmにすればよいが、これに限られない。ここで、機能素子が配置されている面が表面であり、その反対面が裏面である。そして、表側とは表面の側であり、裏側とは裏面の側である。
次に、第一基板201の裏面を後述する第二基板202と接合しやすいように平滑化する。平滑化する方法としては、例えば、番手の大きい砥石による研削、ドライポリッシュ、CMP(Chemical Mechanical Polishing)による研磨を用いることができる。また、平滑化する方法として、例えば、反応性ガスによるドライエッチング、フッ硝酸などの薬液によるウエットエッチングを用いることもできる。
次に、図2(b)に示すように、第一基板201の裏面側から第二流路207を形成する。第二流路を形成するための加工方法としては、例えば、ドライエッチング、ウエットエッチング、レーザー、サンドブラスト法などを用いることができる。第一基板201の裏面側から溝形状の第二流路207を設けるための加工は、第一基板201の途中で停止させる。つまり、第二流路207が第一基板201を貫通しないようにする。
次に、図2(c)に示すように、第一基板201の表面側から複数のホール形状からなる第一流路206を形成して、第一流路206を第二流路207と連通させる。第一流路206及び第二流路207の形状は図2(b)に示した形状に限定されるものではなくデバイスに要求される機能や性能に応じて適宜決めることができる。第一流路206及び第二流路207を形成する順番は上記と逆であってもよい。
次に、図2(d)に示すように、第二基板202を用意する。第一基板201と同様に、第二基板202の厚さが所望の厚さになるように薄加工した後で第二基板202の第一基板201との接合面を平滑化する。
次に、図2(e)に示すように、フォトリソグラフィ及びエッチング技術を用いて第二基板202を貫通するような第三流路208を設ける。
次に、図2(f)に示すように、第二基板202の接合面に接着剤203を塗布する。接着剤203の材料としては第二基板202に対する密着性が高いものが推奨される。また、接着剤203の材料としては気泡などの混入が少ない塗布性を有するものが好ましい。更に、接着剤203の材料としては厚さを薄くしやすい低粘度な材料が好ましい。接着剤203の材料としては、例えば、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、シリコン樹脂、ベンゾシクロブテン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ウレタン樹脂を用いることが好ましい。
また、接着剤203の硬化方式として、例えば、熱硬化方式、紫外線遅延硬化方式などを用いることができる。第二基板202に紫外線透過性がある場合は、紫外線硬化方式を用いることができる。
接着剤203を第二基板202に塗布する方法としては、例えば、スクリーン印刷法、フレキソ法に代表されるような部材上に塗布されている接着剤に塗布先の基板を接触させるような転写法を用いることができる。また、接着剤203を第二基板202に塗布する方法としては、例えば、シリンジで接着剤を塗布先の基板に直接塗布するディスペンス法、スピン塗布法、スリットコート法、スプレー塗布法を用いることもできる。
次に、図2(g)に示すように、第二基板202上に形成された接着剤203に対して第一の部材221により第一プレスを実行する。第一プレスにおいては、不図示の台及び第一の部材221により第二基板202及び接着剤203を挟む。第一プレスにおいては、接着剤203の粘度が下がり、且つ、接着剤203が流動しうる温度及び圧力で、第一の部材221により接着剤203の表面をプレスする。
第一プレスの詳細を図3(a)及び図3(b)に示す。第一プレスを実行する前においては、第一の部材221は図3(a)に示すように接着剤203から離間している。図3(b)に示すように、接着剤203の厚さdが或る特定の臨界厚さdc以下になるまで第一の部材221により接着剤203をプレスする。ここで、第一基板201の接合面及び第二基板202の接合面は平坦である。また、厚さdは、第一基板201の接合面及び第二基板202の接合面の全体における平均厚さである。なお、図3(b)に示すように、第二基板202と第一の部材221との間に収まり切らない接着剤は流動して、第二基板202に設けられた第三流路208にはみ出る。従って、厚さdが臨界厚さdc以下になるように接着剤203を薄膜化できる。
ここで、第一プレスは、接着剤203をなるべく硬化させないような条件で実行することが好ましい。なぜなら接着剤203が硬化してしまうと、その後に第二基板202を接着剤203を介して第一基板201に接合させることが難しくなるからである。例えば、所定のプレス温度及び所定の圧力において第一プレスを実行する場合に接着剤203が硬化するまでの時間を硬化時間とするならば、プレスを実行する時間を硬化時間よりも短くすることにより、接着剤203が硬化することを避ける。
第一プレスが終了したならば、図3(c)に示すように、第一の部材221を接着剤203から離す。
次に、接着剤203を介して第一基板201に第二基板202を接合し、第一基板201及び第二基板202との間でアライメント調整を行う。ここで、アライメント調整については後述する。その後、図2(h)に示すように、第一プレス板222及び第二プレス板223により第二プレスを実行する。第二プレスにおいては、第一プレス板222及び第二プレス板223により第一基板201、第二基板202、接着剤203及び表面メンブレン層204を挟む。第二プレスにより、図1に示すような接着剤203の表面の小領域での凹凸に起因した接合ボイドなどの接合部に存在する接合ボイドを消滅させることができる。接合ボイドを消滅させるために、第二プレスにおけるプレス圧力を第一プレスにおけるプレス圧力よりも強くし、また、第二プレスにおけるプレス温度を第一プレスにおけるプレス圧力と同等にする。ここで、第一プレスを既に実行しているので、第二プレスの最初から接着剤203の厚さdは臨界厚さdc以下になっている。接着剤203の厚さdが臨界厚さdc以下である状態では、第一基板201及び第二基板202の間の接着剤203を介しての摩擦係数が大きくなっている。従って、第二プレスにおけるプレス圧力が強くても、第二プレスにおける第一基板201及び第二基板202の間の面方向における位置ズレを摩擦力により小さく抑えられることが発明者の実験により判明した。この実験の詳細は後述する。
第二プレスが終了したならば、図3(d)に示すように、第一プレス板222及び第二プレス板223を第一基板201、第二基板202、接着剤203及び表面メンブレン層204の積層体から離す。
<第二例>
ここで、図4(a)に示すように、第二基板202の表面に段差構造体404が積層されている場合も図3(a)に示す場合と同様に第一プレス及び第二プレスを実行することができる。つまり、図4(a)に示すように、第二基板202の表面(段差構造体404が積層されている部分を除く。)及び段差構造体404の表面に接着剤203を塗布した後、図4(b)に示すように、不図示の台と第一の部材221により第一プレスを実行する。これにより図4(c)に示すように、接着剤203の表面を平坦にすることができる。図4(c)に示すように、最も薄い部分である段差構造体404上の接着剤203の厚さdを臨界厚さdc以下にすればよい。そして、図4(d)に示すような接合体を得ることができる。
その後、第一基板201及び第二基板202が接合された状態では、第二基板202の表面に存在する段差構造体404の接合面と、その上の第一基板201の接合面との距離dが最も短くなっている。距離dが臨界厚さdc以下であるので段差構造体404が第二基板202に積層されている部分において、第一基板201と第2の基板との間の接着剤203を介しての摩擦係数は十分大きくなっている。従って、段差構造体404が第二基板202に積層されていない部分において、第一基板201と第2の基板との間の接着剤203を介しての摩擦係数が小さいとしても、問題はない。第二プレスにおける第一基板201と第二基板202との間の面方向における位置ズレを主に段差構造体404が第二基板202に積層されている部分における摩擦力により小さく抑えられる。
第一プレスで接着剤を薄くするためには、プレスによって接着剤が流動して接合面から移動することが必要である。第一プレスを実行する前に、第二基板202には既に第三流路208が形成されている。従って、図4(b)に示すように、第一プレスを実行するときには、第二基板202と第一の部材221との間に収まり切らない接着剤203は流動して、第二基板202に設けられた第三流路208にはみ出る。従って、接着剤203を厚さdが臨界厚さdc以下になるように薄膜化できる。
<第三例>
また、図5(a)に示すように、第一の部材221側の適切な位置に窪み501を形成してもよい。図5(b)及び図5(c)に示すように、接着剤203の第一基板201が接合する接合面を有する領域の厚さだけを局所的に薄くすることができる。そして、図5(d)に示すように、薄くした接着剤203の上に第一基板201を接合する。
<第四例>
図6(a)に示すように、接着剤203が第一の部材221に接合する接合面の面積よりも狭い接合面側の面積を持つように接着剤203を小さくパターニングしておいてもよい。図6(b)に示すように第一プレスを実行することにより、図6(b)及び図6(c)に示すように接着剤203の接合面側面積が広がり、接着剤を薄くすることができる。そして、図6(d)に示すように、薄くした接着剤203の上に第一基板201を同様に接合する。
<第五例>
図7(d)に示すように、第一基板201を第二基板よりも小片化し、図7(a)に示すように、第一の部材221も第一基板201とほぼ同じサイズに小さくする。図7(b)に示すように、第一の部材221で第一プレスを実行したときに第一の部材221の側面まで接着剤203が流動することで図7(c)に示すように接合部において接着剤203を薄くすることができる。そして、図7(d)に示すように、薄くした接着剤203の上に第一基板201を同様に接合する。
<第六例>
また、第一プレスを実行するために用いる第一の部材221として、図8(a)に示すようなプレス板801を用いることができる。プレス板801は、接合面方向において第二基板202よりも大きいことが好ましい。また、プレス板801の材料としては、例えば、ステンレス、ガラス、セラミックを用いることができる。接着剤203の流動性を調整して、流動化できるようにするためにプレス温度及びプレス圧力を調整できることが好ましい。図8(a)に示すようなプレス板801を用いた場合、第一プレスにおいては、図8(b)に示すように、不図示の台及びプレス板801により第二基板202及び接着剤203を挟む。第一プレスを実行した後は、図8(c)に示すように、第二基板202の接合面に薄膜化された接着剤203が積層される。
<第七例>
第一プレスを図9(a)に示す可撓性部材901及びローラ902を用いて実行することもできる。可撓性部材901としては、例えば、所定の材料よりなるフィルムを用いることができる。接着剤203の流動性を調整して、流動化できるようにするためにプレス温度及びプレス圧力を調整できることが好ましい。このためには、例えば、ローラ温度及びローラ圧力を調整できることが好ましい。図9(a)に示すような可撓性部材901及びローラ902を用いた場合、可撓性部材901を接着剤203の上に敷く。そして、ローラ902が図9(a)に示すような一端から図9(b)に示すような他端に到達するまで可撓性部材901の上においてローラ902を接合面方向に移動させる。第一プレスを実行した後は、図9(c)に示すように、第二基板202の接合面に薄膜化された接着剤203が積層される。
<第八例>
第一プレスを図10(a)に示すプレス用基板1001並びに図10(c)に示す第一の吸着部材1002及び第二の吸着部材1003を用いて実行することもできる。プレス用基板1001は接合面方向において第二基板802とほぼ同じ形を有していることが好ましい。プレス用基板1001としては、例えば、剛体板、シリコン基板、SUS基板、ガラス基板、セラミック基板を選択して用いることができる。また、これらを複合させた基板を用いることもできる。第一プレスを実行するときには接合装置を利用して第二基板202の接合面に積層された接着剤203にプレス用基板1001を接合させる。接着剤203の流動性を調整して、流動化できるようにするためにプレス温度及びプレス圧力を調整できることが好ましい。図10(b)は、第一プレスにより不図示の台とプレス用基板1001により第二基板202及び接着剤203を挟んでいる状態を示している。第一プレスが終了したならば、図10(c)に示すように第一の吸着部材1002及び第二の吸着部材1003を用いてプレス用基板1001を接着剤203から剥離する。つまり、まず、第一の吸着部材1002によりプレス用基板1001を吸着し、第二の吸着部材1003により第二基板202を吸着している状態において、接着剤203を加熱などにより軟化させる。そして、第一の吸着部材1002を上方に動かしたり傾かせたりすることにより、接着剤203とプレス用基板1001との接合面の端部から徐々にプレス用基板1001を接着剤203から剥離させる。そして、第二の吸着部材1003も外すことにより図10(d)に示すような第二基板202及び接着剤203の組を得ることができる。
ここで、プレス用基板1001として第一基板201を用いてもよい。第一基板201をアライメントしながら、接着剤203が硬化しない条件で第二基板202に積層されている接着剤203へ接合する。そして、第一プレスを実行した後、第一基板201を接着剤203から剥離する。この場合、第一プレスを実行することにより形成される接着剤203の形状は、第二プレスを実行することにより形成される接着剤203の形状とほぼ同じになる。従って、第二プレスを実行した後、第一基板201と接着剤203との接合面に隙間などの接合ボイドが生じにくくなる。
以上、接着剤203を介して第一基板201に第二基板202を接合させる際に接着剤203の厚さdを臨界厚さdc以下にするために第一プレスを実行することの説明をした。第一プレスを実行せずに、第二基板202に接着剤203を塗布するときに接着剤203の厚さdを臨界厚さdc以下にすることも考えられる。しかし、臨界厚さdcは非常に薄いので、これは難しい。何故ならば、接着剤203の特性(例えば粘度)上の制約、塗布プロセスにおける制約があるからである。第一プレスによりこれらの制約を克服して接着剤203の厚さdを臨界厚さdc以下にすることができる。
第一プレスによって接着剤203の厚さdを臨界厚さdc以下に薄化した後、接合用のアライナで第一基板201と第二基板202との間でアライメント調整を実行する。図11(a)に示すように、第一基板201の接合面と第二基板202の接合面とを対向させ、且つ、相互間でアライメント合わせをした状態で第一基板201及び第二基板202を仮固定治具台1121の上に仮固定する。このとき第一基板201と第二基板202との間にはスペーサ1123を挟むことにより第一基板201の接合面に第二基板202の接合面が接触しないようにする。特に、第二基板202の接合面に塗布された接着剤203により第一基板201に第二基板202が接着しないようにする。但し、接着剤203の材料によっては第一基板201と第二基板202との間にスペーサ1123を挟まなくてもよい。この場合には、第一基板201の接合面に第二基板202の接合面が接触するが問題は生じない。
仮固定の方法として仮固定治具台1121上に設けられたクランプ1122を用いた方法が挙げられる。第一基板201及び第二基板202の外周近辺の数点を局所的に押すことができるクランプ1122が仮固定治具台1121上に設けられる。このようなクランプ1122により、第一基板201及び第二基板202をまとめてクランプすることにより両基板(第一基板201及び第二基板202)を仮固定治具台1121に仮固定する。
アライメントを実行する際、可視光顕微鏡により第一基板201のアライメントマーク及び第二基板202のアライメントマークを個別に観察してもよい。又は、赤外線顕微鏡を用いて第一基板201のアライメントマーク及び第二基板202のアライメントマークを同時に観察してもよい。
クランプ1122により仮固定治具台1121上に仮固定された第一基板201及び第二基板202を、仮固定治具台1121及びクランプ1122と一緒にプレス装置内に運ぶ。そして、プレス装置により第二プレスを実行する。つまり、まず、図11(b)に示すように、仮固定治具台1121をプレス装置1101の上部チャンバ1126及び下部チャンバ1127により構成されるチャンバ1128の内部に設置する。次に、チャンバ1128を閉めて真空引きをする。真空引きが完了したら、図11(c)に示すように、仮固定治具台1121上の第一基板201及び第二基板202を上側プレス板1124及び下側プレス板1125で上下から押すことで第二プレスを実行する。
第一基板201及び第二基板202をプレスしたままの状態で上側プレス板1124及び下側プレス板1125の内部のヒータによって第一基板201、第二基板202、仮固定治具台1121及びクランプ1122の温度を室温から所望の温度まで上昇させる。なお、温度が上昇した後に第二プレスを開始してもよい。これらの接合パラメータ(プレス圧力、プレス温度、プレス時間など)は接着材料に応じて適切に設定される。また第一基板201と第二基板202との接合部への気泡の混入を抑制することからチャンバ内を真空にしてから接合を実行することが好適である。
第二プレスの圧力は、第一プレスの圧力とは異ならせる。第一基板201と接着剤203の接合面及び第二基板202と接着剤203の接合面(つまり、樹脂表面)の潰しきれていない接合ボイドを完全に潰すために、第一プレスよりも第二プレスの圧力は大きいことが好ましい。
第一プレスで接合面の接着剤の厚さdを臨界厚さdc以下に薄化させている。従って、第二プレスでのアライメントのズレ幅を許容幅未満に抑えることができる。よって、第二プレスを第一基板201と第二基板202との間のアライメント精度を維持しながら大きな圧力で実行することができる。
従って、アライメント精度の向上とプレス力増大による接合ボイドの抑制とを両立させることができている。
接着剤203が熱硬化型の場合はチャンバ内で接着剤203が硬化するまで加温を実行してもよい。また、基板接合体を接合後にチャンバから取り出して、別途オーブンなどで加温することで接着剤203の硬化を促進させてもよい。接着剤203が紫外線遅延型の場合、接合前に予め接着剤203に紫外線を規定量で照射した後に両基板(第一基板201及び第二基板202)の接合を実行する。接合後、基板接合体を更に加温することで十分に硬化を促進させる。また接着剤203が紫外線硬化型の場合は、基板を接合後に透明基板越しに接着剤203へ紫外線を規定量で照射して硬化させる。その後オーブンなどで接合体を加温することで十分に接着剤203を硬化させる。
次に、吐出口形成部材を形成する。つまり、フィルム基材上に光硬化性樹脂が塗布されたドライフィルムレジストをシリコン基板上に貼り合わせる。その後、露光・現像することによって、図2(i)に示すような吐出口形成部材の壁209をパターニングする。次に図2(i)に示すような吐出口形成部材の天板210を同様な方法で形成する。ドライフィルムレジストを貼り合わせ、露光現像することによって液体吐出ヘッド(図2(i))が完成する。
<摩擦係数と臨界厚さdcに関する実験結果と考察>
発明者は625μm厚の8インチシリコン基板(両面を研磨されたもの)を準備し、その上に0.1μm厚の薄い金属アライメントマークを形成した。これらの基板間に接着剤を介してプレスを実行した。
接着剤としてベンゾシクロブテン樹脂を第二基板202側にスピン塗布し、塗布後にプリベークにより溶媒であるメシチレンを多く揮発させた。その後、真空中で接合を実行し二組の基板(第一基板201及びその他の部材の組及び第二基板202及びその他の部材の組)に加わるプレス圧力をゼロから0.318MPaまで上げていった。
図12に示す接合装置を使用して第二プレス中のアライメントのズレ幅を測定した。第一基板201の左右端に設けられた二つのアライメントマーク1225と、同様に第二基板202のアライメントマーク1226の位置を接合装置内の赤外線光源1223及び赤外線顕微鏡を用いて測定した。これらの結果から第一基板201のウエハ中心と、第二基板202のウエハ中心との距離(アライメントマークのズレ幅)を計算できる。アライメントマークのズレ幅は、第一基板201の第二基板202に対するアライメントのズレ幅に相当する。
第二プレスにおけるプレス圧力を変えていったときのアライメントのズレ幅や、プレス圧力は一定として接着剤の厚さを変えたときのアライメントのズレ幅の関係を調べた。本基板構成は、接合面は平坦であり溝など接着剤203が移動しうる逃げ部はないので、塗布時の厚さはプレス時にも殆ど変化しないものとみなせる。
接着剤の厚さが3μmのときのアライメントのズレ幅を図13に示す。第二プレスにおけるプレス圧力が増えるとアライメントのズレ幅も大きくなり、特に0.318MPaでは18μmずれてしまうことが確認された。このような大きなズレが発生すると、デバイス設計上問題である。
次に、接着剤の厚さを0.2μm~3μmの範囲で変化させたときのアライメントのズレ幅のプレス圧力依存性を調べた。接着剤の厚さを0.2μmから3μmまで変えたときのアライメントのズレ幅を図14に示す。
接着剤の厚さが2μm~3μmでは接着剤の厚さを減らしてもアライメントのズレ幅はほぼ一定か、逆に増える場合も見られるが、接着剤の厚さが薄くなり1μm以下になるとプレス時のアライメントのズレ幅が大幅に減少していくことがわかった。
接着剤の厚さ1μmではプレス圧が0.1591MPaであってもズレは7μmと一桁台となりズレは大きく抑制されている。さらに接着剤の厚さを0.5μm以下にすると0.1591MPaでもズレは2μm程度と非常に小さい。
従って、第一プレスによって、ベンゾシクロブテン樹脂においては臨界厚さdcは1μmであり、ベンゾシクロブテン樹脂の厚さを臨界厚さdc以下に低減すれば摩擦力が上昇し、第二プレスにおいて大きなプレス力を加えてもズレを抑制できることがわかった。
図15に接着剤の厚さが臨界厚さdc以下である0.5μmの場合において、接着剤粘度を変えたときの粘度とアライメントのズレ幅との関係を示す。接着剤粘度はプレス温度を変えることで変化させた。プレス圧力が0.1591MPa、及び0.0636MPaのどちらにおいても、粘度を7Pa・s~600Pa・sまで変えてもアライメントのズレ幅は約1μm程度で殆ど変わらないことが分かった。
図15に示すデータは、接着剤の厚さが臨界厚さdc以下である0.5μmの状態では摩擦係数に及ぼす粘度の影響が小さいことを示しており、粘度が異なる他の樹脂を用いた場合においても同じ結果になるものと推測される。
上記の実験結果を考察する。トライポロジー分野においては、相対運動する部材間を満たしている潤滑油の粘度、部材間の相対速度、部材間の潤滑油に加わる圧力、及び、部材間の潤滑油厚さと摩擦係数は図16に示すようなストライベック曲線の依存性を示すことが知られている。
領域A(流体潤滑領域)においては、潤滑油によって2つの部材は理想的に離間しており、
(潤滑油粘度)x(相対速度)/(圧力)
が大きくなるほど、摩擦係数は大きくなる。例えば、例えば粘度が高いほど摩擦係数は大きくなる。
粘度を下げ、圧力を上げ、又は、相対速度を減らすことにより、2つ部材間の潤滑油厚さが減っていき領域B(混合潤滑領域)にさしかかると、潤滑油によって2つの部材を理想的に離間させることができなくなる。そして、
(潤滑油粘度)x(相対速度)/(圧力)
が小さくなるほど、摩擦係数は大きくなる。2つの部材間の潤滑油がほぼなくなるくらいになるまで(領域C(境界潤滑領域)に到達するまで)摩擦係数は急激に増大する。
領域C(境界潤滑領域)においては、
(潤滑油粘度)x(相対速度)/(圧力)
が変化しても摩擦係数はあまり変化しない。
既に説明したように、図15は、接着剤の厚さが0.5μmであれば、粘度を変化させてもアライメントのズレ量があまり変化せず、また、圧力を変化させてもアライメントのズレ利用があまり変化しないことを示している。つまり、図15は、接着剤の厚さが0.5μmであれば、粘度を変化させても摩擦係数があまり変化せず、また、圧力を変化させても摩擦係数があまり変化しないことを示している。これは、接着剤の厚さが0.5μmのときに、第一基板201及び第二基板202の境界は、領域Cに入っているからであると考えられる。
また、図15の結果より、境界が領域Cに入っていれば粘度が異なる樹脂を用いても、同じ程度のアライメントのズレを防止する効果を得ることができることがわかる。これは、図14のグラフにおいて領域Cでは、摩擦係数があまり変化しないことからも理解することができる。
摩擦係数が大きいほどアライメントのズレ幅が小さく、より詳細には、アライメントのズレ幅の逆数は摩擦係数にほぼ比例すると考えられる。そこで図14のグラフに基づいて、アライメントのズレ幅の逆数と接着剤の厚さとの関係をプロットしなおしたものを図17に示す。図17に示すアライメントのズレ幅の逆数の接着剤の厚さに対する関係を示す曲線は、図16のストライベック曲線と同様な特性を示している。
潤滑油に相当する接着剤樹脂を薄化して、境界が領域Aから領域Bに入ると、領域Aでは発生していない幾つかの要因によって摩擦係数が増大し、これにより、領域Bでは、領域Aで維持できている接着剤による上下基板間の潤滑性が失われると考えられる。
摩擦係数を上げる要因として樹脂内の構造変化による摩擦係数増大が挙げられる。潤滑油や接着剤のような樹脂は1μm以下のナノスケールまで減少させると、十分に厚い樹脂(バルク)とは状態が変わる。
十分に厚い状態では樹脂の主成分分子が基板水平方向に密に整列し、基板垂直方向でも多数の分子が密に積層される。摩擦係数は分子が密であるほど減少する。
ところが接着剤が薄くなると樹脂の主成分分子同士が疎に配列され、基板間を隔てる樹脂主成分分子の数も減少する。この状態では、基板接合面に接触する樹脂主成分分子の数が減るため摩擦係数が増大する。
またこのような薄い状態では、基板が水平方向へずれたときに樹脂主成分分子が剪断力によって剥がされてしまい、上下基板が局所的に接触に近い状態になることも考えられる。その結果、摩擦力が上昇する。
本実験ではベンゾシクロブテン樹脂を用いたときの接着剤の厚さが1μm以下であるときに摩擦力が急上昇する現象が見られている。その時の接着剤を構成するベンゾシクロブテン単分子は、硬化反応が進んでいないため、単量体の状態である。
この単量体の最大幅は約2nmであるため、接着剤の厚さはベンゾシクロブテン単分子の最大幅の約500倍である。もしベンゾシクロブテン単分子が膜厚方向に整列しているとすると、最大で分子数500個程度である。
他の接着剤の場合も同じ程度の分子数以下であれば同様に摩擦係数の上昇によるズレ抑制効果が顕著になると推測される。従って接着剤の単量体になっている主成分分子の大きさの500倍が臨界厚さdcに相当すると厚さと考えられる。
他の接着剤に関してもプレス時の未硬化状態では単量体が単分子であり、その最大幅は同じく2nm程度である。例えばエポキシ接着剤の場合も、ビスフェノールA型やビスフェノールF型などが同程度の大きさである。従って、臨界厚さdcが1μmと考えられる。
また、摩擦係数を上げるその他の要因として基板接合面の凹凸が考えられる。プレス板の荷重分布やプレス板表面の凹凸、接着剤の凹凸、基板自体の凹凸が想定される。このような凹凸が増えるほど局所的に接着剤が強く潰れて二つの基板間の距離が縮まり摩擦力が増える。
少なくとも、図14、図15、図17に示された実験は、シリコン基板の平坦な研磨面を接合面として使用し、接着剤も表面の凹凸を極力無くした塗布手法で形成された状態であり、各種凹凸の影響を極力排除して得られたものである。
ところで、同一の摩擦係数を得るために必要な接着剤の厚みは、表面の凹凸が大きいほど厚くなる。従って、表面が平坦である場合の臨界厚さdcよりも表面に凹凸がある倍の臨界厚さdcのほうが厚い。よって、表面が平坦である場合の臨界厚さdcを表面の凹凸がある場合の臨界厚さdcとして用いても実用上問題がない。
なお、接着剤203は、単量体になっている主成分分子が厚み方向に2から3個並ぶ程度の厚みを最小で有していればよい。例えば、単量体になっている主成分分子の最大長が2nmであれば、接着剤203は最小で4から6nm程度の厚みを有していればよい。
図17に示す接着剤の厚さとアライメントマークのズレ幅の逆数の関係に基づいて、許容できる厚さを決めてもよい。
例えば、第二プレスのプレス圧が0.1591MPaであるならば、接着剤203の厚さが2μm以上のときにアライメントのズレ幅の逆数は0.1(1/μm)程度である。また、接着剤203の厚さが0.5μm以下であるときにアライメントのズレ幅の逆数は1(1/μm)程度である。従って、例えば、第二プレスにおけるプレス圧が0.1591MPaであるときに許容できる第二プレスにおけるアライメントのズレ幅(最大許容幅)が1μmであるならば、許容できる厚さは、0.5μmになる。
第二プレスにおけるプレス圧が0.0636MPaである場合も同様な数値が示される。
第二プレスにおけるプレス圧が0.0159MPaであるならば、接着剤203の厚さが2μm以上のときにアライメントのズレ幅の逆数は0.1(1/μm)程度である。また、接着剤203の厚さが1μm以下であるときにアライメントのズレ幅の逆数は1(1/μm)程度である。更に、接着剤203の厚さが0.5μm以下であるときにアライメントのズレ幅の逆数は10(1/μm)程度である。従って、例えば、第二プレスにおけるプレス圧が0.0159MPaであるときに許容できる第二プレスにおけるアライメントのズレ幅(最大許容幅)が1であるならば、許容できる厚さは、1μmになる。
従って、第二プレスにおけるプレス圧が変化しても第二プレスにおけるアライメントのズレ幅(最大許容幅)が1μm以下になるような厚さを許容できる共通の厚さとするならば、許容できる共通の厚さは、0.5μmになる。
なお、例えば、第二プレスにおけるプレス圧が0.0159MPaであるときに許容できる第二プレスにおけるアライメントのズレ幅(最大許容幅)が0.1μmであるならば、許容できる厚さは、0.5μmになる。
<第二実施形態>
図18(a)乃至図18(g)に、第二実施形態の基板接合体及び液体吐出ヘッドの製造方法を示す。第一実施形態と同じ手法を用いて、第一基板201及び第二基板202を作製する。
なお、図18(a)に示すように、第一実施形態と同様に、第一基板の表面に、表面メンブレン層204を積層し、表面メンブレン層204にエネルギー機能素子205を形成しておく。
まず、図18(b)に示すように、第一基板201に第一流路206及び第二流路207を形成する。次に、図18(c)に示すように、第二基板202に第三流路208を形成する。次に、図18(d)に示すように、第二基板202側に接着剤203を塗布する。次に、図18(e)に示すように、第一基板201に第二基板202を接合する。ここで、第一実施形態では、接着剤203を薄くしてから第一基板201に第二基板202を接合するのに対して、第二実施形態では、接着剤203を薄くする前に第一基板201に第二基板202を接合する。
次に、第一基板201及び第二基板202を接合装置の内部に搬送し、図12に示すように第一プレス板222に第一基板201、第二プレス板223に第二基板202を吸着させる。その後に図18(f)の工程において、第一プレス及び第二プレスを実行した。
第一プレス及び第二プレスは同一の接合装置のチャンバ1128の内部で同一のプレス板を用いて連続して実行することが好ましい。第二プレスにおける基板面内の荷重分布を第一プレスにおける基板面内の荷重分布に一致させることができるからである。また処理時間を短くでき、生産性を向上させることができるからである。
雰囲気は大気、又は、真空でも良いが、真空の方が接合ボイドを潰しやすいので好ましい。また。第一プレス及び第二プレスは同じ雰囲気で実行するほうが、雰囲気による影響を受けにくいので好ましい。
プレス圧力、プレス温度、プレス中のアライメントのズレ補正のタイミングについて、好ましい例を図19(a)に示す。まず、図12に示すように第一プレス板222及び第二プレス板223の間に第一基板201及び第二基板202を配置する。この際、二つのアライメントマーク1225及び二つの1226を観察することができるように赤外線光源1223及び赤外線カメラ1224を配置する。このような配置において、アライメントマーク1225の位置及びアライメントマーク1226の位置に基づいて、第一基板201に対する第二基板202のアライメントのズレ幅を計算する。
その後、第一プレス板222及び第二プレス板223のうちの少なくとも一方を接合面方向へ動かして、アライメントのズレ幅が極力ゼロになるように第一基板201と第二基板202との間でアライメント合わせをする。その時のプレス圧力Paは、接着剤203を押し潰さない程度に小さいことが好ましい。またその時のプレス温度Taは、接着剤203の流動が起こらない程度(つまり、接着剤203の粘度をある程度維持できる程度)に調整されていることが好ましい。
その後、プレス圧力をPbまで上昇させ、それから、プレス温度をTbまで上昇させて第一プレスを実行する。プレス温度Tbでは接着剤の粘度は低くなり、プレス圧力Pbによる第一プレスより接着剤203を平均厚さが臨界厚さdc以下になるまで潰すことができる。
プレス圧力Pb、プレス温度Tb及び第一プレスのプレス時間は接着剤203を厚さが臨界厚さdc以下になるまで潰せるように調整する。ここで、接着剤203の材料、第一基板201及び第二基板202の形状、接合面の状態に応じて適正な範囲にプレス圧力Pb、プレス温度Tb及び第一プレスのプレス時間を調整する。
第一プレスを開始するときにアライメント合わせができていても、第一プレスを実行するとプレス圧の接合面方向の分力によりアライメントのズレが発生する。そこで、図19(a)に示すように第一プレスを実行している期間にアライメントのズレ補正も実行する。アライメントのズレ補正は、アライメントのズレ幅がゼロになるように第一プレス板222を接合面方向に移動することにより行う。これにより第一プレス板222に吸着している第一基板201が接合面方向に移動する。アライメントのズレ補正は、アライメントのズレ幅がゼロになるように第二プレス板223を接合面方向に移動することにより行ってもよい。これにより第二プレス板223に吸着している第二基板202が接合面方向に移動する。なお、アライメントのズレ補正は、図19(a)に第一プレスが開始する前の2つの上下に並ぶ水平線で示しているように、第一プレスを開始する前に開始してもよいし、第一プレスの開始と同時に開始してもよい。
第一プレス中のプレス圧Pbはアライメントのズレ補正が可能な値に調整する。第一プレス中のプレスPbが大きすぎるとアライメントのズレ補正ができなくなるので、こうならないようにする。
プレス中にアライメント可能な圧力は、チャックの吸着力、接合面の接合材料(接着剤を含む。)、接触面積などにもよるが、例えば接着剤203の厚さが1~10μmである場合は、プレス圧が0.2MPa以下であればアライメントのズレ補正ができることがわかった。従って、第一プレスにおけるプレス圧力は0.2MPa以下であることが好ましい。
また、平均厚さが臨界厚さdcになった後も所定時間だけあるいは所定の条件が満たされるまでプレス圧Pbを維持したままアライメントのズレ補正を継続してもよい。
平均厚さが臨界厚さdc以下であるときには、平均厚さが臨界厚さdcより大きいときと比べ、アライメントのズレ補正に必要な接合面方向の力は増大している。しかし、条件を調整すれば、平均厚さが臨界厚さdcになった後にプレス圧力をPbに維持していてもズレ補正は可能である。また、プレス圧力をPbに維持していると平均厚さの減少が継続するが問題が生じない程度に留めることができる。例えば、平均厚さが臨界厚さdc以下であり、且つ、アライメントのズレ幅が所定値以下になったときに、第一プレスとズレ補正を同時に終了させてもよい。
その後、アライメントのズレ補正機能をオフにした後、第二プレスを開始する。第二プレスにおいてはプレス圧力をPcまで上昇させる。第二プレスにおけるプレス圧力Pcは、接合ボイドを潰すことができる程度に高圧力であることが好ましい。少なくとも第一プレスの圧力Pbよりも第二プレスの圧力Pcを大きくすることが好ましい。
このとき第一プレスで接合面の接着剤の厚さを臨界厚さdc以下にさせている場合は、第二プレスにおけるアライメントのズレ幅を小さく抑えられる。従って、アライメント精度を維持しながら大きな圧力で第二プレスを実行することができる。従って、第二プレスによる接合ボイドを潰す効果を高めることができる。
プレス圧力をPcに維持した状態を接合ボイドを潰すために必要な時間だけ続けた後、温度がTaになるまでチャンバ1128(図11(c)参照)の内部を冷却する。チャンバ1128を冷却した後に下部チャンバ1127から上部チャンバ1126をデチャックして接合基板を取り出す。
また接着剤203の硬化時間に余裕がある場合は(つまり、第二プレスを実行した後でも接着剤203が十分硬化しない場合は)、図19(b)に示すように第三プレスを追加して、第三プレスにおいてアライメントのズレの再補正を実行する。第二プレスでズレが抑えられるとはいえ、僅かなズレは発生しうるからである。
図19(b)に示すように、第三プレスにおいてアライメントのズレの再補正を安定して実行するためには、第三プレスにおけるプレス圧Pdは第一プレスにおけるプレス圧Pbよりも低いことが好ましい。第三プレスにおけるアライメントのズレの再補正を実行することによりアライメント精度を更に高めることができる。
なお、第二プレスを実行している期間においてアライメントのズレの補正機能を有効にしても、アライメントのズレの補正をすることは困難である。アライメントのズレの補正の代わりに、基板内部の応力が増大したり、基板接合体がウエハチャックに対して横ずれを起こしたりする可能性がある。従って、第二プレスを実行する期間においては、アライメントのズレ補正の機能を無効にしておくことが好ましい。
第二プレスが終了し、又は、追加した第三プレスが終了したならば、図18(g)に示すように、第一実施形態と同様な方法で接着剤203を硬化する。そして、接合基板の上に吐出口形成部材の壁209及び吐出口形成部材の天板210を形成して液体吐出ヘッドが完成する。
本実施形態は、接着剤を薄くした後でプレス部材を剥がし、それから第一基板に第二基板を接合する必要がない点においても第一実施形態よりも優れている。
<その他の実施形態>
第一実施形態及び第二実施形態では、第二基板202に接着剤203を塗布してから第一基板201と第二基板202を接着剤203により接合する。しかし、接合基板の製造方法は、この順序には限定されず、第一基板201に接着剤203を塗布してから、第一基板201と第二基板202を接着剤203により接合してもよい。
第一実施形態に基づくならば、まず、第一基板201の対向面に接着剤203を塗布する。次に、第一基板201の対向面に塗布された接着剤203の厚さを臨界厚さdc以下にするために第一の部材221と同様な部材を利用して第一プレスを実行する。次に、図11(a)に示すように、第一基板201の接合面に塗布された接着剤203と第二基板202の接合面とをスペーサ1123を介して向かい合わせてから第一基板201と第二基板202とのアライメント合わせを実行する。それ以降の工程は第一実施形態と同様である。
第二実施形態に基づくならば、まず、第一基板201の対向面に接着剤203を塗布する。次に、図18(e)に示すように、第一基板201と第二基板202を接着剤203により接合する。それ以降の工程は第二実施形態と同様である。
図4は、第二基板202に接着剤203が塗布されてから第一プレスが実行される場合において第二基板202の接合面に段差構造体がある場合の例を示している。図示しないが、第一基板201に接着剤203が塗布されてから第一プレスが実行される場合において第一基板201の接合面に段差構造体がある場合も第一プレスにおいては段差構造体がある領域における接着剤203の厚さが所定厚さ未満になるようにする。
第一実施形態における図3の例では、第一プレスにより押し出された接着剤203は第三流路208を逃げ部分として流出し、第二プレスにより押し出された接着剤203は第二流路207又は第三流路208を逃げ部分として流出する。これに対し、第二実施形態においては、第一プレス及び第二プレスにより押し出された接着剤203は、第二流路207又は第三流路208を逃げ部分と流出する。
<本開示の技術的特徴>
本開示は、以下の方法を含む。
[方法1]
接着剤と、前記接着剤により接合される第一基板及び第二基板と、を含む基板接合体の製造方法であって、
前記第一基板又は前記第二基板に前記接着剤を塗布する塗布ステップと、
前記第一基板又は前記第二基板に塗布された前記接着剤の厚さを所定の厚さ未満にするために第一プレスを実行する第一プレス工程と、
前記第一基板と前記第二基板とを接合面方向にアライメント合わせするアライメント工程と、
アライメント合わせされた前記第一基板及び前記第二基板が厚さが前記所定の厚さ未満になった前記接着剤により接合されている前記基板接合体に対して接合ボイドを潰すために第二プレスを実行する第二プレス工程と、
を有する、
基板接合体の製造方法。
[方法2]
前記第一プレス工程は、前記接着剤の塗布先である前記第一基板又は前記第二基板及び所定の部材により前記接着剤を挟んだ状態において実行される、
方法1に記載の基板接合体の製造方法。
[方法3]
前記所定の部材は、剛体板、可撓性部材、シリコン基板、ガラス基板、セラミック基板及びSUS基板から選択された何れか1を少なくとも含む、
方法2に記載の基板接合体の製造方法。
[方法4]
前記接着剤の塗布先である前記第一基板又は前記第二基板及び前記所定の部材の少なくとも一方に、前記第一プレス工程で押し出された前記接着剤の逃げ部分が備わる、
方法2又は3に記載の基板接合体の製造方法。
[方法5]
前記第一プレス工程及び前記アライメント工程は、前記第一基板及び前記第二基板により前記接着剤を挟んだ状態において同時に実行される、
方法1に記載の基板接合体の製造方法。
[方法6]
前記第一プレス工程が開始する前に前記アライメント工程が開始し、又は、前記第一プレス工程が開始する時に前記アライメント工程が開始する、
方法5に記載の基板接合体の製造方法。
[方法7]
前記第一プレス工程におけるプレス圧は、与えられたプレス温度において前記第一プレス工程及び前記アライメント工程を同時に実行することが可能な値を持つ、
方法5又は6に記載の基板接合体の製造方法。
[方法8]
前記第一プレス工程及び前記第二プレス工程を、同じチャンバ内において同じプレス板を用いて実行されることを特徴とする、
方法5乃至7の何れか1に記載の基板接合体の製造方法。
[方法9]
前記第一プレス工程におけるプレス圧よりも前記第二プレス工程におけるプレス圧のほうが大きい、
方法1乃至8の何れか1に記載の基板接合体の製造方法。
[方法10]
前記第一プレス工程及び前記第二プレス工程を所定のプレス温度にて実行する、
方法1乃至9の何れか1に記載の基板接合体の製造方法。
[方法11]
前記所定の厚さは、前記接着剤の単量体になっている主成分分子の最大長さの500倍である、
方法1に記載の基板接合体の製造方法。
[方法12]
前記所定の厚さは、1μmである、
方法1乃至11の何れか1に記載の基板接合体の製造方法。
[方法13]
前記所定の厚さは、前記第二プレス工程で発生する前記第一基板に対する前記第二基板の前記接合面方向におけるアライメントのズレ幅が所定の最大許容幅になる厚さである、
方法1乃至11の何れか1に記載の基板接合体の製造方法。
[方法14]
前記所定の最大許容幅は、1μmである、
方法13に記載の基板接合体の製造方法。
[方法15]
前記第二プレス工程の後に、前記第一基板と前記第二基板とを前記接合面方向にアライメント合わせしつつ、第三プレスを実行する第三プレス工程を更に有する、
方法1乃至14の何れか1に記載の基板接合体の製造方法。
[方法16]
前記第一プレス工程におけるプレス圧よりも前記第三プレス工程におけるプレス圧のほうが小さい、
方法15に記載の基板接合体の製造方法。
[方法17]
前記第一基板の接合面及び前記第二基板の接合面は平坦であり、前記第一プレス工程では、前記第一基板の接合面及び前記第二基板の接合面の全体における前記接着剤の平均厚さを前記所定の厚さ未満にする、
方法1乃至16の何れか1に記載の基板接合体の製造方法。
[方法18]
前記塗布ステップで前記接着剤が塗布される前記第一基板又は前記第二基板の接合面には段差構造体があり、前記第一プレス工程では、前記段差構造体が存在する領域における前記接着剤の平均厚さを前記所定の厚さ未満にする、
方法1乃至16の何れか1に記載の基板接合体の製造方法。
[方法19]
前記第一基板及び前記第二基板の少なくとも一方に、前記第一プレス工程で押し出された前記接着剤の逃げ部分が備わる、
方法1乃至18の何れか1に記載の基板接合体の製造方法。
[方法20]
前記第一基板に液体を吐出させるための機能素子を備えた前記基板接合体を含む液体吐出ヘッドの製造方法であって、
方法1乃至19の何れか1項に記載の基板接合体の製造方法を含む液体吐出ヘッドの製造方法。
[方法21]
前記機能素子は、前記第一基板の前記第二基板と接合する面の反対面に配置される、
方法20に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
201 第一基板
202 第二基板
203 接着剤
204 表面メンブレン層
205 エネルギー機能素子
221 第一の部材
1124 上側プレス板
1125 下側プレス板

Claims (21)

  1. 接着剤と、前記接着剤により接合される第一基板及び第二基板と、を含む基板接合体の製造方法であって、
    前記第一基板又は前記第二基板に前記接着剤を塗布する塗布ステップと、
    前記第一基板又は前記第二基板に塗布された前記接着剤の厚さを所定の厚さ未満にするために第一プレスを実行する第一プレス工程と、
    前記第一基板と前記第二基板とを接合面方向にアライメント合わせするアライメント工程と、
    アライメント合わせされた前記第一基板及び前記第二基板が厚さが前記所定の厚さ未満になった前記接着剤により接合されている前記基板接合体に対して接合ボイドを潰すために第二プレスを実行する第二プレス工程と、
    を有する、
    基板接合体の製造方法。
  2. 前記第一プレス工程は、前記接着剤の塗布先である前記第一基板又は前記第二基板及び所定の部材により前記接着剤を挟んだ状態において実行される、
    請求項1に記載の基板接合体の製造方法。
  3. 前記所定の部材は、剛体板、可撓性部材、シリコン基板、ガラス基板、セラミック基板及びSUS基板から選択された何れか1を少なくとも含む、
    請求項2に記載の基板接合体の製造方法。
  4. 前記接着剤の塗布先である前記第一基板又は前記第二基板及び前記所定の部材の少なくとも一方に、前記第一プレス工程で押し出された前記接着剤の逃げ部分が備わる、
    請求項2に記載の基板接合体の製造方法。
  5. 前記第一プレス工程及び前記アライメント工程は、前記第一基板及び前記第二基板により前記接着剤を挟んだ状態において同時に実行される、
    請求項1に記載の基板接合体の製造方法。
  6. 前記第一プレス工程が開始する前に前記アライメント工程が開始し、又は、前記第一プレス工程が開始する時に前記アライメント工程が開始する、
    請求項5に記載の基板接合体の製造方法。
  7. 前記第一プレス工程におけるプレス圧は、与えられたプレス温度において前記第一プレス工程及び前記アライメント工程を同時に実行することが可能な値を持つ、
    請求項5に記載の基板接合体の製造方法。
  8. 前記第一プレス工程及び前記第二プレス工程を、同じチャンバ内において同じプレス板を用いて実行されることを特徴とする、
    請求項5に記載の基板接合体の製造方法。
  9. 前記第一プレス工程におけるプレス圧よりも前記第二プレス工程におけるプレス圧のほうが大きい、
    請求項1に記載の基板接合体の製造方法。
  10. 前記第一プレス工程及び前記第二プレス工程を所定のプレス温度にて実行する、
    請求項1に記載の基板接合体の製造方法。
  11. 前記所定の厚さは、前記接着剤の単量体になっている主成分分子の最大長さの500倍である、
    請求項1に記載の基板接合体の製造方法。
  12. 前記所定の厚さは、1μmである、
    請求項1に記載の基板接合体の製造方法。
  13. 前記所定の厚さは、前記第二プレス工程で発生する前記第一基板に対する前記第二基板の前記接合面方向におけるアライメントのズレ幅が所定の最大許容幅になる厚さである、
    請求項1に記載の基板接合体の製造方法。
  14. 前記所定の最大許容幅は、1μmである、
    請求項13に記載の基板接合体の製造方法。
  15. 前記第二プレス工程の後に、前記第一基板と前記第二基板とを前記接合面方向にアライメント合わせしつつ、第三プレスを実行する第三プレス工程を更に有する、
    請求項1に記載の基板接合体の製造方法。
  16. 前記第一プレス工程におけるプレス圧よりも前記第三プレス工程におけるプレス圧のほうが小さい、
    請求項15に記載の基板接合体の製造方法。
  17. 前記第一基板の接合面及び前記第二基板の接合面は平坦であり、前記第一プレス工程では、前記第一基板の接合面及び前記第二基板の接合面の全体における前記接着剤の平均厚さを前記所定の厚さ未満にする、
    請求項1に記載の基板接合体の製造方法。
  18. 前記塗布ステップで前記接着剤が塗布される前記第一基板又は前記第二基板の接合面には段差構造体があり、前記第一プレス工程では、前記段差構造体が存在する領域における前記接着剤の平均厚さを前記所定の厚さ未満にする、
    請求項1に記載の基板接合体の製造方法。
  19. 前記第一基板及び前記第二基板の少なくとも一方に、前記第一プレス工程で押し出された前記接着剤の逃げ部分が備わる、
    請求項1に記載の基板接合体の製造方法。
  20. 前記第一基板に液体を吐出させるための機能素子を備えた前記基板接合体を含む液体吐出ヘッドの製造方法であって、
    請求項1乃至19の何れか1項に記載の基板接合体の製造方法を含む液体吐出ヘッドの製造方法。
  21. 前記機能素子は、前記第一基板の前記第二基板と接合する面の反対面に配置される、
    請求項20に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
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