JP2024065136A - 角形鋼管柱とh形鋼梁の接合構造および接合構造の製造方法 - Google Patents

角形鋼管柱とh形鋼梁の接合構造および接合構造の製造方法 Download PDF

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Abstract

Figure 2024065136000001
【課題】 製作効率が高く、部材どうしの組立精度を確実に確保できる、角形鋼管柱とH形鋼梁の接合構造および接合構造の製造方法を提供する。
【解決手段】 角形鋼管柱に、外ダイアフラムを介してH形鋼梁が接合されてなる、角形鋼管柱とH形鋼梁との接合構造であって、前記角形鋼管柱の側面と前記外ダイアフラムの端面との間に、当て金により囲まれた溶接用の孔が設けられ、該溶接用の孔にエレクトロスラグ溶接により溶融金属を充填して形成された溶接部により、前記角形鋼管柱と前記外ダイアフラムとが接合されている、角形鋼管柱とH形鋼梁の接合構造。
【選択図】図3

Description

本発明は、建築物における柱と梁との接合構造および接合構造の製造方法に関し、特に角形鋼管柱とH形鋼梁との接合構造に関する。
冷間ロール成形角形鋼管や冷間プレス成形角形鋼管などの角形鋼管は、中低層から高層までの鋼構造建築物の柱材として、幅広く使用されている。角形鋼管柱とH形鋼梁の接合部においては、地震時など建築物に水平力が作用する時にH形鋼梁のフランジから角形鋼管柱の側面に応力が伝達する。この応力により、角形鋼管柱の側面に局所的な変形が生じないように、角形鋼管柱には、ダイアフラムと称する水平補剛材を、H形鋼梁のフランジと同じ高さに設けることが一般的に行なわれている。
角形鋼管柱とH形鋼梁との接合部は、内ダイアフラムを用いる内ダイアフラム形式、通しダイアフラムを用いる通しダイアフラム形式、外ダイアフラムを用いる外ダイアフラム形式に大別される。
このうち、通しダイアフラム形式は、角形鋼管柱とH形鋼梁との接合部に最も多く採用されている。図10(a)および図10(b)に、通しダイアフラム形式による角形鋼管柱81とH形鋼梁82との接合部の斜視図および平面図を示す。また、図11に、通しダイアフラム形式による角形鋼管柱81とH形鋼梁82との接合部の要部の縦断面図を示す。
図10(a)および図10(b)、ならびに図11に示すように、通しダイアフラム形式による角形鋼管柱81とH形鋼梁82との接合部では、角形鋼管柱81の断面を貫通するように通しダイアフラム85が設けられている。このため、通しダイアフラム形式による角形鋼管柱とH形鋼梁との接合部の組立ては、角形鋼管柱81を通しダイアフラム85を設ける位置で切断し、通しダイアフラム85を切断位置に挿入し、角形鋼管柱81と通しダイアフラム85とを溶接する方法で行われる。
ここで、図11に示すように、角形鋼管柱81と通しダイアフラム85との溶接部86は完全溶込み溶接とされ、これにより、角形鋼管柱81の断面を貫通するように通しダイアフラム85が設けられていても、角形鋼管柱81の性能が確保されるようにしている。角形鋼管柱81と通しダイアフラム85との溶接は、鉄骨製作工場などで、溶接効率が高いロボット溶接などの自動溶接を適用して行われるので、高品質で安定した溶接部86とすることができる。
しかし、上述のとおり、通しダイアフラム形式による角形鋼管柱とH形鋼梁との接合部の組立ては、角形鋼管柱81を通しダイアフラム85を設ける位置で切断し、通しダイアフラム85を切断位置に挿入し、角形鋼管柱81と通しダイアフラム85とを溶接して行われる。よって、角形鋼管柱81の切断や、角形鋼管柱81を通しダイアフラム85との完全溶込み溶接の開先加工に手間を要するとともに、溶接量が多くなりやすい。また、通しダイアフラム85の上下に接合される角形鋼管柱81の位置合わせなどの精度確保に高い技量を必要とする。
さらに、角形鋼管柱81の断面を貫通するように設けられる通しダイアフラム85は、角形鋼管柱81の一部を構成するものとして、建築物が設計される。この設計の前提条件として、角形鋼管柱81と通しダイアフラム85との溶接部86には、角形鋼管柱81の強度と同等以上の強度を有する溶接材料を用いる必要があり、材料費および施工負荷が高くなりやすい。例えば、角形鋼管柱81として高強度鋼材を用いる場合には、角形鋼管柱81と通しダイアフラム85との溶接部86にも、角形鋼管柱81と同等以上の強度クラスの高強度の溶接材料を用いる必要が生じる。
図12(a)および図12(b)に、内ダイアフラム形式による角形鋼管柱81とH形鋼梁82との接合部の斜視図および平面図を示す。図12(a)および図12(b)に示すように、内ダイアフラム形式による角形鋼管柱81とH形鋼梁82との接合部では、内ダイアフラム84が、角形鋼管柱81の断面を貫通することなく、角形鋼管柱81の内側に設けられる。よって、角形鋼管柱81と内ダイアフラム84との溶接部に用いる溶接材料の強度は、角形鋼管柱81の性能には影響しない。すなわち、角形鋼管柱81と内ダイアフラム84との溶接部には、角形鋼管柱81の強度と同等以上の強度を有する溶接材料を用いる必要はなく、H形鋼梁82の強度と同等以上の強度を有する溶接材料を用いれば足りる。
しかし、角形鋼管柱81と内ダイアフラム84との溶接は、角形鋼管柱81の内部に内ダイアフラム84を落とし込んで行うことになるため、内ダイアフラム84および裏当て金の組立精度および溶接条件の管理、ならびに溶接部の検査および手直しが極めて難しい。
図13(a)および図13(b)に、外ダイアフラム形式による角形鋼管柱81とH形鋼梁82との接合部の斜視図および平面図を示す。図13(a)および図13(b)に示すように、外ダイアフラム形式による角形鋼管柱81とH形鋼梁82との接合部では、外ダイアフラム83が、角形鋼管柱81の断面を貫通することなく、角形鋼管柱81の外側に設けられる。よって、内ダイアフラム形式の場合と同様に、角形鋼管柱81と外ダイアフラム83との溶接部に用いる溶接材料の強度は、角形鋼管柱81の性能には影響しない。すなわち、角形鋼管柱81と外ダイアフラム83との溶接部には、角形鋼管柱81の強度と同等以上の強度を有する溶接材料を用いる必要はなく、H形鋼梁82の強度と同等以上の強度を有する溶接材料を用いれば足りる。
また、図13(a)および図13(b)に示すように、外ダイアフラム形式による角形鋼管柱81とH形鋼梁82との接合部では、角形鋼管柱81と外ダイアフラム83との溶接は、角形鋼管柱81の外部から行われる。よって、角形鋼管柱81に外ダイアフラム83を取り付けやすく、部材どうしの組立精度を確保しやすい。さらに、角形鋼管柱81の内部にはダイアフラムが挿入されないため、角形鋼管柱81の内部にコンクリートを充填する場合の施工性にも優れている。
図14~図16に、外ダイアフラム形式による角形鋼管柱81とH形鋼梁82との接合部の要部の縦断面図を示す。図14は、角形鋼管柱81と外ダイアフラム83との溶接部87を隅肉溶接とした例である。図15は、角形鋼管柱81と外ダイアフラム83との溶接部88を完全溶込み溶接とした例である。図16は、角形鋼管柱81と外ダイアフラム83との溶接部89を部分溶込み溶接とした例である。
角形鋼管柱81と外ダイアフラム83とは、図14に示すように隅肉溶接で接合されるか、または、図15および図16に示すように、外ダイアフラム83に開先加工を施した上で、完全溶込み溶接または部分溶込み溶接により接合されることが一般的である。これら隅肉溶接、完全溶込み溶接および部分溶込み溶接には、半自動のガスシールドアーク溶接などが適用されるが、通しダイアフラム形式で採用されるロボット溶接などの自動溶接と比べると、製作効率が低くなりやすい。
また、図13(a)および図13(b)に示すように、冷間成形される角形鋼管柱81の角部81cはアールを有するため、角形鋼管柱81の側面の平坦な部分に比べて、外ダイアフラム83を溶接しにくい。特に、角形鋼管柱81に外ダイアフラム83を完全溶込み溶接または部分溶込み溶接により接合する場合には、角形鋼管柱81の角部81c付近に取り付く外ダイアフラム83に開先加工を施すことが難しい。
また、図13(b)に示すように、外ダイアフラム形式による角形鋼管柱81とH形鋼梁82との接合部では、柱梁接合部の耐力を確保するために、角形鋼管柱81の側面からの外ダイアフラム83の突出幅83hを大きくすることが多い。よって、外ダイアフラム83が取り付けられた角形鋼管柱81を鉄骨製作工場で製作し、これを建設現場に搬入するとき、外ダイアフラム83の突出幅83hが大きいと、運搬車両に一度に積載できる角形鋼管柱81の本数が制限されてしまい、運搬効率が悪化しやすい。
そこで、特許文献1および特許文献2では、外ダイアフラムの突出幅を抑えつつ柱梁接合部の耐力を確保可能な外ダイアフラムおよびこれを用いた柱梁接合構造が提案されている。
具体的には、特許文献1では、角形鋼管柱の外周面に沿うように平鋼を面外に折り曲げて形成したスリーブ状の外ダイアフラムを用いることにより、従来の外ダイアフラムに比べて平面形状を縮小することが提案されている。
また、特許文献2では、4枚のL字形鋼片を組み合わせて外ダイアフラムを構成し、L字形鋼片に板厚の大きい材料を用いることにより、外ダイアフラムの寸法を抑えることが提案されている。L字形鋼片どうしの接合は、表裏面での隅肉溶接や部分溶け込み溶接などにより行われている。
特開2006-002351号公報 特開2016-108868号公報
ここで、角形鋼管柱と外ダイアフラムとの溶接部の品質を確保するには、角形鋼管柱と外ダイアフラムのルート間隔を適切な精度で確保する必要がある。ルート間隔が小さすぎると溶接欠陥が生じやすくなり、ルート間隔が大きすぎると溶接量が増大して施工性が悪化するためである。しかし、特許文献1では、平鋼を面外に折り曲げる際に平鋼内に局所的な残留応力が発生するため、外ダイアフラム製作時の寸法精度、および外ダイアフラムを角形鋼管柱に取り付けるときの組立精度を確保することが難しいという課題がある。
また、特許文献1および特許文献2では、角形鋼管柱と外ダイアフラムとを、ガスシールドアーク溶接による隅肉溶接により、または外ダイアフラムに開先加工を施した上で部分溶込み溶接により接合することを前提としている。よって、通しダイアフラム形式で採用されるロボット溶接などの自動溶接と比べると、製作効率が低くなりやすいという課題がある。
本発明は、かかる課題を解決するためになされたものであり、製作効率が高く、部材どうしの組立精度を確実に確保できる、角形鋼管柱とH形鋼梁の接合構造および接合構造の製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明は以下の特徴を有する。
[1] 角形鋼管柱に、外ダイアフラムを介してH形鋼梁が接合されてなる、角形鋼管柱とH形鋼梁との接合構造であって、前記角形鋼管柱の側面と前記外ダイアフラムの端面との間に、当て金により囲まれた溶接用の孔が設けられ、該溶接用の孔にエレクトロスラグ溶接により溶融金属を充填して形成された溶接部により、前記角形鋼管柱と前記外ダイアフラムとが接合されている、角形鋼管柱とH形鋼梁の接合構造。
[2] 前記外ダイアフラムは、前記角形鋼管柱の角部まで延長され、前記角形鋼管柱の角部はアールを有するとともに、該アールにより前記外ダイアフラムとの間に生じる隙間には、鋼板からなる埋め材が設けられ、前記溶接用の孔が、前記角形鋼管柱の側面から前記埋め材の側面まで直線状に延長されている、[1]に記載の角形鋼管柱とH形鋼梁の接合構造。
[3] 前記溶接用の孔が前記外ダイアフラムの板厚方向に二つ以上の孔に分割されるように、前記溶接用の孔の内部に鋼片からなる隔壁が設けられている、[1]または[2]に記載の角形鋼管柱とH形鋼梁の接合構造。
[4] 前記外ダイアフラムの降伏強度が前記H形鋼梁のフランジの降伏強度よりも大きい、[1]または[2]に記載の角形鋼管柱とH形鋼梁の接合構造。
[5] 前記外ダイアフラムの降伏強度が前記H形鋼梁のフランジの降伏強度よりも大きい、[3]に記載の角形鋼管柱とH形鋼梁の接合構造。
[6] 角形鋼管柱に、外ダイアフラムを介してH形鋼梁を接合する、角形鋼管柱とH形鋼梁との接合構造の製造方法であって、前記角形鋼管柱の側面と前記外ダイアフラムの端面との間を当て金で囲むことにより溶接用の孔を設け、該溶接用の孔に100~1500kJ/cmの入熱量でエレクトロスラグ溶接を行うことにより溶融金属を充填して溶接部を形成することで、前記角形鋼管柱と前記外ダイアフラムとを接合する、角形鋼管柱とH形鋼梁の接合構造の製造方法。
[7] 前記外ダイアフラムは、前記角形鋼管柱の角部まで延長されるとともに、前記角形鋼管柱の角部はアールを有し、該アールにより前記外ダイアフラムとの間に生じる隙間に、鋼板からなる埋め材を設けることで、前記溶接用の孔が、前記角形鋼管柱の側面から前記埋め材の側面まで直線状に延長される、[6]に記載の角形鋼管柱とH形鋼梁の接合構造の製造方法。
[8] 前記溶接用の孔が前記外ダイアフラムの板厚方向に二つ以上の孔に分割されるように、前記溶接用の孔の内部に鋼片からなる隔壁を設ける、[6]または[7]に記載の角形鋼管柱とH形鋼梁の接合構造の製造方法。
[9] 前記外ダイアフラムの降伏強度が前記H形鋼梁のフランジの降伏強度よりも大きい、[6]または[7]に記載の角形鋼管柱とH形鋼梁の接合構造の製造方法。
[10] 前記外ダイアフラムの降伏強度が前記H形鋼梁のフランジの降伏強度よりも大きい、[8]に記載の角形鋼管柱とH形鋼梁の接合構造の製造方法。
本発明に係る角形鋼管柱とH形鋼梁の接合構造および接合構造の製造方法では、角形鋼管柱と外ダイアフラムとがエレクトロスラグ溶接により接合されている。エレクトロスラグ溶接は、最大で数百万J/cm程度の大入熱を与える溶接方法であり、手動または半自動のガスシールドアーク溶接と比べて、きわめて能率が高い。よって、ガスシールドアーク溶接により接合される一般的な外ダイアフラム形式による角形鋼管柱とH形鋼梁の接合構造に比べて、製作効率を大幅に高めることができる。
また、本発明に係る角形鋼管柱とH形鋼梁の接合構造および接合構造の製造方法では、角形鋼管柱と外ダイアフラムとのエレクトロスラグ溶接は、角形鋼管柱の外部から行われる。よって、角形鋼管柱の側面と外ダイアフラムの端面とのルート間隔や当て金などの組立精度を確実に確保できる。
図1は、本発明の第一の実施形態に係る角形鋼管柱とH形鋼梁の接合構造の平面図である。 図2は、本発明の第一の実施形態に係る角形鋼管柱とH形鋼梁の接合構造の要部を示す縦断面図である。 図3は、本発明の第一の実施形態に係る角形鋼管柱とH形鋼梁の接合構造の要部を示す縦断面図である。 図4は、本発明の角形鋼管柱とH形鋼梁の接合構造における鋼板の形状を示す図である。 図5(a)~図5(c)は、本発明の角形鋼管柱とH形鋼梁の接合構造の製作手順を示す図である。 図6は、本発明の角形鋼管柱とH形鋼梁の接合構造における外ダイアフラムの形状の一例を示す平面図である。 図7(a)および図7(b)は、本発明の角形鋼管柱とH形鋼梁の接合構造における外ダイアフラムの形状の他の例を示す平面図である。 図8は、本発明の第二の実施形態に係る角形鋼管柱とH形鋼梁の接合構造の要部を示す縦断面図である。 図9は、本発明の第二の実施形態に係る角形鋼管柱とH形鋼梁の接合構造の要部を示す縦断面図である。 図10(a)および図10(b)は、通しダイアフラム形式による角形鋼管柱とH形鋼梁との接合部を示す斜視図および平面図である。 図11は、通しダイアフラム形式による角形鋼管柱とH形鋼梁との接合部の要部を示す縦断面図である。 図12(a)および図12(b)は、内ダイアフラム形式による角形鋼管柱とH形鋼梁との接合部を示す斜視図および平面図である。 図13(a)および図13(b)は、外ダイアフラム形式による角形鋼管柱とH形鋼梁との接合部を示す斜視図および平面図である。 図14は、外ダイアフラム形式による角形鋼管柱とH形鋼梁との接合部の要部を示す縦断面図である。 図15は、外ダイアフラム形式による角形鋼管柱とH形鋼梁との接合部の要部を示す縦断面図である。 図16は、外ダイアフラム形式による角形鋼管柱とH形鋼梁との接合部の要部を示す縦断面図である。
以下、図面を参照して、本発明の角形鋼管柱とH形鋼梁の接合構造および接合構造の製造方法の実施形態について、詳細に説明する。
(第一の実施形態)
図1に、本発明の第一の実施形態に係る角形鋼管柱とH形鋼梁の接合構造の平面図を示す。また、図2および図3に、本発明の第一の実施形態に係る角形鋼管柱とH形鋼梁の接合構造の要部の縦断面図を示す。
図1~図3に示すように、本実施形態の角形鋼管柱とH形鋼梁の接合構造は、角形鋼管柱1に、外ダイアフラム3を介してH形鋼梁2が接合されたものである。具体的には、図2に示すように、角形鋼管柱1の側面と外ダイアフラム3の端面との間に、当て金31により囲まれた溶接用の孔32が設けられる。そして、図3に示すように、溶接用の孔32にエレクトロスラグ溶接により溶融金属を充填して形成された溶接部5により、角形鋼管柱1と外ダイアフラム3とが接合されている。
図1に示すように、エレクトロスラグ溶接の溶接用の孔32の断面形状は、内ダイアフラム形式による箱形断面柱とH形鋼梁との接合部におけるスキンプレートと内ダイアフラムとの間のエレクトロスラグ溶接の溶接用の孔と同様に、矩形状とされている。
また、本実施形態の角形鋼管柱とH形鋼梁の接合構造では、図1に示すように、外ダイアフラム3は、角形鋼管柱1の角部1cまで、さらに角部1cを超えた先まで延長されている。また、角形鋼管柱1の角部1cはアールを有するとともに、このアールにより外ダイアフラム3との間に生じる隙間には、図4に示すように、角部1cの形状に合わせて鋼板により形成された埋め材4が設けられている。
そして、当て金31および溶接用の孔32が、角形鋼管柱1の側面から埋め材4の側面まで、直線状に延長されている。また、図1において紙面の横方向に延びる当て金31および溶接用の孔32は、角形鋼管柱1の側面から埋め材4の側面まで、さらに外ダイアフラム3どうしの間まで、直線状に延長されている。すなわち、溶接用の孔32は、角形鋼管柱1の側面上では、角形鋼管柱1と、外ダイアフラム3と、当て金31とにより囲まれて形成され、角形鋼管柱1の角部1cでは、埋め材4と、外ダイアフラム3と、当て金31とにより囲まれて形成されている。また、図1において紙面の横方向に延びる溶接用の孔32の両端部は、外ダイアフラム3どうしの間と、当て金31とにより囲まれて形成されている。このような構成により、外ダイアフラム3を、角形鋼管柱1の角部1cまで、さらに角部1cを超えた先の外ダイアフラム3どうしの間まで、角形鋼管柱1の外径以上の長さに亘って、エレクトロスラグ溶接により接合することが可能とされている。
角形鋼管柱1に接続するH形鋼梁2には、圧延成形されるH形鋼および溶接組立H形鋼のいずれも使用できる。
また、当て金31には、内ダイアフラム形式による箱形断面柱とH形鋼梁との接合部におけるスキンプレートと内ダイアフラムとの間のエレクトロスラグ溶接で使用される鋼材と同様のものを使用できる。
角形鋼管柱1の角部1cに取り付ける埋め材4には、外ダイアフラム3の強度と同等以上の強度を有する鋼板を用いる。また、エレクトロスラグ溶接を行いやすくするために、埋め材4の板厚は外ダイアフラム3の板厚tと同等以上とする。
また、エレクトロスラグ溶接中に溶融金属が溶接用の孔32から漏れ出さないように、角形鋼管柱1の角部1cのアール開始位置においては、埋め材4は角形鋼管柱1と接触するように配置される。これに対し、角形鋼管柱1の角部1cのアール中央位置においては、角形鋼管柱1と埋め材4とは必ずしも接触している必要はなく、埋め材4と角形鋼管柱1の角部1cとの間に隙間があっても良い。例えば、図4では、埋め材4のうち角形鋼管柱1の角部1cと対向する側面が、角部1cのアール形状に合わせた曲面状に形成されている例を示したが、埋め材4のうち角形鋼管柱1の角部1cと対向する側面の一部に平面が含まれるようにしても良い。
また、外ダイアフラム3の降伏強度は、外ダイアフラム3に取り付くH形鋼梁2のフランジの降伏強度よりも大きくすることが好ましい。このようにすると、地震時などにH形鋼梁2のフランジ21から角形鋼管柱1の側面に作用する応力に対して、柱梁接合部の耐力を低下させることなく、図1に示す外ダイアフラム3の突出幅hを低減できる。そして、外ダイアフラム3が取り付けられた角形鋼管柱1を鉄骨製作工場で製作し、これを建設現場に搬入するとき、外ダイアフラム3の突出幅hによって角形鋼管柱1の運搬効率が損なわれにくくなる。
図5(a)~図5(c)に、本実施形態の角形鋼管柱とH形鋼梁の接合構造の製作手順を示す。
まず、図5(a)に示すように、角形鋼管柱1の角部1cに埋め材4を取り付ける。埋め材4を角形鋼管柱1に取り付けるに際しては、角形鋼管柱1の角部1cに直接溶接するのは避け、角形鋼管柱1の角部1cのアール開始位置に、埋め材4の先端を板厚方向に溶接するようにすることが好ましい。このようにすると、冷間ロール成形角形鋼管や冷間プレス成形などにより製造される角形鋼管柱1の角部1cにおける、溶接に起因する力学的性能の低下を抑制できる。
次に、図5(b)に示すように、角形鋼管柱1を横に寝かせた状態で、対向する2つの側面に、外ダイアフラム3および当て金31を仮付けして、角形鋼管柱1の側面から埋め材4の側面まで、直線状に溶接用の孔32を設ける。そして、溶接用の孔32にエレクトロスラグ溶接により溶融金属を充填して形成された溶接部5を形成し、角形鋼管柱1と外ダイアフラム3とを接合する。
さらに、角形鋼管柱1を90°回転させる。そして、図5(c)に示すように、角形鋼管柱1の残りの2つの側面に、外ダイアフラム3および当て金31を仮付けして、角形鋼管柱1の側面から埋め材4の側面まで、さらに外ダイアフラム3どうしの間まで、直線状に溶接用の孔32を設ける。そして、溶接用の孔32にエレクトロスラグ溶接により溶融金属を充填して形成された溶接部5を形成し、角形鋼管柱1と外ダイアフラム3とを接合する。
なお、上述の製作手順の例では、最初に、角形鋼管柱1の角部1cに埋め材4を取り付けているが、埋め材4と外ダイアフラム3と当て金31とを一体に組み合わせた部材を予め製作しておき、この部材を角形鋼管柱1に取り付けるようにしても良い。このようにすると、本実施形態の角形鋼管柱とH形鋼梁の接合構造の製作手順を簡略化できる。
本実施形態の角形鋼管柱とH形鋼梁の接合構造では、外ダイアフラム3が角形鋼管柱1の外側に取り付けられるため、角形鋼管柱1と外ダイアフラム3とのエレクトロスラグ溶接は、角形鋼管柱1の外部から行われる。よって、角形鋼管柱1の表面と外ダイアフラム3の端面とのルート間隔Gや当て金31などの組立精度を確実に確保できる。
なお、本実施形態の角形鋼管柱とH形鋼梁の接合構造における角形鋼管柱1の表面と外ダイアフラム3の端面とのルート間隔Gは、内ダイアフラム形式による箱形断面柱とH形鋼梁との接合部における箱形断面柱の内面と内ダイアフラムの端面とのルート間隔と同様に、適宜の寸法に設定できる。
また、本実施形態の角形鋼管柱とH形鋼梁の接合構造では、角形鋼管柱1と外ダイアフラム3とがエレクトロスラグ溶接により接合されている。よって、ガスシールドアーク溶接により接合される一般的な外ダイアフラム形式による角形鋼管柱とH形鋼梁の接合構造に比べて、製作効率を大幅に高めることができる。
図6(a)、図6(b)、図7(a)、および図7(b)に、本実施形態の角形鋼管柱とH形鋼梁の接合構造における、外ダイアフラム3の形状の変形例を示す。
図6(a)および図6(b)は、外ダイアフラム3Aの幅を、図1に示す外ダイアフラム3の幅よりも縮小した変形例である。図1に示した例では、角形鋼管柱1の角部1cに埋め材4を取り付けることで、角形鋼管柱1の外径以上の幅を有する外ダイアフラム3をエレクトロスラグ溶接で接合可能としたのに対し、本変形例では、角形鋼管柱1の角部1cに埋め材4を取り付ける必要が無い。本変形例では、角形鋼管柱1の角部1cのアールにかからない位置まで外ダイアフラム3を延長できる。角形鋼管柱1と外ダイアフラム3とは、図1~図3に示した例と同様に、溶接用の孔32にエレクトロスラグ溶接により溶融金属を充填して形成された溶接部5により接合されている。また、図3(a)および図3(b)に示すように、角形鋼管柱1に取り付くH形鋼梁2の本数に応じて、角形鋼管柱1の4つの側面のうち1~4面に、外ダイアフラム3が接合される。
図4(a)は、外ダイアフラム3Bとして、多角形に形成された鋼板を用いた変形例である。また、図4(b)は、外ダイアフラム3Cの平面形状の一部に円弧を有するようにした変形例である。図4(b)に示すように、外ダイアフラム3Cの平面形状の一部に円弧を有するようにすると、H形鋼梁2のフランジ21から外ダイアフラムを経由して角形鋼管柱1の側面へと応力を円滑に伝達できる。よって、外ダイアフラム3に亀裂や破断が生じることを抑制できるので好ましい。
また、本実施形態の角形鋼管柱とH形鋼梁の接合構造の製造方法は、上述の角形鋼管柱1とH形鋼梁2の接合構造を製作する際に、入熱量が100~1500kJ/cmとなるようにエレクトロスラグ溶接を行うことにより実現される。
(第二の実施形態)
図8および図9に、本発明の第二の実施形態に係る角形鋼管柱とH形鋼梁の接合構造の要部の縦断面図を示す。
図8および図9に示すように、本実施形態の角形鋼管柱とH形鋼梁の接合構造では、第一の実施形態の角形鋼管柱とH形鋼梁の接合構造に比べて、H形鋼梁2のフランジ21および外ダイアフラム3の板厚が大きい。一般の建築構造用鋼材に対して、大入熱のエレクトロスラグ溶接を適用すると、エレクトロスラグ溶接による溶接部5の靭性が低下して、地震時にH形鋼梁2のフランジ21から外ダイアフラム3に伝達する応力により、溶接部5で脆性破断が生じやすい。特に、本実施形態のように、外ダイアフラム3の板厚が大きい場合には、エレクトロスラグ溶接時に溶接用の孔の周囲の部材への溶接金属の溶込みを確保するために必要となる入熱量が増大するため、溶接部5の著しい靭性低下を引き起こしやすくなる。
そこで、本実施形態の角形鋼管柱とH形鋼梁の接合構造では、図8および図9に示すように、角形鋼管柱1の表面、外ダイアフラム3の端面と、当て金31とにより囲まれて設けられた溶接用の孔の内部に、鋼片からなる隔壁33が設けられている。これにより、角形鋼管柱1の表面、外ダイアフラム3の端面と、当て金31とにより囲まれて設けられた溶接用の孔が、外ダイアフラム3の板厚方向に二つの溶接用の孔34、35に分割されている。このようにすると、各溶接用の孔34、35の外ダイアフラム3の板厚方向の幅w、wを小さくすることができる。すなわち、H形鋼梁2のフランジ21や外ダイアフラム3の板厚が大きい場合でも、エレクトロスラグ溶接時に溶接用の孔の周囲の部材への溶接金属の溶込みを確保するために必要となる入熱量を抑えることができ、溶接部5の著しい靭性低下を抑制できる。
以上、本発明の角形鋼管柱とH形鋼梁の接合構造および接合構造の製造方法の実施形態について説明したが、本発明の具体的な構成は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で設計変更することが可能である。
例えば、図8および図9では、溶接用の孔34、35の幅w、wが同一の場合を示したが、溶接用の孔34、35の幅w、wを異ならせても良い。また、図8および図9では、角形鋼管柱1の側面、外ダイアフラム3の端面と、当て金31とにより囲まれて設けられた溶接用の孔が二つの溶接用の孔34、35に分割されている例を示したが、外ダイアフラム3の板厚方向に三つ以上の溶接用の孔に分割しても良い。地震時などにH形鋼梁2のフランジ21から外ダイアフラム3に伝達する応力に対して、溶接部5の脆性破断を効果的に抑制できるように、使用する鋼材の種類、寸法、エレクトロスラグ溶接の溶接条件などを考慮して、溶接用の孔の分割数や幅を適宜設定することが好ましい。
第二の実施形態の角形鋼管柱とH形鋼梁の接合構造において、溶接用の孔の内部に隔壁33を設けて、外ダイアフラム3の板厚方向に二つの溶接用の孔34、35に分割することにより、エレクトロスラグ溶接の入熱量をどの程度小さくできるかについて検証を行った。
まず、図2および図3に示した第一の実施形態の角形鋼管柱とH形鋼梁の接合構造に基づく計算例No.1~3を設定した。表1に、計算例No.1~3の各々における、角形鋼管柱1の外径Dおよび肉厚t、外ダイアフラム3の突出幅hおよび板厚t、溶接用の孔32のルート間隔Gおよび幅wを示す。
Figure 2024065136000002
表1に示すとおり、計算例No.1~3では、角形鋼管柱1の外径Dを500mm、800mm、1000mmの三種類に変化させた。また、角形鋼管柱1の外径Dの大きさに対応するように、計算例No.1~3において、角形鋼管柱1の肉厚t、ならびに外ダイアフラム3の突出幅hおよび板厚tを変化させた。溶接用の孔32のルート間隔Gは、計算例No.1~3の全てにおいて、23mmに設定した。
エレクトロスラグ溶接時に溶接用の孔32の周囲の部材への溶接金属の溶込みを確保するために必要となる入熱量は、溶接用の孔32の周囲の部材の寸法に依存して変化する。そこで、本実施例では、計算の基準として、計算例No.1の入熱量が300kJ/cmであるものと仮定した。そして、計算例No.2、3の入熱量の計算は、計算例No.1に対する計算例No.2、3の溶接用の孔32の断面積、角形鋼管柱1の肉厚t、外ダイアフラム3の突出幅hおよび板厚tによる放熱量の変化に基づいて行った。この計算結果を、表1に併せて示す。
表1の計算例No.1~3から分かるように、外ダイアフラム3の板厚tが小さい場合には、エレクトロスラグ溶接の入熱量が小さく抑えられ、溶接部5の著しい靭性低下を引き起こしにくい。これに対し、外ダイアフラム3の板厚tが大きくなるにつれて、エレクトロスラグ溶接の入熱量も大きくなり、溶接部5の著しい靭性低下を引き起こしやすくなる。
次に、図8および図9に示した第二の実施形態の角形鋼管柱とH形鋼梁の接合構造に基づく計算例No.3Aを設定して、エレクトロスラグ溶接の入熱量を計算した。表2に、計算例No.3Aにおける、角形鋼管柱1の外径Dおよび肉厚t、外ダイアフラム3の突出幅hおよび板厚t、溶接用の孔34、35のルート間隔Gおよび幅w、wを示す。計算例No.3Aは、表1に示した計算例No.3の溶接用の孔32の内部に隔壁33を設けて、外ダイアフラム3の板厚方向に二つの溶接用の孔34、35に分割したものである。計算例No.3Aにおける隔壁33の厚さBは15mmとし、溶接用の孔34、35の幅w、wがそれぞれ22.5mmになるものとした。
Figure 2024065136000003
そして、計算例No.1~3と同様の方法で、計算例No.3Aについて、エレクトロスラグ溶接による入熱量を計算した。この計算結果を、表2に併せて示している。
表2の計算例No.3Aから分かるように、エレクトロスラグ溶接の溶接用の孔を隔壁33で二つの溶接用の孔34、35に分割して、各溶接用の孔34、35にエレクトロスラグ溶接を施すことで、表1の計算例No.1と同程度まで入熱量が小さく抑えられている。つまり、エレクトロスラグ溶接の溶接用の孔を隔壁33で二つの溶接用の孔34、35に分割して、各溶接用の孔34、35にエレクトロスラグ溶接を施すことで、溶接部5の著しい靭性低下を抑制できることが確認された。
1 角形鋼管柱
1c 角部
2 H形鋼梁
21 フランジ
22 ウェブ
3、3A~3C 外ダイアフラム
31 当て金
32、34、35 溶接用の孔
33 隔壁
4 埋め材
~w 溶接用の孔の幅
5 溶接部
角形鋼管柱の外径
角形鋼管柱の肉厚
外ダイアフラムの板厚
外ダイアフラムの突出幅
G ルート間隔
B 隔壁の厚さ
81 角形鋼管柱
81c 角部
82 H形鋼梁
821 フランジ
83 外ダイアフラム
83h 外ダイアフラムの突出幅
84 内ダイアフラム
85 通しダイアフラム
86~89 溶接部

Claims (10)

  1. 角形鋼管柱に、外ダイアフラムを介してH形鋼梁が接合されてなる、角形鋼管柱とH形鋼梁との接合構造であって、
    前記角形鋼管柱の側面と前記外ダイアフラムの端面との間に、当て金により囲まれた溶接用の孔が設けられ、該溶接用の孔にエレクトロスラグ溶接により溶融金属を充填して形成された溶接部により、前記角形鋼管柱と前記外ダイアフラムとが接合されている、角形鋼管柱とH形鋼梁の接合構造。
  2. 前記外ダイアフラムは、前記角形鋼管柱の角部まで延長され、
    前記角形鋼管柱の角部はアールを有するとともに、該アールにより前記外ダイアフラムとの間に生じる隙間には、鋼板からなる埋め材が設けられ、
    前記溶接用の孔が、前記角形鋼管柱の側面から前記埋め材の側面まで直線状に延長されている、請求項1に記載の角形鋼管柱とH形鋼梁の接合構造。
  3. 前記溶接用の孔が前記外ダイアフラムの板厚方向に二つ以上の孔に分割されるように、前記溶接用の孔の内部に鋼片からなる隔壁が設けられている、請求項1または請求項2に記載の角形鋼管柱とH形鋼梁の接合構造。
  4. 前記外ダイアフラムの降伏強度が前記H形鋼梁のフランジの降伏強度よりも大きい、請求項1または請求項2に記載の角形鋼管柱とH形鋼梁の接合構造。
  5. 前記外ダイアフラムの降伏強度が前記H形鋼梁のフランジの降伏強度よりも大きい、請求項3に記載の角形鋼管柱とH形鋼梁の接合構造。
  6. 角形鋼管柱に、外ダイアフラムを介してH形鋼梁を接合する、角形鋼管柱とH形鋼梁との接合構造の製造方法であって、
    前記角形鋼管柱の側面と前記外ダイアフラムの端面との間を当て金で囲むことにより溶接用の孔を設け、該溶接用の孔に100~1500kJ/cmの入熱量でエレクトロスラグ溶接を行うことにより溶融金属を充填して溶接部を形成することで、前記角形鋼管柱と前記外ダイアフラムとを接合する、角形鋼管柱とH形鋼梁の接合構造の製造方法。
  7. 前記外ダイアフラムは、前記角形鋼管柱の角部まで延長されるとともに、前記角形鋼管柱の角部はアールを有し、
    該アールにより前記外ダイアフラムとの間に生じる隙間に、鋼板からなる埋め材を設けることで、前記溶接用の孔が、前記角形鋼管柱の側面から前記埋め材の側面まで直線状に延長される、請求項6に記載の角形鋼管柱とH形鋼梁の接合構造の製造方法。
  8. 前記溶接用の孔が前記外ダイアフラムの板厚方向に二つ以上の孔に分割されるように、前記溶接用の孔の内部に鋼片からなる隔壁を設ける、請求項6または請求項7に記載の角形鋼管柱とH形鋼梁の接合構造の製造方法。
  9. 前記外ダイアフラムの降伏強度が前記H形鋼梁のフランジの降伏強度よりも大きい、請求項6または請求項7に記載の角形鋼管柱とH形鋼梁の接合構造の製造方法。
  10. 前記外ダイアフラムの降伏強度が前記H形鋼梁のフランジの降伏強度よりも大きい、請求項8に記載の角形鋼管柱とH形鋼梁の接合構造の製造方法。
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