JP2024064541A - 危険箇所情報生成装置、危険箇所情報生成システム、および危険箇所情報生成方法 - Google Patents

危険箇所情報生成装置、危険箇所情報生成システム、および危険箇所情報生成方法 Download PDF

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Abstract

Figure 2024064541000001
【課題】退院後の被看護者が注意する必要がある被看護者宅内の箇所を容易に確認するための情報の生成を支援する危険箇所情報生成装置、危険箇所情報生成システム、および危険箇所情報生成方法を提供する。
【解決手段】危険箇所情報生成システム1において、危険箇所情報生成装置100は、事前に記憶された被看護者宅データに基づいて、ユーザの移動経路を取得する移動経路取得機能111と、、被看護者宅データと、移動経路とに基づいて、移動経路の途中に存在する危険箇所を判定する危険箇所判定機能113と、被看護者宅データと、移動経路と、判定された前記危険箇所とに基づいて、被看護者宅内に存在する前記危険箇所が示された被看護者宅内マップを生成するマップ生成機能114と、を含む。。
【選択図】図1

Description

本明細書及び図面に開示の実施形態は、危険箇所情報生成装置、危険箇所情報生成システム、および危険箇所情報生成方法に関する。
医療機関に長期間継続して入院している患者などの被看護者は、入院中に体力が低下していることが考えられる。このため、患者が退院して自宅に帰宅した場合、移動に困難な段差(例えば、階段などの家屋内外の段差)や、利用することができない設備(例えば、浴室の湯船)など、自宅での生活に支障をきたしてしまう箇所が存在することが考えられる。これは、医療機関では、入院している患者の移動や利用が比較的容易になるように平坦な状態となっているのに対して、自宅では、患者の移動や利用の容易性に関しての考慮がされていないためである。
このため、従来から、例えば、理学療法士や、作業療法士、保険医療機関の保健師、看護師など、医療機関からの依頼を受けた健常者が事前(退院前)に患者の自宅を訪問し、患者の代わりに患者宅内を歩いたり、設備の配置状況を確認(測定や検査を含む)したりして、患者宅の構造を把握するというような作業が行われていた。これにより、医療機関の医師や看護師は、把握した患者宅の構造に基づいて、退院後に帰宅した患者が円滑に生活することができるように、移動に際して注意する必要がある箇所(例えば、危険な箇所、問題となる箇所など)や患者の動作に関する指導を、患者が退院する際に行うことができる。しかしながら、健常者が事前に患者の自宅を訪問して患者宅の構造を把握する作業は、非常に時間と手間とを要する作業である。
特開2016-192040号公報
本明細書及び図面に開示の実施形態が解決しようとする課題は、退院後の被看護者が注意する必要がある被看護者宅内の箇所を容易に確認するための情報の生成を支援することである。ただし、本明細書及び図面に開示の実施形態により解決しようとする課題は上記課題に限られない。後述する実施形態に示す各構成による各効果に対応する課題を他の課題として位置づけることもできる。
実施形態の危険箇所情報生成装置は、移動経路取得部と、危険箇所判定部と、マップ生成部と、を持つ。移動経路取得部は、事前に記憶された被看護者宅データに基づいて、ユーザの移動経路を取得する。危険箇所判定部は、前記被看護者宅データと、前記移動経路とに基づいて、前記移動経路の途中に存在する危険箇所を判定する。マップ生成部は、前記被看護者宅データと、前記移動経路と、判定された前記危険箇所とに基づいて、前記被看護者宅内に存在する前記危険箇所が示された被看護者宅内マップを生成する。
第1の実施形態に係る危険箇所情報生成システムの構成および使用環境と、測定装置および危険箇所情報生成装置の機能構成の一例を示す図。 健常者による調査の様子の一例を示す図。 第1の実施形態に係る危険箇所情報生成装置における処理の流れの一例を示すフローチャート。 第2の実施形態に係る危険箇所情報生成システムの構成および使用環境と、測定装置および危険箇所情報生成装置の機能構成の一例を示す図。 第2の実施形態に係る危険箇所情報生成装置における処理の流れの一例を示すフローチャート。 第2の実施形態に係る測定装置における処理の流れの一例を示すフローチャート。 第3の実施形態に係る危険箇所情報生成システムの構成および使用環境と、測定装置および危険箇所情報生成装置の機能構成の一例を示す図。 第3の実施形態に係る測定装置における処理の流れの一例を示すフローチャート。 第3の実施形態に係る危険箇所情報生成装置における処理の流れの一例を示すフローチャート。
以下、図面を参照しながら、実施形態の危険箇所情報生成装置、危険箇所情報生成システム、および危険箇所情報生成方法について説明する。危険箇所情報生成システムは、例えば、病院などの医療機関に長期間継続して入院している被看護者が退院して自宅に帰宅したときに、自宅で円滑に生活することができるように、事前に支障をきたしてしまう箇所を調査して明示するためのシステムである。被看護者は、例えば、病院などの医療機関に入院している患者に加えて、または代えて、介護施設に入所している被介護者などを含んでもよい。以下の説明においては、被看護者が、病院に入院している患者であるものとする。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係る危険箇所情報生成システムの構成および使用環境と、測定装置および危険箇所情報生成装置の機能構成の一例を示す図である。危険箇所情報生成システム1は、危険箇所情報生成装置100と、測定装置500とを備える。危険箇所情報生成装置100と、測定装置500とのそれぞれは、例えば、医療機関のネットワークやクラウドコンピューティングシステムなどに組み込まれた記憶装置と、ネットワークを介して通信する。ネットワークは、例えば、インターネット、WAN(Wide Area Network)、LAN(Local Area Network)、プロバイダ装置、無線基地局などを含む。危険箇所情報生成装置100は、ネットワーク上のサーバー装置などによって実現されてもよい。
測定装置500は、医療機関からの依頼を受けた健常者が、患者宅の構造や設備の配置状況を調査する際に用いる端末装置である。健常者は、患者が退院して自宅に帰宅する前に(事前に)患者宅を訪問し、持参した種々のセンサを患者宅内に設置した後、測定装置500を携帯して患者宅内を移動(歩行)しながら、患者宅の構造や設備の配置状況を調査する。測定装置500は、例えば、調査に必要な機能を備えた専用の端末装置であってもよいし、例えば、スマートフォンやタブレット端末などの可搬型の端末装置であってもよい。測定装置500は、健常者が患者宅内に設置したそれぞれのセンサとの間で、例えば、Bluetooth(登録商標)などの近距離無線通信を行って、健常者が調査する患者宅の構造や設備の配置状況を表すデータ(以下、「患者宅データ」という)を取得する。健常者は、例えば、理学療法士や、作業療法士、保険医療機関の保健師、看護師などである。健常者は、患者宅に同居している家族を含んでもよい。測定装置500は、健常者による調査によって得た患者宅データを、ネットワークNWを介して記憶装置に記憶させる。測定装置500は、例えば、Wi-Fiなどの無線通信によって、取得した患者宅データを患者宅内に設置された記憶装置に一旦記憶させた後、患者宅内に設置された記憶装置から、ネットワークNWを介して危険箇所情報生成システム1において利用する記憶装置に転送させるようにしてもよい。図1には、測定装置500が患者宅データを記憶させる記憶装置の一例として、ネットワークNWを介して接続された患者宅データ記憶装置10を示している。健常者は、「ユーザ」の一例である。測定装置500は、「測定装置」の一例である。
患者宅データ記憶装置10は、患者宅データを記憶している。図1には、患者宅データ記憶装置10に、例えば、患者宅内位置データ、患者宅内運動捕捉データ、患者宅内音声データ、患者宅内バイタルサインデータ、患者宅内画像データ、患者宅内危険箇所データなどの患者宅データを記憶している場合の一例を示している。患者宅データは、「被看護者宅データ」の一例である。
患者宅内位置データは、調査のために患者宅内を移動している健常者の位置を表すデータである。患者宅内位置データは、例えば、訪問した健常者(調査のために患者宅内を移動する健常者と同じであっても異なってもよい)が調査のために設置(一時的に設置)した屋内GPS(Global Positioning System)などの位置センサなどから取得される。患者宅内位置データは、測定装置500によって逐次取得される(所定の時間間隔ごとに取得されてもよい)。このため、患者宅内位置データは、調査を行う健常者が患者宅内を移動した軌跡、つまり、移動経路を表すものとなる。患者宅内位置データは、「宅内位置情報」の一例である。
患者宅内運動捕捉データは、調査のために患者宅内を移動している健常者の体や四肢の運動(動き)を表すデータである。患者宅内運動捕捉データは、例えば、調査を行う健常者の体や四肢の位置に装着されたモーションセンサなどの動きセンサなどから取得される。患者宅内運動捕捉データは、例えば、訪問した健常者が調査のために設置(一時的に設置)した複数のカメラの内、少なくとも二つのカメラを利用して得られる健常者の体や四肢の三次元の位置情報を認識することにより得てもよい。患者宅内運動捕捉データは、測定装置500によって逐次取得される。このため、患者宅内運動捕捉データは、調査を行う健常者が患者宅内を移動する際に動かした体や四肢の動き量(動きの大きさ)を表すものとなる。患者宅内運動捕捉データは、少なくとも患者宅内位置データと関連付けられている。つまり、健常者の体や四肢の動きと、この動きをした患者宅内の位置とが関連付けられている。患者宅内運動捕捉データは、「宅内運動情報」の一例である。
患者宅内音声データは、調査のために患者宅内を移動している健常者が発声する声を表すデータである。患者宅内音声データは、例えば、調査を行う健常者に装着されたマイクなどから取得される。患者宅内音声データは、例えば、調査を行う健常者が患者宅内を移動中に驚いた場合などにおいて突発的に発せられた音声を表すものである。このため、患者宅内音声データは、測定装置500によって逐次取得されてもよいし、健常者によって所定のレベル以上の声が発せられたときに取得されてもよい。患者宅内音声データは、少なくとも患者宅内位置データと関連付けられている。つまり、健常者が発した声と、この声を発した患者宅内の位置とが関連付けられている。患者宅内音声データは、「状態情報」一例であり、「音情報」の一例である。
患者宅内バイタルサインデータは、調査のために患者宅内を移動している健常者のバイタルサイン(生命徴候)を表すデータである。バイタルサインには、例えば、体温や、心拍数、血中酸素飽和度(SpO)、血圧、脈拍数などが含まれる。患者宅内バイタルサインデータは、例えば、調査を行う健常者に装着されている腕時計型のウェアラブルデバイスなどのバイタルセンサから取得される。患者宅内バイタルサインデータは、測定装置500によって逐次取得される。このため、患者宅内バイタルサインデータは、調査を行う健常者が患者宅内を移動しているときのバイタルサインの変化を表すものとなる。患者宅内バイタルサインデータは、少なくとも患者宅内位置データと関連付けられている。つまり、健常者におけるバイタルサインの変化と、このバイタルサインが変化した患者宅内の位置とが関連付けられている。患者宅内バイタルサインデータは、「状態情報」一例であり、「バイタルサイン情報」の一例である。
患者宅内音声データと、患者宅内バイタルサインデータとは、両方あってもよいし、いずれか一方のみがあってもよい。
患者宅内画像データは、患者宅内の様子を撮影した画像(静止画像や動画像)を表すデータ(画像データ)である。患者宅内画像データは、例えば、訪問した健常者が調査のために設置(一時的に設置)した複数のカメラのそれぞれで撮影したものであってもよいし、調査を行う健常者が患者宅内で危険箇所や問題となる箇所を発見した場合に、携帯しているカメラによって撮影したものであってもよい。ここで、カメラが、調査のために設置(一時的に設置)した複数のカメラである場合、それぞれのカメラは、患者宅内運動捕捉データを得るために利用されるカメラと共用されてもよい。患者宅内にすでに設置されているカメラがある場合、患者宅内画像データは、すでに設置されているカメラによって撮影したものを含んでもよい。患者宅内画像データは、少なくとも患者宅内位置データと関連付けられている。つまり、撮影された画像データと、この画像を撮影した患者宅内の位置とが関連付けられている。健常者が患者宅内で危険箇所や問題となる箇所を発見せずにカメラによって撮影を行わなかった場合、患者宅内画像データは、設置されたカメラによって撮影されたもののみであってもよいし、無くてもよい。患者宅内画像データは、「宅内画像情報」の一例である。
患者宅内危険箇所データは、患者宅内に存在する危険箇所や、問題となる箇所を表すデータである。患者宅内危険箇所データは、調査のために患者宅内を移動している健常者が測定装置500を操作して登録するものである。健常者は、患者宅内で危険箇所や問題となる箇所を発見した場合、例えば、測定装置500が備える表示装置に表示された危険箇所を登録するためのボタンをタッチ(タップ)することによって、患者宅内危険箇所データを登録する。健常者が患者宅内危険箇所データを登録するために行う測定装置500の操作や、その方法に関しては、特に限定しない。患者宅内危険箇所データは、少なくとも患者宅内位置データと関連付けられている。つまり、健常者が測定装置500を操作して患者宅内危険箇所データを登録すると、患者宅内に危険箇所や問題となる箇所の存在と、その患者宅内の位置とが関連付けられる。健常者が患者宅内で危険箇所や問題となる箇所を発見しなかった場合、つまり、健常者が登録しなかった場合には、患者宅内危険箇所データは無くてもよい。患者宅内危険箇所データは、「宅内登録情報」の一例である。
測定装置500は、健常者に携帯されて患者宅内を移動することによって、上述したようなそれぞれの患者宅データを取得し、取得した患者宅データを、ネットワークNWを介して送信することにより、患者宅データ記憶装置10に記憶させる。図2は、健常者による調査の様子の一例を示す図である。図2に示したように、健常者Mは、患者宅Hの各階のフロアを移動(歩行)しながら、患者宅の構造や設備の配置状況を調査する。図2には、1階から患者宅Hに入り、2階、3階、4階のそれぞれのフロアに階段を利用して移動して、最後にエレベータなどの自動昇降機を利用して1階に戻ってくるように移動した場合の一例を示している。図2には、それぞれのフロアにおいて、患者が移動する可能性がある箇所に移動している様子を示している。健常者Mは、患者宅H内を移動中に、患者が移動する際には注意する必要がある危険な箇所や問題となる箇所(以下、まとめて「危険箇所」という)を発見した場合、測定装置500を操作して、その危険箇所を登録する。図2には、2階に危険箇所R1を発見し、4階に危険箇所R2を発見して、それぞれの危険箇所Rを登録した場合の一例を示している。
[測定装置の構成]
測定装置500は、例えば、処理回路510を備える。処理回路510は、例えば、センサ情報取得機能512や、危険箇所登録機能514などの処理を実行する。処理回路510は、例えば、ハードウェアプロセッサが不図示のメモリに記憶されたプログラム(ソフトウェア)を実行することにより、これらの機能を実現するものである。不図示のメモリは、例えば、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリなどの半導体メモリ素子などにより実現される。
ハードウェアプロセッサとは、例えば、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)または複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))などの回路(circuitry)を意味する。不図示のメモリにプログラムを記憶させる代わりに、ハードウェアプロセッサの回路内にプログラムを直接組み込むように構成しても構わない。この場合、ハードウェアプロセッサは回路内に組み込まれたプログラムを読み出し実行することで各機能を実現する。ハードウェアプロセッサは、単一の回路として構成されるものに限らず、複数の独立した回路を組み合わせて1つのハードウェアプロセッサとして構成され、各機能を実現するようにしてもよい。複数の構成要素を1つのハードウェアプロセッサに統合して各機能を実現するようにしてもよい。複数の構成要素を1つの専用のLSIに組み込んで各機能を実現するようにしてもよい。ここで、プログラム(ソフトウェア)は、予めROMやRAM、フラッシュメモリなどの半導体メモリ素子などの記憶装置を構成する記憶装置(非一過性の記憶媒体を備える記憶装置)に格納されていてもよいし、他のコンピュータ装置からネットワークNWを介して予めダウンロードされて、測定装置500に備える記憶装置にインストールされてもよい。測定装置500に備える記憶装置にインストールされたプログラム(ソフトウェア)は、処理回路510が備える処理回路に転送されて実行されてもよい。
センサ情報取得機能512は、訪問した健常者が調査のために設置(一時的に設置)したそれぞれのセンサが検出したそれぞれの情報(検出データ)を取得する。より具体的には、センサ情報取得機能512は、位置センサが検出した患者宅内位置データを取得し、動きセンサが検出した患者宅内運動捕捉データを取得し、マイクが収音した患者宅内音声データを取得し、バイタルセンサが検出した患者宅内バイタルサインデータを取得し、カメラが撮影した患者宅内画像データを取得し、健常者が登録した患者宅内危険箇所データを取得する。センサ情報取得機能512は、取得したそれぞれの検出データを、患者宅データとして患者宅データ記憶装置10に記憶させる。このとき、センサ情報取得機能512は、例えば、測定装置500が備える不図示の通信部を制御して、患者宅データを、ネットワークNWを介して患者宅データ記憶装置10に送信して記憶させる。
危険箇所登録機能514は、調査のために患者宅内を移動している健常者によって危険箇所を登録させる機能である。危険箇所登録機能514は、例えば、測定装置500が備える表示装置に、健常者が危険箇所を登録するためのボタンを表示させる。危険箇所登録機能514は、表示させたボタンが健常者によってタッチ(タップ)されると、現在の健常者の位置を患者宅内に存在する危険箇所や、問題となる箇所として登録する位置であると判断する。そして、危険箇所登録機能514は、患者宅内危険箇所データをセンサ情報取得機能512に出力する。これにより、センサ情報取得機能512は、危険箇所登録機能514により出力された患者宅内危険箇所データに、位置センサから取得した患者宅内位置データを関連付けて、患者宅データ記憶装置10に記憶させる。
危険箇所情報生成装置100は、患者が自宅で生活するために注意する必要がある危険な箇所や問題となる箇所(以下、まとめて「危険箇所」という)を表す情報を生成する装置である。危険箇所情報生成装置100は、健常者による事前の調査によって患者宅データ記憶装置10に記憶された、患者宅の構造や設備の配置状況を表す患者宅データに基づいて、患者宅内に存在する危険箇所を判定する。危険箇所情報生成装置100は、判定した危険箇所が示された患者宅内の見取り図などの地図データ(マップデータ)を生成する。危険箇所情報生成装置100は、生成した危険箇所が示された地図データを、ネットワークNWを介して記憶装置に記憶させる。図1には、危険箇所情報生成装置100が地図データを記憶させる記憶装置の一例として、ネットワークNWを介して接続された地図データ記憶装置20を示している。危険箇所情報生成装置100は、「危険箇所情報生成装置」の一例である。
地図データ記憶装置20は、地図データを記憶している。図1には、地図データ記憶装置20に、例えば、患者宅内危険箇所マップを記憶している場合の一例を示している。患者宅内危険箇所マップは、危険箇所情報生成装置100により生成された患者宅内の地図データ(マップデータ)である。患者宅内危険箇所マップには、後述する危険箇所情報生成装置100において実行された機能の処理によって判定された、患者宅内に存在する危険箇所が示されている。患者宅内危険箇所マップは、「被看護者宅内マップ」の一例である。
図1では、患者宅データ記憶装置10と地図データ記憶装置20とのそれぞれが異なる記憶装置であるものとして示しているが、患者宅データ記憶装置10と地図データ記憶装置20とは、同じ記憶装置であってもよい。
[危険箇所情報生成装置の構成]
危険箇所情報生成装置100は、例えば、処理回路110を備える。処理回路110は、例えば、データ取得機能111、移動経路判定機能112、危険箇所判定機能113、マップ生成機能114、情報提供機能115などの処理を実行する。処理回路110は、例えば、ハードウェアプロセッサが不図示のメモリに記憶されたプログラム(ソフトウェア)を実行することにより、これらの機能を実現するものである。不図示のメモリは、例えば、ROMやRAM、フラッシュメモリなどの半導体メモリ素子、ハードディスクドライブ(Hard Disk Drive:HDD)、光ディスクなどにより実現される。
ハードウェアプロセッサとは、例えば、CPU、GPU、特定用途向け集積回路(ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(SPLD)または複合プログラマブル論理デバイス(CPLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA))などの回路(circuitry)を意味する。不図示のメモリにプログラムを記憶させる代わりに、ハードウェアプロセッサの回路内にプログラムを直接組み込むように構成しても構わない。この場合、ハードウェアプロセッサは回路内に組み込まれたプログラムを読み出し実行することで各機能を実現する。ハードウェアプロセッサは、単一の回路として構成されるものに限らず、複数の独立した回路を組み合わせて1つのハードウェアプロセッサとして構成され、各機能を実現するようにしてもよい。複数の構成要素を1つのハードウェアプロセッサに統合して各機能を実現するようにしてもよい。複数の構成要素を1つの専用のLSIに組み込んで各機能を実現するようにしてもよい。ここで、プログラム(ソフトウェア)は、予めROMやRAM、フラッシュメモリなどの半導体メモリ素子、ハードディスクドライブなどの記憶装置を構成する記憶装置(非一過性の記憶媒体を備える記憶装置)に格納されていてもよいし、DVDやCD-ROMなどの着脱可能な記憶媒体(非一過性の記憶媒体)に格納されており、記憶媒体が危険箇所情報生成装置100に備えるドライブ装置に装着されることで、危険箇所情報生成装置100に備える記憶装置にインストールされてもよい。プログラム(ソフトウェア)は、他のコンピュータ装置からネットワークNWを介して予めダウンロードされて、危険箇所情報生成装置100に備える記憶装置にインストールされてもよい。危険箇所情報生成装置100に備える記憶装置にインストールされたプログラム(ソフトウェア)は、処理回路110が備える処理回路に転送されて実行されてもよい。
データ取得機能111は、患者宅データ記憶装置10に記憶されている患者宅データを取得する。より具体的には、データ取得機能111は、患者宅データ記憶装置10に記憶されている、患者宅内位置データ、患者宅内運動捕捉データ、患者宅内音声データ、患者宅内バイタルサインデータ、患者宅内画像データ、および患者宅内危険箇所データのそれぞれを取得する。データ取得機能111は、例えば、不図示の通信部を制御して、それぞれの患者宅データを取得する。患者宅データ記憶装置10に記憶されていない患者宅データがある場合には、データ取得機能111は、そのデータを取得しなくてもよい。データ取得機能111は、取得したそれぞれの患者宅データを、移動経路判定機能112、危険箇所判定機能113、およびマップ生成機能114のそれぞれに出力する。
移動経路判定機能112は、データ取得機能111により取得された患者宅データに基づいて、調査のために健常者が患者宅内を移動した経路を判定する。より具体的には、移動経路判定機能112は、データ取得機能111により取得された患者宅内位置データに基づいて、健常者の移動経路を判定する。例えば、移動経路判定機能112は、患者宅内位置データを時系列に繋げて、健常者が移動した軌跡を求める。移動経路判定機能112は、求めた軌跡を、健常者が進んだ方向ごとに分解する。そして、移動経路判定機能112は、分解したそれぞれの軌跡を移動方向ごとに分類する。図2には、移動経路判定機能112が、健常者Mが移動した軌跡を、「平面方向移動」と、「上り方向移動」と、「下り方向移動」との三つの移動方向に分類した場合におけるそれぞれの移動経路の一例を示している。移動経路判定機能112は、分類したそれぞれの移動経路における移動方向を表す情報を、患者宅内位置データに関連付ける。これにより、健常者が患者宅内を移動している移動経路の途中の特定の位置を表すデータであった患者宅内位置データに、健常者の移動方向を表す情報が含まれることとなる。移動経路判定機能112は、移動方向を関連付けた患者宅内位置データ(以下、データ取得機能111により取得された患者宅内位置データと区別するため、「移動経路情報」という)を、マップ生成機能114に出力する。
データ取得機能111と移動経路判定機能112との構成は、「移動経路取得部」の一例である。
危険箇所判定機能113は、データ取得機能111により取得された患者宅データに基づいて、患者宅内に存在する危険箇所を判定する。より具体的には、危険箇所判定機能113は、データ取得機能111により取得された患者宅内運動捕捉データ、患者宅内音声データ、患者宅内バイタルサインデータ、患者宅内画像データ、および患者宅内危険箇所データの一部または全部に基づいて、危険箇所を判定する。例えば、危険箇所判定機能113は、患者宅内運動捕捉データが表す健常者の体や四肢の動きに、危険箇所に相当する動き(例えば、躓くような動きや、物を乗り越えるような動き、物を避けるような動きなど)が含まれている場合、その動きをした箇所を危険箇所として判定する。例えば、危険箇所判定機能113は、患者宅内音声データに、健常者により突発的に発せられた音声が含まれている場合、突発的な音声が発せられた箇所を危険箇所として判定する。例えば、危険箇所判定機能113は、患者宅内バイタルサインデータに、平常時の動きによる変化よりも大きなバイタルサインの変化が含まれている場合、バイタルサインが大きく変化するような、移動(通過)する際の負荷が高い箇所を危険箇所として判定する。例えば、危険箇所判定機能113は、患者宅内画像データに、躓くような様子や、物を乗り越えるような様子、物を避けるような様子に相当する様子が撮影されていた場合、その様子が撮影された箇所を危険箇所として判定する。例えば、危険箇所判定機能113は、患者宅内危険箇所データに、健常者によって登録された危険箇所が存在する場合、登録された箇所を危険箇所として判定する。
危険箇所判定機能113における危険箇所の判定は、例えば、AI(Artificial Intelligence:人工知能)による機能を用いて危険の度合い(危険度)を学習した学習済みモデル(以下、「危険度学習済みモデル」という)を用いて行ってもよい。危険度学習済みモデルは、例えば、CNN(Convolutional Neural Network)やDNN(Deep Neural Network)などの機械学習の技術を用いて、入力された患者宅データに表されたそれぞれの状態の危険度を判定結果として出力するように学習された学習済みモデルである。CNNは、畳み込み(Convolution)層やプーリング(Pooling)層などのいくつかの層が繋がれたニューラルネットワークである。DNNは、任意の形態の層が多層に連結されたニューラルネットワークである。危険度学習済みモデルは、例えば、不図示の演算装置などよる機械学習モデルを用いた機械学習によって生成される。不図示の演算装置には、危険度学習済みモデルを生成する際に、危険度学習済みモデルの入力側に、以前に取得された患者宅データに含まれる危険箇所の情報(段差、障害物など)などが入力データとして入力され、危険度学習済みモデルの出力側に、例えば、医師や看護師など、危険箇所情報生成システム1を利用する医療機関に所属する医療従事者などによって以前に判定された危険箇所の危険度などが教師データとして入力される。
危険箇所判定機能113は、危険箇所として判定した箇所に関連付けられている患者宅内位置データ(以下、データ取得機能111により取得された患者宅内位置データと区別するため、「危険箇所情報」という)を、マップ生成機能114に出力する。危険箇所判定機能113は、危険箇所として判定した箇所が撮影された患者宅内画像データがある場合、この患者宅内画像データを危険箇所情報に関連付けて、マップ生成機能114に出力してもよい。危険箇所判定機能113は、危険箇所として判定した箇所に関連付けられている患者宅内位置データに基づいて、マップ生成機能114に出力する危険箇所情報に、移動経路判定機能112により出力された移動経路情報を含めてもよい。つまり、危険箇所判定機能113は、危険箇所の位置と、その危険箇所に向かう際の移動方向とのそれぞれが含まれる危険箇所情報を、マップ生成機能114に出力してもよい。危険箇所判定機能113は、例えば「躓き」、「回避」、「高負荷」など、危険箇所の種別を表す情報を危険箇所情報に関連付けて、マップ生成機能114に出力してもよい。危険箇所判定機能113は、「危険箇所判定部」の一例である。
マップ生成機能114は、データ取得機能111により取得された患者宅データと、移動経路判定機能112により出力された移動経路情報と、危険箇所判定機能113により出力された危険箇所情報とに基づいて、危険箇所が示された患者宅内の地図データ(以下、「患者宅内危険箇所マップ」という)を生成する。マップ生成機能114は、例えば、データ取得機能111により取得された患者宅データと、移動経路判定機能112により出力された移動経路情報とに基づいて、患者宅の各フロアの見取り図(フロアマップ)を生成し、生成したフロアマップ上に、危険箇所判定機能113により出力された危険箇所情報が表す危険箇所を登録することにより、患者宅内危険箇所マップを生成する。マップ生成機能114は、危険箇所判定機能113により出力された危険箇所情報に、危険箇所が撮影された患者宅内画像データが関連付けられている場合、関連付けられている患者宅内画像データをフロアマップ上で確認することができる患者宅内危険箇所マップを生成してもよい。マップ生成機能114は、生成した患者宅内危険箇所マップを、情報提供機能115に出力する。マップ生成機能114は、生成した患者宅内危険箇所マップを、不図示の記憶部や不図示のメモリに記憶させ、このことを情報提供機能115に通知してもよい。マップ生成機能114は、「マップ生成部」の一例である。
情報提供機能115は、マップ生成機能114により出力された患者宅内危険箇所マップを提供する。より具体的には、情報提供機能115は、マップ生成機能114により出力された患者宅内危険箇所マップを地図データ記憶装置20に記憶させる。このとき、情報提供機能115は、例えば、不図示の通信部を制御して、患者宅内危険箇所マップを、ネットワークNWを介して地図データ記憶装置20に送信して記憶させる。
[危険箇所情報生成装置の処理]
次に、危険箇所情報生成装置100の動作について説明する。図3は、第1の実施形態に係る危険箇所情報生成装置100における処理の流れの一例を示すフローチャートである。図3には、危険箇所情報生成装置100が患者宅内危険箇所マップを生成して地図データ記憶装置20に記憶させる処理の一例を示している。本フローチャートの処理は、危険箇所情報生成システム1が備える測定装置500によって患者宅データが患者宅データ記憶装置10に記憶された後に、危険箇所情報生成装置100が備える処理回路110において実行される。以下の説明においては、患者宅データ記憶装置10に、患者宅内位置データ、患者宅内運動捕捉データ、患者宅内音声データ、患者宅内バイタルサインデータ、患者宅内画像データ、および患者宅内危険箇所データのそれぞれの患者宅データが記憶されているものとする。そして、以下の説明において危険箇所情報生成装置100は、患者宅内画像データを、危険箇所の判定ではなく、危険箇所に関連付ける画像データとして用いて、患者宅内画像データをフロアマップ上で確認することができる患者宅内危険箇所マップを生成するものとする。そして、以下の説明においては、危険箇所情報生成装置100が備える処理回路110が行うそれぞれの処理を、処理回路110が備えるそれぞれの機能が行うものとする。
危険箇所情報生成装置100(処理回路110)において患者宅内危険箇所マップを生成する処理を開始すると、データ取得機能111は、患者宅データ記憶装置10に記憶されているそれぞれの患者宅データを取得する(ステップS100)。データ取得機能111は、取得したそれぞれの患者宅データを、移動経路判定機能112、危険箇所判定機能113、およびマップ生成機能114のそれぞれに出力する。
移動経路判定機能112は、データ取得機能111により取得された患者宅内位置データに基づいて、健常者が患者宅内を移動した軌跡を分解、分類して、それぞれの移動経路を判定する(ステップS102)。移動経路判定機能112は、判定した移動経路を表す移動経路情報を、マップ生成機能114に出力する。
危険箇所判定機能113は、データ取得機能111により取得された患者宅内運動捕捉データ、患者宅内音声データ、患者宅内バイタルサインデータ、患者宅内画像データ、および患者宅内危険箇所データに基づいて、危険箇所の判定を開始する(ステップS104)。
まず、危険箇所判定機能113は、患者宅内危険箇所データに基づいて、健常者によって危険箇所が登録されているか否かを確認する(ステップS106)。ステップS106において、危険箇所が登録されていないことが確認された場合、危険箇所判定機能113は、処理をステップS114に進める。一方、ステップS106において、危険箇所が登録されていることが確認された場合、危険箇所判定機能113は、登録されている危険箇所を設定する(ステップS108)。続いて、危険箇所判定機能113は、患者宅内画像データに、設定した危険箇所が撮影された画像データがあるか否かを確認する(ステップS110)。ステップS110において、患者宅内画像データに、設定した危険箇所が撮影された画像データがないことが確認された場合、危険箇所判定機能113は、処理をステップS114に進める。一方、ステップS110において、患者宅内画像データに、設定した危険箇所が撮影された画像データがあることが確認された場合、危険箇所判定機能113は、患者宅内画像データに含まれる危険箇所が撮影された画像データを設定した危険箇所に関連付ける(ステップS112)。
次に、危険箇所判定機能113は、患者宅内運動捕捉データに基づいて、健常者の動きに危険箇所に相当する体や四肢の動きがあるか否かを確認する(ステップS114)。ステップS114において、健常者の動きに危険箇所に相当する体や四肢の動きがないことが確認された場合、危険箇所判定機能113は、処理をステップS122に進める。一方、ステップS114において、健常者の動きに危険箇所に相当する体や四肢の動きがあることが確認された場合、危険箇所判定機能113は、この箇所を危険箇所として判定して設定する(ステップS116)。続いて、危険箇所判定機能113は、患者宅内画像データに、設定した危険箇所が撮影された画像データがあるか否かを確認する(ステップS118)。ステップS118において、患者宅内画像データに、設定した危険箇所が撮影された画像データがないことが確認された場合、危険箇所判定機能113は、処理をステップS122に進める。一方、ステップS118において、患者宅内画像データに、設定した危険箇所が撮影された画像データがあることが確認された場合、危険箇所判定機能113は、患者宅内画像データに含まれる危険箇所が撮影された画像データを設定した危険箇所に関連付ける(ステップS120)。
次に、危険箇所判定機能113は、患者宅内バイタルサインデータに基づいて、バイタルサインに平常時よりも大きな変化があるか否かを確認する(ステップS122)。ステップS122において、バイタルサインに平常時よりも大きな変化がないことが確認された場合、危険箇所判定機能113は、処理をステップS130に進める。一方、ステップS122において、バイタルサインに平常時よりも大きな変化があることが確認された場合、危険箇所判定機能113は、この箇所を危険箇所として判定して設定する(ステップS124)。続いて、危険箇所判定機能113は、患者宅内画像データに、設定した危険箇所が撮影された画像データがあるか否かを確認する(ステップS126)。ステップS126において、患者宅内画像データに、設定した危険箇所が撮影された画像データがないことが確認された場合、危険箇所判定機能113は、処理をステップS130に進める。一方、ステップS126において、患者宅内画像データに、設定した危険箇所が撮影された画像データがあることが確認された場合、危険箇所判定機能113は、患者宅内画像データに含まれる危険箇所が撮影された画像データを設定した危険箇所に関連付ける(ステップS128)。
次に、危険箇所判定機能113は、患者宅内音声データに基づいて、健常者により突発的に発せられた音声など、音声に平常時よりも大きな変化があるか否かを確認する(ステップS130)。ステップS130において、音声に平常時よりも大きな変化がないことが確認された場合、危険箇所判定機能113は、処理をステップS138に進める。一方、ステップS130において、音声に平常時よりも大きな変化があることが確認された場合、危険箇所判定機能113は、この箇所を危険箇所として判定して設定する(ステップS132)。続いて、危険箇所判定機能113は、患者宅内画像データに、設定した危険箇所が撮影された画像データがあるか否かを確認する(ステップS134)。ステップS134において、患者宅内画像データに、設定した危険箇所が撮影された画像データがないことが確認された場合、危険箇所判定機能113は、処理をステップS138に進める。一方、ステップS134において、患者宅内画像データに、設定した危険箇所が撮影された画像データがあることが確認された場合、危険箇所判定機能113は、患者宅内画像データに含まれる危険箇所が撮影された画像データを設定した危険箇所に関連付ける(ステップS136)。そして、危険箇所判定機能113は、画像データを関連付けた危険箇所情報を、マップ生成機能114に出力する。
マップ生成機能114は、データ取得機能111により取得された患者宅データと、移動経路判定機能112により出力された移動経路情報と、危険箇所判定機能113により出力された危険箇所情報とに基づいて、患者宅内危険箇所マップを生成する(ステップS138)。マップ生成機能114は、生成した患者宅内危険箇所マップを情報提供機能115に出力する。
情報提供機能115は、マップ生成機能114により出力された患者宅内危険箇所マップを、ネットワークNWを介して送信し、地図データ記憶装置20に記憶させる(ステップS140)。そして、危険箇所情報生成装置100(処理回路110)は、本フローチャートの処理を終了する。
このようにして、危険箇所情報生成装置100は、患者宅データ記憶装置10に記憶された患者宅データに基づいて患者宅内危険箇所マップを生成し、生成した患者宅内危険箇所マップを地図データ記憶装置20に記憶させる。これにより、例えば、医師や看護師など、危険箇所情報生成システム1を利用する医療機関に所属する医療従事者は、退院する患者に対して地図データ記憶装置20に記憶された患者宅内危険箇所マップを提示しながら、退院後に自宅で円滑に生活するために注意する必要がある箇所(危険箇所)や動作に関する指導を行うことができる。
図3に示したフローチャートでは、危険箇所判定機能113が、危険箇所を設定するごとに、ステップS110、ステップS118、ステップS126、およびステップS134の処理において、設定した危険箇所が撮影された画像データがあるか否かを確認し、ステップS112、ステップS120、ステップS128、およびステップS136の処理において、危険箇所が撮影された画像データの関連付けを行った。しかし、危険箇所が撮影された画像データがあるか否かの確認の処理と、危険箇所が撮影された画像データの関連付けの処理とは、全ての危険箇所の設定が終わった後にまとめて行ってもよい。つまり、危険箇所判定機能113は、ステップS110、ステップS118、およびステップS126の処理と、ステップS112、ステップS120、およびステップS128の処理とをスキップし、ステップS134の処理において、設定したそれぞれの危険箇所が撮影された画像データがあるか否かを確認し、ステップS136の処理において、危険箇所が撮影された画像データを対応する危険箇所に関連付けるようにしてもよい。この場合、危険箇所判定機能113の代わりに、マップ生成機能114が、危険箇所が撮影された画像データがあるか否かの確認の処理と、危険箇所が撮影された画像データの関連付けの処理とを行ってもよい。
(第2の実施形態)
図4は、第2の実施形態に係る危険箇所情報生成システムの構成および使用環境と、測定装置および危険箇所情報生成装置の機能構成の一例を示す図である。危険箇所情報生成システム2は、危険箇所情報生成装置200と、測定装置500と、測定装置800とを備える。危険箇所情報生成装置200と、測定装置500と、測定装置800とのそれぞれは、第1の実施形態の危険箇所情報生成システム1と同様に、例えば、医療機関のネットワークやクラウドコンピューティングシステムなどに組み込まれた記憶装置と、ネットワークを介して通信する。危険箇所情報生成装置200も、危険箇所情報生成システム1が備える危険箇所情報生成装置100と同様に、ネットワーク上のサーバー装置などによって実現されてもよい。
危険箇所情報生成システム2は、危険箇所情報生成システム1が備える危険箇所情報生成装置100が危険箇所情報生成装置200に代わり、医療機関データ記憶装置30および測定装置800が追加された構成である。以下の説明においては、危険箇所情報生成システム2の構成および使用環境や、危険箇所情報生成システム2が備えるそれぞれの構成要素の機能構成において、危険箇所情報生成システム1の構成および使用環境や、危険箇所情報生成システム1が備えるそれぞれの構成要素の機能構成と同様の構成要素には、同一の符号を付与して再度の詳細な説明は省略する。
危険箇所情報生成装置200も、危険箇所情報生成システム1が備える危険箇所情報生成装置100と同様に、患者宅データ記憶装置10に記憶された患者宅データに基づいて、患者宅内危険箇所マップを生成し、生成した患者宅内危険箇所マップを地図データ記憶装置20に記憶させる。さらに、危険箇所情報生成装置200は、生成した患者宅内危険箇所マップに基づいて、例えば、退院して自宅に帰宅する前に、患者宅内に存在する危険箇所の状態を患者が医療機関内で体験(練習)するリハビリテーションを行うための移動プランを生成する。危険箇所情報生成装置200は、生成した移動プランを、ネットワークNWを介して記憶装置に記憶させる。図4には、危険箇所情報生成装置200が生成した移動プランを、地図データ記憶装置20に記憶させる場合の一例を示している。危険箇所情報生成装置200は、「危険箇所情報生成装置」の一例である。
図4には、地図データ記憶装置20に、地図データに加えて、例えば、医療機関内マップと、移動プランとを記憶している場合の一例を示している。医療機関内マップは、医療機関内の見取り図などの地図データ(マップデータ)である。医療機関内マップは、事前に生成された各フロアの見取り図(フロアマップ)であり、患者宅内に存在する危険箇所を再現して患者のリハビリテーションに利用することができる場所などが示されている。危険箇所を再現することができる場所とは、例えば、患者宅内に存在する段差と同等、あるいは同等にすることができる場所や、患者宅内に存在する障害物と同等のもの(障害物や設備)が存在する場所などである。危険箇所を再現することができる場所は、例えば、リハビリテーション室内に予め設けられていてもよい。
移動プランは、後述する危険箇所情報生成装置200において実行された機能の処理によって患者宅内に存在する危険箇所を再現することができる医療機関内の場所(箇所)が示されている。これにより、患者は、再現された危険箇所を通過する状態を医療機関内で体験(練習)することができ、実際に患者宅において危険箇所を通過する際に、より安全に危険箇所を通過することができる。移動プランは、「医療機関内移動計画」の一例である。
[危険箇所情報生成装置の構成]
危険箇所情報生成装置200は、例えば、処理回路210を備える。処理回路210は、例えば、データ取得機能111、移動経路判定機能112、危険箇所判定機能113、マップ生成機能114、情報提供機能115、移動プラン生成機能212などの処理を実行する。危険箇所情報生成装置200は、危険箇所情報生成装置100が備える処理回路110が、移動プラン生成機能212が追加された処理回路210に代わった構成である。処理回路210も、危険箇所情報生成装置100が備える処理回路110と同様に、例えば、ハードウェアプロセッサが不図示のメモリに記憶されたプログラム(ソフトウェア)を実行することにより、これらの機能を実現するものである。
移動プラン生成機能212は、マップ生成機能114により生成された、あるいはすでに地図データ記憶装置20に記憶された患者宅内危険箇所マップと、地図データ記憶装置20に記憶された医療機関内マップとに基づいて、患者宅内危険箇所マップに示された患者宅内の危険箇所を再現することが可能な場所(以下、「再現場所」という)を検索し、検索された再現場所を医療機関内マップに設定する。移動プラン生成機能212は、設定した再現場所に順次向かう移動プランを生成する。移動プランは、再現場所を順次巡るように移動するものに限定されるものではなく、例えば、それぞれの再現場所が示されたもの、つまり、医療機関内マップに設定された再現場所の位置のみを示すものであってもよい。移動プラン生成機能212は、生成した移動プランを、情報提供機能115に出力する。移動プラン生成機能212は、生成した移動プランを、不図示の記憶部や不図示のメモリに記憶させ、このことを情報提供機能115に通知してもよい。これにより、情報提供機能115は、マップ生成機能114が生成した患者宅内危険箇所マップと同様に、移動プラン生成機能212により出力された移動プランを、ネットワークNWを介して地図データ記憶装置20に送信して記憶させる。移動プラン生成機能212は、「移動計画生成部」の一例である。
[危険箇所情報生成装置の処理]
次に、危険箇所情報生成装置200の動作について説明する。図5は、第2の実施形態に係る危険箇所情報生成装置200における処理の流れの一例を示すフローチャートである。図5には、危険箇所情報生成装置200が移動プランを生成して地図データ記憶装置20に記憶させる処理の一例を示している。本フローチャートの処理は、危険箇所情報生成装置200において患者宅内危険箇所マップが生成された後、あるいは地図データ記憶装置20に患者宅内危険箇所マップが記憶されている場合に、危険箇所情報生成装置200が備える処理回路210において実行される。以下の説明においては、地図データ記憶装置20に、患者宅内危険箇所マップ、および医療機関内マップのそれぞれの記憶されているものとする。そして、以下の説明においては、危険箇所情報生成装置200が備える処理回路210が行うそれぞれの処理を、処理回路210が備えるそれぞれの機能が行うものとする。
危険箇所情報生成装置200(処理回路210)において移動プランを生成する処理を開始すると、データ取得機能111は、地図データ記憶装置20に記憶されている患者宅内危険箇所マップを取得する(ステップS200)。データ取得機能111は、取得した患者宅内危険箇所マップを、移動プラン生成機能212に出力する。さらに、データ取得機能111は、地図データ記憶装置20に記憶されている医療機関内マップを取得する(ステップS202)。データ取得機能111は、取得した医療機関内マップを、移動プラン生成機能212に出力する。
移動プラン生成機能212は、データ取得機能111により取得された患者宅内危険箇所マップに危険箇所が設定されているか否かを確認する(ステップS204)。ステップS204において、危険箇所が設定されていないことが確認された場合、移動プラン生成機能212は、処理をステップS210に進める。一方、ステップS204において、危険箇所が設定されていることが確認された場合、移動プラン生成機能212は、データ取得機能111により取得された医療機関内マップに、患者宅内危険箇所マップに設定されている危険箇所を再現することが可能な再現場所を検索する(ステップS206)。続いて、移動プラン生成機能212は、検索した危険箇所の再現場所を、医療機関内マップに設定する(ステップS208)。
次に、移動プラン生成機能212は、医療機関内マップに設定した再現場所が示された移動プランを生成する(ステップS210)。移動プラン生成機能212は、生成した移動プランを情報提供機能115に出力する。
情報提供機能115は、移動プラン生成機能212により出力された移動プランを、ネットワークNWを介して送信し、地図データ記憶装置20に記憶させる(ステップS212)。そして、危険箇所情報生成装置200(処理回路210)は、本フローチャートの処理を終了する。
このようにして、危険箇所情報生成装置200は、マップ生成機能114によって生成した、あるいは地図データ記憶装置20に記憶された患者宅内危険箇所マップに基づいて、医療機関内マップに再現場所を示した移動プランを生成し、生成した移動プランを地図データ記憶装置20に記憶させる。これにより、例えば、医師や看護師など、危険箇所情報生成システム2を利用する医療機関に所属する医療従事者は、患者が退院する前に、地図データ記憶装置20に記憶された移動プランに基づいて、患者宅内に存在する危険箇所の状態を医療機関内で患者に体験(練習)させるリハビリテーションを行うことができる。さらに、このリハビリテーションにおいて危険箇所の状態を体験(練習)している患者の様子に基づいて、今後必要となるリハビリテーションの内容を検討することもできる。
図4に戻り、測定装置800は、危険箇所情報生成システム2を利用する医療機関に所属する医療従事者が、移動プランに基づくリハビリテーションにおいて危険箇所の状態を体験(練習)させる際に用いる端末装置である。医療従事者は、測定装置800を携帯しながら、患者が危険箇所の状態を体験(練習)している様子を観察する。このとき、測定装置800は、移動プランに示された再現場所を示したり、患者が危険箇所の状態を体験(練習)しているときの状態を表すデータ(以下、「医療機関データ」という)を取得したりする。測定装置800は、測定装置500と同様に、例えば、医療機関データの取得に必要な機能を備えた専用の端末装置であってもよいし、例えば、スマートフォンやタブレット端末などの可搬型の端末装置であってもよい。測定装置800は、再現場所に設置したそれぞれのセンサとの間で、例えば、Bluetooth(登録商標)などの近距離無線通信を行って、医療機関データを取得する。測定装置800は、患者がリハビリテーションを行っているときに得た医療機関データを、ネットワークNWを介して記憶装置に記憶させる。測定装置800は、例えば、Wi-Fiなどの無線通信によって、取得した医療機関データを医療機関内に設置された記憶装置に一旦記憶させた後、医療機関内に設置された記憶装置から、ネットワークNWを介して危険箇所情報生成システム2において利用する記憶装置に転送させるようにしてもよい。図4には、測定装置800が医療機関データを記憶させる記憶装置の一例として、ネットワークNWを介して接続された医療機関データ記憶装置30を示している。
医療機関データ記憶装置30は、医療機関データを記憶している。図4には、医療機関データ記憶装置30に、例えば、医療機関内位置データ、医療機関内運動捕捉データ、医療機関内音声データ、医療機関内バイタルサインデータ、医療機関内画像データ、医療機関内懸念箇所データなどの医療機関データを記憶している場合の一例を示している。医療機関データは、それぞれのデータが表す対象が患者であるが、それぞれのデータは、患者宅データと同様である。
医療機関内位置データは、リハビリテーションにおいて医療機関内を移動している患者の位置を表すデータである。医療機関内位置データは、位置を表す対象が患者であるが、患者宅内位置データと同様のデータである。医療機関内位置データは、例えば、再現場所に予め設置された屋内GPSなどの位置センサなどから取得される。医療機関内位置データは、測定装置800によって逐次取得される(所定の時間間隔ごとに取得されてもよい)。このため、医療機関内位置データは、リハビリテーションにおいて患者が医療機関内を移動した軌跡、つまり、移動経路を表すものとなる。医療機関内位置データは、「宅内位置情報」に代わるものの一例であってもよい。
医療機関内運動捕捉データは、リハビリテーションにおいて医療機関内を移動している患者の体や四肢の運動(動き)を表すデータである。医療機関内運動捕捉データは、動きを表す対象が患者であるが、患者宅内運動捕捉データと同様のデータである。医療機関内運動捕捉データは、例えば、患者の体や四肢の位置に装着されたモーションセンサなどの動きセンサなどから取得される。医療機関内運動捕捉データは、例えば、再現場所に予め設置された複数のカメラの内、少なくとも二つのカメラを利用して得られる患者の体や四肢の三次元の位置情報を認識することにより得てもよい。医療機関内運動捕捉データは、測定装置800によって逐次取得される。このため、医療機関内運動捕捉データは、リハビリテーションにおいて患者が医療機関内で危険箇所の状態を体験(練習)する際に動かした体や四肢の動き量(動きの大きさ)を表すものとなる。医療機関内運動捕捉データは、少なくとも医療機関内位置データと関連付けられている。つまり、患者の体や四肢の動きと、この動きをした医療機関内の位置とが関連付けられている。医療機関内運動捕捉データは、「宅内運動情報」に代わるものの一例であってもよい。
医療機関内音声データは、リハビリテーションにおいて医療機関内を移動している患者が発声する声を表すデータである。医療機関内音声データは、音声を収音する対象が患者であるが、患者宅内音声データと同様のデータである。医療機関内音声データは、例えば、患者に装着されたマイクなどから取得される。医療機関内音声データは、例えば、リハビリテーションにおいて患者が医療機関内を移動中に驚いた場合などにおいて突発的に発せられた音声を表すものである。このため、医療機関内音声データは、測定装置800によって逐次取得されてもよいし、患者によって所定のレベル以上の声が発せられたときに取得されてもよい。医療機関内音声データは、少なくとも医療機関内位置データと関連付けられている。つまり、患者が発した声と、この声を発した医療機関内の位置とが関連付けられている。医療機関内音声データは、「音情報」に代わるものの一例であってもよい。
医療機関内バイタルサインデータは、リハビリテーションにおいて医療機関内を移動している患者のバイタルサイン(生命徴候)を表すデータである。医療機関内バイタルサインデータは、バイタルサインを取得する対象が患者であるが、患者宅内バイタルサインデータと同様のデータである。医療機関内バイタルサインデータは、例えば、リハビリテーションにおいて危険箇所の状態を体験(練習)する患者に装着されている計測器や腕時計型のウェアラブルデバイスなどのバイタルセンサから取得される。医療機関内バイタルサインデータは、測定装置800によって逐次取得される。このため、医療機関内バイタルサインデータは、リハビリテーションにおいて患者が医療機関内を移動しているときのバイタルサインの変化を表すものとなる。医療機関内バイタルサインデータは、少なくとも医療機関内位置データと関連付けられている。つまり、患者におけるバイタルサインの変化と、このバイタルサインが変化した医療機関内の位置とが関連付けられている。医療機関内バイタルサインデータは、「バイタルサイン情報」に代わるものの一例であってもよい。
医療機関内音声データと、医療機関内バイタルサインデータとは、両方あってもよいし、いずれか一方のみがあってもよい。
医療機関内画像データは、医療機関内の様子を撮影した画像を表すデータ(画像データ)である。医療機関内画像データは、例えば、再現場所に予め設置された複数のカメラのそれぞれで撮影したものであってもよいし、リハビリテーションの様子を観察している医療従事者が、患者の気になる様子を観察した場合に、携帯しているカメラによって撮影したものであってもよい。ここで、カメラが、再現場所に予め設置された複数のカメラである場合、それぞれのカメラは、医療機関内運動捕捉データを得るために利用されるカメラと共用されてもよい。医療機関内画像データは、少なくとも医療機関内位置データと関連付けられている。つまり、撮影された画像データと、この画像を撮影した医療機関内の位置とが関連付けられている。医療従事者が患者の気になる様子が観察されずにカメラによって撮影を行わなかった場合、医療機関内画像データは、再現場所に予め設置されたカメラによって撮影されたもののみであってもよいし、無くてもよい。医療機関内画像データは、「宅内画像情報」に代わるものの一例であってもよい。
医療機関内懸念箇所データは、リハビリテーションの様子を観察している医療従事者が患者の気になる様子を観察した懸念箇所を表すデータである。医療機関内懸念箇所データは、リハビリテーションの様子を観察している医療従事者が測定装置800を操作して登録するものである。医療従事者は、患者の気になる様子が観察された場合、例えば、測定装置800が備える表示装置に表示された懸念箇所を登録するためのボタンをタッチ(タップ)することによって、医療機関内懸念箇所データを登録する。医療従事者が医療機関内懸念箇所データを登録するために行う測定装置800の操作や、その方法に関しては、特に限定しない。医療機関内懸念箇所データは、少なくとも医療機関内位置データと関連付けられている。つまり、医療従事者が測定装置800を操作して医療機関内懸念箇所データを登録すると、医療機関内に懸念箇所の存在と、その医療機関内の位置とが関連付けられる。医療従事者が患者の気になる様子を観察しなかった場合、つまり、医療従事者が登録しなかった場合には、医療機関内懸念箇所データは無くてもよい。医療機関内懸念箇所データは、「宅内登録情報」に代わるものの一例であってもよい。
測定装置800は、医療従事者に携帯されて医療機関内を移動することによって、上述したようなそれぞれの医療機関データを取得し、取得した医療機関データを、ネットワークNWを介して送信することにより、医療機関データ記憶装置30に記憶させる。
図4では、患者宅データ記憶装置10と、地図データ記憶装置20と、医療機関データ記憶装置30とのそれぞれが異なる記憶装置であるものとして示しているが、患者宅データ記憶装置10と、地図データ記憶装置20と、医療機関データ記憶装置30とは、同じ記憶装置であってもよい。
[測定装置の構成]
測定装置800は、例えば、処理回路810を備える。処理回路810は、例えば、センサ情報取得機能812や、移動プラン提示機能814、懸念箇所登録機能816などの処理を実行する。処理回路810は、例えば、ハードウェアプロセッサが不図示のメモリに記憶されたプログラム(ソフトウェア)を実行することにより、これらの機能を実現するものである。不図示のメモリは、例えば、ROMやRAM、フラッシュメモリなどの半導体メモリ素子などにより実現される。
ハードウェアプロセッサとは、例えば、CPU、GPU、特定用途向け集積回路(ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(SPLD)または複合プログラマブル論理デバイス(CPLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA))などの回路(circuitry)を意味する。不図示のメモリにプログラムを記憶させる代わりに、ハードウェアプロセッサの回路内にプログラムを直接組み込むように構成しても構わない。この場合、ハードウェアプロセッサは回路内に組み込まれたプログラムを読み出し実行することで各機能を実現する。ハードウェアプロセッサは、単一の回路として構成されるものに限らず、複数の独立した回路を組み合わせて1つのハードウェアプロセッサとして構成され、各機能を実現するようにしてもよい。複数の構成要素を1つのハードウェアプロセッサに統合して各機能を実現するようにしてもよい。複数の構成要素を1つの専用のLSIに組み込んで各機能を実現するようにしてもよい。ここで、プログラム(ソフトウェア)は、予めROMやRAM、フラッシュメモリなどの半導体メモリ素子などの記憶装置を構成する記憶装置(非一過性の記憶媒体を備える記憶装置)に格納されていてもよいし、他のコンピュータ装置からネットワークNWを介して予めダウンロードされて、測定装置800に備える記憶装置にインストールされてもよい。測定装置800に備える記憶装置にインストールされたプログラム(ソフトウェア)は、処理回路810が備える処理回路に転送されて実行されてもよい。
センサ情報取得機能812は、再現場所に予め設置されたそれぞれのセンサが検出したそれぞれの情報(検出データ)を取得する。より具体的には、センサ情報取得機能812は、位置センサが検出した医療機関内位置データを取得し、動きセンサが検出した医療機関内運動捕捉データを取得し、マイクが収音した医療機関内音声データを取得し、計測器やバイタルセンサが検出した医療機関内バイタルサインデータを取得し、カメラが撮影した医療機関内画像データを取得し、医療従事者が登録した医療機関内懸念箇所データを取得する。センサ情報取得機能812は、取得したそれぞれの検出データを、医療機関データとして医療機関データ記憶装置30に記憶させる。このとき、センサ情報取得機能812は、例えば、測定装置800が備える不図示の通信部を制御して、医療機関データを、ネットワークNWを介して医療機関データ記憶装置30に送信して記憶させる。
移動プラン提示機能814は、地図データ記憶装置20に記憶された移動プランを取得し、取得した移動プランに示された再現場所を提示する機能である。移動プラン提示機能814は、例えば、測定装置800が備える表示装置に、移動プランに示された再現場所を表す情報(医療機関内の位置や名称、順路など)を表示させる。これにより、医療従事者は、患者を再現場所に誘導することができる。
懸念箇所登録機能816は、リハビリテーションの様子を観察している医療従事者によって懸念箇所を登録させる機能である。懸念箇所登録機能816は、例えば、測定装置800が備える表示装置に、医療従事者が危険箇所を登録するためのボタンを表示させる。懸念箇所登録機能816は、表示させたボタンが医療従事者によってタッチ(タップ)されると、現在の患者(医療従事者であってもよい)の位置を医療機関内に存在する懸念箇所として登録する位置であると判断する。そして、懸念箇所登録機能816は、医療機関内懸念箇所データをセンサ情報取得機能812に出力する。これにより、センサ情報取得機能812は、懸念箇所登録機能816により出力された医療機関内懸念箇所データに、位置センサから取得した医療機関内位置データを関連付けて、医療機関データ記憶装置30に記憶させる。
[測定装置の処理]
次に、測定装置800の動作について説明する。図6は、第2の実施形態に係る測定装置800における処理の流れの一例を示すフローチャートである。図6には、測定装置800が移動プランに示された再現場所に医療従事者を誘導し、医療機関データを取得して医療機関データ記憶装置30に記憶させる処理の一例を示している。本フローチャートの処理は、危険箇所情報生成装置200によって生成された移動プランが地図データ記憶装置20に記憶された後に、測定装置800が備える処理回路810において実行される。以下の説明においては、医療機関データ記憶装置30に、移動プランが記憶されているものとする。そして、以下の説明においては、測定装置800が備える処理回路810が行うそれぞれの処理を、処理回路810が備えるそれぞれの機能が行うものとする。
測定装置800(処理回路810)において医療機関データを取得する処理を開始すると、センサ情報取得機能812は、医療機関データ記憶装置30に記憶されている移動プランを取得する(ステップS300)。センサ情報取得機能812は、取得した移動プランを、移動プラン提示機能814に出力する。
移動プラン提示機能814は、センサ情報取得機能812により取得された移動プランに示された最初の再現場所を表す情報を、測定装置800が備える表示装置によって提示する(ステップS302)。これにより、医療従事者および患者は、測定装置800に提示された移動プランの最初の再現場所に向かって移動を開始する。
センサ情報取得機能812は、再現場所に予め設置された位置センサから、医療機関内における現在の位置情報の取得する(ステップS304)。そして、移動プラン提示機能814は、取得した現在の位置情報が、移動プランの開始位置の位置情報であるか否かを確認する(ステップS306)。つまり、センサ情報取得機能812は、医療従事者および患者が、移動プランの最初の再現場所に到着したか否かを確認する。ステップS306において、取得した現在の位置情報が移動プランの開始位置の位置情報ではないことが確認された場合、センサ情報取得機能812は、処理をステップS304に戻して、位置センサからの位置情報の取得と、移動プランの開始位置の位置情報であるか否かの確認とのそれぞれの処理を繰り返す。
一方、ステップS306において、取得した現在の位置情報が移動プランの開始位置の位置情報であることが確認された場合、つまり、医療従事者および患者が移動プランの最初の再現場所に到着したことが確認された場合、センサ情報取得機能812は、医療機関データの取得を開始する(ステップS308)。つまり、センサ情報取得機能812は、位置センサに加えて、位置センサ以外のセンサ(動きセンサや、マイク、バイタルセンサ、カメラ)からも医療機関データを取得する。そして、センサ情報取得機能812は、測定装置800が備える不図示の通信部を制御して、取得した医療機関データを、ネットワークNWを介して医療機関データ記憶装置30に送信して記憶させる(ステップS310)。センサ情報取得機能812は、取得した医療機関データを不図示の記憶部に一旦記憶してもよい。
移動プラン提示機能814は、医療機関データを取得して医療機関データ記憶装置30に記憶した現在の再現場所が、移動プランに示された最後の再現場所であるか否かを確認する。つまり、移動プラン提示機能814は、移動プランの終了であるか否かを確認する(ステップS312)。ステップS312において、移動プランの終了ではないことが確認された場合、センサ情報取得機能812は、処理をステップS308に戻して、医療機関データの取得と、医療機関データの医療機関データ記憶装置30への記憶と、移動プランの終了であるか否かの確認とのそれぞれの処理を繰り返す。一方、ステップS312において、移動プランの終了であることが確認された場合、測定装置800(処理回路810)は、本フローチャートの処理を終了する。
このようにして、測定装置800は、医療機関データ記憶装置30に記憶された移動プランに基づいて医療従事者および患者を再現場所に誘導する。そして、測定装置800は、再現場所においてリハビリテーションを行っている患者の医療機関データを取得し、取得した医療機関データを医療機関データ記憶装置30に記憶させる。これにより、例えば、医師や看護師など、危険箇所情報生成システム2を利用する医療機関に所属する医療従事者は、患者が退院する前に、地図データ記憶装置20に記憶された移動プランに基づいて、患者宅内に存在する危険箇所の状態を医療機関内で患者に体験(練習)させるリハビリテーションを、より円滑に行うことができる。そして、医療従事者は、患者がリハビリテーションにおいて危険箇所の状態を体験(練習)している様子を観察して、危険箇所を避けるために必要な助言を患者に与えたり、退院後の円滑な生活に向けたリハビリテーションの内容を検討したりすることもできる。
図6に示したフローチャートでは、ステップS312において、移動プランの終了ではないことが確認された場合、センサ情報取得機能812が、処理をステップS308に戻して、医療機関データの取得、および医療機関データ記憶装置30への記憶のそれぞれの処理を繰り返した。これは、移動プランが、再現場所を順次巡るように移動する場合の処理である。しかし、医療機関内には、必ずしも再現場所が近隣に存在しているとは限らない、つまり、複数の再現場所が医療機関内の離れた位置に点在していることも考えられる。この場合、次の再現場所まで移動している期間では、医療機関データを取得しておかなくてもよい。このため、センサ情報取得機能812は、ステップS312において移動プランの終了ではないことが確認された場合、処理をステップS302に戻し、移動プラン提示機能814によって移動プランに示された次の再現場所を提示する処理からそれぞれの処理を繰り返すようにしてもよい。言い換えれば、測定装置800は、患者が、それぞれの再現場所において患者宅内に存在する危険箇所の状態を体験(練習)しているときのみの医療機関データを、医療機関データ記憶装置30に記憶させるようにしてもよい。
図4では、測定装置500と測定装置800とのそれぞれが異なる測定装置であるものとして示した。しかし、測定装置500と測定装置800とは、同じ測定装置であってもよい。つまり、測定装置500と測定装置800とは、患者宅の構造や設備の配置状況の調査のために健常者に携帯され、リハビリテーションの様子を観察するために医療従事者に携帯されるものであってもよい。この場合の測定装置が備える処理回路は、測定装置500が備える処理回路510が実行する処理と、測定装置800が備える処理回路810が実行する処理とのそれぞれを実行するようにすればよい。この場合、測定装置800は、「測定装置」の一例でもある。
危険箇所情報生成システム2において危険箇所情報生成装置200は、医療機関データ記憶装置30に記憶された医療機関データを、患者宅データ記憶装置10に記憶された患者宅データとして処理することにより、患者宅内危険箇所マップを生成、あるいは更新するようにしてもよい。
(第3の実施形態)
図7は、第3の実施形態に係る危険箇所情報生成システムの構成および使用環境と、測定装置および危険箇所情報生成装置の機能構成の一例を示す図である。危険箇所情報生成システム3は、危険箇所情報生成装置300と、測定装置600とを備える。危険箇所情報生成装置300と、測定装置600とのそれぞれは、第1の実施形態の危険箇所情報生成システム1と同様に、例えば、医療機関のネットワークやクラウドコンピューティングシステムなどに組み込まれた記憶装置と、ネットワークを介して通信する。危険箇所情報生成装置300も、危険箇所情報生成システム1が備える危険箇所情報生成装置100と同様に、ネットワーク上のサーバー装置などによって実現されてもよい。
危険箇所情報生成システム3は、危険箇所情報生成システム1が備える測定装置500が測定装置600に代わり、危険箇所情報生成装置100が危険箇所情報生成装置300に代わり、患者データ記憶装置40が追加された構成である。以下の説明においては、危険箇所情報生成システム3の構成および使用環境や、危険箇所情報生成システム3が備えるそれぞれの構成要素の機能構成において、危険箇所情報生成システム1の構成および使用環境や、危険箇所情報生成システム1が備えるそれぞれの構成要素の機能構成と同様の構成要素には、同一の符号を付与して再度の詳細な説明は省略する。
患者データ記憶装置40は、患者が運動を行うために必要な能力に関する患者データを記憶している。患者データは、例えば、入院中、あるいは退院日が近づいてきたときなどに測定される。図7には、患者データ記憶装置40に、例えば、患者筋力データを、患者データとして記憶している場合の一例を示している。患者筋力データには、例えば、膝伸展筋力や屈曲筋力など、患者が患者宅内を移動(歩行)したり、患者宅内の設備を利用したりする際に必要な筋力を表すデータが含まれている。膝伸展筋力や屈曲筋力は、例えば、階段の上り下りや、入浴の際に浴槽に出入りするときの足の上げ下げ、排泄のためにトイレに備えられた便器を利用するときの膝の曲げ伸ばしなど、患者が患者宅内で行う運動が容易に行えるか否かを判定するための指標として用いることができる。患者データには、例えば、患者の関節の可動範囲を表すデータなど、患者が運動を行うために必要な能力を表す指標が含まれてもよい。以下の説明においては、患者筋力データが、膝伸展筋力であるものとする。患者筋力データは、「被看護者筋力データ」の一例である。
図7では、患者宅データ記憶装置10と、地図データ記憶装置20と、患者データ記憶装置40とのそれぞれが異なる記憶装置であるものとして示しているが、患者宅データ記憶装置10と、地図データ記憶装置20と、患者データ記憶装置40とは、同じ記憶装置であってもよい。
測定装置600は、危険箇所情報生成システム1が備える測定装置500と同様に、健常者に携帯されて患者宅内を移動することによって、患者宅データを取得し、患者宅データ記憶装置10に記憶させる。このとき、測定装置600は、患者宅内に存在する危険箇所を登録する際に、患者データ記憶装置40に記憶された患者筋力データに基づいて、危険箇所を登録するか否かを判定し、危険箇所を登録すると判定した場合に、患者宅内危険箇所データとして患者宅データ記憶装置10に記憶させる。
[測定装置の構成]
測定装置600は、例えば、処理回路610を備える。処理回路610は、例えば、センサ情報取得機能512や、危険箇所登録機能514、危険箇所判定機能616などの処理を実行する。測定装置600は、測定装置500が備える処理回路510が、危険箇所判定機能616が追加された処理回路610に代わった構成である。処理回路610も、測定装置500が備える処理回路510と同様に、例えば、ハードウェアプロセッサが不図示のメモリに記憶されたプログラム(ソフトウェア)を実行することにより、これらの機能を実現するものである。
危険箇所判定機能616は、調査のために測定装置600を携帯して患者宅内を移動している健常者によって危険箇所を登録する操作がされた場合に、患者データ記憶装置40に記憶された患者筋力データに基づいて、危険箇所を判定する。より具体的には、危険箇所判定機能616は、危険箇所を登録する操作がされた箇所の患者宅データが、患者筋力データに示された患者の筋力の範囲内で避けることができるか否かを判定する。そして、危険箇所判定機能616は、危険箇所が患者の筋力の範囲内で避けることができない場合に、危険箇所として登録する。これにより、不必要に多くの危険箇所を患者宅データに登録してしまうのを回避することができる。
[測定装置の処理]
次に、測定装置600の動作について説明する。図8は、第3の実施形態に係る測定装置600における処理の流れの一例を示すフローチャートである。図8には、患者宅において患者宅データを取得している途中で健常者によって危険箇所を登録させる操作がされた場合に、健常者が登録しようとしている危険箇所を判定した後に、患者宅データを患者宅データ記憶装置10に記憶させる処理の一例を示している。本フローチャートの処理は、患者筋力データが患者データ記憶装置40に記憶された後、健常者が患者宅を訪問して患者宅の構造や設備の配置状況を調査する際(患者宅データを患者宅データ記憶装置10に記憶させる際)に、測定装置600が備える処理回路610において実行される。以下の説明においては、患者データ記憶装置40に、患者筋力データが記憶されているものとする。そして、以下の説明においては、測定装置600が備える処理回路610が行うそれぞれの処理を、処理回路610が備えるそれぞれの機能が行うものとする。
測定装置600(処理回路610)において患者宅データを取得する処理を開始すると、センサ情報取得機能512は、患者データ記憶装置40に記憶されている患者筋力データを取得する(ステップS400)。センサ情報取得機能512は、取得した患者筋力データを、危険箇所判定機能616に出力する。
センサ情報取得機能512は、患者宅内に設置(一時的に設置)されたそれぞれのセンサが検出したそれぞれの検出データを取得する(ステップS402)。センサ情報取得機能512は、取得したそれぞれの検出データを、危険箇所判定機能616に出力する。
危険箇所判定機能616は、健常者によって危険箇所を登録する操作がされたか否かを危険箇所登録機能514に確認する(ステップS404)。ステップS404において、危険箇所を登録する操作がされていないことが確認された場合、危険箇所判定機能616は、処理をステップS410に進める。一方、ステップS404において、危険箇所を登録する操作がされたことが確認された場合、危険箇所判定機能616は、センサ情報取得機能512により取得された検出データが、患者筋力データが表す患者の筋力の範囲内であるか否かを判定する(ステップS406)。つまり、危険箇所判定機能616は、健常者が危険箇所として登録しようとしている現在の箇所を、患者が現在の筋力によって避けることができるか否かを判定する。言い換えれば、危険箇所判定機能616は、健常者が危険箇所として登録しようとしている現在の箇所を、危険箇所として登録する必要があるか否かを判定する。ステップS406において、検出データが、患者筋力データが表す患者の筋力の範囲内であると判定した場合、危険箇所判定機能616は、処理をステップS410に進める。
一方、ステップS406において、検出データが、患者筋力データが表す患者の筋力の範囲内ではないと判定した場合、危険箇所判定機能616は、健常者が危険箇所として登録しようとしている現在の箇所を、危険箇所として判定する。そして、危険箇所判定機能616は、この箇所を危険箇所として登録する(ステップS408)。つまり、危険箇所判定機能616は、この箇所を患者宅内危険箇所データに登録する。そして、危険箇所判定機能616は、患者宅内危険箇所データを登録したことを、センサ情報取得機能512に通知する。
センサ情報取得機能512は、取得した患者宅データと、危険箇所判定機能616により通知された危険箇所を表す患者宅内危険箇所データとを、患者宅データとして患者宅データ記憶装置10に記憶させる(ステップS410)。
センサ情報取得機能512は、患者宅データ記憶装置10に患者宅データを記憶させたことにより、健常者による患者宅の調査が終了であるか否かを確認する(ステップS412)。ステップS412において、患者宅の調査が終了ではないことが確認された場合、センサ情報取得機能512は、処理をステップS402に戻す。そして、測定装置600(処理回路610)は、センサ情報取得機能512によるセンサからの検出データの取得と、危険箇所判定機能616による危険箇所の判定と、センサ情報取得機能512による患者宅データの患者宅データ記憶装置10への記憶とのそれぞれの処理を繰り返す。一方、ステップS412において、患者宅の調査が終了であることが確認された場合、測定装置600(処理回路610)は、本フローチャートの処理を終了する。
このようにして、測定装置600は、患者データ記憶装置40に記憶された患者筋力データに基づいて、検出データを取得した箇所が、危険箇所として登録すべき箇所であるか否かを判定し、危険箇所として登録すべき箇所であると判定された場合に、その箇所を危険箇所として登録する。そして、測定装置600は、取得したそれぞれの検出データと、危険箇所として登録する箇所を表す患者宅内危険箇所データとを、患者宅データとして患者宅データ記憶装置10に記憶させる。これにより、測定装置600は、患者の現在の筋力の範囲内で避けることができる箇所は危険箇所として登録されていない患者宅データを、患者宅データ記憶装置10に記憶させることができる。
図7に戻り、危険箇所情報生成装置300も、危険箇所情報生成システム1が備える危険箇所情報生成装置100と同様に、患者宅データ記憶装置10に記憶された患者宅データに基づいて、患者宅内危険箇所マップを生成する。このとき、危険箇所情報生成装置300は、患者データ記憶装置40に記憶された患者データも含めて危険箇所を判定し、判定した危険箇所が示された患者宅内危険箇所マップを生成する。そして、危険箇所情報生成装置300も、危険箇所情報生成装置100と同様に、生成した患者宅内危険箇所マップを地図データ記憶装置20に記憶させる。危険箇所情報生成装置300は、「危険箇所情報生成装置」の一例である。
[危険箇所情報生成装置の構成]
危険箇所情報生成装置300は、例えば、処理回路310を備える。処理回路310は、例えば、データ取得機能111、移動経路判定機能112、危険箇所判定機能113a、マップ生成機能114、情報提供機能115などの処理を実行する。危険箇所情報生成装置300は、危険箇所情報生成装置100が備える処理回路110において実行する危険箇所判定機能113が危険箇所判定機能113aに代わった処理回路310を備える構成である。処理回路310も、危険箇所情報生成装置100が備える処理回路110と同様に、例えば、ハードウェアプロセッサが不図示のメモリに記憶されたプログラム(ソフトウェア)を実行することにより、これらの機能を実現するものである。
危険箇所判定機能113aも、危険箇所判定機能113と同様に、データ取得機能111により取得された患者宅データに基づいて、患者宅内に存在する危険箇所を判定する。このとき、危険箇所判定機能113は、データ取得機能111により取得された患者筋力データを含めて危険箇所を判定する。より具体的には、危険箇所判定機能113aは、データ取得機能111により取得された患者宅内運動捕捉データ、患者宅内音声データ、患者宅内バイタルサインデータ、患者宅内画像データ、および患者宅内危険箇所データの一部または全部に基づいて危険箇所判定機能113と同様に判定した危険箇所が、患者筋力データに示された患者の筋力の範囲内で避けることができるか否かによって危険箇所を判定する。
[危険箇所情報生成装置の処理]
次に、危険箇所情報生成装置300の動作について説明する。図9は、第3の実施形態に係る危険箇所情報生成装置300における処理の流れの一例を示すフローチャートである。図9には、危険箇所情報生成装置100と同様に、危険箇所情報生成装置300が患者宅内危険箇所マップを生成して地図データ記憶装置20に記憶させる処理の一例を示している。本フローチャートの処理も、危険箇所情報生成装置100と同様に、危険箇所情報生成システム3が備える測定装置600によって患者宅データが患者宅データ記憶装置10に記憶された後に、危険箇所情報生成装置300が備える処理回路310において実行される。以下の説明においては、図3に示した危険箇所情報生成装置100の処理(フローチャート)と同様に、患者宅データ記憶装置10に、患者宅内位置データ、患者宅内運動捕捉データ、患者宅内音声データ、患者宅内バイタルサインデータ、患者宅内画像データ、および患者宅内危険箇所データのそれぞれの患者宅データが記憶されているものとする。そして、以下の説明において危険箇所情報生成装置300は、図3に示した危険箇所情報生成装置100の処理(フローチャート)と同様に、患者宅内画像データを、危険箇所の判定ではなく、危険箇所に関連付ける画像データとして用いて、患者宅内画像データをフロアマップ上で確認することができる患者宅内危険箇所マップを生成するものとする。ただし、図9では、図3に示した危険箇所情報生成装置100の処理(フローチャート)と異なり、危険箇所が撮影された画像データがあるか否かの確認の処理と、危険箇所が撮影された画像データの関連付けの処理とを、全ての危険箇所の設定が終わった後にまとめて行っている。以下の説明においては、危険箇所情報生成装置300が備える処理回路310が行うそれぞれの処理を、処理回路310が備えるそれぞれの機能が行うものとする。そして、以下の説明においては、図3に示した危険箇所情報生成装置100の処理(フローチャート)と同様の処理に同一のステップ番号を付与している。
危険箇所情報生成装置300(処理回路310)において患者宅内危険箇所マップを生成する処理を開始すると、データ取得機能111は、患者宅データ記憶装置10に記憶されているそれぞれの患者宅データを取得する(ステップS100)。データ取得機能111は、取得したそれぞれの患者宅データを、移動経路判定機能112、危険箇所判定機能113a、およびマップ生成機能114のそれぞれに出力する。データ取得機能111は、患者データ記憶装置40に記憶されている患者筋力データを取得する(ステップS101)。データ取得機能111は、取得した患者筋力データを、危険箇所判定機能113aに出力する。
移動経路判定機能112は、データ取得機能111により取得された患者宅内位置データに基づいて、健常者が患者宅内を移動した軌跡を分解、分類して、それぞれの移動経路を判定する(ステップS102)。移動経路判定機能112は、判定した移動経路を表す移動経路情報を、マップ生成機能114に出力する。
危険箇所判定機能113aは、データ取得機能111により取得された患者宅内運動捕捉データ、患者宅内音声データ、患者宅内バイタルサインデータ、患者宅内画像データ、および患者宅内危険箇所データに基づいて、危険箇所の判定を開始する(ステップS104)。
まず、危険箇所判定機能113aは、患者宅内危険箇所データに基づいて、健常者によって危険箇所が登録されているか否かを確認する(ステップS106)。ステップS106において、危険箇所が登録されていないことが確認された場合、危険箇所判定機能113aは、処理をステップS114に進める。一方、ステップS106において、危険箇所が登録されていることが確認された場合、危険箇所判定機能113aは、登録されている危険箇所の患者宅データが、患者筋力データが表す患者の筋力の範囲内であるか否かを判定する(ステップS107)。つまり、危険箇所判定機能113aは、登録されている危険箇所を、患者が現在の筋力によって避けることができるか否かを判定する。言い換えれば、危険箇所判定機能113aは、登録されている危険箇所を、危険箇所として登録する必要があるか否かを判定する。ステップS107において、登録されている危険箇所の患者宅データが、患者筋力データが表す患者の筋力の範囲内であると判定した場合、危険箇所判定機能113aは、処理をステップS114に進める。一方、ステップS107において、登録されている危険箇所の患者宅データが、患者筋力データが表す患者の筋力の範囲内ではないと判定した場合、危険箇所判定機能113aは、登録されている危険箇所を設定する(ステップS108)。
次に、危険箇所判定機能113aは、患者宅内運動捕捉データに基づいて、健常者の動きに危険箇所に相当する体や四肢の動きがあるか否かを確認する(ステップS114)。ステップS114において、健常者の動きに危険箇所に相当する体や四肢の動きがないことが確認された場合、危険箇所判定機能113aは、処理をステップS122に進める。一方、ステップS114において、健常者の動きに危険箇所に相当する体や四肢の動きがあることが確認された場合、危険箇所判定機能113aは、この箇所の患者宅データが、患者筋力データが表す患者の筋力の範囲内であるか否かを判定する(ステップS115)。つまり、危険箇所判定機能113aは、健常者の動きに危険箇所に相当する体や四肢の動きがある箇所を、患者が現在の筋力によって避けることができるか否かを判定する。言い換えれば、危険箇所判定機能113aは、健常者の動きに危険箇所に相当する体や四肢の動きがある箇所を、危険箇所として登録する必要があるか否かを判定する。ステップS115において、この箇所の患者宅データが、患者筋力データが表す患者の筋力の範囲内であると判定した場合、危険箇所判定機能113aは、処理をステップS122に進める。一方、ステップS115において、この箇所の患者宅データが、患者筋力データが表す患者の筋力の範囲内ではないと判定した場合、危険箇所判定機能113aは、この箇所を危険箇所として判定して設定する(ステップS116)。
次に、危険箇所判定機能113aは、患者宅内バイタルサインデータに基づいて、バイタルサインに平常時よりも大きな変化があるか否かを確認する(ステップS122)。ステップS122において、バイタルサインに平常時よりも大きな変化がないことが確認された場合、危険箇所判定機能113aは、処理をステップS130に進める。一方、ステップS122において、バイタルサインに平常時よりも大きな変化があることが確認された場合、危険箇所判定機能113aは、この箇所の患者宅データが、患者筋力データが表す患者の筋力の範囲内であるか否かを判定する(ステップS123)。つまり、危険箇所判定機能113aは、バイタルサインに平常時よりも大きな変化がある箇所を、患者が現在の筋力によって避けることができるか否かを判定する。言い換えれば、危険箇所判定機能113aは、バイタルサインに平常時よりも大きな変化がある箇所を、危険箇所として登録する必要があるか否かを判定する。ステップS123において、この箇所の患者宅データが、患者筋力データが表す患者の筋力の範囲内であると判定した場合、危険箇所判定機能113aは、処理をステップS130に進める。一方、ステップS123において、この箇所の患者宅データが、患者筋力データが表す患者の筋力の範囲内ではないと判定した場合、危険箇所判定機能113aは、この箇所を危険箇所として判定して設定する(ステップS124)。
次に、危険箇所判定機能113aは、患者宅内音声データに基づいて、健常者により突発的に発せられた音声など、音声に平常時よりも大きな変化があるか否かを確認する(ステップS130)。ステップS130において、音声に平常時よりも大きな変化がないことが確認された場合、危険箇所判定機能113aは、処理をステップS134に進める。一方、ステップS130において、音声に平常時よりも大きな変化があることが確認された場合、危険箇所判定機能113aは、この箇所の患者宅データが、患者筋力データが表す患者の筋力の範囲内であるか否かを判定する(ステップS131)。つまり、危険箇所判定機能113aは、音声に平常時よりも大きな変化がある箇所を、患者が現在の筋力によって避けることができるか否かを判定する。言い換えれば、危険箇所判定機能113aは、音声に平常時よりも大きな変化がある箇所を、危険箇所として登録する必要があるか否かを判定する。ステップS131において、この箇所の患者宅データが、患者筋力データが表す患者の筋力の範囲内であると判定した場合、危険箇所判定機能113aは、処理をステップS134に進める。一方、ステップS131において、この箇所の患者宅データが、患者筋力データが表す患者の筋力の範囲内ではないと判定した場合、危険箇所判定機能113aは、この箇所を危険箇所として判定して設定する(ステップS132)。
続いて、危険箇所判定機能113aは、患者宅内画像データに、設定した危険箇所(例えば、一番目に設定した危険箇所)が撮影された画像データがあるか否かを確認する(ステップS134)。ステップS134において、患者宅内画像データに、設定した危険箇所が撮影された画像データがないことが確認された場合、危険箇所判定機能113aは、処理をステップS137に進める。一方、ステップS134において、患者宅内画像データに、設定した危険箇所が撮影された画像データがあることが確認された場合、危険箇所判定機能113aは、患者宅内画像データに含まれる危険箇所が撮影された画像データを設定した危険箇所に関連付ける(ステップS136)。
そして、危険箇所判定機能113aは、設定した全ての危険箇所が撮影された画像データがあるか否かの確認が終了したか否かを確認する(ステップS137)。ステップS137において、設定した全ての危険箇所が撮影された画像データがあるか否かの確認が終了していないことが確認された場合、危険箇所判定機能113aは、処理をステップS134に戻して、設定した危険箇所(例えば、二番目に設定した危険箇所)が撮影された画像データがあるか否かの確認と、危険箇所が撮影された画像データの関連付けとのそれぞれの処理を繰り返す。一方、ステップS137において、設定した全ての危険箇所が撮影された画像データがあるか否かの確認が終了したことが確認された場合、危険箇所判定機能113aは、画像データを関連付けた危険箇所情報を、マップ生成機能114に出力する。
マップ生成機能114は、データ取得機能111により取得された患者宅データと、移動経路判定機能112により出力された移動経路情報と、危険箇所判定機能113aにより出力された危険箇所情報とに基づいて、患者宅内危険箇所マップを生成する(ステップS138)。マップ生成機能114は、生成した患者宅内危険箇所マップを情報提供機能115に出力する。
情報提供機能115は、マップ生成機能114により出力された患者宅内危険箇所マップを、ネットワークNWを介して送信し、地図データ記憶装置20に記憶させる(ステップS140)。そして、危険箇所情報生成装置300(処理回路310)は、本フローチャートの処理を終了する。
このようにして、危険箇所情報生成装置300は、患者宅データ記憶装置10に記憶された患者宅データと、患者データ記憶装置40に記憶された患者データ(ここでは、患者筋力データ)とに基づいて患者宅内危険箇所マップを生成し、生成した患者宅内危険箇所マップを地図データ記憶装置20に記憶させる。これにより、例えば、医師や看護師など、危険箇所情報生成システム3を利用する医療機関に所属する医療従事者は、退院する患者に対して地図データ記憶装置20に記憶された患者宅内危険箇所マップを提示しながら、退院後に自宅で円滑に生活するために注意する必要がある箇所(危険箇所)や動作に関する指導を行うことができる。しかも、危険箇所情報生成装置300が生成した患者宅内危険箇所マップは、患者筋力データに基づいて判定した、患者の現在の筋力では避けることができない危険箇所のみが示されている。このため、医療従事者は、危険箇所を避けるための動作などに関するより適切な指導を行うことができる。さらに、医療従事者は、危険箇所を減らすために患者から要望された、患者宅の改築などの相談にも応じることができる。
図9に示したフローチャートでは、危険箇所判定機能113aが、ステップS134における危険箇所が撮影された画像データがあるか否かの確認の処理と、ステップS136における危険箇所が撮影された画像データの関連付けの処理とを、全ての危険箇所の設定が終わった後にまとめて行った。しかし、危険箇所が撮影された画像データがあるか否かの確認の処理と、危険箇所が撮影された画像データの関連付けの処理とは、図3に示した危険箇所情報生成装置100の処理(フローチャート)と同様に、危険箇所を設定するごとに行ってもよい。
上記に述べたとおり、各実施形態の危険箇所情報生成システムでは、危険箇所情報生成装置が、事前に健常者が患者宅を訪問して患者宅内を移動(歩行)しながら調査した患者宅データに基づいて、患者が自宅で生活するために注意する必要がある危険箇所を判定する。そして、各実施形態の危険箇所情報生成システムでは、危険箇所情報生成装置が、判定した危険箇所が示された患者宅内の見取り図などの地図データである患者宅内危険箇所マップを生成する。各実施形態の危険箇所情報生成システムを利用する医療機関に所属する医療従事者は、退院する患者に対して患者宅内危険箇所マップを提示しながら、退院後に自宅で円滑に生活するために注意する必要がある箇所(危険箇所)や動作に関する指導を行うことができる。
上述した各実施形態では、患者宅データが、事前に患者宅を訪問した健常者が、測定装置を携帯しながら患者宅内を移動(歩行)して取得する場合について説明した。しかしながら、患者宅データを取得する方法は、各実施形態において説明した方法に限定されない。例えば、種々のセンサが組み込まれた二足歩行型のロボットが患者宅内を移動(歩行)することによって、患者宅データを取得してもよい。この場合、二足歩行型のロボットは、健常者よりも正確に同じ位置を複数回移動(歩行)することができるため、例えば、同じ患者宅データを複数回取得する場合や、患者宅データを取得し直す場合などにおいてより有効であると考えられる。この場合における危険箇所情報生成システムの構成や、危険箇所情報生成装置の機能構成、動作、処理などは、上述した各実施形態の危険箇所情報生成システムの構成や、危険箇所情報生成装置の機能構成、動作、処理などと等価なものになるようにすればよい。従って、患者宅データを二足歩行型のロボットによって取得する場合の危険箇所情報生成システムの構成や、危険箇所情報生成装置の機能構成、動作、処理などに関する詳細な説明は省略する。
上述した各実施形態では、患者宅データや医療機関データを取得するための種々のセンサを例に挙げて説明した。しかし、これはあくまで一例であり、患者宅データや医療機関データを取得するための構成やその方法は、各実施形態において挙げた例に限定されず、同様のデータを取得することができれば、いかなる構成や方法であってもよい。例えば、健常者が、モーションキャプチャー用のボディースーツを着用することによって、患者宅データである患者宅内運動捕捉データを取得してもよい。このような異なる構成や方法によって患者宅データや医療機関データを取得する場合における危険箇所情報生成システムの構成や、危険箇所情報生成装置の機能構成、動作、処理なども、上述した各実施形態の危険箇所情報生成システムの構成や、危険箇所情報生成装置の機能構成、動作、処理などと等価なものになるようにすればよい。
上記説明した実施形態は、以下のように表現することができる。
処理回路(processing circuitry)を備え、
前記処理回路は、
事前に記憶された被看護者宅データに基づいて、ユーザの移動経路を取得し、
前記被看護者宅データと、前記移動経路とに基づいて、前記移動経路の途中に存在する危険箇所を判定し、
前記被看護者宅データと、前記移動経路と、判定した前記危険箇所とに基づいて、前記被看護者宅内に存在する前記危険箇所が示された被看護者宅内マップを生成する、
危険箇所情報生成装置。
以上説明した少なくとも1つの実施形態によれば、事前に記憶された被看護者宅データ(患者宅データ)に基づいて、ユーザの移動経路を取得する移動経路取得部(112)と、前記被看護者宅データと、前記移動経路とに基づいて、前記移動経路の途中に存在する危険箇所を判定する危険箇所判定部(113)と、前記被看護者宅データと、前記移動経路と、判定された前記危険箇所とに基づいて、前記被看護者宅内に存在する前記危険箇所が示された被看護者宅内マップ(患者宅内危険箇所マップ)を生成するマップ生成部(114)と、を持つことにより、退院後の被看護者が注意する必要がある被看護者宅内の箇所(危険箇所)を容易に確認するための情報(患者宅内危険箇所マップ)の生成を支援する危険箇所情報生成装置を実現することができる。
いくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1,2,3・・・危険箇所情報生成システム、10・・・患者宅データ記憶装置、20・・・地図データ記憶装置、30・・・医療機関データ記憶装置、40・・・患者データ記憶装置、100,200,300・・・危険箇所情報生成装置、110,210,310・・・処理回路、111・・・データ取得機能、112・・・移動経路判定機能、113,113a・・・危険箇所判定機能、114・・・マップ生成機能、115・・・情報提供機能、212・・・移動プラン生成機能、500,600・・・測定装置、510,610・・・処理回路、512・・・センサ情報取得機能、514・・・危険箇所登録機能、616・・・危険箇所判定機能、800・・・測定装置、810・・・処理回路、812・・・センサ情報取得機能、814・・・移動プラン提示機能、816・・・懸念箇所登録機能、NW・・・ネットワーク

Claims (9)

  1. 事前に記憶された被看護者宅データに基づいて、ユーザの移動経路を取得する移動経路取得部と、
    前記被看護者宅データと、前記移動経路とに基づいて、前記移動経路の途中に存在する危険箇所を判定する危険箇所判定部と、
    前記被看護者宅データと、前記移動経路と、判定された前記危険箇所とに基づいて、前記被看護者宅内に存在する前記危険箇所が示された被看護者宅内マップを生成するマップ生成部と、
    を備える危険箇所情報生成装置。
  2. 前記被看護者宅データは、前記ユーザが前記被看護者宅内を歩行した宅内位置を表す宅内位置情報と、前記ユーザが前記被看護者宅内を歩行する際の四肢の動きを表す宅内運動情報と、を含み、
    前記移動経路取得部は、前記宅内位置情報に基づいて前記移動経路を取得し、
    前記危険箇所判定部は、前記宅内運動情報に基づいて前記危険箇所を判定し、
    前記マップ生成部は、前記危険箇所が存在する前記移動経路の途中の位置に、前記危険箇所が示された前記被看護者宅内マップを生成する、
    請求項1に記載の危険箇所情報生成装置。
  3. 前記被看護者宅データは、前記ユーザにより登録された危険箇所を表す宅内登録情報、または/および前記被看護者宅内が撮影された宅内画像情報と、を含み、
    前記危険箇所判定部は、前記被看護者宅データに前記宅内登録情報が含まれる場合、前記宅内登録情報が表す位置を、前記危険箇所として判定し、
    前記マップ生成部は、前記被看護者宅データに前記宅内画像情報が含まれる場合、前記危険箇所が撮影された前記宅内画像情報を、前記被看護者宅内マップに示された前記危険箇所に関連付けた前記被看護者宅内マップを生成する、
    請求項2に記載の危険箇所情報生成装置。
  4. 前記被看護者宅データは、前記ユーザの状態の変化を表す状態情報をさらに含み、
    前記危険箇所判定部は、前記状態情報に基づいて前記危険箇所を判定する、
    請求項3に記載の危険箇所情報生成装置。
  5. 前記状態情報は、前記ユーザの生命に関連するバイタルサイン情報と、前記ユーザの発声に関連する音情報とのいずれか一方または両方を含み、
    前記危険箇所判定部は、
    前記状態情報に前記バイタルサイン情報が含まれる場合、前記バイタルサイン情報の変化の大きさに基づいて前記危険箇所を判定し、
    前記状態情報に前記音情報が含まれる場合、前記ユーザにより突発的に発声された音に基づいて前記危険箇所を判定する、
    請求項4に記載の危険箇所情報生成装置。
  6. 前記被看護者宅内マップに示された前記危険箇所を通過する状態を医療機関内で再現した医療機関内移動計画を生成する移動計画生成部、をさらに備える、
    請求項5に記載の危険箇所情報生成装置。
  7. 前記危険箇所判定部は、事前に測定された前記被看護者の筋力を表す被看護者筋力データを含めて、前記危険箇所を判定する、
    請求項1から請求項6のうちいずれか1項に記載の危険箇所情報生成装置。
  8. ユーザの状況を取得し、被看護者宅データを記憶する測定装置と、
    事前に記憶された前記被看護者宅データに基づいて、前記被看護者宅内に存在する危険箇所が示された被看護者宅内マップを生成する危険箇所情報生成装置と、
    を備え、
    前記危険箇所情報生成装置は、
    前記被看護者宅データに基づいて、前記ユーザの移動経路を取得する移動経路取得部と、
    前記被看護者宅データと、前記移動経路とに基づいて、前記移動経路の途中に存在する前記危険箇所を判定する危険箇所判定部と、
    前記被看護者宅データと、前記移動経路と、判定された前記危険箇所とに基づいて、前記被看護者宅内マップを生成するマップ生成部と、
    を備える、
    危険箇所情報生成システム。
  9. コンピュータが、
    事前に記憶された被看護者宅データに基づいて、ユーザの移動経路を取得し、
    前記被看護者宅データと、前記移動経路とに基づいて、前記移動経路の途中に存在する危険箇所を判定し、
    前記被看護者宅データと、前記移動経路と、判定した前記危険箇所とに基づいて、前記被看護者宅内に存在する前記危険箇所が示された被看護者宅内マップを生成する、
    危険箇所情報生成方法。
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