JP2024064174A - ナトリウムイオン電池用被覆電極活物質粒子及びナトリウムイオン電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】ナトリウムイオン電池の高容量化と容量維持率向上を高度に両立できる被覆電極活物質粒子及びこれを用いたナトリウムイオン電池を提供する。【解決手段】ナトリウムイオン電池用電極活物質粒子の表面の少なくとも一部を被覆層で被覆してなるナトリウムイオン電池用被覆電極活物質粒子であって、前記被覆層は、高分子化合物及び導電性フィラーを含み、ゆるめ嵩密度とかため嵩密度との比(ゆるめ嵩密度/かため嵩密度)が0.39~0.83であるナトリウムイオン電池用被覆電極活物質粒子。【選択図】なし

Description

本発明は、ナトリウムイオン電池用被覆電極活物質粒子及びナトリウムイオン電池に関する。
リチウムイオン電池は、高エネルギー密度、高出力密度が達成できる二次電池として、近年様々な用途に多用されている。しかしながら、リチウムイオン電池で電荷担体として利用されるリチウム元素が産出量及び産地の観点で制約が多いことから、代替となる新たな二次電池の開発が望まれている。新たな二次電池の候補として、特に資源的制約の少ないナトリウムイオン電池が注目されている。
ナトリウムイオン電池には、充放電の際に、金属ナトリウムが電極活物質粒子の表面に析出し、微小短絡等の問題を生じさせることが知られている。すなわち、使用に伴って充電容量や起電力が低下する(容量維持率が悪化する)という問題があった。
また、ナトリウムのイオン半径(RNa=102pm)は、リチウムのイオン半径(RLi=76pm)に比べて大きいため、ナトリウムイオンの移動に適当な隙間を有するように電極密度を設計すると、高容量化の実現が難しいという問題もあった。
これらの問題への対策として、特定の層間距離d002とラマン分光測定により求められるD/G比を有する炭素系材料を含む負極活物質を使用する試み(特許文献1)、活物質の結晶子サイズを特定の範囲内にするといった試み(特許文献2)、また、特定の結晶構造と回析ピークを一定量含む負極活物質を使用する試み(特許文献3)等がなされてきた。しかし、これらのナトリウムイオン電池は、リチウムイオン電池と比較して容量維持率及び容量の観点から充分とはいえなかった。
特開2015-37016号公報 特開2019-117741号公報 国際公開第2020/090172号
本発明は、上記課題を解決するものであり、ナトリウムイオン電池の高容量化と容量維持率向上を高度に両立できる被覆電極活物質粒子及びこれを用いたナトリウムイオン電池を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、本発明に到達した。
本発明は、ナトリウムイオン電池用電極活物質粒子の表面の少なくとも一部を被覆層で被覆してなるナトリウムイオン電池用被覆電極活物質粒子であって、前記被覆層は、高分子化合物及び導電性フィラーを含み、ゆるめ嵩密度とかため嵩密度との比(ゆるめ嵩密度/かため嵩密度)が0.39~0.83であるナトリウムイオン電池用被覆電極活物質粒子;上記ナトリウムイオン電池用被覆電極活物質粒子を用いたナトリウムイオン電池に関する。
本発明によれば、ナトリウムイオン電池の高容量化と容量維持率向上を高度に両立できる被覆電極活物質粒子及びこれを用いたナトリウムイオン電池を提供することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明は、ナトリウムイオン電池用被覆電極活物質粒子に関する。
なお、本明細書において、ナトリウムイオン電池と記載する場合、ナトリウムイオン二次電池も含む概念とする。
本発明のナトリウムイオン電池用被覆電極活物質粒子(単に被覆電極活物質粒子ともいう)は、ナトリウムイオン電池用電極活物質粒子の表面の少なくとも一部を被覆層で被覆してなり、上記被覆層は、高分子化合物及び導電性フィラーを含み、ゆるめ嵩密度とかため嵩密度との比(ゆるめ嵩密度/かため嵩密度)が0.39~0.83である。ゆるめ嵩密度とかため嵩密度との比が上記の範囲内である被覆電極活物質粒子を用いると、高容量と容量維持率の向上を両立できるナトリウムイオン電池を作製することができる。上記ゆるめ嵩密度とかため嵩密度との比は、好ましくは、0.40~0.80、より好ましくは0.50~0.70である。
本明細書において、ゆるめ嵩密度とは、容量100cm、直径30mmの円筒容器を用い、JIS K 6219-2(2005)に準じて測定した嵩密度であり、かため嵩密度(タップ密度ともいう)とは、落下高さを5mm、タンプ(タッピング又は上下振動ともいう)回数を2000回としてJIS K 5101-12-2(2004)に準じて測定した嵩密度である。なお、ゆるめ嵩密度及びかため嵩密度は、それぞれ5回の測定の平均値を用いる。
以下では、上述のゆるめ嵩密度とかため嵩密度との比を有するナトリウムイオン電池用被覆電極活物質粒子の構成について説明する。
ナトリウムイオン電池用電極活物質粒子(単に電極活物質粒子ともいう)のうち、ナトリウムイオン電池用負極活物質粒子(単に負極活物質粒子ともいう)としては、炭素系材料[難黒鉛化性炭素(ハードカーボン)、樹脂焼成体(例えばフェノール樹脂及びフラン樹脂等を焼成し炭素化したもの等)、コークス類(例えばピッチコークス、ニードルコークス及び石油コークス等)及び炭素繊維等]、珪素系材料[珪素、酸化珪素(SiO)、珪素-炭素複合体(炭素粒子の表面を珪素及び/又は炭化珪素で被覆したもの、珪素粒子又は酸化珪素粒子の表面を炭素及び/又は炭化珪素で被覆したもの並びに炭化珪素等)及び珪素合金(珪素-アルミニウム合金、珪素-ナトリウム合金、珪素-ニッケル合金、珪素-鉄合金、珪素-チタン合金、珪素-マンガン合金、珪素-銅合金及び珪素-スズ合金等)等]、導電性高分子(例えばポリアセチレン及びポリピロール等)、金属(スズ、アルミニウム、ジルコニウム及びチタン等)、金属酸化物(チタン酸化物及びナトリウム・チタン酸化物等)、金属合金(例えばナトリウム-スズ合金、ナトリウム-アルミニウム合金及びナトリウム-アルミニウム-マンガン合金等)及びこれらと炭素系材料との混合物等が挙げられる。
上記負極活物質粒子のうち、内部にナトリウム又はナトリウムイオンを含まないものについては、予め負極活物質粒子の一部又は全部にナトリウム又はナトリウムイオンを含ませるプレドープ処理を施してもよい。
負極活物質粒子は、電気容量を増加させる観点から、難黒鉛化性炭素、又は、難黒鉛化性炭素と珪素系材料との混合物であることが好ましい。
ナトリウムイオン電池用電極活物質粒子のうち、ナトリウムイオン電池用正極活物質粒子(単に正極活物質粒子ともいう)としては、ナトリウムイオン電池に使用できるものであれば特に限定されないが、具体的には層状活物質、スピネル型活物質、オキソ酸塩活物質等を挙げることができ、例えば、NaFeO、NaNiO、NaCoO、NaCrO、NaMnO、NaVO、Na(NiMn1-X)O(0<X<1)、Na(FeMn1-X)O(0<X<1)、NaVPOF、NaFePOF、Na(PO等を挙げることができる。好ましくは、NaCoOである。
電極活物質粒子の体積平均粒子径は、電池の電気特性の観点から、0.01~100μmであることが好ましく、0.1~60μmであることがより好ましく、2~40μmであることが更に好ましい。
本明細書において体積平均粒子径は、マイクロトラック法(レーザー回折・散乱法)によって求めた粒度分布における積算値50%での粒径(Dv50)を意味する。マイクロトラック法とは、レーザー光を粒子に照射することによって得られる散乱光を利用して粒度分布を求める方法である。なお、体積平均粒子径の測定には、日機装(株)製のマイクロトラック等を用いることができる。
電極活物質粒子の重量割合は、電極活物質粒子が負極活物質粒子である場合、ナトリウムイオン電池用被覆負極活物質粒子の重量を基準として78~89重量%であることが好ましく、79.0~87.0重量%であることがより好ましい。
電極活物質粒子の重量割合は、電極活物質粒子が正極活物質粒子である場合、ナトリウムイオン電池用被覆正極活物質粒子の重量を基準として85~92重量%であることが好ましい。
本発明の被覆電極活物質粒子は、電極活物質粒子の表面の少なくとも一部を被覆層で被覆してなり、上記被覆層は高分子化合物及び導電性フィラーを含む。
高分子化合物は、例えば、単量体(a1)を構成単量体として高分子化合物の構成単量体の合計重量を基準として90重量%以上含み、かつ、単量体(a1)が、アクリル酸、アクリル酸メチル、メタクリル酸及びメタクリル酸メチルからなる群から選択される1種以上であるものが挙げられる。
単量体(a1)は、被覆電極活物質粒子と集電体との密着を強固にする観点から、アクリル酸、メタクリル酸及びメタクリル酸メチルからなる群から選択される1種以上であることが好ましく、アクリル酸がより好ましい。
単量体(a1)は、単量体(a1)の重量を基準として、アクリル酸又はメタクリル酸を80重量%以上含有することが好ましく、85重量%以上含有することがより好ましく、90重量%以上含有することが更に好ましい。
単量体(a1)以外の単量体としては、特開2017-054703号公報及び国際公開第2015/005117号等に活物質被覆用樹脂として記載されたものを用いることができる。
高分子化合物は、高分子化合物の構成単量体の合計重量を基準として、単量体(a1)を91重量%以上含むことが好ましく、93重量%以上含むことがより好ましく、95重量%以上含むことが更に好ましい。
被覆層を構成する高分子化合物の重量平均分子量の好ましい下限は3,000、より好ましい下限は10,000、更に好ましい下限は30,000である。一方、高分子化合物の重量平均分子量の好ましい上限は500,000、より好ましい上限は300,000、更に好ましい上限は200,000である。
本明細書において重量平均分子量は、以下の条件でゲルパーミエーションクロマトグラフィー(以下GPCと略記)測定により求めることができる。
装置:Alliance GPC V2000(Waters社製)
溶媒:オルトジクロロベンゼン、DMF、THF
標準物質:ポリスチレン
サンプル濃度:3mg/ml
カラム固定相:PLgel 10μm、MIXED-B 2本直列(ポリマーラボラトリーズ社製)
カラム温度:135℃
被覆電極活物質粒子の被覆層を構成する高分子化合物は、公知の重合開始剤{アゾ系開始剤[2,2’-アゾビス(2-メチルプロピオニトリル)、2,2’-アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)、2,2’-アゾビス(2-メチルブチロニトリル)等]、パーオキサイド系開始剤(ベンゾイルパーオキサイド、ジ-t-ブチルパーオキサイド、ラウリルパーオキサイド等)等}を使用して公知の重合方法(塊状重合、溶液重合、乳化重合、懸濁重合等)により製造することができる。
重合開始剤の使用量は、重量平均分子量を好ましい範囲に調整する等の観点から、モノマーの全重量に基づいて好ましくは0.01~5重量%、より好ましくは0.05~2重量%、更に好ましくは0.1~1.5重量%であり、重合温度及び重合時間は重合開始剤の種類等に応じて調整されるが、重合温度は好ましくは-5~150℃、(より好ましくは30~120℃)、反応時間は好ましくは0.1~50時間(より好ましくは2~24時間)で行われる。
溶液重合の場合に使用される溶媒としては、例えばエステル(炭素数2~8、例えば酢酸エチル及び酢酸ブチル)、アルコール(炭素数1~8、例えばメタノール、エタノール及びオクタノール)、炭化水素(炭素数4~8、例えばn-ブタン、シクロヘキサン及びトルエン)、アミド(例えばN,N-ジメチルホルムアミド(以下、DMFと略記する))及びケトン(炭素数3~9、例えばメチルエチルケトン)が挙げられ、重量平均分子量を好ましい範囲に調整する等の観点から、その使用量はモノマーの合計重量に基づいて好ましくは5~900重量%、より好ましくは10~400重量%、更に好ましくは30~300重量%であり、モノマー濃度としては、好ましくは10~95重量%、より好ましくは20~90重量%、更に好ましくは30~80重量%である。
乳化重合及び懸濁重合における分散媒としては、水、アルコール(例えばエタノール)、エステル(例えばプロピオン酸エチル)、軽ナフサ等が挙げられ、乳化剤としては、高級脂肪酸(炭素数10~24)金属塩(例えばオレイン酸ナトリウム及びステアリン酸ナトリウム)、高級アルコール(炭素数10~24)硫酸エステル金属塩(例えばラウリル硫酸ナトリウム)、エトキシ化テトラメチルデシンジオール、メタクリル酸スルホエチルナトリウム、メタクリル酸ジメチルアミノメチル等が挙げられる。更に安定剤としてポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン等を加えてもよい。
溶液又は分散液のモノマー濃度は好ましくは5~95重量%、より好ましくは10~90重量%、更に好ましくは15~85重量%であり、重合開始剤の使用量は、モノマーの全重量に基づいて好ましくは0.01~5重量%、より好ましくは0.05~2重量%である。
重合に際しては、公知の連鎖移動剤、例えばメルカプト化合物(ドデシルメルカプタン、n-ブチルメルカプタン等)及び/又はハロゲン化炭化水素(四塩化炭素、四臭化炭素、塩化ベンジル等)を使用することができる。
被覆電極活物質粒子の被覆層を構成する高分子化合物は、該高分子化合物をカルボキシル基と反応する反応性官能基を有する架橋剤(A’){好ましくはポリエポキシ化合物(a’1)[ポリグリシジルエーテル(ビスフェノールAジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル及びグリセリントリグリシジルエーテル等)及びポリグリシジルアミン(N,N-ジグリシジルアニリン及び1,3-ビス(N,N-ジグリシジルアミノメチル))等]及び/又はポリオール化合物(a’2)(エチレングリコール等)}で架橋してなる架橋重合体であってもよい。
架橋剤(A’)を用いて被覆電極活物質粒子の被覆層を構成する高分子化合物を架橋する方法としては、電極活物質粒子を、被覆層を構成する高分子化合物で被覆した後に架橋する方法が挙げられる。具体的には、電極活物質粒子と被覆層を構成する高分子化合物を含む樹脂溶液を混合し脱溶剤することにより、被覆活物質を製造した後に、架橋剤(A’)を含む溶液を該被覆活物質に混合して加熱することにより、脱溶剤と架橋反応を生じさせて、被覆層を構成する高分子化合物が架橋剤(A’)によって架橋される反応を電極活物質粒子の表面で起こす方法が挙げられる。
加熱温度は、架橋剤の種類に応じて調整されるが、架橋剤としてポリエポキシ化合物(a’1)を用いる場合は好ましくは70℃以上であり、ポリオール化合物(a’2)を用いる場合は好ましくは120℃以上である。
高分子化合物の重量割合は、ナトリウムイオン電池用被覆電極活物質粒子の重量を基準として3~10重量%であることが好ましい。
導電性フィラーとしては、金属[アルミニウム、ステンレス(SUS)、銀、金、銅及びチタン等]、カーボン[グラファイト及びカーボンブラック(アセチレンブラック、ケッチェンブラック、ファーネスブラック、チャンネルブラック及びサーマルランプブラック等)等]、及びこれらの混合物等が挙げられる。
これらの導電性フィラーは1種単独で用いられてもよいし、2種以上併用してもよい。また、これらの合金又は金属酸化物として用いられてもよい。
なかでも、電気的安定性の観点から、より好ましくはアルミニウム、ステンレス、カーボン、銀、金、銅、チタン及びこれらの混合物であり、更に好ましくは銀、金、アルミニウム、ステンレス及びカーボンであり、特に好ましくはカーボンである。
またこれらの導電性フィラーとしては、粒子系セラミック材料や樹脂材料の周りに導電性材料[好ましくは、上記した導電助剤のうち金属のもの]をめっき等でコーティングしたものでもよい。
導電性フィラーの形状(形態)は、粒子形態に限られず、粒子形態以外の形態であってもよく、カーボンナノファイバー、カーボンナノチューブ等、いわゆるフィラー系導電助剤として実用化されている形態であってもよい。
導電性フィラーの平均粒子径は、特に限定されるものではないが、電池の電気特性の観点から、0.01~10μm程度であることが好ましい。
本明細書中において、「導電性フィラーの粒子径」とは、導電助剤の輪郭線上の任意の2点間の距離のうち、最大の距離Lを意味する。「平均粒子径」の値としては、走査型電子顕微鏡(SEM)や透過型電子顕微鏡(TEM)等の観察手段を用い、数~数十視野中に観察される粒子の粒子径の平均値として算出される値を採用するものとする。
被覆層を構成する高分子化合物と導電性フィラーの比率は特に限定されるものではないが、電池の内部抵抗等の観点から、重量比率で被覆層を構成する高分子化合物(樹脂固形分重量):導電性フィラーが1:0.01~1:50であることが好ましく、1:0.2~1:3.0であることがより好ましい。
本発明のナトリウムイオン電池用被覆電極活物質粒子において、被覆層は、更にセラミック粒子を含んでいてもよい。
セラミック粒子としては、金属炭化物粒子、金属酸化物粒子、ガラスセラミック粒子等が挙げられる。
金属炭化物粒子としては、例えば、炭化ケイ素(SiC)、炭化タングステン(WC)、炭化モリブデン(MoC)、炭化チタン(TiC)、炭化タンタル(TaC)、炭化ニオブ(NbC)、炭化バナジウム(VC)、炭化ジルコニウム(ZrC)等が挙げられる。
金属酸化物粒子としては、例えば、酸化亜鉛(ZnO)、酸化アルミニウム(Al)、二酸化ケイ素(SiO)、酸化スズ(SnO)、チタニア(TiO)、ジルコニア(ZrO)、酸化インジウム(In)、ABO(但し、Aは、Ca、Sr、Ba、La、Pr及びYからなる群より選択される少なくとも1種であり、Bは、Ni、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Mo、Ru、Rh、Pd及びReからなる群より選択される少なくとも1種である)で表されるペロブスカイト型酸化物粒子等が挙げられる。
金属酸化物粒子としては、電解液と被覆電極活物質粒子との間で起こる副反応を好適に抑制する観点から、酸化亜鉛(ZnO)、酸化アルミニウム(Al)、及び、二酸化ケイ素(SiO)が好ましい。
上述したセラミック粒子は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
セラミック粒子の体積平均粒子径は、エネルギー密度の観点及び電気抵抗値の観点から、1~1000nmであることが好ましく、1~500nmであることがより好ましく、1~150nmであることが更に好ましい。
被覆層がセラミック粒子を含む場合、セラミック粒子の重量割合は、被覆電極活物質粒子の重量を基準として0.5~5.0重量%であることが好ましい。
セラミック粒子を上記範囲で含有することにより、電解液と被覆電極活物質粒子との間で起こる副反応を抑制することができる。
本発明の被覆電極活物質粒子は、被覆負極活物質粒子である場合、BET比表面積が0.27~1.15m/gであることが好ましい。本発明の被覆電極活物質粒子のBET比表面積は、JIS Z 8830に準じて後述の実施例に記載の装置、条件で測定した値である。BET比表面積が上述の範囲であると、ナトリウムイオン電池の高容量化と容量維持率の向上を両立することができる。より好ましくは0.29~1.07m/gであり、更に好ましくは0.60~0.90m/gである。
本発明の被覆電極活物質粒子は、下記の計算式で得られる被覆率が45~90%であることが好ましい。
被覆率(%)={1-[被覆電極活物質粒子のBET比表面積/(未被覆の電極活物質粒子のBET比表面積×被覆電極活物質粒子中に含まれる未被覆の電極活物質粒子の重量割合+導電性フィラーのBET比表面積×被覆電極活物質粒子中に含まれる導電性フィラーの重量割合)]}×100
上記計算式における被覆電極活物質粒子のBET比表面積、未被覆の電極活物質粒子のBET比表面積及び導電性フィラーのBET比表面積は、上記の被覆電極活物質粒子のBET比表面積と同様にJIS Z 8830に準じて測定して得られた値である。
被覆率が上述の範囲であると、ナトリウムイオン電池の高容量化と容量維持率の向上を両立することができる。被覆率は、より好ましくは70~88%である。
本発明の被覆電極活物質粒子は、50%粒子径(d50)が7.9~42.7μmであることが好ましい。本明細書において、d50はJISZ8815-1994 ふるい分け試験方法通則に準じて後述の実施例に記載した方法で測定される。本発明の被覆電極活物質粒子のd50は、より好ましくは10.0~38.0μmであり、更に好ましくは23.0~32.0μmである。
本発明の被覆電極活物質粒子は、被覆層を構成する高分子化合物、電極活物質粒子及び導電性フィラーを混合することによって製造することができる。
被覆層を構成する高分子化合物、電極活物質粒子及び導電性フィラーを混合する順番は特に限定されず、例えば、事前に混合した被覆層を構成する高分子化合物と導電性フィラーからなる樹脂組成物を電極活物質粒子と更に混合してもよいし、被覆層を構成する高分子化合物、電極活物質粒子及び導電性フィラーを同時に混合してもよいし、電極活物質粒子に被覆層を構成する高分子化合物を混合し、更に導電性フィラーを混合してもよい。
被覆電極活物質粒子は、電極活物質粒子を、被覆層を構成する高分子化合物及び導電性フィラーで被覆することで得ることができ、例えば、電極活物質粒子を万能混合機に入れて30~500rpmで撹拌した状態で、被覆層を構成する高分子化合物を含む樹脂溶液を1~90分かけて滴下混合し、更に導電性フィラーを混合し、撹拌したまま50~200℃に昇温し、0.007~0.04MPaまで減圧した後に10~150分保持することにより得ることができる。樹脂溶液の濃度は特に限定されないが、3.0~40.0重量%が好ましい。
本発明のナトリウムイオン電池は、上記の被覆電極活物質粒子を用いたものである。
本発明のナトリウムイオン電池は、対極となる電極を組み合わせて、セパレータと共にセル容器に収納し、電解液を注入し、セル容器を密封することで得られる。また、集電体の一方の面に正極を形成し、もう一方の面に負極を形成してバイポーラ(双極)型電極を作製し、バイポーラ(双極)型電極をセパレータと積層してセル容器に収納し、電解液を注入し、セル容器を密封することでも得られる。
本発明のナトリウムイオン電池における電極は、本発明のナトリウムイオン電池用被覆電極活物質粒子を用いて作製することが好ましい。電極は、被覆電極活物質粒子と導電助剤とを含む非結着体からなることが好ましい。
ここで、非結着体とは、被覆電極活物質粒子と導電助剤とが結着剤(バインダともいう)により位置を固定されていないことを意味する。すなわち、ナトリウムイオン電池用被覆電極活物質粒子と導電助剤は、それぞれ外力に応じて移動できる状態である。
電極が非結着体からなる場合、被覆電極活物質粒子と導電助剤とが結着剤によって不可逆的に固定されていない。不可逆的な固定とは、被覆電極活物質粒子と導電助剤とが下記の公知の溶剤乾燥型のナトリウムイオン電池用結着剤によって接着固定されていることを意味し、接着固定された被覆電極活物質粒子と導電助剤が分離するためには被覆電極活物質粒子と導電助剤の界面を機械的に破壊する必要がある。一方、非結着体の場合は、被覆電極活物質粒子と導電助剤は不可逆的な接着固定がされていないため、被覆電極活物質粒子と導電助剤の界面を機械的に破壊することなく分離することができる。
本発明のナトリウムイオン電池の電極においては、溶剤乾燥型結着剤を含まないことが好ましい。
溶剤乾燥型結着剤としてはデンプン、ポリフッ化ビニリデン、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、テトラフルオロエチレン、ポリエチレン及びポリプロピレン等の公知のナトリウムイオン電池用結着剤等が挙げられる。これらの結着剤は溶剤に溶解又は分散して用いられ、溶剤を揮発、留去することで表面が粘着性を示すことなく固体化して、被覆電極活物質粒子と導電助剤同士、及び、被覆電極活物質粒子と導電助剤と集電体とを強固に固定するものである。
本発明のナトリウムイオン電池の電極は、被覆電極活物質粒子と、導電助剤と、電解質及び溶媒を含有する電解液とを含む電極活物質層を備えていることが好ましい。
電解質としては、公知の電解液に用いられている電解質が使用でき、例えば、ナトリウム塩としては、例えばNaPF、NaBF、NaClOおよびNaAsF等の無機ナトリウム塩;およびNaCFSO、NaN(CFSO、NaN(CSO、NaN(FSO、NaC(CFSO等の有機ナトリウム塩等を挙げることができる。これらの内、電池出力及び充放電サイクル特性の観点から好ましいのはNaPFである。
溶媒としては、公知の電解液に用いられている非水溶媒が使用でき、例えば、ラクトン化合物、環状又は鎖状炭酸エステル、鎖状カルボン酸エステル、環状又は鎖状エーテル、リン酸エステル、ニトリル化合物、アミド化合物、スルホン、スルホラン及びこれらの混合物を用いることができる。
ラクトン化合物としては、5員環(γ-ブチロラクトン及びγ-バレロラクトン等)及び6員環(δ-バレロラクトン等)のラクトン化合物等が挙げられる。
環状炭酸エステルとしては、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート(EC)及びブチレンカーボネート(BC)等が挙げられる。
鎖状炭酸エステルとしては、ジメチルカーボネート(DMC)、メチルエチルカーボネート(MEC)、ジエチルカーボネート(DEC)、メチル-n-プロピルカーボネート、エチル-n-プロピルカーボネート及びジ-n-プロピルカーボネート等が挙げられる。
鎖状カルボン酸エステルとしては、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル及びプロピオン酸メチル等が挙げられる。
環状エーテルとしては、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、1,3-ジオキソラン及び1,4-ジオキサン等が挙げられる。鎖状エーテルとしては、ジメトキシメタン及び1,2-ジメトキシエタン等が挙げられる。
リン酸エステルとしては、リン酸トリメチル、リン酸トリエチル、リン酸エチルジメチル、リン酸ジエチルメチル、リン酸トリプロピル、リン酸トリブチル、リン酸トリ(トリフルオロメチル)、リン酸トリ(トリクロロメチル)、リン酸トリ(トリフルオロエチル)、2-エトキシ-1,3,2-ジオキサホスホラン-2-オン、2-トリフルオロエトキシ-1,3,2-ジオキサホスホラン-2-オン及び2-メトキシエトキシ-1,3,2-ジオキサホスホラン-2-オン等が挙げられる。
ニトリル化合物としては、アセトニトリル等が挙げられる。アミド化合物としては、DMF等が挙げられる。スルホンとしては、ジメチルスルホン及びジエチルスルホン等が挙げられる。
これらの溶媒は1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
電解液中の電解質の濃度は、1.2~5.0mol/Lであることが好ましく、1.5~4.5mol/Lであることがより好ましく、1.8~4.0mol/Lであることが更に好ましく、2.0~3.5mol/Lであることが特に好ましい。
このような電解液は、適当な粘性を有するので、被覆電極活物質粒子間に液膜を形成することができ、被覆電極活物質粒子に潤滑効果(被覆電極活物質粒子の位置調整能力)を付与することができる。
本発明のナトリウムイオン電池の電極は、上述した被覆電極活物質粒子の被覆層中に含まれていてもよい導電性フィラーとは別に、導電助剤を含んでいる。被覆層中に含まれていてもよい導電性フィラーが被覆電極活物質粒子と一体であるのに対し、導電助剤は被覆電極活物質粒子と別々に含まれている点で区別できる。
導電助剤は、被覆層中に含まれる導電性フィラーと同じであってもよいし、異なっていてもよい。
本発明の電極が含む導電助剤としては、導電性フィラーとして例示したものと同じものを用いることができる。
電極活物質層が導電助剤を含む場合、電極中に含まれる導電助剤と被覆層中に含まれる導電性フィラーの合計含有量は、特に限定されないが、電極活物質層から電解液を除いた重量を基準として0.5~20重量%であることが好ましい。
本発明のナトリウムイオン電池の電極において、電極活物質層の厚みは、電池性能の観点から、150~600μmであることが好ましく、200~450μmであることがより好ましい。
本発明のナトリウムイオン電池は、負極にのみ本発明の被覆電極活物質粒子が用いられていてもよいし、正極にのみ本発明の被覆電極活物質粒子が用いられていてもよいし、負極と正極の両方に本発明の被覆電極活物質粒子が用いられていてもよい。本発明のナトリウムイオン電池は、少なくとも負極に本発明の被覆電極活物質粒子が用いられていることが好ましい。本発明の被覆電極活物質粒子を用いない場合、活物質として、例えば上述の電極活物質粒子や金属箔等を用いることができる。
本発明のナトリウムイオン電池の電極は、例えば、被覆電極活物質粒子と、導電助剤と、電解液とを含む電極スラリーを集電体に塗布した後、乾燥させることによって作製することができる。具体的には、電極スラリーを、集電体上にバーコーター等の塗工装置で塗布後、不織布を活物質上に静置して吸液すること等で、溶媒を除去し、必要によりプレス機でプレスする方法等が挙げられる。
本発明のナトリウムイオン電池の電極において、集電体を構成する材料としては、銅、アルミニウム、チタン、ステンレス鋼、ニッケル及びこれらの合金等の金属材料、並びに、焼成炭素、導電性高分子材料、導電性ガラス等が挙げられる。導電性高分子材料で形成されてなる集電体を樹脂集電体ともいう。
集電体の形状は特に限定されず、上記の材料からなるシート状の集電体、及び、上記の材料で構成された微粒子からなる堆積層であってもよい。
集電体の厚さは、特に限定されないが、50~500μmであることが好ましい。
このように、本発明のナトリウムイオン電池の電極は、集電体を更に備え、上記集電体の表面に上記電極活物質層が設けられていることが好ましい。
樹脂集電体を構成する導電性高分子材料としては例えば、樹脂に導電剤を添加したものを用いることができる。
導電性高分子材料を構成する導電剤としては、上記被覆層の導電性フィラーと同様のものを好適に用いることができる。
導電性高分子材料を構成する樹脂としては、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリメチルペンテン(PMP)、ポリシクロオレフィン(PCO)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエーテルニトリル(PEN)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、スチレン-ブタジエンゴム(SBR)、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリメチルアクリレート(PMA)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂又はこれらの混合物等が挙げられる。
電気的安定性の観点から、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリメチルペンテン(PMP)及びポリシクロオレフィン(PCO)が好ましく、更に好ましくはポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)及びポリメチルペンテン(PMP)である。
樹脂集電体は、特開2012-150905号公報及び国際公開第2015/005116号等に記載された公知の方法で得ることができる。
セパレータとしては、ポリエチレン又はポリプロピレン製の多孔性フィルム、多孔性ポリエチレンフィルムと多孔性ポリプロピレンとの積層フィルム、合成繊維(ポリエステル繊維及びアラミド繊維等)又はガラス繊維等からなる不織布、及びそれらの表面にシリカ、アルミナ、チタニア等のセラミック微粒子を付着させたもの等の公知のナトリウムイオン電池用のセパレータが挙げられる。
なお、本明細書には以下の発明が記載されている。
〔1〕ナトリウムイオン電池用電極活物質粒子の表面の少なくとも一部を被覆層で被覆してなるナトリウムイオン電池用被覆電極活物質粒子であって、上記被覆層は、高分子化合物及び導電性フィラーを含み、ゆるめ嵩密度とかため嵩密度との比(ゆるめ嵩密度/かため嵩密度)が0.39~0.83であるナトリウムイオン電池用被覆電極活物質粒子。
〔2〕BET比表面積が0.27~1.15m/gである上記〔1〕に記載のナトリウムイオン電池用被覆電極活物質粒子。
〔3〕下記の計算式で得られる被覆率が45~90%である上記〔1〕又は〔2〕に記載のナトリウムイオン電池用被覆電極活物質粒子。
被覆率(%)={1-[被覆電極活物質粒子のBET比表面積/(未被覆の電極活物質粒子のBET比表面積×被覆電極活物質粒子中に含まれる未被覆の電極活物質粒子の重量割合+導電性フィラーのBET比表面積×被覆電極活物質粒子中に含まれる導電性フィラーの重量割合)]}×100
〔4〕50%粒子径(d50)が7.9~42.7μmである上記〔1〕~〔3〕のいずれかに記載のナトリウムイオン電池用被覆電極活物質粒子。
〔5〕上記〔1〕~〔4〕のいずれかに記載のナトリウムイオン電池用被覆電極活物質粒子を用いたナトリウムイオン電池。
次に本発明を実施例によって具体的に説明するが、本発明の主旨を逸脱しない限り本発明は実施例に限定されるものではない。なお、特記しない限り部は重量部、%は重量%を意味する。
[負極活物質粒子の被覆に用いる高分子化合物(P1)の作製]
撹拌機、温度計、還流冷却管、滴下ロート及び窒素ガス導入管を付した4つ口フラスコにDMF150部を仕込み、75℃に昇温した。次いで、アクリル酸91部、メタクリル酸メチル9部及びDMF50部を配合した単量体組成物と、2,2’-アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)0.3部及び2,2’-アゾビス(2-メチルブチロニトリル)0.8部をDMF30部に溶解した開始剤溶液とを4つ口フラスコ内に窒素を吹き込みながら、撹拌下、滴下ロートで2時間かけて連続的に滴下してラジカル重合を行った。
滴下終了後、75℃で反応を3時間継続した。次いで、80℃に昇温して反応を3時間継続し、樹脂濃度30%の共重合体溶液を得た。得られた共重合体溶液はテフロン(登録商標)製のバットに移して150℃、0.01MPaで3時間の減圧乾燥を行い、DMFを留去して共重合体を得た。この共重合体をハンマーで粗粉砕した後、乳鉢にて追加粉砕して、粉末状の高分子化合物(P1)を作製した。得られた高分子化合物(P1)の重量平均分子量(Mw)は85,000であった。
[正極活物質粒子の被覆に用いる高分子化合物(P2)の作製]
アクリル酸91部及びメタクリル酸メチル9部に代えて、メタクリル酸4.5部、メタクリル酸ドデシル95部及び1,6-ヘキサンジオールジメタクリレート0.5部を用いた以外は高分子化合物(P1)の作製と同様にして、高分子化合物(P2)を作製した。得られた高分子化合物(P2)の重量平均分子量(Mw)は85,000であった。
(実施例1)
高分子化合物(P1)を、DMFに5.0重量%の濃度で溶解して得られた高分子化合物(P1)溶液を準備した。
負極活物質粒子(難黒鉛化性炭素、(株)クレハ・バッテリー・マテリアルズ・ジャパン製カーボトロン(登録商標)PS(F)、体積平均粒子径9μm)86部を万能混合機ハイスピードミキサーFS25[(株)アーステクニカ製]に入れ、室温、720rpmで撹拌した状態で、高分子化合物(P1)溶液120部(固形分6部)を2分かけて滴下し、更に5分撹拌した。
次いで、撹拌した状態で導電性フィラーであるグラファイト(UP)[日本黒鉛製薄片状黒鉛:UP-5α、体積平均粒子径4.5μm]6部及びアセチレンブラック(AB)[デンカ(株)製デンカブラック(登録商標)、体積平均粒子径48μm]2部を分割しながら2分間で投入し、30分撹拌を継続した。
その後、撹拌を維持したまま0.01MPaまで減圧し、次いで撹拌と減圧度を維持したまま温度を140℃まで昇温し、撹拌、減圧度及び温度を8時間維持して揮発分を留去した。
得られた粉体を目開き200μmの篩いで分級し、被覆負極活物質粒子を得た。
(実施例2)
負極活物質粒子、高分子化合物(P1)、UP、ABの配合量を表1に記載の通り変更した以外は実施例1と同様にして被覆負極活物質粒子を得た。
(実施例3)
負極活物質粒子、高分子化合物(P1)、ABの配合量を表1に記載の通り変更し、更に導電性フィラーとしてケッチェンブラック(KB)[ライオン・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製、商品名「EC300J」、体積平均粒子径2μm]1部を使用した以外は実施例1と同様にして被覆負極活物質粒子を得た。
(実施例4)
負極活物質粒子、高分子化合物(P1)の配合量を表1に記載の通り変更した以外は実施例1と同様にして被覆負極活物質粒子を得た。
(実施例5)
負極活物質粒子の配合量を表1に記載の通り変更し、更にセラミック粒子であるSiO(商品名「AEROSIL200 PE」、日本アエロジル(株)製、体積平均粒子径12nm)1部を使用した以外は実施例3と同様にして被覆負極活物質粒子を得た。
(比較例1)
負極活物質粒子、高分子化合物(P1)の配合量を表1に記載の通り変更した以外は実施例1と同様にして被覆負極活物質粒子を得た。
(比較例2)
負極活物質粒子、高分子化合物(P1)の配合量を表1に記載の通り変更した以外は実施例2と同様にして被覆負極活物質粒子を得た。
(実施例6)
高分子化合物(P2)を、DMFに5.0重量%の濃度で溶解して得られた高分子化合物(P2)溶液を準備した。
正極活物質粒子(NaCrO:亜クロム酸ナトリウム、高純度化学研究所製)91部を万能混合機ハイスピードミキサーFS25[(株)アーステクニカ製]に入れ、室温、720rpmで撹拌した状態で、高分子化合物(P2)溶液60部(固形分3部)を2分かけて滴下し、更に5分撹拌した。
次いで、撹拌した状態で導電性フィラーであるグラファイト(UP)[日本黒鉛製薄片状黒鉛:UP-5α、体積平均粒子径4.5μm]3部及びカーボンナノチューブ(CNT)[昭和電工(株)製、商品名「VGCF」、平均繊維径150nm、平均繊維長6μm]1部、並びに、セラミック粒子であるSiO(商品名「AEROSIL200 PE」、日本アエロジル(株)製、体積平均粒子径12nm)2部を分割しながら2分間で投入し、30分撹拌を継続した。
その後、撹拌を維持したまま0.01MPaまで減圧し、次いで撹拌と減圧度を維持したまま温度を140℃まで昇温し、撹拌、減圧度及び温度を8時間維持して揮発分を留去した。
得られた粉体を目開き200μmの篩いで分級し、被覆正極活物質粒子を得た。
(実施例7)
正極活物質粒子、高分子化合物(P2)の配合量を表1に記載の通り変更した以外は実施例6と同様にして被覆正極活物質粒子を得た。
(実施例8)
正極活物質粒子、高分子化合物(P2)、SiOの配合量を表1に記載の通り変更し、更にカーボンナノファイバー(CNF)[大阪ガスケミカル(株)製、商品名「ドナカーボ・ミルドS-243」、平均繊維長500μm、平均繊維径13μm]1部を使用した以外は実施例6と同様にして被覆正極活物質粒子を得た。
(比較例3~4)
正極活物質粒子、高分子化合物(P2)の配合量を表1に記載の通り変更した以外は実施例6と同様にして被覆正極活物質粒子を得た。
実施例及び比較例で得られた被覆電極活物質粒子のゆるめ嵩密度及びかため嵩密度について、下記に記載の手順で測定し、ゆるめ嵩密度とかため嵩密度との比(ゆるめ嵩密度/かため嵩密度)を算出した。結果を表1に示す。
<ゆるめ嵩密度の測定>
JIS K 6219-2(2005)に準じ、容量100cm、直径30mmであり重量既知の円筒容器に実施例及び比較例で得られた被覆電極活物質粒子をそれぞれ円筒容器の縁から300mmの高さから、円筒容器の縁の上に三角錐を形成するまで注ぎ込んだ。次いで、直定規を容器の縁に垂直に当て垂直方向に移動して円筒容器の縁の上にある被覆電極活物質粒子を払い落とした。次いで、被覆電極活物質粒子の入った円筒容器の合計重量を量り、空の円筒容器の重量と円筒容器の容量とから円筒容器内の被覆電極活物質粒子の密度を計算し、これを5回測定した計算値の平均値をゆるめ嵩密度とした。
<かため嵩密度の測定>
JIS K 5101-12-2(2004)に準じ、100gの被覆電極活物質粒子を直径30mmの測定用シリンダに入れ、タッピング式密充填かさ密度測定器[筒井理化学器械(株)製 Model TPM-3A]を用いて、落下高さ5mmで2000回タッピングし、タッピング後の被覆電極活物質粒子の体積を測定することにより、タッピング後のシリンダ内の被覆電極活物質粒子の嵩密度を測定し、これを5回測定した計算値の平均値をかため嵩密度とした。
<BET比表面積の測定>
実施例及び比較例で得られた被覆電極活物質粒子について、JIS Z 8830:ガス吸着による粉体(固体)の比表面積測定方法に準じ、以下の装置と測定条件でBET比表面積を測定した。結果を表1に示す。
測定装置:マイクロメリテックス社 ASAP-2010
吸着ガス:N
死容積測定ガス:He
吸着温度:77K
測定前処理:100℃、10分間真空乾燥
測定モード:等温での吸着過程及び脱着過程
測定相対圧P/P0:約0~0.99
平衡設定時間:1相対圧につき180sec
<d50の測定>
被覆電極活物質粒子の体積平均粒子径d50は、JIS Z 8815-1994 ふるい分け試験方法通則に記載の方法に準じて行う下記に記載した方法で測定した。
被覆電極活物質粒子3gをロボットシフター(株式会社セイシン企業製)にセットし、音波振動を篩に与え、粉体を分級した。この際、目開きの異なる2つの金属篩網を使用し、2つの金属篩網の目開きはそれぞれ、210μm/106μmである。分級する前後で篩の重量を測定し、投入した粉体の粒度分布を算出した。この粒度分布から体積平均粒子径(d50)の値を算出した。結果を表1に示す。
<被覆率の算出>
上記のBET比表面積の測定条件で求めた被覆電極活物質粒子の比表面積の値、未被覆の電極活物質粒子の比表面積の値、導電性フィラーの比表面積の値を用いて、上述の計算式により被覆電極活物質粒子の被覆率を求めた。結果を表1に示す。
Figure 2024064174000001
<負極用樹脂集電体の作製>
2軸押出機にて、高密度ポリエチレン[ポリオレフィン樹脂、商品名「サンテックB680」、旭化成ケミカルズ(株)製]28部、ニッケル粉末[導電性フィラー、ニッケルパウダー Type255、ヴァーレ・ジャパン(株)製]67部及び分散剤[商品名「ユーメックス1001」、三洋化成工業(株)製]5部を200℃、200rpmの条件で溶融混練して負極用導電性樹脂組成物を得た。
得られた負極用導電性樹脂組成物を、Tダイ押出しフィルム成形機に通して、それを延伸圧延することで、膜厚100μmの負極用樹脂集電体用導電性フィルムを得た。
次いで、得られた負極用樹脂集電体用導電性フィルムを17.0cm×17.0cmとなるように切断し、片面にニッケル蒸着を施した後、電流取り出し用の端子(5mm×3cm)を接続した負極用樹脂集電体を作製した。
<正極用樹脂集電体の作製>
2軸押出機にて、ランダムポリプロピレン1[ポリプロピレン樹脂、商品名「サンアロマーPC684S」、サンアロマー(株)製]46部、ランダムポリプロピレン2[ポリプロピレン樹脂、商品名「サンアロマーPC630S」、サンアロマー(株)製]21部、ファーネスブラック[導電性フィラー、#3030B、三菱化学(株)製]28部及び分散剤[商品名「ユーメックス1001」、三洋化成工業(株)製]5部を200℃、200rpmの条件で溶融混練して正極用導電性樹脂組成物を得た。
得られた正極用導電性樹脂組成物を、Tダイ押出しフィルム成形機に通して、それを延伸圧延することで、膜厚100μmの正極用樹脂集電体用導電性フィルムを得た。
次いで、得られた正極用樹脂集電体用導電性フィルムを17.0cm×17.0cmとなるように切断した後、電流取り出し用の端子(5mm×3cm)を接続した正極用樹脂集電体を作製した。
<電解液の作製>
エチレンカーボネート(EC)とプロピレンカーボネート(PC)の混合溶媒(体積比率1:1)にNaPFを2.0mol/Lの割合で溶解させて電解液を作製した。
(実施例9)
<負極の作製>
上記電解液150部と炭素繊維[大阪ガスケミカル(株)製ドナカーボ・ミルド S-243:平均繊維長500μm、平均繊維径13μm:電気伝導度200mS/cm]4.2部とを遊星撹拌型混合混練装置{あわとり練太郎[(株)シンキー製]}を用いて2000rpmで5分間混合し、続いて上記電解液50部と実施例1の被覆負極活物質粒子206部を追加した後、更にあわとり練太郎で2000rpmで2分間混合し、上記電解液20部を更に追加した。
その後、あわとり練太郎による撹拌を2000rpmで1分間行い、更に上記電解液2.3部を更に追加した後あわとり練太郎による撹拌を2000rpmで2分間混合して、負極用スラリーを作製した。
得られた負極用スラリーを活物質目付量が30mg/cmとなるよう、銅箔(大きさ17.0cm×17.0cm)の片面に塗布し、1.4MPaの圧力で約10秒プレスし、厚さが350μmのナトリウムイオン電池用負極(16.2cm×16.2cm)を作製した。
<正極の作製>
アルミニウム箔にナトリウム箔を積層し、ナトリウムイオン電池用正極(大きさ16.2cm×16.2cm)を作製した。
<ナトリウムイオン電池の作製>
得られた負極及び正極を、セパレータ(セルガード製#3501)を介して組み合わせ、実施例9に係るナトリウムイオン電池を作製した。
(実施例10~13)
表2に示すように、被覆負極活物質粒子をそれぞれ実施例2~5のものに代えた以外は実施例9と同様にして負極、正極及びナトリウムイオン電池を作製した。
(実施例14)
<負極の作製>
被覆負極活物質粒子を実施例3のものに代え、集電体を上記で作製した負極用樹脂集電体に代えた以外は実施例9と同様にしてナトリウムイオン電池用負極を作製した。
<正極の作製>
集電体をアルミニウム箔から上記で作製した正極用樹脂集電体に代えた以外は実施例9と同様にしてナトリウムイオン電池用正極を作製した。
<ナトリウムイオン電池の作製>
得られた負極及び正極を、セパレータ(セルガード製#3501)を介して組み合わせ、実施例14に係るナトリウムイオン電池を作製した。
(実施例15)
<負極の作製>
銅箔にナトリウム箔を積層し、ナトリウムイオン電池用負極(大きさ16.2cm×16.2cm)を作製した。
<正極の作製>
上記電解液150部と炭素繊維[大阪ガスケミカル(株)製ドナカーボ・ミルドS-243:平均繊維長500μm、平均繊維径13μm:電気伝導度200mS/cm]4.2部とを遊星撹拌型混合混練装置{あわとり練太郎[(株)シンキー製]}を用いて2000rpmで5分間混合し、続いて上記電解液50部と実施例6の被覆正極活物質粒子206部を追加した後、更にあわとり練太郎で2000rpmで2分間混合し、上記電解液20部を更に追加した。
その後、あわとり練太郎による撹拌を2000rpmで1分間行い、更に上記電解液2.3部を更に追加した後あわとり練太郎による撹拌を2000rpmで2分間混合して、正極用スラリーを作製した。
得られた正極用スラリーを活物質目付量が30mg/cmとなるよう、アルミニウム箔(大きさ17.0cm×17.0cm)の片面に塗布し、1.4MPaの圧力で約10秒プレスし、厚さが350μmのナトリウムイオン電池用正極(16.2cm×16.2cm)を作製した。
<ナトリウムイオン電池の作製>
得られた負極及び正極を、セパレータ(セルガード製#3501)を介して組み合わせ、実施例15に係るナトリウムイオン電池を作製した。
(実施例16~17)
表2に示すように、被覆正極活物質粒子をそれぞれ実施例7~8のものに代えた以外は実施例15と同様にして負極、正極及びナトリウムイオン電池を作製した。
(実施例18)
<負極の作製>
集電体を上記で作製した負極用樹脂集電体に代えた以外は実施例17と同様にしてナトリウムイオン電池用負極を作製した。
<正極の作製>
集電体をアルミニウム箔から上記で作製した正極用樹脂集電体に代えた以外は実施例17と同様にしてナトリウムイオン電池用正極を作製した。
<ナトリウムイオン電池の作製>
得られた負極及び正極を、セパレータ(セルガード製#3501)を介して組み合わせ、実施例18に係るナトリウムイオン電池を作製した。
(実施例19)
表2に示すように、正極の活物質をナトリウム箔から実施例8の被覆正極活物質粒子に代えた以外は実施例14と同様にして負極、正極及びナトリウムイオン電池を作製した。
(比較例5~6)
表2に示すように、被覆負極活物質粒子をそれぞれ比較例1~2のものに代えた以外は実施例9と同様にして負極、正極及びナトリウムイオン電池を作製した。
(比較例7~8)
表2に示すように、被覆正極活物質粒子をそれぞれ比較例3~4のものに代えた以外は実施例15と同様にして負極、正極及びナトリウムイオン電池を作製した。
(比較例9)
表2に示すように、被覆正極活物質粒子を比較例4のものに代え、被覆負極活物質粒子を比較例2のものに代えた以外は実施例19と同様にして負極、正極及びナトリウムイオン電池を作製した。
上記で作製した実施例9~19及び比較例5~9のナトリウムイオン電池の容量維持率を下記の手順で算出した。結果を表2に示す。
<容量維持率の算出>
作製したナトリウムイオン電池について、1サイクル目の直流抵抗値(初回DCR)と、100サイクル後の直流抵抗値(100サイクルDCR)を測定した。
作製したナトリウムイオン二次電池を、25℃において3.00V、0.2ItA制限の定電流定電圧充電をした後、0.2ItAの定電流で1.00Vまで放電し、放電容量を充放電容量値で割ることで、初回充放電容量値を算出した。
サイクル試験の際の初回充電時の電池容量(初期放電容量)と、100サイクル目充電時の電池容量(100サイクル後放電容量)を測定した。下記式から放電容量維持率を算出した。なお、数値が大きいほど、電池の劣化が少ないことを示す。
放電容量維持率(%)=(100サイクル目放電容量/1サイクル目放電容量)×100
Figure 2024064174000002
実施例1~5のナトリウムイオン電池用被覆負極活物質粒子及び実施例6~8のナトリウムイオン電池用被覆正極活物質粒子のいずれかを用いたナトリウムイオン電池は、比較例1~2のナトリウムイオン電池用被覆負極活物質粒子及び比較例3~4のナトリウムイオン電池用被覆正極活物質粒子のいずれかを用いたナトリウムイオン電池と比較して、1サイクル目と100サイクル目の放電容量が高く、容量維持率も高かった。特に実施例3と実施例5の被覆負極活物質粒子を用いた実施例11、13、14及び19のナトリウムイオン電池は、1サイクル目と100サイクル目の放電容量がより高く、容量維持率もより高かった。
本発明のナトリウムイオン電池用被覆電極活物質粒子は、特に、定置用電源、携帯電話、パーソナルコンピューター、ハイブリッド自動車及び電気自動車用等に用いられるナトリウムイオン電池を作製するために有用である。本発明のナトリウムイオン電池は、特に、定置用電源、携帯電話、パーソナルコンピューター、ハイブリッド自動車及び電気自動車用のナトリウムイオン電池として有用である。

Claims (5)

  1. ナトリウムイオン電池用電極活物質粒子の表面の少なくとも一部を被覆層で被覆してなるナトリウムイオン電池用被覆電極活物質粒子であって、
    前記被覆層は、高分子化合物及び導電性フィラーを含み、
    ゆるめ嵩密度とかため嵩密度との比(ゆるめ嵩密度/かため嵩密度)が0.39~0.83であるナトリウムイオン電池用被覆電極活物質粒子。
  2. BET比表面積が0.27~1.15m/gである請求項1に記載のナトリウムイオン電池用被覆電極活物質粒子。
  3. 下記の計算式で得られる被覆率が45~90%である請求項1に記載のナトリウムイオン電池用被覆電極活物質粒子。
    被覆率(%)={1-[被覆電極活物質粒子のBET比表面積/(未被覆の電極活物質粒子のBET比表面積×被覆電極活物質粒子中に含まれる未被覆の電極活物質粒子の重量割合+導電性フィラーのBET比表面積×被覆電極活物質粒子中に含まれる導電性フィラーの重量割合)]}×100
  4. 50%粒子径(d50)が7.9~42.7μmである請求項1に記載のナトリウムイオン電池用被覆電極活物質粒子。
  5. 請求項1~4のいずれか1項に記載のナトリウムイオン電池用被覆電極活物質粒子を用いたナトリウムイオン電池。

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