JP2024061536A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】使用初期に装着されていた装置本体とは異なる装置本体に装着された感光体の膜厚をより正確に検知することを可能とする。【解決手段】感光体と、帯電部材と、帯電部材電圧印加部と、感光体電流情報を取得する検知部と、新品の感光体電流情報である第1情報とその後に取得された電流情報である第2情報とに基づいて感光層の厚さに関する情報を取得する制御部と、通信部と、を有する画像形成装置は、画像形成装置の個体を識別する識別情報と関係付けて第1情報及び第2情報を出力し、画像形成装置とは別の個体を識別する識別情報と関係付けられた第1情報及び第2情報が記憶されている場合には、所定のタイミングで取得された電流情報と、別の個体の識別情報と関係付けられた第2情報とに基づいて、別の個体の識別情報と関係付けられ補正された第1情報と、その後に取得された電流情報とに基づいて感光層の厚さに関する情報を取得する。【選択図】図6

Description

本発明は、電子写真方式や静電記録方式を用いた複写機、プリンタ、ファクシミリ装置、あるいはこれらのうちの複数の機能を備えた複合機などの画像形成装置に関するものである。
電子写真方式を用いた複写機などの画像形成装置において、電子写真感光体(以下、単に「感光体」ともいう。)としては、低価格及び高生産性の利点から、有機感光体が普及している。有機感光体は、光導電性物質(電荷発生物質や電荷輸送物質)として有機材料を用いた感光層(有機感光層)を、金属などで形成された導電性の支持体上に設けて構成される。有機感光体としては、高感度及び材料設計の多様性の利点から、積層型感光層を有する感光体が主流である。積層型感光層を有する感光体は、光導電性染料や光導電性顔料の電荷発生物質を含有する電荷発生層と、光導電性ポリマーや光導電性低分子化合物の電荷輸送物質を含有する電荷輸送層と、を積層して構成される。
感光体の表面(外周面)には、帯電、露光、現像、転写、クリーニングにおいて、電気的外力及び機械的外力のうちの一方又は両方が直接加えられる。そのため、感光体には、これらの外力に対する耐久性も要求される。具体的には、これらの外力による表面の傷や摩耗の発生に対する耐久性、すなわち、耐傷性及び耐摩耗性が要求される。感光体の表面の耐傷性や耐摩耗性を向上させる技術としては、例えば、次のようなものがある。結着樹脂として硬化性樹脂を用いた硬化層を表面層とした感光体が知られている。また、炭素-炭素二重結合を有するモノマーと炭素-炭素二重結合を有する電荷輸送性モノマーとを熱又は光のエネルギーにより硬化重合させることによって形成される電荷輸送性硬化層を表面層とした感光体が知られている。また、同一分子内に連鎖重合性官能基を有する正孔輸送性化合物を電子線のエネルギーにより硬化重合させることによって形成される電荷輸送性硬化層を表面層とした感光体が知られている。このように、近年、感光体の表面の耐傷性や耐摩耗性を向上させる技術として、感光体の表面層を硬化層とし、これによって感光体の表面層の機械的強度を高めるという技術が確立されてきている。
しかしながら、表面層に硬化層を持つ感光体を用いても表面の摩耗は完全に防ぐことはできない。感光体の累積の使用量が増加して、硬化層が削られると、感光層のうち硬化層の下層に存在する層(例えば電荷輸送層)が露出し、その層の摩耗が始まる。硬化層の下層に存在する層(例えば電荷輸送層)は機械的外力に弱く、露出したところから急激に摩耗する傾向がある。絶縁体である感光層の摩耗が進むと、摩耗部では感光層の下層に存在する金属などで形成された導電性の支持体に電荷が移動してしまい、電荷の保持ができなくなるため、感光体の交換が必要になる。例えば、サービス担当者などが適切なタイミングで感光体の交換を行うためには、感光体の寿命予測を行うことが望まれる。
特許文献1には、帯電手段に電圧を印加して、感光体に流れる直流電流を検知することで感光体の膜厚(感光層の厚さ)を検知する技術が記載されている。また、特許文献2には、感光体の使用初期と累積の使用量が増加した後とでの帯電手段に電圧を印加した際に流れる直流電流の差分を求めることで、感光体の膜厚の検知誤差を低減する技術が記載されている。
特開平5-223513号公報 特開2018-49164号公報
感光体の長寿命化などにより、まだ使用可能な感光体が画像形成装置の装置本体(以下、単に「装置本体」ともいう。)と一緒に回収されるようになってきている。この回収された感光体は清掃し、別の装置本体でリユースが可能である。
しかしながら、例えば摩耗量の少ない長寿命感光体をリユースして、リユース後の感光体の寿命予測を行おうとした場合に、次のような課題があることがわかった。
上述のように、感光体の膜厚の検知誤差を低減するためには、感光体の使用初期と累積の使用量が増加した後とでの帯電手段に電圧を印加した際に流れる直流電流の差分を検知することが有効である。ここで、感光体をリユースする場合に、リユース前にその感光体が装着されていた装置本体を「前本体」と呼ぶこととする。また、リユース後にその感光体が装着される装置本体を「後本体」と呼ぶこととする。リユースされた感光体の膜厚の検知誤差を低減するために、後本体で上記方法を用いる場合、前本体で検知された感光体の使用初期の直流電流と、後本体で検知される感光体の累積の使用量が増加した後の直流電流との差分を検知することになる。
しかし、装置本体が変わった場合、感光体の膜厚を正確に検知することが難しくなることがある。これは、装置本体ごとに、帯電手段に電圧を印加する電源の出力誤差や、電流検知回路の検知誤差があることが原因である。このような誤差により、同じ膜厚の感光体で膜厚の検知を行っても、装置本体ごとに異なる電流が検知されてしまうことがある(この電源の出力誤差や電流検知回路の検知誤差といった要因による電流の検知誤差を総称して「電流検知誤差」ともいう。)。このような装置本体ごとの電流検知誤差を考慮せずに、前本体で検知された直流電流と後本体で検知される直流電流との差分を用いると、感光体の膜厚を正確に検知することが難しくなる。その結果、感光体の正確な寿命予測が難しくなる。
なお、感光体の膜厚の検知結果に基づいて感光体の寿命予測を行う場合を例として説明したが、感光体の膜厚の検知結果に基づいて感光体の帯電設定などの画像形成プロセス条件を設定する場合にも、感光体の膜厚を正確に検知できることが重要となる。
したがって、本発明の目的は、使用初期に装着されていた装置本体とは異なる装置本体に装着された感光体の膜厚をより正確に検知することを可能とすることである。
上記目的は本発明に係る画像形成装置にて達成される。要約すれば、本発明は、感光層を備えた感光体と、前記感光体を帯電させる帯電部材と、前記帯電部材に電圧を印加する印加部と、前記印加部により前記帯電部材に電圧を印加した際に前記感光体に流れる電流に関する電流情報を取得する検知部と、新品の前記感光体の使用が開始された場合に所定のタイミングで前記検知部により取得された電流情報である第1情報と、前記所定のタイミングよりも後に前記検知部により取得された電流情報である第2情報と、に基づいて、前記感光層の厚さに関する情報を取得する制御部と、情報を記憶する記憶部に対する前記制御部による情報の読み書きを可能とする通信部と、を有する画像形成装置において、前記通信部は、当該画像形成装置の個体を識別する識別情報と関係付けて前記第1情報及び前記第2情報を前記記憶部に記憶させるために、前記第1情報及び前記第2情報を出力するように構成されており、前記制御部は、当該画像形成装置に取り付けられている前記感光体に関し、前記記憶部に当該画像形成装置とは別の個体を識別する識別情報と関係付けられた前記第1情報及び前記第2情報が記憶されている場合には、当該画像形成装置において前記所定のタイミングで前記検知部により取得された電流情報と、前記別の個体の識別情報と関係付けられた前記第2情報と、に基づいて、前記別の個体の識別情報と関係付けられた前記第1情報を補正し、補正後の該第1情報と、当該画像形成装置において前記所定のタイミングよりも後に前記検知部により取得された電流情報と、に基づいて前記感光層の厚さに関する情報を取得するように構成されていることを特徴とする画像形成装置である。
本発明によると、使用初期に装着されていた装置本体とは異なる装置本体に装着された感光体の膜厚をより正確に検知することが可能となる。
画像形成装置の概略断面図である。 画像形成部の概略断面図である。 感光ドラムの層構造を示す模式的な断面図である。 画像形成装置の要部の制御構成を示す概略ブロック図である。 感光ドラムの膜厚と所定電圧印加時の電流との関係を示すグラフ図である。 帯電ローラに印加される交流電圧と帯電電位及び直流電流との関係を示すグラフ図である。 実施例の制御のフローチャート図である。 実施例の制御の具体例を説明するための模式図である。 課題を説明するための模式的なグラフ図である。
以下、本発明に係る画像形成装置を図面に則して更に詳しく説明する。
[実施例1]
1.画像形成装置の全体的な構成及び動作
まず、本実施例の画像形成装置の全体的な構成及び動作について説明する。図1は、本実施例の画像形成装置100の概略断面図である。本実施例の画像形成装置100は、電子写真方式を用いてフルカラー画像をシート状の記録材Pに形成することが可能な、接触帯電方式、中間転写方式を採用したタンデム型のレーザビームプリンタである。
画像形成装置100は、複数の画像形成部として、それぞれイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色のトナー像を形成する、4つの画像形成部SY、SM、SC、SKを有する。4つの画像形成部SY、SM、SC、SKは、後述する中間転写ベルト7の画像転写面の移動方向に沿って一列に配置されている。なお、各色用に設けられた同一又は対応する機能あるいは構成を有する要素については、いずれかの色用の要素であることを示す符号の末尾のY、M、C、Kを省略して総括的に説明することがある。図2は、代表して1つの画像形成部Sを示す概略断面図である。本実施例では、画像形成部Sは、後述する感光ドラム1、帯電ローラ2、露光装置3、現像装置4、ドラムクリーニング装置6などを有して構成される。
像担持体としての回転可能なドラム型の感光体(電子写真感光体)である感光ドラム1は、駆動手段としての駆動モータ(図示せず)によって図中矢印R1方向(反時計回り方向)に回転駆動される。回転する感光ドラム1の表面は、帯電手段としてのローラ型の帯電部材である帯電ローラ2によって、所定の極性(本実施例では負極性)の所定の電位に一様に帯電処理される。帯電処理された感光ドラム1の表面は、露光手段としての露光装置3によって画像情報に応じて走査露光され、感光ドラム1上に静電潜像(静電像)が形成される。感光ドラム1上に形成された静電潜像は、現像手段としての現像装置4によってトナーが供給されて現像(可視化)され、感光ドラム1上にトナー像(トナー画像、現像剤像)が形成される。
4つの感光ドラム1に対向するように、中間転写体としての回転可能な無端状のベルトで構成された中間転写ベルト7が配置されている。中間転写ベルト7は、複数の張架ローラとしての駆動ローラ71、二次転写対向ローラ(二次転写内ローラ)72及びテンションローラ73に架け渡されて、所定の張力がかけられて張架されている。中間転写ベルト7は、駆動手段としての駆動モータ(図示せず)によって駆動ローラ71が回転駆動されることで駆動力が伝達され、図中矢印R2方向(時計回り方向)に回転(周回移動)する。中間転写ベルト7の内周面側には、各感光ドラム1Y、1M、1C、1Kに対応して、一次転写手段としてのローラ型の一次転写部材である一次転写ローラ5Y、5M、5C、5Kがそれぞれ配置されている。一次転写ローラ5は、感光ドラム1に向けて押圧され、中間転写ベルト7を介して感光ドラム1に当接して、感光ドラム1と中間転写ベルト7との当接部である一次転写部(一次転写ニップ部)N1を形成する。駆動ローラ71以外の張架ローラ及び各一次転写ローラ5は、中間転写ベルト7の回転に伴って従動回転する。感光ドラム1上に形成されたトナー像は、一次転写部N1において、一次転写ローラ5の作用によって、回転している中間転写ベルト7上に転写(一次転写)される。例えばフルカラー画像の形成時には、各感光ドラム1上に形成されたY、M、C、Kの各色のトナー像が、中間転写ベルト7上に重ね合わせるようにして順次転写される。
中間転写ベルト7の外周面側において、二次転写対向ローラ72に対向する位置には、二次転写手段としてのローラ型の二次転写部材である二次転写ローラ(二次転写外ローラ)8が配置されている。二次転写ローラ8は、二次転写対向ローラ72に向けて押圧され、中間転写ベルト7を介して二次転写対向ローラ72に当接して、中間転写ベルト7と二次転写ローラ8との当接部である二次転写部(二次転写ニップ部)N2を形成する。二次転写ローラ8は、中間転写ベルト7の回転に伴って従動回転する。中間転写ベルト7上に形成されたトナー像は、二次転写部N2において、二次転写ローラ8の作用によって、中間転写ベルト7と二次転写ローラ8とに挟持されて搬送されている記録材P上に転写(二次転写)される。記録用紙などの記録材(転写材、記録媒体、シート)Pは、給送部130から給送されて二次転写部N2に供給される。つまり、記録材Pは、給送部130の記録材収容部としてのカセット11に収容されている。カセット11に収容された記録材Pは、給送部130の給送部材としての給送ローラ12などによって1枚ずつ分離されてカセット11から送り出され、搬送路13を通って搬送部材としてのレジストローラ対14へと搬送される。この記録材Pは、レジストローラ14によって、中間転写ベルト7上のトナー像に合わせて所定の制御タイミングで二次転写部N2へと搬送される。
トナー像が転写されたトナー像は、定着手段としての定着装置(熱ローラ定着装置)15へと搬送される。定着装置15は、加熱手段を備えた定着ローラと、定着ローラに圧接する加圧ローラと、を有する。定着装置15は、未定着のトナー像を担持した記録材Pを、定着ローラと加圧ローラとの当接部である定着部(定着ニップ部)で挟持して搬送することで、トナー像に熱及び圧力を加えて記録材Pに定着(溶融、固着)させる。トナー像が定着されたトナー像は、画像形成物(プリント、コピー)として、排出ローラ16などにより、画像形成装置100の装置本体120の外部に設けられた排出トレイ17上に排出(出力)される。
また、一次転写後に感光ドラム1上に残留したトナー(一次転写残トナー)は、感光体クリーニング手段としてのドラムクリーニング装置6によって感光ドラム1上から除去されて回収される。また、二次転写後に中間転写ベルト7上に残留したトナー(二次転写残トナー)などの付着物は、中間転写体クリーニング手段としてのベルトクリーニング装置74によって中間転写ベルト7上から除去されて回収される。
2.各部の詳細構成
次に、画像形成装置100の各部について、より詳細に説明する。
<感光ドラム>
図3は、本実施例における感光ドラム1の層構造を示す模式的な断面図である。本実施例では、感光ドラム1は、帯電特性が負帯電性の回転ドラム型の有機感光体である。本実施例では、感光ドラム1は、アルミニウム製のシリンダで構成された導電性基体(支持体)1e上に、有機材料で構成された電荷発生層1cと電荷輸送層(厚さ約20μm)1bと硬化層1aとを、導電性基体1e側から外周面側に順に塗り重ねて構成される。なお、本実施例では、導電性基体1eと電荷発生層1cとの間には、上層の接着性の向上などのために下地層1dが設けられている。
ここで、本実施例では、感光ドラム1の表面層は、結着樹脂として硬化性樹脂を用いて形成された硬化層1aとされている。なお、本実施例では、感光ドラム1の表面硬化処理として、硬化性樹脂を用いた硬化層1aを用いたが、これに限定されるものではない。感光ドラム1の表面硬化処理としては、例えば次のものを用いてもよい。炭素-炭素二重結合を有するモノマーと炭素-炭素二重結合を有する電荷輸送性モノマーとを熱又は光のエネルギーにより硬化重合させることによって形成される電荷輸送性硬化層を用いてもよい。また、同一分子内に連鎖重合性官能基を有する正孔輸送性化合物を電子線のエネルギーにより硬化重合させることによって形成される電荷輸送性硬化層を用いてもよい。本実施例では、感光ドラム1は、回転軸線方向の長さが340mm、外径が30mmであり、中心支軸を中心に200~300mm/secの周速度(プロセススピード)で回転駆動される。
なお、感光ドラム1の導電性基体1eよりも外周面に形成された層の全体を感光層1fと総称する。
<帯電ローラ>
本実施例では、帯電手段としての帯電ローラ2は、感光ドラム1の表面に接触して感光ドラム1の表面を帯電処理する接触式帯電手段を構成する。本実施例では、帯電ローラ2は、回転軸線方向の長さが330mm、直径が14mmである。本実施例では、帯電ローラ2は、ステンレス製の芯金2aの周りに、導電ゴム層で形成された弾性層2bを形成して構成される(図4)。帯電ローラ2は、芯金2aの回転軸線方向の両端部が、それぞれ軸受け部材により回転自在に保持されると共に、付勢手段としての付勢部材である押圧ばねによって感光ドラム1に向けて付勢されている。これにより、帯電ローラ2は、感光ドラム1の表面に対して所定の押圧力で圧接されている。そして、帯電ローラ2は、感光ドラム1の回転に伴って従動回転する(周速度は200~300mm/sec)。
帯電ローラ2は、感光ドラム1との間の微小なギャップ(空隙)において生じる放電現象を利用して感光ドラム1の表面を帯電処理する。帯電ローラ2の芯金2aには、帯電電圧印加手段(帯電電圧印加部)としての帯電電源(高圧回路)20(図4)が接続されている。画像形成時の帯電処理時に、帯電ローラ2には、帯電電源20により、所定の条件の帯電電圧(帯電バイアス)が印加される。本実施例では、帯電電源20は、直流(DC)電源21及び交流(AC)電源22を有して構成される(図4)。画像形成時の帯電処理時に、帯電ローラ2には、帯電電圧として、直流電源21から出力される直流電圧と、交流電源22から出力される交流電圧と、が重畳された振動電圧(交番電圧)が印加される。本実施例では、帯電電圧の直流電圧の極性は負極性である。例えば、画像形成時の帯電処理時に、帯電電圧の直流電圧を-500V、帯電電圧の交流電圧をその時の環境における放電開始電圧(直流電圧を印加した場合に放電が開始する電圧)の2倍以上の値(例えばピーク間電圧1.8kV)に設定する。すると、感光ドラム1の表面が約-500Vの帯電電位(暗部電位)VDに一様に帯電処理される。なお、画像形成中の帯電処理時の帯電電圧の直流電圧は、上記値に限定されるものではなく、環境、あるいは感光ドラム1や帯電ローラ2の累積の使用量の状況などに応じて、良好な画像形成に適する電位に適宜設定される。
<露光装置>
本実施例では、露光手段(潜像手段、情報書き込み手段)としての露光装置3は、半導体レーザを用いたレーザビームスキャナで構成される。露光装置3は、画像形成装置100に接続された画像読み取り装置やホスト処理装置(例えばパーソナルコンピュータ)などの外部装置から画像形成装置100に送られた画像信号(画像情報)に対応して変調されたレーザ光を出力する。そして、露光装置3は、一様に帯電処理された回転する感光ドラム1の表面にそのレーザ光を照射して、感光ドラム1の表面を走査露光する。この走査露光により、感光ドラム1の表面のレーザ光が照射された部分(画像部)の電位の絶対値が低下して画像部電位(明部電位)VLとなり、回転する感光ドラム1の表面には、画像情報に対応した静電潜像が順次形成されていく。
<現像装置>
本実施例では、現像手段としての現像装置4は、一様に帯電処理された後に露光されることで電位の絶対値が低下した露光部(画像部)に、感光ドラム1の帯電極性と同極性(本実施例では負極性)に帯電したトナーを付着させて、静電潜像を反転現像する。現像装置4は、現像部材(現像剤担持体)としての現像スリーブ4aと、現像容器4bと、を有する。現像スリーブ4aの中空部には、磁界発生手段としてのマグネットロール(図示せず)が、現像容器4bに対して回転しないように固定して配置されている。本実施例では、現像スリーブ4aの回転軸線方向の長さは325mmである。また、本実施例では、現像容器4b内には、現像剤として、トナー(非磁性トナー粒子)とキャリア(磁性キャリア粒子)とを含む二成分現像剤が収容されている。現像スリーブ4aは、二成分現像剤による磁気ブラシを保持し、感光ドラム1に接触させながら、二成分現像剤からトナーを感光ドラム1に供給して現像を行う。本実施例では、トナーとしては、ポリエステルを主体とした樹脂バインダーに顔料を混練したものを粉砕分級して得られた、平均粒径が約6μmのトナーが用いられている。本実施例では、現像時のトナーの主要な帯電極性であるトナーの正規の帯電極性は負極性である。また、本実施例では、感光ドラム1に付着したトナーの平均帯電量は約-30μC/gである。現像装置4の現像スリーブ4aには、現像電圧印加手段(現像電圧印加部)としての現像電源(図示せず)が接続されている。現像時に、現像スリーブ4aには、現像電源により所定の現像電圧(現像バイアス)が印加される。本実施例では、現像スリーブ4aには、現像バイアスとして、直流電圧(Vdc)と交流電圧(Vac)とが重畳された振動電圧(交番電圧)が印加される。本実施例では、現像電圧の直流電圧の極性は負極性である。例えば、現像電圧は、周波数8.0kHz、ピーク間電圧1.8kV、矩形波の交流電圧と、直流電圧と、を重畳した振動電圧である。現像電圧の直流電圧は、現像スリーブ4aと感光ドラム1とが対向する現像部における感光ドラム1上の非画像部(トナー像を形成しない部分)の電位に対して適正なカブリ取り電位になるように適宜設定される。つまり、現像電圧の直流電圧は、現像部における感光ドラム1上の画像部の電位と非画像部の電位との間の電位に適宜設定される。
<転写構成>
本実施例では、一次転写手段としての一次転写ローラ5は、中間転写ベルト7を挟んで感光ドラム1に向かう方向に所定の押圧力で押圧され、感光ドラム1と中間転写ベルト7との圧接ニップ部である一次転写部N1を形成する。一次転写ローラ5には、一次転写電圧印加手段(一次転写電圧印加部)としての一次転写電源(図示せず)が接続されている。一次転写時に、一次転写ローラ5には、一次転写電源によりトナーの正規の帯電極性(本実施例では負極性)とは逆極性(本実施例では正極性)の直流電圧である所定の一次転写電圧(一次転写バイアス)が印加される。本実施例では、一次転写ローラ5には、例えば、一次転写電圧として+600Vの直流電圧が印加される。これにより、感光ドラム1の表面のトナー像が中間転写ベルト7の表面に順次静電転写されていく。
本実施例では、二次転写手段としての二次転写ローラ8は、中間転写ベルト7を挟んで二次転写対向ローラ72に向かう方向に所定の押圧力で押圧され、中間転写ベルト7と二次転写ローラ8との圧接ニップ部である二次転写部N2を形成する。二次転写ローラ8には、二次転写電圧印加手段(二次転写電圧印加部)としての二次転写電源(図示せず)が接続されている。二次転写時に、二次転写ローラ8には、二次転写電源によりトナーの正規の帯電極性(本実施例では負極性)とは逆極性(本実施例では正極性)の直流電圧である所定の二次転写電圧(二次転写バイアス)が印加される。本実施例では、二次転写ローラ8には、例えば、二次転写電圧として+800Vの直流電圧が印加される。二次転写対向ローラ72は、接地電位に接続されている。これにより、中間転写ベルト7の表面のトナー像が記録材Pの表面に順次静電転写されていく。なお、本実施例における二次転写対向ローラ72に対応する二次転写内ローラにトナーの正規の帯電極性と同極性の二次転写電圧を印加し、本実施例における二次転写ローラ8に対応する二次転写外ローラを接地電位に接続する構成としてもよい。
<ドラムクリーニング装置>
本実施例では、感光体クリーニング手段としてのドラムクリーニング装置6は、クリーニング部材としてのクリーニングブレード6aと、クリーニング容器6bと、を有する。クリーニングブレード6aは、ウレタンゴムで形成された平板状の形状の部材であり、感光ドラム1の回転軸線方向と略平行に配置される長手方向の長さは330mmである。クリーニングブレード6aは、30gf/cmの線圧で感光ドラム1に押圧されている。クリーニングブレード6aは、回転する感光ドラム1の表面から一次転写残トナーを掻き取って、クリーニング容器6b内に回収する。
<ドラムカートリッジ>
本実施例では、各画像形成部Sにおいて、感光ドラム1と帯電ローラ2とドラムクリーニング装置6とは、一体的に装置本体120に対して着脱可能なドラムカートリッジ(プロセスカートリッジ)10を構成している。各画像形成部Sのドラムカートリッジ10は、独立して装置本体120に対して着脱可能とされている。ドラムカートリッジ10は、感光ドラム1と帯電ローラ2とドラムクリーニング装置6とが、枠体10aによって一体的にまとめられて構成されている。なお、装置本体120は、画像形成装置100のドラムカートリッジ120を除いた部分である。図1及び図2に示す記憶部9については後述する。
ただし、画像形成装置100は、斯かる構成に限定されるものではなく、感光ドラム1は、実質的に単独で装置本体に対して着脱可能なカートリッジとされていてもよい。また、感光ドラム1と、これに作用するプロセス手段としての帯電ローラ2、現像装置4及びドラムクリーニング装置6のうちの少なくとも1つと、が一体的に装置本体120に対して着脱可能なカートリッジとされていてもよい。
2.制御構成
図4は、本実施例における画像形成装置100の要部の制御構成を示す概略ブロック図である。画像形成装置100には、制御部(制御回路)110が設けられている。制御部110は、画像形成装置100の各部の動作や処理を統括的に制御可能である。制御部110は、演算処理手段としてのCPU111、記憶手段としてのROM112やRAM113、制御部110の外部のデバイスとの間での信号の入出力を行う通信部を構成する入出力部(I/F)114などを有して構成される。ROM112には、画像形成装置100の各部を制御するプログラムなどが記憶される。RAM113は、制御に関するデータなどを一時的に記憶する。制御部110は、CPU111により、ROM112に格納されたプログラムに従い、RAM113を作業領域として用いて、画像形成装置100が備えた各種センサからの入力信号などに基づいて、画像形成装置100の各部を制御する。例えば、制御部110には、感光ドラム1や中間転写ベルト7を駆動する駆動モータ(図示せず)、帯電電源20などの各種電源、後述する電流検知回路30などが接続されている。また、制御部110には、画像形成装置100に設けられた操作部(ユーザーインターフェース(UI))140が接続されている。操作部140は、制御部110により制御されて情報を表示するための液晶ディスプレイなどの表示部(表示手段)、及びユーザーやサービス担当者などの操作者による操作により制御部110に情報を入力するためのキーなどの入力部(入力手段)を有する。操作部140は、表示手段及び入力手段の機能を有するタッチパネルなどを有して構成されていてよい。また、制御部110は、画像形成装置100に接続された画像読み取り装置やパーソナルコンピュータなどの外部装置と通信可能である。図4に示す記憶部9については後述する。
3.電流検知回路
次に、図4を参照して本実施例における電流検知手段(電流検知部)としての電流検知回路(直流電流検知回路)30について説明する。なお、便宜上、特に別に言及しない場合、電圧や電位の大小(高低)は、絶対値で比較した場合の大小(高低)をいうものとする。
図4に示すように、感光ドラム1と接地電位との間に、電流検知回路30が設けられている。電流検知回路30は、振動電圧の直流電圧によって帯電ローラ2から感光ドラム1に流れる直流電流Iを測定するための抵抗Rと、交流電圧によって感光ドラム1に流れる交流電流をバイパスするためのコンデンサCと、を有する。電流検知回路30は、帯電ローラ2に印加される振動電圧により発生する直流電流と交流電流とを制御部110でモニタするための構成であり、この構成が感光ドラム1の感光層1fの厚さ(感光ドラム1の膜厚)を検知するための構成を兼ねている。制御部110は、抵抗Rの端子間電圧を測定することで直流電流を検知し、その直流電流に基づいて感光ドラム1の膜厚の検知を行う。ここで、感光ドラム1の膜厚を検知するとは、感光ドラム1の膜厚自体を求めることに限定されるものではなく、膜厚と相関する値(後述する検知電流差分ΔIなど)を求めることも含むものである。
なお、図4には代表して1つの画像形成部Sについての感光ドラム1、帯電ローラ2、帯電電源20及び電流検知回路30が示されているが、本実施例では帯電電源20及び電流検知回路30はそれぞれ各画像形成部Sに対して独立して設けられている。そして、後述する直流電流の検知制御(膜厚検知制御)は、各画像形成部Sにおいてそれぞれ行われる。
4.膜厚検知
図5は、感光ドラム1の膜厚と、帯電ローラ2から感光ドラム1に直流電圧を印加したときに流れる直流電流Iと、の関係を示すグラフ図である。帯電ローラ2により与えられる感光ドラム1の表面電位V0と感光ドラム1の感光層1fの厚さ(感光ドラム1の膜厚)dとの間に下記式1の関係が成立する。感光ドラム1の膜厚dは、感光層1fの表面から導電性基体1eの表面までの距離である。Qは感光層1fに与えられる単位面積あたりの電荷量、Cは感光層1fの単位面積あたりの静電容量、ε0は真空中の誘電率、εrは感光層1fの比誘電率をそれぞれ示す。
Q=CV0=ε0・εr・1/d・V0 ・・・式1
式1からわかるように、感光ドラム1が摩耗して感光ドラム1の膜厚dが減少すると、同一の表面電位V0では電荷Qは大きくなる。したがって、感光ドラム1の膜厚dを測定するには電荷Q、すなわち、直流電流Iを測定すればよい。
本実施例では、画像形成装置100は、感光ドラム1の膜厚の検知のために上述の直流電流の検知を実行する。本実施例では、画像形成装置100は、所定のタイミングで、非画像形成時に、帯電電源20により帯電ローラ2に振動電圧を印加し、その際に電流検知回路30により直流電流を検知する。本実施例では、制御部110は、画像形成枚数が所定の画像形成枚数に到達するごとに、非画像形成時に、帯電電源20により帯電ローラ2に通常の画像形成時とは異なる振動電圧を印加すると同時に、電流検知回路30により直流電流の検知を行うように制御する。上記非画像形成時としては、画像形成を開始する前の準備動作である前回転時、複数の記録材Pに連続して画像を形成する際の記録材Pと記録材Pとの間に対応する紙間時、画像形成が終了した後の整理動作(準備動作)である後回転時などがある。
本実施例では、直流電流の検知制御(ここでは、「膜厚検知制御」ともいう。)時の振動電圧の直流電圧は-700Vに設定され、交流電圧は膜厚検知制御の直前に所定の制御により適正な値に設定される。直流電圧は、基本的には任意の値でよいが、大きい方が直流電流も増加してその値の検知精度が向上するので、リークなどの弊害がない範囲で十分に上げる方が望ましい。そのため、本実施例では、膜厚検知制御時の振動電圧の直流電圧は、画像形成時の振動電圧の直流電圧よりも大きくなるように設定されている。直流電圧に重畳する交流電圧は、感光ドラム1と帯電ローラ2との間に十分な放電が確保されて、直流電圧に等しい帯電電位(VD)を感光ドラム1に形成できる電圧であることが好ましい。図6は、直流電圧に重畳する交流電圧と、膜厚検知制御で検知される直流電流Iとの関係を示すグラフ図である。図6(a)に示すように、交流電圧が十分でないと、帯電ローラ2に印加した直流電圧を感光ドラム1の帯電電位(ドラム電位)に十分に反映できない。図6(b)に示すように、交流電圧が十分でないと、帯電ローラ2を流れて測定される直流電流Iと直流電圧との関係が不安定になる。そのため、本実施例では、上述のように膜厚検知制御時の振動電圧の交流電圧は、該制御の直前に所定の制御により十分に大きい値に設定される。なお、膜厚検知制御時の振動電圧の交流電圧は、画像形成時と同じであってもよい。
上述のようにして求められた、感光ドラム1の膜厚と相関する直流電流に基づいて、感光ドラム1の寿命を予測することができる。本実施例では、より精度よく感光ドラム1の膜厚を検知するために、各膜厚検知制御時に測定される直流電流Iと、感光ドラム1の使用初期に測定された直流電流I0との差分ΔI(=I-I0)を用いる。特に、本実施例では、感光ドラム1の使用初期の直流電流I0として、感光ドラム1の使用開始後の初回の膜厚検知制御で測定された直流電流を用いる。これにより、感光ドラム1の膜厚の変化以外の影響を低減している。具体的には、電流検知回路30の検知誤差や帯電電源20の出力の振れの影響が比較的大きいことがあるので、それらの影響を低減する目的で差分ΔIを用いている。ただし、各膜厚検知制御時に測定される直流電流Iと、感光ドラム1の使用初期に測定された直流電流I0との差分に関する情報であれば、IとI0との比率(割合)などを用いてもよい。また、使用初期の直流電流I0は、必ずしも初回の膜厚検知制御で測定された直流電流でなくてもよく、十分に検知誤差を低減できるように感光ドラム1の使用初期の検知電流を代表できるものであればよい。ここでは、各膜厚検知制御時に測定される直流電流Iを単に「検知電流」、感光ドラム1の使用初期(初回)の直流電流I0を「初期検知電流」、検知電流Iと初期検知電流I0との差分ΔIを「検知電流差分」ともいう。
本実施例では、検知電流差分ΔIを、感光ドラム1で画像不良が発生するときの削れ量を検知電流差分ΔIで表した寿命時差分ΔI0で割った値をパーセントで表した値を「LF値(%)」と呼び、感光ドラム1の寿命予測に用いている。つまり、制御部110は、膜厚検知制御において、検知電流Iと初期検知電流I0とから検知電流差分ΔIを算出する。また、制御部110は、検知電流差分ΔIと寿命時差分ΔI0とからLF値を算出する。本実施例では、検知電流I、初期検知電流I0は、後述する記憶部9に記憶され、検知電流差分ΔIの計算に用いられる。また、寿命時差分ΔI0は、例えばROM112に記憶されており、LF値の計算に用いられる。
例えば、LF値が100%、あるいは90%などの100%よりも小さい所定の値に達した場合に、感光ドラム1が寿命に達したものと判断することができる。制御部110は、膜厚検知制御により取得したLF値に基づいて、感光ドラム1が寿命に達した場合に、ドラムカートリッジ10の交換を促す情報を操作部140(あるいは外部装置)において表示するように制御する(音声や発光による報知でもよい。)。また、制御部110が、適宜のタイミングで、あるいは操作者による操作に応じて、LF値を操作部140(あるいは外部装置)において逐次表示するようになっていてもよい。
5.感光ドラムのリユースによる課題
前述のように、感光ドラム1(ドラムカートリッジ10)をリユースして、リユース後の感光ドラム1の寿命予測を行おうとした場合に、感光ドラム1の正確な寿命予測が難しくなることがある。ここで、感光ドラム1がリユースされて他の装置本体120に移植された場合のLF値への影響について説明する。
感光ドラム1の膜厚の検知は、帯電ローラ2に振動電圧を印加して、その際に電流検知回路30で直流電流を検知することで行っている。そのため、帯電電源20の出力誤差(電圧が正しく印加されているかの電圧の振れ)や、電流検知回路30の検知誤差によって、感光ドラム1の膜厚が同じであっても検知電流が変化する電流検知誤差が生じることがある。同一の装置本体120であれば、帯電電源20の出力誤差や電流検知回路30の検知誤差による電流検知誤差は、その装置本体120に固有の値を持つので、初期検知電流I0と最新の検知電流Iとの差分である検知電流差分ΔIを用いることで、その影響を低減できる。しかし、装置本体120が変わると、上記方法では装置本体120ごとに異なる電流検知誤差(電流検知誤差の装置本体個体差)の影響を低減できなくなる。
図9は、感光ドラム1のリユースによるLF値への影響を説明するための模式的なグラフ図である。図9において、縦軸はLF値を示し、横軸は画像形成枚数を示す。図9中の実線は感光ドラム1のリユース前に前本体120で求められるLF値の推移を示す。図9中の破線(1)は、感光ドラム1のリユース後に後本体120で求められるLF値がリユース前よりも大きくなる誤差が生じた場合のLF値の推移を示す。また、図9中の破線(2)は、感光ドラム1のリユース後に後本体120で求められるLF値がリユース前よりも小さくなる誤差が生じた場合のLF値の推移を示している。感光ドラム1のリユース直前と比較してリユース直後に感光ドラム1の膜厚が減ったと検知されるような誤差が生じた場合(破線(1))、感光ドラム1が本来の寿命に達する前に、感光ドラム1が寿命に達したと誤検知され、交換されてしまうことになる。また、装置本体120間での電流検知誤差の差分が大きくなると、検知電流差分ΔIがマイナスになることもあり、感光ドラム1の膜厚が増えたと検知されてしまうこともあり得る(破線(2))。この場合には、感光ドラム1の寿命を報知する前に、感光ドラム1が寿命に達してしまい、画像不良が発生する可能性がある。このように、感光ドラム1のリユースにより装置本体120が変わると、感光ドラム1の寿命予測がうまくいかない可能性ある。
6.装置本体差の補正
次に、本実施例における、感光ドラム1がリユースされて他の装置本体120に移植された場合の膜厚検知制御(感光ドラム1の寿命予測)について説明する。
上述の課題に鑑み、本実施例では、制御部110が感光ドラム1の移植状況を検知して、装置本体120間での電流検知誤差を補正することで、感光ドラム1の膜厚をより正確に検知できるようにする。これにより、感光ドラム1の寿命予測をより正確に行うことを可能とする。
<記憶部>
まず、本実施例において膜厚検知制御に用いられる記憶手段としての記憶部9(図1、図2、図4)について説明する。
本実施例では、記憶部9は、制御部110と通信可能であり、電流検知回路30により検知された直流電流に関する情報と、装置本体120の識別情報と、を記憶可能とされる。記憶部9は、制御部110と通信可能であれば、感光ドラム1に付属するメモリであってもよいし、ネットワーク上のサーバー(コンピュータ)に設けられたものであってもよい。記憶部9は、情報を記憶可能であれば任意の形態のものであってよく、典型的には電子的な不揮発性メモリを有して構成される。本実施例では、図1及び図2に示すように、各ドラムカートリッジ10の枠体10aに記憶部(ドラムメモリ)9が設けられている。この記憶部9は、ドラムカートリッジ10が装置本体120に装着されることで、装置本体120側に設けられた接点部(図示せず)と記憶部9側に設けられた接点部(図示せず)とが接続されて、制御部110と通信可能となる。これにより、制御部110は、記憶部9に対して、通信部を構成する入出力部114を介して情報の読み書きが可能となる。
記憶部9は、制御部110の制御により、電流検知回路30により検知された直流電流の情報として、初期検知電流I0と、少なくとも最新(最終)の検知電流Iと、を記憶する。また、記憶部9は、制御部110の制御により、初期検知電流I0が記憶される際(本実施例では、初回の膜厚検知制御を行った際)の装置本体120の識別情報を記憶する。なお、識別情報は、個々の装置本体120を識別するための情報であればよく、典型的には製品のシリアル番号などの識別番号である。
<制御手順>
次に、本実施例における、感光ドラム1がリユースされて他の装置本体120に移植された場合の膜厚検知制御(感光ドラム1の寿命予測)の手順について更に説明する。図7は、本実施例における感光ドラム1がリユースされて他の装置本体120に移植された場合に対応した膜厚検知制御の手順の概略を示すフローチャート図である。なお、感光ドラム1の膜厚の検知結果に基づく感光ドラム1の寿命予測の手順については省略する。図7の手順に従う制御は、画像形成装置100の電源がONとされた後、最初の画像の形成が開始される前に実行される。上述のように、本実施例ではドラムカートリッジ9に記憶部9が設けられている。また、図7の手順に従う制御は、各画像形成部Sにおいて行われる。なお、この制御は各画像形成部Sで行われるので、前本体120と後本体120とで、異なる色の画像形成部Sに、リユースされたドラムユニット10が装着されてもよい。
まず、制御部110は、装置本体120の電源がONとされたことを検知する(S101)。次に、制御部110は、ROM112に記憶されている現在の装置本体120の識別情報と、記憶部9から取得される識別情報と、が違うか否かを判断する(S102)。
制御部110は、S102で上記2つの識別情報が違わない(「No」)と判断した場合は、図7の手順を終了する。なお、S102で上記2つの識別情報が違わないと判断する場合には、記憶部9に識別情報が記憶されておりその識別情報が現在の装置本体120の識別情報と同じである場合、及び記憶部9に識別情報が記憶されていない場合を含む。前者は、その記憶部9が付随するドラムカートリッジ10がリユースされたものではなく使用開始済みであること、あるいはリユースされたものであるが後述するS103以降の手順によりイニシャライズ(初期検知電流の補正)が済んでいることを示す。後者は、その記憶部9が付随するドラムカートリッジ10がリユースされたものではなく、使用開始前であることを示す。この後者の場合は、別途、通常どおり初回の膜厚検知制御が実行されて、記憶部9に初期検知電流I0、現在の装置本体120の識別情報が記憶される。
制御部110は、S102で上記2つの識別情報が違う(「Yes」)と判断した場合は、膜厚検知制御を実行する(S103)。次に、制御部110は、補正情報として、電流検知回路30により検知された直流電流(後本体初期検知電流)I2と、記憶部9から取得された最新(最終)の検知電流(前本体最終検知電流)Iと、の差分である初期検知電流差分ΔI2を算出する(S104)。なお、本実施例では、補正情報として、次式、ΔI2=I2-Iで算出される初期検知電流差分ΔI2を用いているが、これに限定されるものではない。例えば、補正情報として、次式、ΔI2=I2/Iで算出される割合である初期検知電流比率ΔI2を用いてもよい。つまり、電流検知回路30により検知された直流電流(後本体初期検知電流)I2と、記憶部9から取得された最新(最終)の検知電流(前本体最終検知電流)Iと、の差分に関する情報であれば用いることができる。
次に、制御部110は、初期検知電流差分ΔI2により記憶部9に記憶されている初期検知電流(前本体初期検知電流)I0を補正し、更新して(書き換えて)記憶させる(S105)。具体的には、本実施例では、記憶部9に記憶されている初期検知電流(前本体初期検知電流)I0に、上記計算式で算出される初期検知電流差分ΔI2を加算する。また、制御部110は、記憶部9に記憶されている初期検知電流(前本体初期検知電流)I0を補正した場合は、記憶部9に記憶されている識別情報(前本体識別情報)を現在の装置本体120の識別情報(後本体識別情報)に更新して(書き換えて)記憶させる(S105)。その後、制御部110は、図7の手順を終了する。なお、本実施例では、記憶部9に記憶されている初期検知電流(前本体初期検知電流)I0を、上記初期検知電流差分ΔI2を用いて、次式、I0+ΔI2で加算により補正しているが、これに限定されるものではない。例えば、記憶部9に記憶されている初期検知電流(前本体初期検知電流)I0を、上記初期検知電流比率ΔI2を用いて、次式、I0×ΔI2で割合により補正してもよい。
図8は、図7の手順に従う制御の具体例を説明するための模式図である。この例では、回収されたドラムカートリッジ10の記憶部9に記憶されている初期検知電流(前本体初期検知電流)I0は80μA、最新(最終)の検知電流(前本体最終検知電流)Iは84μAである。そして、ドラムカートリッジ10がリユースされた現在の装置本体(後本体)120で電流検知回路30により検知された直流電流(後本体初期検知電流)I2は82μAである。この場合、補正情報としての初期検知電流差分ΔI2(=I2-I)は-2μAとなる。したがって、ドラムカートリッジ10の記憶部9に記憶されている初期検知電流(前本体初期検知電流)I0は、次式、I0+ΔI2により、78μAに補正されて更新される。
前述の定期的に行われる膜厚検知制御では、上記補正後の初期検知電流I0が用いられて感光ドラム1の膜厚が検知される。また、各膜厚検知制御で取得された検知電流Iが記憶部9に記憶される。典型的には、この各膜厚検知制御で取得された検知電流Iは、記憶部9に更新して(書き換えて)記憶されるが、少なくとも最新の検知電流Iを含む複数の検知電流Iが記憶部9に記憶されるようになっていてもよい。
なお、本実施例では、補正情報であるΔI2を用いて記憶部9に記憶されている初期検知電流I0を補正して更新しているが、これに限定されるものではない。例えば、補正情報を記憶部9に記憶させるようにしてもよい。制御部110は、膜厚検知制御時に、記憶部9に補正情報が記憶されている場合には、記憶部9に記憶されている初期検知電流I0を記憶部9に記憶されている補正情報により補正して用いるようにすればよい。
このような制御により、装置本体120に起因する電流検知誤差の装置本体120の個体差による、感光ドラム1の膜厚の誤検知を抑制することができる。したがって、感光ドラム1の寿命を正確に予測することができる。
なお、本実施例では、記憶部9は感光ドラム1(ドラムカートリッジ10)に付随しているが、前述のように記憶部9はネットワーク上のサーバーに設けられていてもよい。例えば、このようなサーバーは、画像形成装置100のユーザーが管理するものであってもよいが、画像形成装置100の製造者や販売者、あるいは画像形成装置100の保守の提供者が管理するものなどであってよい。また、典型的には、感光ドラム1に付随した記憶部9に加えて、ネットワーク上のサーバーに設けられた記憶部9が用いられる。
例えば、感光ドラム1に付随した記憶部9の記憶容量が小さく、記憶できる情報量が比較的少ない場合などに、この記憶部9に少なくとも装置本体120の識別情報を本実施例に準じて記憶させる。そして、初期検知電流I0、及び少なくとも最新(最終)の検知電流Iは、装置本体120から上記識別情報と共にネットワーク上のサーバーにアップロードして記憶させる。これにより、図7のS102と同様に、現在の装置本体120の識別情報と、感光ドラム1に付随した記憶部9から取得された装置本体120の識別情報と、に基づいて、感光ドラム1がリユースされたものであるか否かを判断することができる。そして、感光ドラム1がリユースされたものである場合には、次のようにすることができる。つまり、ネットワーク上のサーバーから、上記取得された装置本体(前本体)120の識別情報と関係付けて記憶されている初期検知電流(前本体初期検知電流)I0及び最新(最終)の検知電流(前本体最終検知電流)Iを、装置本体(後本体)120にダウンロードする。また、補正後の初期検知電流I0(又は補正情報)を現在の装置本体(後本体)120の識別情報と共にネットワーク上のサーバーにアップロードして記憶させる(更新する)。ただし、斯かる態様に限定されるものではなく、感光ドラム1に付随した記憶部9を設けずに、前本体120の識別情報は、後本体120の製造時や工場出荷時、あるいはユーザー先での初期設置時などに、操作者による操作部140(あるいは外部装置)における操作に基づいて後本体120の制御部110に入力(更には記憶)するようにしてもよい。
<効果>
本実施例では、画像形成装置100は、感光層1fを備えた感光体1と、感光体1を帯電させる帯電部材2と、帯電部材2に電圧を印加する印加部20と、印加部20により帯電部材2に電圧を印加した際に感光体1に流れる電流に関する電流情報を取得する検知部30と、新品の感光体1の使用が開始された場合に所定のタイミングで検知部30により取得された電流情報である第1情報(I0)と、上記所定のタイミングよりも後に検知部30により取得された電流情報である第2情報(I)と、に基づいて、感光層1fの厚さに関する情報を取得する制御部110と、情報を記憶する記憶部9に対する制御部110による情報の読み書きを可能とする通信部114と、を有する。そして、本実施例では、通信部114は、当該画像形成装置100の個体を識別する識別情報と関係付けて上記第1情報及び上記第2情報を記憶部9に記憶させるために、上記第1情報及び上記第2情報を出力するように構成されており、制御部110は、当該画像形成装置100に取り付けられている感光体1に関し、記憶部9に当該画像形成装置100とは別の個体を識別する識別情報と関係付けられた上記第1情報及び上記第2情報が記憶されている場合には、当該画像形成装置100において上記所定のタイミングで検知部30により取得された電流情報(I2)と、上記別の個体の識別情報と関係付けられた上記第2情報(I)と、に基づいて、上記別の個体の識別情報と関係付けられた上記第1情報(I0)を補正し、補正後の該第1情報と、当該画像形成装置100において上記所定のタイミングよりも後に検知部30により取得された電流情報と、に基づいて感光層1fの厚さに関する情報を取得するように構成されている。本実施例では、上記第1情報は、新品の感光体1の使用が開始されてから検知部30により最初に取得された電流情報である。また、本実施例では、上記第2情報は、検知部30により取得された最新の電流情報である。本実施例では、制御部110は、当該画像形成装置100において上記所定のタイミングで検知部30により取得された電流情報と、上記別の個体の識別情報と関係付けられた上記第2情報と、の差分に関する情報に基づいて、上記別の個体の識別情報と関係付けられた上記第1情報を補正する。また、本実施例では、制御部110は、上記第1情報と、上記第2情報と、の差分に関する情報に基づいて、感光層1fの厚さに関する情報を取得する。記憶部9は、感光体1と関連付けられて画像形成装置100に取り付けられかつ感光体1と関連付けられて画像形成装置100から取り外されるように構成されているものとすることができる。この記憶部9には、上記識別情報が記憶されるようになっていてよい。また、記憶部9は、ネットワークを介して制御部110と接続される画像形成装置100の外部の機器に設けられているものであってもよい。また、本実施例では、制御部110は、取得された感光層1fの厚さに関する情報に基づいて、感光体1の寿命に関する情報を出力する。
以上説明したように、本実施例では、感光ドラム1の使用初期と感光ドラム1の累積の使用量が増加した後とでの帯電ローラ2に電圧を印加した際に流れる直流電流の差分に基づいて感光ドラム1の膜厚を検知する。本実施例では、このような構成において、寿命期間の途中で感光ドラム1が別の装置本体120に移植された場合でも、装置本体120ごとに異なる電流検知誤差により感光ドラム1の膜厚を正確に検知することが難しくなることを抑制することができる。これにより、より正確な感光ドラム1の寿命予測が可能となる。つまり、本実施例によれば、装置本体120ごとの電流検知誤差を補正することで、リユースされて他の装置本体120に移植された感光ドラム1の膜厚をより正確に検知することができ、感光ドラム1の寿命予測をより正確に行うことが可能となる。換言すれば、本実施例によれば、感光ドラム1の移植状況を検知して、装置本体120間の電流検知誤差を補正することで、感光ドラム1の膜厚の検知精度を高め、感光ドラム1の寿命予測の精度を高めることができる。
[実施例2]
次に、本発明の他の実施例について説明する。本実施例の画像形成装置の基本的な構成及び動作は、実施例1の画像形成装置と同じである。したがって、本実施例の画像形成装置において、実施例1の画像形成装置におけるものと同一又は対応する機能あるいは構成を有する要素については、実施例1と同一の符号を付して詳しい説明は省略する。
実施例1では、感光ドラム1の膜厚の検知結果に基づいて感光ドラム1の寿命予測を行う場合について説明した。感光ドラム1の膜厚の検知結果は、感光ドラム1の寿命予測に好適に用い得るものであるが、本発明は斯かる態様に限定されるものではない。
感光ドラム1の膜厚の検知結果は、感光ドラム1の寿命予測に加えて又は代えて、画像形成プロセス条件の制御に用いることもできる。
例えば、帯電設定(帯電電位の設定、帯電電圧の設定)へ感光ドラム1の膜厚の検知結果をフィードバックすることができる。例えば、感光ドラム1の膜厚が減少すると感光ドラム1を帯電させ難くなる傾向がある場合に、感光ドラム1の膜厚の検知結果に基づいて、感光ドラム1の膜厚が減少するに従って帯電電圧(例えば直流成分あるいは交流成分)を上げていくことなどが可能である。
また、例えば、転写後の感光ドラム1の表面を除電するための除電手段として、転写後かつ帯電処理前の感光ドラム1の表面に光を照射して感光ドラム1を除電する前露光装置が用いられることがある。この前露光装置による感光ドラム1の表面の露光量(感光ドラム1の表面の所定の面積当たりに単位時間にわたり照射されるエネルギー値(光量))へ感光ドラム1の膜厚の検知結果をフィードバックすることができる。例えば、感光ドラム1の膜厚が減少すると感光ドラム1を除電し難くなる傾向がある場合に、感光ドラム1の膜厚の検知結果に基づいて、感光ドラム1の膜厚が減少するに従って前露光装置による感光ドラム1の露光量(例えば光源に供給する電流)を上げていくことなどが可能である。
つまり、制御部110は、取得された感光層1fの厚さに関する情報に基づいて、感光体1に作用するプロセス手段のプロセス条件を制御することができる。
このように、感光ドラム1の膜厚の検知結果に基づいて画像形成プロセス条件(典型的には感光ドラム1の表面電位に関連するプロセス条件)を制御する場合にも、感光ドラム1の膜厚を正確に検知できることが重要となる。したがって、感光ドラム1がリユースされた場合でも、実施例1で説明したのと同様にしてその感光ドラム1の膜厚をより正確に検知することで、上述のような画像形成プロセス条件をより精度良く制御することが可能となる。
[その他]
以上、本発明を具体的な実施例に即して説明したが、本発明は上述の実施例に限定されるものではない。
上述の実施例では、画像形成装置は、帯電方式として帯電電圧に直流電圧と交流電圧とを重畳した振動電圧を用いるDC/AC帯電方式を採用していたが、本発明はこれに限定されるものではない。画像形成装置は、帯電方式として帯電電圧に直流電圧のみを用いるDC帯電方式を採用するものであってもよい。
また、上述の実施例では、帯電部材は感光体に接触して配置されていたが、帯電部材は、感光体に近接して配置されていてもよい。帯電部材と感光体との間にパッシェンの法則に基づく放電可能領域が設けられていれば、帯電部材は例えば感光体に対して数10μmの空隙(間隙)を有して非接触に近接配置されていてもよい。
また、上述の実施例では感光体はカートリッジとして画像形成装置の装置本体に着脱自在に構成されていたが、本発明はこれに限定されるものではない。本発明は、ユーザーなどが感光体を画像形成装置の装置本体に対して容易に着脱可能な構成とはされていない画像形成装置にも適用できるものである。
また、画像形成装置は、タンデム型の画像形成装置に限定されるものではなく、例えば1つの感光体に順次複数の色のトナー像を形成し、各トナー像を中間転写体上に重ねて一次転写した後に記録材に二次転写する構成などの他の方式の画像形成装置であってもよい。また、画像形成装置は、フルカラー画像形成装置であることに限定されるものではなく、モノクロやモノカラーの画像形成装置であってもよい。また、画像形成装置は、プリンタ、各種印刷機、複写機、FAX、複合機など、種々の用途で実施することができる。
1 感光ドラム
2 帯電ローラ
9 記憶部
10 ドラムカートリッジ
20 帯電電源
30 電流検知回路
110 制御部

Claims (10)

  1. 感光層を備えた感光体と、
    前記感光体を帯電させる帯電部材と、
    前記帯電部材に電圧を印加する印加部と、
    前記印加部により前記帯電部材に電圧を印加した際に前記感光体に流れる電流に関する電流情報を取得する検知部と、
    新品の前記感光体の使用が開始された場合に所定のタイミングで前記検知部により取得された電流情報である第1情報と、前記所定のタイミングよりも後に前記検知部により取得された電流情報である第2情報と、に基づいて、前記感光層の厚さに関する情報を取得する制御部と、
    情報を記憶する記憶部に対する前記制御部による情報の読み書きを可能とする通信部と、
    を有する画像形成装置において、
    前記通信部は、当該画像形成装置の個体を識別する識別情報と関係付けて前記第1情報及び前記第2情報を前記記憶部に記憶させるために、前記第1情報及び前記第2情報を出力するように構成されており、
    前記制御部は、当該画像形成装置に取り付けられている前記感光体に関し、前記記憶部に当該画像形成装置とは別の個体を識別する識別情報と関係付けられた前記第1情報及び前記第2情報が記憶されている場合には、当該画像形成装置において前記所定のタイミングで前記検知部により取得された電流情報と、前記別の個体の識別情報と関係付けられた前記第2情報と、に基づいて、前記別の個体の識別情報と関係付けられた前記第1情報を補正し、補正後の該第1情報と、当該画像形成装置において前記所定のタイミングよりも後に前記検知部により取得された電流情報と、に基づいて前記感光層の厚さに関する情報を取得するように構成されていることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記第1情報は、新品の前記感光体の使用が開始されてから前記検知部により最初に取得された電流情報であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記第2情報は、前記検知部により取得された最新の電流情報であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  4. 前記制御部は、当該画像形成装置において前記所定のタイミングで前記検知部により取得された電流情報と、前記別の個体の識別情報と関係付けられた前記第2情報と、の差分に関する情報に基づいて、前記別の個体の識別情報と関係付けられた前記第1情報を補正することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  5. 前記制御部は、前記第1情報と、前記第2情報と、の差分に関する情報に基づいて、前記感光層の厚さに関する情報を取得することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  6. 前記記憶部は、前記感光体と関連付けられて前記画像形成装置に取り付けられかつ前記感光体と関連付けられて前記画像形成装置から取り外されるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  7. 前記記憶部には、前記識別情報が記憶されることを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
  8. 前記記憶部は、ネットワークを介して前記制御部と接続される前記画像形成装置の外部の機器に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  9. 前記制御部は、取得された前記感光層の厚さに関する情報に基づいて、前記感光体の寿命に関する情報を出力することを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  10. 前記制御部は、取得された前記感光層の厚さに関する情報に基づいて、前記感光体に作用するプロセス手段のプロセス条件を制御することを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の画像形成装置。
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