JP2024060281A - ボイラ - Google Patents
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Abstract
【課題】アンモニアを燃焼させる際に、未燃焼となるアンモニアの発生を抑制することができるボイラを提供することである。【解決手段】供給されるアンモニアを燃焼室8に噴出させる第1噴出口14と、供給される水素を前記燃焼室8に噴出させる第2噴出口24と、前記アンモニアおよび前記水素の供給を制御する制御手段とを備え、前記第2噴出口24は、前記第1噴出口14を囲むように設けられており、前記制御手段は、前記水素の供給により着火させ、その後、前記アンモニアの供給を開始させるように制御する。【選択図】図3
Description
本発明は、ボイラに関する。
近年、地球温暖化を防止するために、CO2(二酸化炭素)排出量の削減が求められている。そのため、水素やアンモニアを燃料の一部として使用することで、二酸化炭素の発生の抑制が図られている(例えば、特許文献1)。また、水素よりも低コストとなるアンモニアの使用率を上げることが望まれている。
しかしながら、アンモニアは着火しにくく、燃焼速度が遅い(燃焼範囲が狭い)ことから、バーナの着火時および停止時に未燃焼のアンモニアが排気されて異臭が発生するなどといった問題があった。また、発停の多い貫流ボイラにおいては、そのような未燃焼となる割合が高まる虞があった。
本発明は、かかる実情に鑑み考え出されたものであり、アンモニアを燃焼させる際に、未燃焼となるアンモニアの発生を抑制することができるボイラを提供することである。
上記目的を達成するために、本発明のある局面に従うボイラは、供給されるアンモニアを燃焼室に噴出させる第1噴出口と、供給される水素を前記燃焼室に噴出させる第2噴出口と、前記アンモニアおよび前記水素の供給を制御する制御手段とを備え、前記第2噴出口は、前記第1噴出口を囲むように設けられており、前記制御手段は、前記水素の供給により着火させ、その後、前記アンモニアの供給を開始させるように制御する。
上記の構成によれば、第2噴出口から水素を燃焼室に噴出させて着火させることにより、第1噴出口を囲むように火炎を発生させた後に、第1噴出口からアンモニアを燃焼室に噴出させることができる。その結果、着火時に未燃焼となるアンモニアの発生を抑制することができ、異臭発生などを抑止できる。
好ましくは、前記制御手段は、前記アンモニアの供給を停止させた後に、前記水素の供給を停止させて前記燃焼室における燃焼を停止させる。
上記の構成によれば、アンモニアの燃焼室への噴出を停止させたときであっても水素については未だ燃焼室に噴出しており第1噴出口を囲むように火炎が形成されているため、燃焼室内に残留するアンモニアを極力燃焼させやすくなる。その結果、燃焼停止時においても、未燃焼となるアンモニアの発生を抑制することができ、異臭発生などを抑止できる。
好ましくは、前記制御手段は、燃焼中においては、前記アンモニアおよび前記水素の供給を継続させつつ、前記アンモニアの供給量を燃焼状態に応じた供給量に変化させるように制御する。
上記の構成によれば、燃焼状態に応じてアンモニアの供給量が調整される。これにより、アンモニアよりも高コストとなる水素の使用量を抑えて、ランニングコストを低減させることができる。
以下に、図面を参照しつつ、本発明の実施形態について説明する。図1を参照して、本実施の形態に係るボイラ1の概略構成について説明する。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が本発明に含まれることが意図される。
図1には、ボイラ1が備える構成のうちの、燃料を燃焼させて蒸気を生成する缶体3が示されている。缶体3は、略円筒状に形成されており、その内部に燃料を燃焼させるガスバーナ2、複数の水管4、上部ヘッダ6、および下部ヘッダ5などを含む。複数の水管4は、各々、上部ヘッダ6と下部ヘッダ5との間に連結して構成されている。複数の水管4は、缶体3の内部に収容されており、缶体3の円周方向に所定の間隔で立設されている内側水管4aと、当該内側水管4aよりも外側において缶体3の円周方向に所定の間隔で立設されている外側水管4bとを含む。これらの内側水管4aと外側水管4bとをまとめて水管4ともいう。内側水管4aのうち隣り合う水管の隙間には、当該隙間を閉塞するように、下端部の隙間を残して内側縦ヒレ4a´が設けられる。外側水管4bについても隣り合う水管の隙間には、当該隙間を閉塞するように、上端部の隙間を残して外側縦ヒレ4b´が設けられる。これにより、缶体3の略中央部に、燃焼室8および燃焼ガス通路9が形成される。燃焼ガス通路9から送られてきた排気ガスは、排気通路7から缶体3外部に排出される。
ガスバーナ2は、燃焼室8の上方において、所定の燃焼用空気噴出方向(図1における下方向)に延びるように設けられている。ガスバーナ2は、複数の水管4の内部に導入された缶水を加熱して、蒸気を生成する。また、ガスバーナ2には、空気供給装置(図示しない)から燃焼用空気が供給されるとともに、燃料供給装置(図示しない)から燃料ガス(本実施例においては、アンモニア、および、水素)が供給される。空気供給装置は、送風機を含み、燃料供給装置は、アンモニアの流量調整弁と、水素の流量調整弁とを含む。ボイラ1の運転・動作を制御する制御装置は、その内部にメモリ、タイマ、および演算処理部を含むコンピュータにより実現され、電気的に接続される各センサからの信号に基づいて、制御処理を行う。ボイラ1の燃焼量は、制御装置により、燃焼状態(燃焼量)に応じた態様で送風機および流量調整弁が制御されることにより、連続的又は段階的に調整される。本実施形態においては、燃料ガスには、アンモニアと、助燃材として水素とを使用する。また、燃焼状態に応じた燃料が供給されるようにする制御は、アンモニアの供給量を制御することにより行われる。例えば、燃焼状態が高燃焼状態であるときには、アンモニアを供給する流量調整弁の開度を大きな開度に制御することにより、供給する燃料ガス中のアンモニアの割合を増やし、高燃焼状態よりも燃焼量が小さい低燃焼状態であるときには、アンモニアを供給する流量調整弁の開度を小さな開度に制御することにより、供給する燃料ガス中のアンモニアの割合を減らす。
下部ヘッダ5は、缶体3の下部に設けられ、複数の水管4の下部と連結されている。下部ヘッダ5は、缶体3に給水を行う給水ライン61と接続されている。給水ライン61の上流側には、給水ポンプ63や逆止弁64が設けられている。給水ポンプ63から給水ライン61を介して下部ヘッダ5へ給水され、給水された水は水管4において加熱される。上部ヘッダ6は、缶体3の上部に設けられ、複数の水管4の上部と連結されている。複数の水管4の内部において加熱された水は、蒸気となり、上部ヘッダ6から、蒸気供給管62を介して蒸気を用いる各種装置に供給される。
本実施形態におけるボイラ1では、まず燃焼室8内においてガスバーナ2から供給された可燃性混合気(燃料ガスと燃焼用空気との混合気)が燃焼される。燃焼室8において可燃性混合気が燃焼して発生した燃焼ガスは燃焼室8を囲むように配置された複数の水管4(内側水管4a)の内部を流通する水を加熱する。次いで、燃焼ガスは、燃焼室8の下部に形成された隙間から燃焼ガス通路9を通り、更に複数の水管(内側水管4aおよび外側水管4b)の内部を流通する水を加熱する。そして、燃焼ガス通路9を通った燃焼ガスは、缶体3の上部に形成された排気通路7を通って外部に排出される。
次に、ガスバーナ2について説明する。図2に示すように、ガスバーナ2は、パイロットバーナ(図示しない)と、ガスバーナ2の中央に配されるアンモニア供給管12と、アンモニア供給管12の外側(周囲)を覆うように配置される円筒状の第1筒部10と、第1筒部10の外側に配置される(第1筒部10よりも径が大きい)円筒状の第2筒部20と、第2筒部20の上方(図2における上方向)を囲むように配置されているウィンドボックス33と、第2筒部20の外側、かつ、ウィンドボックス33から延出するように配置される(第2筒部20よりも径が大きい)円筒状の第3筒部30とを備える。
ウィンドボックス33には、燃焼用空気が供給され、供給された燃焼用空気を、後述する第2空気流路31へ導入する。第2空気流路31へ導入された燃焼用空気は、後述する空気噴出口34から噴出される。空気噴出口34から噴出される燃焼用空気の下流方向は、燃焼用空気噴出方向となる。
アンモニア供給管12は、図1に示すように缶体3の中心軸Xと重なるように鉛直方向(上下方向)に延び、上流側においてアンモニアを供給する燃料供給装置(例えば、アンモニアの流量調整弁など)に接続される。また、アンモニア供給管12の先端(アンモニアの供給流路の下流側)に形成される第1噴出口14から、燃焼室8内へアンモニアが噴出される。
第1筒部10の内側においてアンモニア供給管12を除く領域には、アンモニアの燃焼に用いる燃焼用空気を供給するための第1空気流路11が形成されており、第1噴出口14の下流において、供給された燃焼用空気と第1噴出口から噴出されるアンモニアとの混合気を発生させる。また、第1筒部10は、拡径部を有さず、末端(燃焼用空気が供給される第1空気流路11における下流)まで、同じ径で延設されている。第1筒部10の外側および第2筒部20の内側の領域には、水素を供給するための水素(助燃材)供給路21が形成されている。第2筒部の外側20および第3筒部30の内側の領域には、燃焼用空気を供給する第2空気流路31が形成されている。第1空気流路11および第2空気流路31は、各々、上流側において空気供給装置に接続される。水素供給路21は、上流側において水素を供給する燃料供給装置(例えば、水素の流量調整弁など)に接続される。
第2空気流路31の下流には、空気噴出口34が形成され、燃焼用空気を燃焼室8に供給する。また、空気噴出口34よりも下流側(燃焼用空気噴出方向)においては、第1筒部10の外側と第2筒部20の内側との隙間を封止する環状の封止板26が設けられている。封止板26には、複数の水素(助燃材)ノズル22が、缶体3の中心軸Xを中心として周方向に間隔をあけて形成される。また、水素ノズル22の先端方向の角度を所望の方向とすることで、所望の方向へ水素を噴出することができる。
水素供給路21から供給される水素(助燃材)は、水素ノズル22の先端に形成された第2(水素)噴出口24から、ガスバーナ2の下方(下流側)の燃焼室8に供給される。水素ノズル22は、第2筒部20の内側で径方向外側に屈折し、第2筒部20を貫通して、燃焼用空気噴出方向と交わる方向に延出している。これにより、空気噴出口34の下流においては、水素と燃焼用空気とを効率的に混合させて混合気を発生させることができる。これにより、燃焼室8内であって第1噴出口14を取り囲むように水素による火炎を安定的に形成させることができる。
本実施形態におけるボイラ1は、水素を噴出する第2噴出口24が、アンモニアを噴出する第1噴出口14の周囲を取り囲むように設けられている。また、燃焼開始時には、まず水素を供給して第2噴出口24から噴出させて着火させ、所定時間経過後(所定条件成立後)に、アンモニアの供給が開始される。これにより、アンモニアは着火しにくく、燃焼速度が遅い(燃焼範囲が狭い)ことから、着火時に未燃焼となるアンモニアが発生しやすかったところ、燃焼速度が速い(燃焼範囲が広い)水素を先に供給させて燃焼室8内であって第1噴出口14を取り囲むように火炎を発生(形成)させた後に、アンモニアが供給されて当該第1噴出口14から噴出されるため、アンモニアを燃焼させることができる。その結果、未燃焼となるアンモニアの発生を抑制することができ、異臭発生などを抑止できる。
さらに、本実施形態におけるボイラ1は、燃焼を停止させるときに、まずアンモニアの供給を停止させてから、所定時間経過後(所定条件成立後)に、水素の供給を停止し、燃焼室8における燃焼を停止させる。これにより、アンモニアは、供給を止める際にもガスが出やすく(残留しやすい)、火炎が発生していない場合には未燃焼となるアンモニアが発生しやすいところ、燃焼速度が速い水素の供給が維持されており火炎が形成されているために残留するアンモニアを燃焼させることができる。その結果、燃焼停止時においても、未燃焼となるアンモニアの発生を抑制することができ、異臭発生などを抑止できる。
また、本実施形態におけるボイラ1は、燃焼中において、アンモニアおよび水素の供給を継続させつつ、アンモニアの供給量を燃焼状態に応じた供給量に変化させるようにする。これにより、燃焼室8内において水素の燃焼によって形成される火炎の中でアンモニアを燃焼させつつ、燃焼状態に応じた燃料の供給をすることができる。これにより、アンモニアよりも高コストとなる水素の使用量を抑えてランニングコストを低減させることができる。
<ボイラの制御処理について>
図3は、ボイラの制御の一例を説明するためのフローチャートである。制御装置は、ボイラ1の燃焼が開始(燃焼要求あり)されてから以降に本制御を実行する。
図3は、ボイラの制御の一例を説明するためのフローチャートである。制御装置は、ボイラ1の燃焼が開始(燃焼要求あり)されてから以降に本制御を実行する。
ステップS01では水素の供給を開始する。具体的には、制御装置により燃焼用空気の供給が開始されるとともに、水素の流量調整弁を開状態とする制御が行われて、パイロットバーナによる着火が行われる。これにより、第2噴出口24から水素が燃焼室8内に噴出されて着火され、第1噴出口14を囲むように火炎を発生(形成)させることができる。
ステップS02では、ステップS01において、水素の供給が開始されてから所定時間経過したか否かが判定される。なお、ステップS02におけるアンモニアを供給するまでの所定時間には、例えば、助燃材である水素が供給されてから、当該水素を燃焼させることにより発生する火炎が安定するまでに要する平均的な時間よりも長い時間を定めることができる。ステップS02において所定時間経過したと判定されなかったときには、処理をステップS02の前に戻す。
ステップS02において所定時間経過したと判定されたときには、ステップS03に進み、アンモニアの供給を開始する。具体的には、制御装置によりアンモニアの流量調整弁を開状態とする制御が行われる。これにより、第1噴出口14からアンモニアが燃焼室8内に噴出されて、当該第1噴出口14を取り囲むように形成されている火炎により燃焼させることができる。ステップS03においてアンモニアの供給を開始したあとは、ステップS04において、燃焼中はアンモニアの供給を燃焼状態に応じて制御する。具体的には、制御装置により、燃焼状態に応じて、燃焼用空気の供給量と、アンモニアの流量調整弁の開度とが制御される。
ステップS05では、ボイラ1の燃焼停止(燃焼停止要求)がされたか否かが判定される。ステップS05において、燃焼停止されたと判定されなかったときには、処理をステップS05の前に戻す。
ステップS05において、燃焼停止されたと判定されたときには、ステップ06に進み、アンモニアの供給を停止する。具体的には、制御装置によりアンモニアの流量調整弁を閉状態とする制御が行われる。
ステップS07では、ステップS06においてアンモニアの供給を停止してから所定時間経過したか否かが判定される。なお、ステップS07における水素の供給を停止するまでの所定時間には、例えば、アンモニアの供給停止後に残留するアンモニアを、水素による燃焼によって完全燃焼するために要する平均的な時間よりも長い時間を定めることができる。ステップS07において、所定時間経過したと判定されたときには、ステップS08に進み、水素の供給を停止し、処理を終了する。具体的には、制御装置により水素の流量調整弁を閉状態とする制御が行われる。
以上のように、本実施形態では、水素を噴出する第2噴出口24が、アンモニアを噴出する第1噴出口14の周囲を取り囲むように設けられている。また、燃焼開始時には、水素を噴出する第2噴出口24から水素を燃焼室8に噴出させて着火させることにより(ステップS01)、アンモニアを噴出する第1噴出口14を囲むように火炎を発生(形成)させた後に(ステップS02 YES)、第1噴出口14からアンモニアを燃焼室8に噴出させることができる(ステップS03)その結果、着火時に未燃焼となるアンモニアの発生を抑制することができ、異臭発生などを抑止できる。
さらに、燃焼停止時(ステップS05 YES)において、アンモニアの供給を停止させた後(ステップS06、ステップS07 YES)に、水素の供給を停止させて(ステップS08)、燃焼室8における燃焼を停止させる。そのため、アンモニアの燃焼室8への噴出を停止させたときであっても水素については未だ燃焼室8に噴出しており第1噴出口14を囲むように火炎が形成されているため、燃焼室8内に残留するアンモニアを極力燃焼させやすくなる。その結果、燃焼停止時においても、未燃焼となるアンモニアの発生を抑制することができ、異臭発生などを抑止できる。
また、燃焼中においては、燃焼状態に応じてアンモニアの供給量が調整される(ステップS04)。これにより、アンモニアよりも高コストとなる水素の使用量を抑えて、ランニングコストを低減させることができる。
本発明は、上記の実施の形態に限られず、種々の変形、応用が可能である。以下、本発明に適用可能な上記の実施の形態の変形例などについて説明する。
上記実施形態においては、助燃材として水素を用いる例を説明した。しかし、これに限らず、アンモニアよりも燃焼速度が速い(燃焼範囲が広い)もの、すなわち燃えやすいものであれば、例えば、水素単体ではなく他の燃料(例えば、プロパン、メタンなど)と混合させた燃料であってもよい。
上記実施形態においては、燃焼中においても助燃材として水素を供給しつつ、アンモニアの供給量を燃焼状態に応じた供給量に変化させる例(ステップS04)について説明した。しかし、これに限らず、例えば、アンモニアの供給を開始(ステップS03)したあと、所定時間経過後(例えば、アンモニアのみによって火炎が安定するまでに要する平均的な時間よりも長い時間の経過後)に水素の供給を停止し、燃焼中においては、アンモニアのみによる燃焼(専焼)としてもよい。また、この場合、燃焼停止する際には、水素の供給を再開してから、所定時間経過後(アンモニアと水素との混焼により火炎が安定するまでに要する平均的な時間よりも長い時間の経過後)にアンモニアの供給を停止(ステップS07)するものとしてもよい。
上記実施形態においては、アンモニアは気体燃料(ガス)として用いる例を説明した。しかし、これに限らず、液体のアンモニアを燃料として用いるものであってもよい。
上記実施形態においては、アンモニアの燃焼に用いる燃焼用空気を供給するための第1空気流路11の中に、アンモニア供給管12が設けられている例について説明した。しかし、これに限らず、ガスバーナ2の中央下流(燃焼室8へ向かう)方向に、アンモニアの噴出口となる第1(アンモニア)噴出口14が設けられるものであればよく、例えば、アンモニア供給管12に替わり、第1筒部内自体にアンモニアが供給されるようにしてもよい。
また、アンモニア供給管12は、缶体3の中心軸Xと重なるように鉛直方向(上下方向)に延びているものに限らず、例えば、ガスバーナ2の横方向(例えば、図2における左右方向)からアンモニア供給管12が挿入され、ガスバーナ2の中心軸X付近にて第1噴出口14が下方へ向かうように屈折されるものであってもよい。あるいは、ガスバーナ2の中央下方へ向かって斜め上方からアンモニア供給管12が挿入されるものであってもよい。
上記実施形態においては、水素供給路21の下流に封止板26が設けられ、水素ノズル22が形成され、所望の方向へ水素を噴出することができる例を説明した。しかし、これに限らず、水素が噴出される第2(水素)噴出口24が、第1(アンモニア)噴出口14の周囲を取り囲むように設けられていればよく、例えば、第2空気流路31の中に、水素供給管21を設け、燃焼用空気噴出方向に沿うように第2噴出口24が形成されるものとしてもよい。
上記実施の形態におけるボイラ1では、直径が異なる3つの筒部(第1筒部10、第2筒部20、第3筒部30)の間に第1空気流路11、水素供給路21、第2空気流路31を形成する例について説明したが、これに限らず、第1空気流路11、水素供給路21、第2空気流路31は、流路毎に対応して設けられる専用の管(パイプ)やダクトなどにより形成されるものであってもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものでないと考えられるべきである。この発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 ボイラ
2 ガスバーナ
3 缶体
4 水管
4a 内側水管
4b 外側水管
4a´ 内側縦ヒレ
4b´ 外側縦ヒレ
5 下部ヘッダ
6 上部ヘッダ
7 排気通路
8 燃焼室
9 燃焼ガス通路
10 第1筒部
11 第1空気流路
12 アンモニア供給管
14 第1(アンモニア)噴出口
20 第2筒部
21 水素(助燃材)供給路
22 水素(助燃材)ノズル
24 第2(水素)噴出口
26 封止板
30 第3筒部
31 第2空気流路
33 ウィンドボックス
34 空気噴出口
61 給水ライン
62 蒸気供給管
63 給水ポンプ
64 逆止弁
2 ガスバーナ
3 缶体
4 水管
4a 内側水管
4b 外側水管
4a´ 内側縦ヒレ
4b´ 外側縦ヒレ
5 下部ヘッダ
6 上部ヘッダ
7 排気通路
8 燃焼室
9 燃焼ガス通路
10 第1筒部
11 第1空気流路
12 アンモニア供給管
14 第1(アンモニア)噴出口
20 第2筒部
21 水素(助燃材)供給路
22 水素(助燃材)ノズル
24 第2(水素)噴出口
26 封止板
30 第3筒部
31 第2空気流路
33 ウィンドボックス
34 空気噴出口
61 給水ライン
62 蒸気供給管
63 給水ポンプ
64 逆止弁
Claims (3)
- 供給されるアンモニアを燃焼室に噴出させる第1噴出口と、
供給される水素を前記燃焼室に噴出させる第2噴出口と、
前記アンモニアおよび前記水素の供給を制御する制御手段とを備え、
前記第2噴出口は、前記第1噴出口を囲むように設けられており、
前記制御手段は、前記水素の供給により着火させ、その後、前記アンモニアの供給を開始させるように制御する、ボイラ。 - 前記制御手段は、前記アンモニアの供給を停止させた後に、前記水素の供給を停止させて前記燃焼室における燃焼を停止させる、請求項1に記載のボイラ。
- 前記制御手段は、燃焼中においては、前記アンモニアおよび前記水素の供給を継続させつつ、前記アンモニアの供給量を燃焼状態に応じた供給量に変化させるように制御する、請求項1または請求項2に記載のボイラ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2022167568A JP2024060281A (ja) | 2022-10-19 | 2022-10-19 | ボイラ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2022167568A JP2024060281A (ja) | 2022-10-19 | 2022-10-19 | ボイラ |
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Family Applications (1)
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JP (1) | JP2024060281A (ja) |
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2022
- 2022-10-19 JP JP2022167568A patent/JP2024060281A/ja active Pending
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