JP2024058458A - 送風システム - Google Patents
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Abstract
【課題】 ノズルの送風口から吹き出される空気の送風方向を斜めにすることができる送風システムを提供する。【解決手段】 送風システムVS1は、少なくとも1つのノズル10と、送風装置2と、を備える。ノズル10は筐体10aを有し、筐体10aの送風口10bは、第3面部103に第1方向に沿って形成される。開口10dは、第1面部101に形成されて、内部空間10cに連通する。閉塞部31aは、開口10dの第3面部103の側を閉塞する。そして、開口10dと閉塞部31aとで第1面部101に吸気口10eが形成される。送風装置2は、吸気口10eを介して内部空間10cに空気を送り込む。ノズル10は、送風口10bから空気を吹き出す。【選択図】図3
Description
本開示は、送風システムに関する。
特許文献1の送風装置は、複数の等しい長さのノズルを備える。ノズルには流入口及び吹出口が設けられている。そして、高圧空気が流入口を通ってノズル内に流入し、ノズル内の高圧空気は吹出口から吹き出す。複数のノズルは、それぞれの吹出口が同一面となるように間隙を設けて備えられ、この間隙によって、吹出口から吹き出す空気流に誘引される空気の誘引風路がノズルの外側に形成される。そして、送風装置は、ノズルの流入口の開口面積を可変とするダンパ機構を備えており、ノズルの流入口の開口面積を調整することで、送風範囲を調整する。
特許文献1のような送風装置では、長尺のノズルの送風口から吹き出される空気の送風方向を、送風口に対して垂直ではなくて、送風口に対して斜めにすることが求められている。
本開示の目的は、ノズルの送風口から吹き出される空気の送風方向を斜めにすることができる送風システムを提供することである。
本開示の一態様に係る送風システムは、第1方向に延びる中空の長尺形状に形成された筐体を有する少なくとも1つのノズルと、前記筐体の内部空間に空気を送り込む送風装置と、を備える。前記筐体は、第1面部及び第2面部と、第3面部及び第4面部と、長尺の送風口と、開口と、閉塞部と、を有する。前記第1面部及び前記第2面部は、前記第1方向において対向する。前記第3面部及び前記第4面部は、前記第1面部と前記第2面部とを連結して、前記第1方向に交差する第2方向において対向する。前記送風口は、前記第3面部に前記第1方向に沿って形成される。前記開口は、前記第1面部に形成されて、前記内部空間に連通する。前記閉塞部は、前記開口の前記第3面部の側を閉塞する。そして、前記開口と前記閉塞部とで前記第1面部に吸気口が形成される。前記送風装置は、前記吸気口を介して前記内部空間に空気を送り込む。前記ノズルは、前記送風口から前記空気を吹き出す。
以上説明したように、本開示は、ノズルの送風口から吹き出される空気の送風方向を斜めにすることができる、という効果がある。
本実施形態は、一般に、送風システムに関する。より詳細には、本開示は、少なくとも1つのノズルを備える送風システムに関する。
なお、以下に説明する実施形態は、本開示の実施形態の一例にすぎない。本開示は、以下の実施形態に限定されず、本開示の効果を奏することができれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。
また、以下の説明では、特に断りのない限り、図1において、互いに直交するX軸、Y軸、及びZ軸を規定する。便宜的に、X軸に沿う両方向のうち一方向を右方向とし、他方向を左方向とする。また、Y軸に沿う両方向のうち一方向を前方向とし、他方向を後方向とする。また、Z軸に沿う両方向のうち一方向を上方向とし、他方向を下方向とする。
(実施形態)
(1)概略
図1は、本実施形態の送風システムVS1を示す。送風システムVS1は、例えばオフィスビル、事務所、店舗、工場、又は商業施設などの施設に用いられる。また、送風システムVS1は、集合住宅の住戸、戸建て住宅などで用いられてもよい。送風システムVS1は、施設及び住宅などの建造物に設置されることを想定しているが、建造物以外の構造物に設置されてもよい。
(1)概略
図1は、本実施形態の送風システムVS1を示す。送風システムVS1は、例えばオフィスビル、事務所、店舗、工場、又は商業施設などの施設に用いられる。また、送風システムVS1は、集合住宅の住戸、戸建て住宅などで用いられてもよい。送風システムVS1は、施設及び住宅などの建造物に設置されることを想定しているが、建造物以外の構造物に設置されてもよい。
本実施形態の送風システムVS1は、少なくとも1つのノズル10と、送風装置2と、を備える。少なくとも1つのノズル10は、第1方向に延びる中空の長尺形状に形成された筐体10aを有する。送風装置2は、筐体10aの内部空間10cに空気を送り込む。筐体10aは、左端面部(第1面部)101及び右端面部(第2面部)102と、下面部(第3面部)103及び上面部(第4面部)104と、長尺の送風口10bと、第1開口10dと、第1閉塞部31aと、を有する。左端面部101及び右端面部102は、第1方向において対向する。下面部103及び上面部104は、左端面部101と右端面部102とを連結して、第1方向に交差する第2方向において対向する。送風口10bは、下面部103に第1方向に沿って形成される。第1開口10dは、左端面部101に形成されて、内部空間10cに連通する。第1閉塞部31aは、第1開口10dの下面部103の側を閉塞する。第1開口10dと第1閉塞部31aとで左端面部101に第1吸気口10eが形成される。送風装置2は、第1吸気口10eを介して内部空間10cに空気を送り込む。ノズル10は、送風口10bから空気を吹き出す。
上述の構成を有する送風システムVS1は、左端面部101において上面部104の側に形成された第1吸気口10eを備える。したがって、送風システムVS1では、第1吸気口10eから筐体10a内に送り込まれた空気は、コアンダ効果によって上面部104に沿って右端面部102に向かって進み、右端面部102で反射する。送風口10bは、右端面部102で反射して斜め方向に進む空気を吹き出す。この結果、送風口10bから吹き出される空気は、左端面部101の側に曲がる。すなわち、送風システムVS1は、ノズル10の送風口10bから吹き出される空気の送風方向を斜めにすることができる。
また、本実施形態の送風システムVS1は、第1閉塞部31aを変位させることで、第1吸気口10eの大きさを可変とする第1調整機構31を更に備えることが好ましい。
上述の構成を有する送風システムVS1は、第1吸気口10eの大きさを可変とすることで、送風方向を可変とすることができる。
なお、本実施形態では、「第1方向」はX軸に沿う左右方向に相当し、「第2方向」はZ軸に沿う上下方向に相当する。
(2)詳細
図1に示すように、送風システムVS1は部屋R1に設置されている。部屋R1は、ワーキングスペース、会議室、休憩室、待合室、応接室、及び居間などのように、人が存在する空間である。部屋R1の上面は天井R11であり、部屋R1の下面は床R12である。
図1に示すように、送風システムVS1は部屋R1に設置されている。部屋R1は、ワーキングスペース、会議室、休憩室、待合室、応接室、及び居間などのように、人が存在する空間である。部屋R1の上面は天井R11であり、部屋R1の下面は床R12である。
送風システムVS1は、ノズルユニット1、送風装置2、第1調整機構31、及び制御装置4を備える。ノズルユニット1は、8つのノズル10を有する。送風装置2は、第1ノズル送風機21を有する。ここで、ノズルユニット1、送風装置2(第1ノズル送風機21)、及び第1調整機構31は、送風ユニットU1を構成する。
また、送風システムVS1は、操作端末5、及び人感センサ6を更に備えることが好ましい。
(2.1)送風ユニット
送風ユニットU1は、天井R11の下面に図示しない吊りボルト又はワイヤなどで固定されている。送風ユニットU1は、図2-図4に示すように、ノズルユニット1、第1ノズル送風機21、及び第1調整機構31を備える。
送風ユニットU1は、天井R11の下面に図示しない吊りボルト又はワイヤなどで固定されている。送風ユニットU1は、図2-図4に示すように、ノズルユニット1、第1ノズル送風機21、及び第1調整機構31を備える。
ノズルユニット1は、8つのノズル10を備える。ノズル10は、X軸に沿って左右に長辺が延びた中空の矩形板状の筐体10aを有する。筐体10aは、左端面部(第1面部)101、右端面部(第2面部)102、下面部(第3面部)103、上面部(第4面部)104、前面部105、及び後面部106を有する。下面部103には、左右に長辺が延びた矩形状の開口が送風口10bとして形成されている。送風口10bは、下面部103において、前後の中心に形成されている。そして、8つのノズル10の各筐体10aは、Y軸に沿って前後に並んで並列に配置されている。ノズル10の筐体10aの前面部105は、前側に隣接するノズル10の筐体10aの後面部106と対向し、ノズル10の筐体10aの後面部106は、後側に隣接するノズル10の筐体10aの前面部105と対向している。すなわち、複数のノズル10は、Y軸に沿う前後方向(第3方向)に沿って並んで配置されている。Y軸に沿う前後方向(第3方向)は、X軸に沿う左右方向(第1方向)及びZ軸に沿う上下方向(第2方向)に直交(交差)する。本実施形態では、「第3方向」はY軸に沿う前後方向に相当する。筐体10aは、例えば樹脂材料によって形成されるが、アルミニウムなどの軽量の金属材料によって形成されてもよい。
筐体10aの内部には、左端面部101、右端面部102、下面部103、上面部104、前面部105、及び後面部106で囲まれた内部空間10cが形成されている、そして、図5A、図5B、図5Cに示すように、筐体10aの左端面部101には第1開口10dが形成されている。そして、左端面部101には、第1開口10dと第1閉塞部31aとで第1吸気口10eが形成される。内部空間10cは、第1吸気口10eを介して筐体10aの外部に連通している。
第1吸気口10eの大きさは、後述の第1調整機構31が第1閉塞部31aを変位させることによって変化する。本実施形態では、第1調整機構31によって、第1閉塞部31aが第1開口10dの一部を覆った状態である半開状態、第1閉塞部31aが第1開口10dを覆っていない状態である全開状態、及び第1閉塞部31aが第1開口10dを全て覆っている状態である閉状態、を切り替えることができる。
図3、図4、図5A、図5B、及び図5Cに示すように、下面部103の上側(内部空間10cの底面)には、複数のフィン10fがX軸に沿って一定間隔で左右に並んで設けられている。フィン10fは、内部空間10cの底面から上方に延びる板形状であり、X軸に沿う方向から見て、内部空間10cの下部を塞いでいる。図4に示すように、ノズル10の筐体10aを下方から見ると、複数のフィン10fが送風口10bをX軸に沿って一定間隔で区切るように位置している。フィン10fは、送風口10bから下方に吹き出す空気を整流する機能を有する。
第1ノズル送風機21は、ノズルユニット1の左端に設けられている。第1ノズル送風機21は、中空の矩形体状の筐体21aを備えて、筐体21aの内部にファン21bを有している。ファン21bは、クロスフローファンであることが好ましい。筐体21aは図示しないダクトに接続して、ダクトから空気を供給される。ファン21bが回転することでファン21bから吹き出した空気は、筐体21aの右端から左方へ吹き出す。筐体21aの右端はノズル10の左端面部101に対向しており、ファン21bが回転することでファン21bから吹き出した空気は、ノズル10の第1吸気口10eを通って内部空間10cに流れ込む。
第1調整機構31は、第1吸気口10eの大きさを可変とする。具体的に、第1調整機構31は、図5A、図5B、図5Cに示す矩形板状の第1閉塞部31aを備える。第1閉塞部31aは、板面がY-Z平面(Y軸とZ軸とで規定される平面)に沿うように配置され、Y軸に沿った前後方向及びZ軸に沿った上下方向にスライド可能(変位可能)に構成されている。そして、第1調整機構31は、図示しないモータ又はシリンダなどの駆動部を更に備えており、第1閉塞部31aは、駆動部の駆動力によって前後方向及び上下方向にスライドする。図5Aは全開状態の第1吸気口10e、図5Bは半開状態の第1吸気口10e、図5Cは閉状態の第1吸気口10eを示す。
図5Aは、第1閉塞部31aが第1開口10dの後方に位置し、第1閉塞部31aはノズル10の第1開口10dを全く覆っておらず、第1開口10dは全開状態になっている。すなわち、第1調整機構31は、第1開口10dの下面部103の側(第1開口10dの下部)、及び第1開口10dの上面部104の側(第1開口10dの上部)の両方を開放することで、第1開口10dを上端から下端に至るまで開放する。この場合、第1吸気口10eは、第1開口10dの全体に相当する全開状態であり、内部空間10cの上端から下端にまで至る形状及び大きさとなる。
図5Bでは、第1閉塞部31aは、図5Aの全開状態時よりも前方及び下方にスライドしている。このとき、第1閉塞部31aはノズル10の第1開口10dの下部を覆って、第1開口10dの上部を覆っておらず、第1開口10dは半開状態になっている。すなわち、第1閉塞部31aは、第1開口10dの下面部103の側を閉塞し、第1開口10dの上面部104の側を開放することで、第1開口10dの上部を開放する。この場合、第1吸気口10eは、第1閉塞部31aに覆われていない第1開口10dの上部に相当する半開状態である。
図5Cでは、第1閉塞部31aは、図5Aの全開状態時よりも前方にスライドしている。このとき、第1閉塞部31aはノズル10の第1開口10dの上部から下部に至るまでを覆って、第1開口10dは閉ざされている。すなわち、第1閉塞部31aは、第1開口10dの下面部103の側、及び第1開口10dの上面部104の側の両方を閉塞することで、第1開口10dを上端から下端に至るまで閉塞する。この場合、第1吸気口10eは、第1開口10dの全体が閉ざされた閉状態である。
第1ノズル送風機21が各ノズル10の第1吸気口10eから内部空間10cに空気を送り込むことで、内部空間10cでは、第1吸気口10eから右方に向かって流れる内部気流F11(図3参照)が発生する。内部気流F11は、内部空間10c内を伝搬した後、筐体10aの下面の送風口10bから下方に吹き出す。なお、図5Aに示すように、内部空間10cの下部の前後の幅は、下へ向かうほど狭くなることが好ましい。
上述の構成を備える第1ノズル送風機21は、ノズル10の内部空間10cに送り込まれる空気の量を調整することによって、ノズル10の内部空間10cの送風口10bから吹き出す空気の送風量を調整できる。
なお、第1調整機構31が、第1閉塞部31aを図5Cの閉状態に変位させないのであれば、第1閉塞部31aは、Y軸に沿った前後方向にのみスライド可能な構成であればよく、Z軸に沿った上下方向にスライドさせる必要はない。この場合、第1閉塞部31aがノズル10の下面部103から下方に突出しないように、第1閉塞部31aの上下方向の長さを短くすることができる。
そして、図6に示すように、ノズルユニット1を構成する8つのノズル10のそれぞれは、筐体10aの下面部103の長尺の送風口10bから下方へ空気を吹き出すことで、送風気流F2を生成する。なお、図6は、ノズルユニット1を構成する8つのノズル10のうち、Y軸に沿って前後に隣り合って配置されている任意の2つのノズル10を示す。
ここで、前後に隣り合う2つのノズル10の間には、図6に示す誘引経路91が形成されている。誘引経路91は、前側のノズル10の筐体10aの後面部106と後側のノズル10の筐体10aの前面部105とに前後から挟まれて、上方及び下方を開放した空間である。そして、並んで配置された2つのノズル10のそれぞれが送風口10bから下方へ吹き出す送風気流F2を生成すると、誘引経路91は負圧となり、誘引経路91には、2つのノズル10の上方の空間である上部空間92の空気が上から下に向かって誘引される。誘引経路91を上から下に向かって誘引された空気は、誘引経路91から下方に吹き出す。誘引経路91から下方に吹き出す空気は、誘引経路91から下に向かって流れる誘引気流F3を生成する。
この結果、ノズルユニット1の下方では、隣り合う2つのノズル10によって生成された2つの送風気流F2の間に誘引気流F3が発生し、送風気流F2と誘引気流F3とが合わさった下降気流F1が生成される。下降気流F1はノズルユニット1から下に向かって吹き出す。
なお、ノズル10の送風量は、送風口10bにおける送風気流F2の流量に相当する。
(2.2)制御装置
制御装置4は、第1ノズル送風機21及び第1調整機構31を制御する。
制御装置4は、第1ノズル送風機21及び第1調整機構31を制御する。
制御装置4は、第1ノズル送風機21及び第1調整機構31との間で有線通信又は無線通信を行うことで、第1ノズル送風機21の送風量、及び第1調整機構31の動作を制御する。また、制御装置4は、操作端末5及び人感センサ6との間で、有線通信又は無線通信を行うことで、操作端末5から操作信号を取得し、人感センサ6からセンサ信号を取得する。なお、有線通信は、例えばツイストペアケーブル、専用通信線、またはLAN(Local Area Network)ケーブルなどを介した有線通信である。無線通信は、例えばWi-Fi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)、ZigBee(登録商標)又は免許を必要としない小電力無線(特定小電力無線)等の規格に準拠した無線通信である。
操作端末5は、第1ノズル送風機21、及び第1調整機構31の各動作を指示するためのスイッチ又はタッチパネルなどを備えており、ユーザの操作を受け付ける。そして、操作端末5は、ユーザの操作に応じた操作信号を制御装置4へ送信する。具体的に、操作端末5は、運転、停止、及び送風方向などの操作を受け付ける。制御装置4は、操作端末5から受け取った操作信号に基づいて、第1ノズル送風機21の運転、停止、及び運転時の送風量を制御し、第1調整機構31による送風方向の制御を行う。
人感センサ6は、部屋R1内の人の有無、及び人の位置を検出し、検出結果をセンサ信号として制御装置4へ送信する。制御装置4は、人感センサ6から受け取ったセンサ信号に基づいて、第1ノズル送風機21の運転、停止、及び運転時の送風量を制御し、第1調整機構31による送風方向の制御を行う。
したがって、制御装置4は、操作端末5が受け付けたユーザの操作、及び人感センサ6の検出結果に基づいて、第1ノズル送風機21の運転及び停止を切り替え、第1調整機構31による送風方向の制御を行うことができる。
なお、制御装置4は、コンピュータシステムを備えることが好ましい。すなわち、制御装置4では、CPU(Central Processing Unit)、又はMPU(Micro Processing Unit)などのプロセッサがメモリに記憶されているプログラムを読み出して実行することによって、制御装置4の一部又は全部の機能が実現される。制御装置4は、プログラムに従って動作するプロセッサを主なハードウェア構成として備える。プロセッサは、プログラムを実行することによって機能を実現することができれば、その種類は問わない。プロセッサは、半導体集積回路(IC)、又はLSI(Large Scale Integration)を含む一つ又は複数の電子回路で構成される。ここでは、ICやLSIと呼んでいるが、集積の度合いによって呼び方が変わり、システムLSI、VLSI(Very Large Scale Integration)、若しくはULSI(Ultra Large Scale Integration)と呼ばれるものであってもよい。LSIの製造後にプログラムされる、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)、又はLSI内部の接合関係の再構成又はLSI内部の回路区画のセットアップができる再構成可能な論理デバイスも同じ目的で使うことができる。複数の電子回路は、一つのチップに集積されてもよいし、複数のチップに設けられてもよい。複数のチップは集約して配置されてもよいし、分散して配置されてもよい。
また、制御装置4は、1台のコンピュータ装置、及び互いに連携した複数台のコンピュータ装置のいずれで実現されていてもよい。また、制御装置4は、クラウドコンピューティングシステムとして構築されていてもよい。
(2.3)送風システムの動作
送風システムVS1では、制御装置4が、第1ノズル送風機21、及び第1調整機構31を制御することで、ノズルユニット1の下方に生成される気流の方向を調整する。本実施形態では、制御装置4は、第1ノズル送風機21を運転状態としたうえで、第1調整機構31の動作を制御することで、ノズルユニット1の下方に生成される気流の方向(送風方向)を可変とする。
送風システムVS1では、制御装置4が、第1ノズル送風機21、及び第1調整機構31を制御することで、ノズルユニット1の下方に生成される気流の方向を調整する。本実施形態では、制御装置4は、第1ノズル送風機21を運転状態としたうえで、第1調整機構31の動作を制御することで、ノズルユニット1の下方に生成される気流の方向(送風方向)を可変とする。
(2.3.1)斜め気流
図7は、第1ノズル送風機21が運転状態であり、かつ、第1調整機構31によって第1吸気口10eを半開状態(図5B参照)としたときにノズルユニット1の下方に生成される気流である斜め気流F13を示す。
図7は、第1ノズル送風機21が運転状態であり、かつ、第1調整機構31によって第1吸気口10eを半開状態(図5B参照)としたときにノズルユニット1の下方に生成される気流である斜め気流F13を示す。
具体的に、第1ノズル送風機21が生成したファン気流F10は、半開状態の第1吸気口10e(図5B参照)を通って、ノズル10の内部空間10cに流入する。このとき、ノズル10の左端面部101では、第1開口10dの下部が第1閉塞部31aによって閉塞され、第1開口10dの上部が第1吸気口10eとして開放されている。ファン気流F10が半開状態の第1吸気口10eを通って内部空間10cに流入すると、内部空間10c内では、内部気流F11がコアンダ効果によって上面部104に引き寄せられ、上面部104に沿って左から右へ進む。上面部104に沿って左から右へ流れる内部気流F11は、右端面部102に衝突し、右端面部102で反射した後、反射気流F12となって左斜め下方向に進む。そして、反射気流F12が送風口10bから吹き出すと、ノズルユニット1の下方では、左斜め下方向に進む斜め気流F13が発生する。
また、第1調整機構31は、第1閉塞部31aの位置を調整して、第1吸気口10eの大きさを可変とすることで、斜め気流F13の進行方向(送風口10bからの送風方向)を調整できる。具体的に、第1閉塞部31aが上方に変位して第1吸気口10eの大きさが減少すると、斜め気流F13の進行方向は水平方向により近くなる。第1閉塞部31aが下方に変位して第1吸気口10eの大きさが増加すると、斜め気流F13の進行方向は鉛直方向により近くなる。
(2.3.2)直下気流
図8は、第1ノズル送風機21が運転状態であり、かつ、第1調整機構31によって第1吸気口10eを全開状態(図5A参照)としたときにノズルユニット1の下方に生成される気流である直下気流F14を示す。
図8は、第1ノズル送風機21が運転状態であり、かつ、第1調整機構31によって第1吸気口10eを全開状態(図5A参照)としたときにノズルユニット1の下方に生成される気流である直下気流F14を示す。
具体的に、第1ノズル送風機21が生成したファン気流F10は、全開状態の第1吸気口10e(図5A参照)を通って、ノズル10の内部空間10cに流入する。このとき、ノズル10の左端面部101では、第1開口10dの下部から上部に至るまでが、第1吸気口10eとして開放されている。ファン気流F10が全開状態の第1吸気口10eを通って内部空間10cに流入すると、内部空間10c内では、内部気流F11がフィン10fによって整流されて、送風口10bから直下に吹き出す。この結果、ノズルユニット1の下方には上から下へ鉛直方向に進む直下気流F14が発生する。
(2.3.3)スイング気流
制御装置4は、第1調整機構31を制御して、第1吸気口10eを半開状態(図5B参照)と全開状態(図5A参照)とに交互に切り替えることで、斜め気流F13(図7参照)と直下気流F14(図8参照)とを交互に切り替えることができる。この結果、送風システムVS1は、ノズルユニット1の下方において斜め気流F13と直下気流F14とが交互に発生するスイング気流を生成できる。
制御装置4は、第1調整機構31を制御して、第1吸気口10eを半開状態(図5B参照)と全開状態(図5A参照)とに交互に切り替えることで、斜め気流F13(図7参照)と直下気流F14(図8参照)とを交互に切り替えることができる。この結果、送風システムVS1は、ノズルユニット1の下方において斜め気流F13と直下気流F14とが交互に発生するスイング気流を生成できる。
また、制御装置4は、第1調整機構31を制御して、第1吸気口10eを閉状態(図5C参照)とすることで、送風口10bからの送風を停止させることもできる。
(3)第1変形例
(3.1)構成
図9-図11は、送風ユニットの変形例として、送風ユニットU2を示す。なお、他の構成は上述の実施形態と同様であり、同様の構成には同一の符号を付して、説明は省略する。
(3.1)構成
図9-図11は、送風ユニットの変形例として、送風ユニットU2を示す。なお、他の構成は上述の実施形態と同様であり、同様の構成には同一の符号を付して、説明は省略する。
送風ユニットU2は、天井R11(図1参照)の下面に図示しない吊りボルト又はワイヤなどで固定されている。送風ユニットU2は、図9-図11に示すように、ノズルユニット1、第1ノズル送風機21、第1調整機構31、第2ノズル送風機22、及び第2調整機構32を備える。送風ユニットU2では、第1ノズル送風機21と第2ノズル送風機22とで送風装置2が構成される。第2ノズル送風機22、及び第2調整機構32は、第1ノズル送風機21、及び第1調整機構31と同様に、制御装置4によって制御される。
ノズルユニット1は、8つのノズル10を備える。ノズル10の筐体10aの内部には、左端面部101、右端面部102、下面部103、上面部104、前面部105、及び後面部106で囲まれた内部空間10cが形成されている。
そして、図5A、図5B、図5Cに示すように、筐体10aの左端面部101には第1開口10dが形成されている。そして、左端面部101には、第1開口10dと第1閉塞部31aとで第1吸気口10eが形成される。内部空間10cは、第1吸気口10eを介して筐体10aの外部に連通している。第1吸気口10eの大きさは、第1調整機構31が第1閉塞部31aを変位させることによって変化する。本実施形態では、第1調整機構31によって、第1閉塞部31aが第1開口10dの一部を覆った状態である半開状態、第1閉塞部31aが第1開口10dを覆っていない状態である全開状態、及び第1閉塞部31aが第1開口10dを全て覆っている状態である閉状態、を切り替えることができる。なお、第1調整機構31による第1閉塞部31aの変位制御は、上述の実施形態と同様であり、説明は省略する。
また、図12A、図12B、図12Cに示すように、筐体10aの右端面部102には第2開口10gが形成されている。そして、右端面部102には、第2開口10gと第2閉塞部32aとで第2吸気口10hが形成される。内部空間10cは、第2吸気口10hを介して筐体10aの外部に連通している。第2吸気口10hの大きさは、第2調整機構32が第2閉塞部32aを変位させることによって変化する。本実施形態では、第2調整機構32によって、第2閉塞部32aが第2開口10gの一部を覆った状態である半開状態、第2閉塞部32aが第2開口10gを覆っていない状態である全開状態、及び第2閉塞部32aが第2開口10gを全て覆っている状態である閉状態、を切り替えることができる。
第2ノズル送風機22は、ノズルユニット1の右端に設けられている。第2ノズル送風機22は、中空の矩形体状の筐体22aを備えて、筐体22aの内部にファン22bを有している。ファン22bは、クロスフローファンであることが好ましい。筐体22aは図示しないダクトに接続して、ダクトから空気を供給される。ファン22bが回転することでファン22bから吹き出した空気は、筐体22aの左端から右方へ吹き出す。筐体22aの左端はノズル10の右端面部102に対向しており、ファン22bが回転することでファン22bから吹き出した空気は、ノズル10の第2吸気口10hを通って内部空間10cに流れ込む。
第2調整機構32は、第2吸気口10hの大きさを可変とする。具体的に、第2調整機構32は、図12A、図12B、図12Cに示す矩形板状の第2閉塞部32aを備える。第2閉塞部32aは、Y軸に沿った前後方向、及びZ軸に沿った上下方向にスライド可能(変位可能)に構成されている。そして、第2調整機構32は、図示しないモータなどの駆動部を更に備えており、第2閉塞部32aは、駆動部の駆動力によって前後方向及び上下方向にスライドする。図12Aは全開状態の第2吸気口10h、図12Bは半開状態の第2吸気口10h、図12Cは閉状態の第2吸気口10hを示す。
図12Aは、第2閉塞部32aが第2開口10gの後方に位置し、第2閉塞部32aはノズル10の第2開口10gを全く覆っておらず、第2開口10gは全開状態になっている。すなわち、第2調整機構32は、第2開口10gの下面部103の側(第2開口10gの下部)、及び第2開口10gの上面部104の側(第2開口10gの上部)の両方を開放することで、第2開口10gを上端から下端に至るまで開放する。この場合、第2吸気口10hは、第2開口10gの全体に相当する全開状態であり、内部空間10cの上端から下端にまで至る形状及び大きさとなる。
図12Bでは、第2閉塞部32aは、図12Aの全開状態時よりも前方及び下方にスライドしている。このとき、第2閉塞部32aはノズル10の第2開口10gの下部を覆って、第2開口10gの上部を覆っておらず、第2開口10gは半開状態になっている。すなわち、第2閉塞部32aは、第2開口10gの下面部103の側を閉塞し、第2開口10gの上面部104の側を開放することで、第2開口10gの上部を開放する。この場合、第2吸気口10hは、第2閉塞部32aに覆われていない第2開口10gの上部に相当する半開状態である。
図12Cでは、第2閉塞部32aは、図12Aの全開状態時よりも前方にスライドしている。このとき、第2閉塞部32aはノズル10の第2開口10gの上部から下部に至るまでを覆って、第2開口10gは閉ざされている。すなわち、第2閉塞部32aは、第2開口10gの下面部103の側、及び第2開口10gの上面部104の側の両方を閉塞することで、第2開口10gを上端から下端に至るまで閉塞する。この場合、第2吸気口10hは、第2開口10gの全体が閉ざされた閉状態である。
第2ノズル送風機22が各ノズル10の第2吸気口10hから内部空間10cに空気を送り込むことで、内部空間10cでは、第2吸気口10hから左方に向かって流れる内部気流F21(図10参照)が発生する。内部気流F21は、内部空間10c内を伝搬した後、筐体10aの下面の送風口10bから下方に吹き出す。なお、図12Aに示すように、内部空間10cの下部の前後の幅は、下へ向かうほど狭くなることが好ましい。
上述の構成を備える第2ノズル送風機22は、ノズル10の内部空間10cに送り込まれる空気の量を調整することによって、ノズル10の内部空間10cの送風口10bから吹き出す空気の送風量を調整できる。
なお、制御装置4は、第1ノズル送風機21によって内部空間10cへ送り込む空気(内部気流F11)の量と、第2ノズル送風機22によって内部空間10cへ送り込む空気(内部気流F21)の量と、を互いに異ならせてもよい。
(3.2)第1斜め気流
図13では、第1ノズル送風機21が運転状態、第2ノズル送風機22が停止状態である。さらに、第1調整機構31によって第1吸気口10eを半開状態(図5B参照)とし、第2調整機構32によって第2吸気口10hを閉状態(図12C参照)としている。この結果、ノズルユニット1の下方には、左斜め下方向に進む第1斜め気流F13が発生する。
図13では、第1ノズル送風機21が運転状態、第2ノズル送風機22が停止状態である。さらに、第1調整機構31によって第1吸気口10eを半開状態(図5B参照)とし、第2調整機構32によって第2吸気口10hを閉状態(図12C参照)としている。この結果、ノズルユニット1の下方には、左斜め下方向に進む第1斜め気流F13が発生する。
具体的に、第1ノズル送風機21が生成したファン気流F10は、半開状態の第1吸気口10e(図5B参照)を通って、ノズル10の内部空間10cに流入する。このとき、ノズル10の左端面部101では、第1開口10dの下部が第1閉塞部31aによって閉塞され、第1開口10dの上部が第1吸気口10eとして開放されている。ファン気流F10が半開状態の第1吸気口10eを通って内部空間10cに流入すると、内部空間10c内では、内部気流F11がコアンダ効果によって上面部104に引き寄せられ、上面部104に沿って左から右へ進む。
ノズル10の右端面部102では、第2調整機構32によって第2吸気口10hが閉状態(図12C参照)となっている。すなわち、第2開口10gは、第2閉塞部32aによって塞がれている。したがって、上面部104に沿って左から右へ流れる内部気流F11は、内部空間10c内で第2閉塞部32aに衝突し、第2閉塞部32aで反射した後、反射気流F12となって左斜め下方向に進む。そして、反射気流F12が送風口10bから吹き出すと、ノズルユニット1の下方では、左斜め下方向に進む第1斜め気流F13が発生する。
また、第1調整機構31は、第1閉塞部31aの位置を調整して、第1吸気口10eの大きさを可変とすることで、第1斜め気流F13の進行方向(送風口10bからの送風方向)を調整できる。具体的に、第1閉塞部31aが上方に変位して第1吸気口10eの大きさが減少すると、第1斜め気流F13の進行方向は水平方向により近くなる。第1閉塞部31aが下方に変位して第1吸気口10eの大きさが増加すると、第1斜め気流F13の進行方向は鉛直方向により近くなる。
(3.3)第2斜め気流
図14では、第1ノズル送風機21が停止状態、第2ノズル送風機22が運転状態である。さらに、第1調整機構31によって第1吸気口10eを閉状態(図5C参照)とし、第2調整機構32によって第2吸気口10hを半開状態(図12B参照)としている。この結果、ノズルユニット1の下方には、右斜め下方向に進む第2斜め気流F23が発生する。
図14では、第1ノズル送風機21が停止状態、第2ノズル送風機22が運転状態である。さらに、第1調整機構31によって第1吸気口10eを閉状態(図5C参照)とし、第2調整機構32によって第2吸気口10hを半開状態(図12B参照)としている。この結果、ノズルユニット1の下方には、右斜め下方向に進む第2斜め気流F23が発生する。
具体的に、第2ノズル送風機22が生成したファン気流F20は、半開状態の第2吸気口10h(図12B参照)を通って、ノズル10の内部空間10cに流入する。このとき、ノズル10の右端面部102では、第2開口10gの下部が第2閉塞部32aによって閉塞され、第2開口10gの上部が第2吸気口10hとして開放されている。ファン気流F20が半開状態の第2吸気口10hを通って内部空間10cに流入すると、内部空間10c内では、内部気流F21がコアンダ効果によって上面部104に引き寄せられ、上面部104に沿って右から左へ進む。
ノズル10の左端面部101では、第1調整機構31によって第1吸気口10eが閉状態(図5C参照)となっている。すなわち、第1開口10dは、第1閉塞部31aによって塞がれている。したがって、上面部104に沿って右から左へ流れる内部気流F21は、内部空間10c内で第1閉塞部31aに衝突し、第1閉塞部31aで反射した後、反射気流F22となって右斜め下方向に進む。そして、反射気流F22が送風口10bから吹き出すと、ノズルユニット1の下方では、右斜め下方向に進む第2斜め気流F23が発生する。
また、第2調整機構32は、第2閉塞部32aの位置を調整して、第2吸気口10hの大きさを可変とすることで、第2斜め気流F23の進行方向(送風口10bからの送風方向)を調整できる。具体的に、第2閉塞部32aが上方に変位して第2吸気口10hの大きさが減少すると、第2斜め気流F23の進行方向は水平方向により近くなる。第2閉塞部32aが下方に変位して第2吸気口10hの大きさが増加すると、第2斜め気流F23の進行方向は鉛直方向により近くなる。
(3.4)第1直下気流
図15では、第1ノズル送風機21が運転状態、第2ノズル送風機22が停止状態である。さらに、第1調整機構31によって第1吸気口10eを全開状態(図5A参照)とし、第2調整機構32によって第2吸気口10hを閉状態(図12C参照)としている。この結果、ノズルユニット1の下方には、直下方向に進む第1直下気流F14が発生する。
図15では、第1ノズル送風機21が運転状態、第2ノズル送風機22が停止状態である。さらに、第1調整機構31によって第1吸気口10eを全開状態(図5A参照)とし、第2調整機構32によって第2吸気口10hを閉状態(図12C参照)としている。この結果、ノズルユニット1の下方には、直下方向に進む第1直下気流F14が発生する。
具体的に、第1ノズル送風機21が生成したファン気流F10は、全開状態の第1吸気口10e(図5A参照)を通って、ノズル10の内部空間10cに流入する。このとき、ノズル10の左端面部101では、第1開口10dの下部から上部に至るまでが、第1吸気口10eとして開放されている。ファン気流F10が全開状態の第1吸気口10eを通って内部空間10cに流入すると、内部空間10c内では、内部気流F11がフィン10fによって整流されて、送風口10bから直下に吹き出す。この結果、ノズルユニット1の下方には上から下へ鉛直方向に進む第1直下気流F14が発生する。
(3.5)第2直下気流
図16では、第1ノズル送風機21が停止状態、第2ノズル送風機22が運転状態である。さらに、第1調整機構31によって第1吸気口10eを閉状態(図5C参照)とし、第2調整機構32によって第2吸気口10hを全開状態(図12A参照)としている。この結果、ノズルユニット1の下方には、直下方向に進む第2直下気流F24が発生する。
図16では、第1ノズル送風機21が停止状態、第2ノズル送風機22が運転状態である。さらに、第1調整機構31によって第1吸気口10eを閉状態(図5C参照)とし、第2調整機構32によって第2吸気口10hを全開状態(図12A参照)としている。この結果、ノズルユニット1の下方には、直下方向に進む第2直下気流F24が発生する。
具体的に、第2ノズル送風機22が生成したファン気流F20は、全開状態の第2吸気口10h(図12A参照)を通って、ノズル10の内部空間10cに流入する。このとき、ノズル10の右端面部102では、第2開口10gの下部から上部に至るまでが、第2吸気口10hとして開放されている。ファン気流F20が全開状態の第2吸気口10hを通って内部空間10cに流入すると、内部空間10c内では、内部気流F21がフィン10fによって整流されて、送風口10bから直下に吹き出す。この結果、ノズルユニット1の下方には上から下へ鉛直方向に進む第2直下気流F24が発生する。
(3.6)スイング気流
制御装置4は、第1調整機構31及び第2調整機構32を制御して、左斜め下方向に進む第1斜め気流F13(図13参照)と右斜め下方向に進む第2斜め気流F23(図14参照)とが交互に発生するスイング気流を生成できる。
制御装置4は、第1調整機構31及び第2調整機構32を制御して、左斜め下方向に進む第1斜め気流F13(図13参照)と右斜め下方向に進む第2斜め気流F23(図14参照)とが交互に発生するスイング気流を生成できる。
この場合、制御装置4は、第1吸気口10eを半開状態(図5B参照)、第2吸気口10hを閉状態(図12C参照)とする第1風向制御と、第1吸気口10eを閉状態(図5C参照)、第2吸気口10hを半開状態(図12B参照)とする第2風向制御と、を交互に行う。この結果、送風システムVS1は、ノズルユニット1の下方において第1斜め気流F13と第2斜め気流F23とが交互に発生するスイング気流を生成できる。
なお、制御装置4は、第1風向制御と第2風向制御との間に、図15に示す第1直下気流F14又は図16に示す第2直下気流F24を発生させてもよい。この場合、第1斜め気流F13から第2斜め気流F23への切り替わり、及び第2斜め気流F23から第1斜め気流F13への切り替わりを、スムーズに行うことができ、部屋R1内の人に違和感を覚えさせにくいスイング気流を実現できる。
(4)第2変形例
図17に示すように、送風装置2は、放電によって有効成分を生成する放電装置7を更に備え、送風口10bから吹き出される空気は、有効成分を含むことが好ましい。
図17に示すように、送風装置2は、放電によって有効成分を生成する放電装置7を更に備え、送風口10bから吹き出される空気は、有効成分を含むことが好ましい。
具体的に、送風装置2は、放電装置7として放電装置71、72を備える。
放電装置71は、第1ノズル送風機21の筐体21aの内部に配置される。放電装置71は、第1ノズル送風機21から内部空間10cへ送り込まれる空気(内部気流F11)に有効成分を付加する。放電装置72は、第2ノズル送風機22の筐体22aの内部に配置される。放電装置72は、第2ノズル送風機22から内部空間10cへ送り込まれる空気(内部気流F21)に有効成分を付加する。この結果、有効成分を含む送風気流F2(図6参照)が送風口10bから下方へ吹き出し、有効成分を含む気流が発生する。
具体的に、放電装置7は、一対の電極を有しており、一対の電極の一方の電極に水を保持させておく。そして、放電装置7は、一対の電極間に電圧を印加することにより、一対の電極間に放電を生じさせることによって、有効成分としてラジカルを生成し、かつ、電極に保持されている水を静電霧化する。而して、放電装置7は、静電霧化された水の微細液滴中にラジカルを含有しているナノメータサイズの帯電微粒子水を生成する。ラジカルは、除菌、脱臭、保湿、保鮮、ウイルスの不活性化にとどまらず、様々な場面で有用な効果を奏する基となる。
また、放電装置7は、電極に水を保持させることなく、一対の電極間に放電を生じさせてもよい。この場合、放電装置7は、一対の電極間に生じる放電によって、有効成分として空気イオンを生成する。
(5)第3変形例
第1ノズル送風機21、及び第2ノズル送風機22のそれぞれは、クロスフローファン以外であってもよく、例えばシロッコファン、又はプロペラファンであってもよい。
第1ノズル送風機21、及び第2ノズル送風機22のそれぞれは、クロスフローファン以外であってもよく、例えばシロッコファン、又はプロペラファンであってもよい。
また、第1ノズル送風機21、及び第2ノズル送風機22のそれぞれの吸気は、ダクト経由で吸気する構成、及び筐体の周囲の空気を吸気する構成のいずれであってもよい。
ノズルユニット1が有するノズル10の数は1つ以上であればよい。
また、送風ユニットU1が取り付けられる構造体は天井R11に限定されず、部屋R1の上方に設けられた架台などの他の構造体であってもよい。
また、上述の実施形態、及び変形例の各構成のそれぞれは、適宜組み合わせることができ、各構成による効果を同様に得ることができる。
(6)まとめ
上述の実施形態に係る第1の態様の送風システム(VS1)は、第1方向に延びる中空の長尺形状に形成された筐体(10a)を有する少なくとも1つのノズル(10)と、筐体(10a)の内部空間(10c)に空気を送り込む送風装置(2)と、を備える。筐体(10a)は、第1面部(101)及び第2面部(102)と、第3面部(103)及び第4面部(104)と、長尺の送風口(10b)と、開口(10d)と、閉塞部(31a)と、を有する。第1面部(101)及び第2面部(102)は、第1方向において対向する。第3面部(103)及び第4面部(104)は、第1面部(101)と第2面部(102)とを連結して、第1方向に交差する第2方向において対向する。送風口(10b)は、第3面部(103)に第1方向に沿って形成される。開口(10d)は、第1面部(101)に形成されて、内部空間(10c)に連通する。閉塞部(31a)は、開口(10d)の第3面部(103)の側を閉塞する。そして、開口(10d)と閉塞部(31a)とで第1面部(101)に吸気口(10e)が形成される。送風装置(2)は、吸気口(10e)を介して内部空間(10c)に空気を送り込む。ノズル(10)は、送風口(10b)から空気を吹き出す。
上述の実施形態に係る第1の態様の送風システム(VS1)は、第1方向に延びる中空の長尺形状に形成された筐体(10a)を有する少なくとも1つのノズル(10)と、筐体(10a)の内部空間(10c)に空気を送り込む送風装置(2)と、を備える。筐体(10a)は、第1面部(101)及び第2面部(102)と、第3面部(103)及び第4面部(104)と、長尺の送風口(10b)と、開口(10d)と、閉塞部(31a)と、を有する。第1面部(101)及び第2面部(102)は、第1方向において対向する。第3面部(103)及び第4面部(104)は、第1面部(101)と第2面部(102)とを連結して、第1方向に交差する第2方向において対向する。送風口(10b)は、第3面部(103)に第1方向に沿って形成される。開口(10d)は、第1面部(101)に形成されて、内部空間(10c)に連通する。閉塞部(31a)は、開口(10d)の第3面部(103)の側を閉塞する。そして、開口(10d)と閉塞部(31a)とで第1面部(101)に吸気口(10e)が形成される。送風装置(2)は、吸気口(10e)を介して内部空間(10c)に空気を送り込む。ノズル(10)は、送風口(10b)から空気を吹き出す。
上述の送風システム(VS1)は、ノズル10の送風口(10b)から吹き出される空気の送風方向を斜めにすることができる。
上述の実施形態に係る第2の態様の送風システム(VS1)は、第1の態様において、閉塞部(31a)を変位させることで、吸気口(10e)の大きさを可変とする調整機構(31)を更に備えることが好ましい。
上述の送風システム(VS1)は、送風方向を可変とすることができる。
上述の実施形態に係る第3の態様の送風システム(VS1)では、第2の態様において、調整機構(31)は、開口(10d)の第3面部(103)の側を閉塞し、開口(10d)の第4面部(104)の側を開放することで、吸気口(10e)を半開状態とすることが好ましい。調整機構(31)は、開口(10d)の第3面部(103)の側及び第4面部(104)の側を開放することで、吸気口(10e)を全開状態とすることが好ましい。
上述の送風システム(VS1)は、斜め気流(F13)及び直下気流(F14)を発生させることができる。
上述の実施形態に係る第4の態様の送風システム(VS1)では、第1の態様において、開口(10d)を第1開口(10d)とし、閉塞部(31a)を第1閉塞部(31a)とし、吸気口(10e)を第1吸気口(10e)とする。筐体(10a)は、第2面部(102)に形成されて、内部空間(10c)に連通する第2開口(10g)と、第2開口(10g)の第3面部(103)の側を閉塞する第2閉塞部(32a)と、を有する。第2開口(10g)と第2閉塞部(32a)とで第2面部(102)に第2吸気口(10h)が形成される。そして、送風システム(VS1)は、第1閉塞部(31a)を変位させることで、第1吸気口(10e)の大きさを可変とする第1調整機構(31)と、第2閉塞部(32a)を変位させることで、第2吸気口(10h)の大きさを可変とする第2調整機構(32)と、を更に備える。第1調整機構(31)は、第1開口(10d)の第3面部(103)の側を閉塞し、第1開口(10d)の第4面部(104)の側を開放することで、第1吸気口(10e)を半開状態とすることが好ましい。第1調整機構(31)は、第1開口(10d)の第3面部(103)の側及び第4面部(104)の側を閉塞することで、第1吸気口(10e)を閉状態とすることが好ましい。第2調整機構(32)は、第2開口(10g)の第3面部(103)の側を閉塞し、第2開口(10g)の第4面部(104)の側を開放することで、第2吸気口(10h)を半開状態とすることが好ましい。第2調整機構(32)は、第2開口(10g)の第3面部(103)の側及び第4面部(104)の側を閉塞することで、第2吸気口(10h)を閉状態とすることが好ましい。
上述の送風システム(VS1)は、第1斜め気流(F13)、第1直下気流(F14)、第2斜め気流(F23)、第2直下気流(F24)を発生させることができる。
上述の実施形態に係る第5の態様の送風システム(VS1)は、第4の態様において、第1調整機構(31)及び第2調整機構(32)を制御する制御装置(4)を更に備えることが好ましい。制御装置(4)は、第1吸気口(10e)を半開状態とし、第2吸気口(10h)を閉状態とするように第1調整機構(31)及び第2調整機構(32)を制御する第1風向制御と、第1吸気口(10e)を閉状態とし、第2吸気口(10h)を半開状態とするように第1調整機構(31)及び第2調整機構(32)を制御する第2風向制御と、を交互に行う。
上述の送風システム(VS1)は、第1斜め気流(F13)と第2斜め気流(F23)とが交互に発生するスイング気流を生成できる。
上述の実施形態に係る第6の態様の送風システム(VS1)は、第1乃至第5の態様のいずれか1つにおいて、ノズル(10)を複数備えることが好ましい。複数のノズル(10)は、第1方向及び第2方向に交差する第3方向に沿って並んで配置される。
上述の送風システム(VS1)は、誘引気流(F3)を用いた下降気流(F1)を発生させることができる。
上述の実施形態に係る第7の態様の送風システム(VS1)は、第1乃至第6の態様のいずれか1つにおいて、送風装置(2)は、放電によって有効成分を生成する放電装置(7)を更に備えることが好ましい。送風口(10b)から吹き出される空気は、有効成分を含む。
上述の送風システム(VS1)は、脱臭、保湿、保鮮、ウイルスの不活性化などの有用な効果を得ることができる。
VS1 送風システム
10 ノズル
101 左端面部(第1面部)
102 右端面部(第2面部)
103 下面部(第3面部)
104 上面部(第4面部)
10a 筐体
10b 送風口
10c 内部空間
10d 第1開口(開口)
10e 第1吸気口(吸気口)
10g 第2開口
10h 第2吸気口
2 送風装置
31 第1調整機構(調整機構)
31a 第1閉塞部(閉塞部)
32 第2調整機構
32a 第2閉塞部
4 制御装置
7 放電装置
10 ノズル
101 左端面部(第1面部)
102 右端面部(第2面部)
103 下面部(第3面部)
104 上面部(第4面部)
10a 筐体
10b 送風口
10c 内部空間
10d 第1開口(開口)
10e 第1吸気口(吸気口)
10g 第2開口
10h 第2吸気口
2 送風装置
31 第1調整機構(調整機構)
31a 第1閉塞部(閉塞部)
32 第2調整機構
32a 第2閉塞部
4 制御装置
7 放電装置
Claims (7)
- 第1方向に延びる中空の長尺形状に形成された筐体を有する少なくとも1つのノズルと、
前記筐体の内部空間に空気を送り込む送風装置と、を備え、
前記筐体は、
前記第1方向において対向する第1面部及び第2面部と、
前記第1面部と前記第2面部とを連結して、前記第1方向に交差する第2方向において対向する第3面部及び第4面部と、
前記第3面部に前記第1方向に沿って形成された長尺の送風口と、
前記第1面部に形成されて、前記内部空間に連通する開口と、
前記開口の前記第3面部の側を閉塞する閉塞部と、を有し、
前記開口と前記閉塞部とで前記第1面部に吸気口が形成され、
前記送風装置は、前記吸気口を介して前記内部空間に空気を送り込み、
前記ノズルは、前記送風口から前記空気を吹き出す
送風システム。 - 前記閉塞部を変位させることで、前記吸気口の大きさを可変とする調整機構を更に備える
請求項1の送風システム。 - 前記調整機構は、
前記開口の前記第3面部の側を閉塞し、前記開口の前記第4面部の側を開放することで、前記吸気口を半開状態とし、
前記開口の前記第3面部の側及び前記第4面部の側を開放することで、前記吸気口を全開状態とする
請求項2の送風システム。 - 前記開口を第1開口とし、
前記閉塞部を第1閉塞部とし、
前記吸気口を第1吸気口とし、
前記筐体は、
前記第2面部に形成されて、前記内部空間に連通する第2開口と、
前記第2開口の前記第3面部の側を閉塞する第2閉塞部と、を有し、
前記第2開口と前記第2閉塞部とで前記第2面部に第2吸気口が形成され、
前記第1閉塞部を変位させることで、前記第1吸気口の大きさを可変とする第1調整機構と、
前記第2閉塞部を変位させることで、前記第2吸気口の大きさを可変とする第2調整機構と、を更に備え、
前記第1調整機構は、
前記第1開口の前記第3面部の側を閉塞し、前記第1開口の前記第4面部の側を開放することで、前記第1吸気口を半開状態とし、
前記第1開口の前記第3面部の側及び前記第4面部の側を閉塞することで、前記第1吸気口を閉状態とし、
前記第2調整機構は、
前記第2開口の前記第3面部の側を閉塞し、前記第2開口の前記第4面部の側を開放することで、前記第2吸気口を半開状態とし、
前記第2開口の前記第3面部の側及び前記第4面部の側を閉塞することで、前記第2吸気口を閉状態とする
請求項1の送風システム。 - 前記第1調整機構及び前記第2調整機構を制御する制御装置を更に備え、
前記制御装置は、前記第1吸気口を前記半開状態とし、前記第2吸気口を前記閉状態とするように前記第1調整機構及び前記第2調整機構を制御する第1風向制御と、前記第1吸気口を前記閉状態とし、前記第2吸気口を前記半開状態とするように前記第1調整機構及び前記第2調整機構を制御する第2風向制御と、を交互に行う
請求項4の送風システム。 - 前記ノズルを複数備え、
前記複数のノズルは、前記第1方向及び前記第2方向に交差する第3方向に沿って並んで配置される
請求項1の送風システム。 - 前記送風装置は、放電によって有効成分を生成する放電装置を更に備え、
前記送風口から吹き出される前記空気は、前記有効成分を含む
請求項1の送風システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2022165831A JP2024058458A (ja) | 2022-10-14 | 2022-10-14 | 送風システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2022165831A JP2024058458A (ja) | 2022-10-14 | 2022-10-14 | 送風システム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2024058458A true JP2024058458A (ja) | 2024-04-25 |
Family
ID=90790326
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2022165831A Pending JP2024058458A (ja) | 2022-10-14 | 2022-10-14 | 送風システム |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2024058458A (ja) |
-
2022
- 2022-10-14 JP JP2022165831A patent/JP2024058458A/ja active Pending
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