JP2024058278A - 作業機械および作業機械の制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】作業機械の周囲に影響を与えることなく較正モードを実行することが可能な作業機械を提供する。【解決手段】作業機械は、アーティキュレート角を検出する検出部と、ステアリング用油圧シリンダと、ステアリング用油圧シリンダを駆動するためのオペレータの操作指令の入力を受け付ける操作装置と、ステアリング用油圧シリンダの駆動量を制御する制御弁と、操作装置の操作指令に応じて制御弁を動作させる指令電流を出力するコントローラとを備える。コントローラは、操作装置の操作指令に対する指令電流を補正して制御弁を動作させるための較正モードを実行し、較正モードにおいてアーティキュレート角が所定角度以上となったときには制御弁への指令電流を遮断する。【選択図】図5

Description

本開示は、作業機械の較正モードに関する。
従来より、作業機械においては、個体差を考慮して各種の較正作業が行われている。作業機械である油圧ショベルにおいて、操作装置からの操作電気信号に従って動作する作業機の油圧アクチュエータの動作を較正する方式が種々提案されている(特許文献1~4参照)。
較正作業に関して、作業機械の表示画面に設けられたスタートあるいはクリアのボタンを操作することにより較正処理を開始し、中断する方式も提案されている(特許文献5参照)。
国際公開第2018/087830号 特開2000-027812号公報 特開2007-278490号公報 特開2018-189104号公報 国際公開第2015/137524号
一方で、ステアリングシステムを有する作業機械の較正処理のときに、作業機械の表示画面を操作することで較正モードをスタートさせると、ステアリングスプールが自動的に動くことになり、ステアリングが自動で動く。
アーティキュレート可能なホイールローダ等の作業機械において、ステアリングが自動で動くと、状況によっては周囲の物に作業機械が干渉する可能性がある。
本開示の目的は、作業機械の周囲に影響を与えることなく較正モードを実行することが可能な作業機械および作業機械の制御方法を提供することである。
本開示のある局面に基づく作業機械は、アーティキュレート角を検出する検出部と、ステアリング用油圧シリンダと、ステアリング用油圧シリンダを駆動するためのオペレータの操作指令の入力を受け付ける操作装置と、ステアリング用油圧シリンダの駆動量を制御する制御弁と、操作装置の操作指令に応じて制御弁を動作させる指令電流を出力するコントローラとを備える。コントローラは、操作装置の操作指令に対する指令電流を補正して制御弁を動作させるための較正モードを実行し、較正モードにおいてアーティキュレート角が所定角度以上となったときには制御弁への指令電流を遮断する。
本開示のある局面に基づく作業機械の制御方法は、アーティキュレート角を検出するステップと、ステアリング用油圧シリンダを駆動するためのオペレータの操作装置の操作指令の入力を受け付けるステップと、操作指令に応じてステアリング用油圧シリンダの駆動量を制御する制御弁を動作させる指令電流を出力するステップと、操作指令に対する指令電流を補正して制御弁を動作させるための較正モードを実行するステップと、較正モードにおいてアーティキュレート角が所定角度以上になったときには制御弁への指令電流を遮断するステップとを備える。
本開示の作業機械および作業機械の制御方法は、作業機械の周囲に影響を与えることなく較正モードを実行することが可能である。
実施形態1に基づくホイールローダ1の外観図である。 実施形態1に基づくホイールローダ1の構成を示す模式図である。 実施形態1に基づくホイールローダ1のステアリングシステムの構成を示す概要ブロック図について説明する。 実施形態1に基づく較正モードにおけるホイールローダ1の状態について説明する図である。 実施形態1に基づくホイールローダ1のステアリングシステムの較正モードの処理ついて説明するフロー図である。 実施形態1に基づく指令電流の増加について説明する図である。 実施形態1に基づくホイールローダ1のステアリングシステムの較正モードのタイミングチャート(その1)について説明する図である。 実施形態1に基づくホイールローダ1のステアリングシステムの較正モードの指令電流の較正処理の具体例について説明する図である。 実施形態1に基づくホイールローダ1のステアリングシステムの較正モードのタイミングチャート(その2)について説明する図である。 実施形態2に基づくステアリング操作部材82aのレバー位置に対する指令電流の設定について説明するフロー図である。 実施形態2に基づくステアリング操作部材82aのレバー位置に対する目標電流を設定する設定テーブルについて説明する図である。 実施形態2に基づくホイールローダ1のステアリングシステムの較正モードの処理ついて説明するフロー図である。 実施形態2に基づくホイールローダ1のステアリングシステムの較正モードのタイミングチャート(その1)について説明する図である。 実施形態2に基づくホイールローダ1のステアリングシステムの較正モードのタイミングチャート(その2)について説明する図である。
以下、実施形態について図面を参照しながら説明する。以下の説明では、同一部品には、同一の符号を付している。それらの名称および機能の同じである。したがって、それらについての詳細な説明については繰り返さない。
(実施形態1)
<作業機械の全体構成>
図1は、実施形態1に基づくホイールローダ1の外観図である。
図2は、実施形態1に基づくホイールローダ1の構成を示す模式図である。
図1に示されるように、本開示の思想を適用可能な作業機械として油圧により作動する作業機3を備えるホイールローダ1を例に挙げて説明する。
以下の説明において、「上」「下」「前」「後」「左」「右」とは、運転席に着座したオペレータを基準とする用語である。
図1および図2に示されるように、ホイールローダ1は、車輪4a,4bが回転駆動されることにより自走可能であると共に作業機3を用いて所望の作業を行うことができる。
ホイールローダ1は、車体フレーム2、作業機3、車輪4a,4b、運転室5を備えている。
車体フレーム2は、前車体部2aと後車体部2bとを有している。前車体部2aと後車体部2bとは互いに左右方向に揺動可能に連結されている。
前車体部2aと後車体部2bとに渡って一対のステアリングシリンダ11a,11bが設けられている。ステアリングシリンダ11a,11bは、ステアリングポンプ12(図2参照)からの作動油によって駆動される油圧シリンダである。ステアリングシリンダ11a,11bが伸縮することによって、前車体部2aが後車体部2bに対して揺動する。これにより、車両の進行方向が変更される。
図1及び図2では、ステアリングシリンダ11a,11bの一方のみを図示しており他方を省略している。
前車体部2aには、作業機3および一対の前輪4aが取り付けられている。作業機3は、作業機ポンプ13(図2参照)からの作動油によって駆動される。作業機3は、ブーム6と、一対のリフトシリンダ14a,14bと、バケット7と、ベルクランク9と、バケットシリンダ15とを有する。
ブーム6は、前車体部2aに回転可能に支持されている。リフトシリンダ14a,14bの一端は前車体部2aに取り付けられている。リフトシリンダ14a,14bの他端は、ブーム6に取り付けられている。リフトシリンダ14a,14bが作業機ポンプ13からの作動油によって伸縮することによって、ブーム6が上下に揺動する。
図1及び図2では、リフトシリンダ14a,14bのうちの一方のみを図示しており、他方は省略している。
バケット7は、ブーム6の先端に回転可能に支持されている。バケットシリンダ15の一端は前車体部2aに取り付けられている。バケットシリンダ15の他端はベルクランク9を介してバケット7に取り付けられている。バケットシリンダ15が、作業機ポンプ13からの作動油によって伸縮することによって、バケット7が上下に揺動する。
後車体部2bには、運転室5及び一対の後輪4bが取り付けられている。運転室5は、車体フレーム2の上部に載置されており、オペレータが着座するシートや、後述する操作部8などが内装されている。
車体フレーム2は、フレームロックバー18を取り付け可能な固定機構19を含む。フレームロックバー18は、前車体部2aと後車体部2bとを相互に固定して揺動を防止することにより、アーティキュレート構造をロック可能に構成されている。固定機構19は、このフレームロックバー18を所定の回動位置で片持ち状態で位置決め可能なように構成されている。
図2に示すように、ホイールローダ1は、駆動源としてのエンジン21、走行装置22、作業機ポンプ13、ステアリングポンプ12、操作部8、制御部10などを備えている。
エンジン21は、ディーゼルエンジンであり、シリンダ内に噴射する燃料量を調整することによりエンジン21の出力が制御される。この調整は、エンジン21の燃料噴射ポンプ24に付設された電子ガバナ25が制御部10によって制御されることで行われる。ガバナ25としては、一般的にオールスピード制御方式のガバナが用いられ、エンジン回転数が、後述するアクセル操作量に応じた目標回転数となるように、負荷に応じてエンジン回転数と燃料噴射量とを調整する。すなわち、ガバナ25は目標回転数と実際のエンジン回転数との偏差がなくなるように燃料噴射量を増減する。エンジン回転数は、エンジン回転数センサ91によって検出される。エンジン回転数センサ91の検出信号は、制御部10に入力される。
走行装置22は、エンジン21からの駆動力により車両を走行させる装置である。走行装置22は、トルクコンバータ装置23、トランスミッション26、及び上述した前輪4a及び後輪4bなどを有する。
トルクコンバータ装置23は、ロックアップクラッチ27とトルクコンバータ28を有している。ロックアップクラッチ27は、連結状態と非連結状態とに切換可能である。ロックアップクラッチ27が非連結状態であるときには、トルクコンバータ28が、オイルを媒体としてエンジン21からの駆動力を伝達する。ロックアップクラッチ27が連結状態であるときには、トルクコンバータ28の入力側と出力側とが直結される。ロックアップクラッチ27は、油圧作動式のクラッチであり、ロックアップクラッチ27への作動油の供給がクラッチ制御弁31を介して制御部10によって制御されることにより、連結状態と非連結状態とが切り換えられる。
トランスミッション26は、前進走行段に対応する前進クラッチCFと、後進走行段に対応する後進クラッチCRとを有している。各クラッチCF,CRの連結状態・非連結状態が切り換えられることによって、車両の前進と後進とが切り換えられる。クラッチCF,CRが共に非連結状態のときは、車両は中立状態となる。また、トランスミッション26は、複数の速度段に対応した複数の速度段クラッチC1-C4を有しており、減速比を複数段階に切り換えることができる。
トランスミッション26の出力軸には、トランスミッション26の出力軸の回転数を検出するT/M出力回転数センサ92が設けられている。T/M出力回転数センサ92からの検出信号は、制御部10に入力される。制御部10は、T/M出力回転数センサ92の検出信号に基づいて車速を算出する。従って、T/M出力回転数センサ92は車速を検出する車速検出部として機能する。なお、トランスミッション26の出力軸ではなく他の部分の回転速度を検出するセンサが車速センサとして用いられてもよい。トランスミッション26から出力された駆動力は、シャフト32などを介して車輪4a,4bに伝達される。これにより、車両が走行する。トランスミッション26の入力軸の回転数は、T/M入力回転数センサ93によって検出される。T/M入力回転数センサ93からの検出信号は、制御部10に入力される。
エンジン21の駆動力の一部は、PTO軸33を介して作業機ポンプ13及びステアリングポンプ12に伝達される。作業機ポンプ13及びステアリングポンプ12は、エンジン21からの駆動力によって駆動される油圧ポンプである。作業機ポンプ13から吐出された作動油は、作業機制御弁34を介してリフトシリンダ14a,14b及びバケットシリンダ15に供給される。また、ステアリングポンプ12から吐出された作動油は、ステアリングスプール35を介してステアリングシリンダ11a,11bに供給される。このように、作業機3は、エンジン21からの駆動力の一部によって駆動される。
作業機ポンプ13から吐出された作動油の圧力は、第1油圧センサ94によって検出される。リフトシリンダ14a,14bに供給される作動油の圧力は、第2油圧センサ95によって検出される。具体的には、第2油圧センサ95は、リフトシリンダ14a,14bを伸長させるときに作動油が供給されるシリンダボトム室の油圧を検出する。バケットシリンダ15に供給される作動油の圧力は、第3油圧センサ96によって検出される。具体的には、第3油圧センサ96は、バケットシリンダ15を伸長させるときに作動油が供給されるシリンダボトム室の油圧を検出する。ステアリングポンプ12から吐出された作動油の圧力は、第4油圧センサ97によって検出される。第1~第4油圧センサ94-97からの検出信号は、制御部10に入力される。
操作部8は、オペレータによって操作される。操作部8は、アクセル操作部材81a、アクセル操作検出装置81b、ステアリング操作部材82a、ステアリング操作検出装置82b、ブーム操作部材83a、ブーム操作検出装置83b、バケット操作部材84a、バケット操作検出装置84b、変速操作部材85a、変速操作検出装置85b、FR操作部材86a、及び、FR操作検出装置86bなどを有する。
アクセル操作部材81aは、例えばアクセルペダルであり、エンジン21の目標回転数を設定するために操作される。アクセル操作検出装置81bは、アクセル操作部材81aの操作量を検出する。アクセル操作検出装置81bは、検出信号を制御部10へ出力する。
ステアリング操作部材82aは、例えばステアリングレバーであり、車両の進行方向を操作するために操作される。ステアリング操作検出装置82bは、ステアリング操作部材82aの位置を検出し、検出信号を制御部10に出力する。制御部10は、ステアリング操作検出装置82bからの検出信号に基づいてステアリングスプール35を制御する。これにより、ステアリングシリンダ11a,11bが伸縮して、車両の進行方向が変更される。
アーティキュレート角検出センサ99は、車両の進行方向が変更されたときにおける前車体部2aと後車体部2bとが直線上に並ぶ中立位置から左右へのアーティキュレート角を検出し、検出信号を制御部10に出力する。
ブーム操作部材83a及びバケット操作部材84aは、例えば操作レバーであり、作業機3を動作させるために操作される。具体的には、ブーム操作部材83aは、ブーム6を動作させるために操作される。バケット操作部材84aは、バケット7を動作させるために操作される。ブーム操作検出装置83bは、ブーム操作部材83aの位置を検出する。バケット操作検出装置84bは、バケット操作部材84aの位置を検出する。ブーム操作検出装置83b及びバケット操作検出装置84bは、検出信号を制御部10に出力する。制御部10は、ブーム操作検出装置83b及びバケット操作検出装置84bからの検出信号に基づいて作業機制御弁34を制御する。これにより、リフトシリンダ14a,14b及びバケットシリンダ15が伸縮して、ブーム6及びバケット7が動作する。また、作業機3にはブーム角を検出するブーム角検出装置98が設けられている。ブーム角は、前車体部2aとブーム6との回転支持中心と、ブーム6とバケット7との回転支持中心とを結ぶ線と、前後の車輪4a,4bの軸中心を結ぶ線とに挟まれた角度をいう。ブーム角検出装置98は、検出信号を制御部10に出力する。制御部10は、ブーム角検出装置98が検出したブーム角に基づいて、バケット7の高さ位置を算出する。このため、ブーム角検出装置98はバケット7の高さを検出する高さ位置検出部として機能する。
変速操作部材85aは、例えばシフトレバーである。変速操作検出装置85bは、変速操作部材85aの位置を検出する。変速操作検出装置85bは、検出信号を制御部10に出力する。制御部10は、変速操作検出装置85bからの検出信号に基づいて、トランスミッション26の変速を制御する。
FR操作部材86aは、車両の前進と後進とを切り換えるために操作される。FR操作部材86aは、前進、中立、及び後進の各位置に切り換えられることができる。FR操作検出装置86bは、FR操作部材86aの位置を検出する。FR操作検出装置86bは、検出信号を制御部10に出力する。制御部10は、FR操作検出装置86bからの検出信号に基づいてクラッチ制御弁31を制御する。これにより、前進クラッチCF及び後進クラッチCRが制御され、車両の前進と後進と中立状態とが切り換えられる。
制御部10は、一般的にCPU(Central Processing Unit)により各種のプログラムを読み込むことにより実現される。
制御部10は、メモリ60と接続され、当該メモリ60は、ワークメモリとして機能するとともに、ホイールローダの機能を実現するための各種のプログラムを格納する。
制御部10は、アクセル操作量に応じた目標回転数が得られるように、エンジン指令信号をガバナ25に送る。
制御部10は、表示器50とも接続される。表示器50は、後述するがオペレータに操作ガイダンスを表示することが可能である。また、表示器50には、タッチパネル等の入力装置が設けられ、当該タッチパネルを操作することにより制御部10に対してコマンドを指示することが可能である。
制御部10は、ステアリング操作部材82aの操作に従ってステアリングシリンダ11a,11bを駆動する際に出力する指令電流を較正する較正モードを有している。
表示器50は、ステアリング操作部材82aの操作に従ってステアリングシリンダ11a,11bを駆動する際に出力する指令電流を較正する較正モードを実行する画面を表示する。オペレータが較正モードを実行する画面に対してタッチパネルを操作することにより当該較正モードを実行するコマンドが制御部10に対して指示される。
ステアリングシリンダ11a,11b、ステアリング操作部材82aとステアリング操作検出装置82b、ステアリングスプール35および制御部10は、本開示の「ステアリング用油圧シリンダ」、「操作装置」、「ステアリングスプール」および「コントローラ」の一例である。
<ステアリングシステムの構成>
図3は、実施形態1に基づくホイールローダ1のステアリングシステムの構成を示す概要ブロック図について説明する。
図3に示されるように、ホイールローダ1のステアリングシステムは、ステアリングシリンダ11a(11b)と、ステアリング操作部材82aと、ステアリング操作検出装置82bと、ステアリングスプール35と、電磁制御弁135a,135bと、スプール位置センサ136と、ステアリングポンプ12と、制御部10とを含む。
ステアリング操作検出装置82bは、ステアリング操作部材82aの位置を検出し、検出信号を制御部10に出力する。制御部10は、ステアリング操作検出装置82bからの検出信号に基づいて電磁制御弁135a(135b)に指令電流を出力する。電磁制御弁135a(135b)は、制御部10からの指令電流に従ってステアリングスプール35を介してステアリングシリンダ11a(11b)に対してステアリングポンプ12から供給される作動油の供給量を調整する。具体的には、ステアリングスプール35内に設けられているスプール位置を調節することによりステアリングシリンダ11a(11b)に供給する作動油の供給量を調節する。これにより、ステアリングシリンダ11a(11b)が伸縮して、車両の進行方向が変更される。
スプール位置センサ136は、ステアリングスプール35内に設けられているスプール位置を検出するセンサであり、スプール位置を制御部10に出力する。
ステアリングシステムには、車両の進行方向の微調整をするために、微操作性が求められる。ステアリングスプール35の開口面積が極めて小さい領域を使用する必要があるが、電磁制御弁135a(135b)の特性にはばらつきがあるため、ステアリングスプール35が開口し始める指令電流(開口開始電流)にもばらつきがある。
オペレータがステアリング操作部材82aを微操作入力(少ないステアリング速度を期待した入力)したときでも、ステアリングスプール35が大きく開口してしまうとステアリング速度が意図した速度よりも速くなり、車両の進行方向の微調整ができない可能性がある。
したがって、ステアリング操作部材82aの操作に従ってステアリングシリンダ11a(11b)を駆動する際に出力する指令電流を較正する較正モードを実行する必要がある。ステアリングは、左右方向あるため較正モードも左右それぞれに対して行う必要がある。本例においては、片方のみ(例えば右方向)について較正モードを実行するときについて説明する。
なお、電磁制御弁135a(135b)は、本開示の「制御弁」の一例である。
図4は、実施形態1に基づく較正モードにおけるホイールローダ1の状態について説明する図である。
図4を参照して、ホイールローダ1はステアリングシリンダ11a,11bが伸縮して、前車体部2aと後車体部2bとが直線上に並ぶ中立位置から進行方向が変化する。一例として、右側に進行方向が変化するときを正とした場合が示されている。
本実施形態に基づく較正モードにおいては、スイープ電流に従って増加するステアリングスプール35の開口開始電流から最大開口電流が電磁制御弁135a(135b)に入力されて、作動油がステアリングシリンダ11a(11b)に供給される。ステアリングシリンダ11a(11b)は、当該供給量に応じて車両の進行方向を変化させる。
一方で、較正モードにおいて、固定機構19にフレームロックバー18を取り付けるときについて考える。フレームロックバー18は、前車体部2aと後車体部2bとを相互に固定して揺動を防止することにより、アーティキュレート構造をロック可能に構成されている。これにより、較正モードにおいては、アーティキュレート角は、所定の範囲内に収まる。
実施形態1においては、較正モードの許容最大角を設定し、アーティキュレート角が許容最大角の範囲内であれば較正モードを継続し、アーティキュレート角が許容最大角を超えるときには、較正モードを終了する場合について説明する。
<較正モードの処理>
図5は、実施形態1に基づくホイールローダ1のステアリングシステムの較正モードの処理ついて説明するフロー図である。
図5を参照して、制御部10は、較正モードの実行指示が有るか否かを判断する(ステップS0)。実施形態に基づく表示器50には、較正モードを実行する画面が表示され、オペレータがタッチパネルを操作することにより当該較正モードを実行するコマンドが制御部10に対して指示される。
ステップS0において、制御部10は、較正モードの実行指示が有ると判断したとき(ステップS0においてYES)には、アーティキュレート角を検出する(ステップS1)。制御部10は、アーティキュレート角検出センサ99からの検出信号を受けてアーティキュレート角を検出する。
次に、制御部10は、アーティキュレート角が許容最大角の範囲内であるか否かを判断する(ステップS2)。
ステップS2において、制御部10は、アーティキュレート角が許容最大角の範囲内でないと判断したとき(ステップS2においてNO)には、指令電流を0に設定する(ステップS18)。そして、較正モードの処理を終了する(エンド)。
一方、ステップS2において、制御部10は、アーティキュレート角が許容最大角の範囲内であると判断したとき(ステップS2においてYES)には、指令電流を増加させる(ステップS4)。
図6は、実施形態1に基づく指令電流の増加について説明する図である。
図6を参照して、実施形態1に基づく指令電流は、スイープ電流として設定され、時間の経過に従って一定の増加率で上昇する。
再び、図5を参照して、制御部10は、指令電流が終了電流よりも小さいか否かを判断する(ステップS8)。
ステップS8において、制御部10は、指令電流が終了電流よりも小さいと判断したとき(ステップS8においてYES)には、スプール位置は開口開始位置であるか否かを判断する(ステップS10)。スプール位置センサ136は、スプール位置を制御部10に出力している。ステアリングスプール35の開口開始位置であるスプール位置は予め設定されている。制御部10は、スプール位置センサ136からのスプール位置の検出結果に基づいてスプール位置が開口開始位置であるか否かを判断する。
ステップS10において、制御部10は、スプール位置は開口開始位置であると判断したとき(ステップS10においてYES)には、当該位置における指令電流を記憶する(ステップS14)。
一方、ステップS10において、制御部10は、スプール位置は開口開始位置でないと判断したとき(ステップS10においてNO)には、スプール位置は最大開口位置であるか否かを判断する(ステップS12)。スプール位置センサ136は、スプール位置を制御部10に出力している。ステアリングスプール35の最大開口位置であるスプール位置は予め設定されている。制御部10は、スプール位置センサ136からのスプール位置の検出結果に基づいてスプール位置が最大開口位置であるか否かを判断する。
ステップS12において、制御部10は、スプール位置は最大開口位置であると判断したとき(ステップS12においてYES)には、当該位置における指令電流を記憶する(ステップS14)。
一方、ステップS12において、制御部10は、スプール位置は最大開始位置でないと判断したとき(ステップS12においてNO)には、ステップS14をスキップして、ステップS16に進む。
ステップS16において、制御部10は、スプール位置は最大開口位置を越えているか否かを判断する。
ステップS16において、制御部10は、スプール位置は最大開口位置を越えていないと判断したとき(ステップS16においてNO)には、ステップS1に戻り、アーティキュレート角を検出する。以降の処理は同様である。
一方、ステップS16において、制御部10は、スプール位置は最大開口位置を越えていると判断したとき(ステップS16においてYES)には、指令電流を0に設定する(ステップS18)。そして、制御部10は、較正モードの処理を終了する(エンド)。
一方、ステップS8において、制御部10は、指令電流が終了電流よりも大きいと判断したとき(ステップS8においてNO)には、指令電流を0に設定する(ステップS18)。そして、較正モードの処理を終了する(エンド)。終了電流の値は、電流系統に異常が生じたときに流れる値である。指令電流が終了電流よりも大きいときには、異常が生じているため較正モードの処理を終了することにより作業機械の周囲に影響を与えることなく較正モードの処理を終了することが可能である。
当該処理により、制御部10は、較正モードの実行指示が有ると判断したときには、アーティキュレート角を検出し、当該検出されたアーティキュレート角が許容最大角の範囲内であれば較正モードを継続し、当該検出されたアーティキュレート角が許容最大角の範囲内でなければ較正モードの処理を終了する。
ステアリングシステムを有する作業機械の較正処理のときに、指令電流の増加に従ってステアリングスプールが自動的に動くことなり、ステアリングは自動で動く。アーティキュレート可能なホイールローダ等の作業機械の場合、ステアリングが自動で動くと、状況によっては周囲の物に作業機械が干渉する可能性がある。
本実施形態1に基づく方式のときには、アーティキュレート角が許容最大角の範囲内であるか否かを常に監視して較正モードを実行することが可能であり、作業機械が干渉することを回避することが可能であり、作業機械の周囲に影響を与えることなく較正モードを実行することが可能である。
図7は、実施形態1に基づくホイールローダ1のステアリングシステムの較正モードのタイミングチャート(その1)について説明する図である。
図7(A)には、時間の経過に従って変化するアーティキュレート角が示されている。
図7(B)には、時間の経過に従って変化する指令電流が示されている。
図7(C)には、時間の経過に従って変化するスプール位置が示されている。
時刻T0において、図6で説明したスイープ電流である指令電流が増加し始める。
時刻T1において、スプール位置が開口開始位置に到達したときが示されている。これに伴いホイールローダ1はステアリングシリンダ11a,11bが伸縮して、前車体部2aと後車体部2bとが直線上に並ぶ中立位置から進行方向が変化するように動作する。一方で、固定機構19にフレームロックバー18を取り付けているときには、前車体部2aと後車体部2bとが相互に固定されて揺動が防止されるためアーティキュレート角は所定の範囲内に収まる。ステアリングシリンダ11a,11b内のシリンダ圧は図示しないリリーフ弁を介して開放される。
制御部10は、当該開口開始位置における指令電流(開口開始電流)を記憶する。
時刻T2において、スプール位置が最大開口位置に到達したときが示されている。制御部10は、当該最大開口位置における指令電流(最大開口電流)を記憶する。
制御部10は、スプール位置が最大開口位置を超えたと判断したため指令電流を0に設定して、較正モードを終了する。
図8は、実施形態1に基づくホイールローダ1のステアリングシステムの較正モードの指令電流の較正処理の具体例について説明する図である。
図8を参照して、較正モードにおいて記憶された開口開始電流および最大開口電流に基づいてステアリング操作部材82aのレバー位置に対する指令電流を補正する場合が示されている。本例においては、意図するステアリング速度となるように、ステアリング操作部材82aのレバー位置に対する指令電流を減少させる較正処理を実行する場合が示されている。
較正モードとして、開口開始電流および最大開口電流の2点を計測することによりステアリング操作部材82aのレバー位置に対する指令電流の増加率も調節することが可能である。
図9は、実施形態1に基づくホイールローダ1のステアリングシステムの較正モードのタイミングチャート(その2)について説明する図である。
図9(A)には、時間の経過に従って変化するアーティキュレート角が示されている。
図9(B)には、時間の経過に従って変化する指令電流が示されている。
図9(C)には、時間の経過に従って変化するスプール位置が示されている。
時刻T0において、図6で説明したスイープ電流である指令電流が増加し始める。
時刻T1において、スプール位置が開口開始位置に到達したときが示されている。これに伴いホイールローダ1はステアリングシリンダ11a,11bが伸縮して、前車体部2aと後車体部2bとが直線上に並ぶ中立位置から進行方向が変化するように動作する。仮に、固定機構19にフレームロックバー18を取り付けていないときには、アーティキュレート角が増加し続けることになる。
制御部10は、当該開口開始位置における指令電流(開口開始電流)を記憶する。
時刻T1#において、アーティキュレート角が許容最大角を超えたときが示されている。制御部10は、指令電流を0に設定して、較正モードを終了する。
当該処理により、例えば固定機構19にフレームロックバー18を取り付けていないときに較正モードを実行したときには、アーティキュレート角が上昇し続けて許容最大角を超えるため指令電流は0となり、較正モードが直ちに中止される。
本実施形態1に基づく方式の場合には、常にアーティキュレート角を監視して較正モードを実行するため作業機械の干渉を回避することが可能であり、作業機械の周囲に影響を与えることなく較正モードを実行することが可能である。
(実施形態2)
実施形態1においては、較正モードにおいて、指令電流の増加としてスイープ電流を用いる場合について説明した。
実施形態2においては、較正モードにおいて、スイープ電流を用いない方式について説明する。
図10は、実施形態2に基づくステアリング操作部材82aのレバー位置に対する指令電流の設定について説明するフロー図である。
図10を参照して、制御部10は、ステアリング操作部材82aのレバー操作が有るか否かを判断する(ステップS20)。
制御部10は、ステアリング操作部材82aのレバー操作の位置に応じた目標電流を設定する(ステップS22)。
次に、制御部10は、設定した目標電流に対する指令電流の増加率を制限する(ステップS24)。
そして、制御部10は、ステップS20に戻り、上記処理を継続する。
図11は、実施形態2に基づくステアリング操作部材82aのレバー位置に対する目標電流を設定する設定テーブルについて説明する図である。
図11(A)を参照して、通常動作における設定テーブルが示されている。
ステアリング操作部材82aのレバー位置に対して目標電流が線形に増加する場合が示されている。
本例においては、制御部10は、設定した目標電流となるように指令電流を出力するに当たり、指令電流の増加率を制限する。すなわち、指令電流は、時間の経過とともに設定した目標電流となるように一定の増加率に従って増加する。これにより急激な電流の増減を回避して滑らかなステアリング制御が可能となる。
図11(B)を参照して、実施形態2に基づく較正モードにおける設定テーブルが示されている。
ステアリング操作部材82aのレバー位置に対して目標電流が即座に所定の値に設定される。これにより較正モードの際にレバー位置を所定の位置以上動かせば目標電流を所定の値に容易に設定することが可能であるためオペレータはレバー位置を常に気にする必要がなく操作が容易となる。実施形態1においては、レバー位置に係わらず指令電流が時間の経過とともに一定の増加率で自動的に増加するが、実施形態2においては、レバー位置に応じて目標電流が設定され、当該設定された目標電流となるように指令電流が出力される。
制御部10は、設定した目標電流となるように指令電流を出力するに当たり、指令電流の増加率を制限する。すなわち、指令電流は、時間の経過とともに設定した目標電流となるように一定の増加率に従って増加する。
通常動作と較正モードとで指令電流の増加率を調整するようにしてもよい。例えば、較正モードの指令電流の増加率を図6で説明したスイープ電流の増加率となるように調整するようにしてもよい。
図12は、実施形態2に基づくホイールローダ1のステアリングシステムの較正モードの処理ついて説明するフロー図である。
図12を参照して、図5のフロー図と比較してステップS30~S32を追加した点が異なる。その他のフローについては同様であるのでその詳細な説明については繰り返さない。
制御部10は、較正モードの実行指示が有るか否かを判断する(ステップS0)。実施形態に基づく表示器50には、較正モードを実行する画面が表示され、オペレータがタッチパネルを操作することにより当該較正モードを実行するコマンドが制御部10に対して指示される。
一方、ステップS0において、制御部10は、較正モードの実行指示が無いと判断したとき(ステップS0においてNO)には、ステップS0の状態を維持する。
ステップS0において、制御部10は、較正モードの実行指示が有ると判断したとき(ステップS0においてYES)には、次にレバー操作が有るか否かを判断する(ステップS30)。
ステップS30において、制御部10は、ステアリング操作部材82aのレバー操作が無いと判断したとき(ステップS30においてNO)には、ステップS30の状態を維持する。
ステップS30において、制御部10は、ステアリング操作部材82aのレバー位置が有ると判断したとき(ステップS30においてYES)には、レバー位置に応じた目標電流を設定する(ステップS31)。具体的には、図11(B)で説明した設定テーブルを用いて目標電流を設定する。レバー位置の変更に対して目標電流が即座に所定の値に設定される。
次に、制御部10は、設定した目標電流となるように指令電流を出力するに当たり、指令電流の増加率を制限する(ステップS32)。すなわち、指令電流は、時間の経過とともに設定した目標電流となるように一定の増加率に従って増加する。
次に、制御部10は、アーティキュレート角を検出する(ステップS1)。制御部10は、アーティキュレート角検出センサ99からの検出信号を受けてアーティキュレート角を検出する。
次に、制御部10は、アーティキュレート角が許容最大角の範囲内であるか否かを判断する(ステップS2)。
ステップS2において、制御部10は、アーティキュレート角が許容最大角の範囲内でないと判断したとき(ステップS2においてNO)には、指令電流を0に設定する(ステップS18)。そして、較正モードの処理を終了する(エンド)。
一方、ステップS2において、制御部10は、アーティキュレート角が許容最大角の範囲内であると判断したとき(ステップS2においてYES)には、指令電流が終了電流よりも小さいか否かを判断する(ステップS8)。
以降の処理は、図6で説明したのと同様であるのでその詳細な説明については繰り返さない。
ステップS16において、制御部10は、スプール位置は最大開口位置を越えていないと判断したとき(ステップS16においてNO)には、ステップS30に戻り、上記の処理を繰り返す。
当該処理により、制御部10は、較正モードの実行指示が有ると判断したときに、オペレータのステアリング操作部材82aのレバー位置に対する操作が有るときに、設定された目標電流に対して指令電流を増加させる。また、制御部10は、指令電流の増加率を制限することにより一例として図6で説明したスイープ電流を出力することが可能である。
そして、制御部10は、当該較正モードにおいて、アーティキュレート角を検出し、当該検出されたアーティキュレート角が許容最大角の範囲内であれば較正モードを継続し、当該検出されたアーティキュレート角が許容最大角の範囲内でなければ較正モードの処理を終了する。
本実施形態2に基づく方式の場合には、アーティキュレート角が許容最大角の範囲内であるか否かを常に監視して較正モードを実行することが可能であり、作業機械が干渉することを回避することが可能であり、作業機械の周囲に影響を与えることなく較正モードを実行することが可能である。
図13は、実施形態2に基づくホイールローダ1のステアリングシステムの較正モードのタイミングチャート(その1)について説明する図である。
図13(A)には、時間の経過に従って変化するアーティキュレート角が示されている。
図13(B)には、時間の経過に従って変化する指令電流が示されている。
図13(C)には、時間の経過に従って変化するスプール位置が示されている。
時刻T10において、ステアリング操作部材82aのレバー位置の操作の開始とともに指令電流が増加する場合が示されている。
時刻T11において、目標電流が所定の値に設定された場合が示されている。指令電流は、増加率の制限に従って目標電流となるように一定の増加率に従って増加する。
時刻T12において、スプール位置が開口開始位置に到達したときが示されている。これに伴いホイールローダ1はステアリングシリンダ11a,11bが伸縮して、前車体部2aと後車体部2bとが直線上に並ぶ中立位置から進行方向が変化するように動作する。一方で、固定機構19にフレームロックバー18を取り付けているときには、前車体部2aと後車体部2bとが相互に固定されて揺動が防止されるためアーティキュレート角は所定の範囲内に収まる。ステアリングシリンダ11a,11b内のシリンダ圧は図示しないリリーフ弁を介して開放される。
制御部10は、当該開口開始位置における指令電流(開口開始電流)を記憶する。
時刻T13において、スプール位置が最大開口位置に到達したときが示されている。制御部10は、当該最大開口位置における指令電流(最大開口電流)を記憶する。
制御部10は、スプール位置が最大開口位置を超えたと判断したため指令電流を0に設定して、較正モードを終了する。
図14は、実施形態2に基づくホイールローダ1のステアリングシステムの較正モードのタイミングチャート(その2)について説明する図である。
図14(A)には、時間の経過に従って変化するアーティキュレート角が示されている。
図14(B)には、時間の経過に従って変化する指令電流が示されている。
図14(C)には、時間の経過に従って変化するスプール位置が示されている。
時刻T10において、ステアリング操作部材82aのレバー位置の操作の開始とともに指令電流が増加する場合が示されている。
時刻T11において、目標電流が所定の値に設定された場合が示されている。指令電流は、増加率の制限に従って目標電流となるように一定の増加率に従って増加する。
時刻T12において、スプール位置が開口開始位置に到達したときが示されている。これに伴いホイールローダ1はステアリングシリンダ11a,11bが伸縮して、前車体部2aと後車体部2bとが直線上に並ぶ中立位置から進行方向が変化するように動作する。仮に、固定機構19にフレームロックバー18を取り付けていないときには、アーティキュレート角が増加し続けることになる。
制御部10は、当該開口開始位置における指令電流(開口開始電流)を記憶する。
時刻T12#において、アーティキュレート角が許容最大角を超えたときが示されている。制御部10は、指令電流を0に設定して、較正モードを終了する。
当該処理により、例えば固定機構19にフレームロックバー18を取り付けていないときに較正モードを実行したときには、アーティキュレート角が上昇し続けて許容最大角を超えるため指令電流は0となり、較正モードが直ちに中止される。
本実施形態2に基づく方式の場合には、常にアーティキュレート角を監視して較正モードを実行するため作業機械の干渉を回避することが可能であり、作業機械の周囲に影響を与えることなく較正モードを実行することが可能である。
上記の実施形態では、アーティキュレート角検出センサ99を用いて、アーティキュレート角が所定角度以上となった場合に較正モードを終了する方式について説明したが、アーティキュレート角に限られず、他の角度を検出して同様の方式に従って制御するようにしてもよい。
上記の実施形態では、作業機械の一例としてホイールローダを挙げているがホイールローダに限らず、モータグレーダ、ダンプトラック等の他の種類の作業機械にも適用可能である。
<付記>
上述したような本実施の形態は、以下のような技術思想を含む。
<付記1>
アーティキュレート角を検出する検出部(99)と、
ステアリング用油圧シリンダ(11a,11b)と、
前記ステアリング用油圧シリンダを駆動するためのオペレータの操作指令の入力を受け付ける操作装置(82a,82b)と、
前記ステアリング用油圧シリンダの駆動量を制御する制御弁(135a,135b)と、
前記操作装置の操作指令に応じて前記制御弁を動作させる指令電流を出力するコントローラ(10)とを備え、
前記コントローラは、前記指令電流を出力して当該指令電流の較正を行う較正モードを有し、前記較正モードにおいて前記アーティキュレート角が所定角度以上となったときには前記制御弁への指令電流を遮断する、作業機械。
<付記2>
前記ステアリング用油圧シリンダに供給する作動油の供給量を調整するステアリングスプール(35)をさらに備え、
前記制御弁は、前記ステアリングスプールのスプールの位置を調整する、付記1記載の作業機械。
<付記3>
前記コントローラは、
前記操作装置の操作指令が第1の閾値以上であるか否かを判断し、前記第1の閾値以上であるときに、前記指令電流の値を増加させて、前記スプールが所定位置に到達したときの指令電流を記憶し、
記憶された指令電流の値に基づいて前記操作装置の操作指令に対する指令電流の補正値を算出し、
前記操作装置の操作指令が第2の閾値以上であるか否かを判断し、前記第2の閾値以上でないときには、前記指令電流の値を初期値に設定する、付記2記載の作業機械。
<付記4>
前記コントローラは、
前記指令電流の値を増加させて、前記スプールが第1の所定位置に到達したときの第1の指令電流を記憶し、
前記指令電流の値を増加させて、前記スプールが第2の所定位置に到達したときの第2の指令電流を記憶し、
前記スプールが前記第2の所定位置に到達したときに、前記指令電流の値を初期値に設定する、付記3記載の作業機械。
<付記5>
前記コントローラは、前記操作装置の操作指令に応じて前記制御弁を動作させる前記指令電流を時間の経過に従って一定の増加率に従って増加させる、付記3または4記載の作業機械。
<付記6>
前記コントローラは、前記操作装置の操作指令に応じた目標電流を設定し、設定された目標電流に対して所定の増加率に従って前記指令電流が増加するように調整する、付記3~5のいずれか一項に記載の作業機械。
<付記7>
アーティキュレート角を検出するステップ(S1)と、
ステアリング用油圧シリンダを駆動するためのオペレータの操作装置の操作指令の入力を受け付けるステップと、
前記操作指令に応じて前記ステアリング用油圧シリンダの駆動量を制御する制御弁を動作させる指令電流を出力するステップ(S4)と、
当該指令電流の較正を行う較正モードを実行するステップと、
前記較正モードにおいて前記アーティキュレート角が所定角度以上になったときには前記制御弁への指令電流を遮断するステップ(S18)とを備える、作業機械の制御方法。
以上、本開示の実施形態について説明したが、今回開示された実施形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本開示の範囲は請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
1 ホイールローダ、2 車体フレーム、2a 前車体部、2b 後車体部、3 作業機、4a 前輪、4b 後輪、5 運転室、6 ブーム、7 バケット、8 操作部、9 ベルクランク、10 制御部、11a,11b ステアリングシリンダ、12 ステアリングポンプ、13 作業機ポンプ、14a,14b リフトシリンダ、15 バケットシリンダ、18 フレームロックバー、19 固定機構、21 エンジン、22 走行装置、23 トルクコンバータ装置、24 燃料噴射ポンプ、26 トランスミッション、27 ロックアップクラッチ、28 トルクコンバータ、31 クラッチ制御弁、32 シャフト、33 PTO軸、34 作業機制御弁、35 ステアリングスプール、50 表示器、60 メモリ、81a アクセル操作部材、81b アクセル操作検出装置、82a ステアリング操作部材、82b ステアリング操作検出装置、83a ブーム操作部材、83b ブーム操作検出装置、84a バケット操作部材、84b バケット操作検出装置、85a 変速操作部材、85b 変速操作検出装置、86a FR操作部材、86b FR操作検出装置、91 エンジン回転数センサ、92 出力回転数センサ、93 入力回転数センサ、98 ブーム角検出装置、99 アーティキュレート角検出センサ、135a,135b 電磁制御弁、136 スプール位置センサ。

Claims (7)

  1. アーティキュレート角を検出する検出部と、
    ステアリング用油圧シリンダと、
    前記ステアリング用油圧シリンダを駆動するためのオペレータの操作指令の入力を受け付ける操作装置と、
    前記ステアリング用油圧シリンダの駆動量を制御する制御弁と、
    前記操作装置の操作指令に応じて前記制御弁を動作させる指令電流を出力するコントローラとを備え、
    前記コントローラは、前記指令電流を出力して当該指令電流の較正を行う較正モードを有し、前記較正モードにおいて前記アーティキュレート角が所定角度以上となったときには前記制御弁への指令電流を遮断する、作業機械。
  2. 前記ステアリング用油圧シリンダに供給する作動油の供給量を調整するステアリングスプールをさらに備え、
    前記制御弁は、前記ステアリングスプールのスプールの位置を調整する、請求項1記載の作業機械。
  3. 前記コントローラは、
    前記操作装置の操作指令が第1の閾値以上であるか否かを判断し、前記第1の閾値以上であるときに、前記指令電流の値を増加させて、前記スプールが所定位置に到達したときの指令電流を記憶し、
    記憶された指令電流の値に基づいて前記操作装置の操作指令に対する指令電流の補正値を算出し、
    前記操作装置の操作指令が第2の閾値以上であるか否かを判断し、前記第2の閾値以上でないときには、前記指令電流の値を初期値に設定する、請求項2記載の作業機械。
  4. 前記コントローラは、
    前記指令電流の値を増加させて、前記スプールが第1の所定位置に到達したときの第1の指令電流を記憶し、
    前記指令電流の値を増加させて、前記スプールが第2の所定位置に到達したときの第2の指令電流を記憶し、
    前記スプールが前記第2の所定位置に到達したときに、前記指令電流の値を初期値に設定する、請求項3記載の作業機械。
  5. 前記コントローラは、前記操作装置の操作指令に応じて前記制御弁を動作させる前記指令電流を時間の経過に従って一定の増加率に従って増加させる、請求項3記載の作業機械。
  6. 前記コントローラは、前記操作装置の操作指令に応じた目標電流を設定し、設定された目標電流に対して所定の増加率に従って前記指令電流が増加するように調整する、請求項3記載の作業機械。
  7. アーティキュレート角を検出するステップと、
    ステアリング用油圧シリンダを駆動するためのオペレータの操作装置の操作指令の入力を受け付けるステップと、
    前記操作指令に応じて前記ステアリング用油圧シリンダの駆動量を制御する制御弁を動作させる指令電流を出力するステップと、
    当該指令電流の較正を行う較正モードを実行するステップと、
    前記較正モードにおいて前記アーティキュレート角が所定角度以上になったときには前記制御弁への指令電流を遮断するステップとを備える、作業機械の制御方法。
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