JP2024057633A - 移載基板 - Google Patents

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一幸 山田
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Abstract

【課題】発光素子の移載効率を改善可能な移載基板を提供する。【解決手段】発光素子3を一時的に保持する移載基板10であって、第1面および第1面の反対側の第2面を備えた支持基板10Sと、支持基板10Sの第1面上に形成され、第1面に沿う第1方向に複数並ぶ凸部10Vと、を有し、複数の凸部10Vのそれぞれの上面は、発光素子3の端子側に接触する粘着性の保持面10Aを構成し、1つの発光素子3が接着される凸部10Vは、1つであり、第1方向において隣り合う凸部10V同士の間の上面は、平坦である、移載基板を用いる。【選択図】図5

Description

本発明は、発光素子の転写に用いられる移載基板に関する。
微細な発光ダイオードを複数並べて構成される発光装置(表示装置)であるマイクロLEDディスプレイの製造方法として、ウェハ上に配列された複数の発光素子のうち必要な発光素子のみを移載基板上に一時的に載せ替える1回目の転写を行い、さらに当該発光素子をピックアップツールを用いて配線基板上に移し替える2回目の転写を行う方法が知られてる。
特許文献1(特開2021-118274号公報)には、発光素子を一時的に保持する移載基板の面のうち、発光素子に接触する保持面に粘着性の凹凸面を設けることが記載されてる。ここでは、1つの発光素子の端子側の面に複数の凹凸面が接することで、発光素子を保持する。
特開2021-118274号公報
ウェハ上に配列された複数の発光素子を、移載基板上に移す際には、ウェハ上の所定の範囲内の発光素子の全てを移載基板上の粘着層に接触させ、所望の発光素子のみレーザー照射によりウェハから離脱させた後、ウェハと移載基板とを離すことで、粘着層上に当該所望の発光素子のみを残す。ただし、この方法では、ウェハと移載基板とを離す際に粘着層がウェハ側に残る発光素子に粘着して伸びる結果、当該所望の発光素子が粘着層上で転倒する場合、または位置ずれを起こす虞がある。このことは、発光素子の移載効率の低下の原因となる。
本発明の目的は、発光素子の移載効率を改善可能な移載基板を提供することにある。
その他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
本願において開示される実施の形態のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次のとおりである。
一実施の形態である移載基板は、発光素子を一時的に保持する移載基板であって、第1面および前記第1面の反対側の第2面を備えた支持基板と、前記支持基板の前記第1面上に形成され、前記第1面に沿う第1方向に複数並ぶ凸部と、を有するものである。複数の前記凸部のそれぞれの上面は、前記発光素子の端子側に接触する粘着性の保持面を構成し、1つの前記発光素子が接着される前記凸部は、1つであり、前記第1方向において隣り合う前記凸部同士の間の上面は、平坦である。
実施の形態に係る移載基板を用いて形成する発光装置を示す平面図である。 実施の形態に係る移載基板を用いた発光装置の製造工程を示すフローである。 実施の形態に係る移載基板を用いた発光装置の製造工程を示す断面図である。 図3に続く発光装置の製造工程を示す断面図である。 図4に続く発光装置の製造工程を示す断面図である。 図5に続く発光装置の製造工程を示す断面図である。 図6に続く発光装置の製造工程を示す断面図である。 図7に続く発光装置の製造工程を示す断面図である。 図8に続く発光装置の製造工程を示す断面図である。 図9に続く発光装置の製造工程を示す断面図である。 実施の形態に係る移載基板を示す斜視図である。 実施の形態に係る移載基板を示す断面図および平面図である。 実施の形態に係る移載基板と発光素子とを示す断面図および平面図である。 実施の形態の変形例1に係る移載基板を示す断面図および平面図である。 実施の形態の変形例2に係る移載基板と発光素子とを示す断面図である。 実施の形態の変形例3に係る移載基板と発光素子とを示す断面図である。 比較例である移載基板を用いた発光装置の製造工程を示す断面図である。 図17に続く発光装置の製造工程を示す断面図である。
以下に、本発明の各実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。なお、開示はあくまで一例にすぎず、当業者において、発明の主旨を保っての適宜変更について容易に想到し得るものについては、当然に本発明の範囲に含有されるものである。また、図面は説明をより明確にするため、実際の態様に比べ、各部の幅、厚さ、形状等について模式的に表される場合があるが、あくまで一例であって、本発明の解釈を限定するものではない。また、本明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には、同一または関連する符号を付して、詳細な説明を適宜省略することがある。
本願でいう平面形状とは、平面視における対象物の形状を指す。ここでいう平面視とは、対象物の特に大きい面である主面(上面)に対し垂直な方向から対象物を観察する視点のことであり、例えば、図12に示す移載基板10の場合、Z方向から移載基板10の上面(保持面10A)を見る視点を指す。また、本願で数値範囲を「~」を用いて示す場合に関し、例えば5~20μmとの記載は、5μm以上20μm以下であることを意味する。
(実施の形態)
<発光装置の構造>
図1は、本実施の形態の移載基板を用いて形成する発光装置1を説明するための平面図である。本実施の形態で説明する発光装置1は、例えば、画像を表示する表示装置または照明装置などである。
発光装置1は、配線基板2と、複数の発光素子3とを備えている。配線基板2は、ガラス基板または樹脂基板などのベース基板上に、走査線、信号線および電源線などの各種配線を備えている。このような配線基板2は、発光素子3を駆動するための複数のトランジスタを有し、TFT(Thin Film Transistor、薄膜トランジスタ)基板、アレイ基板またはバックプレーン基板などと称される場合がある。発光素子3のそれぞれは、配線基板2に実装されている。これらの発光素子3は、平面視において配線基板2上にマトリクス状に配列されている。発光素子3は、例えば、ミニLEDまたはマイクロLEDなどと称される極めて微小なサイズの発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)である。発光素子3は、例えば、略正方形の平面形状または略長方形の平面形状を有している。例えば、マイクロLEDの一辺の長さは100μm以下であり、ミニLEDの一辺の長さは100μmより大きい。
図1に示す例では、発光素子3として、赤色に発光する赤発光素子3R、緑色に発光する緑発光素子3G、および、青色に発光する青発光素子3Bが一方向に配列されている。ただし、これら3色のLEDの全てが一直線上に並んでいる必要はない。例えば、平面視において第1方向に赤発光素子3Rと緑発光素子3Gとが交互に並び、平面視において第1方向と交わる第2方向において赤発光素子3Rと青発光素子3Bとが交互に並んでいてもよい。
<発光装置の製造方法>
図2は、発光装置の製造方法を説明するフローである。図3~図10は、本実施の形態に係る移載基板を用いて、図1に示した発光装置1を製造する方法の一例を示す断面図である。
まず、図3~図6に示すように、素子形成基板4から、発光素子3を移載基板10上に転写する(図2のステップS1)。ここでいう転写とは、基板(支持体)上に並ぶ発光素子を他の基板(支持体)上に移載すること(載せ替えること)を指す。
すなわち、図3に示すように、複数の発光素子3が主面上に並ぶ素子形成基板4を用意する。複数の発光素子3は、素子形成基板4の主面上に所定のピッチで例えばマトリクス状に配列されている。発光素子3は、アノードおよびカソードに対応した複数(少なくとも2つ)の端子3Tと、発光面3Eとを有している。発光素子3は、発光面3Eの側で素子形成基板4に接している。発光面3Eは、端子3Tとは反対側(あるいは素子形成基板4とは反対側)に位置している。
素子形成基板4は、例えばサファイアウェハである。素子形成基板4は、例えば、円形のウェハではなく、ウェハをダイシング工程により個片化した、矩形の平面形状を有する基板(支持体)であってもよい。素子形成基板4上に並ぶ発光素子3は全て、同じ色で発光するものである。例えば、素子形成基板4上には赤色に発光する赤発光素子3Rのみが複数並んで配置されている。素子形成基板4上に並ぶ発光素子3は全て、同じ高さを有している。言い換えれば、素子形成基板4上に並ぶ全ての発光素子3の上面(端子3T側の面)と、素子形成基板4の主面との最短距離は同じである。
続いて、図4に示すように、移載基板10を用意する。移載基板10は、上面(第1面)と当該上面の反対側の下面(第2面)とを備えた支持基板(キャリアガラス)10Sと、支持基板10Sの上面上に形成された粘着樹脂層10Rとを有している。粘着樹脂層10Rは、支持基板10Sの上面に張り付けられており、支持基板10Sとは反対側に粘着性の保持面10Aを有している。保持面10Aの全体は平坦ではなく、上方、つまり支持基板10Sとは反対側に突出する凸部(突出部)10Vを複数有している。それぞれが粘着性を有する複数の凸部10Vは、1つのベース部10B上に形成されており、粘着樹脂層10Rは、1つのベース部10Bと複数の凸部10Vとにより構成されている。
保持面10Aは、露出するベース部10Bの上面と、当該上面に形成された複数の凸部10Vの表面とにより構成されている。言い換えれば、支持基板10Sの上面と複数の凸部10Vとの間には、当該上面を覆い複数の凸部10Vと接する粘着性の樹脂層であるベース部10Bが形成されている。
複数の凸部10Vのそれぞれの上面は、発光素子3の端子3T側に接触する保持面10Aを構成している。複数の凸部10Vは、支持基板10Sの上面に沿う方向に複数並んで配置されている。
凸部10Vの平面形状および断面形状は矩形である。つまり、凸部10Vの上面は支持基板10Sの上面に沿う平坦な面であり、凸部10Vの側面は支持基板10Sの上面に対して垂直な面である。よって、凸部10Vの形状は立方体である。互いに隣り合う凸部10V同士の間の粘着樹脂層10Rの上面、つまりベース部10Bの上面は、支持基板10Sの上面に沿う平坦な面である。言い換えれば、互いに隣り合う凸部10V同士の間の移載基板10の上面は、平坦である。
このような粘着樹脂層10Rは、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)技術により形成された型に樹脂を流し込むことで形成できる。そうして形成した粘着樹脂層10Rを支持基板10Sの上面に張り付けることで、移載基板10を形成できる。なお、移載基板10と図3に示す素子形成基板4とはどちらを先に用意してもよい。移載基板10は、発光素子3を素子形成基板4から取り出して配線基板2上に実装するまでの工程において、一時的に発光素子3を保持する基板である。
続いて、図5に示すように、図3に示す素子形成基板4の上下を逆さまにし、素子形成基板4の主面側と移載基板10の保持面10Aとを対向させた状態で、素子形成基板4を移載基板10側に比較的小さい力で押し付ける。これにより、素子形成基板4上の複数の発光素子3のうちの一部の発光素子3は、凸部10Vの上面に接着される。つまり、移載基板10は、発光素子3の端子3Tの側に接触する粘着性の保持面10Aを有している。
このとき、隣り合う凸部10V同士の間の粘着樹脂層10Rの上面と対向する発光素子3は、当該上面と凸部10Vの上面との間に段差があることで粘着樹脂層10Rに接触しない。つまり、複数の発光素子3が並ぶ素子形成基板の主面と、支持基板10Sの上面とが対向し、一部の発光素子3が凸部10Vの上面に接触したとき、素子形成基板4の主面に並ぶ複数の発光素子3のうち、平面視において凸部10Vと離間する発光素子3は、粘着樹脂層10Rを含む移載基板10と離間している。
このため、それらの発光素子3は粘着樹脂層10Rに接着されない。粘着樹脂層10Rは力を加えることで変形するため、凸部10Vと対向しない発光素子3が粘着樹脂層10Rに接しないよう、素子形成基板4を移載基板10に押し付ける力を加減する必要がある。ここでは、1つの凸部10Vに対し1つの発光素子3が接着される。
これにより、一部の発光素子3は、一時的に、素子形成基板4と移載基板10との間に位置し、素子形成基板4および移載基板10の双方に接着される。その後、レーザーリフトオフ(LLO:Laser-Lift-Off)プロセスを用いて、粘着樹脂層10Rの凸部10Vに接着された発光素子3のみを素子形成基板4から離脱させる。つまり、凸部10Vに接着された発光素子3と、素子形成基板4との界面に存在する犠牲層(図示しない)にレーザー光を照射することで、犠牲層を蒸発させ、これにより発光素子3を素子形成基板4から離脱させる。ここでは、所定の発光素子3に選択的にレーザー光を照射している。他の方向として、例えば凸部10Vと対応する位置に孔部を有するマスクを用い、当該マスクに覆われた素子形成基板4の主面全体に向かってレーザー光を照射することで、所望の発光素子3のみにレーザー光を照射してもよい。
続いて、図6に示すように、素子形成基板4を移載基板10から剥離することにより、凸部10Vに接着された発光素子3を移載基板10上に載せ替える第1転写工程が完了する。粘着樹脂層10Rに接しなかった発光素子3は素子形成基板4側に残り、凸部10Vに接着された発光素子3のみが移載基板10側に載置されて残る。このようにして、所望の発光素子3のみを取り出すことができる。移載基板10上に残った発光素子3は、端子3Tの側が粘着樹脂層10R側に接着され、発光面3E側が露出する。
次に、図7~図10に示すように、移載基板10から、発光素子3を配線基板2上に転写する(図2のステップS2)。
すなわち、図7に示すように、ピックアップ用の保持部材20を用意する。保持部材20は、支持基板20Sと、支持基板20Sの主面上に張り付けられた粘着樹脂層20Rとを有している。保持部材20は、例えばスタンプと呼ばれる。粘着樹脂層20Rは、支持基板20Sの主面を覆っており、かつ、支持基板20Sと反対側に突出する凸部20Vを備えている。続いて、支持基板20Sの主面側、つまり粘着樹脂層20Rの凸部20V側と、移載基板10の上面側、つまり粘着樹脂層10Rの凸部10V側とを対向させ、凸部20Vの先端を移載基板10上の発光素子3の上面(発光面3E)に接着させる。つまり、複数の凸部20Vは、支持基板20Sの主面と移載基板10の上面とを対向させた際に、複数の凸部10Vに対応する位置に配置されている。
凸部20Vを含む粘着樹脂層20Rの発光素子3に対する接着力は、凸部10Vを含む粘着樹脂層10Rの発光素子3に対する接着力よりも大きい。このため、上記のように凸部20Vに発光素子3が接着された状態で、保持部材20を移載基板10から剥離すると、発光素子3は移載基板10上の凸部10Vから離脱し、保持部材20側に保持される。これにより、保持部材20に発光面3Eの側が接着された状態を維持する一方で、発光素子3の端子3Tの側が露出する。
続いて、図8に示すように、配線基板2を用意する。なお、配線基板2を用意するのは、素子形成基板4および移載基板10のいずれかを用意する前でも後でもよい。配線基板2の上面には、図示はしていないが、複数のアノード電極およびカソード電極が形成されている。それらのアノード電極およびカソード電極のそれぞれの上面上には、導電性接着剤(図示しない)が島状に形成されている。導電性接着剤は、例えば、導電性フィラーを含有した接着剤である。また、導電性接着剤は、熱硬化型接着剤であってもよく、光硬化型接着剤であってもよい。
続いて、保持部材20によって保持された発光素子3を配線基板2の上方に移動し、保持部材20を配線基板2側に押し付けることで、配線基板2の所定位置に発光素子3を実装する。実装とは、発光素子3のアノード端子およびカソード端子のそれぞれを、配線基板2に設けられたアノード電極およびカソード電極とそれぞれ電気的に接続することに相当する。このとき、導電性接着剤は、発光素子3を配線基板2に固定するとともに、発光素子3と配線基板2に設けられたアノード電極およびカソード電極とを電気的に接続する。
続いて、図9に示すように、配線基板2から保持部材20を剥離する。このとき、凸部20Vを含む粘着樹脂層20Rの発光素子3に対する接着力は、導電性接着剤による発光素子3と配線基板2との間の接着力よりも小さい。このため、発光素子3は凸部20Vから脱離し、配線基板2側に残る。以上のようにして、第2転写工程が完了する。
ここでは複数の発光素子3を1回の転写工程で移載することが可能な保持部材20(例えばスタンプ)について説明した。これに対し、保持部材20は、例えばピックアップ用の冶具であってもよい。当該冶具は、例えば真空吸着冶具であり、発光素子3の発光面3Eを吸着することで発光素子3を移載基板10から剥離し、保持する。また、保持部材20は、1つの発光素子3のみを保持可能なものであって、移載基板10と配線基板2との間を複数回往復することで複数の発光素子3の転写を行うものでもよい。
次に、図2に示すように、配線基板2に移載する発光素子3の種類の数に応じて、ステップS1およびS2を繰り返し行う。例えば、配線基板2に図1に示すような赤発光素子3R、緑発光素子3Gおよび青発光素子3Bを混載させる場合が考えられる。その場合、赤発光素子3Rが複数設けられた素子形成基板、緑発光素子3Gが複数設けられた素子形成基板、および、青発光素子3Bが複数設けられた素子形成基板のそれぞれから発光素子3を1つの配線基板2に移載する必要がある。よって、第1転写工程および第2転写工程を、発光素子3の種類の数だけ繰り返して行う。これにより、図10に示すように、配線基板2に、互いに異なる種類の発光素子である赤発光素子3R、緑発光素子3Gおよび青発光素子3Bを混載する。以上の工程により、図1および図10に示す発光装置1が略完成する。
なお、第1転写工程および第2転写工程を、発光素子3の種類の数だけ繰り返して行う場合、複数の種類の発光素子3を転写する対象である配線基板2は1つであるが、使用する移載基板10は発光素子3の種類毎に異なるものを用い、使い回しはしない。
<移載基板の構造>
次に、移載基板10について説明する。図11は、移載基板10の一構成例を示す斜視図である。図12は、移載基板10の一構成例を示す断面図および平面図である。当該断面図は、図12に示すX-Z平面に沿う断面であって、凸部10Vを含む断面を示している。
移載基板10において、発光素子3を保持する保持面10Aは、粘着性を有する凹凸面である。保持面10Aは、ベース部10Bから突出した複数の凸部10Vを有している。凸部10Vのそれぞれは、矩形に形成されている。複数の凸部10Vは、X方向およびY方向においてマトリクス状に配列されている。凸部10Vの配列は、図示した例に限らず、最密充填配列、千鳥配列またはランダム配列などであってもよい。X方向、Y方向およびZ方向は互いに直交する方向である。支持基板10Sの上面およびベース部10Bの上面のそれぞれはX-Y平面に沿う面であり、Z方向に対して垂直な面である。
このような移載基板10において、ベース部10Bと凸部10Vとが同一材料で形成されてもよいし、異なる材料で形成されてもよい。ここでは、ベース部10Bと凸部10Vとは同一材料で構成され、互いに一体となっている。移載基板10のうち、少なくとも凸部10Vは、例えば、シリコーン系、アクリル系またはエポキシ系などの自己粘着性を有するとともに、弾性を有する材料を用いて形成されている。
図13に、本実施の形態の移載基板と、移載基板に主面(素子形成面)を対向させた素子形成基板との断面図を示し、移載基板と発光素子との平面図を示す。当該断面図においては、図5を用いて説明した製造工程と同様に、発光素子3を凸部10Vに接着させた状態の断面を示している。当該平面図では素子形成基板4の図示を省略し、発光素子3を破線で示している。図13では、例えば図5に示した断面図と異なり、隣り合う凸部10V同士の間に、粘着樹脂層10Rに接しない発光素子3が1つだけ存在する場合の構造を示している。
図13に示すように、発光素子3は、X方向およびY方向においてマトリクス状に配列されている。発光素子3の配列は、図示した例に限らず、最密充填配列、千鳥配列またはランダム配列などであってもよい。破線で示す一部の発光素子3は、平面視において、複数の凸部10Vのそれぞれに重畳している。
ここで、X方向における発光素子3の幅w1は、例えば15μmである。Y方向における発光素子3の幅w2は、例えば30μmである。Z方向における発光素子3の高さ(厚さ)h1は、例えば8μmである。X方向およびY方向において隣り合う発光素子3同士のピッチ(配置周期)pは、例えば50μmである。ここでいうピッチpは、X方向またはY方向において、隣り合う発光素子3の中心同士の距離を指す。X方向において隣り合う発光素子3同士の距離は35μmであり、Y方向において隣り合う発光素子3同士の距離は20μmである。
また、X方向における凸部10Vの幅W1は、例えば25μmである。Y方向における凸部10Vの幅W2は、例えば40μmである。Z方向における凸部10Vの高さ(厚さ)H1は、例えば10μmである。Z方向におけるベース部10Bの高さ(厚さ)H2は、例えば10μmである。X方向およびY方向において隣り合う凸部10V同士のピッチ(配置周期)Pは、例えば100μmである。ここでいうピッチPは、X方向またはY方向において、隣り合う凸部10Vの中心同士の距離を指す。X方向において隣り合う凸部10V同士の距離は75μmであり、Y方向において隣り合う凸部10V同士の距離は60μmである。ここでは、隣り合う凸部10V同士のピッチPは、移載基板10に対向して貼り合わされる素子形成基板4に設けられた発光素子3同士のピッチpの2倍以上の大きさを有している。
上記のように、X方向およびY方向のいずれにおいても発光素子3の幅は凸部10Vの幅よりも小さい。また、X方向およびY方向における凸部10V同士の間の距離は、発光素子3の幅w1、w2のいずれよりも大きい。X方向およびY方向における発光素子3同士の間の距離は、凸部10Vの幅W1、W2のいずれよりも大きい。したがって、1つの発光素子3が接する凸部10Vは、1つのみである。ここでは、平面視において互いに隣り合う凸部10Vのそれぞれの上面に発光素子3が接着される。また、X方向およびY方向のいずれにおいても、隣り合う凸部10V同士の間には、粘着樹脂層10Rと接しない発光素子3が存在する。このような発光素子3は、図6を用いて説明したように、転写工程を行っても移載基板10側には残らず、素子形成基板4側に残る。X方向またはY方向において隣り合う凸部10V同士の間で、粘着樹脂層10Rと接しない発光素子3は複数並んでいてもよい。
Z方向における凸部10Vの高さ(厚さ)H1は、例えば5~20μmとすることが好ましい。これは、高さH1が5μm未満であると、図5を用いて説明した接着工程において、凸部10Vと対向しない発光素子3が粘着樹脂層10Rに接着される虞があるためである。また、高さH1が20μmより大きいと、第1転写工程を行った際に、発光素子3に位置ずれが生じ易くなる。したがって高さH1は、より具体的には、10μmとすることが望ましい。
<本実施の形態の効果>
次に、図17および図18を用いて、本実施の形態の効果について説明する。図17および図18は、比較例である移載基板を用いた発光装置の製造工程を示す断面図である。図17に示す工程は、図5を用いて説明した工程に対応し、図18に示す工程は、図6を用いて説明した工程に対応する。
比較例では、保持面30Aが平坦であり凸部および凹部が存在しない粘着樹脂層30Rを備えた移載基板30を用いている。ここでは、図17に示すように、複数の発光素子3を有する素子形成基板4の主面を保持面30Aに押し付けることで、全ての発光素子3を移載基板30側に接着させる。続いて、移載基板30側に残したい発光素子3のみにレーザー光を照射することで、それらの発光素子3を素子形成基板4から離脱させる。
次に、図18に示すように、素子形成基板4を移載基板30から剥離する。粘着樹脂層30Rの発光素子3に対する接着力は、素子形成基板4の、レーザー照射されていない発光素子3に対する接着力よりも小さい。このため、素子形成基板4を移載基板30から剥離すると、発光素子3は粘着樹脂層30Rから離脱し、素子形成基板4側に保持される。
この工程において、粘着樹脂層30Rは柔らかいため、発光素子3から離れるまでに素子形成基板4側に伸びる。その結果、伸びた粘着樹脂層30Rによって、移載基板30側に残る発光素子3に位置ずれが生じる問題、または、移載基板30側に残る発光素子3が転倒する問題が生じやすくなる。このことは、発光素子の移載効率の低下の原因となる。すなわち、発光装置の製造に要する時間の増大、歩留まりの低下、表示装置の製造コストの増大などの問題が生じ得る。
また、支持基板30S上の粘着樹脂層30Rと、素子形成基板4上に並ぶ全ての発光素子3とが密着するため、移載基板30から素子形成基板4を剥離する際に必要な力が増大する。つまり、剥離のために要するエネルギーが増大するため、発光素子の移載効率の低下を引き起こし、発光装置の製造コストが増大する。
そこで、本実施の形態では、図4~図6を用いて説明したように、転写させた発光素子3のみを粘着樹脂層10Rに接触させるために、保持面10Aに複数の凸部10Vを設けている。その結果、転写させたい発光素子3以外には粘着樹脂層10Rが接触しないため、
粘着樹脂層10Rの変形を防ぐことができる。よって、比較例に比べ、発光素子3の位置ずれおよび転倒が生じる危険性を低減できる。
また、ここでは、転写させたい発光素子3と移載基板10上の粘着樹脂層10Rとだけが互いに密着している。このため、比較例に比べ、移載基板10から素子形成基板4を剥離する際に必要な力を軽減できる。
以上により、本実施の形態の移載基板を用いることで、発光装置を製造する際の発光素子の移載効率を高められる。
<変形例1>
図14に示すように、本実施の形態の移載基板10は、ベース部10B(図4および図12参照)を有していなくてもよい。図14に示すように、本変形例では、互いに離間する粘着樹脂層である凸部10Vが支持基板10Sに直接接着されている。つまり、X方向およびY方向において隣り合う凸部10V同士の間では、支持基板10Sの上面が露出している。このような移載基板10であっても、図4~図6を用いて説明した移載基板と同様の効果を得られる。また、隣り合う凸部10V同士の間に粘着樹脂層が存在していないため、素子形成基板4を移載基板10により強く押し付けた場合でも、平面視において凸部10Vと重ならない発光素子3が粘着樹脂層に接着することを防げる。
<変形例2>
図15に示すように、1つの凸部10Vの上面に対し複数の発光素子3を接触させ、これにより転写を行ってもよい。本変形例では、凸部10VのX方向若しくはY方向またはその両方の幅は、図12および図13に示した凸部10Vの幅よりも大きい。素子形成基板4から移載基板10へ一部の発光素子3を移載する第1転写工程では、凸部10Vに接着された発光素子3の全てに対しレーザー照射を行う。
このようにして、1つの凸部10Vの上面に対し複数の発光素子3を転写することで、発光装置1における発光素子3の様々なレイアウトに対応できる。
<変形例3>
図16に示すように、X方向若しくはY方向またはその両方に並ぶ複数の凸部10Vに対し1つの発光素子3を接触させてもよい。本変形例では、凸部10VのX方向若しくはY方向またはその両方の幅は、図12および図13に示した凸部10Vの幅よりも小さい。また、凸部10Vのそれぞれは半球状の形状を有している。また、移載基板10に転写しようとする発光素子3と平面視で重なる領域内で、X方向若しくはY方向またはその両方において隣り合う凸部10Vのピッチは、図12および図13に示した凸部10V同士のピッチPよりも小さい。このため、複数の凸部10Vの上端が、1つの発光素子3の底部に接している。X方向において、発光素子3の幅が15μmのとき、発光素子3に接触する複数の凸部10Vのそれぞれの幅は、例えば3μmである。
ただし、移載基板10に転写しようとする発光素子3以外の発光素子3と平面視において重なる粘着樹脂層10R上には、凸部10Vは形成されていない。すなわち、移載基板10に転写しようとする発光素子3以外の発光素子3と平面視において重なる領域を挟んで所定の方向に隣り合う凸部10V同士の間の距離は、当該発光素子3の当該方向における幅よりも大きい。このため、素子形成基板4から移載基板10へ一部の発光素子3を移載する第1転写工程において、他の一部の発光素子3が粘着樹脂層10Rに接着されることを防げる。よって、図4~図6を用いて説明した移載基板と同様の効果を得られる。
以上、実施の形態および代表的な変形例について説明したが、上記した技術は、例示した変形例以外の種々の変形例に適用可能である。例えば、上記した変形例同士を組み合わせてもよい。
本発明の思想の範疇において、当業者であれば、各種の変更例および修正例に想到し得るものであり、それら変更例および修正例についても本発明の範囲に属するものと了解される。例えば、前述の各実施形態に対して、当業者が適宜、構成要素の追加、削除若しくは設計変更を行ったもの、または、工程の追加、省略若しくは条件変更を行ったものも、本発明の要旨を備えている限り、本発明の範囲に含まれる。
本発明は、発光装置の製造に利用可能である。
1 発光装置
2 配線基板
3 発光素子
3B 青発光素子
3E 発光面
3G 緑発光素子
3R 赤発光素子
3T 端子
4 素子形成基板
10、30 移載基板
10A、30A 保持面
10B ベース部
10R、20R、30R 粘着樹脂層
10S、20S、30S 支持基板
10V、20V 凸部
20 保持部材

Claims (9)

  1. 発光素子を一時的に保持する移載基板であって、
    第1面および前記第1面の反対側の第2面を備えた支持基板と、
    前記支持基板の前記第1面上に形成され、前記第1面に沿う第1方向に複数並ぶ凸部と、
    を有し、
    複数の前記凸部のそれぞれの上面は、前記発光素子の端子側に接触する粘着性の保持面を構成し、
    1つの前記発光素子が接着される前記凸部は、1つであり、
    前記第1方向において隣り合う前記凸部同士の間の上面は、平坦である、移載基板。
  2. 請求項1記載の移載基板において、
    複数の発光素子が並ぶ第1基板の主面と前記第1面とが対向し、一部の前記発光素子が前記凸部の前記上面に接触したとき、前記第1基板の前記主面に並ぶ前記複数の発光素子のうち、平面視において前記凸部と離間する発光素子は、前記移載基板と離間している、移載基板。
  3. 請求項1記載の移載基板において、
    前記支持基板の前記第1面と複数の前記凸部との間には、前記第1面を覆い複数の前記凸部と接する粘着性の樹脂層が形成されている、移載基板。
  4. 請求項1記載の移載基板において、
    互いに隣り合う前記凸部同士の間では、前記支持基板の前記第1面が露出している、移載基板。
  5. 請求項1記載の移載基板において、
    複数の発光素子が並ぶ第1基板の主面と前記第1面とが対向し、一部の前記発光素子が前記凸部の前記上面に接触したとき、前記第1方向において隣り合う前記凸部同士の配置周期は、前記第1方向において隣り合う前記発光素子同士の配置周期の2倍以上の大きさを有している、移載基板。
  6. 請求項1記載の移載基板において、
    前記凸部の高さは、5~20μmである、移載基板。
  7. 請求項1記載の移載基板において、
    1つの前記凸部の前記上面には、複数の前記発光素子が接触する、移載基板。
  8. 請求項6記載の移載基板において、
    前記凸部の形状は、立方体である、移載基板。
  9. 発光素子を一時的に保持する移載基板であって、
    第1面および前記第1面の反対側の第2面を備えた支持基板と、
    前記支持基板の前記第1面上に形成され、前記第1面に沿う第1方向に複数並ぶ凸部と、
    を有し、
    複数の前記凸部のそれぞれの上面は、前記発光素子の端子側に接触する粘着性の保持面を構成し、
    1つの前記発光素子は、複数の前記凸部に接触し、
    前記第1方向において隣り合う前記凸部同士の間の上面は、平坦である、移載基板。
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